JP2001134272A - 音環境体感設備 - Google Patents

音環境体感設備

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JP2001134272A
JP2001134272A JP31735699A JP31735699A JP2001134272A JP 2001134272 A JP2001134272 A JP 2001134272A JP 31735699 A JP31735699 A JP 31735699A JP 31735699 A JP31735699 A JP 31735699A JP 2001134272 A JP2001134272 A JP 2001134272A
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Japan
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sound
space
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speaker
sound environment
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JP31735699A
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English (en)
Inventor
Takahiro Yamashita
恭弘 山下
Masanao Owaki
雅直 大脇
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Kumagai Gumi Co Ltd
Original Assignee
Kumagai Gumi Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内に容易に設置することができ、省スペー
スでかつ移動等の容易な音環境体感設備を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 モデルルーム10の角部と他の部分を仕
切る開閉自在のカーテン2により、音環境体感空間11
を形成し、この音環境体感空間11内において、椅子4
に着座する体感者5の頭部5aに向けてスピーカ保持枠
により保持された小型スピーカ6aから、音響装置6に
より再生された床衝撃音等の環境音を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、集合住
宅または戸建て住宅の室内等に侵入すると考えられる環
境音を住宅購入者等が事前に体感できる音環境体感設備
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建設設計者やディベロッパー、住
宅購入予定者等が建物の完成前に、上階で走り回る音や
物を落したときの音のような床衝撃音、隣戸のピアノや
テレビの音のような空気伝播音、道路交通騒音や鉄道騒
音のような外部騒音などの環境音を自分の聴覚によって
確認するための音環境体感設備として、図7,図8に示
すようなユニット型の音環境体感設備が用いられてい
る。
【0003】図7は従来の音環境体感設備の内部を示す
正面図であり、内部に体感者が座ることのできる空間を
有する直方体状の函体20からなり、この函体20は、
外部からの音から隔離するため、その外壁21が遮音材
及び吸音材で構成されている。この函体20の内部に
は、音環境を体感する空間として、この函体20よりも
多少小さく形成された直方体状の体感室22が設けら
れ、この体感室22内において図外の体感者が着座した
ときに正面に位置する内壁22aと函体20の外壁21
との間に空間30が形成されている。
【0004】上記体感室22内には、上記内壁22aの
壁面に2個の平面スピーカ23,23が横並びに配置さ
れて取付けられている。また、この平面スピーカ23,
23の間には、上記空間30内に配置されたコンピュー
タ31のディスプレイ31aが内壁22aに埋め込まれ
るようにして取付けられており、このディスプレイ31
aの下の位置には、内壁22aに対し垂直方向に延長す
る平板31bが取付けられ、この平板31b上に上記コ
ンピュータ31を操作するための図外のマウス等が置か
れる。また、上記体感室22の天井22bには、2個の
高音用のスピーカ24,24と、1個の低音用スピーカ
25が取付けられており、低音用スピーカ25は、高音
用スピーカ24,24の間に挟まれるように配置されて
いる。また、上記体感室の別の内壁22cには、体感者
が出入りするためのドア26が設けられている。
【0005】また、上記空間30には、図8のブロック
図に示すように、録音された音の補正等の制御を行うコ
ンピュータ31の他、コンピュータ31からのデジタル
信号を変換するD/A変換器32と、このD/A変換器
32からの信号の劣化を補償するイコライザー33と、
このイコライザー33からの信号を増幅して各スピーカ
23〜25に出力するパワーアンプ34とが配置されて
いる。
【0006】上記のように構成された従来の音環境体感
設備においては、図8に示すように、あらかじめ種々の
現場において録音された床衝撃音等をコンピュータ31
により体感する対象としての建築物の梁位置,梁の寸
法,床スラブの種類や厚み,壁の厚みなどに基づいて算
出された減衰値で補正して、D/A変換器32に出力す
る。このD/A変換器において変換されたアナログ信号
は、イコライザー33を通過して信号の劣化が補償さ
れ、パワーアンプ34により増幅され、体感室22内に
設けられた平面スピーカ23と、高音用スピーカ24
と、低音用スピーカ25とに出力される。これにより体
感室22内の体感者はコンピュータ31を操作すること
により、外部音から隔離された環境で、集合住宅等のあ
る特定の室内における床衝撃音等の音環境を自分の聴覚
によって体感することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の音環境
体感設備は、その内部に体感室22と、コンピュータ3
1等を設置する空間30とを有する函体20により一体
的に構成されているため、必然的に該設備を構成する部
品点数が多くなり、また、設備自体の大きさも大きくな
っていた。従って、ある程度の広さの設置スペースが必
要であるため、モデルルーム等の室内に設置することは
困難であった。また、本設備の設置,移動作業等が困難
となっていた。
【0008】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、モデルルーム等の室内に容易に設置する
ことができ、省スペースでかつ移動等の容易な音環境体
感設備を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、室内に音環境を体感する空間を形成する仕切部材
と、上記空間内に設置され、音響装置により再生された
環境音を上記空間内の体感者の頭部に向けて発生させる
ように配置されたスピーカ装置とから構成したものであ
る。請求項2に記載の発明は、上記仕切部材を、室内の
角部又は壁面に対向させて音環境を体感する空間を形成
したものである。請求項3に記載の発明は、上記仕切部
材に、遮音性金属繊維を含ませたものである。請求項4
に記載の発明は、上記仕切部材を、鉛等の遮音性金属繊
維を織り込んだカーテンとしたものである。請求項5に
記載の発明は、上記仕切部材を、不織布又はマイクロフ
ァイバー編織物の繊維層で構成したものである。請求項
6に記載の発明は、上記仕切部材を、上記繊維層に、気
泡発泡体からなる多孔質層を積層したカーテンとしたも
のである。請求項7に記載の発明は、体感者に対し上記
環境音に連動した映像を表示する画像表示装置を備えた
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜3は本発明
の実施の形態に係る音環境体感設備を示す図であり、こ
れらの図において、1は仕切部材を移動可能に保持する
L字状に接合されたレール1m,1mより成るレール部
であり、例えば、断面形状が下に開口するC字状に形成
され、その内部において図外のフック体がレール1m,
1mの長手方向に移動可能に取付けられ、このフック体
に上記仕切部材として後述するカーテンが吊下げられて
いる。レール1m、1mは、その両端がモデルルーム1
0の角部の2辺の壁面10a,10bにそれぞれ接する
ように、モデルルーム10の天井に固定される。このレ
ール部1には、L字の角部から床10c方向に延長して
レール部1の角部をモデルルーム10の床10cに支持
する支柱1aが取付けられている。
【0011】2はモデルルーム10内を仕切る仕切部材
としての蛇腹状のカーテンであり、例えば、レール1
m,1mに沿って取付けられた図外のフック体で吊り下
げられることにより上記レール1m,1mに水平方向に
移動可能な状態で保持される。このカーテン2は、レー
ル部1の支柱1aの位置で2つに分割され、開閉自在と
なっており、このカーテン2,2を閉じることにより、
モデルルーム10の角部の壁面10a,10bと上記カ
ーテン2,2で、ほぼ直方体状の音環境体感空間11を
形成することとなる。すなわち、カーテン2,2は、音
環境体感空間11をモデルルーム10内の他の部分(以
下、「外部」という。)12から遮蔽する機能を有する
とともに、外部12からの音に対し、ある程度の遮音機
能を有することになる。また、カーテン2,2のレール
部1の角部側を開くことにより、この開口部が音環境体
感空間11の出入口となる。
【0012】なお、このカーテン2,2として、遮音性
の金属繊維を含むものを用いて、遮音機能を高めること
としてもよい。この場合には、金属繊維、例えば、P
b,Fe,Ni,Al,Cr等のいずれか又はいずれか
の合金よりなる繊維を織込んだ織物を用いればよい。こ
の織物としては、同種の金属繊維同士を織り込んだもの
に限らず、異種の金属織物同士を織り込んだものでもよ
い。なお、一般に、防音材の遮音特性は面密度によって
左右されるものであるので、優れた遮音性能を付与させ
るためには、使用する金属繊維の比重を高くし、カーテ
ンの面密度を上げればよい。従って、上述の材料の内で
は、高い密度を有するPb又はPbの合金を用いるのが
好ましい。
【0013】また、カーテン2,2として、遮音性の金
属繊維を含むものに代えて、繊維層にポリマー発泡体か
らなる多孔質層を積層したものを用いて遮音性能を高め
ることとしてもよい。この場合、繊維層としては、遮音
性能を高めるためには繊維径の小さいものを用いた方が
よく、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエ
ステル、ポリウレタン等を用いた不織布で形成したもの
や、マルチフィラメントを使った編織物で形成したもの
を用いてもよい。なお、この繊維層は密度の大きい方が
よいため、不織布又は編織物についてエンボス加工やカ
レンダー加工によりさらに密度を挙げることが好まし
い。また、多孔質層はポリマー発泡体としての発泡ポリ
ウレタン、発泡ポリエチレン、又は不織布等により形成
したものを用いればよく、これらの組み合わせにより形
成したものを用いてもよい。なお、発泡ポリウレタン,
発泡ポリエチレンの気泡は独立気泡の方が連続気泡より
吸音性能がよく、好ましい。
【0014】3は音環境体感空間11内に設置されたス
ピーカ保持枠であり、図2,図3に示すように、モデル
ルーム10の床10cから上方向に延長するとともに周
方向に等間隔で配置された3本の円柱状の脚部3aと、
この脚部3aの上端にその底面が取付けられたスピーカ
固定部としてのリング状の枠体3bとから構成される。
このスピーカ保持枠3は、音環境体感空間11内におい
て、体感者5の出入り及び着座等の動作の邪魔とならな
いように、その脚部3aが配置されることになる。
【0015】6は音環境体感空間11内に設置されたス
ピーカ装置であり、上記枠体3bの内周側にほぼ等間隔
に取付けられた6個の小型スピーカ6aと、上記音環境
体感空間11を構成する壁10aに取付けられ、各小型
スピーカ6aに対し、接続ライン6bにより接続される
音響装置6cとから構成される。また、上記小型スピー
カ6aは、図3に示すように、音の発生する方向が音環
境体感空間11内に設置された椅子4に着座する体感者
5の頭部5a方向を向くように、リング状の枠体3bか
らやや斜め下の方向に傾けられた状態で枠体3bに固定
されている。上記音響装置6cは、従来と同様にあらか
じめ録音された音の補正等の制御を行うコンピュータ
と、コンピュータからのデジタル信号を変換するD/A
変換器と、このD/A変換器からの信号の劣化を補償す
るイコライザーと、このイコライザーからの信号を増幅
して各小型スピーカ6aに出力するパワーアンプ等によ
り構成される。なお、この音響装置6cは必ずしも音環
境体感空間11内に設置する必要はなく、外部に設置す
ることにより、体感者以外の者が操作することとしても
よい。
【0016】本実施の形態では、モデルルーム10の角
部の所定位置に上記スピーカ保持枠3,椅子4,スピー
カ装置6を配置した後、レール部1に吊り下げられたカ
ーテン2,2が閉じられることによりモデルルーム10
の角部に音環境体感空間11が形成されることになる。
このように形成された音環境体感空間11の広さとして
は、最低限、上記スピーカ保持枠3及びスピーカ装置6
を備えることができ、かつ、体感者5が着座等するスペ
ースが確保されるものであればよいこととなる。なお、
図1に示すように、上記音環境体感空間11を形成する
場所としては、壁面10a,10bに窓10dを設けた
所を選択して設けることにより、日中においては、採光
が可能で、照明設備を不要とすることができると共に上
記体感者5が上記音環境体感空間内11において感じる
圧迫感を軽減することができる。
【0017】この音環境体感空間11内に設置された椅
子4に、集合住宅の購入予定者等の体感者5が着座した
状態で、スピーカ装置6を動作させることにより、6個
の小型スピーカ6aから床衝撃音等の環境音が発生し、
体感者5は特定の室内等における音環境を自分の聴覚を
通じて体感することができる。この場合の再生音として
は、建築物内部の床衝撃音、壁体感遮音の他、海,河川
等の自然環境にもとづく環境音や、自動車,鉄道等の騒
音等の外部環境にもとづく実音をシミュレートしたもの
を用いる。また、音響装置6cにより複数チャンネル、
例えば6chのマルチチャンネルの音響録音再生方式で
再生された音を、6個のスピーカ6aにより発生させる
ことにより、立体的な音の再生を実現でき、体感者はよ
り実際の音環境に近い状況を体感することができる。ま
た、ドルビー方式の再生を可能としてもよく、低音域の
再生には、bodysonicなどの手法を活用しても
よい。
【0018】このように、本実施の形態に係る音環境体
感設備は、室内の角部と他の部分を仕切るカーテン等の
開閉自在の仕切部材と、音響装置により再生された床衝
撃音等の音を体感者の頭部に向けて発生させるスピーカ
を備えたスピーカ装置とにより構成したので、モデルル
ーム等の室内において簡易かつ省スペースで音環境体感
空間を形成することができる。また、モデルルーム等の
室内の角部の2辺の壁面及び仕切部材により音環境体感
空間を形成したので、該空間を形成するための部品点数
を減少させることができる。また、モデルルームの角部
に設けているので、モデルルームの中央側に設けた場合
に比較してモデルルーム全体を広く使用でき、さらに、
上記仕切部材を保持するためのレール部等の取付け,取
外し及びスピーカ保持枠,スピーカ装置等の移動によ
り、簡易に音環境体感空間の移動をすることができる。
また、遮音材を含む仕切部材を用いることにより、より
高い遮音効果を得ることができ、外部からの音に影響さ
れることなく、体感者は環境音を体感することができ、
音環境体感空間内において再生される環境音の外部への
漏れを低減することができ、モデルルーム等における他
の見学者等に不快感を与えることを防止することができ
る。なお、本実施の形態では、L字状のレール部に保持
された仕切部材によりほぼ長方形状の音環境体感空間を
形成することとしているが、必ずしもこの形状に限られ
るものではなく、音響体感空間として必要なスペースを
確保することができるものであればその形状は問わな
い。従って、例えば、保持部材としてのレール部を円弧
状等に形成してもよい。また、スピーカ装置は3本の脚
部により支持したものに限られず、例えば脚部の下端に
長辺形状等の土台を取付けて安定させることにより、2
本または1本の脚部で支持することとしてもよく、体感
者が着座する椅子に脚部を固定することとしてもよい。
なお、小型スピーカの数は立体的な音の実現を可能とす
るものであれば、6個より少なく又は多く取付けてもよ
い。また、上記仕切部材としてのカーテンについて、繊
維層に多孔質層を積層したものを用いたが、繊維層のみ
によりカーテンを構成することとしてもよい。
【0019】実施の形態2.図4(a),(b)は本発
明の実施の形態2に係る音環境体感設備を構成する仕切
部材を示す平面図である。上記実施の形態1では、室内
の角部をL字状レール部に保持された仕切り部材で仕切
ることにより音環境体感空間を形成するとして説明した
が、図4(a)に示すように、角部以下の平坦な壁10
aに対向する例えば半円状のレール部7Aに保持された
開閉自在の仕切部材8Aで仕切るようにして音環境体感
空間13を形成してもよい。また、図4(b)に示すよ
うに、室内の壁10a等を利用することなく、四角形状
のレール部7Bに保持された仕切り部材8Bで仕切るこ
とにより音環境体感空間13を形成してもよい。これに
より、モデルルーム等の室内において、室内の角部に限
られることなく、自由な位置に音環境体感空間13を形
成することが可能となる。なお、本実施の形態における
レール部の形状は上記のものに限られず種々の形状のも
のを用いることができ、例えば、壁を利用する場合にお
いて、コ字状のものを用いてもよく、また、壁を利用し
ない場合において、円形状,楕円形状のものを用いても
よい。
【0020】実施の形態3.図5は、本発明の実施の形
態3に係る音環境体感設備のスピーカ保持枠を示す側面
図である。上記実施の形態1では、枠体3bに対し小型
スピーカ6aを斜め下方向に傾けて固定することによ
り、体感者5の頭部5aに向けることとしているが、例
えば図5に示すように、スピーカ保持枠に対し小型スピ
ーカを水平に取付けるとともに、上記スピーカ保持枠の
脚部を上,下方向に伸縮自在としたものを用いることに
より、体感時において、体感者5の頭部5aを囲むよう
にしてもよい。このスピーカ保持枠9は、例えば、図5
に示すように、枠体9b、とこの枠体9bを床10cに
支持する筒状の第1の脚部9dと、この筒状の脚部9d
の内周側に上,下に移動可能に挿入される円柱状の第2
の脚部9eにより構成する。この第2の脚部9eの側面
には、上,下に一直線上に複数個のねじ穴9fが形成さ
れ、第1の脚部9dには、上記ねじ穴9fと同径に形成
された貫通孔9gが形成される。このスピーカ保持枠9
は、上記ねじ穴9fと、上記貫通孔9gとの位置が合っ
た状態で、固定用のねじ9hを螺合させることにより、
枠体9bの高さを固定するものである。この場合、図5
においては、ねじ穴9fは上,下に2個所設けられてい
るが、このねじ穴9fの位置及び個数等は、これに限ら
れるものではなく、ねじ穴9fの個数を増やすことによ
り、さらに、細かい高さ調整が可能となる。また、この
場合、小型スピーカ6aは、枠体9bの中心を向くよう
に水平に取付けられている。なお、図5においては、体
感者5の前後に位置する小型スピーカ6a,6a以外の
小型スピーカは省略している。
【0021】このスピーカ保持枠9では、体感者5が椅
子4に着座する前においては、図5の一点鎖線で示すよ
うに、第2の脚部9eを第1の脚部9d内において上方
向にずらし、一番下の位置に設けられたねじ穴9fを貫
通孔9gに合わせてねじ9hで固定する。そして、体感
者5が椅子4に着座した状態においては、ねじ9hを外
し、枠体9bに水平に取付けられた小型スピーカ6aが
体感者5の頭部5aを囲むような所定位置で、ねじ穴9
fを貫通孔9gに合わせてねじ9hで固定する。このよ
うに、体感者5の着座前においては、枠体9bを上方の
位置に固定するため、体感者5の移動等の動作の邪魔を
することがない。また、体感者5の着座後においては、
小型スピーカ6aを、体感者5の頭部5aを囲むように
配置させることにより、小型スピーカ6aより発生させ
る音響出力を小さくすることができ、さらに、外部12
からの音の影響を小さくし、体感者5をより小型スピー
カ6aから発生される環境音に集中させることができ
る。なお、本実施の形態に係るスピーカ保持枠の脚部は
上,下方向に伸縮可能となるものであれば、ねじ嵌合に
より位置決めされるものには限られない。また、体感者
が椅子に着座した状態を感知して、体感者の頭部に合わ
せて下方向に縮み、体感者が椅子から立ち上がった状態
で上方向に伸びるように、上,下方向の伸縮を制御する
こととしてもよい。また、本実施の形態では、小型スピ
ーカ6aを水平に取付けることとして説明したが、必ず
しもこれに限られるものではなく、スピーカ保持枠を上
下に伸縮可能として種々の高さに設定できることとする
とともに、小型スピーカを水平以外の種々傾きに固定す
ることとしてもよい。また、小型スピーカの傾きを必ず
しも固定する必要はなく、体感時及び移動時において任
意の傾きに調整することができるものとしてもよい。こ
のように、スピーカ保持枠の高さ及び小型スピーカの傾
きを任意に設定可能とすることにより、体感時において
確実に小型スピーカの向きを体感者の頭部方向に向ける
ことができるとともに、体感者の移動等の動作の際に邪
魔となるのを防止することができる。
【0022】実施の形態4.図6は、本発明の実施の形
態4に係る音環境体感設備に係るスピーカ保持部材を示
す斜視図である。この図において、15は下方に開口す
るドーム(半球形)状に形成されたスピーカ保持部材で
あり、音環境体感空間内に設置された椅子14の背もた
れ部14aの上端に図外のヒンジ等を介して略90度程
度回動可能に取付けられている。また、上記ドーム状の
スピーカ保持部材15の開口部15aの内周面の下端付
近には、複数の小型スピーカ6a(本実施の形態では、
4個)が周方向に対し中心を向くように、等間隔に取付
けられている。また、上記スピーカ保持部材15の下端
の一部が下方に垂直に延長するようにしてディスプレー
取付部15bが形成され、その内周面に画像表示装置と
してのディスプレー16が取付けられる。このディスプ
レー取付部15bは、椅子14に着座する図外の体感者
の頭部前方に取付けられたディスプレー16が位置する
ように形成されている。なお、図6において、一点鎖線
で示したスピーカ保持部材15においては、小型スピー
カ6a及びディスプレー16の図示を省略している。こ
のスピーカ保持部材15の大きさとしては、その開口部
15aの内周面に取付けられた小型スピーカ6a及びデ
ィスプレー16が、椅子に着座した図外の体感者の頭部
に対し、一定の距離(体感者が頭部を動かした際に小型
スピーカ6a及びディスプレー16にぶつからない程
度)を保つことができるようなものとする。このスピー
カ保持部材15では、体感者が椅子14に着座する前に
おいては、図6の一点鎖線で示すように、その開口部1
5aが水平方向を向くように支持され、体感者が椅子1
4に着座した状態において、前方向に約90度回動した
状態で、開口部15aが床方向を向くように支持される
ことにより、その内周面に取付けられた小型スピーカ6
aが体感者の頭部を囲み、かつ、体感者の頭部前方にデ
ィスプレー16が配置される。この状態において、上記
小型スピーカ6aより環境音が再生されるとともに、デ
ィスプレー16により上記小型スピーカ6aから再生さ
れる環境音に連動して、当該環境音の発生原因等の外部
環境の映像が表示される。この場合、ディスプレー16
に表示される映像としては、あらかじめ建設予定地等に
おいて環境音の発生原因となる外部環境を録画若しくは
シミュレートした動画の画像データが用いられる。この
ように、椅子にスピーカ保持部材を取付けることによ
り、部品点数の減少及びより一層の省スペース化を図る
ことができる。また、ドーム状のスピーカ保持部材を用
いたので、外部からの音等による影響を少なくでき、体
感者は、小型スピーカより発生する環境音により一層集
中することができる。また、ドーム状のスピーカ保持部
材の内部にディスプレーを設け、音響装置により再生さ
れる環境音と外部環境の映像に基づく画像データとを連
動させて体感者に与えることとしたので、環境音により
一層集中できるとともに、さらに実際に近い感覚で音環
境を体感することができ、モデルルーム等が対象とする
建築物における防音効果等を判断することができる。な
お、本実施の形態におけるスピーカ保持部材は、手動で
回動することとしてもよく、また、体感者が椅子に着座
した状態を感知して、回動の制御をするようにしてもよ
い。また、本実施の形態においては、ディスプレーをス
ピーカ保持部材に取付けることとしているが、上記実施
の形態1,3に示すスピーカ保持枠に取付けてもよく、
また、ディスプレーに別途支持脚等を設けることとして
もよい。
【0023】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、室内に
音環境を体感する空間を形成する仕切部材と、上記空間
内に設置され、音響装置により再生された環境音を上記
空間内の体感者の頭部に向けて発生させるように配置さ
れたスピーカ装置とから構成したので、モデルルーム等
の室内において、自由な位置に、簡易かつ省スペースで
音環境体感空間を形成することができる。請求項2に記
載の発明によれば、上記仕切部材を、室内の角部又は壁
面に対向させて音環境を体感する空間を形成したので、
モデルルーム等の室内において簡易かつ省スペースで音
環境体感空間を形成することができる。また、モデルル
ーム等の室内の角部の2辺の壁面及び仕切部材により音
環境体感空間を形成したので、該空間を形成するための
部品点数を減少させることができる。請求項3に記載の
発明によれば、上記仕切部材に、遮音材を含ませたの
で、高い遮音効果を得ることができ、上記体感空間内へ
の外部からの音の侵入、及び上記体感空間内において再
生される環境音の外部への漏れを低減することができ
る。請求項4に記載の発明によれば、上記仕切部材を、
鉛等の遮音性金属繊維を織り込んだカーテンで構成した
ので、簡易な構成でより高い遮音効果を得ることができ
る。請求項5に記載の発明によれば、上記仕切部材を、
不織布又はマイクロファイバー編織物の繊維層で構成し
たので、高い遮音効果を得ることができ、上記体感空間
内への外部からの音の侵入、及び上記体感空間内におい
て再生される環境音の外部への漏れを低減することがで
きる。請求項6に記載の発明によれば、上記仕切部材
を、上記繊維層に、気泡発泡体からなる多孔質層を積層
したカーテンとしたので、簡易な構成でより高い遮音効
果を得ることができる。請求項7に記載の発明によれ
ば、体感者に対し上記環境音に連動した映像を表示する
画像表示装置を備えたので、環境音により一層集中でき
るとともに、さらに実際に近い感覚で音環境を体感する
ことができ、モデルルーム等が対象とする建築物におけ
る防音効果等を判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る音環境体感設備
の構成の概略を示す平面図である。
【図2】 本発明の一実施の形態に係る音環境体感設備
の構成を示す斜視図である。
【図3】 本発明の一実施の形態に係る音環境体感設備
を構成するスピーカ保持枠の一例を示す側面図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態に係る音環境体感設
備を構成するレール部の他の例を示す平面図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態に係る音環境体感設
備を構成するスピーカ保持枠を示す側面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態に係る音環境体感設
備を構成するスピーカ保持枠を示す斜視図である。
【図7】 従来の音環境体感設備の構成を示す遠近法に
よる正面図図である。
【図8】 従来の音環境体感設備の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1,7A,7B レール部、2,8A,8B カーテ
ン、3,9 スピーカ保持枠、3a,9d,9e 脚
部、3b,9b 枠体、6 スピーカ装置、6a 小型
スピーカ、6c 音響装置、4,14 椅子、15 ス
ピーカ保持部材、16 ディスプレー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H04R 3/12 5D062 H04R 1/00 318 7/00 H04S 5/02 P 3/12 G10K 15/00 M 7/00 11/16 A H04S 5/02 C G Fターム(参考) 2E001 DF11 FA07 GA27 GA28 HD03 HD08 HD11 JB07 5C054 FA07 FC13 FD01 FE02 FE09 FF03 GB02 GB11 GD05 HA17 5D016 EA06 EC06 5D017 AC01 AC14 5D061 AA06 AA22 AA26 BB21 CC11 CC13 DD06 5D062 BB03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内に音環境を体感する空間を形成する
    仕切部材と、上記空間内に設置され、音響装置により再
    生された環境音を上記空間内の体感者の頭部に向けて発
    生させるように配置されたスピーカ装置とから構成した
    音環境体感設備。
  2. 【請求項2】 上記仕切部材は、室内の角部又は壁面に
    対向して音環境を体感する空間を形成することを特徴と
    する請求項1に記載の音環境体感設備。
  3. 【請求項3】 上記仕切部材は、遮音性金属繊維を含む
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の音環境
    体感設備。
  4. 【請求項4】 上記仕切部材は、Pb,Fe,Ni,A
    l,Crのいずれか又はこれ等の合金より成る遮音性金
    属繊維を織り込んだカーテンより成ることを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の音環境体感設
    備。
  5. 【請求項5】 上記仕切部材は、不織布又はマイクロフ
    ァイバー編織物の繊維層より成ることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の音環境体感設備。
  6. 【請求項6】 上記仕切部材は、上記繊維層に、気泡発
    泡体からなる多孔質層を積層したカーテンより成ること
    を特徴とする請求項5に記載の音環境体感設備。
  7. 【請求項7】 上記音環境体感設備において、上記体感
    者に対し上記環境音に連動した映像を表示する画像表示
    装置を上記空間内に備えたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項6のいずれかに記載の音環境体感設備。
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