JP2001136695A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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JP2001136695A
JP2001136695A JP31177199A JP31177199A JP2001136695A JP 2001136695 A JP2001136695 A JP 2001136695A JP 31177199 A JP31177199 A JP 31177199A JP 31177199 A JP31177199 A JP 31177199A JP 2001136695 A JP2001136695 A JP 2001136695A
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conductor
slot
stator
brushless motor
connection plate
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JP31177199A
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Koji Nakamura
浩司 中村
Junichi Yoshida
順一 吉田
Osamu Tsurumiya
修 鶴宮
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 小型で、高効率、そして作業効率を飛
躍的に向上して組み立て容易なブラシレスモータを提供
すること。 【解決手段】 ロータに永久磁石を備え、ステータに
電気配線20を備えるブラシレスモータであって、ステ
ータ10は、リング状に所定間隔で設けられる複数のス
テータ歯11を有し、電気配線20を、ステータ歯11
とステータ歯11の間のスロット12内にそれぞれ配設
される導体ポール21と、各導体ポール21の両端に配
設されて各導体ポール21を電気的に接続する配線が施
された接続プレート22(22u・22d)により構成
したこと。また、スロット12内に導体ポール21を複
数配設する場合は、この複数の導体ポール21同士を密
接して配設すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラシレスモータ
に関し、殊に、導体の占積率を高めてモータを高効率化
すると共に組み立て容易なブラシレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスモータは、モータのブラシと
整流子を電子的な駆動回路に置き換えたモータである。
このブラシレスモータは、ブラシと整流子の機械的な摺
動がないので、磨耗によるブラシの交換が不要(つまり
長寿命かつメンテナンスフリー)、電気火花が生じない
(つまり静かで電気的なノイズが生じない)などの多く
の利点を有する。従って、近年各分野で幅広く使用され
るになった。インナーロータ型のブラシレスモータ(以
下「モータ」という)100は、図5に示すように、イ
ンナー側(シャフト側)に永久磁石Mを備えたロータ
(回転子ともいう)Rを有し、アウター側(ケーシング
側)に電機子コイル120を備えたステータ(固定子と
もいう)110を有する。そして、磁極位置検出器13
0によりロータRの永久磁石Mの位置を検出しつつ図示
しない電子的な駆動回路を介して電機子コイル120に
電気を供給し、ロータRを回転させて動力を得るもので
ある。なお、図5において、符号101はケーシングで
あり、符号102は軸受けである。
【0003】次に、図6は、従来例におけるモータ(ブ
ラシレスモータ)のステータの断面図(径方向の断面を
示す図)である。この図6に示すようにステータ110
は、リング状に形成されると共にその内径方向に突出し
所定間隔で設けられる複数のステータ歯111を有す
る。このステータ歯111とステータ歯111の間をス
ロット112といい、このスロット112を利用してス
テータ歯111に銅線Wが巻回され、電機子コイル12
0が構成される。ちなみに、図6に示すステータ110
は、スロット112を12個備える。また、図6は、電
機子コイル120をその一部のみ記載している。なお、
ステータ110は、1枚1枚絶縁した珪素鋼板などを積
層した積層物よりなる。
【0004】ここで、モータ100の出力を高めるに
は、大きな銅面積を必要とするため、ステータ歯111
に対する銅線Wの巻回数を増やさなければならない。な
お、銅面積とは、1つのスロット112に通される銅線
Wの導体部分の断面積の和である。また、モータ100
を小型化するには、占積率を高める必要がある。なお、
占積率とは、スロット112の断面積に対するこのスロ
ット112に巻回される銅線Wの銅面積の比(占積率=
銅面積/スロット断面積)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅線W
の巻回は、巻線機を用いてスロット112に連通する溝
113を利用して行われるため、銅線Wの巻回数が増え
れば増えるほど巻回作業に手間がかかるようになる。ま
た、図7(b)に示すように、銅線Wには、それぞれ絶
縁皮膜Wiが施してあるので、この絶縁皮膜Wiの厚さ
分、占積率が低下する。さらに、銅線Wと銅線Wの間に
は線間隙間Cが生じるので、この線間隙間Cの分、占積
率が低下する。ちなみに、銅線Wを太くすると、絶縁皮
膜Wiの占める割合を低下させることができるが、銅線
Wの柔軟性がなくなり巻回しづらくなる。加えて、銅線
Wを太くすると、線間隙間Cが大きくなり、結果として
占積率が低下する。一方、銅線Wを細くすると、銅線W
の柔軟性が増すと共に銅線Wを緻密に巻いて線間隙間C
を小さくすることができる。しかし、銅線Wを細くする
と断線が起こりやすくなる。また、銅線Wにおける絶縁
皮膜Wiの占める割合が相対的に増加するので、占積率
が低下する。
【0006】ところで、占積率を高めると共に、作業効
率の向上を図るため、細い銅線Wを並列に数本〜数十本
束ねたものをステータ歯111に巻回する細線多重並列
巻という方法がとられることがある(図7(a)参照)。
しかし、巻回作業は手間を要する作業であり、さらなる
作業効率の向上が望まれる。また、細線多重並列巻によ
っても、線間隙間Cなどによる占積率の低下を防止する
ことはできない。従って、巻回作業の効率をさらに向上
することのできる方策、及び占積率をさらに高くするこ
とのできる方策が望まれる。
【0007】また、銅線Wに通電すると電気抵抗により
発熱するが、この発熱により銅線Wの温度が高まると銅
線Wの電気抵抗がさらに増し、モータの効率が低下す
る。なお、銅線Wの電気抵抗の増加は、さらなる発熱に
つながり、一層モータの効率が低下する。従って、銅線
Wの放熱を良くして、モータの効率を高く保持すること
ができる方策が望まれる。
【0008】そこで、本発明は、上記課題に鑑み、小型
で、高効率、そして作業効率を飛躍的に向上して組み立
て容易なブラシレスモータを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み、鋭意努力し本発明を完成するに至った。即ち、
上記課題を解決した本発明のブラシレスモータは、ロー
タに永久磁石を備え、ステータに電気配線を備えるブラ
シレスモータであって、前記ステータは、リング状に所
定間隔で設けられる複数のステータ歯を有し、前記電気
配線を、前記ステータ歯とステータ歯の間のスロット内
にそれぞれ配設される導体ポールと、各導体ポールの両
端に配設されて各導体ポールを電気的に接続する配線が
施された接続プレートにより構成したことを特徴とする
ものである(請求項1)。
【0010】この構成によれば、従来のように、ステー
タ歯に銅線を巻回して電機子コイル(つまり電気配線)
を構成するのとは異なり、電機子コイルは、ステータの
スロット数に応じた数の導体ポールと、導体ポールの両
端を電気的に接続する配線が施された接続プレートによ
り構成される。つまり、電機子コイルは、導体ポールを
スロットに差し込んで配設する作業と、配設した導体ポ
ール同士を接続プレートで電気的に接続する作業により
作製される。従って、従来のごとく銅線を巻回する作業
は不要である。接続プレートには、プレート内配線が施
されている。このプレート内配線は、結線方式などに応
じて任意のものとすることができる。接続プレートは、
エポキシ樹脂やガラスクロスなどから構成される絶縁性
の樹脂基板をベースにするのが好ましい。
【0011】導体ポールは、従来の銅線と異なり、ステ
ータ歯に巻回する必要がないので、導体ポール自体の柔
軟性の有無は問わない。従って、スロットの大きさぎり
ぎりの太くて柔軟性の乏しい導体ポールを使用すること
もできる。太い導体ポールを使用すれば、絶縁層の厚さ
を相対的に薄くすることができるので、銅面積を高める
ことができる。ちなみに、導体ポールを太くした場合、
電源とモータ間の導線、プレート内配線、駆動回路にお
ける電子部品などの電気容量は、導体ポールの電気容量
に応じたものとすることが好ましい。
【0012】ここで、ブラシレスモータがインナーロー
タ型の場合、電機子コイルを備えたステータは中空円筒
状など、内側に中空部を有するように形成される。電機
子コイルは、ステータ歯との関係でリング状に所定間隔
で設けられるスロット内に配設された導体ポールと、各
導体ポールの両端に配設されて各導体ポールを電気的に
接続する配線が施された接続プレートにより構成され
る。そして、ロータは、ステータの中空部内に置かれて
回転する。一方、ブラシレスモータがアウターロータ型
の場合、永久磁石を備えたロータが中空円筒状など、内
側に中空部を有するように形成される。電機子コイルを
備えたステータは、ロータの中空部内に置かれる。電機
子コイルは、インナーロータ型のブラシレスモータの場
合と同様、ステータ歯との関係でリング状に所定間隔で
設けられるスロット内に配設された導体ポールと、各導
体ポールの両端に配設されて各導体ポールを電気的に接
続する配線が施された接続プレートにより構成される。
このアウターロータ型のブラシレスモータは、外側に位
置するロータが回転する。
【0013】また、本発明のブラシレスモータは、前記
スロット内に前記導体ポールを複数配設する場合は、こ
の複数の導体ポール同士を密接して配設することを特徴
とするものである(請求項2)。
【0014】つまり、導体ポールは上記のとおり巻回の
必要がないので(柔軟性を考慮する必要がないので)、
スロットの断面形状や大きさなどに応じた任意の断面形
状とすることができるものであるが、1つのスロットに
導体ポールを複数配設する場合は、いわゆる線間隙間が
生じないように導体ポール同士を密着して配設すること
が好ましい。導体ポール同士の密着は、例えば、導体ポ
ールの断面形状を断面矩形、断面六角形などにすること
により実現することができる。線間隙間をなくすること
(小さくすること)により、銅面積及び占積率を高める
ことが可能になる。
【0015】また、線間隙間をなくすること(小さくす
ること)は、熱の伝わりを良くすることになり、導体ポ
ール内に発生した熱を速やかに外部に導いて放熱するこ
とが可能になる。つまり、線間隙間をなくすることによ
り、導体ポールの内部に熱がこもって導体ポールの抵抗
値が増加することを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して詳細に説明する。本実施の形態のブラシレ
スモータ(以下「モータ」という)は、インナー側に永
久磁石を備えるロータを有する。そして、アウター側に
電機子コイル(特許請求の範囲における「電気配線」)
を備えるステータを有する。
【0017】本実施の形態のモータにおけるステータ1
0及び電機子コイル20の取り付け状態を説明する斜視
図である図1に示すように、ステータ10は、中空円筒
状に形成されると共に、リング状に所定間隔で設けられ
る複数のステータ歯11を有する。ステータ歯11とス
テータ歯11の間の中空部分がスロット12であり、こ
のスロット12に導体ポールが挿入されて配設される。
なお、電機子コイル20を構成する際に、従来例のよう
に導線を巻回する必要がないので、スロット12に連通
する溝(図6参照)を形成する必要は特にない。従っ
て、本実施の形態においては、スロット12は、上面視
して独立した空間を形成している。ちなみに、ステータ
10は、従来例と同様、1枚1枚絶縁した珪素鋼板など
を積層した積層物よりなる。
【0018】電機子コイル20は、スロット12の数
(本実施の形態では12個)に応じた数の導体ポール2
1と、この導体ポール21同士を電気的に接続する接続
プレート22から構成される。このうち、本実施の形態
の接続プレート22は、上部接続プレート22u、下部
接続プレート22dとからなる。なお、接続プレート2
2における上部・下部の名称は、便宜上のものであり、
前後、左右、一端他端などと同等の意味内容である。
【0019】導体ポール21は、スロット12に挿入し
て配設されるが、1つのスロット12に導体ポール21
を1本だけ配設することも(これを「1ターン」とい
う)、複数本配設することも(これを「複数ターン」と
いう)できる。なお、複数ターンにする場合は、導体ポ
ール21同士を絶縁する必要がある。絶縁を行わない場
合は、1ターンと同じことになったり、ショートしたり
することになる。ここで、ターン数とモータの出力につ
いて説明すると、銅面積及び占積率が同じであり、か
つ、一つのスロット12に配設される導体ポール21に
流れる電流の値の総和が同じ場合、ターン数にかかわり
なくモータの出力は同じになる。つまり、一つのスロッ
ト12について、導体ポール21が1本で(1ターン)
10Aの電流を流す場合と、導体ポール21が10本集
まって(10ターン)10Aの電流を流す場合は、同じ
モータの出力になる。ただ、一本の導体ポール21に流
れる電流は、ターン数が多いほど小さくてすむ。従っ
て、ターン数が多いほど、電源とモータ間の配線や駆動
回路なども、小さな電気容量ですむ。なお、本発明にお
いて、このターン数あるいは1つのスロット12に配設
される導体ポール21の数は、特に限定するものではな
い。
【0020】ちなみに、この導体ポール21は、良好な
導電性を有する材料、例えば、銅などから構成される。
また、この導体ポール21は、高い銅面積、高い占積率
を得るため、内部に空洞などを設けるのは好ましくな
い。同様に、占積率が大きくなるような導体ポール21
の形状とすることが好ましい。なお、本実施の形態にお
いては、導体ポール21は、接続プレート22との電気
的接続を確実にするため、両端に突起21aを有する。
【0021】一方、接続プレート22は、上部接続プレ
ート22uと下部接続プレート22dからなるが、いず
れもステータ10(スロット12の配置)に応じた径の
リング状のプレートである。接続プレート22がリング
状に形成されるのは、インナーロータ型のモータの場
合、接続プレート22中央の中空部分にロータの回転軸
が位置するためである。なお、接続プレート22に、ロ
ータの回転軸の軸受けを直接取り付ける構成としてもよ
い。
【0022】この接続プレート22は、電気絶縁性の材
質で形成され、その内部や表面に良好な導電性を有する
材料よりなるプレート内配線22w(図3参照)を有す
る。プレート内配線22wの配線パターンは、電機子コ
イル20の結線方法に応じたものになる。この点は、後
に詳細に説明する。また、接続プレート22は、導体ポ
ール21の端部に突起21aが形成されている場合は、
この突起21aに対応した形状の窪み22bを導体ポー
ル21との接続面22aに有する。この突起21a及び
窪み22bにより、導体ポール21と接続プレート22
との電気的な接続が確実になると共に、接続時の位置決
めが容易になる。なお、導体ポール21の端部に窪みを
形成し、接続プレート22の接続面22aに突起を形成
してもよい。あるいは、突起と窪みを適宜組み合わせて
形成してもよい。この突起や窪みは一例であり、他の形
状でもよい。また、確実な電気的接続や位置決めが他の
手段により担保されるのであれば、突起や窪みを特に形
成する必要はない。
【0023】ちなみに、接続プレート22は、いわゆる
プリント基板のごとく、エポキシ樹脂やフェノール樹脂
などの電気絶縁性の熱硬化性樹脂、電気絶縁性のガラス
クロス、及びプレート内配線22wの材料を適宜重ね合
わせて(表面に張り付けて)、熱処理することにより作
製することができる。なお、プレート内配線22wは、
導体ポール21とほぼ同じ断面積で同じ材質とするのが
好ましい。例えば、導体ポール21の断面積に比べてプ
レート内配線の断面積を小さくしたり、電気抵抗値の大
きな材質を使用すると、プレート内配線22wの部分で
発熱し、モータの効率を低下するからである。
【0024】次に、電機子コイル20の結線方法及びプ
レート内配線22wの構成について、1ターンの三相ス
ター結線を例に説明する。図2は、本実施の形態のモー
タ(ブラシレスモータ)におけるスロット内に配設され
た導体ポールの結線を、U相に着目して時系列的に説明
する図である。この図2において、各スロット12に
は、導体ポール21が1本だけ挿入されて配設され、1
ターンの三相スター結線を構成する。また、この図2に
おいて、ステータ10の内周側に付された1〜12の番
号は、スロット12の番号(以下「スロット番号」とい
う)である。また、この図2において、実線で示すのは
U相の結線であり、点線で示すのはV相及びW相の結線
である。
【0025】以下、U相について時系列的に説明する。 (1) 先ず、U相は、図2(a)に示すように、スロ
ット番号12のスロット12に配設された導体ポール2
1の上端から入力される。すると、導体ポール21は上
下で導通されているので、図2(b)に示すように、U
相は、この導体ポール21の下端に出力される。 (2) 次に、スロット番号12のスロット12に配設
された導体ポール21の下端は、スロット番号9のスロ
ット12に配設された導体ポール21の下端に電気的に
接続されている。従って、U相は、図2(c)に示すよ
うに、スロット番号9のスロット12に配設された導体
ポール21の上端側に出力される。 (3) 続いて、図2(c)に示すように、スロット番
号9のスロット12に配設された導体ポール21の上端
は、スロット番号6のスロット12に配設された導体ポ
ール21の上端に電気的に接続されている。従って、U
相は、図2(d)に示すように、この導体ポール21の
下端に出力される。 (4) そして、図2(d)に示すように、スロット番
号6のスロット12に配設された導体ポール21の下端
は、スロット番号3のスロット12に配設された導体ポ
ール21の下端に電気的に接続されている。従って、図
2(a)に示すように、U相は、この導体ポール21の
上端に出力される。V相、W相についても、U相に準じ
た結線が行われる。 なお、導体ポール21の上端同士を電気的に接続するの
が上部接続プレート22u(図3に示すプレート内配線
22w)であり、導体ポール21の下端同士を電気的に
接続するのが下部接続プレート22d(図3に示すプレ
ート内配線22w)である。ちなみに、この図2は、結
線の状態を時系列的に説明する図であるため、導体ポー
ル21の太さと結線(プレート内配線22w)の太さの
関係は、実際のものとは異なる。
【0026】次に、図3を使って、さらに結線を説明す
る。図3は、本実施の形態のモータ(ブラシレスモー
タ)における1ターンの三相スター結線を説明する図で
ある。この図において、太い実線で示すのがU相であ
る。太い丸点線で示すのがV相である。太い角点線で示
すのがW相である。また、この図において、二重線に囲
まれた部分が上部接続プレート22u及び下部接続プレ
ート22dにおけるプレート内配線22wである。ま
た、上部接続プレート22uの下端面と下部接続プレー
ト22dの上端面に挟まれた部分が導体ポール21の部
分である。
【0027】U相(図3において太い実線)は、上部接
続プレート22uを介して入力され、スロット番号12
のスロット12に配設された導体ポール21、下部接続
プレート22d、スロット番号9のスロット12に配設
された導体ポール21、上部接続プレート22u、スロ
ット番号6のスロット12に配設された導体ポール2
1、下部接続プレート22d、スロット番号3のスロッ
ト12に配設された導体ポール21、上部接続プレート
22uの順に導かれる。
【0028】V相(図3において太い丸点線)は、上部
接続プレート22uを介して入力され、スロット番号1
0のスロット12に配設された導体ポール21、下部接
続プレート22d、導体ポール21、上部導体プレート
22uなどを介して、スロット番号1のスロット12に
配設された導体ポール21、上部接続プレート22uに
導かれる。
【0029】W相(図3において太い角点線)は、上部
接続プレート22uを介して入力され、スロット番号2
のスロット12に配設された導体ポール21、下部接続
プレート22d、導体ポール21、上部導体プレート2
2uなどを介して、スロット番号5のスロット12に配
設された導体ポール21、上部接続プレート22uに導
かれる。
【0030】そして、各相の結線は、スロット番号3の
スロット12の近傍に位置する上部接続プレート22u
内で結ばれる(図3において丸で囲んだ部分)。これに
より、1ターンの三相スター結線が構成される。ちなみ
に、接続プレート22は幅と厚みを有するので、この幅
と厚みを利用して3次元的にプレート内配線22wを施
すことができる。
【0031】なお、6ターンの三相スター結線を施す場
合は、1つのスロット12に断面積が等しい絶縁された
導体ポール21を6本挿入して配設する(導体ポール2
1は線間隙間が生じないような断面形状にする)。そし
て、図4に示すようなプレート内配線22w’を施した
上部接続プレート22u’及び下部接続プレート22
d’により各導体ポール21を接続することで、6ター
ンの三相スター結線を構成することができる。なお、図
4は、(a)が上部接続プレート22u’の外面側に施
されたプレート内配線22w’を、(b)が上部接続プ
レート22u’の接続面側に施されたプレート内配線2
2w’を示す。また、図4は、(c)が下部接続プレー
ト22d’の外面側に施されたプレート内配線22w’
を、(d)が下部接続プレート22d’の接続面側に施
されたプレート内配線22w’を示す。ここで、接続面
側とは、接続プレート22’の導体ポール21に面する
側である。外面側とは、接続プレート22’の接続面側
の反対側である。
【0032】図4に示す6ターンの三相スター結線用の
接続プレート22’は、プレートの幅と厚さを利用し
て、3次元的にプレート内配線22w’を形成してい
る。外面側と接続面側のプレート内配線22w’は、所
定の位置でスルーホールなどを利用した上下方向の図示
しないビア配線で接続される。
【0033】本実施の形態のモータにおける電機子コイ
ル20は、ステータ10の各スロット12に導体ポール
21を挿入して配設し、続いて接続プレート22(2
2’)で各導体ポール21を電気的に接続することによ
り作製される。そして、電機子コイル20を備えたステ
ータ10の円筒中空部分に、従来例における図5で説明
した永久磁石Mを備えたロータRが挿通され、同じく従
来例における図5で説明した磁極位置検出器130及び
ケーシング101、軸受け102、駆動回路などが取り
付けられて、モータが完成する。そして、このモータに
直流電流を供給することにより、動力を得ることができ
る。
【0034】以上説明した本実施の形態のブラシレスモ
ータによれば、導体ポールと接続プレートを採用してい
るので、小型で、高効率で、組み立てが容易である。ま
た、銅線を巻回する場合に問題となった、銅線の断線、
絶縁皮膜のはがれなどによる銅線間のショート(レアシ
ョート)を排除することが可能である。
【0035】以上説明した本発明は、上記した発明の実
施の形態に限定されることなく、幅広く変形実施するこ
とができる。例えば、上記発明の実施の形態では、スロ
ット数が12のものを示したが、異なるスロット数でも
よい。また、上記発明の実施の形態では、3相スター結
線を例に説明したが3相デルタ結線でも他の結線方法で
もよい。相の数も4相でも5相でもよい。ターン数も1
ターン及び6ターンに限定されるものではなく、ターン
数をさらに増やすことも可能である。この場合、接続プ
レートは、プリント基板の製造技術や半導体における進
歩したリソグラフィ技術を適用して、様々なプレート内
配線を施したものを容易に作製することができる。ま
た、接続プレートは、セラミックのグリーンシート(粘
土状物質を薄く延ばしたもの)を積層した積層物を燒結
することによっても作製することができる。グリーンシ
ートによる場合もプレート内配線を自由に施すことがで
きる。また、ステータの形状について、ロータが回転す
るのに支障がない範囲で様々な形状を選択することがで
きる。さらに、本発明のブラシレスモータは、大出力の
ものから小出力のものまで、様々な出力のブラシレスモ
ータとすることができる。加えて、本発明のブラシレス
モータは、インナーロータ型ばかりでなく、アウターロ
ータ型のブラシレスモータとすることもできる。この場
合、永久磁石を備えるロータが中空円筒状などに形成さ
れ(アウター側)、この中空部内に電機子コイルを備え
るステータが置かれ(インナー側)、アウター側のロー
タが回転する。
【0036】
【発明の効果】上記説明したように、電機子コイルの作
製に際しては、従来の銅線の巻回という手法とはまった
く異なる手法を用いるので、作業効率を飛躍的に向上す
ることができる。従って、巻線機が不要になると共に、
ブラシレスモータ(モータ)の組み立てが極めて容易に
なる。また、導体ポールを使用することにより、銅面積
及び占積率を増やすことができる。銅面積及び占積率を
増やすことにより、モータの小型化、高効率化を達成す
ることができる。また、導体ポール及び接続プレートの
採用により、電気的接続が容易になる。同時に銅線を巻
回する場合に問題となった断線やレアショートを排除す
ることが可能になる。
【0037】さらに、1つのスロットに導体ポールを複
数挿入して配設する場合に、導体ポール同士を密接する
ことにより、線間隙間をなくすることができる。このよ
うにすることで、放熱を良くしてモータの効率を向上す
ることができる。また、銅面積及び占積率を増やすこと
ができる。なお、導体ポールの数を増やしても、従来の
ごとく銅線の巻線を行うのと異なり、組み立て作業はい
たって容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態のブラシレスモー
タにおけるステータ及び電機子コイルの取り付け状態を
説明する斜視図である。
【図2】 本発明に係る実施の形態のブラシレスモー
タにおけるスロット内に配設された導体ポールの結線
を、U相に着目して時系列的に説明する図である。
(a)及び(c)はステータを上面から見た図、(b)
及び(d)はステータを下面から見た図である。
【図3】 本発明に係る実施の形態のブラシレスモー
タにおける1ターンの三相スター結線を説明する図であ
る。
【図4】 本発明に係る実施の形態のブラシレスモー
タにおける6ターンの三相スター結線を行う場合の接続
プレートを説明する図である。(a)は上部接続プレー
トの外面側、(b)は上部接続プレートの接続面側、
(c)は下部接続プレートの外面側、(d)は下部接続
プレートの接続面側を示す図である。
【図5】 従来例におけるブラシレスモータの全体構
成を示す断面図である。
【図6】 従来例におけるブラシレスモータのステー
タの断面図である。
【図7】 従来例における、(a)は細線多重並列巻
を説明する斜視図であり、(b)は線間隙間を説明する
図である。
【符号の説明】
10 ステータ 11 ステータ歯 12 スロット 20 電機子コイル(電気配線) 21 導体ポール 22 接続プレート 22w プレート内配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴宮 修 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 5H019 AA10 CC03 DD01 DD10 EE14 5H603 AA09 BB01 BB10 BB12 CA01 CA05 CB02 CB11 CB17 CC04 CC07 CC18 CD22 CE02 5H621 GA01 HH01 JK01 JK13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータに永久磁石を備え、ステータに
    電気配線を備えるブラシレスモータであって、 前記ステータは、リング状に所定間隔で設けられる複数
    のステータ歯を有し、前記電気配線を、前記ステータ歯
    とステータ歯の間のスロット内にそれぞれ配設される導
    体ポールと、各導体ポールの両端に配設されて各導体ポ
    ールを電気的に接続する配線が施された接続プレートに
    より構成したこと、を特徴とするブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 前記スロット内に前記導体ポールを複
    数配設する場合は、この複数の導体ポール同士を密接し
    て配設すること、を特徴とする請求項1に記載のブラシ
    レスモータ。
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