JP2001126289A - 集積光学素子及び光ピックアップ装置 - Google Patents

集積光学素子及び光ピックアップ装置

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JP2001126289A
JP2001126289A JP30140799A JP30140799A JP2001126289A JP 2001126289 A JP2001126289 A JP 2001126289A JP 30140799 A JP30140799 A JP 30140799A JP 30140799 A JP30140799 A JP 30140799A JP 2001126289 A JP2001126289 A JP 2001126289A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化されてもなお、記録や再生を高精度に
することができる。 【解決手段】 第3及び第4の受光素子33,34を、
第1及び第2の受光素子31,32よりも小さな領域に
形成する。具体的には、第3及び第4の受光素子33,
34は、当該第3及び第4の受光素子33,34の配列
方向であるY軸方向の幅が、第1及び第2の受光素子3
1,32におけるその幅よりも狭く形成されている。こ
れにより、第3及び第4の受光素子33,34は、Y軸
方向において、戻り光の光スポットSPC1,SPC2の外
周部分の一部SPC1X,SPC2Xをけるような形状とされ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学記録媒体に光
を出射するとともに、その光学記録媒体において反射さ
れた戻り光を受光する集積光学素子、及びそのような集
積光学素子を備えて光学記録媒体に対する情報信号の書
き込みや読み出しを行う光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フォーマットの異なる互換性のない光デ
ィスクが種々提案されている。例えば、いわゆるDVD
は、いわゆるCDに比べて記録トラックが狭小とされて
おり、大容量記録が可能とされている。
【0003】記録トラック上に形成される光スポットの
スポット径をdとし、この光スポットを形成するレーザ
光の波長をλ、対物レンズの開口数をNAとしたとき、
スポット径dは、レーザ光の波長λを対物レンズの開口
数NAで除算した値に比例する。
【0004】例えば、DVDでは、トラックピッチに対
応したスポット径を得るためには、光学仕様として、波
長λが650nmのレーザ光を出射する光源が必要とな
り、対物レンズの開口数が0.6であることが要求され
ている。一方、CDでは、波長が780nm付近のレー
ザ光の出射する光源が必要とされている。また、記録層
に有機色素膜を使用したデータの書換えが可能とされて
いるいわゆるCD−Rは、波長が785nm付近でのみ
CDと同様の70%以上の反射率が得られるようなフォ
ーマットとされている。
【0005】このようにフォーマットの異なる互換性の
ないDVD、CDに対して、同一の光ディスクシステム
においてデータを再生するには、レーザ光の波長の異な
る光源を備える必要がある。例えば、フォーマットの異
なる互換性のない光ディスクに対応して光源をそれぞれ
有した2つの光ピックアップ装置を備えることにより、
同一の光ディスクシステムにおいて各光ディスクに対す
る情報信号の書き込みや読み出しが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フォーマッ
トの異なる光ディスク毎に光ピックアップ装置を用意す
ることは、光ディスクシステムの大型化やコストの上昇
をもたらす。また、近年、光ピックアップ装置を唯一つ
備え、光ピックアップ装置内に各種光ディスクに対応し
た光源を用意するセットも提案されている。これによ
り、光ディスクシステムは小型化されるが、光ディスク
に対する信号の読み出しや書き込みを高精度で行える光
ピックアップ装置の提供が望まれている。
【0007】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてな
されたものであり、小型化されてもなお、記録や再生を
高精度にすることができる集積光学素子及び光ピックア
ップ装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る集積光学素
子は、上述の課題を解決するために、光源と、この光源
から出射され、第1及び第2の光学記録媒体にて反射さ
れた光を受光する受光素子とが集積され一体化されてな
る集積光学素子であって、光源が、第1及び第2の光学
記録媒体に対応して波長の異なる光を出射する第1及び
第2の発光点を有し、第1の発光点から出射され、開口
全体に亘って入射された光が第1の光学記録媒体上に最
適に集光されるように最適化されて設計された対物レン
ズを介して、第1及び第2の光学記録媒体上に照射さ
せ、受光素子が、第1の光学記録媒体にて反射された光
を受光する第1の受光部と、第2の光学記録媒体にて反
射された光を受光する第2の受光部とを有している。そ
して、第2の受光部は、照射される光スポットの外周部
分の少なくとも一部をける形状とされている。
【0009】このような構成を有する集積光学素子は、
光源の第2の発光点から出射させ、対物レンズを介して
第2の光学記録媒体上に集光されて反射された光を第2
の受光部で受光する。ここで、第2の受光部は、照射さ
れる光スポットの外周部分の少なくとも一部をけるよう
な形状とされているので、光スポットの外周部分に含ま
れているノイズ成分の影響を少なくして受光することが
できる。
【0010】本発明に係る光ピックアップ装置は、上述
の課題を解決するために、光源とこの光源から出射さ
れ、第1及び第2の光学記録媒体にて反射された光を受
光する受光素子とが集積され一体化されてなる集積光学
素子と、光源から出射された光を第1及び第2の光学記
録媒体上に集光させる対物レンズとを備えている。そし
て、光源は、第1及び第2の光学記録媒体に対応して波
長の異なる光を出射する第1及び第2の発光点を有し、
対物レンズは、第1の発光点から出射され、開口全体に
亘って入射された光を、第1の光学記録媒体上に最適に
集光されるように最適化されて設計されており、受光素
子は、第1の光学記録媒体にて反射された光を受光する
第1の受光部と第2の光学記録媒体にて反射された光を
受光する第2の受光部とを有し、第2の受光部は、照射
される光スポットの外周部分の少なくとも一部をける形
状とされている。
【0011】このような構成を有する光ピックアップ装
置は、光源の第2の発光点から光を出射し、対物レンズ
を介して第2の光学記録媒体上に集光されて反射された
光を第2の受光部で受光する。ここで、第2の受光部
は、照射される光スポットの外周部分の少なくとも一部
をけるような形状とされているので、光スポットの外周
部分に含まれているノイズ成分の影響を少なくして受光
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳しく説明する。この実施の形態は、本
発明を、フォーマットの異なる2種類の光ディスクに記
録されているデータを読み出すように、2波長光学系を
構成する光ピックアップ装置に適用したものである。こ
の光ピックアップ装置は、例えば、光ディスクに記録さ
れているデータを再生する光ディスクシステムに備えら
れている。
【0013】光ピックアップ装置は、図1に示すよう
に、パッケージ10に収納され、レーザ光を出射する集
積光学素子であるレーザカプラ20と、レーザカプラ2
0から出射したレーザ光が入射されるコリメータ1と、
コリメータ1を透過されて平行光線とされたレーザ光を
第1の光ディスク100又は第2の光ディスク200に
集光させる対物レンズ2とを備えている。
【0014】ここで、第1の光ディスク100は、例え
ばいわゆるDVDであり、第2の光ディスクは、第1の
光ディスクとは異なるフォーマットとされており、例え
ば、いわゆるCDである。以下、第1の光ディスク10
0をDVDとし、第2の光ディスクをCDとして説明す
るが、これに限定されないことはいうまでもない。
【0015】この光ピックアップ装置は、レーザカプラ
20からDVD100又はCD200に対応した波長の
レーザ光を出射し、DVD100又はCD200にて反
射された戻り光の受光を、当該レーザカプラ20におい
て行っている。
【0016】レーザカプラ20は、具体的には、図2及
び図3に示すように、パッケージ10に収納されてお
り、基板21、光源部22、マイクロプリズム25及び
受光素子30を備えている。
【0017】レーザカプラ20は、パッケージ10の底
板11上に載置されている。そして、レーザカプラ20
の基板21には、受光素子30により検出された信号を
出力するための信号処理回路が形成されている。この信
号処理回路から出力された信号に基づいて光ディスクシ
ステムは、各種サーボ処理、情報の再生等を行う。
【0018】レーザ光を出射する発光部22は、半導体
基板23と、半導体基板23上に配置されている半導体
レーザ24とを備えている。
【0019】半導体レーザ24は、第1の波長のレーザ
光を出射する第1の発光点24aと、第1の波長と異な
る第2の波長のレーザ光を出射する第2の発光点24b
とを有している。第1の発光点24aは、第1の光ディ
スクであるDVD100にレーザ光を照射するためのレ
ーザ光源であり、第2の発光点24bは、第2の光ディ
スクであるCD200にレーザ光を照射するためのレー
ザ光源である。ここで、第1の波長λは650nmとさ
れ、第2の波長λは780nmとされている。
【0020】半導体レーザ24において、第1の発光点
24aと第2の発光点24bとは、マイクロプリズム2
5にそれぞれが対向されるように、マイクロプリズム2
5の幅方向に略平行とされて配列されている。そして、
第1の発光点24aからは、マイクロプリズム25の斜
面25aにおいて垂直に反射されるようにレーザ光が出
射される。また、第2の発光点24bからは、第1の発
光点24aから出射されるDVD用のレーザ光の光軸に
対して所定の角度を有するような光軸のCD用のレーザ
光が出射される。
【0021】半導体レーザ24の各発光点24a,24
bから出射されたレーザ光が入射されるマイクロプリズ
ム25は、レーザ光の入射面となる斜面25aと、上面
25bと、底面25cとを有した形状とされている。上
面25bと底面25cとは、略平行に形成されており、
斜面25aは、上面25bに対して傾いて形成されてい
る。
【0022】斜面25aは、発光部22からのレーザ光
をコリメータ1に向けて反射させるとともに、DVD1
00又はCD200からの戻り光をマイクロプリズム2
5内に透過されるように形成されている。具体的には、
斜面25aには、発光部22からのレーザ光を反射する
とともに、DVD100又はCD200からの戻り光を
マイクロプリズム25内に透過するように、ハーフミラ
ーが形成されている。また、上面25bには、反射膜が
形成されている。そして、底面25cには、半透過膜が
形成されている。具体的には、半透過膜は、斜面25a
から入射されてくる戻り光が先ず向かう第1及び第3の
受光部31,33上に位置されるように底面25cに部
分的に形成されている。
【0023】ここで、斜面25aは、マイクロプリズム
25における幅方向が、半導体レーザ24の第1の発光
点24aから出射されるDVD用のレーザ光に対して略
垂直になるように形成されている。以下、半導体レーザ
24の第1の発光点24aからのレーザ光の出射方向を
Y軸方向という。
【0024】また、斜面25aは、幅方向に垂直な方向
が、半導体レーザ24の第1及び第2の発光点24a,
24bから出射されたDVD用及びCD用のレーザ光を
略垂直に反射させて、図2に示すように、レーザ光L
outがコリメータ1に向かうように形成されている。以
下、斜面25aにおいて反射されてレーザ光が向かう方
向をZ軸方向という。なお、このZ軸方向に垂直でかつ
上述したY軸方向に垂直な方向をX軸方向という。
【0025】受光素子30は、DVD100の信号記録
面100aで反射された戻り光を受光する第1及び第2
の受光部31,32と、CD200の信号記録面200
aで反射された戻り光を受光する第3及び第4の受光部
33,34とを備えている。
【0026】第1及び第2の受光部31,32は、Y軸
方向に配列され、互いが近接されて配置されている。第
1の受光部31は、X軸方向に4分割され、さらに、Y
軸方向に2分割されており、第1乃至第8の受光領域3
1,312,313,314,315,316,317,3
8を形成している。また、第2の受光部32は、X軸
方向に4分割されて第1乃至第4の受光領域321,3
2,323,324を形成している。
【0027】また、第3及び第4の受光部33,34
は、Y軸方向に配列され、互いが近接されて配置されて
いる。そして、第3及び第4の受光部33,34は、D
VD用の第1及び第2の受光部31,32に近接されて
設けられている。
【0028】第3の受光部33は、X軸方向に4分割さ
れて第1乃至第4の受光領域331,332,333,3
4を形成している。また、第4の受光部34は、X軸
方向に4分割されて第1乃至第4の受光領域341,3
2,343,344を形成している。
【0029】また、第3及び第4の受光部33,34
は、第1及び第2の受光部31,32よりも小さな領域
とされて形成されている。本実施の形態では、第3及び
第4の受光部33,34は、当該第3及び第4の受光部
33,34の配列方向であるY軸方向の幅が、第1及び
第2の受光部31,32におけるその幅よりも狭く形成
されている。これにより、第3及び第4の受光部33,
34は、Y軸方向において、戻り光の光スポットの外周
部分の一部をけるような形状とされている。
【0030】このような第1乃至第4の受光部31,3
2,33,34からなる受光素子30が形成されている
基板21上にマイクロプリズム25が載置されている。
これにより、マイクロプリズム25の底面25cに形成
されている半透過膜は、受光素子30上に配置され、さ
らに、反射膜が形成されている上面25bは、受光素子
30に略平行に位置される。
【0031】以上のようにレーザカプラ20が構成され
ている。以下に、光ピックアップ装置がこのレーザカプ
ラ20によりDVD100又はCD200にレーザ光を
照射し、そして、当該DVD100又はCD200にて
反射された戻り光を受光するまでについて説明する。
【0032】発光部22から出射されたレーザ光は、マ
イクロプリズム25の斜面25aにより反射される。こ
こで、DVD100が装着されている場合には、発光部
22の第1の発光点24aから650nmの波長のレー
ザ光が出射され、CDが装着されている場合には、発光
部22の第2の発光点24bから780nmの波長のレ
ーザ光が出射される。
【0033】図2に示すように、マイクロプリズム25
の斜面25aにより反射されたレーザ光Loutは、パッ
ケージ10の上面部12を透過され、コリメータ1で平
行光線とされて、対物レンズ2に入射される。パッケー
ジ10の上面部12は、例えば、ガラス板材により形成
されている。
【0034】ここで、図1に示すように、マイクロプリ
ズム25の斜面25aを反射されたCD用のレーザ光L
CDは、その光軸がDVD用のレーザ光LDVDの光軸の軸
外とされ、DVD用のレーザ光LDVDの光軸に対して若
干角度を有するものとなっている。
【0035】対物レンズ2は、コリメータ1を透過され
たレーザ光が入射される入射面2aと、DVD100又
はCD200に対向され、レーザ光を出射する出射面2
bとが形成されている。上述したように、光源部22か
らは、光ディスクに対応して第1及び第2の波長のレー
ザ光が出射されてくるが、対物レンズ2の全開口に渡る
集光性能は、一方の光ディスクに最適化されて設計され
ている。本例では、DVD用に最適化されて設計されて
いる。
【0036】また、対物レンズ2は、図示しないアクチ
ュエータに取り付けられている。対物レンズ2は、アク
チュエータによりZ軸方向である光軸方向及び光ディス
クの径方向、すなわちトラッキング方向に移動自在とさ
れている。
【0037】また、この光ピックアップ装置を備える光
ディスクシステムは、光ディスクを回転操作する図示し
ない回転操作手段を備えている。回転操作手段は、装着
されたDVD100又はCD200を回転操作する。
【0038】対物レンズ2の開口全体に亘って入射され
て、この対物レンズ2を透過されたレーザ光は、回転操
作手段により回転操作されているDVD100の信号記
録面100a又はCD200の信号記録面200a上に
集光される。このとき、後述するように検出されたフォ
ーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づい
て、アクチュエータが駆動されて、対物レンズ2が微動
されて、フォーカシング及びトラッキングが行われる。
【0039】DVD100の信号記録面100a上又は
CD200の信号記録面200a上に照射されたレーザ
光は、ここで、反射されて戻り光として、対物レンズ2
及びコリメータ1を透過されて、マイクロプリズム25
の斜面25aに向かう。斜面25aは、戻り光について
は透過するハーフミラーにより形成されているので、こ
れにより、図2に示すように、斜面25aからマイクロ
プリズム25内に戻り光Linが入射される。
【0040】ここで、戻り光が第1の波長としてDVD
100の信号記録面100a上において反射されてきた
ものである場合には、その戻り光は、先ず、第1の受光
部31に入射される。具体的には、第1の受光部31上
には、マイクロプリズム25の底面25cに形成されて
いる半透過膜が位置されているので、戻り光の略半分
(50%)が第1の受光部31に入射され、残りの略半
分(50%)がマイクロプリズム25の上面25bに向
けて反射される。
【0041】マイクロプリズム25の上面25bに向け
て反射された残り半分の戻り光は、マイクロプリズム2
5の上面25bの反射膜で反射されて第2の受光部32
に入射される。
【0042】例えば、DVD100の信号記録面100
a上においてレーザ光が焦点を結んでいるとき(ジャス
トフォーカスのとき)には、図4に示すように、第1の
受光部31及び第2の受光部32上にそれぞれ形成され
る光スポットSPD1,SPD2が形状が同じになり、焦点
を結んでいないときには、第1の受光部31上に形成さ
れる第1の光スポットSPD1の形状と第2の受光部32
上に形成される第2の光スポットSPD2の形状とは異な
るものとなる。
【0043】一方、戻り光が第2の波長としてCD20
0の信号記録面200a上において反射されてきたもの
である場合には、その戻り光は、第3の受光部33に先
ず入射される。第3の受光部33上には、マイクロプリ
ズム25の底面25cに形成されている半透過膜が位置
されているので、戻り光の略半分(50%)が第3の受
光部33に入射され、残りの略半分(50%)がマイク
ロプリズム25の上面25bに向けて反射される。マイ
クロプリズム25の上面25bに向けて反射された残り
半分の戻り光は、マイクロプリズム25の上面25bの
反射膜で反射されて第4の受光部34に入射される。
【0044】例えば、CD200の信号記録面200a
上においてレーザ光が焦点を結んでいるときには、図5
に示すように、第3の受光部33及び第4の受光部34
上にそれぞれ形成される光スポットSPC1,SPC2が形
状が同じになり、焦点を結んでいないときには、第3の
受光部33上に形成される第1の光スポットSPC1の形
状と第4の受光部34上に形成される第2の光スポット
SPC2の形状とは異なるものとなる。
【0045】また、上述したように、第3及び第4の受
光部33,34の形状は、第1及び第2の受光部31,
32の形状よりも小さい領域とされて形成され、光スポ
ットの外周をけるような形状として形成されており、こ
れにより、ジャストフォーカス時において、第3の受光
部33では、第1の光スポットSPC1の外周部分の一部
SPC1Xがけられ、第3の受光部33では、第2の光ス
ポットSPC2の外周部分の一部SPC2Xがけられる。換
言すれば、第3及び第4の受光部33,34の形状は、
ジャストフォーカス時において戻り光により形成される
光スポット形状を基準として決定されており、その光ス
ポットの外周部分の少なくとも一部をけるような形状と
なるように決定されている。
【0046】このように、DVD100の信号記録面1
00aで反射されてきた戻り光については、第1及び第
2の受光部31,32において受光され、一方、CD2
00の信号記録面200aで反射されてきた戻り光につ
いては、第3及び第4の受光部33,34において受光
される。光ピックアップ装置は、この受光部における戻
り光の受光量に基づいてフォーカスエラー信号、トラッ
キングエラー信号及び再生RF信号を検出する。
【0047】DVD100についてのフォーカスエラー
信号FE1、トラッキングエラー信号TE1及び再生R
F信号(RF1)は以下のようになる。
【0048】フォーカスエラー信号FE1は、(1)式
により検出している。この(1)式により得られるフォ
ーカスエラー信号FE1は、いわゆる差動分割法(D−
3DF)に基づくものである。
【0049】 FE1={(I312+I316+I313+I317)+(I321+I324)} −{(I311+I315+I314+I318)+(I322+I323)}・・・(1) ここで、I311,I312,I313,I314,I315,I316
317,I318は第1の受光部31の第1乃至第8の各受
光領域311,312,313,314,315,316,3
7,318が受光量に応じて出力する光検出信号であ
り、I321,I32 2,I323,I324は、第2の受光部32
の第1乃至第4の各受光領域321,322,323,3
4が受光量に応じて出力する光検出信号である。
【0050】また、トラッキングエラー信号TE1及び
再生RF信号(RF1)は、(2)式及び(3)により
検出される。(2)式により得られるトラッキングエラ
ー信号TE1は、いわゆるDPD(Differential Phase
Detection)法に基づくものである。(2)式中の”位
相”は所定の位相だけずれて各受光領域で検出された光
検出信号であることを示している。
【0051】 TE1=位相(I311+I312+I317+I318) +位相(I315+I316+I313+I314) ・・・(2) RF1=(I311+I312+I313+I314+I315+I316+I317+I318) +(I321+I322+I323+I324) ・・・(3) 例えば、フォーカスエラー信号の用いたフォーカスサー
ボについては以下のようになる。図4に示すように、D
VD100の信号記録面100a上においてレーザ光が
焦点を結んでいるときには、第1の受光部31及び第2
の受光部32上にそれぞれ形成される光スポットS
D1,SPD2が形状が同じになり、このとき、フォーカ
スエラー信号FE1は0になる。フォーカスサーボは、
エラー信号FE1が0になるように行う。
【0052】一方、CD200についてのフォーカスエ
ラー信号FE2、トラッキングエラー信号TE2及び再
生RF信号(RF2)は(4)式乃至(6)式により検
出している。ここで、(4)式により得られるフォーカ
スエラー信号FE2は差動分割法(D−3DF)に基づ
くものであり、(5)式により得られるトラッキングエ
ラー信号TE2は、いわゆるプッシュプル法に基づくも
のである。
【0053】 FE2=(I342+I343+I331+I334) −(I341+I344+I332+I333) ・・・(4) TE2=(I341+I342+I333+I334) −(I331+I332+I343+I344) ・・・(5) RF2=(I331+I332+I333+I334) +(I341+I342+I343+I344) ・・・(6) ここで、I331,I332,I333,I334は、第3の受光部
33の第1乃至第4の各受光領域331,332,3
3,334が受光量に応じて出力した光検出信号であ
り、I341,I342,I343,I344は、第4の受光部34
の第1乃至第4の各受光領域341,342,343,3
4が受光量に応じて出力した光検出信号である。
【0054】以上のようなフォーカスエラー信号及びト
ラッキングエラー信号を光ディスクシステムのサーボ制
御系に供給することにより、フォーカスサーボ、トラッ
キングサードが実行される。
【0055】以上のように、光ピックアップ装置は、集
積光学素子により、DVD100及びCD200それぞ
れのフォーマットに対応した波長のレーザ光を照射する
とともに、DVD100の信号記録面100a又はCD
200の信号記録面200aにて反射されてきた戻り光
を受光して、フォーカスエラー信号、トラッキングエラ
ー信号及び再生RF信号を検出することができる。
【0056】また、光ピックアップ装置は、CD200
の信号記録面200aにて反射された戻り光の受光につ
いては、第3及び第4の受光部33,34において戻り
光の光スポットの外周の少なくとも一部を除き、略中央
部分を主として受光している。これにより、対物レンズ
2がDVD用に最適化されて設計されていることにより
生じる戻り光の光スポットの外周部分に発生するノイズ
成分、例えば、収差の影響をなくして戻り光を受光する
ことができる。これにより、光ピックアップ装置は、発
光部22及び第1乃至第4の受光部31,32,33,
34とを集積して一体化したレーザカプラ20を備える
ことにより小型化してもなお、高精度で各種信号を得る
ことができる。
【0057】なお、このように光学ピックアップ装置
に、発光部及び受光部を一体とした集積光学素子を備え
ることは、光学部品を少なくし、低コストの光学系の提
供を可能にする。さらに、集積型の光学系は、信頼性が
高い。
【0058】また、集積光学素子は、受光部を複数の異
なる光ディスクに対応して独立して設けているので、受
光部を各光ディスクに対応して最適設計することが可能
になっている。すなわち、本発明はこのように各種光デ
ィスクに対応して独立して最適設計が可能とされている
受光部を前提として実現されたものであり、各受光部は
適正な実効開口数になるように最適設計されている。
【0059】
【発明の効果】本発明に係る集積光学素子は、光源が、
第1及び第2の光学記録媒体に対応して波長の異なる光
を出射する第1及び第2の発光点を有し、第1及び第2
の発光点から出射され、開口全体に亘って入射された光
が第1の光学記録媒体上に最適に集光されるように最適
化されて設計された対物レンズを介して、第1及び第2
の光学記録媒体上に照射させ、受光素子が、第1の光学
記録媒体にて反射された光を受光する第1の受光部と、
第2の光学記録媒体にて反射された光を受光する第2の
受光部とを有し、さらに、第2の受光部が、照射される
光スポットの外周部分の少なくとも一部をける形状とさ
れていることにより、第2の受光部において光スポット
の外周部分に含まれているノイズ成分の影響を少なくし
て受光することができる。
【0060】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、光源とこの光源から出射され、第1及び第2の光学
記録媒体にて反射された光を受光する受光素子とが集積
され一体化されてなる集積光学素子と、光源から出射さ
れた光を第1の及び第2の光学記録媒体上に集光させる
対物レンズとを備え、光源が、第1及び第2の光学記録
媒体に対応して波長の異なる光を出射する第1及び第2
の発光点を有し、対物レンズが、第1の発光点から出射
され、開口全体に亘って入射された光を、第1の光学記
録媒体上に最適に集光されるように最適化されて設計さ
れており、受光素子が、第1の光学記録媒体にて反射さ
れた光を受光する第1の受光部と第2の光学記録媒体に
て反射された光を受光する第2の受光部とを有し、さら
に第2の受光部が、照射される光スポットの外周部分の
少なくとも一部をける形状とされていることにより、第
2の受光部において光スポットの外周部分に含まれてい
るノイズ成分の影響を少なくして受光することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である光ピックアップ装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】光ピックアップ装置のレーザカプラ及びレーザ
カプラを収納しているパッケージの構成を示す断面図で
ある。
【図3】光ピックアップ装置のレーザカプラ及びレーザ
カプラを収納しているパッケージの構成を示す平面図で
ある。
【図4】レーザカプラの受光部であって、第1及び第2
の受光素子上にDVDからの戻り光の光スポットが形成
されている様子を示す平面図である。
【図5】レーザカプラの受光部であって、第3及び第4
の受光素子上にCDからの戻り光の光スポットが形成さ
れている様子を示す平面図である。
【符号の説明】
20 レーザカプラ、22 発光部、24 半導体レー
ザ、24a 第1の発光点、24b 第2の発光点、2
5 マイクロプリズム、30 受光部、31,32,3
3,34 受光素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、この光源から出射され、第1及
    び第2の光学記録媒体にて反射された光を受光する受光
    素子とが集積され一体化されてなる集積光学素子におい
    て、 上記光源は、上記第1及び第2の光学記録媒体に対応し
    て波長の異なる光を出射する第1及び第2の発光点を有
    し、上記第1の発光点から出射され、開口全体に亘って
    入射された光が上記第1の光学記録媒体上に最適に集光
    されるように最適化されて設計された対物レンズを介し
    て、上記第1及び第2の光学記録媒体上に照射させ、 上記受光素子は、上記第1の光学記録媒体にて反射され
    た光を受光する第1の受光部と、上記第2の光学記録媒
    体にて反射された光を受光する第2の受光部とを有し、 上記第2の受光部は、照射される光スポットの外周部分
    の少なくとも一部をける形状とされていることを特徴と
    する集積光学素子。
  2. 【請求項2】 上記第2の受光部は、上記第1の受光部
    よりも小さな領域とされて形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の集積光学素子。
  3. 【請求項3】 光源と、この光源から出射され、第1及
    び第2の光学記録媒体にて反射された光を受光する受光
    素子とが集積され一体化されてなる集積光学素子と、 上記光源から出射された光を上記第1及び第2の光学記
    録媒体上に集光させる対物レンズとを備え、 上記光源は、上記第1及び第2の光学記録媒体に対応し
    て波長の異なる光を出射する第1及び第2の発光点を有
    し、 上記対物レンズは、上記第1の発光点から出射され、開
    口全体に亘って入射された光を、上記第1の光学記録媒
    体上に最適に集光されるように最適化されて設計されて
    おり、 上記受光素子は、第1の光学記録媒体にて反射された光
    を受光する第1の受光部と、上記第2の光学記録媒体に
    て反射された光を受光する第2の受光部とを有し、 上記第2の受光部は、照射される光スポットの外周部分
    の少なくとも一部をける形状とされていることを特徴と
    する光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 上記第2の受光部は、上記第1の受光部
    よりも小さな領域とされて形成されていることを特徴と
    する請求項3記載の光ピックアップ装置。
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