JP2001123366A - 延伸不織布及びそれを用いた成形品 - Google Patents

延伸不織布及びそれを用いた成形品

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JP2001123366A JP29734299A JP29734299A JP2001123366A JP 2001123366 A JP2001123366 A JP 2001123366A JP 29734299 A JP29734299 A JP 29734299A JP 29734299 A JP29734299 A JP 29734299A JP 2001123366 A JP2001123366 A JP 2001123366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風合いが良く、低粘度から比較的高粘度の液
体に対して優れた液体透過性を有し、かつ、液戻りの少
ない不織布を提供すること。 【解決手段】 熱融着性複合繊維からなる延伸不織布で
あって、該不織布は、高繊維密度領域(I)と低繊維密
度領域(II)とからなり、前記高繊維密度領域(I)
は、用いた熱融着性複合繊維が圧着扁平化することなく
熱接着されており、且つ延伸により延展されておらず、
前記低繊維密度領域(II)は、延伸により延展された構
造をしていることを特徴とする延伸不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不織布、及びそれ
を用いた複合化不織布、及びそれらを用いた吸収性物品
に関するものである。さらに詳しくは、液体透過性に優
れ、なおかつ柔軟性を有する熱融着性複合繊維を主体と
した不織布、それを用いた複合化不織布、及びそれらの
不織布または複合化不織布を用いた、生理用品、使い捨
て紙おむつ、及び吸収シートなどに代表される吸収性物
品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱融着性複合繊維を原料とする不
織布は、適度な柔軟性と機械的強度を有するため、使い
捨ておむつや生理用ナプキンの表面材、使い捨ておしぼ
り、各種ワイパー等に広く利用されてきた。近年、生活
様式の多様化に伴い、使い捨ての紙おむつや生理用ナプ
キン、吸収シート等に代表される吸収性物品の需要は著
しく伸び、それに伴い類似製品が市場に溢れてきた。こ
のような状況では、製品の差別化を図り、より高度化,
多機能化した製品の開発が求められている。例えば、紙
おむつには、より高風合いで装着時の快適な使用感に加
えて、尿等の低粘度液体から経血や軟便等の比較的高粘
度の液体まで様々な粘度の液体をより速やかに吸収し、
かつ、吸収した液体を保持し液戻りさせない吸収特性が
求められている。使い捨ての紙おむつは、一般的に、液
体透過性の表面材、ポリエチレンフィルム等の液体不透
過性のバックシート、および前記表面材とバックシート
との間に、木材パルプ綿、セルロース綿、コットン綿、
レーヨン繊維、高分子吸収体等からなる液体保持のため
の吸収層を備えており、更に、漏れ防止用のサイドギャ
ザー等の構成部材から成っている。これらの構成部材の
うち要求性能に関わる部材が表面材であり、主に不織布
が用いられており、当然、不織布はこうした要求性能を
満たすためにより多機能化し、高性能化が求められてい
る。
【0003】不織布を製造する方法としては、従来、熱
融着性複合繊維からなるウェッブから熱処理により熱融
着性複合繊維の低融点樹脂成分の融点以上、高融点樹脂
成分の融点未満で加熱することによって各繊維間の接触
部が軟化あるいは溶融して接合し、不織布を形成する方
法が用いられている。主な加熱の方法としては、ウェッ
ブをエンボスロール等によって挟んで、その一部分を圧
着扁平化させる方法や、ウェッブ全体に熱風を吹き付け
てその低融点樹脂成分を軟化あるいは溶融させる方法な
どがある。吸収性物品の表面材としての要求性能に対し
前者の方法は、ウェッブを部分的に圧着させるものであ
るため、圧着された部分は硬くなるが、圧着部分と非圧
着部分との境界等で折れ曲がりやすくなり、ある程度の
柔軟性がある不織布となる。しかし、不織布全体の嵩高
性が殆ど失われてしまい、かつ、圧着部分は、尿、経血
などの人体からの排出される液体に対し不透過であるた
め、吸収性物品の表面材としては、好ましくなく、一
方、後者の方法は、ウェッブの嵩を残したまま熱風を通
すものであるため嵩高で、クッション性があり、尿等の
低粘度の液体に対しては液体透過性(通液性)を有する
ものの、軟便等の比較的、高粘度の液体に対しては液体
透過性に乏しい不織布となるため、吸収性物品の表面材
としては、改良が必要とされてきた。そこで従来から、
不織布に孔を開けることで、液体透過性のある不織布を
得ようとする試みがなされてきた。
【0004】例えば、製造後の不織布にパンチング処理
により多孔を開けることで、液体透過性を向上させる試
みがなされている。しかし、このような加工方法で得ら
れた不織布を紙おむつ等の表面材として用いた場合に
は、孔切断面の繊維が鋭い断面となり、皮膚に刺激を与
え、かゆみ等の不具合を生じさせる恐れがあり好ましい
ものではない。また、熱融着性複合繊維からなるウェッ
ブを突起の付いたコンベア等にのせた状態で熱風または
水流を吹き付ける方法等を用いて、不織布に加工する工
程で多孔を開け、液体透過性を向上させる試みがなされ
ている。このような加工方法の場合、軟便等の高粘度の
液体を速やかに通液させるために充分な大きさの孔を開
けることは、不織布の強度を損なう恐れがあるので難し
く、孔部分からの液戻りがあるため表面材としてはあま
り好ましいものではない。このように、風合いが良好
で、液体透過性に優れ、かつ、液戻りの少ない表面材と
しての不織布の検討がなされているが、今まで充分な性
能を有する不織布は得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題を解決することである。すなわち、風合
いが良く、低粘度から比較的高粘度の液体に対して優れ
た液体透過性を有し、かつ、液戻りの少ない不織布を提
供することである。また、それを用いた複合化不織布を
提供することにある。加えて、それら不織布を一部に用
いた吸収性物品を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、熱融着性複合繊
維を主体としたウェッブの、任意の部分だけに低風速の
熱風を通して不織布とした後、延伸し、用いた熱融着性
複合繊維が圧着扁平化することなく熱接着された高繊維
密度領域(I)と、延伸により延展された構造をしてい
る低繊維密度領域(II)とを有する不織布に加工するこ
とで、風合いが良く、これまでにない優れた液体透過性
を有し、かつ、液戻りの少ない不織布が形成されること
を知り、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明の不織布は、以下の(1)〜(8)
の構成よりなる。 (1)低融点樹脂成分と高融点樹脂成分とからなる熱融
着性複合繊維を用いた延伸不織布であって、該不織布
は、高繊維密度領域(I)と低繊維密度領域(II)とか
らなり、前記高繊維密度領域(I)は、用いた熱融着性
複合繊維が圧着扁平化することなく熱接着されており、
且つ延伸により延展されておらず、前記低繊維密度領域
(II)は、延伸により延展された構造をしていることを
特徴とする延伸不織布。 (2)低繊維密度領域(II)は、用いた熱融着性複合繊
維が熱接着されていないことを特徴とする前記(1)項
記載の延伸不織布。 (3)高繊維密度領域(I),低繊維密度領域(II)い
ずれも用いた熱融着性複合繊維が、熱接着されているこ
とを特徴とする前記(1)項記載の記載の延伸不織布。 (4)延伸不織布が、50%以下の破断伸度を有する延
伸不織布である前記(1)項〜(3)項のいずれか1項
記載の延伸不織布。(5)延伸不織布が、粘度150m
Pa・sの液体の通液時間として30sec以下の液体
透過性を有する延伸不織布である前記(1)〜(4)項
のいずれか1項記載の延伸不織布。 (6)延伸不織布が、ポリプロピレンまたはポリエチレ
ンテレフタレートの高融点樹脂成分からなる熱融着性複
合繊維を用いた延伸不織布である前記(1)〜(5)項
のいずれか1項記載の延伸不織布。 (7)前記(1)〜(6)項のいずれか1項記載の延伸
不織布と、不織布,フィルム,パルプシート,編み物,
及び織物から選ばれた少なくとも1種のシートを積層し
た複合化不織布。 (8)前記(1)〜(6)項のいずれか1項記載の延伸
不織布または前記(7)項記載の複合化不織布を用いた
吸収性物品。
【発明の実施の形態】本発明の延伸不織布は、高繊維密
度領域(I)と低繊維密度領域(II)とからなり、高繊
維密度領域(I)は用いた熱融着性複合繊維が圧着扁平
化することなく熱接着されており、且つ熱接着により固
定されていることから延伸により延展されていない。こ
の高繊維密度領域(I)の熱融着性複合繊維が圧着扁平
化することなく熱接着されていることは、高繊維密度領
域(I)を構成する熱融着性複合繊維が、前記の従来技
術にあるような熱エンボスロール等との接触によって加
熱,加圧されて、その形状を扁平化し、前記熱融着性複
合繊維を構成する低融点樹脂成分や高融点樹脂成分が溶
融あるいは軟化して繊維同士が圧着接着するような状態
ではなく、ほぼ繊維ウェッブの形態を保持したままで多
数の繊維交点等が、その低融点樹脂成分の溶融または軟
化によって接合接着されている状態をいう。また、高繊
維密度領域(I)は、不織布の熱接着後の延伸処理によ
り延展されていない状態をいう。さらに低繊維密度領域
(II)とは、高繊維密度領域(I)以外の部分であり、
高繊維密度領域(I)が接合接着により形成されるとき
には熱接着されていない部分であり、また、不織布が延
伸処理により延展された後に生成された繊維密度が低い
領域をいう。
【0008】本発明の延伸不織布に形成されている高繊
維密度領域(I)は、俯瞰的に見た場合、規則的に分布
しており、一定のパターンを有している場合が多い。同
様なことは、不織布の厚み方向についても言うことがで
きる。
【0009】また、高繊維密度領域(I)以外の部分が
低繊維密度領域(II)となるが、加工方法や加工条件に
より、高繊維密度領域(I)の周辺に、若干、高繊維密
度領域(I)と低繊維密度領域(II)の境界が曖昧な部
分が形成されるが、これは熱接合の手段として熱風を選
択したために生じた部分であり実用上問題とはならな
い。
【0010】高繊維密度領域(I)の形状は、熱融着性
複合繊維からなる繊維ウェッブを熱風が通過する加工条
件等により異なり、その形状は長方形や菱型等も問題な
く用いられるが、好ましくは円形である。さらに好まし
くは、不織布強力が向上するように繊維流れ方向に対し
て直角方向に長径を持つ楕円形状であるが、本発明はこ
れらの形状に限定されるものではなく、また、これらの
形状を適宜組み合わせて用いてもよい。また、高繊維密
度領域(I)の大きさは、不織布中の面積率と、熱風処
理の加工条件等を考慮しなければならないが、円形の場
合、1〜4mmφ程度が好ましい。また、その配置は千
鳥模様が好ましいが、これに限定されるものではない。
【0011】本発明の延伸不織布の目付は、構成繊維の
繊維径にもよるが、5〜60g/m 2が好ましく、より
好ましくは、15〜50g/m2であり、さらに好まし
くは15〜30g/m2である。目付を5g/m2以上と
すると、取り扱いが非常に容易になり、また不織布の強
度も向上し、実用性に富んだ不織布となる。60g/m
2以下の目付の場合は、不織布の構成繊維の密度が下が
るために高繊維密度領域(I)の部分でも繊維の自由度
が増し、加工適正も向上し、柔軟性が高まる。また、吸
収性物品に用いるには、低コストおよび軽量化の点でも
有効である。
【0012】本発明をさらに図面を用いて詳細に説明す
る。熱融着性複合繊維が圧着扁平化することなく、集中
的に熱接着された部分を多数有する高繊維密度領域
(I)1と延伸により形成された低繊維密度領域(II)
2からなる、本発明の延伸不織布の一実施例を図1に示
した。図1から分かるように高繊維密度領域(I)1が
規則的に千鳥模様で円形に形成されており、また不織布
を延伸することによって低繊維密度領域(II)2が形成
されている。図1のX1−X1’面における断面を示した
のが図2であり、厚い部分が高繊維密度領域(I)1で
あり、薄い部分が低繊維密度領域(II)2である。
【0013】高繊維密度領域(I)1を四角形に形成し
たもが図3であり、楕円形に形成したものが図4であ
る。
【0014】本発明の延伸不織布の一全体平面図を図5
に示した。
【0015】延伸不織布と繊維ウェッブとを積層し、さ
らに熱風加工を施こし、一体化した本発明の複合化不織
布の一実施例を図6に示した。図6から分かるように繊
維ウェッブは熱処理により一体化されシートとなってい
る。
【0016】市販のテープタイプの子供用紙おむつから
表面材を取り除き、その代わりに本発明の複合化不織布
を、その表面材に使用した吸収性物品の一例を示す全体
平面図が図7である。
【0017】本発明の延伸不織布は、熱融着性複合繊維
からなる繊維ウェッブの任意の部分に低風速の熱風を通
し、集中的に熱接着された部分を多数有する高繊維密度
領域(I)を形成し、その後、得られた不織布をMD方
向またはCD方向に延伸することで、低繊維密度領域
(II)を形成するものである。その熱接着の方法として
は、簡易的に通常の熱風加工機(サクションバンドドラ
イヤー)を使用することができる。なお本発明におい
て、MD方向,CD方向とは、不織布の繊維並び方向を
いい、MD方向は繊維並びと同方向を、CD方向は繊維
並びに垂直な方向を示し、更にMD方向とCD方向は互
いに直交する。一般的に熱風加工機は、一定の温度の熱
風を自走式のコンベアネットに吹き付けながら、コンベ
アネットの下から吸引するもので、熱融着性複合繊維を
嵩高の不織布に加工するのに適している。比較的、少量
の本発明の延伸不織布は、繊維ウェッブの嵩をできるだ
け低下させないようにするために、スペーサーを入れ
て、任意の孔を開けた多孔部材(例えばパンチングボー
ド)で挟んで低風速の熱風で処理することにより得られ
る。この多孔部材の材質は、熱風処理時に耐熱性を有す
るものであれば特に限定されないが、鉄、ステンレス、
アルミニウム等の汎用性の金属板に孔を開けた部材を用
いるのが一般的である。その他、熱風加工機のコンベア
を多孔タイプにして、その上に繊維ウェッブをのせて熱
風で処理する方法や、または、多孔タイプのコンベア上
下で繊維ウェッブを挟んで熱風で処理する方法等がある
が、これらに限定されるものではない。熱接着された不
織布は、例えば、通常の延伸機を用いて1.1〜3.0
倍の延伸倍率の範囲内で延伸処理を施し、本発明の延伸
不織布とすることができる。さらに必要に応じて、得ら
れた延伸不織布に熱処理を施すことで、不織布の強力を
高めることもできるが、この場合には、不織布の嵩や柔
らかさは低下することがわかっている。
【0018】熱風加工機で加工する場合、熱風は、繊維
ウェッブを構成する熱融着性複合繊維の鞘成分の樹脂を
軟化または溶融させるに必要かつ十分な熱量を持ち、か
つ、繊維ウェッブの嵩高性を損なわないように、低い風
速であることが好ましい。熱風の風速は、繊維ウェッブ
の目付、多孔部材に開けられた孔の面積率、熱風処理の
速度や熱風の熱量を考慮して設定されるが、0.5m/
sec〜20m/sec程度が好ましい。また、高繊維
密度領域(I)の形状、大きさ、配置は多孔部材によっ
て容易に変更が可能である。高繊維密度領域(I)の形
状は、繊維ウェッブを熱風が通過する方法に依存される
が、パンチングボードを使用した場合は、その孔形状で
ほぼ決定される。好ましくは円形で、さらに好ましく
は、不織布強力が向上するように繊維流れ方向に対して
直角方向に長径を持つ楕円形状であるが、これに限定さ
れるものではない。
【0019】本発明の延伸不織布を構成する熱融着性複
合繊維は、低融点樹脂成分と高融点樹脂成分からなる
が、低融点樹脂成分の融点と高融点樹脂成分の融点との
融点差は10℃以上を有する組み合わせが熱接着性効果
の点からも好ましい。熱融着性複合繊維に用いられる低
融点樹脂成分と高融点樹脂成分の組み合わせは、融点差
が10℃以上、好ましくは15℃以上であれば特に限定
されない。例えば、高密度ポリエチレン/ポリプロピレ
ン、低密度ポリエチレン/ポリプロピレン、直鎖状低密
度ポリエチレン/ポリプロピレン、プロピレンと他のα
−オレフィンとの二元共重合体または三元共重合体/ポ
リプロピレン、プロピレンと他のα−オレフィンとの二
元共重合体または三元共重合体/プロピレンと他のα−
オレフィンとの二元共重合体または三元共重合体、直鎖
状低密度ポリエチレン/高密度ポリエチレン、低密度ポ
リエチレン/高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエ
チレン/ポリエチレンテレフタレート、低密度ポリエチ
レン/ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレ
ン/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン/ポ
リエチレンテレフタレート、プロピレンと他のα−オレ
フィンとの二元共重合体または三元共重合体/ポリエチ
レンテレフタレート、低融点ポリエステル/ポリエチレ
ンテレフタレート、ナイロン6/ナイロン66等が例示
できる。これらの中ではポリオレフィン系同士若しくは
ポリオレフィン系とポリエステル系からなる組み合わせ
が好ましく用いられる。本発明の延伸不織布を構成する
熱融着性複合繊維としては、上記の熱融着性複合繊維を
用いることができ、特に例えば、各種ポリエチレン/ポ
リエチレンテレフタレートで構成されるポリエステル系
の鞘芯型,偏芯型などの熱融着性複合繊維、各種ポリエ
チレン/各種ポリプロピレンで構成されるポリオレフィ
ン系の鞘芯型,偏芯型などの熱融着性複合繊維など、お
よびこれらが主体となって混繊したもので構成されるの
が好ましい。特に、不織布に嵩高感が出やすい各種ポリ
エチレン/ポリエチレンテレフタレートで構成されるポ
リエステル系の鞘芯型,偏芯型などの熱融着性複合繊維
を用いることが好ましい。また、不織布に高い柔軟性を
持たせることを目的とする場合、好ましくは、比較的繊
維として柔軟で、軽く、熱処理が容易な、前記ポリオレ
フィン系の鞘芯型熱融着性複合繊維からなる短繊維を用
いて、カード法で繊維ウェッブを形成するのが良いが、
これに限定されるものではない。
【0020】本発明の延伸不織布を構成する熱融着性複
合繊維の繊度は、柔軟性などの風合いの点から、0.8
〜11.0dtexが好ましく、より好ましくは、1.
7〜5.5dtexである。熱融着性複合繊維が短繊維
の場合、その繊維長は5mm〜100mm程度まで様々
であるが、熱融着性複合繊維の繊度を考慮し、繊維ウェ
ッブを形成する加工法などに適合した繊維長が好まし
い。本発明の延伸不織布に短繊維が用いられる場合は、
カード法やエアレイド法等により繊維ウェッブが形成さ
れ、長繊維が用いられる場合は、スパンボンド法等によ
り繊維ウェッブが形成される。また、これらの繊維ウェ
ッブ形成時に、嵩高性の向上等を目的として、単成分の
繊維や中空繊維等を混繊させてもよい。本発明でいう混
繊とは、長繊維同士の混繊と短繊維同士の混綿とを含ん
でいる。高繊維密度領域(I)において、熱融着性複合
繊維同士の繊維交点は熱接着されるが、非熱融着性繊維
の他の繊維が混繊されている場合には、熱融着性複合繊
維と非熱融着性繊維の交点は繊維の種類により接合され
る場合も、されない場合もある。非熱融着性繊維同士の
繊維交点の場合には熱接着されない。
【0021】高繊維密度領域(I)は、不織布に接着加
工後に延展処理する必要から、不織布としての形態を維
持する必要があるため、繊維交点の大部分は熱接着され
ている必要があり、そのため混綿される非熱融着性繊維
の混綿量を制限する必要がある。熱融着性繊維を主体と
するというのはこのような点を考慮したものであり、好
ましくは非熱融着性繊維の混綿量は30重量%未満であ
る。また、混繊される非熱融着性繊維の繊度は、熱融着
性複合繊維とのバランスを考慮し、延伸不織布の風合や
加工性を損なわないものが好ましく、短繊維を混綿する
場合の繊維長も同様のことが言える。
【0022】本発明の延伸不織布は、熱融着性複合繊維
を主体としているため、他素材と接合あるいは接着や、
組み合わせといった複合化が熱接着等で容易にできる。
吸収性物品を始めとする使用形態の目的に応じて、他の
不織布,フィルム,パルプシート,編物,及び織物など
から選ばれた少なくとも1種のシートと積層し、多機能
な複合化不織布となり得る。
【0023】本発明の延伸不織布または複合化不織布の
用途としては、低繊維密度領域(II)の熱融着性複合繊
維が、熱接着されていない延伸不織布を用いた場合に
は、延伸不織布は非常に柔軟であることから、農園芸用
途に用いることができる。例えば、モノフィラメントか
らなるネットと本発明の延伸不織布とを貼り合わせるこ
とで、延伸不織布の破断強度の不足を補強し、苺の栽培
中に起こる傷みを防ぐ保護材として用いることができ
る。また、苺、桃、蜜柑、キウイ、及びバナナ等の果物
の輸送用保護材としても用いることができ、さらに延伸
不織布の有する意匠性を生かし果物等の店頭ディスプレ
イ材としても用いることができる。高繊維密度領域
(I)および低繊維密度領域(II)のいずれも、熱接着
された延伸不織布を用いた場合には、梱包用のクッショ
ン材として用いることができる。
【0024】また、発明の延伸不織布または複合化不織
布の用途としては、紙おむつ、生理用ナプキン等の吸収
性物品に用いられる。このとき、本発明の延伸不織布ま
たは複合化不織布が吸収性物品に効果的に配置されるこ
とにより、従来の技術では得られなかった比較的高粘度
の液体透過性に優れた、液戻りが少ない吸収特性が付与
され、さらに風合が良好な吸収性物品を提供することが
可能になる。使い捨ての紙おむつの場合、本発明の延伸
不織布を表面材として、ティッシュペーパーで包まれた
パルプ集合体を吸収層、ポリエチレンフィルムをバック
シートとして積層し、熱接着等で一体化されたものが例
示できる。本発明の延伸不織布が、液体透過性に優れ、
かつ嵩高で優れた柔軟性を有することから、使い捨て紙
おむつ等の表面材として用いた場合には、紙おむつに、
高風合で、良好なクッション性を与え、また、液戻りが
少なく、液体透過性に優れた、紙おむつの装着者に不快
感を与えない使い捨て紙おむつ等の吸収性物品が製造で
き、また、今まで以上に吸収性物品としての性能を発揮
できる。
【0025】本発明の延伸不織布または延伸複合化不織
布が、使い捨ての紙おむつや生理用ナプキン、吸収シー
ト等の吸収性物品の表面材として配置される場合、より
速やかな液体透過性や透過の繰り返し性(耐久通液性)
を付与するために、界面活性剤などによる化学的繊維表
面改質を施すことが好ましい。また、用途に応じて、抗
菌性の付与やスキンケアを目的として抗菌剤やローショ
ン、エキスなどを繊維に練り込んだり繊維表面に塗布し
てもよい。
【0026】本発明においては、熱風処理によって部分
的に接着された不織布とした後に、通常の延伸機、例え
ばロール延伸機等を用いて延伸を行い延伸不織布に加工
する。このとき、本発明の効果を充分に発揮させるため
には、延伸不織布の破断伸度が50%以下を示す延伸倍
率で延伸処理を行うことが好ましく、より好ましくは破
断伸度が10〜50%の範囲となる延伸倍率で延伸処理
を行うことである。破断伸度が10%を下回ると、得ら
れた不織布は、紙おむつ等へ加工を行う際に、延伸不織
布に破断が容易に生じてしまう恐れがあり、逆に、破断
伸度が50%を大きく上回ると、高繊維密度領域(I)
と低繊維密度領域(II)との密度差が充分に形成され
ず、延伸不織布の特徴である比較的、高粘度の液体透過
性が低下する。延伸不織布の破断伸度が50%以下であ
る場合に、液体透過性は良好となる。
【0027】不織布の液体透過性は、通常、人工的に作
られた尿、便(以下、これらをそれぞれ人工尿、人工便
と呼ぶことがある)を用い測定される。例えば、人工尿
としては、人間の尿に相当する粘度16mPa・sの液
体を用いることができ、また人工便としては、乳幼児の
軟便に相当する粘度150mPa・sの液体を用いるこ
とができる。不織布が紙おむつ等の表面材に用いられる
場合にはこれらの人工尿及び人工便を用いて、不織布の
液体透過性の評価を行う。なお、尿、便ともに高速で不
織布を透過できる不織布が、紙おむつ等の表面材には好
適であるため、人工尿の通液時間が2秒以下となる不織
布が好ましく、さらに人工便の通液時間が30秒以下と
なる不織布が好ましい。液体透過性が高速な不織布を紙
おむつ等の表面材に用いることで、肌の弱い新生児が排
泄した尿等を迅速に吸収できるため、これらが肌に接す
る時間が短時間で済み、新生児(乳幼児)の肌荒れ等が
防げ、快適な装着感を維持できる。
【0028】
【実施例】本発明を実施例により詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下
に評価方法と評価手順を示す。
【0029】1)液体透過性(通液性) EDANA−ERT §150.3−96 Liqui
d Strike−Through Timeに準拠す
る(単位:sec)。測定には以下の液体を使用する。
なお、高粘度液体の通液測定において、規定の濾紙
(吸収紙)では高粘度液体を迅速に吸収することが困難
なため、濾紙を使用せず、替わりに内径60mm,高さ
10mmの塩ビ製の円管を使い、その内側に通液した高
粘度液体を溜める方法を取った。 低粘度液体(人工尿として) 1000cm3に、尿素 20g,NaCl 8g,Mg
SO4・7H2O 0.8g,CaCl2・2H2O 0.3
gを含む(残りはイオン交換水)。液体の粘度は16m
Pa・sで表面張力は66.5mN/m(25℃)。
尚、液体の粘度の測定は、東京計器(株)製「ディジタ
ル粘度計DVM−B型(商品名)」(No.1ロータ使
用)を用いた。 高粘度液体(人工軟便として) 1000cm3に、グリセリン 100g,NaCl 1
0g,NaCO3 10g,CMC 10gを含む(残り
はイオン交換水)。液体の粘度は150mPa・sで表
面張力は63.0mN/m(25℃)。 2)液戻り量 EDANA−ERT §151.1−96 Nonwo
ven Coverstock Wetbackに準拠
する(単位:g)。使用した濾紙のloading f
actor(LF)は3.30gで、濾紙の重量は4.
55gである。測定には以下の液体を使用する。 低粘度液体(人工尿として) 液体透過性の評価で用いたものと同じ。 3)不織布の伸度 JIS法のL1906で規定する引張り試験に準拠し
て、不織布の伸度を測定する(単位:%)。測定サンプ
ルは、不織布の繊維並び方向に垂直な方向(CD方向)
を長手方向として150mm×50mmにカットしたも
のを使用する。島津製作所製「オートグラフAG500
D(商品名)」を用いて、下記の条件で、不織布の伸度
を測定する。 引張速度100mm/min つかみ幅100mm 4)比容積 比容積vを下記の式に従って算出する(単位: cm3
g)。不織布の目付をw(g/m2)とし、東洋精機製
の「デジシックネステスター(商品名)」を使用して、
荷重196Pa、測定速度2mm/secの条件で測定
した不織布の厚みをt(mm)とする。 v=t/w×1000
【0030】実施例1 低融点樹脂成分として融点が130℃の高密度ポリエチ
レンを鞘成分とし、高融点樹脂成分として融点が160
℃のポリプロピレンを芯成分に用いた熱融着性複合繊維
であって、その繊度が2.2dtex/Filamen
t,カット長が51mmの熱融着性複合繊維を用いて、
カード法によって繊維ウェッブとした。この繊維ウェッ
ブを、直径3mmの穴が2mm間隔で千鳥状に配置され
ている多孔部材で覆い、KOTOBUKI Co.,L
td.製「DB−182タイプ」熱風加工機を使用し
て、加工温度138℃,加工時間12sec,風速1.
2m/secの条件で熱風を通し、圧着扁平化していな
い熱接着部分が規則的に分布した不織布を作製した。こ
の不織布を島津製作所製「オートグラフAG500D」
を用いてCD方向につかみ幅に対し60%延伸し、その
後、延伸を緩和した。図1に示すような延伸不織布を得
た。この延伸不織布の目付と比容積を算出し、液体透過
性と液戻り量を測定した。また、不織布伸度も測定し
た。その結果を表1に示す。
【0031】実施例2 圧着扁平化していない熱接着部分が規則的に分布した不
織布を40%延伸した以外は実施例1に準拠し、図1に
示すような延伸不織布を得た。この延伸不織布の目付と
比容積を算出し、液体透過性と液戻り量を測定した。ま
た、不織布伸度も測定した。その結果を表1に示す。
【0032】実施例3 実施例1に準拠して延伸不織布を得て、この不織布を枠
にピンで止めて60%に延伸した状態のまま熱風加工機
を使用して不織布全面を熱接着した。この延伸不織布の
目付と比容積を算出し、液体透過性と液戻り量を測定し
た。また、不織布伸度も測定した。その結果を表1に示
す。
【0033】実施例4 40%延伸した状態のまま延伸不織布の全面を熱接着し
た以外は実施例3に準拠し、延伸不織布を得た。この延
伸不織布の目付と比容積を算出し、液体透過性と液戻り
量を測定した。また、不織布伸度も測定した。その結果
を表1に示す。
【0034】実施例5 低融点樹脂成分として融点が130℃の高密度ポリエチ
レンを鞘成分とし、高融点樹脂成分として融点が253
℃のポリエチレンテレフタレートを芯成分に用いた熱融
着性複合繊維であって、その繊度は2.2dtex/F
ilament,カット長は51mmのものを構成繊維
とした以外は実施例3に準拠し、延伸不織布を得た。こ
の延伸不織布の目付と比容積を算出し、液体透過性と液
戻り量を測定した。また、不織布伸度も測定した。その
結果を表1に示す。
【0035】実施例6 低融点樹脂成分として融点が130℃の高密度ポリエチ
レンを鞘成分とし、高融点樹脂成分として融点が160
℃のポリプロピレンを芯成分に用い、その芯成分が繊維
断面において中心から円周方向へ偏芯することによりス
パイラルクリンプを有している熱融着性複合繊維であっ
て、その繊度が6.6dtex/Filament,カ
ット長が51mmの熱融着性複合繊維を用いて、カード
法にて繊維ウェッブとした。この繊維ウェッブを、実施
例1に準拠して得た高液体透過性の延伸不織布をピンで
枠に止めて60%延伸した状態のものの上にのせ、その
まま熱風加工機を使用して不織布全面を熱接着した。図
6に示すような高液体透過性の複合化不織布が得られ
た。なお、繊維ウェッブは熱風により一体化されシート
となっていた。この高液体透過性の複合化不織布の目付
と比容積を算出し、液体透過性と液戻り量を測定した。
その結果を表1に示す。
【0036】実施例7 バックシートは直鎖状低密度ポリエチレンを主体とした
ものであって、吸収層はパルプと高分子吸収体(SA
P)の混合物であってティシュペーパーで包まれている
構造を持った市販のテープタイプの子供用紙おむつから
表面材を取り除き、その代わりに実施例6で得た高液体
透過性の複合化不織布を用いて、吸収性物品を作成し
た。この吸収性物品の液体透過性と液戻り量を測定し
た。その結果を表1に示す。尚、液戻り量の測定は、吸
収性物品を100mm×100mmにカットし、吸収層
の重量を4.0g,LF=12.00gとして行った。
【0037】比較例1 実施例1と同じ熱融着性複合繊維を用いて繊維ウェッブ
とし、多孔部材で覆われていない状態で熱風加工機を使
用して熱風を通し、全体が熱接着された不織布を得た。
この不織布は延伸されていない。この不織布の目付と比
容積を算出し、液体透過性と液戻り量を測定した。ま
た、不織布伸度も測定した。その結果を表1に示す。
【0038】比較例2 実施例1に準拠して得た熱融着性複合繊維を用いて繊維
ウェッブとし、エンボスロールを用いてロール表面温度
125℃,ロール速度6m/min,線圧196N/c
mの条件でポイントボンド加工を施した。圧着面積25
%の不織布を得た。この不織布の目付と比容積を算出
し、液体透過性と液戻り量を測定した。また、不織布伸
度も測定した。その結果を表1に示す。
【0039】比較例3 比較例2の不織布をつかみ幅に対し40%延伸して、そ
の後、緩和し、延伸不織布を得た。この不織布の目付と
比容積を算出し、液体透過性と液戻り量を測定した。ま
た、不織布伸度も測定した。その結果を表1に示す。
【0040】比較例4 市販の生理用ナプキンから表面材を採取し、評価を行っ
た。この表面材は、低融点樹脂成分として融点が130
℃の高密度ポリエチレンを鞘成分とし、高融点樹脂成分
として融点が254℃のポリエチレンテレフタレートを
芯成分に用いた熱融着性複合繊維(繊度が2.2dte
x/Filament)からなり、これは熱風により熱
融着性複合繊維が熱接着された不織布であり、1mm×
0.7mmの穴が、MD方向に2mm間隔で、CD方向
に1mm間隔で多数開けられている穴あき不織布であっ
た。この穴あき不織布の目付と比容積を算出し、液体透
過性と液戻り量を測定した。また、不織布伸度も測定し
た。その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の延伸不織布は従来、得られてい
なかった低粘度液体から比較的高粘度の液体に対する液
体透過性に優れ、かつ、透過させた液体の液戻りが少な
い吸収特性を有する風合いの良好な不織布である。本発
明の延伸不織布と、他の不織布やシートを積層すること
によって、本発明の不織布の持つ嵩高性と柔軟性、強度
に加え、その積層の相手の持つ特質,特徴を生かした、
より高機能な複合化不織布を提供することができる。さ
らに、本発明の延伸不織布または複合化不織布をその一
部に配置することによって、尿等の低粘度の液体から軟
便等の比較的高粘度の液体まで様々な粘度の液体に対
し、速やかな液体透過性を有し、液戻りの少ない、高風
合いな吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である延伸不織布の平面図
である。
【図2】 図1における、直線X1−X1’での断面図で
ある。
【図3】 高繊維密度領域(I)を四角形状に形成した
本発明の一実施例である延伸不織布の平面図である。
【図4】 高繊維密度領域(I)を楕円形に設けた本発
明の一実施例である延伸不織布の平面図である。
【図5】 本発明の延伸不織布の一実施例を示す全体平
面図である。
【図6】 本発明の延伸不織布と不織布シートとを積層
した複合化不織布である。
【図7】 本発明の複合化不織布を、その表面材に使用
した吸収性物品の一例を示す全体平面図図である。
【符号の説明】
1 高繊維密度領域 2 低繊維密度領域 3 延伸不織布 4 シート 5 複合化不織布

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低融点樹脂成分と高融点樹脂成分とから
    なる熱融着性複合繊維を用いた延伸不織布であって、該
    不織布は、高繊維密度領域(I)と低繊維密度領域(I
    I)とからなり、前記高繊維密度領域(I)は、用いた
    熱融着性複合繊維が圧着扁平化することなく熱接着され
    ており、且つ延伸により延展されておらず、前記低繊維
    密度領域(II)は、延伸により延展された構造をしてい
    ることを特徴とする延伸不織布。
  2. 【請求項2】 低繊維密度領域(II)は、用いた熱融着
    性複合繊維が熱接着されていないことを特徴とする請求
    項1記載の延伸不織布。
  3. 【請求項3】 高繊維密度領域(I),低繊維密度領域
    (II)のいずれも用いた熱融着性複合繊維が、熱接着さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の延伸不織布。
  4. 【請求項4】 延伸不織布が、50%以下の破断伸度を
    有する延伸不織布である請求項1〜3のいずれか1項記
    載の延伸不織布。
  5. 【請求項5】 延伸不織布が、粘度150mPa・sの
    液体の通液時間として30sec以下の液体透過性を有
    する延伸不織布である請求項1〜4のいずれか1項記載
    の延伸不織布。
  6. 【請求項6】 延伸不織布が、ポリプロピレンまたはポ
    リエチレンテレフタレートの高融点樹脂成分からなる熱
    融着性複合繊維を用いた延伸不織布である請求項1〜5
    のいずれか1項記載の延伸不織布。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の延伸
    不織布と、不織布,フィルム,パルプシート,編み物,
    及び織物から選ばれた少なくとも1種のシートを積層し
    た複合化不織布。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項記載の延伸
    不織布または請求項7記載の複合化不織布を用いた吸収
    性物品。
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