JP2001123263A - スパッタリング用基板およびその製造方法 - Google Patents

スパッタリング用基板およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001123263A
JP2001123263A JP30513599A JP30513599A JP2001123263A JP 2001123263 A JP2001123263 A JP 2001123263A JP 30513599 A JP30513599 A JP 30513599A JP 30513599 A JP30513599 A JP 30513599A JP 2001123263 A JP2001123263 A JP 2001123263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
coat layer
hard coat
cathode
sputtering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30513599A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Fujimoto
清二 藤本
Masakazu Yokoyama
正和 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP30513599A priority Critical patent/JP2001123263A/ja
Publication of JP2001123263A publication Critical patent/JP2001123263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜との密着性が向上したスパッタリング用基
板およびその製造方法を提供することである。 【解決手段】絶縁基板上にハードコート層を設けたスパ
ッタリング用基板であって、ハードコート層表面のX線
光電子分光法による炭素−炭素結合ピーク値が5000
0〜75000c/sであることを特徴とする。この基
板は、不活性ガスを導入した高真空室1内のカソード3
とアノード4間に450〜2000Vの電圧を印加して
グロー放電を起こさせ、このグロー放電の陽光柱7内に
被処理基板2を20〜60秒間滞留させて表面のハード
コート層をプラズマ処理することによって得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング法
により形成される膜との密着性に優れたスパッタリング
用基板およびその製造方法に関する。
【従来の技術】
【0002】スパッタリング法は薄膜作成技術として広
く知られている。この方法は、真空容器内でスパッタリ
ングガスを正にイオン化し、電界により加速してターゲ
ットの表面に衝突させ、ターゲットからターゲット物質
をたたき出し、このターゲット物質を基板上に堆積させ
て薄膜を形成するものである。
【0003】例えば光学機能性フィルムとして液晶表示
用やCRT用の反射防止膜は、プラスチック基板の表面
に約2000Åの薄膜をスパッタリング法にて成膜して
反射防止の機能を付与したものである。この反射防止膜
は液晶ディスプレイやCRTの最表面に使用されるた
め、膜に傷がつきにくいこと(耐擦傷性)等の高い強度
と耐久性が要求される。膜の強度と耐久性を上げるため
には、膜と基板との密着性を改善することが必要であ
る。
【0004】膜と基板との密着力を高める手段として
は、絶縁基板の表面をスパッタリングに先立って前処理
することが知られている。この前処理はプラズマ処理と
呼ばれるものであり、プラズマ中で負に帯電した基板の
表面を正イオンがアタック(すなわちイオンボンバー
ド)する、いわゆるエッチング作用により基板表面のオ
イル分、異物、水分等の不純物を除去するクリーニング
効果と、プラズマ中のラジカルが基板表面と反応して膜
との化学的結合力が向上する化学的修飾効果とによって
膜と基板との密着力が向上すると考えられる。
【0005】また、膜と基板との密着力を高める他の手
段には、プラスチックフィルム等の絶縁基板の表面に、
膜を構成する無機材料との親和性に優れたハードコート
層を設けることが知られている。ハードコート層として
は、硬化性のアクリル系樹脂、シリコーン樹脂等が使用
され、これを絶縁基板の表面に塗布し、加熱、紫外線照
射等により硬化させる。通常は、絶縁基板上のハードコ
ート層の表面に前記した前処理を行うことが多い。ま
た、連続スパッタリング設備では、前処理とスパッタリ
ングとが連続して行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、ハード
コート層の表面を単にプラズマ処理するだけでは、膜と
ハードコート層との密着力を向上させることは非常に困
難であった。このため、膜の強度や耐久性が充分でなか
った。従って、本発明の目的は、膜との密着性が向上し
たスパッタリング用基板およびその製造方法を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、絶縁基板上にハー
ドコート層を設けたスパッタリング用基板において、前
記ハードコート層表面のX線光電子分光法による炭素−
炭素結合ピーク値(以下、C−C結合ピーク値という)
が50000〜75000c/sであるときは、膜との
密着性が向上するという新たな事実を見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】ここで、C−C結合ピーク値とは、ハード
コート層表面の炭素−炭素間で架橋構造が形成された度
合いを示すものであり、一般にはC−C結合ピーク値が
大きくなると、C−OおよびCOOのピーク値は減少す
る傾向にある。ハードコート層表面のC−C結合ピーク
値が前記範囲内であるときに基板と膜との密着性が向上
する理由は必ずしも明確ではないが、ハードコート層表
面の活性化、すなわち化学的修飾作用が大きくなるため
と考えられる。
【0009】特に、前記絶縁基板がポリエチレンテレフ
タレート、ポリメタクリル酸メチルおよびトリアセチル
セルロースからなる群より選ばれるプラスチックフィル
ムまたはシートであり、かつ前記ハードコート層がアク
リル系樹脂またはシリコーン樹脂である場合に、C−C
結合ピーク値を前記した特定範囲に設定することにより
膜との密着性を大きく向上させることができる。
【0010】本発明のスパッタリング用基板の製造方法
は、不活性ガスを導入した高真空室内のカソードとアノ
ード間に450〜2000Vの電圧を印加してグロー放
電を起こさせ、このグロー放電の陽光柱内に、表面にハ
ードコート層を設けた絶縁基板を該ハードコート層が前
記カソードと対向した状態で20〜60秒間滞留させ
て、前記ハードコート層表面をプラズマ処理することを
特徴とする。
【0011】かかる本発明の方法によれば、450〜2
000Vの印加電圧でグロー放電プラズマを発生させ、
その陽光柱内に基板を20〜60秒間滞留させてプラズ
マ処理を行うことにより、前記特定のC−C結合ピーク
値を有するスパッタリング用基板が得られる。
【0012】本発明の方法において、前記ハードコート
層からカソードまでの距離は40mm以上であるのがハ
ードコート層表面の汚染を低減するうえで好ましい。さ
らに、本発明の方法においては、前記カソードとアノー
ドが平行平板電極であり、かつカソード側電極がチタン
からなるのが好ましい。このように平板形のチタン電極
を使用することによりハードコート層表面の汚染をより
効果的に低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1に基づ
いて説明する。図1は連続スパッタリング装置内に設置
した前処理装置の概略を示している。図1において、1
はプラズマ室(高真空室)であり、内部は不活性ガス供
給速度と真空ポンプの吸引速度との調整により約1×1
-2〜5×10-2Torrの高真空度に保たれている。
被処理基板2はこのプラズマ室1内を一方向に連続的に
通過する。プラズマ室1内には被処理基板2を介して平
板状のカソード3とアノード4とが平行に対向配置され
る。カソード3は直流電源5に接続され、アノード4と
プラズマ室1とは接地されている。カソード3の両側に
は不活性ガス吹き出しノズル6が配置される。不活性ガ
スとしては、例えばアルゴンガス等が挙げられる。
【0014】前記被処理基板2は、プラスチックフィル
ムまたはシートからなる絶縁基板上にハードコート層を
設けたものである。プラスチックフィルムまたはシート
としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリメ
タクリル酸メチル、トリアセチルセルロース等が挙げら
れるが、これ以外のフィルムやシートであってもよい。
【0015】前記ハードコート層は、成膜される無機材
料と前記絶縁基板との親和性および密着性を高めるため
に設けられるものであって、例えば熱硬化型や紫外線硬
化型のアクリル系樹脂、シリコーン樹脂等が使用可能で
ある。前記アクリル系樹脂としては、例えばポリアクリ
ル酸またはそのエステル(ポリアクリル酸メチル等)、
ポリメタクリル酸またはそのエステル(ポリメタクリル
酸メチル等)が挙げられる。ハードコート層の厚さは通
常5〜10μm程度であるのが適当である。
【0016】前記カソード3は、ステンレス、チタン等
から作られた電極である。本発明では、特にスパッタリ
ングされにくいチタン電極を使用するのがカソードのス
パッタリングによる基板の汚染を低減するうえで好まし
い。前記アノード4の材質は特に制限されず、ステンレ
ス、チタン等の種々の材質から作られた電極が使用可能
である。
【0017】基板2は、プラズマ室1内の陽光柱7内を
通過するように設定される。陽光柱7内では不活性ガス
のイオンと電子とが同数共存して電気的に中性な状態と
なっている。この陽光柱7内に基板2を置くと、イオン
に比べて質量がはるかに小さい電子がイオンよりも速い
移動速度で基板の表面に到達し、基板2を負に帯電させ
る。ついで、負に帯電した基板2を不活性ガスの正イオ
ンがアタック(イオンボンバード)する。その結果、い
わゆるエッチング作用により基板表面のオイル分、異
物、水分等の不純物が除去される(クリーニング効
果)。また、これと同時に、プラズマ中のラジカルが基
板表面と反応して膜との化学的結合力が向上する化学的
修飾効果が働く。
【0018】一方、陽光柱7以外の領域、例えばカソー
ドシースやアノードシースに被処理基板2を置く場合に
は、高いクリーニング効果および化学的結合力向上効果
は得られない。すなわち、カソードシースはカソード3
から飛び出した電子が気体原子を励起してプラズマが生
成される領域であり、アノードシースはプラズマ室1の
壁面の影響を受けてイオンと電子の粒子密度がバランス
していない領域であるため、いずれの領域においても充
分なクリーニング効果と化学的結合力向上効果が得られ
ない。
【0019】被処理基板2のハードコート層表面からカ
ソード3の表面までの距離Dは40mm以上であるのが
よい。距離Dが40mmより小さいときはハードコート
層表面がカソード3からスパッタリングされた粒子によ
り汚染されるおそれがある。一方、被処理基板2が陽光
柱の領域内に位置している限り、距離Dの上限は限定さ
れないが、通常は約80mm以下とするのが適当であ
る。
【0020】本発明において基板2を前処理するにあた
っては、不活性ガスを導入したプラズマ室1内のカソー
ド3とアノード4間に直流電源5より450〜2000
Vの電圧を印加してグロー放電を起こさせ、このグロー
放電によって発生した陽光柱7内に基板2を20〜60
秒間滞留させて前処理する。かかる前処理によって基板
2表面のハードコート層は、X線光電子分光法によるC
−C結合ピーク値が処理前の40000〜45000c
/sから50000〜75000c/sに上昇し飽和す
る。
【0021】印加電圧が450V未満である場合には、
前処理されたハードコート層表面のC−C結合ピーク値
は50000c/sより低いため、膜との密着性を向上
させることができない。一方、電圧を2000Vより高
くしても、それに見合うだけのC−C結合ピーク値の向
上が認められない。また、基板2が陽光柱7内に滞留す
る時間が20秒未満である場合は、前処理されたハード
コート層表面のC−C結合ピーク値は50000c/s
より低く、膜との密着性を向上させることができない。
一方、前記滞留時間が60秒を超えると、カソード3か
らスパッタリングされた粒子によるハードコート層表面
の汚染が大きくなるおそれがある。
【0022】安定したグロー放電を維持するためには、
プラズマ室1内の不活性ガスの圧力を約1×10-2〜5
×10-2Torrに維持するのが好ましい。基板2表面
のハードコート層は、前記した前処理によってC−C結
合ピーク値が50000〜75000c/sの範囲に調
整される。これに対して、C−C結合ピーク値が500
00c/s未満であると膜との密着性が向上した基板は
得られない。
【0023】C−C結合ピーク値を測定するためのX線
光電子分光法の主要な測定条件は以下のとおりである。 (1) 装置:ESCA5400(パーキン・エルマー社
製) (2) 測定時真空度:1×10-8Torr以下 (3) X線源:MgKα 400W(15kV) (4) 試料とX線源間の距離:15mm (5) 分析面積:1mm×3.5mm
【0024】このようにして前処理され表面のC−C結
合ピーク値が前記範囲内にある基板2は連続的にスパッ
タリング室(図示せず)に送られ、ハードコート層の表
面に目的とする無機材料の膜が形成される。形成される
膜は基板2との密着性が高く、機械的強度、耐擦傷性、
耐薬品性、耐候性等の諸特性に優れている。
【0025】
【実施例】以下、試験例をあげて本発明のスパッタリン
グ用基板およびその製造方法を詳細に説明するが、本発
明は以下の試験例のみに限定されるものではない。
【0026】試験例1 (印加電圧とC−C結合ピーク値との関係)図1に示す
前処理装置を使用して、直流電源5よりカソード3に電
圧を印加して、印加電圧とC−C結合ピーク値との関係
を調べた。試験条件は以下のとおりである。 絶縁基板:ポリエチレンテレフタレートフィルム ハードコート層:紫外線硬化型アクリル系樹脂 プラズマ室1内の真空度:1×10-2〜5×10-2To
rr 供給ガス:アルゴン カソード:Ti材で作られた平板電極 アノード:ステンレス材で作られた平板電極 基板の陽光柱内滞留時間:60秒 (注:滞留時間は基板の移送速度を調整して決定し
た。) ハードコート層−カソード間距離D:65mm
【0027】このようにして前処理したハードコート層
表面のC−C結合ピーク値をX線光電子分光法にて前記
した測定条件で測定した。試験結果を図2に示す。図2
から印加電圧が450V以上のとき、C−C結合ピーク
値が50000c/s以上になることがわかる。
【0028】試験例2 (基板の滞留時間とC−C結合ピーク値との関係)図1
に示す前処理装置を使用して、カソード3に1000
V、1600Vおよび2000Vの電圧をそれぞれ印加
してグロー放電を起こさせ、基板が陽光柱内に滞留する
滞留時間とC−C結合ピーク値との関係を調べた。滞留
時間の調整は基板の移送速度を調整して行った。試験条
件およびC−C結合ピーク値の測定条件は、基板の陽光
柱内滞留時間を除いて試験例1と同じである。試験結果
を図3に示す。
【0029】図3に示すように、未処理品(コントロー
ル)に対して、プラズマ処理を受ける滞留時間が長いほ
どC−C結合ピーク値は増大し、60秒経過後は700
00〜75000c/sの範囲でほぼ一定になることが
わかる。
【0030】試験例3 (ハードコート層−カソード間距離DとC−C結合ピー
ク値との関係)図1に示す前処理装置を使用して、ハー
ドコート層−カソード間距離Dを変えたときのC−C結
合ピーク値の変化を調べ、同時にハードコート層表面の
チタン含量をX線光電子分光法にて調べた。試験条件と
試験結果を表1に示す。図4はこの試験結果をグラフに
て示したものである。なお、ハードコート層表面のチタ
ン含量はカソード表面からスパッタリングされたもので
あって、ハードコート層表面の汚染度合いを示してい
る。
【0031】
【表1】
【0032】表1および図4から、C−C結合ピーク値
はハードコート層−カソード間距離Dの影響を殆ど受け
ないことがわかる。また、距離Dが小さいほど、基板は
スパッタリングによるカソード材質の汚染を受けること
がわかる。これに対して、距離Dが40mm以上である
ときは、高いC−C結合ピーク値を維持したまま、汚染
を少なくすることができる。
【0033】試験例4 (C−C結合ピーク値と膜質との関係) (1) 前処理した基板 試料1:試験例1で得た、表面のC−C結合ピーク値が
55000c/sであるハードコート層を有する基板 試料2:同じく表面のC−C結合ピーク値が62000
c/sであるハードコート層を有する基板 試料3:同じく表面のC−C結合ピーク値が72500
c/sであるハードコート層を有する基板 試料4:同じく表面のC−C結合ピーク値が42000
c/sであるハードコート層を有する基板(比較例)
【0034】(2) 成膜 前記(1) で前処理した基板をスパッタリング室に送り、
DCマグネトロンスパッタリング法にてSiO2 膜とI
TO膜とを交互に積層した5層構造で総厚さが約200
0Åの薄膜を作製した。 (3) 膜質評価 基板と膜との密着性を評価するため、スチールウールテ
ストを成膜初期および50℃,95%RHの雰囲気中に
48時間放置した耐久テスト後の2つについて行った。
【0035】スチールウールテストは以下のようにして
行った。まずスチールウールを約8cmの長さにカット
し、スチールウールの繊維方向と試料台の移動方向とが
同じになるように摩擦子にセットした。ついで、試料台
の上に試料を固定具で固定し、摩擦子を試料の上に静か
に下ろし、1kgの荷重をかけて10回往復動させた
後、試料を試料台から取り外し、傷のつき具合を目視に
て観察した。そして、傷のつき具合からA〜Eのランク
付けを行って、耐擦傷性を評価した。この場合、ランク
Aは傷が殆どないものであり、以下順に傷が多くなって
いく。この試験結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2から、比較例である試料4では耐擦傷
性および耐久性が劣っているのに対して、試料1〜3は
いずれも耐擦傷性および耐久性が優れていることがわか
る。
【0038】
【発明の効果】本発明のスパッタリング用基板は特定の
C−C結合ピーク値を有するため、この基板上に成膜さ
れる膜との密着性が高く、このため膜の強度や耐久性が
優れているという効果がある。
【0039】また、本発明のスパッタリング用基板の製
造方法によれば、特定のC−C結合ピーク値を有するス
パッタリング用基板を簡単に得ることができるという効
果がある。かかる本発明の方法において、絶縁基板表面
のハードコート層からカソードまでの距離を40mm以
上とすることにより、ハードコート層表面の汚染を低減
することができる。特に、本発明の方法においては、前
記カソードとアノードが平行平板電極であり、かつカソ
ード側電極をチタンで構成することにより、ハードコー
ト層表面の汚染をより一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる前処理装置の概略
図である。
【図2】試験例1における印加電圧とC−C結合ピーク
値との関係を示すグラフである。
【図3】試験例2における基板の滞留時間とC−C結合
ピーク値との関係を示すグラフである。
【図4】ハードコート層−カソード間距離とC−C結合
ピーク値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】 1 プラズマ室(高真空室) 2 被処理基板 3 カソード 4 アノード 6 不活性ガス吹き出しノズル 7 陽光柱

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上にハードコート層を設けたスパ
    ッタリング用基板において、前記ハードコート層表面の
    X線光電子分光法による炭素−炭素結合ピーク値が50
    000〜75000c/sであることを特徴とするスパ
    ッタリング用基板。
  2. 【請求項2】前記絶縁基板がプラスチックフィルムまた
    はシートであり、かつ前記ハードコート層がアクリル系
    樹脂またはシリコーン樹脂からなる請求項1記載のスパ
    ッタリング用基板。
  3. 【請求項3】不活性ガスを導入した高真空室内のカソー
    ドとアノード間に450〜2000Vの電圧を印加して
    グロー放電を起こさせ、このグロー放電の陽光柱内に、
    表面にハードコート層を設けた絶縁基板を該ハードコー
    ト層が前記カソードと対向した状態で20〜60秒間滞
    留させて、前記ハードコート層表面をプラズマ処理する
    ことを特徴とする、前記ハードコート層表面のX線光電
    子分光法による炭素−炭素結合ピーク値が50000〜
    75000c/sの範囲内に調整されたスパッタリング
    用基板の製造方法。
  4. 【請求項4】前記ハードコート層からカソードまでの距
    離が40mm以上である請求項3記載のスパッタリング
    用基板の製造方法。
  5. 【請求項5】前記カソードとアノードが平行平板電極で
    あり、かつカソード側電極がチタンからなる請求項3ま
    たは4記載のスパッタリング用基板の製造方法。
JP30513599A 1999-10-27 1999-10-27 スパッタリング用基板およびその製造方法 Pending JP2001123263A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30513599A JP2001123263A (ja) 1999-10-27 1999-10-27 スパッタリング用基板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30513599A JP2001123263A (ja) 1999-10-27 1999-10-27 スパッタリング用基板およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001123263A true JP2001123263A (ja) 2001-05-08

Family

ID=17941521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30513599A Pending JP2001123263A (ja) 1999-10-27 1999-10-27 スパッタリング用基板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001123263A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10259197B2 (en) 2015-03-31 2019-04-16 Toyoda Gosei Co., Ltd. Decorative product and method of manufacturing decorative product
CN114686805A (zh) * 2020-12-28 2022-07-01 洛克技研工业株式会社 树脂片材表面处理方法及树脂片材表面处理装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10259197B2 (en) 2015-03-31 2019-04-16 Toyoda Gosei Co., Ltd. Decorative product and method of manufacturing decorative product
CN114686805A (zh) * 2020-12-28 2022-07-01 洛克技研工业株式会社 树脂片材表面处理方法及树脂片材表面处理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100316586B1 (ko) 재료표면의개질방법및이에의해표면개질된재료
EP2033207B1 (en) Method for cleaning, etching, activation and subsequent treatment of glass surfaces, glass surfaces coated by metal oxides, and surfaces of other sio2-coated materials
JPH11218603A (ja) 反射防止膜およびその製造方法
JP6769345B2 (ja) 透明導電性フィルム
US4551216A (en) Layer containing carbon and a method and apparatus for producing such a layer
US20080014466A1 (en) Glass with scratch-resistant coating
EP1156131B1 (de) Verfahren zur Herstellung beschichteter Kunststoffkörper sowie Verwendung desselben
JPH0645869B2 (ja) 合成樹脂基板のコーティング法
Audronis et al. A comparison of reactive plasma pre-treatments on PET substrates by Cu and Ti pulsed-DC and HIPIMS discharges
KR20010083477A (ko) 고분자 기판 위의 인듐산화물 또는 인듐주석산화물 박막증착 방법
WO1988008043A1 (en) Surface treatment of polymers
JP2000185362A (ja) 金属元素含有薄膜積層体の製造方法
JP2001123263A (ja) スパッタリング用基板およびその製造方法
AU782066B2 (en) Diamond-like carbon coating on a non metal article for added hardness and abrasion resistance
Koh et al. Altering a polymer surface chemical structure by an ion-assisted reaction
JP5509683B2 (ja) 透明導電性フィルム
TWI808539B (zh) 樹脂薄片表面處理方法及樹脂薄片表面處理裝置
JP2003329805A (ja) 反射防止フィルム及び反射防止フィルムの製造方法
JP2005048252A (ja) 潤滑性と離型性を有する炭素膜被覆物品及びその表面処理方法
JP2002306957A (ja) プラズマ処理装置
JPH05230249A (ja) 基材の表面処理方法
KR20080099418A (ko) 마그네트론 롤 스퍼터링을 이용한 유연성 폴리머 기판상의금속박막 증착방법
EP0961806B1 (de) Verfahren zur modifizierung von substratoberflächen aus polymeren oder copolymeren mit methacrylatanteil
JP2676903B2 (ja) 硬質炭素薄膜の形成法
JP7354564B2 (ja) エレクトレット膜、エレクトレット部材、及びエレクトレット膜の製造方法