JP2001137939A - パイプの製造方法及びその装置 - Google Patents

パイプの製造方法及びその装置

Info

Publication number
JP2001137939A
JP2001137939A JP31720499A JP31720499A JP2001137939A JP 2001137939 A JP2001137939 A JP 2001137939A JP 31720499 A JP31720499 A JP 31720499A JP 31720499 A JP31720499 A JP 31720499A JP 2001137939 A JP2001137939 A JP 2001137939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
bending
pipe material
split
materials
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31720499A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Wada
英利 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP31720499A priority Critical patent/JP2001137939A/ja
Publication of JP2001137939A publication Critical patent/JP2001137939A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】曲げ加工時に外側の半割りパイプ材の割れを防
止する。 【解決手段】曲げ加工において、両半割りパイプ材10
a,10bのフランジ部10c、10d同士に滑りが生
じず、半割りパイプ材10aの曲げ内側を基準に曲げ加
工する場合には、半割りパイプ材10aを基準として曲
げ内側の押し金型25を固定しつつ、ベンディング型2
1で両半割りパイプ材10a,10bを曲げ加工しなが
ら、押し金型26により基準となる半割りパイプ材10
aの曲げに引っ張られる半割りパイプ材10bの長手方
向の伸びを相殺するように半割りパイプ材10bの他端
部を長手方向に押し出して両フランジ部10c、10d
同士に滑りを生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパイプの製造方法及
びその装置に関し、例えば自動車の排気ガス管の製造方
法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、二重排気管の曲げ加工は、例
えば、(1)市販の真っ直ぐなパイプを曲げ加工機で所
定の曲げ形状に形成する方法や、(2)2つの半割りパ
イプ材の各フランジ部をパイプ状に突き合わせて溶接し
た後、曲げ加工する方法(例えば、特開平8−2436
39号公報参照)や、(3)2枚の板材を曲げパイプの
半割り形状にそれぞれプレス加工した後、それら半割り
材のフランジ部を同士を突き合わせて溶接する方法など
が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このうち、(1)の方
法では、曲げ加工の内側となる部分に皺ができやすいう
えに、曲げ加工の外側となる部分はパイプの材料が伸び
やすく、割れたり、板厚が薄くなったりしやすい欠点が
あった。また、(2)の方法では、(1)の方法の欠点
に加えて、半割り材同士を突き合わせ溶接したフランジ
部が、曲げた部分において分離しやすい欠点があった。
さらに、(3)の方法では、曲げパイプの形状に合わせ
た専用のプレス金型が必要で、コスト高になる欠点があ
った。
【0004】このように、(1),(2)の方法では、
製造コストは比較的安価に抑えられるものの、製品の品
質が低下しやすく、(3)の方法では、製品の品質は安
定するものの、逆に製造コストが高くなる欠点があっ
た。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その
目的は、曲げ加工時に2つの半割りパイプ材のフランジ
部同士に滑りを積極的に生じさせ、曲げ内側の半割りパ
イプ材の皺や曲げ外側の半割りパイプ材の割れを防止で
きるパイプの製造方法及びその装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明のパイプの製造方法は、以
下の特徴を備える。即ち、第1及び第2半割りパイプ材
をパイプ状にセットした状態としてベンディング手段に
て曲げ加工し、その後該第1及び第2半割りパイプ材同
士が接触するフランジ部を接合するパイプの製造方法で
あって、前記第1及び第2半割りパイプ材の各々の一端
部を固定し、該第1半割りパイプ材を基準として該第1
及び第2半割りパイプ材を曲げ加工しながら、該第1半
割りパイプ材の曲げに追従する該第2半割りパイプ材の
長手方向の伸びを相殺するように該第2半割りパイプ材
の他端部を長手方向に押す。
【0007】また、好ましくは、前記第2半割りパイプ
材を押しつつ、前記第1半割りパイプ材を伸長させる。
【0008】また、好ましくは、前記第1及び第2半割
りパイプ材から二重構造の排気管の外管を製造する。
【0009】また、好ましくは、前記第1及び第2半割
りパイプ材が同種の材料ならば、該第2半割りパイプ材
の肉厚を該第1半割りパイプ材の肉厚より大きくする。
【0010】また、好ましくは、前記第1及び第2半割
りパイプ材が異種の材料ならば、該第2半割りパイプ材
の伸び特性を該第1半割りパイプ材の伸び特性より大き
くする。
【0011】また、本発明のパイプの製造装置は、以下
の構成を備える。即ち、半割り状態の第1及び第2半割
りパイプ材をパイプ状にセットした状態としてベンディ
ング手段にて曲げ加工し、その後該第1及び第2半割り
パイプ材同士が接触するフランジ部を接合するパイプの
製造装置であって、前記第1及び第2半割りパイプ材の
各々の一端部を固定する固定手段と、前記第1半割りパ
イプ材を基準として該第1及び第2半割りパイプ材を前
記ベンディング手段にて曲げ加工する際に、該第1半割
りパイプ材の曲げに追従する該第2半割りパイプ材の長
手方向の伸びを相殺するように該第2半割りパイプ材の
他端部を長手方向に押す押出手段とを具備する。
【0012】
【発明の効果】以上説明のように、請求項1又は6の発
明によれば、第1及び第2半割りパイプ材の各々の一端
部を固定し、第1半割りパイプ材を基準として第1及び
第2半割りパイプ材を曲げ加工しながら、第1半割りパ
イプ材の曲げに追従する第2半割りパイプ材の長手方向
の伸びを相殺するように第2半割りパイプ材の他端部を
長手方向に押すことにより、曲げ加工時に2つの半割り
パイプ材のフランジ部同士に滑りを積極的に生じさせ、
第2半割りパイプ材の伸びによる割れを防止できる。
【0013】請求項2の発明によれば、第2半割りパイ
プ材を押しつつ、第1半割りパイプ材を伸長させること
により、第1半割りパイプ材の縮みによる皺の発生を防
止することができる。
【0014】請求項3の発明によれば、第1及び第2半
割りパイプ材から二重構造の排気管の外管を製造するこ
とにより、曲げ加工時に材料に必要とされる伸びが少な
くて済み、伸びによる板厚の減少も小さいのでパイプの
耐久性を向上できる。
【0015】請求項4の発明によれば、第1及び第2半
割りパイプ材が同種の材料ならば、第2半割りパイプ材
の肉厚を第1半割りパイプ材の肉厚より大きくすること
により、第2半割りパイプ材の割れをさらに効果的に抑
えることができる。
【0016】請求項5の発明によれば、第1及び第2半
割りパイプ材が異種の材料ならば、第2半割りパイプ材
の伸び特性を第1半割りパイプ材の伸び特性より大きく
することにより、第2半割りパイプ材の割れをさらに効
果的に抑えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、添付図面を参照して詳細に説明する。 [第1実施形態]図1は、自動車の排気系1の一部を示
している。2及び3は排気管で、その間には、触媒コン
バータ4が接続されている。触媒コンバータ4の上流側
の排気管(フロントパイプ)2は、同心上に配置された
外管10及び内管11から二重管に構成され、各端部に
は、図1(b)に示すように、触媒コンバータ4に連結
するための取付フランジ12が固定されている。外管1
0と内管11は同じ半径で湾曲しており、内外管10,
11の間に、各内外管10,11の全長に亘って一定の
エアギャップAが設けられている。
【0018】図2は、フロントパイプ2の製造工程を示
している。内管11については、市販のパイプを(a
1)に示すように所定長さに切断した後、曲げ加工し
て、(a2)に示すように所定の曲げ形状に形成する。
【0019】外管10については、まず、市販の帯板を
(b1)に示すように所定長さに切断した後、プレス加
工して、(b2)に示すように真っ直ぐなパイプを二つ
割り形状にした半割りパイプ材10a,10bを形成す
る(成形工程)。このとき、2枚の帯板には僅かに長さ
の異なるものを用い、外管10の各半割りパイプ材10
a,10bを、(b3)に示すようにわずかに異なる長
さに成形する。また、各半割りパイプ材10a,10b
の長手方向の両側縁部には、パイプの径方向外側へ張り
出すフランジ部10c,10dを形成する。
【0020】そして、この2枚の半割りパイプ材10
a,10bを(b3)に示すようにパイプ状に組み合わ
せて、短い方の半割りパイプ材10aが曲げ加工の内側
に位置し、長い方の半割りパイプ材10bが曲げ加工の
外側に位置するようにして曲げ加工を行って、(b4)
に示すように内管10に対応する所定の曲げ形状に加工
する(曲げ工程)。この状態で、外管の2つの半割りパ
イプ材は、互いに未接合のままである。
【0021】次に、以上のようにして形成した外管の各
半割りパイプ材10a,10bを、(c)に示すように
内管11の外側に組み付け、両半割りパイプ材10a,
10bの側縁部のフランジ部10c,10d同士を溶接
して接合する(接合工程)とともに、内管11と外管1
0を、図1(b)に示すように取付フランジ部12を用
いて固定する。このとき、内管11と外管10の間に
は、一定のエアギャップAが形成される。なお、エアギ
ャップAを設ける代わりに、内管11と外管10の間に
は断熱材を充填してもよい。そして、このようにして形
成したフロントパイプ2の取付フランジ部12を、触媒
コンバータ4の取付フランジ13に固定し、排気系1の
組み立てを行う。
【0022】本実施形態では、外管10を2つ割り形状
にして、両半割りパイプ材10a,10bを未溶接のま
ま曲げ加工するようにしているので、曲げ内側の半割り
パイプ材10aと曲げ外側の半割りパイプ材10bは、
曲げ加工の際に個別に伸びることになる。
【0023】このように各半割りパイプ材10a,10
bが曲げ加工により個別に伸びることについて、図3
(a),(b)を参照して説明する。曲げ内側の半割り
パイプ材10aは、曲げ内端の長さが殆ど変化しない。
つまり、L1bはL1aにほぼ等しい長さのままであ
る。一方、半割りパイプ材10aの曲げ外端であるフラ
ンジ部10cは伸びて、L2aからL2bに長くなる。
また、曲げ外側の半割りパイプ材10bは、曲げ内端で
あるフランジ部10dの長さが殆ど変化せず、L3bは
L3aにほぼ等しい長さのままであり、曲げ外端が伸び
て、L4aからL4bに長くなる。本実施形態では、両
半割りパイプ材10a,10bのフランジ部10c,1
0dの曲げ加工後の長さL2b,L3bが互いに等しく
なるように、曲げ加工前の各寸法が設定されている。
【0024】このように各半割りパイプ材10a,10
bを個別に伸ばして行う外管10の曲げ加工の例を、図
4から図7に示している。図4は、ロータリードローベ
ンディング(回転引き曲げ)と呼ばれる曲げ加工方法を
示している。この方法では、折り曲げるパイプ10の表
面に沿う溝21aを外周面に有するベンディング型21
と、パイプ状に組み合わせた2枚の半割りパイプ材10
a,10bをベンディング型21に固定するようにベン
ディング型21と一体化するクランプ型22と、ベンデ
ィング型22の外周面に接触したまま、その接線方向
(直線方向)へスライド可能なプレッシャー型23とが
使用される。
【0025】図4(a)は、半割りパイプ材10a,1
0bをセットし、曲げ加工を行う前の状態を示し、図4
(b)は、ベンディング型21とプレッシャー型23を
それぞれ矢印の方向へ動かして曲げ加工を行った後の状
態を示している。曲げ加工機は、両半割りパイプ材10
a,10bが、曲げ加工の際にベンディング型21とク
ランプ型22の間では固定され、ベンディング型21と
プレッシャー型23の間では個別に伸び得るように構成
されている。
【0026】このため、具体的には、(i)ベンディン
グ型21に対して、プレッシャー型23の押し付け力を
クランプ型22の押し付け力よりも弱く設定するか、
(ii)ベンディング型21とプレッシャー型23の間
に、両半割りパイプ材10a,10bが個別に伸びるよ
うなクリアランスを設けるか、(iii)ベンディング型
21とプレッシャー型23が両半割りパイプ材10a,
10bのフランジ部10c,10dに接触する面の表面
粗さを変えるか、(iv)これらの内の2つまたは3つを
組み合わせた構造などが採られている。
【0027】この図4の方法で曲げ加工を行うと、パイ
プ状に組み合わせた両半割りパイプ材10a,10b
は、長手方向の一端部(つまりクランプ型22によって
固定した位置)から他端部に向かって曲げ加工が進めら
れることになる。したがって、各半割りパイプ材10
a,10bは、曲げ加工の際に、上記一端側から他端側
へ向かって個別に伸びて、曲げ加工後に両半割りパイプ
材10a,10bのフランジ部10c,10d同士がほ
ぼ等しい長さとなる。
【0028】図5(a),図5(b)は、コンプレッシ
ョンベンディング(圧縮曲げ)と呼ばれる曲げ加工方法
を示している。この方法では、ベンディング型21とク
ランプ型22は、ベンディング型21が固定されている
点を除いては図4に示したものと同様に構成されてい
る。また、プレッシャー型23は、ベンディング型21
の軸21bを中心として回転可能であり、常にベンディ
ング型21の外周面と接触するように構成されている。
【0029】この例でも、曲げ加工機は、両半割りパイ
プ材10a,10bが、曲げ加工の際にベンディング型
21とクランプ型22の間で固定され、ベンディング型
21とプレッシャー型23の間で個別に伸びるように構
成されている。したがって、図5(a)から図5(b)
に示すように、パイプ状に組み合わせた両半割りパイプ
材10a,10bに対し、長手方向の一端から他端に向
かって曲げ加工を進めると、内側に位置する半割りパイ
プ材10aと外側に位置する半割りパイプ材10bは、
個別に変形して、図4の例と同様に曲げ加工後にほぼ等
しい長さとなる。
【0030】図6(a)は、プレスベンディング(押し
曲げ)と呼ばれる曲げ加工方法を示している。この方法
では、図の上下方向へ可動に構成されたベンディング型
(ラム)21と、ベンディング型21の動作に伴って動
作するように構成されたプレッシャー型(ウィングダ
イ)23,23が使用されている。プレッシャー型2
3,23は、ベンディング型21の中心を通る垂直線上
で2つに分割されており、曲げ加工を行う前は、図6
(a)に示すように、両プレッシャー型23,23が互
いに接した状態で、ベンディング型21との間に半割り
パイプ材10a,10bを挟持している。この状態から
ベンディング型21を押し下げると、図6(b)に示す
ように両プレッシャー型23がベンディング型21と接
触したまま開きながら傾いて、両半割りパイプ材10
a,10bが所定の曲げ形状に加工される。
【0031】プレッシャー型23は、両半割りパイプ材
10a,10bが個別に変形できる程度の強さでベンデ
ィング型と圧接している。したがって、図6の方法で曲
げ加工を進めると、両半割りパイプ材10a,10b
は、長手方向の中央を基準として両側に向かって徐々に
変形し、所定形状に形成されたときに両端が揃うことに
なる。
【0032】図7は、ストレッチベンディング(引っ張
り的げ)と呼ばれる曲げ加工方法を示している。この例
では、ベンディング型21は固定されていて、クランプ
型24は、両半割りパイプ材10a,10bを個別に変
形可能に保持したまま、両半割りパイプ材10a,10
bを引っ張りながら曲げるように可動に構成されてい
る。なお、この例のクランプ型24は、図4及び図5の
クランプ型22とは違って、両半割りパイプ材10a,
10bをベンディング型21に固定するものではない。
【0033】この方法において、曲げ加工の際のパイプ
の伸びを安定させるためには、以下のような構成にする
とよい。すなわち、曲げ内側については、曲げ加工の際
に伸びる部位であるフランジ部10c,10dの端を固
定的に保持する第1の保持手段を設け、この第1の保持
手段が、半割りパイプ材10a,10bの曲げ加工の際
に、予め設定した曲げ加工前の位置から曲げ加工後の位
置へ安定した動作をするように構成するとよい。また、
曲げ外側については、曲げ加工の際に伸びる部位である
ウェブW(図2(b4)参照)の端を固定的に保持する
第2の保持手段を設け、この第2の保持手段が、曲げ加
工の際に、予め設定した曲げ加工前の位置から曲げ加工
後の位置へ安定して動作するように構成するとよい。
【0034】この図7の例でも、両半割りパイプ材10
a,10bは、長手方向の中央から両端に向かって曲げ
加工が進められるので、中央を基準として両側に向かっ
て徐々に変形し、所定形状に形成されたときに両端が揃
うことになる。 [第1実施形態の効果]本実施形態によれば、真っ直ぐ
なパイプの二つ割り形状に形成した半割りパイプ材10
a,10bを曲げ加工してから溶接して外管10を形成
するようにしているので、1本のパイプを曲げる場合よ
りも、各半割りパイプ材10a,10bの曲げ内端に対
する曲げ外端の伸びる量が小さくて済む。したがって、
曲げ内側に皺ができにくく、曲げ外側が割れたり薄くな
ったりしにくいうえに、溶接部が曲げ加工によって外れ
ることもない。つまり、曲げパイプの品質が安定する。
一方、曲げ加工は、汎用の曲げ加工機を用いて、ベンデ
ィング型21、クランプ型22及びプレッシャー型23
などの締め付け力を調整すれば簡単に行うことができ、
専用のプレス金型が不要になるので、製造コストが高く
なる欠点もない。
【0035】また、従来、湾曲した二重管を製造する場
合は、一般に、真っ直ぐな2本のパイプ材を用い、外管
の中に内管を挿入し、両パイプの間に多数の小さな鋼球
を入れたり、水を入れて凍らせたりした後に曲げ加工を
するようにしていたため、(イ)内管と外管の両方にパ
イプ材を使うので材料費が高い、(ロ)曲げ加工の際に
両パイプの間に鋼球を入れたり水を入れて凍らせたりす
るなどの煩雑な工程が含まれているので製造コストが高
くなる、(ハ)両パイプの間に鋼球や氷を入れて曲げ加
工しても、ギャップが不均一になりやすい、等の問題が
生じていたが、本実施形態によれば、そのような問題が
生じるのを簡単に防止できる。 [第2実施形態]図8は、第2実施形態のパイプの製造
方法を図4で説明したロータリードローベンディングに
適用した曲げ加工例を示す図である。図9は、図8のI
−I断面図である。
【0036】第1実施形態のように、2つの半割りパイ
プ材10a,10bのフランジ部10c,10d同士の
滑りを利用して曲げ加工を行う際に、両パイプ材のフラ
ンジ部同士の摩擦力が大きく滑りにくい状態では、外側
の半割りパイプ材が内側の半割りパイプ材に引っ張られ
て大きく伸びるために割れ等が発生する虞がある。
【0037】このような割れ等を防止するために、図8
及び図9に示すように、第2実施形態のロータリードロ
ーベンディングでは、ベンディング型22により固定さ
れていない両半割りパイプ材10a,10bの他端部を
夫々押し金型25、26で保持しつつ、両半割りパイプ
材10a,10bの内側面に芯金27を挿入して、曲げ
加工時に両半割りパイプ材10a,10bをベンディン
グ型21とプレッシャー型23との間で挟むように保持
する。
【0038】押し金型25、26は、エアー、油圧、電
気等を駆動源として両半割りパイプ材10a,10bの
他端部を長手方向に沿って前後に移動して押し出し及び
引き込み可能となっている。
【0039】芯金27から両半割りパイプ材10a,1
0bの他端部に延びる押し棒28は、曲げ加工時に両半
割りパイプ材10a,10bをベンディング型21とプ
レッシャー型23との間で挟むように長手方向に沿って
前後に移動して押し出し及び引き込み可能となってい
る。
【0040】図10及び図11は、第2実施形態のロー
タリードローベンディングによる曲げ加工を示す図であ
る。
【0041】図10に示すように、曲げ加工において、
両半割りパイプ材10a,10bのフランジ部10c,
10d同士に滑りが生じず、半割りパイプ材10aの曲
げ内側を基準に曲げ加工する場合には、半割りパイプ材
10aを基準として曲げ内側の押し金型25を固定しつ
つ、ベンディング型21で両半割りパイプ材10a,1
0bを曲げ加工しながら、押し金型26により基準とな
る半割りパイプ材10aの曲げに引っ張られる半割りパ
イプ材10bの長手方向の伸びを相殺するように半割り
パイプ材10bの他端部を長手方向に押し出して両フラ
ンジ部10c,10d同士に滑りを生じさせる。
【0042】また、図10の点線矢印に示すように、両
半割りパイプ材10a,10bのフランジ部10c,1
0d同士に滑りが生じず、半割りパイプ材10aの曲げ
外側を基準に曲げ加工する場合には、半割りパイプ材1
0bを基準として曲げ外側の押し金型26を固定しつ
つ、ベンディング型21で両半割りパイプ材10a,1
0bを曲げ加工しながら、押し金型25により基準とな
る半割りパイプ材10bの曲げに追従する半割りパイプ
材10aの長手方向の伸びを相殺するように半割りパイ
プ材10aの他端部を長手方向に押し出して滑りを生じ
させる。
【0043】更に、図10に示す押し金型26により半
割りパイプ材10bを押し出した時に、半割りパイプ材
10aが縮む方向に引っ張られて半割りパイプ材10a
の内側に皺が発生する場合には、図11に示すように、
押し金型26を押し出すと共に、押し金型25を引き込
んで半割りパイプ材10aの縮みを規制するように両フ
ランジ部10c,10d同士に滑りを生じさせる。 [第2実施形態の効果]曲げ直径を100mm、パイプ
径を40mmの材料を用いて従来と第2実施形態の方法
とで夫々試験した結果、従来の半割りでないパイプ材
の曲げ内側を基準として材料の伸縮をゼロと仮定する
と、従来の方法では曲げ外側の材料の伸び平均は約20
%となるのに対して、第2実施形態の方法では曲げ内
側の半割りパイプ材10aに関してその曲げ内側(図3
のL1b)を基準として材料の伸縮をゼロと仮定する
と、その曲げ外側(図3のL2b、フランジ部10cの
長さ)の材料の伸び平均は約10%となり、更に、曲
げ外側の半割りパイプ材10bに関してその曲げ内側
((図3のL3b、フランジ部10dの長さ))を基準
として材料の伸縮をゼロと仮定すると、その曲げ外側
(図3のL4b)の材料の伸び平均は約9%となる。
【0044】上記実験結果〜を比較すると、第2実
施形態では、曲げ加工時に材料に必要とされる伸びが少
なくて済み、伸びによる板厚の減少も小さいのでパイプ
の耐久性が向上できる。
【0045】また、両パイプ材のフランジ部同士を接触
的に滑らせて、曲げ外側の半割りパイプ材10aが曲げ
内側の半割りパイプ材10bに引っ張られて大きく伸び
て割れ等が発生するのを抑えることができる。
【0046】尚、上記第2実施形態は、ロータリードロ
ーベンディングに限らず、上述した図5〜図7に示す他
のベンディング方法にも適用できる。
【0047】また、両半割りパイプ材10a,10bが
同種の材料ならば、曲げ外側の半割りパイプ材10bの
肉厚を曲げ内側の半割りパイプ材10aの肉厚より大き
くしたり、両半割りパイプ材10a,10bが異種の材
料ならば、曲げ外側の半割りパイプ材10bの伸び特性
を曲げ内側の半割りパイプ材10aの伸び特性より大き
くすることにより、2つの半割りパイプ材をパイプ状に
セットした状態で曲げ加工する際に、曲げ外側の半割り
パイプ材が大きく伸びることにより発生する割れ等を抑
えることができる。 [他の実施形態]本発明は、上記実施形態について、以
下のような構成としてもよい。
【0048】例えば、上記実施形態は、自動車の排気管
のフロントパイプが二重管になったものについて、本発
明のパイプの製造方法を適用した例であるが、本発明の
方法は、湾曲した単管についても適用できるし、排気管
以外の二重管にも適用できる。
【0049】また、フランジ部10c、10dは、各半
割りパイプ材10a,10bに対して安定した曲げ加工
を行うために設けることが好ましいものであるが、曲げ
パイプ10の直径や板厚その他の条件により、場合によ
っては設けないようにしてもよい。
【0050】更に、上記第1及び第2実施形態を組み合
わせて曲げ加工してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る排気管を用いた排気系
を示し、(a)は概略構造図、(b)は部分拡大断面図
である。
【図2】図1の排気管の製造工程図である。
【図3】図1の排気管の外管を曲げ加工する前後での長
さの変化を示す図である。
【図4】外管の曲げ加工の第1の例を示す斜視図であ
る。
【図5】外管の曲げ加工の第2の例を示す斜視図であ
る。
【図6】外管の曲げ加工の第3の例を示す斜視図であ
る。
【図7】外管の曲げ加工の第4の例を示す斜視図であ
る。
【図8】第2実施形態のパイプの製造方法を図4で説明
したロータリードローベンディングに適用した曲げ加工
例を示す図である。
【図9】図8のI−I断面図である。
【図10】第2実施形態のロータリードローベンディン
グによる曲げ加工を示す図である。
【図11】第2実施形態のロータリードローベンディン
グによる曲げ加工を示す図である。
【符号の説明】
1 排気系 2 排気管(フロントパイプ) 3 排気管 4 触媒コンバータ 10 外管(曲げパイプ) 10a 半割りパイプ材 10b 半割りパイプ材 10c、10d フランジ 11 内管 12,13 取付フランジ 21 ベンディング型 21a 溝 22 クランプ型 23 プレッシャー型 24 クランプ型 25、26 押し金型 27 芯金 28 押し棒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2半割りパイプ材をパイプ状
    にセットした状態としてベンディング手段にて曲げ加工
    し、その後該第1及び第2半割りパイプ材同士が接触す
    るフランジ部を接合するパイプの製造方法であって、 前記第1及び第2半割りパイプ材の各々の一端部を固定
    し、該第1半割りパイプ材を基準として該第1及び第2
    半割りパイプ材を曲げ加工しながら、該第1半割りパイ
    プ材の曲げに追従する該第2半割りパイプ材の長手方向
    の伸びを相殺するように該第2半割りパイプ材の他端部
    を長手方向に押すことを特徴とするパイプの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2半割りパイプ材を押しつつ、前
    記第1半割りパイプ材を伸長させることを特徴とする請
    求項1に記載のパイプの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2半割りパイプ材から二
    重構造の排気管の外管を製造することを特徴とする請求
    項1又は2に記載のパイプの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2半割りパイプ材が同種
    の材料ならば、該第2半割りパイプ材の肉厚を該第1半
    割りパイプ材の肉厚より大きくすることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれか1項に記載のパイプの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2半割りパイプ材が異種
    の材料ならば、該第2半割りパイプ材の伸び特性を該第
    1半割りパイプ材の伸び特性より大きくすることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパイプの
    製造方法。
  6. 【請求項6】 半割り状態の第1及び第2半割りパイプ
    材をパイプ状にセットした状態としてベンディング手段
    にて曲げ加工し、その後該第1及び第2半割りパイプ材
    同士が接触するフランジ部を接合するパイプの製造装置
    であって、 前記第1及び第2半割りパイプ材の各々の一端部を固定
    する固定手段と、 前記第1半割りパイプ材を基準として該第1及び第2半
    割りパイプ材を前記ベンディング手段にて曲げ加工する
    際に、該第1半割りパイプ材の曲げに追従する該第2半
    割りパイプ材の長手方向の伸びを相殺するように該第2
    半割りパイプ材の他端部を長手方向に押す押出手段とを
    具備することを特徴とするパイプの製造装置。
JP31720499A 1999-11-08 1999-11-08 パイプの製造方法及びその装置 Withdrawn JP2001137939A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31720499A JP2001137939A (ja) 1999-11-08 1999-11-08 パイプの製造方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31720499A JP2001137939A (ja) 1999-11-08 1999-11-08 パイプの製造方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001137939A true JP2001137939A (ja) 2001-05-22

Family

ID=18085635

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31720499A Withdrawn JP2001137939A (ja) 1999-11-08 1999-11-08 パイプの製造方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001137939A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004148326A (ja) * 2002-10-28 2004-05-27 Press Kogyo Co Ltd U字形断面部材の成形方法
JP2007283388A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Press Kogyo Co Ltd 車軸ケースの製造方法
JP2015508364A (ja) * 2011-12-22 2015-03-19 ジーティーイー ビー.ブイ. 管状構造要素を形成する方法
CN110788217A (zh) * 2019-09-18 2020-02-14 北京航空航天大学 一种用于型材热拉弯的框板式模具

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004148326A (ja) * 2002-10-28 2004-05-27 Press Kogyo Co Ltd U字形断面部材の成形方法
JP2007283388A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Press Kogyo Co Ltd 車軸ケースの製造方法
JP2015508364A (ja) * 2011-12-22 2015-03-19 ジーティーイー ビー.ブイ. 管状構造要素を形成する方法
CN110788217A (zh) * 2019-09-18 2020-02-14 北京航空航天大学 一种用于型材热拉弯的框板式模具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4713471B2 (ja) 縦方向にスロットを有し、そして、異なる断面を有するいくつかの縦方向セグメントを備えている中空形材を、金属シートから製造する方法
US20120070272A1 (en) Method for producing metal elements, in particular sealing elements
WO2009099135A1 (ja) 車両用リンク部品
US7069760B2 (en) Device and method for manufacturing a curved metal tube or rod
KR950009143B1 (ko) 튜브 벤드를 제조하는 방법
JP4944322B2 (ja) 中空部材の製造方法
JP2001137939A (ja) パイプの製造方法及びその装置
JP2000202521A (ja) パイプの製造方法及び二重排気管の製造方法
JP2009045665A (ja) フレアー付き管体の曲げ加工方法
WO2014188599A1 (ja) 鋼管の製造方法
JP5734950B2 (ja) 金属製パイプの加工方法及び加工装置
US6233997B1 (en) Metal-extrusion press
US4373365A (en) Up-set shrinker for producing thick wall steel pipe
US3546916A (en) Elliptic wave-guide and method of fabricating it
JP4746655B2 (ja) パイプ曲げ加工装置及びパイプ曲げ加工方法
JP2517830B2 (ja) 金属製パイプによるエルボの成形方法
JP4263991B2 (ja) 異形曲がりテーパ管の製造方法並びにこの方法によって製造された異形曲がりテーパ管
JP4389251B2 (ja) 押出し複合異形材及び同時に押出された2つの個別管を巻取り装置により別々に巻取る方法
JP2000051930A (ja) 2重管、その製造方法及び2重管の製造に使用する型部材
JP4513665B2 (ja) 内燃機関の二重排気管の製造方法
JP2769352B2 (ja) 薄肉扁平チューブの製造方法
US20050097935A1 (en) Method for shaping a bent single- or multiple-chamber hollow profile internal high pressure
JP7071719B2 (ja) 曲がり管 並びにその製造方法 並びにこの曲がり管を適用した排気管システム
JP4319115B2 (ja) 金属製成形体の成形方法
KR101798213B1 (ko) 벤딩확관용지그 및 벤딩확관용지그를 이용한 벤딩확관방법

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070109