JP2001130516A - 加熱殺菌・冷却装置 - Google Patents
加熱殺菌・冷却装置Info
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Abstract
つ加熱殺菌後の被処理物を短時間に効率良く冷却して、
無菌充填や熱間充填ラインの高速化に対応できるように
する。 【解決手段】 蓋体3などの被処理物をターレット11
で搬送する搬送経路に沿って、前記被処理物の内外面に
高温蒸気を噴射する蒸気パイプを配置してなる加熱殺菌
ユニット1と、該加熱殺菌ユニットの下流側に配置さ
れ、蓋体を螺旋状の経路32に沿って冷却エアーを噴射
するノズル33を配設した冷却ユニット2との組合せか
らなる。冷却ユニット2は、上流側はアキュムレート部
2’を構成し、下流側が冷却部2”を構成して、冷却に
必要な滞留時間を越える時間保持可能とし、高速ライン
での冷却不足が生じることを解消している。
Description
特に食品・飲料の無菌充填ライン又は熱間充填ラインに
おけるボトル等の蓋体の内外面の加熱殺菌・冷却、ある
いは類似物品の加熱殺菌・冷却のために適した加熱殺菌
・冷却装置に関する。
菌充填又は熱間充填する無菌充填ライン又は熱間充填ラ
インにおける蓋体の殺菌法として、紫外線殺菌法又は赤
外線やマイクロ波による乾式加熱殺菌法が知られている
(例えば、特許第2782021号公報)。また、蒸気
や熱水による湿式加熱殺菌法も知られている。
り照射されない部分が生じ、あるいは菌の種類によって
は殺菌効果がないなど、信頼性の面で問題があった。特
に、蓋体は一般に蓋体内面におけるボトルとの嵌合シー
ル部、ライナー材が組み込まれており、殺菌しにくい構
造となっているため、紫外線が一様に照射されずに殺菌
洩れが生じ易い欠点があった。これに対して蒸気殺菌の
場合は、被処理物に効率よく熱が伝達されるだけでな
く、隅々にまで蒸気が行き届き、均一で確実な殺菌が比
較的短時間で行われるため、作業性、信頼性の面ですぐ
れた点が多い。
菌処理された蓋体は、殺菌後は高温状態にあり、定常温
度に下がるまでに時間がかかるという欠点がある。従来
は、加熱殺菌された蓋はそのまま密封装置に供給されて
おり、ラインが低速の場合は密封装置で容器に装着され
るまでに冷えるが、ラインが高速になるにつれて冷える
までの時間が持てなくなり、高温のまま容器に装着され
る状態となっている。その場合、容器がガラス壜等の場
合は問題ないが、プラスチックボトル等熱変形が起きや
すい容器であった場合、高温のままの蓋体をボトルに被
せると、その高温によってハンドリング工程においてキ
ャップが変形し易いこと、及び通常運転とライン停止し
た場合でキャップ温度が変わることにより密封性が損な
われる恐れがある。この現象は、充填・密封ラインの高
速化に伴い大きな問題となっている。
めに創案されたもので、蓋体等の被処理を効率良く加熱
殺菌でき、且つ加熱殺菌後の被処理物を短時間に効率良
く冷却して、密封・充填ラインの高速化に対応できる加
熱殺菌・冷却装置を提供することを目的とする。
発明の加熱殺菌・冷却装置は、蓋体などの被処理物の搬
送経路を有し、該搬送経路に沿って前記被処理物の内外
面に加熱材を噴射する加熱材噴射手段を配置してなる加
熱殺菌ユニットと、該加熱殺菌ユニットの下流側に配置
され、被処理物の搬送経路を有し、前記加熱殺菌ユニッ
トで加熱殺菌された非処理物を清浄冷却材で冷却する冷
却ユニットとの組合せからなることを特徴とするもので
ある。
螺旋状に形成し、該搬送経路に沿って、搬送中の被処理
物に冷却材を噴射する冷却材噴出口を配設するのが望ま
しい。冷却材としては、清浄エアーが望ましいが、清浄
冷却水も採用可能である。また、上記冷却ユニットは、
アキュムレート部に続いて冷却部を構成することによっ
て、上流側の加熱殺菌ユニットと下流側の密封装置の処
理能力を調整して、少なくとも蓋体の冷却に必要な滞留
時間の保持を可能とし、冷却不良が生じないように容易
に制御できて望ましい。
の噴出ラインに沿って被処理物をそのポケットに受容し
て回転搬送するターレットを有するターレット式の加熱
殺菌ユニットであることが、装置を小型化できて望まし
い。また、省スペースを図る為には、加熱殺菌ユニット
を回転ターレット式にし、冷却ユニットを螺旋式にし
て、両者を同軸的に上下に重ねて一体のフレームに収納
するようにするのが望ましい。
置の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図示の本
実施形態は、例えば、図4に示すようなボトルへの熱間
充填ラインに適用する蓋体の加熱殺菌・冷却装置の例を
示している。図4における熱間充填ラインは、容器洗浄
装置101、これに続く熱間充填装置102、密封装置
103からなり、密封装置103へは、蓋体供給装置1
04から蓋体殺菌装置105を通じて供給される。10
6は各装置をつなぐラインコンベヤであり、107は、
蓋体を搬送するシュート等の蓋体搬送コンベヤである。
5に、本発明の加熱殺菌・冷却装置が適用され、内溶液
が充填されたボトルを密封する密封装置103に蓋体を
加熱殺菌し、且つ常温近くまで冷却して供給するように
なっている。本実施形態に係る加熱殺菌・冷却装置は、
蒸気により蓋体を殺菌するターレット式の加熱殺菌ユニ
ット1と冷却エアーにより加熱殺菌された蓋体を冷却す
る螺旋式の冷却ユニット2を組み合わせて構成されてい
る。
示しない蓋体フィーダーから蓋体供給シュート10を介
して供給される蓋体3を受け入れるポケット12を持つ
ターレット11を有し、蓋体3をポケット12に保持し
て加熱部13に沿って冷却ユニット2へ送り出す排出口
14まで搬送する構造となっている。図1おいて、Mは
ターレット11の駆動モータ、15は蓋体3が冷却ユニ
ット中に一杯になったときなど、必要に応じて一時的に
蓋体の供給を停止するための蓋体導入ストッパー、21
は例えば蓋体の殺菌を途中で停止した場合や他の不都合
が発生した場合等、次の工程に進めることが不適当なも
のを外部に排出除去する除去シュートである。27は、
加熱殺菌ユニット1から排出する蓋体を冷却ユニット2
又は除去シュート21へ切り替える切替ゲートである。
は蒸気パイプから蓋体の内面及び外面に向かって高温蒸
気を噴出して加熱殺菌するようになっており、図2に示
すようにターレット11によって搬送される蓋体通路に
沿って、上方側にアッパー蒸気パイプ16、下方側にロ
ワー蒸気パイプ17、そして側方側にサイド蒸気パイプ
18がそれぞれ、適宜のブラケット20によって支持さ
れて配置されている。これらの各蒸気パイプの上流側に
は、蒸気供給源に連結された蒸気供給パイプ22が連結
され、またターレットの蓋体搬送路に面する区間には搬
送中の蓋体に向かう方向に複数個の蒸気噴出穴19が形
成され、蓋体がターレット11によって入口部から出口
部まで搬送される間、蓋体の内面、上面及び周面に向か
って高温蒸気を噴出して蓋体の内外面を加熱殺菌する。
なお、蒸気パイプは、蓋体搬送路の下方側と上方側に配
置して、蓋体の内外面に向けて高温蒸気を噴出すれば、
必ずしもサイド蒸気パイプを設けなくても、蓋体の内外
面を十分に殺菌することができるが、本実施形態では予
備的にサイド蒸気パイプ18も設けて、蓋体円周外面に
も積極的に蒸気を噴出するようにしてある。
が蓋体を搬送するときに蓋体を支持するロワープレート
であり、その中央部に沿ってロワー蒸気17パイプから
噴出した蒸気が搬送中の蓋体内面に達するように蒸気通
過溝が適宜形成されている。24は蓋体サイドガイド、
25は蓋体アッパーガイドである。また、26はターレ
ット駆動軸である。
ーレット式の加熱殺菌ユニット1の下方側に略同軸的に
配置され、全体として縦型にして省スペースを図ってい
る。冷却ユニット2は、その中心に沿って延びる冷却ド
ラム31を有し、該冷却ドラムの回りに、加熱殺菌され
た蓋体3が進行する螺旋状のシュートからなる経路32
が配設されている。冷却ユニット2の冷却ドラム31に
は、冷却エアー供給パイプ40が清浄エアー供給源に除
菌フィルター43を介して連結され、無菌化された冷却
空気が供給されるようになっている。また、その表面に
は前記経路32に対向する位置にノズル33が配設さ
れ、冷却空気が経路32に沿って進行する蓋体3に無菌
冷却風を送るようになっている。冷却は、冷却空気では
なく、冷水によって行われてもよいが、多くの場合、冷
却空気であることが好ましい。ノズル33は、経路32
を進行する蓋体の内部に向けて冷却空気を噴射するよう
に、その向きがそれぞれ調整されている。
部2’とされ、下半部が冷却部2”となっており、アキ
ュムレート部2’を蓋体3は急速に落下して、冷却部で
密な状態になって送られながら主に冷却される。従っ
て、冷却部2”はアキュムレート部2’よりもノズル配
列が密になっている。アキュムレート部2’は、冷却ユ
ニット2と加熱ユニット1との蓋体の供給排出の速度の
変動を吸収すると共に、冷却ユニットに常に一定以上の
蓋体を冷却に要する十分な時間貯留して、略常温まで冷
却された蓋体を密封装置に途切れないように供給するこ
とを可能にしている。冷却ユニットの蓋体搬送路には、
図示していないが後述するように蓋体を検出する蓋体セ
ンサーが適宜間隔で配置されている。冷却ユニットで冷
却された蓋体3は排出口34からシュート等適宜のコン
ベヤ35を介して密封装置へと送られる。
ット1へ蒸気を供給する蒸気供給源に連結された蒸気供
給パイプ44が連結され、ドラム内に定期的に蒸気を供
給することによって、ドラム内を定期的に殺菌して、ド
ラム内の無菌状態を維持するようにしている。図の実施
形態では、蒸気供給パイプ44は、除菌フィルター43
を介して冷却エアー供給パイプ40に連結され、バルブ
45、46を切替制御することにより、蒸気又は冷却空
気を冷却ドラムに供給するようになっているが、配管は
適宜変更できる。なお、37はドレイン管であり、常時
はバルブ38によって閉じられている。
のように構成され、蓋体供給装置から供給される蓋体
は、ターレットで搬送される間に蒸気を内外面に噴射さ
れて殺菌される。殺菌は、例えば温度略90℃で2秒間
加熱等、ターレットに供給されてから排出するまでに完
了するように、殺菌温度、加熱時間(ターレットの回転
速度)等が決定される。殺菌が終了した蓋体は、連結シ
ュート28から冷却ユニット2に供給され、冷却ドラム
31の外周に配置されている螺旋状の経路を転がりなが
ら通過する。その間に、ノズル33から冷却エアーが蓋
体に吹き付けられ、冷却される。経路の螺旋ピッチはア
キュムレート部から冷却部に行く程小さくなり、かつ冷
却ノズルの配置も密になり、冷却部では密着状態で流れ
て集中的に冷却エアーが噴射されて、略室温近くまで冷
却してから、密封装置に送り出す。
な制御を、螺旋経路を直線経路に展開した図3に示す他
の実施形態によって説明する。図3に示す実施形態の殺
菌・冷却装置50は、冷却ユニットを直線状の搬送経路
によって蓋体3を搬送しながら、冷却するようにした点
が前記実施形態のものと相違している。前記実施形態と
同じ部材は同じ符号によって表示する。
1の上半部はアキュムレート部51’であり、蓋体3は
実質的に下半部の冷却部51”において冷却される。そ
して、本実施形態では冷却ドラムに代えて細径の冷却パ
イプ52が上流から下流に沿って斜めに配置され、その
外周部に直線状の搬送経路を転がる蓋体の内面に向けて
冷却エアーを噴射するノズル33が設けられている。該
ノズルの配置も、前記実施形態と同様にアキュムレート
部はピッチが大きく、冷却部はピッチが小さくなるよう
に配置されている。
1に配置された経路に沿って、アキュムレート部51’
及び冷却部51”の図示のような位置〜にそれぞれ
蓋体検出センサーを配置してある。該蓋体検出センサー
での検出は、例えば一定時間連続して蓋体を検出し続け
ることによって、該位置まで蓋体が貯留されていると判
断する。通常加熱殺菌ユニットは、密封装置と同速又は
同速に近いスピードに設定され、冷却ユニットには密封
装置に排出されると同量の蓋体が稼働中供給されるよう
になっている。従って、冷却ユニットには、加熱殺菌さ
れた蓋体が所定温度まで冷えるまでの時間を稼ぐため
に、常に所定範囲量の蓋体が貯留されていなければなら
ない。
部の増速位置までしかない場合は、殺菌ユニット1の
ターレッ11の回転速度を増速してアキュムレート部へ
の貯蔵量を増やすようにし、減速位置まで達したら減
速し、アキュムレート部での貯蔵量を調節する。そし
て、もし満杯位置まで達したら、蓋体導入ストッパー
15を閉じ、ターレット式の加熱殺菌ユニット1への蓋
体の供給を停止し、現在ターレット内にある分のみが冷
却ユニットに供給されるようにする。
蓋体が上限位置まで達したら、蓋体導入ストッパー1
5を閉にし、ターレット11の回転を停止し、切替ゲー
ト27を除去シュート21側に切り替える。その後、タ
ーレットを運転し、ターレット内の蓋体をライン外に除
去する。運転を再開して、アキュムレート部51’の蓋
体が空杯位置まで減少したら、該信号により蓋体導入
ストッパー15を開き、蓋体の導入を再開する。一方、
冷却部51”の下限位置までしか蓋体がないことが検
出されると、該位置まで蓋体は短時間に達することにな
り、冷却不足が生じるために、密封装置を停止する。
菌ユニットと冷却ユニットは連動して一体に制御され、
蓋体は常に適性に加熱と冷却を行って密封装置に供給さ
れる。従って、殺菌不良や冷却不良の蓋体が密封装置に
供給される事故を確実に防ぐことができる。なお、図1
に示す実施形態においても同様な制御が行われる。
が、本発明は上記実施形態のものに限らず、その技術的
思想の範囲内で種々の設計変更が可能である。例えば、
上記実施形態では蓋体の殺菌・冷却装置について説明し
たが、本発明は被処理物品は蓋体に限らず、類似の蓋体
状物品、例えばカップ状成形容器の殺菌・冷却装置とし
ても適用可能である。また、殺菌ユニットにおける殺菌
媒体としては、蒸気に限らず熱水でも可能であり、また
冷却ユニットにおける冷却材は清浄空気が望ましいが、
無菌冷却水の採用も可能である。
ように簡単な構成で、充填ラインへの設置も容易であ
り、しかも充填ラインへ供給される蓋体等の被処理物の
内外面を確実に殺菌することができ、且つ短時間に効率
良く所定温度まで冷却することができる。また、この冷
却ユニットをアキュムレート部装置としても兼用でき、
高速ラインに適用しても、蓋体等を十分に冷却でき、特
に、プラスチックボトル等熱変形し易い容器詰め食品の
製造ラインの高速化を図ることができる。
して高温蒸気を蓋体の内外面に噴射することにより、殺
菌しにくい蓋体内面まで確実に殺菌でき、且つ冷却ユニ
ットで冷却材として清浄冷却空気を蓋体内面に向けて噴
射することによって、容器と接触する蓋体内面を効率良
く且つ確実に冷却することができる。また、加熱殺菌ユ
ニットをターレット式に、冷却ユニットを螺旋式にして
同軸的に配置することによって、省スペースを図ること
ができ、且つ取扱も容易である。
す概念図である。
示し、(a)は平面図、(b)はA−A断面矢視図であ
る。
示す概念図である。
インの構成を示す概念図である。
レート部 2” 冷却部 3 蓋体
(被処理物) 11 ターレット 12 ポケッ
ト 13 加熱部 14 排出口 15 蓋体導入ストッパー 16 アッパ
ー蒸気パイプ 17 ロア蒸気パイプ 18 サイド
蒸気パイプ 19 蒸気噴出穴 21 除去シ
ュート 22 蒸気供給パイプ 27 切替ゲ
ート 28 連結シュート 31 冷却ド
ラム 32 経路 33 ノズル 34 排出口 35 コンベ
ヤ 37 ドレン管 40 冷却エ
アー供給パイプ 43 除菌フィルター 50 加熱殺
菌・冷却ユニット 51 直線式の冷却ユニット 51’ アキュ
ムレート部 51” 冷却部 52 冷却
パイプ 101 容器洗浄装置 102 充填
装置 103 密封装置 104 蓋体
供給装置 105 蓋体殺菌装置 106 ライ
ンコンベヤ
Claims (5)
- 【請求項1】 蓋体などの被処理物の搬送経路を有し、
該搬送経路に沿って前記被処理物の内外面に加熱材を噴
射する加熱材噴射手段を配置してなる加熱殺菌ユニット
と、該加熱殺菌ユニットの下流側に配置され、被処理物
の搬送経路を有し、前記加熱殺菌ユニットで加熱殺菌さ
れた非処理物を清浄冷却材で冷却する冷却ユニットとの
組合せからなることを特徴とする加熱殺菌・冷却装置。 - 【請求項2】 前記冷却ユニットは、搬送中の被処理物
に冷却材を噴射する冷却材噴出口を前記搬送経路に沿っ
て配設してなることを特徴とする請求項1の加熱殺菌・
冷却装置。 - 【請求項3】 上記冷却装置の前記搬送経路は、縦方向
に螺旋状となっていることを特徴とする請求項2の加熱
殺菌・冷却装置。 - 【請求項4】 上記冷却ユニットは、上流側はアキュム
レート部を構成し、下流側が冷却部を構成していること
を特徴とする請求項1〜3の何れか記載の加熱殺菌・冷
却装置。 - 【請求項5】 上記加熱殺菌ユニットは、高温蒸気の噴
出ラインに沿って被処理物をそのポケットに受容して回
転搬送するターレットを有するターレット式の加熱殺菌
ユニットであることを特徴とする請求項1〜4何れか記
載の加熱殺菌・冷却装置。
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