JP2001123209A - ステーブクーラー - Google Patents
ステーブクーラーInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐久性および断熱性能を長期的に維持できる
長寿命のステーブクーラーの提供。 【解決手段】 母材金属により炉外側に冷却パイプを炉
内側に耐火材料を一体的に形成してなるステーブクーラ
ーにおいて、前記耐火材料を母材金属内に内蔵して鋳包
む。
長寿命のステーブクーラーの提供。 【解決手段】 母材金属により炉外側に冷却パイプを炉
内側に耐火材料を一体的に形成してなるステーブクーラ
ーにおいて、前記耐火材料を母材金属内に内蔵して鋳包
む。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高炉などの冶金
炉炉壁中に埋設して使用される炉体冷却用ステーブクー
ラーに関するものである。
炉炉壁中に埋設して使用される炉体冷却用ステーブクー
ラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高炉等冶金炉の炉壁冷却装置として用い
られるステーブクーラーは、一般的に図6に示す様にス
テーブクーラー本体1を形成する鋳物(主に球状黒鉛鋳
鉄)の炉外側に冷却パイプ2を鋳ぐるむとともに炉内側
には耐火材料として耐火煉瓦3がステーブクーラー本体
1の肉厚方向に1段あるいは2段鋳ぐるまれている。そ
してこのステーブクーラー本体1は炉殻である鉄皮5の
内側に設置固定される。
られるステーブクーラーは、一般的に図6に示す様にス
テーブクーラー本体1を形成する鋳物(主に球状黒鉛鋳
鉄)の炉外側に冷却パイプ2を鋳ぐるむとともに炉内側
には耐火材料として耐火煉瓦3がステーブクーラー本体
1の肉厚方向に1段あるいは2段鋳ぐるまれている。そ
してこのステーブクーラー本体1は炉殻である鉄皮5の
内側に設置固定される。
【0003】ステーブクーラーに鋳込まれる耐火煉瓦の
機能は炉内の高温ガス流れや原料降下に対しての耐久性
能に優れていることと炉内熱量の奪熱による熱効率低下
を防ぐ為に断熱性能が必要となる。そして、冷却パイプ
に冷却水を通水して炉壁を冷却するとともに炉内側のス
テーブクーラー母材金属および耐火煉瓦の温度を下げる
ことで強度を維持し、炉内熱負荷の増加時にも炉内原料
による摩耗速度の増加を抑制している。
機能は炉内の高温ガス流れや原料降下に対しての耐久性
能に優れていることと炉内熱量の奪熱による熱効率低下
を防ぐ為に断熱性能が必要となる。そして、冷却パイプ
に冷却水を通水して炉壁を冷却するとともに炉内側のス
テーブクーラー母材金属および耐火煉瓦の温度を下げる
ことで強度を維持し、炉内熱負荷の増加時にも炉内原料
による摩耗速度の増加を抑制している。
【0004】しかし、前記図6で述べた従来の鋳ぐるみ
煉瓦は、抜け落ちを防止するために一般的に炉内側の煉
瓦厚さが小さくなるようにテーパーがつけられている
が、鋳造時の熱衝撃による煉瓦の割れ防止のために、図
示していない緩衝材(セラミックフェルト等)を介して
鋳物のリブ6で挟んでいるだけであり煉瓦の保持力が弱
く、操業中の熱によりステーブクーラーは膨張、収縮
し、鋳物のリブ間隔の変動により煉瓦が脱落あるいは溶
損、剥落するという欠点があった。
煉瓦は、抜け落ちを防止するために一般的に炉内側の煉
瓦厚さが小さくなるようにテーパーがつけられている
が、鋳造時の熱衝撃による煉瓦の割れ防止のために、図
示していない緩衝材(セラミックフェルト等)を介して
鋳物のリブ6で挟んでいるだけであり煉瓦の保持力が弱
く、操業中の熱によりステーブクーラーは膨張、収縮
し、鋳物のリブ間隔の変動により煉瓦が脱落あるいは溶
損、剥落するという欠点があった。
【0005】このように耐火煉瓦部分の損耗が早期に先
行すると、母材金属のリブが残存して炉内面に凹凸がで
きるため炉内原料の降下が不安定となる。また耐火煉瓦
は断熱性の高いものを使用し、炉内熱量の奪熱を小さく
するための機能を有するが、早期脱落により長期的な断
熱性能が維持できず、逆に残存するリブの影響で奪熱量
が増え操業が不安定となる傾向にあった。
行すると、母材金属のリブが残存して炉内面に凹凸がで
きるため炉内原料の降下が不安定となる。また耐火煉瓦
は断熱性の高いものを使用し、炉内熱量の奪熱を小さく
するための機能を有するが、早期脱落により長期的な断
熱性能が維持できず、逆に残存するリブの影響で奪熱量
が増え操業が不安定となる傾向にあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この問題の解決策とし
て特開平8−120313号公報では、断面形状が円ま
たは多角形の柱状の煉瓦をステーブクーラー表面に垂直
に、かつ煉瓦相互に間隔を開けて配し煉瓦が側面の全方
向から包み込まれる構造、また特開平5−320727
号公報では耐火煉瓦のほぼ中央部に設けたテーパ状貫通
孔に煉瓦支持アンカーを嵌着し一対的に鋳ぐるみ、煉瓦
を千鳥状に配置した構造が開示されている。しかしこの
ように各々の煉瓦を単独に、一定の間隔に配置すること
は位置決めや鋳造時の煉瓦浮上防止処置が困難であり時
間もかかる。また煉瓦が側面の全方向から包み込まれる
構造により抜け落ちる可能性は小さいが、煉瓦の一面が
炉内側に露出していることにより、ステーブクーラー本
体の熱変形による割損、剥落の懸念が残る。
て特開平8−120313号公報では、断面形状が円ま
たは多角形の柱状の煉瓦をステーブクーラー表面に垂直
に、かつ煉瓦相互に間隔を開けて配し煉瓦が側面の全方
向から包み込まれる構造、また特開平5−320727
号公報では耐火煉瓦のほぼ中央部に設けたテーパ状貫通
孔に煉瓦支持アンカーを嵌着し一対的に鋳ぐるみ、煉瓦
を千鳥状に配置した構造が開示されている。しかしこの
ように各々の煉瓦を単独に、一定の間隔に配置すること
は位置決めや鋳造時の煉瓦浮上防止処置が困難であり時
間もかかる。また煉瓦が側面の全方向から包み込まれる
構造により抜け落ちる可能性は小さいが、煉瓦の一面が
炉内側に露出していることにより、ステーブクーラー本
体の熱変形による割損、剥落の懸念が残る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであり、耐久性能および断熱性能を長期的に維
持できる長寿命のステーブクーラーを、より安価に提供
することを目的とする。その要旨とするところは、 (1)冷却用パイプと耐火材料と母材金属とからなるス
テーブクーラーにおいて、前記耐火材料を母材金属内に
内蔵して鋳包んだことを特徴とするステーブクーラー。 (2)耐火材料を炉外側に向かって広がる錐状に形成し
たことを特徴とする前記(1)記載のステーブクーラ
ー。 (3)塊状の耐火材料を母材金属内に内蔵して鋳包んだ
ことを特徴とする前記(1)記載のステーブクーラー。 (4)耐火材料を炉外側に向かって凸状に形成したこと
を特徴とする前記(1)記載のステーブクーラーにあ
る。
するものであり、耐久性能および断熱性能を長期的に維
持できる長寿命のステーブクーラーを、より安価に提供
することを目的とする。その要旨とするところは、 (1)冷却用パイプと耐火材料と母材金属とからなるス
テーブクーラーにおいて、前記耐火材料を母材金属内に
内蔵して鋳包んだことを特徴とするステーブクーラー。 (2)耐火材料を炉外側に向かって広がる錐状に形成し
たことを特徴とする前記(1)記載のステーブクーラ
ー。 (3)塊状の耐火材料を母材金属内に内蔵して鋳包んだ
ことを特徴とする前記(1)記載のステーブクーラー。 (4)耐火材料を炉外側に向かって凸状に形成したこと
を特徴とする前記(1)記載のステーブクーラーにあ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で耐火材料をステーブクー
ラー本体内に埋設した第一の理由は、炉内側全面に母材
金属単相部を形成することにより耐火材料の初期損耗を
完全に防止するためである。従来の耐火材料は少なくと
も一面は炉内表面に露出していたため、母材金属の熱変
形により割損、剥落しやすかったが、本発明では炉内側
表層の母材金属単相部の厚さが損耗し、耐火材料の一部
が露出するまでの期間は初期損耗を防止することができ
る。
ラー本体内に埋設した第一の理由は、炉内側全面に母材
金属単相部を形成することにより耐火材料の初期損耗を
完全に防止するためである。従来の耐火材料は少なくと
も一面は炉内表面に露出していたため、母材金属の熱変
形により割損、剥落しやすかったが、本発明では炉内側
表層の母材金属単相部の厚さが損耗し、耐火材料の一部
が露出するまでの期間は初期損耗を防止することができ
る。
【0009】また第二の理由は、耐火材料を埋設するこ
とにより耐火材料と母材金属間の境界目地を形成させ
ず、母材金属の選択的損耗および耐火材料の脱落を防止
するためである。本発明者らの実際の高炉のステーブク
ーラー損耗状況調査の結果、ステーブクーラー炉内側表
面は原料降下による機械的損耗以外に高炉ダストに含ま
れるアルカリや塩素による化学的変質により損耗が進行
し、特に耐火材料と母材金属との境界に形成される目地
部は高炉ダストが滞留、濃化しやすく、選択的に化学的
損耗が進行することが判明した。この選択的損耗が進行
すると耐火材料と母材金属との間に隙間が形成される結
果となり耐火材料の早期脱落を助長する結果となる。こ
れよりステーブクーラーの炉内側表層を母材金属のみと
し、一切目地部を形成しないことにより長寿命のステー
ブクーラーが得られる。
とにより耐火材料と母材金属間の境界目地を形成させ
ず、母材金属の選択的損耗および耐火材料の脱落を防止
するためである。本発明者らの実際の高炉のステーブク
ーラー損耗状況調査の結果、ステーブクーラー炉内側表
面は原料降下による機械的損耗以外に高炉ダストに含ま
れるアルカリや塩素による化学的変質により損耗が進行
し、特に耐火材料と母材金属との境界に形成される目地
部は高炉ダストが滞留、濃化しやすく、選択的に化学的
損耗が進行することが判明した。この選択的損耗が進行
すると耐火材料と母材金属との間に隙間が形成される結
果となり耐火材料の早期脱落を助長する結果となる。こ
れよりステーブクーラーの炉内側表層を母材金属のみと
し、一切目地部を形成しないことにより長寿命のステー
ブクーラーが得られる。
【0010】本発明で使用する耐火材料は上記の理由に
より早期抜け落ちの心配は無く、形状、配置とも自由に
選択できる。ただし母材金属単相部が損耗し耐火材料の
一部が露出した場合も考慮し、耐火材料の全周囲を母材
金属で包む独立配置や更には傾斜や凸部等の抜け落ち防
止部を含む形状のものが望ましい。また鋳型造型時に耐
火材料を任意に配置しても全周囲を溶湯が包む隙間が形
成されるような形状が望ましい。例えば円錐台形状や直
径約50mm以上の球状あるいは塊状のものである。
より早期抜け落ちの心配は無く、形状、配置とも自由に
選択できる。ただし母材金属単相部が損耗し耐火材料の
一部が露出した場合も考慮し、耐火材料の全周囲を母材
金属で包む独立配置や更には傾斜や凸部等の抜け落ち防
止部を含む形状のものが望ましい。また鋳型造型時に耐
火材料を任意に配置しても全周囲を溶湯が包む隙間が形
成されるような形状が望ましい。例えば円錐台形状や直
径約50mm以上の球状あるいは塊状のものである。
【0011】従来の鋳ぐるみ煉瓦の場合は鋳造時の熱衝
撃による割れ防止のために緩衝材を耐火煉瓦周囲に張り
付けていたが、本発明では緩衝材等は使用せず、直接母
材金属で包むようにする。本発明の場合は耐火材料と母
材金属がほぼ均一に複合化されるため、鋳造時の熱衝撃
や使用時の熱変形による応力は耐火材料に比較的均一に
かかることになり、耐火材料の割れを防止できる。万一
割れが生じた場合も炉内側表層に母材金属単相部がある
ため欠け落ちることは無く断熱性能を保持でき、耐火材
料が炉内面に露出した後も母材金属と直接接しているた
め容易に欠け落ちることは無い。
撃による割れ防止のために緩衝材を耐火煉瓦周囲に張り
付けていたが、本発明では緩衝材等は使用せず、直接母
材金属で包むようにする。本発明の場合は耐火材料と母
材金属がほぼ均一に複合化されるため、鋳造時の熱衝撃
や使用時の熱変形による応力は耐火材料に比較的均一に
かかることになり、耐火材料の割れを防止できる。万一
割れが生じた場合も炉内側表層に母材金属単相部がある
ため欠け落ちることは無く断熱性能を保持でき、耐火材
料が炉内面に露出した後も母材金属と直接接しているた
め容易に欠け落ちることは無い。
【0012】耐火材料をステーブクーラー本体内に埋設
させるためには鋳型造型時に型内空間に耐火材料を保持
しておく必要があるが、これは上下面に例えば市販の炭
素鋼やステンレス鋼製のエキスパンドメタル等の金網を
使用しその間に耐火材料を挟み鋳型に保持することで容
易に可能である。この際、金網の板厚については鋳造時
の耐溶損性から3mm以上、メッシュの大きさについて
は溶湯の湯流れ性を考慮し短目方向の中心間距離が30
mm以上のものを使用する耐火材料の寸法に応じて選定
することが望ましい。鋳造により金網表面は母材金属と
融着し一体化する。
させるためには鋳型造型時に型内空間に耐火材料を保持
しておく必要があるが、これは上下面に例えば市販の炭
素鋼やステンレス鋼製のエキスパンドメタル等の金網を
使用しその間に耐火材料を挟み鋳型に保持することで容
易に可能である。この際、金網の板厚については鋳造時
の耐溶損性から3mm以上、メッシュの大きさについて
は溶湯の湯流れ性を考慮し短目方向の中心間距離が30
mm以上のものを使用する耐火材料の寸法に応じて選定
することが望ましい。鋳造により金網表面は母材金属と
融着し一体化する。
【0013】本発明では炉内側表層が母材金属単相部と
なるために表層の断熱性能は小さくなるが、ステーブク
ーラー全体としては、埋設する耐火材料と母材金属の体
積比率調整および熱伝導特性を重視した耐火材料選定に
より従来と同等の断熱性能を得ることができる。同様に
ステーブクーラーの使用部位によって必要な断熱性能を
容易に調整することが可能である。表層の母材金属単相
部の厚さは必要な断熱性能が得られれば極力厚くする方
がステーブクーラー寿命向上の点で望ましい。本発明に
おける耐火材料とは断熱性を有する耐熱材料のことであ
り、従来の耐火煉瓦等の非金属無機材料に限られるもの
では無く、オーステナイト系耐熱鋼等の金属材料も含
む。
なるために表層の断熱性能は小さくなるが、ステーブク
ーラー全体としては、埋設する耐火材料と母材金属の体
積比率調整および熱伝導特性を重視した耐火材料選定に
より従来と同等の断熱性能を得ることができる。同様に
ステーブクーラーの使用部位によって必要な断熱性能を
容易に調整することが可能である。表層の母材金属単相
部の厚さは必要な断熱性能が得られれば極力厚くする方
がステーブクーラー寿命向上の点で望ましい。本発明に
おける耐火材料とは断熱性を有する耐熱材料のことであ
り、従来の耐火煉瓦等の非金属無機材料に限られるもの
では無く、オーステナイト系耐熱鋼等の金属材料も含
む。
【0014】
【実施例】以下本発明を図に基づいてさらに詳細に説明
する。図1は本発明の実施例1であり、ステーブクーラ
ー本体1に、耐火材料3として単純な矩形形状の耐火煉
瓦を炉内面に対して垂直に埋設した構造を示す。耐火材
料は鋳型造型時に上下のエキスパンドメタル等の金網4
で挟むことにより固定する。本構造では耐火材料を隣接
させることで耐火材料の配置作業を容易にするが、耐火
材料露出後の球状黒鉛鋳鉄からなる母材金属による保持
力を高めるため少なくとも耐火材料の側面二面は母材金
属に挟まれるようにする。ステーブクーラー側面の縁部
50mm程度は母材金属単独層とし耐火材料の保持力を
高める。本構造の場合、安価な矩形耐火材料を使用でき
る利点がある。また本構造と同様に、従来のステーブク
ーラーで使用しているテーパー付矩形耐火材料を使用す
れば母材金属による保持力を更に高めることができる。
する。図1は本発明の実施例1であり、ステーブクーラ
ー本体1に、耐火材料3として単純な矩形形状の耐火煉
瓦を炉内面に対して垂直に埋設した構造を示す。耐火材
料は鋳型造型時に上下のエキスパンドメタル等の金網4
で挟むことにより固定する。本構造では耐火材料を隣接
させることで耐火材料の配置作業を容易にするが、耐火
材料露出後の球状黒鉛鋳鉄からなる母材金属による保持
力を高めるため少なくとも耐火材料の側面二面は母材金
属に挟まれるようにする。ステーブクーラー側面の縁部
50mm程度は母材金属単独層とし耐火材料の保持力を
高める。本構造の場合、安価な矩形耐火材料を使用でき
る利点がある。また本構造と同様に、従来のステーブク
ーラーで使用しているテーパー付矩形耐火材料を使用す
れば母材金属による保持力を更に高めることができる。
【0015】図2は本発明の実施例2であり、ステーブ
クーラー本体1に、耐火材料3として単純な円柱形状の
耐火煉瓦を炉内面に対して垂直に埋設した構造を示す。
耐火材料は鋳型造型時に上下のエキスパンドメタル等の
金網4で挟むことにより固定する。本構造では耐火材料
を隣接させて配置してもほぼ全周囲が球状黒鉛鋳鉄から
なる母材金属に含まれるため、耐火材料露出後も高い保
持力が得られる。母材金属溶湯が耐火材料の周囲を流れ
る隙間を確保するため、円柱形状の耐火材料の直径は例
えば70mmのものを使用する。またステーブクーラー
側面の縁部50mm程度は母材金属単独層とし耐火材料
の保持力を高める。
クーラー本体1に、耐火材料3として単純な円柱形状の
耐火煉瓦を炉内面に対して垂直に埋設した構造を示す。
耐火材料は鋳型造型時に上下のエキスパンドメタル等の
金網4で挟むことにより固定する。本構造では耐火材料
を隣接させて配置してもほぼ全周囲が球状黒鉛鋳鉄から
なる母材金属に含まれるため、耐火材料露出後も高い保
持力が得られる。母材金属溶湯が耐火材料の周囲を流れ
る隙間を確保するため、円柱形状の耐火材料の直径は例
えば70mmのものを使用する。またステーブクーラー
側面の縁部50mm程度は母材金属単独層とし耐火材料
の保持力を高める。
【0016】図3は本発明の実施例3であり、ステーブ
クーラー本体1に、耐火材料3として円錐台形状の耐火
煉瓦を炉内面に対して垂直に埋設した構造を示す。耐火
材料は鋳型造型時に上下のエキスパンドメタル等の金網
4で挟むことにより固定する。本構造の場合、耐火材料
を任意に配置しても耐火材料同士の間に隙間が形成さ
れ、鋳造によって耐火材料の全周囲を球状黒鉛鋳鉄から
なる母材金属で包むことができ、円錐台形状による抜け
落ち防止効果も得られる。耐火材料の形状は例えば炉内
側の直径が70mm,炉外側の直径が100mmのもの
を使用する。またステーブクーラー側面の縁部50mm
程度は母材金属単独層とし耐火材料の保持力を高める。
クーラー本体1に、耐火材料3として円錐台形状の耐火
煉瓦を炉内面に対して垂直に埋設した構造を示す。耐火
材料は鋳型造型時に上下のエキスパンドメタル等の金網
4で挟むことにより固定する。本構造の場合、耐火材料
を任意に配置しても耐火材料同士の間に隙間が形成さ
れ、鋳造によって耐火材料の全周囲を球状黒鉛鋳鉄から
なる母材金属で包むことができ、円錐台形状による抜け
落ち防止効果も得られる。耐火材料の形状は例えば炉内
側の直径が70mm,炉外側の直径が100mmのもの
を使用する。またステーブクーラー側面の縁部50mm
程度は母材金属単独層とし耐火材料の保持力を高める。
【0017】図4は本発明の実施例4であり、ステーブ
クーラー本体1に、耐火材料3として塊状の耐火煉瓦を
埋設した構造を示す。塊状の耐火材料は鋳型造型時に上
下のエキスパンドメタル等の金網4で挟み、また側面部
は該金網による囲いを形成して固定する。塊状の耐火材
料は任意に金網枠内に充填しても耐火材料同士の間に隙
間が形成され、鋳造によって耐火材料の全周囲を球状黒
鉛鋳鉄からなる母材金属で包むことができる。塊状の耐
火材料は例えば直径約50mmのものを使用する。また
ステーブクーラー側面の縁部50mm程度は母材金属単
独層とし耐火材料の保持力を高める。本構造で塊状の耐
火材料に代えて球状の耐火材料を使用することも可能で
あるが、母材金属による保持力を考慮すると、表面に凹
凸を有する塊状の耐火材料の方が望ましい。図5は本発
明の実施例5であり、耐火材料3の炉外側に凸部を形成
したものであり、この場合、使用により耐火材料3の周
囲の母材金属が損耗し耐火材料3の一部が炉内側に露出
しても、この凸部により耐火材料3が脱落することはな
い。
クーラー本体1に、耐火材料3として塊状の耐火煉瓦を
埋設した構造を示す。塊状の耐火材料は鋳型造型時に上
下のエキスパンドメタル等の金網4で挟み、また側面部
は該金網による囲いを形成して固定する。塊状の耐火材
料は任意に金網枠内に充填しても耐火材料同士の間に隙
間が形成され、鋳造によって耐火材料の全周囲を球状黒
鉛鋳鉄からなる母材金属で包むことができる。塊状の耐
火材料は例えば直径約50mmのものを使用する。また
ステーブクーラー側面の縁部50mm程度は母材金属単
独層とし耐火材料の保持力を高める。本構造で塊状の耐
火材料に代えて球状の耐火材料を使用することも可能で
あるが、母材金属による保持力を考慮すると、表面に凹
凸を有する塊状の耐火材料の方が望ましい。図5は本発
明の実施例5であり、耐火材料3の炉外側に凸部を形成
したものであり、この場合、使用により耐火材料3の周
囲の母材金属が損耗し耐火材料3の一部が炉内側に露出
しても、この凸部により耐火材料3が脱落することはな
い。
【0018】本発明で使用する耐火材料の鋳型造型前の
処理は特に必要なく、従来の鋳ぐるみ煉瓦には必要であ
ったセラミックフェルト等の緩衝材の張り付け等も不要
である。ただし溶湯の湯流れ性の助長、ガス欠陥等の防
止のために、鋳造前に十分予熱、乾燥することが望まし
い。またエキスパンドメタル等の金網は鋳型造型前にシ
ョットブラスト等で表面の不純物を除去し、母材金属と
の融着一体化を促進する。尚、前記の実施例において耐
火材料として耐火煉瓦を使用したが、本発明の耐火材料
としては前記のとおりこれに限ることなく、他の材料と
してはオーステナイト系耐熱鋳鋼等でも良い。
処理は特に必要なく、従来の鋳ぐるみ煉瓦には必要であ
ったセラミックフェルト等の緩衝材の張り付け等も不要
である。ただし溶湯の湯流れ性の助長、ガス欠陥等の防
止のために、鋳造前に十分予熱、乾燥することが望まし
い。またエキスパンドメタル等の金網は鋳型造型前にシ
ョットブラスト等で表面の不純物を除去し、母材金属と
の融着一体化を促進する。尚、前記の実施例において耐
火材料として耐火煉瓦を使用したが、本発明の耐火材料
としては前記のとおりこれに限ることなく、他の材料と
してはオーステナイト系耐熱鋳鋼等でも良い。
【0019】
【発明の効果】このように、耐火材料をステーブクーラ
ー本体内に埋設し、また該耐火材料に抜け落ち防止部を
形成したことにより、以下の優れた効果が得られる。 (1)炉内側表層の母材金属単相部により耐火材料の早
期脱落が防止でき、また炉内側表面に目地部を形成させ
ないことにより母材および耐火材料の選択的損耗を防止
できず、ステーブクーラー本体の寿命を向上できる。 (2)耐火材料を母材金属と均一に複合化し、また耐火
材料の全周囲を母材金属で包むことにより、耐火材料露
出後も容易には脱落、欠け落ち等が生じず、ステーブク
ーラー本体の寿命を向上できる。
ー本体内に埋設し、また該耐火材料に抜け落ち防止部を
形成したことにより、以下の優れた効果が得られる。 (1)炉内側表層の母材金属単相部により耐火材料の早
期脱落が防止でき、また炉内側表面に目地部を形成させ
ないことにより母材および耐火材料の選択的損耗を防止
できず、ステーブクーラー本体の寿命を向上できる。 (2)耐火材料を母材金属と均一に複合化し、また耐火
材料の全周囲を母材金属で包むことにより、耐火材料露
出後も容易には脱落、欠け落ち等が生じず、ステーブク
ーラー本体の寿命を向上できる。
【0020】(3)上記により、ステーブクーラー炉内
側の表面形状が長期に保たれ、炉内の原料降下を円滑に
維持できることで、高炉操業の安定性を確保できる。 (4)従来の鋳ぐるみ煉瓦と違い、耐火材料個々の鋳型
への固定や緩衝材の張り付け作業等が不要であり、また
任意の位置に配置が可能であり、全体の作業効率が向上
しコストダウンが可能となる。 (5)耐火材料はステーブクーラー本体の炉内面の円弧
形状に関係なく汎用的に対応でき、従来の鋳ぐるみ煉瓦
の場合の専用煉瓦の設計、製作が不要であり、コストダ
ウン、工期の短縮が可能となる。
側の表面形状が長期に保たれ、炉内の原料降下を円滑に
維持できることで、高炉操業の安定性を確保できる。 (4)従来の鋳ぐるみ煉瓦と違い、耐火材料個々の鋳型
への固定や緩衝材の張り付け作業等が不要であり、また
任意の位置に配置が可能であり、全体の作業効率が向上
しコストダウンが可能となる。 (5)耐火材料はステーブクーラー本体の炉内面の円弧
形状に関係なく汎用的に対応でき、従来の鋳ぐるみ煉瓦
の場合の専用煉瓦の設計、製作が不要であり、コストダ
ウン、工期の短縮が可能となる。
【図1】本発明の実施例で矩形形状の耐火材料を炉内面
に対して垂直に埋設したステーブクーラーの(a)は正
面図、(b)は側断面図である。
に対して垂直に埋設したステーブクーラーの(a)は正
面図、(b)は側断面図である。
【図2】本発明の実施例で円柱形状の耐火材料を炉内面
に対して垂直に埋設したステーブクーラーの(a)は正
面図、(b)は側断面図である。
に対して垂直に埋設したステーブクーラーの(a)は正
面図、(b)は側断面図である。
【図3】本発明の実施例で円錐台形状の耐火材料を炉内
面に対して垂直に埋設したステーブクーラーの(a)は
正面図、(b)は側断面図である。
面に対して垂直に埋設したステーブクーラーの(a)は
正面図、(b)は側断面図である。
【図4】本発明の実施例で塊状の耐火材料を埋設したス
テーブクーラーの(a)は正面図、(b)は側断面図で
ある。
テーブクーラーの(a)は正面図、(b)は側断面図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例で、耐火材料の炉外側に凸
部を形成したものであり、(a)は正面図、(b)は側
断面図である。
部を形成したものであり、(a)は正面図、(b)は側
断面図である。
【図6】従来のステーブクーラーを示す(a)は正面
図、(b)は側断面図である。
図、(b)は側断面図である。
1 ステーブクーラー本体 2 冷却パイプ 3 耐火材料 4 金網 5 鉄皮 6 リブ
Claims (4)
- 【請求項1】 冷却用パイプと耐火材料と母材金属とか
らなるステーブクーラーにおいて、前記耐火材料を母材
金属内に内蔵して鋳包んだことを特徴とするステーブク
ーラー。 - 【請求項2】 耐火材料を炉外側に向かって広がる錐状
に形成したことを特徴とする請求項1記載のステーブク
ーラー。 - 【請求項3】 塊状の耐火材料を母材金属内に内蔵して
鋳包んだことを特徴とする請求項1記載のステーブクー
ラー。 - 【請求項4】 耐火材料を炉外側に向かって凸状に形成
したことを特徴とする請求項1記載のステーブクーラ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30457799A JP2001123209A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | ステーブクーラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30457799A JP2001123209A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | ステーブクーラー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001123209A true JP2001123209A (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17934672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30457799A Withdrawn JP2001123209A (ja) | 1999-10-26 | 1999-10-26 | ステーブクーラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001123209A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011219825A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | ステーブクーラ |
CN113881823A (zh) * | 2021-09-27 | 2022-01-04 | 上海宝钢铸造有限公司 | 冷却壁热镶耐火砖固定方法 |
-
1999
- 1999-10-26 JP JP30457799A patent/JP2001123209A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011219825A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Nippon Steel Engineering Co Ltd | ステーブクーラ |
CN113881823A (zh) * | 2021-09-27 | 2022-01-04 | 上海宝钢铸造有限公司 | 冷却壁热镶耐火砖固定方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070109 |