JP2001138020A - 溶鋼の連続鋳造法 - Google Patents

溶鋼の連続鋳造法

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Sukehisa Kikuchi
祐久 菊地
Masayuki Kawamoto
正幸 川本
Masashi Hara
昌司 原
Toshihiko Murakami
敏彦 村上
Masahiko Oka
正彦 岡
Masahiro Ikeda
正裕 池田
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/04Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds
    • B22D11/053Means for oscillating the moulds

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳造速度2.5m/min以上の高速鋳造において拘
束性ブレークアウトをなくし、縦割れ等の鋳片欠陥をな
くす連続鋳造方法を提供する。 【解決手段】 鋳造速度2.5m/minから10m/min の高速連
続鋳造に際して、鋳型振動のストロークをS(mm)、周波
数をf(cpm)、鋳造速度をVc(m/min) としたとき、450 ≦
(S×f/Vc) ≦1000 (但し4≦S≦15) の範囲内で鋳型
を振動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶鋼の連続鋳造方
法、特に薄鋳片の高速鋳造時において、拘束性ブレーク
アウト等の操業トラブルの発生もなく、鋳片表面品質を
向上させることができる溶鋼の連続鋳造方法に関する。
【0002】さらに本発明は、高速鋳造による薄鋳片の
製造方法、そしてそのようにして得た薄鋳片からの薄鋼
板の連続的な製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】薄鋼板の代表的な鋳造方法として、連続
鋳造により得られた鋳片を、一旦室温にまで冷却してか
ら別途圧延工程で所定厚さにまで圧延する方法が挙げら
れる。しかし、この方法では、連続鋳造後、空冷された
鋳片を熱間圧延する際に、再加熱する必要があり、使用
エネルギーのコストの点で不利である。
【0004】近年、連続鋳造機から出てきた鋳片を冷却
することなくそのまま圧延機に供給する、熱延直結プロ
セスの開発が進められており、さらに詳述すれば、今日
的課題として、熱延直結プロセスにおいて粗圧延工程を
省略すべく、圧延素材としての鋳片厚さを薄くした薄鋳
片の連続鋳造技術を開発することに努力が払われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】薄鋳片の鋳造方法にお
いては、通常の鋳片鋳造用の鋳型厚み(200〜300mm)に比
較して、薄鋳片用の鋳型厚みは50mm〜120 mmと極端に狭
くなっており、薄鋳片用の連続鋳造設備を用いて通常の
鋳片用の連続鋳造設備と同等レベルの生産量を確保する
ためには鋳造速度を増加する必要がある。鋳造速度を増
加させるためには、鋳型と鋳片間の潤滑材 (以下パウダ
ー) の膜切れによる拘束性ブレークアウトを防ぐ必要が
あり、この対策としてはパウダー物性 (凝固温度並びに
粘度の低下) の変更と鋳型振動条件の変更が挙げられ
る。
【0006】しかし、パウダーの凝固温度を低下させた
場合、鋳型抜熱量が増加するために鋳片の不均一凝固が
発生し縦割れと呼ばれる鋳片の表面品質欠陥が発生しや
すくなる。また、パウダーの粘度を下げすぎると鋳型幅
方向の不均一流入が過度に発生し、やはり縦割れと呼ば
れる表面欠陥が発生しやすくなる。そのため、パウダー
物性値変更による鋳型と鋳片間の拘束性ブレークアウト
の防止には限界がある。
【0007】一方、鋳型振動条件の変更に関して、確か
に従来にあっても多くの提案がされている。例えば、特
開平2−197359号、特開平4−231159号、特開平6−15
425号、特開平7−16718 号、特開平9−234549号の各
公報に開示された発明である。しかしながら、そのよう
な鋳型振動を付与する鋳造方法にあっては、鋳造速度は
高々2.2m/minであり、高速鋳造あるいは薄鋳片の製造に
関しては、何ら示唆されていない。
【0008】ところで、特開平8−187562号公報におい
ては、鋳造速度(Vc)5.0m/minまでの最適な鋳型振動条件
として鋳型振動数fを96〜204cpmの任意の値とし、鋳型
振動幅a(mm) = (1.9 〜2.5)×Vc (m/分) となるよう鋳
型振動幅a(mm) を増減させる方法が開示されている。
【0009】しかしながら、鋳造速度を5.0m/minまでに
高めるためには、鋳型振動数fを96〜204cpmの低サイク
ルで実施する必要があり、鋳片が拘束されやすいという
傾向があり、また鋳片のオシレーションマークピッチが
非常に粗くなり幅方向の凝固収縮に弱く縦割れと呼ばれ
る鋳片表面欠陥が発生しやすい傾向がある。
【0010】上記公報開示の方法では、鋳造速度の増加
と共に鋳型振動幅を変更するので、従来使用されている
カム式のオシレーション装置を使用することができない
ことから既存の設備には簡単に実施ができない。したが
って、上記公報の開示する方法は実用的とはいえない。
【0011】しかも、上記公報には、鋳型寸法、特に薄
鋳片の製造について何等の言及もなく、しかも薄鋳片の
熱延直結プロセスについて何等の示唆もない。ここに本
発明の課題は、拘束性ブレークアウトが見られない、縦
割れ等の鋳片欠陥のない、特に薄鋳片の高速連続鋳造方
法を開発することである。
【0012】さらに本発明の別の課題は、薄鋳片の高速
連続鋳造を可能とし、後続の熱間圧延と直結させて薄鋼
板を製造する方法を開発することである。本発明のさら
に別の課題は、従来とは異なった観点から、特に薄鋳片
の高速鋳造であっても拘束性ブレークアウトが見られな
い、縦割れ等の鋳片欠陥のない鋳型振動条件を見いだす
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を達成すべく、鋳造速度2.5m/min以上の高速鋳造を
安定して達成するには鋳型の振動条件が重要であるとの
着想を得て、鋳型振動条件を変更し調査した結果、鋳造
速度2.5m/min以上の高速鋳造をする場合、鋳型振動のス
トロークをS(mm)、周波数をf(cpm) 、鋳造速度をVc(m
/min) とした場合、450 ≦ (S×f/Vc)≦1000、但し4
≦S≦15の範囲内で鋳型を振動させると何ら支障のない
連続鋳造が可能となることを知り、本発明を見い出し
た。
【0014】さらに本発明者らは2.5 〜10m/min の鋳造
速度を実現することで鋳型厚み50〜120 mmの薄鋳片の製
造が効果的に行われ、従来技術の懸案であった薄鋳片の
製造方法が経済性をもって実施できることを知り、本発
明を完成した。
【0015】ここに、本発明は、次の通りである。 (1) 鋳造速度2.5m/min以上10m/min 以下の高速鋳造によ
る溶鋼の連続鋳造方法であって、鋳型振動のストローク
をS(mm)、周波数をf(cpm)、そして鋳造速度をVc(m/mi
n) としたとき、450 ≦ (S×f/Vc) ≦1000 (但し4≦
S≦15) の範囲内で鋳型を振動させることを特徴とする
溶鋼の連続鋳造方法。 (2) 前記鋳型の厚みが50〜120 mmである上記(1) 記載の
溶鋼の連続鋳造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照しながら具体的に説明する。本発明において、連
続鋳造機の形態は湾曲型並びに垂直曲げ型等特に制限は
されない。機長が長く2.5m/min以上の高速鋳造も可能な
連続鋳造機であるならば本発明の実施に適している。
【0017】使用する鋳型サイズは、通常の鋳型厚 (厚
み120 mm以上) のものであればよいが、薄鋳片製造用に
は、厚み50〜120 mm、好ましくは、 70 〜110mm の鋳型
を用いる。鋳型を上下振動させるオシレーション装置
は、油圧式アクチュエータを用いたものまたはカム式を
用いたものどちらでも良く、振動波形はサイン波のみ使
用できるもので良い。
【0018】次に、本発明において、鋳造速度2.5m/min
以上の高速鋳造に際し、鋳型振動のストローク長を4〜
15mmの範囲に規定した理由について述べる。図1に本発
明者らが調査した鋳型ストロークのみを変更させた場合
において鋳型−鋳片間の摩擦力値と鋳造速度の関係を示
す。
【0019】これによれば、鋳型ストローク長の減少と
共に鋳型と鋳片間の摩擦力が増大し、ストローク長4mm
未満になると鋳型と鋳片の摩擦力が急激に増大すること
が明らかとなった。これは、パウダーの流入が抑制され
摩擦力が増加したことを意味する。またストローク長15
mm超になると鋳型と鋳片の摩擦力が急激に減少し、パウ
ダーの過剰流入によると考えられる縦割れが発生したた
め鋳造速度2.5m/min以上の高速鋳造時の最適鋳型振動ス
トローク長は4〜15mmの範囲であることが判明した。
【0020】次に鋳型振動のストロークをS(mm)、周波
数をf(cpm) 、鋳造速度をVc(m/min) とした場合、450
≦ (S×f/Vc)≦1000とした理由について述べる。
【0021】図2は、一連の連続鋳造試験において、鋳
型振動のストロークS(mm)、周波数f(cpm) 、および鋳
造速度Vc(m/min) を種々変更したときの (S×f/Vc)の
値とオシレーションマークピッチ(mm)との関係に対して
鋳造状況を示すグラフである。ただし、S=4〜15mmで
ある。
【0022】図2から分かるように、S×f/Vc が増加
するほどオシレーションマークピッチが減少し、これは
ストローク長が長い程顕著である。鋳型振動ストローク
が15mmのとき、S×f/Vc が450 未満の場合、オシレー
ションマークピッチは33.3mm以上と非常に広い間隔とな
る。そのため鋳型内において鋳片の幅方向の凝固収縮の
影響によりオシレーションマークピッチ間の縦割れが多
く発生する傾向が顕著であった。またS×f/Vc が1000
超になるとオシレーションマークピッチ間が15mm未満と
狭い間隔になり、鋳片長さ当たりのオシレーションマー
クの数が増加し、それに伴い鋳片表面のパウダー性欠陥
が増加し、コイル品質が悪化する。これは、鋳型振動の
高ストローク化、高サイクル化に伴う湯面変動の増加並
びに鋳造時にメニスカス近傍にできるシェルの爪倒れに
よるパウダーの捕捉がオシレーションマークの数の増大
に比例して生じたからである。
【0023】次に、ストローク長が4mmと短いストロー
クの場合について説明する。短いストロークの場合、オ
シレーションマークピッチは非常に短くなり縦割れ発生
はなくなるが、パウダー流入減少に伴う鋳型−鋳片間の
摩擦力が増す。それに加えS×f/Vc が450 未満になる
と鋳型内溶融パウダー面に接しているオシレーションマ
ーク個数が減少するために、鋳片に引きずり込まれる溶
融パウダーが減少し、更に拘束性ブレークアウトの危険
性が増す。そのためにストローク4mmの場合はS×f/V
c が450 以上でなければ安定して操業することは難しく
なる。
【0024】次に、ストローク4mmの短いストロークで
S×f/Vc が1000超の場合は、ストローク15mmのとき以
上に鋳型振動の高サイクル化が進む。そのために湯面変
動が大きく発生し、パウダ性欠陥が増加する傾向が見ら
れた。
【0025】したがって、鋳造速度2.5m/min以上の高速
連続鋳造を行う場合、拘束性ブレークアウトの危険性が
なく、鋳片およびコイル品質が保たれている最適な操業
を行うには、ストロークが4〜15mmの範囲でかつ450 ≦
(S×f/Vc) ≦1000の関係を保ちながら、鋳型を振動さ
せるのである。好ましくは500 〜900 である。ここに、
f は通常80〜2500であり、本発明においても80〜2500で
あればよく、好ましくは100 〜500 とする。
【0026】本発明における鋳造速度は、鋳型厚さ120m
m 以下の薄鋳片を製造する際の経済性を確保するため
に、2.5m/min以上、好ましくは6m/min以上である。上限
は特に制限はないが、10m/min を越えると安定操業が困
難になることがある。
【0027】本発明は、別の面からは、薄鋳片の連続高
速鋳造であって、鋳型厚み50〜120mm である連続鋳造鋳
型を使い、鋳造速度2.5m/minから10m/min 、好ましくは
6m/minから10m/min の高速鋳造によって薄鋳片を製造す
ることを特徴とする溶鋼の連続鋳造方法である。
【0028】鋳型厚みが120mm 超であれば、粗圧延工程
の省略ができず、また50mm未満では連続鋳造が困難とな
る。好ましくは 70 〜110 mmである。このときの鋳造速
度もその限定理由は前述の通りである。
【0029】本発明は、さらに別の面からは、鋳型厚み
50〜120mm である連続鋳造鋳型を使い、鋳造速度6m/mi
n 以上の高速鋳造によって薄鋳片を製造し、得られた薄
鋳片を、室温にまで冷却することなく、圧延工程に直送
することを特徴とする薄鋼板の製造方法である。
【0030】かかる態様にあっても、鋳型厚みの限定理
由はすでに述べた通りであり、また鋳造速度は、そのよ
うな薄鋳片の製造に際して、熱延直結プロセスを実現可
能とするものであり、薄鋳片からの鋼板の連続製造が実
用上からも可能とするために6.0m/min以上とするが、上
限は、鋳造完了後、室温にまで冷却することなく、好ま
しくはAc3 点以下まで冷却することなく、後段の圧延工
程に直送したときの圧延工程の能力によって決められ
る。途中の加熱炉の容量が十分ある場合、あるいは圧延
処理能力が十分高い場合には、より高速の連続鋳造が可
能となる。
【0031】いずれの態様にあっても、操業安定のため
には、前述の範囲内の条件での鋳型振動を行うのが好ま
しい。次に、実施例によって本発明の作用効果をさらに
具体的に説明する。
【0032】
【実施例】本例では、図3に概略示す垂直部1m、機長
15mの連続鋳造機を用いて、炭素含有量0.05%の低炭素
アルミキルド鋼の溶鋼1を鋳型2に注入し、鋳造速度2.
5〜10m/min の範囲にて鋳造した。鋳型2から引き抜か
れた鋳片は垂直部および湾曲部においてガイドロール3
によって支持され、表面から徐々に冷却され、凝固点5
において溶鋼の凝固が完了する。凝固後は、ピンチロー
ル4によって連続鋳造設備から引き出され、図示しない
適宜切断装置で切断後、必要により、加熱炉で温度低下
を防止しながら、好ましくはAc3 点より低温に冷却する
ことなく、熱間圧延工程に送られる。
【0033】本例で用いた鋳型は巾1500mm×厚み120 mm
であり、鋳型振動条件、ストロークおよびS×f/Vc の
条件を変更し、本発明の範囲内の条件と本発明の範囲外
の条件のそれぞれについて連続鋳造を行った。
【0034】高速鋳造における操業安定性の評価として
は、鋳型銅板に取り付けた熱電対の温度偏差による拘束
警報回数 (回/ch)を基準とし、回数ゼロを合格とした。
また鋳片表面を調査し、スラブ1m当たりの拘束痕個数
(個/ch)を調査し、同じく個数ゼロを合格とした。
【0035】鋳片の品質の評価としては、鋳片表面を調
査し、鋳片1m当たりの縦割れ発生長さ(m/m) を調査し
た。さらに、鋳片表面を1mm切削し、顕微鏡にて10cm2
当たりの50μm以上の表皮下の介在物個数を数えた。そ
の他コイル品質不良指数も調査した。
【0036】コイル品質不良指数=コイル疵発生重量
(t/ch)/1ch当たりのコイル量(t/ch) 結果を表1に示す。本発明例は、例No.1〜6であり、本
発明の範囲を外れる比較例は例No.7〜28である。
【0037】本発明例の例No.1〜6は拘束警報並びに拘
束痕の発生はなかった。また縦割れ長さ指数は0〜0.01
m/m 、鋳片表皮下介在物個数は3個/10cm2以内であり、
コイル品質不良指数も0.02以下であり、操業安定性評
価、品質評価共に良好な結果となった。
【0038】比較例である例No.7〜13では、鋳型オシレ
ーションのストロークが3mmの場合、拘束警報並びに拘
束痕の発生があり、操業安定性評価は悪い結果となっ
た。
【0039】同じく例No.22 〜28では、オシレーション
ストローク16mmの場合は拘束警報並びに拘束痕の発生は
なかったが、縦割れが多発し、縦割れ長さ指数も0.1m/m
以上となり、コイル品質不良指数も0.2 以上のため、品
質評価は非常に悪い結果となった。
【0040】例No.14 、15では、オシレーションストロ
ーク4mmかつ(S×f/Vc)が450 未満の場合は縦割れの発
生もなく、また鋳片表皮下介在物個数も少なく、コイル
品質不良指数並びに品質評価は良好であったが、拘束警
報並びに拘束痕が発生したため操業安定性評価は悪い結
果となった。
【0041】例No.16 、17では、オシレーションストロ
ーク4mmかつ(S×f/Vc) が1000超の場合は、拘束警報並
びに拘束痕の発生はなかったが、鋳片表皮下介在物個数
が増加し、コイル品質不良指数が0.1 〜0.2 となり品質
評価は悪い結果となった。
【0042】例No.18 、19では、オシレーションストロ
ーク15mmかつ(S×f/Vc) が450 未満の場合は、拘束警報
並びに拘束痕の発生はなかったが、縦割れが発生し、縦
割れ長さ指数も0.1 以上コイル品質不良指数も0.1 〜0.
2 と品質評価は悪い結果となった。
【0043】例No.20 、21では、オシレーションストロ
ーク15mmかつ(S×f/Vc) が1000超の場合は、拘束警報並
びに拘束痕の発生はなかったが、鋳片表皮下介在物個数
が20〜30 (個/cm2) と増加しコイル品質不良指数も0.1
以上となり品質評価は悪い結果となった。図4は、これ
らの結果に基づいて、式(S×f/Vc) の臨界性を示すもの
で、図中、斜線部で示す領域において本発明はその所期
の効果が発揮される。
【0044】次いで、本例において得られた薄鋳片を、
高速連続鋳造後、Ac3 点以下の温度に低下させることな
く、後段の熱間圧延工程に送り、粗圧延工程を省略して
熱間圧延を行い、厚さ 4mmの熱延鋼板を製造した。これ
によれば、スリバー等の表面疵も見られず、表面性状の
優れた熱延鋼板が効率的に製造できた。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、連続鋳造、特に鋳造速度2.5m/minから10m/min の高
速鋳造をする場合、鋳型振動のストロークをS(mm)、周
波数をf(cpm) 、鋳造速度をVc (m/min)とした場合、45
0 ≦ (S×f/Vc)≦1000でただし4≦S≦15の範囲で鋳
型振動を行うことにより、ブレークアウトの危険性もな
く、良好な品質の鋳片並びにコイルを得ることができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳型−鋳片間の摩擦力値と鋳造速度の関係を示
すグラフである。
【図2】S×f/Vc と鋳片オシレーションマークピッチ
の関係を示すグラフである。
【図3】使用した連続鋳造機の概略図である。
【図4】本発明における鋳造速度と (S×f/Vc)の関係
である。
【符号の説明】
1: 溶鋼 2: 鋳型 3: ガイドロール 4: ピンチロール 5: 鋳片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川本 正幸 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 原 昌司 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 村上 敏彦 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 岡 正彦 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 池田 正裕 愛媛県新居浜市惣開町5番2号 住友重機 械工業株式会社新居浜製造所内 Fターム(参考) 4E004 MC11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造速度2.5m/min以上10m/min 以下の高
    速鋳造による溶鋼の連続鋳造方法であって、鋳型振動の
    ストロークをS(mm)、周波数をf(cpm)、そして鋳造速度
    をVc(m/min) としたとき、450 ≦ (S×f/Vc) ≦1000
    (但し4≦S≦15) の範囲内で鋳型を振動させることを
    特徴とする溶鋼の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 前記鋳型の厚みが50〜120 mmである請求
    項1記載の溶鋼の連続鋳造方法。
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