JP2001121616A - プラスチック成形体及びその製造方法並びに繊維強化プラスチック成形体の製造方法 - Google Patents

プラスチック成形体及びその製造方法並びに繊維強化プラスチック成形体の製造方法

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JP2001121616A
JP2001121616A JP31021699A JP31021699A JP2001121616A JP 2001121616 A JP2001121616 A JP 2001121616A JP 31021699 A JP31021699 A JP 31021699A JP 31021699 A JP31021699 A JP 31021699A JP 2001121616 A JP2001121616 A JP 2001121616A
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oxide
mold
molding
smc
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Hiroyuki Kawada
博之 河田
Tsuruki Tamura
鶴紀 田村
Eisuke Tadaoka
英介 唯岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性のよい親水性の表面層を防汚性のプラ
スチック成形体及びその製造方法並びに繊維強化プラス
チック成形体の製造方法を提供する。 【解決手段】 成形型に親水性付与剤又は親水化剤を塗
布した後、成形型に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂組成
物を充填して成形することにより、成形型に塗布した親
水性付与剤又は親水化剤を成形品の表面に転移させて、
表面に親水性無機酸化物を担持するプラスチック成形体
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浴槽、浴槽
エプロン、洗い場パン、浴室壁、浴室天井、洗面カウン
ター、キッチンカウンター等、水廻りの防汚性を有する
プラスチック成形体及びその製造方法並びに繊維強化プ
ラスチック成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】住環境の中で特に前記したような水廻り
のプラスチック成形体には、人造大理石といわれるよう
な熱硬化性樹脂、アクリル系の熱可塑性樹脂が多く用い
られている。これらプラスチック成形体の汚れには、人
体から排出される蛋白質、脂肪等の有機物質、これらを
栄養分として繁殖する細菌、黴等の微生物、さらには水
道水中に含まれる金属イオン等の無機物に石鹸が化学結
合して生じる石鹸カス等があり、これらの汚れが複合化
してプラスチック成形体の表面に付着している。従来、
プラスチック成形体のこれら汚染物質の除去には、多く
の時間を必要とし、大変な作業とされている。
【0003】プラスチック成形体に防汚性機能を付与さ
せるためには、成形体表面の自由エネルギーを低下させ
表面を撥水性にする方法、または表面自由エネルギーを
高くして表面を親水性にする方法が挙げられている。成
形体表面の撥水化には、表面自由エネルギーが比較的低
いフッ素系コート剤、シリコーン系コート剤等の防汚性
コート剤を成形体表面に塗布するなどして、撥水性を有
するコート層を形成させたり、また成形体表面の親水性
化には、酸化チタン等の光触媒物質を塗布するなどして
(特にこの場合はホウロウ基材が用いられる)、親水性
を有するコート層を形成させて行われる。例えば、特開
平10−29246号公報では、プラスチック成形体に
有機けい素化合物を含有したゲルコート層を形成させ
て、成形体表面を撥水化させたり、また特開平10−2
25393号公報では、ホウロウ製浴槽表面に酸化チタ
ンを塗布し焼成させ、製品表面を親水性化させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記したプラスチック
成形体は、日常頻繁に使用されるものであり、防汚性の
機能が持続して発揮され、耐久性のあることが必要とさ
れる。しかしながら、防汚材料のフッ素系コート剤やシ
リコーン系コート剤を塗布してなるプラスチック成形体
は、その表面自由エネルギーが汚れ付着防止に至るほど
低いものではなく、汚染物質の付着を十分に防止できな
い。また、酸化チタン等の光触媒物質を塗布してなるプ
ラスチック成形体は、成形体の樹脂基材とコート剤との
密着性が悪く、使用しているうちにコート層が剥離した
りするなどの問題点を有している。
【0005】本発明は、かかる課題に鑑みてなされたも
のであり、耐久性のよい親水性の表面層を有する防汚性
のプラスチック成形体及びその製造方法並びに繊維強化
プラスチック成形体の製造方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のものに関
する。 (1)表面に、親水性無機酸化物を担持させてなるプラ
スチック成形体。 (2)プラスチック成形体が繊維強化プラスチックから
なることを特徴とする上記(1)に記載のプラスチック
成形体。 (3)親水性無機酸化物が酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、酸化硅素、酸化セリウム及び酸化イットリウ
ムの群から選ばれる1種以上であることを特徴とする上
記(1)又は上記(2)に記載のプラスチック成形体。 (4)成形型に親水性付与剤又は親水化剤を塗布した
後、成形型に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物を充
填して成形することを特徴とするプラスチック成形体の
製造方法。 (5)表面に親水性無機酸化物を担持させた後、表面の
無機層を加熱することを特徴とするラスチック成形体の
製造方法。 (6)成形型に親水性付与剤又は親水化剤を塗布した
後、成形型にシートモールディングコンパウンドを充填
して成形することを特徴とするプラスチック成形体の製
造方法。 (7)強化材を含まない状態でのシートモールディング
コンパウンドの樹脂組成物の粘度が10,000〜3
5,000Pa・sであることを特徴とする上記(6)
に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。 (8)シートモールディングコンパウンドを充填して、
1〜3Mpaの圧力で成形することを特徴とする上記
(6)又は上記(7)に記載の繊維強化プラスチック成
形体の製造方法。
【0007】
【発明の実施の形態】成形型へ形成させた親水性付与剤
を有する層をプラスチック成形体に転移させ、プラスチ
ック成形体表面に親水性付与剤を担持させる方法は、層
とプラスチック成形体の樹脂基材との密着性が良く、予
め成形したプラスチック成形体に塗布する後コート法に
比べて格段に優れてなるものである。本発明に用いる塗
布用の組成物は、親水性付与剤、これを分散させる分散
溶媒等からなるものである。この親水性付与剤は、その
表面に水酸基が結合しており、この水酸基に水素結合す
る水分子によって、その表面が親水性を呈するようにな
る。そして、この親水性付与剤、分散溶媒等を含む組成
物を成形型に塗布すると、形成される層は親水性を呈す
る。
【0008】前記親水性付与剤としては、例えば親水性
無機酸化物がある。この親水性無機酸化物には、酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウム、酸化硅素、酸化インジ
ウム、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化ニオ
ブ、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化マンガン、酸化
ニッケル、酸化ルテニウム、酸化銅、酸化カドニウム、
酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化ホルミウム、酸
化ネオジウム、酸化イリジウム、無定型酸化チタン、さ
らには珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウムのような無
機酸化物の複合酸化物等がある。これらは粉末又は粒状
又はゲル状、ゾル状、スラリー状で用いることができ
る。
【0009】好ましくは、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、酸化硅素、酸化セリウム及び酸化イットリウ
ムの群から選ばれる1種以上が用いられる。これらは、
単独で用いてもよく、2種類以上を混ぜて用いてもよ
い。
【0010】本発明における前記した親水性無機酸化物
は、これらを分散溶媒に分散させてなる組成物として用
いられる。好ましくはこれら組成物にバインダが混合さ
れたり、さらに好ましくはバインダ及び硬化剤が混合さ
れて用いられる。
【0011】前記したバインダには、不飽和ポリエステ
ル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリル
フタレート樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、フッ素系樹脂、シリコー
ン系樹脂等の有機高分子やアルミナゾル、シリカゾル、
チタニヤゾル等の無機物系ゾルが用いられる。
【0012】分散溶媒は、前記した親水性無機酸化物を
分散させたり、バインダを分散又は溶解させることがで
きるものであればよく、特には限定されない。これら分
散溶媒には、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレ
ン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロ
ベンゼン、ジクロロメタン、ジクロロエチレン、トリク
レン、パークロロエチレン、エチルエーテル、イソプロ
ピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン、ジグライム、アニソール、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、2−プロパノール、t−ブタノー
ル、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、フェノール、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、酢酸
エチル、酢酸ブチル、トリエチルアミン、ピペリジン、
ピリジン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシド、ヘキサメチルホスホルムアミド、N−メチルピ
ロリドン、メタアクリル酸メチル、フタル酸ジオクチ
ル、水等が用いられる。
【0013】前記した親水性無機酸化物とバインダと
は、重量%に換算して、親水性無機酸化物が20〜95
重量%、バインダが5〜80重量%の範囲で配合される
ことが好ましいが、より好ましくは親水性無機酸化物が
50〜95重量%、バインダが5〜50重量%の範囲で
配合される。親水性無機酸化物が20重量%未満である
と、プラスチック成形体の表面に親水性無機酸化物が現
れにくくなり、表面エネルギーを大きくさせることがで
きない傾向があり、結果的に表面の親水性が低下する恐
れがある。また、親水性無機酸化物が95重量%を超え
ると、バインダ量が少なくなり過ぎてしまい、プラスチ
ック成形体表面層の強度が低下をしてしまう恐れがあ
る。
【0014】親水性無機酸化物とバインダとは、親水性
無機酸化物とバインダとを合わせた量が、重量%に換算
して5〜70重量%になるようにして分散溶媒に分散さ
れる。なお、前記の分散溶媒に分散させる量は、必ずし
もこの範囲に限定されるものではなく、例えばロールコ
ート法、ナイフコート法、ダイコート法、スプレーアプ
法、刷毛ぬり法等の塗布する方法によって適性な条件が
設定される。また、親水性無機酸化物、バインダ、分散
溶媒を混合する順序は、特には限定されない。
【0015】親水性無機酸化物、バインダ、分散溶媒等
の成分からなる組成物には、硬化剤を加えてもよいが、
その硬化剤には、ターシャリー(tと略す)−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ヘ
キシルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ヘキ
シルパーオキシベンゾエート、ビス(4−t−ブチルシ
クロヘキシル)パーオキシジカーボネート又はt−ヘキ
シルパーオキシジエチルヘキサノエート等の有機過酸化
物、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、メタキシレンジイソシアネート、フェニレ
ンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イ
ソホロンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジ
イソシアネート又はジフェニルジイソシアネート等の芳
香族、脂環式族、脂肪族等が用いられる。
【0016】次に、親水化剤について説明する。ここで
いう親水化剤とは、光や熱等の外的要因によりその表面
の水濡れ性が高くなり、水との接触角が低下して親水性
を呈するようになるものである。前記親水化剤には、例
えば光触媒性物質があり、これら物質には、例えばアナ
ターゼ型酸化チタン、ルチン型酸化チタン、酸化亜鉛、
酸化スズ、三酸化二ビスマス、三酸化タングステン、酸
化第二鉄、チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。
【0017】これらの親水化剤は、親水性付与剤と同様
に、これらを分散溶媒に分散させてなる組成物として用
いることができる。そして、好ましくはこれら組成物に
バインダが混合されたり、更に好ましくはバインダ及び
硬化剤が混合されて用いられる。
【0018】次に、親水性無機酸化物を担持してなるプ
ラスチック成形体について説明する。プラスチック成形
体の樹脂には、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が用いら
れ、そのプラスチック成形体の表面、裏面の少なくとも
片面に、全面又は一部分に前記した親水性無機酸化物が
基材樹脂層の上側に表面層として担持される。なお、形
成される表面層には、親水性無機酸化物が分散された状
態で存在していてもよい。そして、その表面層の厚みは
0.5〜300μmとされるが、必ずしもこの範囲に限
定されるものではない。
【0019】プラスチック成形体の熱可塑性樹脂には、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、
ポリスチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン等
のスチレン系樹脂、ポリメチルメタアクリル樹脂等のア
クリル系樹脂、ポリアセタール、ポリエステル樹脂、ポ
リ塩化ビニル樹脂等が用いられる。
【0020】また、プラスチック成形体の熱硬化性樹脂
の組成物は、熱硬化性樹脂、充填剤、着色剤、硬化剤、
紫外線吸収剤等の成分を含むものからなる。
【0021】熱硬化性樹脂には、不飽和ポリエステル樹
脂、ビニルエステル樹脂等の熱硬化性不飽和ポリエステ
ル樹脂が好ましく用いられるが、これらを単独又は2種
類以上を混合して用いることができる。また、これらの
熱硬化性樹脂は、重合性を有するビニル系単量体に希釈
されて用いられる。この重合性のビニル系単量体には、
スチレン、αメチルスチレン、t−ブチルスチレン、メ
チル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジビ
ニルベンゼン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、メタクリ
ル酸エステル、又はトリアリルシアヌレート等が用いら
れる。
【0022】また、充填剤には、耐熱性や耐水性を損な
わないものとして、水酸化アルミニウム、酸化アルミニ
ウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸カル
シウム、珪酸カルシウム、二酸化珪素、アルミン酸カル
シウム、酸化亜鉛又はガラス粉末等が用いられる。これ
らの充填剤は、2種類以上を混合して用いてもよく、ま
たシランカップリング剤で表面処理をして用いてもよ
い。
【0023】また、硬化剤には、ターシャリー(tと略
す)−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネ
ート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、ビス(4
−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト又はt−ヘキシルパーオキシジエチルヘキサノエート
等の有機過酸化物が用いられる。
【0024】繊維強化プラスチックからなるプラスチッ
ク成形体は、前記したプラスチック成形体と同じ熱硬化
性樹脂が用いられ、この熱硬化性樹脂組成物に、さらに
ガラス繊維、炭素繊維、芳香族ポリアミド系繊維等、又
はウィスカ等を混在させて成形される。
【0025】次に、プラスチック成形体の製造方法につ
いて説明する。成形型に親水性付与剤又は親水化剤を塗
布して層を形成させた後、成形型に熱可塑性樹脂又は熱
硬化性樹脂組成物を充填して、前記層を熱可塑性樹脂又
は熱硬化性樹脂組成物が硬化する面に転移させて成形さ
れる。成形方法としては、注入成形、圧縮成形、反応射
出成形、射出成形等が用いられる。
【0026】詳しくは、少なくとも親水性付与剤又は親
水化剤と分散溶媒とを含む組成物を作製し、この組成物
を注入成形、圧縮成形、反応射出成形、射出成形等の成
形型にロールコート法、ナイフコート法、ダイコート
法、スプレーアップ法、刷毛ぬり法等により塗布して層
を形成させる。次に、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂組
成物を成形型内に充填させて加熱及び/又は加圧を行う
ことにより成形される。
【0027】このとき、成形型に形成させた層は、成形
される熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物が硬化する
面に転移される。脱型した熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹
脂のプラスチック成形体表面には、親水性付与剤となる
親水性無機酸化物、又は親水化剤が担持された表面層が
強固に密着されて形成される。従って得られるプラスチ
ック成形体表面は、成形型面に施した層が転移されるた
め、親水性の表面層として形成させることができ、また
強固に形成される。即ち、防汚性を付与したプラスチッ
ク成形体表面となる。
【0028】次に、シートモールディングコンパウンド
(SMCと略す)を用いる場合の繊維強化プラスチック
成形体の製造方法について説明する。
【0029】SMCは、不飽和ポリエステル樹脂、ビニ
ルエステル樹脂等の熱硬化性重合型不飽和ポリエステル
樹脂に、充填剤、増粘剤、低収縮剤、重合禁止剤、着色
剤、硬化剤等の添加剤を混ぜ、さらにこれらを強化材に
含浸させてシート状に加工させてなるものである。な
お、これらの添加剤は全てのものが添加されなくてもよ
い。
【0030】上記の熱硬化性重合型不飽和ポリエステル
樹脂は、重合性を有するビニル系単量体に希釈されて用
いられる。例えば、重合性のビニル系単量体には、スチ
レン、クロロスチレン、ターシャリー(tと略す)−ブ
チルスチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、ビニル
トルエンまたはトリアリルシアヌレート等が挙げられ
る。
【0031】添加剤のうち充填剤としては、炭酸カルシ
ウム、珪酸マグネシウム、水酸化アルミニウム等の無機
系充填剤が用いられる。この無機系充填剤は、熱硬化性
重合型不飽和ポリエステル樹脂と後述する低収縮剤とを
合わせたもの100重量部に対して100〜180重量
部、好ましくは120〜150重量部が配合される。
【0032】また、増粘剤には、酸化マグネシウム、水
酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム
等のアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物が用いられ
る。この増粘剤は、熱硬化性重合型不飽和ポリエステル
樹脂と後述する低収縮剤とを合わせたもの100重量部
に対して0.15〜0.25重量部、好ましくは0.1
6〜0.24重量部が配合される。
【0033】また、低収縮剤にはポリスチレン、スチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメタクリル酸メチル、スチレン−ブタジエン共
重合体等の熱可塑性樹脂が用いられる。この低収縮剤
は、熱硬化性重合型不飽和ポリエステル樹脂100重量
部に対して5〜40重量部、好ましくは10〜30重量
部が配合される。
【0034】また、重合禁止剤には、パラベンゾキノ
ン、ヒドロキノン、ニトロベンゼン等が用いられ、着色
剤には、顔料、染料等が用いられる。
【0035】また、硬化剤には、ターシャリー(tと略
す)−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルカーボネ
ート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、ビス(4
−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネー
ト又はt−ヘキシルパーオキシジエチルヘキサノエート
等の有機過酸化物が用いられる。
【0036】この硬化剤は、熱硬化性重合型不飽和ポリ
エステル樹脂と低収縮剤とを合わせたもの100重量部
に対して0.5〜2重量部、好ましくは0.8〜1.2
重量部が配合される。
【0037】前記したような熱硬化性重合型不飽和ポリ
エステル樹脂、その他成分等が含有されるSMCの樹脂
組成物(以降、SMC用コンパウンドと略す)は、強化
材に含浸され熟成なされてSMCとなり、成形材料とし
て用いられる。
【0038】強化材には、ガラス繊維、炭素繊維、芳香
族ポリアミド系繊維等若しくはこれらのチョップドスト
ランド、ウィスカ等が用いられる。そして、この強化材
は、SMCの全重量に対して、5〜40重量%、好まし
くは15〜30重量%が配合される。
【0039】前記SMCは、SMC用コンパウンドを強
化材に含浸させ、熟成させた後において特定の粘度範囲
になるようにして用いるものである。なお、熟成後の粘
度とは、強化材が存在すると適正な粘度が測定できない
ので、強化材を含まない状態で熟成させたSMC用コン
パウンドの粘度を指している。
【0040】SMC用コンパウンドの粘度は、SMC用
コンパウンドを作製して、37〜45℃の環境下で17
〜28時間保存した後に、ブルックフィールド粘度計を
用いて測定されるが、本発明におけるSMC用コンパウ
ンドの粘度は、前記の方法によって測定される値を用い
ている。
【0041】そして、前記したSMC用コンパウンドの
粘度は、10,000〜35,000Pa・sに調整さ
れる。この粘度が35,000Pa・sを超えると、S
MCの粘度が高くなりすぎてしまい、成形時に成形型内
を十分に流動せず充填不足を生じたり、あるいは流動し
たとしても流動時の抵抗が大きいため、成形型面に形成
させてある層を剥がしてしまったり、しわを生じさせた
りする恐れがある。また、この粘度が10,000Pa
・s未満であると、SMCの粘度が低くなりすぎてしま
い、SMC自体がべとついたりして取り扱い性(ハンド
リング性)が悪くなってしまう恐れがある。
【0042】作製したSMCは、親水性付与剤又は親水
化剤を塗布した層を形成させ成形型に充填して、加圧加
熱して成形されるが、このときの成形圧力も特定の範囲
にして成形される。そして、その成形圧力は、1〜3M
Paに設定されて成形される。成形圧力が1MPa未満
であると、SMCの流動が十分に行われず充填不足を生
じてしまったり、また成形圧力が3MPaを超えると、
SMCが流動したとしても流動時の抵抗が大きくなり、
成形型面に形成させてある層をはがしてしまったり、し
わを生じさせたりする恐れがある。
【0043】なお、成形時の成形型温度は、120〜1
60℃に加熱され、また保圧時間は1〜10分に保たれ
て加圧加熱成形が行われる。成形型温度及び保圧時間
は、前記した範囲に限定されるものではない。
【0044】SMCが用いられるプラスチック成形体
は、次のような方法で製造される。成形型若しくは離型
処理を施した成形型に、親水性付与剤又は親水化剤、分
散溶媒等を含む組成物を塗布して、層を形成させる。そ
して、適性な粘度に調整されるSMCを充填して、所定
の加圧加熱を行い、所定時間経過後に脱型すると、成形
型に施した層は、硬化するSMC面と一体に接着されて
SMC面に転移される。これによって、得られるプラス
チック成形体は、その表面に親水性付与剤又は親水化剤
が担持されて親水性の表面層が形成される。
【0045】前記の製造方法によれば、成形型に形成さ
せた層が、SMCの流動に従って移動しないので、ずれ
やしわの発生がなくなり、これによって、得られるプラ
スチック成形体の表面は、触感的にも優れた表面とする
ことができる。親水性付与剤又は親水化剤は、成形品の
離型のための離型剤により化学シフトの変化や、バイン
ダーの廻り込みによって機能しない場合もある。この場
合は、親水性付与剤又は親水化剤、バインダ、分散溶媒
等を含む組成物を成形型に直接塗布し、プラスチック成
形体に転移させる方法によって、親水性の表面層が形成
される。また、成形品表面に直火、赤外線、マイクロ
波、高温蒸気等の加熱手段により表面の無機層を結晶化
温度以上に加熱することによって、親水性の表面層が形
成される。
【0046】これに対して、プラスチック成形体を予め
成形した後で、この表面に親水性付与剤又は親水化剤、
バインダ、分散溶媒及び硬化剤とを含む組成物を後コー
トする方法に於いては、コート面を直火、赤外線、マイ
クロ波、高温蒸気等の加熱手段により表面の無機層を結
晶化温度以上に加熱することによって、密着性、耐久性
が向上する。
【0047】以上のような本発明における親水性付与剤
となる親水性無機酸化物又は親水化剤を担持させてなる
プラスチック成形体及びその製造方法並びに繊維強化プ
ラスチック成形体の製造方法によれば、親水性を付与さ
せる表面層と基材樹脂との密着性がよくなり、表面層の
耐久性を向上させることができる。そして、この表面層
には、汚染物質が付着しなくなり、また付着したとして
も流水により容易に流し落とせることができ、防汚性に
優れるプラスチック成形体とすることができる。
【0048】上記のプラスチック成形体は、例えば、浴
槽、浴槽エプロン、洗い場パン、浴室壁、浴室天井、洗
面カウンター及び扉、キッチンカウンター及び扉等の水
廻り機器や部材等に成形して用いることができる。
【0049】プラスチック成形体表面の親水性と防汚性
との関係について説明する。プラスチック成形体の表面
は、水の接触角において20°以下になると、汚染物質
が付着しにくくなり、接触角が10°以下になると、さ
らに汚染物質が付着しにくくなり、付着する汚染物質が
あったとしても水による流下洗浄だけで除去できるよう
になる。本発明によれば、このような効果を奏すること
ができる。
【0050】
【実施例】(実施例1〜6について)プラスチック成形
体の実施例を説明する。親水性付与剤となる親水性無機
酸化物又は親水化剤、バインダ、分散溶媒からなる組成
物を作製し、このものをプラスチック成形体の表面とな
る成形型に塗布した後、雌雄合わせ型のキャビティに熱
硬化性樹脂組成物を注入し硬化させ脱型して、表面に親
水性の表面層を構成するプラスチック成形体、縦200
mm、横200mmの平板を成形した。
【0051】(実施例1) (酸化マグネシウム、バインダ、分散溶媒からなる組成
物の作製)酸化マグネシウムには、酸化マグネシウムの
粉末(NanoTek,Mgo、シーアイ化成株式会社
製、商品名)、バインダにはビニルエステル樹脂(PS
−6150、日立化成工業株式会社製、商品名)、分散
溶媒にはブチルセロソルブを用いて、親水性無機酸化物
を含有する組成物を作製した、酸化マグネシウムとビニ
ルエステル樹脂の配合割合は、重量比で9(酸化マグネ
シウム):1(ビニルエステル樹脂)とし、この配合割
合のものを50重量%になるようにブチルセロソルブに
分散させ、組成物とした。
【0052】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、離型処理したプラスチック成形体表面となる面の金
型にスプレーガンを用いて塗布し、100℃、10分間
加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する
層を形成させた。
【0053】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、熱硬化性樹脂としてスチレンで希
釈した50重量%のビニルエステル樹脂(PS615
0、日立化成工業株式会社製、商品名)100重量部、
充填剤として水酸化アルミニウム(HBT320、昭和
電工株式会社製、商品名)200重量部、硬化剤として
ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカ
ーボネート(パーカドックス16S、化薬アクゾ株式会
社製、商品名)0.3重量部、t−ヘキシルパーオキシ
ジエチルヘキサノエート(パーキュアHO、日本油脂株
式会社製、商品名)1重量部を配合し、均一に混合した
ものを用いた。
【0054】塗布した金型ともう一方の金型とを合わせ
て型締めを行い、形成されるキャビティに作製した前記
の熱硬化性樹脂組成物を注入して、加熱温度100℃、
加熱時間30分に設定して成形を行い、このとき層をプ
ラスチック成形体側に転移ささせ、脱型して親水性付与
剤を担持させた表面層を構成するプラスチック成形体を
得た。
【0055】(実施例2) (酸化アルミニウム、バインダ、分散溶媒からなる組成
物の作製)酸化アルミニウムには、α型酸化アルミニウ
ムの粉末(AM21、住友化学株式会社製、商品名)、
バインダにはビニルエステル樹脂(PS−6150、日
立化成工業株式会社製、商品名)、分散溶媒にはブチル
セロソルブを用いて、親水性無機酸化物を含有する組成
物を作製した。α型酸化アルミニウムとビニルエステル
樹脂の配合割合は、重量比で9(α型酸化アルミニウ
ム):1(ビニルエステル樹脂)とし、この配合割合の
ものを50重量%になるようにブチルセロソルブに分散
させ、組成物とした。
【0056】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、離型処理したプラスチック成形体表面となる面の金
型にスプレーガンを用いて塗布し、100℃、10分間
加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する
層を形成させた。
【0057】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、熱硬化性樹脂としてスチレンで希
釈した50重量%のビニルエステル樹脂(PS615
0、日立化成工業株式会社製、商品名)100重量部、
充填剤として水酸化アルミニウム(HBT320、昭和
電工株式会社製、商品名)200重量部、硬化剤として
ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカ
ーボネート(パーカドックス16S、化薬アクゾ株式会
社製、商品名)0.3重量部、t−ヘキシルパーオキシ
ジエチルヘキサノエート(パーキュアHO、日本油脂株
式会社製、商品名)1重量部を配合し、均一に混合した
ものを用いた。
【0058】塗布した金型ともう一方の金型とを合わせ
て型締めを行い、形成されるキャビティに作製した前記
の熱硬化性樹脂組成物を注入して、加熱温度100℃、
加熱時間30分に設定して成形を行い、このとき層をプ
ラスチック成形体側に転移ささせ、脱型して親水性付与
剤を担持させた表面層を構成するプラスチック成形体を
得た。
【0059】(実施例3) (酸化珪素、バインダ、分散溶媒からなる組成物の作
製)酸化珪素には、酸化珪素(SiO2 )の粉末(N
anoTek,SiO2 、シーアイ化成株式会社製、
商品名)、バインダにはビニルエステル樹脂(PS−6
150、日立化成工業株式会社製、商品名)、分散溶媒
にはブチルセロソルブを用いて、親水性無機酸化物を含
有する組成物を作製した。酸化珪素とビニルエステル樹
脂の配合割合は、重量比で9(酸化珪素):1(ビニル
エステル樹脂)とし、この配合割合のものを50重量%
になるようにブチルセロソルブに分散させ、組成物とし
た。
【0060】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、離型処理したプラスチック成形体表面となる面の金
型にスプレーガンを用いて塗布し、100℃、10分間
加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する
層を形成させた。
【0061】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、実施例1と同じものを用いた。ま
た、プラスチック成形体の製造方法も実施例1と同じ方
法に従った。
【0062】(実施例4) (酸化イットリウム、バインダ、分散溶媒からなる組成
物の作製)酸化イットリウムには、酸化イットリウムの
粉末(NanoTek,Y2 O3、シーアイ化成株式
会社製、商品名)、バインダにはビニルエステル樹脂
(PS−6150、日立化成工業株式会社製、商品
名)、分散溶媒にはブチルセロソルブを用いて、親水性
無機酸化物を含有する樹脂組成物を作製した。酸化イッ
トリウムとビニルエステル樹脂の配合割合は、重量比で
9(酸化イットリウム):1(ビニルエステル樹脂)と
し、この配合割合のものを50重量%になるようにブチ
ルセロソルブに分散させ、組成物とした。
【0063】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、離型処理したプラスチック成形体表面となる面の金
型にスプレーガンを用いて塗布し、100℃、10分間
加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する
層を形成させた。
【0064】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、実施例1と同じものを用いた。ま
た、プラスチック成形体の製造方法も実施例1と同じ方
法に従った。
【0065】(実施例5) (酸化セリウム、バインダ、分散溶媒からなる組成物の
作製)酸化セリウムには、酸化セリウムの粉末(Nan
oTek,CeO、シーアイ化成株式会社製、商品
名)、バインダにはビニルエステル樹脂(PS−615
0、日立化成工業株式会社製、商品名)、分散溶媒には
ブチルセロソルブを用いて、親水性無機酸化物を含有す
る樹脂組成物を作製した。酸化セリウムとビニルエステ
ル樹脂の配合割合は、重量比で9(酸化セリウム):1
(ビニルエステル樹脂)とし、この配合割合のものを5
0重量%になるようにブチルセロソルブに分散させ、組
成物とした。
【0066】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、離型処理したプラスチック成形体表面となる面の金
型にスプレーガンを用いて塗布し、100℃、10分間
加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する
層を形成させた。
【0067】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、実施例1と同じものを用いた。ま
た、プラスチック成形体の製造方法も実施例1と同じ方
法に従った。
【0068】(実施例6) (親水化剤の酸化チタン、バインダ、分散溶媒からなる
組成物の作製)親水化剤の酸化チタンには、アナターゼ
型酸化チタンの粉末(ST01、石原産業株式会社製、
商品名)、バインダにはビニルエステル樹脂(PS−6
150、日立化成工業株式会社製、商品名)、分散溶媒
にはブチルセロソルブを用いて、親水化剤を含有する樹
脂組成物を作製した。アナターゼ酸化チタンとビニルエ
ステル樹脂の配合割合は、重量比で9(アナターゼ酸化
チタン):1(ビニルエステル樹脂)とし、この配合割
合のものを50重量%になるようにブチルセロソルブに
分散させ、組成物とした。
【0069】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、離型処理したプラスチック成形体表面となる面の金
型にスプレーガンを用いて塗布し、100℃、10分間
加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する
層を形成させた。
【0070】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、実施例1と同じものを用いた。ま
た、プラスチック成形体の製造方法も実施例1と同じ方
法に従った。
【0071】(実施例7) (酸化アルミニウム、バインダ、分散溶媒からなる組成
物の作製)酸化アルミニウムには、ベーマイト型の酸化
アルミニウムの水分散液(アルミナゾル520、日産化
学工業株式会社製、商品名)、バインダにはアクリル樹
脂(SD3、日立化成工業株式会社製、商品名)、分散
溶媒には水を用いて、親水性無機酸化物を含有する組成
物を作製した。ベーマイト型の酸化アルミニウムは固形
分10%水溶液のものを用い、ベーマイト型の酸化アル
ミニウムとアクリル樹脂の配合割合は、重量比で8(ベ
ーマイト型の酸化アルミニウム):2(アクリル樹脂)
として混合し、組成物とした。
【0072】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、プラスチック成形体表面となる面の金型にスプレー
ガンを用いて塗布し、100℃、10分間加熱乾燥さ
せ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する層を形成さ
せた。
【0073】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、実施例1と同じものを用いた。ま
た、プラスチック成形体の製造方法も実施例1と同じ方
法に従った。
【0074】(実施例8) (酸化アルミニウム、分散溶媒からなる組成物の作製)
酸化アルミニウムには、ベーマイト型の酸化アルミニウ
ムの水分散液(アルミナゾル520、日産化学工業株式
会社製、商品名)、分散溶媒にはイソプロピルアルコー
ルを用いて、親水性無機酸化物を含有する組成物を作製
した。ベーマイト型の酸化アルミニウムは固形分20%
水溶液のものを用い、ベーマイト型の酸化アルミニウム
は、重量パーセントで10%となるように希釈し、組成
物とした。
【0075】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、プラスチック成形体表面となる面の金型にスプレー
ガンを用いて塗布し、100℃、10分間加熱乾燥さ
せ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有する層を形成さ
せた。
【0076】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、実施例1と同じものを用いた。ま
た、プラスチック成形体の製造方法も実施例1と同じ方
法に従った。
【0077】(加熱処理)上記方法により得た成形体を
ハンドバーナー(GB−2001、PIEZOGASB
URNER社製、商品名)を用いて表面を加熱した。加
熱の方法は、バーナーの炎の可視部分が7cmとなるよ
うに調整し、その炎の先端から5〜7cmの所に成形体
表面が当たるように距離を保ちながら、1〜4cm/s
ecの速度で移動させる。移動速度が1cm/secよ
り遅いと基材が炭化したり変色する恐れがある。また4
cm/secより速いと表面の結晶化が十分に行えな
い。
【0078】(比較例1)比較例1として、金型に塗布
する組成物のうち、親水性付与剤又は親水化剤を含有さ
せないで、その他の成分のバインダ、分散溶媒を実施例
1と同じものからなる組成物を作製して、実施例1と同
様の方法により、金型に塗布した。また、プラスチック
成形体も実施例1と同じ熱硬化性樹脂組成物を用いて成
形した。
【0079】(試験例1)実施例1〜6、比較例1で作
製したプラスチック成形体表面の親水性を評価するため
に、プラスチック成形体表面にパスツールピペットを用
いて水滴を滴下し、その液滴径をノギスで測定した。な
お、液滴は0.03mLである。液滴径が大きいほど表
面が親水性であることを示している。測定した結果を表
1に示す。
【0080】(試験例2)実施例1〜9、比較例1で作
製したプラスチック成形体表面の水濡れ性を評価するた
めに、プラスチック成形体表面の全面に水をかけた。こ
のときの水の広がり状態を目視で観察して水濡れ性を評
価した。水濡れ性が良いほど表面が親水性であることを
示している。評価した結果を表1に示す。
【0081】(試験例3)実施例1〜9、比較例1で作
製したプラスチック成形体表面の親水性を評価するため
に、試験例1の液滴の接触角を測定した。接触角が小さ
いほど表面が親水性であることを示している。なお、接
触角の測定には協和界面科学株式会社製の接触角計(C
A−X150型)を用いた。測定した結果を表1に示
す。
【0082】(試験例4)実施例1〜9、比較例1で作
製したプラスチック成形体表面の防汚性を評価するため
に、カーボンブラックを分散させたサラダ油を汚染物質
として用い、これをプラスチック成形体表面に強制的に
付着させた。付着10分後に汚れた面へ水道を10秒間
流下させ、汚れの除去程度を目視により評価した。評価
した結果を表1に示す。
【0083】(試験例5)実施例1〜9、比較例1で作
製したプラスチック成形体表面の親水性付与剤となる親
水性無機酸化物又は親水化剤を担持させた表面層と基材
樹脂との密着性を評価するために、プラスチック成形体
を90℃の熱水に300時間浸漬させた。このものを取
り出して表面に膨れや剥がれがないかどうかを目視で観
察して評価した。評価した結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】表1に示すように、実施例1〜8(実施例
6を除く)のプラスチック成形体は、液滴径が10mm
以上大きくなっており、また、水濡れ性においても水が
一様に広がって良好な水濡れ状態を示し、また液滴の接
触角も5°以下になっており、十分な親水性を示してい
る。また、防汚性については、汚れ物質が水の流下洗浄
により容易に洗い落とされており良好な特性を示し、密
着性においても膨れや剥がれがなく良好な特性を示して
いる。従って、プラスチック成形体表面層の防汚性、耐
久性は、優れたものになっている。また実施例6のプラ
スチック成形体は、液滴径、水濡れ性、接触角、防汚性
については、実施例1〜5と同等の効果を示している。
それに対して比較例1のプラスチック成形体は、親水性
に劣り、防汚効果を示していない。
【0086】(実施例9〜16について)次に、繊維強
化プラスチック成形体の実施例を説明する。SMCから
成形される表面に親水性を有する防汚染性を付与したプ
ラスチック成形体として、縦0.7m、横1.4m、高
さ0.55mの大きさのプラスチック製浴槽を加圧及び
加熱して成形した。
【0087】(実施例9) (親水性無機酸化物等を含有する組成物の作製)親水性
無機酸化物には、α型酸化アルミニウムの粉末(AM2
1、住友化学株式会社製、商品名)、バインダにはビニ
ルエステル樹脂(PS−6150、日立化成工業株式会
社製、商品名)、分散溶媒にはブチルセロソルブを用い
て、親水性無機酸化物等を含有する組成物を作製した。
α型酸化アルミニウムとビニルエステル樹脂の配合割合
は、重量比で9(α型酸化アルミニウム):1(ビニル
エステル樹脂)とし、この配合割合のものを50重量%
になるようにブチルセロソルブに分散させ、組成物とし
た。
【0088】(成形型への塗布)作製した前記の組成物
を、離型処理したプラスチック成形体表面となる成形金
型面にスプレーガンを用いて塗布し、145℃、10分
間加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発させて、親水性を有す
る層を形成させた。
【0089】(SMC用コンパウンドの作製)熱硬化性
重合型不飽和ポリエステル樹脂には、スチレンで希釈し
た不飽和ポリエステル樹脂(PS9415、日立化成工
業株式会社製、商品名)80重量部、低収縮剤にはポリ
スチレン(デンカスチロールQP−2−301、電気化
学工業株式会社製、商品名)をスチレンモノマーで溶解
したポリスチレン溶解液(42重量%)20重量部、硬
化剤にはt−ブチルパーオキシベンゾエート(PBZ、
日本油脂株式会社製、商品名)1重量部、重合禁止剤に
はパラベンゾキノン(精工化学株式会社製)をスチレン
モノマーで溶解したパラベンゾキノン溶解液(10重量
%)0.5重量部、充填剤には炭酸カルシウム(NS−
400、日東粉化工業株式会社製、商品名)140重量
部、着色剤には(CR−30、大日精化工業株式会社
製、商品名)6.2重量部、増粘剤には酸化マグネシウ
ム(キョウワマグ#20、協和化学工業株式会社製、商
品名)0.18重量部、を配合して均一に混合したもの
を用いた。
【0090】(SMCの作製)作製した前記のSMC用
コンパウンドを強化材のガラス繊維に含浸させた。強化
材には、ガラス繊維(ガラスロービング0740、日東
紡績株式会社製、商品名)のチョップドストランドを用
いた。チョップドストランドの配合量は、SMCの全重
量部に対して25重量%が含まれる量とした。また、S
MC用コンパウンドの粘度は、40℃の環境下で24時
間後にブルックフィールド粘度計で測定した値として1
5,000Pa・sとした。そして、同様にSMCを4
0℃の環境下で24時間熟成させた。
【0091】(プラスチック製浴槽の成形)層を形成さ
せた成形金型に作製した前記のSMCを充填して、成形
圧力2.8MPaに設定して保圧時間6分で成形を行っ
た。なお、成形金型の加熱温度は、層を形成させた側を
145℃、もう一方を135℃とした。
【0092】(実施例10) (親水性無機酸化物等を含有する組成物の作製及び成形
型への塗布)実施例7と同じ成分の同じ配合量からなる
組成物を作製し、このものを実施例7と同じ方法によ
り、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水性
を有する層を形成させた。
【0093】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例7と同じ成分とするSMC用コンパウン
ドは、増粘剤のみの配合量を変えて作製した。その増粘
剤の酸化マグネシウムは、0.22重量部を配合した。
そして、SMCは、実施例7と同じ配合量で作製した。
なお、SMC用コンパウンドの粘度は、40℃の環境下
で24時間後にブルックフィールド粘度計で測定した値
として33,000Pa・sに調整した。そして、SM
Cは、40℃の環境下で24時間熟成させて用いた。
【0094】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例9と同様の方法により成形した。
【0095】(実施例11) (親水性無機酸化物等を含有する組成物の作製及び成形
型への塗布)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなる
組成物を作製し、このものを実施例9と同じ方法によ
り、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水性
を有する層を形成させた。
【0096】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0097】(プラスチック製浴槽の成形)層を形成さ
せた成形金型に作製した前記のSMCを充填して、成形
圧力1.3MPaに設定して保圧時間6分で成形を行っ
た。なお、成形金型の加熱温度は、層を形成させた側を
145℃、もう一方を135℃とした。
【0098】(実施例12) (親水性無機酸化物を含有する組成物の作製)親水性無
機酸化物には、酸化マグネシウムの粉末(NanoTe
k,MgO、シーアイ化成株式会社製、商品名)、バイ
ンダにはビニルエステル樹脂(PS−6150、日立化
成工業株式会社製、商品名)、分散溶媒にはブチルセロ
ソルブを用いて、親水性無機酸化物等を含有する組成物
を作製した。酸化マグネシウムとビニルエステル樹脂の
配合割合は、重量比で9(酸化マグネシウム):1(ビ
ニルエステル樹脂)とし、この配合割合のものを50重
量%になるようにブチルセロソルブに分散させ、組成物
とした。
【0099】(成形型への塗布)実施例9と同じ方法に
より、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水
性を有する層を形成させた。
【0100】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0101】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例9と同様の方法により成形した。
【0102】(実施例13) (親水性無機酸化物を含有する組成物の作製)親水性無
機酸化物には、酸化イットリウムの粉末(NanoTe
k,Y2 O3、シーアイ化成株式会社製、商品名)、
バインダにはビニルエステル樹脂(PS−6150、日
立化成工業株式会社製、商品名)、分散溶媒にはブチル
セロソルブを用いて、親水性無機酸化物等を含有する組
成物を作製した。酸化イットリウムとビニルエステル樹
脂の配合割合は、重量比で9(酸化イットリウム):1
(ビニルエステル樹脂)とし、この配合割合のものを5
0重量%になるようにブチルセロソルブに分散させ、組
成物とした。
【0103】(成形型への塗布)実施例9と同じ方法に
より、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水
性を有する層を形成させた。
【0104】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0105】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例9と同様の方法により成形した。
【0106】(実施例14) (親水性無機酸化物を含有する組成物の作製)親水性無
機酸化物には、酸化セリウムの粉末(NanoTek,
CeO、シーアイ化成株式会社製、商品名)、バインダ
にはビニルエステル樹脂(PS−6150、日立化成工
業株式会社製、商品名)、分散溶媒にはブチルセロソル
ブを用いて、親水性無機酸化物等を含有する組成物を作
製した。酸化セリウムとビニルエステル樹脂の配合割合
は、重量比で9(酸化セリウム):1(ビニルエステル
樹脂)とし、この配合割合のものを50重量%になるよ
うにブチルセロソルブに分散させ、組成物とした。
【0107】(成形型への塗布)実施例7と同じ方法に
より、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水
性を有する層を形成させた。
【0108】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0109】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例9と同様の方法により成形した。
【0110】(実施例15) (親水性無機酸化物を含有する組成物の作製)親水性無
機酸化物には、酸化珪素の粉末(NanoTek,Si
O2 、シーアイ化成株式会社製、商品名)、バインダ
にはビニルエステル樹脂(PS−6150、日立化成工
業株式会社製、商品名)、分散溶媒にはブチルセロソル
ブを用いて、親水性無機酸化物等を含有する組成物を作
製した。酸化珪素とビニルエステル樹脂の配合割合は、
重量比で9(酸化珪素):1(ビニルエステル樹脂)と
し、この配合割合のものを50重量%になるようにブチ
ルセロソルブに分散させ、組成物とした。
【0111】(成形型への塗布)実施例9と同じ方法に
より、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水
性を有する層を形成させた。
【0112】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0113】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例9と同様の方法により成形した。
【0114】(実施例16) (親水性無機酸化物を含有する組成物の作製)親水性無
機酸化物には、ベーマイト型の酸化アルミニウムの水分
散液(アルミナゾル520、日産化学工業株式会社製、
商品名)、バインダにはアクリル樹脂(SD3、日立化
成工業株式会社製、商品名)、分散溶媒には水を用い
て、親水性無機酸化物を含有する組成物を作製した。ベ
ーマイト型の酸化アルミニウムは固形分10%水溶液の
ものを用い、ベーマイト型の酸化アルミニウムとアクリ
ル樹脂の配合割合は、重量比で8(ベーマイト型の酸化
アルミニウム):2(アクリル樹脂)として混合し、組
成物とした。
【0115】(成形型への塗布)実施例9と同じ方法に
より、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水
性を有する層を形成させた。
【0116】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0117】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例8と同様の方法により成形した。
【0118】(実施例17) (親水性無機酸化物を含有する組成物の作製)酸化アル
ミニウムには、ベーマイト型の酸化アルミニウムの水分
散液(アルミナゾル520、日産化学工業株式会社製、
商品名)、分散溶媒にはイソプロピルアルコールを用い
て、親水性無機酸化物を含有する組成物を作製した。ベ
ーマイト型の酸化アルミニウムは固形分20%水溶液の
ものを用い、ベーマイト型の酸化アルミニウムは、重量
パーセントで10%となるように希釈し、組成物とし
た。
【0119】(成形型への塗布)実施例9と同じ方法に
より、プラスチック製浴槽表面となる成形金型面に親水
性を有する層を形成させた。
【0120】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0121】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例9と同様の方法により成形した。
【0122】(加熱処理)上記方法により得た成形体を
ハンドバーナー(GB−2001、PIEZOGASB
URNER社製、商品名)を用いて表面を加熱した。加
熱の方法は、実施例8と同じ方法に従った。
【0123】(比較例2)親水性無機酸化物等を含有す
る組成物は、実施例9と同じもの(親水性無機酸化物は
α型酸化アルミニウム)を用いた。また、実施例9と同
じ方法により、プラスチック製浴槽の表面となる成形金
型面に、親水性を有する層を形成させた。
【0124】SMC用コンパウンドは、実施例9と同じ
成分とし、増粘剤である酸化マグネシウムのみの配合量
を0.27重量部に変えて、その他の成分の配合量を同
じにした。また、SMCは、実施例9と同じ配合量で作
製した。このときのSMC用コンパウンドの粘度は、4
0℃の環境下で24時間後にブルックフィールド粘度計
で測定した値として50,000Pa・sに調整した。
そして、SMCは、40℃の環境下で24時間熟成させ
て用いた。
【0125】プラスチック製浴槽は、層を形成させた成
形金型に作製した前記のSMCを充填して、成形圧力
2.8MPaに設定して保圧時間6分で成形を行った。
なお、成形金型の加熱温度は、層を形成させた側を14
5℃、もう一方を135℃とした。
【0126】(比較例3)親水性無機酸化物等を含有す
る組成物は、実施例9と同じもの(親水性無機酸化物は
α型酸化アルミニウム)を用いた。また、実施例9と同
じ方法により、プラスチック製浴槽の表面となる成形金
型面に、親水性を有する層を形成させた。
【0127】SMC用コンパウンドは、実施例7と同じ
成分とし、増粘剤である酸化マグネシウムのみの配合量
を0.13重量部に変えて、その他の成分の配合量を同
じにした。また、SMCは、実施例7と同じ配合量で作
製した。このときのSMC用コンパウンドの粘度は、4
0℃の環境下で24時間後にブルックフィールド粘度計
で測定した値として5,000Pa・sに調整した。そ
して、SMCは、40℃の環境下で24時間熟成させて
用いた。
【0128】プラスチック製浴槽は、層を形成させた成
形金型に作製した前記SMCを充填して、成形圧力2.
8MPaに設定して保圧時間6分で成形を行った。な
お、成形金型の加熱温度は、層を形成させた側を145
℃、もう一方を135℃とした。
【0129】(比較例4)親水性無機酸化物等を含有す
る組成物は、実施例7と同じもの(親水性無機酸化物は
α型酸化アルミニウム)を用いた。また、実施例7と同
じ方法により、プラスチック製浴槽の表面となる成形金
型面に、親水性を有する層を形成させた。
【0130】SMC用コンパウンドは、実施例8と同じ
成分で同じ配合量とした。また、SMCは、実施例7と
同じ配合量で作製した。
【0131】プラスチック製浴槽は、層を形成させた成
形金型に作製した前記SMCを充填して、成形圧力を
0.5MPaに変えて設定し、保圧時間6分で成形を行
った。なお、成形金型の加熱温度は、層を形成させた側
を145℃、もう一方を135℃とした。
【0132】(比較例5)親水性無機酸化物等を含有す
る組成物は、実施例7と同じもの(親水性無機酸化物は
α型酸化アルミニウム)を用いた。また、実施例7と同
じ方法により、プラスチック製浴槽の表面となる成形金
型面に、親水性を有する層を形成させた。
【0133】SMC用コンパウンドは、実施例8と同じ
成分で同じ配合量とした。また、SMCは、実施例7と
同じ配合量で作製した。
【0134】プラスチック製浴槽は、層を形成させた成
形金型に作製した前記SMCを充填して、成形圧力を5
MPaに変えて設定し、保圧時間6分で成形を行った。
なお、成形金型の加熱温度は、層を形成させた側を14
5℃、もう一方を135℃とした。
【0135】(比較例6)親水性無機酸化物等を含有す
る組成物は、親水性無機酸化物を配合させないで、他の
成分と配合量を実施例8と同じにして作製した。SMC
用コンパウンドは、実施例8と同じ成分とし、増粘剤で
ある酸化マグネシウムを0.22重量部配合した。ま
た、SMCは、実施例9と同じ配合量で作製した。
【0136】プラスチック製浴槽は、層を形成させた成
形金型に作製した前記SMCを充填して、成形圧力を
2.8MPaに変えて設定し、保圧時間6分で成形を行
った。なお、成形金型の加熱温度は、層を形成させた側
を145℃、もう一方を135℃とした。
【0137】(実施例18(後コート)) (酸化アルミニウム、分散溶媒からなる組成物の作製)
酸化アルミニウムには、ベーマイト型の酸化アルミニウ
ムの水分散液(アルミナゾル520、日産化学工業株式
会社製、商品名)、分散溶媒にはイソプロピルアルコー
ルを用いて、親水性無機酸化物を含有する組成物を作製
した。ベーマイト型の酸化アルミニウムは固形分20%
水溶液のものを用い、ベーマイト型の酸化アルミニウム
は、重量パーセントで10%となるように希釈し、組成
物とした。
【0138】(熱硬化性樹脂組成物の作製及びプラスチ
ック成形体の成形)金型のキャビティに注入させる熱硬
化性樹脂組成物には、実施例1と同じものを用いた。ま
た、プラスチック成形体の製造方法も実施例1と同じ方
法に従った。
【0139】(成形体への塗布)作製した前記の組成物
を、プラスチック成形体表面にスプレーガンを用いて塗
布し、100℃10分間加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発
させて、親水性を有する層を形成させた。
【0140】(加熱処理)上記方法により得た成形体を
ハンドバーナー(GB−2001、PIEZOGASB
URNER社製、商品名)を用いて表面を加熱した。加
熱の方法は、実施例8と同じ方法に従った。
【0141】(実施例19(後コート)) (酸化アルミニウム、分散溶媒からなる組成物の作製)
酸化アルミニウムには、ベーマイト型の酸化アルミニウ
ムの水分散液(アルミナゾル520、日産化学工業株式
会社製、商品名)、分散溶媒にはイソプロピルアルコー
ルを用いて、親水性無機酸化物を含有する組成物を作製
した。ベーマイト型の酸化アルミニウムは固形分20%
水溶液のものを用い、ベーマイト型の酸化アルミニウム
は、重量パーセントで10%となるように希釈し、組成
物とした。
【0142】(SMC用コンパウンドの作製及びSMC
の作製)実施例9と同じ成分の同じ配合量からなるSM
C用コンパウンドを作製し、このものを用いて、実施例
9と同じ配合量のSMCを作製した。
【0143】(プラスチック製浴槽の成形)プラスチッ
ク製浴槽は、実施例9と同様の方法により成形した。
【0144】(成形体への塗布)作製した前記の組成物
を、プラスチック成形体表面にスプレーガンを用いて塗
布し、100℃10分間加熱乾燥させ、分散溶媒を蒸発
させて、親水性を有する層を形成させた。
【0145】(加熱処理)上記方法により得た成形体を
ハンドバーナー(GB−2001、PIEZOGASB
URNER社製、商品名)を用いて表面を加熱した。加
熱の方法は、実施例8と同じ方法に従ったた。
【0146】(試験例6)実施例7〜13及び比較例2
〜6におけるSMCの取り扱い性若しくはハンドリング
性について、SMCを成形金型に充填する際のべとつ
き、硬さなどの観点から評価した。結果を表2に示す。
【0147】(試験例7)実施例7〜13及び比較例2
〜6で作製したプラスチック製浴槽の表面全体に水をか
け、このときの水の広がり状態を目視で観察して、水濡
れ性即ち親水性を評価した。水濡れ性がよいほど親水性
であることを示している。結果を表2に示す。
【0148】(試験例8)成形後のプラスチック製浴槽
の外観を観察し、SMCの未充填による欠肉箇所がない
かどうかの材料の充填性、浴槽表面層の剥がれ及びしわ
がないかどうかの有無について、評価した。結果を表2
に示す。なお、表2中において、◎は優れている、○は
良好、△はやや劣っている、×は劣っているを示してい
る。
【0149】
【表2】
【0150】実施例17及び実施例18と、比較例1と
ともに試験例1〜5と同様の評価を行った結果を表3に
示す。
【0151】
【表3】
【0152】表3に示すように、実施例17及び18の
プラスチック成形体は、液滴径が10mm以上大きくな
っおり、また、水濡れ性においても水が一様に広がって
良好な水濡れ状態を示し、また液滴の接触角も5°以下
になっており、十分な親水性を示している。また、防汚
性については、汚れ物質が水の流下洗浄により容易に洗
い落とされており良好な特性を示し、密着性においても
膨れや剥がれがなく良好な特性を示している。従って、
プラスチック成形体表面層の防汚性、耐久性は、優れた
ものになっている。
【0153】表2に示すように、実施例9〜16は、い
ずれの評価においても良好な特性を示している。それに
対して、比較例2は、SMCの粘度が高すぎて、材料の
充填性が十分ではなく、また浴槽表面層の剥がれやしわ
が生じている。比較例3は、SMCの粘度が低すぎてべ
とついてしまい、その取り扱い性が悪いものになってい
る。比較例4は、成形金型の成形圧力が小さすぎて、材
料の充填性が十分ではない。比較例5は、成形金型の成
形圧力が大きすぎて、浴槽表面層の剥がれやしわが生じ
ている。比較例6は、浴槽表面層に親水性無機酸化物が
担持されていないので、表面層に親水性が見られない。
【0154】
【発明の効果】本発明によるプラスチック成形体は、親
水性に優れるとともに耐久性のある表面層を有している
ので、防汚性に優れている。またプラスチック成形体を
繊維強化プラスチックとすることにより、成形体の強度
を向上させることができる。また、本発明による製造方
法は、親水性付与剤又は親水化剤を成形型に塗布した
後、成形型に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂組成物を充
填して成形するだけの工程であるため、容易に親水性の
表面層を有するプラスチック成形体を製造することがで
きる。また、本発明による製造方法は、親水性付与剤又
は親水化剤を成形型に塗布した後、成形型にSMCを充
填して成形するだけの工程、または簡単な加熱処理を加
えるだけであるため、容易に親水性の表面層を有し、且
つ強度のある繊維強化プラスチック成形体を製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 103:04 B29K 105:06 105:06 B29L 9:00 B29L 9:00 C08L 101:00 C08L 101:00 B29C 67/14 B (72)発明者 唯岡 英介 茨城県下館市大字下江連1250番地 日立化 成工業株式会社結城事業所内 Fターム(参考) 2D032 AB03 4F006 AA20 AA53 AB23 AB74 BA10 DA03 EA05 4F100 AA17B AA18B AA19B AA20B AG00 AK21 AK44 AT00A BA02 DG01 DH01 DH02A EA061 EH312 EH462 EJ202 EJ422 GB08 GB09 JB05B JL00 JL06 4F204 AB16 AC03 AC04 AD05 AD08 AG03 AH48 AH49 FA01 FA15 FB01 FB24 FF06 FN07 FW06 4F205 AB16 AC03 AC04 AD05 AD08 AG03 AH48 AH49 HA08 HA14 HA25 HA32 HA35 HA45 HB01 HB13 HC16 HF05 HF24 HF25 HK02 HK04 HT09 HT26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に、親水性無機酸化物を担持させて
    なるプラスチック成形体。
  2. 【請求項2】 プラスチック成形体が繊維強化プラスチ
    ックからなることを特徴とする請求項1に記載のプラス
    チック成形体。
  3. 【請求項3】 親水性無機酸化物が酸化アルミニウム、
    酸化マグネシウム、酸化硅素、酸化セリウム及び酸化イ
    ットリウムの群から選ばれる1種以上であることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載のプラスチック成形
    体。
  4. 【請求項4】 成形型に親水性付与剤又は親水化剤を塗
    布した後、成形型に熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂組成
    物を充填して成形することを特徴とするプラスチック成
    形体の製造方法。
  5. 【請求項5】 表面に親水性無機酸化物を担持させた
    後、表面の無機層を加熱することを特徴とする請求項1
    に記載のプラスチック成形体の製造方法。
  6. 【請求項6】 成形型に親水性付与剤又は親水化剤を塗
    布した後、成形型にシートモールディングコンパウンド
    を充填して成形することを特徴とするプラスチック成形
    体の製造方法。
  7. 【請求項7】 強化材を含まない状態でのシートモール
    ディングコンパウンドの樹脂組成物の粘度が、10,0
    00〜35,000Pa・sであることを特徴とする請
    求項6に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 シートモールディングコンパウンドを充
    填して、1〜3Mpaの圧力で成形することを特徴とす
    る請求項6又は請求項7に記載の繊維強化プラスチック
    成形体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007237736A (ja) * 2006-02-13 2007-09-20 Sk Kaken Co Ltd 化粧シートの製造方法
JP2013209496A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toto Ltd 人造大理石、浴槽、および人造大理石の製造方法
JP2014185279A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Toto Ltd 人造大理石、浴槽、および人造大理石の製造方法

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