JP4126873B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザ装置、特に2種類の半導体レーザを集積して2波長のレーザを出力する半導体レーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、コンパクトディスク(CD)用の光源として用いられる発振波長が700nm帯(例えば、780nm)の赤外半導体レーザと、デジタルビデオディスク(DVD)用の光源として用いられる発振波長が600nm帯(例えば、650nm)の赤色半導体レーザとを集積した2波長の半導体レーザ装置は、低コスト、小型化という観点から新しい光ピックアップの光源として注目されており、特開平01―272177や特開平11―186651などに開示されている。
【0003】
以下、従来の2波長の半導体レーザ装置について図6を参照しながら説明する。
【0004】
図6(a)は、従来の2波長の半導体レーザ装置を示す外観斜視図であり、図6(b)は、その従来の2波長の半導体レーザ装置をヒートシンクに実装したときの外観斜視図である。
【0005】
図6(a)に示すように、従来の2波長の半導体レーザ装置101は、n型のGaAsからなる基板102上に、発振波長が650nm帯のAlGaInP系材料からなる赤色半導体レーザ103と発振波長が780nm帯のGaAs系材料からなる赤外半導体レーザ104が分離溝105を介して集積されている。
【0006】
赤色半導体レーザ103は、n型のGaAsからなる基板102上に、n型のAlGaInPからなるクラッド層106、活性層107、p型のAlGaInPからなるクラッド層108、n型のGaAsからなる電流ブロック層109及びp型の電極110が順次積層されて形成されている。
【0007】
一方、赤外半導体レーザ104においては、基板102上に、n型のAlGaAsからなるクラッド層111、活性層112、p型のAlGaAsからなるクラッド層113、n型のAlGaAsからなる電流ブロック層114及びp型の電極115が順次積層されて形成されている。
【0008】
また、基板102の半導体レーザが形成されていない側の面には、n型の電極116が形成されている。
【0009】
以上のような2波長の半導体レーザ装置101は、赤色半導体レーザ103のチップ幅Wと赤外半導体レーザ104のチップ幅Wが同じになるように、分離溝105が設けられている。分離溝105により、同一基板上に結晶成長により形成した赤色半導体レーザ部分と赤外半導体レーザ部分とがエッチングにより電気的に分離している。
【0010】
また、図6(b)に示すように、赤色半導体レーザ103及び赤外半導体レーザ104のそれぞれに対応した放熱材であるヒートシンク117、118の上にジャンクションダウンで実装することでそれぞれの半導体レーザの独立駆動を可能としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に半導体レーザは、温度上昇に伴って光出力が低下するという特性を有する。従って、半導体レーザの駆動時における半導体レーザ自身が発生する熱を十分に放熱させる必要があるため、熱伝導率の高いヒートシンクにジャンクションダウンで実装される。その際、ヒートシンクに接している半導体レーザの面積が大きいほど放熱が良くなることは明らかであるが、2波長の半導体レーザ装置の場合、2つの半導体レーザを単に接触して並べたのでは、2つの半導体レーザが電気的に接続されてしまうため、2つの半導体レーザの間には、分離溝を設ける必要がある。しかし、2つの半導体レーザを並べたものと同じ寸法の2波長の半導体レーザ装置を作製すると、その分離溝により放熱する面積が低減し、放熱の効率が低下してしまうという問題があった。
【0012】
また、放熱を良くしようと各々の半導体レーザの面積を大きくしてしまうと、小型化が可能であるという2波長の半導体レーザ装置の特徴が失われてしまう。
【0013】
特に、この分離溝を設けて放熱面積を小さくすることによる放熱効率の低下は、赤色半導体レーザのように半導体材料の熱伝導率が小さい場合などは深刻である。
【0014】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、分離溝の形成位置を工夫し、集積された複数の半導体レーザの他の装置との電気的接続部分である接続面積を互いに変えることで、低コスト、小型でかつ放熱の良い2波長の半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の半導体レーザ装置は、半導体層で構成され、かつ赤色光を放射する第1の半導体レーザと、半導体層で構成され、かつ赤外光を放射する第2の半導体レーザとを有する半導体レーザ装置であって、前記第1の半導体レーザが前記第2の半導体レーザとは異なる他の装置と接続される第1部位を有し、前記第2の半導体レーザが前記第1の半導体レーザとは異なる他の装置と接続される第2部位を有し、前記第1部位と前記他の装置とが接続する接続面積をS1、前記第2部位と前記他の装置とが接続する接続面積をS2、前記第1の半導体レーザの熱伝導率をκ1、
前記第2の半導体レーザの熱伝導率をκ2とすると、κ1≦κ2、かつ、S1>S2の関係が成立することを特徴とするものである。
【0016】
第1の半導体レーザ装置では、熱伝導率が小さい材料で構成されている方の半導体レーザの部位の接続面積を熱伝導率が大きい材料で構成されている方の半導体レーザの部位よりも大きくすることで、半導体レーザ装置全体の大きさを大きくすることなく、集積された2つの半導体レーザとも十分に放熱することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の半導体レーザ装置における実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る半導体レーザ装置について、図1を参照しながら説明する。なお、図1は、第1の実施形態に係る半導体レーザ装置1の外観斜視図である。
【0021】
図1に示すように、同じn型のGaAsからなる基板2上に、発振波長が650nm帯のAlGaInP系材料からなる赤色半導体レーザ(第1の半導体レーザ)3と発振波長が780nm帯のGaAs系材料からなる赤外半導体レーザ(第2の半導体レーザ)4とが形成されている。赤色半導体レーザ3と赤外半導体レーザ4とは分離溝5を介して形成されている。
【0022】
赤色半導体レーザ3は、n型のGaAsからなる基板2上に、n型のAlGaInPからなるクラッド層6、AlGaInP及びGaInPからなる多重量子井戸構造の活性層7及びp型のAlGaInPからなるクラッド層8が順次積層されて形成されている。また、p型のAlGaInPからなるクラッド層8中にはストライプ状の電流経路が形成されるようにn型のAlInPからなる電流ブロック層9が設けられ、活性層7に注入される電流を狭窄する構造が形成されている。
【0023】
一方、赤外半導体レーザ4は、基板2上に、n型AlGaAsからなるクラッド層10、AlGaAs及びGaAsからなる多重量子井戸構造の活性層11、及びp型のAlGaAsからなるクラッド層12が順次積層されて形成されている。また、p型のAlGaAsからなるクラッド層12中にはストライプ状の電流経路が形成されるようにn型のAlGaAsからなる電流ブロック層13が設けられ、活性層11に注入される電流を狭窄する構造が形成されている。
【0024】
また、基板1における赤色半導体レーザ3及び赤外半導体レーザ4が形成されていない側の面には、AuGe/Niからなるn型の電極14が形成されている。さらに、赤色半導体レーザ3のクラッド層8の上には、p型の電極15が形成され、赤外半導体レーザ4のクラッド層12の上には、p型の電極16が形成されている。p型の電極15、16は、Cr/Pt/Auからなる。
【0025】
また、赤色半導体レーザ3及び赤外半導体レーザ4の各半導体層におけるAl組成及び膜厚を表1に示す。なお、赤色半導体レーザ3では(AlXGa1-X0.5In0.5PのAl組成、赤外半導体レーザ4ではAlXGa1-XのAl組成を示している。
【0026】
【表1】
Figure 0004126873
【0027】
次に、上述のように構成された半導体レーザ装置1をジャンクションダウンにより放熱材であるヒートシンクに実装した場合の放熱について説明する。このとき、第1部位となる赤色半導体レーザ3のp型の電極15及び第2部位となる赤外半導体レーザ4のp型の電極16のそれぞれがヒートシンク(放熱材)に接続される。
【0028】
ここで、第1部位及び第2部位とは、半導体レーザ装置とヒートシンクあるいは半導体レーザが接続されるその他の装置(以下、「ヒートシンク等」という)とを接続するときにおける両半導体レーザのヒートシンク等と接続される部分のことをいう。第1の実施形態における部位は、前述のように、電極15(第1部位)及び電極16(第2部位)をいう。
【0029】
また、部位とは、各半導体レーザから発生する熱を半導体レーザの外部に放熱する部分をいい、接続面積とは、その部位とヒートシンク等とが接続されて接触する実質的な接触面積のことをいう。赤色半導体レーザ3から発生する熱を放熱する電極15の接続面積S1は、赤色半導体レーザ3における共振器長をL1、チップ幅をW1とするとL1とW1の積で表される。さらに、赤外半導体レーザ4から発生する熱を放熱する電極16の接続面積S2は、赤外半導体レーザ4における共振器長をL2、チップ幅をW2とするとL2とW2の積で表される。
【0030】
なお、赤色半導体レーザ3及び赤外半導体レーザ4の各々の接続面積の大きさは、赤色半導体レーザ3及び赤外半導体レーザ4の間の分離溝5の形成位置を変えることで決定される。
【0031】
また、赤色半導体レーザ3の熱抵抗をRth1、赤外半導体レーザ4の熱抵抗をRth2とする。一般的に、薄膜材料の熱抵抗Rthは材料の熱伝導率をκ、膜厚をd、面積をSとすると、Rth=(1/κ)×(d/S)と定義され、特に半導体レーザの場合には、主な発熱源である活性層からヒートシンクまでの各層の熱抵抗の和で近似される。なお、赤色半導体レーザ3における熱抵抗Rth1、S1、膜厚の和d1から求められる赤色半導体レーザ3の熱伝導率κ1は、赤外半導体レーザ3の各半導体層の熱伝導率の平均値であり、実質的な赤色半導体レーザ3の熱伝導率である。同様に、赤外半導体レーザ4における熱抵抗Rth2、S2、膜厚の和d2から求められる赤外半導体レーザ4の熱伝導率κ2は、赤外半導体レーザ4の各半導体層の熱伝導率の平均値であり、実質的な赤外半導体レーザ4の熱伝導率である。
【0032】
このときの各半導体レーザの接続面積S1、S2と熱抵抗Rth1、Rth2の関係を図2に示す。なお、横軸は赤色半導体レーザ3の接続面積S1と赤色及び赤外半導体レーザ3、4の接続面積の和(S1+S2)との面積比である。
【0033】
図2において、面積比が0.5、即ちS1=S2の場合、赤色半導体レーザ3の熱抵抗Rth1の値はA点で示され、赤外半導体レーザ4の熱抵抗Rth2の値はB点で示される。この場合、Rth1>Rth2となっているが、これは赤色半導体レーザ3を構成するAlGaInP系の材料の熱伝導率(例えば、GaInPの熱伝導率は0.053W/Kcmである)が、赤外半導体レーザ4を構成するGaAs系の材料の熱伝導率(例えば、GaAsの熱伝導率は0.48W/Kcm)よりも小さいためである。従って、S1=S2となるように分離溝5を形成した場合、赤色半導体レーザ3の熱抵抗が大きくなるので、駆動時の発熱を十分に放熱できず光出力が低下してしまうことになる。
【0034】
図2に示すように、赤色半導体レーザ3の熱抵抗Rth1を小さくするためには、面積比を大きく(S1>S2)すればよい。この場合、逆に赤外半導体レーザ4の熱抵抗Rth2は大きくなってしまうが、赤外半導体レーザ4の熱抵抗は元々小さいので、赤外半導体レーザ4の熱抵抗Rth2があまり大きくならない範囲で熱抵抗Rth2を選べばよい。例えば図2におけるC点(Rth1=Rth2)はそのような場合の一例である。C点における各半導体レーザの接続面積を選択することにより、赤色半導体レーザ3の熱抵抗を赤外半導体レーザ4の熱抵抗と同程度まで低減でき、十分な放熱特性を実現できる。
【0035】
なお、図2に示すように、面積比は、0.5から0.8の範囲となるようにすれば、従来における半導体レーザ装置(面積比をS1=S2とした場合)よりも優れた効果が現れていることが分かる。
【0036】
次に、p型の電極15あるいは電極16の厚さと熱抵抗の関係について、図3を用いて説明する。図3は、Cr/Pt/Auからなるp型の電極の厚さと熱抵抗の関係を示す図である。
【0037】
図3に示すように、電極の厚さが約1μmより厚い領域では、前述の熱抵抗の定義Rth=(1/κ)×(d/S)により決まるように、電極の厚さdに比例して熱抵抗が大きくなっていることがわかる。しかし、電極の主要材料であるAuの熱伝導率(3.2W/Kcm) は、半導体層の材料に比べて1桁以上大きいので電極の厚さの増加による熱抵抗の増加は全体の熱抵抗に比して小さく無視できる。ところが図3に示すように、電極の厚さが約1μmより薄くなってくると、放熱効果の大きい(熱伝導率の大きい)金属電極による放熱が十分行われなくなるので、熱抵抗としては逆に大きくなり無視できなくなってくる。従って、電極の厚さとしては約1μm以上が望ましい。
【0038】
以上より、熱伝導率が小さい赤色半導体レーザ3の接続面積S1を、赤外半導体レーザ4の接続面積S2よりも大きくするように分離溝5の形成位置を変えることにより、半導体レーザ装置1の大きさを大きくすることなく熱抵抗による弊害を改善し、熱伝導率の良い赤外半導体レーザ4と同程度の放熱特性を有する2波長の半導体レーザ装置を実現することができる。
【0039】
また、第1の実施形態において部位となるp型の電極15、16の厚さを1μm以上とすることで熱抵抗の増加を防ぎ、低熱抵抗特性を維持することができるという利点がある。
【0040】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る半導体レーザ装置について、図4を参照しながら説明する。なお、図4は、第2の実施形態に係る半導体レーザ装置17の外観斜視図である。
【0041】
第2の実施形態では、同じn型のGaAsからなる基板18上に、発振波長が650nm帯のAlGaInP系材料からなる高出力の赤色半導体レーザ(第1の半導体レーザ)19及び低出力の赤色半導体レーザ(第2の半導体レーザ)20が分離溝21を介して形成されている。
【0042】
高出力の赤色半導体レーザ19は、n型のGaAsからなる基板18上に、n型のAlGaInPからなるクラッド層22、AlGaInP及びGaInPからなる多重量子井戸構造の活性層23及びp型のAlGaInPからなるクラッド層24が順次積層されて形成されている。また、p型のAlGaInPからなるクラッド層24中にはストライプ状の電流経路が形成されるようにn型のAlInPからなる電流ブロック層25が設けられ、活性層23に注入される電流を狭窄する構造が形成されている。
【0043】
一方、低出力の赤色半導体レーザ20は、基板18上に、n型のAlGaInPからなるクラッド層26、AlGaInPからなるバルク活性層27及びp型のAlGaInPからなるクラッド層28が順次積層されて形成されている。また、p型のAlGaInPからなるクラッド層28中にはストライプ状の電流経路が形成されるようにn型のAlInPからなる電流ブロック層29が設けられ、バルク活性層27に注入される電流を狭窄する構造が形成されている。
【0044】
また、基板18における赤色半導体レーザ19、20が形成されていない側の面には、AuGe/Niからなるn型の電極30が形成されている。さらに、高出力の赤色半導体レーザ19のクラッド24の上には、第1部位であるp型の電極31が形成され、低出力の赤色半導体レーザ20のクラッド層28の上には、第2部位であるp型の電極32が形成されている。p型の電極31、32は、Cr/Pt/Auからなる。
【0045】
ここで、第1部位及び第2部位とは、半導体レーザ装置とヒートシンク等とを接続するときにおける両半導体レーザのヒートシンク等と接続される部分のことをいう。第2の実施形態における部位は、電極31(第1部位)及び電極32(第2部位)をいう。
【0046】
また、第2の実施形態に係る高出力の赤色半導体レーザ19から発生する熱を放熱する電極31の接続面積S3は、赤色半導体レーザ19における共振器長をL3、チップ幅をW4とするとL3とW4の積で表される。さらに、低出力の赤色半導体レーザ20から発生する熱を放熱する電極32の接続面積S4は、赤色半導体レーザ20における共振器長をL4、チップ幅をW4とするとL4とW4の積で表される。
【0047】
なお、高出力の赤色半導体レーザ19及び低出力の赤色半導体レーザ20の各々の接続面積の大きさは、赤色半導体レーザ19及び赤色半導体レーザ20の間の分離溝21の形成位置を変えることで決定される。
【0048】
次に、第2の実施形態に係る半導体レーザ装置17の動作について図5を参照しながら説明する。図5は、高出力の赤色半導体レーザ19及び低出力の赤色半導体レーザ20の光出力―電流特性を示す図である。
【0049】
バルク活性層を有する低出力の赤色半導体レーザ20の電流の閾値は30mAであり、光出力が約9mW程度で熱飽和している。この低出力の赤色半導体レーザ20は、光ディスクシステムの読み出し用に用いられ、通常5mWの光出力で用いられる。図5に示すように、光出力が5mWのときの動作電流は50mAである。
【0050】
一方、多重量子井戸活性層を有する高出力の赤色半導体レーザ19の電流の閾値は20mAであり、30mW以上の高い光出力を得ることができる。この高出力の赤色半導体レーザ20は、光ディスクシステムの書き込み用に用いられ、通常35mWの光出力で用いられる。図5に示すように、光出力が35mWのときの動作電流は58mAである。
【0051】
以上のように、ある電流値に対する高出力の赤色半導体レーザ19の光出力の値(光出力値)P1とその電流値に対する低出力の赤色半導体レーザ20の光出力値P2を比べると、高出力半導体レーザ19の方がその光出力値が大きい(P1>P)ことがわかる。また、高出力の赤色半導体レーザ19の方が低出力の赤色半導体レーザ20よりも動作電流は大きくなる。
【0052】
従って、高出力の赤色半導体レーザ19の方が低出力の赤色半導体レーザ20よりも発熱が大きくなるので、高出力の赤色半導体レーザ19の接続面積S3よりも低出力の半導体レーザ20の接続面積S4を大きくする(S3>S4)ような位置に分離溝21を形成する。
【0053】
このように、分離溝21の形成位置を変えて2つの半導体レーザの接続面積の大きさを変えることにより、半導体レーザ装置17の大きさを大きくすることなく、高出力の赤色半導体レーザ19の方の熱抵抗を下げることができ、高出力の赤色半導体レーザ19の放熱特性は、低出力の赤色半導体レーザ20の放熱特性よりも良くすることが可能となる。
【0054】
なお、第2の実施形態では、赤色半導体レーザにおける高出力用半導体レーザと低出力用半導体レーザについて説明したが、赤色半導体レーザに限らず、赤外半導体レーザ、青紫色半導体レーザ等のその他の半導体レーザにおける高出力用、低出力用の半導体レーザにも応用できる。
【0055】
また、第1の実施形態と同様に、部位となるp型の電極31、32の厚さを1μm以上とすることで熱抵抗の増加を防ぎ、低熱抵抗特性を維持することができるという利点がある。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、熱伝導率がκ1の半導体材料で構成された第1の半導体レーザの接続面積S1が、熱伝導率がκ1よりも大きい熱伝導率κ2の半導体材料で構成された第2の半導体レーザの接続面積S2より大きくすることで、半導体レーザ装置全体の放熱性を良くすることができる。従って、一方の半導体レーザがもう一方の半導体レーザよりも早く劣化することを防ぐことができ、長寿命の半導体レーザ装置を実現することができる。
【0057】
また、動作電流が大きくなる高出力の半導体レーザの接続面積S3が、低出力の半導体レーザの接続面積S4よりも大きくすることでも、半導体レーザ装置全体の放熱性を良くすることができる。従って、一方の半導体レーザがもう一方の半導体レーザよりも早く劣化することを防ぐことができ、長寿命の半導体レーザ装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体レーザ装置の外観斜視図
【図2】半導体レーザの放熱面の面積と熱抵抗との関係を示す特性図
【図3】p型の電極の厚さと熱抵抗の関係を示す特性図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る半導体レーザ装置の外観斜視図
【図5】高出力の赤色半導体レーザ及び低出力の赤色半導体レーザの光出力―電流特性を示す図
【図6】(a)は、従来の2波長の半導体レーザ装置を示す外観斜視図
(b)は、従来の2波長の半導体レーザ装置を実装したときの外観斜視図
【符号の説明】
1、17、101 半導体レーザ装置
2、18、102 基板
3、19、20、103 赤色半導体レーザ
4、104 赤外半導体レーザ
5、21、105 分離溝
6、8、10、12、22、24、26、28、106、108、111、113 クラッド層
7、11、23、107、112 活性層
9、13、25、29、109、114 電流ブロック層
14、15、16、30、31、32、110、115、116 電極
27 バルク活性層
117、118 ヒートシンク

Claims (5)

  1. 半導体層で構成され、かつ赤色光を放射する第1の半導体レーザと、半導体層で構成され、かつ赤外光を放射する第2の半導体レーザとを有する半導体レーザ装置であって、
    前記第1の半導体レーザが前記第2の半導体レーザとは異なる他の装置と接続される第1部位を有し、
    前記第2の半導体レーザが前記第1の半導体レーザとは異なる他の装置と接続される第2部位を有し、
    前記第1部位と前記他の装置とが接続する接続面積をS1、
    前記第2部位と前記他の装置とが接続する接続面積をS2、
    前記第1の半導体レーザの熱伝導率をκ1、
    前記第2の半導体レーザの熱伝導率をκ2とすると、
    κ1≦κ2、かつ、S1>S2の関係が成立することを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記第1の半導体レーザを構成する半導体層がAlGaInP系半導体材料であり、前記第2の半導体レーザを構成する半導体層がAlGaAs系半導体材料であることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記第1部位及び前記第2部位が、電極であることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記第1の半導体レーザ又は前記第2の半導体レーザに設けられた電極の厚みが1μm以上であることを特徴とする請求項に記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記第1の半導体レーザ及び前記第2の半導体レーザが同一の基板の上に形成され、前記基板の上に設けられる分離溝の位置によって、前記第1の半導体レーザの接続面積及び前記第2の半導体レーザの接続面積が決定されることを特徴とする請求項に記載の半導体レーザ装置。
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