JP3113405B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3113405B2
JP3113405B2 JP04232965A JP23296592A JP3113405B2 JP 3113405 B2 JP3113405 B2 JP 3113405B2 JP 04232965 A JP04232965 A JP 04232965A JP 23296592 A JP23296592 A JP 23296592A JP 3113405 B2 JP3113405 B2 JP 3113405B2
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
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  • Image Generation (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、文字、イラスト等の
線画を含む画像の画像データを処理することにより、影
付けの対象となる線画部分に対して影付けを行なう画像
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像データを処理する画像処理分野にお
いては、文字、イラスト等の線画部分に対して影付けを
行なうといった要望がある。従来、こうした影付けを行
なう影付け処理の手法として、影付けの対象となる線画
部分を所定方向に指定した距離だけ平行移動し、その移
動図形に対して、影付けの対象となる線画部分を合成す
るものがある。
【0003】図20の(a)に、この手法で影付けされ
た画像を示す。同図に示すように、影付け後の画像は、
対象線画部分を平行移動した移動図形(影領域)A1に
対象線画部分A2を合成したもので、重なった部分につ
いては、対象線画部分A2が上にくるように描かれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の影付け処理の技術では、平行移動後の図形A1で影
部分を表現しているに過ぎず、図20の(b)に示すよ
うに盛り上がったような立体形状で影部分を表現するも
のではなかった。これに対して、立体形状で影部分を表
現する影付け処理の手法として、影付けの対象となる線
画部分を影付け方向に1画素ずつ順にずらしながら、そ
のずらした図形を合成するものが考えられる。しかしな
から、この手法では、実画像を表わす実画像データを格
納する実画像メモリに対する読出し/書込み回数が多く
なり、影付けにかなりの処理時間がかかるといった問題
があった。
【0005】この発明の画像処理装置は、従来技術にお
ける上述の課題を解決するためになされたものであり、
線画に対する影付けを立体形状の影付けとして行なうこ
とができ、更には、その影付け処理を高速度で実現可能
とすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、以下に示す構成をとった。即ち、本発明
の画像処理装置は、文字、イラスト等の線画を含む画像
の画像データを処理することにより、影付けの対象とな
る線画部分に対して影付けを行なう画像処理装置であっ
て、前記画像データを主走査ラインに沿ってランレング
ス化されたデータ形式で予め記憶する画像データ記憶手
段と、線画部分の任意の1画素に対する主走査方向の変
位および副走査方向の変位を表わす値を、影付けパラメ
ータとして指示する影付けパラメータ指示手段と、前記
画像データ記憶手段に記憶されたランレングス化された
画像データを、主走査ライン毎に副走査方向に向かって
順次抽出するラインデータ抽出手段と、該ラインデータ
抽出手段で抽出される任意のラインの画像データに含ま
れる線画部分の先頭位置の画素データに対して、前記影
付けパラメータ指示手段により指示される影付けパラメ
ータに基づく演算処理を施すことにより、実質的に、線
画部分の先頭位置の画素に対応する主走査ライン毎の影
領域の先頭位置を求めると共に、これら主走査ライン毎
の影領域の先頭位置と前記ランレングス化された画像デ
ータで示される前記線画部分の長さとから前記線画部分
の影領域を決定する影領域決定手段とを備えることを、
要旨としている。
【0007】こうした構成の画像処理装置において、影
領域決定手段は、ラインデータ抽出手段で抽出される任
意のラインの画像データを、基底値に設定された処理回
数と共に順次記憶する補助記憶部と、ラインデータ抽出
手段による次ラインの画像データの抽出毎に、前記任意
のラインの画像データと共に記憶された処理回数を基底
値から順に1ずつ加算する処理回数加算部と、前記補助
記憶部に記憶される任意のラインの画像データに含まれ
る線画部分の先頭位置の画素データに対して、影付けパ
ラメータ指示手段により指示される影付けパラメータに
基づく演算処理を施すことにより、線画部分の先頭位置
の画素に対して前記処理回数に従う副走査方向の変位に
応じた主走査ライン毎の影領域を求める先頭画素影領域
算出部とを備える構成としてもよい。
【0008】
【作用】以上のように構成された本発明の画像処理装置
では、画像データ記憶手段に記憶されたランレングス化
された画像データをラインデータ抽出手段により主走査
ライン毎に副走査方向に向かって順次抽出し、その抽出
された任意のラインの画像データに含まれる線画部分の
先頭位置の画素データに対して、影付けパラメータ指示
手段により指示される影付けパラメータに基づく演算処
理を施すことにより、実質的に、線画部分の先頭位置の
画素に対応する主走査ライン毎の影領域の先頭位置を求
めると共に、これら主走査ライン毎の影領域の先頭位置
と前記ランレングス化された画像データで示される前記
線画部分の長さとから前記線画部分の影領域を決定す
る。
【0009】ここで、図21を用いて説明する。なお、
影付けパラメータ指示手段により、副走査方向の変位△
xが値3、主走査方向の変位△yが値1と指示されたも
のとする。影領域決定手段によれば、図21に示すよう
に、Xライン目の画像データに含まれる線画部分(図
中、実線によるハッチングの部分)Gの先頭画素G0に
対応する主走査ライン毎の影領域の先頭位置が、△x=
3,△y=1に基づく演算処理により、領域S1,S
2,S3として求められる。それと共に、これら主走査
ライン毎の影領域の先頭位置S1,S2,S3と線画部
分Gの長さLとから線画部分Gに対して影付けされた影
領域(図中、一点鎖線によるハッチングの部分)Sを決
定する。
【0010】したがって、影領域Sの算出の際には、線
画部分Gを示す画像データがランレングス化されたデー
タであることから、線画部分Gの先頭位置だけに影付け
パラメータに基づく演算処理を施すだけでよく、影領域
Sを容易に生成することができる。
【0011】
【実施例】A.装置の構成 図1は、本発明の一実施例を適用して画像の影付け処理
を行なう画像処理装置の概略構成を示すブロック図であ
る。この画像処理装置は、次のような構成要素を有して
いる。
【0012】(a)画像入力装置1:線画が描かれた原
稿の画像を読み取って、その2値画像を得ると共に、そ
の2値画像に対してランレングス圧縮を行ない、そのラ
ンレングスデータを出力する装置であり、例えば平面型
スキャナで構成される。 (b)画像メモリ2:処理対象となる画像の画像データ
を記憶するメモリであり、このメモリ上で、影付け処理
を始めとして、色付け処理,ミラー処理等の各種処理が
制御演算部7によって実行される。なお、これらの処理
は、データを2枚のメモリプレーンの間で移し替える、
いわゆるソース/ディスティネーション処理と呼ばれる
処理を伴って実行されることから、画像メモリ2の容量
は、画像入力装置1から送られてくるランレングスデー
タの容量の2倍以上の容量となっている。 (c)カラーモニタ3:処理対象となっている画像を表
示するための表示部である。影付け処理後の画像の表示
も行なう。
【0013】(d)マウス5:カラーモニタ3に表示さ
れた画像上の領域を選択する際などに用いられる。 (e)表示制御部6:カラーモニタ3における画像の表
示の制御を行なう。また、カラーモニタ3上の表示カー
ソルの位置をマウス5の動きに対応させるように制御す
る。 (f)制御演算部7:影付け処理,色付け処理,ミラー
処理等の各種処理を実行すると共に、画像メモリ2内の
ランレングスデータを間引いてビットマップ展開し、そ
のビットマップデータを表示制御部6に送りカラーモニ
タ3に表示したり、マウス5による各種オペレータ指示
情報を得て各種処理の実行を開始する制御演算を行な
う。
【0014】(g)色番号テーブル8:画像データの各
画素の色合いを示す色番号Ncに対するYMCK各版の
網点面積率の関係を記憶する。例えば、色番号Ncがそ
れぞれ10、11、12である場合、これらの色番号N
cの網点面積率が次のように指定されている。 Nc[10]=( 0、 0、 0、 0) Nc[11]=(100、100、 0、 0) Nc[12]=( 0、100、100、 0) この関係をテーブルとして示すのが図2であり、こうし
た関係が予め記憶されている。
【0015】(h)補助メモリ10:各種の処理の過程
で必要となる一時的な情報を記憶するためのメモリで、
特に、影付け処理で用いられる影付けライン情報(後述
する)を記憶する。 (i)パラメータメモリ11:オペレータにより指示さ
れる影付けに関するパラメータを記憶するメモリであ
り、その他には、画像入力装置1により原稿を読み取っ
たときに画像入力装置1から送られてくる原稿サイズ
(副走査方向のサイズX,主走査方向のサイズY)等を
記憶する。 (j)画像出力装置12:画像をフィルムなどの記録媒
体に記録する装置。
【0016】B.処理手順 B−1.画像処理の全体手順 影付け処理を含む画像処理の全体手順について、以下説
明する。図3は、画像処理の全体手順を示すフローチャ
ートである。同図に示すように、処理が開始されると、
まず、文字,イラスト等の線画で描かれた原稿の画像を
画像入力装置1で読み取る(ステップS100)。その
読み取った画像は2値画像データとして、画像入力装置
1から画像メモリ2に入力される。なお、この2値画像
データは前述したようにランレングスデータとして構成
されている。当然ながら、この2値画像データは外部記
憶装置(図示せず)に記憶されている画像データから読
み取ってもよい。
【0017】ランレングスデータがどの様に画像データ
を表わしているかを概念的に示したのが図4である。図
4に示すように、ランレングスによる表現は、主走査方
向における同一値(図中、斜線で示した領域が値1で、
それ以外の領域は値0を示す)の画素データの連続を1
つのデータで示すもので、矢印の数だけデータが存在す
る。こうしたランレングス表現による1つのデータ,即
ち1レコードデータは、図5に示すように、色番号Nc
を記憶する色番号フィールドF1と、長さを画素の数で
示す長さ情報Lを記憶する長さ情報フィールドF2とか
ら構成される。なお、ステップS100の実行後におい
ては、2値の画像であることから色番号Ncには値0ま
たは値1が記憶されている。このときの網%面積率は、
値0に対しYMCK各版0%が、値1に対しK版のみ1
00%,YMC版0%が初期化設定される。
【0018】次いで、表示制御部6により、そのランレ
ングスデータをカラーモニタ3の表示画素数に合わせて
間引いてビットマップ展開し、そのビットマップデータ
を表示制御部6に送り、線画をカラーモニタ3に表示す
る(ステップS110)。なお、この表示される線画
は、色付けされていない白黒表示となっているが、続い
て、その線画に対して色付けを行なう必要があるか否か
を判定する(ステップS120)。ここで、色付けを行
なう必要があると判定されると、以下の処理を実行す
る。
【0019】まず、ステップS100で読み取った原稿
の線画について色付けを行なう色付け処理が行なわれる
(ステップ130)。色付け処理では、オペレータは、
カラーモニタ3に表示された画像を見ながら、線画の任
意の部分に色を示す色番号Ncを指定する。この結果、
画像メモリ2に記憶されるランレングスデータのその色
指定されたランレングスデータに対して、汎用される領
域塗りつぶし手法等により塗りつぶしが行なわれると共
に、色番号フィールドF1にその指定された色番号Nc
が記憶される。
【0020】次いで、その色付けされたランレングスデ
ータをビットマップ展開し、ステップ110と同様に、
表示制御部6により線画をカラーモニタ3に表示する
(ステップS140)。なお、このビットマップデータ
を表示制御部6に送る際には、色番号テーブル8をサー
チすることにより、色番号フィールドF1に記憶された
色番号Ncに対応するYMCK各版の網点面積率を求
め、その網点面積率を同時に表示制御部6に送るように
なされており、そのビットマップデータとYMCK各版
の網点面積率とを受けた表示制御部6によりR(赤),
G(緑),B(青)信号に変換されてカラーモニタ3に
カラー画像が表示される。なお、ステップS110でも
同様に、白色または黒色を示すYMCK各版の網点面積
率が表示制御部6に送られており、カラーモニタ3に白
黒の表示がなされている。
【0021】ステップS140でカラーモニタ3にカラ
ー画像が表示されると、続いて、その色付けされたカラ
ー画像が希望する色となっているか否かを確認する(ス
テップS150)。この確認は、オペレータがカラーモ
ニタ3に表示された画像を見ながら確認するもので、マ
ウス5による「OK」または「修正要」のオペレータ指
示情報を得て、その判定がなされる。ここで「OK」と
判定されると、処理はステップS160に進むが、これ
に対して「修正要」と判定されると、処理をステップS
130に戻し、色付け処理、画像表示を再度行なう。一
方、ステップS120で色付けを行なう必要がないと判
定された場合にも、処理はステップS160に進む。
【0022】ステップS160では、ステップS100
で読み取った原稿の線画に対して影付けの処理を行なう
必要があるか否かを判定する。ここで、影付け処理を行
なう必要があると判定されると、以下の処理を実行す
る。まず、ステップS100で読み取った原稿の線画に
ついて影付け処理が行なわれる(ステップ170)。こ
の影付け処理は画像メモリ2に記憶される色付け処理さ
れた後(色付けが不要の場合は色付けされていない)の
ランレングスデータに対して施される処理であるが、そ
の内容については後程詳しく説明する。影付け処理実行
後、その影付けを行なった線画をカラーモニタ3に表示
する(ステップS180)。ここでは、ステップS14
0と同様に画像メモリ2に記憶される画像データをビッ
トマップ展開し、そのビットマップデータとYMCK各
版の網点面積率とを表示制御部6に送ることで、線画を
カラーモニタ3に表示する。
【0023】ステップS180でカラーモニタ3にカラ
ー画像が表示されると、続いて、その影付けを行なった
線画が希望する形となっているか否かを確認する(ステ
ップS190)。この確認は、オペレータがカラーモニ
タ3に表示された画像を見ながら確認するもので、マウ
ス5による「OK」または「修正要」のオペレータ指示
情報を得て、その判定がなされる。ここで「OK」と判
定されると、処理はステップS195に進むが、これに
対して「修正要」と判定されると、処理をステップS1
70に戻し、影付け処理、画像表示を再度行なう。一
方、ステップS160で影付けを行なう必要がないと判
定された場合には、ステップS195に進む。ステップ
S195では、処理済みの画像が画像出力装置12によ
って網フィルムや刷版として記録され、一連の処理を終
える。
【0024】B−2.影付け処理の手順 次に、ステップS170の影付け処理の手順について詳
しく説明する。図6は、ステップS170の詳細手順を
示すフローチャートである。同図に示すように、処理が
開始されると、まず、線画の影付けに関するパラメータ
を入力する(ステップS200)。この入力は、オペレ
ータがマウス5を用いてカラーモニタ3の画面上を指示
することによりなされるもので、以下の〜に示すパ
ラメータが入力される。 影付けの方向及びその大きさを表わす画像の副走査
方向のオフセット値△xと主走査方向のオフセット値△
y 影付けの対象となる線画を線画の色により特定する
影付け対象色番号NcA 影付け処理で拡張される領域(以下、影領域と呼
ぶ)に対する着色の色を示す影付け着色番号NcB
【0025】なお、前述したのオフセット値△x,△
yがどのような値かを更に詳しく説明する。線画部分の
任意の1画素に対する影領域は、その任意の1画素をず
らした軌跡により表わされることから、図7に示すよう
に、そのずらした軌跡を特定する影付けの方向及びその
大きさ(ベクトルVで示される)を、副走査方向の変位
(オフセット値)△xと主走査方向の変位(オフセット
値)△yとにより示している。こうして入力された影付
けに関するパラメータは、パラメータメモリ11に記憶
される。
【0026】次いで、ステップS200で入力された副
走査方向のオフセット値△xが、値0より大きいか、値
0より小さいか、あるいは値0に等しいかの判別を行な
う(ステップS210)。ここで、オフセット値△xが
値0より大きいと判別されたときには、パラメータメモ
リ11に記憶された影付けに関するパラメータに基づい
て、線画を右側方向(xの増加方向)へ影付けする右側
方向影付け処理を実行する(ステップ220)。この右
側方向影付け処理は、ステップS200で入力された影
付け対象色番号NcAに該当する文字等の線画に対して
右側方向の影付けを行なう処理で、その内容については
後程詳しく説明する。その後、ステップS170の処理
である本ルーチンを一旦終了する。
【0027】一方、ステップS210で、オフセット値
△xが値0より小さいと判別されたときには、線画を左
側方向(xの減少方向)へ影付けする必要があることか
ら、以下の処理を実行する。まず、画像メモリ2に記憶
されたランレングスデータで表わされる画像の向きを左
右反転するミラー処理(汎用手法であり詳細についての
説明は省略する)を実行する(ステップS230)。こ
のミラー処理は、データを2枚のメモリプレーンの間で
移し替える、いわゆるソース/ディスティネーション処
理と呼ばれる処理を伴って実行されるもので、画像メモ
リ2に記憶されたランレングスデータで表わされるミラ
ー処理対象の全ての画像に対して施される。
【0028】次いで、ステップS200で入力された副
走査方向のオフセット値△xに−1の値を掛けて、△x
を負の値から正の値に変換し(ステップS240)、そ
の変換された△xを含む影付けに関するパラメータに基
づいて、ステップS220と同じ右側方向影付け処理を
実行する(ステップS250)。この右側方向影付け処
理により、ステップS230で左右反転処理された画像
メモリ2の画像データからステップS200で入力され
た影付け対象色番号NcAに該当する文字等の線画部分
を抽出し、その線画部分に対して右側方向の影付けがな
される(ステップS250)。続いて、ステップS24
0と同じミラー処理を実行する(ステップS260)。
【0029】こうしたステップS230からステップS
260の処理により、「P」の文字を表わす線画がどの
ように変形するかを、図8に示した。同図に示すよう
に、ステップS230のミラー処理により、まず、
「P」の線画が左右反転され、次いで、ステップS25
0の右側方向影付け処理により、左右反転された「P」
の線画に対して右側方向の影付けがなされ、その後、ス
テップS260のミラー処理により、その影付けされた
線画が再度左右反転される。こうした結果、「P」の線
画に対して左側方向への影付けがなされる。ステップS
260の処理の実行後、ステップS170の処理である
本ルーチンを一旦終了する。
【0030】一方、ステップS210で、オフセット値
△xが値0である(△y≠0)と判別されたときには、
パラメータメモリ11に記憶された影付けに関するパラ
メータに基づいて、線画を下方(yの増加方向)もしく
は上方(yの減少方向)へ影付ける垂直方向影付け処理
を実行する(ステップ270)。この垂直方向影付け処
理は、ステップS200で入力された影付け対象色番号
NcAに該当する文字等の線画に対して下方もしくは上
方への影付けを行なう処理で、その内容については後程
詳しく説明する。その後、ステップS170の処理であ
る本ルーチンを一旦終了する。
【0031】B−3.右側方向影付け処理の詳細手順 次に、ステップS220またはS250で実行される右
側方向影付け処理の手順について詳しく説明する。この
右側方向影付け処理は、画像メモリ2に記憶されるラン
レングスデータをライン(画像における主走査方向の1
ライン分)毎に取り出して、その線画部分に対して1ラ
イン毎に演算処理を施すことにより線画に対して右方向
(xの増加方向)への影付けを行なうものである。
【0032】例えば、図9の(a)に示すように、影付
けの対象となる線画部分が、副走査方向xの値が3であ
る主走査方向のラインにおける値1から値5までの1本
の線画LW1(図中、ハッチングの部分)であるとする
と、所定の傾きk(本例では、k = 4/5 ≒ 0.
8)をもって副走査方向xに順に1ラインずつずらして
いくことにより、1ライン毎の区分け領域S1,S2,
…を求めて、これら区分け領域S1,S2,…の和集合
を影領域Sと決定する。
【0033】また、図9の(b)に示すように、影付け
の対象となる線画部分が、副走査方向xの値が3である
主走査方向のラインにおける値1から値5までの線画L
W1(図中、右上がりのハッチング部分)と、副走査方
向xの値が4である主走査方向のラインにおける値4か
ら値6までの線画LW2(図中、左上がりのハッチング
の部分)との2ラインの集合であるとすると、各線画L
W1,LW2を所定の傾きkをもって主走査方向yに順
に1ラインずつずらしていくことにより、各線画LW
1,LW2に対する1ライン毎の区分け領域(図中、L
W1に対する区分け領域の集合を実線で示し、LW2に
対する区分け領域の集合を一点鎖線で示した)を求め
て、これら区分け領域の和集合を影領域と決定する。
【0034】以下、図10のフローチャートを用いて、
ステップS220(またはS250)の詳細手順を説明
する。同図に示すように、処理が開始されると、まず、
この処理にて用いられる変数nを値0にセットする(ス
テップS300)。なお、変数nは、ランレングスデー
タにおける何ライン目を現在処理しているかを示す変数
として用いられる。次いで、補助メモリ10に記憶され
る影付けライン情報を初期化する処理を行なう(ステッ
プS310)。
【0035】影付けライン情報とは、線画部分に対して
なされた影付けの領域を、主走査ラインに沿ってランレ
ングス化されたデータ形式で示すデータであり、図11
に示すように、主走査ライン毎の影付けの領域の先頭位
置TXを示す先頭位置フィールドFaと、その領域の長
さLXを示す長さフィールドFbとを備える1レコード
のデータを、複数備えている。また、各レコードには、
後述するライン毎の演算処理が今までに何回施されてい
るかを示す処理回数NTを記憶する処理回数フィールド
Fcも備えている。更に、データの先頭には、各レコー
ドのうち有効となるレコードの数を示す有効数Neを記
憶する有効数フィールドFdが付加されている。なお、
処理回数NTおよび有効数Neは整数値であり、先頭位
置TXおよび長さLXは小数点を含む値である。有効数
Neは、影付けライン情報を補助メモリ10から読み出
す際に読み出すレコード数を決めるパラメータとして用
いられる。ステップS310では、こうした影付けライ
ン情報の各フィールドFa,Fb,Fc,Fdをクリア
する初期化処理を行なう。
【0036】続いて、ステップS200で入力された副
走査方向および主走査方向のオフセット値△x,△yを
用いて、次式(1)から影付けの方向を表わす傾きkを
算出する(ステップS320)。 k = △y / △x … (1) その後、画像メモリ2から変数nで示される第n番目の
主走査ライン(以下、単にnライン目と呼ぶ)の画像デ
ータ(実データ)DRを読み込む処理を行なう(ステッ
プS330)。続いて、そのnライン目の実データDR
から、ステップS200で入力された影付け対象色番号
NcAに該当する領域(線画部分)を抽出し、その抽出
結果を補助メモリ10の影付けライン情報に加算して、
影付けライン情報を更新する処理を行なう(ステップS
340)。
【0037】前記影付けライン情報を更新する処理につ
いて次に詳しく説明する。図12は、この処理を概念的
に示す説明図である。図12に示すように、この処理
は、補助メモリ10の影付けライン情報として記憶され
ている有効領域Eaと、ステップS320で読み込んだ
実データDR中の前記影付け対象色番号NcAに該当す
る線画領域Ebとの論理和を求めて、その結果を、ラン
レングス型のデータ形式で補助メモリ10に記憶するも
のである。
【0038】例えば、図12の(a)に示すように、影
付けライン情報として記憶されている有効領域Eaと、
前記影付け対象色番号NcAに該当する線画領域Ebと
が重なりがなく離れている場合、両領域Ea,Ebはそ
のままの形で、影付けライン情報として補助メモリ10
に記憶される。なお、図中、有効領域Ea,線画領域E
bに記された数字は、処理回数フィールドFcに記憶さ
れる処理回数NTを表わすものであり、補助メモリ10
に既に記憶されている有効領域Eaには1以上の値が記
憶され、nライン目の実データDRで表わされる線画領
域Ebには値0が記憶されている。
【0039】また、図12の(b)に示すように、有効
領域Eaと線画領域Ebとが一部重なっている場合、両
領域Ea,Ebの論理和がとられ、その結果が補助メモ
リ10に記憶される。なお、両領域Ea,Ebの重なり
部分については、実データDRである線画領域Ebが優
先的に生きた形(上になる)となる。さらに、図12の
(c)に示すように、有効領域Eaが線画領域Ebに包
含される場合、有効領域Eaは消えて線画領域Ebだけ
がそのまま補助メモリ10に記憶される。
【0040】更に、図12の(d)に示すように、線画
領域Ebが有効領域Eaに包含される場合、全体の大き
さが有効領域Eaと同じ大きさで、両領域Ea,Ebの
重なり部分については、実データDRである線画領域E
bが生き、その他の部分については、有効領域Eaが生
きた形で、補助メモリ10に記憶される。
【0041】補助メモリ10上にどういった形で実際に
加算されるかをより具体的に説明すると、例えば、図9
の(b)に示す線画LW1,LW2の影付け処理におけ
る4ライン目の処理においては、図12の(d)示した
例と同様に、副走査方向yの値が1.8 から長さ5の影付
けライン情報としての有効領域Eaに、副走査方向の値
が4から6の実データDRで表わされる線画領域Ebが
包含された状態で加算されることから、補助メモリ10
上に影付けライン情報として以下の2つのレコードが格
納されることになる。 (ア) 処理回数NT = 1 先頭位置TX = 1.8
(1.000+k) 長さLX = 5.0 (イ) 処理回数NT = 0 先頭位置TX = 4 長さLX= 3.0
【0042】ステップS340で影付けライン情報を更
新後、続いて、補助メモリ10に記憶されたその影付け
ライン情報に基づいてnライン目における影付け領域を
表わす影付けデータを生成する処理を行なう(ステップ
S350)。この影付けデータ生成処理によれば、影付
けライン情報として記憶されている各レコードデータに
関し小数点以下の値を四捨五入することで、各レコード
データで表わされる画素の集合としての後述する有効画
素領域を求め、これら有効画素領域を合成することによ
り、影付けデータを生成する。
【0043】なお、上述した有効画素領域を算出する手
法は、ステップS320で算出された傾きkに応じてそ
の求め方が異なっており、その詳細について次に詳しく
説明する。
【0044】ステップ320で算出された傾きkで表わ
される影付けの方向θが、副走査方向をθ=0゜として
−45゜から+45゜までの範囲(±45゜含む)内に
該当する場合、即ち、傾きk(= tanθ)が、 −1.0≦k≦1.0 … (2) の条件を満たす場合には、例えば図13の(a)に示す
ように、影付けの対象となる線画領域Ec(ここでは線
画領域Ecが1画素よりなるものを例として挙げてい
る)に対する次ラインの影領域Edは、線画領域Ecに
対して離れることなく連続した領域となることから、そ
の影領域Edはそのままの大きさの有効画素領域とする
ことができる。即ち、数式(2)の条件を満たす場合、
補助メモリ10に記憶される影付けライン情報の各レコ
ードデータに対して小数点以下の値を処理するだけで、
画素単位で領域を示す有効画素領域を求めることができ
る。
【0045】これに対して、ステップ320で算出され
た傾きkで表わされる影付けの方向θが、−90゜<θ
<−45゜または+45゜<θ<+90゜の条件(ここ
での影付けは右方向の影付けに限定されていることから
θ≦−90゜およびθ≧+90゜は除くように限定され
ている)を満たす場合、即ち、傾きk(= tanθ)が、 k<−1.0 または k>1.0 … (3) の条件を満たす場合には、例えば図13の(b)に示す
ように、影付けの対象となる線画領域Ee(Ecと同じ
く1画素よりなる領域)に対する次ラインの影領域Ef
は、線画領域Eeに対して離間した位置をとることか
ら、その影領域Efはその離間した部分の領域Egを補
った大きさの有効画素領域に拡張する必要がある。即
ち、数式(3)の条件を満たす場合、補助メモリ10に
記憶される影付けライン情報の各レコードデータに対し
て前述した領域Egを補うようにして有効画素領域を求
める。
【0046】ステップS350の処理を、例を挙げて更
に詳しく説明する。傾きk=0.333で、補助メモリ
10に影付けライン情報として以下の〜の3つのレ
コードデータが格納されている場合を例とする。 処理回数NT = 1 先頭位置TX = 2.333
長さLX = 2.667 処理回数NT = 0 先頭位置TX = 5.000
長さLX = 3.000 処理回数NT = 1 先頭位置TX = 8.000
長さLX = 0.333 この例の場合、傾きkは数式(2)の条件を満たすこと
から、前述したように〜の各レコードデータに対し
て小数点以下の値を処理して有効画素領域を求め、その
後、それら有効画素領域を合成する。以下、順に詳しく
説明する。
【0047】まず、のレコードデータに基づいて次の
演算がなされる。最初に、先頭位置TXを小数点以下四
捨五入することで、影領域として有効な画素領域の先頭
位置(以下、有効データ先頭位置と呼ぶ)を求める。こ
こでは、TXの値が2.333 であることから有効データ先
頭位置は値2となる。次いで、影領域から主走査方向に
1画素分外れた無効な画素領域の先頭位置(以下、無効
データ先頭位置と呼ぶ)を、先頭位置TXに長さLXを
加算してその加算結果を小数点以下四捨五入することに
より求める。ここではTX= 2.333,LX=2.667であ
るから加算結果は5,000 となり、無効データ先頭位置は
値5となる。
【0048】続いて、前記求めた有効データ先頭位置と
無効データ先頭位置とから、影領域となる有効データの
領域を算出する。ここでは、有効データ先頭位置が値2
であり、無効データ先頭位置が値5であることから、有
効データの領域は値2から値4までの領域となる。な
お、この算出結果は、ランレングス形式のデータ、即
ち、先頭位置と長さとをもつデータとして、先頭位置=
2,長さ=3のデータが制御演算部7内のメモリに格納
される。なお、上記有効データ先頭位置は、前述したよ
うに影領域として有効な画素領域の先頭位置であること
から、この有効データ先頭位置が、請求項1に記載され
た「線画部分の先頭位置の画素に対応する主走査ライン
毎の影領域の先頭位置」という事項に対応する。そし
て、その有効データ先頭位置TXに長さLXを加算して
無効データ先頭位置を求め、前記求めた有効データ先頭
位置と無効データ先頭位置とから、影領域となる有効デ
ータの領域を算出することが、請求項1に記載された
「これら主走査ライン毎の影領域の先頭位置と前記ラン
レングス化された画像データで示される前記線画部分の
長さとから前記線画部分の影領域を決定する」という事
項に対応する。
【0049】次に、のレコードデータに基づいて次の
演算がなされる。まず、前述したのレコードデータと
同様にして有効データ先頭位置を算出する。ここでは、
先頭位置TXの値が5.000 であることから有効データ先
頭位置は値5となる。次いで、前述したのレコードと
同様にして無効データ先頭位置を算出する。ここでは、
先頭位置TX=5.000,長さLX=3.000であることか
ら、無効データ先頭位置は値8となる。続いて、有効デ
ータ先頭位置の値と無効データ先頭位置の値とから、有
効データの領域が値5から値7までの領域であることが
求められ、ランレングス形式のデータとして先頭位置=
5,長さ=3のデータが制御演算部7内のメモリに格納
される。
【0050】続いて、のレコードデータに基づいて次
の演算がなされる。まず、有効データ先頭位置を算出す
る。ここでは、先頭位置TXの値が 8.000であることか
ら有効データ先頭位置は値8となる。次いで、無効デー
タ先頭位置を算出する。ここでは、先頭位置TX=8.00
0,長さLX=0.333であることから、無効データ先頭位
置は値8となる。したがって、有効データの領域は、有
効データ先頭位置の値と無効データ先頭位置の値とによ
り、データ無しと求められる。
【0051】その後、前記各レコードデータより求めら
れた各有効データの領域を合成する処理がなされる。
のレコードデータより求められた有効データの領域は、
先頭位置=2,長さ=3であり、のレコードデータよ
り求められた有効データの領域は、先頭位置=5,長さ
=3であり、のレコードより求められた有効データの
領域はデータ無しであることから、これらの合成結果は
先頭位置=2,長さ=6で表わされる領域となる。この
合成結果は、該当するnライン目の影付けデータとして
制御演算部7内のメモリに格納される。
【0052】次に、傾きkが数式(3)の条件を満たす
場合のステップS350の処理について例を挙げて詳述
する。なお、ここでは、影付け情報のレコードデータに
基づいて有効画素領域をどのように算出するかを具体的
に説明するものとし、その後の有効画素領域の合成につ
いては前例と同じとし言及しない。
【0053】図14に示すように、影付けの対象となる
線画領域E1が主走査方向に値1,副走査方向に値1の
1画素の領域であるとし、影付けパラメータとして副走
査方向のオフセット値△x=2,主走査方向のオフセッ
ト値△y=7がそれぞれ指定されているものとする。こ
うした例においては、副走査方向の値が1である第1ラ
イン目の処理の際に、補助メモリ10に影付けライン情
報として以下ののレコードデータが記憶されることに
なる。 処理回数NT = 0 先頭位置TX = 1.000
長さLX = 1.000
【0054】副走査方向および主走査方向のオフセット
値△x,△yに基づき傾きkが値3.5と求まるが、こ
うした傾きkが−1.0より小さいか、もしくは1.0
より大きい場合、影付けライン情報で示される領域をそ
のまま有効データとするのではなく、前述したように、
必要に応じてその領域を拡張した上で有効データを算出
する必要がある。
【0055】詳しくは、のレコードデータに基づいて
次の演算がなされる。このレコードデータで示される領
域E1は、処理回数NTが値0であることから、影付け
の対象となる線画部分であることが判明し、このため、
有効データ先頭位置を先頭位置TXの値そのものとし、
終点位置を拡張する。本例の場合、TXの値が1.000 で
あることから有効データ先頭位置は値1となる。また、
のレコードデータで示される領域E1から傾きkで描
かれる直線L(図14参照)を想定し、その直線上にお
ける副走査方向の値1.5(1ライン目と2ライン目の
中間点)に対する主走査方向の値を算出し、その算出結
果から領域E1に対する副走査方向への拡張領域の終点
位置E1eを求める。本例の場合、傾きk=3.5であ
ることから、その2分の1の値、即ち、1.75を前記
TXの値1.000 に加算することにより、値2.75が算
出され、その算出された値を小数点以下切り捨てること
により、拡張すべき領域の終点位置E1eが値2とな
る。
【0056】したがって、図14に示すように、のレ
コードデータで示される領域E1に基づく有効画素領域
(E1とE1eとを加えた領域)は値1から値2までの
領域となり、先頭位置=1,長さ=2のデータが制御演
算部7内のメモリに格納される。こうして傾きkが数式
(3)の条件を満たす場合の影付けライン情報に基づく
有効画素領域が求められる。なお、1ラインの処理にお
いて影付けライン情報として複数のレコードデータが格
納されている場合を想定すると、ステップ350の処理
によれば、前述した手順で各レコードデータ毎に有効画
素領域を算出し、その後、各有効画素領域を合成するこ
とで影付けデータを生成する。
【0057】次いで、nの値が加算されて2ライン目に
処理が移ると、補助メモリ10には影付けライン情報と
して以下ののレコードデータが記憶されることにな
り、以下、その影付けライン情報に基づくステップ35
0の処理を詳しく説明する。 処理回数NT = 1 先頭位置TX = 4.500
長さLX = 1.000
【0058】のレコードデータに基づいて次の演算が
なされる。このレコードデータで示される領域E2は、
処理回数NTが値1であることから、影付けの対象領域
に対して影付けされた影領域の最初のラインの部分であ
ることが判明する。このため、前記直線L上における副
走査方向の値1.5に対する主走査方向の値と副走査方
向の値2.5に対する主走査方向の値を算出することに
より、領域E2を主走査方向の上下に拡張した拡張領域
の先頭位置E2sと終点位置E2eとを求める。本例の
場合、傾きk=3.5であることから、副走査方向の値
1.5に対する主走査方向の値は2.75となり、また
副走査方向の値2.5に対する主走査方向の値は6.2
5となる。それら算出結果を先頭位置側に関しては小数
点以下切り上げ、また、終点位置側に関しては小数点以
下切り捨てることにより、拡張すべき領域の先頭位置E
2sが値3となり、また、拡張すべき領域の終点位置E
2eが値6となる。
【0059】したがって、図14に示すように、のレ
コードデータで示される領域E2に対する有効データの
領域(E2sからE2eまでの領域)は値3から値6ま
での領域となり、先頭位置=3,長さ=4のデータが制
御演算部7内のメモリに格納される。なお、2ライン目
においても、前記1ライン目の処理と同様に影付けライ
ン情報として他のレコードデータが存在する場合には、
それらレコードデータについても前記処理手順と同様に
して拡張した有効画素領域を算出し、その後、各有効画
素領域を合成することで影付けデータを生成する。
【0060】続いて、nの値が加算されて3ライン目に
処理が移ると、補助メモリ10には影付けライン情報と
して以下ののレコードデータが記憶されることにな
り、以下、その影付けライン情報に基づくステップ35
0の処理を詳しく説明する。 処理回数NT = 2 先頭位置TX = 8.000
長さLX = 1.000
【0061】のレコードデータに基づいて次の演算が
なされる。このレコードデータで示される領域E2は、
処理回数NTが値2で、しかも副走査方向のオフセット
値△xが値2であることから、影領域の最終ラインの部
分であることが判明する。このため、有効データの先頭
位置を拡張し、終点位置をそのままとする。詳しくは、
まず、前記直線L上における副走査方向の値2.5に対
する主走査方向の値を算出することにより、領域E3を
主走査方向の上方向に拡張した拡張領域の先頭位置E3
sを求める。本例の場合、傾きk=3.5であることか
ら、副走査方向の値2.5に対する主走査方向の値は
6.25となり、その算出された値を小数点以下切り上
げることにより、拡張すべき領域としての有効データの
先頭位置E3sが値7となる。次いで、有効データから
主走査方向に1画素分外れた位置を示す無効データ先頭
位置を、先頭位置TXに長さLXを加算して求める。本
例の場合、TXの値が8.000 ,LXの値が1.000 である
ことから無効データ先頭位置は値9となる。
【0062】したがって、図14に示すように、のレ
コードデータで示される領域E3に対する有効データの
領域(E3sとE3とを加えた領域)は値7から値8ま
での領域となり、先頭位置=7,長さ=2のデータが制
御演算部7内のメモリに格納される。なお、3ライン目
においても、前記1または2ライン目の処理と同様に影
付けライン情報として他のレコードデータが存在する場
合には、それらレコードデータについても前記処理手順
と同様にして拡張した有効画素領域を算出し、その後、
各有効画素領域を合成することで影付けデータを生成す
る。
【0063】次に、影付けの対象となる線画領域E11
が、前例のように1画素から構成されるのではなく複数
画素から構成されている場合を例に挙げてステップ35
0の処理を説明する。即ち、本例では、図15に示すよ
うに、副走査方向xの値が1である主走査方向のライン
における値1から値2までの2画素の領域に対して、前
例と同様な影付けパラメータ(△x=2,オフセット値
△y=7)に基づく影付けを行なうものとする。
【0064】この例の場合、線画領域E11の先頭画素
に対する有効画素領域を前例と同様にして求め、次い
で、その求めた有効画素領域を、線画領域E11の長さ
から1画素分除いた大きさだけ主走査方向に更に拡張す
ることにより、影付けデータを生成する。即ち、前例よ
り、線画領域E11の先頭画素に対する1ライン目にお
ける有効画素領域は値1から値2、2ライン目における
有効画素領域は値3から値6、3ライン目における有効
画素領域は値7から値8となることから、線画領域E1
1の長さ2から値1を引いた値1の加算処理を施すこと
で、図15に示すように、1ライン目における有効画素
領域は値1から値3、2ライン目における有効画素領域
は値3から値7、3ライン目における有効画素領域は値
7から値9となる。この結果が影付けデータとして生成
される。
【0065】なお、前例では、線画領域E11の先頭画
素に対する有効画素領域を求め、その線画領域E11の
長さに基づいて影付けデータを生成する構成をとってい
たが、これに換えて、線画領域E11の先頭画素から線
画領域E11の長さ分だけ離れた最終画素に対して前記
先頭画素と同様な傾きkに基づく有効画素算出の処理を
施すことにより影付けデータを生成する構成としてもよ
い。
【0066】ステップ350でnライン目の影付けデー
タ生成後、続いて、補助メモリ10に記憶された影付け
ライン情報を、次のn+1ラインに更新する処理を行な
う(ステップS360)。詳しくは、影付けライン情報
を構成する各レコードデータにおいて、先頭位置フィー
ルドFaに記憶される先頭位置TXに、ステップS32
0で算出された傾きkを加算する処理を行なう。なお、
この加算処理は、ステップS200で入力された主走査
方向のオフセット値△yが負の値である場合には、影付
けの方向が主走査方向に対して斜め上方であるとして、
先頭位置TXから傾きkを減算する処理を行なう。
【0067】さらに、影付けライン情報を更新する処理
として、影付けライン情報を構成する処理回数フィール
ドFcに記憶される処理回数NTを値1だけカウントア
ップする処理を行なう。なお、そのカウントアップした
結果の処理回数NTが、ステップS200で入力した副
走査方向の影付け幅△xより大きくなった場合には、そ
の該当するレコードデータに関する影付け処理は終了し
たとして、そのレコードデータを削除する。図16にこ
の処理回数NTの更新処理の例を示したが、この図から
も分かるように、処理回数NTが値1である領域Eh
は、処理回数NTが値2となり、処理回数NTが値0で
ある領域Eiは、処理回数NTが値1となる。なお、処
理回数NTが値2である領域Ejは、影付け幅△xが値
2とすると、処理回数NTがカウントアップされると△
xより大きくなることから、その領域Ejは削除され
る。このステップS360の処理が、請求項1に記載さ
れた「線画部分の先頭位置の画素に対して主走査ライン
毎の影領域を求める」という事項に対応する。すなわ
ち、影付けライン情報を構成する各レコードデータにお
いて、先頭位置フィールドFaに記憶される先頭位置T
Xに傾きkを加算することで、線画部分の先頭位置の画
素に対する主走査ライン毎の影領域が求められる。
【0068】ステップS360の実行後、変数nを値1
だけインクリメントする処理を実行し(ステップS37
0)、その後、そのインクリメントされた変数nが副走
査方向xのサイズXを越えているか否かを判定し(ステ
ップS380)、越えていないと判定された場合、処理
をステップS330に戻し、次ライン目の実データDR
に対してステップS330ないしステップS380の処
理を繰り返し実行する。一方、ステップS380で変数
nが副走査方向Xを越えていると判定されると「リター
ン」に進み、本ルーチンの処理を一旦終了する。
【0069】こうした構成の右側方向影付け処理によ
り、線画がどのように影付けされるかを具体例を挙げて
更に詳しく説明する。図17に示すように、影付けの対
象として複数の線画G1,G2,G3を備える。第3番
目の主走査ライン上の線画G1は値2から値7までのy
座標値をとり、第4番目の主走査ライン上の線画G2は
値5から値7までのy座標値をとり、第5番目の主走査
ライン上の線画G3は値3から値9までのy座標値をと
る。なお、この影付け処理における副走査方向のオフセ
ット値△xは値3で、主走査方向のオフセット値△yは
値1であるとする。右側方向影付け処理が実行開始され
ると、まず、変数nが1ずつインクリメントされ値3と
なり、ステップS330で読み込まれる3ライン目の実
データDRは、先頭位置TXが値2で長さLXが値6と
なる。なお、図17中には2[6]と記した。
【0070】その後、ステップS340の影付けライン
情報の更新処理により、先頭位置TXが値2.000 ,長さ
LXが値6.000 のランレングスデータが補助メモリ10
に記憶される。なお、この更新した補助メモリ10の内
容を、図中には、2.000[6.000]/0 と記した。続くス
テップS350の影付けデータ生成処理により、先頭位
置が値2,長さが値6の影付けデータ(2[6])で示
される影付け領域SE0が得られる。この影付けデータ
生成処理では、△yを△xで割った傾きkが値0.33
3となり数式(2)の条件を満たすことから、有効デー
タの拡張処理を施すことなしに単にレコードデータの各
値に対して小数点以下の値を処理するだけで有効画素領
域が求められている。
【0071】その後、ステップS360の補助メモリ1
0の更新処理により、先頭位置TXに傾きkの値0.333
が加算されるとともに、処理回数NTが値0に代わって
値1となる。この結果、補助メモリ10中の影付けライ
ン情報は、2.333[6.000]/1 となる。
【0072】続いて、nがインクリメントされて値4と
なると、ステップS330で読み込まれる4ライン目の
実データDRは、先頭位置TXが値5で長さLXが値3
(図中、5[3]と記した)となる。その後、ステップ
S340の影付けライン情報の更新処理により(図12
の(d)のケースを参照)、先頭位置TX=2.333 ,長
さLX=2.667 ,処理回数NT=1のデータ(2.333
[2.667]/1 )、TX=5.000 ,LX=3.000 ,NT
=0のデータ(5.000[3.000]/0 )、およびTX=8.
000 ,LX=0.333,NT=1のデータ(8.000[0.33
3]/1 )が、補助メモリ10に記憶された状態とな
る。
【0073】補助メモリ10に記憶された前記3つのデ
ータは、前述した例の〜のデータそのものであるこ
とから、ステップS350の影付けデータ生成処理の結
果、前述したように、先頭位置が値2,長さが値6の影
付けデータ(2[6])で示される影付け領域SE1が
得られる。その後、ステップS360の補助メモリ10
の更新処理により、先頭位置TXに傾きkの値0.333 が
加算されると共に処理回数NTが値1だけ加算される。
この結果、補助メモリ10中の影付けライン情報は、2.
667[2.667]/2 ,5.333[3.000]/1 ,8.333[0.33
3]/2 となる。
【0074】続いて、nがインクリメントされて値5と
なると、ステップS330で読み込まれる5ライン目の
実データDRは、先頭位置TXが値3で長さLXが値7
(図中、3[7]と記した)となる。その後、ステップ
S340の影付けライン情報の更新処理により実データ
DRを影付けライン情報に加算する。本例の場合、値3
から長さ7の領域は実データDRが優先されることか
ら、その加算結果は、2.667[0.333]/2 ,3.000[7.0
00]/0 となり、補助メモリ10に記憶される。続くス
テップS350の影付けデータ生成処理により、先頭位
置が値3,長さが値7の影付けデータ(3[7])で示
される影付け領域SE2が得られる。その後、ステップ
S360の補助メモリ10の更新処理により、補助メモ
リ10に記憶される影付けライン情報は、3.000[0.33
3]/3 ,3.333[7.000]/1となる。
【0075】続いて、nがインクリメントされて値6と
なると、ステップS330で読み込まれる6ライン目の
実データDRはなく、ステップS340の影付けライン
情報の更新後の補助メモリ10は更新前と変わらない。
その後、ステップS350の影付けデータ生成処理によ
り、先頭位置が値3,長さが値7の影付けデータ(3
[7])で示される影付け領域SE3が得られる。
【0076】その後、ステップS360の補助メモリ1
0の更新処理により、先頭位置TXに傾きkの値0.333
が加算されるとともに、処理回数NTが値1だけインク
リメントされる。なお、このインクリメントされた処理
回数NTが副走査方向のオフセット値△x(この例の場
合、値3)より大きくなった場合には、その該当するレ
コードデータに関する影付け処理は終了したとして、そ
のレコードデータは削除されることから、補助メモリ1
0中の影付けライン情報は、3.667[7.000]/2 とな
る。
【0077】続いて、nがインクリメントされて値7と
なると、ステップS330で読み込まれる7ライン目の
実データDRはなく、ステップS340の影付けライン
情報の更新後の補助メモリ10は更新前と変わらない。
その後、ステップS350の影付けデータ生成処理によ
り、先頭位置が値4,長さが値7の影付けデータ(4
[7])で示される影付け領域SE4が得られる。その
後、ステップS360の補助メモリ10の更新処理によ
り、補助メモリ10に記憶される影付けライン情報は、
4.000[7.000]/3 となる。
【0078】続いて、nがインクリメントされて値8と
なると、ステップS330で読み込まれる8ライン目の
実データDRはなく、ステップS340の影付けライン
情報の更新後の補助メモリ10は更新前と変わらない。
その後、ステップS350の影付けデータ生成処理によ
り、先頭位置が値4,長さが値7の影付けデータ(4
[7])で示される影付け領域SE5が得られる。その
後、ステップS360の補助メモリ10の更新処理によ
り、先頭位置TXに傾きkの値0.333 が加算されるとと
もに、処理回数NTが値1だけインクリメントされる。
なお、補助メモリ10に格納されるデータは、処理回数
NTが値3であることから、処理回数NTがインクリメ
ントされるとオフセット値△x(=3)より大きくな
る。したがって、その該当するレコードデータは削除さ
れることから、補助メモリ10中の影付けライン情報は
無しとなり、本処理は終了する。
【0079】こうして得られた各主走査ライン毎の影付
け領域SE0,SE1,SE2,SE3,SE4,SE
5の総和が、線画G1,G2,G3に対して影付けした
結果の領域となる。なお、こうして生成された影付け領
域は、影領域の部分が線画に対して立体的に浮き上がっ
た形となり、図20の(b)に示した影付けが実現され
る。ところで、これら影付け領域SE0〜SE5を示す
各影付けデータに対してはステップS200で入力され
た影付け着色番号NcBのデータが後程記入され、影付
け処理後の画像表示(ステップS180)の際に、それ
ら影付け領域SE0,SE1,SE2,SE3,SE
4,SE5に実画像データとしての線画G1,G2,G
3を合成(重なった部分については実画像データが優先
するように合成)して画像を表示している。
【0080】B−4.垂直方向影付け処理の詳細手順次
に、ステップS270で実行される垂直方向影付け処理
の手順について詳しく説明する。この垂直方向影付け処
理は、画像メモリ2に記憶されるランレングスデータを
ライン(画像における主走査方向の1ライン分)毎に取
り出して、その線画部分に対して1ライン毎に演算処理
を施すことにより、線画に対して下方(yの増加方向)
もしくは上方(yの減少方向)への影付けを行なうもの
である。
【0081】以下、図18のフローチャートを用いて、
ステップS270の詳細手順を説明する。同図に示すよ
うに、処理が開始されると、まず、この処理にて用いら
れる変数nを値0にセットする(ステップS400)。
なお、変数nは、ランレングスデータにおける何ライン
目を現在処理しているかを示す変数として用いられる。
次に、画像メモリ2から変数nで示されるnライン目の
画像データ(実データ)DRを読み込む処理を行なう
(ステップS410)。続いて、そのnライン目の実デ
ータDR中に、ステップS200で入力された影付け対
象色番号NcAに該当する影付けの対象領域(線画部
分)を表わすデータが含まれているか否かを判定し(ス
テップS420)、含まれていると判定された場合に以
下の処理を実行する。
【0082】まず、ステップS200で入力された主走
査方向のオフセット値△yが0より大きい値か否かの判
定を行なう(ステップS430)。ここで△y>0と判
定された場合、ステップS420で実データDRに含ま
れていると判定された対象領域の長さLXを△yだけ拡
張する(ステップS440)。なお、こうして拡張され
た部分は、影付け着色番号NcBをもつランレングス形
式のデータとして記憶される。この結果、図19の
(a)に示すように、色番号が影付け対象色番号NcB
である対象領域EV1が、主走査方向の下方(yの増加
方向)に向けて△yだけ影付け着色番号NcBの領域と
して拡張される。
【0083】一方、ステップS430で、△y>0でな
い、即ち、△y<0(△y=0をとることはない)と判
定された場合には、ステップS420で実データDRに
含まれていると判定された対象領域の先頭位置TXを△
yだけ減算すると共に、その長さLXを△yだけ拡張す
る(ステップS450)。なお、こうして拡張された部
分は、影付け着色番号NcBをもつランレングス形式の
データとして記憶される。この結果、図19の(b)に
示すように、色番号が影付け対象色番号NcBである対
象領域EV2が、主走査方向の上方(yの減少方向)に
向けて△yだけ影付け着色番号NcBの領域として拡張
される。
【0084】ステップS440もしくはステップS45
0の実行後、或いはステップS420でnライン目の実
データDR中に対象領域を含んでいないと判定された場
合には、処理はステップS460に進む。ステップS4
60では、変数nを値1だけインクリメントする処理を
実行する。その後、そのインクリメントされた変数nが
副走査方向xのサイズXを越えているか否かを判定し
(ステップS470)、越えていないと判定された場
合、処理をステップS410に戻し、次ライン目の実デ
ータDRに対してステップS420ないしステップS4
70の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS47
0で変数nが副走査方向Xを越えていると判定されると
「リターン」に進み、本ルーチンの処理を一旦終了す
る。
【0085】以上、本発明の一実施例の画像処理装置の
構成について詳しく説明してきたが、本実施例の右側方
向影付け処理によれば、文字,イラスト等の線画を含む
画像データがランレングス化されたデータであることか
ら、同一色が付された主走査ライン方向への画素の連続
である一線画における先頭画素について傾きkに基づく
演算処理を施すだけで、その演算結果とその線画部分の
長さとから容易に影付け領域を生成することができる。
このため、線画の影付けを高速度で実現することができ
る。特に、実画像データを格納する画像メモリ2に対し
て従来の様に1画素毎に読み出し/書込みを行なう必要
がないことから、格段に処理速度が向上する。また、こ
うして生成される影付け領域は、影領域の部分が線画に
対して立体的に浮き上がった形状となり、美観的に優れ
ている。
【0086】C.変形例 なお、前記実施例では、副走査方向のオフセット値△x
が負の値となるような左側方向の影付けを、ミラー処理
により線画を一旦左右反転した後に右側方向の影付け処
理を行ない、その後、再度ミラー処理により左右反転す
ることで実現していたが、これに換えて、変数nを1ず
つデクリメントすることで、実データDRの抽出を副走
査方向の負方向に順に行なうように構成してもよい。こ
うした構成では、ミラー処理を行なう必要がないことか
ら、線画の影付けをより高速度で実現することができ
る。
【0087】以上、本発明の実施例を詳述してきたが、
本発明は、こうした実施例に何等限定されるものではな
く、例えば、両オフセット値△x,△yを入力するのに
換えて、影付けの方向を示す傾きkとオフセット値△x
とを直接入力する構成等、本発明の要旨を逸脱しない範
囲において種々なる態様にて実施することができるのは
勿論のことである。
【0088】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の画像処理
装置によれば、線画の影付けを高速度で実現することが
できる。さらには、その影付けを立体形状の影付けとし
て行なうことができ、美観的に優れた影領域を生成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用して画像の影付け処理
を行なう画像処理装置の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図2】色番号テーブル8の内容を示す説明図である。
【図3】画像処理の全体手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】ランレングスデータがどの様に画像データを表
わしているかを概念的に示す説明図である。
【図5】ランレングス表現による1データのデータ形式
を示す説明図である。
【図6】ステップS170の影付け処理の手順を示すフ
ローチャートである。
【図7】副走査方向のオフセット値△xおよび主走査方
向のオフセット値△yを示す説明図である。
【図8】左側方向への影付けを実現する工程を示す説明
図である。
【図9】右側方向への影付けの考え方を示す説明図であ
る。
【図10】ステップS220,S250の右側方向影付
け処理の詳細手順を示すフローチャートである。
【図11】影付けライン情報の内容を示す説明図であ
る。
【図12】ステップS340の処理を概念的に示す説明
図である。
【図13】傾きkに応じた影付け領域としての有効画素
領域の算出手法を示す説明図である。
【図14】傾きkが−1.0より小さいか又は1.0よ
り大きい場合のステップS350の処理により生成され
る影付けデータの具体例を示す説明図である。
【図15】同じくステップS350の処理により生成さ
れる影付けデータの他の例を示す説明図である。
【図16】ステップS360における処理回数NTのカ
ウントアップ処理を概念的に示す説明図である。
【図17】右側方向影付け処理により線画がどのように
影付けられるかを具体例を挙げて説明する説明図であ
る。
【図18】ステップS270の垂直方向影付け処理の詳
細手順を示すフローチャートである。
【図19】垂直方向影付け処理によりどのように画像が
拡張されるかを示す説明図である。
【図20】従来の影付け処理の手法により生成される影
付けの画像と本発明の目的とする影付けの画像とを示す
説明図である。
【図21】本発明の作用を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 画像入力装置 2 画像メモリ 3 カラーモニタ 5 マウス 6 表示制御部 7 制御演算部 8 色番号テーブル 10 補助メモリ 11 パラメータメモリ 12 画像出力装置 DR 実データ F1 色番号フィールド F2 長さ情報フィールド Fa 先頭位置フィールド Fb 長さフィールド Fc 処理回数フィールド Fd 有効数フィールド NcA 影付け対象色番号 NcB 影付け着色番号 △x,△y オフセット値
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/387 - 1/393 G06T 1/00 G09G 5/24 G09G 5/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字、イラスト等の線画を含む画像の画
    像データを処理することにより、影付けの対象となる線
    画部分に対して影付けを行なう画像処理装置であって、 前記画像データを主走査ラインに沿ってランレングス化
    されたデータ形式で予め記憶する画像データ記憶手段
    と、 線画部分の任意の1画素に対する主走査方向の変位およ
    び副走査方向の変位を表わす値を、影付けパラメータと
    して指示する影付けパラメータ指示手段と、 前記画像データ記憶手段に記憶されたランレングス化さ
    れた画像データを、主走査ライン毎に副走査方向に向か
    って順次抽出するラインデータ抽出手段と、 該ラインデータ抽出手段で抽出される任意のラインの画
    像データに含まれる線画部分の先頭位置の画素データに
    対して、前記影付けパラメータ指示手段により指示され
    る影付けパラメータに基づく演算処理を施すことによ
    り、実質的に、線画部分の先頭位置の画素に対応する
    走査ライン毎の影領域の先頭位置を求めると共に、これ
    ら主走査ライン毎の影領域の先頭位置と前記ランレング
    ス化された画像データで示される前記線画部分の長さと
    から前記線画部分の影領域を決定する影領域決定手段と
    を備えた画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像処理装置であって、 影領域決定手段は、 ラインデータ抽出手段で抽出される任意のラインの画像
    データを、基底値に設定された処理回数と共に順次記憶
    する補助記憶部と、 ラインデータ抽出手段による次ラインの画像データの抽
    出毎に、前記任意のラインの画像データと共に記憶され
    た処理回数を基底値から順に1ずつ加算する処理回数加
    算部と、 前記補助記憶部に記憶される任意のラインの画像データ
    に含まれる線画部分の先頭位置の画素データに対して、
    影付けパラメータ指示手段により指示される影付けパラ
    メータに基づく演算処理を施すことにより、線画部分の
    先頭位置の画素に対して前記処理回数に従う副走査方向
    の変位に応じた主走査ライン毎の影領域を求める先頭画
    素影領域算出部とを備えた画像処理装置。
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