JP2001132448A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

内燃機関の冷却装置

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JP2001132448A
JP2001132448A JP31589899A JP31589899A JP2001132448A JP 2001132448 A JP2001132448 A JP 2001132448A JP 31589899 A JP31589899 A JP 31589899A JP 31589899 A JP31589899 A JP 31589899A JP 2001132448 A JP2001132448 A JP 2001132448A
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internal combustion
combustion engine
cooling water
water pump
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Masakazu Tabata
正和 田畑
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保温容器を備える内燃機関の冷却装置のコン
パクト化を図る。 【解決手段】 ウォータポンプ5を備えた冷却水回路1
0は、シリンダブロック2のブロック冷却水通路2aと
シリンダヘッド3のヘッド冷却水通路3aに冷却水を循
環させる。温水ポンプ6と保温容器7を備えた温水回路
20は、保温容器7に貯留された温水をブロック冷却水
通路2aとヘッド冷却水通路3aに循環させる。エンジ
ン1の運転中に、冷却水回路10を循環する高温の冷却
水を保温容器7に取り込み、エンジン始動時の早期暖機
用に蓄熱する。エンジン始動時にスタータモータ8を作
動させると、温水ポンプ6がスタータモータ8によって
駆動せしめられ、エンジン1のクランキングと同時に保
温容器7内の温水が温水回路20を循環し、エンジン1
を迅速に加熱し暖機する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用内燃機関の
水冷式冷却装置に関するものであり、特に、早期暖機が
可能な冷却装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】車両用の内燃機関において、機関始動時
における早期暖機は燃費性能や排気エミッションの向上
を図る上で非常に重要である。
【0003】水冷式エンジンの早期暖機に関し、特開平
8−183324号公報等において、保温容器による蓄
熱技術を利用した早期暖機方法が提案されている。この
公報には、エンジン停止前に冷却水回路を流れる高温の
冷却水を保温容器に貯留することにより蓄熱しておき、
この保温容器に貯留されている温水(熱水)を次回のエ
ンジン始動時に冷却水回路に供給することにより、エン
ジンの早期暖機と車室内の即効暖房を図った内燃機関が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に開示されて
いる保温容器を備えた内燃機関の冷却装置においては、
冷却水回路に冷却水を循環させるためのウォータポンプ
と、このウォータポンプとは別に保温容器の温水を冷却
水回路に循環させる温水ポンプとを備えており、ウォー
タポンプは内燃機関のクランクシャフトにより駆動さ
れ、温水ポンプはそれ専用の電動モータにより駆動され
る。
【0005】ところで、この内燃機関の冷却装置におい
て、冷却水回路に温水を循環させるために温水ポンプを
運転する機会は主に内燃機関の始動時であり、その運転
頻度は極めて少ない。このように運転頻度が少ないにも
かかわらず、温水ポンプ専用の駆動源である電動モータ
を装備するのは、コストの面で不利なだけでなく、装置
の大型化を招くことにもなり、車両搭載上も不利であ
る。
【0006】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、内燃機関には必要不可欠であるクランキング用
のスタータモータを温水ポンプの駆動源として兼用させ
ることにより、内燃機関の冷却装置の部品点数の削減、
コスト削減、装置のコンパクト化、搭載性向上を図るこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明は、車両に
搭載された水冷式の内燃機関と、該内燃機関に冷却水を
循環せしめる冷却水回路と、該冷却水回路に冷却水の循
環流を生じせしめるウォータポンプと、前記内燃機関に
より加熱された冷却水を貯留する保温容器と、前記保温
容器に貯留された温水を前記内燃機関に循環せしめる温
水回路と、前記内燃機関始動時に前記温水回路に温水の
循環流を生じせしめる温水ポンプと、を備えた内燃機関
の冷却装置において、前記温水ポンプは、前記内燃機関
をクランキングするためのスタータモータによって駆動
されることを特徴とする。
【0008】この内燃機関の冷却装置では、内燃機関を
クランキングするためにスタータモータを作動させる
と、このスタータモータによって温水ポンプが駆動され
る。これにより、クランキングの開始と同時に、保温容
器に貯留されている温水が温水回路を介して内燃機関に
循環せしめられ、内燃機関を早期に加熱し暖機する。
【0009】スタータモータは内燃機関のクランキング
に必要不可欠なものであり、このスタータモータを温水
ポンプの駆動源として兼用させているので、温水ポンプ
専用の駆動源が不要になる。したがって、部品点数が少
なくなり、コストが低減され、装置をコンパクトにで
き、車両搭載性が向上する。
【0010】本発明の内燃機関の冷却装置においては、
冷却水回路と温水回路をそれぞれ独立に形成してもよい
し、冷却水回路の一部と温水回路の一部を重複させるよ
うに形成することも可能である。両回路の一部を重複さ
せる場合には、その重複部分の少なくとも一部は内燃機
関の内部に形成されるのが好ましい。両回路の一部を重
複させた場合には、装置が簡略化される。
【0011】本発明の内燃機関の冷却装置においては、
前記温水ポンプと前記スタータモータとを駆動連結・切
断手段を介して連結するのが好ましい。このようにする
と、例えば内燃機関の停止直後で内燃機関が高温の状態
にあるときなど、温水循環による内燃機関の早期暖機が
必要ないときには、前記駆動連結・切断手段を「切断」
状態にすることにより、温水ポンプを作動する負荷をス
タータモータに与えずに内燃機関のクランキングを行う
ことができる。尚、駆動連結・切断手段の具体例として
クラッチを例示することができる。
【0012】本発明の内燃機関の冷却装置においては、
前記スタータモータの作動時間が所定時間以上になった
ときに前記温水ポンプによる温水回路における温水の循
環を抑制する温水循環抑制手段を備えるのが好ましい。
これによる利点は次の通りである。
【0013】内燃機関の始動時に温水回路を介して温水
を内燃機関に循環させる目的は、温水回路のうち内燃機
関内部に形成されている部分(以下、説明の都合上、こ
の部分を機関内部温水通路という)に溜まっている冷水
を押し出すとともに、この機関内部温水通路に温水を供
給することによって、温水の熱で内燃機関を加熱するこ
とであるが、温水ポンプを必要以上に長く運転し続ける
と、前記機関内部温水通路から押し出された冷水が温水
回路を一巡して再び機関内部温水通路に戻ってきてしま
い、せっかく保温容器に貯留されていた温水で加熱した
内燃機関が冷却されてしまう。前記温水循環抑制手段を
備えていると、スタータモータの作動開始から所定時間
経過後には温水の循環が抑制されるので、このような内
燃機関の再冷却を防ぐことができる。
【0014】前記温水循環抑制手段は、前記温水ポンプ
と前記スタータモータとを駆動連結及び切断可能に連結
する駆動連結・切断手段により構成することができる。
駆動連結・切断手段を切断状態にすると、スタータモー
タの作動中であっても温水ポンプを停止させることがで
きるので、温水回路における温水の循環を停止させるこ
とができ、その結果、温水回路に存在する冷水を内燃機
関に流れ込ませないようにすることができる。
【0015】また、前記温水循環抑制手段は、内燃機関
を迂回して前記保温容器と前記温水ポンプとの間で温水
を循環させるバイパス通路により構成することができ
る。この場合には、スタータモータの作動開始から所定
時間経過後は、温水ポンプが運転されていても温水はバ
イパス通路を通って循環し、内燃機関を迂回するので、
温水回路に存在する冷水を内燃機関に流れ込ませないよ
うにすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の冷
却装置の実施の形態を図1から図3の図面に基いて説明
する。
【0017】〔第1の実施の形態〕初めに、本発明に係
る内燃機関の冷却装置の第1の実施の形態を図1に基づ
いて説明する。
【0018】図1は車両に搭載された車両駆動用のエン
ジン(内燃機関)1における冷却水の流れ図である。エ
ンジン1はシリンダブロック2とシリンダヘッド3を備
え、シリンダブロック2及びシリンダヘッド3にはブロ
ック冷却水通路2a,ヘッド冷却水通路3aが連続的に
形成されている。
【0019】ヘッド冷却水通路3aの下流端とブロック
冷却水通路2aの上流端は、ラジエータ往路12とラジ
エータ4とラジエータ復路13とウォータポンプ吸込路
14とウォータポンプ5とウォータポンプ吐出路15に
よって接続されている。
【0020】また、ラジエータ往路12とラジエータ復
路13とウォータポンプ吸込路14はラジエータバイパ
ス通路16によって接続されており、ラジエータ復路1
3とウォータポンプ吸込路14とラジエータバイパス通
路16との連結部位には、冷却水の温度に応じて流路を
切り替えるサーモスタットバルブ17が設けられてい
る。サーモスタットバルブ17は、このサーモスタット
バルブ17を流れる冷却水の温度が所定温度T1よりも
高いときには、ラジエータバイパス通路16を閉塞して
ウォータポンプ吸込路14にラジエータ復路13を接続
し、冷却水温度が前記所定温度T1以下のときにはラジ
エータ復路13を閉塞してウォータポンプ吸込路14に
ラジエータバイパス通路16を接続する。ラジエータ往
路12の途中であってラジエータバイパス通路16との
接続部とヘッド冷却水通路3aとの間には、第1制御弁
11が設けられている。
【0021】この第1の実施の形態において、ウォータ
ポンプ5、ウォータポンプ吐出路15、ブロック冷却水
通路2a、ヘッド冷却水通路3a、ラジエータ往路1
2、第1制御弁、ラジエータ4、ラジエータ復路13、
ウォータポンプ吸込路14、ラジエータバイパス通路1
6、及びサーモスタットバルブ17は冷却水回路10を
構成する。
【0022】ウォータポンプ5は、冷却水回路10に図
1において反時計回り方向の冷却水の循環流を生じせし
めポンプであり、エンジン1のクランクシャフト(図示
せず)により駆動される。したがって、ウォータポンプ
5はエンジン1のクランキング後でなければ駆動するこ
とができない。
【0023】また、ラジエータ往路12における第1制
御弁11の上流側と下流側は、温水ポンプ6と保温容器
7を備えた温水通路21によって接続されている。温水
ポンプ6は第1制御弁11よりも上流側のラジエータ往
路12に接続され、保温容器7は第1制御弁11よりも
下流側のラジエータ往路12に接続されている。
【0024】この第1の実施の形態において、温水ポン
プ6と保温容器7を含む温水通路21、ラジエータ往路
12、ラジエータバイパス通路16、サーモスタットバ
ルブ17、ウォータポンプ吸込路14、ウォータポンプ
5、ウォータポンプ吐出路15、ブロック冷却水通路2
a、ヘッド冷却水通路3aは温水回路20を構成する。
【0025】したがって、冷却水回路10と温水回路2
0は、ラジエータ往路12、ラジエータバイパス通路1
6、サーモスタットバルブ17、ウォータポンプ吸込路
14、ウォータポンプ5、ウォータポンプ吐出路15、
ブロック冷却水通路2a、ヘッド冷却水通路3aにおい
て重複している。換言すれば、ラジエータ往路12、ラ
ジエータバイパス通路16、サーモスタットバルブ1
7、ウォータポンプ吸込路14、ウォータポンプ5、ウ
ォータポンプ吐出路15、ブロック冷却水通路2a、ヘ
ッド冷却水通路3aは、冷却水回路10の一部を構成す
るとともに、温水回路20の一部を構成する。
【0026】温水ポンプ6は温水回路20に図1におい
て反時計回り方向の温水の循環流を生じせしめるポンプ
である。温水ポンプ6は、エンジン1をクランキングす
るためのスタータモータ8に直結されており、スタータ
モータ8によって駆動される。
【0027】スタータモータ8は、エンジン1のクラン
クシャフトに連結されたフライホイール(いずれも図示
せず)にギヤ装置9を介して駆動連結・切断可能に連結
されており、図示しないスタータスイッチをONにする
とギヤ装置9が噛合状態になってスタータモータ8とフ
ライホイールが連結され、クランキング可能となり、前
記スタータスイッチをOFFにするとギヤ装置9の噛合
が解除されてスタータモータ8とフライホイールとの連
結が切断される。
【0028】尚、この第1の実施の形態においては温水
ポンプ6を保温容器7の上流側に設けているが、温水ポ
ンプ6を保温容器7の下流側に設けることも可能であ
る。また、温水ポンプ6とスタータモータ8とをギヤ装
置を介して連結し、温水ポンプ6を増速させることも可
能である。
【0029】保温容器7は、冷却水回路10を循環する
高温の冷却水を貯留して蓄熱する一種の蓄熱装置であ
り、所定の容量及び保温性能を有している。また、保温
容器7はその内部の液入口部と液出口部に、保温性能向
上のために冷却水回路10との接続を絶つ開閉弁7a,
7bを内蔵している。
【0030】温水ポンプ6の運転・停止と保温容器7の
開閉弁7a,7bの開閉、第1,第2制御弁11,18
の開閉は、エンジン制御用コントロールユニット(EC
U)50によって制御される。これら制御の詳細につい
ては後述する。
【0031】尚、前記冷却水回路10は、車室内暖房用
のヒータコアを備えた暖房用回路にも接続されている
が、暖房用回路はこの発明には直接関係しないので、図
示及び説明を省略する。
【0032】このように構成された内燃機関の冷却装置
においては、ECU50は、エンジン始動後の運転状態
において基本的には、保温容器7の開閉弁7a,7bを
閉弁状態に保持し、第1制御弁11を開弁状態に保持す
るように制御する。この時には、エンジン1の運転に伴
ってウォータポンプ5が運転されるので、冷却水が冷却
水回路10を循環してエンジン1のシリンダブロック2
及びシリンダヘッド3を冷却する。この時に、冷却水の
温度に応じてサーモスタットバルブ17が冷却水の流路
を切り替える。
【0033】即ち、冷却水の温度が所定温度T1以下の
場合には、ウォータポンプ5から送出された冷却水は、
ウォータポンプ吐出路15、ブロック冷却水通路2a、
ヘッド冷却水通路3a、ラジエータ往路12、第1制御
弁11、ラジエータバイパス通路16、サーモスタット
バルブ17、ウォータポンプ吸込路14を順に通ってウ
ォータポンプ5に戻る。
【0034】一方、冷却水の温度が所定温度T1よりも
高い場合には、ウォータポンプ5から送出された冷却水
は、ウォータポンプ吐出路15、ブロック冷却水通路2
a、ヘッド冷却水通路3a、ラジエータ往路12、第1
制御弁11、ラジエータ4、ラジエータ復路13、サー
モスタットバルブ17、ウォータポンプ吸込路14を順
に通ってウォータポンプ5に戻る。この場合には、冷却
水はラジエータ4を通過する際に冷却される。
【0035】この運転状態のときには、保温容器7の開
閉弁7a,7bが閉じているので、温水容器7に冷却水
が流れ込むことはない。
【0036】このように冷却水回路10で冷却水を循環
させているときに、保温容器7に貯留されている冷却水
が常に所定温度以上の高温の冷却水であるように、EC
U50は、第1制御弁11の開閉と開閉弁7a,7bの
開閉を制御して、保温容器7に高温の冷却水を取り込
む。
【0037】保温容器7に高温の冷却水を取り込むため
の第1制御弁11及び開閉弁7a,7bの制御方法とし
ては、例えば、冷却水回路10に設けた図示しない冷却
水温センサで検出した冷却水温が所定の設定温度(例え
ば、95゜C)以上であるとECU50が判定すると、
ECU50が所定時間(以下、これを温水取水時間とい
う)だけ、第1制御弁11を閉じ、開閉弁7a,7bを
開くように制御する方法を例示することができる。この
ように各弁を開閉すると、ラジエータ往路12を流れる
高温の冷却水が温水通路21を介して保温容器7に導入
される。前記温水取水時間は、保温容器7内の冷却水の
全量が入れ替わるのに必要な時間以上とするのが好まし
い。
【0038】尚、ウォータポンプ5の駆動源をクランク
シャフトではなく電動モータなどにしている場合であれ
ば、エンジン1の停止直後に(例えば、イグニッション
スイッチのOFF信号により)、ウォータポンプ5を所
定時間運転するとともに前述の如く各弁の開閉を制御す
ることにより、エンジン停止時の高温の冷却水を保温容
器7に導入することも可能である。
【0039】このようにして保温容器7内に貯留された
高温の冷却水(以下の説明では、この冷却水のことを
「温水」という)は、エンジン1を次回始動する時にエ
ンジン暖機用の熱源となる。
【0040】そして、エンジン1の始動時に、ECU5
0は、第1制御弁11の開閉、及び、保温容器7の開閉
弁7a,7bの開閉を次のように制御する。
【0041】エンジン1をクランキングするために図示
しないスタータスイッチをONにすると、スタータモー
タ8が作動してエンジン1がクランキングされる。これ
と同時に、ECU50は、スタータスイッチのON信号
を受けて、第1制御弁11を閉弁するとともに開閉弁7
a,7bを開弁し、さらに、スタータスイッチがONさ
れている間、この開閉状態を保持するようにこれら弁を
制御する。
【0042】すると、保温容器7に貯留されていた温水
が、図1において矢印で示すように、温水通路21から
ラジエータ往路12、ラジエータバイパス通路16、サ
ーモスタットバルブ17、ウォータポンプ吸込路14、
ウォータポンプ5、ウォータポンプ吐出路15を通って
ブロック冷却水通路2aに導入されるようになり、ブロ
ック冷却水通路2a及びヘッド冷却水通路3aに溜まっ
ていたエンジン停止時の冷水が押し出されて、ブロック
冷却水通路2a及びヘッド冷却水通路3aに温水が流れ
る。ヘッド冷却水通路3aから出た温水はラジエータ往
路12を通って再び温水通路21を介して温水ポンプ6
に吸い込まれ、保温容器7へと戻る。即ち、保温容器7
の温水が温水回路20を循環するようになる。
【0043】これにより、温水の熱がシリンダブロック
2及びシリンダヘッド3に伝熱し、エンジン1をクラン
キングと同時に迅速に加熱することができる。その結
果、エンジン始動後の暖機も早まるだけでなく、エンジ
ン始動時の燃費が向上し、エンジン始動時の排気エミッ
ションを良好にすることができる。
【0044】ここで、温水ポンプ6として高吐出量のポ
ンプを用いれば、保温容器7内の温水を数秒でエンジン
1に導入することができるので、スタータモータ8の作
動時間でも十分にエンジン1を急速加熱することができ
る。
【0045】そして、前記スタータスイッチがOFFさ
れるとスタータモータ8が停止する。これと同時に、E
CU50は、スタータスイッチのOFF信号を受けて、
第1制御弁11を開弁するとともに開閉弁7a,7bを
閉弁するように制御する。
【0046】この時に、エンジン1のクランキングが完
了しエンジン1が運転されていれば、冷却装置は前述し
たエンジン始動後の運転状態となって、冷却水回路10
におけるウォータポンプ5による冷却水の循環が行われ
ることとなる。
【0047】この内燃機関の冷却装置では、エンジン1
に必要不可欠なクランキング用のスタータモータ8を温
水ポンプ6の駆動源として兼用させており、温水ポンプ
6専用の駆動源を持たない。したがって、冷却装置の部
品点数が少なくなり、コストが低減され、冷却装置をコ
ンパクトにすることができ、車両搭載性が向上する。
【0048】〔第2の実施の形態〕次に、本発明に係る
内燃機関の冷却装置の第2の実施の形態を図2に基づい
て説明する。第2の実施の形態の内燃機関の冷却装置が
第1の実施の形態のものと相違する点は、温水ポンプ6
とスタータモータ8がクラッチ(駆動連結・切断手段)
19によって駆動連結及び切断可能に連結されていると
ころにある。
【0049】このようにクラッチ19を設けると、第1
の実施の形態で説明した冷却装置の運転に加えて、次の
ような運転が可能になる。まず、クラッチ19を「連
結」状態あるいは「切断」状態にすることによって、エ
ンジン1の始動時に温水ポンプ6を作動させるか否か選
択することができる。
【0050】例えばエンジン1の停止直後でエンジン1
が既に高温の場合などにおいては温水循環による内燃機
関の早期暖機が不要であるので、そのときには、クラッ
チ19を「切断」状態にすることにより、温水ポンプ6
を運転する負荷をスタータモータに与えることなくエン
ジン1のクランキングを行い始動させることができる。
この場合、冷却水回路10に設けた冷却水温センサで冷
却水温を検出するようにし、冷却水温が所定温度以上で
あるとECU50が判定したときに、ECU50がクラ
ッチ19を「切断」状態に制御することが可能である。
【0051】また、クラッチ19を設けることにより、
スタータモータ8の作動中であっても温水ポンプ6を停
止させて温水循環を停止させることができる。これによ
り過多な温水循環によるエンジン1の再冷却を防止する
ことができる。
【0052】詳述すると、前述したように、エンジン1
の始動時に温水回路20に温水を循環させる目的は、ブ
ロック冷却水通路2a及びヘッド冷却水通路3aに溜ま
っていたエンジン停止時の冷水を押し出すとともに、ブ
ロック冷却水通路2a及びヘッド冷却水通路3aに温水
を流して、温水の熱をシリンダブロック2及びシリンダ
ヘッド3に伝熱し、エンジン1を加熱することにある
が、温水ポンプ6を必要以上に長く運転し続けると、ブ
ロック冷却水通路2a及びヘッド冷却水通路3aから押
し出された冷水が温水回路20を一巡して再びブロック
冷却水通路2a及びヘッド冷却水通路3aに戻ってきて
しまい、せっかく保温容器7に貯留されていた温水で加
熱したエンジン1が冷却されてしまう。
【0053】一方、スタータモータ8はスタータスイッ
チがONにされている間は作動し続けるが、スタータス
イッチは一般的に手動操作でON状態を保持するように
なっているため、ON状態保持時間が不定であり、ON
状態を長く続けられてしまう虞れがある。
【0054】そこで、スタータモータ8を作動開始して
から所定時間経過したとECU50が判定したときに
は、ECU50がクラッチ19を「切断」状態にするよ
うに制御し、第1制御弁11を開くとともに開閉弁7
a,7bを閉じるように制御すると、温水ポンプ6を停
止して温水循環を停止させることができ、これにより温
水通路21に存在する冷水をブロック冷却水通路2a及
びヘッド冷却水通路3aに流れ込ませないようにするこ
とができるので、前述したような過多な温水循環による
エンジン1の再冷却を防止することができる。尚、この
第2の実施の形態において、クラッチ19は温水循環抑
制手段を構成する。
【0055】〔第3の実施の形態〕次に、本発明に係る
内燃機関の冷却装置の第3の実施の形態を図3に基づい
て説明する。第3の実施の形態の内燃機関の冷却装置が
第1の実施の形態のものと相違する点は、次の通りであ
る。
【0056】温水通路21において温水ポンプ6の上流
には第2制御弁18が配置されており、温水通路21に
おいて第2制御弁18と温水ポンプ6とを接続する部分
21aと保温容器7の下流部分21bとが、第3制御弁
22を備えたバイパス通路23によって接続されてい
る。
【0057】この第3の実施の形態の内燃機関の冷却装
置では、第1の実施の形態で説明した冷却装置の運転に
加えて、第2の実施の形態と同様に温水の循環を抑制す
る運転が可能になる。
【0058】第2の実施の形態では、スタータモータ8
の作動中にクラッチ19を「切断」状態にし温水ポンプ
6を停止させることによって、過多な温水循環によるエ
ンジン1の再冷却の防止を行っていたが、この第3の実
施の形態では温水ポンプ6を停止させず、次のようにし
て行う。
【0059】第3の実施の形態では、ECU50は、ス
タータモータ8を作動開始してから所定時間経過したと
判定したときに、第1,第3制御弁11,22を開き、
第2制御弁18を閉じるように制御する。尚、保温容器
7の開閉弁7a,7bは引き続き開弁状態に制御され
る。各弁をこのような開閉状態にすると、保温容器7か
ら送出された水はバイパス通路23及び第3制御弁22
を通って温水ポンプ6に吸い込まれ、再び保温容器7へ
と循環するようになり、温水通路21内の冷却水が冷却
水回路10に流出することがない。また、第2制御弁1
8が閉じているので、冷却水回路10内の冷却水が温水
ポンプ6に吸い込まれることもない。その結果、過多な
温水循環によるエンジン1の再冷却を防止することがで
きる。
【0060】この第3の実施の形態においては、第3制
御弁22を含むバイパス通路23によって温水循環抑制
手段が構成される。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関の冷却装置によれ
ば、車両に搭載された水冷式の内燃機関と、該内燃機関
に冷却水を循環せしめる冷却水回路と、該冷却水回路に
冷却水の循環流を生じせしめるウォータポンプと、前記
内燃機関により加熱された冷却水を貯留する保温容器
と、前記保温容器に貯留された温水を前記内燃機関に循
環せしめる温水回路と、前記内燃機関始動時に前記温水
回路に温水の循環流を生じせしめる温水ポンプとを備
え、前記温水ポンプが、前記内燃機関をクランキングす
るためのスタータモータによって駆動されることによ
り、クランキング開始と同時に内燃機関を迅速に加熱す
ることができ、その結果、始動時の燃焼状態がよくな
り、内燃機関の急速暖機が可能になり、始動時の燃費向
上、始動時の排気エミッションの向上を達成することが
できるという優れた効果が奏される。
【0062】しかも、内燃機関に必要不可欠なスタータ
モータが温水ポンプの駆動源を兼ねているので、内燃機
関の冷却装置の部品点数を少なくすることができ、コス
トを低減することができるばかりでなく、装置をコンパ
クトにすることができ、車両搭載性が向上するという優
れた効果が奏される。
【0063】また、前記温水ポンプと前記スタータモー
タとを駆動連結・切断手段を介して連結した場合には、
内燃機関の早期暖機が必要ないときに、温水ポンプを作
動させる負荷をスタータモータに与えずに内燃機関のク
ランキングを行うことができるという効果がある。
【0064】また、前記スタータモータの作動時間が所
定時間以上になったときに前記温水ポンプによる温水回
路における温水の循環を抑制する温水循環抑制手段を備
えた場合には、過多な温水循環によるエンジン1の再冷
却を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の内燃機関の冷却装置における第1の
実施の形態の概略構成を示す図である。
【図2】 本発明の内燃機関の冷却装置における第2の
実施の形態の概略構成を示す図である。
【図3】 本発明の内燃機関の冷却装置における第3の
実施の形態の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関) 2 シリンダブロック 2a ブロック冷却水通路 3 シリンダヘッド 3a ヘッド冷却水通路 5 ウォータポンプ 6 温水ポンプ 7 保温容器 8 スタータモータ 9 ギヤ装置 10 冷却水回路 11 第1制御弁 18 第2制御弁 19 クラッチ(駆動連結・切断手段、温水循環抑制手
段) 20 温水回路 21 温水通路 22 第3制御弁 23 バイパス通路(温水循環抑制手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載された水冷式の内燃機関と、
    該内燃機関に冷却水を循環せしめる冷却水回路と、該冷
    却水回路に冷却水の循環流を生じせしめるウォータポン
    プと、前記内燃機関により加熱された冷却水を貯留する
    保温容器と、前記保温容器に貯留された温水を前記内燃
    機関に循環せしめる温水回路と、前記内燃機関始動時に
    前記温水回路に温水の循環流を生じせしめる温水ポンプ
    と、を備えた内燃機関の冷却装置において、 前記温水ポンプは、前記内燃機関をクランキングするた
    めのスタータモータによって駆動されることを特徴とす
    る内燃機関の冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記温水ポンプと前記スタータモータは
    駆動連結・切断手段を介して連結されていることを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記スタータモータの作動時間が所定時
    間以上になったときに前記温水ポンプによる温水回路に
    おける温水の循環を抑制する温水循環抑制手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却装
    置。
  4. 【請求項4】 前記温水循環抑制手段は、前記温水ポン
    プと前記スタータモータとを駆動連結及び切断可能に連
    結する駆動連結・切断手段により構成されることを特徴
    とする請求項3に記載の内燃機関の冷却装置。
  5. 【請求項5】 前記温水循環抑制手段は、内燃機関を迂
    回して前記保温容器と前記温水ポンプとの間で温水を循
    環させるバイパス通路により構成されることを特徴とす
    る請求項3に記載の内燃機関の冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008180231A (ja) * 2001-06-05 2008-08-07 Toyota Motor Corp 蓄熱装置を備えた内燃機関
CN102734036A (zh) * 2011-03-30 2012-10-17 德昌电机(深圳)有限公司 车辆发动机起动系统

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