JP2001133318A - 周波数分解センサ及びこのセンサの製造方法 - Google Patents

周波数分解センサ及びこのセンサの製造方法

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JP2001133318A
JP2001133318A JP31581699A JP31581699A JP2001133318A JP 2001133318 A JP2001133318 A JP 2001133318A JP 31581699 A JP31581699 A JP 31581699A JP 31581699 A JP31581699 A JP 31581699A JP 2001133318 A JP2001133318 A JP 2001133318A
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vibrators
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Koichi Yamashita
幸一 山下
Hiroshi Toshiyoshi
洋 年吉
Hiroyuki Fujita
博之 藤田
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】測定精度の向上及び製造の容易化を図る。 【解決手段】振動源11に応動して振動を発生する振動
源入力部14と、この振動源入力部からの振動を一方向
に伝搬する振動伝搬部15と、この振動伝搬部から延出
してその端部を自由端とし、かつ振動伝搬部の振動伝搬
方向に複数配設した、それぞれ異なる固有共振周波数を
有する複数の振動子26と、この各振動子に形成した可
動電極27及びこの可動電極に対向配置しアンカー部2
8に形成した固定電極29の対からなる複数の静電容量
検出部とを設け、振動伝搬部に振動が伝搬したとき各振
動子は配列方向に振動し、この振動による各静電容量検
出部の静電容量検出出力によって周波数成分を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動子に形成した
静電容量検出部からの出力によって周波数成分を検出す
る周波数分解センサ及びそのセンサの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】人間の聴覚機構は、外耳、中耳、内耳の
3つの部分からなっている。音は、耳の外から耳の外耳
道へと入り、鼓膜を震わせる。鼓膜からは、つち骨、き
ぬた骨、あぶみ骨という3つの耳小骨を通って音は増幅
され、前庭窓から蝸牛と呼ばれるかたつむりのような形
をした器官へと入る。この蝸牛は、中央に基底膜という
膜が有り、蝸牛を2つの階に分けている。音は、その音
の高さにより、この蝸牛内の基底膜のある特定の場所を
振動させ、そして基底膜上の有毛細胞によって音として
知覚される。蝸牛の入口付近では、高い音に反応し、蝸
牛の奥深くでは低い音に反応する。このように人間は、
入ってきた音を周波数分解し知覚している。
【0003】このような人間の聴覚機構を模倣し、音を
周波数分解してその音の特徴をつかむ音響センサや音解
析装置が開発されている。先ず、ソフトウエア的に処理
する方法があり、この方法は、マイクロフォンで拾った
音を高速フーリエ変換やケプストラム解析で処理を行
い、周波数分解された音の特徴を得ていた。しかし、こ
の方法では周波数分解能を向上させようとすると長時間
のデータサンプリングが必要となり、時間分解能が低下
し、逆に時間分解能を向上させようとするとサンプリン
グ時間を短くする必要があり周波数分解能が低下すると
いう問題があった。
【0004】この問題を回避するため、例えば、共振周
波数の異なる多数の振動子を並べて機械的に音を分解す
る方法が知られている。例えば、特開平11−1601
43号公報のものが知られている。これは、図13に示
すように、半導体シリコン基板1にセンサ本体2と電極
3と検出回路4を形成している。そして、センサ本体2
は、長さが異なる複数の棒状の部分を有する共振部分
5、この共振部分5を共振の固定端側で保持する板状の
保持部分6、この保持部分の一方の端部に立設された短
寸棒状の伝搬部分7、この伝搬部分7に連なり空気中を
伝搬した音波を受ける板状の受波部分8とで構成してい
る。
【0005】このような構成のセンサ本体は、半導体集
積回路技術またはマイクロマシン加工技術を用いて半導
体シリコン基板上に作製される。音波が受波部分8に伝
わるとその板状の受波部分8が振動し、音波を示すその
振動は伝搬部分7を経て保持部分6に伝搬し、これに保
持された共振部分5の棒状の各共振子9をその長さで決
まる特定の固有周波数にてその共振子が配列した面に対
して垂直に振動させる。
【0006】共振部分5の各共振子の先端部の基板に向
いた下面とこの先端部の下面に対して対向する位置の半
導体シリコン基板1にそれぞれ電極3を形成し両電極間
でキャパシタを形成している。共振子がそれぞれの特定
の固有周波数にて振動すると、両電極間の距離が変動す
るのでキャパシタの容量が変化する。各電極3にはこの
ような容量変化を電圧信号に変換し、変換した電圧信号
を出力する検出回路4が接続されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報に記載された音響センサは、共振子9の先端部分
が一方の電極となっているので、電極面積が大きく取れ
ず、従って、検出容量が小さくなり測定精度が悪いとい
う問題があった。また、静電容量を大きくするために共
振子側の可動電極3と基板側の固定電極3との間隔を狭
くすると共振子9と基板側の固定電極3が接触し易くな
り振動に支障を来すという問題があった。
【0008】また、共振子9の可動電極3に対向する基
板側の固定電極3を共振子の下に形成するという階層構
造の作製は半導体集積回路技術あるいはマイクロマシン
加工技術を用いても困難性が伴うという問題があった。
【0009】そこで、請求項1乃至7記載の発明は、周
波数成分を検出するための静電容量を振動子の振動に支
障を来すこと無く大きくでき、従って、測定精度を向上
でき、しかも、製造が容易な周波数分解センサを提供す
る。請求項2及び3記載の発明は、さらに、より細かな
周波数分解ができる周波数分解センサを提供する。請求
項7記載の発明は、さらに、より小形化を図ることがで
きる周波数分解センサを提供する。請求項8記載の発明
は、測定精度の高い周波数分解センサを容易に製造でき
る周波数分解センサの製造方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
振動源に応動して振動を発生する振動源入力部と、この
振動源入力部からの振動を一方向に伝搬する振動伝搬部
と、この振動伝搬部から延出してその端部を自由端と
し、かつこの振動伝搬部の振動伝搬方向に複数配設し
た、それぞれ異なる固有共振周波数を有する複数の振動
子と、この各振動子に形成した可動電極及びこの可動電
極に対向配置し固定部に形成した固定電極からなる複数
の静電容量検出部とを設け、振動伝搬部に振動が伝搬し
たとき各振動子は配列方向に振動し、この振動による各
静電容量検出部の静電容量検出出力によって周波数成分
を検出する周波数分解センサにある。
【0011】請求項2記載の発明は、振動源に応動して
振動を発生する振動源入力部と、この振動源入力部から
の振動を一方向に伝搬する振動伝搬部と、この振動伝搬
部から延出してその端部を自由端とし、かつこの振動伝
搬部の振動伝搬方向に複数、この振動伝搬部の両側の対
向する位置にそれぞれ配設した、それぞれ異なる固有共
振周波数を有する複数の振動子と、振動伝搬部の両側の
対向する位置の振動子を対とし、この対となる振動子の
一方に形成した可動電極及びこの可動電極に対向配置し
固定部に形成した固定電極からなる複数の静電容量検出
部と、対となる振動子の他方に形成した可動電極及びこ
の可動電極に対向配置し固定部に形成した固定電極から
なり、この可動電極と固定電極間に電圧が印加される複
数の周波数調整部とを設け、振動伝搬部に振動が伝搬し
たとき各振動子は配列方向に振動し、この振動による各
静電容量検出部の静電容量検出出力によって周波数成分
を検出し、かつ、各周波数調整部によりこの調整部の可
動電極を形成した振動子と対になる振動子の固有共振周
波数を可変する周波数分解センサにある。
【0012】請求項3記載の発明は、振動源に応動して
振動を発生する振動源入力部と、この振動源入力部から
の振動を一方向に伝搬する振動伝搬部と、この振動伝搬
部から延出してその端部を自由端とし、かつこの振動伝
搬部の振動伝搬方向に複数配設した、それぞれ異なる固
有共振周波数を有する複数の振動子と、この各振動子に
それぞれ複数形成した可動電極及びこの可動電極に対抗
配置し固定部に形成した固定電極からなる複数の電極部
の中で、各振動子の任意の1つの電極部からなる静電容
量検出部と、各振動子の残りの1又は複数の電極部から
なり、この電極部の可動電極と固定電極間に電圧が印加
される周波数調整部とを設け、振動伝搬部に振動が伝搬
したとき各振動子は配列方向に振動し、この振動による
静電容量検出部の静電容量検出出力によって周波数成分
を検出し、かつ、周波数調整部により該当する振動子の
固有共振周波数を可変する周波数分解センサにある。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
いずれか1記載の周波数分解センサにおいて、振動源入
力部は、振動伝搬部に取付けた可動電極と、この可動電
極に対向配置し固定部に形成した固定電極とからなり、
可動電極と固定電極間に振動源である振動電圧を入力し
て振動を発生させることにある。請求項5記載の発明
は、請求項1乃至3のいずれか1記載の周波数分解セン
サにおいて、振動源入力部は、音波や機械的振動を振動
源として受け振動を発生する受波部によって構成したこ
とにある。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5の
いずれか1記載の周波数分解センサにおいて、静電容量
検出部は、振動子にこの振動子の振動方向に突出し、か
つ、所定の間隔を隔てて設けた複数の可動電極と、この
各可動電極間に配置された複数の固定電極からなり、前
記振動子の振動により前記各可動電極が前記各固定電極
に対して進退動作することにより静電容量変化を検出し
て出力することにある。請求項7記載の発明は、請求項
1乃至6のいずれか1記載の周波数分解センサにおい
て、振動子に重りとなる小片を付加したことにある。
【0015】請求項8の発明は、振動源に応動して振動
を発生する振動源入力部と、この振動源入力部からの振
動を一方向に伝搬する振動伝搬部と、この振動伝搬部か
ら延出してその端部を自由端とし、かつこの振動伝搬部
の振動伝搬方向に複数配設した、それぞれ異なる固有共
振周波数を有する複数の振動子と、この各振動子に形成
した可動電極及びこの可動電極に対向配置し固定部に形
成した固定電極からなる複数の静電容量検出部とからな
る周波数分解センサを、基体の上に犠牲膜を形成し、そ
の上に部材膜を形成した基板を使用し、この基板の上に
マスク材料膜を形成した後、該マスク材料膜を、振動源
入力部、振動伝搬部、複数の振動子及び複数の静電容量
検出部の形状に加工する工程と、加工したマスク材料膜
の形状に従って部材膜をエッチングして除去する工程
と、マスク材料膜を除去するとともに犠牲膜を固定部を
除いて除去する工程と、マスク材料膜を除去した部材膜
の上に導電膜を形成する工程とにより製造する周波数分
解センサの製造方法にある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。 (第1の実施の形態)図1は周波数分解センサを使用し
た周波数分解装置の全体構成を示す図で、11は、音を
取込み、音響信号を電気信号に変換するマイクロホン1
2及びこのマイクロホン12からの電気信号を増幅し交
流の振動電圧を出力する増幅器13からなる振動源であ
る。
【0017】14は前記振動源11に応動して振動を発
生する振動源入力部、15はこの振動源入力部14から
の振動を一方向に伝搬する長尺な棒状の振動伝搬部で、
前記振動源入力部14は、表面に導電層を形成し固定さ
れたサスペンションアンカー部16と、表面に導電層を
形成するとともに側面に櫛歯型の固定電極17を形成し
固定されたアンカー部18と、前記振動伝搬部15の一
端を支持する第1のサスペンション部19の側面にそれ
ぞれが前記固定電極17の各歯部の間に位置するように
対向して形成された櫛歯型の可動電極20によって構成
されている。
【0018】前記第1のサスペンション部19とは所定
の距離を隔てた位置に、表面に導電層を形成し固定され
たサスペンションアンカー部21、表面に導電層を形成
するとともに側面に櫛歯型の固定電極22を形成し固定
されたアンカー部23、側面に前記固定電極22と対向
配置した櫛歯型の可動電極24を形成し、前記振動伝搬
部15の他端を支持する第2のサスペンション部25を
それぞれ形成している。
【0019】前記振動伝搬部15及び各サスペンション
部19,25はフリー状態にあり、前記第1のサスペン
ション部19の一部が前記アンカー部16に固定され、
前記前記第2のサスペンション部25の一部が前記アン
カー部21に固定されている。そして、前記駆動源11
の増幅器13からの振動電圧を前記アンカー部18と1
6との間に印加するようにしている。
【0020】すなわち、振動電圧が前記アンカー部18
と16との間に印加すると、アンカー部18の固定電極
17に対して第1のサスペンション部19の可動電極2
0が進退動作を行い、これにより第1のサスペンション
部19が前記振動伝搬部15及び第2のサスペンション
部25側に振動し、その一方向の振動を前記振動伝搬部
15が第2のサスペンション部25側に伝搬するように
なっている。
【0021】前記振動伝搬部15には、この振動伝搬部
15からこの振動伝搬部15の振動伝搬方向と直交する
方向に延出するとともにその端部を自由端とした、それ
ぞれ異なる固有共振周波数を有する複数の振動子26を
振動伝搬部15の振動伝搬方向に適当な間隔を隔てて複
数配設している。
【0022】前記各振動子26は振動伝搬部15の振動
伝搬方向に配列した振動子が振動伝搬部15の左右の同
じ位置に固定されて対を形成し、この左右の対となる振
動子の長さが等しく、振動伝搬部15の振動伝搬方向に
配列した振動子の長さが異なっている。
【0023】このように振動伝搬部15に固定された各
振動子26は、振動伝搬部15が振動を伝搬した時、そ
の振動を受けて振動伝搬部15の振動伝搬方向と同じ方
向、すなわち、各振動子26の配列方向に振動するよう
になる。
【0024】前記各振動子26の他端には、図2に示す
ように、この振動子26の振動方向の両側に突出して複
数の可動電極27を所定の間隔を隔てて櫛歯状に形成し
ている。また、前記各振動子26の他端近傍に表面に導
電層を形成した1対の固定されたアンカー部28を配置
し、この各アンカー部28に前記各可動電極27間に位
置するように複数の固定電極29を所定の間隔を隔てて
櫛歯状に形成している。そして、前記各可動電極27と
各固定電極29とで複数の静電容量検出部を構成してい
る。
【0025】前記振動伝搬部15の左側に延出した各振
動子26の他端近傍に配置された1対のアンカー部28
の導電層にワイヤボンディングによって配線30を行
い、この配線30を介して静電容量検出信号を増幅器3
1で増幅した後デジタル変換してコンピュータ32に供
給している。
【0026】また、前記振動伝搬部15の右側に延出し
た各振動子26の他端近傍に配置された1対のアンカー
部28の導電層にワイヤボンディングによって配線33
を行い、この配線33を介して静電容量検出信号を増幅
器34で増幅した後デジタル変換して前記コンピュータ
32に供給している。
【0027】前記コンピュータ32は各静電容量検出信
号を取込み、この検出信号の変化からどの周波数成分が
どの位の大きさかなどを分析して周波数分解を行うよう
になっている。
【0028】前記各アンカー部16,18,21,2
3,28、各固定電極17,22,29、各可動電極2
0,24,27、振動伝搬部15、各サスペンション部
19,25、各振動子26は周波数分解センサを構成す
るが、この周波数分解センサは、半導体集積回路技術や
マイクロマシン加工技術を用いて半導体シリコン基体上
に形成することができる。例えば、シリコン基体上に犠
牲膜として酸化シリコン膜を形成し、その上に部材膜と
してシリコン膜を形成し、この部材膜を所定の形状に加
工後、犠牲膜の一部を除去することで周波数分解センサ
の各部を一括して形成することができる。
【0029】図3は、図2に示す振動子26、アンカー
部28、可動電極27及び固定電極29からなる部分の
製造工程をA−A線に沿った断面図で示したもので、
(a)に示すように、厚さが500μmのシリコン基体S
iの上に犠牲膜として厚さが2μmの酸化シリコン膜S
iOを形成し、その上に部材膜として厚さが50μm
のシリコン膜Siを形成したシリコン・オン・インシュ
レータ(以下、SOIと称する)ウエハを用意する。
【0030】(b)はフォトリソグラフィー工程を示すも
ので、SOIウエハの両面にシプレイファーイースト社
のポジ型フォトレジスト(1400−31)PRをスピ
ンコータで塗布し、10分以上90℃のホットプレート
上でプリベークを行う。そして、予め、各アンカー部1
6,18,21,23,28、各固定電極17,22,
29、各可動電極20,24,27、振動伝搬部15、
各サスペンション部19,25、各振動子26の形状が
形成された露光マスクを用い露光装置にて露光し、その
後、マイクロポジット社のディベロッパーCONCとい
う現像液を用いて現像し、各アンカー部16,18,2
1,23,28、各固定電極17,22,29、各可動
電極20,24,27、振動伝搬部15、各サスペンシ
ョン部19,25、各振動子26の形状のフォトレジス
トPRを残す。
【0031】フォトリソグラフィー工程が終了すると、
続いて、(c)のICP−RIEによるシリコン膜のエッ
チング工程を行う。この工程では、ICP−RIEに
て、フォトレジストの穴が開いた部分、すなわち、フォ
トレジストPRの無い部分のシリコン膜のエッチングを
行う。このエッチングでは略垂直に掘ることができ、シ
リコン膜の下の酸化シリコン膜でエッチングは止まる。
【0032】ICP−RIEによるシリコン膜のエッチ
ング工程が終了すると、続いて、(d)のフォトレジスト
PRの除去工程を行う。この工程では、アセトンにて両
面のフォトレジストPRを除去する。表面のフォトレジ
ストが除去しきれない場合はRIEで酸素プラズマによ
るアッシングを行い残ったフォトレジストを完全に除去
する。
【0033】フォトレジストPRの除去工程が終了する
と、続いて、(e)の酸化シリコン膜の除去工程を行う。
この工程は、50%の弗化水素酸溶液中に浸して酸化シ
リコン膜を除去する。このとき、弗化水素酸溶液による
エッチングにより、各固定電極17,22,29、各可
動電極20,24,27、振動伝搬部15、各サスペン
ション部19,25、各振動子26のように幅が4μm
〜15μm程度の狭い部分の下部にある酸化シリコン膜
は完全に除去されるが、幅が100μm以上ある各アン
カー部16,18,21,23,28は端から十数μm
程度エッチングが進行するがそれ以外は酸化シリコン膜
は残る。これにより、各アンカー部16,18,21,
23,28はシリコン基体上に固定される。そして、エ
ッチングが終了すると、水で洗浄し、その後、浸されて
いる液体を水からIPA(イソピロピルアルコール)に
置換し、CO超臨界乾燥装置にて乾燥させる。
【0034】酸化シリコン膜の除去工程が終了すると、
続いて、(f)のクロムー金の蒸着工程行う。この工程で
は、クロムー金を全面に蒸着する。そして、蒸着終了後
にアンカー部16,17,28に形成されたクロムー金
の導電層にワイヤーボンディングで配線を行う。
【0035】この一連の工程により周波数分解センサを
製造することができ、各固定電極17,22,29、各
可動電極20,24,27、振動伝搬部15、各サスペ
ンション部19,25、各振動子26はそれぞれ厚さ5
0μmのシリコン膜で形成されシリコン基体から酸化シ
リコン膜の厚さ2μmだけ浮くことになる。
【0036】このように、この周波数分解センサ製造工
程では、露光マスクを使用してのフォトリソグラフィー
工程が1回で全ての部材の成形ができる。すなわち、各
アンカー部16,18,21,23,28、各固定電極
17,22,29、各可動電極20,24,27、振動
伝搬部15、各サスペンション部19,25、各振動子
26が1回のフォトリソグラフィー工程で成形できる。
このように、周波数分解センサを容易に製造することが
できる。
【0037】そして、周波数分解センサを1回のフォト
リソグラフィー工程で成形できるので、何回もフォトリ
ソグラフィー工程を重ねて製作するものに比べて位置合
わせ等を行う必要がなく、精度の向上が図れる。また、
何回もフォトリソグラフィー工程やエッチング工程を繰
返すと不良製造が発生する確率が高くなり製造の歩留ま
りが悪くなるが、この点においても製造の歩留まりを高
めることができる。
【0038】なお、ここでは基体としてシリコン基体を
使用し、このシリコン基体の上に犠牲膜として酸化シリ
コン膜を形成し、その上に部材膜としてシリコン膜を形
成したSOIウエハを用いてセンサの製造を行ったが必
ずしもこれに限定するものではない。例えば、基体とし
ては、シリコンの他に、ゲルマニウム等の半導体やステ
ンレス、アルミニウム等の金属も使用できる。また、犠
牲膜としては、酸化シリコン膜の他に、シリコンナイト
ライド膜(Si)等も使用できる。また、部材膜
としては、シリコンの他に、銅やアルミニウム等も使用
できる。
【0039】また、マスク材料としてフォトレジストを
使用したが必ずしもこれに限定するものではなく、酸化
シリコン膜、シリコンナイトライド膜、アルミニウム等
を使用してもよい。
【0040】前記各振動子26の長さは検出したい周波
数で異なり、ここでは、周波数を、例えば、1245H
z〜14080Hzの範囲とし、下記の値を使用してF
EM(Finite Element Method、すなわち、有限要素
法)解析用のシミュレーションソフトを使用して算出し
た。
【0041】すなわち、各振動子26の厚さを50μ
m、各振動子26の幅を5μm、各振動子26間の間隔
を200μm、振動伝搬部15の幅を15μm、各振動
子26に形成した可動電極27の1本の幅を4μm、長
さを50μm、可動電極間の間隔を6μm、本数を18
本とし、材料である半導体シリコンのヤング率が13.
1×1010Pa、密度が2.34×10kg/m
であったとすると、各振動子26の長さは、1534μ
m〜363μmとなる。
【0042】図4は振動子26に形成した可動電極27
と、アンカー部28に形成した固定電極29によって生
じる静電容量を説明するための図である。ここでは、振
動子26の片側に突出した可動電極27を4本、この各
可動電極27間に挿入されて対向配置した固定電極29
を3本とした場合について述べる。
【0043】可動電極27と固定電極29が重なり合う
部分の長さをO、その厚さをT(シリコン膜の厚さに相
当)、可動電極27と固定電極29とのギャップをg、
固定電極29の先端と振動子26との距離をd、可動
電極27の先端とアンカー部28との距離をd、可動
電極27の幅をw、固定電極29の幅をwとする。
【0044】1本の可動電極と1本の固定電極間の静電
容量Cは、誘電率をεとすると、 C=ε・O・T/g …(1) となる。また、固定電極29と振動子26との間の静電
容量Cは、 C=ε・w・T/d …(2) となる。また、可動電極27とアンカー部28との間の
静電容量Cは、 C=ε・w・T/d …(3) となる。
【0045】従って、可動電極27が4本、固定電極2
9が3本であったとすると、合計の静電容量Cは、 C=6C+3C+4C =6ε・O・T/g+3ε・w・T/d+4ε・w・T/d …(4) となる。ここで、g≪d、d及びOがw及びw
に対して、O≫w、w となるように設定すると、C
≫C、Cとなり、 C=6C=6ε・O・T/g …(5) となる。
【0046】この周波数分解センサでは固定電極と可動
電極の重なり合う部分の長さOは20μmから100μ
m程度まで大きくすることが可能であり、また、可動電
極と固定電極の数も振動子26の長手方向に自在に増や
すことができるので、静電容量検出部の静電容量を大き
くできる。従って、静電容量検出部の測定感度を高める
ことができ、測定精度を向上できる。また、振動子26
は可動電極の配列方向、すなわち、可動電極の突出方向
に振動するので、振動子の数を増やしても振動子の振動
に支障が生じることはない。
【0047】次にこのような構成の周波数分解センサの
動作について述べる。音をマイクロホン12にて入力
し、音響信号を電気信号に変換する。この変換された電
気信号を増幅器13で増幅して交流の振動電圧として振
動源入力部14に印加する。すなわち、振動電圧をサス
ペンションアンカー16の1つと固定電極17を形成し
たアンカー部18との間に印加する。これにより、この
振動電圧は固定電極17とサスペンション19に形成し
た可動電極20との間に印加することになる。
【0048】固定電極17と可動電極20との間に生じ
る静電気力により振動電圧の大きさ及び極性に応じて振
動子26の配列方向に延出した棒状の振動伝搬部15が
その長手方向に水平振動する。すなわち、振動子26の
配列方向に水平振動する。そして、この振動伝搬部15
の振動により、各振動子26が振動伝搬部15に固定さ
れた一端を起点として、各振動子26の配列方向に水平
振動する。
【0049】各振動子26はそれぞれ固有の共振周波数
を持つため、ある周波数の振動電圧が入力されたとき、
その周波数を共振周波数として持つ振動子やその共振周
波数に近い共振周波数を持つ振動子が共振現象により大
きく水平振動する。
【0050】各振動子26が水平振動するとこの振動子
の先端部に形成された可動電極27がアンカー部28に
形成された固定電極29に対して進退動作を繰返し、可
動電極27と固定電極29が重なり合う部分の面積が振
動に応じて変化する。そして、可動電極27と固定電極
29が重なり合う部分の面積変化は共振現象により大き
く水平振動する振動子に形成された可動電極27と固定
電極29において特に大きくなる。この面積変化は可動
電極27と固定電極29とで構成される静電容量検出部
により上記(5)式に基づく静電容量の変化として検出さ
れる。
【0051】各静電容量検出部からの静電容量の検出出
力は増幅器31,34で増幅された後デジタル信号に変
換されてコンピュータ32に取込まれる。コンピュータ
32は取込んだ各静電容量検出部に対応したデジタル信
号を処理してどの周波数成分がどれくらいの大きさであ
るかを判断して周波数分解し、その結果を例えばディス
プレイに表示する。
【0052】なお、この実施の形態では振動伝搬部15
の左右の同じ位置に固定した振動子26は同じ長さ、す
なわち、同じ固有共振周波数を持つ対の振動子となって
いるので、左右の同じ位置に固定した振動子26の静電
容量検出部からの静電容量の検出信号をコンピュータ3
2において合成して処理することができ、測定精度をよ
り高めることができる。
【0053】なお、各振動子26に形成した可動電極2
7の数及びアンカー部28に形成した固定電極29の数
はこの実施の形態のものに限定されるものでないのは勿
論である。また、サスペンション19,25に形成した
可動電極20,24及びアンカー部18,23に形成し
この可動電極20,24と対向配置する固定電極17,
22をそれぞれ櫛歯型としてが必ずしもこれに限定する
ものではなく、鋸歯型であってもよく、要は、可動電極
と固定電極が互いに突出部を挿入できる構成であればよ
い。
【0054】(第2の実施の形態)なお、前述した実施
の形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分につ
いて述べる。これは図5に示すように、振動伝搬部15
の左側の各振動子26の先端部近傍に配置したアンカー
部28に直流電源41から直流電圧を印加するように
し、各振動子26に形成した可動電極27とアンカー部
28に形成した固定電極29とで周波数調整部を構成し
ている。すなわち、第1の実施の形態における静電容量
検出部を周波数調整部に置き換えている。その他の構成
は第1の実施の形態と同様である。
【0055】前記周波数調整部は、可動電極27と固定
電極29との間に直流電圧が印加されることで、振動子
26には固定電極29に吸引される力が作用する。この
ため、振動伝搬部15の左側の各振動子26はある程度
固定された状態となり振動が制限される。これは、振動
伝搬部15の右側の各振動子26から見れば固定端が増
えたことになり、右側の各振動子26の固有共振周波数
がより高い周波数にシフトする。
【0056】従って、振動伝搬部15の左側の可動電極
27と固定電極29との間に直流電源41から直流電圧
を印加することで、振動伝搬部15の右側の各振動子2
6の固有共振周波数を可変することができる。従って、
直流電圧を印加しない場合と印加する場合とで振動伝搬
部15の右側の各振動子26の固有共振周波数をそれぞ
れ2段階に切替えることができ、より細かな周波数分解
ができる。
【0057】なお、この実施の形態においても前述した
第1の実施の形態と同様の作用効果が得られるのは勿論
である。なお、この実施の形態では周波数調整部の可動
電極27と固定電極29との間に直流電圧を印加するよ
うにしたが必ずしもこれに限定するものではなく、交流
電圧を印加してもよい。
【0058】(第3の実施の形態)なお、前述した実施
の形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分につ
いて述べる。これは図6に示すように、振動伝搬部15
の左右に設けた各振動子26のうち、長さが比較的長い
振動子26に複数の櫛歯状の可動電極27を形成し、そ
の可動電極27の近傍にアンカー部28をそれぞれ配置
し、このアンカー部28に可動電極27と重なり合う固
定電極29を形成している。すなわち、1つの振動子2
6に対して可動電極27と固定電極29からなる複数の
電極部を形成している。
【0059】また、第1の実施の形態の増幅器31、3
4に代えて直流電源と増幅器を備え、これを切替えて動
作させる複合機42,43,44,45を設けている。
そして各複合機42〜45から固定電極29を形成した
各アンカー部28に配線するとともにコンピュータ32
に信号線を接続している。
【0060】このような構成においては、コンピュータ
32により各複合機42〜45を制御して、各振動子2
6に形成された可動電極27の任意の1つとこれに対向
配置した固定電極29を静電容量検出部として機能する
ように対応するアンカー部28に増幅器を接続する。ま
た、各振動子26における残りの可動電極27とこれに
対向配置した固定電極29を周波数調整部として機能す
るように各複合機42〜45は対応するアンカー部28
に直流電源から直流電圧を選択的に印加させる制御を行
う。
【0061】このような制御を行うことにより、固定電
極29に直流電圧を印加することで振動子26を吸引し
てその振動子の振動を制限できるが、その制限位置を振
動子26上で変化させることができ、しかもその制限位
置の数を1あるいは複数に変化させることができる。ま
た、静電容量検出部として機能させる可動電極27と固
定電極29の位置も任意に変化させることができる。
【0062】従って、各振動子26の固有共振周波数を
さらに細かく変化させることができ、多様な周波数の周
波数分解センサとして機能させることができる。なお、
この実施の形態においても前述した第1の実施の形態と
同様の作用効果が得られるのは勿論である。
【0063】なお、この実施の形態ではコンピュータ3
2により各複合機42〜45を制御して、1つの振動子
26に形成された複数の電極部の中の選択した任意の1
つを静電容量検出部として機能するように駆動し、残り
を選択的に周波数調整部として機能するように駆動する
場合について述べたが、これは予め静電容量検出部とし
て機能する電極部及び周波数調整部として機能する電極
部を固定して駆動するようにしてもよい。
【0064】(第4の実施の形態)なお、この実施の形
態は要部のみについて述べる。これは図7に示すよう
に、振動子26の途中にそれぞれの辺の幅が5μm〜1
0μm程度となるように複数の穴を縦横に規則的に空け
た正方形状の小片46を形成している。なお、複数の穴
を空けて各辺の幅が5μm〜10μm程度となるように
したのは、このセンサの製造工程における弗化水素酸に
よる酸化シリコン膜の除去工程において、この小片46
の下にある酸化シリコン膜を完全に除去するためであ
る。
【0065】このようにすることで、小片46は振動子
26に対して一種の重りとなり、この小片46により振
動子26の固有共振周波数がより低い周波数にシフトす
る。このことは振動子26の途中に小片46を重りとし
て形成することで、同じ固有共振周波数をもつ振動子に
おいては、小片の無い振動子に比べて小片を形成した振
動子は長さを短くできることになる。
【0066】従って、振動伝搬部15に取付けた各振動
子26に小片46を形成することで、各振動子26の長
さを短くでき、これにより周波数分解センサの全体をよ
り小形化することができる。なお、小片の形状はこの実
施の形態のものに限定するものでは無く、長方形状、三
角形状などであってもよい。
【0067】(第5の実施の形態)なお、前述した実施
の形態と同一部分には同一符号を付し、異なる部分につ
いて述べる。これは図8に示すように、振動源入力部を
音や機械振動を振動源として受け振動を発生する受波部
であるダイヤフラム51を使用したもので、その他の構
成は前述した第2の実施の形態と同一である。前記ダイ
ヤフラム51は厚さが2〜50μmの2mm角程度の大
きさで、各サスペンション部19,25に、その左右の
中心位置を振動伝搬部15の軸に合わせ、かつ、その向
きが振動伝搬部15の長手方向に向くようにして下端部
をエポキシ等の接着剤で接着固定している。
【0068】このような構成においては、図9に断面図
を示すように、例えば、音をダイヤフラム51が受ける
とその音響信号に基づいて振動を発生する。この振動は
サスペンション部19に伝わり、これに連結している振
動伝搬部15が図中矢印Bで示すように水平振動する。
そして、この振動は各振動子26に伝達される。
【0069】従って、このように、振動源入力部をダイ
ヤフラム51で構成しても、前述した第2の実施の形態
と同様の作用効果が得られる。
【0070】なお、振動源入力部をダイヤフラムとする
構成は、第2の実施の形態の構成にのみに適用されるも
のでは無く、第1の実施の形態や第3の実施の形態の構
成においても適用できるものである。
【0071】前述した各実施の形態においては、周波数
分解センサとして、同じ長さの振動子26を振動伝搬部
15の左右の同じ位置に配列し、これを対として振動伝
搬部15の振動伝搬方向に長さを異ならせて複数配列し
たものについて述べたが必ずしもこれに限定するもので
はない。
【0072】例えば、図10に示すように、各振動子2
6を振動伝搬部15の片側にのみ配列したものであって
もよい。また、図11に示すように、異なる長さの振動
子26を振動伝搬部15の左右の同じ位置に配列しても
よい。さらに、図12に示すように、各振動子26を振
動伝搬部15の左右の異なる位置に互い違いになるよう
に取付けてもよい。このような振動子の配列は、周波数
分解センサの全体の大きさを小さくしたり、何らかの理
由で特殊な形状を取らざるを得ない場合に有効である。
さらに、これ以外にも各種の配列方法が可能である。
【0073】なお、前述した各実施の形態では、振動子
に形成した可動電極及びアンカー部に形成しこの可動電
極と対向配置する固定電極をそれぞれ櫛歯形状としてが
必ずしもこれに限定するものではなく、鋸歯形状であっ
てもよく、要は、可動電極と固定電極が互いに突出部を
挿入できる構成であればよい。
【0074】また、前述した各実施の形態では振動子を
振動伝搬部からこの振動伝搬部の振動伝搬方向と直交す
る方向に延出するようにしたが必ずしもこれに限定する
ものではなく、振動伝搬部から多少斜め方向に延出して
もよい。
【0075】
【発明の効果】請求項1乃至7記載の発明によれば、周
波数成分を検出するための静電容量を振動子の振動に支
障を来すこと無く大きくでき、従って、測定精度を向上
でき、しかも、製造が容易な周波数分解センサを提供で
きる。また、請求項2及び3記載の発明によれば、さら
に、より細かな周波数分解ができる周波数分解センサを
提供できる。また、請求項7記載の発明によれば、さら
に、より小形化を図ることができる周波数分解センサを
提供できる。また、請求項8記載の発明によれば、測定
精度の高い周波数分解センサを容易に製造できる周波数
分解センサの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す周波数分解装
置全体の構成を示す図。
【図2】同実施の形態における周波数分解センサの静電
容量検出部の構成を示す部分拡大図。
【図3】同実施の形態における振動子、アンカー部、可
動電極及び固定電極からなる部分の製造工程を説明する
ための断面図。
【図4】同実施の形態において振動子に形成した可動電
極と、アンカー部に形成した固定電極によって生じる静
電容量を説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す周波数分解装
置全体の構成を示す図。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す周波数分解装
置全体の構成を示す図。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す要部の部分拡
大図。
【図8】本発明の第5の実施の形態を示す周波数分解装
置全体の構成を示す図。
【図9】同実施の形態の動作を説明するための要部断面
図。
【図10】本発明の周波数分解センサの他の実施の形態
を示す図。
【図11】本発明の周波数分解センサの他の実施の形態
を示す図。
【図12】本発明の周波数分解センサの他の実施の形態
を示す図。
【図13】従来例を示す図。
【符号の説明】
11…振動源 14…駆動源入力部 15…振動伝搬部 16,21…サスペンションアンカー部 18,23…アンカー部 19,25…サスペンション部 26…振動子 27…可動電極 28…アンカー部 29…固定電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 幸一 静岡県三島市南町6番78号 東芝テック株 式会社製品開発センター内 (72)発明者 年吉 洋 宮崎県延岡市塩浜町3丁目1792番地の5 (72)発明者 藤田 博之 東京都豊島区千川1−9−14 Fターム(参考) 2G064 AB01 BD05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源に応動して振動を発生する振動源
    入力部と、この振動源入力部からの振動を一方向に伝搬
    する振動伝搬部と、この振動伝搬部から延出してその端
    部を自由端とし、かつこの振動伝搬部の振動伝搬方向に
    複数配設した、それぞれ異なる固有共振周波数を有する
    複数の振動子と、この各振動子に形成した可動電極及び
    この可動電極に対向配置し固定部に形成した固定電極か
    らなる複数の静電容量検出部とを設け、 前記振動伝搬部に振動が伝搬したとき前記各振動子は配
    列方向に振動し、この振動による前記各静電容量検出部
    の静電容量検出出力によって周波数成分を検出すること
    を特徴とする周波数分解センサ。
  2. 【請求項2】 振動源に応動して振動を発生する振動源
    入力部と、この振動源入力部からの振動を一方向に伝搬
    する振動伝搬部と、この振動伝搬部から延出してその端
    部を自由端とし、かつこの振動伝搬部の振動伝搬方向に
    複数、この振動伝搬部の両側の対向する位置にそれぞれ
    配設した、それぞれ異なる固有共振周波数を有する複数
    の振動子と、前記振動伝搬部の両側の対向する位置の振
    動子を対とし、この対となる振動子の一方に形成した可
    動電極及びこの可動電極に対向配置し固定部に形成した
    固定電極からなる複数の静電容量検出部と、対となる振
    動子の他方に形成した可動電極及びこの可動電極に対向
    配置し固定部に形成した固定電極からなり、この可動電
    極と固定電極間に電圧が印加される複数の周波数調整部
    とを設け、 前記振動伝搬部に振動が伝搬したとき前記各振動子は配
    列方向に振動し、この振動による前記各静電容量検出部
    の静電容量検出出力によって周波数成分を検出し、か
    つ、前記各周波数調整部によりこの調整部の可動電極を
    形成した振動子と対になる振動子の固有共振周波数を可
    変することを特徴とする周波数分解センサ。
  3. 【請求項3】 振動源に応動して振動を発生する振動源
    入力部と、この振動源入力部からの振動を一方向に伝搬
    する振動伝搬部と、この振動伝搬部から延出してその端
    部を自由端とし、かつこの振動伝搬部の振動伝搬方向に
    複数配設した、それぞれ異なる固有共振周波数を有する
    複数の振動子と、この各振動子にそれぞれ複数形成した
    可動電極及びこの可動電極に対抗配置し固定部に形成し
    た固定電極からなる複数の電極部の中で、前記各振動子
    の任意の1つの電極部からなる静電容量検出部と、前記
    各振動子の残りの1又は複数の電極部からなり、この電
    極部の可動電極と固定電極間に電圧が印加される周波数
    調整部とを設け、 前記振動伝搬部に振動が伝搬したとき前記各振動子は配
    列方向に振動し、この振動による静電容量検出部の静電
    容量検出出力によって周波数成分を検出し、かつ、周波
    数調整部により該当する振動子の固有共振周波数を可変
    することを特徴とする周波数分解センサ。
  4. 【請求項4】 振動源入力部は、振動伝搬部に取付けた
    可動電極と、この可動電極に対向配置し固定部に形成し
    た固定電極とからなり、前記可動電極と固定電極間に振
    動源である振動電圧を入力して振動を発生させることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の周波数分
    解センサ。
  5. 【請求項5】 振動源入力部は、音波や機械的振動を振
    動源として受け振動を発生する受波部によって構成した
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載の周
    波数分解センサ。
  6. 【請求項6】 静電容量検出部は、振動子にこの振動子
    の振動方向に突出し、かつ、所定の間隔を隔てて設けた
    複数の可動電極と、この各可動電極間に配置された複数
    の固定電極からなり、前記振動子の振動により前記各可
    動電極が前記各固定電極に対して進退動作することによ
    り静電容量変化を検出して出力することを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれか1記載の周波数分解センサ。
  7. 【請求項7】 振動子に重りとなる小片を付加したこと
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1記載の周波数
    分解センサ。
  8. 【請求項8】 振動源に応動して振動を発生する振動源
    入力部と、この振動源入力部からの振動を一方向に伝搬
    する振動伝搬部と、この振動伝搬部から延出してその端
    部を自由端とし、かつこの振動伝搬部の振動伝搬方向に
    複数配設した、それぞれ異なる固有共振周波数を有する
    複数の振動子と、この各振動子に形成した可動電極及び
    この可動電極に対向配置し固定部に形成した固定電極か
    らなる複数の静電容量検出部とからなる周波数分解セン
    サを、 基体の上に犠牲膜を形成し、その上に部材膜を形成した
    基板を使用し、 この基板の上にマスク材料膜を形成した後、該マスク材
    料膜を、前記振動源入力部、振動伝搬部、複数の振動子
    及び複数の静電容量検出部の形状に加工する工程と、加
    工したマスク材料膜の形状に従って部材膜をエッチング
    して除去する工程と、マスク材料膜を除去するとともに
    犠牲膜を固定部を除いて除去する工程と、マスク材料膜
    を除去した部材膜の上に導電膜を形成する工程とにより
    製造することを特徴とする周波数分解センサの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101434328B1 (ko) 2013-05-03 2014-08-27 전자부품연구원 다중 파장 공진형 초음파 센서 어레이

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