JP2001134131A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2001134131A
JP2001134131A JP31349799A JP31349799A JP2001134131A JP 2001134131 A JP2001134131 A JP 2001134131A JP 31349799 A JP31349799 A JP 31349799A JP 31349799 A JP31349799 A JP 31349799A JP 2001134131 A JP2001134131 A JP 2001134131A
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temperature
roller
light
layer
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Masayasu Onodera
正泰 小野寺
州太 ▲浜▼田
Shuta Hamada
Satoru Haneda
哲 羽根田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度安定性が確保された熱線定着ローラを有
した定着装置を提供する。 【解決手段】 ハロゲンランプ171gを内部に有して
透光性基体171aと透光性弾性層171dと熱線吸収
層171bとから成る第1の発熱ローラ17aと、ハロ
ゲンランプ171gを内部に有した金属パイプ471a
とから成る第2の発熱ローラ47aとから成る定着装置
で、第1の発熱ローラ17aの温度制御は第1の発熱ロ
ーラの検知温度に応じて高温時には小さい電力による電
力制御を行うと共に、第2の発熱ローラ47aの温度制
御は第2の発熱ローラ47aの検知温度に応じて電力制
御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、FAX等の画像形成装置に用いられる定着装置及び
定着装置を設けた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、FAX等の画
像形成装置に用いられる定着装置として、技術的な完成
度が高く安定したものとして熱ローラ定着方式が、低速
機から高速機まで、モノクロ機からフルカラー機まで、
と幅広く採用されている。
【0003】しかしながら、従来の熱ローラ定着方式の
定着装置では、転写材やトナーを加熱する際に、熱容量
の大きな定着用の熱ローラを加熱する必要があるため省
エネ面で不利であり、また、プリント時に定着装置を暖
めるのに時間がかかりプリント時間(ウォーミングアッ
プ時間)が長くなってしまうという問題がある。
【0004】これを解決するためフィルム(熱定着フィ
ルム)を用い、熱ローラを熱定着フィルムという究極の
厚みまで持っていき低熱容量化し、温度制御されたヒー
タ(セラミックヒータ)を熱定着フィルムに直接加圧接
触させることで熱伝導効率を大幅に向上させ、省エネル
ギーとウォーミングアップ時間を殆ど必要としないクイ
ックスタートとを図ったフィルム定着方式の定着装置や
それを用いた画像形成装置が提案され、最近用いられて
きている。
【0005】また、熱ローラの変形として透光性基体を
熱線定着ローラ(熱線定着用回転部材)として用い、内
部に設けたハロゲンランプ(熱線照射手段)からの熱線
をトナーに照射して加熱定着し、ウォーミングアップ時
間を要せずクイックスタートを図った定着方法が、特開
昭52−106741号公報、同57−82240号公
報、同57−102736号公報、同57−10274
1号公報等により開示されている。また、透光性基体の
外周面に光吸収層(熱線吸収層)を設けて熱線定着ロー
ラ(熱線定着用回転部材)を構成し、円筒状の透光性基
体内部に設けたハロゲンランプ(熱線照射手段)からの
光を、透光性基体の外周面に設けた光吸収層で吸収さ
せ、光吸収層の熱によりトナー像を定着させる定着方法
が特開昭59−65867号公報により開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭52−10
6741号公報等の開示による定着装置では、ハロゲン
ランプ(熱線照射手段)からの熱線を透光性基体を通し
て照射し、トナーを加熱定着する方法により、また特開
昭59−65867号公報の開示による定着装置では、
透光性基体の外周面に光吸収層(熱線吸収層)を設けて
熱線定着ローラ(熱線定着用回転部材)を構成し、ハロ
ゲンランプ(熱線照射手段)からの熱線を透光性基体を
通して熱線吸収層に照射し、該熱線吸収層の熱によりト
ナーを定着する方法により、それぞれ省エネルギーとウ
ォーミングアップ時間を短縮したクイックスタートとを
図ろうとしたものであるが、定着性が悪いので、本願発
明者らは、透光性基体と光吸収層(熱線吸収層)との間
にゴム層よりなる透光性弾性層を設けてソフトローラの
熱線定着ローラを形成し、クイックスタート(急速加
熱)が可能で、且つトナー像の定着性を向上する定着装
置を特願平10−128917号等にて提案した。
【0007】しかしながら、上記提案による定着装置に
設けられる熱線定着ローラの透光性弾性層としてシリコ
ンゴム層を用いるが、シリコンゴム層はハロゲンランプ
からの熱線の透過率が長波長側で悪く、熱線吸収による
透光性弾性層内部の発熱により透光性弾性層が劣化され
るという問題が起こる。シリコンゴム層は熱伝導性が良
好でないことから、連続プリントを行うときはシリコン
ゴム層内部に発熱した熱は発散されずに貯熱して高温と
なり、材質的に著しい劣化を招くこととなる。また表面
の熱線吸収層は定着時には転写材に熱量を奪われて急速
に表面温度が低下されるという問題も生じる。
【0008】本発明は上記の問題点を解決し、透光性弾
性層の熱線吸収した熱が内部に蓄熱して生じる劣化を防
止すると共に、熱線吸収層が所定の温度に加熱・維持さ
れて安定した定着がなされるようにした定着装置及び画
像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的の定着装置は、
熱線を発する熱線照射手段を内部に有して、透光性基体
と透光性弾性体と熱線吸収層とから成る第1の発熱ロー
ラと、内部に発熱手段を有して金属基体とから成る第2
の発熱ローラとを有した定着装置において、第1の発熱
ローラの温度検知を行う第1の温度検知手段と、第2の
発熱ローラの温度検知を行う第2の温度検知手段とを有
し、第1の発熱ローラの温度制御は第1の発熱ローラの
検知温度に応じて高温時には小さい電力による電力制御
を行うと共に、第2の発熱ローラの温度制御は第2の発
熱ローラの検知温度に応じて電力制御を行うことを特徴
とする定着装置(請求項1の発明)及び熱線を発する熱
線照射手段を内部に有して、透光性基体と透光性弾性体
と熱線吸収層とから成る第1の発熱ローラと、内部に発
熱手段を有して金属基体とから成る第2の発熱ローラと
を有した定着装置において、第1の発熱ローラの温度検
知を行う第1の温度検知手段と、第2の発熱ローラの温
度検知を行う第2の温度検知手段とを有し、連続プリン
ト時の第1の発熱ローラの検知温度低下により生じる第
1の発熱ローラの温度制御においては初期の規定温度に
応じた電力より小さい電力に電力制御を行うことを特徴
とする定着装置(請求項2の発明)によって達成され
る。
【0010】上記目的の画像形成装置は、熱線を発する
熱線照射手段を内部に有して、透光性基体と透光性弾性
体と熱線吸収層とから成る第1の発熱ローラと、内部に
発熱手段を有して金属基体とから成る第2の発熱ローラ
とを有した定着装置を設けた画像形成装置において、第
1の発熱ローラの温度検知を行う第1の温度検知手段
と、第2の発熱ローラの温度検知を行う第2の温度検知
手段とを有し、第1の発熱ローラの温度制御は第1の発
熱ローラの検知温度に応じて高温時には小さい電力によ
る電力制御を行うと共に、第2の発熱ローラの温度制御
は第2の発熱ローラの検知温度に応じて電力制御を行う
ことを特徴とする画像形成装置(請求項3の発明)及び
熱線を発する熱線照射手段を内部に有して、透光性基体
と透光性弾性体と熱線吸収層とから成る第1の発熱ロー
ラと、内部に発熱手段を有して金属基体とから成る第2
の発熱ローラとを有した定着装置を設けた画像形成装置
において、第1の発熱ローラの温度検知を行う第1の温
度検知手段と、第2の発熱ローラの温度検知を行う第2
の温度検知手段とを有し、連続プリント時の第1の発熱
ローラの検知温度低下により生じる第1の発熱ローラの
温度制御においては初期の規定温度に応じた電力より小
さい電力に電力制御を行うことを特徴とする画像形成装
置(請求項4の発明)により達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。なお、本欄の記載は請求項の技術的範囲や用語の
意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の
実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示
すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限
定するものではない。
【0012】本発明にかかわる定着装置を用いる画像形
成装置の一実施形態の画像形成プロセスおよび各機構に
ついて、図1ないし図4を用いて説明する。図1は、本
発明にかかわる定着装置を用いる画像形成装置の一実施
形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図であり、図
2は、図1の像形成体の側断面図であり、図3は、定着
装置の構造を示す説明図であり、図4は、図3のロール
状の熱線定着用回転部材の拡大断面構成図である。
【0013】図1または図2によれば、像形成体である
感光体ドラム10は、例えばガラスや透光性アクリル樹
脂等の透光性部材によって形成される円筒状の基体の外
周に、透光性の導電層及び有機感光層(OPC)の光導
電体層を形成したものである。
【0014】感光体ドラム10は、図示しない駆動源か
らの動力により、透光性の導電層を接地された状態で図
1の矢印で示す時計方向に回転される。
【0015】本発明では、画像露光用の露光ビームは、
その結像点である感光体ドラム10の光導電体層におい
て、光導電体層の光減衰特性(光キャリア生成)に対し
て適正なコントラストを付与できる波長の露光光量を有
していればよい。従って、本実施形態における感光体ド
ラムの透光性の基体の光透過率は、100%である必要
はなく、露光ビームの透過時にある程度の光を吸収する
ような特性を有していてもよい。要は、適切なコントラ
ストを付与できればよい。透光性の基体の素材として
は、アクリル樹脂、特にメタクリル酸メチルエステルモ
ノマーを重合したものが、透光性、強度、精度、表面性
等において優れており好ましく用いられるが、その他一
般光学部材などに使用されるアクリル、フッ素、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレー
トなどの各種透光性樹脂が使用可能である。また、露光
光に対して透光性を有していれば、着色していてもよ
い。透光性の導電層としては、インジウム錫酸化物(I
TO)、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅
や、Au、Ag、Ni、Alなどからなる透光性を維持
した金属薄膜が用いられ、成膜法としては、真空蒸着
法、活性反応蒸着法、各種スパッタリング法、各種CV
D法、浸漬塗工法、スプレー塗布法などが利用できる。
また、光導電体層としては各種有機感光層(OPC)が
使用できる。
【0016】光導電体層の感光層としての有機感光層
は、電荷発生物質(CGM)を主成分とする電荷発生層
(CGL)と電荷輸送物質(CTM)を主成分とする電
荷輸送層(CTL)とに機能分離された二層構成の感光
層とされる。二層構成の有機感光層は、CTLが厚いた
めに有機感光層としての耐久性が高く本発明に適する。
なお有機感光層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送
物質(CTM)を1つの層中に含有する単層構成とされ
てもよく、該単層構成又は前記二層構成の感光層には、
通常バインダ樹脂が含有される。
【0017】以下に説明する帯電手段としてのスコロト
ロン帯電器11、画像書込手段としての露光光学系1
2、現像手段としての現像器13は、それぞれ、イエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色
(K)の各色毎の画像形成プロセス用として準備されて
おり、本実施形態においては、図1の矢印にて示す感光
体ドラム10の回転方向に対して、Y、M、C、Kの順
に配置される。
【0018】帯電手段としてのスコロトロン帯電器11
は像形成体である感光体ドラム10の移動方向に対して
直交する方向(図1において紙面垂直方向)に感光体ド
ラム10と対峙し近接して取り付けられ、感光体ドラム
10の前述した有機感光体層に対し所定の電位に保持さ
れた制御グリッド(符号なし)と、コロナ放電電極11
aとして、例えば鋸歯状電極を用い、トナーと同極性の
コロナ放電とによって帯電作用(本実施形態においては
マイナス帯電)を行い、感光体ドラム10に対し一様な
電位を与える。コロナ放電電極11aとしては、その他
ワイヤ電極や針状電極を用いることも可能である。
【0019】各色毎の露光光学系12は、それぞれ、像
露光光の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を
感光体ドラム10の軸と平行に複数個アレイ状に並べた
線状の露光素子(不図示)と等倍結像素子としてのセル
フォックレンズ(不図示)とがホルダに取り付けられた
露光用ユニットとして構成される。円柱状の保持部材2
0に、各色毎の露光光学系12が取付けられて感光体ド
ラム10の基体内部に収容される。露光素子としてはそ
の他、FL(蛍光体発光)、EL(エレクトロルミネッ
センス)、PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子を
アレイ状に並べた線状のものが用いられる。
【0020】各色毎の画像書込手段としての露光光学系
12は、感光体ドラム10上での露光位置を、スコロト
ロン帯電器11と現像器13との間で、現像器13に対
して感光体ドラム10の回転方向上流側に設けた状態
で、感光体ドラム10の内部に配置される。
【0021】露光光学系12は、別体のコンピュータ
(不図示)から送られメモリに記憶された各色の画像デ
ータに基づいて画像処理を施した後、一様に帯電した感
光体ドラム10に像露光を行い、感光体ドラム10上に
潜像を形成する。この実施形態で使用される発光素子の
発光波長は、通常Y、M、Cのトナーの透光性の高い6
80〜900nmの範囲のものが良好であるが、裏面か
ら像露光を行うことからカラートナーに透光性を十分に
有しないこれより短い波長でもよい。
【0022】各色毎の現像手段としての現像器13は、
内部にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)
若しくは黒色(K)の二成分(一成分でもよい)の現像
剤を収容し、それぞれ、例えば厚み0.5〜1mm、外
径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるい
はアルミ材で形成された現像剤担持体である現像スリー
ブ13aを備えている。
【0023】現像領域では、現像スリーブ13aは、突
き当てコロ(不図示)により感光体ドラム10と所定の
間隙、例えば100〜1000μmをあけて非接触に保
たれ、感光体ドラム10の回転方向と最近接位置におい
て順方向に回転するようになっており、現像時、現像ス
リーブ13aに対してトナーと同極性(本実施形態にお
いてはマイナス極性)の直流電圧或いは直流電圧に交流
電圧ACを重畳する現像バイアス電圧を印加することに
より、感光体ドラム10の露光部に対して非接触の反転
現像が行われる。この時の現像間隔精度は画像ムラを防
ぐために20μm程度以下が必要である。
【0024】以上のように現像器13は、スコロトロン
帯電器11による帯電と露光光学系12による像露光に
よって形成される感光体ドラム10上の静電潜像を、非
接触の状態で感光体ドラム10の帯電極性と同極性のト
ナー(本実施形態においては感光体ドラムは負帯電であ
り、トナーは負極性)により反転現像する。
【0025】図2に示すように、感光体ドラム10と保
持部材20とは、装置背面側と前面側の端部において、
それぞれ感光体ドラム10を回転可能に支持する支持部
材であるフランジ部材10A,10Bと、保持部材20
を支持するフランジ120A,120Bとを圧入もしく
はネジ等の手段を介して一体的に構成されている。感光
体ドラム10は、その支持部材であるフランジ部材10
Aならびにフランジ部材10Bが、保持部材20のフラ
ンジ120Aの一体とする固定部材であるシャフト12
1ならびにフランジ120Bに対して、それぞれベアリ
ングB1ならびにベアリングB2を介して回動自在に支
持されている。
【0026】シャフト121は感光体ドラム10を保持
する軸部121Aを備えており、また背面側の装置基板
70には係合穴130Aを備えるシャフト121の保持
手段である支軸130が設けられている。係合穴130
AにはリニアベアリングB4が嵌入されており、受け部
材130aを挟んで支軸130がネジ等により背面側の
装置基板70に固定されている。支軸130は駆動歯車
G1に噛合する歯車G2の中心に位置され、歯車G2を
一体とする伝導部材131をベアリングB3を介して回
動自在に支持している。一方装置前面側の装置基板70
には保持部材20に固定される露光光学系12を一体と
する感光体ドラム10を挿脱可能とする開口部70Aが
開口されている。
【0027】保持部材20は背面側の装置基板70に対
しては、シャフト121の軸部121Aを支軸130に
設けられたリニアベアリングB4に挿入し、軸部121
Aに挿通した係合ピン121Pを支軸130の係合部1
30Bに形成したV字状の溝に係合することにより露光
光学系12の角度関係位置を規制して取り付けられ、前
面側の装置基板70に対しては、端部の一体とするフラ
ンジ120Cを緩衝材Kを挟み前蓋120Dを軸方向に
押圧した状態でネジ52により固定することにより所定
の位置に装着される。
【0028】感光体ドラム10を支持する支持部材であ
るフランジ部材10Aの側面に取付けられる係合部材で
あるカプリング10Cと、歯車G2を一体とする伝導部
材131の側面に取付けられる結合部材である駆動ピン
131Aと、止めネジ51とにより、フランジ部材10
Aと歯車G2との結合部が構成され、保持部材20を一
体とする感光体ドラム10の装着状態においては、フラ
ンジ部材10Aの側面に取付けられるカプリング10C
が歯車G2を有する伝導部材131の側面に取付けられ
る駆動ピン131Aに嵌込まれ、係合後、歯車G2を有
する伝導部材131とフランジ部材10Aを有する感光
体ドラム10とが中心及び外周面を合わされた状態で、
感光体ドラム10の側方から止めネジ51を用いて駆動
ピン131Aとカプリング10Cとが固定され、フラン
ジ部材10Aと歯車G2とが結合、固定される。
【0029】画像形成のスタートにより不図示の像形成
体駆動モータの始動により、駆動歯車G1の回転動力が
歯車G2により結合部を介して感光体ドラム10に伝達
され、感光体ドラム10が図1の矢印で示す時計方向へ
回転され、同時にYのスコロトロン帯電器11の帯電作
用により感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
感光体ドラム10は電位を付与されたあと、Yの露光光
学系12において第1の色信号すなわちYの画像データ
に対応する電気信号による露光が開始され感光体ドラム
10の回転走査によってその表面の感光層に原稿画像の
イエロー(Y)の画像に対応する静電潜像が形成され
る。この潜像はYの現像器13により非接触の状態で反
転現像され、感光体ドラム10上にイエロー(Y)のト
ナー像が形成される。
【0030】次いで、感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上に、Mのスコロトロン帯電器11
の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系12
の第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像データに
対応する電気信号による露光が行われ、Mの現像器13
による非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)
のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が重ね合わ
せて形成される。
【0031】同様のプロセスにより、Cのスコロトロン
帯電器11、露光光学系12及び現像器13によってさ
らに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像
が、また、Kのスコロトロン帯電器11、露光光学系1
2及び現像器13によって第4の色信号に対応する黒色
(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体
ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー
像が形成される。
【0032】このように、本実施の形態では、Y、M、
C及びKの露光光学系12による感光体ドラム10の有
機感光層に対する露光は、感光体ドラム10の内部より
透光性の基体を通して行われる。従って、第2、第3及
び第4の色信号に対応する画像の露光は何れも先に形成
されたトナー像により遮光されることなく静電潜像を形
成することが可能となり、好ましいが、感光体ドラム1
0の外部から露光してもよい。
【0033】一方、転写材としての記録紙Pは、転写材
収納手段としての給紙カセット15より、送り出しロー
ラ(符号なし)により送り出され、給送ローラ(符号な
し)により給送されてタイミングローラ16へ搬送され
る。
【0034】記録紙Pは、タイミングローラ16の駆動
によって、感光体ドラム10上に担持されたカラートナ
ー像との同期がとられ、紙帯電手段としての紙帯電器1
50の帯電により搬送ベルト14aに吸着されて転写域
へ給送される。搬送ベルト14aにより密着搬送された
記録紙Pは、転写域でトナーと反対極性(本実施形態に
おいてはプラス極性)の電圧が印加される転写手段とし
ての転写器14cにより、感光体ドラム10の周面上の
カラートナー像が一括して記録紙Pに転写される。
【0035】カラートナー像が転写された記録紙Pは、
転写材分離手段としての紙分離AC除電器14hにより
除電されて、搬送ベルト14aから分離され、定着装置
17へと搬送される。
【0036】定着装置17は後に詳しく説明するカラー
トナー像を定着するための上側のロール状の熱線定着用
回転部材(上側の定着部材)としての第1の発熱ローラ
17aと、下側の定着部材としての第2の発熱ローラ4
7aとにより構成され、第1の発熱ローラ17aの内部
には、光源によっては可視光を含んだ赤外線或いは遠赤
外線等の熱線を発光するハロゲンランプ171gが熱線
照射手段として配設される。また第2の発熱ローラ47
aの内部にはハロゲンランプ471cが配設される。
【0037】第1の発熱ローラ17aと第2の発熱ロー
ラ47aとの間で形成されるニップ部Nで記録紙Pが挟
持され、熱と圧力とを加えることにより記録紙P上のカ
ラートナー像が定着され、記録紙Pが排紙ローラ18に
より送られて、装置上部のトレイへ排出される。
【0038】転写後の感光体ドラム10の周面上に残っ
たトナーは、像形成体クリーニング手段としてのクリー
ニング装置19に設けられたクリーニングブレード19
aによりクリーニングされる。残留トナーを除去された
感光体ドラム10はスコロトロン帯電器11によって一
様帯電を受け、次の画像形成サイクルに入る。
【0039】本発明の定着装置は、熱線を発する熱線照
射手段を内部に有した透光性を有した円筒状の透光性基
体と、透光性基体の外側に透光性弾性体と、更にその外
側に熱線吸収層とを設けて熱線定着を行う第1の発熱ロ
ーラと、内部に発熱手段を有した金属円筒から成る第2
の発熱ローラとから成るもので、ソフトローラである第
1の発熱ローラとハードローラである第2の発熱ローラ
との間で形成されるニップ部で、転写材を挟持搬送しつ
つ定着を行う。第1の発熱ローラにおいては、熱線照射
手段から発する熱線は透光性基体と透光性弾性層を通し
て熱線吸収層を照射し、熱線吸収層が昇温することとな
るので、ウォーミングアップタイムを短縮しクイックス
タートを可能としている。しかし熱線吸収層は熱容量が
小さいので定着を行うことによって熱が奪われると温度
低下を生じ易い。本発明の定着装置においては、第1の
発熱ローラの表面温度の低下を当接回転する第2の発熱
ローラから熱供給を行って補填し、連続プリントにおい
ても温度低下することなく定着を可能としている。
【0040】図3は定着装置の断面構成を示し、図4は
第1の発熱ローラ17aの断面構成を示している。
【0041】図4によれば、第1の発熱ローラ17aの
構成は、図4(a)に断面を示すように、円筒状の透光
性基体171aとしては、厚さ1〜20mm、好ましく
は2〜5mm厚で、ハロゲンランプ171gよりの赤外
線或いは遠赤外線等の熱線を透過するパイレックスガラ
ス、サファイヤ(Al23)、CaF2等のセラミック
材(熱伝導率が(5〜20)×10-3J/cm・s・
K、比熱が(0.5〜2.0)×J/g・K、比重が
1.5〜3.0)が主として用いられ、ポリイミド、ポ
リアミド等を使用した透光性樹脂(熱伝導率が(2〜
4)×10-3J/cm・s・K、比熱が(1〜2)×J
/g・K、比重が0.8〜1.2)等も用いることが可
能である。例えば第1の発熱ローラ17aの透光性基体
171aとして、内径32mm、外径40mmで、層厚
(厚さ)4mmのパイレックスガラス(比熱が0.78
J/g・K、比重が2.32)を用いたときの透光性基
体171aのA−3サイズ幅(297mm)当たりでの
熱容量Q1は約252J/degである。また、透光性
基体171aを通過させる熱線の波長は0.1〜20μ
m、好ましくは0.3〜3μmであるので、フィラーと
して硬度や熱伝導率の調整剤が加えられるが、粒径が熱
線の波長の1/2、好ましくは1/5以下の、1次、2
次粒子を含めて平均粒径が1μm以下、好ましくは0.
1μm以下の熱線透過性(光源によっては可視光を含ん
だ赤外線或いは遠赤外線透過性)のITO、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化シリコン、酸化
マグネシウム、炭酸カルシウム等の金属酸化物の微粒子
を樹脂バインダに分散させたもので透光性基体171a
を形成してもよい。層中で1次、2次粒子を含めて平均
粒径が1μm以下、好ましくは0.1μm以下であるこ
とが光散乱を防ぎ、熱線吸収層171bに到達させるの
に好ましい。
【0042】透光性弾性層171dは、厚さ0.5mm
以上、好ましくは6mm以下のシリコンゴムを用い、熱
線(光源によっては可視光を含んだ赤外線或いは遠赤外
線)を透過する熱線透過性のシリコンゴム層(ベース
層)で形成される。透光性弾性層171dとしては高速
化対応のために、ベース層(シリコンゴム層)にフィラ
ーとしてシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属
酸化物の粉末を配合させて熱伝導率を向上させる方法が
とられ、熱伝導率が(1〜3)×10-3J/cm・s・
K、比熱が(1〜2)×J/g・K、比重が0.9〜
1.0のシリコンゴム層を用いる。例えば第1の発熱ロ
ーラ17aの透光性弾性層171dとして、外径50m
mで、層厚(厚さ)5mmのシリコンゴム層(比熱が
1.1J/g・K、比重が0.91)を用いたときの透
光性弾性層171dのA−3サイズ幅(297mm)当
たりでの熱容量Q2は約210J/degである。シリ
コンゴム層は熱伝導率がガラス部材を用いた透光性の基
体(熱伝導率が(5〜20)×10-3J/cm・s・
K)より1桁低いので断熱性を有する層の役割をする。
熱伝導率を高めると一般的にゴム硬度が高くなる傾向が
あり、例えば通常40Hsのものが60Hs(JIS、
Aゴム硬度)近くまで高くなってしまう。好ましいゴム
硬度は5Hs以上、60Hs以下(JIS、Aゴム硬
度)である。熱線定着用回転部材の透光性弾性層171
dの大部分はこのベース層で占められており、加圧時の
圧縮量はベース層のゴム硬度で決定される。透光性弾性
層171dの中間層はオイル膨潤防止のために耐油層と
してフッ素系ゴムが20〜300μmの厚さで塗られて
いる。透光性弾性層171dのトップ層(表面層)のシ
リコンゴムとしては、HTV(High Temper
ature Volcanizing)よりも離型性の
よいRTV(Room Temperature Vo
lcanizing)やLTV(Low Temper
ature Volcanizing)が中間層並の厚
さで被覆されている。また、透光性弾性層171dを通
過させる熱線の波長は0.1〜20μm、好ましくは
0.3〜3μmであるので、硬度や熱伝導率の調整剤と
して、粒径が熱線の波長の1/2、好ましくは1/5以
下の、1次、2次粒子を含めて平均粒径が1μm以下、
好ましくは0.1μm以下の熱線透過性(光源によって
は可視光を含んだ赤外線或いは遠赤外線透過性)の酸化
チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化シリコン、
酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の金属酸化物の微
粒子を樹脂バインダに分散させたもので透光性弾性層1
71dを形成してもよい。層中で1次、2次粒子を含め
て平均粒径が1μm以下、好ましくは0.1μm以下で
あることが光散乱を防ぎ、熱線吸収層171bに到達さ
せるのに好ましい。透光性弾性層171dを設けること
により、熱線定着用回転部材としての第1の発熱ローラ
17aが弾性の高いソフトローラとして構成される。
【0043】熱線吸収層171bとしては、ハロゲンラ
ンプ171gより発光され、透光性基体171a及び透
光性弾性層171dにて吸収された残りの熱線で、透光
性基体171a及び透光性弾性層171dを透過した熱
線の略100%にあたる90〜100%、好ましくは9
5〜100%の熱線を熱線吸収層171bにより吸収し
急速加熱が可能な熱線定着用回転部材を形成するよう
に、樹脂バインダにカーボンブラック、黒鉛、鉄黒(F
34)や各種フェライト及びその化合物、酸化銅、酸
化コバルト、ベンガラ(Fe23)等の粉末を混入した
熱線吸収部材を用い、厚さ10〜500μm、好ましく
は20〜100μm厚の熱線吸収部材を透光性弾性層1
71dの外側(外周面)に吹付け或いは塗布等により形
成する。熱線吸収層171bの熱伝導率は前記透光性弾
性層171dのシリコンゴム層(熱伝導率が(1〜3)
×10-3J/cm・s・K、比熱が(1〜2)×J/g
・K、比重が0.9〜1.0)と比べて、カーボンブラ
ック等の吸収剤の添加により、やや高めの(3〜10)
×10-3J/cm・s・K(比熱が(〜2.0)×J/
g・K、比重が(〜0.9))に設定することができ
る。熱線吸収層171bとしてはニッケル電鋳ローラ等
の金属ローラ部材を同様の厚さで設けてもよい。この
時、熱線を吸収するために内側(内周面)は黒色酸化処
理をしておくことが好ましい。熱線吸収層171bでの
熱線吸収率が90%程度よりも低く、例えば20〜80
%程度であると熱線が漏れて、漏れた熱線により熱線定
着用回転部材としての第1の発熱ローラ17aがモノク
ロ画像形成に用いられた場合、フィルミング等により第
1の発熱ローラ17aの特定位置の表面に黒トナーが付
着すると漏れた熱線により付着部から発熱が起き、その
部分でさらに熱線吸収による発熱が重ねて起こり熱線吸
収層171bを破損する。またカラー画像形成に用いら
れた場合、カラートナーの吸収効率が一般に低く、かつ
カラートナー間に吸収効率の差があることから定着不良
となったり、定着ムラとなる。従って、ハロゲンランプ
171gより発光され、透光性基体171a及び透光性
弾性層171dにて吸収された残りの熱線で、透光性基
体171a及び透光性弾性層171dを透過した熱線が
熱線吸収層171bで完全に吸収されるように熱線吸収
層171bの熱線吸収率を略100%にあたる90〜1
00%、好ましくは95〜100%とする。これによ
り、分光特性が異なることで熱線により定着することが
困難なカラートナーの溶融が良好に行われ、特に図1で
のカラー画像形成において、分光特性が異なることで熱
線により定着することが困難なトナー層の厚い転写材上
の重ね合わせカラートナー像の溶融が良好に行われる。
また、熱線吸収層171bの厚さが10μm未満で薄い
と、熱線吸収層171bでの熱線の吸収による加熱速度
は速いが、薄膜による局所的な加熱による熱線吸収層1
71bの破損や強度不足の原因となり、熱線吸収層17
1bの厚さが500μmを越えて厚過ぎると、熱伝導不
良となったり、熱容量が大きくなり急速加熱が成しにく
くなる。熱線吸収層171bの熱線吸収率を略100%
にあたる90〜100%、好ましくは95〜100%と
したり、熱線吸収層171bの厚さを10〜500μ
m、好ましくは20〜100μmとすることにより、熱
線吸収層171bでの局所的な発熱が防止され、均一な
発熱が行われる。また、熱線吸収層171bに投光され
る熱線の波長は0.1〜20μm、好ましくは0.3〜
3μmであるので、フィラーとして硬度や熱伝導率の調
整剤が加えられるが、粒径が熱線の波長の1/2、好ま
しくは1/5以下の、1次、2次粒子を含めて平均粒径
が1μm以下、好ましくは0.1μm以下の熱線透過性
(光源によっては可視光を含んだ赤外線或いは遠赤外線
透過性)の酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化シリコン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の
金属酸化物の微粒子を樹脂バインダに5〜50重量%分
散させたもので熱線吸収層171bを形成してもよい。
このようにして、熱線吸収層171bは温度がすぐに上
がるように熱容量を小さくするとともに、熱線定着用回
転部材としての第1の発熱ローラ17aに温度低下が生
じ、定着ムラが発生するという問題を防止する。熱線吸
収層171bとしては、弾性を有するシリコンゴムやフ
ッ素ゴムに、カーボンブラック、黒鉛、鉄黒(Fe
34)や各種フェライト及びその化合物、酸化銅、酸化
コバルト、ベンガラ(Fe23)等の粉末を混入したも
のを用いてもよい。例えば第1の発熱ローラ17aの熱
線吸収層171b(或いは後述する兼用層171B)と
して、外径50mmの透光性弾性層171dの表面(外
周面)に、層厚(厚さ)50μmのフッ素樹脂(比熱が
2.0J/g・K、比重が0.9)を用いたときの熱線
吸収層171b(或いは兼用層171B)のA−3サイ
ズ幅(297mm)当たりでの熱容量Q3は約4J/d
egである。熱線吸収層171bとしてはニッケル電鋳
ベルトのように金属フィルム部材を用いることもでき
る。この時、熱線吸収のために内側(内周面)は黒色酸
化処理をしておくことが望ましい。
【0044】また熱線吸収層171bと分離して熱線吸
収層171bの外側(外周面)に、トナーとの離型性を
良好とするため、厚さ30〜100μmのPFA(フッ
素樹脂)チューブを被覆したものや、フッ素樹脂(PF
AまたはPTFE)塗料を20〜30μm塗布した離型
層171c(熱伝導率が(1〜10)×10-3J/cm
・s・K、比熱が(〜2.0)×J/g・K、比重が
(〜0.9))を設ける(分離型)。
【0045】さらに図4(b)に断面を示すように、カ
ーボンブラック、黒鉛、鉄黒(Fe 34)や各種フェラ
イト及びその化合物、酸化銅、酸化コバルト、ベンガラ
(Fe23)等の粉末を混入した熱線吸収部材と、バイ
ンダと離型剤とを兼ねたフッ素樹脂(PFAまたはPT
FE)塗料とを混入して配合し、図4(a)にて前述し
た熱線吸収層171bと離型層171cとを一体として
離型性を有する兼用層171Bを、透光性基体171a
の外側(外周面)に形成された透光性弾性層171dの
外側(外周面)に形成し、弾性を有するロール状の熱線
定着用回転部材を形成してもよい。兼用層171Bの熱
伝導率は熱線吸収層171bの熱伝導率と略同様で、
(3〜10)×10-3J/cm・s・K(比熱が(〜
2.0)×J/g・K、比重が(〜0.9))である。
前述したと同様に、ハロゲンランプ171gより発光さ
れ、透光性基体171a及び透光性弾性層171dにて
吸収された残りの熱線で、透光性基体171a及び透光
性弾性層171dを透過した熱線が完全に吸収されるよ
うに兼用層171Bの熱線吸収率を略100%にあたる
90〜100%、好ましくは95〜100%とする。こ
のようにすることにより、兼用層171Bでの局所的な
発熱も防止され、均一な発熱が行われる。また、兼用層
171Bに投光される熱線の波長は0.1〜20μm、
好ましくは0.3〜3μmであるので、フィラーとして
硬度や熱伝導率の調整剤が加えられるが、粒径が熱線の
波長の1/2、好ましくは1/5以下の、1次、2次粒
子を含めて平均粒径が1μm以下、好ましくは0.1μ
m以下の熱線透過性(光源によっては可視光を含んだ赤
外線或いは遠赤外線透過性)の酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化亜鉛、酸化シリコン、酸化マグネシウム、
炭酸カルシウム等の金属酸化物の微粒子を樹脂バインダ
に分散させたもので兼用層171Bを形成してもよい。
【0046】第1の発熱ローラ17aに当接し回転する
第2の発熱ローラ47aは内部に発熱源としてハロゲン
ランプ471cを設けた薄肉の金属円筒で、例えばアル
ミ材を用いた円筒状の薄肉の金属パイプ471aと、金
属パイプ471aの外周に薄いシリコン材を用いた0.
5mm又はそれ以下の厚みをもった薄肉ゴム層471b
を設けている。この第2の発熱ローラ47aはソフトロ
ーラである第1の発熱ローラ17aに当接して従動回転
し、転写材の裏面より加熱して定着の助けを行うと共
に、プリントによって温度低下した第1の発熱ローラ1
7aに対して熱の供給を行う機能をもっている。上側に
設けられる熱線定着用回転部材としての第1の発熱ロー
ラ17aには、ニップ部Nの位置より第1の発熱ローラ
17aの回転方向に、定着分離爪TR3、定着オイルク
リーニングローラTR1、熱均一化ローラTR4、オイ
ル塗布ローラTR2が設けられ、オイルを含浸させたフ
ェルト部材を円筒状のアルミパイプや紙管等に巻き付け
たオイル塗布ローラTR2により熱線定着ローラ17a
にオイルが塗布される。定着オイルクリーニングローラ
TR1により第1の発熱ローラ17aの周面上のオイル
がクリーニングされる。従って熱均一化ローラTR4、
及び後述する、第1の発熱ローラ17aの温度を測定す
る温度検知手段である温度センサTS1は、定着オイル
クリーニングローラTR1とオイル塗布ローラTR2と
の間のクリーニングされた第1の発熱ローラ17aの周
面に設けられる。定着分離爪TR3により定着後の転写
材が分離される。また、アルミ材やステンレス材等の熱
伝導性の良好な金属ローラ部材やヒートパイプを用いた
熱均一化ローラTR4により熱線吸収層171bにより
加熱される第1の発熱ローラ17a周面の発熱温度分布
が均一化される。熱均一化ローラTR4により転写材の
通紙に伴う第1の発熱ローラ17aの縦方向及び横方向
の温度むらが均一化される。
【0047】下側に設けられる第2の発熱ローラ47a
外周には熱均一化ローラTR4が設けられ、第2の発熱
ローラ47a周面の発熱温度分布の均一化がなされる。
また第2の発熱ローラ47aの温度を測定する温度検知
手段である温度センサTS2が設けられている。
【0048】温度センサTS1、TS2には例えば接触
タイプのサーミスタを用いた温度センサが使用される
が、非接触タイプのものを用いることも可能であって、
検知温度に対応した電圧または電流が制御部に出力され
る。
【0049】以上説明した定着装置では、第1の発熱ロ
ーラ17aはハロゲンランプ171gよりの発光の一部
は透光性基体171a及び透光性弾性層171dで吸収
され、残りの熱線で熱線吸収層171bで吸収されて表
面温度が上昇することとなる。透光性基体171a及び
透光性弾性層171dは共に熱伝導性が良くないので、
透光性基体171a及び透光性弾性層171dによって
吸収された熱線は、放熱されないまま内部に蓄熱し、温
度上昇して材質を損傷するに至る。本発明は透光性基体
171a及び透光性弾性層171dの内部蓄熱が許容限
度を越えることがないような電力制御がなされて、多数
枚の連続プリントを可能とする熱線定着装置を提供す
る。
【0050】本発明にあっては、第1の発熱ローラ17
aの温度制御は第1の発熱ローラ17aの温度検知を行
う第1の温度検知手段である温度センサTS1の検知温
度に応じて高温時には低温時に較べて小さい電力による
電力制御を行うと共に、第2の発熱ローラ47aの温度
制御は第2の温度検知手段である温度センサTS2の検
知温度に応じて電力制御を行う。
【0051】また連続プリント時の第1の発熱ローラ1
7aの温度センサTS1による検知温度が低下して第1
の発熱ローラ17aの温度制御を行う際は初期の規定温
度に応じた電力より小さい電力に電力制御を行う。
【0052】具体例を挙げて説明する。
【0053】
【表1】
【0054】表1に示したのは190℃を定着制御温度
としての、第1の発熱ローラ17aと第2の発熱ローラ
47aとの検知温度に応じての電力制御を示す表で、上
段に示したのは第1の発熱ローラ17aの制御ワット
数、下段のカッコで示したのは第2の発熱ローラ47a
の制御ワット数を示している。例えばウォーミングアッ
プ時に温度センサTS1が180℃〜190℃と検知し
たときは、第1の発熱ローラ17aに対して200Wの
電力制御を行い、温度センサTS2が180℃〜190
℃と検知したときは第2の発熱ローラ47aに対して5
0Wの電力制御を行うことを示している。
【0055】本発明においては、制御部は第1の発熱ロ
ーラ17aの温度制御は温度センサTS1が高温と検知
したときは低温と検知したときよりも小さい電力制御を
行うもので、ウォーミングアップ時に温度センサTS1
が140℃以下と検知したときは600Wによる電力制
御を行い、温度センサTS1が140℃〜160℃と検
知したときは、600Wより小さい500Wでの電力制
御を行う。そして定着制御温度に近いほど(検知温度が
高温になるに従って)電力量を小さくし、温度センサT
S1が180℃〜190℃と検知したときは200Wに
よる電力制御を行う。
【0056】また本発明においては、ウォーミングアッ
プ時の昇温時での第1の発熱ローラ17aに対する電力
制御よりも連続プリント時の温度低下時での電力制御の
方が電力投入量を小さくするよう制御を行う。更に連続
プリント時でも初期に較べて連続プリントが進んだ状態
では電力投入量を小さくするよう制御を行うもので、例
えば温度センサTS1が180℃〜190℃と検知した
ときも、ウォーミングアップ時における第1の発熱ロー
ラ17aへの電力制御は200Wであるのに対して、連
続プリント初期においては100W、連続プリントが進
んだ状態では50Wというように電力投入量を小さく制
御がなされる。
【0057】第1の発熱ローラ17aでは内部の透光性
基体171a及び透光性弾性層171dの熱伝導が悪
く、連続プリント時にローラ表面の温度低下に応じて電
力供給を行っていると内部加熱によって透明ゴム層であ
る透光性弾性層171dが材質的に破壊するに至る問題
は、本発明による電力制御によって解消する。一方、か
かる電力制御がなされることによって第1の発熱ローラ
17aの表面温度は連続プリントによって温度低下を起
こす傾向が生じるが、本発明においては第2の発熱ロー
ラ47aからの電力投入量を増やすことによって、温度
低下しようとする第1の発熱ローラ17aの表面に熱量
供給を行い、温度低下を防止することがなされる。
【0058】第1の発熱ローラ17aに対する電力制御
は、内部にあって熱線を発光するハロゲンランプ171
gをON/OFF制御を行うことも可能であるが、第1
の発熱ローラ17aは熱応答性が早いことから、ON/
OFF制御を行うときは温度リップルが大きくなり、透
光性弾性層171dの材質的な破壊を招く恐れが生じて
好ましくない。なお第2の発熱ローラ47aの場合は熱
応答性はにぶいことから電力制御ON/OFF制御によ
って行うことも可能である。
【0059】第1の発熱ローラ17aに対する電力制御
は電圧及び位相制御の組み合わせによって行うのが好ま
しく、図5はハロゲンランプ171gに印加する電力波
形を模式的に示している。ここで位相制御を行う1周期
の長さは透光性弾性層171dの熱伝導性を配慮して例
えば10sec等の長さに設定される。ハロゲンランプ
171gに対して行う電力制御は、図5に示したような
位相制御に加えてON/OFF制御を行うことも行われ
る。
【0060】図6は定着制御温度を190℃に設定し
て、電源ONしてよりウォーミングアップに続いて連続
プリントを、本発明による電力制御を行ったときの、温
度センサTS1及びTS2で検知した第1の発熱ローラ
17a及び第2の発熱ローラ47aの表面温度を示した
グラフである。本発明者らは特に透光性弾性層171d
の厚さ方向中央部近くにサーミスタを設けて透明弾性体
部分の温度を検知した。図6のグラフ上に点線をもって
示しているが、本発明による電力制御を行うときは第1
の発熱ローラ17a内の透明弾性体部分については終始
約160℃を越えることがなく、蓄熱されることによっ
て材質的に破壊することがなく、長期にわたってクイッ
クスタートを可能としながら安定して良好な定着がなさ
れることとなった。
【0061】
【発明の効果】本発明による表面発熱ローラを有した定
着装置ではクイックスタートを可能としているが、熱反
応性が早いことから生じ易い激しい温度リップルの発生
を防止して、表面発熱ローラ内部の透明弾性体部分が蓄
熱によって破壊が生じないような電力制御がなされて、
安定して良好な定着がなされる定着装置及び画像形成装
置が提供されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置及びこれを用いる画像形成装
置の一実施の形態を示すカラー画像形成装置の断面構成
図。
【図2】図1の像形成体の側断面図。
【図3】定着装置の構造を示す説明図。
【図4】第1の発熱ローラの断面構成図。
【図5】印加する電力波形の模式図。
【図6】発熱ローラの表面温度を示すグラフ。
【符号の説明】
10 感光体ドラム 11 スコロトロン帯電器 12 露光光学系 13 現像器 17 定着装置 17a 第1の発熱ローラ 171a 透光性基体 171b 熱線吸収層 171c 離型層 171d 透光性弾性層 171g ハロゲンランプ 47a 第2の発熱ローラ 471a 金属パイプ 471b 薄肉ゴム層 471c ハロゲンランプ TS1、TS2 温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 13/00 F16C 13/00 C H05B 3/00 335 H05B 3/00 335 Fターム(参考) 2H033 AA02 BA25 BA32 BB03 BB04 BB13 BB14 BB15 BB18 BB30 CA07 CA28 CA30 CA32 CA48 3J103 AA02 AA14 AA15 AA51 BA03 BA16 BA17 BA24 BA41 FA01 FA12 FA18 GA02 GA57 GA58 GA60 GA66 HA03 HA04 HA11 HA12 HA20 HA41 HA42 HA45 3K058 AA04 AA65 AA72 BA18 CA12 CA23 CA61

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱線を発する熱線照射手段を内部に有し
    て、透光性基体と透光性弾性体と熱線吸収層とから成る
    第1の発熱ローラと、内部に発熱手段を有して金属基体
    とから成る第2の発熱ローラとを有した定着装置におい
    て、第1の発熱ローラの温度検知を行う第1の温度検知
    手段と、第2の発熱ローラの温度検知を行う第2の温度
    検知手段とを有し、第1の発熱ローラの温度制御は第1
    の発熱ローラの検知温度に応じて高温時には小さい電力
    による電力制御を行うと共に、第2の発熱ローラの温度
    制御は第2の発熱ローラの検知温度に応じて電力制御を
    行うことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 熱線を発する熱線照射手段を内部に有し
    て、透光性基体と透光性弾性体と熱線吸収層とから成る
    第1の発熱ローラと、内部に発熱手段を有して金属基体
    とから成る第2の発熱ローラとを有した定着装置におい
    て、第1の発熱ローラの温度検知を行う第1の温度検知
    手段と、第2の発熱ローラの温度検知を行う第2の温度
    検知手段とを有し、連続プリント時の第1の発熱ローラ
    の検知温度低下により生じる第1の発熱ローラの温度制
    御においては初期の規定温度に応じた電力より小さい電
    力に電力制御を行うことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 熱線を発する熱線照射手段を内部に有し
    て、透光性基体と透光性弾性体と熱線吸収層とから成る
    第1の発熱ローラと、内部に発熱手段を有して金属基体
    とから成る第2の発熱ローラとを有した定着装置を設け
    た画像形成装置において、第1の発熱ローラの温度検知
    を行う第1の温度検知手段と、第2の発熱ローラの温度
    検知を行う第2の温度検知手段とを有し、第1の発熱ロ
    ーラの温度制御は第1の発熱ローラの検知温度に応じて
    高温時には小さい電力による電力制御を行うと共に、第
    2の発熱ローラの温度制御は第2の発熱ローラの検知温
    度に応じて電力制御を行うことを特徴とする画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 熱線を発する熱線照射手段を内部に有し
    て、透光性基体と透光性弾性体と熱線吸収層とから成る
    第1の発熱ローラと、内部に発熱手段を有して金属基体
    とから成る第2の発熱ローラとを有した定着装置を設け
    た画像形成装置において、第1の発熱ローラの温度検知
    を行う第1の温度検知手段と、第2の発熱ローラの温度
    検知を行う第2の温度検知手段とを有し、連続プリント
    時の第1の発熱ローラの検知温度低下により生じる第1
    の発熱ローラの温度制御においては初期の規定温度に応
    じた電力より小さい電力に電力制御を行うことを特徴と
    する画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011022517A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、定着装置、およびプログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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