JP2001134754A - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

画像処理装置およびその方法

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JP2001134754A
JP2001134754A JP31568699A JP31568699A JP2001134754A JP 2001134754 A JP2001134754 A JP 2001134754A JP 31568699 A JP31568699 A JP 31568699A JP 31568699 A JP31568699 A JP 31568699A JP 2001134754 A JP2001134754 A JP 2001134754A
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Shinichiro Uno
紳一郎 宇野
Eiji Koga
英治 古賀
Shunpei Kimura
俊平 木村
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の輝度や濃度を補正する場合にガンマ補
正を利用すると、画像を明るくする場合は画像のコント
ラストが低くなり、逆に暗くする場合はコントラストが
高くなる。 【解決手段】 入出力輝度値0%および100%の二点を開始
点および終了点とし、入出力輝度値によって制限される
平面内に少なくとも一つの制御点を設定してベジェ曲線
を決定し(S11, S12)、決定したベジェ曲線を補正曲線と
して入力輝度値を補正して出力輝度値を得る(S13, S1
4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置および
その方法に関し、例えば、画像の輝度または濃度を補正
する画像処理装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】入力された画像にある処理を施して出力
することを画像処理と呼ぶが、何も処理を行わなけれ
ば、図1に示すように、入出力輝度値の対応を示す線は
輝度0%と100%とを結ぶ直線になる。
【0003】輝度の補正で最も単純な方法は、図2に示
される入力輝度値を一定の値で増減して出力輝度値とす
るものと、図3に示される入出力輝度値の対応関係を示
す直線の傾きを変化させる方法である。図2に示す方法
は画像の明るさを変化させ、図3に示す方法は画像のコ
ントラストを変化させる。
【0004】この他に図4に示すガンマ補正と呼ばれる
手法があり、輝度0%と100%とにおける入出力輝度値の関
係は一対一に固定し、輝度の中間領域における入出力輝
度値の対応関係を変化させて、画像を明るくしたり暗く
したりする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図2や図3に示す輝度の
補正は、入出力輝度値の対応関係を示す線を直線のまま
変化させるものであるから、ある範囲の入力輝度値は同
一の出力輝度値になる。言い替えれば、図2や図3に示す
輝度の補正を施した画像の階調は失われることになり、
逆補正しても補正前の画像には戻らない。
【0006】ガンマ補正を施す場合は、画像の階調が完
全に失われることはないので、逆補正することで補正前
の画像にほぼ戻すことができる。しかし、ガンマ補正に
より画像を明るくすると画像のコントラストが低くな
り、逆に暗くするとコントラストが高くなる。
【0007】本発明は、上述の問題を解決するためのも
のであり、明るさおよびコントラストを独立に補正する
ことができる画像処理装置およびその方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0009】本発明にかかる画像処理方法は、入出力値
0%および100%の二点を曲線の開始および終了点とし、前
記入出力値によって制限される平面内で任意に設定され
る少なくとも一つの制御点により決定されるベジェ曲線
を補正曲線として、入力値を出力値に補正することを特
徴とする。
【0010】本発明にかかる画像処理装置は、入出力値
0%および100%の二点を曲線の開始および終了点とするベ
ジェ曲線を決定するために、前記入出力値によって制限
される平面内に少なくとも一つの制御点を設定する設定
手段と、前記ベジェ曲線を用いて入力値を補正して出力
値を得る補正手段とを有することを特徴とする。
【0011】また、本発明にかかる画像処理方法は、入
出力値0%および100%の二点を曲線の開始および終了点と
するベジェ曲線を決定するために、前記入出力値によっ
て制限される平面内に少なくとも一つの制御点を設定
し、前記ベジェ曲線を用いて入力値を補正して出力値を
得ることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0013】本実施形態における演算処理および画像補
正処理はすべてパーソナルコンピュータなどのコンピュ
ータへプログラムを供給すること、または、そのような
プログラムが組み込まれた画像処理用ICを使用すること
で実現可能である。また、以下では、輝度値を補正する
例を説明するが、同様の手法により濃度値を補正しても
よいことは言うまでもない。
【0014】[ガンマ補正]本来ガンマ補正は、画像出
力デバイスに依存する出力特性の相違を補正するため
に、画素の入出力輝度値の対応関係を曲線にして、輝度
の中間領域を明るくしたり暗くしたりする技術である。
具体的には、画素をRGBで表すとき、RGB各要素の入力輝
度値Ri、GiおよびBiに対する出力輝度値Ro、GoおよびBo
は次式で表される。次式のCはR、GまたはBを表し、ガン
マ値γcはすべての要素で同じ値を用いてもよいし、異
なる値を用いてもよい。 Co = Ciγc …(1)
【0015】図4は式(1)のγcが0.5および2.0のときの
入出力輝度値の対応関係を示している。式(1)から明ら
かなように、γc=1のときは補正されず入出力輝度値は
一致する。また、図4に示されるように、γc<1の場合
は輝度の中間領域が明るくなり、γc>1の場合は輝度の
中間領域が暗くなる。ただし、輝度0%および100%におい
てはγcの値に関わらず入出力輝度値は一致する。な
お、入出力輝度値の対応関係を示す曲線がギリシャ文字
のガンマに似ていることからガンマ補正と呼ばれる。
【0016】このように、ガンマ補正は輝度の中間領域
を明るくしたり暗くしたりする性質があるため、本来の
目的とは外れて、画像を明るくしたり暗くしたりする画
像処理にも使用されるようになった。しかし、図4から
明らかなように、明るくするときも暗くするときも、輝
度の低い領域が輝度の高い領域よりも強調されるため、
明るくするときはコントラストが低くなり、暗くすると
きはコントラストが高くなる欠点がある。
【0017】[ベジェ曲線]ベジェ曲線は、コンピュー
タグラフィクスなどにおいて、曲線や曲面などを表現す
る一手法で、与えられた幾つかの点(制御点)に基づ
き、それらをつなぐ滑らかな曲線(曲面)を求める手法
である。制御点の数により二次や三次のベジェ曲線があ
り、以下にそれぞれの表現式を示す。 X = Xa(1-t)2 + 2・Xb・t(1-t) + Xc・t2 Y = Ya(1-t)2 + 2・Yb・t(1-t) + Yc・t2 …(2) X = Xa(1-t)3 + 3・Xb・t(1-t)2 + 3・Xc・t2(1-t) + Xd・t3 Y = Ya(1-t)3 + 3・Yb・t(1-t)2 + 3・Yc・t2(1-t) + Yd・t3 …(3)
【0018】式(2)は二次ベジェ曲線を、式(3)は三次ベ
ジェ曲線を表し、tを媒介変数としてX-Y平面上に軌跡を
描く曲線である。(Xa, Ya)(Xb, Yb)(Xc, Yc)および(Xd,
Yd)は制御点で、tは0から1の範囲で変化し、曲線はt=0
のとき制御点(Xa, Ya)を、t=1のときに制御点(Xc, Yc)
または(Xd, Yd)を通る。図5に二次および三次のベジェ
曲線の描画例を示すが、制御点の数は二次ベジェ曲線が
三つ、三次ベジェ曲線が四つである。
【0019】図5からわかるように、ベジェ曲線は、与
えられた制御点のうち最初と最後の制御点である始点と
終点とを結ぶが、その間の制御点は曲線の形状を決める
ために使われる(近傍を通過する)。また、始点と終点
における曲線の接線は、中間の制御点を通過する。言い
替えれば、二次ベジェ曲線において、始点(Xa, Ya)と中
間点(Xb, Yb)とを結ぶ直線、および、中間点(Xb, Yb)と
終点(Xc, Yc)とを結ぶ直線はベジェ曲線と接する。同様
に、三次ベジェ曲線において、始点(Xa, Ya)と中間点(X
b, Yb)とを結ぶ直線、および、中間点(Xc, Yc)と終点(X
d, Yd)とを結ぶ直線はベジェ曲線と接する。
【0020】[二次ベジェ曲線を用いる輝度補正]次
に、二次ベジェ曲線を用いる輝度補正を説明する。画素
をRGBで表し、RGB各要索の入力輝度値をRi、GiおよびB
i、出力輝度値をRo、GoおよびBoとすると、式(2)におけ
るX-Y平面はRi-Ro、Gi-GoおよびBi-Bo平面に置き換える
ことができ、三つの制御点のうち始点および終点は輝度
0%および100%に対応する点になる。すなわち、輝度が0
から1の間で変化するとすれば、t=0のときの制御点はRG
Bすべてで(0, 0)になり、t=1のときの制御点はRGBすべ
てで(1, 1)になる。結局、式(2)は次のように変形でき
る。 Ci = 2・Pci・t(1-t) + t2 Co = 2・Pco・t(1-t) + t2 …(4)
【0021】式(2)のCはR、GまたはBを表し、(Pci, Pc
o)は中間の制御点である。(Pci, Pco)=(0.5, 0.5)のと
き三つの制御点は同一直線上に存在し、入出力輝度値は
一致する。
【0022】図6は(Pci, Pco)=(0.25, 0.75)の場合、お
よび、(Pci, Pco)=(1, 0)の場合を示している。図6から
明らかなように、中間の制御点をPci+Pco=1になる直線6
1上に取ると、曲線が直線61(対角線)に対して対称に
なり、図4に示すような曲線に比べて、コントラストに
与える影響が少なくなることは明らかである。
【0023】さらに、制御点(Pci, Pco)の位置を適当に
選ぶことで、輝度の低い領域を強調したり、高い領域を
強調して同時にコントラストを調整することも可能であ
る。また、制御点(Pci, Pco)の位置が0≦Ci≦1および0
≦Co≦1の範囲内にある限り曲線が0≦Ci≦1かつ0≦Co≦
1の枠からはみ出すことはなく、画像の輝度情報が失わ
れずに逆補正により原画像を得ることが可能である。さ
らに、式(4)による補正は、式(1)に示すべき乗を演算す
るガンマ補正に比べて、演算が容易であり、演算時間を
短くすることができる。
【0024】[三次ベジェ曲線を用いる輝度補正]続い
て、三次ベジェ曲線を用いる輝度補正について説明す
る。三次ベジェ曲線を用いれば、二次ベジェ曲線に比べ
て制御点の数が増えるので、様々な曲線形状を設定する
ことができる。二次ベジェ曲線の場合と同様に、式(3)
を変形すると次式が得られる。 Ci = 3・Pci・t(1-t)2 + 3・Qci・t2(1-t) + t3 Co = 3・Pco・t(1-t)2 + 3・Qco・t2(1-t) + t3 …(5)
【0025】四つの制御点のうち始点および終点は二次
ベジェ曲線と同様に(0, 0)および(1, 1)であり、中間の
制御点が(Pci, Pco)および(Qci, Qco)である。図7およ
び図8は制御点が以下の組み合わせの場合の曲線を示し
ている。
【0026】組1および組2の三次ベジェ曲線が図7に示
される。組1の場合は画像全体が明るくなる方向に輝度
値がシフトして、二次ベジェ曲線により明るくする場合
とほぼ同じ効果が得られる。組2の場合は画像全体が暗
くなる方向に輝度値がシフトして、二次ベジェ曲線で暗
くする場合とほぼ同じ効果が得られる。ただし、曲線の
形状が三次式で表現されるので、どちらの組の場合も、
曲線はより制御点に近い場所を通る。
【0027】組3および組4の三次ベジェ曲線は図8に示
され、三次ベジェ曲線は直線Ci=Coの中心点を横切る。
組3の場合は暗い色はより暗くなり、明るい色はより明
るくなるので結果としてコントラストが高くなる。組4
の場合は暗い色は明るく、明るい色は暗くなるのでコン
トラストが低くなる。制御点PおよびQの位置を直線Ci=C
oに近付けたり遠ざけたりすることで、コントラストの
補正量を調整することができる。
【0028】図3に一般的なコントラストの補正方法を
示したが、図3の場合は輝度の変換式が直線で表される
ので、コントラストを高くする場合は暗い部分と明るい
部分の情報が失われて、再びコントラストを低くしても
原画像と同じには戻らない、すなわちデータが失われる
ことになる。
【0029】このように、制御点の位置(Pci, Pco)およ
び(Qci, Qco)を適当に選ぶことにより、様々な画像処理
を行うことが可能である。二次ベジェ曲線の場合と同様
に、制御点の位置が0≦Ci≦1かつ0≦Co≦1の枠内にある
限り曲線が枠をはみ出すことはなく、制御点の位置を適
当に選ぶことによって輝度情報を失うことがないので逆
補正が可能になる。
【0030】[実際の計算方法]実際のRGB輝度値は0か
ら255の整数で与えられることが多いので、式(4)および
(5)を変形して、CiおよびCoが0から255の範囲をとるよ
うにする。下の式(4')が二次ベジェ曲線の場合、式(5')
が三次ベジェ曲線の場合である。なお、制御点の位置(P
ci, Pco)および(Qci, Qco)、並びに、媒介変数tは0から
1の実数である。 Ci = 510・Pci・t(1-t) + 255・t2 Co = 510・Pco・t(1-t) + 255・t2 …(4') Ci = 765・Pci・t(1-t)2 + 765・Qci・t2 + 255・t3 Co = 765・Pco・t(1-t)2 + 765・Qco・t2 + 255・t3 …(5')
【0031】ところで、上記ベジェ曲線の表現式は式
(4')も式(5')もtを媒介変数としていて、入力輝度値Ci
から出力輝度値Coを直接導くものではない。もし、Ciか
らtを求めることができれば、求めたtを代入してすぐに
Coを求めることができるが、式(4')が二次式、式(5')が
三次式であるから計算が複雑になる。そこで、与えられ
たCiに対応するCoを求めるには若干の工夫が必要にな
る。本実施形態では、入力輝度値に対応する出力輝度値
があることを利用して、tを変化させてCiおよびCoを求
める手法を採用する。
【0032】すなわち、曲線を幾つかの微少な線分に分
解し、必要な入力輝度値が含まれる線分を探すことで対
応する出力輝度値を得る方法である。まず、線分を決定
するために、tを変化させる間隔dtを決める。tは0から1
の間で変化するので、例えば曲線を百分割するならdt=
0.01、五百分割するならばdt=0.002になる。その後、式
(4')や式(5')のtを0から1までdtずつ増加させて、tに対
応する(Ci, Co)、および、t+dtに対応する(Ci', Co')を
求める。そして、CiとCi'の間に計算すべき出力輝度値L
oに対応する入力輝度値Liが含まれていれば、図9に示す
補間法を用いて、次式によりLoを計算することができ
る。 Lo = Co + (Li - Ci)×(Co' - Co)/(Ci' - Ci) …(6)
【0033】実際の画像を補正する場合を考えると、す
べての画素に対して上記手順を踏むのでは膨大な演算時
間がかかるし、同じ計算を何度も繰り返すことになる。
ところで、8ビットデータの場合は入力輝度値は0から25
5の256通りしかなく、その上、入力輝度値0および255に
対応する出力輝度値は固定されているから、与えられた
制御点に対して予め254通りの計算をして、その計算結
果を補正テーブルとしておけば、補正テーブルによって
画像を補正することができる。
【0034】図10は入出力輝度値の補正テーブルの作成
手順を示すフローチャートである。媒介変数tをdtずつ
変化させながら、すべての入力輝度値に対する出力輝度
値を求める。
【0035】具体的には、ステップS1で、補正特性に応
じた制御点の座標(Pci, Pco)、または、(Pci, Pco)およ
び(Qci, Qco)が与えられる。ステップS2でベジェ曲線の
分割数nを決定して、tの範囲をn等分する微少量dtを計
算する。そして、式(4')または(5')により、ステップS3
でt=0とするときの入出力輝度値CiおよびCoを計算し、
ステップS4でt=dtとする場合の入出力輝度値Ci'およびC
o'を計算する。
【0036】次に、ステップS5で入力輝度値をLi=1と
し、ステップS6でCi≦Li≦Ci'を満足するか否か、つま
り、t=0からt=dtまでの線分にLiが含まれるか否かを判
定する。線分にLiが含まれていない(通常Ci'<Li)場
合はステップS10へ進み、CiおよびCoをCi'およびCo'に
更新し、tをt+dtとして新たなCi'およびCo'を計算した
後、ステップS6へ戻る。
【0037】一方、線分にLiが含まれれば、ステップS7
で式(6)によりLiに対応するLoを計算し、ステップS8でL
iをインクリメントし、ステップS9でLi<255を判定す
る。Li<255であればステップS6へ戻り、Liが255に達す
れば、すべての入力輝度値Liに対応する出力輝度値Loが
計算されたことになるから処理を終了する。
【0038】図11は補正テーブルの一例を示す図で、二
次ベジェ曲線の制御点Pの座標が(0,1)の場合である。勿
論、制御点P(およびQ)が異なれば補正テーブルも異な
るので、制御点P(およびQ)が変更された場合は新たに
補正テーブルを作り直す必要がある。
【0039】図12は輝度補正の手順、つまり、補正テー
ブルを作成し、作成した補正テーブルによって画素を補
正する手順例を示すフローチャートである。すなわち、
すべての画素の入力輝度値Liに対応する出力輝度値Loを
補正テーブルから求める。
【0040】具体的には、ステップS11で補正特性に応
じた制御点の座標(Pci, Pco)、または、(Pci, Pco)およ
び(Qci, Qco)を決定し、ステップS12で図10に示す手順
により補正テーブルを作成し、ステップS13で画素のRGB
各成分の入力輝度値Liを取得し、ステップS14で、作成
した補正テーブルにより出力輝度値Loを得る。そして、
ステップS15ですべての画素が補正されたと判断される
まで、ステップS13およびS14を繰り返す。
【0041】このようにして、充分な速度で画像の輝度
補正を行うことができる。なお、計算式をさらに工夫す
ることで、すべての計算を整数の四則演算のみで行うこ
とも可能である。
【0042】[精度の検討]上記の計算方法は近似計算
なので、ここで精度を検討する。例として、二次ベジェ
曲線を用いる。まず、式(4)のCiおよびCoをdtで微分し
たdCi/dtおよびdCo/dtを示す。 dCi/dt = 2(1 - 2・Pci)t + 2・Pci dCo/dt = 2(1 - 2・Pco)t + 2・Pco …(7)
【0043】式(7)は媒介変数tがdt変化するときのCiお
よびCoの変化量を表し、tの変化により実際に描かれる
線分の長さdCは次式で表される。 dC2 = (dCi/dt)2 + (dCo/dt)2 …(8)
【0044】ここで具体的な制御点の値として、始点と
終点の中間である(Pci, Pco)=(1, 0)を式(7)および(8)
に代入してみる。 dC2 = 8・t2 - 8・t + 4 = 2(2t - 1)2 + 2 …(9)
【0045】すなわち、変化量dCが最も小さくなるのは
t=0.5のときで、最も大きくなるのはt=0とt=1のときで
あることがわかる。これは曲線を線分に分解した場合、
tが0.5付近で線分の長さが短くなり、tが0または1に近
付くに従い線分の長さが長くなることを意味する。この
例のように、制御点が始点と終点との中間にあるという
ことは、t=0.5のときに曲線の曲率が最も大きくなり、t
=0とt=1のときに曲率が最も小さくなる(直線に近付
く)ので、tをdtずつ変化させると自然に最適な曲線近
似になることがわかる。
【0046】つぎに、制御点の値に、始点に近い(Pci,
Pco)=(0.5, 0)を代入してみる。 dC2 = 4t2 + 1 …(10)
【0047】この場合、dCが最も小さくなるのはt=0の
ときで、最も大きくなるのはt=1のときである。(Pci, P
co)=(0.5, 0)を式(4)に代入してみると以下の式が得ら
れ、これはCo=Ci2で表される単純な放物線にほかならな
い。すなわち、最も曲率が大きいのがt=0のときで、最
も曲率が小さいのがt=1のときである。 Ci = t Co = t2 …(11)
【0048】このように、ベジェ曲線の媒介変数tをdt
ずつ変化させて微少な線分の集合に分解した場合、曲率
の大きい部分は線分の長さが短くなり、曲率の小さい部
分は線分の長さが長くなるので、常に最適な曲線近似が
得られることがわかる。これは三次ベジェ曲線の場合も
同様である。
【0049】[輝度の補正例]次に、実際にベジェ曲線
を用いて輝度を補正した画像例を示す。図13は制御点の
座標(Pci, Pco)が(0, 1)の二次ベジェ曲線を用いて輝度
の中間領域を明るくし、さらに、逆補正した画像例を示
している。また、図14は制御点の座標(Pci, Pco)が(1,
0)の二次ベジェ曲線(図6(B)相当)を用いて輝度の中間
領域を暗くし、さらに、逆補正した画像例を示してい
る。図13および図14に示されるように、ベジェ曲線を用
いて輝度を補正した場合、逆補正によりほぼ原画像に戻
すことができる。さらに、輝度の補正と独立に、コント
ラストを調整することも可能である。
【0050】図15は制御点の座標(Pci, Pco)が(0.5, 0.
0)、(Qci, Qco)が(0.5, 1.0)の三次ベジェ曲線(図8(A)
相当)を用いてコントラストを高め、さらに、逆補正し
た画像例を示している。また、図16は制御点の座標(Pc
i, Pco)が(0.0, 0.5)、(Qci,Qco)が(1.0, 0.5)の三次ベ
ジェ曲線(図8(B)相当)を用いてコントラストを低く
し、さらに、逆補正した画像例である。このように、ベ
ジェ曲線を用いる補正によりコントラストを調整した場
合も、逆補正によりほぼ原画像に戻すことができる。
【0051】図13から図16に示す画像例では、すべての
色成分に同じ制御点を用いているが、色成分により異な
る制御点を用いて補正を行ってもよい。
【0052】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ベジェ曲線を用いる輝度補正により、画像の明るさ
やコントラストを補正するので、明るさおよびコントラ
ストは独立に調整することができ、コントラストを変化
させても輝度情報を失なうことはない。従って、入力輝
度値に対応する出力輝度値があるので、逆補正によりほ
ぼ(画質の劣化を感じさせない程度に)原画像に戻すこ
とが可能である。また、補正演算にべき乗を必要としな
い、また、すべて整数の四則演算で行うことも可能であ
るから、演算(補正)処理が高速になる。
【0053】
【他の実施形態】なお、本発明は、複数の機器(例えば
ホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プ
リンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一
つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ
装置など)に適用してもよい。
【0054】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは
装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュー
タ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラム
コードを読み出し実行することによっても、達成される
ことはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出
されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能
を実現することになり、そのプログラムコードを記憶し
た記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コン
ピュータが読み出したプログラムコードを実行すること
により、前述した実施形態の機能が実現されるだけでな
く、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュー
タ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)など
が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっ
て前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる
ことはいうまでもない。
【0055】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることはいうまでもない。
【0056】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明した図10および/または図12
に示すフローチャートに対応するプログラムコードが格
納されることになる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
明るさおよびコントラストを独立に補正する画像処理装
置およびその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】補正しない場合の入出力輝度値の対応関係を示
す図、
【図2】明るさを補正する単純な補正特性を示す図、
【図3】コントラストを補正する単純な補正特性を示す
図、
【図4】ガンマ補正の補正特性を示す図、
【図5】二次および三次のベジェ曲線の描画例を示す
図、
【図6】二次ベジェ曲線による補正曲線の一例を示す
図、
【図7】三次ベジェ曲線による補正曲線の一例を示す
図、
【図8】コントラストを補正するための三次ベジェ曲線
による補正曲線の一例を示す図、
【図9】補間法を示す図、
【図10】補正テーブルを作成する手順例を示すフロー
チャート、
【図11】補正テーブルの一例を示す図、
【図12】輝度補正の手順例を示すフローチャート、
【図13】二次ベジェ曲線により補正された画像例を示
す写真、
【図14】二次ベジェ曲線により補正された画像例を示
す写真、
【図15】三次ベジェ曲線により補正された画像例を示
す写真、
【図16】三次ベジェ曲線により補正された画像例を示
す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 俊平 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB12 CB16 CD11 CE13 CH11 CH18 DA16 DA17 DB02 5C021 PA17 PA58 PA72 PA80 RB03 XA31 XA35 ZA00 ZA01 5C066 AA05 AA13 BA20 CA05 CA08 EC01 GA01 KA12 KD06 KE01 KE09 KP02 5C080 AA01 AA09 BB05 CC03 DD03 EE28 FF09 GG09 JJ01 JJ05 JJ07 5C082 AA01 BA12 BA35 CA11 CB05 DA51 DA87 MM10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力値0%および100%の二点を曲線の開
    始および終了点とし、前記入出力値によって制限される
    平面内で任意に設定される少なくとも一つの制御点によ
    り決定されるベジェ曲線を補正曲線として、入力値を出
    力値に補正することを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記入出力値は、画像の輝度または濃度
    を表す値であることを特徴とする請求項1に記載された
    画像処理方法。
  3. 【請求項3】 カラー画像の場合、各色成分ごとに前記
    補正を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載された画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記各色成分に対して同じ制御点を使用
    することを特徴とする請求項3に記載された画像処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記各色成分に対して異なる制御点を使
    用することを特徴とする請求項3に記載された画像処理
    方法。
  6. 【請求項6】 入出力値0%および100%の二点を曲線の開
    始および終了点とするベジェ曲線を決定するために、前
    記入出力値によって制限される平面内に少なくとも一つ
    の制御点を設定する設定手段と、 前記ベジェ曲線を用いて入力値を補正して出力値を得る
    補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記入出力値は、画像の輝度または濃度
    を表す値であることを特徴とする請求項6に記載された
    画像処理装置。
  8. 【請求項8】 さらに、決定されたベジェ曲線に基づ
    き、前記補正手段が使用する補正テーブルを作成するテ
    ーブル作成手段を有することを特徴とする請求項6また
    は請求項7に記載された画像処理装置。
  9. 【請求項9】 入出力値0%および100%の二点を曲線の開
    始および終了点とするベジェ曲線を決定するために、前
    記入出力値によって制限される平面内に少なくとも一つ
    の制御点を設定し、 前記ベジェ曲線を用いて入力値を補正して出力値を得る
    ことを特徴とする画像処理方法。
  10. 【請求項10】 前記入出力値は、画像の輝度または濃
    度を表す値であることを特徴とする請求項9に記載され
    た画像処理方法。
  11. 【請求項11】 さらに、決定されたベジェ曲線に基づ
    き、前記補正ステップで使用される補正テーブルを作成
    することを特徴とする請求項9または請求項10に記載さ
    れた画像処理方法。
  12. 【請求項12】 画像処理のプログラムコードが記録さ
    れた記録媒体であって、前記プログラムコードは少なく
    とも、 入出力値0%および100%の二点を曲線の開始および終了点
    とするベジェ曲線を決定するために、前記入出力値によ
    って制限される平面内に少なくとも一つの制御点を設定
    するステップのコードと、 前記ベジェ曲線を用いて入力値を補正して出力値を得る
    ステップのコードとを有することを特徴とする記録媒
    体。
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