JP2001133329A - 光ファイバセンサ - Google Patents

光ファイバセンサ

Info

Publication number
JP2001133329A
JP2001133329A JP31500499A JP31500499A JP2001133329A JP 2001133329 A JP2001133329 A JP 2001133329A JP 31500499 A JP31500499 A JP 31500499A JP 31500499 A JP31500499 A JP 31500499A JP 2001133329 A JP2001133329 A JP 2001133329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
optical fiber
interferometer
subcarrier
fiber sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31500499A
Other languages
English (en)
Inventor
Riyoutaku Satou
陵沢 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP31500499A priority Critical patent/JP2001133329A/ja
Publication of JP2001133329A publication Critical patent/JP2001133329A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理分解能の高い光ファイバセンサを提供す
る。 【解決手段】 変調波発生器11で出力される変調波を
光源12に入力し、干渉計18を通過させる。 干渉光
はO/E変換器14aおよびO/E変換器14bで変換され、
除算器15で除算してサブキャリア成分のみを出力す
る。自乗器16−nでサブキャリア成分をn回自乗し、
周波数測定器17でサブキャリア成分の周波数を測定す
ることで温度を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流信号を検出す
る光ファイバセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直流信号を検出する光ファイバセ
ンサとして次に示すものがある。M. Corke, A. D. Ker
sey, D. A. Jackson,J. D. C. Jones,"All-Fiber 'M
ichelson' Thermometer",Electronics Letters, vol.
19. No. 13,pp 471-472,1983。以下に、この文献に
紹介された技術を簡単に説明する。レーザ光源から出力
される鋸歯状波で周波数変調された光を干渉計に通す。
干渉計のセンシングアームには熱膨張の大きい材料をコ
ーティングしたプローブを用い、干渉計の光路差が温度
により変化する構成とする。干渉計からの出力光をO/E
変換器(フォトダイオード)で電気信号に変換して得ら
れるサブキャリア(光ビートとも言う)の周波数は干渉
計の光路差に比例しているため、サブキャリアの周期を
測定してプローブの温度を検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の構造で
は、以下のような問題が生じてしまう。 1.位相が不安定なサブキャリアの周期を測定するため、
複雑な処理が必要となる。 2.処理分解能を高くするには高周波かつ高精度のクロッ
クが必要とされ、処理分解能を高くすることが難しい。 3.測定環境の圧力が大きく変化する場合、測定対象の温
度だけでなく圧力でも光路差が変化するため測定誤差が
生じてしまう。 4.大きな振動が加わったときにサブキャリアの位相が高
速でシフトするため測定誤差が生じる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願発明の光ファイバセンサは、変調波を発生す
る変調波発生器と、変調波発生器で発生した変調波によ
って周波数変調された光を出力する光源と、光源から出
力される周波数変調された光が入射する干渉計であっ
て、光路差に応じて干渉光を出力する干渉計と、干渉計
の光路差に応じて出力された干渉光からサブキャリアを
抽出するサブキャリア抽出手段と、サブキャリア抽出手
段で抽出されたサブキャリアを自乗する自乗器と、自乗
器で自乗されたサブキャリアの周波数を測定するサブキ
ャリア周波数測定器と、を備える。
【0005】
【発明の実施の形態】《具体例1》 <構成>図1は本発明による具体例1の光ファイバセン
サの構成図である。変調波発生器11の出力が光源12
に入力し、光源12の出力は光カプラ13に入力し、2
つに分割された光の一方は干渉計18、もう一方はO/E
変換器14bに入力する。干渉計18に入力した光は光
カプラ2で分割され、それぞれセンシングアームとリフ
ァレンスアームを通過し、ミラーで反射し、再度センシ
ングアームとリファレンスアームを通過し光カプラ2で
干渉した後、O/E変換器14aに入力する。 O/E変換器
14aおよびO/E変換器14bの出力は除算器15に入
力し、除算器15の出力は自乗器16−1に入力し、自
乗器16−1の出力は自乗器16−2に入力し、をn回
繰り返して最終段の自乗器16−nの出力は周波数測定
器17に入力する。周波数測定器17には、変調波発生
器11からのタイミング信号が入力される。
【0006】<動作>変調波発生器11から出力する変
調波は光源12に入力する。変調波発生器11で生成す
る変調波は干渉計18の光路差が一定の状態でサブキャ
リアの周波数が一定になる関数とする。本具体例では、
変調波として鋸歯状波を用いる。
【0007】光源12では入力された変調波で周波数変
調された光を出力する。光源12の出力光を光ファイバ
を通して光カプラ13に入力し、2つに分割された光の
一方は干渉計18、もう一方はO/E変換器14bに出力
する。干渉計18に入力した光は光カプラ2で分割さ
れ、それぞれセンシングアームとリファレンスアームを
通過し、ミラーで反射し、再度センシングアームとリフ
ァレンスアームを通過し光カプラ2で干渉した後、O/E
変換器14aで電気信号に変換される。この時、O/E変
換した出力VSTD は、周波数変調が連続的な範囲内では
(1)式で表される。光源12の特性で周波数変調と同時
に強度も変調されるため、O/E変換器14aの出力波形
はサブキャリア成分と光源12での強度変調成分I(t)
との積となる。 VSTD = I(t)・{a+b・cos[2π(fs+fd(t))+θ(t)]} ・・・( 1) ここで、tは時間、πは円周率、I(t)は光源12の特性
で、周波数変調と同時に起こる強度変調の変調度を表す
関数、aは干渉計18に一定強度の光が入力したときにO
/E変換器14aから出力される直流成分、bはサブキャ
リア成分の振幅、fSは直線的な周波数変調が成されたと
きに得られるサブキャリア周波数、fd(t)は光源12で
起こる周波数変調の歪みで、光ファイバ内での光速の周
波数依存性などで発生するサブキャリア周波数の変化分
を表す関数、θ(t)はサブキャリア成分の位相で、干渉
計18における光路差の微小な変化で変動する量であ
る。本具体例ではfd(t)が零となるように光源12に入
力する変調波を変形してあるためO/E変換器14aの出
力VO/E1は(2) 式で表される。 VO/E1 = I(t)・{a+b・cos[2πfs+θ(t)]} ・・・(2) O/E変換器14bの出力VO/E2は光源12での強度変調
成分I(t)に比例し、(3)式で表される。 O/E変換器14
bの出力波形は光源12での強度変調成分となる。 VO/E2 =k・ I(t) ・・・(3) ここでkは定数である。O/E変換器14aの出力VO/E1
およびO/E変換器14bの出力VO/E2が入力される除算
器15は、O/E変換器14aの出力VO/E1をO/E変換器1
4bの出力VO/E2で除算し、さらに干渉出力波形の直流
成分の除去も行い、(4)式で表されるサブキャリア成分
0だけを自乗器16−1に出力する。 V0 = A・cos[2πfs+θ(t)] ・・・(4) ここでAは定数である。直流成分が除かれてサブキャリ
ア成分のみが入力される自乗器16−1はサブキャリア
成分を自乗することにより周波数が2倍になったサブキ
ャリア成分V1 を出力する。自乗器16−2はサブキャ
リア成分V1 を自乗してさらに周波数が2倍になったサ
ブキャリア成分V2 を出力する。最終段の自乗器16−
nの出力は周波数測定器17に入力する。 n回の自乗処
理と直流成分の除去が成された自乗器16−nから出力
されるサブキャリア成分Vnは(5) 式で表され、 サブキ
ャリア成分V0の周波数fSが2n倍された出力が得られ
る。 Vn = A・(1/2)n・cos[2π2nf0+2nθ(t)] ・・・(5) 自乗器の数nは周波数測定に必要なS/N比が確保できる
範囲内で設定する。周波数測定器17は、変調波発生器
11からのタイミング信号を受けて、サブキャリアが連
続的に変化する変調波1周期の間に最終段の自乗器16
−nの出力である2n倍されたサブキャリア周波数2nfS
を零クロスカウント法やフーリエ変換法などの手段を用
いて測定し、プローブの温度を検出する。プローブの長
さは加わる温度により変化するため、干渉計18の光路
差も温度により変化する。測定した周波数からプローブ
の温度を求める方法は公知の方法により行う。
【0008】本具体例では変調波発生器11から光源1
2に送る変調波を、鋸歯状波を光源12の特性に合わせ
て変形した波形とする例で説明したが、三角波など波形
の一部が傾斜を持った直線となる他の形の波形を光源1
2の特性に合わせて変形した波形とすることもできる。
また、具周波数測定器17では変調波発生器11からの
タイミング信号を受けてサブキャリアが連続して発生し
ている時間内に測定する例を示したが、変調波の不連続
点で発生する測定誤差が無視できる場合はタイミング信
号は不要になる。
【0009】干渉計は、マイケルソン型干渉計を用いる
例で説明したが、マッハツェンダ型干渉計を構成して光
路差を測定する構成、ファブリペロー型干渉計を構成し
て複数の反射点の間隔を測定する構成など、他の型の干
渉計を用いることもできる。光源12からO/E変換器の
間の光を光ファイバで伝搬させ、光カプラで分割する例
で説明したが、空中を伝搬させハーフミラーで分割し、
プローブにミラーを取り付けるバルク干渉計を用いてを
構成することもできる。
【0010】<効果>本具体例によれば、サブキャリア
周波数を2n倍にしたため、高い分解能が得られる。自
乗器の数を多くすることによって高い分解能を得ること
ができるが、サブキャリアの振幅が変化する場合、自乗
を繰り返すと振幅変化幅が助長されるためにサブキャリ
アのスペクトルの広がりなどの現象が起こりS/N比が低
下してしまう。よって自乗器の数が制約されてしまう。
本具体例ではサブキャリアの振幅を一定にしたことによ
り自乗器の数nを多くでき、よって分解能が高くなる。
【0011】変調の直線性が悪い光源を用いた場合にお
いても、変調波を変形させることで光路差が一定の場合
にサブキャリア周波数も一定になるようにしたことによ
り、サブキャリアのスペクトルの広がりを防ぐことがで
き、サブキャリア周波数の変動とフィルタなどの周波数
特性の偏差により発生するサブキャリアの振幅変化を防
ぐことができる。よってサブキャリアのスペクトルが尖
鋭になり、自乗器の数を多くできるので分解能が高くな
る。
【0012】また、周期ではなく周波数を測定すること
により、零クロスカウント法などの周波数測定手段を用
いた単純な構成を使用することができる。
【0013】《具体例2》 <構成>図2は本発明による具体例2の光ファイバセン
サの構成図である。具体例1と同じ構成には同じ符号を
付して説明を省略する。 O/E変換器14の出力はBPF
(Band Pass Filter:帯域通過フィルタ)21に入力
し、 BPF21の出力は振幅変動補償器22に入力さ
れる。振幅変動補償器22の出力は自乗器16とHPF
(High Pass Filter:高域通過フィルタ)23を交互に
n回通過する構成とする。最終段のHPF23−nの出
力は周波数測定器17に入力する。
【0014】BPF21の低域遮断周波数fLと高域遮断
周波数fH、m番目(m=1〜n)のHPF23の遮断周波
数fmは次の条件を満たす設定とする。 fL ≦ fSL ・・・(6) fSH ≦ fH ・・・(7) fH−fSL ≦fm ・・・(8) fSH−fL ≦fm ・・・(9) fm ≦ 2mfSL ・・・(10) ここで、fSLとfSHは測定する温度範囲内で発生するサブ
キャリア周波数の下限と上限である。自乗器とHPF2
3の数nは周波数測定に必要なS/N比が確保できる範囲
で設定する。
【0015】<動作>具体例1と同様に光源12から出
力された光は、分割せずに干渉計18に入力した後に光
カプラ2で分割され、具体例1と同様に干渉計18を通
過した後O/E変換器14で電気信号に変換される。電気
信号が入力されるBPF21では、使用帯域(低域遮断
周波数fL以上かつ高域遮断周波数fH以下)外の周波数成
分を雑音成分として除去して出力する。振幅変動補償器
22は入力波形の振幅を一定にして出力する機能を持
ち、光源12の特性で周波数変調と同時に発生する強度
変調、伝送損失の変動などで発生するBPF21の出力
での振幅変動を除去し(4)式で表される波形を出力す
る。
【0016】BPF21で帯域外雑音成分が除去された
自乗器16−1の入力スペクトル、自乗器16−1の出
力スペクトル、HPF23−1の出力スペクトルおよび
HPF23−nの出力スペクトルを図3(a)〜(d)
に示す。図3(a) に示す自乗器16−1の入力スペ
クトルは、周波数fSのサブキャリア成分とBPF21を
通過したfL〜fHの雑音成分の和となる。図3(b) に
示す自乗器16−1の出力スペクトルは、入力スペクト
ル2つの畳み込み積分で表され、周波数が2倍の2fSに
なったサブキャリア成分、fS+fL〜fS+fHの雑音成分、fH
-fS(fH-fS<fS-fLの場合はfS-fLとなる)以下の雑音
成分と直流成分の和となる。BPF21でfHより高い周
波数帯の雑音とfLより低い周波数帯の雑音が除去されて
いるため、自乗により高い周波数からシフトして使用帯
域に漏れ込む雑音成分および低い周波数からシフトして
使用帯域に漏れ込む雑音成分は現れなくなる。HPF2
3−1は使用帯域外であるfH-fS(fH-fS<fS-fLの場合は
fS-fLとなる)以下の雑音成分と直流成分を除去する。
従って図3(c) に示すHPF23−1の出力スペクト
ルは自乗器16−1入力のスペクトルがfSだけ高い周
波数にシフトし、サブキャリアの振幅が1/2になった形
になる。自乗器16−nとHPF23−nを交互に通過
し、図3(d) に示す最終段のHPF23−nから出
力されるスペクトルは自乗器16−1の入力スペクトル
が(2n-1)fSだけ高い周波数にシフトし、サブキャリ
アの振幅が1/2nになった形になる。周波数測定器17
では周波数が2n倍されたサブキャリアの周波数2nfSを
測定することによりプローブの温度を検出する。
【0017】本具体例ではBPF21の出力を振幅変動
補償器22の入力に接続する例で示したが、順番を逆に
することもできる。また、帯域外の雑音の漏れ込みが零
となる遮断周波数設定例を示したが所要分解能が高くな
い場合には多少の漏れ込みを許す設定にしても動作す
る。
【0018】また、サブキャリアの振幅を一定にする方
法に具体例1では光源12出力光の強度をO/E変換器1
4bで検出してO/E変換器14aの出力と除算する例、
具体例2では振幅変動補償回路を用いる例で説明した
が、光源12内部に出力光強度を一定にする機構を設け
るなどで振幅を一定にする構成とすることもできる。ま
た、振幅変動が無視できる程度に小さい場合はこれらの
装置は不要になる。
【0019】<効果>本具体例によれば、振幅変動補償
器により振幅変動を除去することによってサブキャリア
のスペクトルが尖鋭になり、自乗器の数を多くできるの
で分解能が高くなる。
【0020】さらにBPFにより帯域外雑音成分を除去
することによってサブキャリアの振幅が1/2になり、自
乗器でのS/N比低下量が具体例1より少なくなる。よっ
て、自乗器の数をより多くして分解能をより高く設定す
ることができる。ただし、干渉計における光路差の測定
可能範囲は具体例1より狭くなる。したがって、狭い範
囲で高い分解能が要求される用途に適している。
【0021】《具体例3》 <構成>図4は本発明の具体例3の干渉計の構成図であ
る。干渉計以外は具体例1または具体例2と同様に構成
する。図示しない光源を出力した光が光カプラ31で分
割され、それぞれアーム32Aとアーム32Bを通過
し、ミラー34Aとミラー34Bで反射し、再度アーム
32Aとアーム32Bを通過し光カプラ31で干渉した
後、図示しないO/E変換器に伝送されるように干渉計1
8を構成する。
【0022】<動作>アーム32Aとアーム32Bはプ
ローブ33Aとプローブ33Bの中央に配置し、半田付
け、圧着、接着などの手段で固定する。温度を測定する
場合、プローブ33Aとプローブ33Bに熱膨張係数が
異なり、かつ弾性係数(ヤング率)がほぼ等しいアルミ
ニウムと石英ガラスを用い、同じ形状にし、同じ温度に
なるように近接した配置とする。また、プローブ33A
とプローブ33Bは不均一な振動が起きない範囲で細く
して熱容量を小さくする。このように構成することで、
温度によりプローブ33Aとプローブ33Bが熱膨張す
る際、熱膨張係数の差でアーム32Aとアーム32Bが
違った変化をするため干渉計18に光路差が生じる。こ
の光路差を具体例1または具体例2と同様に測定して温
度を検出する。干渉計18に加わる圧力が変化した場合
でも、弾性係数はほぼ等しいため、アーム32Aとアー
ム32Bの長さ変化がほぼ等しくなり、干渉計18の光
路差変化はわずかになる。干渉計18が振動した場合で
も、プローブ33Aとプローブ33Bの中央では歪みが
零となるため干渉計18の光路差は変化しない。
【0023】本具体例ではプローブに熱膨張の大きい材
料を用いて温度を検出する例で説明したが、プローブに
圧電材料を用いて電圧を検出するセンサ、磁歪材料を用
いて磁気を検出するセンサ、圧力で光路差または反射点
間隔が変化する機構を付けて圧力を検出するセンサなど
他の量を検出するセンサを構成することもできる。ま
た、具体例1または具体例2で示した光路差測定手段を
用いる例で示したが、他の光路差、反射点間隔測定手段
を用いることもできる。
【0024】<効果>本具体例によれば、熱膨張係数が
異なり、かつ弾性係数がほぼ等しい材料をプローブに用
いることにより、圧力や振動による干渉計の光路差変化
が抑制されるため、これらの外乱による測定誤差が小さ
くなる。また、プローブを細くすることにより熱容量を
小さくできるため、応答速度が速くなる。
【0025】《具体例4》 <構成>図4は本発明の具体例4の干渉計の構成図であ
る。干渉計18以外は具体例1または具体例2と同様に
構成する。光ファイバをプローブ円筒43Aとプローブ
円筒43Bに各々コイル状に巻き付けて固定し、光ファ
イバコイル45A 、光ファイバコイル45Bとする。
図示しない光源を出力した光が光カプラ31で分割さ
れ、光ファイバコイル45Aと光ファイバコイル45B
を通過し、ミラー44Aと ミラー44Bとで反射し、
再度光ファイバコイル45Aと光ファイバコイル45B
を通過し、光カプラ31で干渉した後、図示しないO/E
変換器に伝送されるように干渉計18を構成する。
【0026】<動作>光カプラ31、プローブ円筒43
Aとプローブ円筒43Bは固定する。温度を測定する場
合、プローブ円筒43Aとプローブ円筒43Bに熱膨張
係数が異なり、かつ弾性係数(ヤング率)がほぼ等しい
アルミニウムと石英ガラスを用い、同じ形状にし、同じ
温度になるように近接した配置とする。
【0027】また、不均一な振動が起きない範囲でプロ
ーブ円筒の厚みを薄くする。熱膨張でプローブ円筒43
Aとプローブ円筒43Bの円周が温度により変化する
際、熱膨張係数の差で円筒に巻いて固定した光ファイバ
コイル45Aと光ファイバコイル45Bの長さが違った
変化をするため干渉計18の光路差が温度により変化す
る。この光路差を具体例1または具体例2と同様に測定
して温度を検出する。干渉計18に加わる圧力が変化し
た場合、アーム32Aとアーム32Bの長さ変化がほぼ
等しいため干渉計18の光路差変化はわずかになる。干
渉計18が振動した場合でも、プローブ円筒43Aとプ
ローブ円筒43Bの円周上で発生する歪みを周回積分す
ると零になる。したがって、干渉計18が振動した場合
でも光ファイバコイル45Aと光ファイバコイル45B
の長さが変化しないため、測定誤差を防止できる。
【0028】<効果>干渉計のアームとなる光ファイバ
を長くして、円筒に巻き付けた構造であるため振動感度
が低く温度感度が高い小型のセンサとなる。圧力感度も
抑制されているため外乱による測定誤差が小さくなる。
また、プローブを薄くして熱容量を小さくしたため応答
速度が速くなる。
【0029】《具体例5》 <構成>図6はこの発明の具体例5を示す構成図であ
る。具体例1または2と同じ構成には同じ符号を付して
説明を省略する。 具体例5では、光変調波ゲート信号
発生器51、光パルスゲート52および遅延線53−
iを備え、具体例2で用いたファイバセンサを多重化す
る構成とする。
【0030】<動作>変調波で周波数変調され、パルス
状に強度変調された光が出力されるように変調波ゲート
信号発生器51、光源12と光パルスゲート52を構成
する。光パルスゲートを出力した光は光カプラ0-0を通
過したのち光ファイバで光カプラ0-1に伝送され、光カ
プラ0-1で分岐された光の一方は干渉計アレイ58−1
に、もう一方は遅延線53−1を介して光カプラ0-2に
伝送される。最後の光カプラ0- (i-1)で分岐された光
の一方は干渉計アレイ58−(i−1)に、もう一方は
遅延線53−(i−1)を介して干渉計アレイ58−i
に伝送されるように構成する。干渉計アレイ58− i
に入力した光は光カプラi-1から光カプラi-(N-1)で分
岐され干渉計18−i1から干渉計18−iNに入力す
る。 Nは干渉計アレイ内の干渉計の数を示す。干渉計
18−iNは具体例3または具体例4の干渉計18と同
様に動作する。干渉計18アレイ58−1から干渉計1
8アレイ58−iで反射した光パルスはパルス列となっ
て時分割多重で光カプラ0-0に到達する。干渉計アレイ
58−iの干渉計18−i1から干渉計18−iNはO/
E変換器14で発生するサブキャリアの周波数が異なる
ので周波数分割多重で伝送されており、それぞれに対応
した通過帯をもつBPF21−Nを通過するとき各セン
サごとに分離される。BPF21−Nは対象外となる干
渉計18−iNでのサブキャリアを除去すると同時に使
用帯域外の雑音成分も除去する。
【0031】振幅変動補償器22−N、自乗器16−
N、およびHPF23 −Nは具体例2の振幅変動補償
器22−n、自乗器16−n、およびHPF23 −n
と同様に動作する。周波数測定器17−Nは変調波ゲー
ト信号発生器からのタイミング信号を受けて、干渉計1
8−i1から干渉計18−iNの光路差に比例する、2N
倍されたサブキャリア周波数を順次測定し、各干渉計の
プローブの温度を検出する。
【0032】本具体例では光カプラi−Nと干渉計18
− iNにそれぞれ1×2ポートの光カプラを用いる例で
説明したが1×3ポートの光カプラ13個で構成すること
もできる。また、光パルスの分岐にi−1個の1×2ポー
ト光カプラを直列に接続する例で説明したが、並列接続
するか多ポートの光カプラを用いるなど他の構成で光パ
ルスを分割することもできる。
【0033】<効果>具体例3または4と具体例2の効
果に加え、多くの干渉計18で検出した信号(温度)を
時分割多重と周波数多重で伝送するため少ない構成品で
多くの測定点の温度を検出することができる。特に、使
用帯域外の雑音除去と周波数多重のチャンネル分離を一
箇所で行う構成にしたこと、自乗処理後に時分割多重の
チャンネル分離を行う構成にしたことによりO/E変換器
後の処理器の構成品が大幅に削減されている。干渉計ア
レイ部分にマルチプレキサなどの電子回路を使わないた
め、高圧力下などの環境でも高い信頼性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による具体例1の光ファイバセンサの構
成図である。
【図2】本発明による具体例2の光ファイバセンサの構
成図である。
【図3】本発明による具体例2の光ファイバセンサの入
出力スペクトルを示す図である。
【図4】本発明による具体例3の干渉計の構成図であ
る。
【図5】本発明による具体例4の干渉計の構成図であ
る。
【図6】本発明による具体例5の光ファイバセンサシス
テムの構成図である。
【符号の説明】
2:光カプラ 11:変調波発生器 12:光源 13:光カプラ 14b:O/E変換器 14a:O/E変換器 15:除算器 16−n:自乗器 17:周波数測定器 18:干渉計

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変調波を発生する変調波発生器と、 前記変調波発生器で発生した変調波によって周波数変調
    された光を出力する光源と、 前記光源から出力される周波数変調された光が入射する
    干渉計であって、光路差に応じて干渉光を出力する干渉
    計と、 前記干渉計の光路差に応じて出力された干渉光からサブ
    キャリアを抽出するサブキャリア抽出手段と、 前記サブキャリア抽出手段で抽出されたサブキャリアを
    自乗する自乗器と、 前記自乗器で自乗されたサブキャリアの周波数を測定す
    るサブキャリア周波数測定器と、 を備えたことを特徴とする光ファイバセンサ。
  2. 【請求項2】 前記変調波発生器で発生する変調波は、 光路差または反射点間隔が一定の状態においてサブキャ
    リアの周波数が一定となる変調波であることを特徴とす
    る請求項1に記載の光ファイバセンサ。
  3. 【請求項3】 前記サブキャリア抽出手段で抽出された
    サブキャリアの振幅を一定にする振幅変動補償手段を備
    えたことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバセン
    サ。
  4. 【請求項4】 前記振幅変動補償手段は、 前記干渉計の光路差に応じて出力された干渉光の光強度
    を前記光源から出力される周波数変調された光の光強度
    で除算する除算器であることを特徴とする請求項3に記
    載の光ファイバセンサ。
  5. 【請求項5】 前記サブキャリア抽出手段で抽出された
    サブキャリアの周波数を帯域を制限して通過させる帯域
    通過フィルタを備え、 前記自乗器は、前記帯域通過フィルタを通過した周波数
    を持つサブキャリアを自乗する自乗器であることを特徴
    とする請求項1に記載の光ファイバセンサ。
  6. 【請求項6】 前記干渉計は、 熱膨張率が異なり、かつ、弾性係数が等しい2種類のプ
    ローブを用いたことを特徴とする請求項1に記載の光フ
    ァイバセンサ。
  7. 【請求項7】 前記プローブは、 一方はアルミニウム、他方は石英ガラス、を用いたこと
    を特徴とする請求項6に記載の光ファイバセンサ。
  8. 【請求項8】 前記プローブは、 光ファイバからなるアームをプローブの中央に配置した
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の光ファイバ
    センサ。
  9. 【請求項9】 前記プローブは、 光ファイバからなるアームを円筒に巻き付けたことを特
    徴とする請求項6または7に記載の光ファイバセンサ。
  10. 【請求項10】 前記光源から出力される周波数変調さ
    れた光は、周波数多重かつ時分割多重した光であり、 前記周波数多重かつ時分割多重した光が入射する干渉計
    であって、光路差に応じて干渉光を出力する干渉計を複
    数備えたことを特徴とする請求項1から5に記載の光フ
    ァイバセンサ。
  11. 【請求項11】 前記自乗器で自乗されたサブキャリア
    の周波数に対して時分割多重のチャンネル分離を行うこ
    とを特徴とする請求項10に記載の光ファイバセンサ。
  12. 【請求項12】 前記帯域通過フィルタは周波数多重の
    チャンネル分離も行うことを特徴とする請求項11に記
    載の光ファイバセンサ。
JP31500499A 1999-11-05 1999-11-05 光ファイバセンサ Pending JP2001133329A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31500499A JP2001133329A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 光ファイバセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31500499A JP2001133329A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 光ファイバセンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001133329A true JP2001133329A (ja) 2001-05-18

Family

ID=18060267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31500499A Pending JP2001133329A (ja) 1999-11-05 1999-11-05 光ファイバセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001133329A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103299223A (zh) * 2010-11-29 2013-09-11 诺基亚公司 用于给予对检测到的情境的指示的装置、方法和计算机程序
JP2013536411A (ja) * 2010-07-28 2013-09-19 アンスティテュ.ナショナル.ポリテクニーク.デ.トゥールーズ 物理的パラメータを測定するための外在光ファイバを有する干渉デバイス
JP2016502110A (ja) * 2012-12-26 2016-01-21 アレグロ・マイクロシステムズ・エルエルシー 温度データまたは他の信号を処理するためのシステムおよび方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013536411A (ja) * 2010-07-28 2013-09-19 アンスティテュ.ナショナル.ポリテクニーク.デ.トゥールーズ 物理的パラメータを測定するための外在光ファイバを有する干渉デバイス
CN103299223A (zh) * 2010-11-29 2013-09-11 诺基亚公司 用于给予对检测到的情境的指示的装置、方法和计算机程序
JP2016502110A (ja) * 2012-12-26 2016-01-21 アレグロ・マイクロシステムズ・エルエルシー 温度データまたは他の信号を処理するためのシステムおよび方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6277147B2 (ja) 光ファイバ振動測定方法及びシステム
JP3667132B2 (ja) ブリルアンゲインスペクトル測定方法および装置
CN112152725B (zh) 抑制传输信号不稳定性所产生噪声的方法和装置
CN108873007A (zh) 一种抑制振动效应的调频连续波激光测距装置
CN110806306B (zh) 一种多纵模激光器谐振腔腔体温度变化测量装置及测量方法
JP2004101472A (ja) 光ファイバを用いた歪み温度計測装置
JP6796043B2 (ja) 光反射測定装置及びその方法
JPH0312360B2 (ja)
JP2001133329A (ja) 光ファイバセンサ
JP5652229B2 (ja) 干渉型光ファイバセンサシステム
CN109541621A (zh) 一种频率扫描干涉绝对测距系统的振动补偿方法
CN108845333B (zh) 一种抑制振动效应的调频连续波激光测距方法
JP7396382B2 (ja) 光ファイバセンサ及びブリルアン周波数シフト測定方法
JP2007057251A (ja) 光干渉計型位相検出装置
JP2006308531A (ja) 波長分散測定方法および装置
WO2005098351A1 (ja) 変位測定装置
JPH0354292B2 (ja)
CN115290176A (zh) 基于低相干光源的准分布式振动传感系统及方法
WO2022259437A1 (ja) 振動測定器及び振動測定方法
JPH11110673A (ja) 非音響型光圧力センサーまたは非音響型光圧力センサーのtdm(時分割多重送信)アレイを用いた圧力計測装置とその方法
JP2014095633A (ja) 干渉型光ファイバセンサ
JPH1079713A (ja) 周波数分割多重方式光ファイバセンサシステム
JP2001099702A (ja) 光ファイバ多重センサシステム
US5363191A (en) Fibre optic sensor array reading device
JP2002005748A (ja) 光波長測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060923

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060929

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20061013