JP2000046905A - 電子機器の信頼性評価方法、その信頼性評価装置およびその信頼性評価プログラムを記録した媒体 - Google Patents

電子機器の信頼性評価方法、その信頼性評価装置およびその信頼性評価プログラムを記録した媒体

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JP2000046905A
JP2000046905A JP21446898A JP21446898A JP2000046905A JP 2000046905 A JP2000046905 A JP 2000046905A JP 21446898 A JP21446898 A JP 21446898A JP 21446898 A JP21446898 A JP 21446898A JP 2000046905 A JP2000046905 A JP 2000046905A
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electronic device
amplitude
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calculating
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JP21446898A
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Tomoyoshi Yoshioka
智良 吉岡
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Original Assignee
Sharp Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寿命サイクル数を簡単で正確に求めて、信頼
性をより簡単で正確に評価できる電子機器の信頼性評価
方法およびその信頼性評価装置を提供する。 【解決手段】 ステップa1において、特定の電子機器
に対する温度サイクル試験を行って、全ての電子機器に
普遍な寿命サイクル数と歪み振幅との間の関係式、すな
わち寿命歪み関係式を求める。次のステップa2におい
て、任意の電子機器の解析モデルに対して熱応力シミュ
レーションを行い、歪みの振幅を算出する。次に、寿命
歪み関係に、任意の電子機器の解析モデルに対する歪み
の振幅を代入して、任意の電子機器の解析モデルの寿命
サイクル数を求める。これによって、電子機器の寿命サ
イクル数を簡単で正確に求めることができ、電子機器の
信頼性を簡単で正確に評価することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC(集積回路)
チップをプリント基板に実装したICパッケージなどの
電子機器の信頼性評価方法、その信頼性評価装置および
その信頼性評価プログラムを記録した媒体に関し、特
に、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size/S
cale Package)、フリップチップ、MCM(Multi Chip
Module)などの実装技術によって、2次元アレイ状に
配列したパッドを介してICチップとプリント基板とを
電気的および物理的に接続したエリアパッド型のICパ
ッケージなどの電子機器の信頼性評価方法、その信頼性
評価装置およびその信頼性評価プログラムを記録した媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなエリアパッド型のICパッ
ケージでは、実装完了後にICチップとプリント基板と
を接続する半田接合部の接続状態を確認することが困難
であり、半田接合部の修繕はさらに困難であるので、実
装前に実装構造の信頼性を評価して、最適な構造を採用
することが重要である。また、エリアパッド型のICパ
ッケージの半田接合部は、温度変化によって材料特性が
著しく変化し、降伏応力が低いなどの特徴があり、熱応
力による疲労破壊が発生しやすい部分であるので、IC
パッケージの信頼性を評価して、疲労破壊の少ない構造
を採用することが重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】信頼性の評価について
は、様々な実装構造のICパッケージを試作して、各I
Cパッケージに対して周期的温度条件下にさらす加速試
験、すなわち温度サイクル試験を行い、ICパッケージ
に発生する歪み、変形などを評価する方法が一般的であ
る。
【0004】1996.6,日本機械学会論文集(A
編),論文No.95−1111「電子機器のはんだ接
合部の信頼性試験条件設定法の提案」では、はんだ接合
部に対する温度サイクル試験の試験条件、すなわち周期
的温度条件の適切な設定方法が提案されている。
【0005】しかし、温度サイクル試験は、周期的温度
条件に従う温度環境を継続して実現させなければなら
ず、加速試験といえども非常に多くの時間を必要とす
る。また、試作した全部のICパッケージについて加速
試験を行わねばならず、多くのコストが必要である。ま
た、加速試験の結果を確認するためには、電気的な抵抗
値を測定すること、または半田接合部の断面を研磨した
後、顕微鏡などによってその断面を観察することで、半
田接合部の破断原因の特定を行う必要があり、しかも全
部の試作品を確認する必要があり、非常に繁雑な作業が
要求される。
【0006】また、昨今、性能向上が著しい計算機によ
るシミュレーション技術の発展に伴って、熱応力シミュ
レーションがICパッケージの信頼性の評価に適用され
ている。
【0007】1997 IEMT/IMC Proceedings「THERMAL FA
TIGUE LIFE PREDICTION OF SOLDERJOINTS USING STRESS
ANALYSIS」では、BGAによる複数のバンプに配分さ
れる応力を考慮した上で、周期的温度条件下の単一のバ
ンプに対して弾性およびクリープに関する熱応力シミュ
レーションを行い、単一のバンプに対する寿命サイクル
数と寿命に達するまでに発生した歪みの振幅との間の関
係式であるCoffin-Manson則を用いて、寿命サイクル数
の周波数特性を求めている。
【0008】しかし、この熱応力シミュレーションで
は、弾性およびクリープによる歪みだけを解析してお
り、RC-144研究分科会第17回資料「BGA半田接合部
の非線形ひずみの計算法とはんだ接合部の疲労強度評価
手順」(平成9年12月12日報告、横浜国立大学、于
強)からも明らかなように、ICパッケージに発生し得
る歪みを解析するには不充分である。また、歪みの解析
が正確に行われたとしても、バンプに亀裂または破断な
どの破壊が発生する時期の予測は難しく、寿命サイクル
数を含むCoffin-Manson則を熱応力シミュレーションだ
けで正確に特定することは、非常に難しい。よって、寿
命サイクル数を正確に求めることができず、ICパッケ
ージの正確な信頼性評価は望めない。
【0009】本発明の目的は、寿命サイクル数を簡単で
正確に求めることで、信頼性をより簡単で正確に評価で
きる電子機器の信頼性評価方法、その信頼性評価装置お
よびその信頼性評価プログラムを記録した媒体を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、互いに構造ま
たは材料の異なる複数の電子機器のうちの特定の電子機
器を周期的温度条件下にさらす温度サイクル試験によっ
て、前記特定の電子機器の電気伝導体が破壊される寿命
サイクル数を測定する工程と、前記周期的温度条件下の
前記特定の電子機器の電気伝導体が破壊されるまでに発
生する歪みの振幅を求める工程と、前記特定の電子機器
の寿命サイクル数および歪みの振幅に基づいて、前記複
数の電子機器のうちの全てに対して成立する寿命サイク
ル数と歪みの振幅との間の寿命歪み関係式を算出する工
程と、前記複数の電子機器のうちの任意の電子機器に対
する前記周期的温度条件下の熱応力シミュレーションに
よって、前記任意の電子機器の電気伝導体が破壊される
までの歪みの振幅を算出する工程と、前記寿命歪み関係
式に前記任意の電子機器の歪みの振幅を代入して、前記
任意の電子機器の寿命サイクル数を算出する工程とを含
むことを特徴とする電子機器の信頼性評価方法である。
【0011】本発明に従えば、温度サイクル試験によっ
て特定の電子機器の寿命サイクル数を測定し、特定の電
子機器が寿命に達するまでの歪みの振幅を求める。特定
の電子機器の寿命サイクル数および歪みの振幅に基づい
て、全ての電子機器に普遍な寿命歪み関係式を算出す
る。寿命歪み関係式は、全ての電子機器の寿命サイクル
数および歪みの振幅に対して成立する。一方、熱応力シ
ミュレーションによって任意の電子機器の歪みの振幅を
算出する。寿命歪み関係式に、任意の電子機器の歪みの
振幅を代入することで、任意の電子機器の寿命サイクル
数を算出する。
【0012】なお、特定の電子機器の歪みの振幅は、温
度サイクル試験を行うときに寿命サイクル数とともに計
測されてもよいし、任意の電子機器の歪みの振幅を算出
するときのように、熱応力シミュレーションを用いて算
出されてもよい。熱応力シミュレーションでは、電子機
器の構造または材料に基づく計算によって、時間的およ
び空間的な応力分布、歪み分布が得られる。歪みの振幅
は、歪み分布を統計処理することによって得られる。
【0013】このように実物の電子機器に対する温度サ
イクル試験と、電子機器の解析モデルに対する熱応力シ
ミュレーションとを組合せるので、破壊の時期をより正
確に特定できるとともに、全部の解析モデルに対応する
実物の電子機器を試作する必要が無い。よって、電子機
器の寿命サイクル数を簡単で正確に求めることができ、
電子機器の信頼性を簡単で正確に評価することができ
る。
【0014】また本発明は、前記特定の電子機器の歪み
の振幅を求める工程では、弾性歪みと塑性歪みとクリー
プ歪みとの和である全歪みを求め、前記寿命歪み関係式
を算出する工程では、寿命サイクル数と全歪みとの間の
寿命歪み関係式を算出し、前記任意の電子機器の歪みの
振幅を算出する工程では、応力と弾性歪みとの関係を表
す弾性歪み情報、応力と塑性歪みとの関係を表す塑性歪
み情報、および応力とクリープ歪みとの関係を表すクリ
ープ歪み情報に基づいて、全歪みの振幅を算出し、前記
任意の電子機器の寿命サイクル数を算出する工程では、
前記寿命歪み関係式に前記任意の電子機器の全歪みの振
幅を代入して、前記任意の電子機器の寿命サイクル数を
算出することを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、弾性歪み、塑性歪みおよ
びクリープ歪みの和である全歪みを取扱うので、あらゆ
る種類の歪みを統合して解析することができ、正確な歪
みの解析が可能である。よって、正確に寿命サイクル数
を求めることができ、より正確に電子機器の信頼性を評
価できる。
【0016】また本発明は、前記特定の電子機器の歪み
の振幅を求める工程では、塑性歪みとクリープ歪みとの
和である非弾性歪みを算出し、前記寿命歪み関係式を算
出する工程では、寿命サイクル数と非弾性歪みの振幅と
の間の寿命歪み関係式を算出し、前記任意の電子機器の
歪みの振幅を算出する工程では、応力と塑性歪みとの関
係を表す塑性歪み情報、および応力とクリープ歪みとの
関係を表すクリープ歪み情報に基づいて、非弾性歪みの
振幅を算出し、前記任意の電子機器の寿命サイクル数を
算出する工程では、前記寿命歪み関係式に前記任意の電
子機器の非弾性歪みの振幅を代入して、前記任意の電子
機器の寿命サイクル数を算出することを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、弾性歪み、塑性歪みおよ
びクリープ歪みのうちで、塑性歪みおよびクリープ歪み
だけの和である非弾性歪みを取扱うので、寿命歪み関係
式が比較的簡単なものとなり、それに伴って、寿命歪み
関係式を算出する工程、および寿命歪み関係式から寿命
サイクル数を算出する工程での計算が簡略化される。よ
って、さらに簡単に寿命サイクル数を求めることがで
き、電子機器の信頼性をさらに簡単に評価することがで
きる。
【0018】また本発明は、前記周期的温度条件は、時
間T1継続する温度K1の区間と、時間T2継続する温
度K1よりも高い温度K2の区間とを繰返す温度条件で
あることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、周期的温度条件を、時間
T1継続する温度K1の区間と、時間T2継続する温度
K2の区間とを繰返す単純な温度条件で実現するので、
熱応力シミュレーションによる計算をより簡略化するこ
とができ、電子機器の信頼性をさらに簡単に評価でき
る。
【0020】また本発明は、前記任意の電子機器の歪み
の振幅を算出する工程の前に、応力と弾性歪みとの関係
を表す弾性歪み情報、および応力と塑性歪みとの関係を
表す塑性歪み情報に基づいて、温度K1のときの歪みと
温度K2のときの歪みとの差を算出する工程をさらに含
み、前記歪みの差が所定の閾値以下であるときに、前記
任意の電子機器の歪みの振幅を算出する工程、および前
記任意の電子機器の寿命サイクル数を算出する工程を実
行することを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、温度K1の歪みと温度K
2の歪みとの差を算出するという簡単な作業だけで、歪
みの振幅の近似値が得られる。よって、歪みの差が大き
い電子機器については、歪みの振幅も大きくなることが
予測される。そこで、歪みの差が小さい電子機器につい
てのみ、熱応力シミュレーションを実行することで、計
算をさらに簡略化でき、電子機器の信頼性をさらに簡単
に評価できる。
【0022】また本発明は、互いに構造または材料の異
なる複数の電子機器のうちの特定の電子機器を周期的温
度条件下にさらす温度サイクル試験によって測定され
た、前記特定の電子機器の電気伝導体が破壊される寿命
サイクル数を入力する入力手段と、前記周期的温度条件
下の前記特定の電子機器の電気伝導体が破壊されるまで
に発生する歪みの振幅を算出する第1歪み振幅算出手段
と、前記特定の電子機器の寿命サイクル数および歪みの
振幅に基づいて、前記複数の電子機器のうちの全てに対
して成立する寿命サイクル数と歪みの振幅との間の寿命
歪み関係式を算出する寿命歪み関係式算出手段と、前記
複数の電子機器のうちの任意の電子機器に対する前記周
期的温度条件下の熱応力シミュレーションによって、前
記任意の電子機器の電気伝導体が破壊されるまでの歪み
の振幅を算出する第2歪み振幅算出手段と、前記寿命歪
み関係式に前記任意の電子機器の歪みの振幅を代入し
て、前記任意の電子機器の寿命サイクル数を算出する寿
命サイクル数算出手段とを含むことを特徴とする電子機
器の信頼性評価装置である。
【0023】本発明に従えば、操作者は、特定の電子機
器に対して温度サイクル試験を行い、特定の電子機器の
寿命サイクル数を測定して入力手段に入力する。寿命歪
み関係算出手段は、入力された特定の電子機器の寿命サ
イクル数、および第1歪み振幅算出手段によって算出さ
れた特定の電子機器の歪みの振幅に基づいて、全ての電
子機器に普遍な寿命歪み関係式を算出する。第2歪み振
幅算出手段は、任意の電子機器に対して熱応力シミュレ
ーションを行い、任意の電子機器の歪みの振幅を算出す
る。寿命サイクル数算出手段は、寿命歪み関係式に任意
の電子機器の歪みの振幅を代入して、任意の電子機器の
寿命サイクル数を算出する。
【0024】このように実物の電子機器に対する温度サ
イクル試験と、電子機器の解析モデルに対する熱応力シ
ミュレーションとを組合せるので、任意の電子機器の寿
命サイクル数をより簡単で正確に求めることができ、電
子機器の信頼性をより簡単で正確に評価することができ
る。
【0025】また本発明は、コンピュータによって電子
機器の信頼性を評価するためのプログラムを記録した媒
体であって、互いに構造または材料の異なる複数の電子
機器のうちの特定の電子機器の電気伝導体が周期的温度
条件下において破壊されるまでに発生する歪みの振幅を
算出させ、前記特定の電子機器を周期的温度条件下にさ
らす温度サイクル試験によって測定されて入力された、
前記特定の電子機器の電気伝導体が破壊される寿命サイ
クル数、および前記特定の電子機器の歪みの振幅に基づ
いて、前記複数の電子機器のうちの全てに対して成立す
る寿命サイクル数と歪みの振幅との間の寿命歪み関係式
を算出させ、前記複数の電子機器のうちの任意の電子機
器に対する前記周期的温度条件下の熱応力シミュレーシ
ョンによって、前記任意の電子機器の電気伝導体が破壊
されるまでの歪みの振幅を算出させ、前記寿命歪み関係
式に前記任意の電子機器の歪みの振幅を代入して、前記
任意の電子機器の寿命サイクル数を算出させることを特
徴とする電子機器の信頼性評価プログラムを記録した媒
体である。
【0026】本発明に従えば、操作者は、特定の電子機
器に対して温度サイクル試験を行い、特定の電子機器の
寿命サイクル数を測定して、コンピュータに入力する。
コンピュータは、媒体に記録されたプログラムに従っ
て、以下の処理を行う。まず、特定の電子機器の歪みの
振幅を算出する。また、入力された特定の電子機器の寿
命サイクル数、および特定の電子機器の歪みの振幅に基
づいて、全ての電子機器に普遍な寿命歪み関係式を算出
する。また、任意の電子機器に対して熱応力シミュレー
ションを行い、任意の電子機器の歪みの振幅を算出す
る。また、寿命歪み関係式に任意の電子機器の歪みの振
幅を代入して、任意の電子機器の寿命サイクル数を算出
する。
【0027】このように実物の電子機器に対する温度サ
イクル試験と、電子機器の解析モデルに対する熱応力シ
ミュレーションとを組合せるので、任意の電子機器の寿
命サイクル数を簡単で正確に求めることができ、電子機
器の信頼性を簡単で正確に評価することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある信頼性評価方法を段階的に示すフローチャートであ
る。この信頼性評価方法は、互いに構造または材料の異
なる複数のICパッケージのうち、任意のICパッケー
ジに対する信頼性を評価する方法である。ICパッケー
ジの信頼性は、周期的温度条件下にさらされたICパッ
ケージの寿命サイクル数によって示される。寿命サイク
ル数は、ICパッケージが破壊されるまでのサイクル数
であり、寿命サイクル数が大きいほど、信頼性は高い。
【0029】図1のステップa0において処理を開始す
ると、ステップa1において、全てのICパッケージに
適用される普遍的な寿命関係式を求める。寿命関係式
は、寿命サイクル数Nfと、ICパッケージが破壊され
るまでの歪み振幅Δεとの間の関係式であり、全てのI
Cパッケージに対して成立する。歪み振幅Δεは、歪み
の最大値と最小値との差である。次のステップa2にお
いて、特定のICパッケージの歪み振幅を求め、寿命関
係式に代入する。寿命関係式からは、特定のICパッケ
ージに関する寿命サイクル数が求められる。最後にステ
ップa4で処理を終了する。
【0030】図2は、図1のステップa1を詳しく段階
的に示すフローチャートである。ステップb0において
処理を開始すると、まずステップb1において、特定の
ICパッケージに対して温度サイクル試験を行う。温度
サイクル試験は、特定のICパッケージの実物を周期的
温度条件下にさらす加速試験である。ここでは、特定の
ICパッケージは、少なくとも2個のICパッケージに
対して温度サイクル試験を行う必要がある。温度サイク
ル試験では、ICパッケージが破壊される寿命サイクル
数が測定される。すなわち、少なくとも2個の特定のI
Cパッケージの寿命サイクル数Nf1,Nf2が測定さ
れる。以下、特定のICパッケージに対して、ステップ
b2〜ステップb4の処理をそれぞれ実行する。
【0031】ステップb2において、CAD(Computer
Aided Design)のプリプロセッサ機能などを用いて、
温度サイクル試験に使用した特定のICパッケージの解
析モデルを作成する。解析モデルは、ICパッケージの
設計図を簡略化して作成した3次元の解析モデルであ
る。次に解析モデルに対して、これを細分した6面体メ
ッシュを設定し、ICパッケージの対称性に合わせてス
ライド条件などの境界条件を設定する。
【0032】次に、ICパッケージを構成する各部材の
物性情報、および温度サイクル試験の結果として寿命サ
イクル数Nf1,Nf2を与える。物性情報は、熱応力
情報、弾性歪み情報、塑性歪み情報およびクリープ歪み
情報から成る。熱応力情報は、温度と応力との関係を表
す熱線膨張係数などである。弾性歪み情報は、応力と弾
性歪みとの関係を表すヤング率およびポアソン比などで
ある。塑性歪み情報は、応力と塑性歪みとの関係を表す
加工硬化係数および降伏応力値などである。クリープ歪
み情報は、応力とクリープ歪みとの関係を表すNorton則
などである。与えられた物性情報は、解析モデルを構成
する各部材に対応させてテーブル管理される。
【0033】次にステップb3において、所定の周期的
温度条件下で、与えられた物性情報および解析モデルに
基づいて、温度サイクルシミュレーションを実行して、
時間的空間的な歪み分布を算出する。このときの温度サ
イクルシミュレーションは、開始から数サイクルの時間
が経過した後に終了する。また、歪み分布は、弾性歪
み、塑性歪みおよびクリープ歪みの和である全歪みの分
布でもよいし、塑性歪みおよびクリープ歪みの和である
非弾性歪みの分布でもよい。
【0034】次にステップb4では、温度サイクル試験
において破壊が発生したメッシュの非弾性歪みのデー
タ、すなわち時間的な歪みの分布から歪みの振幅を算出
する。少なくとも2個のICパッケージの歪み振幅Δε
1,Δε2が算出される。
【0035】なお、温度サイクルシミュレーションの開
始から数サイクルの時間が経過すると、それ以降は歪み
振幅はほとんど変動しないので、ステップb3の温度サ
イクルシミュレーションを開始から数サイクルの時間が
経過した後に終了することで、計算の実行時間を大幅に
短縮することができ、しかも歪み振幅の精度を低下させ
ることがない。
【0036】次にステップb5において、寿命サイクル
数Nfと歪み振幅Δεとの間のCoffin-Manson則に従う
寿命関係式(1)に、求められた(Nf1,Nf2)と
(Δε1,Δε2)とを代入して、定数a,bの連立方
程式を得る。これを解いて定数a,bを求めることで、
あらゆるICパッケージに対する寿命サイクル数Nfお
よび歪み振幅Δεの寿命関係式(1)を完成することが
できる。次のステップb6において、処理を終了する。
【0037】 Nf = a(Δε)b …(1) なお、3個以上のICパッケージに対して、歪み振幅と
寿命サイクル数とをそれぞれ求めた場合は、最小2乗法
などによって最適な定数a,bを求めることができる。
【0038】図3は、図1のステップa2を詳しく段階
的に示すフローチャートである。ステップc0において
処理を開始すると、次のステップc1において、複数の
ICパッケージの中から任意のICパッケージを選択す
る。任意のICパッケージに対して、図2のステップb
2と同様に、解析モデルを作成して、物性情報などを与
える。なお、解析モデルが作成できるならば、この解析
モデルに対応する実物のICパッケージは、作成されて
なくてもよい。また、物性情報には、クリープ歪み情報
は含まれなくてもよい。
【0039】次のステップc2において、温度変化シミ
ュレーションを実行するか否かを選択する。実行する方
を選択したときは、ステップc3に進んで、温度変化シ
ミュレーションを実行し、実行しない方を選択したとき
は、ステップc6以降の温度サイクルシミュレーション
に進む。温度変化シミュレーションでは、温度K1のと
きの歪みと温度K2のときの歪みとの差を求める。温度
K1は、図2の温度サイクル試験に使用した温度条件の
最小値であり、温度K2は、図2の温度サイクル試験に
使用した温度条件の最大値である。また上記温度変化シ
ミュレーションへの温度条件としてリフロー時の温度条
件を入力してもよい。
【0040】次のステップc4において、温度変化シミ
ュレーションによって算出された任意のICパッケージ
の歪みの差を評価する。すなわち、歪みの差を所定の閾
値と比較する。このとき、CADのポストプロセッサ機
能などを用いて、リフロー半田付けなどによって発生す
る熱応力、これに伴う歪みの分布を表示してもよい。次
のステップc5において、歪みの差の評価に基づいて、
温度サイクルシミュレーションを実行するか否かを選択
する。温度変化シミュレーションにおいて歪みの差が所
定の閾値未満である場合、温度サイクルシミュレーショ
ンを実行しない方を選択して、ステップc9で処理を終
了する。一方、歪みの差が所定の閾値よりも大きい場
合、温度サイクルシミュレーションを実行する方を選択
して、ステップc6に進む。
【0041】ステップc6では、温度サイクルシミュレ
ーションに使用される物性情報などのデータを追加す
る。温度変化シミュレーションにおいて使用しないクリ
ープ歪み情報などは、このときに追加すればよい。次に
ステップc7において、温度サイクルシミュレーション
を実行する。この温度サイクルシミュレーションは、図
2のステップb3と同様の周期的温度条件下において、
ステップc3で使用した解析モデルに対して行う熱応力
シミュレーションである。温度サイクルシミュレーショ
ンによって、任意のICパッケージの解析モデルに対す
る歪みの分布が算出される。次のステップc8におい
て、解析モデルの歪み分布から歪み振幅Δε0を算出
し、Δε0を寿命関係式(1)のΔεに代入してNfを
求める。Δε=Δε0のときのNfをNf0とすると、
任意のICパッケージの解析モデルに対するの寿命サイ
クル数Nf0が求められる。最後に、ステップc9にお
いて処理を終了する。
【0042】上述のステップc1〜ステップc5におい
て、温度サイクルシミュレーションによる歪み振幅Δε
の近似値として、温度K1のときの歪みと温度K2のと
きの歪みとの差を簡単に得ることができる。さらに、歪
みの差を所定の閾値と比較することで、歪み振幅Δεの
大きいICパッケージについては、信頼性が低いことが
判るので、温度サイクルシミュレーションを行う必要が
無い。なお、ステップc1〜ステップc5は、省略可能
である。
【0043】図4は、図1の信頼性評価の対象物の一例
としてICパッケージ20の構造を示す断面図である。
ICパッケージ20は、ICチップ21およびプリント
基板22を備えたCSPである。ICチップ21の表面
は、エポキシ樹脂などのモールド層23によって覆われ
る。ICチップ21の裏面には、接着剤によって、鉛ま
たは錫などの半田材料から成る複数のバンプ24と、ポ
リイミドから成るテープ25とが接着されている。接着
剤は、導電性の粒子を含んだ樹脂から成り、塗布されて
異方性導電膜26を構成する。異方性導電膜26は、I
Cチップ21と各バンプ24とを電気的に導通させ、バ
ンプ24同士を絶縁させている。テープ25は、バンプ
24同士の間に介在することで、バンプ24同士を電気
的に絶縁させている。バンプ24は、プリント基板22
の表面に形成されたボンディングパッド27にも接着し
ており、ICチップ21とプリント基板22とを物理的
および電気的に接続している。
【0044】ICパッケージ20の破壊は、バンプ24
に発生する亀裂または破断によって生じる。破壊の時期
は、バンプ24に亀裂が生じた時期、バンプ24に入っ
た亀裂が所定長まで成長した時期、またはバンプ24が
破断した時期など、ICパッケージ20が予め定められ
た破壊状態に至った時期である。
【0045】図5は、図1の信頼性評価に使用する周期
的温度条件の一例を示すグラフである。グラフの横軸は
時間を示し、縦軸は温度を示し、グラフには1サイクル
の温度だけが示される。1サイクルは、温度降下部3
1、温度保持部32、温度上昇部33および温度保持部
34をこの順に繋いで構成される。温度保持部32は、
一定の温度K1を時間T1だけ継続して保持する。温度
保持部34は、温度K1よりも高い一定の温度K2を時
間T2だけ継続して保持する。温度降下部31は、温度
K2から一定の降下速度V1で温度K1まで降下する。
温度上昇部33は、温度K1から一定の上昇速度V2で
温度K2まで上昇する。周期的温度条件は、このような
1サイクルの温度条件を繰返したものである。
【0046】図5に示すように、温度保持部32と温度
保持部34とを繰返す単純な周期的温度条件を用いるこ
とで、熱応力シミュレーションに伴う計算を簡略化する
ことができる。
【0047】図6は、図1の信頼性評価に用いられる信
頼性評価装置40の構成を示すブロック図である。信頼
性評価装置40は、物性情報データベース41、解析モ
デルデータベース42、解析結果データベース43、寿
命関係式作成装置44および寿命サイクル数算出装置4
5を備える。物性情報データベース41は、評価対象と
なるICパッケージ20などの物性情報を格納する。解
析モデルデータベース42は、ICパッケージの解析モ
デル、たとえば形状または各部材の組合せ方などの情報
を格納する。解析結果データベース43は、評価対象に
対する解析結果を格納する。
【0048】寿命関係式作成装置44は、物性情報デー
タベース41および解析モデルデータベース42の情報
を用いて、寿命関係式を作成する。寿命サイクル数算出
装置45は、作成された寿命関係式と、解析結果データ
ベース43の情報とを用いて寿命サイクル数を算出す
る。
【0049】図7は、図6の寿命関係式作成装置44の
構成を詳しく示すブロック図である。寿命関係作成装置
44は、解析モデル作成部1、入力部2、熱応力シミュ
レーション実行部3、解析結果評価部4、寿命関係式作
成部5、出力部6および制御部7を備える。
【0050】解析モデル作成部1は、寿命関係式(1)
を求めるために使用されるサンプルとしてのICパッケ
ージの解析モデルを作成する。入力部2は、操作者がサ
ンプルのICパッケージの物性情報、および温度サイク
ル試験の結果として寿命サイクル数Nf1,Nf2を入
力するための入力装置、たとえばキーボードなどであ
る。
【0051】熱応力シミュレーション実行部3は、解析
モデルデータベース42の解析モデルに対して、物性値
に基づいて熱応力シミュレーションを実行する。解析結
果評価部4は、熱応力シミュレーションによる解析結果
を評価する。寿命関係式作成部5は、温度サイクル試験
の結果と熱応力シミュレーションの解析結果とから寿命
関係式を作成する。出力部6は、入力内容、解析結果、
評価結果、作成された寿命関係式などを表示する表示装
置である。
【0052】制御部7は、上記の各構成部間のデータの
流れと動作を制御し、入力部2に入力された物性情報
と、解析モデルを構成する各部材とを対応させてテーブ
ル管理するなどの制御を行う。
【0053】図8は、図6の寿命サイクル数算出装置4
5の構成を詳しく示すブロック図である。寿命サイクル
数算出装置45は、解析モデル作成部8、入力部9、熱
応力シミュレーション実行部10、解析結果評価部1
1、寿命サイクル数算出部12、出力部13および制御
部14を備える。
【0054】解析モデル作成部8は、最終的に寿命サイ
クル数Nf0を求めるための新たなICパッケージに対
する解析モデルを作成する。入力部9は、操作者が新た
なICパッケージの物性情報などを入力するための入力
装置である。熱応力シミュレーション実行部10は、新
たなICパッケージに対する温度変化シミュレーショ
ン、および温度サイクルシミュレーションを実行する。
解析結果評価部11は、温度変化シミュレーションおよ
び温度サイクルシミュレーションによる解析結果を評価
する。
【0055】寿命サイクル数算出部12は、寿命関係式
(1)と温度サイクルシミュレーションによるICパッ
ケージの歪み振幅Δε0とから、ICパッケージの寿命
サイクル数Nf0を算出する。出力部13は、入力内
容、解析結果、評価結果、算出された寿命サイクル数N
f0などを表示する表示装置である。制御部14は、上
記の各構成部間のデータの流れと動作を制御する。
【0056】上述のように本実施形態によれば、実物の
ICパッケージに対する温度サイクル試験と、ICパッ
ケージの解析モデルに対する熱応力シミュレーションと
を組合せることで、破壊の時期を正確に特定できるとと
もに、全部の解析モデルに対応する実物のICパッケー
ジを試作する必要が無い。
【0057】なお、上述の実施形態ではICパッケージ
の信頼性評価方法および信頼性評価装置について説明し
たけれども、図1〜図3のフローチャートに示した処理
を実行するプログラムを記録した媒体も本発明に属する
ものである。このような記録媒体から実行プログラムを
読出してコンピュータに実行させることによって、上述
の実施形態で説明した信頼性評価の処理を行うことがで
きる。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、実物の電
子機器に対する温度サイクル試験と、電子機器の解析モ
デルに対する熱応力シミュレーションとを組合せること
で、破壊の時期を正確に特定できるとともに、全部の解
析モデルに対応する実物の電子機器を試作する必要が無
い。よって、電子機器の寿命サイクル数を簡単で正確に
求めることができ、電子機器の信頼性を簡単で正確に評
価することができる。
【0059】また本発明によれば、弾性歪み、塑性歪み
およびクリープ歪みの和である全歪みを取扱うことで、
正確に寿命サイクル数を求めることができ、より正確に
電子機器の信頼性を評価できる。
【0060】また本発明によれば、弾性歪み、塑性歪み
およびクリープ歪みのうちで、塑性歪みおよびクリープ
歪みだけの和である非弾性歪みを取扱うことで、さらに
簡単に寿命サイクル数を求めることができ、電子機器の
信頼性をさらに簡単に評価することができる。
【0061】また本発明によれば、周期的温度条件を、
時間T1継続する温度K1の区間と、時間T2継続する
温度K2の区間とを繰返す単純な温度条件で実現するこ
とで、電子機器の信頼性をさらに簡単に評価できる。
【0062】また本発明によれば、温度K1および温度
K2のときの電子機器の歪みの差を算出するという簡単
な作業を行い、歪みの差が小さい電子機器についてのみ
熱応力シミュレーションを実行することで、電子機器の
信頼性をさらに簡単に評価できる。
【0063】また本発明によれば、実物の電子機器に対
する加速試験すなわち温度サイクル試験と、電子機器の
解析モデルに対する熱応力シミュレーションとを組合せ
た信頼性評価装置を提供することで、上記のように、電
子機器の信頼性を簡単で正確に評価することができる。
【0064】また本発明によれば、実物の電子機器に対
する加速試験すなわち温度サイクル試験と、電子機器の
解析モデルに対する熱応力シミュレーションとを組合せ
た信頼性評価プログラムを記録した媒体を提供すること
で、上記のように、電子機器の信頼性を簡単で正確に評
価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である信頼性評価方法を
段階的に示すフローチャートである。
【図2】図1のステップa1を詳しく段階的に示すフロ
ーチャートである。
【図3】図1のステップa2を詳しく段階的に示すフロ
ーチャートである。
【図4】図1の信頼性評価の対象物の一例としてICパ
ッケージ20の構造を示す断面図である。
【図5】図1の信頼性評価に使用する周期的温度条件の
一例を示すグラフである。
【図6】図1の信頼性評価に用いられる信頼性評価装置
40の構成を示すブロック図である。
【図7】図6の寿命関係式作成装置44の構成を詳しく
示すブロック図である。
【図8】図6の寿命サイクル数算出装置45の構成を詳
しく示すブロック図である。
【符号の説明】
1,8 解析モデル作成部 2,9 入力部 3,10 熱応力シミュレーション実行部 4,11 解析結果評価部 5 寿命関係式作成部 6,13 出力部 7,14 制御部 12 寿命サイクル数算出部 20 ICパッケージ 21 ICチップ 22 プリント基板 24 バンプ 40 信頼性評価装置 41 物性情報データベース 42 解析モデルデータベース 43 解析結果データベース 44 寿命関係式作成装置 45 寿命サイクル数算出装置 K1,K2 温度 Nf,Nf0,Nf1,Nf2 寿命サイクル数 T1,T2 時間 Δε,Δε0,Δε1,Δε2 歪み振幅

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに構造または材料の異なる複数の電
    子機器のうちの特定の電子機器を周期的温度条件下にさ
    らす温度サイクル試験によって、前記特定の電子機器の
    電気伝導体が破壊される寿命サイクル数を測定する工程
    と、 前記周期的温度条件下の前記特定の電子機器の電気伝導
    体が破壊されるまでに発生する歪みの振幅を求める工程
    と、 前記特定の電子機器の寿命サイクル数および歪みの振幅
    に基づいて、前記複数の電子機器のうちの全てに対して
    成立する寿命サイクル数と歪みの振幅との間の寿命歪み
    関係式を算出する工程と、 前記複数の電子機器のうちの任意の電子機器に対する前
    記周期的温度条件下の熱応力シミュレーションによっ
    て、前記任意の電子機器の電気伝導体が破壊されるまで
    の歪みの振幅を算出する工程と、 前記寿命歪み関係式に前記任意の電子機器の歪みの振幅
    を代入して、前記任意の電子機器の寿命サイクル数を算
    出する工程とを含むことを特徴とする電子機器の信頼性
    評価方法。
  2. 【請求項2】 前記特定の電子機器の歪みの振幅を求め
    る工程では、弾性歪みと塑性歪みとクリープ歪みとの和
    である全歪みを求め、 前記寿命歪み関係式を算出する工程では、寿命サイクル
    数と全歪みとの間の寿命歪み関係式を算出し、 前記任意の電子機器の歪みの振幅を算出する工程では、
    応力と弾性歪みとの関係を表す弾性歪み情報、応力と塑
    性歪みとの関係を表す塑性歪み情報、および応力とクリ
    ープ歪みとの関係を表すクリープ歪み情報に基づいて、
    全歪みの振幅を算出し、 前記任意の電子機器の寿命サイクル数を算出する工程で
    は、前記寿命歪み関係式に前記任意の電子機器の全歪み
    の振幅を代入して、前記任意の電子機器の寿命サイクル
    数を算出することを特徴とする請求項1記載の電子機器
    の信頼性評価方法。
  3. 【請求項3】 前記特定の電子機器の歪みの振幅を求め
    る工程では、塑性歪みとクリープ歪みとの和である非弾
    性歪みを算出し、 前記寿命歪み関係式を算出する工程では、寿命サイクル
    数と非弾性歪みの振幅との間の寿命歪み関係式を算出
    し、 前記任意の電子機器の歪みの振幅を算出する工程では、
    応力と塑性歪みとの関係を表す塑性歪み情報、および応
    力とクリープ歪みとの関係を表すクリープ歪み情報に基
    づいて、非弾性歪みの振幅を算出し、 前記任意の電子機器の寿命サイクル数を算出する工程で
    は、前記寿命歪み関係式に前記任意の電子機器の非弾性
    歪みの振幅を代入して、前記任意の電子機器の寿命サイ
    クル数を算出することを特徴とする請求項1記載の電子
    機器の信頼性評価方法。
  4. 【請求項4】 前記周期的温度条件は、時間T1継続す
    る温度K1の区間と、時間T2継続する温度K1よりも
    高い温度K2の区間とを繰返す温度条件であることを特
    徴とする請求項1記載の電子機器の信頼性評価方法。
  5. 【請求項5】 前記任意の電子機器の歪みの振幅を算出
    する工程の前に、応力と弾性歪みとの関係を表す弾性歪
    み情報、および応力と塑性歪みとの関係を表す塑性歪み
    情報に基づいて、温度K1のときの歪みと温度K2のと
    きの歪みとの差を算出する工程をさらに含み、 前記歪みの差が所定の閾値以下であるときに、前記任意
    の電子機器の歪みの振幅を算出する工程、および前記任
    意の電子機器の寿命サイクル数を算出する工程を実行す
    ることを特徴とする請求項4記載の電子機器の信頼性評
    価方法。
  6. 【請求項6】 互いに構造または材料の異なる複数の電
    子機器のうちの特定の電子機器を周期的温度条件下にさ
    らす温度サイクル試験によって測定された、前記特定の
    電子機器の電気伝導体が破壊される寿命サイクル数を入
    力する入力手段と、 前記周期的温度条件下の前記特定の電子機器の電気伝導
    体が破壊されるまでに発生する歪みの振幅を算出する第
    1歪み振幅算出手段と、 前記特定の電子機器の寿命サイクル数および歪みの振幅
    に基づいて、前記複数の電子機器のうちの全てに対して
    成立する寿命サイクル数と歪みの振幅との間の寿命歪み
    関係式を算出する寿命歪み関係式算出手段と、 前記複数の電子機器のうちの任意の電子機器に対する前
    記周期的温度条件下の熱応力シミュレーションによっ
    て、前記任意の電子機器の電気伝導体が破壊されるまで
    の歪みの振幅を算出する第2歪み振幅算出手段と、 前記寿命歪み関係式に前記任意の電子機器の歪みの振幅
    を代入して、前記任意の電子機器の寿命サイクル数を算
    出する寿命サイクル数算出手段とを含むことを特徴とす
    る電子機器の信頼性評価装置。
  7. 【請求項7】 コンピュータによって電子機器の信頼性
    を評価するためのプログラムを記録した媒体であって、 互いに構造または材料の異なる複数の電子機器のうちの
    特定の電子機器の電気伝導体が周期的温度条件下におい
    て破壊されるまでに発生する歪みの振幅を算出させ、 前記特定の電子機器を周期的温度条件下にさらす温度サ
    イクル試験によって測定されて入力された、前記特定の
    電子機器の電気伝導体が破壊される寿命サイクル数、お
    よび前記特定の電子機器の歪みの振幅に基づいて、前記
    複数の電子機器のうちの全てに対して成立する寿命サイ
    クル数と歪みの振幅との間の寿命歪み関係式を算出さ
    せ、 前記複数の電子機器のうちの任意の電子機器に対する前
    記周期的温度条件下の熱応力シミュレーションによっ
    て、前記任意の電子機器の電気伝導体が破壊されるまで
    の歪みの振幅を算出させ、 前記寿命歪み関係式に前記任意の電子機器の歪みの振幅
    を代入して、前記任意の電子機器の寿命サイクル数を算
    出させることを特徴とする電子機器の信頼性評価プログ
    ラムを記録した媒体。
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