JP2001129212A - 遊技用演算処理装置 - Google Patents

遊技用演算処理装置

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JP2001129212A
JP2001129212A JP31894399A JP31894399A JP2001129212A JP 2001129212 A JP2001129212 A JP 2001129212A JP 31894399 A JP31894399 A JP 31894399A JP 31894399 A JP31894399 A JP 31894399A JP 2001129212 A JP2001129212 A JP 2001129212A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源オフの期間中における遊技制御情報の読
み取りや書き換えを困難にし、以って当該遊技制御情報
に対するセキュリティを向上した遊技機用演算処理装置
を提供する。 【解決手段】 遊技制御手段の遊技制御情報を保持する
保持手段204、保持手段の保持内容をバッテリバック
アップするバックアップ手段、電源オフに応答して前記
保持手段の読み取りおよび書き込みを禁止する禁止手段
205、電源オンに応答して前記禁止を解除する解除手
段205を備える。電源オフの検出時点から電源オンの
検出時点までの間、バッテリバックアップされた保持手
段に電源オフ直前の遊技制御情報が保持され、且つ、同
遊技制御情報の読み取りおよび書き込みが禁止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、パチンコ
遊技機、スロットルマシンまたは映像式ゲーム機などの
射幸心をあおるおそれのある遊技機(以下単に遊技機と
いう)に適用する遊技用演算処理装置に関し、詳しく
は、電源オフ直前の遊技制御情報を保持し得るように構
成した遊技用演算処理装置であって、その保持情報を、
例えば、遊技店の非営業時間中に不正に読み取り、若し
くは、不正に書き換える行為の防止を意図した遊技用演
算処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、遊技機における遊技制御機能
は、制御基板に実装されたCPU(Central Processor
Unit)および主記憶ならびに周辺回路等のハードウェア
資源と、該CPUにより主記憶上で実行される遊技プロ
グラム等のソフトウェア資源との有機的結合によって実
現されており、実行中の遊技制御情報は、例えば、パチ
ンコ遊技機の場合、電源オフとともに失われる(注1)
が、特定の遊技機(例えば、スロットルマシン)の場合
は、次回の電源オンまで保持するような仕組みになって
いる。 注1:例外として、封入球式パチンコ遊技機のように、
一部の遊技制御情報を次回の電源オンまで保持するよう
にしたものもある(特開平7−213686号公報参
照)。
【0003】上記の仕組みは、電源オフ(停電などの意
図しない電源オフを含む)を検出してCPUに最優先の
割込み(一般にマスク不可のノンマスカブル割込み)を
掛け、CPUでCPUレジスタ値やプログラムカウンタ
値を主記憶に退避させる電源割込みプログラムを実行す
るというものである。これによれば、電源オフの検出に
応答して、直前のCPUレジスタ値やプログラムカウン
タ値を主記憶に退避させることができるので、主記憶を
バッテリバックアップすることにより、主記憶上のデー
タを次回の電源オン(遊技店の開店時または停電復旧
時)まで保持することができ、電源オフ直前の遊技制御
情報を用いて継続的な遊技を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術にあっては、電源オフの期間中、例えば、遊技
店の非営業時間中における主記憶上の遊技制御情報に対
するセキュリティ対策が不十分であり、例えば、主記憶
を構成するメモリに直接アクセスして、遊技制御情報を
不正に読み取ったり、または、不正に書き換えたりする
行為の可能性を否定できないという問題点があった。し
たがって、本発明が解決しようとする課題は、電源オフ
の期間中における遊技制御情報の読み取りや書き換えを
困難にし、以って当該遊技制御情報に対するセキュリテ
ィを向上した遊技機用演算処理装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題達成のため、本
発明に係る遊技用演算処理装置は、遊技制御を司る遊技
制御手段と、前記遊技制御手段の遊技制御情報を保持す
る保持手段と、前記保持手段の保持内容をバッテリバッ
クアップするバックアップ手段と、電源オフに応答して
前記保持手段の読み取りおよび(または)書き込みを禁
止する禁止手段と、電源オンに応答して前記禁止を解除
する解除手段と、を備えたことを特徴とする。また、好
ましい態様として、前記保持手段は、読み出しイネーブ
ル端子、書き込みイネーブル端子およびチップイネーブ
ル端子を有する半導体記憶デバイスであって、前記禁止
手段および解除手段は、該各端子に対する制御信号の経
路を断接して前記保持手段の読み取りおよび(または)
書き込みの禁止と解除を行うことを特徴とする。
【作用】本発明では、電源オフの検出時点から電源オン
の検出時点までの間、バッテリバックアップされた保持
手段に電源オフ直前の遊技制御情報が保持されるととも
に、同遊技制御情報の読み取りおよび(または)書き込
みが禁止される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、多
数のパチンコ遊技機を設置した遊技店(以下ホールとい
う)を例にして図面を参照しながら説明する。 <ホールの全体構成>最初に、ホールの全体構成を説明
する。図1はホールの全体構成を示すブロック図であ
る。この図において、1はホール(遊技店)であり、ホ
ール1にはCR(カードリーダ)式の遊技機10j(j
はa、b…;以下同様)が多数設置されたパチンコ島1
1、状態変化情報記録装置JR、補助状態変化情報記録
装置JRs、履歴処理装置12、カウンタ用コンピュー
タCC、FAX装置13、事務所用コンピュータHC、
プリンタ14、通信制御装置15〜18、玉計数機1
9、島金庫20、監視カメラシステム21、アナウンス
システム22および設定・検査装置23が配置されてい
る。なお、設定・検査装置23は常設されない。必要の
都度、店内ネットワーク24に接続して用いられる。
【0007】パチンコ島11は、情報収集BOXとも呼
ばれる情報収集端末装置31a、31b(以下適宜に情
報収集端末装置31で代表する)、遊技機10a、10
b(遊技機10)、カード式球貸装置32a、32b
(カード式球貸装置32)、球切装置33a、33b
(球切装置33)、パルスタンク34a、34b(パル
スタンク34)およびネットワーク中継装置25を備え
ている。なお、パチンコ島11はホール1に複数配置さ
れるが、それぞれの“島”は類似(但し、島ごとに遊技
機の機種が異なることが多い)の構成のため、ここでは
1つのパチンコ島11について説明することにする。ネ
ットワーク中継装置25は1つのパチンコ島11につい
て、それぞれ1台ずつ配置されるが、その他の各装置
(例えば、情報収集端末装置31、球切装置33、パル
スタンク34)は遊技機10a、10bと同数だけ(す
なわち、遊技機10と対をなして)配置される。
【0008】遊技機10は、遊技状態を制御する遊技制
御装置41a、41b(以下適宜に遊技制御装置41で
代表する)をそれぞれ有しており、遊技制御装置41は
役物の制御を行う遊技用演算処理装置(図5参照:但
し、図5では単に演算処理装置と表記している)200
を内蔵している。遊技制御装置41は遊技制御基板やそ
の基板を収納するケース等を含む。遊技機10の側方に
はカード式球貸装置32が配置されており、プリペイド
カード(PC)を使用した球の貸出し操作等を遊技機1
0で行うことが可能になっている。球切装置33は遊技
機10の貯留タンクへパチンコ島11から球を補給する
もので、例えば、球が10個補給される毎に1パルスと
なる信号(後述の図2に示す補給球数信号)が球切装置
33から出力される。パルスタンク34は遊技機10か
ら外部に回収された遊技終了後の球を計数するもので、
パルスタンク34からは、例えば、球の10個流出(回
収)ごとに1パルスとなる信号(後述の図2に示す回収
球数信号)が出力される。
【0009】情報収集端末装置31は、それぞれ、PJ
1およびPJ2並びに分配回路42a、42b(以下適
宜に分配回路42で代表する)を備えている。分配回路
42は遊技機10、カード式球貸装置32、球切装置3
3およびパルスタンク34に接続され、これらの各装置
から入出力される信号をPJ1やPJ2に分配して転送
する。例えば、分配回路42は、PJ1に対して売上信
号、補給球数信号、回収球数信号、大当り信号、特図回
転信号、確変信号およびアミューズ通信信号を分配して
転送し、PJ2に対して打止信号、金枠開閉信号、木枠
開閉信号、空皿信号(遊技機10の貯留タンクにパチン
コ島11から補給される球量が少なくなったことを検出
する信号)、異常信号(不正な電磁波を出す等の不正な
磁気力および電磁波を検出する信号)および電源断を指
令する電源断信号を分配して転送する。
【0010】PJ1は売上信号、補給球数信号、回収球
数信号、大当り信号、特図回転信号および確変信号並び
に遊技制御装置41から入出力されるアミューズ通信信
号に基づいて、自分が受け持つ遊技機10および遊技設
備装置(球貸装置32等)より出力された遊技情報と、
PJ2から転送された遊技情報(状態変化情報)とを併
せて演算加工し、収集した遊技情報より遊技情報の変化
を検出する処理等を行うとともに、遊技用演算処理装置
200の正当性判定(真偽判定)も行うもので、その詳
細なブロック構成は後述する。PJ2は遊技機10およ
び遊技設備装置(球貸装置32等)より収集した主に遊
技機10を監視するための状態変化情報(例えば、金枠
開放信号、空皿信号等)をPJ1へ転送する処理やPJ
1から発射停止要求があった場合に遊技機10を不能動
化する処理(打止信号や電源断信号の発生処理)等を行
うもので、PJ1と同様に、その詳細なブロック構成は
後述する。ネットワーク中継装置25は、例えば、ルー
タ(Router)の機能を有し、島内ネットワーク2
6と店内ネットワーク24の各LON間を中継接続する
装置である。島内ネットワーク26にはLON(米国エ
シャロン社によって開発されたLON(Local O
perating Network:同社の登録商標)
が採用されている。
【0011】パチンコ島11は、島内ネットワーク2
6、ネットワーク中継装置25および店内ネットワーク
24を介してJR、JRs、履歴処理装置12、CC、
HC、通信制御装置15〜18並びに設定・検査装置2
3に接続されている。店内ネットワーク24にも上記同
様のLONが採用されている。島内ネットワーク26、
ネットワーク中継装置25および店内ネットワーク24
は、全体としてPJ1、PJ2、JR、JRs、CCお
よびHCの間を接続する通信網27(以下LON通信網
ということもある)を構成する。なお、LON通信網2
7に接続される各ノード間では、LONTALKプロト
コルを使用した認証付きメッセージで情報の転送を行
い、ノード双方を相互に認証して信頼性を確保するよう
になっている。JRおよびJRsはホール1に1台ずつ
設けられている。例えば、遊技機500台に対して1台
設置されている。または、複数の遊技フロアーがある場
合は各フロアー毎に1台設置されることもある。JRは
各パチンコ島11のPJ1から通報される遊技情報(状
態変化情報)を遊技機毎に整理して記録し、JRsはJ
Rをバックアップする。履歴処理装置12は店内ネット
ワーク24に接続されているPJ1、PJ2、JR、J
Rs等からのエラー情報を記録する装置であり、エラー
履歴を事後に分析して故障の発生したノード(PJ1、
PJ2、JR、JRs等が接続されたノード)を特定す
るためのものである。
【0012】CCとしては、汎用のパーソナルコンピュ
ータを使用することができる。CCは当日の遊技機10
の状態変化情報をJRもしくはJRsをポーリングして
収集し、状態変化を検出して表示する処理を行う。一般
に状態変化情報の中で大当りや確率変動は、CCで当該
事象が発生した遊技機10の詳細な遊技情報も確認した
い場合が普通なので、この特定の状態変化の場合は直接
に該当する遊技機10のPJ1から遊技情報を収集し、
先の状態変化情報と併せて詳細な遊技情報を表示する。
また、JRがトラブルを起こして情報を収集できない場
合は、直ちにバックアップ用のJRsに切り替えて同様
の情報収集と表示を行う。さらに、CCで所望の遊技機
10の遊技情報を確認したい場合は、直接該当するPJ
1から遊技情報を収集して表示する機能もある。CCと
HCとの間は専用のネットワークケーブル28(例え
ば、イーサネット(登録商標))で接続されており、C
Cで売上や機種情報および時系列情報等の経営情報を確
認したい場合は、HCから当該情報を入手して表示でき
るようになっている。なお、CCにはFAX装置13が
接続されており、CCで収集分析した情報を所定の印刷
フォーマットに加工して外部に送信可能である。
【0013】HCにも汎用のパーソナルコンピュータを
使用することができる。HCは当日や過去分の遊技情報
を元にして経営判断に資する各種情報を生成するもので
あり、PJ1もしくはPJ2を所定時間毎にポーリング
して遊技情報を収集し、ハードディスクなどに記録する
とともに、所定のフォーマットで表示したり印刷したり
できるものである。また、HCで特定の遊技機10の遊
技情報を確認したい場合は、直接該当するPJ1から遊
技情報を収集して表示する機能もある。さらに、HCで
遊技機10の状態変化情報(リアル系の情報)を確認し
たい場合は、ネットワークケーブル28を介してCCか
ら当該情報を入手して表示することもできる。なお、H
Cにはプリンタ14が接続されており、収集した情報を
所定のフォーマットで印刷可能である。CCおよびHC
は遊技店1の全体的な遊技情報を管理する管理装置を構
成する。
【0014】通信制御装置15〜18は玉計数機19、
島金庫20、監視カメラシステム21およびアナウンス
システム22と店内ネットワーク24との間の通信イン
ターフェースを行う装置である。玉計数機19は遊技者
が獲得した球(例えば、景品交換のため)の計数を行
い、計数値をCCおよびHCに転送するとともに、当該
遊技者に対して景品交換用の計数結果紙片をプリントア
ウトして出力する。島金庫20はホール1に設けられた
両替機や現金式球貸装置等から回収した硬貨および紙幣
を収納する装置であり、現在の収納金額をHCおよびC
Cに逐一転送する。監視カメラシステム21はホール1
内に配置された監視カメラを管理して、撮像された画像
を記録するシステムであり、アナウンスシステム22は
ホール1内のアナウンスを手動および自動的に行うシス
テムである。
【0015】設定・検査装置23には、例えば、ノート
型のパーソナルコンピュータを使用することができる。
設定・検査装置23は必要に応じて店内ネットワーク2
4に接続することができ、接続時にLON通信網27の
アカウントを自動取得し、任意のPJ1に接続された遊
技機10の遊技制御装置41に内蔵されている遊技用演
算処理装置200をアクセスして正当性判定のための固
有IDを設定することができるものである。既述のとお
り、設定・検査装置23は“必要の都度”、店内ネット
ワーク24に接続される。必要の都度とは、例えば、新
台に入れ替える場合または遊技用演算処理装置200の
みを入れ替える場合もしくは遊技用演算処理装置200
を含む遊技制御装置41を入れ替える場合であり、入れ
替え後に設定・検査装置23を店内ネットワーク24に
接続し、新台のPJ1を介してその台(入れ換えられた
遊技機10)の遊技制御装置41に内蔵されている遊技
用演算処理装置200をアクセスして正当性判定のため
の固有IDを設定する。
【0016】なお、PJ1で遊技用演算処理装置200
の正当性を判定する場合に、上記のような固有IDの判
定に加えて、遊技プログラムを判定情報として使用して
もよく、その場合には遊技用演算処理装置200に内蔵
されている遊技プログラムと同一の基準遊技プログラム
を設定・検査装置23からPJ1に設定する。PJ1は
遊技用演算処理装置200から遊技プログラムを読み出
し、設定された基準遊技プログラムと比較して正当性の
判定を行う。
【0017】<PJ1の構成>次に、PJ1のブロック
構成について説明する。図2はPJ1のブロック図であ
る。この図において、PJ1はCPU51、ROM5
2、RAM53、EEPROM54、バックアップ電源
55、発振回路56、通信制御装置57、出力インター
フェース(I/F)58、入力インターフェース(I/
F)59およびバス60を備えている。CPU51はR
OM52に格納されている処理プログラムに基づいて自
分が受け持つ遊技機10および遊技設備装置(球貸装置
32等)より出力された遊技情報と、PJ2より転送さ
れた遊技情報(状態変化情報)とを併せて演算加工し、
収集した遊技情報より遊技情報の変化を検出する処理等
を行うとともに、遊技用演算処理装置200の正当性判
定を行う。ROM52は遊技用演算処理装置200の正
当性判定を行う処理プログラムや遊技情報の収集・加工
等のための処理プログラムを格納しており、RAM53
はワークエリアとして用いられる。
【0018】EEPROM54は当該PJ1に接続され
た遊技用演算処理装置200に製造時に格納されている
固有IDと同一の情報(以下「照合用ID」ということ
もある)を記憶する。例えば、ホール1にN台の遊技機
10が遊技可能な状態で設置されている場合、EEPR
OM54はN台分の照合用IDを記憶する。この記憶動
作は、設定・検査装置23によって行われる。また、E
EPROM54は状態変化情報の監視用の設定値も記憶
する。この設定値は、CCもしくはHCにより設定され
る。バックアップ電源55はRAM53の記憶情報を停
電時も保持するための電源(一次電池または二次電池)
である。発振回路56はCPU51に制御クロック信号
を供給する。通信制御装置57は島内ネットワーク26
を介して当該PJ1と他のネットワーク端末(例えば、
PJ2あるいはネットワーク中継装置25を介した店内
ネットワーク24につながる各端末)との間で情報の転
送等に必要な通信の制御を行う。
【0019】出力インターフェース58は遊技機10と
CPU51との間の出力インターフェース処理を行うも
ので、出力インターフェース58から遊技機10の遊技
制御装置41に対してアミューズ通信信号が出力され
る。アミューズ通信信号は遊技制御装置41に内蔵され
ている遊技用演算処理装置200へ各種コマンド(例え
ば、認証チェックコマンド)を出力するための信号であ
る。入力インターフェース59は遊技機10および遊技
設備装置(球貸装置32等)とCPU51との間の入力
インターフェース処理を行うもので、アミューズ通信信
号、カード式の球貸装置32Cからのカードによる売上
信号、現金式の球貸装置32Gからの現金による売上信
号、球切装置33からの補給球数信号、パルスタンク3
4からの回収球数信号、遊技制御装置41からの特図回
転信号、大当り信号、確変信号がそれぞれ入力されるよ
うになっている。入力インターフェース59は、これら
の信号をインターフェース処理してCPU51に送る。
【0020】入力インターフェース回路59に入力され
るアミューズ通信信号は、例えば、遊技機10の遊技用
演算処理装置200より送信される認証コード(固有I
Dを含む)信号であり、この信号をCPU51によって
監視(認証判断)することにより、正規の遊技用演算処
理装置200が装着されているか否かを判断する。カー
ドによる売上信号はカード式球貸装置32Cによるプリ
ペイドカードを使用した球の貸し出しの売上を知らせる
信号である。なお、球貸装置にはプリペイドカードを使
用したカード式球貸装置32Cのほかに、現金の投入に
よって球の貸し出しを行う現金式球貸装置32Gがあ
り、現金式球貸装置32Gの場合には、現金の投入に伴
う球の貸し出しに対応した現金売上信号となる。補給球
数信号は入賞による賞球に伴って当該遊技機10の補給
タンクの球が減少した場合に、パチンコ島11から当該
遊技機10の補給タンクに補給した球数情報を知らせる
信号であり、球切装置33より出力されるいわゆるイン
信号(例えば、球の10個補給で1パルスとなる信号あ
るいは球の100個補給で1パルスとなる信号または球
の400個補給で1パルスとなる信号)が利用される。
また、遊技機10より直接賞球数を外部に連絡する端子
を備えているタイプの遊技機であれば、当該端子より信
号を取得してもよい。
【0021】回収球数信号は当該遊技機10からパチン
コ島11の方に(つまり遊技を終了して遊技の結果が確
定した球を遊技機外部に)球が流れたことを知らせる信
号であり、例えば、パルスタンク34より球の10個流
出に対応して1パルスとなるアウト信号が利用される。
特図回転信号は当該遊技機10が第1種である場合に、
特別図柄表示装置の図柄(以下特図という)変動が終了
したときに、特図の回転を知らせる信号である。大当た
り信号は当該遊技機10の特図が特定の利益状態(例え
ば、大当たりのゾロ目状態:“777”など)に揃って
大当たりが発生していることを知らせる信号であり、こ
の信号は遊技機10より大当たり発生時から大当たり終
了時まで出力される。確変信号は当該遊技機10が確率
変動遊技付きの遊技機である場合に、確率変動中および
大当たり中に、それを知らせる信号である。
【0022】以上のとおり、PJ1は、遊技機10の各
々毎に設けられ、アミューズ通信信号に基づいて遊技用
演算処理装置200の正当性判定を行い、遊技用演算処
理装置200の非正当性が認められた場合にPJ2に対
して球の発射停止を要求して遊技機10を不能動化する
処理を行うとともに、カードによる売上信号、現金によ
る売上信号、補給球数信号、回収球数信号、特図回転信
号、大当たり信号または確変信号の入力に基づいて遊技
情報および状態変化情報の加工処理を行う。また、PJ
1は、PJ2より転送された遊技情報(状態変化情報)
も併せて上位ノード(JR、JRs)へ転送する処理を
行うとともに、収集した遊技情報より遊技情報の変化を
検出すると、状態変化情報の内容をJRおよびJRsへ
自立的に通報する。さらに、PJ1は、CCやHCから
の要求指令があった場合に、遊技情報の内容を現在の遊
技情報として要求元のCCやHCに転送する。
【0023】<PJ2の構成>次に、PJ2のブロック
構成について説明する。図3はPJ2のブロック図であ
る。この図において、PJ2はCPU61、ROM6
2、RAM63、EEPROM64、バックアップ電源
65、発振回路66、通信制御装置67、出力インター
フェース(I/F)68、入力インターフェース(I/
F)69およびバス70を備えている。CPU61はR
OM62に格納されている処理プログラムに基づいて自
分が受け持つ遊技機10および遊技設備装置(金枠セン
サ133等)より収集した信号から状態変化を検出(例
えば、金枠の開閉等)し、その情報をPJ1へ転送し、
PJ1より上位ノードへ転送してもらう処理を行うとと
もに、PJ1から発射停止要求があった場合には遊技機
10を不能動化(例えば、球の発射停止または遊技プロ
グラム停止)する処理を行う。ROM62は状態変化検
出等のための処理プログラムを格納しており、RAM6
3はワークエリアとして用いられる。
【0024】EEPROM64は当該PJ2における状
態変化情報の監視用の設定値を記憶している。この設定
値は、CCもしくはHCによって設定される。バックア
ップ電源65はRAM63の記憶情報を停電時も保持す
るための電源(一次電池または二次電池)である。発振
回路66はCPU61に制御クロック信号を供給し、通
信制御装置67は島内ネットワーク26を介して当該P
J2とPJ1との間の通信制御を行う。出力インターフ
ェース68は遊技機10とCPU61との間の出力イン
ターフェース処理を行うもので、出力インターフェース
68から遊技機10の遊技機電源装置131に対して電
源断信号が出力されるとともに、発射制御装置132に
対して打止信号が出力される。遊技機電源装置131
は、遊技機10への電源供給をオンオフする装置であ
り、電源断信号が入力されると遊技機10への電源供給
をオフにする。打止信号は遊技機10へ発射停止を指令
する信号であり、CC等よりの指令でPJ2を介して出
力される。発射制御装置132はこの打止信号の入力に
応答して球の発射を停止する。入力インターフェース6
9は遊技機10および遊技設備装置(金枠センサ133
等)とCPU61との間の入力インターフェース処理を
行うもので、入力インターフェース69には、遊技機1
0の金枠センサ133からの金枠開閉信号、木枠センサ
134からの木枠開閉信号、補給検出センサ135から
の空皿信号、電磁波検出装置136からの異常信号がそ
れぞれ入力されている。入力インターフェース69は、
これらの信号をインターフェース処理してCPU61に
送る。
【0025】金枠センサ133は遊技機10における金
枠の開閉状態を検出するもので、金枠近傍に設けられた
金枠の開閉を検出するスイッチによって構成される。木
枠センサ134は遊技機10における額縁状前面枠の開
閉状態を検出するもので、額縁状前面枠近傍に設けられ
た木枠の開閉を検出するスイッチによって構成される。
補給検出センサ135は遊技機10のタンク(タンクに
はパチンコ島11から遊技球が補給される)に補給され
ている球量が少なくなったことを検出して空皿信号を出
力する。電磁波検出装置136は遊技機10への磁石の
接近、あるいは遊技機10に対する電波の放射を検出す
ると異常信号を出力する。
【0026】以上のとおり、PJ2は、遊技機10の各
々毎に設けられ、遊技機10および遊技設備装置(金枠
センサ133等)より収集した信号から状態変化を検出
(例えば、金枠が10秒間開放したら金枠開放とする
等)し、その情報をPJ1へ転送し、PJ1より上位ノ
ードへ転送してもらうとともに、PJ1から発射停止要
求があった場合に遊技機10を不能動化する。なお、P
J2はPJ1の中に一体的に組み込んでもよく、例え
ば、PJ1の基板上にPJ2を一体的に搭載するように
してもよい。ここで、PJ1およびPJ2は、全体とし
て、遊技機10の遊技制御装置41に含まれる遊技用演
算処理装置200の固有IDを監視して当該遊技用演算
処理装置200の正当性を評価する監視装置を構成す
る。
【0027】<遊技機の構成>図4は遊技機10を示す
図であり、遊技機10は額縁状の前面枠71と、ガラス
を支持する金枠(ガラス枠)72と、遊技領域が形成さ
れた遊技盤73と、前面表示パネル74と、前面表示パ
ネル74の下方に設けられた操作パネル75とを有して
いる。前面枠71は遊技機10を設置している木製の機
枠(図示略)に対して上部蝶番77および下部蝶番78
によって開閉可能に支持され、金枠72は前面枠71に
開閉可能に支持されている。表示パネル74は一端側が
前面枠71に開閉可能に支持され、賞球を受ける上皿8
1が形成されるとともに、上皿81の球を球貯留皿(受
皿ともいう)82に移すために両者を接続する通路を開
閉するための開閉レバー83が設けられている。操作パ
ネル75には、灰皿84および前述の球貯留皿82が形
成されるとともに、球貯留皿82に貯留された球を外部
下方に抜くための球抜きレバー85が設けられている。
また、操作パネル75の右端部側には玉発射用の操作ノ
ブ86が設けられており、遊技機10の前面枠71の上
部には大当り時に点灯または点滅する大当り表示器87
が設けられている。
【0028】遊技盤73には前面の略円形領域をガイド
レール88で取り囲んだ遊技領域が形成されており、こ
の遊技領域には、複数の識別情報(いわゆる特別図柄;
以下特図という)を複数列で変動表示する特図表示装置
89、大入賞口を有する特別変動入賞装置90、特図始
動口として機能する普通変動入賞装置91(いわゆる普
電)、普通変動入賞装置91に設けられた普通図柄(い
わゆる普図;以下普図という)を表示する普図表示装置
92、スルーチャッカー形式の複数の普図始動ゲート9
3、複数の一般入賞口94、風車と呼ばれる複数の打球
方向変換部材96、左右のサイドランプ97、98、ア
ウト穴99などが備えられている。普通変動入賞装置9
1内の入賞流路には特図始動スイッチ100が設けられ
ており、普図始動ゲート93内の通過流路には普図始動
ゲートスイッチ101が設けられている。また、特別変
動入賞装置90の大入賞口内における継続入賞流路には
継続スイッチ102が設けられており、一般入賞流路に
はカウントスイッチ103が設けられている(上記各ス
イッチは図5参照)。
【0029】特図表示装置89の上部には前述した一般
入賞口94が配置され、また、4個の特図始動記憶表示
器105が設けられており、普通変動入賞装置91に
は、4個の普図始動記憶表示器106が設けられてい
る。普図表示装置92は、例えば、一桁の数字を表示す
る7セグメントの表示部を有する液晶またはLED等よ
りなる表示器であり、この場合、普通図柄(普図)は一
桁の数字である。始動記憶表示器105、106は、特
図あるいは普図の始動記憶数をそれぞれ表示するもので
ある。特図始動スイッチ100は普通変動入賞装置91
に玉が入賞したことを検出し、普図始動ゲートスイッチ
101は普図始動ゲート93を玉が通過したことを検出
し、カウントスイッチ103は特別変動入賞装置90の
大入賞口に入った全ての玉を検出し、継続スイッチ10
2は大入賞口に入った玉のうち継続入賞(いわゆるV入
賞)した玉を検出する。なお、遊技盤73の遊技領域に
は、天釘やヨロイ釘などと呼ばれる多数の障害釘が設け
られているが、ここでは図面の複雑化を避けるために省
略している。また、遊技盤73には、その他の各種装飾
ランプやLED等が設けられていてもよい。遊技盤にお
ける遊技領域の種類は、いわゆる第1種に属するものや
図柄表示装置を備えた第3種に属するものを含め種々の
ものがあるが、本発明は何れの種類にも適用できる。要
は、遊技制御を司る遊技用演算処理装置200を備える
ものであればよい。ちなみに、本実施の形態のものは第
1種に属するタイプである。
【0030】<遊技制御装置の構成>図5は遊技制御装
置41のブロック図であり、遊技制御装置41は、パチ
ンコ遊技等に必要な役物制御を行う、いわゆる“アミュ
ーズメントチップ”としての遊技用演算処理装置200
と、振動素子の固有振動数を分周して所定のクロック信
号(CLK)を発生する発振器111と、遊技制御装置
41への電源投入を検出してシステムリセット信号(R
ST)を発生する電源投入検出回路(図ではRST発生
器と表記)112と、各種センサ信号を入力する複数個
(図では5個)のポート113a〜113eを有する入
力インターフェース113と、各種駆動信号を出力する
複数個(図では9個)のポート114a〜114iを有
する出力インターフェース114と、遊技に必要な効果
音(電子音や音声合成音)を生成するサウンドジェネレ
ータ115と、サウンドジェネレータ115からの効果
音信号を増幅して遊技機10の所定箇所に設置されたス
ピーカー116に出力するアンプ117と、遊技用演算
処理装置200と情報収集端末装置31j(図1の情報
収集端末装置31a、31b参照)との間で信号の受け
渡しを行う外部通信用端子118と、遊技用演算処理装
置200と入力インターフェース113および出力イン
ターフェース114ならびにサウンドジェネレータ11
5の間を接続する外部バス125(“外部”とは遊技用
演算処理装置200の外側という意味である)と、遊技
用演算処理装置200から出力される13個のチップセ
レクト信号CS0〜CS12を24個のチップセレクト
信号CS0〜CS23に拡張する信号拡張回路126
と、遊技制御装置41の各部に電源を供給する電源部1
27と、電源部127に入力する外部電源(図3の遊技
機電源装置131からの供給電源)の電位が所定のレベ
ル以下に低下したときに電源断割込み信号PWRを発生
する電源監視回路128と、を含んで構成される。ここ
に、上記電源割込み信号PWRは、例えば、ホール従業
員によって意図的な電源オフ操作が行われたとき、PJ
2から電源断信号が出力されたとき、電源系にトラブル
が起きたとき、または、商用電源が停電したときなどに
発生する。
【0031】入力インターフェース113の各ポート1
13a〜113eには、特図始動スイッチ100、普図
始動ゲートスイッチ101、継続スイッチ102、カウ
ントスイッチ103およびセーフセンサ104(入賞球
を検出するセンサ)からの信号が入力され、出力インタ
ーフェース114の各ポート114a〜114iから
は、情報収集端末装置31に遊技情報を出力するための
外部情報端子119、特図表示装置89の表示制御を行
う表示制御装置120、特別変動入賞装置90である大
入賞口を開閉駆動する大入賞口ソレノイド121、特図
始動記憶表示器105、普図表示装置92、普通変動入
賞装置91を駆動する普通電動役物ソレノイド122、
普図始動記憶表示器106、入賞球に対応して賞球の排
出を制御する賞球排出回路123、各種装飾ランプ、L
ED(例えばサイドランプ97、98等を含む装飾具)
124に制御信号が出力される。
【0032】入力インターフェース113、出力インタ
ーフェース114およびサウンドジェネレータ115に
は、外部バス125が接続されるとともに、信号拡張回
路126からの24個のチップセレクト信号CS0〜C
S23が入力されており、入力インターフェース113
の各ポート113a〜113e、出力インターフェース
114の各ポート114a〜114iおよびサウンドジ
ェネレータ115は、24個のチップセレクト信号CS
0〜CS23の状態ならびに外部バス125に含まれる
いくつかの制御信号(例えば、MREQ、IOREQ、
WR、RD信号)の状態に応じて、一つが選択され、そ
の選択されたI/Oブロックと外部バス125を介し
て、入力信号、例えば、特図始動スイッチ100の信号
を遊技用演算処理装置200に取り込み、または、遊技
用演算処理装置200からの信号を、例えば、表示制御
装置120に出力する。
【0033】<遊技用演算処理装置の構成>図6は遊技
用演算処理装置200のブロック図である。遊技用演算
処理装置200は遊技制御を行う遊技ブロック200A
と、情報管理を行う管理ブロック200Bとに区分さ
れ、以下に説明する各ブロックの構成要素を共通の半導
体基板上に実装してワンチップ化し、パッケージングし
て製造された、アミューズメントチップである。遊技ブ
ロック200Aは、CPUコア(発明の要旨に記載の遊
技制御手段に相当)201やプログラムROM202お
よびユーザワークRAM(発明の要旨に記載の保持手
段、半導体記憶デバイスに相当)204といった構成要
素を含むとともに、外部バスインターフェース203、
プロテクト回路(発明の要旨に記載の禁止手段、解除手
段に相当)205、乱数生成回路206、チップセレク
トコントローラ207、アドレスデコーダ208、リセ
ット/割込制御回路209およびクロックジェネレータ
210などの構成要素を含み、且つ、これらの構成要素
を接続するCPUバス211を含む。
【0034】CPUコア201は、図示は略すが、各種
のレジスタ群、演算・論理部(ALU)、命令レジスタ
(IR)、デコーダ、プログラムカウンタ(PC)、ス
タックポインタ(SP)、これらを結ぶデータバス、ア
ドレスバスおよび各種の制御部をコア内に含む、例え
ば、Z80アーキテクチャのCPUコアであり、プログ
ラムROM202に格納された遊技制御プログラムをユ
ーザワークRAM204にロードして実行することによ
り、前記遊技機10の遊技制御に必要な各種機能をソフ
ト的に実現するものである。
【0035】外部バスインターフェース203は、図5
の外部バス125との間で、複数ビット(例えば、16
ビット)の外部アドレス信号A0〜A15、複数ビット
(例えば、8ビット)の外部データ信号D0〜D7、メ
モリリクエスト信号MREQ、入出力リクエスト信号I
ORQ、メモリ書込み信号WR、メモリ読み出し信号R
Dおよびモード信号MODEなどの信号インターフェー
ス処理を行うものである。例えば、MODE信号をアク
ティブにした状態で、外部アドレス信号A0〜A15を
順次にインクリメントしながら、外部データ信号D0〜
D7を外から加えると、プログラムROM202への書
き込みモードとなって遊技機の製造メーカあるいは第三
者機関による遊技プログラムの書き込みが可能になる。
但し、プログラムROM202への遊技プログラムの書
き込みが終了すると、後述のパラメータメモリ213の
所定領域に書込終了コードが記録(例えば、所定のコー
ドもしくは所定ビットを物理的に切断することで記録)
されるようになっており、パラメータメモリ213に書
込終了コードが記録されている場合には、プログラムR
OM202への遊技プログラムの書き込みができないよ
うになっている。
【0036】また、MREQ信号またはIOREQ信号
をアクティブにした状態でWR信号をアクティブにする
と、所定の外部I/Oに外部データ信号D0〜D7を書
き込むことができ、RD信号をアクティブにすると、所
定の外部I/Oから外部データ信号D0〜D7を取り込
むことができるようになっている。なお、所定の外部I
/Oとは、図5の入力インターフェース113の各ポー
ト113a〜113e、出力インターフェース114の
各ポート114a〜114iおよびサウンドジェネレー
タ115のうち、チップセレクト信号CS0〜CS23
の状態とWR信号またはRD信号の状態に応じて選択さ
れる一つの要素のことである。
【0037】ユーザワークRAM204は、CPUコア
201の主記憶に相当し、例えば、S−RAM等の高速
半導体デバイスで構成され、遊技ブロック200Aにお
ける遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワーク
エリア(作業領域)として用いられるものである。な
お、ユーザワークRAM204は、遊技用演算処理装置
200の端子群の一つに割り当てられた専用の端子(以
下、便宜的にVCAP0という)を用いて、バッテリバ
ックアップ機能を付与できるようになっており、遊技機
10の電源オフ後もその記憶内容を保持することが可能
になっている。VCAP0の使用法は後述する。また、
ユーザワークRAM204は、後で詳述するように、そ
のチップイネーブルの禁止と許可がプロテクト回路20
5によってコントロールされるようになっており、チッ
プイネーブルの禁止状態中は読み書きのいずれも行うこ
とができないようになっている。
【0038】乱数生成回路206は遊技の実行過程にお
いて遊技価値(例えば、大当り)を付加するか否か等に
係わる乱数(乱数は、大当たりの決定や停止時の図柄の
決定等に使用)を生成するもので、一様性乱数を生成す
る数学的手法(例えば、合同法あるいはM系列法等)を
利用している。本実施の形態では、機種に関連した情報
を乱数生成の際における種値として利用する。リセット
/割込制御回路209は電源投入検出回路112からの
システムリセット信号(RST)に応答してCPUコア
201をシステムリセット(詳細は後述)するととも
に、遊技用演算処理装置200の内部の各種リソースを
初期状態に設定する。クロックジェネレータ210は、
発振器111からのクロック信号CLKを基に、CPU
コア201を含む遊技用演算処理装置200の各ブロッ
クに動作クロック信号を供給する。
【0039】アドレスデコーダ208はCPUバス21
1のアドレスバスの情報をデコードし、そのデコード結
果に応じて、24個のI/Oリソース選択用の内部信号
iCS0〜iCS23の一つをアクティブにする。ここ
で、CPUバス211のアドレスバス上の情報ビット数
はiA0からiA15までの16ビットであり、アドレ
スデコーダ208は、このiA0からiA15までをフ
ルデコードし、16ビットで表現される0000hから
FFFFhまでのアドレス空間の所定番地に予め割り付
けられた24個のI/Oアドレス(例えば、2300h
〜2317hまでの24バイトのアドレス)のいずれか
を検出すると、当該I/Oアドレスに対応する一つのI
/Oリソース選択用の内部信号をアクティブにする。
【0040】チップセレクトコントローラ207はアド
レスデコーダ208からの24個のI/Oリソース選択
用の内部信号iCS0〜iCS23に基づいて、13個
のチップセレクト信号CS0〜CS12の状態をコント
ロールする。具体的には、13個のチップセレクト信号
CS0〜CS12のうち8個(CS0〜CS7)をその
まま外部I/O選択用のチップセレクト信号として出力
するとともに、残り5個のチップセレクト信号CS8〜
CS12の組合わせ状態をコントロールすることによ
り、8個のチップセレクト信号CS0〜CS7で最大8
個、残り5個のチップセレクト信号CS8〜CS12の
うちの4個(CS8〜CS11)の組合わせで24
(=16個)、したがって、最大8個+16個=24個
までの外部I/Oを制御可能なチップセレクト信号CS
0〜CS12を発生する。
【0041】CPUバス211は図示は略すがデータバ
ス、アドレスバスおよびコントロールバスを含み、CP
Uコア201とプログラムROM202、外部バスイン
ターフェース203、ユーザワークRAM204、プロ
テクト回路205、乱数生成回路206、アドレスデコ
ーダ208、リセット/割込制御回路209、クロック
ジェネレータ210の間を接続するとともに、管理ブロ
ック200Bの一部の構成要素(ブートROM212、
パラメータメモリ213およびバスモニタ回路215)
にも接続されている。
【0042】次に、遊技用演算処理装置200における
情報管理を行う管理ブロック200Bの構成を説明す
る。管理ブロック22Bは、ブートROM212、パラ
メータメモリ213、管理用ワークRAM214、バス
モニタ回路215、セキュリティメモリ216、IDプ
ロパティRAM217、制御回路218、外部通信回路
219および管理バス220を含むとともに、遊技ブロ
ック200Aから延びるCPUバス211の一部を含ん
で構成されており、CPUバス211は、ブートROM
212、パラメータメモリ213およびバスモニタ回路
215に接続されている。
【0043】ブートROM212はブートプログラムを
格納しており、遊技用演算処理装置200のシステムリ
セット時(正確には、システムリセット直後に実行され
る管理ブロック200Bの自己診断および初期化処理の
正常完了後に)、このブートプログラムが立ち上がっ
て、所定の簡易チェックを行い、正常であれば、後述の
プロテクト設定処理を実行した後、遊技プログラムの所
定アドレス(CPU201のアドレス空間内における所
定アドレス;一般に当該アドレス空間の先頭番地000
0h)に処理を渡すようになっている。パラメータメモ
リ213は書込終了コードおよび初期設定情報を格納し
ている。書込終了コードとは、先にも述べたとおり、プ
ログラムROM202に遊技プログラムを書き込んだこ
とを示す情報である。また、初期設定情報とは、遊技機
の製造メーカが遊技プログラムを書き込む際に、チップ
セレクト信号CS0〜CS12の拡張機能(ECSモー
ド)のオンオフ設定や、チップセレクト信号CS0〜C
S12の用途(但しECSモードをオンにした場合はC
S0〜CS23の用途)などを設定するための情報であ
る。
【0044】バスモニタ回路215は、CPUバス21
1の状態監視を行い、CPUバス211がCPUコア2
01によって使用されていないときに、必要に応じて、
CPUバス211を介して遊技ブロック200Aのプロ
グラムROM202やユーザワークRAM204などを
アクセスし、所要のデータ(遊技プログラムやユーザワ
ークRAM204の内容など)を管理ブロック200B
に取り込む。
【0045】セキュリティメモリ216(ワンタイムP
ROMで構成)には、遊技用演算処理装置200の識別
や正当性の判定のために使用する固有IDが書き込まれ
ており、さらに、この固有IDに加え、遊技種別コー
ド、ランクコード、メーカ番号、機種コードおよび検査
番号などの各情報が書き込まれている。ここで、遊技種
別コードはパチンコ遊技機やスロットルマシン等を区別
するための情報であり、例えば、パチンコ遊技機の場合
は“P”、スロットルマシンの場合は“G”を表すコー
ドである。また、ランクコードは遊技機の機種ランクコ
ード(第1種、第2種等を区別するためのコード)、メ
ーカ番号当該遊技機の製造メーカを識別するためのメー
カID(またはメーカコード)であり、機種コードは製
造メーカが設定する当該遊技機の製品コードである、検
査番号(または検定コード)は第三者機関による検査に
合格した遊技機に付与される番号である。
【0046】IDプロパティRAM217には、セキュ
リティメモリ216の内容がコピーされている。すなわ
ち、固有ID、遊技種別コード、ランクコード、メーカ
番号、機種コードおよび検査番号が書き込まれている。
コピーのタイミングは、遊技機10の電源投入時または
遊技用演算処理装置200のシステムリセット時であ
り、例えば、システムリセット直後に管理ブロック20
0Bで実行される初期化処理の中で行われる。IDプロ
パティRAM217は、前述のユーザワークRAM20
4と同様に、遊技用演算処理装置200の端子群の一つ
に割り当てられた専用の端子(以下便宜的にVCAP1
という)を用いて、バッテリバックアップ機能を付与で
きるようになっており、遊技機10の電源オフ後もその
記憶内容を保持することが可能になっている。なお、V
CAP1の使用法は後述する。管理用ワークRAM21
4は、バスモニタ回路215を介して読み込まれた遊技
ブロック200Aの情報(プログラムRAM202の内
容やユーザワークRAM204の内容など)を一時的に
保持するための記憶領域である。
【0047】制御回路218は所定のシーケンスを実行
して、管理ブロック200Bの動作を制御するもので、
例えば、システムリセット時に(正確にはシステムリセ
ット直後に管理ブロック200Bで実行される初期化処
理で)セキュリティメモリ216の内容をIDプロパテ
ィRAM217にコピーしたり、また、遊技中にバスモ
ニタ回路215を介してCPUコア201のバス解放期
間を検出し、同期間中に遊技ブロック200Aのプログ
ラムROM202の内容やユーザワークRAM204の
内容を読み出して管理用ワークRAM214へ書き込ん
だりするほか、外部装置であるPJ1からの管理情報要
求指令に応答して管理用ワークRAM214やIDプロ
パティRAM217の内容を外部へ転送したりする。外
部通信回路219は前述のPJ1(図2参照)との通信
を行うもので、例えば、外部からの指令に基づいて、管
理用ワークRAM214やIDプロパティRAM217
の記憶内容をそのままの状態または暗号化した状態で外
部へ転送する等の処理を行う。
【0048】<ユーザワークRAMのプロテクト>図7
は、ユーザワークRAM204とプロテクト回路205
を含む要部構成図であり、ユーザワークRAM204を
模式的に表す矩形状の枠内に記載された符号”W
E”、”OE”、”CE”は、それぞれライトイネーブ
ル(Write Enable)端子、アウトプットイネーブル(Ou
tput Enable)端子、チップイネーブル(Chip Enable)
端子の略である。なお、端子とは、半導体デバイスの分
野において、一般に半導体パッケージのピンのことを指
すが、本明細書中ではこのような狭い解釈を用いない。
共通の半導体基板上に集積された半導体デバイスの主要
ノード(特に回路図上でWE、OE、CEと表記される
ノード)も端子に含む。今、”WE”、”OE”およ
び”CE”のアクティブ論理を一般的なS−RAMに合
わせて負論理とすると、図示のユーザワークRAM20
4は、”CE”に負論理の信号を加えた状態で、”W
E”に負論理の信号を加えることにより、CPUバス2
11のアドレスバス上のアドレス値で指定された記憶番
地に、CPUバス211のデータバス上のデータを書き
込むことができ、または、”CE”に負論理の信号を加
えた状態で、”OE”に負論理の信号を加えることによ
り、CPUバス211のアドレスバス上のアドレス値で
指定された記憶番地の記憶情報を、CPUバス211の
データバス上に読み出すことができる。
【0049】したがって、CPUコア201からの読み
出し制御信号WRをユーザワークRAM204の”W
E”に供給するとともに、CPUコア201からの書き
込み制御信号RDをユーザワークRAM204の”O
E”に供給し、且つ、ユーザワークRAM204の”C
E”に負論理の信号を加えた状態で、CPUコア201
からのWR信号とRD信号の論理を切り換えることによ
り、CPUバス211を介してユーザワークRAM20
4の読み書きを自在に行うことができる。
【0050】さて、本実施の形態のプロテクト回路20
5は、ユーザワークRAM204の”CE”に加える信
号の論理を制御するものであり、好ましい例によれば、
プロテクト回路205は、CPUバス211のアドレス
バス上のアドレス値を監視して特定のアドレス(例え
ば、2325h)を検出したとき検出信号Saを発生す
るアドレスデコーダ205aと、検出信号Saの発生に
応答して、そのときのCPUバス211のデータバス上
のデータ(以下プロテクト解除設定情報DPという)を
取り込んで保持するレジスタ205bと、レジスタ20
5bに保持されたプロテクト解除設定情報と所定の正論
理情報(図では正電源電圧Vcc)との論理積をとって
その否定論理の信号Sbを出力するナンドゲート205
cとを備える。これによれば、CPUコア201で所定
のプログラムを実行し、アドレス2325hと正論理の
プロテクト解除設定情報DPを発生してCPUバス21
1に出力することにより、アドレスデコーダ205aで
信号Saを発生させて、CPUバス211上の正論理の
プロテクト解除設定情報DPを、レジスタ205bに保
持させることができる。その結果、ナンドゲート205
cから出力される信号Sbの論理が「負論理」となり、
以降、ユーザワークRAM204の”CE”をアクティ
ブ論理に維持し、ユーザワークRAM204を非プロテ
クト状態にして、CPUコア201からのユーザワーク
RAM204に対する読み書きを行うことができる。
【0051】ユーザワークRAM204の電源VDD
は、遊技用演算処理装置200のバッテリバックアップ
端子VCAP0につながっており、このVCAP0には
破線で示すような構成(詳細は後述)のバッテリバック
アップ回路が接続されている。したがって、ユーザワー
クRAM204の記憶内容は、電源オフ後も失われるこ
となく保持される。一方、プロテクト回路205はバッ
テリバックアップされておらず、プロテクト回路205
の各構成要素(アドレスデコーダ205a、レジスタ2
05bおよびナンドゲート205c)には通常の電源
(非バックアップ電源)Vccが与えられている。した
がって、電源オフの期間中、これらの構成要素は非作動
となる。
【0052】ここで、プロテクト回路205の動作を、
二つのケースに分けて説明する。第一のケースは電源オ
ン期間中の動作であり、第二のケースは電源オフ期間中
の動作である。まず、電源オン期間中のケースにおいて
は、プロテクト回路205の動作はレジスタ205bの
記憶内容に依存する。例えば、レジスタ205bの記憶
内容が初期値(負論理)であれば、ナンドゲート205
cの出力(Sb)が正論理となり、結局、この場合のプ
ロテクト回路205は、ユーザワークRAM204のC
Eを正論理にしてプロテクト状態にするように動作する
ことになる。しかし、本実施の形態のプロテクト回路2
05は、後述のブートプログラム(図16参照)によっ
て、電源投入直後にレジスタ205bに正論理のプロテ
クト解除設定情報DPを意図的に書き込むようになって
いるため、電源オン期間中における上記のプロテクト動
作は実際には行われない。すなわち、電源オン期間中の
ケースにおいては、レジスタ205bの記憶内容が(プ
ロテクト解除設定情報DPによって)正論理に維持され
るため、ナンドゲート205cの出力(Sb)が常に負
論理となり、結局、電源オン期間中のケースでは、プロ
テクト回路205は、ユーザワークRAM204のCE
を負論理にして非プロテクト状態(読み書き許可状態)
に維持するように動作する。
【0053】次に、電源オフ期間中のケースにおいて
は、プロテクト回路205の動作は以下のとおりにな
る。すなわち、既述のとおりプロテクト回路205はバ
ッテリバックアップされていないため、電源オフ期間
中、アドレスデコーダ205a、レジスタ205bおよ
びナンドゲート205cのすべてが非作動となる。その
結果、レジスタ205bの記憶内容が失われて初期値に
復帰し、また、ナンドゲート205cの出力(Sb)が
高抵抗状態(ハイインピーダンス状態)になる。このハ
イインピーダンス状態は、二値論理におけるいずれの論
理(正論理/負論理)にも該当しないものであり、した
がって、CEのアクティブ論理(負論理)を満足しない
から、結局、電源オフ期間中のケースにおいては、プロ
テクト回路205は、ユーザワークRAM204のCE
を負論理以外にしてプロテクト状態(読み書き禁止状
態)に維持するように動作する。
【0054】このように、本実施の形態のプロテクト回
路205は、電源オフ期間中、ユーザワークRAM20
4をプロテクト状態に維持することができ、電源オフ期
間中のユーザワークRAM204の保持データを不正な
アクセスから保護し、バッテリバックアップされたユー
ザワークRAM204のセキュリティを向上することが
できる。なお、例えば、電源オフ期間中に何らかの不正
手段によって、プロテクト回路205を一時的に作動状
態にしたとしても、ユーザワークRAM204のプロテ
クトを解除することはできない。電源オフ直後にレジス
タ205bの内容が初期値(負論理)に復帰しているか
らであり、ナンドゲート205cの出力信号Sbの論理
が「正論理」に維持されるからである。
【0055】<バッテリバックアップ回路>図8は、遊
技用演算処理装置200の端子群に割り当てられた二つ
のバッテリバックアップ端子(VCAP0およびVCA
P1)の使い方を示す図である。既述のとおり、VCA
P0は遊技ブロック200Aに設けられたユーザワーク
RAM204のバッテリバックアップ端子であり、ま
た、VCAP1は管理ブロック200Bに設けられたI
DプロパティRAM217のバッテリバックアップ端子
である。これら二つの端子VCAP0、VCAP1は、
図示のとおり、四つのパターンのいずれかで使用するこ
とができる。図8(a)は、二つの端子VCAP0、V
CAP1に電源Vccを加える使い方のパターンであ
る。Vccは遊技機10の電源をオンにしている間、所
定の電位を保持する直流電源である。このパターンで使
用すると、遊技機10の電源をオンにしている間だけユ
ーザワークRAM204とIDプロパティRAM217
の双方に電源Vccが供給されるので、ユーザワークR
AM204とIDプロパティRAM217のバッテリバ
ックアップを行わない使い方をすることができる。した
がって、このパターンでは、遊技機10の電源をオンに
している間だけユーザワークRAM204とIDプロパ
ティRAM217の記憶内容を保持することができ、言
い換えれば、遊技機10の電源オフ時にユーザワークR
AM204とIDプロパティRAM217の記憶内容を
消去することができる。
【0056】図8(b)は、二つの端子VCAP0、V
CAP1にVccを加えるとともに、VCAP0にコン
デンサ(発明の要旨に記載のバックアップ手段に相当)
C1を接続する使い方のパターンである。このパターン
で使用すると、遊技機10の電源をオフにした後もVC
AP0を介してコンデンサC1の充電電圧がユーザワー
クRAM204に供給され続けるので、ユーザワークR
AM204に対するバッテリバックアップを行うことが
できる。したがって、このパターンでは、遊技機10の
電源オフ後もユーザワークRAM204の記憶内容を保
持し続けることができるとともに、遊技機10の電源オ
フ時にIDプロパティRAM217の記憶内容を消去す
ることができる。図8(c)は、二つの端子VCAP
0、VCAP1にVccを加えるとともに、VCAP1
にコンデンサC2を接続する使い方のパターンである。
このパターンで使用すると、遊技機10の電源をオフに
した後もVCAP1を介してコンデンサC2の充電電圧
がIDプロパティRAM217に供給され続けるので、
IDプロパティRAM217に対するバッテリバックア
ップを行うことができる。したがって、このパターンで
は、遊技機10の電源オフ後もIDプロパティRAM2
17の記憶内容を保持し続けることができるとともに、
遊技機10の電源オフ時にユーザワークRAM204の
記憶内容を消去することができる。
【0057】図8(d)は、二つの端子VCAP0、V
CAP1にVccを加えるとともに、VCAP0とVC
AP1にそれぞれコンデンサC1、C2を接続する使い
方のパターンである。このパターンで使用すると、遊技
機10の電源をオフにした後もVCAP0、VCAP1
を介してコンデンサC1、C2の充電電圧がユーザワー
クRAM204とIDプロパティRAM217に供給さ
れ続けるので、ユーザワークRAM204とIDプロパ
ティRAM217の双方に対するバッテリバックアップ
を行うことができる。したがって、このパターンでは、
遊技機10の電源オフ後もユーザワークRAM204と
IDプロパティRAM217の記憶内容を保持し続ける
ことができる。
【0058】本実施の形態における遊技用演算処理装置
200は、図8(b)または図8(d)のパターンを採
用する。すなわち、少なくともユーザワークRAM20
4に対するバッテリバックアップ機能を付与する使い方
をする。コンデンサC1、C2は、Vccの電位に向け
て電荷を蓄積(充電)するとともに、Vccのオフ後は
その充電電荷を負荷(VCAP0、VCAP1)に供給
(放電)するから、いわゆる二次電池として機能する。
但し、これらC1、C2の代わりに一次電池(放電のみ
の電池)やその他の電池(例えば、燃料電池)を用いる
ことも可能である。
【0059】なお、図8(b)〜(d)において、Vc
cとコンデンサC1(VccとコンデンサC2)の間に
ダイオードD1(D2)(発明の要旨に記載のバックア
ップ手段に相当)を挿入することが望ましい。Vccを
正電源とするならば、ダイオードD1(D2)のアノー
ドをVccに接続し、カソードをコンデンサC1(C
2)に接続する。電源オフ時にVccの電位が0V方向
に低下しても、コンデンサC1(C2)からVccへと
電流が逆流せず、バックアップ端子VCAP0(VCA
P1)へのコンデンサC1(C2)からの電源供給を支
障なく行うことができる。また、ダイオードD1(D
2)にはショットキー型のものを使用することが好まし
い。ショットキー型のダイオードは、アノード−カソー
ド間の順方向電圧が小さく、ダイオードD1(D2)の
挿入に伴う電圧降下を低く抑えることができるからであ
る。
【0060】次に、作用を説明するが、始めに、遊技用
演算処理装置200の正当性の判定に関係する各部の動
作を説明し、その後、遊技用演算処理装置200のシス
テムリセット動作等の説明を行い、そのシステムリセッ
ト動作の説明の後に、本願発明のポイントであるユーザ
ワークRAM204のプロテクト設定と解除の動作説明
を行うこととする。 <遊技用演算処理装置200の正当性の判定動作>遊技
用演算処理装置200の正当性の判定動作は、PJ1、
PJ2、JR、JRsおよび遊技用演算処理装置200
が相互に関連しあって行われる。図9(a)、(b)は
PJ1のメインルーチンおよび割り込みルーチンをそれ
ぞれ示すフローチャートである。PJ1のメインルーチ
ンは、PJ1の電源投入(パワーオン)時に開始され
る。PJ1がパワーオンすると、まずステップS1でC
PU51のイニシャライズ、RAM53のチェックおよ
びイニシャライズを行う。これにより、CPU51が初
期化され、システム内部のレジスタの設定処理、フラグ
のイニシャライズ等が行われるとともに、RAM53の
正常判定処理、ワークエリアのイニシャライズ等が行わ
れる。
【0061】次いで、ステップS2で設定処理を行う。
これは、PJ1へ設定・検査装置23より遊技用演算処
理装置200の固有IDと同一の照合用IDを設定する
もので、ステップS1を経た後に、ステップS2にて設
定処理を行っている。次いで、ステップS3で遊技用演
算処理装置200のチェック処理を行う。これは、遊技
用演算処理装置200の固有IDが正当であるか否かを
判定するものである。すなわち、遊技用演算処理装置2
00には製造時に予め固有ID(遊技用演算処理装置2
00毎に異なるID)がセキュリティメモリ216に格
納されており、セキュリティメモリ216の格納データ
(固有ID等)がIDプロパティRAM217にコピー
されるようになっている。そして、ホール1に遊技機1
0が納入された後、PJ1がIDプロパティRAM21
7の格納データを定期的に読み出し、設定・検査装置2
3より設定された照合用IDと比較することにより遊技
用演算処理装置200の正当性を判定するようになって
いる(詳細な判定動作は後述のサブルーチンで説明す
る)。なお、メインルーチンにおける処理の内容は必要
に応じて逐次後述のサブルーチンで詳述する。これは、
以下のステップについても同様である。また、PJ1以
外のその他の装置についても同様である。
【0062】次いで、ステップS4でイベント処理を行
う。これは、遊技機10等(これには遊技機10および
遊技設備装置も含まれる。以下同様)より出力される各
信号およびPJ2より転送されてくる遊技情報を加工・
記録する処理を行うとともに、遊技情報に状態変化があ
った場合に、その状態変化情報をJRおよびJRsに送
信するものである(後述のサブルーチンで詳述)。ここ
で、遊技機10等より出力される各信号およびPJ2よ
り転送されてくる遊技情報を加工したものとしては、例
えば時刻(時分:遊技情報を収集したときの発生時
刻)、累計セーフ、累計アウト、累計特賞回数、累計確
変回数、累計特賞中セーフ、累計特賞中アウト、累計確
変中セーフ、累計確変中アウト、累計確変中スタート、
累計スタート、累計カード売上、累計現金売上、最終ス
タート回数、打止回数、打止目標値、最終アウト玉数、
金枠開放回数、木枠開放回数および電磁波異常回数等が
ある。また、遊技情報の状態変化を監視するステータス
およびその内容としては、特賞、確変、稼働中検出、自
動打止、手動打止、アウト異常、セーフ異常、ベース異
常、出過ぎ異常、入賞異常、特賞異常、演算処理装置異
常(遊技用演算処理装置200の固有IDが異常のとき
に状態1となるビットである)、ノード異常(端末装置
間の相互認証が異常のときに状態1となるビットであ
る。なお、相互認証はLONプロトコルによって行われ
る)、金枠開、金枠開異常、木枠開、木枠開異常、電磁
波異常、空皿検出、空皿検出異常およびコール等があ
る。
【0063】次いで、ステップS5でHCより遊技情報
のポーリングに対する応答処理を行う。次いで、ステッ
プS6でHCもしくはCCより要求される所望遊技機1
0の遊技情報を取得したい場合に、その要求に対して応
答するブラウジング応答処理を行う。次いで、ステップ
S7で遊技情報設定処理を行う。これは、HCもしくは
CCより設定される状態変化情報の監視用の設定処理を
行うとともに、PJ1は夜間も動作しているので、例え
ばHCより開店等の要求があった場合に、前日の遊技機
情報等をクリアする処理を行うものである。次いで、ス
テップS8で設定・検査装置要求処理を行う。これは、
設定・検査装置23よりのメモリ内容(RAM53:作
業メモリの内容)の要求指令、もしくはROM52に格
納されている基準遊技プログラムの要求指令等を遊技用
演算処理装置200へ連絡したり、遊技用演算処理装置
200より設定・検査装置23へ上記要求指令に対して
応答する情報(メモリ内容、遊技プログラム)を中継す
る処理を行うものである。なお、設定・検査装置23は
ホール1における当局の立入検査時のみならず、遊技機
10の検定検査を行うときにも使用できる。
【0064】ステップS8を経ると、ステップS3に戻
って処理ループ(ステップS3〜ステップS8)を繰り
返す。PJ1(PJ2も同様)およびLON通信網27
(島内ネットワーク26、ネットワーク中継装置25お
よび店内ネットワーク24)は夜間も動作しており、特
に島内ネットワーク26に接続されるノード(端末装
置)は夜間も遊技情報の状態変化を監視している。した
がって、ステップS3〜ステップS8の処理ループを繰
り返すことにより、翌朝、開店前に各遊技情報を取得す
ることで、不正を監視できる。また、夜間、通電してい
るLON通信網27に外部通信装置(例えば、FAX装
置等)を接続しておけば、不正が発生した時点で外部に
不正発生という状況を送信することができ、不正に有効
に対処することが可能になる。
【0065】PJ1の割り込みルーチンでは、図9
(b)に示すように、ステップS11で入力処理を行
う。これは、PJ1の入力インターフェース59にアミ
ューズ通信信号、売上信号(カード、現金)、補給球数
信号、回収球数信号、特図回転信号、大当り信号および
確変信号の何れかの信号が入力された際に、その入力信
号をトリガーとして割り込みがかかり、その入力された
信号を保存しておく処理を行うものである。入力処理で
保存した信号はPJ1のメインルーチンの処理で使用さ
れる。次いで、ステップS12でタイマ処理を行う。こ
れにより、PJ1において使用する各種のタイマが作成
され、例えば、100ms等のタイマが作られる。ステ
ップS12を経ると、割り込みを終了する。なお、PJ
2についても、図9(a)(b)に示す内容と同様の処
理が行われるので、ここでの説明は省略する。但し、P
J2は遊技機10および遊技設備装置より収集した状態
変化情報(例えば、金枠開放信号、空皿信号等)をPJ
1へ転送し、PJ1より上位ノードの端末装置(例え
ば、JRやJRs)に転送してもらうとともに、発射停
止要求に応答して遊技機10を不能動化する処理を行う
点でPJ1と相違する。
【0066】次に、遊技用演算処理装置200のチェッ
クに関するサブルーチンについて説明する。図10は遊
技用演算処理装置チェックのサブルーチンを示すフロー
チャートである。遊技用演算処理装置200をチェック
する過程では、遊技用演算処理装置200、PJ1およ
びPJ2において関連する処理が行われる。既述のとお
り、遊技用演算処理装置200には製造時に予め固有I
D(遊技用演算処理装置200毎に異なるID)がセキ
ュリティメモリ216に格納されており、セキュリティ
メモリ216の格納データ(固有ID等)がIDプロパ
ティRAM217にコピーされるようになっている。そ
して、ホール1に遊技機10が納入された後、PJ1が
固有IDに基づいて正当な遊技用演算処理装置200で
あるか否かを判断できるように、LON通信網27に設
定・検査装置23を接続し、当該遊技用演算処理装置2
00に予め格納されている固有IDと同一の情報(照合
用ID)を、当該遊技機10が接続されるPJ1へ設定
する。PJ1では所定間隔毎に遊技用演算処理装置20
0に固有ID読み出しコマンドを送信し、遊技用演算処
理装置200はそれに応答すべくIDプロパティRAM
217にコピーされている固有IDを含む情報をPJ1
へ送信し、PJ1は受け取った情報に含まれている固有
IDを設定・検査装置23により設定された照合用ID
と比較することで、遊技用演算処理装置200の正当性
を判断する。そして、特定の者(例えば、製造時に遊技
用演算処理装置200に固有IDを格納し、管理してい
る者)しか知り得ない固有IDが正当であれば、その正
当な遊技用演算処理装置200に書き込まれている遊技
プログラムは正当であると判断する。
【0067】図10に示すプログラムで遊技用演算処理
装置200の正当性を判断する場合、まず、PJ1のメ
インルーチンの遊技用演算処理装置チェック処理におい
て、ステップS21で所定間隔毎の固有IDの確認タイ
ミング(例えば、1秒毎)であるか否かを判別し、確認
タイミングでなければ、今回のルーチンを終了してメイ
ンルーチンにリターンする。確認タイミングであれば、
ステップS22に進んで当該PJ1に接続される遊技機
10の遊技用演算処理装置200に対して固有ID要求
(例えば、固有ID読み出しコマンド)を送信する。こ
れは、PJ1と対になっている(つまりPJ1がチェッ
ク対象としている)遊技機10における遊技制御基板4
1に内蔵されている遊技用演算処理装置200に対して
固有IDを要求するものである。
【0068】遊技用演算処理装置200では、外部通信
回路219が処理を行い、まずステップS23でPJ1
から送られてきた固有ID要求指令が正規な指令情報で
あるか否かを判別し、正規のものでなければルーチンを
終了する。したがって、このときは無応答となる。無応
答とすることによって、不正の防止を行う。例えば、何
かしら応答すると、その応答を解析される恐れがあるの
で、無応答にしているものである。要は、不正なコマン
ドに対する応答動作はしないという構成である。なお、
無応答に限らず、予め決められた一定の情報がけを返す
(例えば、応答不能です)ようにしてもよい。このよう
に無応答にすることにより、不正者による解析を著しく
困難にすることができる。
【0069】一方、ステップS23で正規の指令情報で
ある場合には、ステップS24に進んでそれが固有ID
の要求指令であるか否かを判別する。固有IDの要求指
令でなければルーチンを終了する。固有IDの要求指令
であれば、ステップS25でPJ1より送信されてきた
固有ID要求を受信し、ステップS26でIDプロパテ
ィRAM217にコピーされている情報(固有IDを含
む情報)をPJ1へ送信してルーチンを終了する。
【0070】固有IDは遊技用演算処理装置200の正
当性を判断する情報であり、予め遊技用演算処理装置2
00のセキュリティメモリ216に格納されている情報
であるが、PJ1への送信対象となる情報は、セキュリ
ティメモリ216からIDプロパティRAM217にコ
ピーされた情報である。なお、遊技用演算処理装置20
0における固有ID要求の受付けとその応答処理はCP
Uコア201の関与を受けることなく、管理ブロック2
00Bの動作のみで行われる。すなわち、管理ブロック
200Bの外部通信回路219で固有ID要求を受付
け、それに応答してIDプロパティRAM217にコピ
ーされている固有IDを含む情報を外部に送信する。し
たがって、CPUコア201の動作に何ら影響を与える
ことなく、固有ID要求の受付けおよび応答処理を実行
できる。このように、管理ブロック200Bが独立して
固有ID要求に対する応答を行うことにより、例えば遊
技プログラムの実行中(すなわち、遊技中)でも固有I
Dに基づくセキュリティチェックを実現することが可能
になるという利点がある。
【0071】PJ1ではステップS27で遊技用演算処
理装置200の外部通信回路219から送信された固有
IDを受信し、ステップS28で受信した固有IDが正
常であるか(正規なものであるか)否かを判別する。な
お、チェック用の固有ID(照合用ID)は予め設定・
検査装置23によりPJ1に対して設定(例えば、EE
PROM54に格納)されている。照合用IDは設定・
検査装置23によって設定する例に限らず、例えばCC
などによって設定してもよい。
【0072】ステップS28の判別結果で、遊技用演算
処理装置200から受信した固有IDが正常であれば、
ステップS29で固有ID正常状態を記憶(例えば、状
態変化情報のうち遊技用演算処理装置異常のビットを
「0」にして正常なものとして記憶:図11に示すイベ
ント処理のステップS44で使用される)してメインル
ーチンにリターンする。一方、遊技用演算処理装置20
0の固有IDが正常でない場合(例えば、偽造された遊
技用演算処理装置である場合)には、ステップS30に
進んで固有IDの異常に対応した処置を行うべく、発射
停止要求をPJ2に送信するとともに、ステップS57
で固有ID異常状態を記憶(例えば、状態変化情報のう
ち遊技用演算処理装置異常のビットを「1」にして記
憶:図11に示すイベント処理のステップS44で使用
される)してメインルーチンにリターンする。
【0073】PJ2では、異常対処処理において、ステ
ップS32でPJ1から発射停止要求を受信すると、ス
テップS33に進んで異常の遊技機に対して打止信号を
オンにして球の発射を停止し、メインルーチンにリター
ンする。これにより、PJ2に接続されている該当する
遊技機10における遊技球の発射が停止され、遊技機1
0の動作が不能動化される。したがって、遊技用演算処
理装置200が偽造されて固有IDが正規のものでない
場合には、遊技を継続できなくなり、不正を防止するこ
とができる。なお、ステップS33では異常の遊技機の
発射をオフしているが、これに限らず、例えば、遊技機
電源断信号を遊技機電源装置81へ出力して異常の遊技
機の電源をオフしてもよい。要は、遊技を実行できなく
すればよい。
【0074】次に、PJ1のイベント処理に関するサブ
ルーチンについて説明する。図11はイベント処理のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。イベント処理
の過程では、PJ1、JRおよびJRsにおいて関連す
る処理が行われる。まず、PJ1のメインルーチンのイ
ベント処理において、ステップS41でイベント信号確
認処理を行う。これは、PJ1が管理する遊技機10や
遊技設備装置よりの遊技情報を取得するために、まずこ
れらの各端末からの信号(イベント信号)の入力の確認
を行うものである。すなわち、PJ1では、売上信号
(カード、現金)、補給球数信号、回収球数信号、特図
回転信号、大当り信号および確変信号の入力の受け入れ
が可能であるが、これらの信号は常時入力されるもので
はなく、該当するイベント(例えば、プリペイドカード
による球貸しというイベントが発生すると、売上信号
(カード)が入力される等)の発生に応じて入力される
ものであり、ステップS41ではイベントの発生があっ
た場合に、当該イベントに対応した信号の受け入を確認
することになる。
【0075】次いで、ステップS42でPJ2より送信
された遊技情報の確認処理を行い、ステップS43で送
信されたそれらの情報に基づいて遊技情報の加工・記録
処理を行う。これにより、収集した情報が遊技情報に加
工され、当日分の遊技情報が記録(例えば、RAM53
に記録)される。次いで、ステップS44で遊技情報の
状態変化(ステータスの変化)があるか否かを判別し、
変化がなければ今回のルーチンを終了してメインルーチ
ンにリターンする。状態変化があれば、ステップS45
に進んで状態変化情報を作成する。これにより、ステー
タスの変化に応じた内容の状態変化情報が作成される。
次いで、ステップS46で作成した状態変化情報をJR
およびJRsに送信(通報)してルーチンを終了する。
JR(およびJRs;以下JRで代表)では、PJ1か
ら状態変化情報の通報を受けると、ステップS47でそ
れを取得し、ステップS48で各遊技機10毎に状態変
化情報を整理して記録しルーチンを終了する。その後、
CCよりの要求(所定間隔毎のポーリング要求)を受け
ると、整理した状態変化情報を送信することになる。
【0076】次に、設定・検査装置23の検査処理に関
するサブルーチンについて説明する。図12は検査処理
のサブルーチンを示すフローチャートである。検査処理
の過程では、設定・検査装置23、PJ1および遊技用
演算処理装置200において関連する処理が行われる。
これは、設定・検査装置23によりPJ1を介して遊技
用演算処理装置200へメモリ内容(ユーザワークRA
M204の記憶内容)の要求指令、もしくは、プログラ
ムROM202に格納されている遊技プログラムの要求
指令に対して、遊技用演算処理装置200がPJ1を介
して設定・検査装置23に当該要求指令に対する応答情
報を連絡する処理である。この場合、設定・検査装置2
3を使用するのは当局の立入り検査時のみならず、遊技
機10の検定検査の試験時にも使用される。そのため、
設定・検査装置23はホール1に常時設置されていな
い。
【0077】図12に示すプログラムで検査処理を行う
場合、まず、設定・検査装置23における検査処理ルー
チンにおいて、ステップS51で要求情報を送信する処
理を行う。これは、設定・検査装置23が管理する所望
の要求指令(内容はメモリ要求指令、遊技プログラム指
令であり、要求は操作者による入力となる)を所望の遊
技用演算処理装置200(すなわち、遊技機10)に対
応するPJ1へ送信し、ステップS61で要求に対する
応答を所定時間待つ。PJ1では、ステップS52で要
求情報があるか否かを判別し、要求情報がなければルー
チンを終了する。要求情報があればステップS53に進
んで要求情報を下位ノードである遊技機10の遊技用演
算処理装置200へ送信する。
【0078】遊技用演算処理装置200では、ステップ
S54でPJ1より受け取った要求指令が正規な要求情
報である否かを判別し、正規なものでない場合はルーチ
ンを終了する。すなわち、不正な要求指令に対して無応
答となる。正規なものである場合は、ステップS55で
その要求指令がメモリ情報(メモリ内容)の要求である
か否かを判別し、メモリ情報の要求の場合はステップS
56で現在のメモリ内容(ユーザワークRAM204の
内容)をPJ1を介して設定・検査装置23へ送信す
る。また、メモリ情報の要求でない場合は、ステップS
57で遊技プログラムの要求か否かを判別し、遊技プロ
グラムの要求でない場合はルーチンを終了し、無応答と
する。一方、遊技プログラムの要求である場合は、ステ
ップS58に進んで遊技プログラムをPJ1を介して設
定・検査装置23へ送信し、ルーチンを終了する。
【0079】ステップS54〜ステップS58の処理
は、遊技プログラムの実行(CPUコア201)の処理
の妨げにならないように独立して処理される。ただし、
遊技プログラムの読み出しの場合は、遊技プログラムの
動作停止状態が前提条件となり、バスモニタ回路215
によりCPUバス211を外部通信回路219が使用で
きるようにして、CPUバス211を利用してプログラ
ムROM202の内容を外部通信回路219より外部に
転送可能にしている。一方、メモリ内容(ユーザワーク
RAM204の情報)を外部に転送する場合は、遊技プ
ログラム実行中においても可能なように、ユーザワーク
RAM204を使用するようにして、CPUコア201
側からも、外部通信回路219側からもアクセス可能で
ある。PJ1では、ステップS58で要求情報を送信し
た後、ステップS59で遊技用演算処理装置200から
当該要求に対する応答を受信し、ステップS60で取得
した情報を設定・検査装置23へ送信してルーチンを終
了する。したがって、この場合のPJ1は遊技用演算処
理装置200と設定・検査装置23との通信処理および
設定・検査装置側23との通信処理を行う中継装置的な
処理を行うものとなる。
【0080】設定・検査装置23では、ステップS61
で該当要求情報(すなわち、ステップS51で送信した
要求に対する応答情報)を受信したか否の判別のため所
定期間応答を待ち、所定期間を過ぎても応答がない場合
はステップS64に進んで異常報知を行い、ルーチンを
終了する。所定期間内に応答を受信した場合は、ステッ
プS62で該当要求に対する応答情報(メモリ情報応
答、あるいは遊技プログラム応答)を記憶し、ステップ
S63で情報を報知(例えば、表示)してルーチンを終
了する。このようにして、設定・検査装置23を使用し
てホール1への立入り検査時の処理、あるいは遊技機1
0の検定検査の試験で遊技用演算処理装置200のメモ
リ内容の読み出し、あるいは遊技プログラムの読み出し
が行われ、例えばメモリ内容に不審な情報がないかと
か、遊技プログラムの真偽等が判断されることになる。
【0081】次に、設定・検査装置23の設定処理に関
するサブルーチンについて説明する。図13は設定処理
のサブルーチンを示すフローチャートである。設定処理
の過程では、設定・検査装置23、PJ1および遊技用
演算処理装置200において関連する処理が行われる。
これは、ホール1に新たな遊技機10(すなわち、遊技
用演算処理装置200)が納入されたときに、それを監
視するPJ1へ設定・検査装置23より固有IDを設定
する処理、および設定・検査装置23より遊技用演算処
理装置200へPJ1を介して要求するコマンドを変更
する処理である。この場合、設定・検査装置23をLO
N通信網27に接続して使用する。
【0082】PJ1への固有IDの設定を行う場合、ま
ず、設定・検査装置23における設定処理ルーチンにお
いて、ステップS71で固有ID設定要求があるか否か
を判別する。固有ID設定要求は、操作者が設定・検査
装置23(ノート型パーソナルコンピュータ等)に対し
て入力することによって行う。固有ID設定要求がある
場合はステップS72で固有IDを含む情報をPJ1へ
送信し、ステップS73で設定完了ありか否かを判別し
て待機する。設定・検査装置23の操作者は第3者機関
等である。そして、新たな遊技機10に備えられている
遊技用演算処理装置200の固有IDは、例えば管理表
のようなものがあり、それに基づいてPJ1へ固有ID
を設定していく。すなわち、PJ1毎に固有IDが設定
される。
【0083】一方、PJ1では、ステップS81で設定
・検査装置23から固有ID設定要求があるか否かを監
視し、固有ID設定要求があれば、ステップS82に進
んで設定・検査装置23から送信されてきた固有IDを
取得し、ステップS83で固有IDを照合用IDとして
記憶(例えば、EEPROM54に記憶)する。次い
で、ステップS84で固有IDの設定完了を設定・検査
装置23へ送信し、ステップS85へ進む。設定・検査
装置23では、前述したようにステップS73で設定完
了ありか否かを判別して待機しており、PJ1から固有
IDの設定完了が送信されると、ステップS73の判別
結果がYESとなってステップS74に移行する。
【0084】遊技用演算処理装置200へ要求指令する
コマンド変更の設定処理を行う場合は、まず、ステップ
S74で要求情報変更要求があるか否かを判別する。こ
の要求情報変更要求についても、同様に第3者機関の操
作者が入力を行う。要求情報変更要求がなければ今回の
ルーチンを終了する。要求情報変更要求がある場合、例
えば、遊技プログラムの要求指令が「5A5A」である
とき、それを「5555」に変更したい場合とかには、
ステップS75に進んで該当する要求指令の変更情報を
入力(この場合は「5A5A」→変更→「5555」と
入力)するとともに、その情報をPJ1へ送信する。こ
れにより、要求指令の変更情報がPJ1を介して遊技用
演算処理装置200へ送信されることになる(詳しくは
後述)。なお、変更した要求指令を操作者が忘れてしま
う場合もあることを考慮し、要求指令をデフォルト値に
戻すこともできる(処理ステップは後述する)。
【0085】PJ1では、ステップS86で設定・検査
装置23よりの要求情報があるか否かを判別し、要求情
報がなければルーチンを終了する。要求情報があれば、
ステップS86に進んで要求情報を遊技用演算処理装置
200へ送信し、ステップS87でその応答を待つ。遊
技用演算処理装置200では、ステップS91でPJ1
から受け取った要求情報が正規な要求情報であるか否か
を判別し、正規なものない場合はルーチンを終了する
(無応答となる)。正規な要求情報である場合は、ステ
ップS92でその要求指令が要求情報の変更であるか否
かを判別する。要求情報の変更でなければルーチンを終
了する(無応答となる)。要求情報の変更であれば、ス
テップS93に進んで変更要求情報設定処理を行う。こ
れは、変更要求情報をセキュリティメモリ216に記憶
するものである。セキュリティメモリ216には予め固
有IDなどの情報が記憶されており、要求指令変更後
は、それらの情報に併せて変更情報が記憶される。
【0086】次いで、ステップS94で設定変更完了と
いう応答情報をPJ1へ送信してルーチンを終了する。
上記ステップS91〜ステップS94の処理は遊技用演
算処理装置200における外部通信回路219およびセ
キュリティメモリ216によって実行され、CPUコア
201が行うものではなく、遊技プログラムの動作にか
かわらず実行可能である。すなわち、遊技プログラムの
実行(CPUコア201)を妨げないように独立して処
理される。PJ1では、前述したようにステップS87
で遊技用演算処理装置200からの応答情報があるか否
かを判別して待機しており、PJ1から設定変更完了と
いう応答情報が送信されると、ステップS87の判別結
果がYESとなってステップS88へ進む。ステップS
88では応答情報を設定・検査装置23へ送信してルー
チンを終了する。したがって、この場合のPJ1は遊技
用演算処理装置200と設定・検査装置23との中継装
置的な処理を行うものになる。設定・検査装置23で
は、ステップS76でPJ1を介して遊技用演算処理装
置200から設定変更が完了したか否かの応答情報を待
ち、応答があった場合はステップS77に進んで操作者
に設定変更完了の報知を行いルーチンを終了する。この
ようにして、設定・検査装置23を使用して遊技用演算
処理装置200へ要求指令するコマンドの変更が行われ
る。
【0087】なお、変更した要求指令を操作者が忘れて
しまった場合に、要求指令をデフォルト値に戻す処理
は、設定・検査装置23のステップS75で要求指令と
してデフォルト値に戻すコマンドを入力し、それをPJ
1を介して遊技用演算処理装置200に送信する。遊技
用演算処理装置200はそのデフォルト値への変更指令
を受け取ると、予め記憶されているデフォルト値に要求
指令を変更し、設定変更完了の応答情報をPJ1を介し
て設定・検査装置23に送信する。このように、要求指
令の変更、デフォルト値の変更も含めて、上記ステップ
S75〜ステップS77、ステップS85〜ステップS
88、ステップS91〜ステップS94を実行すること
により、要求指令をデフォルト値に戻す処理が行われ
る。
【0088】<遊技用演算処理装置200のシステムリ
セット動作>次に、遊技用演算処理装置200のシステ
ムリセット動作について説明する。図14は、遊技用演
算処理装置200の状態遷移図であり、226〜229
は状態、230〜239は遷移線である。まず、電源投
入によってシステムリセットが発生(遷移線230)す
ると、管理ブロック200Bで自己診断と初期化処理を
実行し(状態226)、その結果がNG(遷移線23
1)であれば、所要の警報等を発生して待機状態に移行
し、OK(遷移線232、233)であれば、管理ブロ
ック200Bをアイドル状態(遷移線234:管理情報
要求の待ち受け状態)にするとともに、ブートROM2
12に格納されているブートプログラムを実行する(状
態228)。そして、ブート結果がNG(遷移線23
7)であれば、所要の警報等を発生して待機状態に移行
し、OK(遷移線238)であれば、ブートリセット
(遊技プログラムのスタートアドレス発生)を発生して
プログラムROM202に格納されている遊技プログラ
ムを実行し(状態229)、以降、ユーザ定期リセット
が発生(遷移線239)する度に遊技プログラムを繰り
返す。なお、遷移線235は、外部装置であるPJ1か
らの管理情報要求指令を表し、遷移線236はPJ1へ
の管理情報応答を表す。
【0089】図15は、図14の状態226で実行され
る管理ブロックシステムリセット動作のフローチャート
である。このフローチャートにおいて、システムリセッ
トが発生すると、まず、ステップS101でIDプロパ
ティRAM217の記憶内容を変数KDにセットし、ス
テップS102で変数KDに有効なデータ(有意デー
タ)が格納されている否かを調べる。今、IDプロパテ
ィRAM217がバッテリバックアップされていない場
合、すなわち、VCAP1にコンデンサC2が接続され
ていない場合(図8(a)または図8(b)参照)を想
定すると、システムリセット直後のIDプロパティRA
M217の記憶内容は消去されて“不定”となっている
から、この記憶内容をセットした変数KDのデータもま
た不定となり、結局、ステップS102の判定結果は
“NO”となる。一方、IDプロパティRAM217が
バッテリバックアップされている場合、すなわち、VC
AP1にコンデンサC2が接続されている場合(図8
(c)または図8(d)参照)を想定すると、システム
リセット直後のIDプロパティRAM217の記憶内容
は、固有IDを含む有意データになっているから、この
記憶内容をセットした変数KDのデータもまた有意デー
タとなり、結局、ステップS102の判定結果は“YE
S”となる。したがって、ステップS102における判
定動作は、IDプロパティRAM217のバッテリバッ
クアップの有無を判定する動作であるということもでき
る。
【0090】ステップS102の判定結果が“YES”
の場合、すなわち、IDプロパティRAM217のバッ
テリバックアップ有が判定された場合、ステップS11
0でセキュリティメモリ216の記憶内容を読み出し
て、それを変数SDにセットし、ステップS111で二
つの変数KD、SDの内容一致を判定する。この判定動
作は、バッテリバックアップされたIDプロパティRA
M217の記憶内容と、このIDプロパティRAM21
7の記憶内容のコピー元であるセキュリティメモリ21
6の記憶内容との一致を判定することに相当する。そし
て、この判定結果が“NO”となった場合は、バッテリ
バックアップ中のIDプロパティRAM217の記憶内
容が何らかの原因で変化(例えば、ビット化け)したこ
とを意味し、かかる記憶内容の変化は不正な行為に起因
することも有り得るから、ステップS112で異常警報
処理を行った後、ステップS109でNG処理(図14
の状態231)を行い、フローチャートを終了する。異
常警報処理としては、例えば、ランプ等による報知表
示、電子音や音声合成音等による報知音出力、異常を示
す信号の外部出力等がある。特に、異常を示す信号の外
部出力を行う場合、この信号を利用してポケベルの呼び
出しやE−mailの送信等を実行でき、在宅中や外出
中の管理者等に遅滞なく異常を通報できるので好まし
い。なお、ステップS109のNG処理においては、正
当な手続(例えば、所定の認証コードの入力や所定のス
イッチ操作)によって異常状態の解除が行われるという
条件の下に、自動的に、管理ブロック200Bのセキュ
リティメモリ216からIDプロパティRAM217へ
のデータコピーを実行し、その後、正常な状態と同様に
起動を開始するようにしてもよい。このようにすると、
ノイズ等による突発的な異常状態が発生しても、緊急避
難的に起動を開始することができる。
【0091】他方、ステップS111の判定結果がYE
Sの場合、すなわち、二つの変数KD、SDの内容が一
致した場合は、バッテリバックアップ中のIDプロパテ
ィRAM217の記憶内容が何ら変化しておらず、セキ
ュリティメモリ216の記憶内容と一致しているので、
ステップS103に進んで、管理ブロック200Bの自
己診断処理を行い、その自己診断結果がOK(ステップ
S104のYES判定)であれば、ステップS105で
管理ブロック200Bの初期化処理を実行し、初期化処
理の結果がOK(ステップS106のYES判定)であ
れば、ステップ107でブート起動(図14の状態22
8)を行い、ステップS108で管理ブロック200B
のアイドル(図14の遷移線234)に移行した後、フ
ローチャートを終了する。
【0092】<ブートプログラム>図16は上記ブート
起動(図14のステップ107参照)に応答して、遊技
ブロック200AのCPUコア201で実行されるブー
トプログラムの概略フローチャートを示す図である。ブ
ートプログラムを開始すると、まず、ステップS121
で自己診断等の初期化処理を実行し、ステップS122
でその結果を判定してOKの場合に、ステップS123
でユーザワークRAM123のプロテクト解除処理を行
う。ユーザワークRAM204のプロテクト解除処理と
は、先にも説明したように、CPUバス211に特定の
アドレス2325hと正論理のプロテクト解除設定情報
(発明の要旨に記載の他論理の情報に相当)DPを出力
するという処理である。この処理を行うことにより、プ
ロテクト回路205のレジスタ205bに正論理の情報
(プロテクト解除設定情報DP)がセットされ、以降、
プロテクト回路205のナンドゲート205cの出力信
号Sbの論理、すなわち、ユーザワークRAM204
の”CE”の論理がアクティブ論理(負論理)に維持さ
れる結果、CPUコア201からのユーザワークRAM
204への読み書きが継続的に許容(プロテクト解除)
されるというものである。
【0093】プロテクト解除処理を完了すると、次に、
ステップS124で遊技機の種別コードが“G”である
か否か、すなわち、ユーザワークRAM204の記憶情
報を電源オフ中も保持するタイプの遊技機(例えば、ス
ロットルマシン)であるか否かを調べる。そして、種別
コードが“G”でなければ、ステップS125でユーザ
ワークRAM204を初期化(オールゼロを書き込み)
した後、ステップS128でブートリセットを行って遊
技プログラムの実行を開始する。一方、種別コードが
“G”であれば、ステップS126でユーザワークRA
M204のリードベリファイチェック(記憶データを読
み出して検査する)を行い、ステップS127でチェッ
ク結果を判定してOKであれば、ステップS128でブ
ートリセットを行って遊技プログラムの実行を開始す
る。なお、ステップS127またはステップS122の
判定結果がOKでない場合はシステムに異常があるの
で、遊技プログラムを実行せずに所定の待機状態(ブー
トループ)に移行する。
【0094】図17はユーザワークRAM204のプロ
テクト解除とプロテクト設定の概念図であり、ステップ
S131は遊技機10の電源投入を、ステップS131
aは上記ブート処理を、ステップS133はブート処理
の正常終了後に周期的(例えば1ms周期)に実行され
る遊技処理を、ステップS134aは電源オフ操作また
は停電等の発生を、それぞれ示している。既述のとお
り、ブート処理では、CPUコア201からCPUバス
211へ特定のアドレス2325hと正論理のプロテク
ト解除設定情報DPを出力し、プロテクト回路205の
レジスタ205bに正論理のプロテクト解除設定情報D
Pをセットすることにより、プロテクト回路205のナ
ンドゲート205cの出力信号Sbの論理、すなわち、
ユーザワークRAM204の”CE”の論理をアクティ
ブ論理(負論理)に維持する。その結果、CPUコア2
01からのユーザワークRAM204への読み書きが継
続的に許容(プロテクト解除)される(ステップS13
2a)。したがって、遊技機10の電源オン後は、ユー
ザワークRAM204へのCPUコア201からのアク
セス(読み書き)を支障なく行うことができる。
【0095】一方、プロテクト回路205のレジスタ2
05bにセットされた正論理のプロテクト解除設定情報
DPは、遊技機10に電源が供給されている間だけ保持
される。これは、当該レジスタ205bが揮発性の記憶
デバイスであるからである。したがって、遊技機10の
電源オフ後は、プロテクト回路205のレジスタ205
bの記憶情報(正論理のプロテクト解除設定情報DP)
が失われるから、仮に、電源オフ期間中において、何ら
かの方法でユーザワークRAM204の”WE”また
は”OE”に印可するWR信号またはRD信号をアクテ
ィブ論理にしたとしても、レジスタ205bの内容が初
期値(負論理)に復帰しているから、ナンドゲート20
5cの出力信号Sbの論理が「正論理」となり、ユーザ
ワークRAM204に対する書き込みおよび読み出しの
いずれも不可能となる結果、電源オフ期間中のユーザワ
ークRAM204の保持データを不正なアクセスから保
護することができ、バッテリバックアップされたユーザ
ワークRAM204のセキュリティを向上することがで
きるのである。
【0096】以上のとおり、本実施の形態によれば、バ
ッテリバックアップされたユーザワークRAM204を
有する遊技用演算処理装置200において、電源オフ期
間中におけるユーザワークRAM204の記憶内容の読
み取りや、書き換えを困難にすることができる。したが
って、電源オフ直前の遊技制御情報を次回の電源オンま
でユーザワークRAM204に保持するタイプの遊技機
に適用して、セキュリティの向上に寄与する有益な技術
を提供することができる。
【0097】本発明の実施の形態は、上記例示に限定さ
れず、以下に述べるような各種の変形実施が可能であ
る。 (a) プロテクト回路205のレジスタ205bは、
例えば、EEPROMのような不揮発性の記憶デバイス
であってもよい。この場合、不揮発性のレジスタは電源
がオフになっても記憶情報をそのまま保持するため、電
源オフの検出信号(例えば、図5の電源断割込み信号P
WR)を利用して、CPUコア201に割込み(好まし
くは優先度の高いノンマスカブル割込み)をかけ、その
割り込みプログラムで不揮発性レジスタに「負論理」の
情報を書き込んで初期化する必要がある。 (b) 電源オフ期間中のプロテクト対象の記憶デバイ
スは、ユーザワークRAM204に限定されない。要
は、バッテリバックアップされた記憶デバイスであっ
て、電源オフ期間中にその記憶内容が読み取られたり、
書きかえられたりするとホールや遊技者に不正な利益を
与え、または、損害を与える可能性のある記憶デバイス
であればよく、例えば、管理ブロックBに設けられたI
DプロパティRAM217をプロテクト対象としてもよ
い。但し、この場合は、IDプロパティRAM217を
CPUコア201から直接アクセスできないので、管理
ブロックBの制御部216からプロテクト回路205の
レジスタ205bに正論理のプロテクト解除設定情報D
Pをセットするようにし、且つ、そのプロテクト回路2
05の出力信号(ナンドゲート205cの出力信号S
b)をIDプロパティRAM217の”CE”に与える
ようにすればよい。 (c) 上記実施の形態では、プロテクト対象の記憶デ
バイス(例えば、ユーザワークRAM204)の”C
E”の論理を操作して、プロテクトの設定や解除を行っ
ているが、これに限定されない。要は、当該記憶デバイ
スのアクセスを禁止できればよく、例えば、”WE”の
論理を操作(書き込みプロテクトの設定/解除)した
り、”OE”の論理を操作(読み出しプロテクトの設定
/解除)したり、または、その両方を操作してもよい。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、遊技制御を司る遊技制
御手段と、前記遊技制御手段の遊技制御情報を保持する
保持手段と、前記保持手段の保持内容をバッテリバック
アップするバックアップ手段と、電源オフに応答して前
記保持手段の読み取りおよび(または)書き込みを禁止
する禁止手段と、電源オンに応答して前記禁止を解除す
る解除手段とを備えたので、電源オフの検出時点から電
源オンの検出時点までの間、バッテリバックアップされ
た保持手段に電源オフ直前の遊技制御情報が保持される
とともに、同遊技制御情報の読み取りおよび(または)
書き込みが禁止される。したがって、バッテリバックア
ップされた保持手段に対するアクセスを電源オフの期間
中、継続して禁止することができ、例えば、次回の電源
オンまで遊技制御情報を保持するタイプの遊技機に適用
して、そのセキュリティを向上できるという有益な効果
を有する遊技用演算処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技店の全体構成を示すブロック図である。
【図2】PJ1(遊技情報収集装置1)のブロック図で
ある。
【図3】PJ2(遊技情報収集装置2)のブロック図で
ある。
【図4】遊技機の正面図である。
【図5】遊技制御装置の構成を示すブロック図である。
【図6】遊技用演算処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図7】ユーザワークRAMおよびプロテクト回路を含
む遊技用演算処理装置の要部構成図である。
【図8】遊技用演算処理装置の端子群に割り当てられた
二つのバッテリバックアップ端子(VCAP0およびV
CAP1)の使い方を示す図である。
【図9】PJ1(遊技情報収集装置1)のプログラムを
示すフローチャートである。
【図10】遊技用演算処理装置のチェック処理サブルー
チンプログラムを示すフローチャートである。
【図11】イベント処理サブルーチンプログラムを示す
フローチャートである。
【図12】設定・検査処理のサブルーチンプログラムを
示すフローチャートである。
【図13】設定処理のサブルーチンプログラムを示すフ
ローチャートである。
【図14】遊技用演算処理装置の状態遷移図である。
【図15】管理ブロックのシステムリセット動作のフロ
ーチャートである。
【図16】ブートプログラムのフローチャートである。
【図17】ユーザワークRAMのプロテクト解除とプロ
テクト設定の概念図である。
【符号の説明】
C1 コンデンサ(バックアップ手段) CE チップイネーブル端子 D1 ダイオード(バックアップ手段) DP 正論理のプロテクト解除設定情報(他論理の情
報) OE 書き込みイネーブル端子 RD メモリ読み出し信号(制御信号) WE 読み出しイネーブル端子 WR メモリ書込み信号(制御信号) 200 遊技用演算処理装置 201 CPUコア(遊技制御手段) 204 ユーザワークRAM(保持手段、半導体記憶デ
バイス) 205 プロテクト回路(禁止手段、解除手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技制御を司る遊技制御手段と、 前記遊技制御手段の遊技制御情報を保持する保持手段
    と、 前記保持手段の保持内容をバッテリバックアップするバ
    ックアップ手段と、 電源オフに応答して前記保持手段の読み取りおよび(ま
    たは)書き込みを禁止する禁止手段と、 電源オンに応答して前記禁止を解除する解除手段と、 を備えたことを特徴とする遊技用演算処理装置。
  2. 【請求項2】 前記保持手段は、 読み出しイネーブル端子、書き込みイネーブル端子およ
    びチップイネーブル端子を有する半導体記憶デバイスで
    あって、 前記禁止手段および解除手段は、 該各端子に対する制御信号の経路を断接して前記保持手
    段の読み取りおよび(または)書き込みの禁止と解除を
    行うことを特徴とする請求項1記載の遊技用演算処理装
    置。
  3. 【請求項3】 遊技制御を司る遊技制御手段と、 前記遊技制御手段の遊技制御情報を保持する保持手段
    と、 前記保持手段の保持内容をバッテリバックアップするバ
    ックアップ手段と、 電源オフに応答して前記保持手段の読み取りおよび(ま
    たは)書き込みを禁止する禁止手段と、 電源オンに応答して前記禁止を解除する解除手段と、 を備え、 前記禁止手段および解除手段は、 電源オフに応答して一論理の情報を保持するとともに、
    電源オンに応答して他論理の情報を保持し、 前記保持手段は前記一論理の情報に基づいて読み取りお
    よび(または)書き込みの動作を禁止するとともに、前
    記他論理の情報に基づいて読み取りおよび(または)書
    き込みの動作禁止を解除する、 ことを特徴とする遊技用演算処理装置。
  4. 【請求項4】 前記一論理の情報は負論理の情報である
    ことを特徴とする請求項3記載の遊技用演算処理装置。
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