JP2001128662A - 診断検査用細胞に長期安定性をもたらす組成物 - Google Patents

診断検査用細胞に長期安定性をもたらす組成物

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JP2001128662A JP2000275711A JP2000275711A JP2001128662A JP 2001128662 A JP2001128662 A JP 2001128662A JP 2000275711 A JP2000275711 A JP 2000275711A JP 2000275711 A JP2000275711 A JP 2000275711A JP 2001128662 A JP2001128662 A JP 2001128662A
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JP2000275711A
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Dolores M Berger
エム. バーガー ドロレス
A Yuashisu Daretta
エー. ユアシス ダレッタ
William A Nussbaumer
エー. ナスバウマー ウイリアム
Anne B Brown
ビー. ブラウン アン
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臨床標本(すなわち、生物学的試料中の細
胞)を輸送用およびその後の診断検査用に安定化する方
法および組成物を提供すること。 【解決手段】 この組成物は、具体的には細胞の核酸を
オリゴヌクレオチド捕獲および検出用プローブとハイブ
リダイズさせるために完全に維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輸送用およびその
後の診断検査用の試料(たとえば、生物学的試料中の臨
床標本など)中の細胞を安定化させるための方法および
組成物に関する。細胞を安定化させる組成物は、具体的
にオリゴヌクレオチド捕獲および検出プローブとハイブ
リダイゼーションさせるために核酸を完全に維持するこ
とができる。
【0002】
【従来の技術】感染症および性行為感染症の診断検査
は、次第により迅速かつより正確な結果を求めるように
なってきた。核酸プローブ技術によって、より特異性が
高く、より主観性の少ない、時間と結果の障壁を破る迅
速な診断検査が可能になった。核酸プローブアッセイ
は、生育に基づく生化学アッセイよりも迅速で、免疫学
に基づくアッセイよりも特異的である一方、標的試料を
無傷で輸送するという独特の問題を抱えている。さら
に、ある場所で採取され、別の場所で検査することが可
能な試料は、適切に扱わないと特に核酸が変性を受けや
すい。
【0003】ハイブリダイゼーションおよび捕獲による
核酸検出は、病気の宿主に適用されてきた。特に、従来
の方法では時間がかかり過ぎ、迅速な治療が極めて重要
で、および/またはその疾患を保健機関に報告する義務
がある感染性疾患に有用である。Trichomona
s vaginalis膣炎(トリコモナス症)は、報
告の義務のある性行為感染症で、米国において毎年約3
00万人の女性が罹っている。さらに、細菌性膣炎(B
V)およびカンジダ症による膣疾患は、女性が治療を求
める2つの最も一般的な理由である。これら3種の別々
の疾患の症状は共通性があり、したがって適切かつ特定
の薬物療法を処方する前に鑑別診断を下す必要が生じ
る。迅速かつ正確な診断は、BVおよびトリコモナス症
の妊婦の場合早産および低出生時体重児と関係があるの
で、特に重要である。さらに、BV陽性の妊婦は絨毛羊
膜症、羊水感染症、および産褥感染合併症に罹りやす
い。BVはまた、骨盤内炎症性疾患、分娩後子宮内膜
炎、菌血症、卵管炎などに関連がある。膣炎の適切な診
断および治療には、原因微生物を同定し、適切な抗菌治
療を明確にすることが必要である。
【0004】米国特許第5,654,418号に記載さ
れたAffirm VPIII核酸ハイブリダイゼーシ
ョンアッセイは、1本の膣スワブによって膣トリコモナ
ス(T.vaginalis)、膣ガードネレラ(G.
vaginalis)またはカンジダアルビカンス
(C.albicans)を検出する能力があるので、
膣炎の診断に著しい進歩をもたらした。このスワブを、
生物を溶解して核酸を遊離させる溶解溶液中において高
温でインキュベートする。その後緩衝溶液をこの試料に
添加する。次にこの試料溶液を特異的捕獲プローブでそ
れぞれ誘導体化された1組のナイロンビーズとインキュ
ベートする。rRNAは捕獲ビーズにハイブリダイズ
し、これを次にビオチン化検出オリゴヌクレオチドプロ
ーブを含む溶液とインキュベートする。この検出プロー
ブはrRNA中の別の領域とハイブリダイズする。この
ビーズを酵素を含むウェルに移す。ビオチン化検出プロ
ーブがrRNAとハイブリダイズしている場合、この酵
素はビオチンと結合する。ビーズにrRNAがハイブリ
ダイズしていない場合は、酵素が結合するビオチン化検
出プローブは存在しない。最後に、このビーズを酵素と
反応して青色を呈する基質とインキュベートする。rR
NAが存在する場合、ビーズは青色を呈する。試料中に
rRNAがない場合、ビーズは無色のままである。1種
だけの分析物に特異的なビーズ、3種を使用することに
よって単一の試料によって鑑別診断を得ることができ
る。
【0005】本発明は、膣スワブ試料、特にAffir
m VPIII微生物同定検査を使用して、カンジダ
(Candida)、ガードネレラ(Gardnere
lla)、またはトリコモナスの存在を検査するために
採取された試料に安定性をもたらすために開発された。
本発明の援助がなければ、スワブ試料は周囲温度では1
時間まで、冷蔵温度では4時間までしか安定に維持され
ないだろう。具体的に言うと、細胞内のrRNAは検出
するために完全に維持されなければならず、また少数の
非病理学的数のカンジダが存在する場合は複製を抑えて
偽陽性の発生を抑えなければならない。適切に保存する
ことによって、離れた場所での試料の収集および試料検
査の実施が可能になり、または多くの試料をまとめて全
て一度に処理し検査することが可能になる。
【0006】Affirm VPIII試料の適切な輸
送または保存または固定溶液には次の特徴が必要であっ
た。
【0007】1.この溶液は膣分泌液に認められるRN
A分解酵素(RNase)を制御または阻害しなければ
ならない。 2.この溶液は、カンジダ、ガードネレラまたはトリコ
モナスの生長を抑制しなければならない。その間に、 3.内在性ヌクレアーゼまたは細胞死による細胞内のR
NA分解を制御する。 4.この溶液は具体的にAffirm VPIII検査
に適合しなければならない。 5.この溶液は最終使用者に不必要な危険性をもたらさ
ず、かつ 6.この溶液は72時間まで保存する試験にシグナル安
定性をもたらす。
【0008】殺菌効果または阻害効果を有するものなど
従来の保存剤は、低濃度の生物の生育を阻害するが、核
酸分解の問題は解決できない。逆に、輸送培地は、その
後の培養で生物の生存率が維持されるように調合された
最小または飢餓培地になる傾向がある。しかし、カンジ
ダはこのような培地で増殖する傾向があり、一方ガード
ネレラおよびトリコモナスは生存できない。このような
培地での結果は、カンジダについてはAffirmの結
果は偽陽性となり、後者2種については偽陰性となる。
これら3種の生物が原核細胞種および真核細胞種両者の
代表であり、それぞれが異なった構造の細胞壁および/
または細胞膜を有するということによって、問題はさら
に複雑になる。
【0009】物質の種類として、固定剤はアルコール、
ホルムアルデヒドまたはクロロホルム、および標本およ
び適用に応じて広範囲の添加物を含む傾向がある。多く
は安定な溶液ではなく、調製の数時間内での使用にのみ
適している。さらにこれらには、既に臨床医が直面して
いる危険(すなわち、塩化水銀(II)、ピクリン酸)を
上回る危険が存在する可能性がある。ホルムアルデヒド
はAffirm試薬と適合しないことが発見された。ア
ルコールをベースとした固定剤は、蛋白質、特にヌクレ
アーゼを沈殿または変性させる能力によって大いに期待
されている。
【0010】このような固定剤の1種が、ほ乳類細胞の
構造の保存に関する米国特許第5,256,571号に
記載されている。Hurley等は、メタノール45か
ら55%、凝集阻害剤および緩衝剤の溶液(以後Pre
servCytと称する)を特許請求の範囲に記載して
いる。しかし、この溶液はほ乳類細胞にいかに有効であ
ろうと、問題としている3種の膣病原体の全てをはっき
りさせる基準に見合うことは不可能であった。これは哺
乳細胞に見られない構造である各生物の細胞壁構造に複
雑性が高いためである可能性が高かった。さらに、これ
らの研究では、メタノール濃度を95%まで増加させて
も、24時間後にrRNAが検出できるように膣試料を
保存または固定することはできなかった。
【0011】細胞学および組織学に使用する多くの固定
剤は、自家製の溶液で、その処方は当業者によく知られ
ている。それらは、前記のように用時調製され、短期間
内に使用されることが多い。このような溶液には、たと
えば、10%中性緩衝ホルマリン、カーノイズ溶液(エ
タノール、クロロホルム、酢酸)、B−5(塩化水銀
(II)、酢酸ナトリウム、ホルマリン、水)、ボーイン
ズ溶液(ピクリン酸、氷酢酸、ホルムアルデヒド)およ
びツェンカー溶液(水、重クロム酸カリウム、塩化水銀
(II)、氷酢酸)が含まれる。これらの調合物は通常、
University of Bristol′s D
epartment of Pathology &
Microbiology(http://lang−
dl−srv.lang.bris.ac.uk/Cp
l/histfix.htm)、The Jackso
n Laboratory(http://www.j
ax.org/resources/document
s/sss/imaging/histf.htm
l)、およびUniversity of Newca
stle at Australia(http://
www.newcastle.edu.au/depa
rtment/bi/birjt/techinfo/
bio_fix.html.)などの大学または研究施
設によるインターネットにより参考ページに公表されて
いる。University of Texas、Au
stinによってインターネット(http://vi
ze222.zo.utexas.edu/Marke
r_pages/methods_pages/fix
atives.html)で公表されているあまり有名
ではない1種の固定剤は、Dents溶液として知られ
ている。この溶液にはメタノールが4およびジメチルス
ルホキシド(DMSO)が1の割合で含まれる。Den
ts溶液は、ツメガエル属標本の免疫学的染色に使用さ
れる固定剤として記載されている。特定の方法は、試料
を−20℃で一晩固定することである。著者らは、この
方法で調製した試料が何カ月、おそらく何年も安定に凍
結されることが可能であることを特許請求の範囲に記載
している。
【0012】本発明者等によって、前記のDents溶
液が、膣分泌液を含み、多量の膣トリコモナス(Tri
chomonas vaginalis)、膣ガードネ
レラ(Gardnerella vaginali
s)、およびカンジダアルビカンス(Candida
albicans)を有する膣スワブ試料を保存できる
ことが明らかになった。この溶液中に保存されたスワブ
は、Affirm VPIII系で試験するまでの数日
間、周囲温度で安定である。このようなスワブで得られ
た結果は、準備直後に検査した同一スワブと同様のシグ
ナルである。本発明者等によって、エタノール、または
エタノールおよびメタノールの混合物はまた、DMSO
と混合したとき試料を保存することも発見された。好ま
しい実施形態では、メタノールおよびDMSOの1:1
混合物を使用している。
【0013】ジメチルスルホキシドは、今までの文献で
は他の分子と混合した成分として使用されてきたが、非
常に低い濃度で使用されてきた。米国特許第5,62
2,867号では、保存血小板溶液中にDMSO0.5
から6%を使用しており、米国特許第3,852,15
5号では、ウマ細胞培養の低温保存用溶液にDMSO8
から10%を使用しており、米国特許第5,364,7
56号ではDMSO0.5M(約3〜4%)を含む溶液
を記載している。米国特許第5,422,277号およ
び4,666,699号では、染色固定溶液にDMSO
をそれぞれ5から10%および3から8%使用してい
る。しかし、これらの例では全て、DMSOはより多く
の複合溶液のほんの小部分の成分に過ぎない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明では本発明者等
は、少なくとも1種のアルコールまたはケトンである第
1の物質およびDMSOなどの第2の促進物質の混合物
である新規の組成物と、この組成物を使用して、たとえ
ば細胞、特に臨床標本に長期間(数日)の安定性をもた
らす方法とを記載しており、好ましい実施形態はメタノ
ール50%/DMSO50%混合物である。
【0015】特に、好ましい実施形態では、臨床標本は
膣炎および細菌性膣炎の原因菌を含む膣スワブであると
考えられるが、この溶液はRNAの回収が必要なその他
の生物学的試料にも使用することができる。この溶液
は、膣分泌液などの生物学的液体の基質に懸濁した細胞
内に存在する核酸(すなわち、DNA、RNA)の分解
を抑制するのに有用である。さらにこの溶液は、たとえ
ばRNAなど容易に分解する核酸の分解を、周囲温度以
上で数日間抑制することができよう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、新規の細胞固
定組成物および細胞(さらには、臨床標本)の保存方法
を提供する。
【0017】好ましい実施形態では、本発明の組成物
は、蛋白質を沈殿または変性することのできる第1の物
質および細胞への第1の物質の注入を促進する第2の促
進物質からなる。
【0018】本発明の一実施形態では、組成物はDMS
O1に対しメタノール4の割合から成る。
【0019】本発明の他の実施形態では、組成物はメタ
ノール2.5、エタノール2.5、およびDMSO5の
割合から成る。
【0020】本発明のさらに他の実施形態では、組成物
はエタノールが4およびDMSOが1の割合から成る。
【0021】本発明の好ましい実施形態では、組成物は
メタノールが1およびDMSOが1の割合から成る。
【0022】本発明の他の実施形態では、組成物は蛋白
質を沈殿または変性させる機能とこの物質の細胞への注
入を促進する機能との両方を実現する単一の物質から成
る。
【0023】本発明の好ましい実施形態では、組成物は
メタノールのみから成る。
【0024】本発明の別の実施形態では、組成物はジメ
チルスルホキシドのみから成る。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、新規な固定組成物と、
試料、好ましくは生物学的試料中の細胞を保存する方法
とを提供する。
【0026】本発明の組成物は、 I.少なくとも1種のアルコールまたはケトンから成
る、蛋白質を沈殿または変性させることができる第1の
物質と、 II.この第1の物質の細胞への注入を促進する第2の
促進物質とから成る。
【0027】このアルコールまたはケトンは、以下の、
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノールまたはアセトンの1種または複数であ
ることが可能である。促進物質は、ジメチルスルホキシ
ド、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ま
たは当業者によく知られているその他の物質であること
ができる。
【0028】本発明の組成物の好ましい実施形態がいく
つかある。この組成物は、メタノール:DMSOの比が
4:1、メタノール:エタノール:DMSOの比が2.
5:2.5:5.0、エタノール:DMSOの比が4:
1、または最も好ましくは、メタノール:DMSOの比
が1:1であることができる。他の好ましい実施形態に
は、組成物がメタノールのみまたはジメチルスルホキシ
ドのみから成る場合が含まれる。
【0029】好ましい一実施形態では、本発明の方法は
試料中の少なくとも1個の細胞の構造および核酸を安定
にするためのもので、前記方法は、(a)試料を含む容
器に、蛋白質を沈殿または変性させることができ、前記
化合物の前記少なくとも1個の細胞への注入を促進する
ことができる物質を有効濃度含んでいる組成物を添加す
る工程、(b)前記試料中の前記少なくとも1個の細胞
を前記組成物と接触させる工程、(c)前記試料を前記
組成物と有効期間、有効温度でインキュベートする工
程、および(d)前記試料中の構造および核酸を安定化
させた前記少なくとも1個の細胞を得る工程を含む。
【0030】この物質は、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール、ブタノール、アセト
ン、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールおよび
ポリエチレングリコールであることができる。
【0031】他の好ましい実施形態では、本発明は試料
中の少なくとも1個の細胞の構造および核酸を安定化す
る方法に関しており、前記方法は、(a)試料を含む容
器に、有効濃度の(i)少なくとも1種のアルコールま
たはケトンを含む、蛋白質を沈殿または変性させること
ができる第1の物質、および(ii)この第1の物質の
少なくとも1個の細胞への注入を促進する第2の促進物
質を含む組成物を添加する工程、(b)前記試料中の前
記少なくとも1個の細胞を前記組成物と接触させる工
程、(c)前記試料を前記組成物と有効期間、有効温度
でインキュベートする工程、および(d)前記試料中の
構造および核酸を安定化させた前記少なくとも1個の細
胞を得る工程を含む。
【0032】このアルコールまたはケトンは以下の、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノールまたはアセトンの1種または複数である
ことが可能である。促進物質は、ジメチルスルホキシ
ド、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ま
たは当業者によく知られているその他の物質であること
ができる。
【0033】具体的には、本発明で固定した膣スワブ試
料は、トリコモナス、ガードネレラまたはカンジダのリ
ボソームRNA検出により安定性を評価すると、周囲温
度以上で4日目まで安定であることができる。
【0034】好ましい実施形態では、本発明は米国特許
第5654418号に記載されたAffirm VPI
II核酸ハイブリダイゼーションアッセイと共に使用す
ることができる。しかし、本発明はまた、診断上核酸の
完全性に依拠するその他の検査方法で使用するためのも
のでもある。
【0035】本発明は、限定はしないが膣ガードネレラ
(Gardnerella vaginalis)(グ
ラム陰性細菌)を含む原核細胞種および、限定はしない
がカンジダアルビカンス(Candida albic
ans)(酵母)および膣トリコモナス(Tricho
monas vaginalis)(原生動物)を含む
真核細胞種の核酸、特に好ましい実施形態ではRNAを
保存するので、本発明溶液の保存効果が他のどんな原核
細胞および真核細胞にも適用でき、他のどんな原核細胞
および真核細胞にも適用できるように意図されたもので
あることは当業者には明らかである。
【0036】好ましい実施形態では、膣スワブをAff
irm VPIII試験管に入れ、新規の固定剤(50
から500μl、好ましくは100μl)の量をこの試
験管に添加する。試料試験管に蓋をして、次いで試料を
周囲温度で検査場に輸送する。検査は4日後まで実施す
ることができる。検査を準備するとき、溶解溶液を試験
管に添加し、この試験管に蓋をして85℃でインキュベ
ートし、生物を溶解し核酸を遊離させる(図1A)。溶
解後冷却して、次いで膣ガードネレラ(G.vagin
alis)およびカンジダアルビカンス(C.albi
cans)の16sリボソームリボ核酸(rRNA)に
特異的なオリゴヌクレオチドプローブポリマーを含む緩
衝溶液を添加すると、複合体(図1B)が形成する。膣
トリコモナス(T.vaginalis)はrRNA転
写のコピー数が多いので、このポリマーは必要ではな
い。次いでこの複合体を、rRNAの別の箇所にハイブ
リダイズする捕獲オリゴヌクレオチドによって試料から
取り出す。それぞれ膣トリコモナス、膣ガードネレラま
たはカンジダアルビカンスに独特の特異性を有する3種
の異なる捕獲オリゴヌクレオチドがある。ナイロンビー
ズは、捕獲オリゴヌクレオチドの1種だけで誘導体化さ
れている。各種のビーズ1個を試料とインキュベートし
て、3種の異なる生物のrRNAを同時に捕獲すること
を可能にする(図1C)。このビーズを次にビオチン化
検出オリゴヌクレオチドプローブを含む溶液中でインキ
ュベートする。この検出プローブはrRNAの別の領域
にハイブリダイズする(図1D)。洗浄後、このビーズ
を、セイヨウワサビペルオキシダーゼ結合ストレプトア
ビジン(SA−HRP)を含むウェルに移す。ビオチン
化検出プローブがrRNAにハイブリダイズする場合、
SA−HRPはビオチンに結合する(図1E)。ビーズ
にハイブリダイズするrRNAがない場合は、SA−H
RPが結合するビオチン化検出プローブはない。最後
に、このビーズを、HRPと反応して青色を形成する基
質とインキュベートする。rRNAが存在する場合はビ
ーズは青色を呈し、rRNAが存在しない場合はビーズ
は無色のままである。
【0037】ビーズにハイブリダイズしたrRNAの相
対量の定量測定を行う研究目的で、別の検出試薬を使用
することができる。SA−HRPを結合させた後、マイ
クロタイターウェル内で化学ルミネッセンスHRP基質
とインキュベートし、照度計で読み取ることができる。
【0038】効果的にするためには、固定溶液は膣分泌
液基質に存在するヌクレアーゼを阻害または阻止する必
要がある。第2に、生物に浸透して、内在性ヌクレアー
ゼによる核酸分解を防がなければならない。第3に、生
物細胞壁をそのまま残さなければならない。Affir
m VPIIIアッセイにおいて溶解溶液で試料を加熱
するとき、生物の溶解が不完全であると、ある種のRN
Aの損失をもたらす。第4に、固定溶液はAffirm
VPIIIに適合して、アーティファクトを生じない
ものでなければならない。
【0039】組織固定、染色および低温保存に使用する
多くの固定剤は、しばしば不快な試薬を含む、極めて安
定性の限られた複合溶液である。これは細胞構造または
蛋白質の保存が重要なときに欠かせないことが多い。こ
こでは核酸および細胞壁だけを保存することを目的とし
ているので、この溶液の複雑さはより少なくすることが
できる。複雑さを減じることで、より安定な溶液になる
と言う利点が生まれる。
【0040】アルコール(類)、およびDMSOの混合
物またはこれらの化合物が単独で、標本、特に膣炎およ
び細菌性膣炎の原因菌を接種された膣スワブを安定化す
ることができることを本明細書で記載する。この新規の
溶液は、臨床標本の輸送培地として役立つことができ、
離れた場所で採取し、中央に位置する分析研究所で検査
することを可能とする。注意深い取扱および限界温度を
避けること以外に、輸送に特別な配慮は必要ない。
【0041】以下は本発明の特定の実施例であるが、い
ずれもそれらの限定を意味するものではない。
【0042】
【実施例】実施例1 Affirm VPIII微生物同定検査の説明 Affirm VPIII微生物同定検査およびこの検
査の方法の説明は以下の通りである。
【0043】採取した膣スワブ試料をAffirm V
PIII試料試験管に入れ、スワブの軸を切り込み線
(ちょうど試験管の上端)で折る。溶解溶液12滴を
(試験管に残ったスワブを有する)各試験管に添加し、
試験管に蓋をしてAffirm溶解台(85℃)に10
分間入れる。この試験管の蓋は、後にスワブを取り除き
やすいようにスワブの柄を「捕捉」する。10分後、台
から試験管を取り出し、緩衝溶液12滴を各試験管に添
加する。この緩衝溶液は、カンジダアルビカンス(C.
albicans)および膣ガードネレラ(G.vag
inalis)のシグナル増幅ポリマーを含む。試験管
を勢い良く10回弾いて混合する。次いで液体を取り出
すために試験管の端からスワブを取り出して捨てる。試
験管の蓋をフィルターチップと交換する。このように処
理した試料は24時間以内にアッセイしなければならな
い。
【0044】Affirm VPIII試薬ケースには
7個のウェルがあり、6個には試薬が入っている。試料
毎に1個の試薬ケースを使用する。ウェル1は空で、準
備した試料をこのウェルに添加する。ウェル2には、緩
衝カオトロピック溶液に溶かしたビオチン化検出プロー
ブおよびホルムアルデヒドから成るハイブリダイゼーシ
ョン溶液が含まれる。ウェル3には、洗浄溶液が含まれ
る。ウェル4には、ストレプトアビジン−セイヨウワサ
ビペルオキシダーゼ(SA−HRP)複合体が含まれ
る。ウェル5および6の両方には洗浄液が含まれる。ウ
ェル7には、緩衝ペルオキシダーゼ溶液が含まれる。検
査を実施する前に、基質溶液4滴をウェル7に添加す
る。この基質溶液には、HRPと反応して視覚的に確認
される青色を形成する指示薬が含まれる。(研究目的の
みに)化学ルミネッセンス指示薬を使用する場合、プロ
ーブ分析カード(PAC)をウェル7に入れる前に、A
ffirmプロセッサを停止する。
【0045】このAffirm VPIIIプローブ分
析カードには、既に記載した3種の分析物特異的捕獲ビ
ーズが含まれる。さらに、1個の陰性対照ビーズおよび
1個の陽性対照ビーズがある。試料毎に1枚のPACを
使用する。
【0046】試料毎に1個のAffirm VPIII
試薬ケースを開封し、Affirm自動プロセッサに配
置する。試料試験管を試薬ケースのウェル1に入れる。
比色または視覚的検出法を使用する場合は、基質溶液4
滴をウェル7に添加する。(研究目的で)化学ルミネッ
センス検出法を使用する場合は、基質溶液はウェル7に
添加しない。PACを試薬ケースのウェル1に入れ、プ
ロセッサを始動する。
【0047】プロセッサアームがPACを持ち上げ、垂
直の上下運動によってウェルの中でカードをそっと攪拌
する。ウェル1に数分入れた後、プロセッサはPACを
ウェル2に移動する。rRNAが捕獲ビーズに存在する
場合、ウェル2のビオチン化検出プローブがビーズ−R
NA複合体とハイブリダイズするであろう。陽性対照ビ
ーズは、ウェル7の検出用オリゴヌクレオチドの1つと
相補的な捕獲オリゴヌクレオチドで誘導体化されてい
る。検出段階でアッセイが失敗しなければ、陽性対照ビ
ーズは常に陽性になることは確かである。陽性対照がう
まくいかない場合は、1)使用者がウェル7に基質溶液
を添加していない、または2)ケース内に試薬不足があ
る、のいずれかであることが明らかに示唆される。逆
に、陰性対照ビーズは、どのウェルの検出オリゴヌクレ
オチドとも相補的ではないオリゴヌクレオチドで誘導体
化されている。したがって、このビーズは常に無色のま
まである。ウェル2の後、プロセッサはPACをウェル
3に移動させ、洗浄溶液によって非特異的結合核酸また
はオリゴヌクレオチドプローブが除去される。ウェル4
では、ビオチン化検出プローブはSA−HRP複合体に
結合する。次いで、このPACを連続した2個のウェ
ル、5および6で洗浄する。持ち越されたセイヨウワサ
ビペルオキシダーゼによる非特異的発色を確実になくす
る。この時点で、ビーズ/核酸/検出体/SA−HRP
複合体は化学ルミネッセンス検出のために取り出すこと
ができ、または指示基質による反応のためにウェル7に
進めることが可能である。その後、PACをウェル6で
手早く洗浄して、アッセイは完了する。特定の分析物の
ビーズに青色の発色があれば、その試料に生物が含まれ
ていることが示唆される。特定の分析物の無色のビーズ
は、その試料はその生物について陰性であることを示唆
する。
【0048】試料は、特記しない限り、Affirm
VPIII微生物同定検査方法に従って処理されかつ検
査された。
【0049】実施例2 保存溶液を評価するための実験手順の説明 新鮮な、自己採取膣スワブおよび/または凍結膣スワブ
から、膣分泌物収集物を調製した。新鮮なスワブの提供
者には、スワブ(提供者1人当たり5本)は2時間以内
に採取して氷上に置くよう指示した。収集物を調製する
まで、スワブは2時間以内氷上に維持するか、または後
に使用するため直ちに凍結した。膣収集物を調製するた
め、10本の新鮮なスワブまたは解凍スワブを生理食塩
液(カタログ番号4397753、Becton Di
ckinson Microbiology Syst
ems、Sparks メリーランド)1mlで絞り出
した。検査用実験試料数に十分な量を得るまで、このよ
うにしてスワブを準備した。収集物の一部を使用して以
下に記述するように生物ペレットを再懸濁し、一部を接
種せずに残して対照として使用した。
【0050】カンジダアルビカンス(Candida
albicans)(ATCC 60193)は、サブ
ローデキストロース寒天(カタログ番号432127
8、Becton Dickinson Microb
iology Systems、Sparks メリー
ランド)上で、35℃で24〜48時間生育させた。1
個のコロニーを採取し、第2のプレートに画線し、35
℃で18〜20時間インキュベートした。インキュベー
ト後、BSA/食塩水3mLをプレートに添加して、こ
のコロニーを10μL白金耳でそっと再懸濁した。懸濁
液をBSA/食塩水を少なくとも10mL含む試験管に
移すために滅菌ピペットを使用した。この懸濁液を振盪
して、分光光度計で625nmの吸光度を測定した。こ
の懸濁液を、OD625が約0.4(約6.0×106CF
U/mL)になるように調整した。その後懸濁液のある
量を、TJ−6卓上遠心機(Beckman Inst
ruments)で3000rpmで10分間遠心分離
した。上清液を傾瀉し、ペレットを膣分泌液で再懸濁し
て、約7.5×106CFU/mLの最終濃度を実現し
た。
【0051】膣ガードネレラ(Gardnerella
vaginalis)(ATCC49145)は、チ
ョコレートII寒天(カタログ番号4321267、B
ecton Dickinson)上で35℃で24〜
48時間生育させた。1個のコロニーを採取して、第2
のプレートに画線し、35℃で18〜48時間インキュ
ベートした。インキュベーション後、BSA/食塩水3
mLを各第2のプレートに添加し、コロニーを10μL
白金耳でそっと再懸濁した。懸濁液を、BSA/食塩水
を少なくとも10mL含む試験管に移すために滅菌ピペ
ットを使用した。この懸濁液を振盪して、分光光度計で
625nmの吸光度を測定した。この懸濁液を、OD
625が約0.3(約2.5×108CFU/mL)になる
ように調整した。その後懸濁液のある量を、TJ−6卓
上遠心機(Beckman Instruments)
で3000rpmで10分間遠心分離した。上清液を傾
瀉し、ペレットを膣分泌液で再懸濁して、約2.5×1
9CFU/mLの最終濃度を実現した。
【0052】膣トリコモナス(Trichomonas
vaginalis)(ATCC30001)を変更
Diamond′s培地(カタログ番号07−097、
Remel)の入った10mLの試験管で、37℃でC
25〜10%下で5日間、または密度が約2×105
胞/mLに達するまで生育させた。1×105から1.
5×106トリコモナス/mLを含み、汚染のない培養
から第2の培養物を調製した。新鮮な、予備加温した培
地の試験管に、この培養物0.5から1.0mlを接種
した。試験管に緩く蓋をして、37℃でCO25〜10
%下で2、3日インキュベートした。少なくとも2×1
5トリコモナス/mLある第2の培養物を収集し、混
合して血球計算盤で計数した。この懸濁物をTJ−6卓
上遠心機で2000rpmで7分間回転させた。上清を
傾瀉し、ペレットを膣分泌液で再懸濁して、約6×10
6トリコモナス/mLの最終濃度を実現した。
【0053】一般に、3種の生物全てを1回の実験で検
査した。この場合、各生物、カンジダアルビカンス、膣
ガードネレラおよび膣トリコモナスのペレットを連続し
て同一の膣分泌液で再懸濁した。この添加された膣分泌
液の10倍希釈系列をチョコレートII寒天プレートに
2連で培養し、膣ガードネレラおよびカンジダアルビカ
ンスの実生菌cfu/mL濃度を測定した。
【0054】ガラス製のスクリューキャップ付き試験
管、またはAffirm VPIII試料試験管に、試
験する保存/固定溶液100μLをピペットで試験管に
添加して準備した。陰性対照(保存剤なし)試験管には
何も添加しなかった。各試験条件および各時点につい
て、3連ずつ準備した。Affirm Sample
Collectionスワブ(カタログ番号44062
51)に、膣分泌液または添加膣分泌液100μlを接
種した。次いで、スワブをガラス試験管またはAffi
rm VPIII試験管に入れて蓋をした。開始時の試
料、t0はすぐに処理した。残りの試料は、約24、4
8、72、または96時間後に処理した。検査は、実施
例1で記載した方法にしたがって実施した。
【0055】定量的な検出には、化学ルミネッセンス基
質を使用した。この検出基質は、lumino/4−i
odophenol(ベーリンガーマンハイム 化学ル
ミネッセンスELISA基質、カタログ番号15829
50)であった。簡単に言うと、ウェル7に入れる直前
にPACをAffirm VPIIIプロセッサから取
り出した。捕獲ビーズをPACから取り出して、白色の
平らな底のマイクロタイターのウェルに、ウェル1個当
たり1個のビーズを入れた。受け入れるウェルには、ビ
ーズが乾燥しないように洗浄溶液100μlを入れた。
プレートが一杯になると、洗浄溶液をマルチチャンネル
ピペットを使用してウェルから吸引し、化学ルミネッセ
ンス基質溶液100μlをウェル毎に添加した。このプ
レートをすぐにプレート読み取り機(Dynatek
ML3000、内部温度30℃、7サイクル、サイクル
間61秒)に置き、7サイクル読み取った。5サイクル
目のデータ(基質添加後約10分)を全化学分析に使用
した。
【0056】実施例3 Affirm試料に有用な一般的な試験固定剤および保
存剤 以下の表は、数多くの市販されている保存剤および固定
剤または標準的調合法を使用した自家製の溶液を挙げた
ものである。これらの溶液を、ガラス試料試験管および
化学ルミネッセンス検出を使用して、実施例2で記載し
た方法に従って調製した試料とAffirm VPII
I微生物同定検査で検査した。少なくとも24時間試料
の安定性が実現されない溶液は、「不成功」とし、一方
Affirmアッセイによって干渉された溶液は、「干
渉」とした。
【0057】
【表1】
【0058】実施例4 24時間の3種調合物の保存効果 メタノールおよびジメチルスルホキシド溶液の3種の調
合物を調製し、カンジダアルビカンス、膣ガードネレラ
および膣トリコモナスの24時間保存能力について試験
した。この手順は、ガラス試料試験管を使用した実施例
2で記載した。膣分泌液1ml当たりの生物cfuは次
の通りである。トリコモナス、6×10 6/mL、ガー
ドネレラ、1.5×109/mL、カンジダ、1×107
/mL。実施例2で記載したように、シグナルは化学ル
ミネッセンス検出法を使用して測定した。報告した値
(Relative Luminescence Un
its、RLUs)は、3回の平均である。
【0059】
【表2】
【0060】このデータによって、保存溶液がない場
合、膣トリコモナスのシグナルは陰性で、膣ガードネレ
ラのシグナルは急激に減少し、カンジダアルビカンスの
シグナルは24時間経つと(生育によって)急激に増加
したことが示された。保存溶液がある場合、シグナルは
試料を周囲温度で24時間保存しても比較的一定に維持
された。
【0061】実施例5 24時間の追加調合物の保存効果 保存溶液の追加調合物のカンジダアルビカンスおよび膣
ガードネレラの24時間保存能力について試験した。こ
の手順は、ガラス試料試験管を使用した実施例2で記載
した。膣分泌液1ml当たりの生物cfuは次の通りで
ある。ガードネレラ、9.7×108/mL、カンジ
ダ、3.4×106/mL。実施例2で記載したよう
に、シグナルは化学ルミネッセンス検出法を使用して測
定した。報告した値(Relative Lumine
scence Units、RLUs)は、3回の平均
である。
【0062】
【表3】
【0063】このデータによって、保存溶液がない場
合、膣ガードネレラのシグナルは急激に減少し、カンジ
ダアルビカンスのシグナルは24時間経つと(生育によ
って)急激に増加したことが示された。保存溶液がある
場合、シグナルは試料を周囲温度で24時間保存しても
比較的一定に維持された。
【0064】実施例6 数種の調合物の48時間での試料安定性 5種の保存調合物について、カンジダアルビカンス、膣
ガードネレラおよび膣トリコモナスの48時間保存能力
について試験した。この手順は、ガラス試料試験管を使
用した実施例2で記載した。膣分泌液1ml当たりの生
物cfuは次の通りである。トリコモナス、4.7×1
7/mL、ガードネレラ、1.4×108/mL、カン
ジダ、5.6×106/mL。実施例2で記載したよう
に、シグナルは化学ルミネッセンス検出法を使用して測
定した。報告した値(Relative Lumine
scence Units、RLUs)は、3回の平均
である。
【0065】
【表4】
【0066】このデータによって、保存溶液がない場
合、膣トリコモナスおよび膣ガードネレラのシグナルは
48時間経っても陰性で、カンジダアルビカンスのシグ
ナルは24時間および48時間経つと(生育によって)
急激に増加することが示された。保存溶液がある場合、
シグナルは試料を周囲温度で48時間保存しても比較的
一定に維持された。
【0067】実施例7 Affirm VPIII試料試験管における保存剤に
よる試料安定性 1種の保存調合物を、ガラススクリューキャップ付き試
験管または低密度ポリエチレンAffirm VPII
I処理試験管を使用して、膣トリコモナス、カンジダア
ルビカンスおよび膣ガードネレラについて48時間かけ
て試験した。手順は実施例2で記載した通りである。膣
分泌液1ml当たりの生物cfuは次の通りである。ト
リコモナス、3.9×107/mL、ガードネレラ、
3.1×108/mL、カンジダ、5.3×106/m
L。実施例2で記載したように、シグナルは化学ルミネ
ッセンス検出法を使用して測定した。報告した値(Re
lative Luminescence Unit
s、RLUs)は、3回の平均である。
【0068】
【表5】
【0069】この結果によって、Affirm VPI
II試料試験管は、保存溶液を使用したとき、ガラスス
クリューキャップ試験管に匹敵する安定性を示すことが
示唆された。実際に、スワブは同一試験管で輸送し処理
されるので、AffirmVPIII試験管を使用する
と試料の損失が少なかった。ガラス試験管で輸送したス
ワブは、処理のためにAffirm VPIII試験管
に移された。保存溶液を使用しないときに、試料の安定
性を維持できる試験管はなかった。
【0070】実施例8 試料基質収集物に対する溶液の性能 異なる膣分泌物基質に対する保存溶液の性能を示すため
に実験を実施した。4種の膣分泌物収集物、すなわち2
種は新鮮な収集スワブから、もう2種は凍結スワブから
調製した。試料輸送条件としてAffirm VPII
I試験管を使用した。手順は実施例2で記載した通りで
ある。膣分泌液1ml当たりの平均の生物cfuは次の
通りである。トリコモナス、5×107/mL、ガード
ネレラ、2.1×108/mL、カンジダ、5.6×1
7/mL。実施例2で記載したように、シグナルは化
学ルミネッセンス検出法を使用して測定した。報告した
値(Relative Luminescence U
nits、RLUs)は、3回の平均である。
【0071】
【表6】
【0072】
【表7】
【0073】この結果によって、この溶液は4種の膣分
泌液収集物中の生物のシグナルを72時間保存しても維
持できることが示された。
【0074】実施例9 15人の患者から得た試料基質に対する溶液の性能 15人の女性から収集された膣分泌液に対する保存溶液
(メタノール50%、ジメチルスルホキシド50%)の
性能を示すために実験を実施した。10本のスワブを各
提供者から2日間毎日採取した。試料輸送条件としてA
ffirm VPIII試験管を使用した。手順は実施
例2で記載した通りである。膣分泌液1ml当たりの平
均の生物cfuは次の通りである。トリコモナス、3.
5×10 7/mL、ガードネレラ、6.0×108/m
L、カンジダ、7.7×106/mL。実施例2で記載
したように、シグナルは化学ルミネッセンス検出法を使
用して測定した。報告した値(Relative Lu
minescence Units、RLUs)は、3
回の平均である。
【0075】
【表8】
【0076】
【表9】
【0077】
【表10】
【0078】この溶液は、15名の異なる個人提供者か
ら得た膣分泌液に対して保存効果を示した。生物シグナ
ルは全て維持された。
【0079】実施例10 温度範囲での保存試料への溶液の性能 保存温度の範囲に対する保存溶液(メタノール50%、
ジメチルスルホキシド50%)の性能を示すために実験
を実施した。10本のスワブを各提供者から2日間毎日
採取した。試料輸送条件としてAffirm VPII
I試験管を使用した。手順は実施例2で記載した通りで
ある。膣分泌液1ml当たりの生物cfuは次の通りで
ある。トリコモナス、8.2×106/mL、ガードネ
レラ、1.4×107/mL、カンジダ、7.9×106
/mL。ビーズの色を陽性対照のビーズの色と比較して
数値に割り当てることを除いて、実施例2で記載したよ
うに、シグナルは比色検出法を使用して測定した。陽性
対照ビーズは「2」とした。対照ビーズより濃い分析物
ビーズは「3」とし、対照ビーズと同じ色の分析物ビー
ズは「2」とし、対照ビーズより薄いが、陰性対照ビー
ズより濃い分析物ビーズは「1」とした。記録数値は3
回形式で、異なる読み取り基3台でそれぞれ計数した。
試料は96時間まで保存した。
【0080】
【表11】
【0081】このデータによって、溶液は保存温度で9
6時間にわたって試料安定性をもたらすことができるこ
とが示された。保存溶液は検出方法に影響を及ぼさない
ことも示唆された。
【0082】実施例11 この溶液がヌクレアーゼに対する防御をもたらすことの
示唆 好ましい実施形態(メタノール50%、DMSO50
%)について、ヌクレアーゼ分解に対してRNAを保護
する能力を試験した。市販のRNase検出キット(R
NaseAlert(商標)RNase Detect
ion Dipsticks、カタログ番号1960、
Ambion)を膣分泌液単独および保存溶液添加膣膣
分泌液の試料に使用した。このキットは、キットのプロ
トコールに従って、計量棒(dipstick)の2箇
所にRNA溶液がスポットされている。1個のスポット
を試験溶液と共にインキュベートする。次いで計量棒の
両スポットの比色検出を行う。試験溶液と共にインキュ
ベートしたRNAスポットが白色または対照スポットよ
りも淡い青色である場合、この試験溶液はRNaseを
含む。この小片を保存溶液と混合した試験膣分泌液に使
用した。この結果によって、保存溶液と混合した膣分泌
液は、非処理の膣分泌液よりも頻繁に試験スポット上に
検出可能なRNAが残存した。このことによって、保存
溶液は膣分泌液に存在するヌクレアーゼに対して防御を
もたらすことが示唆された。
【0083】別の実験で、ヒト全血、血清および血漿で
の保存溶液を評価するためにRNaseAlert(商
標)RNase Detection Dipstic
ksを使用した。それぞれの試料を好ましい実施形態
(メタノール50%、DMSO50%)と1:1で混合
して、計量棒で試験した。保存液を含まない試料も同様
に試験した。この結果によって、全行程完了後試験小片
に視覚的に認められるスポットは残存していなかったの
で、全血、血清および血漿試料は活性のあるRNase
を含んでいることが示唆された。しかし、全血、血清お
よび血漿を保存溶液と共に混合したとき、試験RNAス
ポットは明らかに小片上に認められた。このことによっ
て、保存溶液はヒト全血、血清および血漿中に存在する
ヌクレアーゼに対して防御をもたらすことが示唆され
た。
【0084】実施例12 広範囲の溶液組成物の性能 どちらかの成分を極端な濃度まで変化させたときの保存
溶液の性能を示すために実験を実施した。試料は72時
間まで保存剤中で保存した。試料輸送条件としてAff
irm VPIII試験管を使用した。手順は実施例2
で記載した通りである。膣分泌液1ml当たりの生物c
fuは次の通りである。トリコモナス、1×107/m
L、ガードネレラ、1.9×107/mL、カンジダ、
1.4×107/mL。シグナルは実施例10で記載し
た通りに比色検出法を使用して測定した。記録数値は3
回の平均で、それぞれ異なる読み取り機3台で計数し
た。試験した調合物全てについて保存効果が観察され
た。
【0085】
【表12】
【0086】実施例13 保存溶液で処理した細胞の顕微鏡評価 種々の生物から得た細胞を遠心分離によってペレットと
し、BSA/食塩水に再懸濁した。各細胞懸濁液の一部
をメタノールおよびDMSOの1:1混合物を含む同量
の保存溶液で処理した。この処理細胞を周囲温度で24
時間保存した。対照として、細胞の第2部分を顕微鏡検
査直前に同量のBSA/食塩水で処理した。両部分を、
位相差顕微鏡(Eclipse E400、ニコン、日
本)を使用して40倍で調べた。
【0087】
【表13】
【0088】顕微鏡検査によって、保存溶液中で24時
間周囲温度で保存して視覚的に完全な細胞が確認され
た。細胞は、様相および数が未処理対照と同様であっ
た。これらの結果によって、この溶液は細胞を溶解しな
いが、構造を安定化し細胞を完全に維持することが示唆
された。
【図面の簡単な説明】
【図1】AからEは、Affirm VPIII核酸ハ
イブリダイゼーションアッセイの概略説明図である。
【図2】図(A)は、未処理膣トリコモナス(T.va
ginalis)細胞を示す顕微鏡写真図であり、これ
に対し図(B)は、本発明の組成物で処理した膣トリコ
モナス(T.vaginalis)の顕微鏡写真図であ
る。
【図3】図(A)は、未処理カンジダアルビカンス
(C.albicans)細胞を示す顕微鏡写真図であ
り、これに対し図(B)は、本発明の組成物で処理した
カンジダアルビカンス(C.albicans)細胞の
顕微鏡写真図である。
【図4】図(A)は、未処理のヒト表皮ケラチノサイト
を示す顕微鏡写真図であり、これに対し図(B)は、本
発明の組成物で処理したヒト表皮ケラチノサイトを示す
顕微鏡写真図である。
【図5】図(A)は、未処理のSpodoptera
frugiperdaの卵巣細胞を示す顕微鏡写真図で
あり、これに対し図(B)は、本発明の組成物で処理し
たSpodoptera frugiperdaの卵巣
細胞を示す顕微鏡写真図である。
【図6】図(A)は、未処理のヒト口腔細胞を示す顕微
鏡写真図であり、これに対し図(B)は、本発明の組成
物で処理したヒト口腔細胞を示す顕微鏡写真図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12Q 1/68 C12R 1:645) C12R 1:645) C12N 15/00 A (71)出願人 595117091 1 BECTON DRIVE, FRA NKLIN LAKES, NEW JE RSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 ドロレス エム. バーガー アメリカ合衆国 21239 メリーランド州 バルチモア ラック ヒル コート 6505 (72)発明者 ダレッタ エー. ユアシス アメリカ合衆国 21120 メリーランド州 パークトン マウント カーメル ロー ド 1104 (72)発明者 ウイリアム エー. ナスバウマー アメリカ合衆国 21093 メリーランド州 ティモニウム コーマー コート 7 ナンバー201 (72)発明者 アン ビー. ブラウン アメリカ合衆国 11783 ニューヨーク州 シーフォード ヒルクレスト ドライブ 255

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1個の細胞の構造および核酸
    を安定化する組成物であって、前記組成物が、 (a)少なくとも1種のアルコールまたはケトンを含
    む、蛋白質を沈殿または変性させることができる第1の
    物質と、 (b)第1の物質の少なくとも1個の細胞への注入を促
    進する第2の促進物質とを含む組成物であって、 ここで、前記第1の物質と第2の物質の濃度が、前記少
    なくとも1個の細胞の構造および核酸を安定化するため
    に有効な濃度であることを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1種のアルコールまたは
    ケトンがメタノール、エタノール、プロパノール、イソ
    プロパノール、ブタノールおよびアセトンから成る群か
    ら選択され、ならびに、前記第2の物質がジメチルスル
    ホキシド、エチレングリコールおよびポリエチレングリ
    コールから成る群から選択されることを特徴とする請求
    項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記第1の物質が1種のアルコールまた
    はケトンから成り、前記組成物における前記第1の物質
    および第2の物質の前記濃度が4:1(第1物質:第2
    物質)の比であることを特徴とする請求項1に記載の組
    成物。
  4. 【請求項4】 前記第1の物質が第1のアルコールまた
    はケトンと、第2のアルコールまたはケトンとから成
    り、前記組成物における前記第1の物質および第2の物
    質の前記濃度が2.5:2.5:5(第1のアルコール
    またはケトン:第2のアルコールまたはケトン:第2物
    質)の比、若しくは1:1(第1物質:第2物質)の比
    であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記第1の物質がメタノールであり、前
    記第2の物質がジメチルスルホキシドであることを特徴
    とする請求項3に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記第1のアルコールまたはケトンがメ
    タノールであり、前記第2のアルコールまたはケトンが
    エタノールであり、前記第2の物質がジメチルスルホキ
    シドであることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記第1の物質がエタノールであり、前
    記第2の物質がジメチルスルホキシドであることを特徴
    とする請求項3に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記第1の物質がメタノールであり、前
    記第2の物質がジメチルスルホキシドであることを特徴
    とする請求項4に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記核酸がDNAまたはRNAであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも1個の細胞が原核生物
    または真核生物であることを特徴とする請求項1に記載
    の組成物。
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