JP2001129075A - 無機結晶を含有する医用カテーテル。 - Google Patents
無機結晶を含有する医用カテーテル。Info
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Abstract
る。 【解決手段】 ポリウレタン中に無機結晶を含有させた
無機結晶複合材料からなる医用カテーテル及び成形方法
により達成される。
Description
ーンを有するバルーンカテーテルなどの医用カテーテル
に関するものである。
医療に於いて有用性が増すと共に機能向上のための改良
が盛んに行われている。
は、冠動脈などの血管の狭窄部を拡張する経皮的冠動脈
血管形成術(PTCA)や末梢血管などの狭窄部を拡張
する経皮的血管形成術(PTA)また、大動脈バルーン
ポンピング(IABP)などがある。
テルでは、シャフト部でトラッカビリティー(追従性)
やプッシャビリティー(力伝達性)、及び細径が求めら
れ、バルーン部で高い耐圧性及びノンコンプライアント
性(寸法安定性)と同時に、柔軟性やバルーンを折りた
たんだ際の小径化(ロープロファイル化)が求められ
る。
ウレタンが挙げられる。ポリウレタンは、生体適合性に
優れ分子設計の自由度が大きく可塑剤を添加しなくても
柔軟であるため、人工臓器(心臓、皮膚、肝臓)や心臓
弁、ペースメーカー被覆材をはじめとし、カテーテルや
バルーンカテーテル用のバルーンなど医用材料として用
いられている。
ルーンは柔軟性や弾性に優れるものの耐圧性や寸法安定
性に乏しく、PTCAやPTA、あるいはIABPに用
いるには不充分である。
開平6−238004、特開平4−144572が挙げ
られる。前者の技術は硬質ウレタンの編組を埋め込んだ
ポリウレタン三層構造のバルーンであり、後者はポリウ
レタンの外層と結晶性プラスチックからなる内層を有す
る二層構造のバルーンである。
なる内層と高弾性ウレタン繊維(スパンデック)の素線
と高剛性繊維(ケブラー)の素線を用いた編組からなる
中間層とそれを覆うポリウレタンからなる外層の三層か
ら構成された編組による補強バルーンであり、後者の技
術はセグメント化ポリウレタンからなる外層と結晶性プ
ラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド)からなる内層の二層で構成された補強バルーンであ
る。
し出し機により中空の細径チューブ(パリソン)を成形
し、そのパリソンをガラス転移温度(Tg)より10℃
〜30℃高めの温度で加熱しながら軸方向及び、円周方
向に延伸し配行させる方法(2軸配行成形法)でバルー
ンを作成している。
は耐圧性、寸法安定性に影響を及ぼす引張強度及び伸び
は向上するもののバルーンの膜部分が厚くなり、柔軟性
やロープロファイル化に於いて満足のいくバルーンを得
るには至っていない。
高弾性ウレタン繊維(スパンデック)の素線と高剛性繊
維(ケブラー)の素線を用いた編組からなる中間層と、
それを覆うポリウレタンからなる外層の三層で構成され
た編組による補強バルーンの場合、中間層が素線を多数
束ねた繊維(フィラメント)をループ上に折り返しなが
ら編んだものでありフィラメントが相当厚い上、折り返
し部分はフィラメントが重なり合うため更に厚くなる。
その編組をポリウレタンで内外層を覆うため概ね150
から200μmと非常に厚みのあるバルーンとなる。ま
た、そのフィラメントの影響から折り畳み難くい上、表
面に凹凸が生じる問題もある。
結晶性プラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポ
リアミド)からなる内層の二層で構成された補強バルー
ンの場合、前者の従来技術に比べフィラメント層を有し
ない分だけ厚みは薄いもののミクロ相分離構造を有する
セグメント化ポリウレタンは強度的に弱くその分、内層
を厚くする必要があり、外層と合わせるとバルーンの膜
部分は実用上130μm以上と単層に比べかなり厚くす
る必要がある。
安定性を向上させる方法を行っているためバルーンの膜
部分が厚くなり、素材自身の柔軟性が損なわれると共に
ロープロファイル化が困難である問題を有している。
れたバルーンはバルーン直胴部が最も薄肉でショルダー
に向かって厚みを増し、カテーテル先端およびディスタ
ルチューブとの接続部(バルーン両端直管部)は特に厚
くなる成形上特有の特徴を有する。これらにより組上げ
られたバルーンカテーテルはバルーンを折りたたむ際に
ショルダー部が角張り太くなり、ロープロファイル化の
妨げとなる問題を有する。
ーテルを組上げる際のボンディング部分でもあり、相乗
的に硬くなる問題を有する。特にカテーテル先端の柔軟
性はカテーテルの操作性を左右する重要な部分でありバ
ルーン両端直管部を薄くできる成形方法が望まれてい
る。
ティング法、キャスト法、ブロー成形法や遠心充填法な
どがある。これらの成形方法を用いれば各部位の膜厚が
均一で、更に各部位の膜厚を制御することが可能である
が、医用カテーテル、特にバルーン部分は2軸方向に延
伸し高度に配行させることで引張強度を向上させてお
り、ディッピング法やコーティング法、キャスト法、ブ
ロー成形法や遠心充填法など配行しない成形方法では引
張強度が低いバルーンしか得られない問題点から用いら
れていない。
に関わる問題点は、本発明による、ポリウレタン中に無
機結晶を含有させた無機結晶複合材料からなる医用カテ
ーテル及びその無機結晶複合材料を用いた医用カテーテ
ルの成形方法により解決される。
るほうが本発明の効果を発現しやすい。
晶を表1に組成別に分類して例示する。また、無機結晶
の内、層状構造を有する層状結晶を表2に、さらに層間
にイオンを含むイオン交換性層状結晶を表3に、その他
で層間化合物を形成する層状結晶を表4に、それぞれの
代表的な無機結晶を一例として示す。
が、バルーン部分には表2、表3、表4に示す無機結晶
を含有させた無機結晶複合材料を用いるのが本発明の効
果を発現しやすく好ましい。
よりイオン交換(有機化)し得た無機結晶複合材料、例
えば、有機化したモンモリロナイトを用いた場合の無機
結晶複合材料は、その無機結晶が0.5ナノメートルか
ら100ナノメートルのナノオーダーで単分散させる事
が出来、同じ含有量に対しナノ分散では無機結晶の全表
面積の増大と粒子間距離の減少により無機結晶とポリマ
ー分子、さらには無機結晶どうしのイオン結合等による
相互作用がより増大され、優れた補強効果が得られる。
よって、インターカレーションが容易に行え、無機結晶
が単分散しうるイオン交換性層状結晶が本発明に用いら
れる無機結晶としては好ましく、ケイ酸塩は比較的有機
化しやすく単分散させやすいため本発明に於いてより好
ましい材料である。
ースとなるポリマー種やポリウレタン合成に於ける出発
原料及び、含有させる無機結晶の組み合わせにより上限
が異なる。特に、ポリウレタンは無機結晶の存在によっ
てウレタン架橋反応が大きく影響を受けるため上限の限
定は難しい。例えば、無機結晶にモンモリロナイト、ナ
ノシリカ、ミクロシリカを用いた場合の無機結晶複合材
料の無機結晶含有率と引張強度の関係を求めた結果を図
1に示すが、モンモリロナイトの場合、無機結晶含有率
が60%付近の場合が最も補強効果が高い。また、ナノ
シリカでは50%付近が最も補強効果が高く、ミクロシ
リカの場合は40%付近が最も補強効果が高い。この様
にベースとなるポリマー種が同じ場合であっても含有さ
せる無機結晶の種類により上限が異なる。当然ながらベ
ースのポリマー種やポリウレタン合成に於ける出発原料
が異なれば、同じ無機結晶を用いても補強効果の上限は
異なってくる。
率は、無機結晶の種類によって好ましい範囲を一概に規
定することはできないが、一般に1〜85%が好まし
い。前記一例に限れば、ポリウレタン中の無機結晶の含
有率による補強効果の上限は、60%(モンモリロナイ
ト)及び、50%(ナノシリカ)、40%(ミクロシリ
カ)であると言えるが、引張強度が未含有より低下する
含有率はそれぞれ約80%、75%、70%以上であ
り、補強効果が得られる上限はそれぞれ約80%、75
%、70%以下であるとも言える。尚、上記はポリウレ
タン一組成とモンモリロナイト、ナノシリカ、ミクロシ
リカの例であって、ベースのポリマー種やポリウレタン
合成に於ける出発原料が変われば、無機結晶複合材料の
無機結晶含有率と引張強度の関係も当然ながら変わる。
ける下限域についても同様に、ベースとなるポリウレタ
ンおよび含有させる無機結晶の組み合わせにより変わり
限定は難しいが、例えば、図1の無機結晶にモンモリロ
ナイトを用いた無機結晶複合材料の無機結晶含有率と引
張強度の関係を求めた結果から引用すると無機結晶の含
有率は1%以上、好ましくは2%以上であり、1%未満
では、引張強度が十分ではない傾向がある。尚、上記は
ポリウレタン一組成とモンモリロナイトの一例であっ
て、ベースのポリマー種やポリウレタン合成に於ける出
発原料が変われば、同じ無機結晶を用いても補強効果の
下限は異なってくる。
したノンコンプライアントバルーンを得る場合は、耐圧
性および寸法安定性に有利なポリウレタン組成物に無機
結晶を単分散させた無機結晶複合材料を用いて、バルー
ンを作成すれば無機結晶の補強効果により引張強度が向
上し、優れた耐圧性及び寸法安定性を有するノンコンプ
ライアントバルーンを得ることができる。
強度を向上させたバルーンを得る場合は、十分な柔軟性
を有するポリウレタン組成物、例えば、ポリウレタンに
ソフトセグメントの配合率を増やした組成比物と含有に
よる伸びの低下が少ない無機結晶を選択し作成した無機
結晶複合材料を用いてバルーンを作成すれば、伸びや柔
軟性を維持したまま引張強度を向上させたコンプライア
ントバルーンを得ることができる。
条件との無機結晶複合材料の組み合わせによりバルーン
の拡張圧力とバルーンの寸法変化の挙動(コンプライア
ント特性)をも制御したバルーンを得ることが可能であ
る。
て故意に寸法安定性を低下させたコンプライアントバル
ーンを作成する。なお、その寸法変化は、無機結晶の選
択、配合率、ポリウレタン出発原料等の最適化により6
kg/cm2から10kg/cm2に加圧した際のバルー
ンの拡張径変化が5〜10%以内となるように調整す
る。そして、ステントを用いる最終径、例えば、φ3〜
4mmで最高に配向された状態(延伸限界)になるよう
にすることで最終径に於いてノンコンプライアントバル
ーンに変貌する。
ンプライアントからノンコンプライアントに変わるよう
な特性を有するバルーンについて説明したが、当然なが
ら、コンプライアントバルーンやノンコンプライアント
バルーン、また、セミコンプライアントバルーンも無機
結晶の選択、配合率、ベースのポリマー種やポリウレタ
ン出発原料等の最適化により設計できることは言うまで
もない。
混練し含有させる方法、例えば、二軸押し出し機で混練
する方法やプラストミルで混練する方法など、また、反
応過程で無機結晶を含有させる方法や、ポリオールに分
散させる方法、また、ポリマーと無機結晶を溶媒系内で
分散させる方法があり、これら無機結晶の分散に適した
方法を選択し用いれば良い。
としては、シラン処理を行う方法やカップリング剤を用
いる方法、さらに、層間挿入法(インターカレーション
やデインターカレーション)による方法、例えば、モノ
マー挿入後重合法やポリマー挿入法などを選択し用いれ
ば良い。特に、イオン交換性層状結晶の場合、インター
カレーションを用いると無機結晶が単分散しナノオーダ
の分散が得られ補強効果の良好な無機結晶複合材料が得
られる。
ンとイオン交換性層状結晶による無機結晶複合材料の合
成方法として一例を挙げて説明すると、モンモリロナイ
トにアンモニウムイオンで有機化した無機結晶を両末端
に水酸基を有する水添ポリブタジエンに溶融混合させ無
機結晶を単分散させた後、ジイソシアネートと反応を行
うことで無機結晶複合材料を得ることができる。
ン交換性層状結晶のイオン交換容量は、20ミリ当量/
100g以上のものが好ましい。それ以下では層間に有
機分子を取り込ませるのが困難となる。例えば、スメク
タイトは60〜120ミリ当量/100gであり、バー
ミキュライトは100〜165ミリ当量/100gであ
る。これらは、n−アルキルアミン塩酸塩の水溶液と接
触させるだけでイオン化したアンモニウムイオンとイオ
ン交換(有機化)し有機分子の取り込みを容易とする。
い無機結晶に対しては、例えば、電荷密度が1.0価で
ある白雲母は塩化バリウム溶液と120℃で反応させる
ことでイオンの交換が容易になるなど、各層状結晶の特
徴、性質に合わせた前処理を選択し有機化を行えば良
い。
も、例えば、ヘキサン溶液中でn−ブチルリチウムを反
応させる方法、あるいは、強い還元剤を用いて結晶層内
の還元とアルカリイオンのインターカレーションを同時
に行う方法など、各層状結晶に適した方法を選択し有機
化すれば良い。
ば、ポリウレタンの場合、ポリウレタンが2種以上のポ
リマーからなるポリウレタン系ブレンド、或いはポリウ
レタン系ポリマーアロイ、或いはポリウレタン系モレキ
ュラーコンポジット、或いは共重合ポリウレタン、或い
はセグメント化ポリウレタンであっても良い。
シアネートからなるソフトセグメントとグリコールとジ
イソシアネートにより構成させるハードセグメントを備
えた熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)であ
っても良い。
(完全TPU)であっても、不完全熱可塑タイプ(不完
全TPU)であっても、あるいは、熱硬化性ポリウレタ
ン系エラストマーで注型、または、混練型であっても良
い。
グメントとハードセグメントとがミクロ相分離構造を形
成しミクロ不均質な分子の集合状態をポリマー表面に形
成するもの、例えば、ポリエーテル系TPUとジメチル
シロキサンとのブロック共重合体やポリウレタンブロッ
クとポリジアルキルシロキサンブロックの共重合体など
を示す。
例えば、ポリエーテル系ポリオールであるポリプロピレ
ングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(P
EG)、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PT
MG)など、また、ポリエステル系ポリオールであるポ
リエチレンアジペート(PEA)やポリジエチレンアジ
ペート(PDA)、ポリプロピレンアジペート(PP
A)、コポリエステル(PEAとPDAのランダム共重
合体)などとジイソシアネート、例えば、4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)や4,4’
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MD
I)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HM
DI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)など
からなるソフトセグメントとグリコール、例えば、エチ
レングリコール(EG)や1,4−ブチレングリコール
(BG)、1,6−ヘキサンジオール(HD)、ビスヒ
ドロキシエトキシベンゼン(BHEB)などとジイソシ
アネートにより構成されるハードセグメントにより組み
立てられたものなどを示す。
ソシアネート基と水酸基の当量比(NCO/OH、R
値)が1以下のものを示す。
ーとは、例えば、ポリメリックポリオールなどと、ジイ
ソシアネートなどからなるイソシアネート基末端プレポ
リマーを架橋剤として単量体ポリオールやジアミンで高
分子化させたものなどを示す。
種々のポリマーを種々の配合率で、また、それらに適し
た含有方法で合成した無機結晶複合材料を用いてバルー
ンやシャフトを作成することで、従来の技術の延長線上
では達成し得なかった性能及び特性を持つバルーンやシ
ャフトを得ることを見出した。
法により行われていたが、ポリオール、ジイソシアネー
ト、グリコールの各々の配合量とその品種の組合わせに
より様々な特徴を持つポリウレタンが合成可能で、更
に、それらポリウレタンの設計上の自由度と本発明の無
機結晶の含有による補強により、従来法以外の方法、例
えば、ディッピング法やコーティング法、キャスト法、
ブロー成形法や遠心充填法などによるバルーン及びシャ
フトの成形が可能となった。
膜厚が均一で、更に各部位の膜厚を制御することが可能
であり、本発明の無機結晶の含有による補強効果により
未配行でも引張強度の優れたバルーンやシャフトが得ら
れる。
らなる無機結晶複合材料や不完全TPUからなる無機結
晶複合材料を用い、ディッピングやコーティング法によ
りバルーンの形状を形成した後、キュアリング等により
反応を完結させる成形方法などにより各部位の膜厚が均
一で引張強度の優れたバルーンやシャフトを得ることが
出来る。
能架橋剤であるトリアリルイソシアネート、ジエチレン
グリコールジメタアクリレート等を混入したポリウレタ
ンからなる無機結晶複合材料をディッピングやコーティ
ング法によりバルーンの形状を形成し、これを放射線照
射してポリウレタンの架橋を行う成形方法などにより各
部位の膜厚が均一なバルーンやシャフトを得ることが出
来る。
ジカル重合によるTPUの分子間架橋を促す方法であれ
ばその他の手段を用いてもかまわない。また、熱硬化や
電子線硬化(EBC)、また、紫外線硬化(UV)など
のプロセスにより反応を完結させる成形方法であっても
かまわない。
ば、ディッピングの場合、ディッピング回数とそのディ
ッピング浴槽からの引き上げ速度により膜厚が制御で
き、また、マスキングの応用により各部位の膜厚を任意
の厚さに制御することが容易に出来る。
形法以外のディッピング法やコーティング法、キャスト
法、ブロー成形法や遠心充填法などの成形方法が可能と
なり、カテーテルの操作性を左右する部分であるバルー
ン両端直管部が薄いバルーンやシャフトを得ることが可
能となる。
lを混合した80℃の酸性水溶液にステアリルアミン1
1.0gを溶解した溶液に、モンモリロナイト20gを
80℃の水2000mlに分散させた水溶液を一気に混
合し、有機化されたモンモリロナイトの沈殿を得た。そ
の沈殿を80℃の水で洗浄液が中性になるまで、また
は、洗浄液のpHが6〜7になるまで洗浄した後,乾
燥、粉砕し得た有機化モンモリロナイト7gを水添ポリ
ブタジエン(シェルジャパン製、KLPL2203)1
00gに80℃で4時間溶融混合させた。その後、MD
I26gと80℃で2時間溶融混錬することで末端にイ
ソシアネートを有するプレポリマーを得た。そのプレポ
リマーに1,4−ブタンジオール4.76gを加え18
0℃で10分溶融混錬し、ポリウレタン系エラストマー
無機結晶複合材料(モンモリナイト5%)を得た。
材料(モンモリナイト5%)をプレス機で、厚さ0.1
5mmのシートを作成し、2軸延伸装置で縦4倍、横4
倍の倍率で同時延伸することで著しく配向したフィルム
を得た。その物性を評価した結果、引張強度は、115
6kg/cm2で、伸びが105%であった。
4μm)86.9gをメチルエチルケトン(MEK)5
00gに分散させた分散液をPTMG(分子量300〜
1000)100gに混合した後、蒸発によりMEKを
除去した。その分散液にMDI26gを加え80℃で2
時間溶融混錬することで末端にイソシアネートを有する
プレポリマーを得た。そのプレポリマーに1,4−ブタ
ンジオール4.7gを加え180℃で10分溶融混錬
し、ポリウレタン系エラストマー無機結晶複合材料(ミ
クロシリカ40%)を得た。
材料(ミクロシリカ40%)をプレス機で、厚さ0.1
5mmのシートを作成し、2軸延伸装置で縦2倍、横2
倍の倍率で同時延伸することで著しく配向したフィルム
を得た。その物性を評価した結果、引張強度が1300
kg/cm2で、伸びが104%であった。
ノメートル)32.6gをメチルエチルケトン(ME
K)500gに分散させた分散液をPTMG(分子量3
00〜1000)100gに混合した後、蒸発によりM
EKを除去した。その分散液にMDI26gを加え80
℃で2時間溶融混錬することで末端にイソシアネートを
有するプレポリマーを得た。そのプレポリマーに1,4
−ブタンジオール4.7gを加え180℃で10分溶融
混錬し、ポリウレタン系エラストマー無機結晶複合材料
(ナノシリカ20%)を得た。
材料(ナノシリカ20%)をプレス機で、厚さ0.15
mmのシートを作成し、2軸延伸装置で縦2.5倍、横
2.5倍の倍率で同時延伸することで著しく配向したフ
ィルムを得た。その物性を評価した結果、引張強度が1
000kg/cm2で、伸びが106%であった。
レタン系エラストマー無機結晶複合材料を一軸押出機を
用いてパリソンを作成した。各々のパリソンをバルーン
径2.5mmの金型にセットし、150℃に加熱しなが
ら軸方向に2〜4倍に延伸し、その状態で内部に圧力を
かけて金型サイズまで膨らませバルーンを作成した。
測定した結果は図2に示すように、バルーン初期径2.
4mmを3.0mmまで拡張した際の所要圧力及びバル
ーン破裂時の所要圧力は、モンモリロナイト5%の場合
で、所要圧力が19kg/cm2、破裂時の所要圧力が
21kg/cm2であった。また、ナノシリカ20%の
場合で所要圧力が、21.5kg/cm2、破裂時の所
要圧力が22kg/cm2で、ミクロシリカ40%の場
合は、24kg/cm2でバルーンが破裂し、その時の
バルーン径は2.88mmであった。
架橋剤であるトリアリルイソシアネート、ジエチレング
リコールジメタアクリレート等を混入した熱硬化性ポリ
ウレタンからなるモンモリナイト5%含有の無機結晶複
合材料をガラス製のバルーン金型管の内面にディッピン
グ法により塗布しバルーンの形状を形成した。これを金
型ごと放射線照射してポリウレタンの架橋を行い完全硬
化後、バルーン部分を減圧により金型より剥離しバルー
ンを得た。
た結果、平均膜厚が0.025mmで最大膜厚0.02
7mm、最小膜厚0.024mmと各部均等な膜厚を有
するバルーンが得られた。
性、特に抗血栓性に優れ柔軟性に富むものの耐圧及び寸
法安定性に劣る。従来技術では耐圧及び寸法安定性を向
上させるために補強層を追加するためバルーンの膜部分
を厚くなり、柔軟性が損なわれると共にロープロファイ
ル化が困難である問題があったが、本発明では、無機結
晶を含有するポリウレタン無機結晶複合材料を用いるこ
とでポリウレタン単層でも耐圧及び寸法安定性を向上さ
せることが出来る。
クス及びケブラーからなる編組層を有することなく、ま
た、ポリウレタンにPET等の内層を有することなく、
ポリウレタン単層で耐圧及び寸法安定性の向上させるこ
とが出来る。
ンは折り畳んだ際、ショルダー部が角張ばりロープロフ
ァイル化の妨げの原因になる。更には、バルーン両端直
管が局部的に硬くなり操作性に劣る問題があったが、本
発明の成形方法ではポリオール、ジイソシアネート、グ
リコールの各々の配合量とその品種の組合わせと無機結
晶の含有による効果によって従来の成形技術と異なる、
例えば、ディッピング法やコーティング法、キャスト
法、ブロー成形法や遠心充填法などによる成形が可能と
なる。
により成形したバルーンは全ての部位に於いて厚みを均
一にすることができ、また、各部位の厚みの制御も可能
である。このことからロープロファイル化や操作性に富
むバルーンを得ることが出来る。
を示すグラフである。
性を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリウレタン中に無機結晶を含有させた
無機結晶複合材料からなる医用カテーテル。 - 【請求項2】 無機結晶が層状結晶であることを特徴と
する請求項1に記載の無機結晶複合材料からなる医用カ
テーテル。 - 【請求項3】 医用カテーテルがバルーンを有するバル
ーンカテーテルであることを特徴とする請求項1、ある
いは2に記載の医用カテーテル。 - 【請求項4】 請求項1、2、3記載の無機結晶複合材
料を用いた医用カテーテルの成形方法。
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---|---|---|---|
JP31853099A JP2001129075A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | 無機結晶を含有する医用カテーテル。 |
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JP31853099A JP2001129075A (ja) | 1999-11-09 | 1999-11-09 | 無機結晶を含有する医用カテーテル。 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001129075A true JP2001129075A (ja) | 2001-05-15 |
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Cited By (5)
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