JP2001123703A - 軽量免震建物の耐風装置 - Google Patents

軽量免震建物の耐風装置

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JP2001123703A
JP2001123703A JP30466499A JP30466499A JP2001123703A JP 2001123703 A JP2001123703 A JP 2001123703A JP 30466499 A JP30466499 A JP 30466499A JP 30466499 A JP30466499 A JP 30466499A JP 2001123703 A JP2001123703 A JP 2001123703A
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lightweight
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contraction
wind pressure
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Hiroshi Iwasa
浩 岩佐
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SOKEN SEKKEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 台風等における強風において軽量上部構造物
に横揺れ、転倒を生じさせないように、軽量上部構造物
を迅速に基礎に固定でき、しかも、軽量上部構造物を元
の位置に復帰させる機能を容易に付加できる上に、自動
化も可能な軽量免震構造物の耐風装置を提供すること。 【解決手段】 基礎1と上屋2との間に介在された複数
の免震装置3により基礎1に対して水平方向Hに関して
免震支持される上屋2を、基礎1に対して水平方向Hに
関して解除自在に固定する耐風装置4は、上屋2に加わ
る風圧を感知する風圧感知手段5と、一端6aが基礎1
に連結された油圧シリンダ装置7aと、伸縮制御手段8
と、一端が油圧シリンダ装置7aの他端9aに、他端が
上屋2に夫々連結されており、風圧感知手段5からの感
知信号に基づいて油圧シリンダ装置7aが短縮される際
に、油圧シリンダ装置7aに引っ張られて緊張される紐
状手段10aとを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量上部構造物
を、台風等の強風の際の風圧により揺れないように、基
礎に対して水平方向に関して解除自在に固定する軽量免
震建物の耐風装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】軽量免震建物の軽量上
部構造物は、強風に対して、吹き飛ばされたり、大きく
動く弱点があるために、これの対策が必要とされている
が、未だ満足し得る耐風装置が提案されていない。ま
た、軽量免震建物に用いられる多くの免震装置は、軽量
上部構造物が強風又は大地震を受けた場合、軽量上部構
造物を元の位置に正しく復帰できないという弱点をも
ち、斯かる軽量免震建物の場合の耐風装置としては、軽
量上部構造物を元の位置に復帰させる機能も要求される
のであるが、このような機能を有して、しかも、好まし
く自動化できる耐風装置は未だ提案されていない。
【0003】本発明は、前記諸点に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、台風等における強
風において軽量上部構造物に横揺れ、転倒を生じさせな
いように、軽量上部構造物を迅速に基礎に固定でき、し
かも、軽量上部構造物を元の位置に復帰させる機能を容
易に付加できる上に、自動化も可能な軽量免震構造物の
耐風装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】基礎と軽量上部構造物と
の間に介在された免震装置により基礎に対して水平方向
に免震支持される軽量上部構造物を、基礎に対して水平
方向に関して解除自在に固定する本発明の第一の態様の
耐風装置は、風圧を感知する風圧感知手段と、一端が基
礎に連結された伸縮自在な伸縮自在手段と、風圧感知手
段からの感知信号に基づいて伸縮自在手段の伸縮状態を
制御する伸縮制御手段と、一端が伸縮自在手段の他端
に、他端が軽量上部構造物に夫々連結されており、伸縮
制御手段により伸縮自在手段が短縮される際に、伸縮自
在手段に引っ張られて緊張される紐状手段とを具備して
おり、伸縮自在手段に引っ張られる紐状手段の緊張によ
り、伸縮自在手段及び紐状手段を介して基礎に対して軽
量上部構造物を水平方向に関して固定するようになって
いる。
【0005】第一の態様の耐風装置では、伸縮自在手段
に引っ張られる紐状手段の緊張により、伸縮自在手段及
び紐状手段を介して基礎に対して軽量上部構造物を水平
方向に関して固定するようになっているために、軽量上
部構造物を容易に且つ迅速に基礎に固定できる。伸縮自
在手段の好ましい例としては、油圧シリンダ装置を挙げ
ることができるが、その他の例えばラック・ピニオン機
構等であってもよい。
【0006】本発明の第二の態様の耐風装置では、第一
の態様の耐風装置において、伸縮制御手段は、風圧感知
手段からの感知信号に基づいて伸縮自在手段を短縮させ
た後に、風圧感知手段からの感知信号を受信しないよう
になるまで又は所定時間経過するまで、伸縮自在手段の
短縮状態を維持するようになっている。
【0007】第二の態様の耐風装置によれば、伸縮自在
手段の短縮状態が維持されるようになっているために、
強風が完全に収まるまで軽量上部構造物を固定できる。
なお、所定時間は、経験から通常強風が継続する時間で
よく、例えば1時間ないし3時間程度でもよい。
【0008】本発明の第三の態様の耐風装置では、第一
又は第二の態様の耐風装置において、伸縮制御手段は、
風圧感知手段からの感知信号を受信しない際には、伸縮
自在手段を伸長可能にするようになっている。
【0009】第三の態様の耐風装置によれば、風圧感知
手段からの感知信号を受信しない際には、伸縮自在手段
が伸長可能になるために、基礎に対して軽量上部構造物
は水平方向に関して移動でき、而して、地震において免
震装置を直ちに有効に働かせることができる。
【0010】本発明の第四の態様の耐風装置では、第一
から第三のいずれかの態様の耐風装置において、地震を
検知する地震感知手段を更に具備しており、伸縮制御手
段は、伸縮自在手段を短縮している場合、地震感知手段
からの感知信号に基づいて伸縮自在手段の短縮の維持を
解除して、伸縮自在手段を伸長可能にするようになって
いる。
【0011】第四の態様の耐風装置によれば、軽量上部
構造物の固定中に地震が生じても直ちに固定を解除して
免震装置を有効に働かせることができる。
【0012】本発明の第五の態様の耐風装置では、第一
から第四のいずれかの態様の耐風装置において、紐状手
段は、一対の紐状体からなり、一対の紐状体のうちの一
方の紐状体は、伸縮自在手段に引っ張られて緊張された
際に、軽量上部構造物を水平方向に関して一の方向に引
っ張るようになっており、一対の紐状体のうちの他方の
紐状体は、伸縮自在手段に引っ張られて緊張された際
に、軽量上部構造物を水平方向に関して一の方向に対し
て反対の方向に引っ張るように、滑車を介して折り返さ
れている。
【0013】第五の態様の耐風装置によれば、紐状手段
が一対の紐状体からなり、各紐状体が互いに軽量上部構
造物を水平方向に関して反対の方向に引っ張るようにな
っているために、伸縮自在手段を縮小させることによ
り、容易に軽量上部構造物を元の位置に復帰させること
ができ、而して、復帰機能を耐風装置に付加し得る。地
震感知手段からの感知信号の生起後の所定時間経過時、
例えば1時間経過時に、伸縮制御手段を介して伸縮自在
手段を自動的に縮小させて復帰機能を作動させるように
してもよい。紐状体としては、鋼製のチェーン、鋼製の
ベルト、鋼製のワイヤ等を好ましい例として挙げること
ができるが、その他のものであってもよい。
【0014】本発明の第六の態様の耐風装置では、第一
から第五のいずれかの態様の耐風装置において、軽量上
部構造物が基礎に対して水平方向に関して元の位置に復
帰されている状態では、紐状手段は、伸縮自在手段が伸
長されることにより弛緩され、伸縮自在手段が縮小され
ることにより緊張されるような長さを有している。
【0015】第六の態様の耐風装置によれば、紐状手段
が、伸縮自在手段の伸長状態において弛緩されるような
長さを有しているために、強風及び地震時以外の通常時
に、伸縮自在手段を伸長状態に設定しておくことによ
り、地震が生じても伸縮自在手段に影響されることなし
に、紐状手段の弛緩状態の変化のみで、免震装置をその
まま働かせることができ、而して、伸縮自在手段により
免震機能が低下されることを防ぎ得る。
【0016】本発明の第七の態様の耐風装置では、第一
から第六のいずれかの態様の耐風装置において、伸縮制
御手段は、軽量上部構造物内部に配された操作盤と、伸
縮自在手段に取付けられて、伸縮自在手段を駆動する駆
動機構と、操作盤及び風圧感知手段からの信号により駆
動機構を制御する制御装置とを具備している。
【0017】第七の態様の耐風装置によれば、軽量上部
構造物内部に配された操作盤を操作することにより伸縮
自在手段を短縮、伸長し得るために、例えば、軽量上部
構造物の元の位置への復帰を軽量上部構造物内部で容易
に行い得る。
【0018】本発明においては、軽量免震建物として
は、戸建住宅等を好ましい例としてあげることができる
が、その他の木造又は鉄骨造の集合住宅等であってもよ
い。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明及びその実施の形態
を、図に示す好ましい例を参照して更に詳細に説明す
る。なお、本発明はこの例に何等限定されないのであ
る。
【0020】図1から図4において、基礎1と軽量上部
構造物である戸建住宅の上屋2との間に介在された複数
の免震装置3により基礎1に対して水平方向Hに関して
免震支持される上屋2を、基礎1に対して水平方向Hに
関して解除自在に固定する耐風装置4は、上屋2に加わ
る風圧を感知する風圧感知手段5と、夫々の一端6a、
6b、6c及び6dが基礎1に連結された伸縮自在手段
としての油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7d
と、伸縮制御手段8と、夫々の一端が油圧シリンダ装置
7a、7b、7c及び7dの他端9a、9b、9c及び
9dに、他端が上屋2に夫々連結されており、風圧感知
手段5からの感知信号に基づいて油圧シリンダ装置7
a、7b、7c及び7dが短縮される際に、油圧シリン
ダ装置7a、7b、7c及び7dに引っ張られて緊張さ
れる紐状手段10a、10b、10c及び10dと、地
震を検知するように、基礎1に取付けられた加速度検知
器等の地震感知手段11とを具備している。
【0021】本例の免震装置3は、上下凹面間に摺動子
が配されてなる滑り振り子タイプのものであるが、本発
明は、この種の免震装置に限定されないのであって、例
えば、鋼板層とゴム層とを有した積層ゴムタイプのもの
であってもよい。
【0022】風圧感知手段5は、上屋2の四方の外壁1
5に取付けられた4個の風圧感知器16、17、18及
び19からなり、風圧感知器16、17、18及び19
の夫々は、四方の外壁15の夫々に加わる風圧を検知す
る。
【0023】油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7
dは、夫々同様に構成されているので、以下、油圧シリ
ンダ装置7aについて詳細に説明し、油圧シリンダ装置
7b、7c及び7dについては、対応の数字符号にb、
c及びdを付して必要に応じて説明し、油圧シリンダ装
置7a、7b、7c及び7dの夫々に対応の紐状手段1
0a、10b、10c及び10dもまた、夫々同様に構
成されているので、紐状手段10aについて詳細に説明
し、紐状手段10b、10c及び10dについては、対
応の数字符号にb、c及びdを付して必要に応じて説明
する。
【0024】油圧シリンダ装置7aは、図3に詳細に示
すように、シリンダ本体21aと、シリンダ本体21a
内に配されたピストンに一端が連結されたピストンロッ
ド22aとを具備しており、シリンダ本体21aの一端
6aがワイヤーロープ23a及びアンカーボルト24a
を介して基礎1に揺動自在に連結されており、ピストン
ロッド22aの他端9aが取付金具25aを介して紐状
手段10aに揺動自在に連結されている。
【0025】油圧シリンダ装置7aは、これに油圧が給
排されることより、ピストンロッド22aをシリンダ本
体21aに対して進退させ、而して、それ自体を伸縮さ
せ、また、これへの油圧の給排を停止することにより、
それ自体の伸縮を停止して、その長さを維持するように
なっている。
【0026】紐状手段10aは、図3に詳細に示すよう
に、一対の紐状体、本例ではワイヤーロープ31a及び
32aからなり、ワイヤーロープ31aは、その一端で
取付け金具25aを介してピストンロッド22aの他端
9aに連結されており、その他端で取付け金具34aを
介して上屋2に連結されており、油圧シリンダ装置7a
に引っ張られて緊張された際に、上屋2を水平方向Hに
関して一の方向H1に引っ張るようになっており、ワイ
ヤーロープ32aは、その一端で取付け金具25aを介
してピストンロッド22aの他端9aに連結されてお
り、その他端で取付け金具35aを介して上屋2に連結
されており、油圧シリンダ装置7aに引っ張られて緊張
された際に、上屋2を水平方向Hに関して一の方向H1
に対して反対の方向H2に引っ張るように、滑車36a
を介して折り返されている。滑車36aは、アンカーボ
ルト37aを介して基礎1に揺動自在に取付けられてい
る。
【0027】ワイヤーロープ31a及び32aの夫々
は、上屋2が基礎1に対して水平方向に関して元の位置
に復帰されている状態(図1及び図3に示す状態)で
は、油圧シリンダ装置7aが伸長されることにより図1
及び図3に示すように弛緩され、油圧シリンダ装置7a
が縮小されることにより図6及び図7に示すように緊張
されるような長さを有している。
【0028】伸縮制御手段8は、上屋2内部に配された
操作盤41と、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び
7dの夫々に取付けられた駆動機構42a、42b、4
2c及び42dと、操作盤41及び風圧感知手段5から
の信号により駆動機構42a、42b、42c及び42
dを制御する制御装置43とを具備している。なお、伸
縮制御手段8には、通常、商用電源44からの電力が供
給され、停電時には、切換器45を介してバッテリー4
6からの電力が供給されるようになっている。
【0029】操作盤41は、駆動機構42a、42b、
42c及び42dの夫々を手動により動作させ、停止さ
せるための操作摘み、切換器45を切換えるための切換
スイッチ、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7d
の伸縮状態を表示する表示ランプ、駆動機構42a、4
2b、42c及び42dの動作状態を表示する表示ラン
プ、風圧感知器16、17、18及び19及び地震感知
手段11からの信号の有無を表示する表示ランプ並びに
バッテリー46の充電状態を表示する表示ランプ等を有
している。
【0030】駆動機構42a、42b、42c及び42
dは、夫々同様に構成されているので、以下、駆動機構
42aについて詳細に説明する。
【0031】駆動機構42aは、電動ポンプと、この電
動ポンプにより発生される油圧を油圧シリンダ装置7a
に導く油圧回路とを具備しており、油圧回路には、当該
油圧回路を制御する電磁弁、手動操作可能な安全弁及び
過負荷防止弁等が取付けられている。駆動機構42aに
おいて、その電動ポンプの動作、動作停止及び油圧回路
の電磁弁の開閉は、以下の動作を行うように制御装置4
3により制御されるようになっている。
【0032】なお、駆動機構42aは、油圧シリンダ装
置7aに取付けられており、駆動機構42aと油圧シリ
ンダ装置7aとは、吊スプリング51aを介して上屋2
に可動に吊り下げられており、防振ダンパ52aを介し
て基礎1に連結されている。
【0033】制御装置43は、図5に示すフローチャー
トに従って駆動機構42a、42b、42c及び42d
を制御するように予めプログラムされたコンピュータ等
からなっている。
【0034】伸縮制御手段8は、制御装置43の制御下
で、風圧感知手段5からの感知信号を受信しない際に
は、図1及び図3に示すように、油圧シリンダ装置7
a、7b、7c及び7dを伸長可能にするようになって
おり、風圧感知手段5からの感知信号に基づいて、図6
及び図7に示すように、油圧シリンダ装置7a、7b、
7c及び7dを短縮させると共に、油圧シリンダ装置7
a、7b、7c及び7dを短縮させた後に、風圧感知手
段5からの感知信号を受信しないようになるまで又は所
定時間経過するまで、油圧シリンダ装置7a、7b、7
c及び7dの短縮状態を維持するようにする。
【0035】また、伸縮制御手段8は、同じく制御装置
43の制御下で、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及
び7dを短縮しようとしている場合及び油圧シリンダ装
置7a、7b、7c及び7dの短縮状態を維持している
場合、地震感知手段11からの感知信号に基づいて、油
圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7dの短縮又は短
縮状態の維持を解除して、油圧シリンダ装置7a、7
b、7c及び7dを伸長可能にするようになっている。
【0036】以上の耐風装置4では、通常、油圧シリン
ダ装置7a、7b、7c及び7dは伸長状態であって、
且つ伸縮可能状態にされて、図1及び図3に示すよう
に、ワイヤーロープ31a及び32a、31b及び32
b、31c及び32c並びに31d及び32dの夫々は
弛緩され、駆動機構42a、42b、42c及び42d
の夫々の電動ポンプは、停止されている。
【0037】この状態で、制御装置43は、地震感知手
段11からの感知信号と風圧感知手段5からの感知信号
との有無を繰り返して判断(図5のフローチャートにお
いてスタート−ステップ1−ステップ2−スタートの繰
り返しループ)し、地震感知手段11からの感知信号が
存在する場合には、油圧シリンダ装置7a、7b、7c
及び7dを伸長状態であって、伸縮可能状態のままに維
持し、ワイヤーロープ31a及び32a、31b及び3
2b、31c及び32c並びに31d及び32dの夫々
を弛緩させ、駆動機構42aの電動ポンプを停止したま
まに維持する(図5のフローチャートにおいてスタート
−ステップ1−スタートの繰り返しループ)。
【0038】地震感知手段11からの感知信号が存在し
ない一方、風圧感知手段5からの感知信号が存在する場
合には、駆動機構42a、42b、42c及び42dの
夫々の電動ポンプ及びこれらに対応する油圧回路の電磁
弁を作動させて、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及
び7dを短縮させ、この短縮によりワイヤーロープ31
a及び32a、31b及び32b、31c及び32c並
びに31d及び32dの夫々を引っ張って緊張させ、こ
の緊張後、駆動機構42a、42b、42c及び42d
の電動ポンプの動作を停止させると共に、短縮状態と緊
張状態とを維持(図5のフローチャートにおいてステッ
プ3)し、これにより、基礎1に対して上屋2を水平方
向Hに関して動かないように固定する。
【0039】油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7
dの短縮状態とワイヤーロープ31a及び32a、31
b及び32b、31c及び32c並びに31d及び32
dの緊張状態との維持後、地震感知手段11からの感知
信号の有無を判断(図5のフローチャートにおいてステ
ップ4)し、地震感知手段11からの感知信号が存在し
ない場合には、上記の短縮状態と緊張状態との維持後、
所定の時間を経過したかを判断(図5のフローチャート
においてステップ5)して、所定の時間を経過していな
い場合には、再び地震感知手段11からの感知信号の有
無を判断(図5のフローチャートにおいてステップ4)
し、以上を繰り返す(図5のフローチャートにおいてス
テップ4−ステップ5−ステップ4の繰り返しルー
プ)。
【0040】油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7
dの短縮状態とワイヤーロープ31a及び32a、31
b及び32b、31c及び32c並びに31d及び32
dの緊張状態との維持(図5のフローチャートにおいて
ステップ4−ステップ5−ステップ4の繰り返しルー
プ)中、地震感知手段11からの感知信号の有無を判断
して、地震感知手段11からの感知信号が存在する場合
には、直ちに駆動機構42a、42b、42c及び42
dの夫々の油圧回路の電磁弁を作動させて、油圧シリン
ダ装置7a、7b、7c及び7dの短縮状態の維持を解
除(図5のフローチャートにおいてステップ6)し、油
圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7dを伸縮可能と
して、これにより、基礎1に対して上屋2を水平方向H
に関して移動できるようにする。
【0041】基礎1に対して上屋2を水平方向Hに関し
て移動できるようにされた上屋2は、地震においては、
その振動が免震装置3により免震されて、大きな地震作
用を受けないようにされる。
【0042】油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7
dの短縮状態の維持の解除後、地震が継続している限り
この解除を継続する(図5のフローチャートにおいてス
タート−ステップ1−スタートの繰り返しループ)。な
お、地震による上屋2の振動で、短縮状態にあった油圧
シリンダ装置7a、7b、7c及び7dは伸長状態にさ
れる場合もある。
【0043】基礎1に対して上屋2を水平方向Hに関し
て動かないように固定している際に、地震感知手段11
からの感知信号を検知しないで、所定時間を経過した場
合には、駆動機構42a、42b、42c及び42dの
夫々の電動ポンプ及びこれらに対応する油圧回路の電磁
弁を作動させて、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及
び7dを伸長させ、この伸長によりワイヤーロープ31
a及び32a、31b及び32b、31c及び32c並
びに31d及び32dの夫々を弛緩させ、この弛緩後、
電動ポンプの動作を停止させると共に、油圧シリンダ装
置7a、7b、7c及び7dを伸縮自在な状態にする
(図5のフローチャートにおいてステップ7)。以後、
再び地震感知手段11からの感知信号と風圧感知手段5
からの感知信号との有無を繰り返して判断(図5のフロ
ーチャートにおいてスタート−ステップ1−ステップ2
−スタートの繰り返しループ)する。
【0044】なお、地震による上屋2の振動で油圧シリ
ンダ装置7a、7b、7c及び7dを伸長状態にできな
い場合には、操作盤41の摘みを操作して、駆動機構4
2a、42b、42c及び42dの夫々の電動ポンプ及
びこれらに対応する油圧回路の電磁弁を適宜作動させ
て、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7dを伸長
させる。
【0045】また、地震後に上屋2が、図8及び図9又
は図10及び図11に示すように、元の位置に復帰しな
い場合には、操作盤41の摘みを操作するか又は地震後
の所定時間経過後にプログラム制御による自動で、駆動
機構42a、42b、42c及び42dの夫々の電動ポ
ンプ及びこれらに対応する油圧回路の電磁弁を作動させ
て、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7dを適宜
縮小させて、紐状手段10a、10b、10c及び10
dのいずれかを引っ張り、上屋2を元の位置に復帰させ
る。
【0046】すなわち、図8及び図9に示すように上屋
2が元の位置から方向H2に変位している場合には、ワ
イヤーロープ31a、32b、32c並びに31dを引
っ張り、上屋2を方向H1に移動させて元の位置に復帰
させ、図10及び図11に示すように上屋2が元の位置
から方向H1に変位している場合には、ワイヤーロープ
32a、31b、31c並びに32dを引っ張り、上屋
2を方向H2に移動させて元の位置に復帰させる。
【0047】以上のように耐風装置4では、風圧感知手
段5からの感知信号に基づいて駆動される油圧シリンダ
装置7a、7b、7c及び7dに引っ張られる紐状手段
10a、10b、10c及び10dの緊張により、基礎
1に対して上屋2を水平方向Hに関して固定するように
なっているために、上屋2を容易に且つ迅速に基礎1に
固定でき、また、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及
び7dの短縮状態が維持されるようになっているため
に、強風が完全に収まるまで、上屋2を固定でき、加え
て、風圧感知手段5からの感知信号を受信しない際に
は、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7dが伸長
可能になるために、基礎1に対して上屋2は水平方向H
に関して移動でき、而して、地震において免震装置3を
有効に働かせることができ、しかも、地震を検知する地
震感知手段11を具備し、油圧シリンダ装置7a、7
b、7c及び7dに対する伸縮制御手段8の制御におい
て、地震感知手段11からの感知信号を、風圧感知手段
5からの感知信号より優先させ、地震感知手段11から
の感知信号が生じる場合には、当該油圧シリンダ装置7
a、7b、7c及び7dの短縮又は短縮の維持を解除し
て、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7dを伸長
可能にするために、上屋2の固定開始中又は固定中に地
震が生じても直ちに固定開始又は固定を解除して、免震
装置3を有効に働かせることができる。
【0048】その上、耐風装置4では、紐状手段10
a、10b、10c及び10dの夫々が一対のワイヤー
ロープ31a及び32a、31b及び32b、31c及
び32c並びに31d及び32dからなり、紐状体ワイ
ヤーロープ31a及び32a、31b及び32b、31
c及び32c並びに31d及び32dの夫々が互いに上
屋2を水平方向Hに関して反対の方向に引っ張るように
なっているために、油圧シリンダ装置7a、7b、7c
及び7dを縮小させることにより、容易に上屋2を元の
位置に復帰させることができ、而して、復帰機能を耐風
装置4に付加し得、更に、紐状手段10a、10b、1
0c及び10dが、油圧シリンダ装置7a、7b、7c
及び7dの伸長状態において弛緩されるような長さを有
しているために、強風及び地震時以外の通常時に、油圧
シリンダ装置7a、7b、7c及び7dを伸長状態に維
持しておくことにより、地震が生じても油圧シリンダ装
置7a、7b、7c及び7dに影響されることなしに、
紐状手段10a、10b、10c及び10dの弛緩状態
の変化のみで、免震装置3を働かせることができ、而し
て、油圧シリンダ装置7a、7b、7c及び7dにより
免震機能が低下されることを防ぎ得、また、上屋2内部
に配された操作盤41を操作することにより油圧シリン
ダ装置7a、7b、7c及び7dを短縮、伸長し得るた
めに、例えば、上屋2の元の位置への復帰を上屋2内部
で容易に行い得る。
【0049】上記の耐風装置4では、一体化された駆動
機構42aと油圧シリンダ装置7aとを、吊スプリング
51a及び防振ダンパ52aを介して上屋2及び基礎1
に連結したが、これ代えて、図12に示すように、駆動
機構42aと油圧シリンダ装置7aとを、アンカーボル
ト61aを介して基礎1に固定してもよく、この場合に
は、滑車62aを基礎1に固定し、滑車62aに連結ワ
イヤーロープ63aを掛け回し、連結ワイヤーロープ6
3aを介してピストンロッド22aの他端9aと、ワイ
ヤーロープ31a及び32aとを連結するとよい。図1
2に示すように駆動機構42aと油圧シリンダ装置7a
とを固定することにより、駆動機構42aへの電気配線
を完全に固定でき、この観点で極めて好ましい。
【0050】また上記の耐風装置4では、上屋2を水平
方向Hに関して動かないように固定した後、所定時間の
経過の有無を判断して、所定時間を経過した場合に駆動
機構42a、42b、42c及び42dの夫々の電動ポ
ンプ及びこれらに対応する油圧回路の電磁弁を作動させ
るようにした(図5においてステップ5とステップ7)
が、これに代えて、上屋2を水平方向Hに関して動かな
いように固定した後、風圧感知手段5からの感知信号が
所定時間継続して生じないようになってから、駆動機構
42a、42b、42c及び42dの夫々の電動ポンプ
及びこれらに対応する油圧回路の電磁弁を作動させ、固
定を解除するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、台風等における強風に
おいて軽量上部構造物に横揺れを生じさせないように、
軽量上部構造物を容易に且つ迅速に基礎に固定でき、し
かも、軽量上部構造物を元の位置に復帰させる機能を容
易に付加できる上に、自動化も可能な軽量免震構造物の
耐風装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の一例の正面一部
断面図である。
【図2】図1に示す例の平面断面説明図である。
【図3】図1に示す例の一部拡大説明図である。
【図4】図1に示す例の全体ブロック図である。
【図5】図1に示す例の動作フローチャート図である。
【図6】図1に示す例の動作説明図である。
【図7】図6に示す動作の拡大図である。
【図8】図1に示す例の動作説明図である。
【図9】図8に示す動作の拡大図である。
【図10】図1に示す例の動作説明図である。
【図11】図10に示す動作の拡大図である。
【図12】本発明の好ましい実施の形態の他の例の一部
正面図である。
【符号の説明】
1 基礎 2 上屋 3 免震装置 4 耐風装置 5 風圧感知手段 7a、7b、7c、7d 油圧シリンダ装置 10a、10b、10c、10d 紐状手段 11 地震感知手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎と軽量上部構造物との間に介在され
    た免震装置により基礎に対して水平方向に免震支持され
    る軽量上部構造物を、基礎に対して水平方向に関して解
    除自在に固定する耐風装置であって、風圧を感知する風
    圧感知手段と、一端が基礎に連結された伸縮自在な伸縮
    自在手段と、風圧感知手段からの感知信号に基づいて伸
    縮自在手段の伸縮状態を制御する伸縮制御手段と、一端
    が伸縮自在手段の他端に、他端が軽量上部構造物に夫々
    連結されており、伸縮制御手段により伸縮自在手段が短
    縮される際に、伸縮自在手段に引っ張られて緊張される
    紐状手段とを具備しており、伸縮自在手段に引っ張られ
    る紐状手段の緊張により、伸縮自在手段及び紐状手段を
    介して基礎に対して軽量上部構造物を水平方向に関して
    固定するようになっている軽量免震建物の耐風装置。
  2. 【請求項2】 伸縮制御手段は、風圧感知手段からの感
    知信号に基づいて伸縮自在手段を短縮させた後に、風圧
    感知手段からの感知信号を受信しないようになるまで又
    は所定時間経過するまで、伸縮自在手段の短縮状態を維
    持するようになっている請求項1に記載の軽量免震建物
    の耐風装置。
  3. 【請求項3】 伸縮制御手段は、風圧感知手段からの感
    知信号を受信しない際には、伸縮自在手段を伸長可能に
    するようになっている請求項1又は2に記載の軽量免震
    建物の耐風装置。
  4. 【請求項4】 地震を検知する地震感知手段を更に具備
    しており、伸縮制御手段は、伸縮自在手段の短縮を維持
    している場合に、地震感知手段からの感知信号に基づい
    て伸縮自在手段の短縮の維持を解除して、伸縮自在手段
    を伸長可能にするようになっている請求項1から3のい
    ずれか一項に記載の軽量免震建物の耐風装置。
  5. 【請求項5】 紐状手段は、一対の紐状体からなり、一
    対の紐状体のうちの一方の紐状体は、伸縮自在手段に引
    っ張られて緊張された際に、軽量上部構造物を水平方向
    に関して一の方向に引っ張るようになっており、一対の
    紐状体のうちの他方の紐状体は、伸縮自在手段に引っ張
    られて緊張された際に、軽量上部構造物を水平方向に関
    して一の方向に対して反対の方向に引っ張るように、滑
    車を介して折り返されている請求項1から4のいずれか
    一項に記載の軽量免震建物の耐風装置。
  6. 【請求項6】 軽量上部構造物が基礎に対して水平方向
    に関して元の位置に復帰されている状態では、紐状手段
    は、伸縮自在手段が伸長されることにより弛緩され、伸
    縮自在手段が縮小されることにより緊張されるような長
    さを有している請求項1から5のいずれか一項に記載の
    軽量免震建物の耐風装置。
  7. 【請求項7】 伸縮制御手段は、軽量上部構造物内部に
    配された操作盤と、伸縮自在手段に取付けられて、伸縮
    自在手段を駆動する駆動機構と、操作盤及び風圧感知手
    段からの信号により駆動機構を制御する制御装置とを具
    備している請求項1から6のいずれか一項に記載の軽量
    免震建物の耐風装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか一項に記載の
    耐風装置を具備した軽量免震建物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003020817A (ja) * 2001-07-10 2003-01-24 Sadaichi Yoshihara 免震装置
JP2011184882A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Toda Constr Co Ltd 基礎耐震補強工法とその加力装置
CN103147857A (zh) * 2013-02-28 2013-06-12 长城汽车股份有限公司 一种水平对置气缸发动机

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