JP2001124358A

JP2001124358A - 空気調和機

Info

Publication number: JP2001124358A
Application number: JP30641099A
Authority: JP
Inventors: Shigenobu Nozawa; 重信野沢; Hiroshi Yamazaki; 洋山崎; Satomi Tokita; 悟巳時田; Tatsuya Hizume; 達也樋爪
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1999-10-28
Filing date: 1999-10-28
Publication date: 2001-05-11

Abstract

(57)【要約】【課題】今後、省エネルギー効果の高い高気密高断熱住
宅が普及が予想される。このような高気密高断熱住宅に
最適な空気調和機を提供するには、高い熱交換性能が要
求される。高い熱交換性能を左右するのは、熱交換器を
通過する空気の通過量であることから、大幅な構造変更
を行うことなく気流分布を改善した空気調和機を提供す
ることにある。【解決手段】筐体下面に設けられた空気吸込み口と、こ
の空気吸込み口から室内の空気を吸込むファンと熱交換
器とを前記筐体内に設け、この筐体内と連結したダクト
によって空調空気を複数の部屋に吐出する空気調和機に
おいて、前記熱交換器を２個設け、これらの熱交換器の
間に前記ファンを設け、このファンを回転させる送風モ
ータの軸を天地方向に配置したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、１台の空気調和機
にて生成された空調空気をダクトを介して複数に分岐し
て複数の部屋に吐出する空気調和機に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、環境問題から高気密高断熱住宅が
注目されて来ている。この高気密高断熱住宅は、住宅の
壁面や窓に気密工事や断熱工事を施し、空調された空気
が逃げにくくすることによって、冷房暖房効果を高めな
がら快適な室内環境を得るものである。

【０００３】この高気密高断熱住宅は、エネルギー消費
を大幅に削減したいという発想から検討されたものであ
り、気密性、断熱性を高くすることによって比較的能力
の低い空気調和機で住宅全体を空調することができるも
のである。

【０００４】このような高気密高断熱住宅は、換気と空
調を全室において２４時間エアコントロールすることで
各部屋ごとの温度差を小さくし、健康と省エネルギーに
配慮された空気調和が可能といえる。

【０００５】さて、このような空気調和機は、各階の家
の天井に空気調和機の室内機を１台取付け、この室内機
によって得られた空調空気をファンの送風でダクトから
吹出しユニットに導いて複数の部屋を空調するものであ
る。

【０００６】このようなダクト形式空気調和機を図３で
説明する。図３は、ダクト形式空気調和機のシステム全
体を説明する図である。

【０００７】図３において、１は、ダクト形式空気調和
機全体システムである。２は、住宅の天井の一部に埋め
込まれた室内機である。３は、この室内機２から複数の
各部屋に空調空気を分配するためのダクトである。この
ダクト３は、フレキシブルな形状とし、各部屋への経路
に自由度を持たせている。４は、前記ダクト３の先端に
取付けられ、各部屋の天井又は壁面に配置された空気吹
出し口である。この空気吹出し口４には、風向板（図示
せず）が取付けられ、風向きの調整が可能である。５
は、換気ユニットである。この換気ユニット５は、室内
の空気を屋外に吐出する排気ダクト５ａと室外の新鮮な
空気を吸気する吸気ダクト５ｂとが連結され、新鮮な外
気と室内の空気を置換させるものである。特に冬場、外
気から冷たい空気を取入れたとき、室内の暖まった空気
との熱交換をこの換気ユニット５内の熱交換ユニット
（図示せず）で行うことができ、冷たい外気による暖房
能力低下を防止することができる。６は、分岐チャンバ
ーで、室内機２からの空調空気をこの分岐チャンバー６
内に一旦貯え、高圧状態にしてから各部屋に分岐するの
で、均等な風量を各部屋に吹出すことを目的としたもの
である。７は、室外機であり、前記室内機２と冷媒配管
（図示せず）で接続される。

【０００８】このダクト形式空気調和機は、例えば特開
平１０−１４１７４７号公報に記載されている。この従
来技術の室内機を図４、図5で説明する。図４は、室内
機を上面から見た概略図、図5は、図４のＡ−Ａ断面図
である。

【０００９】図４において、８は、室内機で、内部に所
定の間隔を持って２つの熱交換器９ａ，９ｂが設けられ
ている。１０ａ、１０ｂは、シロッコファンである。こ
のシロッコファン１０ａ、１０ｂの回転軸は、空調空気
の進行方向と直行する方向に設けられている。熱交換器
９ａ、９ｂを通過した室内空気は、ファン１０ａ、１０
ｂの軸方向に吸込まれ、ファン９ａ、９ｂの翼方向に吐
出する。１０ｅは、シロッコファン１０ａ、１０ｂのモ
ータである。１０ｇは、シロッコファン１０ａ、１０ｂ
のファンダクトである。１１ａ、１１ｂ、１１ｃ、１１
ｄは、前記室内機８に取付けらてた空調空気の吹出し口
である。この吹出し口１１ａ〜１１ｄには、空調空気を
各部屋に送るためのダクト１２ａ〜１２ｄが取付けられ
ている。ダクト１２ａ〜１２ｄの先端には、空気吹出し
口１３ａ〜１３ｄが取付けられている。この空気吹出し
口１３ａ〜１３ｄは、各部屋の天井又は壁に取付けられ
る。１４ａ〜１４ｄは、空気吹出し口１３ａ〜１３ｄに
取り付けられたダンパで、各部屋への空調空気の吐出量
を調整するものである。１５は、室外機で、前記室内機
８と冷媒配管で接続されている。

【００１０】図5において、８は、室内機である。８ａ
は、部屋の天井又は壁に取付けられる前面グリルであ
り、空気吸込み口８ｂを２個所備えている。シロッコフ
ァン１０ａは、熱交換器９ａ、９ｂの間に設けられてい
る。このシロッコファン１０ａを回転させるためのモー
タ１０ｅと回転軸１０ｆは、シロッコファン１０ａの内
部に位置するとともに、回転軸１０ｆは、熱交換器９
ａ、９ｂ方向に向いている。シロッコファン１０ａの上
下方向には、図４に示したファンダクト１０ｇが設けら
れている。このファンダクト１０ｇは、熱交換器９ａ、
９ｂを通過し、空調された空気をダクト方向に吐出させ
るための案内となる。１０ｈは、シロッコファン１０ａ
のほぼ中央部を仕切るための仕切板である。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ダクト形式空気調和機
に取付けられたファンは、シロッコファンが一般的であ
る。このシロッコファンは、前記従来技術である特開平
１０−１４１７４７号公報に記載されたファンのよう
に、複数の翼をリング状に配列し、翼のほぼ中央部でフ
ァンを二分するように、仕切板が設けられている。この
仕切板は、モータの回転軸の固定板を兼備えている。

【００１２】モータの回転によって回転軸が回転し、こ
の回転軸の回転によって翼が回転するとともに、空気吸
込み口から吸込まれた空気（図４の矢印にて示す）は、
熱交換器を通過して熱交換された後、シロッコファンの
仕切板を境として両側から吸込まれ、吸込まれた空気
は、仕切板に衝突すると翼方向にに向きを変え、翼から
放射状に吐出するものである。

【００１３】従って、上記従来技術におけるシロッコフ
ァンにおいては、ファンの空気吸込み方向が熱交換器側
であるので、室内空気は、ファンと対向する部分のみの
熱交換器を通過する恐れがあり、室内空気は、熱交換器
全域を通過しない可能性がある。その結果、熱交換器で
の熱交換量が減少し、所定の冷房暖房能力が得られない
可能性がある。

【００１４】特に、高気密高断熱住宅においては、比較
的小さい冷房暖房能力の空気調和機で住宅全体を効率良
く空調することが理想であることから、熱交換器全体を
できるだけ使用し、熱交換量を増やす必要がある。

【００１５】本発明の目的は、室内空気が熱交換器全域
を通過するようにして熱交換性能の向上を図った空気調
和機を提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、筐体下面に
設けられた空気吸込み口と、この空気吸込み口から室内
の空気を軸方向に吸込み遠心方向に吐出するファンと熱
交換器とを前記筐体内に設け、この筐体内と連結したダ
クトによって空調空気を複数の部屋に吐出する空気調和
機において、前記熱交換器を前記ファンの側面を覆うよ
うに設け、このファンを回転させる送風モータの軸を天
地方向に配置したことにより達成される。

【００１７】また、前記ファンの空気吸込み部が上下方
向に位置することにより達成される。

【００１８】また、前記ファンを２個設けることにより
達成される。

【００１９】

【発明の実施の形態】本発明の実施例を図１、図２を用
いて説明する。図１は、本発明を備えた空気調和機の斜
視図であり、内部構造を説明するために、一部を透視し
た部分を有する。図２は、図１の空気調和機の縦断面図
である。

【００２０】図１において、１６は、空気調和機本体で
ある。この空気調和機本体１６は、高気密高断熱住宅の
天井面の一部に埋め込まれて取付けられている。この本
体１６の前面化粧パネル１７には、室内側に面する二つ
の空気吸込み口１７ａ、１７ｂを有する。この空気調和
機本体１６は、せっかく空調した空気を空気吸込み口１
７ａ、１７ｂが吸込まないように、例えば、空調を行う
部屋に接する廊下などの天井面に取付けられている。１
８ａ、１８ｂは、前記空気吸込み口１７ａ、１７ｂとほ
ぼ同位置で、縦方向に設けられた熱交換器である。１９
ａ、１９ｂは、シロッコファンである。このシロッコフ
ァン１９ａ，１９ｂの回転軸は、熱交換器１７ａ、１７
ｂの縦方向と平行になっている。２０ａ、２０ｂは、フ
ァンダクトである。このファンダクト２０ａ、２０ｂ
は、シロッコファン１９ａ、１９ｂの外周を略覆うもの
であるが、シロッコファン１９ａ、１９ｂの軸方向両側
は、空気を吸込むために開放されている。シロッコファ
ン１９ａ、１９ｂの翼方向外周は、ほぼ全域を覆うが、
一部に開口が設けられ、後述する吐出口２１に連結され
る。２１は、空調空気の吐出口であり、この吐出口２１
にダクト（図示せず）が接続することによって、各部屋
へ空調空気を吐出することができる。

【００２１】図２において、前面化粧パネル１７の空気
吸込み口１７ａ、１７ｂからは、室内空気Ａ、Ｂがファ
ン１９ａの回転によって本体１６内に導かれる。２２
は、前記シロッコファン１９ａのモータである。２２ａ
は、このモータ２２の回転軸である。２３は、前記シロ
ッコファンの中央部に設けられた仕切板である。

【００２２】シロッコファンの回転により、室内空気
Ａ、Ｂは、空気吸込み口１７ａ、１７ｂを通り、熱交換
器１９ａ、１９ｂ内に侵入する。前記シロッコファン１
９ａ，１９ｂは、空気吸込み側が上下方向となるので、
室内空気は、熱交換器１９ａ、１９ｂに侵入する前に分
岐し、分岐流Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆとなってシロッコファン１
９ａ、１９ｂ内に入る。従って、熱交換器１９ａ，１９
ｂの中央部分への空気の侵入量は、若干落ちるが、熱交
換器１９ａ、１９ｂのフィンが縦方向に複数枚配列され
ているので、中間部分む通過し、結果的に熱交換器１９
ａ、１９ｂ全体を室内空気が通過することになる。

【００２３】熱交換器１９ａ、１９ｂを通過した室内空
気は、シロッコファン１９ａ、１９ｂ内に入り、シロッ
コファン１９ａ、１９ｂの翼方向に吐出し、ファンダク
ト２０ａでしぼられて空気吐出口２１からダクトに吐出
される。このファンダクト２０ａは、熱交換器１８ａ、
１８ｂの空気下流側に位置しているので、吸込み空気
Ａ、Ｂに対して遮蔽板の役目を果たす。したがって、熱
交換器１８ａ、１８ｂに侵入した吸込み空気Ａ、Ｂは、
ファンダクト２０ａが障害となって熱交換器１８ａ、１
８ｂの上下方向に分流することによって分気流ｃ、ｄ、
ｅ、ｆとなる。

【００２４】このように、本発明によれば、シロッコフ
ァンの空気吸込み方向が空気調和機の上下方向になって
いるので、室内空気は、熱交換器を全域に亘って循環す
ることになるので、熱交換面積が大きくなり、空気調和
機の熱交換性能を向上することができる。

【００２５】ところで、本発明の空気調和機は、上述し
たように、２４時間空調を目的としているため、常に安
定した運転が要求される。例えば、温度制御は、リモコ
ンに取付けられた室内温度センサーにて検出し、検出し
た室内温度情報を空気調和機本体に所定間隔で送信し、
現状の室内温度に応じた空調を行うようになっている。

【００２６】ところが、リモコンからの情報送信が外乱
によって途絶える恐れがある。仮に、送信が途絶えた場
合には、温度設定が狂い要求する空調が行えない場合が
ある。

【００２７】そこで、本発明の空気調和機の運転制御を
図３で説明する。図３は、運転制御構成を説明するフロ
ーチャートである。尚、図中、ＲＴＨＥＲＭは、空調
制御に用いる室温データを記憶しておくためのメモリの
名称を示す。ＲＴＨＥＲＭＳＵＢは、副室温センサー
から読込んだ室温データを記憶しておくためのメモリ名
称をします。ＴＩＭＥＲ１は、受信信号監視時間を計測
するためのメモリ名称を示す。

【００２８】図３において、リモコンに取付けられた室
内温度センサは、現状の室内温度を所定間隔で検出し、
所定間隔（例えば、１５秒間隔）で空気調和機本体に送
信する。一方、空気調和機器本体にも室内温度センサが
取付けられており、この本体側センサも所定間隔で室内
温度を検出している。室内温度を検出した空気調和機本
体は、ステップ１０１で本体自身が持つマイコンに室温
データを入力する。ステップ１０２では、リモコンから
送られてきた室内温度データを本体が受信するものであ
る。ステップ１０２で受信するリモコンからの室内温度
データが所定間隔で受信されているかをステップ１０３
で比較し、正常に受信されていると判断されたらステッ
プ１０４で空調制御に必要なデータとして、本体が検出
した室内温度をリモコンが検出した室内温度に変換す
る。ステップ１０５で、正常な間隔でリモコンから送ら
れて来る室内温度の受信間隔を正常な受信信号監視時間
として本体側タイマーにセットし、ステップ１０６でリ
モコンからの室内温度データに基づき空調制御を行う。

【００２９】しかしながら、何らかの原因による外乱で
受信障害が発生した場合には、次のようなステップとな
る。

【００３０】スッテプ１０３で受信処理が正常であるか
を判断し、異常であった場合には、所定時間（例えば、
５分）リモコンからの受信を待つ。スッテプ１０７所定
の待ち時間が５分を経過し、残り時間が“ゼロ”になっ
たかどうかを判断し、“ゼロ”の場合は、スッテプ１０
８でリモコンからの最終の室内温度データを本体のマイ
コンに室内温度として置換えて空調制御を行う。残り時
間がまだ“ゼロ”に達していない場合は、リモコンから
の室内温度データの受信を待つ。

【００３１】本発明は、２４時間運転という事情から、
通信障害に対しても考慮されたものである。

【００３２】ところで、シロッコファンの回転軸が空気
調和機の上下となっているので、例えば、ファンの交換
或いはモータの修理等が発生した場合には、前面化粧パ
ネル方向から順にファン構成部品の取付け、取外しがで
きるので、修理作業が容易となる。

【００３３】

【発明の効果】本発明によれば、室内空気が熱交換器全
域を通過するようにして熱交換性能の向上を図った空気
調和機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の空気調和機の斜視図

【図２】本発明の空気調和機の縦断面図

【図３】本発明の空気調和機の運転制御を説明するフロ
ーチャート

【図４】一般的なダクト形式空気調和機を説明するシス
テム図

【図５】従来のダクト形式空気調和機の断面図

【図６】従来のダクト形式空気調和機の縦断面図

【符号の説明】

１…ダクト形式空気調和機全体システム、２…室内機、
３…ダクト、４…空気吹出し口、５…換気ユニット、５
ａ…排気ダクト、５ｂ…吸気ダクト、６…分岐チャンバ
ー、７…室外機、８…室内機、９ａ、９ｂ…熱交換器、
１０ａ、１０ｂ…ファン、１１ａ，１１ｂ、１１ｃ、１
１ｄ…吹出し口、１２ａ〜１２ｄ…ダクト、１３ａ〜１
３ｂ…空気吹出し口、１４ａ〜１４ｄ…ダンパ、１５…
室外機、１６…空気調和機本体、１７…前面化粧パネ
ル、１８ａ、１８ｂ…熱交換器、１９ａ、１９ｂ…シロ
ッコファン、２０ａ、２０ｂ…ファンダクト、２１…吐
出口、２２…モータ、２３…仕切板。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者時田悟巳栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地株式会社日立製作所冷熱事業部内 (72)発明者樋爪達也栃木県下都賀郡大平町富田709番地の２株式会社日立栃木エレクトロニクス内Ｆターム(参考） 3L049 BC03 BD01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】筐体下面に設けられた空気吸込み口と、こ
の空気吸込み口から室内の空気を吸込み遠心方向に吐出
するファンと熱交換器とを前記筐体内に設け、この筐体
内と連結したダクトによって空調空気を複数の部屋に吐
出する空気調和機において、前記熱交換器を前記ファン
の側面を覆うように設け、このファンを回転させる送風
モータの軸を天地方向に配置した空気調和機。
【請求項２】前記請求項１において、前記ファンの空気
吸込み部が上下方向に位置する空気調和機。
【請求項３】前記請求項１において、前記ファンを２個
設けた空気調和機。