JP2001125945A - 配線基板設計支援方法、設計支援ツール、設計支援システム及び情報記憶媒体 - Google Patents

配線基板設計支援方法、設計支援ツール、設計支援システム及び情報記憶媒体

Info

Publication number
JP2001125945A
JP2001125945A JP30956599A JP30956599A JP2001125945A JP 2001125945 A JP2001125945 A JP 2001125945A JP 30956599 A JP30956599 A JP 30956599A JP 30956599 A JP30956599 A JP 30956599A JP 2001125945 A JP2001125945 A JP 2001125945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
design
calculating
life
design support
solder joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30956599A
Other languages
English (en)
Inventor
Tosaku Kojima
東作 小島
Tazu Nomoto
多津 野本
Hideaki Matoba
秀彰 的場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP30956599A priority Critical patent/JP2001125945A/ja
Publication of JP2001125945A publication Critical patent/JP2001125945A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】設計変更等の影響を客観的・定量的に算出する
ことにより設計を支援する。 【解決手段】配線基板の絶縁寿命の予測値、配線基板の
チャネル数、部品搭載装置の精度、ランド部及びメタル
マスクのうちの少なくともいずれかの寸法、又は、はん
だ接合部の寿命の予測値を算出することにより、設計を
評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板(特にプ
リント基板)等の構造設計及び機能設計を連続して行う
コンカレント設計において設計を支援する方法、設計支
援装置、設計支援システム及び情報記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリント基板が作りやすい品質
であるか否かを評価する場合、設計時にデザイン・レビ
ューを行って設計、製造、検査等の熟練者が経験に基づ
いて品質を判定し、要改良部を指摘するという手法が用
いられる。
【0003】品質の良いプリント基板を短期間で開発す
るためには、(1)製造プロセスの精度向上と、(2)
設計起因不良ポテンシャルの未然防止とが必要である。
ところが、発生した不良が(1)の製造プロセスによる
ものなのか、(2)の設計に起因したものなのかを特定
することは、従来のレビュー方法では困難であった。ま
た、新製品/新プロセスの場合には、その品質のバラツ
キ(不良のバラツキ)の分布が予測できず、試作した後
でないとこれを求めることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の方法で
は定性的で、評価対象品の品質がどの程度に良いか悪い
かや、改良した場合にどれ位の効果があるかを、客観的
・定量的に表現することが難しい上、設計や生産技術や
検査に十分な経験のある者しか実施することができない
という問題があった。
【0005】そこで、本発明は、上記従来技術の問題を
解決すべく、プリント基板の開発において、設計変更等
の影響を客観的・定量的に算出することができる、所望
の性能や品質及び所望の信頼度を早期に満足するように
設計するための設計支援方法、設計支援装置、設計支援
システム及び情報記憶媒体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、設計の評価に用いられる各種数値のい
ずれかを算出するステップを備える配線基板設計支援方
法と、該方法を実現するためのプログラムをあらかじめ
保持する機械読み取り可能な情報記憶媒体とが提供され
る。なお、情報記憶媒体の形態は特に限定されるもので
はなく、磁気記録媒体、光記憶媒体、光磁気記録媒体等
が適宜使用できる。
【0007】さらに、本発明では、設計の評価に用いら
れる各種数値のいずれかを算出する手段を備える配線基
板設計支援装置と、該設計支援装置と、クライアント装
置と、ネットワークとを備える設計支援システムとが提
供される。
【0008】なお、設計の評価に用いられる各種数値と
して、具体的には、配線基板の絶縁寿命の予測値、配線
基板のチャネル数、部品搭載装置の精度、ランド部及び
メタルマスクのうちの少なくともいずれかの寸法、及
び、はんだ接合部の寿命の予測値が挙げられる。
【0009】なお、基板絶縁寿命又ははんだ接合部寿命
を予測する場合には、予測値が目標値に達していない場
合は、目標値を満たすように部品寸法を算出し、提示す
る手段を設けることが望ましい。
【0010】なお、例えば、はんだ接合部の寿命の予測
値は、配線基板に搭載する電子部品及び該配線基板の熱
膨張差と、温度差と、部品の寸法と、接続高さとの数値
の入力を受け付け、入力された数値を用い、せん断ひず
みから算出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】新たな実装製品を設計する場合に
は、総合の性能や品質について仕様を満足し、かつ、総
合の品質についてから所望の寿命以上にするように設計
する必要がある。しかし、新たな高密度の電子部品につ
いて、特に接合部における信頼性不良が生じないよう
に、接合プロセス条件及び基板の製造プロセスを考慮し
た設計仕様はなく、従来は、設計者や生産技術者の経験
から決めざるを得なかった。そのため、何回も試作しな
がら設計変更及びプロセス条件の修正を繰り返して、良
品の実装製品を得て、量産の移行せざるを得なかった。
【0012】一方、電子部品を含め既存の部品について
は、性能や品質については、これらについて算出できて
いる場合がある。しかしながら、電子部品を含め新規の
部品については、性能や品質については算出できないば
かりでなく、寿命についても算出できない場合が多い。
そのため、新たな部品をプリント基板に接合材を用いて
接合実装する新たな製品を設計する場合は、早急に総合
の性能や品質について仕様を満足し、かつ、総合の品質
について総合寿命から所望の寿命になっているかどうか
を評価することができない。
【0013】また、本来、設計基準を基に、設計するよ
うになっているが、多様化する顧客ニーズに対応するた
めには、部品を主体とした設計基準だけでは、組立て品
が設計できない。品質、顧客仕様、スピード等の多次元
関数を満足するためには、目標の寿命を見込んで、計算
機上で、シミュレーションしながら設計することができ
る必要がある。
【0014】そこで、本発明においては、上記した新た
な実装製品を設計した場合に、製品の設計システムによ
って、早急に、実際に製造した際の総合の性能や品質に
ついて、仕様(所望の寿命以上)を満足するか否かを評
価できるようにした。
【0015】なお、上述したように、本発明において取
り扱う製品には、実装される各種電子部品と、はんだ等
の接合材を用いて接合する接合部の熱応力寿命あるいは
基板のエレクトロマイグレーション等がある。そこで、
本発明では、これらを考慮して設計の評価を行うことが
できるようにした。
【0016】また、新たな高密度の電子部品について、
特に接合部における信頼性不良が生じないように、接合
プロセス条件及び基板の製造プロセスを考慮した設計仕
様はなく、従来は、設計者や生産技術者の経験から決め
ざるを得なかった。そのため、何回も試作しながら設計
変更及びプロセス条件の修正を繰り返して、良品の実装
製品を得て、量産の移行せざるを得なかった。そこで、
本発明では、このような設計変更やプロセス条件の修正
を繰り返すことなく、要求仕様(寿命等)を満たしてい
るか否かが即座に判断できるようにした。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて
説明する。 A.ハードウエア構成 本実施例のプリント基板設計支援システム1は、図1に
示すように、設計支援装置10と、クライアント装置3
0と、それらを接続するネットワーク20とを備える。
【0018】本実施例では、設計支援装置10はwww(W
orld Wide Web)サーバとしての機能を備えた情報処理
装置であり、中央演算処理装置(CPU)11、通信イン
タフェース12、主記憶装置13、及び、外部記憶装置
14を備える。クライアント装置30は、CPU31、通
信インタフェース32、主記憶装置33、外部記憶装置
34、及び、入出力装置35を備える情報処理装置であ
る。本実施例では、入出力装置35として、ディスプレ
イ装置、プリンタ、キーボード、マウスが接続されてい
る。また、図1では、クライアント装置30を一つだけ
図示したが、本発明はこれには限られず、同様の構成を
有する複数のクライアント装置30を設けることができ
る。これら設計支援装置10とクライアント装置30と
は、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)
や、LAN(Local Area Network)といったネットワーク
20により接続されている。
【0019】B.機能構成 (1)設計支援装置10 本実施例の設計支援装置10は、図2に示すように、分
析データベース120と、設計支援処理部110とを備
える。
【0020】分析データベース120は、設計対象基板
の部品に関する各種実績値を保持するための部品実績値
データベース121と、設計対象基板におけるはんだ接
合部の寿命の設計データを保持するためのはんだ接合部
寿命予測データベース122と、ランド・メタルマスク
の設計用データを保持するためのランド・メタルマスク
設計データベース123と、部品を搭載する際に用いる
装置の動作精度データを保持するための部品搭載装置精
度データベース124と、基板のチャネル数の算出用デ
ータを保持するための基板チャネル数算出データベース
125と、設計対象基板の絶縁寿命予測用データを保持
するための基板絶縁寿命予測データベース126とを備
える。
【0021】また、本実施例では、分析データベース1
20は、外部記憶装置14に設けられた記憶領域である
が、本発明はこれには限られない。例えば、設計支援装
置10以外に設けられた記憶装置に分析データベース1
20を設け、当該記憶装置からネットワーク又は専用回
線などを介して主記憶装置13又は外部記憶装置14に
読み込むようにしてもよい。
【0022】設計支援処理部110は、部品実績値デー
タベース121へのデータの登録を行う実績値登録部1
11と、はんだ接合部の寿命を予測するはんだ接合部寿
命予測部112と、設計対象基板のランド部及びメタル
マスク部の寸法を算出するランド・メタルマスク寸法算
出部113と、部品を搭載する装置の精度を算出する装
置精度算出部114と、基板のチャネル数を算出する基
板チャネル数算出部115と、設計対象基板の絶縁寿命
を予測する基板絶縁寿命予測部116とを備える。
【0023】本実施例の設計支援処理部110は、外部
記憶装置14にあらかじめ保持され、主記憶装置13に
読み込まれたプログラムをCPU11が実行することによ
り実現される。なお、本発明における設計支援処理部1
10の実現手段は、本実施例のようなソフトウエアによ
るものに限られるものではない。例えばハードウエアロ
ジックや、ハードウエアロジックとソフトウエアとの組
合せなどにより設計支援処理部110を実現することも
できる。
【0024】なお、本実施例の設計支援装置10は、ww
wサーバであり、上述の分析データベース120及び設
計支援処理部110に加えて、ファイル転送やCGI(Com
monGateway Interface)によるアプリケーションの実行
のためのHTTP(HyperText Transport Protocol)デーモン
等を適宜備える。本実施例では、このように、入出力を
行うクライアント装置30と、実際の算出処理を行う設
計支援装置(wwwサーバ)10とをネットワークを介し
て接続し、通常のwwwブラウザにより設計支援装置10
との情報・ファイルの授受ができるようにした。これに
より、本実施例によれば、複数のユーザが同時に設計支
援装置10を使用して設計を評価することができ、ま
た、設計支援装置が遠隔地にあっても、容易に設計を評
価できる。
【0025】(2)クライアント装置30 クライアント装置30は、wwwサーバである設計支援装
置10とのデータの授受を行うためのwwwブラウザ30
1と、入力装置35によるデータの入出力を行うための
入出力部302と、各種データを保持するための記憶部
303とを備える。
【0026】なお、本実施例のwwwブラウザ301は、
外部記憶装置34にあらかじめ保持され、主記憶装置3
3に読み込まれたプログラムをCPU31が実行すること
により実現されるが、本発明はこのようなソフトウエア
によるものに限られるものではない。例えばハードウエ
アロジックや、ハードウエアロジックとソフトウエアと
の組合せなどによりwwwブラウザ301を実現すること
もできる。記憶部303は主記憶装置33又は外部記憶
装置34に設けられた記憶領域である。
【0027】また、本実施例では、設計支援装置10を
wwwサーバとし、wwwブラウザ301によりデータの授受
を行っているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、HTTP以外のプロトコルによるデータの授受を行うも
のであってもよい。
【0028】(3)その他の構成 なお、本実施例では、設計支援装置10とクライアント
装置30とを別々のハードウエアとして設け、これをネ
ットワークを介して接続することにより設計支援システ
ムを構成させているが、例えば設計支援装置10に本実
施例のクライアント装置30と同様の機能構成をさらに
設けることにより、一つの装置(設計支援装置10)の
みにより本発明の設計支援システム1を構成させてもよ
い。このようにする場合は、設計支援装置10のwwwサ
ーバとしての機能や、クライアント装置30におけるww
wブラウザ301等の、ネットワークを介して接続する
ための機構はなくてもよい。
【0029】また、本実施例の設計支援システム1にさ
らにCAD設計装置を設けてもよい。このようにする場
合、CAD設計装置による設計結果により分析データベ
ース120の保持するデータを更新するようにしてもよ
く、また、設計支援装置10による処理結果がCAD設
計装置による設計内容に反映されるようにしてもよい。
【0030】C.処理の内容 つぎに、本実施例の設計支援システム1における設計支
援処理の流れを、図3を用いて説明する。
【0031】(1)クライアント装置30 まず、クライアント装置30においてwwwブラウザ30
1が起動されると(ステップ331)、wwwブラウザ3
01は、URL(Uniform Resource Locators)の入力を受
け付ける(ステップ332)。ここで、ユーザにより設
計支援装置10が保持する処理選択用ページのURLが入
力されると、wwwブラウザ301は、設計支援装置10
に対して、当該ページのファイルを転送するよう要求
し、これを受けた設計支援装置10によるファイルの転
送を受けて、転送されたファイルの内容(すなわち処理
選択用ページ)を、入出力部302を介して入出力装置
35のディスプレイ画面に表示する(ステップ33
3)。なお、あらかじめ処理選択用ページのURLをwwwブ
ラウザ301のホームページ(起動時に表示するペー
ジ)として登録しておくことにより、URLの入力を省略
してもよい。また、図3では、ステップ332において
処理選択用ページ以外のURLが入力された場合の処理
の流れについては省略したが、この場合には、通常のww
wブラウザと同様の処理が行われる。
【0032】ここで表示される処理選択用ページの表示
画像例を図4に示す。本実施例の処理選択用ページ40
は、設計支援装置10に実行させる処理を選択するため
のラジオボタン41と、選択内容の送信を支持するため
の送信ボタン49とを備える。具体的には、本実施例の
設計支援装置10が行う処理には基板絶縁寿命予測処
理、基板チャネル数算出処理、部品実績値登録処理、部
品搭載装置精度算出処理、ランド・メタルマスク寸法算
出処理及びはんだ接合部寿命予測処理の6種類があるた
め、本実施例の処理選択用ページ40には、これらに対
応した6つのラジオボタン41(すなわちラジオボタン
42〜47)が設けられており、これらのうちのいずれ
か一つの選択が、入力装置35を介して受け付けられ
る。なお、本実施例では、選択されたラジオボタンには
選択マーク48が表示される。
【0033】処理選択用ページ40においてラジオボタ
ン41のいずれかが選択され、送信ボタン49がクリッ
クされると、wwwブラウザ301は選択内容を設計支援
装置10へ通知する(ステップ334)。
【0034】この通知を受けた設計支援装置10は、通
知された選択に応じた入力用ページのファイルをwwwブ
ラウザ301へ転送する(ステップ313)。これを受
けたwwwブラウザ301は、転送されたファイルの内容
(すなわち入力用ページ)を、入出力部302を介して
入出力装置35のディスプレイ画面に表示して(ステッ
プ335)、入力を入力装置35を介して受け付け、入
力されたデータを設計支援装置10へ送信する(ステッ
プ336)。
【0035】入力データを受信した設計支援装置10
は、ステップ334において選択された処理を当該入力
データを用いて実行し、処理結果を含む出力ページ用フ
ァイルをwwwブラウザ301へ転送する。これを受けたw
wwブラウザ301は、出力ページを、入出力部302を
介して入出力装置35のディスプレイ画面に表示して
(ステップ337)、処理をステップ332へ戻す。
【0036】(2)設計支援装置10 まず、クライアント装置30から処理選択用ページのフ
ァイルの転送が要求されると(ステップ311)、設計
支援装置10の設計支援処理部110は、あらかじめ外
部記憶装置14に保持されている要求されたページのフ
ァイルを、クライアント装置30へ送信する(ステップ
311)。
【0037】次に、クライアント装置30から選択され
た処理が通知されると(ステップ312)、設計支援処
理部110は、通知された選択内容に応じた処理を実行
する(ステップ313)。すなわち、設計支援処理部1
10は、図5に示すように、選択に応じて(ステップ5
01)、当該選択内容に対応づけられた処理部111〜
116のいずれかを起動する(ステップ502〜50
7)。
【0038】起動された各処理部111〜116は、図
3に示すように、選択内容に応じてあらかじめ定めら
れ、分析データベース120に保持されている入力用ペ
ージのファイルをクライアント装置30へ送信し(ステ
ップ3131)、入力内容の通知をクライアント装置3
0から受け付けて(ステップ3132)、当該通知され
た入力データを用いて、あらかじめ定められた処理を実
行し、処理結果を表示するための出力ページ用ファイル
を作成し、当該ファイルをクライアント装置30へ転送
する(ステップ3133)。なお、複数のページにより
入力を受け付ける場合には、ステップ3131及び31
32をページ数分繰り返せばよい。また、出力結果が複
数ページにわたる場合もステップ3133を必要な回数
繰り返せばよい。
【0039】(3)各処理部111〜116 つぎに、ステップ313の内容を具体的に説明する。な
お、一般的な処理の流れとしては、つぎのようなものが
考えられる。まず、実績値登録部111により部品寸法
等の実績値を部品実績値データベース121へ登録し、
基板絶縁寿命予測部116により基板の信頼性を保証す
るための基板絶縁寿命予測を行った後、基板チャネル数
算出部115により基板のチャネル数当たりの線の数の
算出する。続いて、装置精度算出部114によりプリン
ト基板への部品の搭載のための搭載装置の精度算出を行
い、ランド・メタルマスク寸法算出部113により、部
品を搭載するプリント基板のランド及びはんだを印刷す
るためのメタルマスクの寸法を算出して設計を行う。最
後に、はんだを接合したときの熱疲労寿命の予測をはん
だ接合部寿命予測部112により行う。ただし、本発明
の設計支援装置10及び設計支援システム1は、このよ
うな手順に限定されるものではない。各処理部111〜
116はそれぞれ独立に処理を行うことができ、ユーザ
が任意にいずれかを選択して処理させることができる。
【0040】a.実績値登録部111 本実施例の実績値登録部111は、部品の寸法等の各種
データの入力用ページのファイルをクライアント装置3
0に送信し(ステップ3131)、入力データの通知を
受け付けて(ステップ3132)、当該通知された入力
データを部品実績値データベース121へ登録し、登録
処理が完了したことをクライアント装置30へ通知する
(ステップ3133)。
【0041】b.はんだ接合部寿命予測部112 <寿命予測算出式>まず、はんだ接合部の寿命を予測す
るための計算式について説明しておく。半導体回路21
を、リード22を介して回路基板25にはんだ23を用
いて接続した状態を図6(a)に示す。半導体回路21
と回路基板25とでは熱膨張率が異なるため、温度変化
や回路の電源のオン・オフが繰り返されると、接続部の
はんだ23に繰り返しひずみが発生し、図6(a)に示
したようにき裂24が発生する。なお、図6(a)及び
(b)では、図を見やすくするため、はんだ23のハッ
チングは省略した。また、パッドの縦横の長さはW1
2として表した。パッドの対角線の長さiは、下記
(数1)により表される。
【0042】
【数1】
【0043】ここで、き裂の長さをa、サイクル数をN
とすると、このき裂は1回のサイクル毎に間隔da/dNず
つ伸びることになる。この結果、き裂を発生した破断面
にはギザギザの模様が残る。このギザギザの間隔da/dN
を「き裂進展速度」という。
【0044】図6(a)に示す電子回路品に対して1000
サイクルの温度サイクル試験を行った後、半導体回路2
1を機械的に取外し、き裂24の破断面を観察した結果
を、図6(b)に示す。き裂長さa1,a2におけるき裂
進展速度da/dNは、
【0045】
【数2】
【0046】により表すことができる。き裂上のいくつ
かの点についてき裂長さaを測定した結果、図7(a)
に示すように、き裂進展速度da/dNはき裂長さaに対し
て、式(数3)で表される直線関係に近似できることが
わかった。なお、A,Bは定数である。
【0047】
【数3】
【0048】この式(数3)を積分することにより、は
んだ接合部の寿命評価式(数4)が求められる。なお、
0は初期欠陥長さである。この寿命評価式(数4)を
用いることにより、寿命基準となるき裂長さafから、
寿命としてのサイクル数Nfを求めることができる。き
裂の長さaとサイクル数Nとの関係を示す寿命評価線図
を、図7(b)に示す。
【0049】
【数4】
【0050】なお、1000サイクルの温度サイクル試
験を行った後の測定結果を用いて完全に断線する予測寿
命を求めたところ、3000サイクルとなった。この予測値
は、同一条件で試験して断線を確認した実測値に比べ
て、±10%の精度であった。
【0051】一方、図6(a)に示したはんだ接続構造
に対して、20℃〜+150℃〜−50℃〜20℃とい
う温度サイクル試験に相当する温度変化(図8(a)に
図示)を与えたときの、はんだ接続部のき裂部24(図
6(b)に図示)に発生する相当応力σepと相当ひずみ
εepとの関係を示す履歴曲線を、有限要素法3次元熱弾
塑性解析により求めると、図8(b)のようになる。こ
こで、ひずみ振幅は履歴中の最大のひずみ振幅Δε
eqmaxとした。この相当ひずみ振幅と、あらかじめ破断
試験から求めたき裂進展速度da/dNと、き裂長さaとの関
係を整理すると、これらの間の関係は、下記数式(数
5)により表される。ただし、Cは定数である。
【0052】
【数5】
【0053】この式(数5)を積分することによって、
寿命Nfを示す下記寿命評価基準式(数6)が得られる。
なお、nは定数である。
【0054】
【数6】
【0055】この寿命評価基準式(数6)を逆算するこ
とにより、き裂進展評価式(数7)を導くことができ
る。
【0056】
【数7】
【0057】このき裂進展評価式(数7)により、Nサ
イクル後のき裂長さaを求めることができ、サイクル数
Nと、Nサイクル後のき裂長さaとの間には、図9
(a)に示す曲線Pの関係があることがわかる。この曲
線Lは、下記式(数8)により表すことができる。
【0058】
【数8】
【0059】これらの式を用いて、過去に製品不良を起
こしたものについて計算したところ、実際の寿命が3500
サイクルであったのに対して、計算により求められた寿
命は3200サイクルであり、良い一致をみた。
【0060】図8(b)に示した相当ひずみ振幅Δε
eqmaxを、半導体回路21の寸法d及び接続高さhjと、
半導体回路21及び回路基板25の熱膨張係数差Δα
と、温度サイクルにおける温度差ΔTと、せん断ひずみ
γとの関係をグラフに表すと、図9(b)の曲線Qのよ
うになる。なお、せん断ひずみγは、下記式(数9)に
より計算される。ここで、dは中心からの距離、Hj
接続高さ、Δαは膨張率差、ΔTは温度差、γは純粋せ
ん断ひずみである。なお、各種寸法については図11に
示した。また、Eは形状に依存する補正パラメータであ
る。
【0061】
【数9】
【0062】また、相当ひずみ振幅Δεeqmaxは、図9
(b)の曲線Qから、せん断ひずみひずみγを用いて式
(数10)で表わされる。なお、A’及びB’は定数で
ある。
【0063】
【数10】
【0064】部品と基板に温度差がある場合、せん断ひ
ずみγは下記数式(数11)で表わされる。ここで、α
1及びT1は、部品すなわち半導体回路の熱膨張係数及び
温度であり、α2及びT2は、基板の熱膨張係数及び温度
である。
【0065】
【数11】
【0066】これにより、簡単な計算から相当ひずみ振
幅Δεeqmaxを求めることができる。得られた相当ひず
み振幅Δεeqmaxを用いれば、前述した寿命評価式及び
き裂進展評価式から寿命Nf及びき裂進展量aをそれぞれ
算出できる。
【0067】<処理の流れ>本実施例のはんだ接合部寿
命予測部112は、図10に示すように、ステップ31
3において、まず、設計対象電子部品の選択を受け付け
(ステップ101)、選択された電子部品に応じた部品
及び接続形状の入力を受け付け(ステップ102)、入
力された部品及び接続形状に応じて各種材料定数の入力
を受け付け(ステップ103)、さらに、温度、繰り返
し周波数、温度差温度、繰り返し周波数、温度差等の解
析条件の入力を受け付ける(ステップ104)。これら
の各ステップにおける入力用ページのファイルは、あら
かじめはんだ接合部寿命設計データベース122に保持
されている。ステップ104において入力される解析条
件は、設計対象電子部品の使用条件を考慮して定められ
ることが望ましい。
【0068】入力画面例として、ステップ102におけ
る入力の受け付けに用いられる入力用ページ1100を
図11に示す。なお、この入力ページ1100は、設計
対象としてQFP(Quad Flat Package)の電子部品が選
択された場合の、はんだ接続形状の入力を受け付けるた
めのページであり、対象とする電子部品及びその接続形
状の寸法が入力される。ここでは、形状を3角法で示し
ているため、ユーザが寸法の入力を間違うことが少な
い。なお、設計対象部品はQFPに限られない。本実施
例では、他の表面実装ICやチップ部品等も対象として選
択しうるよう、それぞれに対応した各種入力ページ用フ
ァイル、予測・評価用各種計算式、指数、定数などとと
もに、はんだ接合部寿命設計データベース122に登録
されている。なお、入力ページ用ファイルは、実際の入
力ページを具体的に記述したHTML(HyperText Markup L
anguage)ファイルであってもよく、このようなHTM
Lファイルを動的に作成するためのファイルであっても
よい。
【0069】つぎに、はんだ接合部寿命予測部112
は、上述の各計算式を用いて寿命の予測値を算出し、当
該予測値を出力するためのファイルを作成して、クライ
アント装置30へ出力する(ステップ105)。
【0070】最後に、はんだ接合部寿命予測部112
は、上述の各計算式を用いてき裂の進展状況を予測し、
ステップ105において算出したはんだ接合部の寿命の
予測値を、あらかじめ定められた目標値を基に評価し
て、予測したき裂進展状況及び寿命評価結果を出力する
ためのファイルを作成し、クライアント装置30へ出力
する(ステップ106)。このステップ106において
作成され転送されたファイルを基に、クライアント装置
30が表示する出力画面1200の例を、図12に示
す。
【0071】なお、本実施例では、目標値、ははんだ接
合部寿命設計データベース122にあらかじめ保持され
ているが、入力を受け付けるようにしてもよい。また、
本実施例ではステップ105,106において予測及び
評価に用いる計算式、定数、指数及び目標値は、あらか
じめはんだ接合部寿命設計データベース122に保持さ
れているが、ステップ3133,3132において計算
式寿命式やき裂進展式)の登録、指数、定数及び目標値
などの入力を受け付けるようにしてもよい。
【0072】本実施例によれば、ユーザは、接続部のど
こまでき裂が進み、残りの寿命がいくらあるかの推定値
を容易に認識できる。なお、はんだ接合部寿命予測部1
12は、ステップ106において、寿命予測値が等目標
寿命を満足していない場合は、式(数10)をもとに、
目標値を満たすd寸法やHj寸法を算出し、出力用ペー
ジ1200にこの内容を提示するようにしてもよい。こ
のようにすれば、ユーザは提示された電子部品及びその
接続形状の寸法をCAD計算システムにおける設計処理に
容易に反映させることができる。
【0073】c.ランド・メタルマスク寸法算出部11
3 ランド・メタルマスク寸法算出部113の処理も、はん
だ接合部寿命予測部112の処理とほぼ同様である。た
だし、ステップ3133において用いる計算式が異なっ
ている。また、これに伴い、ステップ3131,313
2において入力を受け付ける各種パラメータも異なって
いる。これら計算式及び各種パラメータ、入力用ページ
のファイル等は、ランド・メタルマスク設計データベー
ス123にあらかじめ保持されている。ここでは、はん
だ接合部寿命予測部112における処理との主な相違点
である寸法算出式について説明する。
【0074】<ランド寸法算出式>表面実装ICのSOJ(Sm
all Outline J-leaded package)又はPLCC(Plastic Lea
ded package Chip Carrier)を、図13に示す。なお、
図13(a)は接合部の平面図、図13(b)は同じ接
合部を側面から見た図であり、チップ131がリード1
32を介してランド133にはんだ134により接合さ
れている。なお、Xはリード幅、bはランド幅、eはラ
ンド電極長、tはリード厚さ(デフォルト値:0.1m
m)、Tはリード平坦部長さ(デフォルト値:0.6m
m)、cはフィレット長さ(デフォルト値:0.6m
m)である。
【0075】このSOJ又はPLCCのような表面実装の場
合、リードピッチ1.27〜0.64mmに対して、 ランド電極長 e=2Xc+T ランド電極幅 b=X+2t 四隅ランド電極幅(外側へ) 1.2b=1.2(X+2t) 四隅ランド電極長 e=2Xc+T である。これらの式を用いることにより、ランド電極長
e及びランド電極幅bを求めることができる。
【0076】つぎに、表面実装チップ部品の場合につい
て説明する。表面実装チップ部品では、図14に示すよ
うに、チップ部品141がランド142に接合される。
ここで、bはランド幅、eはランド電極長、Wは部品
幅、aは電極間距離、tは部品高さ、Tmaxは裏面電極
幅、cはフィレット長さである。ここでは、絶縁距離:
0.25mm、導体幅:0.25mm、パターン間隔:
0.25mmとした。部品高さt、裏面電極幅Tmax
フィレット長さcの値は表面実装チップ部品のタイプ毎
に異なり、それぞれタイプに応じてランド・メタルマス
ク設計データベース123に保持されている。
【0077】このような表面実装の場合、e=c+T
max、b=W、a=(絶縁距離)×2である。また、フ
ローによる実装(はんだ槽を通すはんだ付け)の場合、
e=t+Tmax+c、b=W+0.2×2、a=(絶縁
距離)×2+0.2である。これらの式を用いることに
より、実装タイプ毎に、ランド電極長e、ランド電極幅
b及び電極間距離aを求めることができる。
【0078】<メタルマスク寸法算出式>図15(1)
〜(3)は、表面実装ICのSOP、QFP、SOJ、PLCCのメタ
ルマスクを示している。なお、e’及びe”はメタルマ
スク開口長、b’及びb”はメタルマスク開口幅、eは
ランド電極長、bはランド電極幅、a”はメタルマスク
電極間距離である。メタルマスクの厚さは、0.15m
m、0.20mm又は入力値である。
【0079】SOP、QFP、SOJ又はPLCCの場合、四隅以外
の開口部では、e’=e−0.2、b’=bであり、四
隅の開口部では、e’=e−0.2、b’=1.2b
(ただし外側へ)である。従って、これらの計算式から
メタルマスク開口長e’及びメタルマスク開口幅b’を
求めることができる。
【0080】また、チップ部品の場合、部品タイプ毎に
異なるが、例えば、e”=e、b”=b、a”=aであ
り、タイプ毎に、メタルマスク開口長e”、メタルマス
ク開口幅b”、メタルマスク電極間距離a”を求めるこ
とができる。
【0081】また、表面実装ICのSOP(Small Outline Pa
ckage)、QFP(Quad Flat Package)を図17に示す。図
17(a)は平面図、図17(b)は側面図である。な
お、Xはリード幅、bはランド幅、eはランド電極長、
tはリード厚さ(デフォルト値:0.1mm)、Tはリ
ード平坦部長さ、cはフィレット長さ(デフォルト値:
0.35mm)である。
【0082】このような表面実装の場合、リードピッチ
1.27〜0.3mmに対して、 ランド電極長 e=2Xc+T ランド電極幅 b=X+2t 四隅ランド電極幅(外側へ) 1.2b=1.2(X+2t) 四隅ランド電極長 e=2Xc+T である。これらの式を用いることにより、ランド電極長
e及びランド電極幅bを求めることができる。
【0083】d.装置精度算出部114 装置精度算出部114の処理も、はんだ接合部寿命予測
部112の処理とほぼ同様である。ただし、ステップ3
133において用いる計算式が異なっている。また、こ
れに伴い、ステップ3131,3132において入力を
受け付ける各種パラメータも異なっている。これら計算
式及び各種パラメータ、入力用ページのファイル等は、
部品搭載装置精度データベース124にあらかじめ保持
されている。ここでは、はんだ接合部寿命予測部112
における処理との主な相違点である精度算出式について
説明する。
【0084】プリント基板163へ搭載した状態のIC
チップ160(QFP)を、図16に示す。搭載装置の搭
載精度は、リード161の幅L,ランド162の幅R及
びリードピッチの標準偏差σpにより、下記数式(数1
2)から求められる。
【0085】
【数12】
【0086】e.基板チャネル数算出部115 基板チャネル数算出部115の処理も、はんだ接合部寿
命予測部112の処理とほぼ同様である。ただし、ステ
ップ3133において用いる計算式が異なっている。ま
た、これに伴い、ステップ3131,3132において
入力を受け付ける各種パラメータも異なっている。これ
ら計算式及び各種パラメータ、入力用ページのファイル
等は、基板チャネル数算出データベース125にあらか
じめ保持されている。ここでは、はんだ接合部寿命予測
部112における処理との主な相違点である算出式につ
いて説明する。
【0087】プリント基板の実装密度は、基本格子のバ
イヤランド間の間に信号線が入る本数によって表わされ
る。図18は、基板180上のバイヤランド181間に
2本の信号線182が設けられた場合を示す。ここで対
象としているプリント基板では、このバイヤランド間は
2.54mmであることから、基本格子:Ph(従って、1
格子長=2.54mm)と、本実施例では固定値になって
る。従って、基本格子のバイヤランド間を通るチャネル
数Nは下記数式(数13)において、バイヤランド直径
h、最小絶縁距離F、導体幅Dw、パターンピッチPw
より求められる。
【0088】
【数13】
【0089】なお、Phは基本格子(mm)、Dhはバイ
ヤランド直径(mm)、dは最少絶縁距離(mm)、D
wは導体幅(mm)、Pwはパターンピッチ(mm)であ
る。パターンピッチについては、ステップ1311,1
312において、本実施例では、次の表1に示す4種類
からの選択を受け付けるようになっている。バイヤラン
ド直径Dh及び導体幅Dwは、選択されたパターンピッチ
に応じて決定される。最少絶縁距離dの算出方法につい
ては、基板絶縁寿命予測部116における算出式におい
て後述する。
【0090】
【表1】
【0091】f.基板絶縁寿命予測部116 基板絶縁寿命予測部116の処理も、はんだ接合部寿命
予測部112の処理とほぼ同様である。ただし、ステッ
プ3133において用いる計算式が異なっている。ま
た、これに伴い、ステップ3131,3132において
入力を受け付ける各種パラメータも異なっている。これ
ら計算式及び各種パラメータ、入力用ページのファイル
等は基板絶縁寿命予測データベース126にあらかじめ
保持されている。ここでは、はんだ接合部寿命予測部1
12における処理との主な相違点である予測値算出式に
ついて説明する。
【0092】プリント基板の絶縁性を評価する障害要因
の尺度の基本となるマイグレーション(高温・高湿の雰
囲気下において配線間に直流電圧が印加された場合に、
陽極からイオンとして溶出した銅が陰極に移行する現
象)を起こさないためには、最小絶縁距離dを確保する
ことが要求される。マイグレーション寿命は、電圧V、
湿度p、温度Tに大きく依存し、基板絶縁寿命Lpは、これ
らを考慮して下記数式(数14)により表すことができ
る。
【0093】
【数14】
【0094】ここで、Aは定数、Lは基板寿命(時
間)、Vは電圧(V)、Pは湿度(%RH)、dは最少
絶縁距離(mm)、ΔEは活性化エネルギー(eV)、
rはボルツマン定数(eV/K)、Tは温度(K,℃+
273)である。なお、活性化エネルギーΔEは、表2
に示すように、基板材質によって選定する必要がある。
【0095】
【表2】
【0096】また、基板絶縁寿命Lpがあらかじめ設定さ
れていれば、この式(数14)を逆算することにより最
少絶縁距離dを求めることができる。各パラメータは、
あらかじめ定められ、基板絶縁寿命予測データベース1
26に保持されており、例えば、A=5.39696×
1010、l=0.94、m=6、n=0.8、ΔE=
0.334、r=8.62×10-5である。
【0097】D.本実施例の効果 本実施例によれば、プリント基板に対象電子部品を組立
て・実装する製品の量産時の品質を、本実施例の設計支
援システムを用いて解析又は評価し、この解析又は評価
されたプリント基板の品質が所望の品質を満足するよう
に、量産製品を設計することができる。また、本実施例
によれば、基板上に電子部品を接合し、実装する製品を
製造したときの接合部のおける熱応力寿命について所望
の寿命値を満足するように、製品の接合部を設計するこ
とができる。
【0098】従って、本実施例によれば、新しい実装製
品の開発において、信頼性向上及び短期開発という、相
反する開発目標を同時に実現できる。また、本発明によ
れば、新しい実装製品の開発において、実装製品の設計
システムを用いて、所望の性能や信頼性を満足するかど
うかを早急に評価、解析し、早期に最も信頼性を低下さ
せている要因を探求することが可能となり、その結果、
信頼性を低下させている要因を取り除き、対策を容易に
施すことができ、新しい実装製品の開発を、試作品を何
回となく作り直すことなく短期に、かつ低価格で、効率
良く行うことができる。
【0099】また、本実施例によれば、新しい実装製品
の開発において、実装製品の設計システムを用いること
により、信頼性を含む生産性向上と新製品の開発期間を
短縮できる。
【0100】本発明によれば、設計、信頼性、製造可能
性及び品質保証可能性を同時的に取り扱うことができ、
設計のためのより速いサイクル・タイムが実現できる。
なお、本発明では、部品搭載精度、層タイプ、線間隔、
線幅、チャネル当たりの線の数、ランド・メタルマスク
設計パラメータ、はんだ接合部の寿命設計パラメータ
は、最適の設計の組合せを決定するために知識データベ
ース(分析データベース)と製造可能性アルゴリズムを
通して関連付けられる。本実施例では、設計支援装置1
0の出力結果は、出力ページとしてクライアント装置3
0に表示されるが、ネットワーク20にCAD(Comput
er Assisted Design)装置をも接続し、このCAD装置
に算出結果を直接出力するようにしてもよい。このよう
にする場合、本発明の設計支援システムには当該CAD
装置をも含めることができる。また、設計支援装置10
の出力結果を、品質保証のための寿命設計ツールへの入
力するようにしてもよい。
【0101】設計支援システムにCAD装置を含める場
合、CAD装置により生成されたCADデータに基づいてプリ
ント基板に組立て、実装される各種対象電子部品を選定
して、これら選定された各種対象電子部品に関する部品
設計情報を生成し、またCADデータに基づいてベース部
(又はプリント基板)設計情報を生成し、これらの対象
部品及プリント基板設計情報から対象電子部品・プリン
ト基板部の形状データ変換を行う。さらに、新たに設計
した製品が総合の品質を評価する際、余裕をもって仕様
を満足しているか否かを評価するための許容される寿命
値を満足しているか否かを評価する最適値決定処理手段
と、総合の寿命において仕様を満足しているか否かを評
価する寿命予測シミュレータと、CAD装置からの対象部
品・プリント基板部形状データベースに評価のために必
要な情報として入力されるその他のデータを付加し部品
毎に格納した部品間隙部寸法と、目標寿命を達成した最
終シミュレーション結果を格納した最適部品・基板部デ
ータベースとを有するようにすることができる。
【0102】本発明によれば、プリント基板部に対象電
子部品を組立て、実装する製品について設計する際の、
該製品の品質の評価において、 (1)経験を必要とせずに、定量的に評価を容易に行う
ことができる。
【0103】(2)寿命評価だけでなく、性能向上、品
質向上及び短期製品開発という相対する評価項目を統一
的に評価することができる。
【0104】また、本発明によれば、プリント基板の電
子部品を組立て実装する製品について設計する際の、該
製品の品質又は信頼度の評価が早い段階で実現できるた
め、不具合対策指示が早期にかつ容易に行うことができ
る。
【0105】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、設計変更
等の影響を客観的・定量的に算出することができるた
め、所望の性能や品質及び所望の信頼度を早期に満足す
るように設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の設計支援システムのハードウエア構
成である。
【図2】 実施例の設計支援システムの機能構成図であ
る。
【図3】 実施例における設計支援システム全体の処理
を示す流れ図である。
【図4】 処理選択画面例を示す模式図である。
【図5】 実施例における設計支援装置の処理を示す流
れ図である。
【図6】 はんだ接合部及びき裂の形状を示す断面図で
ある。
【図7】 き裂進展速度とき裂長さ、及び、き裂長さと
サイクル数の関係を示すグラフである。
【図8】 図8(a)は温度サイクル試験における温度
プロファイルを示すグラフである。図8(b)は有限要
素3次元熱弾塑性によるはんだ接続部内の点における相
当応力と相当ひずみの履歴曲線を示したグラフである。
【図9】 サイクル数Nとき裂長さaとの関係、及び、
相当ひずみ振幅と純粋せん断ひずみとの関係を示すグラ
フである。
【図10】 実施例におけるはんだ接合部寿命予測部の
処理を示す流れ図である。
【図11】 入力画面例を示す模式図である。
【図12】 出力画面例を示す模式図である。
【図13】 SOJ又はPLCCのはんだ接合部を示す模式図
である。
【図14】 表面実装チップ部品におけるはんだ接合部
を示す模式図である。
【図15】 ICを表面実装(SOP、QFP、SOJ、PLCC)す
るためのメタルマスク開口部を示す模式図である。
【図16】 表面実装ICのQFPの基板搭載部分を示す模
式図である。
【図17】 表面実装IC(SOP、QFP)のはんだ接合部分
を示す模式図である。
【図18】 プリント基板の実装密度を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…プリント基板設計支援システム、10…設計支援装
置、11…中央演算処理装置(CPU)、12…通信イン
タフェース、13…主記憶装置、14…外部記憶装置、
20…ネットワーク、21…ICチップ、22…リー
ド、23…はんだ、24…き裂、25…基板、30…ク
ライアント装置、31…CPU、32…通信インタフェー
ス、33…主記憶装置、34…外部記憶装置、35…入
出力装置、40…処理選択画面、41〜47…ラジオボ
タン、48…選択マーク、49…送信ボタン、110…
設計支援処理部、111…実績値登録部、112…はん
だ接合部寿命予測部、113…ランド・メタルマスク寸
法算出部、114…装置精度算出部、115…基板チャ
ネル数算出部、126…基板絶縁寿命予測部、120…
分析データベース、121…部品実績値データベース、
122…はんだ接合部寿命予測データベース、123…
ランド・メタルマスク設計データベース、124…部品
搭載装置精度データベース、125…基板チャネル数算
出データベース、126…基板絶縁寿命予測データベー
ス、131,141,160,171…ICチップ、1
32,161,172…リード、133,142,16
2,173…ランド、163,180…基板、134,
174…はんだ、181…バイヤランド、182…信号
線、301…wwwブラウザ、302…入出力部、303
…記憶部、1100…入力画面、1200…出力画
面、。
フロントページの続き (72)発明者 的場 秀彰 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 5B046 AA08 BA06 CA06 GA01 JA07 KA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線基板の設計を支援する設計支援装置で
    あって、 上記配線基板の絶縁寿命の予測値を算出する基板絶縁寿
    命予測部と、 上記配線基板のチャネル数を算出する基板チャネル数算
    出部と、 部品搭載装置の精度を算出する装置精度算出部と、 ランド部及びメタルマスクのうちの少なくともいずれか
    の寸法を算出するランド・メタルマスク寸法算出部と、 はんだ接合部の寿命の予測値を算出するはんだ接合部寿
    命予測部との、少なくともいずれか一つを備えることを
    特徴とする設計支援装置。
  2. 【請求項2】上記基板絶縁寿命予測部又は上記はんだ接
    合部寿命予測部を備え、 上記予測値が目標値に達していない場合は、目標値を満
    たすように部品寸法を算出し、提示する手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載の設計支援装置。
  3. 【請求項3】上記はんだ接合部寿命予測部を備え、 上記はんだ接合部寿命予測部は、 上記配線基板に搭載する電子部品及び該配線基板の熱膨
    張差と、温度差と、部品の寸法と、接続高さとの数値の
    入力を受け付ける手段と、 上記入力された数値を用い、せん断ひずみからはんだ接
    合部の寿命の予測値を算出する手段と、 上記算出結果を出力する手段とを備えることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の設計支援装置。
  4. 【請求項4】配線基板の設計を支援する設計支援システ
    ムであって、 ネットワークと、該ネットワークにより接続されたwww
    サーバである設計支援装置及びクライアント装置とを備
    え、 上記設計支援装置は、 上記配線基板の絶縁寿命の予測値を算出する基板絶縁寿
    命予測部と、 上記配線基板のチャネル数を算出する基板チャネル数算
    出部と、 部品搭載装置の精度を算出する装置精度算出部と、 ランド部及びメタルマスクのうちの少なくともいずれか
    の寸法を算出するランド・メタルマスク寸法算出部と、 はんだ接合部の寿命の予測値を算出するはんだ接合部寿
    命予測部との、少なくともいずれか一つと、 上記算出に用いられるデータの入力を受け付けるための
    入力ページ用ファイルを保持する記憶手段と、 上記算出した値を表示するための出力ページ用ファイル
    を作成する手段とを備え、 上記クライアント装置は、 上記入力ページ用ファイルの転送を受けて入力ページを
    表示しデータの入力を受け付け、上記出力ページ用ファ
    イルの転送を受けて出力ページを表示するwwwブラウザ
    を備えることを特徴とする設計支援システム。
  5. 【請求項5】配線基板の設計を支援する方法であって、 上記配線基板の絶縁寿命の予測値を算出するステップ
    と、 上記配線基板のチャネル数を算出するステップと、 部品搭載装置の精度を算出するステップと、 ランド部及びメタルマスクのうちの少なくともいずれか
    の寸法を算出するステップと、 はんだ接合部の寿命を予測値を算出するステップとの、
    少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする設計
    支援方法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の設計支援方法を実現するた
    めのプログラムを保持することを特徴とする機械読み取
    り可能な情報記憶媒体。
JP30956599A 1999-10-29 1999-10-29 配線基板設計支援方法、設計支援ツール、設計支援システム及び情報記憶媒体 Pending JP2001125945A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30956599A JP2001125945A (ja) 1999-10-29 1999-10-29 配線基板設計支援方法、設計支援ツール、設計支援システム及び情報記憶媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30956599A JP2001125945A (ja) 1999-10-29 1999-10-29 配線基板設計支援方法、設計支援ツール、設計支援システム及び情報記憶媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001125945A true JP2001125945A (ja) 2001-05-11

Family

ID=17994564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30956599A Pending JP2001125945A (ja) 1999-10-29 1999-10-29 配線基板設計支援方法、設計支援ツール、設計支援システム及び情報記憶媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001125945A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003030567A (ja) * 2001-07-18 2003-01-31 Toda Constr Co Ltd 室内空気汚染予測システム、室内空気汚染予測サーバ、及びプログラム
JP2008002869A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Denso Corp はんだの寿命予測方法
JP2010002238A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Mitsubishi Electric Corp 破断判定装置
US10783309B2 (en) 2018-07-19 2020-09-22 Fujitsu Limited Method for outputting impact degree and information processing device
US10929585B2 (en) 2018-01-16 2021-02-23 Fujitsu Limited Recording medium recording via lifetime calculation program, via lifetime calculation method, and information processing device

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003030567A (ja) * 2001-07-18 2003-01-31 Toda Constr Co Ltd 室内空気汚染予測システム、室内空気汚染予測サーバ、及びプログラム
JP2008002869A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Denso Corp はんだの寿命予測方法
JP4626577B2 (ja) * 2006-06-21 2011-02-09 株式会社デンソー はんだの寿命予測方法
JP2010002238A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Mitsubishi Electric Corp 破断判定装置
US10929585B2 (en) 2018-01-16 2021-02-23 Fujitsu Limited Recording medium recording via lifetime calculation program, via lifetime calculation method, and information processing device
US10783309B2 (en) 2018-07-19 2020-09-22 Fujitsu Limited Method for outputting impact degree and information processing device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Darveaux Effect of simulation methodology on solder joint crack growth correlation and fatigue life prediction
JP4763716B2 (ja) 回路評価のための方法、システム及びプログラム
Snook et al. Physics of failure as an integrated part of design for reliability
Osterman et al. Failure assessment software for circuit card assemblies
JP2001125945A (ja) 配線基板設計支援方法、設計支援ツール、設計支援システム及び情報記憶媒体
JP4071703B2 (ja) はんだ接合部の熱疲労寿命診断方法とその装置
JP2006313127A (ja) はんだ接続部評価システム
JP2791174B2 (ja) 電子部品はんだ接続寿命評価法
Chen et al. Creep–fatigue lifetime estimation of SnAgCu solder joints using an artificial neural network approach
Morris Use and application of MIL-HDBK-217
Höhne et al. Effect of temperature on vibration durability of lead-free solder joints
JP2004235314A (ja) プリント回路基板の測定結果表示システム及び測定結果表示方法
Guo et al. The IEEE EPS packaging benchmark suite
JP2000046905A (ja) 電子機器の信頼性評価方法、その信頼性評価装置およびその信頼性評価プログラムを記録した媒体
JP2004045343A (ja) はんだ接合部の寿命診断方法及び装置
CN116070476A (zh) 一种电子元器件焊点可靠性仿真方法及系统
Kilian et al. Assessing thermal resistance as a degradation metric for solder bump arrays in discrete SiC MOSFET packages
Khatri et al. Fatigue Life Model for PLCC Solder Joints Under Thermal Cycling Stress
TWI787790B (zh) 製造支援系統以及製造支援方法
Blackwell Thermal Management
Wu et al. Yield assessment for dynamic etching processes with variance change
Khatri et al. Estimation of Fatigue Life of PLCC Solder Joints Under Vibration Loading
Chu et al. Methodology to Quantify Impact of Package Delamination on Performance of High-Side Smart Power Switch Design
Scace Metrology-what next?
JP2003008168A (ja) 基板設計方法と、この基板設計方法の実施方法と、この基板設計方法により設計された基板構造