JP2001137131A - 調理用鍋 - Google Patents

調理用鍋

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JP2001137131A
JP2001137131A JP32103199A JP32103199A JP2001137131A JP 2001137131 A JP2001137131 A JP 2001137131A JP 32103199 A JP32103199 A JP 32103199A JP 32103199 A JP32103199 A JP 32103199A JP 2001137131 A JP2001137131 A JP 2001137131A
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oil
heater
tank
basket
inner basket
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JP32103199A
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Taichiro Kato
太一郎 加藤
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SANWA CHURI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】油槽の中にヒーターを配置して油温を高温域と
低温域に分ける従来のフライヤーは、ヒーターが邪魔し
て槽内のカス取りや掃除が難しい。 【解決手段】シーズヒーター9、9´を、油槽3の底壁
19よりある程度高い位置における周壁27の内面に沿
って配置し、油槽3に着脱自在に収める内カゴ5を備
え、この内カゴ5は、油槽3に収められた状態におい
て、その底壁35がヒーター9、9´より低いところに
位置すると共にその周壁37のうちヒーター9、9´と
対応する部位に多数の液通し孔37aが設けられてお
り、内カゴ5の底壁35は網39で形成した。油槽3の
底壁に開口した低温保持ポケット25も設けた。従っ
て、カス67は低温域Bとなる内カゴの底部に溜るたま
るので、このカス67が浮いたり水分が爆発することは
無い。内カゴ5の出し入れによって油が撹拌されて低温
域の油温が上がっても、低温保持ポケット25の油温で
補正できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理用鍋に係り、
特に、油や水等が蓄えられる液槽の中にヒーターを配置
することで、液槽内の油等の温度域をヒーターから上の
高温域とヒーターから下の低温域に分けるようにした調
理用鍋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食材を揚げ物にしたり湯通ししたりする
のに用いられる調理用鍋の一つに、油や水等が蓄えられ
る液槽の中にヒーターを配置することで、液槽に蓄えた
油等の温度を高温域と低温域に分けるようにした種類の
ものがある。この種類の調理用鍋は、例えば、「串揚
げ」等と称される揚げ物料理店等で多く用いられてい
る。
【0003】図7は、従来のこの種の調理用鍋の一例a
を示すものである。同図において、bは油槽を示し、こ
の油槽bの内部における底側へ偏寄したところに、円筒
状外形を有するヒーターcが通されている。油槽bには
約八分目程度の油dが蓄えられ、この油dはヒーターc
によって加熱されることで、同図に示す矢印のように対
流を生じ、その結果、液面近くでは180°C程度まで
熱しられるが、底部では40〜70°C程度にしか熱し
られない。油dの温度分布がこのようになるために、揚
げ物とする食材のカスや水分eが油槽aの底に溜って
も、これが浮いて来たり、沸騰して水蒸気爆発を起こし
たりすることは無い。従って、客等がこの調理用鍋aを
囲んでも自ら調理を行っても、熱しられた油dが跳ねて
火傷を負ったりする危険がかなり防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
料理店では、客が交代する度に油槽bの中のカスを除去
する必要がある。この作業を、掬い網などで掬っていて
は時間がかかるし、きれいに取り除くことも難しい。特
に、ヒーターcが油槽b内の底近くにあるため、このヒ
ーターcの下に溜っているカスe等を取り除くのが非常
に難しく、時間もかかってしまう。そこで従来は、底部
に溜ったカスeを取り除くために、止むを得ずドレンバ
ルブfを開放して、ある程度の量の油dと一緒にカスe
を流し出すことを行っていた。
【0005】しかしながら、この作業は、油dを受ける
ための適当な大きさのボール等を持ってテーブルの下に
潜りこんで行うという窮屈な作業であるばかりか、流れ
落ちた油dが跳ねて手にかかったりすることがあるため
危険でもある。そして、抜き取った量と同じ量の油dを
油槽bに補充しなければならないので、作業完了までに
案外時間がかかり、しかも、補充した油が目標温度に達
するまでの時間もかかる。これらの時間は、全て、客を
待たせる時間になってしまう。ヒーターcが邪魔するこ
とについては、閉店後に行う油槽b内の洗浄においても
同様である。
【0006】尚、業務用のフライヤーの中には、ヒータ
ーcを油槽bに回動自在に取り付けたものがあり、カス
取りや洗浄を行うときは、ヒーターcを油槽bの外に移
動することができるため、作業を比較的容易に行うこと
はできる。しかしながら、ヒーターcを外に出す際に、
熱しられた油が飛んだり垂れたり、うっかりヒーターc
に触ってしまう虞れがあるため、料理店に来る客など一
般の者に使用させる調理用鍋としては必ずしも適当なも
のではない。
【0007】本発明は上記した従来の問題点に鑑みて為
されたものであり、油等が蓄えられる液槽の中にヒータ
ーが配置されているにも拘らず、このヒーターが、液槽
の底に手や用具を入れるのに邪魔にならず、また、液槽
内の油等を抜かなくても、液槽内のカス等をほぼ一動作
で取り除くことができる調理用鍋を提供することを目的
とする。更には、カス等を取り除く際に油などが撹拌さ
れて液温の適正な分布が崩れても、これを効果的に補正
することができて、高温域と低温域の温度差を保つこと
ができる調理用鍋を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載した調理用鍋は、油や水等が蓄えら
れる液槽の中にヒーターを配置することで、液槽内の油
等の温度域をヒーターから上の高温域とヒーターから下
の低温域に分けるようにした調理用鍋であって、ヒータ
ーにはシーズヒーターを使用し、このヒーターを、液槽
の底壁よりある程度高い位置から上方における周壁内面
に沿って配置したものである。
【0009】従って、この調理用鍋にあっては、液槽の
底に手や用具を入れるのにヒーターが邪魔にならなく
て、手や用具等が液槽の内底面まで容易に届くので、液
槽内部の掃除や、液槽の底に沈殿したカス等の取り出し
を容易且つ迅速に行うことができ、それでいて、ヒータ
ーは液槽の底壁よりある程度高い位置から上方にあるた
め、液槽内の油等の温度を高温域と低温域に分けること
ができる。この発明において、ヒーターの配置態様とし
ては幾つか考えられるが、油等に対する加熱効率を高
め、高温域での油温ムラを防止するためには、周壁内面
に沿ってできるだけ間断無く、つまり、ほぼ環状に配置
するのが望ましい。
【0010】請求項2に記載した調理用鍋は、請求項1
に記載した調理用鍋において、液槽の中に着脱自在に収
められる内カゴを備え、この内カゴは、液槽に収められ
た状態において、その底壁がヒーターより低いところに
位置すると共に、その周壁のうち少なくともヒーターの
一番低い部位と対応する高さ以上の位置に内カゴの内外
に渡って油等が流通する液流通部が設けられており、内
カゴの少なくとも底壁は網で形成したものである。
【0011】この調理用鍋にあっては、調理を行うとき
は内カゴを装着して、この内カゴの中に食材を浸すよう
にすれば、食材から落ちたカス等は殆ど全て内カゴの底
壁上に溜り、この内カゴを液槽から取り出すと、内カゴ
の中にあった油等は液流通部や底壁の網を通してカゴ外
に排出されるので、内カゴにはカスだけが残される。即
ち、内カゴを取り出すという一つの動作だけで液槽内の
カスが残らず取り除かれる。そして、内カゴの周壁には
少なくともヒーターの一番低い部位と対応する高さ以上
の位置に液流通部が設けられているので、ヒーターで加
熱された油等は、液流通部を通して内カゴの内外を流通
しながら対流し、これによって、少なくとも内カゴの底
部は、油などの温度が低い低温域となる。従って、食材
などから出たカスや水分等は必然的に低温域に溜ること
になる。
【0012】請求項2の調理用鍋においては、内カゴを
液槽に出し入れする度に、油等の液が撹拌されて、低温
域の液と高温域の液とが混ざり合って、低温域の温度が
上がってしまう虞れがある。そこで、請求項3の発明に
おいては、請求項2に記載した調理用鍋において、液槽
の底壁に開口した低温保持ポケットを設けた。内カゴの
出し入れによって液槽内の油などが撹拌されても、この
撹拌は低温保持ポケットの油等には殆ど作用しないの
で、この低温保持ポケット内の油等の温度は低いまま保
たれる。従って、内カゴを液槽に収めると、内カゴの底
部にある油等の温度は低温ポケット内の油等と接触し又
は一部混じることによって下降補正される。これによ
り、高温域と低温域の温度差を略確実に保つことができ
る。
【0013】請求項4に記載した調理用鍋は、請求項2
又は3に記載した調理用鍋において、内カゴの液流通部
は比較的大きな多数の孔で構成したものである。このよ
うにすると、内カゴを出し入れする際に、油等は液流通
部を通して殆ど何の抵抗も無く内カゴから流出したり内
カゴに流入したりするので、内カゴの出し入れを容易に
行うことができると共に、ヒーターによる対流もスムー
ズに行われる。カス等は液流通部より低い位置に溜るの
で、液流通部を通して流れる油等によって流される虞れ
は無い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
るフライヤー1を図面に従って説明する。このフライヤ
ー1は、油を蓄える油槽3と、この油槽3の中に着脱自
在に収める内カゴ5と、このカゴ5の内部空間を仕切る
中仕切り7と、油を加熱するための2つのシーズヒータ
ー9、9´と、油槽3から油を抜くとき開くドレンバル
ブ11等から構成されており、油槽3及びカゴ5はステ
ンレススチールの板材で形成されている。
【0015】油槽3は、上面が開口した箱形の槽部15
と、この槽部15の開口縁から外側へ向けて水平に大き
く張り出したフランジ部17とが一体的に形成されて成
る。槽部15は、上方から見て左右方向(図1における
左下方へ向かう方向を左側とし、右下方へ向かう方向を
前側とする。)に長い長方形状を為すと共に、その下半
部15aにおける前後幅は上半部15bの前後幅よりあ
る程度大きくなっている。また、槽部15の底壁19
は、その左右方向における中間部を水平な底頂部19a
として、その左右両側の部分が底頂部19aに向かって
傾斜した逆さ山形に屈曲している。
【0016】油槽3のフランジ部17は、その外周部に
背の低い立壁が形成された浅い皿様になっている。この
フランジ部17の水平な部分のうち槽部3の左右両脇に
位置した部位はその他の部分よりある程度低いヒーター
取付け座23になっている。このヒーター取付け座23
に、それぞれ、前後方向で離間した2つのヒーター取付
け孔23a(図5参照)が形成されている。このヒータ
ー取付け孔23aは、左側のヒーター取付け座23にお
いては後ろ寄りに偏寄した位置に設けられ、右側のヒー
ター取付け座23においては前寄りに偏寄した位置に設
けられている。
【0017】槽部15の底頂部19aには、円形の孔2
1が形成されると共に、この孔21を上方開口とする円
筒状の低温保持ポケット25が取り付けられている。こ
の低温保持ポケット25の底壁にドレンバルブ11が取
り付けられており、従って、このドレンバルブ11を開
くことによって、槽部15内の油が下に流出する。この
ように構成された油槽3は、図2及び図3に示すよう
に、その槽部15がテーブル29の開口部29aに収ま
り且つそのフランジ部17の前後両端部が開口部29a
の脇に乗ることで、テーブル29に取り付けられる。
【0018】内カゴ5は、上面が開口した深い容器状の
カゴ部31と、このカゴ部31の上開口縁から外側へ向
けて水平に大きく張り出したフランジ状の油切り板33
とが一体的に形成されて成る。油切り板33は、その外
形が油槽3のフランジ部17より一まわり程度大きく、
その上面はカゴ部31に向かって緩く傾斜し、その外周
部は下方へ折り曲げられて丈の低い脚33aを形成して
いる。
【0019】カゴ部31の形状は、その前後幅が上から
下まで一定であることを除いて、油槽3の槽部15とほ
ぼ相似の形をしており、槽部15の中にほぼぴったり収
まる大きさになっている。従って、カゴ部31の底壁3
5も左右方向における中間部に底頂部35aがある逆さ
山形に屈曲している。このカゴ部31の周壁37におけ
る中間部と底壁35には孔や網等から成る液通し部が設
けられている。即ち、カゴ部31の周壁37はステンレ
ススチールの板材により形成されているが、その高さ方
向における中間部は縦横格子様にすることで、比較的大
きな矩形の液通し孔37aが多数形成されている。底壁
35は、縦横格子様にして多数の孔35aを形成すると
共に、メッシュ40番程度の網39を張設して目を細か
くしてある。
【0020】このように構成された内カゴ5は、図2及
び図3に示すように、そのカゴ部31を油槽3の槽部1
5内に収めながら、油切り板33の脚33aをテーブル
29の上面に乗せることで油槽3に着脱自在に取り付け
る。内カゴ5を取り付けると、上方から見た状態では油
槽3の全体が隠される。カゴ部31が槽部15に収まる
と、カゴ部31の底壁35が槽部15の底壁19に近接
すると共に、カゴ部31の左右両脇に多少の空間41
が、カゴ部31の下半部の前後両脇にも多少の空間43
がそれぞれ残される。
【0021】中仕切り7は、縦横格子様に形成された水
平な格子底板51と、この格子底板51の中間位置から
垂直に立ち上がった仕切り壁53とから成り、格子底板
51の平面サイズは、内カゴ5のカゴ部31内にほぼぴ
ったり収まる大きさになっている。
【0022】カゴ部31の周壁37における前後両内壁
面には左右方向へ水平に延びる細幅な仕切り受け桟55
(図3、図6参照)が取り付けられている。この仕切り
受け桟55は、油通し孔37aが形成されている領域の
高さ方向におけるほぼ中間部に沿って延びている。中仕
切り7をカゴ部31の中に入れると、格子底板51の前
後両側部が仕切り受け桟55に着座する(図2参照)。
これにより、カゴ部31の中が格子底板51によって上
下に2分されると共に、その上側の空間が仕切り壁53
によって前後に2分される。
【0023】シーズヒーター9、9´は、マグネシャ
(MgO)等の電気的絶縁材で包んだ発熱線を真鍮製の
細長い円筒状をした外装管の中に封入したもので、その
両端には、図示しない過昇防止器を介して、発熱線と接
続された接続端子61が取り付けられている。そして、
シーズヒーター9、9´は、全体を2つ折りにされた状
態で、槽部15とカゴ部31との間の前記空間41、4
3に収まるように曲げ加工されている。この曲げ形状を
前側のシーズヒーター9で見ると、接続端子61が取り
付けられた側の端部9aは前後方向から見て逆さU字形
に屈曲され、ここから先は、先ず下方へ垂直に延び、次
いで前側へ屈曲した後左方へ水平に延び、2つ折りの折
り返し端部は後方へ屈曲している。後ろ側のシーズヒー
ター9´も前側のシーズヒーター9と同じ曲げ形状にな
っているが、向きは、前側のシーズヒーター9を水平方
向へ180°回転させた回転対称の向きになっている。
【0024】このような形をしたシーズヒーター9、9
´は、接続端子61が油槽3のヒーター取付孔23aを
上から挿通された状態で、両端部がヒーター取付け座2
3にナット等で固定されることにより、油槽3の中に取
り付けられる。このようにしてシーズヒーター9、9´
が油槽3に取り付けられると、その水平部9b、9´b
は空間43の上部に位置し、垂直部9c、9´cとその
他の部位(水平部9b、9´bと垂直部9c、9´cと
が連続する短い部分9d、9´dと、折り返し端部9
e、9´e)は空間41に位置する。従って、シーズヒ
ーター9、9´の大部分は、油槽3に収められた状態の
カゴ部31の液通し孔37aが形成された領域のほぼ全
体を囲繞し、又は対向するように位置する。換言すれ
ば、内カゴ5を油槽3に収めると、液通し孔37aは少
なくともヒーター9、9´の一番低い部位と対応する高
さ以上の高さに位置する。
【0025】槽部15の右側壁における中間部には槽部
15内の油温を検出するための温度センサ65(図2参
照)が取り付けられている。そして、接続端子61は図
示しない温度制御器に接続され、シーズヒーター9、9
´は上記温度センサからの検出信号に従って通電状態を
制御されながら発熱する。フライヤー1は以上のように
構成されている。
【0026】次に、フライヤー1の使用方法を説明す
る。油槽3に揚げ物用の油71を注ぎ入れる。この油7
1の注入は、内カゴ5を収める前でも後でも良いが、そ
の液面が、中仕切り7の格子底板51と槽部15の上開
口との間の中間辺りに来る程度の量を入れる。これによ
り、カゴ部31の下半部余りが油71に沈み、シーズヒ
ーター9、9´は端部9a、9´a近くの位置から下の
全体が油71に沈む。
【0027】そこで、図示しない制御器の電源を投入す
ると、シーズヒーター9、9´が発熱して油71を加熱
する。この加熱により、シーズヒーター9、9´から上
の油油71は、液通し孔37aを通してカゴ部31の内
外を流通しながら、カゴ部31の中では図3に破線矢印
で示すように対流する。この結果、カゴ部31の中の油
71は、油通し孔37aから上の高温域A(図3参照)
では、液面での温度(例えば、180°C)を最高にか
なり高い温度まで加熱されるが、液通し孔37aより下
の低温域Bでは、40〜70°C程度にとどまり、前記
した低温保持ポケット25内では40°Cにも満たない
低温に保持される。
【0028】従って、格子底板51から上の領域で食材
を揚げれば、食材を高温で加熱することができる。そし
て、食材から落ちたカス67等は、カゴ部31の網39
上に溜り、極く微小なものは網39を通って低温保持ポ
ケット25に落ちるが、いずれにしても、これらカス6
7等は必然的に低温下に置かれるので、高温域Aに浮き
上がったり、水蒸気爆発を起こすことは無い。
【0029】カス67等を取り除くときは、内カゴ5を
図6に示すように油槽3から取り出す。内カゴ5を上げ
て行くと、カゴ部31内にあった油71は液通り孔37
aと網39の目を通って槽部15に流れ出し、網39上
に溜っているカス等67はそのまま網39で濾し取られ
る。従って、食材から落ちたカス等67は、殆ど全て、
内カゴ5によって掬い出されるので、掬い網等を使って
油71の中をかき回す必要も無く、一動作でカスを取り
出すことができる。取り外した内カゴ5は、別の内カゴ
5と交換するか或いはカス67等を除去したのち再び油
槽3に収める。
【0030】内カゴ5を取り出す際、低温域Bの油71
は主として網39を通して落ち、高温域Aの油71は液
通し孔37aを通して外に流れ出るのであるが、内カゴ
5をゆっくり持ち上げて行っても、どうしても、これら
低温域Bの油と高温域Aの油が撹拌されてしまう。ま
た、内カゴ5を再び油槽3に収めるときも、槽部15の
底部(本来低温域であるべき部分)にあった油71の大
部分が液通し孔37aや網39を通してカゴ部31内に
流れ込んで、撹拌される。これらの撹拌により、当初低
温であった低温域Bの油71の温度が上がってしまう
が、この撹拌は低温保持ポケット25には殆ど作用しな
いので、この低温保持ポケット25内の油71の温度は
そのままに保たれる。従って、内カゴ5を再び油槽3に
収めた状態で、低温域Bの油は低温保持ポケット25内
の油と接触し又は一部混じることによってその温度をか
なり下降補正される。これにより、高温域Aと低温域B
の温度差を安定して保つことができる。
【0031】槽部15の中を掃除するときは、ドレンバ
ルブ11を開いて油71を残らず抜く。これにより、シ
ーズヒーター9、9´が露出するが、このシーズヒータ
ー9、9´は底壁19よりある程度高い位置で、槽部1
5の周壁27の内面沿いに収まっているので、槽部15
内の上部に対する掃除はもとより、手や用具等が槽部1
5の内底面まで容易に届くので、槽部15内部の掃除
や、底に付着したカス等の取り出しを容易且つ迅速に行
うことができる。
【0032】尚、槽部15の周壁27の内面や、内カゴ
5のカゴ部31における網39以外の部分には、セラミ
ックによる下地層が溶射法によって形成されると共に、
この下地層の上にテフロン(商品名)樹脂のコーティン
グ膜が形成されている。従って、このコーティング膜が
形成された部分においては、いわゆる「膜はじき」が良
好なために、清掃時の油の除去が非常に容易で、しか
も、遠赤外線効果が得られることで加熱効率が高められ
る。また、テフロンのコーティング膜はセラミックの下
地層にしっかり固着するので、長時間高温にしても、容
易に剥がれることは無い。
【0033】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。例えば、実
施の形態においては、液槽と内カゴの底壁を中間部に底
頂部がある形にしたが、この底壁は平坦な形であっても
良い。そして、本発明は、油による揚げ物料理に限ら
ず、湯通しによる調理等、各種の調理用鍋として広く適
用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明にあって
は、液槽の底に手や用具を入れるのにヒーターが邪魔に
ならなくて、手や用具等が液槽の内底面まで容易に届く
ので、液槽内部の掃除や、液槽の底に沈殿したカス等の
取り出しを容易且つ迅速に行うことができ、それでい
て、ヒーターは液槽の底壁よりある程度高い位置から上
方にあるため、液槽内の油等の温度を高温域と低温域に
分けることができる。
【0035】請求項2の発明によれば、食材から落ちた
カス等は殆ど全て内カゴの底壁上に溜り、この内カゴを
液槽から取り出すと、内カゴの中にあった油等は液流通
部や底壁の網を通してカゴ外に排出されるので、内カゴ
にはカスだけが残される。即ち、内カゴを取り出すとい
う一つの動作だけで液槽内のカスが残らず取り除かれ
る。そして、内カゴの周壁には少なくともヒーターの一
番低い部位と対応する高さ以上の位置に液流通部が設け
られているので、ヒーターで加熱された油等は、液流通
部を通して内カゴの内外を流通しながら対流し、これに
よって、少なくとも内カゴの底部は、油などの温度が低
い低温域となる。従って、食材などから出たカスや水分
等は必然的に低温域に溜ることになる。
【0036】請求項3の発明によれば、内カゴの出し入
れによって液槽内の油などが撹拌されても、この撹拌は
低温保持ポケットの油等には殆ど作用しないので、この
低温保持ポケット内の油等の温度は低いまま保たれる。
従って、内カゴを液槽に収めると、内カゴの底部にある
油等の温度は低温ポケット内の油等と接触し又は一部混
じることによって降下補正される。これにより、高温域
と低温域の温度差を保つことができる。
【0037】請求項4の発明によれば、内カゴを出し入
れする際に、油等は液流通部を通して殆ど何の抵抗も無
く内カゴから流出したり内カゴに流入したりするので、
内カゴの出し入れを容易に行うことができると共に、ヒ
ーターによる対流もスムーズに行われる。カス等は液流
通部より低い位置に溜るので、液流通部を通して流れる
油等によって流される虞れは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るフライヤーの使用状
態を、油槽の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿って切断した断面図であ
る。
【図3】図2のB−B線に沿って切断した拡大断面図で
ある。
【図4】図1に示すフライヤーの要部分解斜視図であ
る。
【図5】図1に示すフライヤーの油槽とヒーターを示す
斜視図である。
【図6】図1に示すフライヤーにおいて、内カゴを取り
外している状態を示す図である。
【図7】従来のフライヤーの一例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 調理用鍋 3 液槽 5 内カゴ 9 シーズヒーター 9´ シーズヒーター 19 (液槽の)底壁 25 低温保持ポケット 27 (液槽の)周壁 35 (内カゴの)底壁 37 (内カゴの)周壁 37a (内カゴの)液流通部(孔) 39 網

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油や水等が蓄えられる液槽の中にヒーター
    を配置することで、液槽内の油等の温度域をヒーターか
    ら上の高温域とヒーターから下の低温域に分けるように
    した調理用鍋であって、ヒーターにはシーズヒーターを
    使用し、このヒーターを、液槽の底壁よりある程度高い
    位置から上方における周壁内面に沿って配置したことを
    特徴とする調理用鍋。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した調理用鍋において、液
    槽の中に着脱自在に収められる内カゴを備え、この内カ
    ゴは、液槽に収められた状態において、その底壁がヒー
    ターより低いところに位置すると共に、その周壁のうち
    少なくともヒーターの一番低い部位と対応する高さ以上
    の位置に内カゴの内外に渡って油等が流通する液流通部
    が設けられており、内カゴの少なくとも底壁は網で形成
    したことを特徴とする調理用鍋。
  3. 【請求項3】請求項2に記載した調理用鍋において、液
    槽の底壁に開口した低温保持ポケットを設けたことを特
    徴とする調理用鍋。
  4. 【請求項4】請求項2又は3に記載した調理用鍋におい
    て、内カゴの液流通部は比較的大きな多数の孔で構成し
    たことを特徴とする調理用鍋。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011104306A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Komatsu Kogyo:Kk 油分分離装置及びこれを用いたフライヤー
JP2011200432A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Paloma Co Ltd フライヤー
KR101257892B1 (ko) 2011-04-22 2013-04-24 린나이코리아 주식회사 전기 튀김기의 히터구조
KR101806885B1 (ko) * 2016-08-23 2017-12-08 이철희 탈착 가능한 보조유조부가 구비된 튀김기

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