JP2001135061A - 磁気テープカセットおよび記録再生装置 - Google Patents

磁気テープカセットおよび記録再生装置

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JP2001135061A
JP2001135061A JP31603999A JP31603999A JP2001135061A JP 2001135061 A JP2001135061 A JP 2001135061A JP 31603999 A JP31603999 A JP 31603999A JP 31603999 A JP31603999 A JP 31603999A JP 2001135061 A JP2001135061 A JP 2001135061A
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cassette
magnetic tape
opening
recording
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Daisuke Takahashi
大助 高橋
Takanobu Nakane
孝信 中根
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カセットケースの寸法精度に優れ、磁気テープ
巻玉の巻姿が良好であり、カセット不使用時にテープの
巻緩みが起こらない新規な大容量大型DDSカセット、
およびこの大型DDSカセットも従来のDDSカセット
も共に選択的に使用可能なコンパチブルタイプの記録再
生装置の提供。 【解決手段】従来のDDSカセットと略同一形状の開口
部と、従来のDDSカセットのスライダの代わりに磁気
テープを保護する複数のリッドとを有する大型磁気テー
プカセット、従来のDDSカセット用記録再生装置に採
用されていたテープローディング機構を組み込み、従来
のDDSカセットと大型磁気テープカセットとが兼用可
能なコンパチブルタイプの記録再生装置により、上記課
題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープカセッ
トおよび記録再生装置に関し、より詳しくは所定の開口
部を有する新規な磁気テープカセット、および前記新規
な磁気テープカセットのみならず、従来の磁気テープカ
セットをも使用できる記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューター用途でのデータストレー
ジツールとして、いわゆるデジタルデータストレージ
(DDS)システムがある。このシステムは、形状およ
び外形寸法が規格化された、民生用途のデジタルオーデ
ィオテープ(DAT)カセットをベースにしたカセット
(以下、「DDSカセット」という)と、データ交換用
の記録再生装置からなるシステムであり、低コスト、扱
い易さから急速にマーケットシェアを拡大している。
【0003】以下、DDSカセットについて、図8〜図
13を参照して説明する。図8は、従来のDDSカセッ
トの概略の構成を示す分解斜視図であり、図9は、図8
のDDSカセット内に収納される、巻取ハブに巻回され
た磁気テープと、巻取ハブとハーフとの間に介在される
シートを示す分解斜視図である。図8に示すように、D
DSカセットは、蓋合わせ状に結合されて筐体を構成
し、磁気テープのケース(カセットケース)となる上ハ
ーフ110と下ハーフ112、下ハーフ112の底面に
外側から接して設けられ、Z−Y方向に摺動可能に装着
されたスライダ114、および図9に示すように両端部
を巻取ハブ116に巻回された磁気テープ118とから
主に構成されている。
【0004】図8および図9に示すように、DDSカセ
ットは、長尺の磁気テープ118の両端部を一対の巻取
ハブ116,116に固定して磁気テープ118を両端
部からそれぞれの巻取ハブ116,116に巻回し、こ
の磁気テープ118を巻回した一対の巻取ハブ116,
116を回転可能に上ハーフ110と下ハーフ112と
を蓋合わせ状に結合したカセットケース内に収納して、
この一対の巻取ハブ116,116の間の磁気テープ1
18を所定の経路を通って張架し、図示しない記録再生
装置の磁気ヘッドの位置に対応する磁気テープの張り出
し部分118aのみが外部に露出可能となるように構成
されている。
【0005】図8に示すように、このカセットケースか
ら露出可能となる張り出し部分の磁気テープ118aの
磁性層面に手指が接触したり塵埃が付着するのを防止す
るために、上ハーフ110には、ピン124aによって
軸支された開閉蓋124が張り出し部分の磁気テープ1
18aを覆う閉位置と露出させる開位置との間を揺動す
るように設けられている。
【0006】図9に示すように、一対の巻取ハブ11
6,116には、記録再生装置に設置されているリール
軸を巻取ハブ116に挿入させ、巻取ハブ116を回転
駆動するためのリール軸係合孔116bが形成されてい
る。また、一対の巻取ハブ116,116の上端面に一
体的に形成された歯車116a,116aが設けられて
いる。この歯車116aは、上ハーフ110に組み込ま
れたブレーキ部材120の一対の制動片120aと係合
して磁気テープ118の巻き緩み方向への回転を係止
し、非使用時のDDSカセットの取り扱いや運搬におけ
る振動や衝撃等によって磁気テープ118にたるみが生
じるのを防止する。
【0007】図13は、従来のDDSカセットをカセッ
ト装填方向に切って下ハーフ側から見た断面図であり、
一対の制御片120a,120aがそれぞれ対応する一
対の巻取ハブ116,116の歯車116a,116a
と係合し、上ハーフ110に設けられた図示しないピン
に嵌着されたねじりコイルばねからなるブレーキばね1
22によって、ブレーキ部材120が巻取ハブ116に
向かってばね付勢されており、巻取ハブ116の回転を
係止している状態を示している。
【0008】図11の(a)、(b)および(c)は、
図8に示した開閉蓋124とブレーキ部材120の作用
を説明するための透視側面図であり、スライダ114が
Y方向に押圧されている状態を示している。DDSカセ
ットは、ブレーキ部材120により巻取ハブ116の回
転が阻止されている時は、図11(a)に示されるよう
に、ブレーキ部材120の制動片120aの先端部が巻
取ハブ116の歯車116aに係合して巻取ハブ116
の回動を阻止するとともに、開閉蓋124が閉位置にお
いて開閉蓋124の側板124cに設けられた突起12
4dの端面がブレーキ部材120のブレーキアーム12
0bの途中に設けられた当接部120cに当接するよう
になっており、衝撃等により該ブレーキ部材120が解
除位置に移動するのを防止する。
【0009】一方、ブレーキ解除時には、記録再生装置
側の図示しない開閉蓋開放手段により開閉蓋124が矢
印K方向へ回動され、開閉蓋124が閉位置とは異なる
位置に移動することによって開閉蓋124の側板124
cに設けられた突起124dはブレーキ部材120の当
接部120cより遠ざかり、ブレーキ部材120はブレ
ーキばね122のばね力によってのみ巻取ハブ116の
歯車116aに係合した状態となる。さらに開閉蓋12
4の回動が進み、その回動角度が所定の角度に達すると
開閉蓋124の突起124dがブレーキ部材120のブ
レーキアーム120bの先端のフック部120dに当接
する(図11(b)参照)。開閉蓋124がさらに回動
するのに従い、突起124dがブレーキ部材120のフ
ック部120dを引っ掛けつつ矢印L方向に引き出し、
ブレーキ部材120を解除位置に移動せしめる(図11
(c)参照)。これにより巻取ハブ116の制動は解除
される。
【0010】また、上ハーフ110には、磁気テープ1
18の末端を光学的に検出する等の機能を有するプリズ
ム126が設置されており、図11(c)に示されるよ
うに、開閉蓋124がK方向に回動することにより、プ
リズム126の受光用・投光用の面126b、126a
が露出され、後述するように磁気テープ118の末端の
検出が可能となる。図12を用いて、磁気テープ118
の末端の検出方法を説明する。図12は、図11(c)
において、開閉蓋124の前面方向からプリズム126
を見た側面図である。ただし、図11(c)には磁気テ
ープ118は示されていなかったが、図12に磁気テー
プ118の断面を示したように、磁気テープ118は図
12の図面に垂直な方向(すなわち図面の表−裏の方
向)に走行する。通常、磁気テープ118は光を通さな
いが、磁気テープ118の両末端部は透明になってお
り、光を通す。図示しない記録再生装置に設置された光
源からでた光は、受光用面126bを通り、図に矢印で
示したように進み、検出部126c内で2回垂直に反射
され、投光用面126aから出て行く。この光を、図示
しない記録再生装置内の受光器で検出することにより磁
気テープ118の末端が検出される。
【0011】図8に示されるように、下ハーフ112
は、長方形の形状をした底面112aを有している。こ
の底面112aには、巻取ハブ116を回転可能に支持
するとともに、記録再生装置にDDSカセットを装填し
たときに、記録再生装置の図示しないリール軸を巻取ハ
ブ116のリール軸係合孔116bに挿入させ、巻取ハ
ブ116を回転駆動するためのリール軸挿入孔112
b,112bを有している。さらに、下ハーフ112の
底面112aは、左右両端から前方、即ち装填方向に伸
びる張出部112c,112cを有しており、左右の張
出部112c,112cには、一対の巻取ハブ116、
116の間に張架された磁気テープ118を、所定の経
路を通ってカセットケース前面に案内するための円柱状
のテープガイド112d,112dが底面112aから
垂直に立設されている。この左右の張出部112c,1
12cの間は下ハーフ112の底面112aのない矩形
状の空間となっていて、記録再生装置にDDSカセット
を装填する際に、記録再生装置に設けられている図示し
ないテープローディング装置が進入するための空間であ
る開口部112eを形成している。また、下ハーフ11
2には、開口部112eの後方側にハの字状に設けた壁
状の部材112fが立設されている。この壁状の部材1
12fによって三角形状に区切られた下ハーフ112の
底面の部分のほぼ中央部に垂直に柱状のリブ112gが
立設されている。この柱状のリブ112gと前記壁状の
部材112fとの間にハの字状の板ばね128が挿入さ
れる。また、下ハーフ112には、前記壁状の部材11
2fの左右両端部付近の底面に片持ちに支持された一対
の弾性ロック片112h,112hが設けられ、その自
由端頭部にはボス112iが立設され、このボス112
iに圧縮コイルばね40が取付けられるようになってい
る。また、後述するようにスライダ114を開位置およ
び閉位置で係止可能にするため、この自由端頭部の裏面
には凸状のロック部112mが一体的に凸設されてい
る。
【0012】図8に示すように、スライダ114は、下
ハーフ112の底面112aに下側から装着され、薄い
平板状の底面114aと、この底面114aに設けられ
た一対のリール軸挿入孔114b,114bとを有して
おり、下ハーフ112の側壁に案内されてY−Z方向に
摺動可能となっている。図10は、DDSカセットをス
ライダ114側から見た背面図であり、スライダ114
は後述するように開位置に移動されており、開閉蓋12
4も開位置に移動されている。図10に示すように、ス
ライダ114の裏面には一対の溝部114d,114d
が設けられており、これらの溝部114d,114dの
両端には、それぞれ、前述した一対の弾性ロック片11
2h,112hのロック部112m,112mが嵌入す
るための係止孔114cが形成されており、スライダ1
14をこれらの位置で係止可能となっている。即ち、D
DSカセットが記録再生装置に非装填時には、スライダ
ばねとして機能する板ばね128に付勢され、弾性ロッ
ク片112hのロック部112mは、Y方向側の係止孔
114cに嵌入し、底面114aで下ハーフ112に設
けられたカセットケースの開口部112eおよびリール
軸挿入孔112b,112bを防塵のために閉塞してい
る(閉位置)。一方、記録再生装置に装填時には、記録
再生装置に設置された図示しないロック解除ピンにより
スライダの係止孔114cを通してロック部112mが
カセット内部へ押されてロックが解除されるため、スラ
イダ114は板ばね128のみによってZ方向に付勢さ
れることとなる。続いて上述の図示しない記録再生装置
に設置された押圧手段によりスライダ114はY方向に
押圧され、Z方向側の係止孔114cにロック部112
mが嵌入する。これによりカセットケースの開口部11
2eを開放し、下ハーフ112の底面112aに形成さ
れたリール軸挿入孔112b,112bとスライダ11
4の底面114aに形成されたリール軸挿入孔114
b,114bとの位置が一致して、記録再生装置のテー
プローディング装置およびリール軸が挿入可能となる
(開位置)。
【0013】図10に示すように、図示しない記録再生
装置内でのカセットケースの位置を決めるために用いら
れる一対の位置決め孔112j、112jが、下ハーフ
112の外面の前縁、即ちZ方向側の縁に、開口部11
2eを両側から挟むように備えられている。一方の位置
決め孔112jは円形であり、もう一方の孔112jは
長円形である。記録再生装置に装填時には、装置内に設
けられた複数の位置決めピンと、これらの孔とが係合す
ることにより、記録再生装置内でのカセットケースの位
置が決まる。一方、下ハーフ112の外面の後縁には、
一対の位置決め補助孔112k,1112kが形成され
ており、上述したと同様の方法で記録再生装置内のカセ
ットケースの位置を決めるために使われる。また、下ハ
ーフ112の外面の後縁には、4つ識別孔112lが形
成されており、これらは、記録再生装置内の検出器でカ
セットの種類等を識別するために使われる。
【0014】図9に示すように、磁気テープ118を巻
回した巻取ハブ116、116と上、下ハーフ110、
112との間にはシート130、132が介在してい
る。シート130、132は、それぞれカセット左右方
向に2本の賦形部130a、1132aを有している。
シート130、132は、巻取ハブ116、116が回
転する際の摺動抵抗を下げ、回転を滑らかにするととも
に、賦形部130a、132aにより磁気テープ118
を巻回した巻取ハブ116、116を支えて、その高さ
規制をし、磁気テープ118のエッジの高さが揃った巻
姿とする役割を果たしている。
【0015】DDSカセットを図示しない記録再生装置
に装填すると、上述したように記録再生装置内に設置さ
れた解除ピンによりロック部112mがカセット内側に
押されてスライダ114のロックが解除される。続い
て、DDSカセットを記録再生装置に装填する動作に連
動して、スライダ114の前面に設けられたリブ114
fが押圧されて自動的にY方向に移動し、下ハーフ11
2の開口部112eが開放されて、記録再生装置のテー
プローディング装置が挿入可能となる。また、下ハーフ
112のリール軸挿入孔112b,112bとスライダ
114のリール軸挿入孔114b,114bの位置が一
致して、記録再生装置のリール軸が挿入可能となる。一
方、スライダ114がY方向に移動したことにより回動
可能となった開閉蓋124は、記録再生装置に設置され
た開閉蓋開放手段により前述したように開位置方向に回
動して、張り出し部分の磁気テープ118aを露出させ
る。開閉蓋124が開位置に移動すると同時に巻取ハブ
116の回転を係止していたブレーキ部材120が解除
方向に移動するため、巻取ハブ116が回転可能とな
る。また、一方、前述した識別孔112lにより、記録
再生装置に設けられた検出器によりカセットの種類等が
識別され、位置決め孔112jおよび位置決め補助孔1
12kにより、カセットは記録再生装置内の所定位置に
固定される。
【0016】記録再生装置のリール軸は、前述したよう
に、スライダ114および下ハーフ112に設けられた
リール軸挿入孔114b,112bを貫通して巻取ハブ
116のリール軸係合孔116bに挿入する。一方、下
ハーフの開口部112eには記録再生装置に設けられた
ローディング機構のピンが挿入され、磁気テープ118
を引出し、所定の通路を経て記録再生装置の磁気ヘッド
に当接させる。リール軸は、巻取ハブ116と連結して
これを回転駆動し、一方の巻取ハブに磁気テープ118
を巻き取ることによって他方の巻取ハブから繰り出され
た磁気テープ118が、記録再生装置の磁気ヘッドに当
接して移動し、磁気テープに情報を記録し、あるいは磁
気テープから情報を再生する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】昨今の記録容量の大容
量化というマーケットニーズはますます強いものとなっ
てきている。しかしながら、形状および外形寸法が規格
化されたDDSカセットの外形や記録再生装置を変更す
ることは困難である。そこで、磁気テープの薄手化によ
る磁気テープの長尺化や磁気記録層の高密度化により対
応してきたが、これらの対応には限界があることは自明
である。
【0018】よって、近い将来、係る問題点の対応とし
て、現行のDDSシステムの資産を有効活用する前提
で、(1)DDSカセットサイズの大型化、および
(2)それに伴う記録再生装置の見直しが必然である。
しかし、かかる(1)および(2)の実現には、以下の
予想される問題点の解決が求められることになる。
【0019】即ち、(1)については、DDSカセット
サイズを現行のカセットの相似形を前提にして大型化を
図る場合、たとえその限度寸法が比較的穏やかに規定さ
れていたとしてもスライダの寸法精度が問題となる。ス
ライダは前述したように、極めて薄い平板を断面コの字
状に成形したものであって、下ハーフに摺動可能に装着
されたものである。このため、成型技術という観点で、
本来的にその寸法精度を担保することが困難であり、さ
らに加えて、スライダの材料として使用される摺動性の
よい材料、例えばPOM(ポリオキシメチレン)等は特
に成形の際に反りを生じさせやすい。係る問題点は、カ
セットの大型化に伴うスライダの大型化に伴い、より顕
著となることが当然に予想される。
【0020】さらに、カセットサイズの大型化に伴い、
磁気テープの巻姿が悪くなるという問題点がある。一般
に、磁気テープのエッジの高さが揃っていない磁気テー
プの巻玉は、巻玉の端面が平坦にならず、外観上問題と
なるだけでなく、磁気テープの高さが安定しないため、
記録再生装置内でテープ走行不良の原因となったり、巻
玉の巻面から飛び出した磁気テープのエッジが折れた
り、シートと擦れて損傷を生じたりして、記録再生不良
の原因となったりする。テープ巻玉の大径化を可能なら
しめるカセットの大型化は、かかる問題を一層顕在化さ
せるものである。しかも、DDSカセットでは、テープ
巻玉の端面は剛性の低いシートで規制しているだけなの
で、巻玉の大径化に伴い、巻玉の巻姿の不良を生じさせ
やすく、上述した問題が一層顕在化するのは必然であ
る。また、シートと磁気テープのエッジとの擦れによ
り、シートが削れて粉が発生する可能性があるが、巻玉
の大径化に伴い、この問題も顕在化するものである。
【0021】また、従来のDDSカセットに組み込まれ
ていたブレーキ部材は、巻取ハブの上端面に一体的に形
成された歯車を係合する制御片を有しており、これによ
り巻取ハブの巻緩み方向への回転を係止していた。しか
し、DDSカセットの輸送時や落下時等に、慣性によっ
て巻取ハブの回転方向にかかる力が、制御片を歯車に係
合させて巻取ハブの回転を係止する力を超える場合があ
り、これにより磁気テープの巻緩みが生じる可能性があ
った。この問題は、カセットサイズの大型化に伴い、テ
ープ巻玉が大径化するため、DDSカセット輸送時や落
下時等の慣性による巻取ハブ回転方向への力が大きくな
り、この問題は無視できないものになってきた。また、
巻取ハブの歯車の一ピッチ分に対応する磁気テープ巻緩
みの長さは、テープ巻玉の大径化に伴い長くなることは
必然である。
【0022】一方、(2)については、係る大型カセッ
ト対応の記録再生システムは、いわゆる下位互換性が担
保されなくてはならないという点が問題点となる。現行
のDDSカセットに記録された情報を活用できるように
することは当然の要求だからである。また、下位互換機
能は、装置を複雑化させないで、可能な限り共通部材化
が図られたシンプルな構造でなければならないという点
が問題点となる。現行の記録再生システムに比べて装置
としての安定性が低下するのでは、市場価値がないから
である。
【0023】本発明は、これらの問題点に鑑みてなされ
たものであり、カセットケースの寸法精度に優れ、磁気
テープ巻玉の巻姿が良好であり、カセット不使用時にテ
ープの巻緩みが起こらない大容量大型DDSカセットを
提供すること、およびこの大型DDSカセットのみなら
ず、従来のDDSカセットをも使用できるいわゆるコン
パチブルタイプの記録再生装置を提供することを目的と
するものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、DDSカ
セットの大型化を図るにあたって、大型DDSカセット
として、従来のDDSカセットに与えられていた規格の
うちテープローディング機構に関する所定のもののみを
採用し、磁気テープ保護機構については大幅に変更を加
えた大型DDSカセットを提案し、この大型DDSカセ
ットを採用することによって、いわゆるコンパチブルタ
イプの記録再生装置のテープローディング機構として、
従来の記録再生装置に採用されていた機構を組み込むこ
とができ、これによって記録再生装置に大幅な変更を加
えることなく、従来のDDSカセットも使用可能なコン
パチブルタイプの記録再生装置とすることができること
を見出し、本発明を完成させた。
【0025】即ち、本発明の大型の磁気テープカセット
は、上ハーフ、および一対の張出部とこの一対の張出部
の間にテープ引出用開口部とを有する下ハーフを蓋合わ
せに結合し、その内部に磁気テープを巻装した一対のリ
ールを回転自在に収容し、この一対のリールの間に張架
された磁気テープのみを前記開口部に露出する筐体と、
この筐体に取り付けられ、前記筐体より露出された部分
の磁気テープの両面を開閉可能に覆う複数の複数のリッ
ドと、を備え、前記開口部の形状が、上ハーフ、および
一対の張出部とこの一対の張出部の間にテープ引出用開
口部とを有する下ハーフを蓋合わせに結合し、その内部
に磁気テープを巻装した一対の巻取ハブを収容し、この
記一対の巻取ハブの間に張架された磁気テープのみを前
記開口部に露出する筐体と、この筐体に取り付けられ、
前記筐体より露出された部分の磁気テープを覆う単一の
リッドと、前記下ハーフに摺動可能に装着されたスライ
ダとを備えた小型の磁気テープカセットの前記開口部の
形状と略同一であり、この小型の磁気テープカセットの
記録再生装置のローディング機構が装填可能であること
を特徴とするものである。
【0026】ここで、この大型の磁気テープカセット
は、更に、前記記録再生装置に装着される際に使用する
位置決め孔を、前記開口部に対して所定位置に有し、こ
の位置決め孔の開口部に対する位置関係が、前記小型の
磁気テープカセットの前記下ハーフに形成された位置決
め孔の前記開口部に対する位置関係と略同一であること
が好ましい。
【0027】また、更に、前記リールを前記リールの回
転軸方向に付勢する弾性体を備えることが好ましい。
【0028】また、前記下ハーフはテープ末端検出用光
源の挿入孔を備え、前記筐体または前記筐体および前記
リッドはその側面に光通過孔を備えることが好ましい。
【0029】また、前記一対のリールがそれぞれフラン
ジを備えており、前記フランジはその周縁に係合歯が形
成され、更に、この係合歯と係合して前記リールの回転
を制止するリールロック部材を備えることが好ましい。
【0030】また、本発明の記録再生装置は、上ハー
フ、および一対の張出部とこの一対の張出部の間にテー
プ引出用開口部とを有する下ハーフを蓋合わせ状に結合
し、その内部に磁気テープを巻回した一対のリールまた
は巻取ハブを回転自在に収容し、この一対のリールまた
は巻取ハブの間に張架された磁気テープのみを前記開口
部に露出する筐体と、この筐体に取り付けられ、前記筐
体より露出された部分の磁気テープを覆う開閉蓋とを少
なくとも備え、前記開口部が略同一形状である、大きさ
が異なる複数の磁気テープカセットを装着できる記録再
生装置であって、前記磁気テープカセットの大きさを認
識する認識手段と、前記開閉蓋を開放する開閉蓋開放機
構と、前記磁気テープカセットの大きさによらず、前記
開口部を前記記録再生装置内の略同一場所に誘導する位
置決め手段と、前記開口部に装填されるローディング機
構と、を備えたことを特徴とするものである。
【0031】ここで、この記録再生装置は、更に、複数
のテープ末端検出機構を有し、このテープ末端検出機構
は、前記認識手段により認識される前記磁気テープカセ
ットの大きさに応じて選択可能であることが好ましい。
【0032】また、更に、前記一対のリールまたは巻取
ハブに形成されてあるリール軸係合孔に係合して、リー
ルまたは巻取ハブを回転させるリール軸を有し、このリ
ール軸の位置は、前記認識手段により認識される前記磁
気テープカセットの大きさに応じて設定可能であること
が好ましい。
【0033】また、更に、前記磁気テープカセットに備
えられた前記リールまたは巻取ハブの巻緩みを防止する
ブレーキ部材を解除するためのブレーキ解除機構を有
し、このブレーキ解除機構は、前記認識手段により認識
される前記磁気テープカセットの大きさに応じて選択可
能であることが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気テープカセッ
トおよび記録再生装置について、添付の図面に示される
好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0035】図1は、本発明の磁気テープカセットの一
例の概略の構成を示す分解斜視図である。図1に示すよ
うに、磁気テープカセットは、上ハーフ10と下ハーフ
12とを蓋合わせ状に結合したカセットケース内に長尺
の磁気テープ18の巻回した一対のリール16,16に
回転可能に収納して構成されている。この一対のリール
16,16の間の磁気テープ18は所定の経路を通って
張架し、後述するように記録再生装置に装填した際に、
引き出され、ヘッドドラムに巻き付けられる磁気テープ
の張り出し部分18aのみが外部に露出可能となるよう
に構成されている。なお、本発明において、前方とは図
中V方向を指すものとし、後方とはX方向を指すものと
する。
【0036】図1に示されるように、下ハーフ12は、
長方形の形状をした底面12aを有しており、この底面
12aには、リール16を回転可能に支持するととも
に、記録再生装置に磁気テープカセットを装填したとき
に、記録再生装置から後述するリール軸をリール16に
挿入し、リール16を回転駆動するためのリール軸挿入
孔12b,12bを有している。さらに、下ハーフ12
の底面12aは、左右両端から前方に伸びる張出部12
c,12cを有しており、左右の張出部12c,12c
には、一対のリール16、16の間に張架された磁気テ
ープ18を所定の経路を通ってカセットケース前面に案
内するための円柱状のテープガイド12d,12dが底
面12aから垂直に立設されている。この左右の張出部
12c,12cの間は下ハーフ12の底面12aのない
矩形状の開口部12eとなっている。この開口部12e
の形状は、前述した従来のDDSカセットの開口部11
2eの形状と略同一形状を有し、従来のDDSカセット
の記録再生装置のテープローディング装置が装填可能と
なるようになっている。
【0037】なお、従来のDDSカセットに対して、本
発明の磁気テープカセットはスライダを持たず、またリ
ール16は後述するように上下フランジ16b,16c
を備え、リール16を押さえるための板ばね20等の弾
性体をカセット筐体内に有しているため、開口部12e
の深さは、従来のDDSカセットの開口部112eの深
さと多少異なっていてもよい。
【0038】図1に示すように、磁気テープカセットに
は、張り出し部分の磁気テープ18aの前面および裏面
を覆う、3枚のリッドから成る開閉蓋30が備えられて
おり、カセットケースから露出可能となる張り出し部分
の磁気テープ18aの磁性層面に手指が接触したり塵埃
が付着するのを防止している。
【0039】図3および図4は、下ハーフ12前面の開
口部12eを開閉自在に覆う、3枚のリッドから構成さ
れる開閉蓋30の開閉の様子を示した要部断面図であ
る。図3は開閉蓋30が張り出し部分の磁気テープ18
aを覆う閉位置にある状態を示しており、図4は、開閉
蓋30が張り出し部分の磁気テープ18aを露出させる
開位置にある状態を示している。
【0040】開閉蓋30は、アウターリッド(前蓋)3
2、トップリッド(上蓋)34及びインナーリッド(後
蓋)36の3枚のリッドで構成されている。アウターリ
ッド32は、前記開口部12eに張架された磁気テープ
18aの前面側を覆う前蓋板32aと、この前蓋板32
aの両側から張り出した側板部32bとを備えている。
そして、この側板部32bの内壁面には支軸ピン32c
が突設されており、この支軸ピン32cが上ハーフ10
の前面寄りの両側面部のピン支持孔に回動可能に嵌合支
持される。従って、アウターリッド32は、この支軸ピ
ン32cを中心に回動自在である。下ハーフ12の両側
壁には、一対の開閉蓋ロック部材12j,12jが揺動
可能に支持されている。開閉蓋ロック部材12jは、図
示しないコイルバネによって、側板部32bの内壁面に
突設された部材と係合する方向に付勢されており、アウ
ターリッド32を磁気テープの張り出し部分18aを覆
う閉位置にロックする。
【0041】アウターリッド32の前蓋板32aの下端
には四対の切欠部32d,32d、32e,32e、3
2f,32f、32g,32gが設けてある。一対の切
欠部32d,32dは、後述する、下ハーフ12の背面
に形成された一対の溝部12n,12nの深さおよび幅
と略同一の深さおよび幅を持つ。切欠部32dとこの溝
部12nとにより磁気テープカセットの背面には一対の
溝が形成されることとなる。この結果、記録再生装置へ
の装填時に、記録再生装置側に設けられている従来のD
DSカセットのスライダロック解除用のロック解除ピン
によって、カセットの挿入が妨害されることなく、円滑
に、記録再生装置に搬送することが可能となる。
【0042】また、一対の切欠部32e,32eは、後
述する、下ハーフ12の背面に形成された一対の凹部1
2p,12pの深さおよび幅と略同一の深さおよび幅を
持つ。切欠部32eとこの凹部12pとにより磁気テー
プカセットの背面に一対の溝が同様に形成されることと
なる。この結果、カセット装填時に、記録再生装置側に
立設された従来のDDSカセットの水平方向の位置を決
めるための一対のガイド壁によって、カセットの挿入が
妨害されることなく、円滑に、記録再生装置に搬送する
ことが可能となる。
【0043】また、一対の切欠部32f,32fは、カ
セット装填時に、記録再生装置側に設けられた、開閉蓋
ロック部材12jをロック解除方向に押圧するロック解
除ピンを逃がすためのものであり、ロック解除ピンによ
ってカセットの挿入が妨害されることなく、円滑に、記
録再生装置に搬送することが可能となる。
【0044】また、一対の切欠部32g,32gは、カ
セット位置決めのためのものであり、後述するように、
記録再生装置側に立設された位置決め用の壁と切欠部3
2gとが係合することにより、カセットの前後方向の位
置決めがされる。
【0045】上記例ではアウターリッド32に切欠部3
2d,32eが設けてある例を挙げたが、本発明はこれ
に限定されず、記録再生装置側のロック解除ピンが移動
可能なものであれば、切欠部32dを設けなくてもよ
い。同様に、記録再生装置側のガイド壁が移動可能なも
のである場合や、記録再生装置がガイド壁とは異なるカ
セットの位置決め手段を採用している場合は、切欠部3
2eを設けなくてもよい。また、開閉蓋ロック部材12
jのロック解除ピンが、記録再生装置側で上下方向に移
動可能なものである場合は、切欠部32fは設けなくて
もよい。また、切欠部32gは、カセット装填時に、記
録再生装置側に設けられている位置決め用の壁と係合す
ることができる位置に設けてあればよく、図示例の場所
に限定されない。
【0046】トップリッド34は、開口部12eに張架
された磁気テープの張り出し部分18aの上方を覆う上
蓋板34aと、この上蓋板34aの前縁側の両端を前蓋
板32aの上端縁に回動自在に連結する前蓋連結部34
bと、前記上蓋板34aの後端縁から延出したアーム部
34cに突設されて上ハーフ10の両側面部に形成され
ている上蓋ガイド溝10aに摺動自在に係合する上蓋ス
ライドピン34dとを備えている。このトップリッド3
4は、アウターリッド32の開蓋時には、前蓋連結部3
4bの支軸ピン32c回りの旋回移動に伴って、上蓋ス
ライドピン34dが上蓋ガイド溝10aに沿って移動
し、図4に示すように、上ハーフ10の上面と略平行
に、上ハーフ10の後端側に移動する。
【0047】インナーリッド36は、開口部12eに張
架された磁気テープの張り出し部分18aの後面側を覆
う内蓋板36aと、この内蓋板36aの上縁を前記上蓋
板34aに回動自在に連結する上蓋連結部36bと、前
記内蓋板36aの下縁側両端部から突出して上ハーフ1
0の内側面部に形成されている内蓋ガイド溝10bに摺
動自在に係合する内蓋スライドピン36cとを備えてい
る。
【0048】このインナーリッド36は、アウターリッ
ド32の開蓋時には、トップリッド34の移動に上蓋連
結部36bが追従し、この上蓋連結部36bの移動に伴
って、内蓋スライドピン36cが内蓋ガイド溝10b上
を移動する。即ち、図4に示しているように、インナー
リッド36はトップリッド34の開蓋動作に従動して、
開口部12eの上方に退避する。
【0049】上述の如き磁気テープカセットは、記録再
生装置に装填されると、切欠部32fを通り抜けた、装
置側に装備されたロック解除ピンによって開閉蓋ロック
部材12jが後方に押圧される。これにより、開閉蓋ロ
ック部材12jと、側板部32bの内壁面に突設された
部材との係合が解かれ、アウターリッド32が回動可能
となる。続いて後述する装置側に装備された開閉蓋開放
手段によって、アウターリッド32の前蓋板32aが押
圧され、アウターリッド32が開蓋する。その時のアウ
ターリッド32の開蓋動作に連動して、トップリッド3
4及びインナーリッド36が開蓋動作をする。記録再生
装置から磁気テープカセットを取り出す際には、装填時
とは逆に、各リッドが閉蓋動作する。
【0050】上記例では、開閉蓋30が3枚のリッドか
ら構成される例を示したが、本発明ではこれに限定され
ず、張り出し部分の磁気テープ18aの両面を開閉可能
に覆う、複数のリッドからなる開閉蓋であれば何でもよ
く、アウターリッド32と、インナーリッド36とから
なる2枚リッドから構成されるものであってもよいし、
アウターリッド32と、一体的なトップリッド34およ
びインナーリッド36とからなる2枚リッドから構成さ
れるものであってもよい。
【0051】例えば、米国特許第5170962号明細
書に記載のように、開閉蓋が、前面、天面および内板か
らなる略U字形状のアウターリッドと、インナーリッド
とからなり、上ハーフの上面がアウターリッドまで延長
しており、上下ハーフからなる筐体の側壁、アウターリ
ッドの内板、インナーリッドおよび上ハーフの上記延長
部分で下ハーフの開口部のエリアを決めるものであって
もよいし、また、特開平3−147582号公報に記載
のように、開閉蓋が、アウターリッドとインナーリッド
とからなり、上下ハーフからなる筐体に回転可能に支持
されたアウターリッドの開蓋方向への移動に伴い、イン
ナーリッドが前記筐体側面のガイド溝に沿って開蓋方向
に回動し、このガイド溝にはインナーリッドの開蓋方向
への移動初期にインナーリッドを磁気テープから大きく
離間させる初期案内部が設けられているものであっても
よい。また、例えば、実開昭62−133279号公報
に記載のように、開閉蓋が、アウターリッドと、トップ
リッドを一体的に形成した垂直断面構造が略T字形状の
インナーリッドとからなり、トップリッドのカセット後
方端縁、およびこの端縁に対向するカセット筐体の対向
壁面の少なくとも一部が、カセット厚み方向に沿い、か
つカセット前後方向に対向する平面部を持つものであっ
てもよいし、実開昭59−99277号公報に記載のよ
うに、開閉蓋が、カセット筐体に回転自在に装着された
アウターリッドとインナーリッドとからなり、アウター
リッドの開蓋方向への移動に伴い、インナーリッドの内
壁に設けられた被ガイドピンがカセット筐体側面のガイ
ド溝に沿って移動することのによりインナーリッドが開
蓋方向に回動し、閉蓋状態にあるアウターリッドが後方
側への押圧力を受けて、アウターリッドにてインナーリ
ッドが後方側に押圧される際に、被ガイドピンがガイド
溝に案内されて上方側に移動されることにより、インナ
ーリッドがアウターリッドに対して回動することを阻止
すべく、ガイド溝の後方側の側面の下端部に後方側に押
圧された被ガイドピンが入り込み得る凹部を設けたもの
であってもよいし、また、本発明の出願人による出願で
ある特開平10−241329号公報に記載されたよう
な構造を有する開閉蓋であってもよい。また、上述した
下ハーフ12の側壁に揺動可能に支持されたロック部材
12jは、下ハーフ12の両側の側壁に設けられてもよ
いし、片方のみに設けられてもよい。
【0052】図1に示すように、一対のリール16,1
6は、磁気テープ18を巻装する外径が円筒状の巻芯1
6aと、巻芯16aの下端に巻芯16aと一体に形成さ
れた円盤状の下フランジ16bと、巻芯16aの上端に
下フランジ16bと平行に設けられ、下フランジ16b
とほぼ同径の円盤状の上フランジ16cとから構成され
る。上下フランジ16b,16cは、巻芯16aに巻回
する磁気テープ18の巻き乱れや巻き崩れを防止し、巻
面を平らに保ち、磁気テープ18を保護する。下フラン
ジ16bの外周縁には、リール16の回転を係止するた
めの後述するリールロック部材22と係合する係合歯が
形成されている。図2(B)は、本発明の磁気テープカ
セットの一例を下ハーフ12側から見た背面図である。
図2に示すように、リール16には、記録再生装置に設
置されたリール軸を挿入させ、リール16を回転駆動す
るためのリール軸係合孔16dが形成されている。
【0053】図1に示すように、上ハーフ10にはボス
により繋止された板ばね20が設置される。一対のリー
ル16,16は、回転軸方向に動くことなくテープ走行
がスムーズに行えるように、この板ばね20により回転
軸方向に押圧されている。
【0054】上記例では、リール16を付勢する弾性体
として上ハーフ10に設置された板ばね20を挙げてい
るが、本発明はこれに限定されず、弾性のある材料であ
れば何でもよい。例えばコイルばねのような他の形態の
ばねであってもよいし、例えば、ポリウレタン等のウレ
タン系、発泡ポリスチレン等のスチレン系、ポリエステ
ル系、フッ素系、オレフィン系、ポリアミド系等の熱可
塑性エラストマー等であってもよい。また、弾性体は、
上ハーフ10に取り付けられていてもよいし、上ハーフ
10に内挿されていてもよいし、また、一体的に成形さ
れていてもよい。
【0055】また、上ハーフの外側から、上ハーフと一
対のリールとの間に設けた弾性体を介してリールを下ハ
ーフ側に付勢できるようにするため、上ハーフに孔を形
成させることもできる。例えば、特開平7−14181
9号公報に記載のように、一対のリールのリール軸係合
孔の上端側が閉塞部材により閉塞されており、この閉塞
部材の上方において上下動可能に支持されると共に、上
ハーフ側に配設されたリール押さえ用バネによって下ハ
ーフ側に付勢されて閉塞部材を押圧するリール押さえ部
材を備え、このリール押さえ部材は、上ハーフに形成さ
れる取付孔に係合される筒部と、この筒部の下端部外周
に突設され、リール押さえ用バネを支持するフランジ部
と、このフランジ部の下面中央部に設けられ、閉塞部材
を押圧する半球状の突起部とから構成され、上記筒部
は、スリ割りにより2または3の円弧状立上り部とされ
て、上記取付孔に上下動可能に係合されているものであ
ってもよいし、欧州特許第0270375B1号明細書
に記載のように、一対のリールの中央部と当接するホル
ダーと、このホルダーと上ハーフとの間に介在するコイ
ルバネと、上ハーフの外側からホルダーに結合されるキ
ャップとからなるリール押さえ構造を持つものであって
もよい。
【0056】本発明の磁気テープカセットは、磁気テー
プカセットの保管時や持ち運び時において磁気テープ1
8が弛むのを防止するため、下ハーフ12の後方側に
は、リールロック部材22が配置されている。
【0057】図5は、本発明の磁気テープカセットの一
例の内部構造を示した概略断面図である。図5に示され
るように、下ハーフ12の後方の壁と一対のリール1
6,16との間には、略三角形状のリブ12f,12f
が設けられている。これらリブ12f,12fの直線部
12g,12gは対向配置され、これらの直線部12
g,12gの間に前記リールロック部材22が摺動自在
に挿入されている。前記リールロック部材22はねじり
コイルばね24(ブレーキばね)の付勢力によって、カ
セット前方に付勢されている。このねじりコイルばね2
4は、そのコイル部分の一端が下ハーフ12の後方の壁
に当接し、他端がリールロック部材22の後面に当接す
る付勢形態である。そして、このリールロック部材22
の底面には、後述する記録再生装置のロック解除ピンを
挿入するための挿入孔22cが形成されている。下ハー
フ12の底面12aには、リールロック部材22の挿入
孔22cに対応する挿入孔12hが形成されている。
【0058】前記リールロック部材22は、例えば適宜
弾性を有する樹脂で成形され、安定よく摺動させるため
に比較的広い底面積を有する矩形のスライド胴部22a
を有する。そして、このスライド胴部22aの前端面に
は、下フランジ16cの係合歯に係合可能な係止爪22
b,22bが一体成形されている。
【0059】磁気テープカセットが、記録再生装置に非
装填時には、リールロック部材22はねじりコイルばね
24により前方に付勢されて、係止爪22bが下フラン
ジ16cの係合歯と係合することによってリール16の
回転を制止する。一方、磁気テープカセットが記録再生
装置に装填されると、装置側に設置されたロック解除ピ
ンが下ハーフ12の挿入孔12hを通してリールロック
部材22の挿入孔22cに挿入する。このピンがリール
ロック部材22を解除方向に押圧することにより、係止
爪22bが下フランジ16cの係合歯から離れ、リール
のロックが解除され、回転が可能となる。
【0060】上記例では、リールロック部材22が下ハ
ーフの後方、即ち下ハーフの内部構造を示した図2の
(A)の領域Fに配置されている例を示したが、本発明
ではこれに限定されず、下ハーフの前方、即ち図2
(A)の領域Eに配置されていてもよい。また、上記例
では、リールロック部材22のロック解除機構として、
装置側のロック解除ピンを挿入し、リールロック部材2
2を解除方向へ押圧することにより解除する例を挙げて
いるが、本発明ではこれに限定されず、例えば、米国特
許第5435498号明細書に記載のように、リールロ
ック部材22の挿入孔22cの上壁にテーパをつけ、上
ハーフ10のリールロック部材22に対向する面にリー
ルロック部材22を押さえるためのリブを突設させ、リ
ールロック部材22を押さえつつ、挿入孔22cにロッ
ク解除ピンを挿入して挿入孔22cの上壁を上ハーフ方
向に押圧することにより、リールロック部材22が解除
方向に押圧される解除機構であってもよいし、特公平3
−20833号公報に記載のように、リールロック部材
22が下ハーフ12に回転可能に軸支され、係止爪22
bが下フランジ16cの係合歯と係合する方向にバネ付
勢されており、下ハーフ12の挿入孔12hからロック
解除ピンを挿入することにより、リールロック部材22
の一部と当接してリールロック部材を回転させてロック
を解除する解除機構であってもよい。また、装置側に設
置されたロック解除ピンは後述するテープ末端検出機構
に使用する光源であってもよく、この場合、下ハーフ1
2に設けてある挿入孔12hは、後述する光源挿入孔1
2iを兼ねることとなる。
【0061】図1に示すように、上ハーフ10および下
ハーフ12を結合してなる筐体と開閉蓋30には、磁気
テープ18の末端を光学的に検出するための孔がいくつ
か形成されている。下ハーフ12の底面12aの前方中
央部には光源挿入孔12iが穿設されており、後述する
記録再生装置に磁気テープカセットを装填すると、装置
側に設置された磁気テープ18の末端検出用の光源が光
源挿入孔12iに挿入される。開閉蓋30の両側壁には
光通過孔30aが穿設されており、開閉蓋30が開位置
に回動したときに光通過孔30aの位置は、図5に示す
カセット筐体の両側壁に穿設された光通過孔28の位置
と一致する。図5に示すように、光源挿入孔12iに挿
入した光源からの光は、矢印で示したように進み、磁気
テープ18の末端透明テープ部分を通過して光通過孔2
8、30aを通り、装置側の受光器に達し、これにより
磁気テープ18の末端が検出される。
【0062】上記例では、光源挿入孔12iが下ハーフ
12の前方中央部、即ち図2(A)の領域Eに形成され
た例を示しているが、本発明ではこれに限定されず、後
方中央部、即ち図2(A)の領域Fに設けられていても
よい。この際、光源挿入孔12iに挿入してきた光源か
らの光が、磁気テープ18の透明部分を通過して、カセ
ットケースの外へ通過できるように、カセット筐体、ま
たはカセット筐体および開閉蓋30に光通過孔を穿設す
る。また、光源挿入孔12iは複数形成されていてもよ
い。例えば、図2(A)の領域Eまたは領域Fに複数形
成されていてもよい。また、一方のリール16に磁気テ
ープ18が完全に巻き取られた際に、他方のリール16
とテープガイド12dとの間に張架される、適正なテン
ションがかかった磁気テープ18と、開口部12eとに
囲まれる張出部12cの領域に光源挿入孔12iが形成
されていてもよい。
【0063】図2(B)は、本発明の磁気テープカセッ
トの一例を下ハーフ12側から見た背面図であり、図2
(C)は、(B)のI−I線断面図である。ただし、図
面を簡潔にし、構成を明瞭にするために、図2(C)
は、インナーリッド36の断面図を省略してある。後述
するように、記録再生装置内では下ハーフ12の開口部
12eにテープをローディングするための複数のピンを
挿入させ、磁気テープ18を引き出し、磁気テープ18
をヘッドドラムに巻き付けて記録再生を行う。このた
め、カセットの大きさに関わらず、磁気テープの張り出
し部分18aが記録再生装置内で略同一位置に来る必要
がある。磁気テープの張り出し部分18aが記録再生装
置内で略同一位置に来るために、開口部12eの位置が
記録再生装置内で略同一位置に来る必要がある。
【0064】下ハーフ12の背面の前縁には、開口部1
2eを両側から挟むように、記録再生装置内でのカセッ
トケースの位置を決めるために用いられる一対の位置決
め孔12k、12kが形成されている。一方の位置決め
孔12kは円形であり、もう一方の孔12kは長円形で
ある。記録再生装置内に設けられた複数の位置決めピン
と、これらの孔とが係合することにより、記録再生装置
内でのカセットケースの位置が決まる。これら位置決め
孔12kの開口部12eに対する位置関係は、前述した
従来のDDSカセットの位置決め孔112jの、開口部
112eに対する位置関係と略同一であり、位置決め孔
12kの形状は、従来のDDSカセットの位置決め孔1
12jの形状と略同一である。
【0065】位置決め孔12kが形成されている張出部
12cは、図2(C)に示されるように、深さHだけ窪
んでいる。これは、記録再生装置側の位置決めピンがカ
セットの大きさに関わらず垂直方向に固定されている場
合に、記録再生装置内での磁気テープの張り出し部分1
8aの垂直方向の位置が、カセット筐体の厚みによら
ず、略同一になるようにするためである。また、下ハー
フ12の背面の後方には、一対の位置決め補助孔12
l,12lが形成されており、上述したと同様の方法で
記録再生装置内のカセットケースの位置を決めるために
使われる。
【0066】上記例では、位置決め孔12kの開口部1
2eに対する位置関係は、従来のDDSカセットの場合
と略同一である場合を挙げたが、本発明ではこれに限定
されず、記録再生装置内に設けられた位置決めピンの位
置が磁気テープカセットの大きさによって選択可能であ
る場合は、その位置に合った場所に位置決め孔12kが
形成されていればよい。また、位置決め孔12kは、下
ハーフ12の背面から深さHだけ窪んでいる張出部12
cに形成されているが、本発明ではこれに限定されるこ
となく、記録再生装置内に設けられた位置決めピンの垂
直方向の位置が磁気テープカセットの厚みに応じて選択
可能である場合は、位置決め孔12kを下ハーフ12の
背面と同一平面上に形成してもよい。また、一対の位置
決め補助孔12l,12lの位置も上記例に限定され
ず、記録再生装置内に設けられた位置決めピンの位置に
合った場所に形成されていればよい。
【0067】図2(B)および(C)に示されるよう
に、下ハーフ12の背面には一対の溝部12n,12n
があり、張出部12cからこの溝部12nにわたって深
さHだけ凹んだ構造となっている。この溝部12nの平
面形状および深さは、従来のDDSカセットのスライダ
の背面に設けてある溝部114dと略同一である。上述
したように、溝部12nと切欠部32dとで形成される
溝により、従来のDDSカセットのスライダのロックを
解除するロック解除ピンを逃がして、カセットの装置へ
の装填を円滑にする。
【0068】上記例では、張出部12cと溝部12nと
が他の面に比べてやや窪んだ構造となっている例を挙げ
たが、本発明はこれに限定されることなく、上述したス
ライダのロック解除用のロック解除ピンが移動可能なも
のである場合はこのような溝部をつけなくてもよい。
【0069】図2(B)および(C)に示されるよう
に、下ハーフ12の背面には一対の凹部12p,12p
があり、張出部12cおよび溝部12nの深さHと略同
一の深さを持つ。これは、カセット装填時に、切欠部3
2eとともに、後述する本発明の記録再生装置の入口付
近に設けられた従来のDDSカセットの水平方向の位置
を決めるためのガイド壁を逃がすためのものであり、ガ
イド壁の幅と略同一の幅を持ち、ガイド壁の高さと略同
一の深さを持つ。
【0070】上記例では、下ハーフ12の背面に深さH
の凹部12pが設けられている例を示したが、本発明は
これに限定されることなく、記録再生装置側に設けられ
たガイド壁の高さに合わせて深さを変えてもよい。ま
た、記録再生装置側のガイド壁が移動可能なものである
場合や、異なる水平方向位置決め手段を持つ場合は凹部
12pを設けなくてもよい。
【0071】本発明の磁気テープカセットは、また、書
込み禁止機構、識別孔等を有していてもよく、また、ロ
ーディンググリップ等が形成されていてもよい。
【0072】以上、本発明の磁気テープカセットについ
て説明したが、本発明の磁気テープカセットは上記実施
例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろん
である。本発明の磁気テープカセットは、従来のDDS
カセットよりも大型形状を有する。本発明の磁気テープ
カセットは、大型大容量カセットであり、カセットケー
スの寸法精度に優れ、以下で詳細に説明する記録再生装
置において使用可能な新規なカセットである。
【0073】続いて、本発明の記録再生装置について説
明する。本発明の記録再生装置は、従来のDDSカセッ
トと、上述した本発明の大型大容量の磁気テープカセッ
トとを選択的に使用可能である、いわゆるコンパチブル
タイプの記録再生装置である。本発明の記録再生装置
は、磁気テープにデータを記録するとともに磁気記録さ
れたデータを磁気テープから再生するヘッドを備えた記
録再生機構と、本発明の磁気テープカセットのリールお
よび従来のDDSカセットの巻取ハブに係合して回転駆
動するとともにヘッドに接触させつつ一定速度で磁気テ
ープを走行させる磁気テープ走行機構とを備えるもので
あるが、さらに特徴的に、少なくとも磁気テープカセッ
トの大きさを認識する認識手段と、カセットの開閉蓋を
開放する開閉蓋開放手段と、磁気テープカセットの大き
さによらず、磁気テープカセットの共通する開口部を記
録再生装置内の略同一場所に誘導する位置決め手段と、
開口部に装填されるローディング機構とを備える。
【0074】まず、本発明の記録再生装置の特徴的な部
分について説明する。図6(A)は、本発明の記録再生
装置の一例の入口付近を概略的に示す部分平面図であ
り、図6(B)は図6(A)の正面図である。図6
(A)に示すように、記録再生装置の入口付近は、カセ
ットの大きさを認識する認識手段を備えた入口部40
と、カセットを載置してローディング部まで搬送するハ
ウジング部(カセット搬送部)42とから構成される。
【0075】図6(A)および(B)に示すように、入
口部40には、一対のリミットスイッチ40a,40a
がカセット装填方向(図6(A)のG方向)に対して垂
直に設けられている。両方のリミットスイッチ40aを
下方向に押圧しながらカセットが装填されると大型カセ
ットと認識し、どちらか一方またはどちらも押圧されな
いでカセットが装填されると従来のDDSカセットと認
識される。一対のリミットスイッチ40a、40aは、
従来のDDSカセットを装填する際にはどちらか一方の
み、またはどちらも押圧されないように、従来のDDS
カセットの幅よりも充分大きく離して立設され、また、
本発明の大型磁気テープカセットを装填する際には両方
のスイッチを押圧して装填できるように、大型磁気テー
プカセットの幅内に納まる位置に立設される。リミット
スイッチ40aにより認識されたカセットの大きさの情
報は、後述するように、装置内のカセットの大きさに応
じて移動可能な部材を駆動する図示しない駆動装置へ伝
達される。
【0076】上記例では、磁気テープカセットの大きさ
を認識する認識手段として、一対のリミットスイッチ4
0a,40aの例を挙げたが、本発明ではこれに限定さ
れず、装置に装填可能なカセットの種類に応じて、複数
対のリミットスイッチを設けてもよい。また、本発明で
は、リミットスイッチ40aが複数のピンから構成され
ていてもよく、この複数のピンを、このピンが磁気テー
プカセット装填時にカセットの下ハーフまたは上ハーフ
と当接するように、カセット装填方向に対して垂直の方
向に立設させ、カセットを装填する際に倒れたピンの
数、位置により大きさを認識する認識手段を採用しても
よく、また、G方向に対向して一列に並んだ複数の光セ
ンサを、センサの中を磁気テープカセットが通るように
設置し、カセット装填時に受光部に受光されないセンサ
の数、位置により大きさを認識する認識手段を採用して
もよい。
【0077】図6(A)に示すように、ハウジング部4
2は、多角形の平面形状を有するカセット搬送台として
機能し、装置側に設置されたリール軸がリール軸係合孔
16dまたは116bに挿入可能となるように、また、
テープローディング用のピンを開口部12eまたは11
2eに挿入可能とするために、中央部は中空になってい
る。本発明では、ハウジング部42の形状は特に限定さ
れず、カセットを安定して載置できる平面形状を有し、
テープローディング時にリール軸やテープローディング
用ピンを所定箇所へ挿入可能となるように、中空部を有
していればよい。
【0078】図6(A)および(B)に示すように、ハ
ウジング部42には、一対のガイド壁42a,42aお
よび一対のロック解除用のリブ42b,42bがカセッ
ト装填方向に対して垂直に立設されている。一対のガイ
ド壁42a,42aは、その間を従来のDDSカセット
が通過可能となるように、従来のDDSカセットの幅と
略同一の幅だけ離し、従来のDDSカセットを装填する
際に一対のガイド壁42a,42a間に誘導するため、
ガイド壁間が、手前側、即ちG方向と逆方向になるにつ
れて従来のDDSカセットの幅よりも大きくなるように
立設されている。一対のガイド壁42a,42aによ
り、従来のDDSカセットの水平方向の位置が決まる。
また、本発明の大型の磁気テープカセットは、上述した
ように、下ハーフ12の背面に設けられた凹部12p
と、アウターリッド32に設けられた切欠部32eとに
より、一対の溝が形成される。この結果、ガイド壁42
aでカセットの挿入が妨害されることなく、カセットの
装填が可能となる。本発明の大型の磁気テープカセット
の水平方向の位置については、装置入口の幅を大型の磁
気テープカセットの幅と略同一にすることにより規制す
ることができ、ハウジング42の両脇にガイド壁を立設
することにより、規制することもできる。
【0079】上記例では、従来のDDSカセットの水平
方向の位置を規制するため、ハウジング部42に一対の
ガイド壁42a,42aが立設されている例を挙げた
が、本発明はこれに限定されることなく、装置に装填可
能なカセットの種類に応じて、複数対のガイド壁42a
を立設してもよいし、また、ガイド壁42aは、連続的
に設けられても、断続的に設けられていてもよい。ま
た、ガイド壁42aは、カセットの大きさに応じて移動
可能であってもよい。この場合、カセット非装填時に
は、2枚のガイド壁42aが最も離れた場所に位置し、
カセットの大きさに応じてガイド壁42aを水平方向に
移動して、カセットの水平方向の位置を規制する。ま
た、位置規制のため、ガイド壁42aとともに、または
ガイド壁42aの代わりに、カセットの大きさに応じて
移動可能な位置決め修正ピンをカセット搬送経路両脇に
立設させてもよい。この場合、カセット非装填時には、
位置決め修正ピン同士が最も離れた場所に位置し、カセ
ット装填時にはカセットの大きさに応じて両脇から対称
に位置修正ピンが突き出してカセットの水平方向の位置
を規制する。
【0080】図6の(A)および(B)に示すように、
ハウジング部42には、一対のロック解除用のリブ42
b,42bが立設され、上述した、従来のDDSカセッ
トのスライダ114の一対のロック部112mをカセッ
ト内部に押圧してロックを解除する解除ピン、およびリ
ッド114fを押圧してスライダ114を開位置に移動
させる押圧手段を兼ねている。従来のDDSカセットを
装填し、リブ42b上をDDSカセットがG方向へ搬送
されると自動的にスライダ114のロックが解除され、
スライダ114は開位置へ移動する。これによりカセッ
トケースの開口部112eが開放され、下ハーフ112
の底面112aに形成されたリール軸挿入孔112b,
112bとスライダ114の底面114aに形成された
リール軸挿入孔114b,114bとの位置が一致し
て、記録再生装置のテープローディング装置およびリー
ル軸が挿入可能となる。また、リブ42bは、従来のD
DSカセットの前後方向の位置を決めるために用いられ
てもよい。一方、本発明の大型磁気テープカセットは、
下ハーフ12の背面に設けられた溝部12n、およびア
ウターリッド32に設けられた切欠部32dにより、一
対の溝が形成される。これにより、リブ42bでカセッ
トの挿入が妨害されることがなく、円滑なカセット装填
可能となる。
【0081】上記例では、スライダロック解除用の解除
ピンおよびスライダ114を開位置に移動させる押圧手
段として、ハウジング部42に立設された一対のリブ4
2b,42bを挙げたが、本発明はこれに限定されず、
カセットの大きさに応じてリブ42bが上下方向に移動
可能に立設されていてもよい。この場合、大型の本発明
の磁気テープカセット装填時には下方に位置し、従来の
DDSカセット装填時には上方に位置するものとするこ
とができる。またリブ42bの代わりに、ハウジング部
42に一対のピンを立設させてロック解除ピンとし、こ
のロック解除ピンが押圧手段を兼ねてもよい。
【0082】また、図6の(A)に示すように、ハウジ
ング部42には、開閉蓋ロック部材12jを解除方向へ
押圧するための一対のロック解除ピン42d,42dが
垂設されている。ロック解除ピン42dは、ハウジング
部42を構成する部材の一部を上方向に折り曲げること
により形成されている。大型の本発明の磁気テープカセ
ットが装填されると、アウターリッド32の切欠部32
fにより、ロック解除ピン42dに妨害されることなく
G方向にカセットは搬送される。カセットの搬送によ
り、ロック解除ピン42dは開閉蓋ロック部材12jと
当接し、さらに開閉蓋ロック部材12jを後方へ押圧し
てアウターリッド32のロックを解除する。これによ
り、開閉蓋30が開位置へ移動可能となる。
【0083】上記例では、一対のロック解除ピン42d
はハウジング部42の一部を構成する部材を折り曲げる
ことにより形成されていたが、本発明はこれに限定され
ず、ロック解除ピンは、開閉蓋ロック部材の数と位置に
対応して設けられていればよい。ハウジング部に一体的
に凸部を設けてピンとしてもよいし、カセットの大きさ
に応じて上下方向に移動可能に設けられていてもよい。
また、ロック解除ピンは、移動することによって開閉蓋
ロック部材12jを押圧するものであってもよい。
【0084】本発明の記録再生装置に装填された磁気テ
ープカセットは、G方向へ搬送され、ハウジング部42
の先端まで搬送されて停止する。ハウジング部42の先
端までの磁気テープカセット搬送手段は、特に限定され
ず、装置内に設置された駆動装置により駆動され、カセ
ットをG方向へ案内するベルトやローラによりカセット
を搬送してもよいし、手動により搬送してもよい。ま
た、ハウジング部42の先端でカセットを停止させる手
段も特に限定されない。ハウジング部42の先端にスト
ッパーを立設させてカセットの搬送を停止してもよい
し、カセット搬送通路の上からストッパーを立設させて
カセットの搬送を停止させてもよい。また、装置内に設
置したセンサによりハウジング部42の先端にカセット
の先端が到着したことを認識し、このセンサにより上述
した搬送手段の駆動装置の駆動を停止させ、カセットの
搬送を停止させてもよい。
【0085】また、ハウジング部42は、前端に大型の
本発明の磁気テープカセットの前後方向の位置決めをす
るための一対の壁42c,42cが設けられている。壁
42cは、ハウジング部42を構成する部材の一部を上
方向に折り曲げることにより形成されている。前述した
ように、カセットがハウジング部42の先端まで搬送さ
れ、搬送が停止された際に、アウターリッド32の切欠
部32gと壁42cとが係合することにより、カセット
の前後方向の位置が決まる。
【0086】記録再生装置内には、開閉蓋30または1
24を開放する図示しない開閉蓋開放手段が設けられ、
これにより開閉蓋30または124が上述したように押
圧されて開位置まで移動し、開口部12eまたは112
e、および磁気テープの張り出し部分18aまたは11
8aが露出する。
【0087】開閉蓋開放手段が開閉蓋30または124
の前面に位置していても、側面に位置していてもよい。
また、開閉蓋開放手段は、移動することにより開閉蓋3
0または124を押圧して開放するものであってもよ
く、また装置側に固定され、カセットの搬送に伴い開閉
蓋開放手段と開閉蓋30または124とが当接し、これ
により開閉蓋30または124が押圧されるものであっ
てもよい。また、開閉蓋開放手段は、カセットの大きさ
によって移動可能に設置されていてもよい。
【0088】ハウジング部42の先端まで搬送された磁
気テープカセットは、ハウジング部42の移動に従い、
ハウジング部42上に載置されたまま所定位置まで移動
され、テープローディングに付される。記録再生装置側
には図示しない複数の位置決めピンが立設されている。
ハウジング部42の移動に伴ってカセットが移動され、
これらの位置決めピンと、カセットの下ハーフ12また
は下ハーフ112の背面に設けられている複数の位置決
め孔12k,112j、および位置決め補助孔12l,
112kとが係合することにより磁気テープカセットの
位置が決められる。これの結果、カセットの開口部12
e,112eが装置内の略同一場所に位置するように、
カセットケースの正確な位置が決まる。
【0089】位置決めピンは、上下方向に移動可能に設
けられていてもよい。例えば、カセット非装填時には、
下方に位置し、装填された磁気テープカセットが所定の
場所に到着したときにセンサ等により、これらのピンは
下方位置から上方位置に移動する。この移動により、位
置決めピンと対応する磁気テープカセットの下ハーフの
位置決め孔、位置決め補助孔に位置決めピンが係合し
て、磁気テープカセットの大きさにかかわらず、カセッ
トの開口部が装置内の略同一場所に位置するようにカセ
ットケースの正確な位置を決めることもできる。また、
位置決めピンは、水平方向に移動する機構を有すること
もできる。この場合、磁気テープカセットの大きさによ
って位置決め孔、位置決め補助孔と対応する位置に位置
決めピンが移動するため、位置決め孔、位置決め補助孔
の開口部に対する位置関係が異なるカセットも装填可能
となる。
【0090】本発明の記録再生装置は、テープの巻緩み
防止のために本発明の磁気テープカセットに備えられた
リールロック部材22によるリール16のロックを解除
するための図示しないロック解除ピンが設けられてい
る。ロック解除ピンは、下ハーフ12に設けられた挿入
孔22cを通して、リールロック部材22に形成された
挿入孔12h内に挿入し、後方へ押圧することによりリ
ールロック部材を移動させ、リール16のロックを解除
する。ロック解除ピンは、記録再生装置に固定して設置
されていてもよく、この場合、磁気テープカセットを上
下方向及び/又は水平方向に移動させることによりリー
ルロックを解除してもよい。ロック解除ピンはカセット
の大きさによって移動可能であってもよい。また、後述
するテープ末端検出用の光源がロック解除ピンを兼ねて
いてもよい。
【0091】本発明の記録再生装置は、磁気テープカセ
ットのリール16または巻取ハブ116に設けてあるリ
ール軸係合孔16dまたは116bに係合して、リール
16または巻取ハブ116を回転させる図示しない一対
のリール軸を有する。この一対のリール軸は、磁気テー
プカセットの大きさに応じて所定位置まで移動できるも
のであってもよいし、カセットの大きさに応じて使い分
けることができるように複数組具備されていてもよい。
【0092】移動可能なリール軸の場合は、装置側に形
成されているガイド溝に沿って、カセットの大きさに応
じて移動するものであってもよい。また、リール軸は、
一端を装置側に回動可能に軸支されたリール軸台の他の
一端側に回転可能に支持されていてもよく、カセットの
大きさに応じて、装置側に軸支されたリール台が回動す
ることにより、リール軸を所定位置まで移動させるもの
であってもよい。一対のリール軸は、上下方向に移動可
能であってもよく、カセット非装填時には、下方に位置
し、カセット装填時には、カセットのリール軸係合孔1
6dまたは116bと対応する位置にあるリール軸を上
方に位置させ、カセットのリール軸係合孔16dまたは
116bと係合させることもできる。
【0093】磁気テープカセットのリール軸係合孔16
dまたは116bに係合してリール16または巻取ハブ
116を回転させるリール軸は、リール16がフランジ
を有する大型のカセットにあっては、リール軸係合孔1
6dに挿入されたリール軸をその先端が上フランジ16
cに当接して上方へ押圧するまで挿入させ、リール16
を下ハーフ12から浮かせながら回転させることもでき
る。また、リール軸の先端が上フランジ16cと当接す
る前にリール軸の挿入を停止させ、下フランジ16bが
下ハーフ12またはリール軸挿入孔16dの周辺部と摺
接するように回転させることもできる。巻取ハブ116
と上下ハーフ10,12との間にシート130,132
が介在している従来のDDSカセットを装填した場合
は、リール軸の先端が上シート130を上方へ突き上げ
ることのないように、リール軸の高さを調節することも
できる。
【0094】本発明の記録再生装置は、磁気テープカセ
ットの磁気テープに情報を記録し、または磁気テープの
情報を再生する記録再生ヘッドに接触させて走行させる
ために磁気テープを案内するローディング機構を備えて
いる。本発明において、カセットの開口部12eまたは
112eは、カセットの大きさに関わらず略同一形状を
有し、装置内の略同一場所に搬送されるため、ローディ
ング機構としては、従来から使用されている通常のロー
ディング機構を採用することができる。
【0095】図7は、本発明の記録再生装置の一実施例
と、これに装填された本発明の磁気テープカセットの一
実施例および従来のDDSカセットの例を概略的に示す
水平断面図であり、磁気テープがローディングされてい
る状態を示している。図7においては、本発明の記録再
生装置のシャーシ44に装填された本発明の磁気テープ
カセット1を実線で示し、同じシャーシ44に装填され
た従来のDDSカセット100を点線で示す。図7に示
すように、テープローディング機構46は、例えばシャ
ーシ44と、このシャーシ44に立設された複数のガイ
ドローラ46aおよびキャプスタン46bと、このシャ
ーシ44に移動可能に設けられた複数のガイドローラ4
6c、傾斜ガイド46dおよびピンチローラ46eと、
シャーシ44に回転可能に支持された磁気ヘッドを有す
るヘッドドラム(以下、単に磁気ヘッド46fという)
とを有する。
【0096】磁気テープカセット装填時には、上述した
ように、カセットの開口部12eまたは112eが記録
再生装置内において略同一の場所に来る。このため、テ
ープ巻取り位置およびテープの引出し位置が磁気テープ
カセットの大きさにかかわらず、同じ位置にくることに
なる。テープローディング機構46は、公知のローディ
ング機構を適用することができ、例えば、ガイドローラ
46c、傾斜ガイド46d、ピンチローラ46eはテー
プの開口部12eまたは112eに挿入され、磁気テー
プの張り出し部分18aまたは118aを引出し、所定
位置まで装置側に形成されたガイド溝等に沿って移動す
る。これらのガイドローラ46c等は、一端を装置側に
回動可能に軸支された軸台の他の一端側に回転可能に支
持されていてもよい。この場合、装置側に軸支された軸
台が回動することにより、ガイドローラ46c等を所定
位置まで移動させる。引き出された磁気テープ18また
は118は所定の位置まで上述したガイドローラ46c
等に誘導されて移動し、磁気ヘッド46fに巻き付けら
れ、記録再生が可能となる。再生または記録時には、磁
気テープ18または118がキャプスタン46bとピン
チローラ46eに圧着されて駆動され、必要に応じてテ
ンションコントローラによりテープのテンションが一定
に保たれる。アンローディング時には、ガイドローラ4
6c、傾斜ガイド46d、ピンチローラ46eが前とは
逆の動きをして初期の位置に戻り、テープを引き出し前
の状態に戻す。
【0097】本発明の記録再生装置は、テープ末端検出
機構を有し、テープ末端検出機構は、テープ末端検出用
光源および受光器を有する。テープ末端検出用の光源お
よび受光器は、従来のDDSカセット用と本発明の大型
磁気テープカセット用と複数種類備えられていてもよい
し、磁気テープカセットの大きさに応じて移動可能に設
けられていてもよい。
【0098】従来のDDSカセット用の光源としては、
カセット筐体の側面に露出されたプリズム126の受光
用面126bを照らすことができれば特に限定はされ
ず、どんな形状のものであってもよい。また、カセット
の大きさによって移動可能なものであってもよい。従来
のDDSカセット用の受光器としては、カセット筐体の
側面に露出されたプリズム126の投光面126aから
投光された光を検出できるものであればどんな形状のも
のであってもよく、特に限定されない。また、カセット
の大きさによって移動可能なものであってもよく、後述
する本発明の大型磁気テープカセット用の受光器を兼ね
ていてもよい。
【0099】本発明の大型磁気テープカセット用の光源
としては、下ハーフ12に形成された光源挿入孔12i
に挿入可能であるものであれば、特に限定はされない。
光源は上下方向に移動可能なものであってもよく、大型
磁気テープカセット非装填時には下方に位置し、大型磁
気テープカセット装填時には上方へ位置し、光源挿入孔
12iに挿入するものであってもよい。また、光源のあ
る位置に大型の磁気テープカセットが移動することによ
り光源が光源挿入孔12i内に挿入するものであっても
よい。光源が上述したリール16のロックを解除するロ
ック解除ピンを兼ねていてもよい。大型磁気テープカセ
ット用の受光器としては、装置内に載置された磁気テー
プカセットの側面からでてくる光を検出できるものであ
ればなんでもよく、カセットの大きさに応じて移動可能
であってもよいし、受光器の大きさによっては固定され
たものであってもよい。
【0100】本発明の記録再生装置は、カセットに形成
された識別孔の情報を読み取るセンサ等を有していても
よく、また、カセットに形成された書込み禁止機構によ
り磁気テープへの記録が可能かどうか認識する機能を有
するものであってもよい。
【0101】以上、本発明の記録再生装置について説明
したが、本発明の記録再生装置は上記実施例に限定され
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改
良および設計の変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。本発明の記録再生装置は、本発明の新規な大容量大
型磁気テープカセットのみならず、従来のDDSカセッ
トも装填することができ、両カセットを選択的に記録再
生可能である、新規な記録再生装置である。
【0102】
【発明の効果】本発明の磁気テープカセットによれば、
今までにない大容量の大型DDSカセットを、テープ走
行性やカセットケースの寸法精度を悪化させることなく
提供することができる。また、本発明の記録再生装置に
よれば、大容量大型DDSカセットとして、本発明のカ
セットの規格を採用することで、従来のDDSカセット
をも使用することができ、記録再生が可能であり、構成
が単純である、市場価値の高い安価な記録再生装置を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気テープカセットの一実施例の概略
の構成を示す分解斜視図である。
【図2】(A)は本発明の磁気テープカセットの一実施
例の内部構造を示した概略断面図であり、(B)は本発
明の磁気テープカセットの一実施例を下ハーフ側から見
た背面図であり、(C)は(B)のI−I線断面図であ
る。
【図3】図1に示した磁気テープカセットの蓋が閉じて
いる状態を示す要部断面図である。
【図4】図1に示した磁気テープカセットの蓋が開いた
状態を示す要部断面図である。
【図5】磁気テープカセットの一実施例の内部構造を示
した概略断面図である。
【図6】(A)は、本発明の記録再生装置の一実施例の
入口付近を概略的に示す部分平面図であり、(B)は
(A)の正面図である。
【図7】本発明の記録再生装置の一実施例およびこれに
装填された本発明の磁気テープカセットの一実施例およ
び従来のDDSカセットを概略的に示す水平断面図であ
る。
【図8】従来のDDSカセットの概略の構成を示す分解
斜視図である。
【図9】図8の従来のDDSカセット内に収納される、
巻取ハブに巻回された磁気テープと、巻取ハブとハーフ
との間に介在されるシートを示す分解斜視図である。
【図10】従来のDDSカセットをスライダ側から見た
背面図である。
【図11】(a)、(b)および(c)は図8に示した
開閉蓋24とブレーキ部材20の作用を説明するための
透視側面図である。
【図12】図11(c)において、開閉蓋方向からプリ
ズムを見た側面図である。
【図13】従来のDDSカセットをカセット装填方向に
切って下ハーフ側から見た断面図である。
【符号の説明】
1 磁気テープカセット 10 上ハーフ 10a 上蓋ガイド溝 10b 内蓋ガイド溝 12 下ハーフ 12a 底面 12b リール軸挿入孔 12c 張出部 12d テープガイド 12e 開口部 12f リブ 12g 直線部 12h 挿入孔 12i 光源挿入孔 12j 開閉蓋ロック部材 12k 位置決め孔 12l 位置決め補助孔 12n 溝部 12p 凹部 16 リール 16a 巻芯 16b 下フランジ 16c 上フランジ 16d リール軸係合孔 18 磁気テープ 18a 張り出し部分 20 板ばね 22 リールロック部材 22a スライド胴部 22b 係止爪 22c 挿入孔 24 ねじりコイルばね 28 光通過孔 30 開閉蓋 30a 光通過孔 32 アウターリッド(前蓋) 32a 前蓋板 32b 側板部 32c 支軸ピン 32d (ロック解除ピン用の)切欠部 32e (ガイド壁用の)切欠部 32f (ロック解除ピン用の)切欠部 32g (位置決め用)切欠部 34 トップリッド(上蓋) 34a 上蓋板 34b 前蓋連結部 34c アーム部 34d 上蓋スライドピン 36 インナーリッド(後蓋) 36a 内蓋板 36b 上蓋連結部 36c 内蓋スライドピン 40 入口部 40a リミットスイッチ 42 ハウジング部 42a ガイド壁 42b (ロック解除用の)リブ 42c (位置決め用の)壁 42d ロック解除ピン 44 シャーシ 46 ローディング機構 46a ガイドピン 46b キャプスタン 46c ガイドローラ 46d 傾斜ガイド 46e ピンチローラ 46f 磁気ヘッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上ハーフ、および一対の張出部とこの一対
    の張出部の間にテープ引出用開口部とを有する下ハーフ
    を蓋合わせに結合し、その内部に磁気テープを巻装した
    一対のリールを回転自在に収容し、この一対のリールの
    間に張架された磁気テープのみを前記開口部に露出する
    筐体と、 この筐体に取り付けられ、前記筐体より露出された部分
    の磁気テープの両面を開閉可能に覆う複数のリッドから
    構成される開閉蓋と、を備え、 前記開口部の形状が、 上ハーフ、および一対の張出部とこの一対の張出部の間
    にテープ引出用開口部とを有する下ハーフを蓋合わせに
    結合し、その内部に磁気テープを巻装した一対の巻取ハ
    ブを収容し、この一対の巻取ハブの間に張架された磁気
    テープのみを前記開口部に露出する筐体と、この筐体に
    取り付けられ、前記筐体より露出された部分の磁気テー
    プを覆う開閉蓋と、前記下ハーフに摺動可能に装着され
    たスライダと、を備えた小型の磁気テープカセットの前
    記開口部の形状と略同一であり、 この小型の磁気テープカセットの記録再生装置のローデ
    ィング機構が装填可能であることを特徴とする大型の磁
    気テープカセット。
  2. 【請求項2】上ハーフ、および一対の張出部とこの一対
    の張出部の間にテープ引出用開口部とを有する下ハーフ
    を蓋合わせ状に結合し、その内部に磁気テープを巻回し
    た一対のリールまたは巻取ハブを回転自在に収容し、こ
    の一対のリールまたは巻取ハブの間に張架された磁気テ
    ープのみを前記開口部に露出する筐体と、この筐体に取
    り付けられ、前記筐体より露出された部分の磁気テープ
    を覆う開閉蓋とを少なくとも備え、前記開口部が略同一
    形状である、大きさが異なる複数の磁気テープカセット
    を装着できる記録再生装置であって、 前記磁気テープカセットの大きさを認識する認識手段
    と、 前記開閉蓋を開放する開閉蓋開放手段と、 前記磁気テープカセットの大きさによらず、前記開口部
    を前記記録再生装置内の略同一場所に誘導する位置決め
    手段と、 前記開口部に装填されるローディング機構と、を備えた
    ことを特徴とする記録再生装置。
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