JP2001122115A - 自動列車制御装置 - Google Patents

自動列車制御装置

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JP2001122115A
JP2001122115A JP30163599A JP30163599A JP2001122115A JP 2001122115 A JP2001122115 A JP 2001122115A JP 30163599 A JP30163599 A JP 30163599A JP 30163599 A JP30163599 A JP 30163599A JP 2001122115 A JP2001122115 A JP 2001122115A
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清登 久保田
Kazuya Akatsuka
和哉 赤塚
Jiro Arai
二郎 荒井
Shigenobu Nishida
繁信 西田
Masanao Naoe
正直 直江
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、列車の車両性能に応じた制
御をすることを可能とした自動列車制御装置を提供する
ことである。 【解決手段】 地上装置１１は、列車検知装置１１ａに
より軌道回路１６上の列車１２及び列車１４の存在位置
を検知すると、制御信号送信装置１１ｂにより列車１２
の存在位置と車両性能とに応じた列車制御情報に基づく
制御信号Ａと列車１４の存在位置と車両性能とに応じた
列車制御情報に基づく制御信号Ｂとを生成し、軌道回路
１６に送信する。軌道回路１６に流れる制御信号Ａ及び
制御信号Ｂの内、列車１２上の車上装置１３は、制御信
号Ａのみを受信して、その制御信号Ａに従って列車１２
の走行状態を自動制御し、列車１４上の車上装置１５
は、制御信号Ｂのみを受信して、その制御信号Ｂに従っ
て列車１４の走行状態を自動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動列車制御装置
に係り、詳細には、地上装置から軌道に伝送される列車
制御情報を列車上の車上装置で受信して列車の走行状態
を制御する自動列車制御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来の自動列車制御装置では、地上から
与えられる１種類の制御信号（レールに流れている信号
を列車側の車上子で連続して受信する方式、または地上
子を含め特定地点での信号を列車側の車上子で受信する
方式等を含む）により列車の制限速度を判定し、走行中
の列車走行速度とその制限速度とを比較し、走行速度が
制限速度を超過した場合には、車上装置で常用ブレーキ
指令や非常ブレーキ指令を出力して列車の走行速度を制
限速度以下に抑える制御を実施している。
【０００３】図２は、従来の自動列車制御装置を適用し
た自動列車制御システム１の全体構成を示す図である。
この図２に示すように自動列車制御システム１では、自
動列車制御地上装置２は、列車検知装置２ａと、制御信
号送信装置２ｂとを有しており、列車検知装置２ａは、
レールを所定の区間長毎に区切って電気回路の一部とし
て利用している軌道回路５から検知信号を受信して軌道
上の列車３及び列車４の存在位置を検知し、制御信号送
信装置２ｂは、列車検知装置２ａによって検知された列
車３と列車４との存在位置に応じた列車制御情報に基づ
く制御信号を軌道回路５に送信している。そして、列車
３に搭載されている自動列車制御車上装置６は、軌道回
路５から制御信号を受信して列車３の走行状態を自動制
御し、列車４に搭載されている自動列車制御車上装置７
は、軌道回路５から制御信号を受信して列車４の走行状
態を自動制御している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、軌道上
を車両性能（特に減速度性能）と制御方法との異なる列
車が混在して走行する場合には、車両性能の低い列車に
合わせた制御信号によって制御していた。そのため、例
えば、列車４が、列車３よりも車両減速度性能が高く、
列車３の車両減速度性能に応じた制限速度が１７０ｋｍ
／ｈの区間を２２０ｋｍ／ｈで走行しても所定の減速距
離が確保できる場合においても、列車３の車両減速度性
能に合わせた制限速度に基づく制御信号により、列車４
は、１７０ｋｍ／ｈ以下での走行を余儀なくされ、運転
上の能率に制約が生じるという問題点があった。
【０００５】本発明の課題は、上記問題点を解決するた
めに、列車の車両性能に応じた制御を可能とした自動列
車制御装置を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
軌道上の列車の存在位置を検知し、この列車の存在位置
に基づき列車制御情報を生成して軌道に伝送する地上装
置と、列車上に搭載され、該地上装置から軌道に伝送さ
れた列車制御情報を受信して当該列車制御情報に従って
列車の走行状態を制御する車上装置と、から構成された
自動列車制御装置において、前記地上装置は、前記軌道
上を走行する制御方法の異なる列車に応じた複数の列車
制御情報を生成して前記軌道に伝送する制御情報伝送手
段を備え、前記車上装置は、前記制御情報伝送手段によ
り軌道に伝送された複数の列車制御情報のうち、制御方
法に対応した列車制御情報のみを受信し、この受信した
列車制御情報に従って該車両の走行状態を制御する列車
制御手段を備えることを特徴としている。
【０００７】この請求項１記載の発明によれば、軌道上
の列車の存在位置を検知し、この列車の存在位置に基づ
き列車制御情報を生成して軌道に伝送する地上装置と、
列車上に搭載され、該地上装置から軌道に伝送された列
車制御情報を受信して当該列車制御情報に従って列車の
走行状態を制御する車上装置と、から構成された自動列
車制御装置において、前記地上装置は、制御情報伝送手
段により前記軌道上を走行する制御方法の異なる列車に
応じて複数の列車制御情報を生成して前記軌道に伝送
し、前記車上装置は、列車制御手段により前記制御情報
伝送手段により軌道に伝送された複数の列車制御情報の
うち、制御方法に対応した列車制御情報のみを受信し、
この受信した列車制御情報に従って該車両の走行状態を
制御する。
【０００８】したがって、地上装置は、軌道上を走行す
る列車の車両性能に応じた複数の列車制御情報を送信す
ることができ、車上装置では、その列車制御情報に従っ
て列車の車両性能に応じた走行状態を自動制御すること
ができる。そのため、軌道上を異なる車両性能の列車が
混在して走行している場合には、それぞれの列車の車両
性能に応じた制御が可能となる。
【０００９】請求項２記載の発明は、請求項１記載の自
動列車制御装置において、前記車上装置は、前記制御情
報伝送手段により軌道に伝送された複数の列車制御情報
のうち、自装置が搭載された車両の性能に対応した列車
制御情報のみを受信する受信手段を更に備えることが有
効である。
【００１０】この請求項２記載の発明によれば、請求項
１記載の自動列車制御装置において、前記車上装置は、
前記制御情報伝送手段により軌道に伝送された複数の列
車制御情報のうち、自装置が搭載された車両の性能に対
応した列車制御情報のみを受信する受信手段を更に備え
る。
【００１１】したがって、軌道上を異なる車両性能の列
車が混在して走行している場合に、車両性能の高い列車
に搭載された車上装置は、その高い車両性能に応じた列
車制御情報のみを受信し、その列車制御情報に従って走
行状態を制御し、車両性能の低い列車に搭載された車上
装置は、その低い車両性能に応じた列車制御情報のみを
受信し、その列車制御情報に従って走行状態を制御する
ことができるため、車両性能の高い列車は、車両性能の
低い列車に合わせて走行速度を低く制限される等の制約
を受けることなく、列車の持つ高い車両性能を生かし、
運転能率を向上させることができる。その結果、列車の
運行間隔を短縮することができ、高密度運転の実現が可
能となる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明に係る
自動列車制御装置の一実施の形態を詳細に説明する。ま
ず構成を説明する。
【００１３】図１は、本実施の形態における自動列車制
御システム１０の全体構成を示す図である。この図１に
おいて、自動列車制御システム１０は、自動列車制御地
上装置１１（以下、地上装置１１という）と、列車１２
（現行性能列車）に搭載された自動列車制御車上装置１
３（以下、車上装置１３という）と、列車１４（高性能
列車）に搭載された自動列車制御車上装置１５（以下、
車上装置１５という）と、軌道回路１６と、から構成さ
れている。
【００１４】地上装置１１は、列車検知装置１１ａと制
御信号送信装置１１ｂとを有し、列車検知装置１１ａ
は、軌道回路１６上を走行する列車１２と列車１４との
存在位置を検知する。
【００１５】そして、制御信号送信装置１１ｂは、列車
検知装置１１ａによって軌道回路１６上の列車１２と列
車１４の各存在位置が検知されると、所定の規則に従っ
て、先行列車１２の存在位置と車両性能とに応じた列車
制御情報に基づく制御信号Ａ（現行性能列車制御信号）
と、列車１４の存在位置と車両性能（高減速度性能等）
とに応じた列車制御情報に基づく制御信号Ｂ（高性能列
車制御信号）とを生成し、軌道回路１６に送信する。
【００１６】列車１２上の車上装置１３は、軌道回路１
６に制御信号送信装置１１ｂから伝送された制御信号Ａ
及び制御信号Ｂの内、列車１２の車両性能に応じた列車
制御情報に基づく制御信号Ａのみを受信し、この制御信
号Ａに設定された列車制御情報に従って列車１２の走行
状態を自動制御する。
【００１７】列車１４上の車上装置１５は、軌道回路１
６に制御信号送信装置１１ｂから伝送された制御信号Ａ
及び制御信号Ｂの内、列車１４の車両性能に応じた列車
制御情報に基づく制御信号Ｂのみを受信し、この制御信
号Ｂに設定された列車制御情報に従って列車１４の走行
状態を自動制御する。
【００１８】したがって、列車１２上の車上装置１３
は、制御信号送信装置１１ｂから伝送された制御信号Ａ
のみを受信する受信機能を有し、列車１４上の車上装置
１５は、制御信号送信装置１１ｂから伝送された制御信
号Ｂのみを受信する受信機能を有する。
【００１９】次に、動作を説明する。地上装置１１で
は、列車検知装置１１ａにより軌道回路１６上の列車１
２と列車１４の各存在位置が検知されると、所定の規則
に従って、列車１２の車両性能と存在位置とに応じた列
車制御情報に基づく制御信号Ａを生成し、軌道回路１６
に送信するとともに、列車１４の車両性能と存在位置と
に応じた列車制御情報に基づく制御信号Ｂを生成して軌
道回路１６に送信する。
【００２０】列車１２上の車上装置１３では、地上装置
１１から軌道回路１６に伝送された制御信号Ａと制御信
号Ｂとの内、列車１２の車両性能に応じた制御信号Ａの
みを受信して、その受信した制御信号Ａに設定された列
車制御情報によって走行状態を自動制御し、列車１４上
の車上装置１５では、列車１４の車両性能に応じた制御
信号Ｂのみを受信して、その受信した制御信号Ｂに設定
された列車制御情報によって走行状態を自動制御する。
【００２１】図１に示す自動列車制御システム１０は、
例えば、列車１２が軌道回路番号４Ｔの区間に存在し、
列車１４が軌道回路番号８Ｔの区間に存在する場合を示
している。列車１２上の車上装置１３は、軌道回路番号
４Ｔの区間に流れている制御信号Ａ及び制御信号Ｂの
内、列車１２の車両性能に応じた制御信号Ａのみを受信
して、その受信した制御信号Ａに設定された列車制御情
報によって走行状態を自動制御する。図１に示す自動制
御システム１０では、軌道回路番号４Ｔの区間に流れる
制御信号Ａによる列車制御情報が「２２０」なので走行
速度を２２０ｋｍ／ｈ以下に抑える制御を行なう。
【００２２】また、列車１４上の車上装置１５は、軌道
回路番号８Ｔの区間に流れている制御信号Ａ及び制御信
号Ｂの内、列車１４の車両性能に応じた制御信号Ｂのみ
を受信して、その受信した制御信号Ｂに設定された列車
制御情報によって走行状態を自動制御する。例えば、列
車１４が、列車１２の車両減速度性能に応じた制限速度
が１７０ｋｍ／ｈの区間を２２０ｋｍ／ｈで走行しても
所定の減速距離が確保できる車両減速度性能をもってい
る場合であれば、軌道回路番号８Ｔの区間を流れる制御
信号Ｂに設定される列車制御情報は「開通区間３」とな
る。この場合、列車１４上の車上装置１５は、制御信号
Ａに設定された列車制御情報「１７０」にとらわれず、
制御信号Ｂに設定された列車制御情報に基づき、列車１
２の後方軌道５Ｔまでに停止する制御を行なうため、列
車１４は、列車１２が１７０ｋｍ／ｈ以下で走行しなけ
ればならない軌道回路番号８Ｔの区間を許容される速度
で走行することができる。
【００２３】以上のように、地上装置１１は、列車検知
装置１１ａにより軌道回路１６上の列車１２及び列車１
４の各存在位置を検知すると、制御信号送信装置１１ｂ
は、所定の規則に従って、列車１２の存在位置と車両性
能とに応じた列車制御情報に基づく制御信号Ａと、列車
１４の存在位置と車両性能とに応じた列車制御情報に基
づく制御信号Ｂとを生成して軌道回路１６に送信する。
そして、列車１２上の車上装置１３は、制御信号Ａのみ
を受信して、その制御信号Ａに設定された列車制御情報
に基づいて列車１２の走行状態を自動制御し、列車１４
上の車上装置１５は、制御信号Ｂのみを受信して、その
制御信号Ｂに設定された列車制御情報に基づいて列車１
４の走行状態を自動制御する。
【００２４】したがって、列車１２（現行性能列車）及
び列車１４（高性能列車）の車両性能に応じて列車走行
状態を自動制御することができるため、列車１２より高
い車両性能をもつ列車１４は、その高い車両性能に応じ
た走行速度での運転が可能となり、車両性能の低い列車
１２に合わせて走行速度を低く制限される等の制約を受
けることなく、列車１４の持つ高い車両性能を生かし、
運転能率を向上させることができる。その結果、列車の
運行間隔を短縮することができ、高密度運転の実現が可
能となる。
【００２５】なお、上記実施の形態において、列車１４
に搭載される車上装置１５は、制御信号Ｂのみを受信す
る構成としたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、列車１４上の車上装置１５は、制御信号Ａ
及び制御信号Ｂのどちらか一方、あるいは両方を選択し
て受信する事が可能な構成としてもよく、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、列車制
御情報の内容は、列車の存在する軌道回路番号、列車の
存在しない前方軌道回路数、速度制限コード等の情報を
含んでいてもよく、自在に設定することが可能である。
【００２６】
【発明の効果】請求項１記載の発明の自動列車制御装置
によれば、地上装置は、軌道上を走行する列車の車両性
能に応じた複数の列車制御情報を送信することができ、
車上装置では、その列車制御情報に従って列車の車両性
能に応じた走行状態を自動制御することができる。その
ため、軌道上を異なる車両性能の列車が混在して走行し
ている場合には、それぞれの列車の車両性能に応じた制
御が可能となる。
【００２７】請求項２記載の発明の自動列車制御装置に
よれば、軌道上を異なる車両性能の列車が混在して走行
している場合に、車両性能の高い列車に搭載された車上
装置は、その高い車両性能に応じた列車制御情報のみを
受信し、その列車制御情報に従って走行状態を制御し、
車両性能の低い列車に搭載された車上装置は、その低い
車両性能に応じた列車制御情報のみを受信し、その列車
制御情報に従って走行状態を制御することができるた
め、車両性能の高い列車は、車両性能の低い列車に合わ
せて走行速度を低く制限される等の制約を受けることな
く、列車の持つ高い車両性能を生かし、運転能率を向上
させることができる。その結果、列車の運行間隔を短縮
することができ、高密度運転の実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を適用した一実施の形態における自動列
車制御システム１０の全体構成を示す図である。
【図２】従来の自動列車制御システム１の全体構成を示
す図である。
【符号の説明】
１０ 自動列車制御システム １１ 自動列車制御地上装置 １１ａ 列車検知装置 １１ｂ 制御信号送信装置 １２、１４ 列車 １３、１５ 自動列車制御車上装置 １６ 軌道回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000207470 大同信号株式会社 東京都大田区仲池上２丁目20番２号 (72)発明者 久保田 清登 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目１番４号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 赤塚 和哉 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目１番４号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 荒井 二郎 埼玉県浦和市上木崎１丁目13番８号 日本 信号株式会社内 (72)発明者 西田 繁信 神奈川県横浜市鶴見区平安町２丁目29番地 の１ 株式会社京三製作所内 (72)発明者 直江 正直 東京都大田区仲池上二丁目20番２号 大同 信号株式会社内 Ｆターム(参考） 5H161 AA01 BB03 CC04 CC13 DD02 EE07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】軌道上の列車の存在位置を検知し、この列
    車の存在位置に基づき列車制御情報を生成して軌道に伝
    送する地上装置と、列車上に搭載され、該地上装置から
    軌道に伝送された列車制御情報を受信して当該列車制御
    情報に従って列車の走行状態を制御する車上装置と、か
    ら構成された自動列車制御装置において、 前記地上装置は、 前記軌道上を走行する制御方法の異なる列車に応じた複
    数の列車制御情報を生成して前記軌道に伝送する制御情
    報伝送手段を備え、 前記車上装置は、 前記制御情報伝送手段により軌道に伝送された複数の列
    車制御情報のうち、制御方法に対応した列車制御情報の
    みを受信し、この受信した列車制御情報に従って該車両
    の走行状態を制御する列車制御手段を備えることを特徴
    とする自動列車制御装置。
  2. 【請求項２】前記車上装置は、 前記制御情報伝送手段により軌道に伝送された複数の列
    車制御情報のうち、制御方法に対応した列車制御情報の
    みを受信する受信手段を更に備えたことを特徴とする請
    求項１記載の自動列車制御装置。
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