JP2001138061A - 加圧力から溶接電流を決定する抵抗溶接装置と溶接方法 - Google Patents

加圧力から溶接電流を決定する抵抗溶接装置と溶接方法

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JP2001138061A
JP2001138061A JP32523299A JP32523299A JP2001138061A JP 2001138061 A JP2001138061 A JP 2001138061A JP 32523299 A JP32523299 A JP 32523299A JP 32523299 A JP32523299 A JP 32523299A JP 2001138061 A JP2001138061 A JP 2001138061A
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Shingo Kawai
真吾 河合
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通電制御にあたり、目標加圧力になってから
通電開始する装置とその方法では、タクトタイムの短縮
には限界がある。本発明は、従来の技術が解決できない
課題を解決するためのものであり、タクトタイムをさら
に短縮させる技術を実現するものである。 【解決手段】 一対の電極と、加圧指令手段と、加圧力
検出手段を備える。また、予め設定した加圧力―溶接電
流の関数に則り、検出した加圧力からその加圧力に対応
する適正な溶接電流を導出する加圧力―溶接電流変換手
段を備える。さらに、溶接電流制御手段を備える。そし
て、ワークを挟持後、加圧指令の開始と共に電極の移動
を開始する。そのワークに電極が接した直後からそのワ
ークに加圧を行なう。予め設定した加圧力―溶接電流の
関数に則り、検出した加圧力からその加圧力に対応する
適正な溶接電流を導出する。その溶接電流をそのワーク
に通電する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来の抵抗溶接技
術による場合よりも溶接時間を短くすることを可能とす
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接技術では、一対の電極間にワー
クを挟持してワークを加圧した状態でワークに通電する
ことでワークに抵抗発熱を生じさせ、その発熱によって
ワークを溶接する。溶接結果や溶接品質には、一対の電
極による加圧力と通電する溶接電流の大きさが大きく影
響する。従って、ワークに見合った加圧力や溶接電流の
大きさに制御することが重要であり、従来から、加圧力
や溶接電流値について予め目標値を設定しておき、これ
らの値がその目標値になるようにフィードバック制御し
ながら溶接している。
【0003】その制御技術を図1中の加圧力検出線2と
溶接電流制御線4に示す。なお、横軸は時間であり、縦
軸はそれぞれ加圧力と溶接電流の大きさないしは電流値
である。この関係は、図1中の、ライン6、8、10、
12でも同様である。図1の加圧力検出線2について説
明する。通常、一対の電極の少なくとも一方はエアシリ
ンダ等によってワークに対して接近離脱可能となってお
り、電磁弁等によってそのエアシリンダに対する圧縮空
気の流入と放出が制御される。作業者又はロボットによ
って離反した電極間にワークを位置決めした後、タイミ
ングAで一対の電極を接近させるアクチュエータに対し
て加圧開始指令を送る。この結果、タイミングAで一対
の電極は接近を開始する。タイミングBで一対の電極間
にワークが挟持され始める。時間Taは、電極が接近を
開始してからワークに接触するまでの時間である。タイ
ミングB以降、電極間の加圧力が増大する。時間Tb
は、電極がワークを挟持し始めてから加圧力が目標加圧
力P4になるのに要する時間である。タイミングCで加
圧力が目標加圧力P4に達したとき以降は、電極を接近
離脱させるアクチュエータの出力をフィードバック制御
して加圧力を目標加圧力P4に維持する。
【0004】タイミングCから所定時間Tcだけ経過し
た時点(タイミングD)で、溶接電流の通電を開始す
る。この所定時間Tcは、電極が接近し始めてからワー
クを挟持しはじめるまでの時間Taと、挟持し始めてか
ら加圧力が目標加圧力P4にまで増大する時間Tbがワ
ークによって変動することがあることから、すべてのワ
ークについて加圧力が目標加圧力P4にまで増大してい
るとできる余裕時間である。目標加圧力P4に調整され
ているはずのタイミングDで通電を開始し、タイミング
EまでのTd時間通電する。このときの通電電流の大き
さI4は目標加圧力P4で加圧されているワークを適正
に溶接できる大きさに設定されている。
【0005】タイミングEで通電を停止した後、時間T
eの間は目標加圧力P4に維持し、タイミングFで加圧
終了指令を電極のためのアクチュエータに送る。する
と、タイミングF以降に加圧力は減少し、タイミングG
で電極はワークから離脱し、タイミングHで一対の電極
が大きく離反し、その離反した電極間から溶接されたワ
ークを取りだし、次に溶接するワークをセットできる状
態となる。タイミングAからタイミングHまでで1回の
溶接サイクルが終了する。
【0006】この従来からの溶接技術では、加圧力を目
標加圧力P4に調整し、加圧力を目標加圧力P4に維持
した状態で通電していた。溶接電流I4はその目標加圧
力P4の下で適正に溶接できる値に制御されることか
ら、この技術で適正な溶接結果を得ることができる。
【0007】しかしながら、電極を接近させ始めてから
目標加圧力P4に調整するまでにはTa+Tbの時間を
要する。さらに、Ta+Tb時間が安定しないことか
ら、余裕時間Tcを待って通電を開始しなければなら
ず、溶接サイクルの開始タイミングAから通電開始タイ
ミングDまでの期間が長くなるという問題がおきてい
る。
【0008】従来技術の上記した問題点を改善する技術
が、特開平1―95881号公報に記載されている。こ
れをライン6と8を参照して説明する。この技術では遅
くともタイミングB以降に時時刻刻と加圧力を検出し、
検出された加圧力が目標加圧力P4にまで上昇したタイ
ミングD2を検出し、その検出されたタイミングD2で
通電を開始させる。この方法では、通電開始タイミング
を時間によって制御する方式に代えて検出された加圧力
によって制御する方式にしたため、余裕時間Tc分だけ
溶接に要する時間を短くできる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図1のライン8で示す
通電技術によって溶接時間は余裕時間Tcだけ短縮化さ
れる。ところが溶接の現場ではさらに溶接時間を短縮化
することが求められている。本発明は溶接時間をさらに
短縮化することを目的に研究されたものである。さらに
短縮化しようとすると、図1のライン6と8の関係から
明らかに、加圧力が目標加圧力P4になるのを待って通
電を開始する制御方式から、加圧力が目標加圧力P4に
なるのを待たないで通電を開始する方式にあらためる必
要がある。ところが加圧力が目標加圧力P4に達する以
前に通電を開始すると、ワークからチリが発生して適切
に溶接できないという問題がおこる。そこで、チリの発
生を防ぎながら、しかも、目標加圧力P4になるのを待
たないで通電を開始する方式の可能性を種々に研究し
た。
【0010】加圧力と溶接電流をさまざまに変化させて
溶接してみた結果、図3に示す4つの領域が存在するこ
とを確認した。領域1はチリが発生せず溶接強度が確保
できる領域、即ち、適正溶接が可能な領域、領域2は溶
接強度は確保できるがチリが発生する領域、領域3はチ
リは発生しないが溶接強度が確保できない領域、領域4
はチリが発生して溶接強度も確保できない領域である。
前記した特開平1―95881号公報に記載の方法で
は、通電中、領域1内に位置するY点の条件を維持する
ように制御している。つまり通電中、加圧力を目標加圧
力P4に維持し、溶接電流をその加圧力P4の下で適正
に溶接できる値I4に制御している。
【0011】本発明者は、適正に溶接できる領域1が広
がりを持っており、加圧力が目標加圧力P4以下であっ
ても適正に溶接できる溶接電流が存在することを認識
し、この認識に立って、チリの発生を防ぎながら、しか
も、目標加圧力P4になるのを待たないで通電を開始す
る方式が可能であることに想到し、この方式によって溶
接時間をさらに短縮化できることを見出した。
【0012】
【課題を解決するための手段と作用と効果】本発明の抵
抗溶接装置は、ワークを挟持してそのワークを加圧した
状態でそのワークに通電する一対の電極と、加圧力検出
手段と、加圧力から溶接電流を決定する手段と、溶接電
流制御手段を備えている。ここで、加圧力検出手段は遅
くとも当該一対の電極がワークを挟持し始めたとき以降
の加圧力を検出しつづけるものであり、加圧力から溶接
電流を決定する手段は、加圧力の下で適正に溶接が進行
する範囲内に設定されている溶接電流の大きさが記憶さ
れたマップを有するとともに、加圧力検出手段で検出さ
れた加圧力と当該マップとから溶接電流の大きさを時時
刻刻と決定するものであり、溶接電流制御手段は、加圧
力から溶接電流を決定する手段で読み出された溶接電流
の大きさに実際の溶接電流の大きさを制御するものであ
る。
【0013】図4は、加圧力の下で適正に溶接が進行す
る範囲内に設定されている溶接電流の大きさを記憶して
いるマップの一例を示している。即ち、検出された加圧
力が目標加圧力P4以下であっても、例えば加圧力がP
3の加圧力であっても、I3の大きさの溶接電流を通電
すれば適正に溶接を進行させることができる。このよう
に、加圧力の下で適正に溶接を進行させることができる
溶接電流がマップ化されているために、この溶接装置に
よると、加圧力が目標加圧力P4にまで増大するのを待
つことなく、加圧力が通電開始可能な最低加圧力P3に
まで増大したタイミングで通電を開始することができ
る。
【0014】この溶接装置によると、図1のライン12
に例示されるように溶接電流が制御される。即ち、タイ
ミングBで電極がワークを挟持し始め、以後加圧力が増
大する。図1のタイミングBでの現象は図4での点N1
に相当する。図1のタイミングD3は、検出された加圧
力が通電開始可能な最低加圧力P3にまで増大して通電
可能となったタイミングである。この装置では、検出さ
れた加圧力が目標加圧力P4に達するタイミングD4で
なく、それよりも早いタイミングD3で通電が開始され
る。このときの通電電流の値は、目標加圧力P4の下で
通電される値でなく、図4のマップに従って算出される
それよりも小さな値I3であり、この結果、そのときの
加圧力P3が目標加圧力P4よりも低くてもチリが発生
せず、適正に溶接され始める。
【0015】以後、加圧力は目標加圧力P4に向けて上
昇する。この間(タイミングD3とD4の間)、加圧力
が検出されつづけ、その加圧力とマップから溶接電流が
決定されることから溶接電流の大きさは増加していき、
タイミングD4で目標加圧力P4の下で適正に溶接が進
行する溶接電流I4に調整される。以後は加圧力が目標
加圧力P4に維持され、そしてその目標加圧力P4の下
で適正に溶接が進行する溶接電流I4に維持されて溶接
が進行する。
【0016】以上の結果、通電の終了タイミングE3
は、従来の終了タイミングであるEやE2よりも早めら
れ、その分溶接時間が短縮化される。
【0017】本発明の溶接方法は、一対の電極間にワー
クを挟持してそのワークを加圧した状態でそのワークに
通電する抵抗溶接方法において、その一対の電極間にワ
ークを位置させた状態でその一対の電極の接近させ始め
る工程と、加圧力を時時刻刻と検出する工程と、検出さ
れた加圧力に対してその加圧力の下で適正に溶接が進行
する範囲内の溶接電流の大きさを決定する工程と、決定
された大きさの溶接電流を通電する工程とを有する。
【0018】この方法によると、検出された加圧力が目
標加圧力P4になる以前から溶接電流の通電を開始する
ことができ、しかも、そのことによってチリの発生を招
かないようにできる。このために従来の方法よりも、溶
接時間を短縮させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態の一例を
図面を参照して説明する。図2は、この発明を利用した
抵抗溶接装置の一例の全体構成を示している。この抵抗
溶接装置は溶接制御装置20と、電極42をワークWに
対して接近離脱させるエアシリンダ32と、一対の電極
42、44等を主体にして構成されている。
【0020】溶接制御装置20は、内蔵されているコン
ピュータで加圧力と溶接電流と溶接時間を制御する。コ
ンピュータは、CPU22とRAM24とROM26と
それらを結ぶバス等によって構成されている。コンピュ
ータにはI/O28を介して加圧力制御装置30が接続
されており、エアシリンダ32の圧力を制御する。本実
施の形態では、加圧力制御装置30がエアシリンダ32
に給排気する空気量を制御する。CPU22から指示さ
れた信号がI/O28を介して加圧力制御装置30に伝
達され、加圧力制御装置30ではエアシリンダ32に圧
縮空気を加えたり逃がしたりする図示されていないバル
ブを制御し、このバルブの制御によってエアシリンダ3
2の圧力を制御し、電極42を移動させ、さらに電極4
2と44による加圧力を制御する。
【0021】そのエアシリンダ32内の空気圧は加圧力
検出手段34で検出され、検出された加圧力が目標加圧
力P4となるように、加圧力制御装置30がフィードバ
ック制御される。なお、電極42と44による加圧力は
エアシリンダ32の空気圧とボア径によって決定され
る。
【0022】加圧力検出手段34で検出された加圧力信
号が、設定した値に至らない等の異常な値を示していた
ら、I/O28を介して異常出力手段46により異常報
知する。
【0023】ROM26には、加圧力を検索キーとして
そのときの溶接電流を指示するマップが記憶されてい
る。マップに記憶されている加圧力と溶接電流の関係は
図4の太い実線の関係におかれている。通電可能な最低
加圧力P3以下では通電されず、最低加圧力P3のとき
に最低溶接電流I3が対応しており、点N3とN4間で
は加圧力の増大に伴って溶接電流が増大する関係におか
れている。点N3とN4間の加圧力と溶接電流の関係
は、いずれも適正溶接が可能な領域1内に属しており、
このマップに基づいて決定される溶接電流で溶接すると
適正な溶接が得られる関係におかれている。
【0024】加圧力検出手段34で検出された加圧力信
号はCPU22に送られ、CPU22はその加圧力信号
をキーとしてマップを検索してそのときに通電する溶接
電流の値を決定し、決定された溶接電流の値を溶接電流
制御手段36に送る。溶接電流制御手段36は溶接電源
38から供給される電力を制御して、溶接トランス40
の一次側電流を制御し、溶接トランス40の二次側電流
すなわち1対の電極42、44によってワークWに実際
に通電する溶接電流を、マップによって決定された溶接
電流の値に制御する。
【0025】次に上記溶接装置の作動の様子を説明す
る。溶接作業の開始時には、一対の電極42,44が離
反しており、作業者又はロボットがワークWを電極4
2,44間に位置決めする。この状態で、図5中のステ
ップS2に示されるように、加圧開始指令を送る。これ
は図1中のタイミングAにおいて実施される。タイミン
グAでCPU22から加圧力制御装置30に加圧開始指
令が送られると、加圧力制御装置30は電磁弁を開いて
圧縮空気をエアシリンダに送り込み、電極42をワーク
Wに向けて前進させ始める。次にステップS4に示され
るように、実際の加圧力が検出される。図1に示したT
a時間が経過するまでは、エアシリンダ32が電極42
をスムースに送り出し、エアシリンダ32内の圧力は上
昇しない。この間は図5のステップS6がノーとなり、
ステップS4が繰返し実行される。図1のタイミングB
になると、電極42がワークWに接触する。加圧力制御
装置30はエアシリンダ32にさらに圧縮空気を送り込
み、それ以後は一対の電極42、44による加圧力が増
大する。増大中もステップS4が繰返し実行され、加圧
力が時時刻刻と検出される。
【0026】検出された加圧力が通電可能な最小加圧力
P3に達すると、即ち、図1のタイミングD3になる
と、ステップS6がイエスとなってステップS8以降の
処理に進む。又、予めタイミングAからの閾時間を設け
ておき、その閾時間を経ても通電可能な最小加圧力P3
に達しない場合は、ステップS20を経てステップS2
4に進ませて、図2中の異常出力手段46により異常報
知させる。
【0027】閾時間内に通電可能な最小加圧力P3に達
したら、ステップS8で、そのときに通電する溶接電流
の値を決定する。ステップS8では、図4に例示された
マップと、最後にステップS4で検出された加圧力とか
ら、その加圧力の下で適正に溶接できる溶接電流の値を
決定する。ステップS10では、そのとき通電する実際
の溶接電流の大きさをステップS8で決定された大きさ
に制御する。これらの処理S8、S10は、ステップS
14に示す通電停止条件が終了するまで繰返し実行され
る。
【0028】加圧力は、図5とは別の制御手順に従っ
て、加圧信号の開始タイミングAから終了タイミングF
3までの間、目標加圧力P4を維持するようにフィード
バック制御される。実際には遅れがともなうために、検
出される加圧力は、図1のライン10に沿って変化す
る。図5の処理の開始後、最初にステップS6がイエス
となるのは、図1のタイミングD3に示すとき、即ち、
加圧力が通電可能な最小加圧力P3に上昇したときであ
り、この直後に実行されるステップS8では最小溶接電
流I3が決定される。即ち、図5の処理によってタイミ
ングD3で最小溶接電流I3で通電が開始される。以
後、ステップS8が実行されるたびに加圧力が増大して
いくことからステップS8で決定される溶接電流も増大
していく。
【0029】ステップS12とS22は異常状態の判別
のための処理であり、目標加圧力P4となる前に所定時
間が経過してしまうとステップS24で異常表示する。
所定時間内に目標加圧力P4に調整される場合には、目
標加圧力P4に調整される前にはステップS22からス
テップS4に戻る処理が繰り返され、目標加圧力P4に
調整されたとき以降はステップS14からステップS4
に戻る処理が繰り返され、この繰返し処理はステップS
14で通電停止条件が成立するまで繰返される。通電中
は、ステップS8とS10が繰返し実行され、加圧力に
基づいて溶接電流が決定され、制御される。
【0030】最初にステップS12がイエスとなるとき
(図1のタイミングD4)の溶接電流は目標加圧力P4
の下での溶接電流I4であり、それ以後は、結果として
溶接電流がI4に維持される。
【0031】ステップS14で用いる通電停止条件には
各種条件を採用することができるが、この実施形態で
は、最初にステップS12がイエスとなった後(即ち図
1のタイミングD4の後)所定時間Td4だけ経過した
時点、即ち、タイミングE3となったときに通電終了条
件が成立したとしている。この通電時間Td4は予め実
験で求められている。
【0032】ステップS8とステップS10が繰返し実
行されることで得られる溶接電流は、予めマップに記憶
されている加圧力と溶接電流の関数に則っている。この
関数は図4におけるN3―N4に示されるように適正溶
接可能領域1内に選ばれている。従って、本実施形態に
よると、加圧力に対応した適切な溶接電流で溶接でき
る。本発明の抵抗溶接装置とその方法では、種々のワー
クの材質、形状に適した関数を設定することができ、実
験により適切な関数を求めておく。
【0033】ステップS14で通電停止条件が成立した
とき以降はステップS10を実行しない。この結果、通
電が停止される。その後ステップS16とS26によっ
て所定時間Teだけ加圧力を維持し、タイミングF3で
エアシリンダ32から圧縮空気を放出する。この処理に
よってワークWの溶接状態が安定する。この加圧持続時
間Teは予め設定しておく。
【0034】以上によって1回の溶接が終了し、ワーク
42と44が離反するので、溶接済みワークを電極間か
ら取り除き、これから溶接するワークを電極間に位置決
めする。
【0035】図1から明らかに、本実施形態によるとき
の通電開始タイミングD3は、溶接電流制御線4、8に
よるときの通電開始タイミングD、D2と比べて最も早
期であることが判る。溶接電流制御線12では、タイミ
ングAでの加圧開始指令からTa+Tb3を経て通電開
始しているのに対し、溶接電流制御線4ではタイミング
AからTa+Tb+Tc、溶接電流制御線8ではタイミ
ングAからTa+Tbを経て通電開始している。なお、
Tb3<Tbである。従って、本実施の形態によると、
加圧開始指令から、最も早期に通電を停止することがで
きる。その結果、図1から明らかなように、本実施の形
態によるときの溶接サイクルが、溶接電流制御線8によ
るときよりもΔT時間短くなり、溶接電流制御線4によ
るときよりもΔT+Tc時間を短縮化することができ
る。
【0036】本実施形態の抵抗溶接装置と溶接方法で
は、適正溶接可能領域内の加圧力とその加圧力に対応し
た適正な溶接電流で溶接できるので、チリを発生させず
に溶接強度を確実に確保できる。従って、バリの発生を
抑制できるので塗装や見栄えの問題で商品価値を下げる
ことなく良質な製品を作製できる。またバリ取り作業時
間を低減させることができる。そして溶接強度を確実に
確保できるので、製品の信頼性を向上させることができ
る。
【0037】なお、加圧力制御装置30の加圧機構は本
実施の形態で説明した空気式以外にモータ式も用いるこ
とができる。モータ式の場合、一対の電極42、44に
よる加圧力が指定した加圧力になるように、モータのト
ルクをサーボ制御する。一対の電極42、44の加圧力
は、そのモータのシャフトに取り付けられたボールネジ
のネジピッチとトルクによって決定される。そして本発
明の溶接制御装置とその方法で用いる加圧機構は、空気
式、モータ式に限らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御方法の異なる、加圧力検出線と溶接電流制
御線を示す。
【図2】実施の形態の抵抗溶接装置の全体構成を示す。
【図3】加圧力と溶接電流と溶接結果の関係を示す。
【図4】適正溶接可能領域内に設定されている加圧力と
溶接電流のマップを示す。
【図5】コンピュータによって実行される処理の手順を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ・・加圧力検出線 12 ・・溶接電流制御線 20 ・・溶接制御装置 30 ・・加圧力制御装置 34 ・・加圧力検出手段 36 ・・溶接電流制御手段 42 ・・電極 44 ・・電極 W ・・ワーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを挟持してそのワークを加圧した
    状態でそのワークに通電する一対の電極と、加圧力検出
    手段と、加圧力から溶接電流を決定する手段と、溶接電
    流制御手段とを備えた抵抗溶接装置であり、 加圧力検出手段は、遅くとも当該一対の電極がワークを
    挟持し始めたとき以降の加圧力を検出しつづけ、 加圧力から溶接電流を決定する手段は、加圧力の下で適
    正に溶接が進行する範囲内に設定されている溶接電流の
    大きさが記憶されたマップを有するとともに、加圧力検
    出手段で検出された加圧力と当該マップとから溶接電流
    の大きさを時時刻刻と決定し、 溶接電流制御手段は、加圧力から溶接電流を決定する手
    段で決定された溶接電流の大きさに、実際の溶接電流の
    大きさを制御することを特徴とする抵抗溶接装置。
  2. 【請求項2】 一対の電極間にワークを挟持してそのワ
    ークを加圧した状態でそのワークに通電する抵抗溶接方
    法において、 その一対の電極間にワークが位置した状態でその一対の
    電極を接近させ始める工程と、 加圧力を時時刻刻と検出する工程と、 検出された加圧力に対してその加圧力の下で適正に溶接
    が進行する範囲内の溶接電流の大きさを決定する工程
    と、 決定された大きさの溶接電流を通電する工程とを有する
    抵抗溶接方法。
JP32523299A 1999-11-16 1999-11-16 加圧力から溶接電流を決定する抵抗溶接装置と溶接方法 Pending JP2001138061A (ja)

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