JP2001131179A - 三環性ジヒドロフラン誘導体、その製造法及び剤 - Google Patents

三環性ジヒドロフラン誘導体、その製造法及び剤

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JP2001131179A
JP2001131179A JP2000254231A JP2000254231A JP2001131179A JP 2001131179 A JP2001131179 A JP 2001131179A JP 2000254231 A JP2000254231 A JP 2000254231A JP 2000254231 A JP2000254231 A JP 2000254231A JP 2001131179 A JP2001131179 A JP 2001131179A
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滋紀 大川
Tadatoshi Hashimoto
忠俊 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた過酸化脂質生成抑制剤を提供する。 【解決手段】式 【化1】 〔式中、A環は更に置換基を有していてもよい非芳香族
5ないし7員含窒素複素環を、B環は更に置換基を有す
るベンゼン環を、C環は更に置換基を有していてもよい
ジヒドロフラン環を、Rは水素原子又はアシル基を示
す。〕で表される化合物又はその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた過酸化脂質
生成抑制作用を有する新規三環性ジヒドロフラン誘導
体、その製造法及びそれを含有する医薬組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】生体内での活性酸素種の生成及びそれに
伴う過酸化脂質の生成が、膜障害や酵素障害を介して生
体に種々の悪影響を及ぼすことが明らかになるにつれ
て、過酸化脂質生成抑制剤の医薬への応用が種々試みら
れるようになってきた。現在、医薬分野で用いられる過
酸化脂質生成抑制剤としては、主としてビタミンC、ビ
タミンE及びβ−カロテン等の天然抗酸化物の誘導体及
びフェノール誘導体が知られているが(福沢健治著、日
本臨床46巻、2269〜2276頁、1988年、及
び Sies, H., Stahl, W., Sundquist, A. R., Ann. N.
Acad. Sci., 669巻,7-20, 1992年)、これらは作用が不
十分であったり、副作用が認められる等、実用的に必ず
しも満足できるものではない。
【0003】一方、フロ[2,3-f]キノリン誘導体とし
て、特開昭52−23096に、式
【化11】 〔式中、R1はC−原子数1ないし6を有する不飽和、
直鎖又は分子鎖のアルキル基、R2は水素又はC−原子
数1ないし6を有する飽和又は不飽和直鎖又は分子鎖の
アルキル基を表す。〕で表されるキノリンカルボン酸誘
導体、並びにR2が水素を表す場合には、無機又は有機
塩基との生理学的に許容可能な塩、その製法及びこれを
含有する尿路感染治療剤が、化合物として具体的に
【化12】 等が記載されている。特開昭50−117908には、
【化13】 〔式中、Aは炭素数2ないし3個よりなるアルキレン基
(但し、このアルキレン基はその炭素数の末端又は炭素
鎖の途中に酸素原子1ないし2個を含んでもよい。)を
示し、このアルキレン基は、ベンゼン環上の互いに隣接
する2個の炭素原子に結合する。R1は水素原子、アミ
ノ基を示し、R1が水素原子の時R2は低級アルコキシ
基、低級アミノアルキル基、低級アルケニル基を示し、
1がアミノ基の時R2はアルキル基を示す。〕で表され
るキノロンカルボン酸誘導体を有効成分として含有する
家畜の抗菌性薬剤が、化合物として具体的に
【化14】 等が記載されている。特開昭50−117909には、
【化15】 〔式中、Aは炭素数2ないし3個よりなるアルキレン基
(但し、このアルキレン基はその炭素数の末端又は炭素
鎖の途中に酸素原子1ないし2個を含んでもよい。)を
示し、このアルキレン基は、ベンゼン環上の互いに隣接
する2個の炭素原子に結合する。R1は水素原子、アミ
ノ基を示し、R1が水素原子の時R2は低級アルコキシ
基、低級アミノアルキル基、低級アルケニル基を示し、
1がアミノ基の時R2はアルキル基を示す。〕で表され
るキノロンカルボン酸誘導体を有効成分として含有する
魚類の細菌性疾病の予防及び治療剤が、化合物として具
体的に
【化16】 等が記載されている。特開昭47−1081には、式
【化17】 〔式中、R及びR’は水素原子又はアルキル基を表し、
Aは二価の基
【化18】 (式中X,Y,Zは、−X−Y−Z−が−O−CH2
CH2−又は−CH2−O−CH2−であるように、ジヒ
ドロフラン環を形成し、この際X,Y,Zによって形成
される環は、1個又は3個のオキソ基によって置換され
てよい)を表す。〕のキノリンカルボン酸誘導体及び無
機又は有機塩基とのこのカルボン酸の塩を製造する製法
が、化合物として具体的に
【化19】 等が記載されている。特開昭49−30369には、式
【化20】 によって示される1−ヒドロキシ−4−キノロン−3−
カルボン酸誘導体と、アルキル化剤とを反応させて式
【化21】 〔式中、R1は低級アルキル基を示す。〕によって表さ
れるキノリンカルボン酸誘導体を得、次いでこのものを
加水分解することを特徴とする式
【化22】 〔式中、R1は前記に同じ。〕によって表されるキノリ
ンカルボン酸誘導体の製造方法が、化合物として具体的
【化23】 等が記載されている。ヨーロピアン ジャーナル オブ
ファーマコロジー(Eur.J.Pharamacol.)(1988),346
(2/3),175-180には、抗うつ作用を有するフロ[2,3-f]
インドール誘導体として
【化24】 が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】優れた抗酸化作用に基
づいた過酸化脂質生成抑制作用を有し、薬物動態に優れ
た過酸化脂質生成抑制剤(抗酸化剤)は、中枢神経系の
疾患や障害(例えば虚血性の中枢神経障害(例、脳梗
塞、脳出血、脳浮腫等)、中枢神経損傷(例、頭部外
傷、脊髄損傷、むち打ち症等)、神経変性疾患(例、ア
ルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏
病、筋萎縮性側索硬化症等)、血管性痴呆(例、多発性
梗塞性痴呆、ビンスワンガー病等)、躁鬱病、鬱病、精
神分裂病、慢性疼痛、三叉神経痛、偏頭痛等)、循環器
系の疾患や障害(例えば虚血性心疾患(例、心筋梗塞、
狭心症等)、動脈硬化、PTCA(percutaneous trans
luminal coronary angioplasty:経皮経管冠動脈形成
術)後の動脈再狭窄、下部尿路の疾患や障害(例、排尿
障害、尿失禁)等)、糖尿病性神経症等の予防治療に優
れた効果を期待することができる。しかしながら、現状
では十分満足できるものが見い出されていないため、優
れた過酸化脂質生成抑制作用を有し、医薬品として十分
満足のできる化合物の開発が切望されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、過酸化脂
質生成抑制作用を有する化合物を求めて種々検討した結
果、ジヒドロベンゾフラン環の5位及び6位に含窒素非
芳香族複素環が縮合し、かつ4位又は(及び)そのパラ位
に置換基を有している(下式のB環に置換基を有する)
ことに化学構造上の特徴を有する式
【化25】 〔式中、A環は更に置換基を有していてもよい非芳香族
5ないし7員含窒素複素環を、B環は更に置換基を有す
るベンゼン環を、C環は更に置換基を有していてもよい
ジヒドロフラン環を、Rは水素原子又はアシル基を示
す。〕で表される化合物又はその塩(以下、化合物
(I)と略記する場合がある)を初めて合成し、これら
の新規化合物が予想外にもその特異な化学構造に基づい
て優れた過酸化脂質生成抑制作用等を有し、更に、化合
物(I)を含む式
【化26】 〔式中、Aa環は更に置換基を有していてもよい非芳香
族5ないし7員含窒素複素環を、Ba環は更に置換基を
有していてもよいベンゼン環を、Ca環は更に置換基を
有していてもよいジヒドロフラン環を、Raは水素原子
又はアシル基を示す。〕で表される化合物又はその塩
(以下、化合物(I')と略記する場合がある)が優れ
た過酸化脂質生成抑制作用等を有し、臨床上用いられる
医薬品として優れた効果、性質を有することを見出し、
これらに基づいて本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、(1)化合物(I)、
(2)A環が置換基を有していてもよい炭化水素基で更
に置換されていてもよい非芳香族5ないし7員含窒素複
素環である前記(1)記載の化合物、(3)A環が置換
基を有していてもよい低級アルキル基で更に置換されて
いてもよい非芳香族5ないし7員含窒素複素環である前
記(1)記載の化合物、(4)A環が低級アルキル基で
更に置換されていてもよい非芳香族5ないし7員含窒素
複素環である前記(1)記載の化合物、(5)A環が低
級アルキル基で更に置換されていてもよい非芳香族5員
含窒素複素環である前記(1)記載の化合物、(6)式
【化27】 〔式中、R4及びR5は同一又は異なってそれぞれ水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又は酸素
原子、窒素原子若しくは硫黄原子を介していてもよく置
換基を有していてもよい炭化水素基を、他の記号は前記
と同意義を示す。但し、R4及びR5は両方が同時に水素
原子を示さない。〕で表される化合物又はその塩である
前記(1)記載の化合物、(7)R4及びR5が同一又は
異なってそれぞれ低級アルキル基又は低級アルコキシ基
である前記(6)記載の化合物、(8)R4及びR5がそ
れぞれ低級アルキル基である前記(6)記載の化合物、
(9)式
【化28】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なってそれぞれ水素原
子、エステル化若しくはアミド化されていてもよいカル
ボキシル基又は置換基を有していてもよい炭化水素基
を、R3は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又は置換基を有していてもよいアミノ基を、他の記
号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物又はその
塩である前記(1)記載の化合物、(10)R1が低級
アルキル基で、R2がハロゲン原子、ヒドロキシまたは
置換基を有していてもよい環状アミノ基で置換されてい
てもよい低級アルキル基で、R3が水素原子または置換
基を有していてもよいフェニル基である前記(9)記載
の化合物、(11)R1が低級アルキル基で、R2がハロ
ゲン原子、ヒドロキシまたは置換基を有していてもよい
環状アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基
で、R3が水素原子または置換基を有していてもよいフ
ェニル基で、R4及びR5がそれぞれ低級アルキル基で、
A環が低級アルキル基で更に置換されていてもよい非芳
香族5ないし7員含窒素複素環である前記(9)記載の
化合物、(12)R1が低級アルキル基で、R2がハロゲ
ン原子、ヒドロキシまたは置換基を有していてもよい環
状アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基で、
3が水素原子または置換基を有していてもよいフェニ
ル基で、R4及びR5がそれぞれ低級アルキル基で、A環
が低級アルキル基で更に置換されていてもよい非芳香族
5員含窒素複素環である前記(9)記載の化合物、(1
3)8-tert-ブチル-3,5,6,7-テトラヒドロ-2,2,4,6,6-
ペンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドールまたはその塩
である前記(1)記載の化合物、(14)3,5,6,7-テト
ラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[(4-フェニルピペリジ
ノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドールまたはその塩で
ある前記(1)記載の化合物、(15)3,5,6,7-テトラ
ヒドロ-2,4,6,6,8-ペンタメチル-2-[(4-フェニルピペリ
ジノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドールまたはその塩
である前記(1)記載の化合物、(16)3,5,6,7-テト
ラヒドロ-2,2,4,8-テトラメチル-3-(4-メチルフェニル)
-2H-フロ[2,3-f]インドールまたはその塩である前記
(1)記載の化合物、(17)化合物(I)のプロドラ
ッグ、(18)式
【化29】 〔式中、Xは置換基を有していてもよいアリル基を、他
の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物又は
その塩のB環上の置換基Xとヒドロキシ基を閉環するこ
とを特徴とする化合物(I)の製造法、(19)化合物
(I)又はそのプロドラッグを含有することを特徴とす
る医薬組成物、(20)化合物(I')又はそのプロド
ラッグを含有することを特徴とする脳血管障害、頭部外
傷又は神経変性疾患の予防治療剤、(21)神経変性疾
患がパーキンソン病又はアルツハイマー病である前記
(20)記載の予防治療剤、(22)化合物(I')又
はそのプロドラッグを含有することを特徴とする排尿障
害又は尿失禁の予防治療剤、(23)化合物(I')又
はそのプロドラッグを含有することを特徴とする経皮経
管冠動脈形成後の再狭窄の予防治療剤、(24)化合物
(I')又はそのプロドラッグを含有することを特徴と
する過酸化脂質生成抑制剤、(25)哺乳動物に対して
化合物(I')又はそのプロドラッグを含有することを
特徴とする脳血管障害、頭部外傷又は神経変性疾患の予
防または治療方法、(26)哺乳動物に対して化合物
(I')又はそのプロドラッグを含有することを特徴と
する排尿障害又は尿失禁の予防または治療方法、(2
7)哺乳動物に対して化合物(I')又はそのプロドラ
ッグを含有することを特徴とする経皮経管冠動脈形成後
の再狭窄の予防または治療方法、(28)哺乳動物に対
して化合物(I')又はそのプロドラッグを有効量投与
することを特徴とする過酸化脂質の生成を抑制する方
法、(29)脳血管障害、頭部外傷又は神経変性疾患の
予防治療剤を製造するための化合物(I')又はそのプ
ロドラッグの使用、(30)排尿障害又は尿失禁の予防
治療剤を製造するための化合物(I')又はその塩又は
そのプロドラッグの使用、(31)経皮経管冠動脈形成
後の再狭窄の予防治療剤を製造するための化合物
(I')又はその塩又はそのプロドラッグの使用、及び
(32)過酸化脂質生成抑制剤を製造するための化合物
(I')又はそのプロドラッグの使用等に関する。
【0007】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」と
しては、例えば鎖状又は環状炭化水素基(例えば、アル
キル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリ
ール、アラルキル等)等が挙げられる。このうち、以下
のような炭素数1ないし16個の鎖状又は環状炭化水素
基等が好ましい。 (i)低級アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、 sec-ブチ
ル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキ
ル等)、(ii)低級アルケニル(例えば、ビニル、アリ
ル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec-ブ
テニル等のC2-6アルケニル等)、(iii)低級アルキニ
ル(例えば、エチニル、1-プロピニル、プロパルギル、
ブチニル、1−ヘキシニル等のC2-6アルキニル等)、
(iv)C3-6シクロアルキル(例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル等)、(v)C6-14アリール(例えば、
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリ
ル、2−アンスリル等、好ましくはフェニル等)、(v
i)C7-16アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、ジフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフ
チルメチル、2,2−ジフェニルエチル、3−フェニル
プロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル
等、好ましくはベンジル等)。
【0008】該「炭化水素基」が有していてもよい「置
換基」としては、例えば(1)ハロゲン原子(例えば、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、(2)ハロゲン化されて
いてもよい低級アルキル、(3)低級アルケニル(例え
ば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、イソ
ブテニル、sec-ブテニル等のC2-6アルケニル等)、(4)
低級アルキニル(例えば、エチニル、1-プロピニル、プ
ロパルギル、ブチニル、1−ヘキシニル等のC2-6アル
キニル等)、(5)シクロアルキル(例えば、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
等のC3-6シクロアルキル等)、(6)アリール(例えば、
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリ
ル、2−アンスリル等のC6-10アリール等)、(7)アラ
ルキル(例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメ
チル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2,
2−ジフェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フ
ェニルブチル、5−フェニルペンチル等のC7-11アラル
キル等)、(8)ハロゲン化されていてもよい低級アルコ
キシ、(9)アリールオキシ(例えば、フェノキシ等のC
6-10アリールオキシ等)、(10)低級アルカノイル(例え
ば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル
等のC1-6アルキル−カルボニル等)、(11)アリールカ
ルボニル(例えば、ベンゾイル、ナフトイル等のC6-10
アリール−カルボニル)、(12)低級アルカノイルオキシ
(例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチ
リルオキシ、イソブチリルオキシ等のC1-6アルキル−
カルボニルオキシ等)、(13)アリールカルボニルオキシ
(例えば、ベンゾイルオキシ、ナフトイルオキシ等のC
6-10アリール−カルボニルオキシ等)、(14)カルボキシ
ル、(15)低級アルコキシカルボニル(例えば、メトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
イソブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等
のC1-6アルコキシ−カルボニル等)、(16)カルバモイ
ル、チオカルバモイル、(17)モノ−低級アルキルカルバ
モイル(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモ
イル等のモノ−C1-6アルキル−カルバモイル等)、(1
8)ジ−低級アルキルカルバモイル(例えば、ジメチルカ
ルバモイル、ジエチルカルバモイル等のジ−C1-6アル
キル−カルバモイル等)、(19)C6-10アリール−カルバ
モイル(例えば、フェニルカルバモイル、ナフチルカル
バモイル等)、(20)アミジノ、(21)イミノ、(22)アミ
ノ、(23)モノ−低級アルキルアミノ(例えば、メチルア
ミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルア
ミノ、ブチルアミノ等のモノ−C1-6アルキルアミノ
等)、(24)ジ−低級アルキルアミノ(例えば、ジメチル
アミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジプロ
ピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ等
のジ−C1-6アルキルアミノ等)、(25)アルキレンジオ
キシ(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等
のC1-3アルキレンジオキシ等)、(26)ヒドロキシ、(2
7)ニトロ、(28)シアノ、(29)メルカプト、(30)スルホ、
(31)スルフィノ、(32)ホスホノ、(33)スルファモイル、
(34)モノ−低級アルキルスルファモイル(例えば、メチ
ルスルファモイル、エチルスルファモイル、プロピルス
ルファモイル、イソプロピルスルファモイル、ブチルス
ルファモイル等のモノ−C1-6アルキルスルファモイル
等)、(35)ジ−低級アルキルスルファモイル(例えば、
ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジ
プロピルスルファモイル、ジブチルスルファモイル等の
ジ−C1-6アルキルスルファモイル等)、(36)ハロゲン
化されていてもよい低級アルキルチオ、(37)アリールチ
オ(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ等のC6-10
リールチオ等)、(38)低級アルキルスルフィニル(例え
ば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピ
ルスルフィニル、ブチルスルフィニル等のC1-6アルキ
ルスルフィニル等)、(39)アリールスルフィニル(例え
ば、フェニルスルフィニル、ナフチルスルフィニル等の
6-10アリールスルフィニル等)、(40)低級アルキルス
ルホニル(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル等のC1-6
アルキルスルホニル等)、(41)アリールスルホニル(例
えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等のC
6-10アリールスルホニル等)、(42)置換基を有していて
もよい複素環基、(43)オキソ等が挙げられる。置換基が
(25)アルキレンジオキシである場合は、隣接する2個の
炭素原子とともに環を形成することが望ましい。
【0009】「炭化水素基」の置換基としての「(2)ハ
ロゲン化されていてもよい低級アルキル」としては、例
えば1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよい低級アルキル
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペン
チル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)等が挙げられ、
具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメ
チル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチ
ル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチ
ル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イ
ソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフ
ルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロ
ヘキシル等、好ましくはメチル等が挙げられる。「炭化
水素基」の置換基としての「(8)ハロゲン化されていて
もよい低級アルコキシ」としては、例えば1ないし3個
のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)を有していてもよい低級アルコキシ(例えば、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ等の
1-6アルコキシ等)等が挙げられ、具体例としては、
例えばメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメ
トキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,
4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブト
キシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられ
る。「炭化水素基」の置換基としての「(36)ハロゲン化
されていてもよい低級アルキルチオ」としては、例えば
1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素等)を有していてもよい低級アルキルチオ
(例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イ
ソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-
ブチルチオ等のC1-6アルキルチオ)等が挙げられ、具
体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、ト
リフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イ
ソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロ
ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ等が挙げられ
る。「炭化水素基」の置換基としての「(42)置換基を有
していてもよい複素環基」としては、本明細書中で用い
られる用語「置換基を有していてもよい複素環基」と同
様のものが挙げられる。
【0010】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい複素環基」における「複素環基」として
は、環系を構成する原子(環原子)として、酸素原子、
硫黄原子及び窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ない
し3種(好ましくは1又は2種)を少なくとも1個(好
ましくは1ないし4個、更に好ましくは1又は2個)含
む芳香族複素環基、飽和若しくは不飽和の非芳香族複素
環基等が挙げられる。該「芳香族複素環基」としては、
例えばフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イ
ソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダ
ゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、
1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾ
リル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,
4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,
2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テト
ラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピ
ラジニル、トリアジニル等の5又は6員の芳香族単環式
複素環基及び、例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラ
ニル、ベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、
1H−インダゾリル、ベンズインダゾリル、ベンゾオキ
サゾリル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチ
アゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、1H−ベン
ゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニ
ル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナ
フチリジニル、プリニル、ブテリジニル、カルバゾリ
ル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボ
リニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチア
ジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアント
レニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インド
リジニル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリ
ジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,
2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミ
ジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジ
ル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニ
ル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−3−ベンズア
ゼピン−3−イル等の8ないし12員の芳香族縮合複素
環基(好ましくは、前記した5又は6員の芳香族単環式
複素環基がベンゼン環と縮合した複素環又は前記した5
又は6員の芳香族単環式複素環基の同一又は異なった複
素環2個が縮合した複素環)等が挙げられる。該「非芳
香族複素環基」としては、例えばオキシラニル、アゼチ
ジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テ
トラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒ
ドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペ
ラジニル等の3ないし8員(好ましくは5又は6員)の
飽和若しくは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素
環基等が挙げられる。
【0011】該「複素環基」が有していてもよい「置換
基」としては、例えば(1)置換基を有していてもよいア
ルキル基、(2)置換基を有していてもよいアミノ基、(3)
置換基を有していてもよいアリール基、(4)置換基を有
していてもよいシクロアルケニル基、(5)置換基を有し
ていてもよいシクロアルキル基、(6)置換基を有してい
てもよいアルケニル基、(7)置換基を有していてもよい
アルキニル基、(8)置換基を有していてもよいアミジノ
基、(9)置換基を有していてもよいヒドロキシ基、(10)
置換基を有していてもよいチオール基、(11)エステル化
されていてもよいカルボキシル基、(12)置換基を有して
いてもよいカルバモイル基、(13)置換基を有していても
よいチオカルバモイル基、(14)アシル基、(15)ハロゲン
原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等、好ましく
は塩素、臭素等)、(16)シアノ基、(17)ニトロ基等が挙
げられ、これらの任意の置換基は置換可能な位置に1な
いし5個(好ましくは1ないし3個)置換していてもよ
い。「複素環基」の置換基としての「(1)アルキル基」
としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ter
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシ
ル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、
3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル等の
1-6アルキル等が挙げられる。「(1)アルキル基」の置
換基としては、低級アルコキシ(例えばメトキシ、エト
キシ、プロポキシ等のC1-6アルコキシ等)、ハロゲン
(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、低級アルキ
ル(例えばメチル、エチル、プロピル等のC1-6アルキ
ル等)、アミノ、ヒドロキシ、シアノ、アミジノ及びア
リール(例えば、フェニル等のC6-14アリール等)から
選ばれる置換基で置換されていてもよいアラルキルオキ
シ(例えば、ベンジルオキシ等のC7-16アラルキルオキ
シ等)等が挙げられ、これらの任意の置換基は置換可能
な位置に1又は2個置換していてもよい。「複素環基」
の置換基としての「(3)アリール基」としては、例えば
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリ
ル、2−アンスリル等のC6-14アリール基等が挙げられ
る。「(3)アリール基」の置換基としては、前記した
「(1)アルキル基」の置換基と同様な数の同様なものが
挙げられる。「複素環基」の置換基としての「(4)シク
ロアルケニル基」としては、例えばシクロプロぺニル、
シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル
等のC3-6シクロアルケニル基等が挙げられる。「(4)シ
クロアルケニル基」の置換基としては、前記した「(1)
アルキル基」の置換基と同様な数の同様なものが挙げら
れる。「複素環基」の置換基としての「(5)シクロアル
キル基」としては、例えばシクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル
等のC3-7シクロアルキル基等が挙げられる。「(2)シク
ロアルキル基」の置換基としては、前記した「(1)アル
キル基」の置換基と同様な数の同様なものが挙げられ
る。「複素環基」の置換基としての「(6)アルケニル
基」としては、例えばビニル、アリル、イソプロペニ
ル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−
1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブ
テニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−
ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2
−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−
ヘキセニル等のC2-6アルケニル基等が挙げられる。
「(6)アルケニル基」の置換基としては、前記した「(1)
アルキル基」の置換基と同様な数の同様なものが挙げら
れる。「複素環基」の置換基としての「(7)アルキニル
基」としては、例えばエチニル、1−プロピニル、2−
プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニ
ル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニ
ル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニ
ル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル
等のC2-6アルキニル基が挙げられる。「(7)アルキニル
基」の置換基としては、前記した「(1)アルキル基」の
置換基と同様な数の同様なものが挙げられる。置換基と
しての「(2)アミノ基」、「(8)アミジノ基」、「(9)ヒ
ドロキシ基」及び「(10)チオール基」における置換基と
しては、例えば低級アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t
−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル基
等)、アシル基(C1-6アルカノイル(例えばホルミ
ル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル等)、ベンゾ
イル等)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シ−カルボニル(例えばトリフルオロメトキシカルボニ
ル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル、ト
リクロロメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロ
エトキシカルボニル等)等が挙げられるが、これらの置
換基は更にアリール基(例えばフェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル等のC6-10アリール基等)及び複素環
基等で置換されていてもよい。該「複素環基」として
は、前記した「置換基を有していてもよい複素環基」に
おける「複素環基」と同様のもの等が用いられる。ま
た、置換基としての「(2)アミノ基」は、2個の置換基
が窒素原子と一緒になって環状アミノ基を形成する場合
もあり、この様な場合の環状アミノ基としては、例えば
1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、ピペリジノ、モ
ルホリノ、1−ピペラジニル及び4位に低級アルキル基
(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アル
キル基等)、アラルキル基(例えばベンジル、フェネチ
ル等のC7-10アラルキル基等)、アリール基(例えばフ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6-10アリー
ル基等)等を有していてもよい1−ピペラジニル等の3
ないし8員(好ましくは5又は6員)の環状アミノ等が
挙げられる。「(11)エステル化されていてもよいカルボ
キシル基」としては遊離のカルボキシル基の他、例えば
低級アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アラルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
該「低級アルコキシカルボニル基」としては、例えばメ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボ
ニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカル
ボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチル
オキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル基
等が挙げられる。該「アリールオキシカルボニル基」と
しては、例えばフェノキシカルボニル、1−ナフトキシ
カルボニル、2−ナフトキシカルボニル等のC7-12アリ
ールオキシ−カルボニル基等が挙げられる。該「アラル
キルオキシカルボニル基」としては、例えばベンジルオ
キシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等のC
7-10アラルキルオキシ−カルボニル基等が挙げられる。
「(12)置換基を有していてもよいカルバモイル基」とし
ては、無置換のカルバモイルの他、N−モノ置換カルバ
モイル基及びN,N−ジ置換カルバモイル基が挙げられ
る。該「N−モノ置換カルバモイル基」は窒素原子上に
1個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、該置換
基としては、例えば低級アルキル基(例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル基
等)等が挙げられる。「N,N−ジ置換カルバモイル
基」は、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイ
ル基を意味し、該置換基の一方の例としては上記した
「N−モノ置換カルバモイル基」における置換基と同様
のものが挙げられ、他方の例としては、例えば低級アル
キル基(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC
1-6アルキル基等)、C3-6シクロアルキル基(例えばシ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル等)、C7-10アラルキル基(例えばベンジル、
フェネチル等、好ましくはフェニル−C1-4アルキル基
等)等が挙げられる。また、2個の置換基が窒素原子と
一緒になって環状アミノ基を形成する場合もあり、この
様な場合の環状アミノカルバモイル基としては、例えば
1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボ
ニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、
1−ピペラジニルカルボニル及び4位に低級アルキル基
(例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アル
キル基等)、アラルキル基(例えばベンジル、フェネチ
ル等のC7-10アラルキル基等)、アリール基(例えばフ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6-10アリー
ル基等)等を有していてもよい1−ピペラジニルカルボ
ニル等の3ないし8員(好ましくは5又は6員)の環状
アミノ−カルボニル等が挙げられる。「複素環基」の置
換基としての「(13)チオカルバモイル基」の置換基とし
ては、前記した「(12)カルバモイル基」の置換基と同様
のものが挙げられる。「複素環基」の置換基としての
「(17)アシル基」としては、本明細書中で用いられるア
シル基と同様のものが挙げられる。該「複素環基」は、
前記の置換基をその環上の置換可能な位置に、1ないし
4個、好ましくは1又は2個有していてもよく、置換基
数が2個以上の場合は同一又は異なっていてもよい。
「複素環基」の置換基としての「(2)置換基を有してい
てもよいアミノ基」としては、本明細書で用いられる用
語「置換基を有していてもよいアミノ基」と同様のもの
が挙げられる。
【0012】本明細書で用いられる用語「置換基を有し
ていてもよいアミノ基」としては、例えば置換基を1又
は2個有していてもよいアミノ基、置換基を有していて
もよい環状アミノ基等が挙げられる。該「置換基を1又
は2個有していてもよいアミノ基」として具体的には、
例えばモノ−低級アルキルアミノ(例えば、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミ
ノ、ブチルアミノ等のモノ−C1-6アルキルアミノ
等)、ジ−低級アルキルアミノ(例えば、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジプロピル
アミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ等のジ
−C1-6アルキルアミノ等)等が挙げられる。該「置換
基を有していてもよい環状アミノ基」の「環状アミノ
基」としては、例えば炭素原子と1個の窒素原子以外に
酸素原子、硫黄原子、窒素原子から選ばれたヘテロ原子
を1ないし3個含んでいてもよい3ないし6員の環状ア
ミノ基(例えば、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリ
ジニル、ピロリニル、ピロリル、イミダゾリル、ビラゾ
リル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、モルホリノ、チ
オモルホリノ、ジヒドロピリジル、ピリジル、N−メチ
ルピペラジニル、N−エチルピペラジニル等の3ないし
6員の環状アミノ等)等が挙げられる。該「アミノ基」
の置換基としては、置換基を有していてもよい炭化水素
基等が挙げられる。ここで、「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」としては、前記した「置換基を有してい
てもよい炭化水素基」と同様のものが用いられる。置換
基が2個の場合、各置換基は同一又は異なっていてもよ
い。該「環状アミノ基」の「置換基」としては、置換基
を有していてもよい炭化水素基等が挙げられる。ここ
で、「置換基を有していてもよい炭化水素基」として
は、前記した「置換基を有していてもよい炭化水素基」
と同様のものが用いられる。該「環状アミノ基」は、前
記の置換基を、環状アミノ基の置換可能な位置に1ない
し5個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、置
換基数が2個以上の場合は各置換基は同一又は異なって
いてもよい。
【0013】本明細書中で用いられる用語「アシル基」
としては、例えばカルボン酸又はスルホン酸から誘導さ
れるアシル等が挙げられる。具体的には、ホルミル、低
級アルキルカルボニル(例えば、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、イソブチリル等のC1-6アルキル−カル
ボニル等)、アリールカルボニル(例えば、ベンゾイ
ル、ナフトイル等のC6-10アリール−カルボニル等)、
アラルキルカルボニル(例えば、ベンジルカルボニル、
フェネチルカルボニル、ナフチルメチルカルボニル等の
6-10アリール−C1-6アルキル−カルボニル等)、低
級アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブト
キシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等のC1-6
ルコキシ−カルボニル等)、アラルキルオキシカルボニ
ル(例えば、ベンジルオキシカルボニル等のC6-10アリ
ール−C1-6アルコキシ−カルボニル等)、低級アルキ
ルスルホニル(例えば、メチルスルホニル、エチルスル
ホニル、プロピルスルホニル等のC1-6アルキルスルホ
ニル等)、低級(C1-6)アルキルを有していてもよい
6-10アリールスルホニル(例えば、フェニルスルホニ
ル、ナフチルスルホニル、トシル等)、アラルキルスル
ホニル(例えば、ベンジルスルホニル、フェネチルスル
ホニル、ナフチルメチルスルホニル等のC6-10アリール
−C1-6アルキルスルホニル等)等が挙げられる。これ
らの基は更に1ないし3個のハロゲン原子(例えば、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していてもよい。
【0014】上記式中、A環は更に置換基を有していて
もよい非芳香族5ないし7員含窒素複素環を示す。A環
で示される「非芳香族5ないし7員含窒素複素環」とし
ては、例えば炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子
を含む非芳香族5ないし7員(好ましくは5又は6員)
含窒素複素環等が挙げられ、具体例としては、2,3−
ジヒドロ−1H−ピロール、1,2−ジヒドロピリジ
ン、1,2,3,4−テトラヒドロピリジン、2,3,4,5
−テトラヒドロ−1H−アゼピン、2,3−ジヒドロ−
1H−アゼピン等が挙げられる。「非芳香族5ないし7
員含窒素複素環」が更に有していてもよい置換基として
は、例えば置換基を有していてもよい炭化水素基、ハロ
ゲン化されていてもよい低級アルコキシ基、ハロゲン化
されていてもよい低級アルキルチオ基、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、アリール
オキシ基(例えば、フェノキシ等のC6-10アリールオキ
シ等)、低級アルカノイル(例えば、アセチル、プロピ
オニル、ブチリル、イソブチリル等のC1-6アルキル−
カルボニル等)、アリールカルボニル基(例えば、ベン
ゾイル、ナフトイル等のC6-10アリール−カルボニ
ル)、低級アルカノイルオキシ基(例えば、アセチルオ
キシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチ
リルオキシ等のC1-6アルキル−カルボニルオキシ
等)、アリールカルボニルオキシ基(例えば、ベンゾイ
ルオキシ、ナフトイルオキシ等のC6-10アリール−カル
ボニルオキシ等)、カルボキシル基、低級アルコキシカ
ルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカル
ボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニ
ル、tert-ブトキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カ
ルボニル等)、カルバモイル基、チオカルバモイル基、
モノ−低級アルキルカルバモイル基(例えば、メチルカ
ルバモイル、エチルカルバモイル等のモノ−C1-6アル
キル−カルバモイル等)、ジ−低級アルキルカルバモイ
ル基(例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバ
モイル等のジ−C1-6アルキル−カルバモイル等)、C
6-10アリール−カルバモイル基(例えば、フェニルカル
バモイル、ナフチルカルバモイル等)、アミジノ基、イ
ミノ基、アミノ基、モノ−低級アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イ
ソプロピルアミノ、ブチルアミノ等のモノ−C1-6アル
キルアミノ等)、ジ−低級アルキルアミノ基(例えば、
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミ
ノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチ
ルアミノ等のジ−C1-6アルキルアミノ等)、炭素原子
と1個の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子
から選ばれたヘテロ原子を1ないし3個含んでいてもよ
い3ないし6員の環状アミノ基(例えば、アジリジニ
ル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリ
ル、イミダゾリル、ビラゾリル、イミダゾリジニル、ピ
ペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、ジヒドロピリ
ジル、ピリジル、N−メチルピペラジニル、N−エチル
ピペラジニル等の3ないし6員の環状アミノ等)、アル
キレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレ
ンジオキシ等のC1-3アルキレンジオキシ等)、ヒドロ
キシ基、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、スルホ
基、スルフィノ基、ホスホノ基、スルファモイル基、モ
ノ−低級アルキルスルファモイル基(例えば、メチルス
ルファモイル、エチルスルファモイル、プロピルスルフ
ァモイル、イソプロピルスルファモイル、ブチルスルフ
ァモイル等のモノ−C1-6アルキルスルファモイル
等)、ジ−低級アルキルスルファモイル基(例えば、ジ
メチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジプ
ロピルスルファモイル、ジブチルスルファモイル等のジ
−C1-6アルキルスルファモイル等)、アリールチオ基
(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ等のC6-10アリ
ールチオ等)、低級アルキルスルフィニル基(例えば、
メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルス
ルフィニル、ブチルスルフィニル等のC1-6アルキルス
ルフィニル等)、アリールスルフィニル基(例えば、フ
ェニルスルフィニル、ナフチルスルフィニル等のC6-10
アリールスルフィニル等)、低級アルキルスルホニル基
(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロ
ピルスルホニル、ブチルスルホニル等のC1-6アルキル
スルホニル等)、アリールスルホニル基(例えば、フェ
ニルスルホニル、ナフチルスルホニル等のC6-10アリー
ルスルホニル等)等が挙げられる。置換基がアルキレン
ジオキシ基である場合は、隣接する2個の炭素原子とと
もに環を形成することが望ましい。A環で示される「非
芳香族5ないし7員含窒素複素環」は、例えば前記の置
換基をその環上の置換可能な位置に、1ないし4個、好
ましくは1又は2個有していてもよく、置換基数が2個
以上の場合は同一又は異なっていてもよい。A環として
は、例えば置換基を有していてもよい炭化水素基(好ま
しくは置換基を有していてもよい低級(C1-6)アルキ
ル基)で更に置換されていてもよい非芳香族5ないし7
員含窒素複素環等が好ましく、低級アルキル基(好まし
くはメチル等のC1-6アルキル基等)で更に置換されて
いてもよい非芳香族5ないし7員含窒素複素環等が更に
好ましく、非芳香族5員含窒素複素環等が特に好まし
い。
【0015】上記式中、B環は更に置換基を有するベン
ゼン環を示す。「ベンゼン環」が更に有する置換基とし
ては、例えばハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素等)、ヒドロキシ基、アミノ基、及び酸素原
子、窒素原子若しくは硫黄原子を介していてもよく置換
基を有していてもよい炭化水素基等が挙げられる。「ベ
ンゼン環」の置換基としての「酸素原子、窒素原子若し
くは硫黄原子を介していてもよく置換基を有していても
よい炭化水素基」としては、例えば置換基を有していて
もよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアルコキ
シ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置
換基を有するアミノ基、置換基を有していてもよいアル
キルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基
等が挙げられる。「ベンゼン環」の置換基としての「置
換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前記し
た「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のも
のが挙げられる。「ベンゼン環」の置換基としての「置
換基を有していてもよいアルコキシ基」における「アル
コキシ基」としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、se
c-ブトキシ、tert-ブトキシ等の低級(C1-6)アルコキ
シ等が挙げられる。「アルコキシ基」が有していてもよ
い置換基としては、前記した「置換基を有していてもよ
い炭化水素基」の「置換基」と同様のものが挙げられ
る。「アルコキシ基」は、前記の置換基を、置換可能な
位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有してい
てもよく、置換基数が2個以上の場合は各置換基は同一
又は異なっていてもよい。「ベンゼン環」の置換基とし
ての「置換基を有していてもよいアリールオキシ基」に
おける「アリールオキシ基」としては、例えば、フェノ
キシ等のC6-10アリールオキシ等が挙げられる。「アリ
ールオキシ基」が有していてもよい置換基としては、前
記した「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「置
換基」と同様のものが挙げられる。「アリールオキシ
基」は、前記の置換基を、置換可能な位置に1ないし5
個、好ましくは1ないし3個有していてもよく、置換基
数が2個以上の場合は各置換基は同一又は異なっていて
もよい。「ベンゼン環」の置換基としての「置換基を有
するアミノ基」としては、例えば置換基を1又は2個有
するアミノ基、置換基を有してもよい環状アミノ基等が
挙げられる。「置換基を1又は2個有するアミノ基」及
び「置換基を有していてもよい環状アミノ基」として
は、前記した「置換基を有していてもよい複素環基」の
置換基としての「置換基を有していてもよいアミノ
基」における「置換基を1又は2個有するアミノ基」及
び「置換基を有していてもよい環状アミノ基」と同様の
ものが挙げられる。「ベンゼン環」の置換基としての
「置換基を有していてもよいアルキルチオ基」における
「アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等のC1-6アルキ
ルチオ等が挙げられる。「アルキルチオ基」有していて
もよい置換基としては、前記した「置換基を有していて
もよい炭化水素基」の「置換基」と同様のものが挙げら
れる。「アルキルチオ基」は、前記の置換基を、置換可
能な位置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有し
ていてもよく、置換基数が2個以上の場合は各置換基は
同一又は異なっていてもよい。「ベンゼン環」の置換基
としての「置換基を有していてもよいアリールチオ基」
における「アリールチオ基」としては、例えば、フェニ
ルチオ、ナフチルチオ等のC6-10アリールチオ等が挙げ
られる。「アリールチオ基」が有していてもよい「置換
基」としては、前記した「置換基を有していてもよい炭
化水素基」の「置換基」と同様のものが挙げられる。
「アリールチオ基」は、前記の置換基を、置換可能な位
置に1ないし5個、好ましくは1ないし3個有していて
もよく、置換基数が2個以上の場合は各置換基は同一又
は異なっていてもよい。B環で示される「ベンゼン環」
は前記の置換基をその環上の置換可能な位置に、1又は
2個、好ましくは2個有し、置換基数が2個の場合は同
一又は異なっていてもよい。B環としては全置換された
ベンゼン環が好ましい。そのようなB環の置換基として
は、作用効果(過酸化脂質生成抑制作用)の面から、ハ
ロゲン原子または電子供与基(ヒドロキシ基、アミノ
基、又は酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子を介して
いてもよく置換基を有していてもよい炭化水素基等)が
好ましい。
【0016】上記式中、C環は更に置換基を有していて
もよいジヒドロフラン環を示す。C環で示される「ジヒ
ドロフラン環」が更に有していてもよい置換基として
は、例えばカルボキシル基、置換基を有していてもよい
炭化水素基、置換基を有していてもよいアミノ基等が挙
げられる。「ジヒドロフラン環」の置換基としての「置
換基を有していてもよい炭化水素基」としては、前記し
た「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のも
のが挙げられるが、「炭化水素基」の置換基として「置
換基を有していてもよい環状アミノ基」も好ましく用い
ることができる。該「置換基を有していてもよい環状ア
ミノ基」としては、例えば式
【化30】 〔式中、Zcは水素原子、置換基を有していてもよいア
ルキル基又は置換基を有していてもよい芳香族基、D環
は置換基を有していてもよく、ベンゼン環と縮合してい
てもよい5ないし8員含窒素複素環、Yは炭素原子又は
窒素原子、Zaは結合手、酸素原子、硫黄原子、式NR9
(式中、R9は水素原子、置換基を有していてもよい炭
化水素基又はアシル基を示す)で表される基、及びZb
は結合手又は置換基を有していてもよく、かつ、酸素原
子、窒素原子又は硫黄原子を介していてもよい2価の脂
肪族炭化水素基を示す。〕で表される基等が挙げられ
る。
【0017】Zcで示される「置換基を有していてもよ
いアルキル基」の「アルキル基」としては、低級アルキ
ル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、 sec-ブチル、tert-ブチル、
ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)等が挙げら
れる。該「アルキル基」が有していてもよい「置換基」
としては、前記した「置換基を有していてもよい炭化水
素基」における「炭化水素基」が有していてもよい「置
換基」と同様のものが挙げられる。Zcで示される「置
換基を有していてもよい芳香族基」の「芳香族基」とし
ては、例えば芳香族炭化水素基、芳香族複素環基等が挙
げられる。該「芳香族炭化水素基」としては、例えば炭
素数6ないし14個の単環式あるいは縮合多環式芳香族
炭化水素基等が挙げられる。その具体例としてはフェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、アンスリル等のC
6-14アリール等が挙げられる。このうちフェニル、1−
ナフチル、2−ナフチル等のC6-10アリールが好まし
い。特に好ましくは、フェニルである。該「芳香族複素
環基」としては、例えば炭素原子以外に窒素原子、硫黄
原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1個以上
(例えば1ないし4個)を含む5ないし10員の単環又
はその縮合芳香族複素環基等が挙げられる。具体的に
は、チオフェン、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベ
ンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾ
ール、ベンズイソチアゾール、ナフト〔2,3−b〕チ
オフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾー
ル、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、イ
ンドール、イソインドール、1H−インダゾール、イソ
キノリン、キノリン、カルバゾール、イソチアゾール、
イソオキサゾール等の芳香族複素環、あるいはこれらの
環(好ましくは5又は6員の単環)が1個あるいは複数
個(好ましくは1又は2個、更に好ましくは1個)の芳
香環(例、ベンゼン環、ピリジン環等)と縮合して形成
された環から任意の水素原子を除いてできる1価基等が
挙げられる。「芳香族複素環基」の好ましい例として
は、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−
キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリ
ル、8−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリ
ル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、1−インド
リル、2−インドリル、3−インドリル、2−ベンゾチ
アゾリル、2−ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、2−
チエニル、3−チエニル、2−ベンゾオキサゾリル、2
−ベンズイミダゾリル、2−ピリドチアゾリル等が挙げ
られる。更に好ましくは、2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジル、2−キノリル、3−キノリル、4−
キノリル、2−インドリル、3−インドリル等である。
Zcで示される「置換基を有していてもよい芳香族基」
の「置換基」としては、例えばハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-3アルキレンジオキ
シ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ等)、ニ
トロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アル
キル、C3-6シクロアルキル(例、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、
アミノ、モノ−C1-6アルキルアミノ(例、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミ
ノ、ブチルアミノ等)、ジ−C1-6アルキルアミノ
(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチル
アミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ等)、C
1-6アルキル−カルボニル(例、アセチル、プロピオニ
ル等)、カルボキシル、C1-6アルコキシ−カルボニル
(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、ブトキシカルボニル等)、カルバモ
イル、モノ−C1-6アルキルカルバモイル(例、メチル
カルバモイル、エチルカルバモイル等)、ジ−C1-6
ルキルカルバモイル(例、ジメチルカルバモイル、ジエ
チルカルバモイル等)、C6-10アリール−カルバモイル
(例、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイル
等)、スルホ、C1-6アルキルスルホニル(例、メチル
スルホニル、エチルスルホニル等)、C6-10アリール
(例、フェニル、ナフチル等)、C6-10アリールオキシ
(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等)等が挙げら
れる。置換基がC1-3アルキレンジオキシである場合
は、隣接する2個の炭素原子とともに環を形成すること
が望ましい。上記「ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル」としては、例えば1ないし3個のハロゲン原
子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)を有していて
もよいC1-6アルキル(例、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、
tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等)等が挙げられ、
具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメ
チル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチ
ル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチ
ル、プロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イ
ソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチ
ル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフ
ルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロ
ヘキシル等が挙げられる。上記「ハロゲン化されていて
もよいC1-6アルコキシ」としては、例えば1ないし3
個のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)を有していてもよいC1-6アルコキシ等が挙げら
れ、具体例としては、例えばメトキシ、ジフルオロメト
キシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−
トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブ
トキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオ
キシ等が挙げられる。上記「ハロゲン化されていてもよ
いC1-6アルキルチオ」としては、例えば1ないし3個
のハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)
を有していてもよいC1-6アルキルチオ(例、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブ
チルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ等)等が
あげられ、具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメ
チルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロ
ピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−
トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ
等が挙げられる。該「置換基を有していてもよい芳香族
基」の「芳香族基」は、例えば上記の置換基をその環上
の置換可能な位置に、1ないし5個、好ましくは1ない
し3個有していてもよく、置換基数が2個以上の場合は
同一又は異なっていてもよい。Zcは、好ましくは置換
基を有していてもよい芳香族基、更に好ましくは置換基
をそれぞれ有していてもよいC6-14アリール(好ましく
はフェニル)、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリ
ジル、2−インドリル、3−インドリル又はベンゾイミ
ダゾール、特に好ましくは置換基を有していてもよいC
6-10アリールである。該「置換基」として、好ましく
は、ハロゲン原子、C1-6アルコキシ及びC1-6アルキル
である。Zcは、更に好ましくは、ハロゲン原子、C1-6
アルコキシ及びC1-6アルキルから選ばれる置換基1な
いし3個を有していてもよいC6-14アリール(好ましく
はフェニル)である。また、Zcは1又は2個のC6-14
アリールで置換されていてもよいC1-6アルキルである
場合も好ましい。
【0018】D環で示される「置換基を有していてもよ
く、ベンゼン環と縮合していてもよい5ないし8員含窒
素複素環」の「5ないし8員含窒素複素環」としては、
例えば炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含む
5ないし8員の飽和又は不飽和の複素環等が挙げられ
る。具体例としては、ピペリジン、ピペラジン、1,
2,5,6−テトラヒドロピリジン、ピロリジン、1H
−アゼピン、1H−2,3−ジヒドロアゼピン、1H−
2,3,4,5−テトラヒドロアゼピン、1H−2,
3,6,7−テトラヒドロアゼピン、1H−2,3,
4,5,6,7−ヘキサヒドロアゼピン、1H−1,4
−ジアゼピン、1H−2,3−ジヒドロ−1,4−ジア
ゼピン、1H−2,3,4,5−テトラヒドロ−1,4
−ジアゼピン、1H−2,3,6,7−テトラヒドロ−
1,4−ジアゼピン、1H−2,3,4,5,6,7−
ヘキサヒドロ−1,4−ジアゼピン、1,2−ジヒドロ
アゾシン、2,3,4,5−テトラヒドロアゾシン、
1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロアゾシン、1,
2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロアゾシン、
1,2−ジヒドロ−1,5−ジアゾシン、1,2,3,
4,5,6−ヘキサヒドロ−1,5−ジアゾシン、1,
2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,5−
ジアゾシン等が挙げられる。このうち好ましくは6員含
窒素複素環である。更に好ましくはピペリジン、ピペラ
ジン等である。該「5ないし8員含窒素複素環」が有し
ていてもよい「置換基」としては、前記Zcで示される
「置換基を有していてもよい芳香族基」が有していても
よい置換基と同様のものが1ないし3個用いられる。置
換基数が2個以上の場合、各置換基は同一又は異なって
いてもよい。D環は、好ましくは置換基を有していても
よく、ベンゼン環と縮合していてもよい6又は7員含窒
素複素環、更に好ましくは1,2,4,5−テトラヒドロ
−3H−ベンズアゼピン、ピペリジン又はピペラジンで
ある。
【0019】Yが炭素原子を示す場合、例えば式: >
C(R10)− で表される基が挙げられる。該式中、R10
としては、水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等)、ニトロ、シアノ、ハロゲン化さ
れていてもよいC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル
(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル等)、ハロゲン化されていてもよい
1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6
ルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピル
アミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ等)、ジ−
1-6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、エチルメチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブ
チルアミノ等)、C1-6アルキル−カルボニル(例、ア
セチル、プロピオニル等)、カルボキシル、C1-6アル
コキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル等)、カルバモイル、モノ−C1-6アルキルカルバ
モイル(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル
等)、ジ−C1-6アルキルカルバモイル(例、ジメチル
カルバモイル、ジエチルカルバモイル等)、C6-10アリ
ール−カルバモイル(例、フェニルカルバモイル、ナフ
チルカルバモイル等)、スルホ、C1-6アルキルスルホ
ニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、
6-10アリール(例、フェニル、ナフチル等)、C6-10
アリールオキシ(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシ
等)等が挙げられる。R10は、好ましくは、水素原子、
シアノ、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等)、C1-6アルコキシ(例えば、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ
等)、ヒドロキシ、アミノ、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、C1-6アルキル−カルボ
ニル等である。Yが窒素原子を示す場合、Zaは結合手
が好ましい。Yは、好ましくは CH 又は N である。
更に好ましくは CH である。R9で示される「置換基
を有していてもよい炭化水素基」としては、前記した
「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のもの
が挙げられる。R9で示される「アシル基」としては、
前記した「アシル基」と同様のものが挙げられる。R9
は好ましくは、水素原子又はC1-6アルキルである。更
に好ましくは水素原子である。
【0020】Zaは好ましくは、結合手又は式NR9(式
中、各記号は前記と同意義を示す)で表される基であ
る。Zbで示される「置換基を有していてもよく、か
つ、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を介していてもよ
い2価の脂肪族炭化水素基」の「酸素原子、窒素原子又
は硫黄原子を介していてもよい2価の脂肪族炭化水素
基」としては、例えば,(i)メチレン又は(ii)飽和
又は不飽和の脂肪族炭化水素の異なった2個の炭素原子
に結合する水素原子を1個ずつ取り除いてでき、酸素原
子、窒素原子又は硫黄原子を炭素原子間又は末端のいず
れの位置に1ないし2個、好ましくは1個含んでいても
よい2価の基を示す。このうち炭素数が1ないし8個の
ものが好ましい。具体的な例としては、 (i)C1-8アルキレン(例、−CH2−,−(CH2)2−,−
(CH2)3−,−(CH2)4−,−(CH2)5−,−(CH2)6−,−(C
H2)7−,−(CH2)8− 等) (ii)C2-8アルケニレン(例、−CH=CH−,−CH2−CH
=CH−,−CH2−CH=CH−CH2−,−CH2−CH2−CH=CH
−,−CH=CH−CH2−CH2−CH2−,−CH2−CH2−CH2−CH
2−CH=CH− 等) (iii)C2-8アルキニレン(例、-C≡C-、-CH2-C≡C-、
-CH2-C≡C-CH2-CH2- 等) (iv)式: −(CH2)p−M−(CH2)q− (式中、p及び
qはそれぞれ0ないし8の整数、かつp+qは1ないし
8の整数、MはO、NR11、S、SO又はSO2を示
す)で表される基等が挙げられる。式中のR11は、水素
原子、C1-6アルキル(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、
ヘキシル等)、C3-6シクロアルキル(例えば、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル等)、C6-14
アリール(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフ
チル、ビフェニリル等)、C7-11アラルキル(例えば、
ベンジル、フェネチル等)又はアシルを示す。該「アシ
ル」としては、前記した「アシル」と同様のものが挙げ
られる。Mは、好ましくはO、NR11である。このうち
11は水素原子が好ましい。p及びqは、それぞれ0な
いし5の整数が好ましい。更に好ましくは0ないし4の
整数である。該「酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を介
していてもよい2価の脂肪族炭化水素基」が有していて
もよい「置換基」としては、例えばハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ニトロ、シア
ノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、C3-6
シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、ハロゲン化
されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルキルチオ、ヒドロキシ、アミノ、
モノ−C1-6アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ、
エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、
ブチルアミノ等)、ジ−C1-6アルキルアミノ(例え
ば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルア
ミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ等)、置換基
を有していてもよいC6-14アリール(例えば、フェニ
ル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニリル等)、
置換基を有していてもよいC7-11アラルキル(例えば、
ベンジル、フェネチル等)、置換基を有していてもよい
6-10アリールオキシ(例えば、フェニルオキシ、ナフ
チルオキシ等)、オキソ、アシル等が挙げられる。上記
「ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル」、「ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ」及び「ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ」として
は、前記Zcで示される芳香族基の置換基について詳述
したものと同様のものが挙げられる。上記「置換基を有
していてもよいC6-14アリール」、「置換基を有してい
てもよいC7-11アラルキル」及び「置換基を有していて
もよいC6-10アリールオキシ」における「置換基」とし
ては、前記した「置換基を有していてもよい炭化水素
基」における「炭化水素基」が有していてもよい「置換
基」と同様のものが挙げられる。上記「アシル」として
は、前記した「アシル」と同様のものが挙げられる。該
置換基は置換可能な位置に1ないし5個置換されていて
もよく、置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一又
は異なっていてもよい。Zbは好ましくは、結合手又は
式: −(CH2)p−M−(CH2)q− (式中の記号は前記と
同意義を示す)で表される基である。更に好ましくは結
合手又は式:−(CH2)p−NR11−(CH2)q− (式中の記
号は前記と同意義を示す)で表される基である。「ジヒ
ドロフラン環」の置換基としての「置換基を有していて
もよいアミノ基」としては、前記した「置換基を有して
いてもよい複素環基」の置換基としての「置換基を有
していてもよいアミノ基」と同様のものが挙げられる。
C環で示される「ジヒドロフラン環」は前記の置換基を
その環上の置換可能な位置に1ないし3個有していても
よく、置換基数が2個の場合は同一又は異なっていても
よい。上記式中、Rは水素原子又はアシル基を示す。R
で示される「アシル基」としては、前記した「アシル
基」と同様のものが挙げられる。Rとしては、水素原
子、ホルミル又はハロゲン原子で置換されていてもよい
1-6アルキル−カルボニル若しくはC6-10アリール−
カルボニル等が好ましい。
【0021】化合物(I)としては、式
【化31】 〔式中、R4及びR5が同一又は異なってそれぞれ水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又は酸素
原子、窒素原子若しくは硫黄原子を介していてもよく置
換基を有していてもよい炭化水素基を、他の記号は前記
と同意義を示す。但し、R4及びR5は両方が同時に水素
原子を示さない。〕で表される化合物又はその塩等が好
ましい。R4又はR5で示される「ハロゲン原子」及び
「酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子を介していても
よく置換基を有していてもよい炭化水素基」としては、
前記したB環の置換基としての「ハロゲン原子」及び
「酸素原子、窒素原子若しくは硫黄原子を介していても
よく置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のも
のが挙げられる。R4及びR5としては、両方が同時に水
素原子を示さず、同一又は異なってそれぞれ酸素原子、
窒素原子若しくは硫黄原子を介していてもよく置換基を
有していてもよい炭化水素基である場合が好ましく、そ
れぞれ低級アルキル基(好ましくはメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキ
ル基等)又は低級アルコキシ基(好ましくはメトキシ、
エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イ
ソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ等のC1-6
ルコキシ基等)である場合が更に好ましく、それぞれ低
級アルキル基(好ましくはメチル、t−ブチル等のC
1-6アルキル基等)である場合が特に好ましい。
【0022】化合物(I)としては、式
【化32】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なってそれぞれ水素原
子、エステル化若しくはアミド化されていてもよいカル
ボキシル基又は置換基を有していてもよい炭化水素基
を、R3は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
素基又は置換基を有していてもよいアミノ基を、他の記
号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物又はその
塩等が更に好ましい。R1及びR2で示される「エステル
化若しくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」
としては、前記した「複素環基」が有していてもよい
「置換基」としての「(11)エステル化されていてもよい
カルボキシル基」、「(12)置換基を有していてもよいカ
ルバモイル基」と同様のものが挙げられる。R1及びR2
で示される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と
しては、前記したC環の置換基としての「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」と同様のものが挙げられる。
1は低級アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、
t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル基
等)等が好ましい。R2はハロゲン原子、ヒドロキシま
たは置換基を有していてもよい環状アミノ基(前記した
「置換基を有していてもよい環状アミノ基」、特にD環
が1,2,4,5−テトラヒドロ−3H−ベンズアゼピン、ピペ
リジン又はピペラジンで、YがCHで、Zaが結合手又
は式NR9(R9は前記と同意義)で表される基、Zbが
結合手又は式−(CH2)p−M−(CH2)q−(式中の記号は前
記と同意義)で表される基で、Zcが(1)1又は2個の
6-14アリールで置換されていてもよいC1-6アルキル
または(2)ハロゲン原子、C1-6アルコキシ及びC1-6
ルキルから選ばれる置換基1ないし3個を各々有してい
てもよいC6-14アリール、2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジル、2−インドリル、3−インドリルま
たはベンゾイミダゾールである場合が好ましい。)で置
換されていてもよい低級アルキル基(例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC
1-6アルキル基等)等が好ましい。上記式中、R3は水素
原子、置換基を有していてもよい炭化水素基又は置換基
を有していてもよいアミノ基を示す。R3で示される
「置換基を有していてもよい炭化水素基」及び「置換基
を有していてもよいアミノ基」としては、前記したC環
の置換基としての「置換基を有していてもよい炭化水素
基」及び「置換基を有していてもよいアミノ基」と同様
のものが挙げられる。R3は水素原子または置換基(メ
チル等のC1-6アルキル基等)を有していてもよいフェ
ニル基等が好ましく、水素原子が更に好ましい。上記式
中、R1が低級アルキル基(例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキ
ル基等)で、R2がハロゲン原子、ヒドロキシまたは置
換基を有していてもよい環状アミノ基(前記した「置換
基を有していてもよい環状アミノ基」)で置換されてい
てもよい低級アルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキ
ル基等)で、R3が水素原子または置換基(メチル等の
1-6アルキル基等)を有していてもよいフェニル基
で、R4およびR5がそれぞれ低級アルキル基(好ましく
はメチル、t−ブチル等のC1-6アルキル基等)で、A
環が低級アルキル基(好ましくはメチル等のC1-6アル
キル基等)で更に置換されていてもよい非芳香族5ない
し7員含窒素複素環(好ましくは非芳香族5員含窒素複
素環)である場合が好ましい。上記式中、Aa環は更に
置換基を有していてもよい非芳香族5ないし7員含窒素
複素環を示す。Aa環で示される「更に置換基を有して
いてもよい非芳香族5ないし7員含窒素複素環」として
は、前記したA環で表される「更に置換基を有していて
もよい非芳香族5ないし7員含窒素複素環」と同様のも
のが挙げられる。上記式中、Ba環は更に置換基を有し
ていてもよいベンゼン環を示す。Ba環で示されるベン
ゼン環が有していてもよい置換基としては、前記したB
環であるベンゼン環が有する置換基と同様のものが挙げ
られる。上記式中、Ca環は更に置換基を有していても
よいジヒドロフラン環を示す。Ca環で示される「更に
置換基を有していてもよいジヒドロフラン環」として
は、前記したC環で表される「更に置換基を有していて
もよいジヒドロフラン環」と同様のものが挙げられる。
上記式中、Raは水素原子又はアシル基を示す。Raで示
される「アシル基」としては、前記したRで表される
「アシル基」と同様のものが挙げられる。Aa環、Ba
環、Ca環およびRaとしては、前記したA環、B環、C
環およびRにおいて好ましいものとして挙げられた環ま
たは基と同様のものが好ましい。
【0023】化合物(I)又は化合物(I')の塩とし
ては、例えば薬理学的に許容される塩等が用いられる。
例えば、無機塩基との塩、アンモニウム塩、有機塩基と
の塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性又は酸性ア
ミノ酸との塩等が挙げられる。無機塩基との塩の好適な
例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアル
カリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカ
リ土類金属塩、又はアルミニウム塩等が挙げられる。有
機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6
−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシク
ロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジア
ミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例と
しては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸
等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例として
は、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、
フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、
コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられ
る。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば
アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパ
ラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。中でも
薬学的に許容可能な塩が好ましく、その例としては、化
合物(I)又は化合物(Ia)内に塩基性官能基を有す
る場合には、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リ
ン酸等無機酸との塩、例えば酢酸、フタル酸、フマル
酸、シュウ酸、 酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク
酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有
機酸との塩が挙げられ、酸性官能基を有する場合には、
例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、
カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0024】化合物(I)製造法について以下に述べ
る。なお、化合物(Ia)及び(Ib)は化合物(I)
に含まれる化合物である。また、化合物(I')は化合
物(I)と同様の方法又はそれに準じた方法により製造
することができる。以下の反応式の略図中の化合物の各
記号は前記と同意義を示す。反応式中の化合物は塩を形
成している場合も含み、該塩としては、例えば化合物
(I)の塩と同様のもの等が挙げられる。
【0025】化合物(I)は、合成法1に示した工程に
より製造される。化合物(III)、(VI)、(X)、(XII)、
(XIII)、(XX)、(XXX)及び(XXXIV)は市販されているもの
を容易に入手でき、また、自体公知の方法又はこれらに
準じた方法に従って製造することもできる。
【化33】 化合物(IV)は、化合物(II)と化合物(III)とを所
望により塩基の存在下で反応させることにより製造され
る。式中のRa及びRbはR1の一部を形成する置換基
で「炭化水素基」が有していてもよい置換基と同様のも
のが挙げられる。Lで示される「脱離基」としては、例
えばヒドロキシ、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン化されていてもよいC
1-5アルキルスルホニルオキシ(例えば、メタンスルホ
ニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、トリクロロメタ
ンスルホニルオキシ等)、置換基を有していてもよいC
6-10アリールスルホニルオキシ等が挙げられる。「置換
基を有していてもよいC6-10アリールスルホニルオキ
シ」としては、例えばC1-6アルキル(例、メチル、エ
チル等)、C1-6アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ
等)及びニトロから選ばれる置換基を1ないし3個有し
ていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ(例、フ
ェニルスルホニルオキシ、ナフチルスルホニルオキシ
等)等が挙げられ、具体例としては、ベンゼンスルホニ
ルオキシ、m−ニトロベンゼンスルホニルオキシ、p−
トルエンスルホニルオキシ等が挙げられる。化合物(II
I)の使用量は、化合物(II)1モルに対し約1.0な
いし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0
モルである。該「塩基」としては、例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム
等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン
類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチ
ルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メ
チルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモ
ルホリン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素
化カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムア
ミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサ
メチルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド
等の金属アルコキシド類等が挙げられる。塩基の使用量
は、化合物(II)1モルに対し約1.0ないし約5.0モ
ル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。本反
応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定さ
れないが、例えばアルコール類、エーテル類、脂肪族炭
化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭
化水素類、ニトリル類、スルホキシド類等の溶媒又はこ
れらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常約30分
ないし約48時間、好ましくは約1時間ないし約24時
間である。反応温度は通常約−20ないし約150℃、
好ましくは約0ないし約100℃である。前記反応に代
え、光延反応(シンセシス(Synthesis)、1981年、第1
〜27頁)を用いることもできる。該反応は、化合物(I
I)と化合物(III)中、LがOHである化合物とを、ア
ゾジカルボキシレート類(例、ジエチルアゾジカルボキ
シレート等)及びホスフィン類(例、トリフェニルホス
フィン、トリブチルホスフィン等)の存在下反応させ
る。化合物(III)中、LがOHである化合物の使用量
は、化合物(II)1モルに対し、約1.0ないし約5.0
モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。該
「アゾジカルボキシレート類」及び「ホスフィン類」の
使用量は、それぞれ化合物(II)1モルに対し、約1.
0ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.
0モルである。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行
うのが有利である。このような溶媒としては反応が進行
する限り特に限定されないが、例えばエーテル類、脂肪
族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン
化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類等の溶媒若
しくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常
約5分ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約
24時間である。反応温度は通常約−20ないし約20
0℃、好ましくは約0ないし約100℃である。
【0026】化合物(V)は、化合物(IV)をクライゼ
ン転移することにより製造される。本反応は、無溶媒で
行うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒としては、反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばアルコール類、脂肪族炭化水素
類、芳香族炭化水素類、有機酸類、エーテル類、アニリ
ン類、ハロゲン化炭化水素類又はこれらの混合溶媒等が
用いられる。また、所望により酸触媒を用いて本反応を
行ってもよい。酸触媒としては、塩化アルミニウム、三
臭化ホウ素等のルイス酸類等が用いられる。酸触媒の使
用量は、例えばルイス酸の場合、通常化合物(IV)1モ
ルに対し約0.1ないし約20モル、好ましくは約0.
1ないし約5モルである。反応時間は通常約30分ない
し約24時間、好ましくは約1時間ないし約6時間であ
る。反応温度は通常約−70ないし約300℃、好まし
くは約150ないし約250℃である。生成物は反応液
のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることもで
きるが、常法に従って反応混合物から単離することもで
き、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグラ
フィー等)により容易に精製することもできる。化合物
(Ia)は化合物(V)をプロトン酸又はルイス酸存在
下、閉環することにより製造することができる。プロト
ン酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸等の鉱酸
類やメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン
酸、フルオロスルホン酸等のスルホン酸類が、ルイス酸
類としては例えば塩化アルミニウム、臭化アルミニウ
ム、四塩化チタン、塩化スズ(IV)、塩化亜鉛、三塩化ホ
ウ素、三臭化ホウ素、三フッ化ホウ素等が用いられる。
通常、プロトン酸又はルイス酸はそれぞれ単独で用いら
れるが、所望により両者を組み合わせてもよい。プロト
ン酸を用いる場合は、化合物(V)1モルに対し約1.
0ないし約200モル、好ましくは約1.0ないし約1
00モル用いる。ルイス酸を用いる場合は、化合物
(V)1モルに対し約1.0ないし約5.0モル、好ま
しくは約1.0ないし約3.0モル用いる。本反応は反
応に不活性な溶媒を用いて行なうのが有利である。この
ような溶媒として反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばエーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化
水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル
類、スルホキシド類等の溶媒又はこれらの混合溶媒等が
好ましい。反応温度は通常約−20ないし約150℃、
好ましくは約0ないし約100℃である。反応時間は通
常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分ないし
約5時間である。生成物(VI)は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製するこ
とができる。
【0027】化合物(Ia)はまた、化合物(V)とハロ
ゲン化試薬とを反応させることによっても製造すること
ができる。「ハロゲン化試薬」としては、臭素、塩素、
ヨウ素等のハロゲン類、N−ブロモこはく酸イミド等の
イミド類、ベンジルトリメチルアンモニウムヨードジク
ロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムトリブロミド
等のハロゲン付加物類等が用いられる。ハロゲン化試薬
の使用量は、化合物(V)1モルに対し約1ないし約5
モル、好ましくは約1ないし約2モルである。本反応
は、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒としては、反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばアルコール類、脂肪族炭化水素類、
芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、
ニトリル類、スルホキシド類、有機酸類、ニトロアルカ
ン類、芳香族アミン類、又はこれらの混合溶媒等が用い
られる。本反応は、所望により、塩基若しくはラジカル
開始剤の存在下、又は光照射下で行われる。「塩基」と
しては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸
セシウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸
カリウム等の塩基性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香
族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4
−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N
−メチルモルホリン等の三級アミン類等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(V)1モルに対し約0.8ない
し約10モルである。「ラジカル開始剤」としては、例
えば過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等
が挙げられる。ラジカル開始剤の使用量は、化合物
(V)1モルに対し約0.01ないし約1モルである。光
照射の場合、ハロゲンランプを用いることができる。反
応温度は通常約−50ないし約150℃、好ましくは約
0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分ない
し約24時間、好ましくは約10分ないし約12時間で
ある。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として次
反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物
から単離することもでき、通常の分離手段(例、再結
晶、蒸留、クロマトグラフィー等)により容易に精製す
ることもできる。化合物(Ia)は化合物(V)を、所望
により塩基の存在下、有機過酸で処理して環化させるこ
とによっても製造することができる。有機過酸として、
m-クロロ過安息香酸、過酢酸等が挙げられる。化合物
(V)1モルに対し、有機過酸を約1.0ないし約5.
0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モル用い
る。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行なうのが有
利である。このような溶媒として反応が進行する限る特
に限定されないが、例えば水、エーテル類、脂肪族炭化
水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化
水素類、ニトリル類、スルホキシド類、有機酸類、芳香
族アミン類等の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好ま
しい。所望により用いられる塩基としては、例えば炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシ
ウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基類、ピリジン、
ルチジン等の芳香族アミン類、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジ
メチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−
ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチル
ピロリジン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類
等が挙げられる。反応温度は通常約−20ないし約15
0℃、好ましくは約0ないし約100℃である。反応時
間は通常約5分ないし約24時間、好ましくは約10分
ないし約5時間である。生成物(Ia)は常法に従って反
応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロ
マトグラフィー等の分離手段により容易に精製すること
ができる。
【0028】化合物(I)はまた合成法2に示した工程に
よっても製造される。
【化34】 化合物(VI)から化合物(IX)までの工程は、反応式1の
化合物(II)から化合物(Ia)を製造する方法に準じて行わ
れる。Rcはアシル基を表し、前記した「アシル基」と
同様のものが挙げられる。式中のRd及びReはR6
一部を形成する置換基で「炭化水素基」が有していても
よい置換基と同様のものが挙げられる。化合物(XI)は、
化合物(IX)と化合物(X)とを所望により塩基の存在
下で反応させることにより製造される。化合物(X)の
使用量は、化合物(IX)1モルに対し約1.0ないし約
5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルで
ある。該「塩基」としては、例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基
性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピ
ペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリ
ン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、
リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチル
ジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド等の金
属アルコキシド類等が挙げられる。塩基の使用量は、化
合物(IX)1モルに対し約1.0ないし約5.0モル、好
ましくは約1.0ないし約2.0モルである。本反応は反
応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このよ
うな溶媒としては反応が進行する限り特に限定されない
が、例えばアルコール類、エーテル類、脂肪族炭化水素
類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素
類、ニトリル類、スルホキシド類等の溶媒又はこれらの
混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常約30分ないし
約48時間、好ましくは約1時間ないし約24時間であ
る。反応温度は通常約−20ないし約150℃、好まし
くは約0ないし約100℃である。前記反応に代え、光
延反応(シンセシス(Synthesis)、1981年、第1〜27
頁)を用いることもできる。該反応は、化合物(IX)と
化合物(X)中、LがOHである化合物とを、アゾジカ
ルボキシレート類(例、ジエチルアゾジカルボキシレー
ト等)及びホスフィン類(例、トリフェニルホスフィ
ン、トリブチルホスフィン等)の存在下反応させる。化
合物(X)中、LがOHである化合物の使用量は、化合
物(IX)1モルに対し、約1.0ないし約5.0モル、好
ましくは約1.0ないし約2.0モルである。該「アゾジ
カルボキシレート類」及び「ホスフィン類」の使用量
は、それぞれ化合物(IX)1モルに対し、約1.0ない
し約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モル
である。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが
有利である。このような溶媒としては反応が進行する限
り特に限定されないが、例えばエーテル類、脂肪族炭化
水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化
水素類、ニトリル類、スルホキシド類等の溶媒若しくは
それらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常約5分
ないし約48時間、好ましくは約30分ないし約24時
間である。反応温度は通常約−20ないし約150℃、
好ましくは約0ないし約100℃である。
【0029】化合物(Ib)は、化合物(XI)を酸触媒の
存在下クライゼン転移とそれに続く閉環反応により製造
される。酸触媒としては、例えば塩化亜鉛、塩化アルミ
ニウム、塩化スズ等のルイス酸が用いられる。酸触媒の
使用量は、通常化合物(XI)1モルに対し約0.1ない
し約20モル、好ましくは約1ないし約5モルである。
本反応は、無溶媒で行うか、反応に不活性な溶媒を用い
て行うのが有利である。このような溶媒としては、反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばアルコール
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、有機酸類、
エーテル類、アニリン類、ハロゲン化炭化水素類又はこ
れらの混合溶媒等が用いられる。反応時間は通常約30
分ないし約24時間、好ましくは約1ないし約6時間で
ある。反応温度は通常約−70ないし約300℃、好ま
しくは約150ないし約250℃である。生成物は反応
液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグ
ラフィー等)により容易に精製することもできる。
【0030】合成法1で用いられる2,3−ジヒドロ−
5−ヒドロキシインドール誘導体は合成法3−1、3−
2及び3−3に示した工程により製造される。合成法3
−1による製造法を以下に述べる。
【化35】 化合物(XIII)は化合物(XII)を還元することにより製造
される。還元剤としては、例えばハイドロサルファイト
ナトリウム、塩化スズ(II)等が用いられる。還元剤の使
用量は、例えばハイドロサルファイトナトリウムの場
合、化合物(XII)1モルに対して約1.0ないし約3
0モル、好ましくは約2.0ないし約5.0モル、塩化
スズ(II)の場合、化合物(XII)1モルに対して約1.
0ないし約10モル、好ましくは約2.0ないし約5.
0モルである。還元剤として塩化スズ(II)を用いる場合
は通常、塩酸等の鉱酸共存下酸性で反応を行う。本反応
は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。こ
のような溶媒として反応が進行する限り特に限定されな
いが、例えば水、あるいは水とアルコール類、エーテル
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類と
の混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常約10分ない
し約10時間、好ましくは約10分ないし約2時間であ
る。反応温度は通常約0ないし約100℃、好ましくは
約5ないし約80℃である。生成物は反応液のままか粗
製物として次の反応に用いることもできるが、常法に従
って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製
することができる。また、例えば酸化白金、パラジウム
炭素、ラネーニッケル、ラネーコバルト等の水素添加触
媒と水素を用いて化合物(XII)を還元することにより
化合物(XIII)を製造することもできる。水素添加触媒
の使用量は、化合物(XII)に対して約0.1ないし約
1000重量%、好ましくは約1ないし約300重量%
である。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが
有利である。このような溶媒として反応が進行する限り
特に限定されないが、例えばアルコール類、エーテル
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、
ギ酸、酢酸等の有機酸類等の溶媒若しくはそれらの混合
溶媒等が好ましい。反応時間は用いる触媒の活性及び量
によって異なるが、通常約10分ないし約100時間、
好ましくは約10分ないし約10時間である。反応温度
は通常約0ないし約120℃、好ましくは約20ないし
約80℃である。水素添加触媒を用いた場合、水素の圧
力は通常約1ないし約100気圧である。生成物は反応
液のままか粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により
容易に精製することができる。化合物(XIV)は、化合物
(XIII)をアルキル化することにより製造される。本反応
では化合物(XIII)と対応するアルキル化剤(例えば、
対応するアルキルハライド、アルコールのスルホン酸エ
ステル等)とを、所望により塩基の存在下で反応させ
る。化合物(XIII)1モルに対しアルキル化剤を約1.
0ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.
0モル用いる。塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の
無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、
トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルア
ミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルア
ミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチル
ピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホ
リン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム,、水素化
カリウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミ
ド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメ
チルジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド等
の金属アルコキシド類等が挙げられる。化合物(XIII)
1モルに対し塩基を約2.0ないし約10.0モル、好ま
しくは約2.0ないし約5.0モル用いる。本反応は反応
に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。このよう
な溶媒として反応が進行する限り特に限定されないが、
例えばアルコール類、エーテル類、脂肪族炭化水素類、
芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類、
ニトリル類、スルホキシド類等の溶媒若しくはそれらの
混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常約30分ないし
約48時間、好ましくは約1時間ないし約24時間であ
る。反応温度は通常約−20ないし約200℃、好まし
くは約0ないし約150℃である。化合物(XV)は、化合
物(XIV)をホルミル化することにより製造される。本反
応では化合物(XIV)をジクロロメチルアルキルエーテ
ル類と酸触媒の存在下で反応させ、ついで加水分解させ
ることによりホルミル体を得る。ジクロロメチルアルキ
ルエーテル類としては、例えばジクロロメチルメチルエ
ーテルやジクロロメチルブチルエーテル等が挙げられ
る。ジクロロメチルアルキルエーテル類は、化合物(XI
V)1モルに対し約1.0ないし10.0モル、好ましく
は約1.0ないし5.0モル用いる。酸触媒としては、例
えば塩化チタン(IV)、塩化アルミニウムや塩化スズ(IV)
等が挙げられる。酸触媒は通常化合物(XIV)1モルに
対し約1.0ないし10.0モル、好ましくは約1.0な
いし5.0モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を
用いて行うのが有利である。このような溶媒として反応
が進行する限り特に限定されないが、例えばエーテル
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化
炭化水素類、ニトリル類などの溶媒もしくはそれらの混
合溶媒などが好ましい。反応時間は通常10分ないし4
8時間、好ましくは30分ないし24時間である。反応
温度は通常−20ないし100℃、好ましくは0ないし
80℃である。続く加水分解は反応液を水と混合するこ
とにより行われる。またホルミル化をビルスマイヤー
(Vilsmeier)反応条件で行うこともできる。本法では
酸触媒の存在下、ホルムアミド類を反応させ続いて塩基
で加水分解することによりホルミル体を得る。ホルムア
ミド類としては、例えばメチルホルムアミドやジメチル
ホルムアミド等が挙げられる。ホルムアミド類は、化合
物(XIV)1モルに対し約1.0ないし10.0モル、好
ましくは約1.0ないし5.0モル用いる。酸触媒として
は、例えば塩化ホスホリルや塩化チオニル等が挙げられ
る。酸触媒は通常化合物(XIV)1モルに対し約1.0な
いし10.0モル、好ましくは約1.0ないし5.0モル
用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが
有利である。このような溶媒として反応が進行する限り
特に限定されないが、例えばアミド類、エーテル類、脂
肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水
素類、ニトリル類などの溶媒もしくはそれらの混合溶媒
などが好ましい。反応時間は通常10分ないし48時
間、好ましくは30分ないし24時間である。反応温度
は通常−20ないし100℃、好ましくは0ないし80
℃である。続く加水分解は反応液を塩基と混合すること
により行われる。該塩基としては、例えば水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどの無機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム
などの塩基性塩類などが挙げられる。塩基の使用量は、
化合物(XIV)1モルに対し約1.0ないし30.0モ
ル、好ましくは約5.0ないし10.0モルである。生
成物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分
離手段により容易に精製することができる。
【0031】化合物(XVI)は化合物(XV)を還元し、生成
するアルコール体をハロゲン化し、続いてシアノ基で置
換することにより製造される。還元に使用される還元剤
としては、例えば水素化アルミニウム、水素化ジイソブ
チルアルミニウム等の金属水素化物類、水素化リチウム
アルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素錯
化合物類、 ボランテトラヒドロフラン錯体、ボランジメ
チルスルフィド錯体等のボラン錯体類、テキシルボラ
ン、ジシアミルボラン等のアルキルボラン類、ジボラ
ン、又は亜鉛、アルミニウム、錫、鉄等の金属類、ナト
リウム、リチウム等のアルカリ金属/液体アンモニア
(バーチ還元)等が挙げられる。 また水素添加触媒とし
て例えばパラジウム炭素、酸化白金、ラネーニッケル、
ラネーコバルト等の触媒等が用いられる。還元剤の使用
量は、例えば金属水素化物類の場合、化合物(XV)1モ
ルに対して約1.0ないし約10モル、好ましくは約1.
0ないし約3.0モル、金属水素錯化合物類の場合、化
合物(XV)1モルに対して約1.0ないし約10モル、
好ましくは約1.0ないし約3.0モル、ボラン錯体類、
アルキルボラン類又はジボランの場合、化合物(XV)1
モルに対して約1.0ないし約5.0モル、金属類の場合
約1.0ないし20当量、好ましくは約1ないし5当
量、アルカリ金属を用いる場合約1ないし20当量、好
ましくは約1ないし5当量、水素添加の場合、パラジウ
ム炭素、酸化白金、ラネーニッケル、ラネーコバルト等
の触媒を化合物(XV)に対して約5ないし1000重量
%、好ましくは約10ないし約300重量%である。本
反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えばアルコール類、エーテル類、脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、有機酸類等
の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時
間は用いる還元剤の種類や量あるいは触媒の活性及び量
によって異なるが、通常約1時間ないし約100時間、
好ましくは約1時間ないし約50時間である。反応温度
は通常約0ないし約120℃、好ましくは約20ないし
約80℃である。水素添加触媒を用いた場合、水素の圧
力は通常約1ないし約100気圧である。生成物は反応
液のままか粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により
容易に精製することができる。続くハロゲン化における
ハロゲン化剤としては、例えば塩化チオニル、臭化チオ
ニル等のハロゲン化チオニル類、塩化ホスホリル、臭化
ホスホリル等のハロゲン化ホスホリル類、五塩化リン、
三塩化リン、五臭化リン、三臭化リン等のハロゲン化リ
ン類、オキサリルクロリド等のオキサリルハライド類、
ホスゲン等が挙げられる。アルコール体1モルに対して
ハロゲン化剤を約1.0ないし約30モル、好ましくは
約1.0ないし約10モル用いる。本反応は無溶媒で行
うか、反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒としては反応が進行する限り特に限
定されないが、例えば脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水
素類、エーテル類、アミド類、ハロゲン化炭化水素類等
の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反応時
間は通常約10分ないし約12時間、好ましくは約10
分ないし約5時間である。反応温度は通常約−10ない
し約200℃、好ましくは約−10ないし約120℃で
ある。生成物は反応液のままか粗製物として次の反応に
用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単
離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー
等の分離手段により容易に精製することができる。続く
シアノ化におけるシアノ化剤としては、シアン化ナトリ
ウム、シアン化カリウム等の無機シアン化物が用いられ
る。無機シアン化物は、ハロゲン化物1モルに対し約
0.8ないし約10モル、好ましくは約1.0モルない
し約5モル用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用い
て行なうのが有利である。このような溶媒として反応が
進行する限り特に限定されないが、例えばエーテル類、
脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロ
ゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類等の溶
媒又はこれらの混合溶媒等が好ましい。反応温度は通常
約−20ないし約150℃、好ましくは約0ないし約1
00℃である。反応時間は通常約5分ないし約24時
間、好ましくは約10分ないし約5時間である。生成物
(XV)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いる
こともできるが、常法に従って反応混合物から単離する
こともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分
離手段により容易に精製することができる。
【0032】化合物(XVII)は化合物(XVI)を還元するこ
とにより製造される。還元に使用される還元剤として
は、例えば水素化アルミニウム、水素化ジイソブチルア
ルミニウム等の金属水素化物類、水素化リチウムアルミ
ニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素錯化合物
類、 ボランテトラヒドロフラン錯体、ボランジメチルス
ルフィド錯体等のボラン錯体類、テキシルボラン、ジシ
アミルボラン等のアルキルボラン類、ジボラン、又は亜
鉛、アルミニウム、錫、鉄等の金属類、ナトリウム、リ
チウム等のアルカリ金属/液体アンモニア(バーチ還
元)等が挙げられる。 また水素添加触媒として例えばパ
ラジウム炭素、酸化白金、ラネーニッケル、ラネーコバ
ルト等の触媒等が用いられる。還元剤の使用量は、例え
ば金属水素化物類の場合、化合物(XVI)1モルに対し
て約1.0ないし約10モル、好ましくは約1.0ないし
約3.0モル、金属水素錯化合物類の場合、化合物(XV
I)1モルに対して約1.0ないし約10モル、好ましく
は約1.0ないし約3.0モル、ボラン錯体類、アルキル
ボラン類又はジボランの場合、化合物(XVI)1モルに
対して約1.0ないし約5.0モル、金属類の場合約1.
0ないし約20当量、好ましくは約1ないし約5当量、
アルカリ金属を用いる場合約1ないし約20当量、好ま
しくは約1ないし約5当量、水素添加の場合、パラジウ
ム炭素、酸化白金、ラネーニッケル、ラネーコバルト等
の触媒を化合物(XVI)に対して約5ないし約1000
重量%、好ましくは約10ないし約300重量%であ
る。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばアルコール類、エーテル類、脂
肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、有機酸
類等の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反
応時間は用いる還元剤の種類や量あるいは触媒の活性及
び量によって異なるが、通常約1時間ないし約100時
間、好ましくは約1時間ないし約50時間である。反応
温度は通常約0ないし約120℃、好ましくは約20な
いし約80℃である。水素添加触媒を用いた場合、水素
の圧力は通常約1ないし約100気圧である。生成物(X
VII)は反応液のままか粗製物として次の反応に用いるこ
ともできるが、常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離
手段により容易に精製することができる。化合物(XVII
I)は、化合物(XVII)を酸化剤で酸化し、続いて塩基で処
理して環化させることにより製造される。酸化剤として
は硝酸二アンモニウムセリウムが繁用される。酸化剤
は、化合物(XVII)1モルに対して約1.0ないし約1
0モル、好ましくは約1.0ないし約3.0モル用いる。
本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利であ
る。このような溶媒として反応が進行する限り特に限定
されないが、例えば水とニトリル類、アルコール類、エ
ーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミ
ド類等の混合溶媒等が好ましい。反応時間は用いる酸化
剤の種類や量あるいは触媒の活性及び量によって異なる
が、通常約10分ないし約5時間、好ましくは約30分
ないし約1時間である。反応温度は通常約−10ないし
約120℃、好ましくは約0ないし約60℃である。生
成したベンゾキノン体を塩基で処理することにより、環
化成績体である化合物(XVIII)を製造することができ
る。塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミ
ン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメ
チルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−
メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチル
モルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。反応溶
媒は酸化反応に用いたものと同様のものが用いられる。
反応温度は通常約−20ないし約150℃、好ましくは
約0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分な
いし約24時間、好ましくは約10分ないし約5時間で
ある。生成物(XVIII)は常法に従って反応混合物から
単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィ
ー等の分離手段により容易に精製することができる。
【0033】化合物(XIX)は化合物(XVIII)を還元するこ
とにより製造される。還元剤としては、例えばハイドロ
サルファイトナトリウム、塩化スズ(II)等が用いられ
る。還元剤の使用量は、例えばハイドロサルファイトナ
トリウムの場合、化合物(XVIII)1モルに対して約
1.0ないし約30モル、好ましくは約2.0ないし約
5.0モル、塩化スズ(II)の場合、化合物(XVIII)1モ
ルに対して約1.0ないし約10モル、好ましくは約
2.0ないし約5.0モルである。還元剤として塩化ス
ズ(II)を用いる場合は通常、塩酸等の鉱酸共存下酸性で
反応を行う。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行う
のが有利である。このような溶媒として反応が進行する
限り特に限定されないが、例えば水、あるいは水とアル
コール類、エーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化
水素類、アミド類との混合溶媒等が好ましい。反応時間
は通常約10分ないし約10時間、好ましくは約10分
ないし約2時間である。反応温度は通常約0ないし約1
00℃、好ましくは約5ないし約80℃である。生成物
は反応液のままか粗製物として次の反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段
により容易に精製することができる。化合物(IIa)は化
合物(XIX)をアシル化することにより合成される。化合
物(XIX)とアシル化剤とを、所望により塩基又は酸の
存在下反応させる。アシル化剤としては、例えば、対応
するカルボン酸又はその反応性誘導体(例えば、酸ハラ
イド、酸無水物、エステル等)等が挙げられる。化合物
(XIX)1モルに対しアシル化剤を約1.0ないし約5.
0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モル用いる。
本反応は無溶媒又は反応に不活性な溶媒を用いて行うの
が有利である。このような溶媒として反応が進行する限
り特に限定されないが、例えばエーテル類、脂肪族炭化
水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭化
水素類、ニトリル類、スルホキシド類、芳香族アミン類
等の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好ましい。所望
により用いられる塩基としては、例えばトリエチルアミ
ン、ピリジン等が挙げられる。所望により用いられる酸
としては、例えばメタンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸、カンファースルホン酸等が挙げられる。反応温
度は約−20ないし約150℃、好ましくは約0ないし
約100℃である。反応時間は通常約5分ないし約24
時間、好ましくは約10分ないし約5時間である。生成
物(IIa)は反応液のままか粗製物として次の反応に用
いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離
することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等
の分離手段により容易に精製することができる。
【0034】化合物(XIX)はまた合成法3−2に示した
工程によっても製造される。
【化36】 化合物(XXII)は、化合物(XX)から化合物(XXI)を
経由し、フェノールのオルト位に選択的にヒドロキシメ
チル化することにより製造される。化合物(XXI)は化
合物(XX)をフェニルボロン酸とパラホルムアルデヒド
を酸触媒の存在下、ディーンスタークトラップ等を用い
て生成する水を除きながら反応させることにより製造さ
れる。フェニルボロン酸は化合物(XX)1モルに対して
約1.0ないし約10モル、好ましくは約1.0ないし約
1.5モル用いる。パラホルムアルデヒドは化合物(X
X)1モルに対して約1.0ないし約30モル、好ましく
は約3ないし約5モル用いる。酸触媒としては、例えば
酢酸、プロピオン酸、トリクロロ酢酸等の有機酸が用い
られ、化合物(XX)1モルに対して約0.01ないし約
10モル、好ましくは約0.1ないし約0.5モル用い
る。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、通常エーテル類、脂肪族炭化水素類、
芳香族炭化水素類等の溶媒若しくはそれらの混合溶媒、
好ましくはベンゼン、トルエンである。反応温度は通常
約0ないし約200℃、好ましくは約50ないし約15
0℃である。反応時間は用いる試薬の量、溶媒の種類あ
るいは反応温度よって異なるが、通常約10分ないし約
10時間、好ましくは約30分ないし約3時間である。
生成物は反応液のままか粗製物として次の反応に用いる
こともできるが、常法に従って反応混合物から単離する
こともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分
離手段により容易に精製することができる。
【0035】化合物(XXII)は化合物(XXI)を過酸化
水素、1,3-プロパンジオール、ジエタノールアミン等を
用いてフェニルボロン酸を脱保護することにより製造さ
れる。この時ベンゼン、トルエン等の反応に不活性な溶
媒を補助溶媒として用いても良い。反応時間は用いる試
薬の量、溶媒の種類あるいは反応温度よって異なるが、
通常約10分ないし約48時間、好ましくは約5時間な
いし約16時間である。生成物は反応液のままか粗製物
として次の反応に用いることもできるが、常法に従って
反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、ク
ロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製するこ
とができる。化合物(XXIII)は化合物(XXII)のフェノー
ルの水酸基をRgLで表されるアルキル化剤により選択
的にアルキル化することにより得られる。RgはC1-6
アルキル(例、メチル、エチル等)を示し、Lで示され
る「脱離基」は前記と同様である。アルキル化剤の使用
量は、化合物(XXII)1モルに対し約0.8ないし約
5.0モル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルで
ある。該「塩基」としては、例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の無機塩基類、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基
性塩類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピ
ペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリ
ン等の第3級アミン類、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム等のアルカリ金属水素化物類、ナトリウムアミド、
リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチル
ジシラジド等の金属アミド類、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、カリウム第三ブトキシド等の金
属アルコキシド類等が挙げられる。塩基の使用量は、化
合物(XXII)1モルに対し約0.8ないし約5.0モ
ル、好ましくは約1.0ないし約2.0モルである。本反
応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利である。
このような溶媒としては反応が進行する限り特に限定さ
れないが、例えばアルコール類、エーテル類、脂肪族炭
化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ハロゲン化炭
化水素類、ニトリル類、スルホキシド類等の溶媒又はこ
れらの混合溶媒等が好ましい。反応時間は通常約30分
ないし約48時間、好ましくは約1時間ないし約24時
間である。反応温度は通常約−20ないし約150℃、
好ましくは約0ないし約100℃である。
【0036】化合物(XXIV)は化合物(XXIII)の水酸基を
ハロゲン化試薬でハロゲンに変換することにより得られ
る。「ハロゲン化試薬」としては、三臭化リン、五臭化
リン、三塩化リンあるいは五塩化リン等のハロゲン化リ
ン、塩化チオニル等のハロゲン化チオニル、トリフェニ
ルホスフィン−四ハロゲン化炭素、ジフェニルトリハロ
ゲノホスホラン、トリフェニルホスフィンジハロゲニ
ド、ホスホン酸トリフェニルジハロゲニド等が用いられ
る。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(XXIII)1モ
ルに対し約1ないし約5モル、好ましくは約1ないし約
2モルである。本反応は、反応に不活性な溶媒を用いて
行うのが有利である。このような溶媒としては、反応が
進行する限り特に限定されないが、例えばアルコール
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、
ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、
有機酸類、ニトロアルカン類、芳香族アミン類、又はこ
れらの混合溶媒等が用いられる。反応温度は通常約−5
0ないし約150℃、好ましくは約0ないし約100℃
である。反応時間は通常約5分ないし約24時間、好ま
しくは約10分ないし約12時間である。生成物は反応
液のまま、あるいは粗製物として次反応に用いることも
できるが、常法に従って反応混合物から単離することも
でき、通常の分離手段(例、再結晶、蒸留、クロマトグ
ラフィー等)により容易に精製することもできる。
【0037】化合物(XXV)は、化合物(XV)から化合物(XV
I)を製造するときに行うシアノ化と同様にして、化合物
(XXIV)のハロゲンをシアノ化剤でシアノに変換すること
により得られる。化合物(XXVI)は、化合物(XVI)から化
合物(XVII)を製造するときと同様にして、化合物(XXV)
を還元剤で還元することにより得られる。化合物(XXVI
I)は化合物(XXVI)のアミノ基を所望により塩基又は酸の
存在下、アシル化剤で保護することにより得られる。ア
シル化剤の使用量は、化合物(XXVI)1モルに対し、約
1.0ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約
2.0モルである。該「アシル化剤」としては、例え
ば、通常保護基として用いられるアシル基(例えば、ホ
ルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基等)に
対応するカルボン酸又はその反応性誘導体(例えば、酸
ハライド、酸無水物、エステル等)等が挙げられる。塩
基又は酸の使用量は、化合物(XXVI)1モルに対し、約
0.8ないし約5.0モル、好ましくは約1.0ないし約
2.0モルである。該「塩基」としては、例えばトリエ
チルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等
が挙げられる。該「酸」としては、例えばメタンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸
等が挙げられる。本反応は、無溶媒中又は反応に不活性
な溶媒存在下にて行うのが有利である。該溶媒は、反応
が進行する限り特に限定されないが、例えば、エーテル
類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アミド類、
ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド類、
芳香族アミン類又はこれら二種以上の混合物等が用いら
れる。反応温度は約−20ないし約150℃、好ましく
は約0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分
ないし約24時間、好ましくは約10分ないし約5時間
である。生成物は反応液のまま、あるいは粗製物として
次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混
合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマト
グラフィー等の分離手段により容易に精製することがで
きる。
【0038】化合物(XXVIII)は化合物(XXVII)を酸化剤
でキノンに酸化することにより得られる。酸化剤として
はクロム酸が繁用される。酸化剤は、化合物(XXVII)
1モルに対して約1.0ないし約10モル、好ましくは
約1.0ないし約3.0モル用いる。本反応は反応に不活
性な溶媒を用いて行うのが有利である。このような溶媒
として反応が進行する限り特に限定されないが、例えば
有機酸類、無水酢酸、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水
素類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族アミン類、あるい
はこれらと水の混合溶媒、水等が好ましい。反応時間は
用いる酸化剤の種類や量によって異なるが、通常約10
分ないし約5時間、好ましくは約30分ないし約1時間
である。反応温度は通常約−10ないし約120℃、好
ましくは約0ないし約60℃である。化合物(XXIX)は化
合物(XXVIII)のアミノ基の保護基を酸又は塩基を用いて
脱保護することにより得られる。酸及び塩基の使用量
は、化合物(XXVIII)1モルに対し、それぞれ約0.1
ないし約50モル、好ましくは約1ないし約20モルで
ある。該「酸」としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫
酸等の鉱酸類、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素等のルイス
酸類、ルイス酸とチオール類又はスルフィド類との併
用、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等の有
機酸類等が用いられる。該「塩基」としては、例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等の
金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩
基性塩類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウム tert-ブトキシド等の金属アルコキシド
類、トリエチルアミン、イミダゾール、ホルムアミジン
等の有機塩基類等が用いられる。本反応は、無溶媒中又
は反応に不活性な溶媒存在下にて行うのが有利である。
該溶媒は、反応が進行する限り特に限定されないが、例
えば、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、
脂肪族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、スルホキシ
ド類、水又はこれら二種以上の混合物等が用いられる。
反応時間は、通常約10分ないし約50時間、好ましく
は約30分ないし約12時間である。反応温度は、通常
約0ないし約200℃、好ましくは約20ないし約12
0℃である。
【0039】化合物(XIX)は化合物(XXIX)を環化した後
に還元することにより得られる。環化反応はベンゾキノ
ン体を塩基で処理することにより製造することができ
る。塩基としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウ
ム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族アミ
ン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブ
チルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−ジメ
チルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−
メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチル
モルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。反応溶
媒は酸化反応に用いたものと同様のものが用いられる。
反応温度は通常約−20ないし約150℃、好ましくは
約0ないし約100℃である。反応時間は通常約5分な
いし約24時間、好ましくは約10分ないし約5時間で
ある。生成物は常法に従って反応混合物から単離するこ
ともでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離
手段により容易に精製することができる。引き続く還元
反応は、化合物(XVIII)から化合物(XIX)を製造するとき
と同様の条件が用いられる。
【0040】化合物(XIX)はまた合成法3−3に示した
工程によっても製造される。
【化37】 化合物(XXXI)は、化合物(XXX)からジャーナル オ
ブ アメリカン ケミカル ソサエティー(J. Am. Che
m. Soc.)95巻、6508−6509、1973年に
記載のガスマン(Gassman)らの方法に準じて、化合物
(XXX)とアルキルクロロスルホニウム酢酸エチルを反
応し、次いで塩基存在下反応後、必要に応じて加熱処理
もしくは酸処理しオキシインドール環を構築することに
より製造することができる。アルキルクロロスルホニウ
ム酢酸エチルはアルキルチオ酢酸エチルを塩素、塩化ス
ルフリル、ハイポクロライトエステル等によりクロロ化
することにより得られる。アルキルクロロスルホニウム
酢酸エチルは化合物(XXX)1モルに対して約0.9ない
し約1.5モル、好ましくは約1.0ないし約1.2モル
用いる。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが
有利である。このような溶媒として反応が進行する限り
特に限定されないが、ハロゲン化炭化水素類等が好まし
い。反応時間は通常約5分ないし約5時間、好ましくは
約30分ないし約2時間である。反応温度は通常約−1
00ないし約50℃、好ましくは約−80ないし約50
℃である。塩基としては、ピリジン、ルチジン等の芳香
族アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、
N,N,N',N'−テトラメチル−1,8−ナフタレンジア
ミン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル
アニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジ
ン、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げ
られる。反応温度は通常約−80ないし約50℃、好ま
しくは約0ない約20℃である。所望により用いられる
酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸等の鉱酸類
やメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、
フルオロスルホン酸等のスルホン酸類、ギ酸、酢酸、ト
リクロロ酢酸等が用いられる。酸は、化合物(XXX)1
モルに対し約1ないし約200モル、好ましくは約1な
いし約10モル用いる。反応時間は通常1分ないし約5
時間、好ましくは約30分ないし約2時間である。反応
温度は通常約−50ないし約150℃、好ましくは約0
ないし約50℃である。この時ジエチルエーテル、ジク
ロロメタン、トルエン等の反応に不活性な溶媒を補助溶
媒として用いても良い。また、酸による処理に代わって
加熱によることでも合成できる。反応温度は50ないし
250℃、好ましくは50ないし150℃である。反応
時間は10分ないし48時間、好ましくは30分ないし
5時間である。このときトルエン、ヘキサン、デカリン
などの反応に不活性な溶媒を補助溶媒として用いてもよ
い。生成物は粗製物として次の反応に用いることもでき
るが、常法に従って反応混合物から単離することもで
き、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段に
より容易に精製することができる。化合物(XXXII)は
化合物(XXXI)をラネーニッケル、スズ等の金属触媒、
好ましくはラネーニッケル触媒を用いて脱硫すること、
もしくはシンレット(Synlett)、663、1996年記載のテ
レンス(Terrence)らの方法に準じてトリフェニルホス
フィンおよびp−トルエンスルホン酸を用いて脱硫する
ことにより製造できる。ラネーニッケル触媒は化合物
(XXXI)1ミリモルに対して、約0.1ないし約20グ
ラム、好ましくは約1ないし約5グラム用いる。本反応
は無溶媒又は反応に不活性な溶媒を用いて行うのが有利
である。このような溶媒として反応が進行する限り特に
限定されないが、例えばアルコール類、エーテル類、脂
肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ニトリ
ル類等の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好ましい。
反応時間は通常約5分ないし約48時間、好ましくは約
30分ないし約10時間である。反応温度は通常約0な
いし約150℃、好ましくは約20ないし約100℃で
ある。生成物は触媒を除いた後、粗製物として次の反応
に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から
単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィ
ー等の分離手段により容易に精製することができる。
【0041】化合物(XXXIII)は化合物(XXXII)を還元
することによって製造される。還元に使用される還元剤
としては、例えば水素化アルミニウム、水素化ジイソブ
チルアルミニウム等の金属水素化物類、水素化リチウム
アルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、Red-Al等の金
属水素錯化合物類、 ボランテトラヒドロフラン錯体、ボ
ランジメチルスルフィド錯体等のボラン錯体類、テキシ
ルボラン、ジシアミルボラン等のアルキルボラン類、ジ
ボラン等が挙げられる。還元剤の使用量は、例えば金属
水素化物類、金属水素錯化合物類の場合、化合物(XXXI
I)1モルに対して約0.3ないし約10モル、好ましく
は約0.5ないし約3.0モル、ボラン錯体類、アルキル
ボラン類又はジボランの場合、化合物(XXXII)1モル
に対して約1.0ないし約5.0モル、金属類の場合約
1.0ないし約20当量、好ましくは約1ないし約5当
量である。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行うの
が有利である。そのような溶媒として例えばエーテル
類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類等の溶媒若し
くはそれらの混合溶媒等が好ましい。生成物は触媒を除
いた後、粗製物として次の反応に用いることもできる
が、常法に従って反応混合物から単離することもでき、
再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により
容易に精製することができる。
【0042】化合物(XIX)はまた合成法3−4に示した
工程によっても製造される。
【化38】 化合物(XXXVI)は化合物(XXXIV)を化合物(XXXV)と、塩基
の存在下縮合させることにより製造される。化合物(XXX
V)は化合物(XXXIV)1モルに対し、約1.0ないし約30
0モル、好ましくは約3.0ないし約100モル用い
る。塩基としては、例えば酢酸アンモニウム、ギ酸アン
モニウム等のアンモニウム塩、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナト
リウム等の無機塩基類、ピリジン、ルチジン等の芳香族
アミン類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ト
リブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4−
ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、
N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メ
チルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。化
合物(XXXIV)1モルに対し塩基を約0.1ないし約1
0.0モル、好ましくは約0.2ないし約5.0モル用い
る。本反応は無溶媒又は反応に不活性な溶媒を用いて行
うのが有利である。このような溶媒として反応が進行す
る限り特に限定されないが、例えばアルコール類、エー
テル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド
類、ハロゲン化炭化水素類、ニトリル類、スルホキシド
類等の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好ましい。反
応時間は通常約30分ないし約48時間、好ましくは約
1ないし約24時間である。反応温度は通常約0ないし
約150℃、好ましくは約20ないし約100℃であ
る。化合物(XXXVII)は化合物(XXXVI)を還元することに
よって製造される。還元に使用される還元剤としては、
例えば水素化アルミニウム、水素化ジイソブチルアルミ
ニウム等の金属水素化物類、水素化リチウムアルミニウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素錯化合物類、
ボランテトラヒドロフラン錯体、ボランジメチルスルフ
ィド錯体等のボラン錯体類、テキシルボラン、ジシアミ
ルボラン等のアルキルボラン類、ジボラン、又は亜鉛、
アルミニウム、錫、鉄等の金属類、ナトリウム、リチウ
ム等のアルカリ金属/液体アンモニア(バーチ還元)等
が挙げられる。 また、水素添加触媒としては、例えば
パラジウム炭素、酸化白金、ラネーニッケル、ラネーコ
バルト等の触媒等が用いられる。還元剤の使用量は、例
えば金属水素化物類の場合、化合物(XXXVI)1モルに
対して約1.0ないし約10モル、好ましくは約1.0な
いし約3.0モル、金属水素錯化合物類の場合、化合物
(XXXVI)1モルに対して約1.0ないし約10モル、好
ましくは約1.0ないし約3.0モル、ボラン錯体類、ア
ルキルボラン類又はジボランの場合、化合物(XXXVI)
1モルに対して約1.0ないし約5.0モル、金属類の場
合約1.0ないし約20当量、好ましくは約1ないし約
5当量、アルカリ金属を用いる場合約1ないし約20当
量、好ましくは約1ないし約5当量、水素添加の場合、
パラジウム炭素、酸化白金、ラネーニッケル、ラネーコ
バルト等の触媒を化合物(XXXVI)に対して約5ないし
約1000重量%、好ましくは約10ないし約300重
量%である。本反応は反応に不活性な溶媒を用いて行う
のが有利である。このような溶媒として反応が進行する
限り特に限定されないが、例えばアルコール類、エーテ
ル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド
類、有機酸類等の溶媒若しくはそれらの混合溶媒等が好
ましい。ラネーニッケルやラネーコバルト触媒を用いる
際には副反応を抑えるために、更にアンモニア等のアミ
ン類を添加してもよい。反応時間は用いる還元剤の種類
や量あるいは触媒の活性及び量によって異なるが、通常
約1時間ないし約100時間、好ましくは約1時間ない
し約50時間である。反応温度は通常約0ないし約12
0℃、好ましくは約20ないし約80℃である。水素添
加触媒を用いた場合、水素の圧力は通常約1ないし約1
00気圧である。生成物は反応液のままか粗製物として
次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混
合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマト
グラフィー等の分離手段により容易に精製することがで
きる。化合物(XXXVII)から化合物(XXXVIII)は、化合物
(XVII)から化合物(XVIII)を製造するときと同様の方法
で製造される。化合物(XXXVIII)から化合物(XXXIX)は、
化合物(XVIII)から化合物(XIX)を製造するときと同様の
方法で製造される。化合物(XXXVIX)から化合物(IIb)
は、化合物(XIX)から化合物(IIa)を製造するときと同様
の方法で製造される。
【0043】また、前記各反応において、原料化合物が
置換基としてアミノ、カルボキシル、ヒドロキシを有す
る場合、これらの基にペプチド化学等で一般的に用いら
れるような保護基が導入されたものであってもよく、反
応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化
合物を得ることができる。アミノの保護基としては、例
えばホルミル又はそれぞれ置換基を有していてもよいC
1-6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、プロピ
オニル等)、フェニルカルボニル、C1-6アルコキシ−
カルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル等)、フェニルオキシカルボニル、C7-10アラ
ルキルオキシ−カルボニル(例えば、ベンジルオキシカ
ルボニル等)、トリチル、フタロイル等が用いられる。
これらの置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル−カルボ
ニル(例えば、アセチル、プロピオニル、バレリル
等)、ニトロ等が用いられ、置換基の数は1ないし3個
程度である。カルボキシルの保護基としては、例えばそ
れぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、tert-ブチル等)、フェニル、トリチル、シリル等
が用いられる。これらの置換基としては、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、ホルミ
ル、C1-6アルキル−カルボニル(例えば、アセチル、
プロピオニル、ブチルカルボニル等)、ニトロ、C1-6
アルキル(例えば、メチル、エチル、tert-ブチル
等)、C6-10アリール(例えば、フェニル、ナフチル
等)等が用いられ、置換基の数は1ないし3個程度であ
る。ヒドロキシの保護基としては、例えばホルミル、又
はそれぞれ置換基を有していてもよいC1-6アルキル
(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、tert-ブチル等)、フェニル、C7-11アラルキ
ル(例えば、ベンジル等)、C1-6アルキル−カルボニ
ル(例えば、アセチル、プロピオニル等)、フェニルオ
キシカルボニル、C7-11アラルキルオキシ−カルボニル
(例えば、ベンジルオキシカルボニル等)、テトラヒド
ロピラニル、テトラヒドロフラニル、シリル等が用いら
れる。これらの置換基としては、ハロゲン原子(例え
ば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)、C1-6アルキル
(例えば、メチル、エチル、tert−ブチル等)、C
7-11アラルキル(例えば、ベンジル等)、C6-10アリー
ル(例えば、フェニル、ナフチル等)、ニトロ等が用い
られ、置換基の数は1ないし4個程度である。また、保
護基の除去方法としては、自体公知又はそれに準じる方
法が用いられるが、例えば酸、塩基、紫外光、ヒドラジ
ン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、
酢酸パラジウム等で処理する方法又は還元反応が用いら
れる。
【0044】いずれの場合にも、更に所望により、脱保
護反応、アシル化反応、アルキル化反応、水素添加反
応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反応、置換基交換
反応を各々、単独あるいはその二つ以上を組み合わせて
行うことにより化合物(I)を合成することができる。
これらの反応は、例えば、新実験化学講座14、15
巻、1977年(丸善出版)等に記載の方法が採用され
る。前記「アルコール類」としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、te
rt-ブタノール等が挙げられる。前記「エーテル類」と
しては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、1,2−ジメトキシエタン等が挙げられる。
前記「ハロゲン化炭化水素類」としては、例えば、ジク
ロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、
四塩化炭素等が挙げられる。前記「脂肪族炭化水素類」
としては、例えば、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサ
ン等が挙げられる。前記「芳香族炭化水素類」として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベ
ンゼン等が挙げられる。前記「芳香族アミン類」として
は、例えば、ピリジン、ルチジン、キノリン等が挙げら
れる。前記「アミド類」としては、例えば、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が挙げられる。
前記「ケトン類」としては、例えば、アセトン、メチル
エチルケトン等が挙げられる。前記「スルホキシド類」
としては、例えば、ジメチルスルホキシド等が挙げられ
る。前記「ニトリル類」としては、例えば、アセトニト
リル、プロピオニトリル等が挙げられる。前記「有機酸
類」としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、トリフル
オロ酢酸等が挙げられる。前記「アニリン類」として
は、例えば、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメ
チルアニリン等が挙げられる。前記「ニトロアルカン
類」としては、例えば、ニトロメタン、ニトロエタン等
が挙げられる。
【0045】上記反応により、目的物が遊離の状態で得
られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、ま
た塩として得られる場合には、常法に従って遊離体又は
他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合
物(I)は、公知の手段例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、
分溜、結晶化、再結晶、クロマトグラフィー等により反
応溶液から単離、精製することができる。化合物(I)
又は(I')が、コンフィギュレーショナル アイソマ
ー(配置異性体)、ジアステレオマー、コンフォーマー
等として存在する場合には、所望により、前記の分離、
精製手段によりそれぞれを単離することができる。ま
た、化合物(I)又は(I')がラセミ体である場合に
は、通常の光学分割手段によりS体及びR体に分離する
ことができる。化合物(I)又は(I')に立体異性体
が存在する場合には、この異性体が単独の場合及びそれ
らの混合物の場合も本発明に含まれる。また、化合物
(I)又は(I')は、水和物又は非水和物であってもよ
い。化合物(I)又は(I')は同位元素(例えば、
3H、14C、35S)等で標識されていてもよい。化合物
(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で
酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する
化合物、即ち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こし
て化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分
解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)の
アミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合
物(例えば、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル
化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−
メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、
ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、te
rt−ブチル化された化合物等);化合物(I)の水酸
基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された
化合物(例えば、化合物(I)の水酸基がアセチル化、
パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サク
シニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメ
チルカルボニル化された化合物等);化合物(I)のカ
ルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例
えば、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル
化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル
化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキ
シメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチル
エステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2
−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエ
ステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエス
テル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙げら
れる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物
(I)から製造することができる。また、化合物(I)
のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開
発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されて
いるような生理的条件で化合物(I)に変化するものであ
ってもよい。
【0046】本発明の化合物(I)又は(I')は、優
れた過酸化脂質生成抑制作用を有し、また毒性が低く、
かつ副作用も少ないため、医薬品として有用である。本
発明の化合物(I)又は(I')は、哺乳動物(例え
ば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イ
ヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、優れた抗
酸化作用に基づいた過酸化脂質生成抑制作用を示し、中
枢神経系の疾患や障害、例えば虚血性の中枢神経障害
(例、脳梗塞、脳出血、脳浮腫)、中枢神経損傷(例、
頭部外傷、脊髄損傷、むち打ち症等)、神経変性疾患
(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチント
ン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症)、血管性痴呆(例、多
発性梗塞性痴呆、ビンスワンガー病)、躁鬱病、鬱病、
精神分裂病、慢性疼痛、三叉神経痛、偏頭痛、循環器系
の疾患や障害、例えば虚血性心疾患(例、心筋梗塞、狭
心症)、動脈硬化、PTCA後の動脈再狭窄、下部尿路
の疾患や障害(例、排尿障害、尿失禁)、糖尿病性神経
症等の予防及び/又は治療に対して有効であり、これら
の疾患の予防・治療剤として用いられる。
【0047】化合物(I)又は(I')は、毒性が低
く、そのままあるいは自体公知の方法に従って、薬理学
的に許容される担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤
(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆
粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注
射剤、点鼻剤、坐剤、徐放剤、貼布剤、チューインガム
等として、経口的又は非経口的(例、局所、直腸、静脈
投与等)に安全に投与することができる。化合物(I)
又は(I')の本発明製剤中の含有量は、製剤全体の約
0.01ないし約100重量%である。該投与量は、投
与対象、投与ルート、疾患等によっても異なるが、例え
ばアルツハイマー病治療剤として、成人に対し、経口剤
として投与する場合、有効成分として化合物(I)を約
0.1ないし約20mg/kg体重、好ましくは約0.2な
いし約10mg/kg体重、更に好ましくは約0.5ないし
約10mg/kg体重、1日1ないし数回に分けて投与する
ことができる。更に他の活性成分〔例えば、コリンエス
テラーゼ阻害剤(例、アリセプト(ドネペジル)等)、
脳機能賦活薬(例、イデベノン、ビンポセチン等)、パ
ーキンソン病治療薬(例、L−ドーパ等)、神経栄養因
子等〕と併用してもよい。該その他の活性成分と化合物
(I)又は(I')とを自体公知の方法に従って混合
し、ひとつの医薬組成物(例えば錠剤、散剤、顆粒剤、
カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、
坐剤、徐放剤等)中に製剤化して併用してもよく、それ
ぞれを別々に製剤化し、同一対象に対して同時に又は時
間差を置いて投与してもよい。本発明製剤の製造に用い
られてもよい薬理学的に許容される担体としては、製剤
素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げ
られ、例えば固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合
剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁
化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等が挙げられる。ま
た、必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、
甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を用いることもでき
る。賦形剤としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニト
ール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽
質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、
タルク、コロイドシリカ等が挙げられる。結合剤として
は、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、
デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられ
る。崩壊剤としては、例えばデンプン、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチル
スターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロー
ス等が挙げられる。溶剤としては、例えば注射用水、ア
ルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ
油、トウモロコシ油、オリーブ油等が挙げられる。溶解
補助剤としては、例えばポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジ
ル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロー
ル、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸
ナトリウム等が挙げられる。懸濁化剤としては、例えば
ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベ
ンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン
酸グリセリン等の界面活性剤;例えばポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース等の親水性高分子等が挙げられる。
等張化剤としては、例えばブドウ糖、 D−ソルビトー
ル、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等
が挙げられる。緩衝剤としては、例えばリン酸塩、酢酸
塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。無
痛化剤としては、例えばベンジルアルコール等が挙げら
れる。防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エス
テル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェ
ネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸等が挙げ
られる。抗酸化剤としては、例えば亜硫酸塩、アスコル
ビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明は、更に以下の参考例、実
施例、製剤例及び実験例によって詳しく説明されるが、
これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するも
のではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化
させてもよい。以下の参考例、実施例中の「室温」は通
常約10℃ないし約35℃を示す。%は特記しない限り
重量パーセントを示す。ただし収率はmol/mol%を示
す。また塩基性シリカゲルは、富士シリシア化学株式会
社製 NH−DM1020を用いた。ラネーニッケッル
触媒は川研ファイン株式会社製のNDHT−90を用い
た。NMRスペクトルで、OHやNHプロトン等ブロー
ドで確認できないものについてはデータに記載していな
い。その他の本文中で用いられている略号は下記の意味
を示す。 s : シングレット(singlet) d : ダブレット(doublet) t : トリプレット(triplet) q : クァルテット(quartet) m : マルチプレット(multiplet) dd : ダブルダブレット(double doublet) dt : ダブルトリプレット(double triplet) br : ブロード(broad) J : カップリング定数(coupling constant) Hz : ヘルツ(Hertz) CDCl3 : 重クロロホルム DMSO−d6: 重ジメチルスルホキシド CD3OD : 重メタノール1 H−NMR : プロトン核磁気共鳴 THF : テトラヒドロフラン
【0049】
【実施例】参考例1 N-(2,5-ジメチルフェニル)-2,2,2-トリフルオロアセト
アミド 2,5-ジメチルアニリン (103 g, 0.849 mol) 及びトリエ
チルアミン (103 g, 1.02 mol) の THF (500 mL) 溶液
に氷冷下トリフルオロ酢酸無水物 (132 mL, 0.935 mol)
を20分間かけて滴下し、同温で10分間撹拌した。反応
混合物に水を加え、ジイソプロピルエーテルで3回抽出
した。合わせた有機層を水 (2回) 及び飽和食塩水で洗
浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、活性炭処理、ろ過、減
圧濃縮して表題化合物 185 g を固体として得た。収率
100%。分析用試料はジイソプロピルエーテル-ヘキ
サンから再結晶した。融点 90-92 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.25 (3H, s), 2.34 (3H, s), 7.01
(1H, d, J = 7.7 Hz),7.13 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.5
0-7.90 (1H, br), 7.60 (1H, s)。
【0050】参考例2 2,5-ジメチル-N-(2-メチル-2-プロペニル)ベンゼンアミ
ン N-(2,5-ジメチルフェニル)-2,2,2-トリフルオロアセト
アミド (5.87 g, 27.0mmol) のアセトン (50 mL) 溶液
に ヨウ化カリウム (4.49 g, 27.0 mmol)、3-クロロ-2-
メチル-1-プロペン (8.0 mL, 81 mmol) 及び砕いた 85
% 水酸化カリウム (5.3 g, 80 mmol) を加え、1時間加
熱還流した。反応混合物に水を加え、ヘキサンで2回抽
出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫
酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン-酢酸
エチル, 100:1 の後 50:1) に供し、表題化合物 4.11 g
を得た。収率 87%。油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.81 (3H, s), 2.13 (3H, s), 2.28
(3H, s), 3.67 (1H, brs), 3.72 (2H, s), 4.86-5.03
(2H, m), 6.39 (1H, s), 6.47 (1H, d, J = 7.6Hz), 6.
94 (1H, d, J = 7.6 Hz)。
【0051】参考例3 2,3-ジヒドロ-2,2,4,7-テトラメチル-1H-インドール 2,5-ジメチル-N-(2-メチル-2-プロペニル)ベンゼンアミ
ン (3.96 g, 22.6 mmol) のキシレン (20 mL) 溶液に塩
化亜鉛 (9.24 g, 67.8 mmol) を加え、140℃で2時間撹
拌した。反応混合物を115℃に冷却し、酢酸ナトリウム
(11.2 g, 0.137mol) の水 (30 mL) 溶液を滴下した。得
られた溶液を冷却し、ジイソプロピルエーテルで2回抽
出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫
酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン-酢酸
エチル, 20:1) に供し、表題化合物 3.10 g を得た。収
率 78%。油状物。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.34 (6H, s), 2.07 (3H, s), 2.15
(3H, s), 2.80 (2H, s), 2.90-3.90 (1H, br), 6.47
(1H, d, J = 7.6 Hz), 6.77 (1H, d, J = 7.6 Hz)。
【0052】参考例4 2,3-ジヒドロ-2,2,4,7-テトラメチル-5H-インドール-5-
オン 65% ニトロソジスルホン酸カリウム (10.4 g, 25.2 mm
ol) の pH 6.86 リン酸緩衝液 (320 mL) 溶液に 2,3-ジ
ヒドロ-2,2,4,7-テトラメチル-1H-インドール(2.21 g,
12.6 mmol) のメタノール (50 mL) 溶液を加え、室温で
1.5時間撹拌した。反応混合物をトルエンで3回抽出し
た。合わせた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫酸マ
グネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン-酢酸エチ
ル, 5:1) に供し、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶して
表題化合物 1.71 g を得た。収率 72%。融点 107-109
℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.43 (6H, s), 1.90 (3H, t, J =
1.8 Hz), 2.27 (3H, d, J= 1.4 Hz), 2.63 (2H, d, J =
2.0 Hz), 6.39 (1H, d, J = 1.4 Hz)。
【0053】参考例5 2,3-ジヒドロ-2,2,4,7-テトラメチル-1H-インドール-5-
オール 2,3-ジヒドロ-2,2,4,7-テトラメチル-5H-インドール-5-
オン (7.36 g, 38.9 mmol) の酢酸エチル (100 mL) 溶
液にハイドロサルファイトナトリウム (14.9 g,85.6 mm
ol) の水 (50 mL) 溶液を混合し、振盪した。水層を分
離し、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をエタノール
-ヘキサンから再結晶して表題化合物 6.17 g を得た。
収率 83%。融点 186-187 ℃。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 1.21 (6H, s), 1.91 (6H, s), 2.
61 (2H, s), 4.39 (1H,s), 6.22 (1H, s), 8.05 (1H,
s)。
【0054】参考例6 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,2,4,7-テトラメチル-1H-
インドール-1-カルバルデヒド ギ酸 (5 mL) に無水酢酸 (2.0 mL, 21 mmol) を加え、
室温で20分間撹拌した。これに 2,3-ジヒドロ-2,2,4,7-
テトラメチル-1H-インドール-5-オール (1.32g, 6.90 m
mol) を加え、室温で20分間撹拌した。反応混合物を減
圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和、酢酸
エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食
塩水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃
縮した。残渣をメタノール (10 mL) に溶解し、氷冷下1
規定水酸化ナトリウム水溶液 (7mL, 7 mmol) を加え、
同温で3分間撹拌した。反応混合物を氷冷下、1規定塩酸
で中和し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層
を水及び飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾
燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をエタノール-ヘキサン
から再結晶して表題化合物 1.17 g を得た。収率 77
%。融点 175-177 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.53, 1.66 (6H, s), 2.09 (3H,
s), 2.25, 2.32 (3H, s),2.82, 2.89 (2H, s), 5.00-6.
20 (1H, br), 6.49 (1H, s), 8.32, 8.99 (1H, s)。
【0055】参考例7 2,3-ジヒドロ-2,2,4,7-テトラメチル-5-[(2-メチル-2-
プロペニル)オキシ]-1H-インドール-1-カルバルデヒド 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,2,4,7-テトラメチル-1H-
インドール-1-カルバルデヒド (2.29 g, 10.4 mmol) の
DMF (15 mL) 溶液に氷冷下 60% 水素化ナトリウム油
分散物 (0.42 g, 12 mmol) を加え、窒素雰囲気下同温
で5分間撹拌した。 得られた混合物に氷冷下 3-クロロ
-2-メチル-1-プロペン (1.3 mL, 13 mmol) を加え、室
温で30分間、60℃で15分間撹拌した。反応混合物を飽和
塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出
した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫酸
マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をジ
イソプロピルエーテル-ヘキサンから再結晶して表題化
合物 1.95 g を得た。収率 69%。融点 83-95 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.53, 1.65 (6H, s), 1.84 (3H,
s), 2.10 (3H, s), 2.29,2.37 (3H, s), 2.82, 2.89 (2
H, s), 4.39 (2H, s), 4.98 (1H, s), 5.11 (1H,s), 6.
46, 6.51 (1H, s), 8.34, 9.02 (1H, s)。
【0056】参考例8 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,2,4,7-テトラメチル-6-
(2-メチル-2-プロペニル)-1H-インドール-1-カルバルデ
ヒド 2,3-ジヒドロ-2,2,4,7-テトラメチル-5-[(2-メチル-2-
プロペニル)オキシ]-1H-インドール-1-カルバルデヒド
(2.38 g, 8.71 mmol) の N,N-ジエチルアニリン(5 mL)
溶液を窒素雰囲気下200℃で8時間撹拌した。反応混合
物を一晩放置し、ヘキサンを加え結晶をろ取、エタノー
ル-ヘキサンから再結晶して表題化合物2.01 g を得た。
収率 84%。融点 166-168 ℃。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 1.45, 1.50 (6H, br s), 1.73 (3
H, s), 1.95, 2.12 (3H,br s), 2.04 (3H, s), 2.79,
2.84 (2H, br s), 3.32 (2H, s), 4.29 (1H, s),4.65
(1H, s), 7.93 (1H, s), 8.27, 8.75 (1H, br s)。
【0057】参考例9 N-メチル-N-(4-ピペリジニル)-1,3-ベンゾチアゾール-2
-アミン 塩酸塩 4-[メチル[(フェニルアミノ)チオキソメチル]アミノ]-1
-ピペリジンカルボン酸エチル (4.02 g, 12.5 mmol) の
四塩化炭素 (25 mL) 懸濁液に臭素 (2.00 g,12.5 mmol)
の四塩化炭素 (10 mL) 溶液を滴下し、室温で 30分間
撹拌後 1時間加熱還流した。不溶物をろ取し、ヘキサン
で洗浄した。これを 48% 臭化水素酸(40 mL) に溶解
し、2時間加熱還流した。反応混合物を氷冷し、25% ア
ンモニア水で中和、酢酸エチルで2回抽出した。合わせ
た有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム
上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣にジイソプロピル
エーテルを加え、不溶物をろ過し、ろ液を減圧濃縮し
た。残渣をメタノールに溶解し、10% 塩化水素-メタノ
ール溶液 (11 mL) を加え減圧濃縮した。残渣をメタノ
ール-ジイソプロピルエーテルから再結晶して表題化合
物 2.53 g を得た。収率 71%。融点 287-289 ℃。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 1.80-2.00 (2H, m), 2.00-2.29
(2H, m), 2.91-3.26 (2H,m), 3.04 (3H, s), 3.28-3.47
(2H, m), 4.36-4.58 (1H, m), 7.04-7.17 (1H,m), 7.2
6-7.37 (1H, m), 7.50 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.81 (1
H, d, J = 8.0 Hz), 9.11 (2H, br s)。
【0058】参考例10 2,5-ジメトキシ-1,4-ジメチルベンゼン 2,5-ジメチル-1,4−ベンゾキノン (68.1 g, 0.5 mol)
のジエチルエーテル-THF (1 : 1, 800 mL) 溶液に80%
ハイドロサルファイトナトリウム (218 g, 1.0mol) の
水 (800 mL) 溶液を加え、30分撹拌した。有機層を分離
し、飽和食塩水(800 mL) にて洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムにて乾燥した。少量のシリカゲルクロマトグラフィ
ーに付しTHFにて溶出した。減圧下、溶媒を留去し、黄
色の固体68.9 g を得た。 この結晶をエタノール (700
mL) に溶解し、硫酸ジメチル (189 mL, 2.0 mol) と80
% ハイドロサルファイトナトリウム (21.8 g, 0.1 mo
l)を加えた後、還流下28%-ナトリウムメトキシドのメ
タノール溶液 (482 mL, 2.5mol) を滴下した。滴下終了
後さらに還流下3時間撹拌後、減圧下溶媒を留去し、残
渣を氷冷水 (2000 mL)に注ぎ、酢酸エチルにて抽出し
た。有機層を分離を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を少量のシ
リカゲルクロマトグラフィーに付し酢酸エチル-ヘキサ
ン (1:4) にて溶出し、溶媒を減圧下留去した。ヘキサ
ンより結晶化し、表題化合物 54.9 g を得た。収率 66
%。融点 108-110 ℃。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 2.20 (6H, s), 3.78 (6H, s), 6.
65 (2H, s)。
【0059】参考例11 2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルベンジルアルコール 2,5-ジメトキシ-1,4-ジメチルベンゼン (33.2 g, 0.2 m
ol) とジクロロメチルメチルエーテル (21.7 mL, 0.24
mol) のジクロロメタン溶液 (800 mL) に、氷冷下四塩
化チタン (32.9 mL, 0.3 mol) を30分かけて滴下した。
同温にて1時間撹拌後、反応液を氷水 (500 mL) に注い
だ。有機層を分離し、水層をジクロロメタン (150 mL)
にて抽出した。合わせた有機層を水で洗浄、硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、少量のシリカゲルクロマトグラフィーに
付しジクロロメタンにて溶出した。減圧下、溶媒を留去
後、ヘキサンより結晶化しアルデヒド体 29.1 g を粗結
晶として得た。得られた結晶をエタノール (300 mL) に
溶解し、0℃にて水素化ホウ素ナトリウム (2.72 g, 0.0
72 mol) を徐々に加えた。室温にて1時間撹拌後、0℃に
冷却し、濃塩酸にて過剰の水素化ホウ素ナトリウムを分
解した。混合物を酢酸エチルにて抽出し、有機層を飽和
食塩水にて洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶
媒を留去した。残渣を THF に溶解し、硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をジイ
ソプロピルエーテル-ヘキサンより結晶化し、表題化合
物 23.9 g を得た。収率 41%。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.04 (1H, t, J = 5.8 Hz), 2.23
(3H, s), 2.29 (3H, s),3.75 (3H, s), 3.79 (3H, s),
4.75 (2H, d, J = 5.8 Hz), 6.64 (1H, s)。
【0060】参考例12 (2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルベンゼン)アセトニトリ
ル 2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルベンジルアルコール (23.
6 g, 0.12 mol) の THF (250 mL) 溶液に、0℃にて三臭
化リン (5.7 mL, 0.06 mol) を滴下し、室温にて2時間
撹拌後、減圧下溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル (25
0 mL) で希釈し、飽和重曹水で洗浄した。有機層を硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、2,5-ジメトキシ-3,6
-ジメチルベンジルブロミド 32.4 g を得た。得られた
ブロモ体をアセトニトリル (50 mL) に溶解し、シアン
化ナトリウム (7.35 g,150 mmol)の水 (75 mL) とアセ
トニトリル (75 mL) 溶液に滴下し、室温で 3 日間撹拌
した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。少量のシリカゲルクロマトグラフ
ィーに付し酢酸エチルにて溶出し、溶媒を減圧下留去し
た。残渣をヘキサンに懸濁し、結晶をろ過し表題化合物
23.5 g を得た。収率 95%。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.23 (3H, s), 2.30 (3H, s), 3.72
(2H, s), 3.75 (3H, s), 3.80 (3H, s), 6.66 (1H,
s)。
【0061】参考例13 2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルベンゼンエタンアミン (2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルベンゼン)アセトニトリ
ル (23.4 g, 114 mmol)を飽和アンモニアエタノール溶
液 (250 mL) に溶解後、ラネーニッケル触媒 (25 g) を
加えた。5.5 気圧の水素条件下、50 ℃にて3時間撹拌し
た還元した。触媒をろ過後、ろ液を減圧下濃縮し、油状
物として表題化合物 22.1 g を得た。収率 93%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.44 (2H, br), 2.16 (3H, s), 2.2
8 (3H, s), 2.83 (4H, m), 3.68 (3H, s), 3.78 (3H,
s), 6.55 (1H, s)。
【0062】参考例14 2,3-ジヒドロ-4,7-ジメチル-1H-インドール-5-オール 2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルベンゼンエタンアミン (2
2.0 g, 105 mmol) のアセトニトリル (100 mL) 溶液
に、硝酸二アンモニウムセリウム (120.9 g, 220mmol)
のアセトニトリル (100 mL) - 水 (200 mL) の溶液を氷
冷下30分かけて滴下した。室温にて1時間撹拌後、反応
液を炭酸水素ナトリウム (138 g, 1640 mmol) の水溶液
(400 mL) と酢酸エチル (400 mL) の混合液に注ぎ、同
温にて30分撹拌した。不溶物をろ去後、有機層を分離し
た。水層を酢酸エチルにて抽出し、有機層を合わせた。
合わせた有機層を飽和食塩水にて洗浄後、80% ハイド
ロサルファイトナトリウム (48 g, 220 mmol) 水溶液
(400 mL) にて処理した。混合液を、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液にて塩基性とした後、酢酸エチルにて抽出
した。抽出液を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥後、少量のシリカゲルクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチルにて溶出した。溶媒を減圧下留去し、得
られた油状物をジエチルエーテルより結晶化し、表題化
合物 14.4 g を得た。収率 84%。融点 155-158 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.05 (3H, s), 2.10 (3H, s), 2.94
(2H, t, J = 7.4 Hz),3.05 (1H, br), 3.53 (2H, t, J
= 7.4 Hz), 6.39 (1H, s), 7.40 (1H, br)。
【0063】参考例15 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-4,7-ジメチル-1H-インドー
ル-1-カルバルデヒド 無水酢酸 (25 mL, 264 mmol) を室温にてギ酸(75 mL)
に加え、30分撹拌した。この溶液に、2,3-ジヒドロ-4,7
-ジメチル-1H-インドール-5-オール (14.4 g,88 mmol)
を加え、2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、残渣
をクロロホルムメタノール溶液に溶解し、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を飽和食塩水に
て洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去
した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルにて洗浄
し、表題化合物 6.2 g を得た。収率 37%。融点 239-2
41 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.10 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.97
(2H, t, J = 8.1 Hz),4.09 (2H, t, J = 8.1 Hz), 6.5
3 (1H, s), 8.38 (1H, br), 8.85 (1H, s)。
【0064】参考例16 2,3-ジヒドロ-4,7-ジメチル-5-[(2-メチル-2-プロペニ
ル)オキシ]-1H-インドール-1-カルバルデヒド 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-4,7-ジメチル-1H-インドー
ル-1-カルバルデヒド(5.74 g, 30 mmol) を N,N−ジ
メチルホルムアミド (100 mL) に溶解し、炭酸カリウム
(8.29 g, 60 mmol) とヨウ化カリウム (0.50 g, 3 mmo
l) と3-クロロ-2-メチル-1-プロペン (4.41 mL, 45 mmo
l) を加えた。混合液を80℃にて、3時間撹拌した。反応
液を冷水 (300 mL) に注ぎ、酢酸エチルにて抽出した。
抽出液を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー (ヘキサン-酢酸エチル, 6:1) にて精
製し、表題化合物 6.00 g を得た。収率 82%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.85 (3H, s), 2.14 (3H, s), 2.39
(3H, s), 2,99 (2H, t,J = 8.0 Hz), 4.11 (2H, t, J
= 8.0 Hz), 4.40 (2H, s), 4.99 (1H, s), 5,11(1H,s),
6.48 (1H, s), 8.89 (1H, s)。
【0065】参考例17 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-4,7-ジメチル-6-(2-メチル
-2-プロペニル)-1H-インドール-1-カルバルデヒド 2,3-ジヒドロ-4,7-ジメチル-5-[(2-メチル-2-プロペニ
ル)オキシ]-1H-インドール-1-カルバルデヒド (6.00 g,
24.4 mmol) をN,N-ジメチルアニリン (25 mL)に懸濁
し、アルゴン雰囲気下220℃にて7時間撹拌した。反応液
を冷却後、ヘキサン (50 mL) を加え、30分撹拌した。
析出した結晶をろ過後、ヘキサンにて洗浄し、表題化合
物 5.45 g を得た。収率 91%。融点 132-134 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.82 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.29
(3H, s), 2.97 (2H, t,J = 7.9 Hz), 3.39 (2H, s),
4.14 (2H, t, J = 7.9 Hz), 4.62 (1H,s), 4.88(1H,
s), 5.00 (1H, s), 8.75 (1H, s)。
【0066】参考例18 2-(tert-ブチル)-4-ニトロソ-5-メチルフェノール 2-(tert-ブチル)-5-メチルフェノール (32.9 g, 0.2
mol) の水-エタノール溶液 (300 mL, 2:1) に濃塩酸 (2
0 mL, 0.24 mol) を加えた後、0℃に冷却した。その溶
液に、亜硝酸ナトリウム (14.5 g, 0.21 mol) の水溶液
(40 mL) を30分かけて滴下し、滴下終了後、同温にて2
時間撹拌した。析出した結晶をろ取し、冷水にて洗浄し
た。得られた結晶を酢酸エチル-THF (9:1) 溶液に溶解
し、飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、
少量のをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し酢
酸エチルにて溶出した。溶媒を減圧下留去後、残渣をヘ
キサンに懸濁し、結晶をろ取し、表題化合物 31.4 g を
得た。収率 81%。融点 181-182 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.28 (9H, s), 2.17 (3H, d, J =
1.3 Hz), 2.45 (2H, br),6.18 (1H, d, J = 1.3 Hz),
7.64 (1H, s)。
【0067】参考例19 4-アミノ-2-(tert-ブチル)-5-メチルフェノール 2-(tert-ブチル)-4-ニトロソ-5-メチルフェノール (4
7.0 g, 243 mmol) をエタノール (500 mL) に溶解し、0
℃にて抱水ヒドラジン (29.5 mL, 608 mmol)をゆっくり
と滴下した。滴下後、室温にて16時間撹拌し、溶媒を減
圧下留去した。残渣に水 (500 mL)を加え、結晶をろ過
した。結晶を酢酸エチルに溶解し、飽和食塩水にて洗浄
後、硫酸ナトリウムで乾燥し、少量のをシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し酢酸エチルにて溶出した。
溶媒を減圧下留去後、残渣をヘキサンに懸濁し、結晶を
ろ取し、表題化合物 39.3 g を得た。収率 90%。融点
191-192 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.37 (9H, s), 2.07 (3H, s), 3.25
(2H, br), 6.52 (1H, s), 6.60 (1H, s), 7.35 (1H, b
r)。
【0068】参考例20 N-[5-(tert-ブチル)-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニ
ル]ホルムアミド 4-アミノ-2-(tert-ブチル)-5-メチルフェノール (39.
4 g, 0.22 mol) を用いて、参考例15と同様の方法に
て表題化合物 35.1 g を得た。収率 77%。融点 252-25
6 ℃。
【0069】参考例21 N-[5-(tert-ブチル)2-メチル-4-(2-メチル-2-プロペ
ニルオキシ)フェニル]ホルムアミド N-[5-(tert-ブチル)-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニ
ル]ホルムアミド (35.2g, 0.17 mol) を用いて、参考例
16と同様の方法にて表題化合物 25.5 g を得た。収率
57%。融点 108-109 ℃。
【0070】参考例22 N-[5-(tert-ブチル)-4-ヒドロキシ-2-メチル-3-(2-メ
チル-2-プロペニル)フェニル]ホルムアミド N-[5-(tert-ブチル)-2-メチル-4-(2-メチル-2-プロペ
ニルオキシ)フェニル]ホルムアミド (25.4 g, 97.2 mmo
l) を用いて、参考例17と同様の方法にて表題化合物
20.9 g を得た。収率 82%。融点 153-154 ℃。
【0071】参考例23 5-アミノ-7-(tert-ブチル)-2,3-ジヒドロ-2,2,4-トリ
メチル-1-ベンゾフラン N-[5-(tert-ブチル)-4-ヒドロキシ-2-メチル-3-(2-メ
チル-2-プロペニル)フェニル]ホルムアミド (10.45 g,
40 mmol) のメタノール溶液 (100 mL) に濃塩酸 (40 m
L) を加え、アルゴン雰囲気下、3時間加熱還流した。0
℃に冷却後、12規定水酸化ナトリウムを用いて弱塩基性
とし、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水に
て洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン-酢酸エチル, 1:1) にて精製後、ヘキサンより結
晶化し、表題化合物 6.28 g を得た。収率 67%。融点
115-116 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.31 (9H, s), 1.44 (6H, s, ), 2.
02 (3H, s), 2.87 (2H,s), 2.95 (2H, br), 6.47 (1H,
s)。
【0072】参考例24 N-[7-(tert-ブチル)-2,3-ジヒドロ-2,2,4-トリメチル-1
-ベンゾフラン-5-イル]カルバミン酸 tert-ブチル 5-アミノ-7-(tert-ブチル)-2,3-ジヒドロ-2,2,4-トリメ
チル-1-ベンゾフラン(6.30 g, 27 mmol) をTHF (63 mL)
に溶解し、トリエチルアミン (5.65 mL, 40.5 mmol)
を加えた。0℃に冷却し、2炭酸 ジtert-ブチル (6.48
g, 29.7 mmol)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応液
を冷水 (100 mL) に注ぎ、ジエチルエーテルにて抽出し
た。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸ナトリウムで
乾燥し、少量のシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付しヘキサン-酢酸エチル (7:3) にて溶出した。得られ
た油状物を、表題化合物 7.30 g を得た。収率 81%。
融点 124-126 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.31 (9H, s), 1.45 (6H, s), 1.50
(9H s), 2.07 (3H, s),2.88 (2H, s), 5.97 (1H, br),
7.06 (1H, s)。
【0073】参考例25 7-(tert-ブチル)-2,3-ジヒドロ-5-(2-メチル-2-プロ
ペニル)アミノ-2,2,4-トリメチル-1-ベンゾフラン N-[7-(tert-ブチル)-2,3-ジヒドロ-2,2,4-トリメチル-1
-ベンゾフラン-5-イル]カルバミン酸 tert-ブチル (7.
17 g, 21.5 mmol) を N,N−ジメチルホルムアミド (7
2 mL) に溶解し、ヘキサンにて洗浄した水素化ナトリウ
ム (0.62 g, 25.8 mmol) を0℃にて注意深く加えた。室
温にて30分撹拌後、3-クロロ-2-メチル-1-プロペン (2.
53 ml, 25.8 mmol) とヨウ化カリウム (0.36 g, 2.2 mm
ol) を加え、同温にて1時間撹拌した。反応液を冷水 (2
00 mL) に注ぎ、ジエチルエーテルにて抽出した。有機
層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル, 4:1) にて精製し
た。得られた油状物をメタノール (85 mL) に溶解し、
濃塩酸 (8.5 mL) を加え、アルゴン雰囲気下50℃にて2
時間撹拌した。0℃に冷却し、3規定水酸化ナトリウム水
溶液にて弱塩基性とした後、酢酸エチルにて抽出した。
有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下溶媒を留去し、冷ヘキサンより結晶化し、表
題化合物 6.20 g を得た。収率 100%。融点 164-165
℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.32 (9H, s), 1.43 (6H, s), 1.82
(3H, s), 2.02 (3H, s), 2.88 (2H, s), 3.67 (2H,
s), 4.90 (1H, s), 5.01 (1H, s), 6.41 (1H, s)。
【0074】参考例26 1,4-ジメトキシ-2,5-ジメチル-3-(2-ニトロ-1-プロペニ
ル)ベンゼン 2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルベンズアルデヒド (4.0
g, 20 mmol)、酢酸アンモニウム (1 g, 13 mmol) 及び
ニトロエタン (25 mL) の混合物を4時間加熱還流した。
反応混合物をジイソプロピルエーテルで希釈し水及び飽
和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン−イソプロピルエーテル、95:5)で精製
後、メタノールから再結晶して表題化合物 5.1 g を得
た。収率 99%。融点 48-49 ℃。
【0075】参考例27 1-(2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルフェニル)-2-プロパン
アミン 1,4-ジメトキシ-2,5-ジメチル-3-(2-ニトロ-1-プロペニ
ル)ベンゼン (5.0 g,19.9 mmol) の テトラヒドロフラ
ン (100 mL) 溶液に、氷冷下水素化リチウムアルミニウ
ム (4.0 g, 105.4 mmol) を加え、反応液を6時間加熱還
流した。反応混合物にハイフロスーパーセル (商品名)
(5 g) を加え、氷冷下水 (1.5 mL) を滴下した。得られ
た混合物を酢酸エチルに懸濁、ろ過、減圧濃縮して油状
の目的物物4.2 gを得た。収率 95%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.12 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.50
(2H, br s), 2.15 (3H, s), 2.29(3H, s), 2.67 (1H, d
d, J = 13.2 and 7.6 Hz), 2.70 (1H, dd, J = 13.2,
5.8 Hz), 3.11 (1H, m), 3.65 (3H, s), 3.78 (3H, s),
6.56 (1H, s)。
【0076】参考例28 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,4,7-トリメチル-1H-イン
ドール 1-(2,5-ジメトキシ-3,6-ジメチルフェニル)-2-プロパン
アミン(2.2g, 9.4 mmol)をアセトニトリル (10 mL) に
溶解し、硝酸二アンモニウムセリウム(IV) (10.0 g, 1
8.2 mmol) のアセトニトリル (20 mL) 及び水 (20 mL)
溶液を氷冷下滴下し、室温で2時間撹拌した。反応混合
物を水で希釈し炭酸水素ナトリウムで中和後、酢酸エチ
ルで3回抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水
で洗浄後、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮
して固体を得た。これを酢酸エチルに溶解後、ハイドロ
サルファイトナトリウム水溶液と混合し、振とうして析
出した固体をろ取し、 表題化合物 1.2 g を得た。収率
68%。融点 196-197℃。
【0077】参考例29 1-アセチル-2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,4,7-トリメ
チル-1H-インドール 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,4,7-トリメチル-1H-イン
ドール(1.0g, 5.7 mmol)をピリジン (2.6 mL) に溶か
し、無水酢酸 (1.7 mL, 16.6 mmol) を加え、室温で3
時間撹拌した。反応混合物に氷を加え、生成物を酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後濃縮し、残さを
メタノール(30mL)に溶かした。本溶液に炭酸カリウム
(1.0g, 7.2mmol)の水溶液(15mL)を加え、反応液を室温
で30分間撹拌した。反応液を1規定塩酸で中和し、生
成物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水及び飽和食塩
水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮
した。残さを酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再
結晶して表題化合物 0.89 g を得た。収率 76%。融点
156-158 ℃。
【0078】参考例30 1-アセチル-2,3-ジヒドロ-2,4,7-トリメチル-5-[(2-メ
チル-2-プロペニル)オキシ]-1H-インドール 1-アセチル-2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,4,7-トリメ
チル-1H-インドール (3.3 g, 16.1 mmol)、3-クロロ-2-
メチル-1-プロペン (2.6g, 28.7 mmol) 及び炭酸カリウ
ム (3.5 g, 25.3 mmol) の ジメチルホルムアミド (25
mL) 懸濁液を、窒素雰囲気下80℃で20時間撹拌した。反
応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わ
せた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥後、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー (ヘキサン−酢酸エチル 3:
1) に供し、表題化合物 3.8 g を得た。収率 91%。油
状物。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.23 (3H, d, J = 6.4 Hz), 1.84
(3H, s), 2.11(3H, s),2.21 (6H, s), 2.42 (1H, d, J
= 15.6 Hz), 3.25 (1H, dd, J = 15.6, 7.8 Hz), 4.38
(2H, s), 4.60 (1H, m), 4.97 (1H, m), 5.11 (1H, m),
6.51 (1H, s)。
【0079】参考例31 1-アセチル-2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,4,7-トリメ
チル-6-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-インドール 1-アセチル-2,3-ジヒドロ-2,4,7-トリメチル-5-[(2-メ
チル-2-プロペニル)オキシ]-1H-インドール (3.8 g, 1
4.7 mmol) の N,N-ジエチルアニリン (30 mL)溶液を、
窒素雰囲気下200℃で2時間撹拌した。反応混合物をジ
エチルエーテルで希釈し、1規定塩酸、水及び飽和食塩
水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ
過、減圧濃縮し油状の表題化合物 3.5 g を得た。収率
92%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.23 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.80
(3H, s), 2.08 (3H, s),2.11 (6H, s), 2.20 (2H, m),
2.40 (1H, d, J = 15.8 Hz), 3.25 (1H, dd, J= 15.8,
7.8 Hz), 3.38 (2H, s), 4.60 (1H, m), 4.68 (1H, m),
4.86 (1H, m),5.07 (1H, s)。
【0080】参考例32 8-メチル-5-(1-メチルエチル)-2-フェニル-4H-1,3,2-ベ
ンゾジオキサボリン イソチモール (46 mL, 0.3 mol)、ベンゼンホウ酸 (38.
4 g,0.315 mol)、パラホルムアルデヒド (純度 75 %,
14.4 g, 0.36 mol) をトルエン (500 mL) に懸濁し、プ
ロピオン酸 (2.23 mL, 0.03 mol) を加えた。ディーン
スタークトラップにて生成する水を除きながら、1.5時
間加熱還流した。パラホルムアルデヒド(純度 75 %, 1
4.4 g, 0.36 mol) を再び加え、更に1.5時間加熱還流し
た。反応液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー (酢酸エチル-ヘキサン、 1:9) にて精製
し、表題化合物 72.1 g を油状物として得た。収率 90
%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.21 (6H, d, J = 6.6 Hz), 2.37
(3H, s), 2.70-2.86 (1H,m), 5.29 (2H, s), 6.90 (1H,
d, J = 8.1 Hz), 7.09 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.37-7.
53 (3H, m), 7.96-8.01 (2H, m)。
【0081】参考例33 2-ヒドロキシメチル-6-メチル-3-(1-メチルエチル)フェ
ノール 8-メチル-5-(1-メチルエチル)-2-フェニル-4H-1,3,2-ベ
ンゾジオキサボリン (72.1 g, 0.27 mol) をトルエン
(500 mL) に溶解し、ジエタノールアミン (259mL, 2.7
mol) を加え100℃にて16時間撹拌した。反応液を減圧下
濃縮後、残渣を冷却した3規定塩酸 (1000 mL) に注ぎ、
酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄
後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。残渣
をシリカゲルクロマトグラフィー (酢酸エチル-ヘキサ
ン、1:4) にて精製し、表題化合物 37.4 g を油状物と
して得た。収率 77%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.20 (6H, d, J = 6.6 Hz), 2.21
(3H, s), 2.95-3.13 (1H,m), 4.94 (2H, s), 5.18 (1H,
br), 6.75 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.05 (1H, d,J = 8.
0 Hz)。
【0082】参考例34 3-メチル-6-(1-メチルエチル) -2-メトキシベンジルア
ルコール 2-ヒドロキシメチル-6-メチル-3-(1-メチルエチル)フェ
ノール (37.3 g, 207mmol) をTHF (350 mL) に溶解
し、tert-ブトキシカリウム (22.1 g, 197 mmol) を加
えた。0℃にてヨウ化メチル (19.7 mL, 311 mmol) を加
え、室温にて16時間撹拌した。反応液に水を加え、1規
定塩酸にて酸性とし、酢酸エチルにて抽出した。抽出液
を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、少
量にシリカゲルクロマトに付し酢酸エチルにて溶出し
た。溶媒を減圧下濃縮後、残渣をヘキサンより結晶化
し、表題化合物 21.7 g を得た。収率 54 %。融点 10
0-101 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.24 (6H, d, J = 6.6 Hz), 2.11
(1H, t, J = 6.2 Hz), 2.28 (3H, s), 3.18-3.36 (1H,
m), 3.81 (3H, s), 4.78 (2H, d, J = 6.2 Hz), 7.01
(1H, d, J = 8.0 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
【0083】参考例35 3-メチル-6-(1-メチルエチル) -2-メトキシベンジルブ
ロミド 3-メチル-2-メトキシ-6-(1-メチルエチル)ベンジルアル
コール (15.9 g, 80 mmol) をTHF (160 mL) に溶解
し、0℃にて三臭化リン (3.80 mL, 40 mmol) を加え、
室温にて2時間撹拌した。反応液を冷水に注ぎジエチル
エーテルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、
硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィー (酢酸エチル-ヘキサン、
1:4) にて精製し、表題化合物 21.7 g を油状物として
得た。収率 100 %。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.26 (6H, d, J = 6.6 Hz), 2.27
(3H, s), 3.18-3.38 (1H,m), 3.88 (3H, s), 4.71 (2H,
s), 6.99 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.14 (1H, d,J = 8.0
Hz)。
【0084】参考例36 [3-メチル-6-(1-メチルエチル) -2-メトキシベンゼン]
アセトニトリル 3-メチル-2-メトキシ-6-(1-メチルエチル)ベンジルブロ
ミド (21.7 g, 80 mmol) をアセトニトリル (30 mL)
に溶解し、0℃にてシアン化ナトリウム (4.90g, 100 mm
ol) のアセトニトリル-水 (1:1, 100 mL) に加え、室温
にて36時間撹拌した。有機層を分離し、飽和食塩水で洗
浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。減圧下溶媒を留去
後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (酢酸エチル
-ヘキサン、 1:9) にて精製し、表題化合物 14.6 g を
得た。収率 90 %。融点 37.5-39 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.26 (6H, d, J = 7.0 Hz), 2.29
(3H, s), 2.99-3.19 (1H,m), 3.78 (2H, s), 3.82 (3H,
s), 7.01 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.15 (1H, d,J = 8.0
Hz)。
【0085】参考例37 2-[3-メチル-6-(1-メチルエチル) -2-メトキシベンゼ
ン]エタンアミン [3-メチル-2-メトキシ-6-(1-メチルエチル)ベンゼン]ア
セトニトリル (17.5 g, 86 mmol) をエタノール (200
mL) に溶解し、3気圧の水素雰囲気下、ラネーニッケル
触媒 (20 g) にて60℃にて還元した。触媒をろ過にて留
去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をジエチルエーテル
で希釈後、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾
燥した。減圧下溶媒を留去し、表題化合物 17.3 g を油
状物として得た。収率 97 %。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.21 (6H, d, J = 6.8 Hz), 1.38
(2H, br), 2.27 (3H, s),2.86 (4H, br), 3.01-3.20 (1
H, m), 3.73 (3H, s), 6.96 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.0
4 (1H, d, J = 8.0 Hz)。
【0086】参考例38 N-[3-メチル-6-(1-メチルエチル) -2-メトキシベンゼ
ン]エチル トリフルオロアセトアミド 2-[3-メチル-2-メトキシ-6-(1-メチルエチル)ベンゼン]
エタンアミン (19.5 g, 94 mmol) とトリエチルアミン
(17.0 mL, 122.2 mmol) をTHF (200 mL) に溶解し、0
℃にてトリフルオロ酢酸無水物 (14.3 mL, 103.4 mmol)
を加えた。室温にて3時間撹拌後、冷水に注ぎ、酢酸エ
チルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸
ナトリウムにて乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィー (酢酸エチル-ヘキサン、 1:4)
にて精製後し、表題化合物 26.0 g を得た。収率 91
%。融点 100-100.5 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.22 (6H, d, J = 7.0 Hz), 2.28
(3H, s), 2.98 (2H, t, J= 6.3 Hz), 3.00-3.17 (1H,
m), 3.44-3.54 (2H, m), 3.77 (3H, s), 7.01 (1H, d,
J = 8.1 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.1 Hz)。
【0087】参考例39 N-[6-メチル-3-(1-メチルエチル)-1,4-ベンゾキノン-2-
イル]エチル トリフルオロアセトアミド N-[3-メチル-2-メトキシ-6-(1-メチルエチル)ベンゼン]
エチル トリフルオロアセトアミド (26.0 g, 85.7 mmo
l) を酢酸 (130 mL) に溶解し、10℃にて無水クロム
酸 (42.9 g, 429 mmol) の水溶液 (43 mL) を加え
た。室温にて12時間撹拌後、冷水 (250 mL) で希釈し、
酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄
後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、少量にシリカゲルクロ
マトに付し酢酸エチルにて溶出した。溶媒を減圧下濃縮
後、残渣をヘキサンより結晶化し、表題化合物 10.4 g
を得た。収率 40 %。融点 94-95 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.31 (6H, d, J = 7.0 Hz), 2.02
(3H, d, J = 1.6 Hz), 2.83 (2H, t, J = 6.6 Hz), 2.9
3-3.13 (1H, m), 3.46 (2H, q, J = 6.6), 6.50-6.55
(1H, m), 6.82 (1H, br)。
【0088】参考例40 4-メトキシ-2,5-ジメチルアニリン 2,5-ジメチルニトロベンゼン (46.8 mL, 0.35 mol) を
硫酸 (47.1 mL) / メタノール (650 mL) に溶解し、5%
-イリジウム炭素 (50%-含水物, 0.35 g) を加えた。40
℃にて5気圧の水素雰囲気下、3時間反応した。冷却後触
媒を除去し、減圧下メタノールを留去した。残留物を氷
冷下25%アンモニア水に注ぎ、トルエンにて抽出した。
抽出液を5%-ハイドロサルファイトナトリウムにて洗浄
後、硫酸ナトリウムで乾燥し、少量のシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(トルエン-酢酸エチル, 1:1) にて
精製した。減圧下溶媒を留去し、ヘキサンより結晶化す
ることにより表題化合物 35.0 g を得た。収率 66 %。
融点 75-76 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.15 (6H, s), 3.29 (2H, br), 3.7
6 (3H, s), 6.51 (1H, s), 6.58 (1H, s)。
【0089】参考例41 4,7-ジメチル-5-メトキシ-3-(メチルチオ)-1,3-ジヒド
ロ-2H-インドール-2-オン (メチルチオ)酢酸メチル (14.8 mL, 115 mmol) のジク
ロロメタン (400 mL)溶液に塩化スルフリル (9.64 mL,
120 mmol) を-78℃にて加え、15分間撹拌した。さら
に、4-メトキシ-2,5-ジメチルアニリン (15.1 g, 100 m
mol) とプロトンスポンジ (22.5 g, 105 mmol) のジク
ロロメタン (100 mL) 溶液を1時間かけて滴下し、同温
にて1時間撹拌した。トリエチルアミン (15.3 mL, 110
mmol) を加え、室温まで徐々に昇温した。室温にて1時
間撹拌後、水を加え析出結晶をろ取し、ジクロロメタン
および水にて洗浄し、表題化合物 18.3 g を得た。収率
77 %。融点 226-227 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.04 (3H, s), 2.24 (3H, s), 2.26
(3H, s), 3.79 (3H, s), 4.20 (1H, s), 6.55 (1H,
s), 8.40 (1H, brs)。
【0090】参考例42 4,7-ジメチル-5-メトキシ-1,3-ジヒドロ-2H-インドール
-2-オン 4,7-ジメチル-5-メトキシ-3-(メチルチオ)-1,3-ジヒド
ロ-2H-インドール-2-オン (17.8 g, 75 mmol) のジクロ
ロメタン (350 mL) 溶液にトリフェニルホスフィン (2
3.6 g, 90 mmol) およびトルエンスルホン酸1水和物 (1
7.1 g, 90 mmol)を室温にて加え、3時間撹拌した。反応
液を冷水に注ぎ、析出した結晶をろ取した。ジクロロメ
タンおよび水にて洗浄し、表題化合物 12.4 g を得た。
収率 87 %。融点 262-263 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.10 (3H, s), 2.26 (3H, s), 3.44
(2H, s), 3.79 (3H, s), 6.52 (1H, s), 8.85 (1H, br
s)。
【0091】参考例43 4,7-ジメチル-5-メトキシ-1,2-ジヒドロ-1H-インドール 4,7-ジメチル-5-メトキシ-1,3-ジヒドロ-2H-インドール
-2-オン (13.4 g, 70mmol) のTHF (134 mL) 溶液に、0
℃にて1M-ボランTHF錯塩 (280 mL,280 mmol)を滴下後、
60℃にて3時間撹拌した。氷冷後、水 (100 mL) を滴下
した。減圧下THFを留去し、濃塩酸 (100 mL) を加え60
℃にて2時間撹拌した。氷冷下12規定水酸化ナトリウム
にて中和後、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食
塩水にて洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、少量のシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル) にて精
製した。減圧下溶媒を留去し、ヘキサンより結晶化する
ことにより表題化合物 8.18 g を得た。収率 66 %。融
点 71-72 ℃。1H-NMR (CDCl3) δ 2.10 (3H, s), 2.12
(3H, s), 2.97 (2H, t, J = 8.3 Hz), 3.56 (2H, t, J = 8.3 Hz), 3.76 (3H, s), 6.43 (1H,
s) 。
【0092】参考例44 4,7-ジメチル-1,2-ジヒドロ-1H-インドール-5-オール 4,7-ジメチル-5-メトキシ-1,2-ジヒドロ-1H-インドール
(8.15 g, 46 mmol)を酢酸 (92 mL) に溶解し、48%-臭
化水素酸 (46 mL) を加え、還流下5時間撹拌した。減圧
下酢酸を留去し、冷飽和重曹水に注いだ。酢酸エチルに
て抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、少量のシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン-酢酸エチル, 1:1) にて精製した。減圧
下溶媒を留去し、エーテルより結晶化することにより表
題化合物 4.66 g を得た。収率 62 %。融点 153-155
℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.65 (1H, br), 2.05 (3H, s), 2.1
2 (3H, s), 2.97 (2H, t, J = 8.3 Hz), 3.57 (2H, t,
J = 8.3 Hz), 6.36 (1H, s)。
【0093】参考例45 1-アセチル-4,7-ジメチル-1,2-ジヒドロ-1H-インドール
-5-オール 4,7-ジメチル-1,2-ジヒドロ-1H-インドール-5-オール
(4.57 g, 28 mmol) を2規定水酸化ナトリウム (50 mL)
とTHF (50 mL) の溶液に加えた後、0℃にて無水酢酸
(2.91 mL, 30.8 mmol) を滴下し、室温に加温した。同
温にて4時間撹拌し、3規定塩酸にて中和後、酢酸エチル
にて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル, 3:2)
にて精製し、減圧下溶媒を留去後、エーテルより結晶
化することにより表題化合物 1.35 g を得た。収率 23
%。融点 159-160 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 2.11 (3H, s), 2.18 (3H, s), 2.24
(3H, brs), 2.91 (2H,t, J = 7.1 Hz), 4.07 (2H, b
r), 5.11 (1H, s), 6.45 (1H, s)。
【0094】参考例46 1-アセチル-4,7-ジメチル-5-[[2-メチル-3-(4-メチルフ
ェニル)-2-プロペニル]オキシ]-1,2-ジヒドロ-1H-イン
ドール 1-アセチル-4,7-ジメチル-1,2-ジヒドロ-1H-インドール
-5-オール (1.33 g, 6.5 mmol) のジメチルホルムアミ
ド (6.7 mL) 溶液に炭酸カリウム (1.91 g, 8.5mmol)
および3-クロロ-2-メチル-1-(4-メチルフェニル)-1-プ
ロペン (1.52 g,8.45 mmol) を加え、アルゴン雰囲気下
50℃にて5時間撹拌した。反応液を冷水に注ぎ、酢酸エ
チルにて抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫
酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル,
1:1) にて精製し、減圧下溶媒を留去後、ヘキサンより
結晶化することにより表題化合物 1.78 g を得た。収率
79 %。融点 132-134 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.54 (3H, s), 2.15 (3H, s), 2.24
(6H, brs), 2,36 (3H,s), 2.93 (2H, t, J = 7.2 Hz),
4.08 (2H, br), 4.52 (2H, s), 6.57 (1H, s),6.61 (1
H, brs), 7.15, d, J = 8.4 Hz), 7.20 (2H, d, J = 8.
4 Hz)。
【0095】実施例1 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,2,4,8-テトラメチル-2H-フロ
[2,3-f]インドール 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-4,7-ジメチル-6-(2-メチル
-2-プロペニル)-1H-インドール-1-カルバルデヒド (491
mg, 2.0 mmol) をメタノール (6 mL) に溶解し、濃塩
酸 (6 mL) を加え、加熱還流下、3時間撹拌した。反応
液を0℃に冷却し、12規定水酸化ナトリウム水溶液を用
いて弱塩基性とした後、酢酸エチルにて抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、
減圧下溶媒を留去した。残渣を、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー (ヘキサン-酢酸エチル, 2:1) にて精製
後、ヘキサンより結晶化し、表題化合物 330 mg を得
た。収率 76%。融点 105-107 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.45 (6H, s), 2.01 (3H, s), 2.08
(3H, s), 2.45 (1H, br), 2.89 (2H, s), 2.93 (2H,
t, J = 8.3 Hz), 3.55 (2H, t, J = 8.3 Hz)。
【0096】実施例2 5-アセチル-(2,2,4,6,8-ペンタメチル-3,5,6,7-テトラ
ヒドロ-2H-フロ-[2,3-f]インドール 1-アセチル-2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,4,7-トリメ
チル-6-(2-メチル-2-プロペニル)-1H-インドール (3.5
g, 13.5 mmol) のメタノール (30 mL) 溶液に濃塩酸 (1
0 mL) を加え、窒素雰囲気下30分間加熱還流した。反
応混合物を水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム上で
乾燥後ろ過し、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−イソ
プロピルエーテルから再結晶して表題化合物 2.6 g を
得た。収率 74%。融点 154-155 ℃。
【0097】実施例3 2,2,4,6,8-ペンタメチル-3,5,6,7-テトラヒドロ-2H-フ
ロ-[2,3-f]インドール 5-アセチル-(2,2,4,6,8-ペンタメチル-2,3,6,7-テトラ
ヒドロ-5H-フロ-[2,3-f]インドール (0.5 g, 1.9 mmol)
のエタノール (6 mL) 溶液に、5規定塩酸 (6mL) を加
え、オートクレーブ中で1時間、200℃に加熱した。冷
後、反応混合物を水で希釈し、生成物を酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗、硫酸マグネシウム上で乾燥後、
ろ過、減圧濃縮した。残渣をヘキサン−イソプロピルエ
ーテルから再結晶して表題化合物 0.36 g を得た。収率
81%。融点 87-88 ℃。
【0098】実施例4 8-tert-ブチル-3,5,6,7-テトラヒドロ-2,2,4,6,6-ペン
タメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール 塩酸塩 7-tert-ブチル-5-(2-メチル-2-プロペニル)アミノ-2,2,
4-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾフラン (5.75 g,
20 mmol) をキシレン (60 mL) に溶解し、塩化亜鉛 (6.
82 g, 50 mmol) を加え、アルゴン雰囲気下32時間加熱
還流した。反応液を冷却後、飽和酢酸ナトリウム水溶液
(100 mL) を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を
1規定水酸化ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて洗浄
後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去し
た。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘ
キサン-酢酸エチル, 4:1) にて精製後、得られた油状物
を4規定塩化水素-酢酸エチル溶液にて処理し、酢酸エチ
ルより結晶化し、表題化合物 2.56 g を得た。収率 40
%。融点 293-296 ℃。遊離塩基のNMRデータを以下に記
載する。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.30 (6H, s), 1.39 (9H, s), 1.42
(6H, s), 1.95 (3H, s), 2.52 (1H, br), 2.81 (2H,
s), 3.08 (2H, s)。
【0099】実施例5 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-ヒドロキシメチル-2,4,8-トリ
メチル-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバルデヒド 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-4,7-ジメチル-6-(2-メチル
-2-プロペニル)-1H-インドール-1-カルバルデヒド (491
mg, 2.0 mmol) のジクロロメタン (5 mL) 飽和炭酸水
素ナトリウム (2.5 mL) 溶液に、氷冷下 m-クロロ過安
息香酸 (863 mg,5 mmol) を加え室温にて2時間撹拌し
た。ジクロロメタンを減圧下留去後、残渣に酢酸エチル
(10 mL) 及びトリエチルアミン (2 mL) を加えた後、
水洗した。有機層に10% ハイドロサルファイトナトリ
ウム水溶液 (10 mL) をくわえ、振盪後、有機層を分離
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水にて
洗浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去
した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン-酢酸エチル, 1:2) にて精製後、ヘキサンよ
り結晶化し、表題化合物 91 mg を得た。収率 17%。融
点 163-165 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.44 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.26
(3H, s), 2.80-2.96 (3H, m), 3.22 (1H, d, J = 15.4
Hz), 3.65 (2H, dd, J = 11.7, 20.5 Hz), 4.11(2H,
t, J = 8.1 Hz),8.81(1H,s)。
【0100】実施例6 8-tert-ブチル-5-(4-フルオロベンゾイル)-3,5,6,7-テ
トラヒドロ-2,2,4,6,6-ペンタメチル-2H-フロ[2,3-f]イ
ンドール 8-tert-ブチル-3,5,6,7-テトラヒドロ-2,2,4,6,6-ペン
タメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール 塩酸塩 (715.8 m
g、2.21 mmol) をTHF (20 mL) に懸濁し、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液 (50 mL) を加え、室温にて1時間で
攪拌した。イソプロピルエーテルで抽出後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣を THF
(20 mL) に溶解し、トリエチルアミン (0.35 mL、2.51
mmol)、p-フルオロベンゾイルクロリド (371.8 mg, 2.3
4 mmol) を加え、室温にて5時間撹拌した。反応液に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて抽
出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄
した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン
-酢酸エチル, 10:1) で精製し、表題化合物 417 mg を
非晶状粉末として得た。 収率 46%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.30-1.50 (24H, m), 2.73 (2H,
s), 3.17 (2H, s), 6.97-7.06 (2H, m), 7.55-7.61 (2
H, m)。
【0101】実施例7 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメ
チル-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバルデヒド 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-4,7-ジメチル-6-(2-メチル
-2-プロペニル)-1H-インドール-1-カルバルデヒド (4.1
7 g, 17.0 mmol) をメタノール-THF 溶液 (34mL, 1:1)
に溶解し、炭酸カルシウム (2.21 g, 22.1 mmol) を加
えた後、ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニ
ウム (6.51 g, 18.7 mmol) を加えた。室温にて1時間撹
拌後、反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣に
10%チオ硫酸ナトリウム水溶液 (50 mL) を加え、酢酸
エチルにて抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄
後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。
残渣を酢酸エチル-ヘキサンから結晶化し、表題化合物
5.52 g を得た。収率 88%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.67 (3H, s), 2.08 (3H, s), 2.27
(3H, s), 2.93 (2H, t,J = 8.1 Hz), 2.99 (1H, d, J
= 15.8 Hz), 3.26 (1H, d, J = 15.8 Hz), 3.43(2H,
s), 4.12 (2H, t, J = 8.1 Hz), 8.83 (1H, s)。
【0102】実施例8 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメ
チル-2H-フロ[2,3-f]インドール 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメ
チル-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバルデヒド (3.
71 g, 10 mmol) をメタノール (37 mL) に溶解し、濃塩
酸 (5 mL) を加え、アルゴン雰囲気下60℃にて2時間撹
拌した。0℃に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
にて弱塩基性とし、水にて希釈後、酢酸エチルにて抽出
した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧下溶媒を留去し、少量のシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し酢酸エチルにて溶出した。
得られた油状物をヘキサンより結晶化し、表題化合物
3.37 g を得た。収率 98%。融点 90-91 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.65 (3H, s), 2.01 (3H, s), 2.07
(3H, s), 2.82 (1H, br), 2.88-3.00 (3H, m), 3.19
(1H, d, J = 15.7 Hz), 3.41 (2H,s), 3.55 (2H,t, J =
8.3 Hz)。
【0103】実施例9 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[(ピペリジ
ノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドール 二塩酸塩 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメ
チル-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバルデヒド (37
1 mg, 1.0 mmol) のトルエン溶液 (5 mL) にピペリジン
(1.48 mL, 15 mmol)を加え、ステンレス製封管にてア
ルゴン中、15時間220℃に加熱した。反応液を室温に冷
却後、酢酸エチルにて希釈し、水洗した。有機層を硫酸
ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を
塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン
-酢酸エチル, 1:2) にて精製後、得られた油状物を4規
定塩化水素-酢酸エチル溶液にて処理し、酢酸エチル-エ
タノールより結晶化し、表題化合物 276 mg を得た。収
率 69%。融点 235-240 ℃。遊離塩基のNMRデータを以
下に記載する。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.32-1.58 (9H, m), 2.01 (3H, s),
2.05 (3H, s), 2.35-2.62 (6H, m), 2.74 (1H, d, J =
15.4 Hz), 2.93 (2H, t, J = 8.2 Hz), 3.05 (1H, d,
J = 15.4 Hz), 3.55 (2H, t, J = 8.2 Hz)。
【0104】実施例10 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[(4-フェニ
ルピペリジノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カ
ルバルデヒド 塩酸塩 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメ
チル-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバルデヒド (37
1 mg, 1.0 mmol) のN,N-ジメチルアセトアミド (5 mL)
溶液に、4-フェニルピペリジン (484 mg, 3.0 mmol) 及
び炭酸カリウム (415 mg, 3.0 mmol) を加え、アルゴン
雰囲気下170℃にて5時間撹拌した。反応液を室温に冷却
後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食
塩水で3回洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃
縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン-酢酸エチル, 1:1) で精製した。得られた油
状物を4規定塩化水素-酢酸エチル溶液にて処理し、酢酸
エチル-エタノールより結晶化し、表題化合物 477 mg
を非晶状粉末として得た。収率 72%。融点 199-202
℃。遊離塩基のNMRデータを以下に記載する。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.47 (3H, s), 1.65-1.85 (4H, m),
2.06 (3H, s), 2.16-2.57 (6H, m), 2.59 (2H, s), 2.
79-3.09 (4H, m), 3.10-3.25 (2H, m), 4.05-4.18 (2H,
m), 7.15-7.34 (5H, m), 8.85 (1H, s)。
【0105】実施例11 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[(4-フェニ
ルピペリジノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドール 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[(4-フェニ
ルピペリジノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カ
ルバルデヒド 塩酸塩 (309 mg, 0.7 mmol) をメタノー
ル (5 mL) に溶解し、濃塩酸 (1 mL) を加えアルゴン雰
囲気下60℃にて1時間撹拌した。反応液を室温に冷却
後、12規定水酸化ナトリウム水溶液にて弱塩基性とした
後、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄後、硫酸ナトリウムにて乾燥し、減圧下溶媒を留去し
た。得られた油状物を、ヘキサンより結晶化し、表題化
合物 203 mg を得た。収率 77%。融点 134-136 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.46 (3H, s), 1.71-1.88 (4H, m),
2.03 (3H, s), 2.06 (3H, s), 2.20-2.48 (3H, m), 2.
56 (2H, dd, J = 13.8, 19.5 Hz), 2.78 (1H, d,J = 1
5.4 Hz), 2.87-3.98 (3H, m), 3.08 (1H, d, J = 15.4
Hz), 3.16-3.28 (1H, m), 3.56 (2H, t, J = 16.6 Hz),
7.13-7.33 (5H, m)。
【0106】実施例12 2,3,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,6,6,8-ペ
ンタメチル-5H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバルデヒ
ド 2,3-ジヒドロ-5-ヒドロキシ-2,2,4,7-テトラメチル-6-
(2-メチル-2-プロペニル)-1H-インドール-1-カルバルデ
ヒド (1.90 g, 6.95 mmol) のジクロロメタン(20 mL)
及びメタノール (10 mL) 溶液に炭酸カルシウム (0.90
g, 9.0 mmol)及びジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチル
アンモニウム (2.66 g, 7.64 mmol)を加え、室温で15分
間撹拌した。反応混合物をろ過、減圧濃縮した。残渣に
5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液 (15 mL) を加え、酢
酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を水及び飽和
食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧
濃縮した。残渣を酢酸エチル-ヘキサンから再結晶して
表題化合物 2.40 g を得た。収率 86%。融点 124-126
℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.53, 1.57 (3H, s), 1.63, 1.64
(3H, s), 1.67 (3H, s),2.04 (3H, s), 2.14, 2.25 (3
H, s), 2.78, 2.84 (2H, s), 2.99 (1H, d, J = 16.0 H
z), 3.26 (1H, d, J = 16.0 Hz), 3.43 (2H, s), 8.32,
8.96 (1H, s)。
【0107】実施例13 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,6,6,8-ペ
ンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール 2,3,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,6,6,8-ペ
ンタメチル-5H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバルデヒ
ド (2.42 g, 6.06 mmol) のメタノール (10 mL) 溶液に
濃塩酸 (3 mL) を加え、窒素雰囲気下2.5時間加熱還流
した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム (3.7 g, 44 mm
ol) の水-酢酸エチル混合物に滴下して中和、酢酸エチ
ルで3回抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水
で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し
て表題化合物 2.20 g を得た。収率 98%。 分析用試
料はヘキサンから再結晶した。融点 100-104 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.33 (6H, s), 1.64 (3H, s), 1.98
(3H, s), 2.03 (3H, s), 2.10-2.60 (1H, br), 2.76
(2H, s), 2.92 (1H, d, J = 15.9 Hz), 3.18 (1H,d, J
= 15.9 Hz), 3.41 (2H, s)。
【0108】実施例14 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,6,6,8-ペンタメチル-2-[(4-
フェニルピペリジノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドー
ル 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,6,6,8-ペ
ンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール (1.11 g, 2.99
mmol)、4-フェニルピペリジン (723 mg, 4.48mmol) 及
び炭酸カリウム (826 mg, 5.98 mmol) の N,N-ジメチル
アセトアミド (6 mL) 懸濁液を窒素雰囲気下180℃で3時
間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで3回
抽出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、
硫酸マグネシウム上で乾燥、活性炭処理、ろ過、減圧濃
縮した。残渣を酢酸エチル-ヘキサンから再結晶して表
題化合物 744 mg を得た。収率 62%。融点 139-141
℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.33 (6H, s), 1.46 (3H, s), 1.60
-1.87 (4H, m), 1.99 (3H, s), 2.01 (3H, s), 2.10-2.
50 (3H, m), 2.51 (1H, d, J = 13.7 Hz), 2.61(1H, d,
J = 13.7 Hz), 2.72-2.84 (1H, m), 2.76 (2H, s), 2.
93-3.05 (1H, m), 3.05 (1H, d, J = 15.0 Hz), 3.15-
3.28 (1H, m), 7.13-7.37 (5H, m)。
【0109】実施例15 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[(3-フェニ
ルピペリジノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドール 二
塩酸塩 実施例10と同様の方法にて、3,5,6,7-テトラヒドロ-2
-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメチル-2H-フロ[2,3-f]イ
ンドール (343 mg, 1.0 mmol) と3-フェニルピペリジン
(322 mg, 2.0 mmol) より表題化合物 196 mg を非晶状
粉末として得た。収率 44%。遊離塩基のNMRデータを以
下に記載する。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.44-1.46 (3H, m), 1.60-1.78 (2
H, m), 1.82-1.93 (1H, m), 2.01 (6H, s), 2.15-2.40
(4H, m), 2.45-2.62 (2H, m), 2.73-3.25 (6H, m), 3.5
5 (2H, dt, J = 2.3, 8.3 Hz), 7.10-7.32 (5H, m)。
【0110】実施例16 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,6,6,8-ペンタメチル-2-(1,
2,4,5-テトラヒドロ-3H-ベンズアゼピン-3-イルメチル)
-2H-フロ[2,3-f]インドール 塩酸塩 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,6,6,8-ペ
ンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール (520 mg, 1.40
mmol)、2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-3-ベンズアゼピン (3
09 mg, 2.10 mmol) 及び炭酸カリウム (387 mg, 2.80 m
mol) の N,N-ジメチルアセトアミド (3 mL) 懸濁液を窒
素雰囲気下 180 ℃ で3.5時間撹拌した。反応混合物に
水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層
を水及び飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾
燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー (ヘキサン-酢酸エチル, 5:1) に
供し、油状物を得た。これをメタノールに溶解し、10%
塩化水素-メタノール溶液(1.5 mL) を加え、減圧濃縮
した。残渣をメタノール-ジイソプロピルエーテルから
結晶化させて表題化合物 269 mg を得た。収率 45%。
融点 141-145 ℃。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 1.33 (6H, br s), 1.60 (3H, s),
1.98 (6H, s), 2.53-3.84 (14H, m), 6.93-7.33 (4H,
m)。
【0111】実施例17 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[[4-(ジフ
ェニルメチルアミノ)ピペリジノ]メチル]-2H-フロ[2,3-
f]インドール-5-カルバルデヒド 実施例10と同様の方法にて、3,5,6,7-テトラヒドロ-2
-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメチル-2H-フロ[2,3-f]イ
ンドール-5-カルバルデヒド (371 mg, 1.0 mmol) とN-
(ジフェニルメチル)-4-ピペリジンアミン (799 mg, 3.0
mmol) より表題化合物 679 mg を非晶状粉末として得
た。収率 89%。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.35-1.60 (5H, m), 1.66-1.93 (2
H, m), 2.03 (3H, s), 2.05-2.22 (2H, m), 2.25 (3H,
s), 2.29-2.46 (1H, m), 2.49 (2H, s), 2.73-3.00 (5
H, m), 3.15 (1H, d, J = 15.4 Hz), 4.11 (2H, t, J =
8.7 Hz), 5.00 (1H, s), 7.15-7.37 (10H, m), 8.83
(1H, s)。
【0112】実施例18 N-(ジフェニルメチル)-1-[(3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,
8-トリメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール-2-イル)メチ
ル]-4-ピペリジンアミン 三塩酸塩 実施例11と同様の方法にて、3,5,6,7-テトラヒドロ-
2,4,8-トリメチル-2-[[4-(ジフェニルメチルアミノ)ピ
ペリジノ]メチル]-2H-フロ[2,3-f]インドール-5-カルバ
ルデヒド (510 mg, 1.0 mmol) より表題化合物 487 mg
を非晶状粉末として得た。収率 75%。遊離塩基のNMRデ
ータを以下に記載する。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.28-1.46 (5H, m), 1.76-1.97 (4
H, m), 2.00 (3H, s), 2.03 (3H, s), 2.05-2.19 (2H,
m), 2.28-2.55 (3H, m), 2.69-3.07 (6H, m), 3.54 (2
H, t, J = 8.2 Hz), 5.01 (1H, s), 7.15-7 39 (10H,
m)。
【0113】実施例19 N-(ジフェニルメチル)-1-[(3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,
6,6,8-ペンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール-2-イ
ル)メチル]-4-ピペリジンアミン 塩酸塩 実施例10と同様の方法を用いて3,5,6,7-テトラヒドロ
-2-(ヨードメチル)-2,4,6,6,8-ペンタメチル-2H-フロ
[2,3-f]インドールと N-(ジフェニルメチル)-4-ピペリ
ジンアミンから合成した。収率 92%。無晶形。1 H-NMR (DMSO-d6) δ 1.07-2.26 (4H, m), 1.24 (6H,
s), 1.32 (3H, s), 1.88(3H, s), 1.91 (3H, s), 2.37-
3.60 (9H, m), 2.62 (2H, s), 5.35-5.77 (1H, br), 7.
10-7.54 (6H, m), 7.54-7.90 (4H, m)。
【0114】実施例20 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチル-2-[[4-[3-(ジ
フェニルメチルオキシ)フ゜ロヒ゜ル]ピペリジノ]メチル]-2H-フ
ロ[2,3-f]インドール 二塩酸塩 実施例10と同様の方法にて、3,5,6,7-テトラヒドロ-2
-(ヨードメチル)-2,4,8-トリメチル-2H-フロ[2,3-f]イ
ンドール (343 mg, 1.0 mmol) と4-[3-(ジフェニルメチ
ルオキシ)プロピル]ピペリジン (619 mg, 2.0 mmol) よ
り表題化合物 338 mg を非晶状粉末として得た。収率
57%。遊離塩基のNMRデータを以下に記載する。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.08-1.37 (4H, m), 1.42 (3H, m),
1.52-1.75 (4H, m), 2.01 (3H, s), 2.05 (3H, s), 2.
06-2.19 (2H, m), 2.40 (1H, br), 2.50 (2H, dd, J =
13.8, 18.8 Hz), 2.71-3.08 (6H, m), 3.42 (2H, t, J
= 6.6 Hz), 3.54(2H, t, J = 8.4 Hz), 5.32 (1H,s),
7.17-7.37 (10H, s)。
【0115】実施例21 N-メチル-N-[1-[(3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,6,6,8-ペ
ンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール-2-イル)メチル]
-4-ピペリジニル]-1,3-ベンゾチアゾール-2-アミン 3,5,6,7-テトラヒドロ-2-(ヨードメチル)-2,4,6,6,8-ペ
ンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドール (372 mg, 1.00
mmol)、N-メチル-N-(4-ピペリジニル)-1,3-ベンゾチア
ゾール-2-アミン 塩酸塩 (427 mg, 1.50 mmol) 及び炭
酸カリウム (485 mg, 3.51 mmol) の N,N-ジメチルアセ
トアミド (2 mL) 懸濁液を窒素雰囲気下180℃で4.5時間
撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽
出した。合わせた有機層を水及び飽和食塩水で洗浄、硫
酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を
塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン
-酢酸エチル, 5:1) に供し、酢酸エチル-ヘキサンから
結晶化させて表題化合物 231 mg を得た。収率 47%。
融点 147-150 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.33 (3H, s), 1.34 (3H, s), 1.45
(3H, s), 1.62-1.95 (4H, m), 1.99 (3H, s), 2.00 (3
H, s), 2.25-2.44 (2H, m), 2.50 (1H, d, J = 13.9 H
z), 2.60 (1H, d, J = 13.9 Hz), 2.70-2.84 (1H, m),
2.76 (2H, s), 2.94-3.10 (2H, m), 3.06 (3H, s), 3.1
5-3.30 (1H, m), 3.83-4.04 (1H, m), 7.03(1H, td, J
= 7.5, 1.1 Hz), 7.21-7.32 (1H, m), 7.55 (2H, t, J
= 7.7 Hz)。
【0116】実施例22 3,5,6,7-テトラヒドロ-2,2,4,8-テトラメチル-3-(4-メ
チルフェニル)-2H-フロ[2,3-f]インドール 1-アセチル-4,7-ジメチル-5-[[2-メチル-3-(4-メチルフ
ェニル)-2-プロペニル]オキシ]-1,2-ジヒドロ-1H-イン
ドール (1.74 g, 5.0 mmol) のN,N-ジジエチルアニリン
(5.2 mL) 溶液をアルゴン雰囲気下220℃にて5時間撹拌
した。室温に冷却後、酢酸エチルにて希釈し、1規定塩
酸にて洗浄した。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸
ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル, 1:
1) にて精製した。得られた油状物にイソブチルアルコ
ール (5 mL) および濃塩酸 (5 mL) を加え、アルゴン雰
囲気下120℃にて3時間撹拌した。0℃に冷却し、12規定
水酸化ナトリウムにて中和後、酢酸エチルにて抽出し
た。有機層を飽和食塩水にて洗浄後、硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧下溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル, 2:1) にて精製
し、減圧下溶媒を留去後、ヘキサンより結晶化すること
により表題化合物 0.49 g を得た。収率 35 %。融点 1
35-136 ℃。1 H-NMR (CDCl3) δ 1.00 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.70
(3H, s), 2.14 (3H, s), 2.30 (3H, s), 2.98 (2H, d,
J = 8.5 Hz), 3.25 (1H, br), 3.56 (2H, d, J= 8.5 H
z), 4.05 (1H, s), 6.85 (2H, br), 7.04 (2H, d, J =
7.6 Hz)。
【0117】実施例1ないし22で得られた化合物の構
造式を〔表1〕に示す。
【表1】
【0118】製剤例1 (1)実施例化合物11 10.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 化合物10.0gと乳糖60.0g及びコーンスターチ3
5.0gの混合物を10重量%ゼラチン水溶液30mL(ゼ
ラチンとして3.0g)を用い、1mmメッシュの篩を通し
て顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過した。得られ
た顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0gと混合し、圧
縮した。得られた中心錠を、蔗糖、二酸化チタン、タル
ク及びアラビアゴムの水懸濁液による糖衣でコーティン
グした。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶出
して1000錠のコート錠を得る。
【0119】製剤例2 (1)実施例化合物11 10.0g (2)乳糖 70.0g (3)コーンスターチ 50.0g (4)可溶性デンプン 7.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g 化合物10.0gとステアリン酸マグネシウム3.0gを可
溶性デンプンの水溶液70mL(可溶性デンプンとして
7.0g)で顆粒化した後、乾燥し、乳糖70.0g及びコ
ーンスターチ50.0gと混合した。混合物を圧縮して1
000錠の錠剤を得る。
【0120】製剤例3 (1)実施例化合物11 1.0g (2)乳糖 60.0g (3)コーンスターチ 35.0g (4)ゼラチン 3.0g (5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g 化合物1.0gと乳糖60.0g及びコーンスターチ35.
0gの混合物を10重量%ゼラチン水溶液30mL(ゼラ
チンとして3.0g)を用い、1mmメッシュの篩を通して
顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過した。得られた
顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0gと混合し、圧縮
した。得られた中心錠を、蔗糖、二酸化チタン、タルク
及びアラビアゴムの水懸濁液による糖衣でコーティング
した。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶出し
て1000錠のコート錠を得る。
【0121】実験例 ラット脳ホモゲネート及びマウス経口投与における過酸
化脂質生成抑制作用 脳ホモゲネートにおいて生成される過酸化脂質の定量は
Stocks ら(Clin.Mol.Med.47-215(1974))の方法に従っ
て行った。動物は10‐13週齢のJcl:Wistar 系雄性ラッ
ト脳を用いた。断頭屠殺によりラットの大脳皮質を摘出
し、氷冷したリン酸生理食塩水緩衝液(50 mM pH 7.4)
中にてホモゲナイズ(日音マイクロホモゲナイザー、S-
310E)後、10,000 g で10分間遠心し(日立 CF15D型、
RT15A6 アングルロータ)、上清を実験に用いた。この
上清を3倍量の同一緩衝液で希釈し、その1mLにジメチ
ルスルホキシド(DMSO)に溶解した被検薬を最終濃度が
0.0125,0.025,0.05,0.10,0.20,0.40,0.80,1.60
μM になるように10μL添加し、37℃で30分間インキュ
ベートした。反応は35%過塩素酸200μL添加により停止
させ、13,000 g で10分間遠心した。この上清1mLに、5
0%酢酸に溶解させた2-チオバルビツール酸(500mg/100
mL)0.5mLを添加し、95℃で15分間沸騰加熱したのち532
nmの吸光度で定量した。化合物の各濃度における過酸化
脂質生成量とDMSO添加群の過酸化脂質生成量から阻害率
を求め、次にその阻害率から化合物のIC50値を求めた。
結果を〔表2〕に示す。
【表2】 以上の結果より、化合物(I)は優れた過酸化脂質生成
抑制作用を有することがわかる。
【0122】
【発明の効果】本発明の化合物(I)又は(I')は優
れた過酸化脂質生成抑制作用を有し、過酸化脂質生成抑
制剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/10 101 A61P 9/10 101 13/10 13/10 21/02 21/02 25/04 25/04 25/14 25/14 25/16 25/16 25/18 25/18 25/24 25/24 25/28 25/28 39/06 39/06 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB22 MA01 NA14 ZA08 ZA12 ZA15 ZA16 ZA18 ZA40 ZA45 ZA81 ZA94 ZC33

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、A環は更に置換基を有していてもよい非芳香族
    5ないし7員含窒素複素環を、B環は更に置換基を有す
    るベンゼン環を、C環は更に置換基を有していてもよい
    ジヒドロフラン環を、Rは水素原子又はアシル基を示
    す。〕で表される化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】A環が置換基を有していてもよい炭化水素
    基で更に置換されていてもよい非芳香族5ないし7員含
    窒素複素環である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】A環が置換基を有していてもよい低級アル
    キル基で更に置換されていてもよい非芳香族5ないし7
    員含窒素複素環である請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】A環が低級アルキル基で更に置換されてい
    てもよい非芳香族5ないし7員含窒素複素環である請求
    項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】A環が低級アルキル基で更に置換されてい
    てもよい非芳香族5員含窒素複素環である請求項1記載
    の化合物。
  6. 【請求項6】式 【化2】 〔式中、R4及びR5は同一又は異なってそれぞれ水素原
    子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、又は酸素
    原子、窒素原子若しくは硫黄原子を介していてもよく置
    換基を有していてもよい炭化水素基を、他の記号は請求
    項1記載と同意義を示す。但し、R4及びR5は両方が同
    時に水素原子を示さない。〕で表される化合物又はその
    塩である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】R4及びR5が同一又は異なってそれぞれ低
    級アルキル基又は低級アルコキシ基である請求項6記載
    の化合物。
  8. 【請求項8】R4及びR5がそれぞれ低級アルキル基であ
    る請求項6記載の化合物。
  9. 【請求項9】式 【化3】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なってそれぞれ水素原
    子、エステル化若しくはアミド化されていてもよいカル
    ボキシル基又は置換基を有していてもよい炭化水素基
    を、R3は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水
    素基又は置換基を有していてもよいアミノ基を、他の記
    号は請求項6記載と同意義を示す。〕で表される化合物
    又はその塩である請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】R1が低級アルキル基で、R2がハロゲン
    原子、ヒドロキシまたは置換基を有していてもよい環状
    アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基で、R
    3が水素原子または置換基を有していてもよいフェニル
    基である請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】R1が低級アルキル基で、R2がハロゲン
    原子、ヒドロキシまたは置換基を有していてもよい環状
    アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基で、R
    3が水素原子または置換基を有していてもよいフェニル
    基で、R4及びR5がそれぞれ低級アルキル基で、A環が
    低級アルキル基で更に置換されていてもよい非芳香族5
    ないし7員含窒素複素環である請求項9記載の化合物。
  12. 【請求項12】R1が低級アルキル基で、R2がハロゲン
    原子、ヒドロキシまたは置換基を有していてもよい環状
    アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基で、R
    3が水素原子または置換基を有していてもよいフェニル
    基で、R4及びR5がそれぞれ低級アルキル基で、A環が
    低級アルキル基で更に置換されていてもよい非芳香族5
    員含窒素複素環である請求項9記載の化合物。
  13. 【請求項13】8-tert-ブチル-3,5,6,7-テトラヒドロ-
    2,2,4,6,6-ペンタメチル-2H-フロ[2,3-f]インドールま
    たはその塩である請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,8-トリメチ
    ル-2-[(4-フェニルピペリジノ)メチル]-2H-フロ[2,3-f]
    インドールまたはその塩である請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】3,5,6,7-テトラヒドロ-2,4,6,6,8-ペン
    タメチル-2-[(4-フェニルピペリジノ)メチル]-2H-フロ
    [2,3-f]インドールまたはその塩である請求項1記載の
    化合物。
  16. 【請求項16】3,5,6,7-テトラヒドロ-2,2,4,8-テトラ
    メチル-3-(4-メチルフェニル)-2H-フロ[2,3-f]インドー
    ルまたはその塩である請求項1記載の化合物。
  17. 【請求項17】請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  18. 【請求項18】式 【化4】 〔式中、Xは置換基を有していてもよいアリル基を、他
    の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化
    合物又はその塩のB環上の置換基Xとヒドロキシ基を閉
    環することを特徴とする請求項1記載の化合物の製造
    法。
  19. 【請求項19】式 【化5】 〔式中、A環は更に置換基を有していてもよい非芳香族
    5ないし7員含窒素複素環を、B環は更に置換基を有す
    るベンゼン環を、C環は更に置換基を有していてもよい
    ジヒドロフラン環を、Rは水素原子又はアシル基を示
    す。〕で表される化合物又はその塩又はそのプロドラッ
    グを含有することを特徴とする医薬組成物。
  20. 【請求項20】式 【化6】 〔式中、Aa環は更に置換基を有していてもよい非芳香
    族5ないし7員含窒素複素環を、Ba環は更に置換基を
    有していてもよいベンゼン環を、Ca環は更に置換基を
    有していてもよいジヒドロフラン環を、Raは水素原子
    又はアシル基を示す。〕で表される化合物又はその塩又
    はそのプロドラッグを含有することを特徴とする脳血管
    障害、頭部外傷又は神経変性疾患の予防治療剤。
  21. 【請求項21】神経変性疾患がパーキンソン病又はアル
    ツハイマー病である請求項20記載の予防治療剤。
  22. 【請求項22】式 【化7】 〔式中、Aa環は更に置換基を有していてもよい非芳香
    族5ないし7員含窒素複素環を、Ba環は更に置換基を
    有していてもよいベンゼン環を、Ca環は更に置換基を
    有していてもよいジヒドロフラン環を、Raは水素原子
    又はアシル基を示す。〕で表される化合物又はその塩又
    はそのプロドラッグを含有することを特徴とする排尿障
    害又は尿失禁の予防治療剤。
  23. 【請求項23】式 【化8】 〔式中、Aa環は更に置換基を有していてもよい非芳香
    族5ないし7員含窒素複素環を、Ba環は更に置換基を
    有していてもよいベンゼン環を、Ca環は更に置換基を
    有していてもよいジヒドロフラン環を、Raは水素原子
    又はアシル基を示す。〕で表される化合物又はその塩又
    はそのプロドラッグを含有することを特徴とする経皮経
    管冠動脈形成後の再狭窄の予防治療剤。
  24. 【請求項24】式 【化9】 〔式中、Aa環は更に置換基を有していてもよい非芳香
    族5ないし7員含窒素複素環を、Ba環は更に置換基を
    有していてもよいベンゼン環を、Ca環は更に置換基を
    有していてもよいジヒドロフラン環を、Raは水素原子
    又はアシル基を示す。〕で表される化合物又はその塩又
    はそのプロドラッグを含有することを特徴とする過酸化
    脂質生成抑制剤。
  25. 【請求項25】哺乳動物に対して式 【化10】 〔式中、Aa環は更に置換基を有していてもよい非芳香
    族5ないし7員含窒素複素環を、Ba環は更に置換基を
    有していてもよいベンゼン環を、Ca環は更に置換基を
    有していてもよいジヒドロフラン環を、Raは水素原子
    又はアシル基を示す。〕で表される化合物又はその塩又
    はそのプロドラッグを有効量投与することを特徴とする
    過酸化脂質の生成を抑制する方法。
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