JP2001133632A - テープ心線の単心線分離方法及び単心線分離工具 - Google Patents
テープ心線の単心線分離方法及び単心線分離工具Info
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Abstract
を付けずに一括被覆を除去し、長い単心線分離部を形成
する。 【解決手段】 テープ心線5の端末の一括被覆4を除去
して少なくとも中間位置に配置された単心線3の全部又
は一部の本数を露出させて露出部を形成するか一括被覆
4をそのままにして、該端末部において中間位置に配置
された単心線3の全部又は一部の本数を他の単心線3か
ら区分けしてテープ心線5の厚さ方向にV字状に開き、
区分けされた単心線3の間にテープ心線の軸方向に対し
て垂直方向から引裂き部材6を挿入し、引裂き部材6に
向かってテープ心線5を端末側方向に押し込むか又はテ
ープ心線5を端末側から引張ることによってテープ心線
5の長手方向に前記V字状の分離を進行させると共に一
括被覆の長手方向の引裂きを進行させ、その後前記分離
進行させた部分の単心線に付着した一括被覆を除去す
る。
Description
バの単心線を平行に配置して一括被覆を施したテープ心
線の端末において単心線を分離する方法とそれに使用す
る工具に関する。
造のテープ心線が光ケーブルの主要部材として多量に使
用されている。図15において、1はガラスファイバ、
2は単心被覆、3は単心線、4は一括被覆、5はテープ
心線である。ガラスファイバ1は石英等のガラスを主成
分とするもので、ガラスファイバ1上に紫外線硬化型樹
脂等からなる単心被覆2が施されて単心線3を構成す
る。また、複数本の単心線3を平行に配置してそれらを
一体化するように外側には紫外線硬化型樹脂等からなる
一括被覆4を設けてテープ心線5を構成している。な
お、単心線の本数は4本、8本、12本等、種々の本数
のものがある。
合で、断面での厚さが0.4mm程度、幅が1.1mm
程度と、極めて薄くて細いテープ状の物体であり、内部
の単心線を損傷したり、ガラスファイバの伝送特性を悪
化させたりしないように、曲率半径30mm以下の曲げ
を避ける等、取扱いには細心の注意が必要である。
から内部の単心線を取出して光コネクタ取付け等の作業
を行なおうとする場合、テープ心線から一括被覆を除去
する必要がある。一括被覆の除去に当たっては、ナイフ
等を使って慎重に一括被覆を切り裂く方法、テープ心線
の上に接着剤で別の強度の大きいテープを貼り付けてそ
のテープを引張って一括被覆を剥ぎ取る方法、カンナ状
の工具を使って一括被覆を片面ずつ削り取る方法があ
る。
状の工具を使用する方法は、刃物を使っているので、刃
物の刃先の取扱いに細心の注意を払わないと、単心線を
刃先で傷つけるということが起こり易い。特に一括被覆
を除去する長さが数十cmといった長いものになると、
その危険が大きい。
剥ぎ取る方法は刃物は使わないが、貼り付けたテープを
テープ心線から離間する方向に引張るので、その時テー
プ心線は曲げられ、単心線に極端な曲げを与えて、ガラ
スファイバの伝送特性を悪化させることがある。また、
接着剤が手指、テープ心線の表面等に付着してそれを洗
浄するのに手間がかかる。更に接着剤の硬化に要する時
間も必要で、それが作業の手待ち時間となる。
を解消したテープ心線の端末における単心線の分離方法
及びそれに用いる工具を提供するものである。
心線分離方法は、テープ心線の端末の一括被覆を除去し
て少なくとも中間位置に配置された単心線の全部又は一
部の本数の端末部を露出させて露出部を形成し、該露出
部において中間位置に配置された単心線の全部又は一部
の本数を他の単心線から区分けしてテープ心線の厚さ方
向にV字状に開き、区分けされた単心線の間にテープ心
線の軸方向に対して垂直方向から引裂き部材を挿入し、
引裂き部材に向かってテープ心線を端末側方向に押し込
むか又はテープ心線を端末側から引張ることによってテ
ープ心線の長手方向に前記V字状の分離を進行させると
共に一括被覆の長手方向の引裂きを進行させ、その後前
記分離進行させた部分の単心線に付着した一括被覆を除
去することによって、単心線の分離部を形成するもので
ある。
的薄い場合は、テープ心線の端末部において一括被覆を
除去しないで単心線に一括被覆が付着したままで、中間
位置に配置された単心線の全部又は一部の本数を他の単
心線から一括被覆と共に区分けしてテープ心線の厚さ方
向に一括被覆が付着した単心線をV字状に開いても良
い。
具は、テープ心線の端末における単心線分離に使用する
工具であって、少なくとも、該露出部において中間位置
に配置された単心線の全部又は一部の本数を他の単心線
から区分けしてテープ心線の厚さ方向にV字状に開く心
線区分け手段と、区分けされた単心線の間にテープ心線
の軸方向に対して垂直方向から挿入し得る引裂き部材を
有し、引裂き部材に向かってテープ心線を端末側方向に
導くためのテープ心線ガイド溝を備えたものである。ま
た、テープ心線の端末の一括被覆を一部除去して全部又
は一部の本数の単心線を露出させて露出部を形成する場
合は、テープ心線の単心線分離工具に一括被覆削り取り
手段を併せて備えることもある。
心線分離方法の手順を説明する図であって、図1(A)
は斜視図、図1(B)は側面図である。図1において、
3は単心線、4は一括被覆、5はテープ心線、6は引裂
き部材である。図1では、4本の単心線を有するテープ
心線の例を示している。
おいて、テープの両面の一括被覆4をカンナ等の一括被
覆削り取り手段で5mm〜20mm程度の長さだけ削り
取る。そうすると、その部分では一括被覆4は両側縁部
に一部残るが、広い面の一括被覆は削り取られて単心線
3が4本共露出し露出部が形成される。露出部におい
て、4本の単心線3の内、中間位置の2本の単心線を少
し起こして中間位置の2本と両側縁部の2本とをテープ
心線の厚さ方向にV字状に区分けする。次いで、区分け
した単心線のV字の隙間にテープ心線5の軸方向に対し
て垂直方向から引裂き部材6を差し込む。
〜1mm程度の丸棒、厚さ0.2〜0.5mm程度で側
縁を丸くした板、ナイロン等の糸等を使用することが出
来る。また、引裂き部材の材質としては、金属、プラス
チック等が使用出来る。金属棒、硬質プラスチック板等
簡単に曲がらない素材の場合は、片側を支持するだけで
固定出来るが、糸のように長手方向に曲がり易い場合
は、両端を固定する。
線を端末方向に押し込むか、テープ心線の端末側である
露出した単心線を引裂き部材6から遠ざかる方向に引張
るかする。そうすると、引裂き部材6が中間位置の2本
の単心線と両側縁部の2本の単心線との間に食い込んだ
状態でテープ心線の長手方向に移動するので、V字状の
区分けが長手方向に進行すると共に一括被覆4が長手方
向に引裂かれる。単心線の分離長さは数十cmになるこ
とが多いが、必要な長さだけ引裂き部材に対するテープ
心線の押し込み又は引張りを行ない、一括被覆の引裂き
を行なう。図2はその引裂きを行なっている状態を示す
図で、図2(A)は側面図、図2(B)はX方向横断面
図である。
が、引裂き部材6を外して、引裂かれた部分において単
心線に付着した一括被覆を後述するような方法で取外し
て除去すれば、単心線が4本に分離された分離部を形成
することが出来る。なお、最初にカンナ等で一括被覆を
削り取った部分は単心線がカンナの刃等で傷ついている
可能性があるので、その部分は切断除去する。
2本と両側縁部の単心線2本とに区分けする例を説明し
たが、テープ心線に含まれる単心線が8本、12本等本
数が多い場合には、中間位置と両側縁部のそれぞれの単
心線の本数は同じである必要はない。全体が8本の場
合、中間位置4本、両側縁部4本でも良いし、中間位置
6本、両側縁部2本でも良い。なお分離部において、両
側縁部の単心線に付着する一括被覆は両側縁部の単心線
を抱き込むように付着するので、両側縁部の2本だけを
残して他の中間位置の単心線を全て区分けするのが望ま
しい。
ナによる削り取りをテープの両面で行なう例を示した
が、中間の区分け対象となる単心線のみをV字型に起こ
すことが出来れば良いので、削り取り面は片面でも良い
し、また中間位置の単心線の部分だけを露出させるよう
に削り取る方法でもよい。
工具の実施形態を示す斜視図で、図4(A)(B)はそ
の工具の2つのレバーそれぞれの内面を示す斜視図であ
る。また、図5はY方向断面図、図6(A)(B)
(C)は、心線区分け手段付近の正面図、平面図、側面
図である。
心線、5はテープ心線、6は引裂き部材、6aは突出し
部、6bは連結支持部、11、12はレバー、13、1
4はカンナ部材、13a、14aは刃、13b、14b
は削り屑排出口、13c、14cはテープ心線載置部、
15は一括被覆削り取り手段、16は落とし溝部材、1
6a、16bは落とし溝、17は押え込み部材、17
a、17bは押え込み凸部、18は心線区分け手段、1
9はテープ心線ガイド部材、19aはテープ心線ガイド
溝、20は蓋部材、20aは板バネ、21は一括被覆分
離部材である。
ており、図示しないバネでV字状に開くように付勢され
ている、一方のレバー11の内面には、カンナ部材1
3、落とし溝部材16、テープ心線ガイド部材19が固
定されており、他方のレバー12の内面には、カンナ部
材14、押え込み部材17、引裂き部材6、蓋部材20
が配置又は固定されている。レバー12の外側表面に配
置した突出し部6aをレバー12の長手方向に動かすこ
とによって、連結支持部6bを介して引裂き部材6をレ
バー12の長手方向に移動させることが出来る。
プ心線ガイド溝19aを設け、その溝にテープ心線5を
挿入した時、テープ心線が溝から飛び出さないようにゴ
ム板等からなる蓋部材20にて蓋をする。なお、蓋部材
20は板バネ20aに固定されてテープ心線ガイド部材
19側に向かって付勢されており、レバー11と12と
を完全に閉じない時であっても、蓋機能を果たすように
なっている。
ンナ部材13と14で構成され、図5のY方向断面図に
示すように、レバー11、12を閉じた時に対向して互
いに押圧し合うようになっている。また、カンナ部材1
3、14は刃13a、14a及び削り屑排出口13b、
14b、テープ心線載置部13c、14cを備えてい
る。そして、テープ心線載置部13c、14c間にテー
プ心線の端末部を挿入し、レバー11、12を閉じてテ
ープ心線を端末とは反対方向に引抜くことによって、端
末部の一括被覆の一部に刃13a、14aを食い込ませ
て削り取る。なお、一括被覆の削り屑は、削り屑排出口
13b、14bから排出する。
を示す側面図、図8(A)(B)(C)は、テープ心線
端末の一括被覆の一部を削り取った状態を示す側面図、
横側面図、平面図である。この工具では、刃13a、1
4aがテープ心線5の両面に当たって食い込み、一括被
覆4を削り取るので、図8に示すように一括被覆4の両
側縁部は両側縁部の単心線3に付着した状態で残る。し
かし、この一括被覆の残留部分をそのままにしておいて
も、その後の作業には特に支障を生じることはない。
置をテープ心線5の長手方向に少しずらせているのは、
刃の食い込み位置の反対側にテープ心線載置部を位置さ
せることよってテープ心線が撓むのを少なくするためで
ある。しかし、テープ心線5に対して刃13aと14a
の位置を対称位置とすることも可能である。
示す通り、2段の落とし溝16a、16bを有する落と
し溝部材16と、2段の押え込み凸部17a、17bを
有する17は押え込み部材とが、2つのレバーの内側に
対向して配置され、レバー11、12をグリップして閉
じた時には、落とし溝16a、16bに押え込み凸部1
7a、17bが入り込む。
ド部材19のテープ心線ガイド溝19aの挿入して、そ
の端末の単心線露出部を落とし溝部材16と押え込み部
材17との間に配置して、レバー11、12を閉じる
と、単心線3の中間位置の2本は落とし溝16aの底
に、単心線の両側縁部の2本は落とし溝16bの底に落
とし込まれて、単心線はV字状に区分けされる。また、
レバー11、12を閉じると、テープ心線ガイド部材1
9には蓋部材20が当接して、テープ心線5の長手方向
の一部はテープ心線ガイド溝19a内に閉じ込められ
る。
突出し部6aを動かすことによって、区分けによって出
来たV字状の隙間にテープ心線の軸方向に対して垂直方
向から、金属、硬質プラスチック等で出来た棒状又は板
状の引裂き部材6を挿入する。その後、レバー11、1
2を押さえている手を離すことによって、レバー11と
12の間が少し開き、落とし溝部材16と押え込み部材
17との間は開放される。なおこの場合においても、蓋
部材20は板バネ20aによってテープ心線ガイド部材
19に押付けられているので、テープ心線5はテープ心
線ガイド溝19a内に閉じ込められた状態は維持され
る。
閉じた状態でも、突出し部6aによる引裂き部材6を押
し込みに連動して、落とし溝部材16と押え込み部材1
7との間を開放させるような機構にすることも可能であ
る。またその方が、手でレバーをグリップしたまま、次
のテープ心線の押し込み作業を行なうことが出来るの
で、作業を行ない易い。
字状に区分けし、その間に引裂き部材6を挿入した状態
で、心線区分け手段18の落とし溝部材16と押え込み
部材17との間を開放してこの間の単心線の押圧状態を
解除して、引裂き部材6に向かってテープ心線5を端末
方向に手で押し込むか、又はテープ心線を端末の露出し
た単心線側から引張ることによって、テープ心線5の長
手方向に単心線の区分けを進行させ、同時にテープ心線
の一括被覆を長手方向に引裂くことが出来る。
の単心線が押し上げられ、その単心線に押されて一括被
覆が長手方向に引裂かれる。また、テープ心線5はテー
プ心線ガイド溝19a内をテープ心線の長手方向に滑り
ながら移動するので、テープ心線ガイド溝によってテー
プ心線は直進するようにガイドされる。図9は、その引
裂き状態を示す側面図である。またこの時の引裂き長
は、テープ心線の端末における単心線分離の所要長に合
わせて決めれば良い。
プ心線を工具から取出し、単心線分離部に付着した一括
被覆を除去する。図10(A)(B)は、中間位置の単
心線側に付着した一括被覆の除去方法を示す図であっ
て、21は一括被覆除去部材、21aは平面板部であ
る。一括被覆除去部材21は金属又は硬質プラスチック
で出来たコの字型に部材で、平面板部21aを有する。
コの字の内側に単心線3を通して平面板部21aの外側
に一括被覆4をガイドさせながら、テープ心線を一括被
覆除去部材に向かって矢印方向に押し込むことによっ
て、平面板部21aによって一括被覆の除去を行なう。
なお、平面板部21aのエッジ部分は丸く加工して、単
心線3を傷つけることがないようにする。
すように本発明のテープ心線の単心線分離工具にかかる
レバー12の表面の固定しておくことによって、工具の
単一化を図ることが出来る。また、一括被覆除去部材の
形状は、図10(C)(D)に示すような形状とするこ
とも可能である。図10(C)に示す一括被覆除去部材
22は、断面L字型で平面板部22aをレバー12の表
面に平行にして固定したものである。また、図10
(D)に示す一括被覆除去部材23は、断面コの字型で
コの字の両端をレバー12に固定し、コの字の中間辺を
平面板部23aとしてものである。
覆は、中間位置の単心線の数が多くない場合は、図10
(E)に示すように単心線の端部及び一括被覆の端部を
手で持って張力を加えながら矢印方向に3方向から引張
ることによって、一括被覆と単心線を分離させ、一括被
覆4を単心線3から除去することも可能である。
一括被覆の除去方法を示す図である。この場合は、両側
縁部の単心線を抱き込むようにして一括被覆が付着して
いるので、単心線の端末を手で持って張力を加えながら
手を矢印方向に移動させて、単心線を一括被覆から離脱
させることによって、工具を使うことなく付着した一括
被覆を除去することが出来る。なお、この離脱作業は両
側縁部の単心線毎に行なう。
心線分離工具の他の実施形態を示す図であって、図12
(A)(B)はテープ心線の単心線分離工具の2つのレ
バーのそれぞれの内面を示す斜視図、図12(C)はそ
の工具のY方向断面図である。図12において、15’
は一括被覆削り取り手段、24は押え板である。
おいては、一括被覆削り取り手段15は2つのレバー1
1、12のそれぞれの内面に設けたカンナ部材13、1
4からなるものであったが、図12に示す工具において
は、一括被覆削り取り手段15’をカンナ部材13と押
え板24で構成し、一方のレバー11の内面にはカンナ
部材13を固定し、他方のレバー12の内面には押え板
24を固定する。また、カンナ部材13を固定した側の
レバー11には心線区分け手段18の落とし溝部材16
を固定し、押え板24を固定した側のレバー12には心
線区分け手段18の押え込み部材17を固定する。
ナ部材を固定することによって、工具の構成部品数を減
らして工具のコストを安価にすることが出来る。また、
カンナ部材の刃の位置調整も容易になり、被覆除去対象
のテープ心線の単心線を傷つけることも少なくなる。ま
た、調整に要する時間を短縮することが出来る。なお、
カンナ部材と押え板の間にテープ心線を挟んで引抜くだ
けで、テープ心線の片面側の一括被覆を容易に除去する
ことが出来る。
心線は次のようにして心線の区分けを行なう。図13は
図12の工具を使って片面側の一括被覆を除去したテー
プ心線の心線区分けを説明する図である。そして、図1
3(A)(B)は区分け前の状態を示すX方向断面図と
正面図を、図13(C)(D)は区分け後の状態を示す
X方向断面図と正面である。
(A)(B)に示すように、心線区分け手段の押え込み
部材17をテープ心線5の一括被覆4が残っている面側
に配置し、心線区分け手段の落とし溝部材16をテープ
心線5の一括被覆を除去して単心線が露出した面側に配
置して、両者を挟み込む。そうすると、図13(C)
(D)に示すように、押え込み部材17の押え込み凸部
17aが一括被覆4を突き破って4本の単心線中の中間
の2本を、落とし溝部材16の落とし溝16aに押し込
み、心線区分けを行なうことが出来る。
突き破られた部分がわずかに付着するが、後の作業に支
障をもたらすことはない。また、押え込み部材17をテ
ープ心線5の一括被覆4を除去した側に配置すると、押
え込み凸部17aによって、2本の単心線と共に一括被
覆が長手方向に持ち上げられ、上手く単心線の区分けが
出来ないので、好ましくない。
削り取り手段と心線区分け手段とを隣接して配置し、一
括被覆削り取り手段15’の押え板24を配置したレバ
ー12と押え込み部材17を配置したレバー12を同じ
側にしたので、一括被覆の片面除去を行なったテープ心
線を横に平行移動するだけで、一括被覆の残った面側に
押え込み部材17が位置することが出来る。従って、テ
ープ心線を裏返す等の作業をすることなく、直に心線区
分け作業を行なうことが出来る。
法において、当初に一括被覆削り取り手段でテープ心線
の端末部の一部一括被覆を除去した部分は、単心線が傷
つけられていることもあるので、通常はその部分の単心
線は切断して廃棄する。
では、テープ心線の端末において、まず一括被覆を除去
して少なくとも中間位置に配置された単心線の全部又は
一部の本数の端末部を露出させて露出部を形成する工程
が必要であったが、テープ心線の一括被覆が比較的薄い
場合は、最初の単心線の露出部を形成しなくても、単心
線に一括被覆を付けたままで単心線の区分けを行なうこ
とが可能である。図14はその方法を説明する図であっ
て、図14(A)(B)は区分け前の状態のX方向断面
図と正面図を、図14(C)(D)は区分け後の状態の
X方向断面図と正面図を示す。
(A)(B)に示すように、心線区分け手段の押え込み
部材17及び落とし溝部材16でもってテープ心線5に
一括被覆4を施したままで挟み込む。そうすると、図1
3(C)(D)に示すように、押え込み部材17の押え
込み凸部17aが一括被覆4を突き破って4本の単心線
中の中間の2本を一括被覆4の一部と共に落とし溝部材
16の落とし溝16aに押し込み、心線区分けを行な
う。これによって、中間の2本の単心線にも一括被覆の
突き破られた部分がわずかに付着するが、後の作業に支
障をもたらすことはない。
いて単心線を分離する場合に限らず、テープ心線の長手
方向の中間部においての単心線の分離にも適用が可能で
ある。また、このテープ心線の単心線分離方法を採用す
る場合は、図3、図4又は図12に示すテープ心線の単
心線分離工具において、一括被覆削り取り手段15又は
15’は無くても良い。
は、テープ心線の端末の一括被覆を除去して単心線の全
部又は一部の本数を露出させて露出部を形成し、該露出
部において中間位置に配置された単心線の全部又は一部
の本数を他の単心線から区分けしてテープ心線の厚さ方
向にV字状に開き、区分けされた部分に引裂き部材を挿
入し、引裂き部材に向かってテープ心線を押し込むか又
はテープ心線を端末側から引張ることによって、テープ
心線の長手方向の区分けと一括被覆の長手方向の引裂き
を進行させ、その後その部分の単心線に付着した一括被
覆を除去することによって、単心線の分離部を形成する
ものであるので、後刻端末の切除する部分を除いて単心
線の分離部を刃物を使うことなく形成することが出来る
ので、単心線を傷つけることがない。また、分離部が数
十cmと長い場合であっても、容易に分離作業を行なう
ことが出来る。
場合は、テープ心線の端末での露出部形成を行なわなく
ても、単心線と一括被覆を一緒にして心線区分けを行な
い、中間位置に配置された単心線の全部又は一部の本数
と他の単心線とを一括被覆が付着したままでテープ心線
の厚さ方向にV字状に開くことが出来る。
面に、一括被覆削り取り手段、心線区分け手段、引裂き
部材、テープ心線ガイド溝を配列固定した本発明のテー
プ心線の単心線分離工具は、一組の工具内にテープ心線
の端末において単心線を分離する工具の主要部を全て内
蔵しているので、その工具さえあれば、簡単にテープ心
線の端末において単心線の分離作業を行なうことが出来
る。また、テープ心線の端末での露出部形成作業を行な
わない場合は、一括被覆削り取り手段の配列固定は不要
である。
覆削り取り手段は、テープ心線を挟んで引張るだけで、
端末部の一括被覆の一部分の削り取りを簡単に行なうこ
とが出来る。また、2段溝の落とし溝部材と2段突起の
押え込み部材を備えた心線区分け手段は、テープ心線を
挿入してレバーを閉じるだけで、両側縁部の単心線と中
間位置の単心線とをV字状に区分けすることが出来る。
また、その区分け部分に引裂き部材を挿入して、テープ
心線をテープ心線ガイド溝に沿って押し込むか引張るだ
けで、テープ心線の単心線の分離長が長いものであって
も容易に単心線の区分け及び一括被覆の引裂きを進行さ
せることが出来る。
した工具は、部品点数が少なく安価な工具とすることが
出来、刃の位置調整も容易であって、対向する2つのカ
ンナ部材を有する工具とほぼ同様な操作で使用すること
が出来るので、好ましい形態である。また、一括被覆削
り取り手段が不要の場合は、更に安価な工具とすること
が出来る。
説明する図である。
いる状態を示す図であって、(A)は側面図、(B)は
X方向横断面図である。
態を示す斜視図である。
離工具の実施形態における2つのレバーのそれぞれ内面
を示す斜視図である。
単心線分離工具にかかる心線区分け手段付近の正面図、
平面図、側面図である。
図である。
被覆の一部を削り取った状態を示す側面図、横側面図、
平面図である。
図である。
に付着した一括被覆の除去方法を示す図である。また、
(C)(D)は他の一括被覆除去部材の例を示す正面図
である。
去方法を示す図である。
分離工具の他の実施形態における2つのレバーのそれぞ
れ内面を示す斜視図であって、(C)はそのY方向断面
図である。
を説明する図であって、(A)(B)は区分け前の状態
のX方向断面図と正面図を、(C)(D)は区分け後の
状態のX方向断面図と正面図を示す。
行なう方法を説明する図であって、(A)(B)は区分
け前の状態のX方向断面図と正面図を、(C)(D)は
区分け後の状態のX方向断面図と正面図を示す。
Claims (13)
- 【請求項1】 光ファイバの単心線を複数本平行に配置
して一括被覆を施したテープ心線の端末において各単心
線を分離する方法であって、テープ心線の端末の一括被
覆を除去して少なくとも中間位置に配置された単心線の
全部又は一部の本数の端末部を露出させて露出部を形成
し、該露出部において中間位置に配置された全部又は一
部の本数の単心線を他の単心線から区分けしてテープ心
線の厚さ方向にV字状に開き、区分けされた単心線の間
にテープ心線の軸方向に対して垂直方向から引裂き部材
を挿入し、引裂き部材に向かってテープ心線を端末側方
向に押し込むか又はテープ心線を端末側から引張ること
によってテープ心線の長手方向に前記V字状の分離を進
行させると共に一括被覆の長手方向の引裂きを進行さ
せ、その後前記分離進行させた部分の単心線に付着した
一括被覆を除去することによって、単心線の分離部を形
成することを特徴とするテープ心線の単心線分離方法。 - 【請求項2】 光ファイバの単心線を複数本平行に配置
して一括被覆を施したテープ心線の各単心線を分離する
方法であって、テープ心線の端末部又は中間部において
幅方向の中間位置に配置された全部又は一部の本数の単
心線を他の単心線からそれぞれ一括被覆が付着したまま
で区分けしてテープ心線の厚さ方向に一括被覆が付着し
た単心線をV字状に開き、区分けされた単心線の間にテ
ープ心線の軸方向に対して垂直方向から引裂き部材を挿
入し、引裂き部材に向かってテープ心線を長手方向に押
し込むか又はテープ心線を長手方向から引張ることによ
ってテープ心線の長手方向に前記V字状の分離を進行さ
せると共に一括被覆の長手方向の引裂きを進行させ、そ
の後前記分離進行させた部分の単心線に付着した一括被
覆を除去することによって、単心線の分離部を形成する
ことを特徴とするテープ心線の単心線分離方法。 - 【請求項3】 前記V字状の区分けに当たって、テープ
心線の両側縁部に配置された2本の単心線と他の単心線
とをV字状に区分けすることを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載のテープ心線の単心線分離方法。 - 【請求項4】 光ファイバの単心線を複数本平行に配置
して一括被覆を施したテープ心線の端末における単心線
分離に使用する工具であって、少なくとも、テープ心線
の端末部において中間位置に配置された全部又は一部の
本数の単心線を他の単心線から区分けしてテープ心線の
厚さ方向にV字状に開く心線区分け手段と、区分けされ
た単心線の間にテープ心線の軸方向に対して垂直方向か
ら挿入し得る引裂き部材を有し、引裂き部材に向かって
テープ心線を端末側方向に導くためのテープ心線ガイド
溝を備えたことを特徴とするテープ心線の単心線分離工
具。 - 【請求項5】 片端が枢軸されバネでV字状に開くよう
に付勢され手で押えることによって閉じることが出来る
2本のレバーの対向する内面に、少なくとも前記心線区
分け手段、前記引裂き部材、前記テープ心線ガイド溝が
固定されていることを特徴とする請求項4に記載のテー
プ心線の単心線分離工具。 - 【請求項6】 テープ心線の端末の一括被覆を除去して
全部又は一部の本数の単心線の端末部に露出部を形成す
る一括被覆削り取り手段を備えたことを特徴とする請求
項4に記載のテープ心線の単心線分離工具。 - 【請求項7】 片端が枢軸されバネでV字状に開くよう
に付勢され手で押えることによって閉じることが出来る
2本のレバーの対向する内面に、前記一括被覆削り取り
手段、前記心線区分け手段、前記引裂き部材、前記テー
プ心線ガイド溝が固定されていることを特徴とする請求
項6に記載のテープ心線の単心線分離工具。 - 【請求項8】 前記心線区分け手段は、テープ心線の両
側縁部に近い単心線と中間位置の単心線とを区分けして
落とし込む2段構成の落とし溝を有する落とし溝部材
と、該落とし溝の溝底へ単心線を押え込む2段構成の凸
部を有する押え込み部材からなり、落とし溝部材は一方
のレバーの内面に押え込み部材は他方のレバーの内面に
固定されていることを特徴とする請求項5又は請求項7
に記載のテープ心線の単心線分離工具。 - 【請求項9】 前記一括被覆削り取り手段は刃を有する
カンナ部材と押え板とからなり、該カンナ部材は2本の
レバーのうち片側のレバーの内面に固定され他方のレバ
ーの内面には該押え板が固定されており、前記心線区分
け手段の落とし溝部材と押え込み部材のうち押え込み部
材が固定されたレバーは前記押え板が固定されたレバー
と同一側であることを特徴とする請求項7に記載のテー
プ心線の単心線分離工具。 - 【請求項10】 前記引裂き部材は片側で支持された棒
状又は板状部材であって、前記引裂き部材に連結されレ
バー表面に配置された突出し部を移動させることによっ
て、テープ心線の厚さ方向にV字状に区分けされた単心
線間に前記引裂き部材を挿抜することを特徴とする請求
項5又は請求項7に記載のテープ心線の単心線分離工
具。 - 【請求項11】 前記V字状に区分けされた単心線間へ
の前記引裂き部材の挿入に連動して、前記心線区分け手
段の押え込み部材の凸部は落とし溝から脱出することを
特徴とする請求項10に記載のテープ心線の単心線分離
工具。 - 【請求項12】 前記テープ心線ガイド溝は、前記心線
区分け手段へテープ心線をガイドし得る一方のレバーの
内面位置に固定されており、該テープ心線ガイド溝にテ
ープ心線を挿入した時、その溝からテープ心線が脱出し
ないように押える蓋部材が他方のレバーの内面に板バネ
を介して固定されており、前記レバーを完全に閉じなく
ても前記蓋部材は板バネによって前記テープ心線ガイド
溝を蓋する機能を有することを特徴とする請求項5又は
請求項7に記載のテープ心線の単心線分離工具。 - 【請求項13】 前記レバーの表面にレバー表面に対し
て平行な平面板部を有する一括被覆分離部材を固定した
ことを特徴とする請求項5又は請求項7に記載のテープ
心線の単心線分離工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000042660A JP3530098B2 (ja) | 1999-02-22 | 2000-02-21 | テープ心線の単心線分離工具 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-42903 | 1999-02-22 | ||
JP4290399 | 1999-02-22 | ||
JP11-239127 | 1999-08-26 | ||
JP23912799 | 1999-08-26 | ||
JP2000042660A JP3530098B2 (ja) | 1999-02-22 | 2000-02-21 | テープ心線の単心線分離工具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001133632A true JP2001133632A (ja) | 2001-05-18 |
JP3530098B2 JP3530098B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=27291380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000042660A Expired - Lifetime JP3530098B2 (ja) | 1999-02-22 | 2000-02-21 | テープ心線の単心線分離工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3530098B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009210930A (ja) * | 2008-03-05 | 2009-09-17 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光ファイバテープ及びその単心分離工具 |
-
2000
- 2000-02-21 JP JP2000042660A patent/JP3530098B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009210930A (ja) * | 2008-03-05 | 2009-09-17 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 光ファイバテープ及びその単心分離工具 |
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Publication number | Publication date |
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JP3530098B2 (ja) | 2004-05-24 |
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