JP2001122806A - フルオロカーボンの回収装置、回収方法 - Google Patents

フルオロカーボンの回収装置、回収方法

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JP2001122806A
JP2001122806A JP30100999A JP30100999A JP2001122806A JP 2001122806 A JP2001122806 A JP 2001122806A JP 30100999 A JP30100999 A JP 30100999A JP 30100999 A JP30100999 A JP 30100999A JP 2001122806 A JP2001122806 A JP 2001122806A
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fluorocarbon
pressure
liquid
recovery
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JP30100999A
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English (en)
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Akira Nakajima
朗 中島
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Original Assignee
NAKAJIMA JIDOSHA DENSO KK
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回収されたオイル内のフルオロカーボンの含
有率を低下することができるフルオロカーボン回収装置
と回収方法を提供する。 【解決手段】 フルオロカーボンの回収装置において、
液体状又は気体状のオイルとフルオロカーボンとの混合
体を収容する容器3に、容器内の液体の量を検知する液
量スイッチ3fと、容器内の圧力を検知する圧力スイッ
チ17と、を設ける構成としたので、液量が所定の量に
達し、かつ、容器内の圧力が所定の圧以下になったとき
にコンプレッサ6からの高圧を容器に加え、電磁弁3g
を開いてオイルを排出する。容器内の圧力が低いという
ことから、フルオロカーボン含有量の少ないオイルを回
収できる。さらに、容器3内に蒸発管15を設け、回収
したフルオロカーボンとオイルの混合した液体を小さな
粒子状にして容器内に散布することで、フルオロカーボ
ンの蒸発を促進する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、フルオロカーボン
を冷媒として使用している被回収装置から、液体状又は
気体状のフルオロカーボンとオイルとの混合体を取り出
し、フルオロカーボンとオイルとを分離して回収する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】エアコン、カーエアコン又は冷蔵庫等の
熱ポンプシステムには各種のフルオロカーボンが冷媒と
して使用されている。上記の機器内のフルオロカーボン
は、フルオロカーボンのみではなく、潤滑用のオイルと
混合されて循環している。潤滑用のオイルとしては、鉱
物油や合成油、エステル等があるが、使用されるフルオ
ロカーボンの種類によって、相溶性のあるものが選定さ
れる。そして、熱ポンプシステム内で、フルオロカーボ
ンと潤滑剤の組み合わせによる固有の2成分系気相組成
と、液層組成とを形成する。
【0003】これらの装置が廃棄された場合、フルオロ
カーボンを回収することが環境上の観点、特に、オゾン
ホール及び地球温暖化の問題などから、重要視されてい
る。フルオロカーボンを回収するには、フルオロカーボ
ンとオイルとを分離して回収しなければならないが、こ
れらの混合物では、フルオロカーボンが低沸点成分で、
オイルは高沸点成分であることから、この沸点の差を利
用して分離することができる。
【0004】このようなフルオロカーボンとオイルの混
合体からそれぞれを分離して回収できるフルオロカーボ
ン回収装置としては、本願の発明者が発明した「中島
式」と言われる図3に示すようなものが知られている。
同図において、1は被回収装置で、自動車のカーエアコ
ン、冷蔵庫あるいはエアコン等々で、廃棄されたもので
ある。2は回収管路で、一端は被回収装置に接続され、
他端は容器3に接続される。この回収管路2は、被回収
装置から主として液体状のフルオロカーボンとオイルと
の混合体を抜き取るために、被回収装置の冷媒が収容さ
れている部分の最も低い位置に孔を開けて接続すること
が望ましい。
【0005】回収管路2の中間には、手動式の弁2a
と、被回収装置内の圧力を測定する圧力計2bと、回収
管路自動弁としての電磁弁2cとが設けられている。容
器3は、圧力容器で、下部にはヒータ3aが、また、内
部には回収した混合体液の最大限界容量を検知するため
の限界液面スイッチ3bと、熱交換コイル3cとがあ
り、さらに、下方の側部には排出用の手動弁3dがあ
る。
【0006】容器3の上方には容器内で気化したフルオ
ロカーボンを吸入する管路4があり、この管路4には、
ミスト状のオイルを分離するオイルセパレータ4a、調
圧弁4b、ドライヤ5、逆止弁4c等が設けられ、コン
プレッサ6に接続される。
【0007】コンプレッサ6の出口側は高圧管路7に接
続され、高圧管路7は、オイルセパレータ8、逆止弁7
a、熱交換コイル3cを介して凝縮器9に接続される。
凝縮器9からは管路10が接続され、管路10は回収ボ
ンベ11に達する。
【0008】さらに、高圧管路7と管路4とを接続する
加圧管路14があり、この加圧管路14には手動弁14
aが設けられている。この構成により、手動弁14aが
開くと、コンプレッサ6から吐出された高圧のフルオロ
カーボンを容器3に送り込むことができる。
【0009】被回収装置1から抽出されたフルオロカー
ボンとオイルの混合体は、被回収装置の一番低い位置か
ら抽出されるので、当初は液体状で抽出され、最後は気
体状のものが回収されることになる。
【0010】回収された混合体は、容器3に収容される
が、この混合体はヒータ3aと熱交換コイル3cとによ
って加熱され、沸点の低いフルオロカーボンはこれらか
ら潜熱の供給を受けて気化し、容器3内の上方空間に溜
まる。勿論このヒータは外気、電気、温水、蒸気など種
々の熱源を使用できる。
【0011】容器3内に溜まったフルオロカーボンの気
体は、管路4に吸引されてコンプレッサ6に達し、ここ
で圧縮され、高温のガスになる。この高温ガスが、熱交
換コイル3cを通過して容器3内の液体状の混合体に接
触して、液体フルオロカーボンの気化熱として奪われ、
フルオロカーボンの気化を促進する。
【0012】なお、管路4を通ってコンプレッサ6に送
られるフルオロカーボン内にも若干のミスト状のオイル
が含まれており、このオイルはコンプレッサ6の出口側
にあるオイルセパレータ8で分離される。分離されたオ
イルは、管路12に入り、ここのキャピラリ管12aを
通って低圧に落とされ、管路4に合流し、フルオロカー
ボンにミスト状に混入してコンプレッサ6の潤滑用のオ
イルとなる。この潤滑用オイルは、コンプレッサ6、オ
イルセパレータ8、管路12、キャピラリ管12aを常
時循環している。熱交換コイル3cを通過して温度が低
下した高圧ガスは、凝縮器9でさらに放熱して液化さ
れ、管路10を通って回収ボンベ11に収容されること
となる。
【0013】一方オイルの方は、上述したようにミスト
状のものがフルオロカーボンに混入しているが、これら
は極くわずかで、殆どが容器3内に残る。また、被回収
装置からは間歇的に混合体が容器に送り込まれ、容器3
内で加熱されてフルオロカーボンが気化していき、オイ
ルが残留する。こうして容器内のオイルの量は徐々に増
加する。
【0014】また、被回収設備より流入する混合物の気
化潜熱より上記の気化熱量が小さい時には、フルオロカ
ーボンも液体として容器3に溜まる。もし、容器内のこ
れら双方を含む液体がコンプレッサ6に吸引されると、
コンプレッサ6を破損するおそれがある。また、容器内
のオイルが増えすぎて溢れても具合が悪い。このような
ことから、容器内の液量が一定の量を越えないようにコ
ントロールする必要がある。
【0015】そのため、容器3内に限界液面スイッチ3
bが設けられている。すなわち、容器内の液体のレベル
が限界液面スイッチ3bの高さに達すると、リレー3e
が作動し、自動的に回収管路2内の電磁弁2cを閉じ、
これ以上の液体の流入を停止する。そして、コンプレッ
サ6を停止して容器内のガスの吸引を止める。オペレー
タは、手動弁14aを開いてコンプレッサ6で圧縮され
た高圧のフルオロカーボンを容器3内に導入し、容器3
内の液体に圧力を加え、手動弁3dを開いて、容器3内
のオイルを排出し、回収する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】一般に液相に低沸点成
分の比率が高くなれば、高い蒸気圧を示すので、容器3
内の圧力が高いと、オイル内のフルオロカーボン残留量
は多くなり、オイル内に多量のフルオロカーボンが残存
していることになる。また、温度が低くなるとフルオロ
カーボンのオイルへの溶解度がおおきくなる。しかし、
上記の従来例では、容器内の圧力とは無関係にオイルを
回収するので、回収されたオイル内の残留フルオロカー
ボンが多くなるという問題があった。
【0017】本発明は、このような問題の解決を図った
もので、回収されたオイル内のフルオロカーボンの含有
率を低下させる、言い換えればフルオロカーボンの高回
収率を達成することができるフルオロカーボン回収装置
と回収方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のフルオロカーボン回収装置は、被回収装置
から取り出した液体状又は気体状のオイルとフルオロカ
ーボンとの混合体を搬送する回収管路と、該回収管路を
開閉する回収管路自動弁と、該回収管路が接続される容
器と、該容器内に設けられ容器内の液体の量を検知する
液量スイッチと、上記容器内の圧力を検知する圧力スイ
ッチと、上記容器内に発生したフルオロカーボンを吸引
して圧縮するコンプレッサと、該コンプレッサで圧縮さ
れたフルオロカーボンを液化させる凝縮器と、上記コン
プレッサの出口側と上記容器とを接続する加圧管路と、
該加圧管路を開閉する加圧管路弁と、上記容器内の液体
を排出する弁と、を有することを特徴としている。上記
加圧管路弁と容器内の液体を排出する弁とが、共に自動
弁である構成とすることができる。
【0019】または、上記容器内の温度を検知する温度
スイッチを設け、該スイッチの接点を上記圧力スイッチ
の接点と直列に結合した構成や、上記液量スイッチが、
容器内の所定高さに設置されたフロートスイッチである
構成や、上記容器が、フルオロカーボン回収装置に着脱
自在に接続されている構成としてもよい。
【0020】または、本発明のフルオロカーボン回収装
置は、被回収装置から取り出した液体状又は気体状のオ
イルとフルオロカーボンとの混合体を搬送する回収管路
と、該回収管路が接続される容器と、該容器内に発生し
たフルオロカーボンを吸引して圧縮するコンプレッサ
と、該コンプレッサで圧縮されたフルオロカーボンを液
化させる凝縮器と、を有するフルオロカーボンの回収装
置において、上記回収管路の容器内の端末に蒸発管を接
続したことを特徴としている。上記蒸発管が、中空で先
端が閉じたパイプの側面に多数の小孔を穿設した管であ
る構成とすることができる。
【0021】本発明のフルオロカーボン回収方法は、被
回収装置から液体状又は気体状のオイルとフルオロカー
ボンとの混合体を回収管路で取り出して容器内に収容
し、容器内に収容した混合体を加熱してフルオロカーボ
ンの気化を促進させ、気化したフルオロカーボンをコン
プレッサで圧縮し、圧縮されたフルオロカーボンを凝縮
器で冷却して液化するフルオロカーボンの回収方法であ
って、上記容器内の液量が所定の量に達したとき、上記
回収管路を閉止し、さらに容器内の圧力が負圧のとき
に、上記コンプレッサで加圧されたフルオロカーボンを
容器内に供給して容器内の圧力を上昇させ、容器内のオ
イルを排出することを特徴としている。
【0022】又は、被回収装置から液体状又は気体状の
オイルとフルオロカーボンとの混合体を回収管路で取り
出して容器内に収容し、容器内に収容した混合体を加熱
してフルオロカーボンの気化を促進させ、気化したフル
オロカーボンをコンプレッサで圧縮し、圧縮されたフル
オロカーボンを冷却して凝縮器で液化するフルオロカー
ボンの回収方法であって、上記容器内の液量が所定の量
に達したとき、上記回収管路を閉止し、さらに容器内の
温度が所定温度以上のときに、上記コンプレッサで加圧
されたフルオロカーボンを容器内に供給して容器内の圧
力を上昇させ、容器内のオイルを排出することを特徴と
する。
【0023】または、被回収装置から液体状又は気体状
のオイルとフルオロカーボンとの混合体を回収管路で取
り出して容器内に収容し、容器内に収容した混合体を加
熱してフルオロカーボンの気化を促進させ、気化したフ
ルオロカーボンをコンプレッサで圧縮し、圧縮されたフ
ルオロカーボンを凝縮器で冷却して液化するフルオロカ
ーボンの回収方法であって、上記回収管路を開閉する回
収管路自動弁を設け、上記容器内には容器内の液体の量
を検知する液量スイッチを設け、上記容器内の圧力を検
知する圧力スイッチを設け、上記コンプレッサの出口側
と上記容器とを加圧管路で接続して該加圧管路内に加圧
管路自動弁を設け、上記容器内の液体を排出する自動式
の排出弁を設け、上記容器内の液量が増加して上記液量
スイッチが作動したとき、上記回収管路自動弁を閉弁し
て容器内への新たな混合体の進入を阻止し、かつ、容器
内が負圧であることを上記圧力スイッチが検知したとき
に、上記加圧管路自動弁を開弁して容器内の圧力を上昇
させ、自動式の排出弁を開弁して容器内の液化オイルを
排出することを特徴としている。
【0024】上記容器内の温度を検知する温度スイッチ
を設け、上記容器内の液量が所定の液量に達したことを
上記液量スイッチが検知し、かつ、圧力スイッチが容器
内の圧力が負圧であることを検知したときに、さらに温
度スイッチが所定の温度以上であることを検知してか
ら、上記加圧管路自動弁を開弁して容器内の圧力を上昇
させ、自動式の排出弁を開弁して容器内の液化オイルを
排出する構成とすることができる。上記加圧管路自動弁
を開弁して容器内の圧力を上昇させるとき、コンプレッ
サを停止させることとしてもよい。
【0025】また、本発明のフルオロカーボン回収方法
は、被回収装置から液体状又は気体状のオイルとフルオ
ロカーボンとの混合体を回収管路で取り出して容器内に
収容し、容器内に収容した混合体を加熱してフルオロカ
ーボンの気化を促進させ、気化したフルオロカーボンを
コンプレッサで圧縮し、圧縮されたフルオロカーボンを
凝縮器で冷却して液化するフルオロカーボンの回収方法
であって、上記容器内に上記回収管路の端末に接続され
る蒸発管を設け、液体状の混合体を小さな粒子にして容
器内に散布することを特徴としている。
【0026】この方法を、その前に説明した回収方法に
適用し、上記容器内に上記回収管路の端末に接続される
蒸発管を設け、液体状の混合体を小さな粒子にして容器
内に散布することとしてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明は、の実施例について、以
下に図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明のフ
ルオロカーボン回収装置の構成を示す図である。同図の
装置は、従来例の装置と共通する部分が多いので、共通
部分は同一符号を用い、異なる構成を中心に説明する。
【0028】本発明のフルオロカーボン回収装置では、
第1に容器3内の限界液面スイッチ3bの下方に、フロ
ート型の液量スイッチ3fを設けている。また、コンプ
レッサ6の出口と容器3とをつなぐ加圧管路14の手動
弁14aに代えて、加圧管路自動弁としての電磁弁14
bを取り付けている。また、吸引管路2の容器内の端部
に蒸発管15を設けている。さらに、容器3内の圧力が
負圧であるかどうかを検知する圧力スイッチ17を管路
4に接続し、この圧力スイッチ17とコンプレッサ6、
回収管路自動弁としての電磁弁2c、液量スイッチ3f
とを電気的に接続し、図示しない制御装置で一括制御す
るようにしている。また、オイルを排出する弁には、自
動式の排出弁としての電磁弁3gを設け、これも上記制
御装置で制御することとしている。
【0029】なお、容器3であるが、これはフルオロカ
ーボン回収装置において、かなり大きなスペースを必要
としている。一方、容器3は、図1からも分かるよう
に、回収管路2と、コンプレッサー6からの管路7、容
器から凝縮器9に至る管路7、フルオロカーボンを取り
出す管路4等、数本の管路と接続されているものであ
る。そこで、これらの各管路を適当な継ぎ手でつなぐよ
うにすれば、容器3を、通常は取り外しておいて、必要
に応じて取り付けてフルオロカーボンの回収をする、と
いう、外付けタイプとすることもできることになる。
【0030】図2は蒸発管15の詳細図である。蒸発管
15は、コイル状に巻かれ、先端が閉塞された中空管か
らなり、この中空管の側面に多数の小孔15aを開けた
構成となっている。
【0031】本発明は、このように蒸発管15を設けた
ことを1つの特徴としているが、これは、次のような事
情から設けられたものである。被回収装置1からの液体
状の混合体を回収しはじめると、被回収装置内の圧力が
急激に下がり、フルオロカーボンが大量に蒸発し、蒸発
潜熱によって混合体の温度が急激にかつ著しく低下す
る。一方、容器3内はヒータ3aにより加熱されている
ので、回収管路2内の混合体の温度は容器3内の温度よ
り数十℃低くなっており、混合体が容器内の液体に落下
したとき、混合体のフルオロカーボンの部分が瞬間的に
蒸発する。そのため、容器内の液体が盛んに泡立ち、液
量の検知が困難になってしまう。蒸発管15は、このよ
うな状況を回避するために設けられたものである。
【0032】また、この蒸発管15には、以下に説明す
るようなもう一つの目的もある。冷媒としてのフルオロ
カーボンには、幾つかの種類があり、それぞれ沸点が異
なる。そして、冷凍サイクルには、複数の種類のフルオ
ロカーボンを混合したものも使用されている。そのよう
なフルオロカーボンを回収する場合、沸点の低いフルオ
ロカーボンの方が先に蒸発し、沸点の高いフルオロカー
ボンが残り易くなってしまう傾向がある。しかし、この
蒸発管15を使用すると、混合体を小さな粒子状の液体
にするので、沸点の異なるフルオロカーボンもほぼ同時
に気化することができるようになる。
【0033】次に作用を説明する。被回収装置から抜き
出されたフルオロカーボンとオイルとの混合した液体
は、回収管路2を通過して蒸発管15に達し、多くの小
孔15aから細かな粒状になって容器内に飛散する。容
器3内は、ヒータ3aと加熱コイル3cとによって加熱
されており、液体は細かな粒状になっているので、熱交
換の効率がよく、容器内の液体との熱交換に加え、液体
に落下する直前の空間でも熱交換が行われ、熱交換の速
度も早く、フルオロカーボンの気化が促進される。ま
た、粒子が小さいので、液体に落下してフルオロカーボ
ンが気化しても極く小さな泡しか発生せず、液体を泡立
てて液面を検知できなくするようなことはない。特に、
容器3が小型の場合には、泡立ちも激しかったことか
ら、この効果は小型の容器では、非常に顕著なものとな
る。容器3内に収容された液体状の混合体は、さらに、
ヒータ3aと加熱コイル3cとによって加熱され、液体
中に溶存しているフルオロカーボンは潜熱を受けて蒸発
する。
【0034】コンプレッサ6が運転されていると、容器
3中の気体のフルオロカーボンは管路4に吸引され、管
路4からコンプレッサ6へと移動させられ、従来例と同
じように進み、最終的には回収ボンベ11に収容され
る。
【0035】ところで、容器3内には、フルオロカーボ
ンとオイルの混合したものが、液相状態と気相状態とで
存在していることになるが、容器3内の気圧が高いとい
うことは、液体フルオロカーボンが液体オイル内にまだ
大量に溶存していて、活発に蒸発していることを示す。
したがって、この状態で電磁弁3gを開いてオイルを排
出すると、排出されたオイルには多量のフルオロカーボ
ンが含有されることになる。
【0036】また、温度の影響も重要である。すなわ
ち、容器3内の温度が低いと、液相中のフルオロカーボ
ンは十分な潜熱を得られないため、気化せずに残存して
しまう。したがって、容器3内の温度が高いほど、オイ
ル内のフルオロカーボンの量は少ないと言える。
【0037】以上のことから、本発明では、次のように
してオイルを排出し、排出されるオイル中のフルオロカ
ーボンの含有量を低下させている。容器3内の液体が増
加してL2のレベルに達すると、液量スイッチ3fがオ
ンになり、リレー3hが作動し、回収管路2内の電磁弁
2cを閉弁させて新たな混合体の流入を停止する。この
とき、容器3内が負圧であれば、容器内の液体内のフル
オロカーボンはその殆どが気化しており、液体はオイル
のみとなって、フルオロカーボンを殆ど含まない状態で
あると判断できる。
【0038】そこで、圧力スイッチ17が容器3内が負
圧であるときオンとなり、これによってコンプレッサ6
を停止し、引き続き加圧管路14の電磁弁14bを開弁
する。すると、コンプレッサ6から出た高圧のフルオロ
カーボンが容器3内に進入し、容器3内は正圧になる。
この状態で自動弁としての電磁弁3gが開弁し、容器3
内のオイルを排出する。電磁弁14bを開いてから電磁
弁3gを開くまでの時間は、タイマーを設けて、適当に
設定するとよい。また、このときコンプレッサ6を停止
するのは、容器3内のフルオロカーボンを吸引して圧力
を低下させないためである。
【0039】オイルの排出が進み、液面のレベルがL1
に下がると、液量スイッチ3fがオフになり、全て初期
状態に戻り、電磁弁2cが開いて被回収装置からの混合
体が容器内に入り込み、コンプレッサは運転を開始し、
電磁弁14aは閉じ、コンプレッサ6からの高圧ガスは
遮断される。
【0040】液面のレベルがL2に達し、液量スイッチ
3fがオンになったとき、容器3内の圧力が負圧になら
ず、正圧となっている場合は、上記の動作は行われな
い。オイル内に多量のフルオロカーボンが含まれている
からである。そのような場合は、回収管路2の電磁弁2
cを閉弁させて新たな混合体の流入を停止し、コンプレ
ッサ6が容器3内のフルオロカーボンを吸引し、フルオ
ロカーボンの回収を続ける。フルオロカーボンの回収が
進み、容器3内が負圧になるのを待って、電磁弁3gを
開いて溜まったオイルを排出する上記の一連の動作がな
される。このとき、容器3内が正圧のままで液面が下が
ると、電磁弁2cが開いて、被回収装置からあらたな混
合体が送り込まれ、液面がL2になると閉じることを繰
り返す。そして、最終的に、液面がL2になり、かつ、
容器3内が負圧の状態に達すると、上述したように、コ
ンプレッサ6を停止し、加圧管路14の電磁弁14bを
開弁する。そして、コンプレッサ6からの高圧フルオロ
カーボンを容器3内に導入し、電磁弁3gを開弁して、
容器3内のオイルを排出する。
【0041】仮に、容器3内が正圧を維持したまま、液
面のレベルがL3に達した場合は、限界液面スイッチ3
bがオンとなり、電磁弁2cを閉弁し、装置を停止させ
ることになる。
【0042】図示は省略するが、容器内に温度スイッチ
を設けて予め設定した温度でオン、オフされるように
し、このスイッチと圧力スイッチ17とを直列に接続す
る構成としてもよい。このような構成にすると、液面
のレベルが上がり、容器3内が負圧で、しかも、温
度が設定温度以上のとき、コンプレッサ6を停止し、回
収管路2の電磁弁2cを閉じ、加圧管路14の電磁弁1
4aを開き、容器内に圧力を加え、電磁弁3gを開いて
容器3内のオイルを排出することになる。上記との
条件のみでは、温度が低い場合には、オイル内のフルオ
ロカーボンの残存量が多く、不十分な分離となる場合に
は、の条件を加えることで、フルオロカーボンの残存
量を低下させることができる。
【0043】もし、上記の液面レベルの条件が満たさ
れたとき、の圧力か、の温度のいずれか一方又は双
方の条件が満たされない場合は、そのままフルオロカー
ボンの回収動作が行われ、双方の条件が満たされるのを
待って、上記のオイル排出の一連の動作が行われること
になる。
【0044】本発明は、上記実施例に説明した以外に
も、様々な態様が考えられる。まず、容器内のレベルと
容器内の温度とで(圧力には無関係に)オイルの排出を
行うこととしてもよい。また、被回収装置から回収され
る混合体の量が少ない場合は、電磁弁3gを開いてオイ
ルを排出する際に、回収管路2の電磁弁2cを閉じなく
てもよい。また、各管路の開閉に電磁弁を使用したが、
電気信号により開閉する弁、すなわち、自動弁であれ
ば、電磁弁に限定されない。さらに、液面スイッチ、フ
ロートスイッチなど、いずれも液面の高さにより液量を
測るものであるが、液量が測定できればこれらに限られ
ず、静電容量式、超音波式、差圧式、あるいは、容器全
体の重量を測定する方式、と多様なものを使用できる。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
フルオロカーボンの回収装置において、液体状又は気体
状のオイルとフルオロカーボンとの混合体を収容する容
器に、容器内の液体の量を検知する液量スイッチと、容
器内の圧力を検知する圧力スイッチと、を設ける構成と
したので、液量が所定の量に達し、かつ、容器内の圧力
が所定の圧以下になったときに自動的にオイルを排出す
ることができ、フルオロカーボン含有量の少ないオイル
を回収して、フルオロカーボン回収の効率を向上させる
ことができる。
【0046】容器内の圧力に代えて温度を測定する構成
としても同様の効果が得られる。また、圧力と温度の双
方を測定する構成とすれば、さらに、オイル内のフルオ
ロカーボン含有量を低下させることができる。容器を着
脱自在に接続すれば、外付けとすることができ、通常は
取り外しておいて、使用するときに取り付けるようにす
ることができ、フルオロカーボン回収装置を小型化する
ことができる。
【0047】また、フルオロカーボンの回収管路の容器
内端部に蒸発管を接続した構成にすれば、フルオロカー
ボンとオイルの液体状の混合体が、小さな粒状になって
容器内に入るので、熱交換が早期に出来ると同時に、容
器内の液面が沸騰して泡立ち、液面や液量の検知ができ
なくなる、といった状態を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフルオロカーボン回収装置の構成を示
す図である。
【図2】蒸発管の斜視図である。
【図3】従来のフルオロカーボン回収装置の構成を示す
図である。
【符号の説明】
1 被回収装置 2 回収管路 2c 回収管路自動弁 3 容器 3f 液量スイッチ 14 加圧管路 14a 加圧管路自動弁 3g 自動式の排出弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D076 AA16 AA22 BA26 BA41 BC08 BC25 CB12 CD25 CD33 DA08 DA22 DA25 EA02Y EA04X EA04Y EA12X EA12Y EA14Y EA15Y EA20X EA25X EA37 FA31 HA03 JA03 4H006 AA04 AA05 AD11 BC51 BD82 BD84 BM10 BM71 EA02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被回収装置から取り出した液体状又は気
    体状のオイルとフルオロカーボンとの混合体を搬送する
    回収管路と、該回収管路を開閉する回収管路自動弁と、
    該回収管路が接続される容器と、該容器内に設けられ容
    器内の液体の量を検知する液量スイッチと、上記容器内
    の圧力を検知する圧力スイッチと、上記容器内に発生し
    たフルオロカーボンを吸引して圧縮するコンプレッサ
    と、該コンプレッサで圧縮されたフルオロカーボンを液
    化させる凝縮器と、上記コンプレッサの出口側と上記容
    器とを接続する加圧管路と、該加圧管路を開閉する加圧
    管路弁と、上記容器内の液体を排出する弁と、を有する
    ことを特徴とするフルオロカーボンの回収装置。
  2. 【請求項2】 上記容器内の温度を検知する温度スイッ
    チを設け、該スイッチの接点を上記圧力スイッチの接点
    と直列に結合したことを特徴とする請求項1記載のフル
    オロカーボンの回収装置。
  3. 【請求項3】 上記容器が、フルオロカーボン回収装置
    に着脱自在に接続されていることを特徴とする請求項1
    又は2記載のフルオロカーボンの回収装置。
  4. 【請求項4】 被回収装置から取り出した液体状又は気
    体状のオイルとフルオロカーボンとの混合体を搬送する
    回収管路と、該回収管路が接続される容器と、該容器内
    に発生したフルオロカーボンを吸引して圧縮するコンプ
    レッサと、該コンプレッサで圧縮されたフルオロカーボ
    ンを液化させる凝縮器と、を有するフルオロカーボンの
    回収装置において、上記回収管路の容器内の端末に蒸発
    管を接続したことを特徴とするフルオロカーボンの回収
    装置。
  5. 【請求項5】 上記蒸発管が、中空で先端が閉じたパイ
    プの側面に多数の小孔を穿設した管であることを特徴と
    する請求項4記載のフルオロカーボン回収装置。
  6. 【請求項6】 被回収装置から液体状又は気体状のオイ
    ルとフルオロカーボンとの混合体を回収管路で取り出し
    て容器内に収容し、容器内に収容した混合体を加熱して
    フルオロカーボンの気化を促進させ、気化したフルオロ
    カーボンをコンプレッサで圧縮し、圧縮されたフルオロ
    カーボンを冷却して凝縮器で液化するフルオロカーボン
    の回収方法であって、上記容器内の液量が所定の量に達
    したとき、上記回収管路を閉止し、さらに容器内の圧力
    が負圧のときに、上記コンプレッサで加圧されたフルオ
    ロカーボンを容器内に供給して容器内の圧力を上昇さ
    せ、容器内のオイルを排出することを特徴とするフルオ
    ロカーボンの回収方法。
  7. 【請求項7】 被回収装置から液体状又は気体状のオイ
    ルとフルオロカーボンとの混合体を回収管路で取り出し
    て容器内に収容し、容器内に収容した混合体を加熱して
    フルオロカーボンの気化を促進させ、気化したフルオロ
    カーボンをコンプレッサで圧縮し、圧縮されたフルオロ
    カーボンを冷却して凝縮器で液化するフルオロカーボン
    の回収方法であって、上記容器内の液量が所定の量に達
    したとき、上記回収管路を閉止し、さらに容器内の温度
    が所定温度以上のときに、上記コンプレッサで加圧され
    たフルオロカーボンを容器内に供給して容器内の圧力を
    上昇させ、容器内のオイルを排出することを特徴とする
    フルオロカーボンの回収方法。
  8. 【請求項8】 被回収装置から液体状又は気体状のオイ
    ルとフルオロカーボンとの混合体を回収管路で取り出し
    て容器内に収容し、容器内に収容した混合体を加熱して
    フルオロカーボンの気化を促進させ、気化したフルオロ
    カーボンをコンプレッサで圧縮し、圧縮されたフルオロ
    カーボンを凝縮器で冷却して液化するフルオロカーボン
    の回収方法であって、上記回収管路を開閉する回収管路
    自動弁を設け、上記容器内には容器内の液体の量を検知
    する液量スイッチを設け、上記容器内の圧力を検知する
    圧力スイッチを設け、上記コンプレッサの出口側と上記
    容器とを加圧管路で接続して該加圧管路内に加圧管路自
    動弁を設け、上記容器内の液体を排出する自動式の排出
    弁を設け、上記容器内の液量が増加して上記液量スイッ
    チが作動したとき、上記回収管路自動弁を閉弁して容器
    内への新たな混合体の進入を阻止し、かつ、容器内が負
    圧であることを上記圧力スイッチが検知したときに、上
    記加圧管路自動弁を開弁して容器内の圧力を上昇させ、
    自動式の排出弁を開弁して容器内の液化オイルを排出す
    ることを特徴とするフルオロカーボンの回収方法。
  9. 【請求項9】 上記容器内の温度を検知する温度スイッ
    チを設け、上記容器内の液量が所定の液量に達したこと
    を上記液量スイッチが検知し、かつ、圧力スイッチが容
    器内の圧力が負圧であることを検知したときに、さらに
    温度スイッチが所定の温度以上であることを検知してか
    ら、上記加圧管路自動弁を開弁して容器内の圧力を上昇
    させ、自動式の排出弁を開弁して容器内の液化オイルを
    排出することを特徴とする請求項7記載のフルオロカー
    ボンの回収方法。
  10. 【請求項10】 被回収装置から液体状又は気体状のオ
    イルとフルオロカーボンとの混合体を回収管路で取り出
    して容器内に収容し、容器内に収容した混合体を加熱し
    てフルオロカーボンの気化を促進させ、気化したフルオ
    ロカーボンをコンプレッサで圧縮し、圧縮されたフルオ
    ロカーボンを凝縮器で冷却して液化するフルオロカーボ
    ンの回収方法であって、上記容器内に上記回収管路の端
    末に接続される蒸発管を設け、液体状の混合体を小さな
    粒子にして容器内に散布することを特徴とするフルオロ
    カーボンの回収方法。
  11. 【請求項11】 請求項6から9のいずれかに記載のフ
    ルオロカーボンの回収方法において、上記容器内に上記
    回収管路の端末に接続される蒸発管を設け、液体状の混
    合体を小さな粒子にして容器内に散布することを特徴と
    するフルオロカーボンの回収方法。
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