JP2001136106A - スペクトル拡散通信用復調装置 - Google Patents

スペクトル拡散通信用復調装置

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JP2001136106A JP31772899A JP31772899A JP2001136106A JP 2001136106 A JP2001136106 A JP 2001136106A JP 31772899 A JP31772899 A JP 31772899A JP 31772899 A JP31772899 A JP 31772899A JP 2001136106 A JP2001136106 A JP 2001136106A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑音成分が極めて少ない場合に、雑音成分を
わざわざ混入してC/Nを意図的に低くしなくても、S
カーブ信号の傾斜を緩やかにすることができるスペクト
ル拡散通信用復調装置を提供する。 【解決手段】 このスペクトル拡散受信機は、DLL回
路16を備えている。DLL回路16は、Sカーブ信号
を作成し、このSカーブ信号に基づいて拡散信号を逆拡
散するのに必要なPN符号の位相を追跡制御する。より
具体的には、DLL回路16は、Sカーブ信号の傾斜を
C/Nに等価な相関値に応じて連続的に変化させる。た
とえばC/Nが高い場合には、Sカーブ信号の傾斜を緩
やかなものとする。これにより、C/Nの高低にかかわ
らずSカーブ信号の傾斜をほぼ一定のものにすることが
できる。そのため、追跡不能を回避でき、復調安定性を
向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スペクトル拡散
通信方式を通信方式とする衛星移動通信システムなどに
適用されるスペクトル拡散通信用復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、通信衛星を介して移動通信を
実現する衛星移動通信システムが知られている。この衛
星移動通信システムには、スペクトル拡散通信方式を通
信方式とするものがある。この種の衛星移動通信システ
ムでは、送信機は、通信信号を疑似雑音符号(PN符
号)で拡散することにより周波数帯域が広げられたスペ
クトル拡散信号を作成し、この作成されたスペクトル拡
散信号を送信する。一方、受信機は、当該スペクトル拡
散信号を受信し、この受信されたスペクトル拡散信号を
逆拡散することにより元の通信信号を復元する。
【0003】図7は、従来のスペクトル拡散受信機の構
成を示すブロック図である。このスペクトル拡散受信機
は、受信回路50により受信されたスペクトル拡散信号
のレベルを調整した後ディジタル化し、その結果得られ
るディジタル信号を復調装置51により復調することに
より元の通信信号を復元する。
【0004】より詳述すれば、このスペクトル拡散受信
機は、可変利得増幅回路52を備えている。可変利得増
幅回路52は、AGC(Automatic Gain Control)回路5
4から帰還される利得制御信号に基づいて、受信された
スペクトル拡散信号の利得を調整する。その結果、一定
レベルの拡散信号が得られる。利得調整後のスペクトル
拡散信号は、A/D(Analog/Digital)変換回路53に与
えられ、このA/D変換回路53においてディジタル信
号に変換される。
【0005】このディジタル信号は、復調装置51に与
えられる。復調装置51は、復調回路55、相関検出回
路56およびDLL(Delay Locked Loop)回路57を備
えている。相関検出回路56は、ディジタル信号に基づ
いて相関値を検出する。また、相関検出回路56は、こ
の相関値が求められたタイミングをタイミング信号とし
てDLL回路57に与える。
【0006】DLL回路57は、受信されたスペクトル
拡散信号を逆拡散する際のタイミングを追跡するもので
ある。より詳述すれば、DLL回路57は、A/D変換
回路53から与えられたディジタル信号を2系統に分配
し、各ディジタル信号をそれぞれLate codeおよびEarly
codeを使って逆拡散することにより、2つの相関レベ
ル信号を得る。
【0007】Late codeおよびEarly codeは、相関検出
回路56から出力されるタイミング信号に基づいて発生
されるものである。より具体的には、Late codeは、タ
イミング信号により規定されるPN符号の発生タイミン
グの中心から1/2チップ(1チップ(Δ)はPN符号
の1ビット幅)だけ位相を遅らせたものである。したが
って、ディジタル信号とLate codeとで得られる相関レ
ベル信号は、図8(a)に示すように、−Δ/2を頂点と
する三角形状の信号となる。一方、Early codeは、タイ
ミング信号により規定されるPN符号の発生タイミング
の中心から1/2チップだけ位相を進ませたものであ
る。したがって、ディジタル信号とEarly codeとで得ら
れる相関レベル信号は、図8(b)に示すように、+Δ/
2を頂点とする三角形状の信号となる。
【0008】さらに、DLL回路57は、各相関レベル
信号を減算する。これにより、図8(c)に示すように、
いわゆるSカーブ信号が得られる。このSカーブ信号の
中心は、同期点となる。そのため、DLL回路57は、
このSカーブ信号の中心にPN符号の発生タイミングが
くるように、Sカーブ信号に基づいてPN符号の位相を
制御する。これにより、逆拡散タイミングを追跡するこ
とができる。位相制御されたPN符号は、復調回路55
に与えられる。
【0009】復調回路55は、DLL回路57から与え
られたPN符号を用いて上記ディジタル信号を逆拡散す
る。こうして、元の通信信号(通信データ)を復元す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スペクトル
拡散通信では、信号成分の周波数帯域を拡散する。した
がって、スペクトル拡散信号に含まれる信号成分は、非
常に小さなレベルで受信されることになる。そのため、
スペクトル拡散受信機において、信号成分と雑音成分と
の比であるC/Nは、非常に低い値となる。
【0011】すなわち、DLL回路57は、この非常に
低いC/Nのディジタル信号に基づいて、相関レベル信
号を作成することになる。この場合、相関レベル信号は
相対的に低レベルの信号となるから、結局、この低レベ
ルの相関レベル信号から得られるSカーブ信号は、図9
(a)に示すように、相対的に緩やかな傾斜60を有する
特性となる。従来のスペクトル拡散受信機は、Sカーブ
信号の傾斜が通常緩やかであることを考慮し、最悪のC
/Nの場合に得られる極めて緩やかな傾斜を有するSカ
ーブ信号でも良好に動作するように、設計されている。
【0012】ところで、スペクトル拡散受信機単独で試
験する場合および折返しループにより自己診断する場合
などのように雑音成分が極めて少ない場合には、C/N
は非常に大きな値となる。この場合、DLL回路57に
おいて求められる相関レベル信号は相対的に高レベルと
なる。したがって、Sカーブ信号は、図9(b)に示すよ
うに、相対的に急峻な傾斜61を有する特性となる。
【0013】しかしながら、上述のように、従来のスペ
クトル拡散受信機は極めて緩やかな傾斜を有するSカー
ブ信号でも動作するように設計されているから、Sカー
ブ信号の傾斜があまりにも急峻だと非常に不安定にな
る。その結果、PN符号の位相制御を良好に行うことが
できなくなり、最終的に同期追跡不能となるおそれがあ
る。
【0014】これに対処するためには、C/Nを意図的
に低い値に変更し、Sカーブ信号の傾斜を緩やかにする
必要がある。すなわち、雑音成分をわざわざスペクトル
拡散信号の中に混入しなければならず、非常に不便であ
った。
【0015】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、雑音成分が極めて少ない場合に、雑音成
分をわざわざ混入してC/Nを意図的に低くしなくて
も、Sカーブ信号の傾斜を緩やかにすることができるス
ペクトル拡散通信用復調装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明は、通信相手局から送信されたスペクトル拡
散信号を疑似雑音符号を使って逆拡散するスペクトル拡
散通信用復調装置であって、上記スペクトル拡散信号を
入力とし、このスペクトル拡散信号と既知符号列との間
の相関値を求める相関検出回路と、上記スペクトル拡散
信号に基づいてSカーブ信号を作成するSカーブ信号作
成回路と、このSカーブ信号作成回路により作成された
Sカーブ信号の傾斜部の傾斜を上記相関検出回路により
求められた相関値に応じて制御する制御回路と、この制
御回路により制御された後のSカーブ信号に基づいて、
上記疑似雑音符号の位相を制御する位相制御回路とを含
むことを特徴とするスペクトル拡散通信用復調装置であ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】実施の形態1 図1は、この発明の実施の形態1に係るスペクトル拡散
通信用復調装置が適用される衛星移動通信システムの構
成を示す概念図である。この衛星移動通信システムは、
基地局1、移動局2および通信衛星3を有し、基地局1
と移動局2とが通信衛星3を介して無線信号を送受する
ことにより、移動通信を実現するものである。
【0019】より具体的には、この衛星移動通信システ
ムは、通信方式として直接スペクトル拡散方式を利用し
ている。すなわち、基地局1および移動局2は、通信デ
ータに基づいて一次変調信号を作成し、この一次変調信
号と疑似雑音符号(以下「PN符号」という。)とを演
算することにより、周波数帯域の広がったスペクトル拡
散信号を作成する。
【0020】基地局1および移動局2は、この作成され
たスペクトル拡散信号を通信衛星3を介して移動局2お
よび基地局1にそれぞれ送信する。基地局1および移動
局2は、いずれも同じ構成のスペクトル拡散受信機4、
5を有している。基地局1および移動局2は、このスペ
クトル拡散受信機4、5において受信されたスペクトル
拡散信号をPN符号を使って逆拡散することによりスペ
クトル拡散信号を復調し、元の通信データを復元する。
【0021】図2は、スペクトル拡散受信機4、5の構
成を示すブロック図である。このスペクトル拡散受信機
4、5は、受信回路10により受信されたスペクトル拡
散信号を復調装置11においてディジタル的に復調する
ものである。より具体的には、このスペクトル拡散受信
機4、5は、アナログ的なスペクトル拡散信号をディジ
タル信号に変換するA/D変換回路13を備えている。
また、このスペクトル拡散受信機4、5は、復調装置1
1に入力されるディジタル信号の入力レベルを一定に保
つための可変利得増幅回路12およびAGC回路14を
備えている。
【0022】受信回路10により受信されたスペクトル
拡散信号は、可変利得増幅回路12に入力される。可変
利得増幅回路12は、AGC回路14から出力された利
得制御信号に応じて調整された利得でスペクトル拡散信
号を増幅する。これにより、スペクトル拡散信号は所定
の一定レベルの信号となる。増幅後のスペクトル拡散信
号は、A/D変換回路13に与えられる。
【0023】A/D変換回路13は、スペクトル拡散信
号をディジタル信号に変換する。この場合、A/D変換
回路13は、後述するように、復調装置11内のDLL
回路17から出力されたクロック信号に応じてA/D変
換処理を実行する。ディジタル信号は、AGC回路14
および復調装置11に分配される。
【0024】AGC回路14は、ディジタル信号に基づ
いて利得制御信号を作成する。具体的には、AGC回路
14は、ディジタル信号のレベルを判定し、この判定さ
れたレベルに応じて利得を決定する。AGC回路14
は、この決定された利得でスペクトル拡散信号が増幅さ
れるような利得制御信号を作成し、この作成された利得
制御信号を可変利得増幅回路12に与える。こうして、
可変利得増幅回路12は、一定レベルのスペクトル拡散
信号を出力することができる。
【0025】復調装置11は、復調回路15、相関検出
回路16およびDLL回路17を備えている。A/D変
換回路13から出力されるディジタル信号は、復調回路
15、相関検出回路16およびDLL回路17に対して
並列に与えられる。相関検出回路16は、ディジタル信
号に基づいて逆拡散処理に必要なタイミング信号を作成
する。具体的には、相関検出回路16は、ディジタル信
号と既知符号列との間の相関値を検出するとともに、こ
の相関値が検出されたタイミングをタイミング信号とし
て作成する。この場合、相関検出回路16は、雑音成分
が多いときには相対的に小さな相関値を検出し、信号成
分が多いときには相対的に大きな相関値を検出する。す
なわち、相関値は、信号成分レベルと雑音成分レベルと
の比であるC/Nに等価である。相関検出回路16は、
作成されたタイミング信号をDLL回路17に与える。
また、相関検出回路16は、検出された相関値をDLL
回路17に与える。
【0026】DLL回路17は、ディジタル信号を逆拡
散する際の逆拡散タイミングを追跡するために、復調回
路15に与えるべきPN符号の位相を制御するものであ
る。より詳述すれば、DLL回路17は、相関検出回路
16から与えられたタイミング信号に基づいてSカーブ
信号を作成する。また、DLL回路17は、この作成さ
れたSカーブ信号を相関値に応じて制御し、この制御が
施された後のSカーブ信号に基づいてPN符号の位相を
制御する。DLL回路17は、この位相制御されたPN
符号を復調回路15に与える。なお、DLL回路17
は、上記Sカーブ信号をクロック信号としてA/D変換
回路13に与える。
【0027】復調回路15は、DLL回路17から与え
られた位相制御済のPN符号とディジタル信号とを演算
することにより、ディジタル信号を逆拡散する。その結
果、元の一次変調信号が復元される。復調回路15は、
さらに、この一次変調信号に対して一次変調処理とは逆
の処理である一次復調処理を施すことにより、元の通信
データを復元する。
【0028】図3は、DLL回路17の内部構成を示す
ブロック図である。DLL回路17は、Sカーブ信号作
成回路20を備えている。Sカーブ信号作成回路20
は、A/D変換回路13から出力されたディジタル信号
に基づいて、Sカーブ信号を作成するものである。より
具体的には、Sカーブ信号作成回路20は、逆拡散回路
21a、21b、フィルタ回路22a、22bおよび検
波回路23a、23bからなる復調系統を2つ備えてい
る。各逆拡散回路21a、21bは、ディジタル信号を
逆拡散し、相関レベル信号を作成する。この場合、各逆
拡散回路21a、21bは、それぞれ、Early codeおよ
びLate codeを使用する。すなわち、各逆拡散回路21
a、21bは、それぞれ、ディジタル信号とEarly code
およびLatecodeとを演算することにより、相関レベル信
号を作成する。逆拡散回路21a、21bから出力され
る相関レベル信号は、フィルタ回路22a、22bにお
いて平滑化された後、検波回路23a、23bにおいて
変調の影響が除去される。その後、相関レベル信号は、
減算回路24に与えられる。
【0029】ここに、Early codeおよびLate codeは、
PN符号発生回路25において発生される。PN符号発
生回路25は、相関検出回路16から与えられるタイミ
ング信号に基づいて、Early codeおよびLate codeを発
生する。上述のように、タイミング信号は、復調回路1
5における実際のPN符号の発生タイミングに相当す
る。PN符号発生回路25は、この発生タイミングから
1/2チップだけ位相の進んだEarly codeを発生すると
ともに、上記発生タイミングから1/2チップだけ位相
の遅れたLate codeを発生する。なお、1チップ(Δ)
は、PN符号の1ビット幅に相当する。
【0030】減算回路24は、各相関レベル信号を減算
することにより、各相関レベル信号を合成する。その結
果、Sカーブ信号が得られる。Sカーブ信号は、制御回
路26に与えられる。制御回路26は、Sカーブ信号の
傾斜を制御するものである。より具体的には、制御回路
26は、図4に示すように、レベル制御演算回路26a
を備えている。レベル制御演算回路26aには、Sカー
ブ信号および相関検出回路16から相関値が与えられ
る。
【0031】レベル制御演算回路26aは、上記相関値
に応じてSカーブ信号の傾斜部の傾斜を連続的に変化さ
せる。具体的には、相関値が小さい場合、すなわちC/
Nが低い値の場合、従来では、図5(a)に二点鎖線で示
すように、緩やかな傾斜のSカーブ信号となる。これに
対して、この実施の形態1では、レベル制御演算回路2
6aは、C/Nが低い値のときには、図5(a)に実線で
示すように、Sカーブ信号の傾斜部35の傾斜を従来に
比べて急峻なものにする。傾斜部35は、Sカーブ信号
のうち−Δ/2に対応する頂点Aと+Δ/2に対応する
頂点Bとを結ぶ部分である。そのため、言い換えるなら
ば、レベル制御演算回路26aは、Sカーブ信号の各頂
点A、Bをより高いレベルに変化させることにより、傾
斜部35の傾斜を急峻なものとしている。
【0032】また、相関値が大きい場合、すなわちC/
Nが高い値の場合には、従来では、図5(b)に二点鎖線
で示すように、急峻な傾斜のSカーブ信号となる。これ
に対して、この実施の形態1では、レベル制御演算回路
26aは、C/Nが高い値のときには、図5(b)に実線
で示すように、Sカーブ信号の傾斜部36の傾斜を従来
に比べて緩やかなものとする。傾斜部36は、Sカーブ
信号のうち−Δ/2に対応する頂点Cと+Δ/2に対応
する頂点Dとを結ぶ部分である。そのため、言い換える
ならば、レベル制御演算回路26aは、Sカーブ信号の
各頂点C、Dをより低いレベルにすることにより、傾斜
部35の傾斜を緩やかなものとしている。
【0033】こうすることにより、C/Nの高低にかか
わらずSカーブ信号の傾斜をほぼ一定のものとすること
ができる。レベル制御演算回路26aは、傾斜制御済の
Sカーブ信号を位相制御回路27に与える。
【0034】位相制御回路27は、ループフィルタ回路
28、D/A(Digital/Analog)変換回路29および電圧
制御発振回路30を備えている。ループフィルタ回路2
8は、Sカーブ信号を平滑化し、この平滑化後のSカー
ブ信号をD/A変換回路29に与える。D/A変換回路
29は、Sカーブ信号をアナログ信号に変換した後、こ
のアナログ信号を制御電圧として電圧制御発振回路30
に与える。電圧制御発振回路30は、この制御電圧に応
じた位相制御信号を発生する。この発生された位相制御
信号は、PN符号発生回路25に与えられる。PN符号
発生回路25は、この位相制御信号に基づいてPN符号
の位相を制御する。これにより、PN符号の位相を追跡
制御することができ、その結果逆拡散タイミングを追跡
することができる。また、上記発生された位相制御信号
は、クロック信号としてA/D変換回路13にも与えら
れる。
【0035】以上のようにこの実施の形態1によれば、
C/Nに等価な相関値に基づいてSカーブ信号の傾斜を
制御しているから、C/Nの高低に依存することなくS
カーブ信号の傾斜をほぼ一定にすることができる。した
がって、たとえばC/Nが極めて高い場合に、雑音成分
をスペクトル拡散信号の中にわざわざ混入してC/Nを
意図的に低くしなくても、Sカーブ信号の傾斜を自動的
に緩やかにすることができる。そのため、C/Nに無関
係に、受信されたスペクトル拡散信号を良好に復調する
ことができる。ゆえに、復調安定性の向上が図られたス
ペクトル拡散受信機を提供することができる。
【0036】実施の形態2 図6は、この発明の実施の形態2に係る制御回路の構成
を示すブロック図である。以下の説明では、図2および
図3を必要に応じて参照する。
【0037】上記実施の形態1では、相関値の大小に応
じてSカーブ信号の傾斜を連続的に制御している。これ
に対して、この実施の形態2では、相関値の大小に基づ
いてSカーブ信号の傾斜を段階的に制御する。
【0038】より詳述すれば、この実施の形態2に係る
制御回路26は、2つの入力端子40a、40bおよび
1つの出力端子40cを有する切替回路40を備えてい
る。入力端子40a、40bを2つ設けているのは、こ
の実施の形態2では、Sカーブ信号の傾斜を2段階で制
御するためである。一方の入力端子40bには、減衰演
算回路41が接続されている。減衰演算回路41は、減
算回路24から出力されたSカーブ信号の傾斜が所定の
傾きになるようにSカーブ信号のレベルを減衰させるも
のである。すなわち、一方の入力端子40bには、相対
的に傾斜の緩やかなSカーブ信号が入力することにな
る。他方の入力端子40aには、減算回路24から出力
されたSカーブ信号がそのまま入力される。すなわち、
他方の入力端子40aには、相対的に傾斜の急峻なSカ
ーブ信号が入力することになる。切替回路40は、この
2つの入力端子40a、40bを選択的に出力端子40
cに接続させる。
【0039】切替回路40における切替処理は、相関値
に基づいて制御される。すなわち、切替回路40は、相
関値の大小に応じて2つの入力端子40a、40bのう
ちいずれを出力端子40cに接続させるかを決定する。
より具体的には、切替回路40は、相関値が相対的に大
きい値の場合には、相対的に傾斜の緩やかなSカーブ信
号が入力される入力端子40bを出力端子40cに接続
させる。これに対して、切替回路40は、相関値が相対
的に小さい値の場合には、相対的に傾斜の急峻なSカー
ブ信号がそのまま入力される入力端子40aを出力端子
40cに接続させる。したがって、制御回路26から
は、相関値の大小に応じた2段階の傾斜のSカーブ信号
が出力されることになる。
【0040】以上のようにこの実施の形態2によれば、
相関値の大小に応じた傾斜のSカーブ信号が得られるか
ら、実施の形態1の場合と同様に、C/Nの高低に依存
することなくSカーブ信号の傾斜をほぼ一定にすること
ができる。しかも、相関値の大小に応じてSカーブ信号
の傾斜を連続的に制御しないから、処理の簡素化を図る
ことができる。
【0041】なお、上記の説明では、Sカーブ信号の傾
斜を2段階で制御する場合を例にとっている。しかし、
Sカーブ信号の傾斜を3段階以上で制御するようにして
もよいことはもちろんである。
【0042】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、C/N
に等価な相関値に応じてSカーブ信号の傾斜を制御する
から、C/Nの高低にかかわらずSカーブ信号の傾斜を
ほぼ一定のものとすることができる。特に、C/Nが高
い場合に、雑音成分をスペクトル拡散信号の中にわざわ
ざ混入してC/Nを意図的に低くしなくても、Sカーブ
信号の傾斜を緩やかなものにすることができる。そのた
め、C/Nの高低に依存することなく復調処理を良好に
行うことができる。ゆえに、復調安定性が向上されたス
ペクトル拡散通信用復調装置を提供することができる。
【0043】また、Sカーブ信号の傾斜を段階的に制御
する場合には、Sカーブ信号のレベルを連続的に制御す
る場合に比べて処理の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るスペクトル拡
散通信用復調装置が適用される衛星移動通信システムの
構成を示す概念図である。
【図2】 スペクトル拡散受信機の構成を示すブロック
図である。
【図3】 DLL回路の内部構成を示すブロック図であ
る。
【図4】 制御回路の内部構成を示すブロック図であ
る。
【図5】 Sカーブ信号の傾斜制御について説明するた
めの図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係る制御回路の構
成を示すブロック図である。
【図7】 従来のスペクトル拡散受信機の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】 Late codeに基づく相関レベル信号、Early c
odeに基づく相関レベル信号およびSカーブ信号につい
て説明するための図である。
【図9】 Sカーブ信号の傾斜変動について説明するた
めの図である。
【符号の説明】
4、5 スペクトル拡散受信機、11 復調装置、15
復調回路、16 相関検出回路、17 DLL回路、
20 Sカーブ信号作成回路、26 制御回路、26a
レベル制御演算回路、27 位相制御回路、40 切
替回路、41減衰演算回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信相手局から送信されたスペクトル拡
    散信号を疑似雑音符号を使って逆拡散することによりス
    ペクトル拡散信号を復調するスペクトル拡散通信用復調
    装置であって、 上記スペクトル拡散信号を入力とし、このスペクトル拡
    散信号と既知符号列との間の相関値を求める相関検出回
    路と、 上記スペクトル拡散信号に基づいてSカーブ信号を作成
    するSカーブ信号作成回路と、 このSカーブ信号作成回路により作成されたSカーブ信
    号の傾斜を上記相関検出回路により求められた相関値に
    応じて制御する制御回路と、 この制御回路により制御された後のSカーブ信号に基づ
    いて、上記疑似雑音符号の位相を制御する位相制御回路
    とを含むことを特徴とするスペクトル拡散通信用復調装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、制御回路は、相関検
    出回路により求められた相関値に基づいて、上記Sカー
    ブ信号のレベルを段階的に制御するものであることを特
    徴とするスペクトル拡散通信用復調装置。
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