JP2001135891A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2001135891A
JP2001135891A JP31199799A JP31199799A JP2001135891A JP 2001135891 A JP2001135891 A JP 2001135891A JP 31199799 A JP31199799 A JP 31199799A JP 31199799 A JP31199799 A JP 31199799A JP 2001135891 A JP2001135891 A JP 2001135891A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多波長半導体レーザの電極短絡による歩留低
下を抑えかつ発光点間距離をより小さくする。 【解決手段】 半導体レーザ26はサブマウント16の
上に半田層20、21および22を介してジャンクショ
ンダウン実装により載置されたものであり、それはn−
GaAs基板1の上に、絶縁層14が形成された分離溝
29によって分離された赤外レーザ部27と赤色レーザ
部28とが隣接してモノリシックに形成されたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の発光領域を
モノリシックに形成した半導体レーザを実装する技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置の高密度化の要望に伴
い、その光源となる半導体レーザの短波長化の研究・開
発が積極的に進められている。例えば、容量約650M
Bのコンパクトディスク(CD)では発振波長780〜
800nm程度のAlGaAs系赤外半導体レーザが用
いられており、容量2.6〜4.7GBのデジタルビデ
オディスク(DVD)では、発振波長650〜670n
m程度のAlGaInP系赤色半導体レーザが用いられ
ている。そして現在、赤外半導体レーザと赤色半導体レ
ーザとを用い、CDとDVDとを1つの光ディスク装置
により読み出すことを可能にする技術が開発されてい
る。その中でも、赤色半導体レーザと赤外半導体レーザ
とを1つの基板上にモノリシックに形成する技術の開発
が盛んに行われている。
【0003】従来のモノリシックに形成された半導体レ
ーザおよびそれをサブマウントに実装して形成した半導
体装置について、図5を参照しながら以下に説明する。
【0004】従来の半導体レーザ126は、n−GaA
sよりなる基板101の上に、n−AlGaAsクラッ
ド層102、アンドープAlGaAs量子井戸よりなる
活性層103、p−AlGaAsクラッド層104、ス
トライプ状の窓が形成されたn−AlGaAs電流ブロ
ック層105、p−GaAsコンタクト層106および
オーミック電極112が順次積層された赤外レーザ部1
27と、n−AlGaInPクラッド層107、アンド
ープInGaP量子井戸よりなる活性層108、p−A
lGaInPクラッド層109、ストライプ状の窓が形
成されたn−GaAs電流ブロック層110、p−Ga
Asコンタクト層111およびオーミック電極113が
順次積層された赤色レーザ部128とが形成され、基板
101の裏面にはオーミック電極115が形成されたも
のである。この半導体レーザ126のオーミック電極1
12と113とがそれぞれサブマウント116のパター
ン化された電極118と119とに、半田層120と1
22とを介してジャンクションダウンでボンディングさ
れて半導体装置が形成される。オーミック電極115、
サブマウント上の電極118および119にそれぞれワ
イヤ123、124および125が接続されている。
【0005】なお、n−AlGaAs電流ブロック層1
05およびn−GaAs電流ブロック層110がストラ
イプ状の溝を有するために、活性層103および108
の一部に電流が注入され、それらの電流が注入された領
域はそれぞれ発光領域103aおよび108aとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の半導体レー
ザを光ディスク装置用の光源として用いる場合、発光領
域103aと108aとの距離(以下発光点間距離とい
う)は、コリメータレンズ等の光学部品の特性や組立精
度等により、できるだけ短くするのがよい。
【0007】しかしながら、前記従来の半導体レーザ1
26においては、基板101からみて電極118および
電極119がそれぞれ発光領域103aおよび発光領域
108aの真上にあるので発光点間距離とを電極118
と電極119との間隔よりも小さくすることができな
い。そのため、発光点間距離を小さくするためには、電
極118と電極119との間隔を小さくする必要がある
が、そのようにするとサブマウント116へのボンディ
ング時の位置精度が厳しくなり、電極短絡が生じて歩留
低下の問題が生じる。特に、ボンディング時において、
半田層120および122が溶融して横方向に広がり、
電極短絡の大きな要因となる。このため、従来の半導体
レーザにおいては、発光点間距離を100μm以下にす
ることが困難であった。
【0008】本発明の目的は、サブマウントにジャンク
ションダウンでボンディングされた半導体レーザにおい
て、電極短絡による歩留低下を抑えると共に、発光点間
距離をより小さくすることが可能となる技術を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の半導体装置は、少なくとも内面に絶縁層が
形成された分離溝により電位を独立にされた複数のレー
ザ構造を同一基板の上に備えた半導体レーザと、電極を
有しかつ前記半導体レーザを前記分離溝側に面し前記電
極を通じて載置する基体とを有するものである。
【0010】この構成により、複数のレーザ構造が少な
くとも内面に絶縁層が形成された分離溝により電位を独
立にされているので、半導体レーザの発光点間距離を小
さくした場合において半導体レーザを基体の上に載置す
る際に電極の短絡を防止することができる。
【0011】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、絶縁層が珪素、アルミニウムまたはチタンの酸化物
よりなる層であるものである。
【0012】この構成により、さらに絶縁層が珪素、ア
ルミニウムまたはチタンの酸化物よりなる層であるの
で、電極を構成する金属が絶縁層に拡散することを防止
することができて複数のレーザ構造の電位の独立を確実
にすることができる。
【0013】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、絶縁層が珪素の窒化物よりなる層であるものであ
る。
【0014】この構成により、さらに絶縁層が珪素の窒
化物よりなる層であるので、電極を構成する金属が絶縁
層に拡散することを防止することができて複数のレーザ
構造の電位の独立を確実にすることができる。
【0015】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、分離溝により電位を独立にされた複数のレーザ構造
の各々が、活性層からみて基板とは反対側のクラッド層
上に半導体層を有するものである。
【0016】この構成により、さらに活性層からみて基
板とは反対側のクラッド層上に半導体層を有しているの
で、レーザ構造より発生する熱を、半導体層を通じて基
体に効率よく逃がすことができる。
【0017】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、半導体層がクラッド層とは逆導電型であるものであ
る。
【0018】この構成により、さらに半導体層がクラッ
ド層とは逆導電型であるので、逆導電型の半導体層がダ
イオードの逆接合層となって半導体層が絶縁層として機
能し、複数のレーザ構造の電位の独立を確実にすること
ができる。
【0019】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、半導体層のキャリア密度が1017cm-3以下である
ものである。
【0020】この構成により、さらに半導体層のキャリ
ア密度が1017cm-3以下であるので、半導体層を絶縁
層として機能させることができる。
【0021】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、半導体層の抵抗率が1Ωcm以上であるものであ
る。
【0022】この構成により、さらに半導体層の抵抗率
が1Ωcm以上であるので、半導体層を絶縁層として機
能させることができる。
【0023】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、分離溝の内面に接して半導体層を有するものであ
る。
【0024】この構成により、さらに複数のレーザ構造
の基体側の上に形成された電極間の距離を大きくとるこ
とができる。
【0025】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、半導体層が活性層の発光領域上に形成されたもので
ある。
【0026】この構成により、さらに半導体層が活性層
の発光領域上に形成されているので、活性層の発光領域
において発生する熱を半導体層を通じて効率よく逃がす
ことができる。
【0027】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、複数のレーザ構造の活性層のうちの少なくとも1つ
の発光領域が分離溝の内面より2μm以上離れた場所に
設けられたものである。
【0028】この構成により、さらに複数のレーザ構造
の各々の発光点間の間隔を100μm以下にすることが
できるとともに、発光領域が分離溝に近づきすぎること
によるレーザ構造の光学特性の低下を防止することがで
きる。
【0029】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、前記複数のレーザ構造が、少なくとも内面に絶縁層
が形成された分離溝により電位を独立にされる代わり
に、各レーザ構造の少なくとも境界にイオン注入が施さ
れて電位を独立にされたものである。
【0030】この構成により、イオン注入を施された領
域を高抵抗にすることができるので、複数のレーザ構造
の電位の独立を確実にすることができる。
【0031】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、前記分離溝の少なくとも内面にイオン注入が施され
たものである。
【0032】この構成により、分離溝の少なくとも内面
を高抵抗にすることができるので、複数のレーザ構造の
電位の独立を確実にすることができる。
【0033】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、分離溝と基体との間に放熱層が形成されたものであ
る。
【0034】この構成により、さらに分離溝と基体との
間に放熱層が形成されているので、レーザ構造の発光領
域において発生する熱を、放熱層を介して効率よく逃が
すことができる。
【0035】本発明の半導体装置は、分離溝により電位
を独立にされた複数のレーザ構造を同一基板の上に備え
た半導体レーザと、電極を有しかつ前記半導体レーザを
前記分離溝側に面し前記電極を通じて載置する基体と、
前記分離溝と前記基体との間に形成された放熱層とを有
するものである。
【0036】この構成により、分離溝と基体との間に放
熱層が形成されているので、半導体レーザにおいて発生
する熱を、放熱層を介して効率よく逃がすことができ
る。
【0037】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、放熱層が金属層であるものである。
【0038】この構成により、放熱層として熱伝導率の
よい金属層を用いているので、半導体レーザにおいて発
生する熱を、金属層を介して効率よく逃がすことができ
る。
【0039】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、基体には複数のレーザ構造の各々に独立な電位を確
保して導通する複数の電極が設けられたものである。
【0040】この構成により、さらに複数のレーザ構造
の各々を独立に動作させることができる。
【0041】本発明の半導体装置は、かかる構成につ
き、複数の電極のうち少なくとも1つが前記レーザ構造
の分離溝上にまたがるものである。
【0042】この構成により、さらに半導体レーザの分
離溝と電極との位置合わせを行う必要をなくすることが
できるとともに複数の電極間のギャップをより大きくと
ることができるので電極の短絡をよりいっそう防止する
ことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0044】(実施の形態1)本発明の第1の実施の形
態に係る半導体装置は、図1に示すように、半導体レー
ザ26をサブマウント16の上にジャンクションダウン
実装により載置したものである。
【0045】半導体レーザ26は、(100)面から1
0°オフしたn−GaAs基板1の上に赤外レーザ部2
7と赤色レーザ部28とが隣接してモノリシックに形成
され、赤外レーザ部27と赤色レーザ部28との間に活
性層3および活性層8を貫いてn−AlGaAsクラッ
ド層2およびn−AlGaInPクラッド層7に達する
幅約10μmの分離溝29を設け、赤外レーザ部27と
赤色レーザ部28とを分離し、その上に幅200μmの
SiO2よりなる絶縁層14を形成したものである。な
お、半導体レーザ26の端面に垂直な方向の素子幅W
は、300μmである。
【0046】赤外レーザ部27は、n−AlGaAsク
ラッド層2、アンドープGaAs/AlGaAsよりな
る多重量子井戸活性層3、ストライプ状のリッジ部4b
を有するp−AlGaAsクラッド層4、前記リッジ部
4b以外のp−AlGaAsクラッド層4を覆うように
形成されたn−AlGaAs電流ブロック層5、p−G
aAsコンタクト層6が順次形成されたものである。ま
た、赤色レーザ部28は、n−AlGaInPクラッド
層7、アンドープInGaPとアンドープのAlGaI
nPとからなる多重量子井戸活性層8、ストライプ状の
リッジ部9bを有するp−AlGaInPクラッド層
9、前記リッジ部9b以外のp−AlGaInPクラッ
ド層9を覆うように形成されたn−AlInP電流ブロ
ック層10、p−GaAsコンタクト層11が順次形成
されたものである。
【0047】これら赤外レーザ部27および赤色レーザ
部28に対し、p−GaAsコンタクト層6およびp−
GaAsコンタクト層11の上かつ保護層14の下に
は、Cr/Pt/Au多層金属膜からなるオーミック電
極12および13が形成され、また、n−GaAs基板
1の裏面にはAuGeNi/Auによるオーミック電極
15が形成されている。
【0048】なお、n−GaAs基板1からみてリッジ
部4bの真下の多重量子井戸活性層3およびリッジ部9
bの真下の多重量子井戸活性層8には電流が注入されて
それぞれ赤外レーザ部および赤色レーザ部の発光領域3
aおよび8aとなる。ここで、リッジ部4bおよび9b
の間の距離すなわち発光領域3aおよび8aの間隔(以
下発光点間距離という)は30μmとした。
【0049】また、赤外レーザ部および赤色レーザ部の
発光領域3aおよび8aは、分離溝29の内面よりそれ
ぞれ10μm離れた場所に設けられている。
【0050】一方、SiCよりなるサブマウント16の
上には、幅100μmのAu電極17と、Au電極17
の両側にそれぞれ50μmの間隔(以下この間隔を電極
ギャップという)を空けて幅250μmのAu電極18
と幅250μmのAu電極19を形成し、これらAu電
極17、18、19の上にPbSnよりなる半田層2
0、21、22を形成し、半導体レーザの分離溝29と
Au電極17の中央とが一致するようにジャンクション
ダウンでボンディングされている。また、オーミック電
極15、サブマウント上のAuよりなる電極18および
19にそれぞれAuよりなるワイヤ23,24および2
5がボンディングされている。なお、サブマウント16
は、半導体レーザ26のヒートシンクを兼ねている。
【0051】このようにして形成された半導体レーザ2
6について、Auよりなるワイヤ24およびワイヤ23
をそれぞれ正極および負極として直流電流を流すことに
より、赤外レーザ部27のみを発振させることができ、
Auよりなるワイヤ25およびワイヤ23をそれぞれ正
極および負極として直流電流を流すことにより、赤色レ
ーザ部28のみを発振させることができるようになって
いる。
【0052】この構成により、赤外レーザ部27と赤色
レーザ部28とが、SiO2よりなる絶縁層14が形成
された分離溝29により電位を独立にされているので、
発光点間距離を小さくした場合において半導体レーザ2
6をサブマウント16の上に載置する際に電極の短絡を
防止することができる。
【0053】特に、サブマウント16上の電極ギャップ
を赤外レーザ部27および赤色レーザ部28の、それぞ
れの発光領域3aおよび8aの外側に形成することがで
きるので、電極の短絡を起こすことを防止して従来より
も発光点間距離を小さくすることができるとともに歩留
りの低下を抑えることができる。
【0054】また、特に2つの発光領域3aおよび8a
の真上にAu電極17が半田層20を介して存在するた
めに、2つの発光領域3aおよび8aにおいて発生する
熱をAu電極17および半田層20を介して効率よく逃
がすことができ、それにより良好な放熱特性を持った半
導体レーザが得られる。特にAu電極17や半田層20
は金属よりなる層であるので、2つの発光領域3aおよ
び8aにおいて発生する熱を逃がす層、すなわち放熱層
として好適である。
【0055】実際、この実施の形態に基づいて試作した
半導体レーザについて、発光点間距離を30μmにする
ことに成功した。また、半導体レーザの電流−電圧特性
や電流−光出力特性が向上した。
【0056】なお、この実施の形態において、赤外レー
ザ部および赤色レーザ部の発光領域3aおよび8aは、
分離溝29の内面よりそれぞれ10μm離れた場所に設
けられているが、これらの発光領域3aおよび8aのう
ち少なくとも1つが分離溝29の内面より2μm程度以
上離れた場所に設けられていればよい。
【0057】このような構成にするより、さらに赤外レ
ーザ部および赤色レーザ部の発光点間距離を100μm
以下にすることができるとともに、発光領域が分離溝2
9の内面に近づきすぎることによる光分布の変化等、赤
外レーザ部または赤色レーザ部の光学特性の低下を防止
することができて良好な特性を有する半導体装置を得る
ことができる。特に、発光領域と分離溝29の内面との
距離が2μmより小さくなる場合には、光分布のすそ野
の相当な部分が分離溝にかかり、水平方向の光分布の制
御が難しくなるという問題が生じるが、発光領域3aお
よび8aのうち少なくとも1つを分離溝29の内面より
2μm以上離れた場所に設けることによりそのような問
題を防止することができる。
【0058】なお、この実施の形態においては、赤外レ
ーザ部27と赤色レーザ部28とを分離するために分離
溝29を形成したが、赤外レーザ部27と赤色レーザ部
28との境界付近にプロトン等のイオン注入を行なうこ
とにより赤外レーザ部27と赤色レーザ部28との分離
を行ってもよい。このようにすれば、イオン注入を行っ
た領域を高抵抗にすることができるので、赤外レーザ部
27と赤色レーザ部28との電位の独立を確実にするこ
とができる。
【0059】また、この実施の形態において、分離溝の
少なくとも内面にイオン注入を施して高抵抗化してもよ
い。
【0060】さらに、この実施の形態において絶縁層1
4としてSiO2以外にAl23やTiO2等の絶縁性の
酸化物またはSiN等の絶縁性の窒化物を用いても同様
の効果が得られる。
【0061】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態に係る半導体装置は、図2に示すように、半導体レー
ザ26をサブマウント16の上に載置したものであり、
n−GaAs基板1の上に、赤外レーザ部27および赤
色レーザ部、分離溝29ならびにオーミック電極15に
ついては第1の実施の形態の場合と同様である。
【0062】Cr/Pt/Au多層金属膜からなるオー
ミック電極12および13については、p−GaAsコ
ンタクト層6および11の上の、分離溝29より離れた
部分に形成されており、p−GaAsコンタクト層6お
よびp−GaAsコンタクト層11の上には絶縁層14
が接している。なお、この実施の形態において、p−G
aAsコンタクト層6およびp−GaAsコンタクト層
11での電流をヘテロ界面に平行な方向に流れやすくす
るために、p−GaAsコンタクト層6およびp−Ga
Asコンタクト層11のキャリア密度をそれぞれ1×1
19cm-3、層厚をそれぞれ3μmとした。
【0063】一方、サブマウント16およびその上に形
成された電極ならびに半田層に関しては、第1の実施の
形態の場合と同様である。
【0064】この構成により、第1の実施の形態におけ
る効果に加え、発光領域3aおよび8aにおいて発生す
る熱を効率よく逃がすことができるとともに金属層と絶
縁層との密着性の悪さに起因する絶縁層のはがれを防止
することができる。それにより良好な放熱特性を持った
半導体レーザが歩留まりよく得られる。
【0065】なお、この実施の形態では、赤外レーザ、
赤色レーザの両方のオーミック電極を発光領域の外側に
配したが、そのどちらか一方についてのみこのような構
成にしても、この構成を採った側のレーザの放熱特性を
改善することができる。
【0066】(実施の形態3)本発明の第3の実施の形
態に係る半導体装置は、図3に示すように、半導体レー
ザ26をサブマウント16の上に載置したものである。
【0067】半導体レーザ26は、n−GaAs基板1
の上に、第1の実施の形態の場合と同様に赤外レーザ部
27および赤色レーザ部28が形成され、赤外レーザ部
27および赤色レーザ部28の上の内側にn−GaAs
キャップ層30と31とがそれぞれ形成され、第1の実
施の形態の場合と同様に赤外レーザ部27と赤色レーザ
部28とを、n−GaAsキャップ層30と31とを含
んで分離した分離溝29が設けられ、分離溝29の内部
にSiO2よりなる絶縁層14が形成され、n−GaA
sキャップ層30と31とに覆われていないp−GaA
sコンタクト層6と11とに接するようにオーミック電
極12と13とが形成され、n−GaAs基板1の裏面
には第1の実施の形態の場合と同様にオーミック電極1
5が形成されている。
【0068】一方、サブマウント16およびその上に形
成された電極ならびに半田層20および22に関して
は、第1の実施の形態の場合と同様である。特に、n−
GaAsよりなるキャップ層30および31が半田層2
1に接する構成となっている。
【0069】この構成により、第1の実施の形態におけ
る効果に加え、n−GaAsよりなるキャップ層30お
よび31が半田層21に接しているので、2つの発光領
域3aおよび8aにおいて発生する熱を、SiO2より
も熱伝導率の大きいn−GaAsよりなるキャップ層3
0および31を介してさらに効率よく逃がすことがで
き、それにより良好な放熱特性を持った半導体レーザが
得られる。
【0070】なお、この実施の形態ではキャップ層30
およびキャップ層31としてn−GaAsを用いたが、
基板と同じ導電型あるいは高抵抗を有するこれ以外の半
導体層であっても同様の効果を得ることができる。
【0071】例えば、キャップ層30および31とし
て、キャリア密度が1017cm-3以下のGaAsよりな
る層を用いてもよいし、抵抗率が1Ωcm以上のGaA
sよりなる層を用いてもよい。
【0072】(実施の形態4)本発明の第4の実施の形
態に係る半導体装置は、図4に示すように、半導体レー
ザ26をサブマウント16の上に載置したものであり、
n−GaAs基板1の上に、赤外レーザ部27および赤
色レーザ部28、分離溝29ならびにオーミック電極1
2、13および15については第1の実施の形態の場合
と同様である。第4の実施の形態においては、SiO2
よりなる絶縁層14を分離溝29の中央に対し赤外レー
ザ部27側に100μm、赤色レーザ部28側に50μ
m、合計150μm形成した。
【0073】一方、サブマウント16の上には、幅30
0μmのAuよりなる電極17と、電極17の右側に1
00μmの間隔を空けて幅250μmのAuよりなる電
極18を形成し、これら電極17、18の上にPbSn
よりなる半田層20、21を形成し、半導体レーザ26
を電極18の電極17へ向かう側の端部と前記SiO2
よりなる絶縁層14の分離溝29とは反対側の端部とが
ほぼ一致するようにジャンクションダウンでボンディン
グした。最後に、オーミック電極15、サブマウント上
のAuよりなる電極18および19にそれぞれAuより
なるワイヤ23、24および25をボンディングした。
【0074】この構成により、第1の実施の形態で説明
した効果が得られるとともに、サブマウント16の電極
ギャップ部分がAu電極17とAu電極18の間だけと
なって半導体レーザの分離溝29とAu電極17の中央
との位置合わせを行う必要がなくなる。また電極ギャッ
プ部分の幅を第1の実施の形態より大きくとることがで
きるのでボンディングの際の電極短絡による不良をより
いっそう防止できる。さらに、サブマウント16の電極
ギャップ部分が1ヵ所になることにより、サブマウント
および半導体レーザサイズを小さくすることができ、半
導体装置のコストダウンが可能となる。
【0075】以上、第1から第4の実施の形態において
は、AlGaAs系材料を用いた赤外半導体レーザとA
lGaInP系材料を用いた赤色半導体レーザについて
述べたが、これ以外の組み合わせであっても同様の効果
を得ることが出来る。例えば、GaN系紫外〜緑色半導
体レーザ、ZnSe系青〜緑色半導体レーザ、AlGa
InP系赤色レーザ、AlGaAs系赤外半導体レー
ザ、InGaAs系およびInGaAsP系長波半導体
レーザの内の任意の組み合わせに対しても同様の効果が
得られる。
【0076】また、同一材料系による同一発振波長帯の
レーザアレイに対しても同様の効果が得られる。
【0077】さらに、上記実施の形態では、発光領域が
2つの半導体レーザを備えた半導体レーザについて述べ
たが、発光領域が3つ以上の半導体レーザの場合でも同
様の効果が得られる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2波長または多波長半導体レーザにおいて、従来よりも
発光点間距離を小さくでき、電極短絡による歩留低下を
抑えることができるとともに、発光点間距離をより小さ
くすることができる。
【0079】また、本発明によれば、2波長または多波
長半導体レーザの発光領域において発生する熱を効率よ
く逃がすことができ、それにより良好な放熱特性を持っ
た半導体レーザを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における半導体装置
の断面を示す図
【図2】同第2の実施の形態における半導体装置の断面
を示す図
【図3】同第3の実施の形態における半導体装置の断面
を示す図
【図4】同第4の実施の形態における半導体装置の断面
を示す図
【図5】従来の半導体装置の断面構造を示す図
【符号の説明】
1 n−GaAs基板 2 n−AlGaAsクラッド層 3、8 活性層 3a、8a 発光領域 4 p−AlGaAsクラッド層 4b、9b リッジ部 5 n−AlGaAs電流ブロック層 6、11 p−GaAsコンタクト層 7 n−AlGaInPクラッド層 9 p−AlGaInPクラッド層 10 n−AlInP電流ブロック層 12、13、15 オーミック電極 14 絶縁層 16 サブマウント 17、18、19 Au電極 20、21、22 半田層 23、24、25 ワイヤ 26 半導体レーザ 27 赤外レーザ部 28 赤色レーザ部 29 分離溝 30、31 n−GaAsキャップ層

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも内面に絶縁層が形成された分
    離溝により電位を独立にされた複数のレーザ構造を同一
    基板の上に備えた半導体レーザと、電極を有しかつ前記
    半導体レーザを前記分離溝側に面し前記電極を通じて載
    置する基体とを有する半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層が珪素、アルミニウムまたは
    チタンの酸化物よりなる層である請求項1記載の半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層が珪素の窒化物よりなる層で
    ある請求項1記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記分離溝により電位を独立にされた前
    記複数のレーザ構造の各々が、活性層からみて前記基板
    とは反対側のクラッド層上に半導体層を有する請求項1
    記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体層が前記クラッド層とは逆導
    電型である請求項4記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記半導体層のキャリア密度が1017
    -3以下である請求項4記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記半導体層の抵抗率が1Ωcm以上で
    ある請求項4記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記分離溝の内面に接して前記半導体層
    を有する請求項4記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記半導体層が前記レーザ構造の活性層
    の発光領域上に形成された請求項4記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記複数のレーザ構造の活性層のうち
    の少なくとも1つの発光領域が前記分離溝の内面より2
    μm以上離れた場所に設けられた請求項1または4記載
    の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記複数のレーザ構造が、少なくとも
    内面に絶縁層が形成された分離溝により電位を独立にさ
    れる代わりに、各レーザ構造の少なくとも境界にイオン
    注入が施されて電位を独立にされた請求項1記載の半導
    体装置。
  12. 【請求項12】 前記分離溝の少なくとも内面にイオン
    注入が施された請求項1記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記分離溝と前記基体との間に放熱層
    が形成された請求項1記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 分離溝により電位を独立にされた複数
    のレーザ構造を同一基板の上に備えた半導体レーザと、
    電極を有しかつ前記半導体レーザを前記分離溝側に面し
    前記電極を通じて載置する基体と、前記分離溝と前記基
    体との間に形成された放熱層とを有する半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記放熱層が金属層である請求項14
    記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記基体には前記複数のレーザ構造の
    各々に独立な電位を確保して導通する複数の電極が設け
    られた請求項1または14記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記複数の電極のうち少なくとも1つ
    が前記レーザ構造の分離溝上にまたがる請求項16記載
    の半導体装置。
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