JP2001130402A - 電動ブレーキ - Google Patents

電動ブレーキ

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JP2001130402A
JP2001130402A JP31781899A JP31781899A JP2001130402A JP 2001130402 A JP2001130402 A JP 2001130402A JP 31781899 A JP31781899 A JP 31781899A JP 31781899 A JP31781899 A JP 31781899A JP 2001130402 A JP2001130402 A JP 2001130402A
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brake
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gear
roller
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JP31781899A
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Kazuo Kawase
和夫 川瀬
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/14Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2125/00Components of actuators
    • F16D2125/18Mechanical mechanisms
    • F16D2125/58Mechanical mechanisms transmitting linear movement
    • F16D2125/582Flexible element, e.g. spring, other than the main force generating element

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】パーキングブレーキ作動中においてパーキング
保持、解除作動専用の動力源を必要としない電動ブレー
キを提供する。 【解決手段】電動モータの回転力を直線運動に変換し、
ブレーキ部材を被制動部材に押圧する力伝達変換機構を
備え、その力伝達変換機構は電動モータよりの回転力を
受ける第1回転体と、第1回転体により回転される第2
回転体を有する電動ブレーキにおいて、第2回転体と非
回転体との間にクラッチ機構を設け、そのクラッチ機構
は、ブレーキ作動方向の電動モータの回転力を、第1回
転体を介して第2回転体に伝達し、電動モータ停止時に
は、ブレーキ部材よりの制動反力による第2回転体の回
転を規制するが、電動モータの逆転時には、その規制を
解除するように構成されていることを特徴とする電動ブ
レーキ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーキングブレー
キを電動モータを作動して行う電動ブレーキに関するも
のであり、特にパーキングブレーキ作動中においてパー
キング保持、解除作動専用の動力源を必要としない電動
ブレーキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動ブレーキ作動用の電動モータとは別
に、パーキング保持用の動力源を備えた電動ブレーキと
して、例えば特開平5−187467号公報に記載され
たもの等が知られている。前記公報に記載された電動ブ
レーキは、アクチュエータ(ブレーキ)を作動させるた
めのロータを有する電動モータと、回転するようにロー
タに接続した第1摩擦板と、回転しないようにして、第
1摩擦板に選択的に組み合わされた第2摩擦板と、駐車
ブレーキアクチュエータ(パーキング保持用動力源)
と、該アクチュエータにより回転作動される駐車ブレー
キシャフトと、少なくとも一方の摩擦板及び駐車ブレー
キシャフトに関連し、駐車ブレーキシャフトの回転を摩
擦板間の相対運動に変換することにより車両ブレーキを
係止したり、解除するためのカム手段とを有しており、
ブレーキ作動信号により電動モータが作動して、ブレー
キシューを拡開してブレーキを働かせ、この状態で、駐
車ブレーキアクチュエータモータ(パーキング保持用動
力源)を作動して駐車ブレーキ状態を維持できる構成と
なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような電動ブレーキは、ブレーキ作動用の電動モータの
他に、パーキングブレーキ用の動力源(駐車ブレーキア
クチュエータモータ)を必要とするため構造が複雑にな
る上に、ブレーキが大型化し、さらに製品コストが上昇
する等の問題がある。そこで、本発明は、電動モータの
回転力を直線運動に変換し、ブレーキ部材を被制動部材
に押圧する力伝達変換機構を備えている電動ブレーキに
おいて、力伝達変換機構内に電動モータの正転時にはそ
の回転を回転・直線変換機構に伝えてブレーキを働かす
ことができ、パーキングブレーキ作動中において電動モ
ータを停止した時に力伝達変換機構内のギヤがロックさ
れてパーキングブレーキ状態を維持でき、また電動モー
タを逆転すると力伝達変換機構を介してブレーキ部材を
被制動部材から放す方向に移動し、ロックを解除できる
一方向クラッチを有する電動ブレーキを提供することに
より、上記問題点を解決することを目的とする。
【0004】本発明は、力伝達変換機構を構成する減速
ギヤ列内に一方向クラッチを設け、パーキングブレーキ
中の電動モータ停止時にはこの一方向クラッチの作用で
ギヤ列を固定することでパーキングブレーキ状態を維持
でき、また電動モータを逆転することでギヤ列の固定を
解除することができるようにして、駐車ブレーキアクチ
ュエータモータを不要とし電動ブレーキの構成簡略化、
製造コストの低減を図る。この構成によれば、駐車ブレ
ーキ時には電動モータには通電する必要がなく、電動モ
ータにかかる負担も少なくでき消費電力を少なくでき
る。また、パーキングレバー、ブレーキを作動するワイ
ヤ等が不要となりブレーキ装置の軽量化を図ることがで
きる。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明が採用
した技術解決手段は、電動モータの回転力を直線運動に
変換し、ブレーキ部材を被制動部材に押圧する力伝達変
換機構を備え、その力伝達変換機構は電動モータよりの
回転力を受ける第1回転体と、第1回転体により回転さ
れる第2回転体を有する電動ブレーキにおいて、第2回
転体と非回転体との間にクラッチ機構を設け、そのクラ
ッチ機構は、ブレーキ作動方向の電動モータの回転力
を、第1回転体を介して第2回転体に伝達し、電動モー
タ停止時には、ブレーキ部材よりの制動反力による第2
回転体の回転を規制するが、電動モータの逆転時には、
その規制を解除するように構成されていることを特徴と
する電動ブレーキであり、前記クラッチ機構は、前記第
2回転体に形成した凹部と固定部材との間に位置し、前
記凹部と前記固定部材に対して遊嵌状態にある第1位置
と、前記凹部と前記固定部材に対して係合状態にある第
2位置とを有するローラを有し、電動モータの正転時に
は、前記ローラは前記第1位置にあって前記第1回転体
が前記第2回転体に係合することにより前記第2回転体
が回転し、電動モータ停止時には、スプリングの付勢力
で前記ローラは前記第2位置に移動して前記第2回転体
のブレーキ部材よりの反力による回転が規制され、電動
モータの逆転時には、前記第1回転体の回転により前記
ローラは前記第1位置に移動するよう構成されているこ
とを特徴とする請求項1に記載の電動ブレーキである。
【0006】
【実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形
態を説明すると、図1は第1実施形態としての電動ブレ
ーキ装置の断面図であり、図2は同電動ブレーキのギヤ
列内に配置する一方向クラッチの側断面図および正面断
面図である。図1において、1はキャリパであり、キャ
リパ1にはシリンダ2が形成され、このシリンダ2内に
に摺動自在にピストン3が配置されている。ブレーキパ
ッド4A、4B間に被制動部材としてのロータRが配置
されている。なお、ピストン3の凹部3aにブレーキパ
ッド4Aの突起4Cが係合していることによってピスト
ン3の回転が規制されている。
【0007】キャリパ1に形成したシリンダ2内にはピ
ストン3によって区画されたサービスブレーキ用の液圧
室5が形成されており、液圧室5はシール部材6によっ
て液密状態にシールされている。シール部材6はピスト
ン3とシリンダ2との間を液密にシールする機能を有し
ているとともにブレーキ作動には所定量変形し、ブレー
キ開放時にピストン3に初期位置に復帰する力を与える
ことができる機能を有している。液圧室5はキャリパ1
に形成した通路7を介してマスターシリンダに連通して
おり、マスターシリンダで液圧が発生するとその液圧に
よってピストン3が図中左方に移動し、ブレーキパッド
4AがロータRに押圧され、その反作用でキャリパ1が
右方へ移動し、ブレーキパッド4BがロータRに押圧さ
れブレーキが働く。
【0008】パーキングブレーキ作動用の電動モータ8
はキャリパ1の適宜位置に固定されており、電動モータ
8の出力軸9にはピニオン10が取り付けられ、このピ
ニオン10は力伝達変換機構を構成する減速ギヤ列の第
1歯車11(第1回転体)に噛み合っている。図2
(イ)において、第1歯車11は、固定部材12(非回
転体)に軸支持されている軸13上に回転自在に設けら
れているカラー15に一体的に形成された第2歯車14
(第2回転体)のボス14A上にストップリング14B
によって抜け止めされた状態で回転可能に取り付けられ
ており、ボス14Aはカラー15を介して軸13上に回
転自在に設けられている。なお、図2(イ)では、カラ
ー15上の第2歯車14(第2回転体)のボス14A上
にストップリング14Bによって第1歯車が組み付けら
れているが、この構成は図4に示すように、第2歯車、
ボス14Aと、カラー15とを一体140とし、これに
第1歯車11を組み付ける構成とすることも可能であ
る。第1歯車11は図2(イ)(ロ)に示すように固定
部材12側に突出した3個の押圧部材11a、11b、
11cを備えており、また、第2歯車14のボス14A
も固定部材12側に突出した3個の被押圧部材14a、
14b、14cを備えている。前述の押圧部材11a、
11b、11cおよび被押圧部材14a、14b、14
cは互いに等ピッチで形成され、さらに両者は固定部材
12に形成した円筒部12a内に収納配置されている。
【0009】円筒部12aの内周面、押圧部材11a、
11b、11c、被押圧部材14a、14b、14c、
さらに第2歯車14のボス14Aの外周面によって囲ま
れた各空間内には図2(ロ)に示すようにローラ16が
円周方向に所定距離移動できるように配置されており、
ローラ16は被押圧部材14a、14b、14cそれぞ
れに設けられたスプリング17によって押圧部材11
a、11b、11c側に押し出されている。ローラ16
がボス14Aに形成した凹部18の右端に位置(第1位
置)する場合には、ローラ16は凹部と固定部材12に
対して遊嵌状態となる。一方、ローラ16が凹部18の
左端に位置(第2位置)する場合には、ローラ16は凹
部18と固定部材の円筒部12a内周面に挟持されて両
者をロック状態として一体化する。そして、前述の円筒
部12aの内周面、押圧部材11a、11b、11c、
被押圧部材14a、14b、14c、さらに第2歯車1
4のボス14Aの外周面、ローラ16によって一方向ク
ラッチを構成している。再び、図1において第2歯車1
4は段付第3歯車19の大径歯車19aと噛み合ってお
り、段付第3歯車19の小径歯車19bはスクリュウシ
ャフト21に非回転に固定されている第4歯車20に噛
み合っている。
【0010】スクリュウシャフト21はキャリパに取り
付けたケーシング26およびキャリパ1とによって軸支
持22、23されており、スクリュウシャフト21の図
中左方の端部がピストン3の内側にまで延長しており、
ピストン内部において、非弾性体からなるナット部材2
4がスクリュウシャフト21と螺合している。ナット部
材21はピストン3の内周面に非回転状態に、かつスク
リュウシャフトの軸方向に移動自在に取り付けられてお
り、また、ナット部材24およびピストン3との間には
スクリュウシャフト21の周囲を取り囲みナットがピス
トンの肩部13aより僅かに早く当接するようにした2
枚の皿バネ25が配置されている。そして、スクリュウ
シャフト21とナット部材24とにより回転運動・直線
運動変換機構を構成しており、上記減速ギヤ列と回転運
動・直線運動変換機構とによって力伝達変換機構を構成
している。また、キャリパ1に形成したシリンダ2とピ
ストン3との間にはブーツ27が取り付けられ、ブーツ
によって外部からのダスト侵入が防止されている。30
はスラストベアリングである。
【0011】上記のように構成されている電動ブレーキ
の作動を説明する。運転者が図示せぬパーキングブレー
キ操作スイッチを押すと、電動モータ8に電流が流れ、
電動モータ8が回転する。電動モータ8の回転により出
力軸9が回転するとピニオン10が回転し、ピニオン1
0と噛み合っている第1歯車11が回転する。第1歯車
11の回転により第1歯車11と一体に形成した押圧部
材11a、11b、11cが第2歯車14のボス14A
に形成した被押圧部材14a、14b、14cを押し、
第2歯車14が図2(ロ)中、B方向に回転する。第2
歯車14の回転により、段付第3歯車19が回転し、さ
らに段付第2歯車19の小径歯車19bと噛み合ってい
る第4歯車20が回転し、スクリュウシャフト21が回
転する。
【0012】この時、一方向クラッチを構成するローラ
16は、ボス14Aに形成した凹部18に落ち込んだ位
置(第1位置)にあり固定部材12とボス14Aとを自
由状態としている。スクリュウシャフト21の回転によ
りスクリュウシャフト21とネジ結合しているナット部
材24が図中左方に移動し、皿バネに当接する。その
後、ナット部材24とピストン3とが一体となって図中
左方に移動し、ブレーキパッド4Aを移動しロータに係
合し、さらにその時の反力によって他側のブレーキパッ
ド4Bを移動し、パッド4BもロータRに係合する。さ
らにナット部材24の左方への移動により皿バネ25が
変形し、ナットがピストンに当接してブレーキ力を得る
ことができる。そしてパッド4A、4BによるロータR
に対する押圧力が、図示せにセンサで検出され所定の押
圧力になると電動モータ8が停止する。電動モータ8の
停止により、ピストン3にはブレーキパッド押圧力の反
力により元に戻ろうとする力が作用し、これによってナ
ット部材24を介してスクリュウシャフト21、第4歯
車20、段付第3歯車19を介し、第2歯車14の3個
の被押圧部材14a、14b、14cを逆転させようと
する。この時、スプリング17によって押し出されたボ
ス14Aの凹部の左端位置(第2位置)にあるローラ1
6はボス14Aと固定部材の円筒部12a内周面に挟持
されて両者をロック状態として一体化し、その時のブレ
ーキ力を維持する。こうして電動モータ8への通電を停
止してもパーキングブレーキ状態を一方向クラッチによ
って維持できる。
【0013】また、パーキングブレーキ作動時におい
て、皿バネ25が変形したことによる弾性力によってピ
ストン3は常時図中左方に押圧される力が働き、この結
果、ブレーキ作動中にブレーキパッド4A、4Bの温度
低下などによってパッドに収縮が発生したとしても、そ
の収縮によって生じるブレーキ力の減少は、皿バネ21
の変形に基づく押圧力によって少なくすることができ、
ブレーキ力不足を回避することができる。
【0014】パーキングブレーキ作動を解除するための
操作をすると電動モータが逆方向に回転し、押圧部材1
1a、11b、11cによってローラ16を図2(ロ)
中、C方向に押し、それによってローラ16がスプリン
グ17を押し込みながら凹部18の右端に落ち込んで第
1位置をとりボス14Aと固定部材の円筒部12a内周
面とのロック状態を解除し、さらにローラ16がボス1
4Aに形成した被押圧部材14a、14b、14cを押
すことで、第2歯車14が逆転し、第3歯車、第4歯車
を介して、スクリュウシャフト21を逆転し、ナット部
材24を後退させてパーキングブレーキを解除する。
【0015】続いて図3(イ)、(ロ)を参照して一方
向クラッチの第2実施形態を説明する。第1実施形態
は、ローラを固定部材12側に設けた円筒部12aと第
2歯車14のボス14Aの外周との間に配置したが、第
2実施形態は第2歯車側に形成した円筒部53Bと固定
部材52の外周との間にローラ56を配置した点で相違
しており、他の構成は第1実施形態と同様である。した
がって、ここでは図3を参照して一方向クラッチ部の構
成のみを説明する。
【0016】第1歯車51は、固定部材52に設けられ
た軸受52aに回転自在に取り付けられており、この第
1歯車51は図3(イ)に示すように第2歯車53に形
成した円筒部53B内に突出した3個の押圧部材51
a、51b、51cを備えており、また第2歯車53に
形成した円筒部53Bには円筒部中心に向かって3個の
被押圧部材53a、53b、53cが形成されている。
前述の押圧部材51a、51b、51cおよび被押圧部
材53a、53b、53cは互いに等ピッチで形成され
ており、さらに両者は第2歯車53に形成した円筒部5
3B内に収納配置されている。円筒部53Bの内周面、
押圧部材51a、51b、51c、被押圧部材53a、
53b、53c、さらに固定部材52の外周面によって
囲まれた空間内には図3(ロ)に示すようにローラ56
が円周方向に所定距離移動できるように配置されてお
り、ローラ56は三つの被押圧部材53a、53b、5
3cそれぞれに設けられたスプリング57によって押圧
部材側に押し出されている。ローラ56は円筒部53B
の内周面に形成した凹部58の右端に落ち込むことによ
り固定部材52と円筒部53Bとを自由状態とし、円筒
部53Bの凹部58から円筒部53Bの内周面に乗り上
げると円筒部53Bと固定部材52の外周面に挟持され
て両者をロック状態として一体化する。そして、前述の
円筒部53Bの内周面、押圧部材51a、51b、51
c、被押圧部材53a、53b、53c、さらに固定部
材52の外周面、ローラ56によって一方向クラッチを
構成している。
【0017】上記の第2実施形態の一方向クラッチの作
動を説明する。運転者が図示せぬパーキングブレーキ操
作スイッチを押し、電動モータ8に電流が流れ、電動モ
ータ8が回転する。電動モータ8の回転により出力軸9
が回転するとピニオン10が回転し、ピニオン10と噛
み合っている第1歯車51が回転する。第1歯車51の
回転により第1歯車51と一体に形成した押圧部材51
a、51b、51cが第2歯車53の円筒部53B内周
に形成した被押圧部材53a、53b、53cを押し、
第2歯車53が図3(ロ)中、ブレーキ作動方向に回転
する。第2歯車53の回転により、第1実施形態と同様
に段付第3歯車19、第4歯車20、スクリュウシャフ
ト21が回転し、この結果スクリュウシャフト21とネ
ジ結合しているナット部材24が図中左方に移動し、ナ
ット部材24と一体のピストン3が図中左方に移動し、
ブレーキパッド4Aを移動し、さらにその時の反力によ
って他側のブレーキパッド4Bを移動し、パッド4A、
4BをロータRに係合してブレーキ力を得ることができ
る。そしてパッド4A、4BによるロータRに対する押
圧力が、所定の押圧力になると電動モータ8が停止す
る。
【0018】電動モータ8停止により、ピストン3には
ブレーキ作動時の反力により基に戻ろうとする力が作用
し、これによってナット部材24を介してスクリュウシ
ャフト21、第4歯車20、段付第3歯車19を介し、
第2歯車53の3個の被押圧部材53a、53b、53
cを逆転させようとし、スプリング57によって押し出
されたローラ56を円筒部53B内周面と固定部材52
の外周面との間に挟持してロック状態とし、その時のブ
レーキ力を維持する。こうして電動モータ8への通電を
停止してもパーキングブレーキ状態を一方向クラッチに
よって維持できる。
【0019】また、パーキングブレーキ作動を解除する
ための操作をすると電動ブレーキが逆方向に回転し、押
圧部材51a、51b、51cによってローラ56を図
3(ロ)中、時計方向に押し、それによってローラ56
がスプリング57を押し込みながら凹部58内に落ち込
んでロック状態を解除し、さらにローラ56が円筒部5
3Bに形成した被押圧部材53a、53b、53cを押
すことで、第2歯車53が逆転し、さらに第3歯車、第
4歯車を介して、スクリュウシャフト21を逆転し、ナ
ット部材24を後退してパーキングブレーキを解除す
る。
【0020】以上のように本発明では、パーキングブレ
ーキ作動中に、ギヤ列内に配置した一方向クラッチの作
用により機械的なロック手段によってブレーキ保持状態
を維持できるため、極めて簡単な構造とすることができ
るとともに、電動モータに連続通電する必要がなくな
り、省電力を実現できる。なお、上記実施形態はディス
クブレーキを例にとって説明したが、電動モータの回転
方向を直線方向に変換しブレーキ力を得る機構を採用し
ている形態のものであれば、ギヤ列内に一方向クラッチ
を配置するだけで容易にパーキングブレーキ維持機構を
構成することができる。この為、ドラムブレーキにも適
用できることは当然であり、また、電動モータとは別に
手動によるギヤ回転操作部材を設定することで、手動に
よるパーキングブレーキ解除も可能となる。さらに、所
謂バイワイヤ式の電動ブレーキにも適用できることは当
然である。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に述べた如く本発明によれば、
一方向クラッチが作動して一旦パーキングブレーキ力保
持状態になると、その後の保持状態は機械的手段によっ
て行うことができるためブレーキ保持状態を作動するた
めの電動モータにかかる負担が少なくでき電動モータを
小型化でき消費電力も少なくできる。ギヤ間に一方向ク
ラッチを配置する機構としため、構造を簡略化できると
ともに小型化できる。パーキングブレーキを作動するワ
イヤ等が不要となりブレーキ装置の軽量化を図ることが
できる、などの優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる、電動ブレーキの
断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係わる、パーキングブ
レーキ保持機構の側断面図、およびAーA断面図であ
る。
【図3】本発明の第2実施形態に係わる、パーキングブ
レーキ保持機構の側断面図、およびAーA断面図であ
る。
【図4】本発明の第3実施形態に係わる、パーキングブ
レーキ保持機構の一部断面図である。
【符号の説明】
1 キャリパ 2 シリンダ 3 ピストン 4A、4B ブレーキパッド 5 液圧室 6 シール部材 7 通路 8 電動モータ 9 出力軸 10 ピニオン 11 第1歯車 12 固定部材 13 軸 14 第2歯車 15 カラー 16 ローラ 17 スプリング 18 凹部 19 段付第3歯車 20 第4歯車 21 スクリュウシャフト 22、23 軸支持部 24 ナット部材 25 皿バネ 26 ケーシング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動モータの回転力を直線運動に変換し、
    ブレーキ部材を被制動部材に押圧する力伝達変換機構を
    備え、その力伝達変換機構は電動モータよりの回転力を
    受ける第1回転体と、第1回転体により回転される第2
    回転体を有する電動ブレーキにおいて、第2回転体と非
    回転体との間にクラッチ機構を設け、そのクラッチ機構
    は、ブレーキ作動方向の電動モータの回転力を、第1回
    転体を介して第2回転体に伝達し、電動モータ停止時に
    は、ブレーキ部材よりの制動反力による第2回転体の回
    転を規制するが、電動モータの逆転時には、その規制を
    解除するように構成されていることを特徴とする電動ブ
    レーキ。
  2. 【請求項2】前記クラッチ機構は、前記第2回転体に形
    成した凹部と固定部材との間に位置し、前記凹部と前記
    固定部材に対して遊嵌状態にある第1位置と、前記凹部
    と前記固定部材に対して係合状態にある第2位置とを有
    するローラを有し、電動モータの正転時には、前記ロー
    ラは前記第1位置にあって前記第1回転体が前記第2回
    転体に係合することにより前記第2回転体が回転し、電
    動モータ停止時には、スプリングの付勢力で前記ローラ
    は前記第2位置に移動して前記第2回転体のブレーキ部
    材よりの反力による回転が規制され、電動モータの逆転
    時には、前記第1回転体の回転により前記ローラは前記
    第1位置に移動するよう構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の電動ブレーキ。
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