JP2001120880A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP2001120880A
JP2001120880A JP30541099A JP30541099A JP2001120880A JP 2001120880 A JP2001120880 A JP 2001120880A JP 30541099 A JP30541099 A JP 30541099A JP 30541099 A JP30541099 A JP 30541099A JP 2001120880 A JP2001120880 A JP 2001120880A
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rotation
motor
rotation speed
rotating
spinning
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JP30541099A
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Shigemitsu Suzuki
重光 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱水時の消費電力を低減する。 【解決手段】 脱水時の回転槽を、最高定常回転速度域
で、モータにより加速して回転させる加速回転と、モー
タの通電を断って慣性により回転させる慣性回転とで交
互に繰り返す制御を行うことにより、脱水時の脱水用回
転体の回転を最高定常回転速度域に保ち、そのうちの慣
性回転により、モータの通電を断ってそれを行い得るか
ら、その分、消費電力を低減することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脱水時の脱水用回転
体の回転制御内容を改良した洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、洗濯機においては、洗濯用の
撹拌体と脱水用の回転槽とを共通のモータにより回転さ
せるものが、広く実用に供されている。これらの多く
は、モータに、一般に4極の誘導モータを採用し、これ
を、60〔Hz〕地域では1800〔rpm〕弱、50
〔Hz〕地域では1500〔rpm〕弱のほゞ一定の回
転速度で回転させて、ベルト減速機構により概ね1/2
〜1/3程度に減速し、この回転速度で脱水時に回転槽
を回転させている。
【0003】又、洗濯時には、上述のベルト減速機構に
より減速したモータの回転速度を、動力切換機構で連結
されたギヤ減速機構により更に1/4〜1/10に減速
し、この回転速度で撹拌体を回転させるようにしてい
る。更に、これらから発展したタイプとして、インバー
タ回路を搭載してモータの回転速度を変化させ得るよう
にしたものや、モータにブラシレス直流モータを採用し
て変速幅を広げたもの等も実用化されている。
【0004】このほか、機構の簡素化のため、上述のギ
ヤ減速機構を省いたものや、モータの回転負荷検知を行
うことにより洗濯物量の検知を行うもので、それの精度
向上のため、ベルト減速機構を省いたもの等も実用に供
されており、そして更に、ギヤ音の消音を狙って、撹拌
体と回転槽とをモータにより直接回転させるダイレクト
ドライブ構造のもの等も現れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】誘導モータは定周波駆
動した場合、ほゞ一定の回転速度で回転することから、
この回転速度域で最高効率を発揮するように、巻線を初
め各部の設計、製作がなされている。これに対して、洗
濯機における洗濯時の撹拌体の回転と脱水時の回転槽の
回転とでは、必要とされる回転速度及びトルクが大きく
異なる(洗濯時の撹拌体の回転は低回転・高トルク、脱
水時の回転槽の回転は高回転)ため、一般にはベルトあ
るいはギヤによる減速機構を設けてこれを補い、それぞ
れ効率の良い領域で回転させるようにしている。
【0006】しかしながら、脱水時の回転槽の回転は、
回転速度が高くなればなるほど大きな出力が必要とな
り、モータの消費電力も大きくなる。これは、インバー
タ回路を搭載したものや、モータにブラシレス直流モー
タを採用したものなど、モータの回転速度を変化させ得
るものでは顕著で、すなわち、それらのものでは、最適
回転速度以外の運転では効率が悪化するため、最高回転
速度域での消費電力は更に増大する傾向にある。
【0007】更に、洗濯時の撹拌体の回転と脱水時の回
転槽の回転とで使用するモータの回転速度域が大きく異
なるのに対し、ギヤ減速機構又はベルト減速機構を省い
たものでは、脱水時にモータの効率の悪い回転速度域ま
で使用せざるを得ないため、脱水時の消費電力は一層増
える。
【0008】中でも、ベルト減速機構を具えないもので
は、ギヤ減速機構だけで洗濯時に充分な減速をするとい
うことができず、その結果、洗濯回転速度重視のモータ
回転速度設定を行うため、脱水時には消費電力が大きく
ならざるを得ない。これは、洗濯だけでなく脱水も減速
せずに駆動するダイレクトドライブ構造のものでは、更
に顕著となる。
【0009】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、脱水時の消費電力を低減し
得る洗濯機を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗濯機においては、回転することによって
洗濯物の洗濯をする洗濯用回転体と、回転することによ
って洗濯物の脱水をする脱水用回転体と、これらの回転
体を回転させる共通のモータとを具備するものにおい
て、前記脱水時の脱水用回転体の回転を、最高定常回転
速度域で、前記モータにより加速して回転させる加速回
転と、モータの通電を断って慣性により回転させる慣性
回転とで交互に繰り返す制御を行うようにしたことを特
徴とする(請求項1の発明)。
【0011】このものによれば、脱水時の脱水用回転体
の回転を、加速回転と慣性回転との交互の繰り返しで最
高定常回転速度域に保ち、そのうちの慣性回転ではモー
タの通電を断ってそれを行い得るから、その分、消費電
力を低減することが可能となる。
【0012】この場合、上記脱水用回転体の回転の、最
高定常回転速度域での、加速回転と慣性回転との繰り返
しは、洗濯物の量が少ないときに行うと良く(請求項2
の発明)、このようにすることによって、モータの回転
負荷が小さくなり、加速回転に要する電力が大きくなら
ないため、消費電力の充分な低減が期待できるようにな
る。
【0013】又、インバータ回路を具え、このインバー
タ回路により、モータの回転速度を変化させることが可
能であると良い(請求項3の発明)。インバータ回路で
モータの回転速度を変化させ得るようにしたものでは、
モータを、特定の回転速度で最高効率を追求するより、
広い回転速度領域で、ある程度の効率が確保できるよう
に設計するため、前述のように全般に効率が良くなく、
従って、商用周波数を誘導モータに直接印加する方式に
比べ、上述の制御をすることによる消費電力低減効果が
大きくなる。
【0014】更に、脱水用回転体の回転の、最高定常回
転速度域での加速回転の加速度は、脱水立上がり時の加
速度より大とすると良い(請求項4の発明)。このもの
では、加速度を大きくしたことにより増える電力より、
加速期間を短くできることで電力の消費を少なくできる
ことの方が、消費電力の低減に効果を奏する。
【0015】モータはブラシレス直流モータであると良
い(請求項5の発明)。ブラシレス直流モータは、前述
のように全般に効率が良くないため、上述の制御をする
ことによる消費電力低減の効果が大きくなる。又、ブラ
シレス直流モータは、誘導モータに比して、原理上、回
転軸部の摩擦抵抗や回転槽の空気抵抗など、回転の損失
がゼロでも電流が流れるものであり、よって、上述の制
御をすることによる消費電力低減の効果が更に大きくな
る。
【0016】洗濯時のモータの回転速度と洗濯用回転体
の回転速度、及び脱水時のモータの回転速度と脱水用回
転体の回転速度は、それぞれ同一であると良い(請求項
6の発明)。このものでは、前述のように、洗濯時の洗
濯用回転体の回転と脱水時の脱水用回転体の回転とで使
用するモータの回転速度域が大きく異なるため、モータ
の効率の悪い回転速度域まで使用せざるを得ず、脱水時
の消費電力が一層増える傾向にあるだけに、上述の制御
をすることによる消費電力低減の効果が大きくなる。
【0017】モータの回転速度に対し、洗濯用回転体の
回転速度及び脱水用回転体の回転速度は同一の減速比で
減速されると良い(請求項7の発明)。このものでは、
脱水時にモータを効率の悪い回転速度域で使用せざるを
得ず、脱水時の消費電力が増える傾向にあるだけに、上
述の制御をすることによる消費電力低減の効果が大きく
なる。
【0018】モータの回転速度に対し、洗濯用回転体の
回転速度が減速され、脱水用回転体の回転速度が同一で
あっても良い(請求項8の発明)。このものでも、脱水
時にモータを効率の悪い回転速度域で使用せざるを得
ず、脱水時の消費電力が増える傾向にあるだけに、上述
の制御をすることによる消費電力低減の効果が大きくな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につ
き、図1ないし図3を参照して説明する。まず、図2に
は、洗濯機の全体構成を示しており、外箱1の内部に、
水槽2を複数組(1組のみ図示)のサスペンション3に
より弾性支持して配設している。水槽2の内部には、回
転槽4を回転可能に配設しており、この回転槽4は周側
部に多数の脱水孔5を有し、上縁部に例えば液体封入形
の回転バランサ6を有している。これにより、回転槽4
は、回転することによって洗濯物の脱水をする脱水用回
転体として機能するようになっており、詳細には、内部
に収容した洗濯物の水分を、回転による遠心力によっ
て、脱水孔5から振り切り排出するようになっている。
【0020】回転槽4の内部には、底部に撹拌体7を回
転可能に配設している。この撹拌体7は、上面に複数の
翼部7aを放射状になど有するもので、例えば時計回り
と反時計回りの正逆両方向に交互に回転されることによ
って、回転槽4内から水槽2内に貯留された洗濯水と共
に洗濯物を翼部7aにより撹拌し、該洗濯物の洗濯をす
るようになっている。従って、この撹拌体7は、回転す
ることによって洗濯物の洗濯をする洗濯用回転体として
機能するものである。
【0021】水槽2の外部下方には駆動機構8を配設し
ている。この駆動機構8は、この場合、例えば誘導モー
タから成るモータ9を駆動源として有しており、そのほ
かに、ベルト減速機構10、クラッチ11、ギヤ減速機
構12、ブレーキ機構13を有している。このうち、ベ
ルト減速機構10は、モータ9の回転動力を概ね1/2
〜1/3程度に減速するもので、駆動機構8は、その回
転速度で脱水時に回転槽4を回転させるようになってい
る。
【0022】又、クラッチ11は、ベルト減速機構10
で減速された回転動力の伝達先を回転槽4側から撹拌体
7側へと切換える動力切換機構たるもので、例えばスプ
リングクラッチ機構から成っている。更に、ギヤ減速機
構12は、クラッチ11で切換えられた回転動力を更に
1/4〜1/10に減速するもので、例えば遊星ギヤ機
構から成っており、駆動機構8は、その回転速度で撹拌
体7を回転させるようになっている。なお、ブレーキ機
構13は、主として回転槽4に回転制止力を及ぼすもの
で、例えばバンドブレーキ機構から成っている。
【0023】このほか、水槽2の外部下方には、回転槽
4内及び水槽2内から機外へ排水するための、排水弁1
4、排水ホース15等をも配設している。又、外箱1の
最上部にはトップカバー16を装着していて、このトッ
プカバー16には、中央部に、洗濯物出入口17を形成
すると共に、該出入口17を開閉する例えば2つ折りの
蓋18を枢設し、後部に、回転槽4内に給水するための
給水弁19を内設し、前部の上面に洗濯機の運転に係る
操作を行うための操作パネル20を、内部に洗濯機の運
転全般を制御する制御手段たる制御装置21を配設して
いる。
【0024】ここで、図1の(a)は上記制御装置21
による脱水時の回転槽4の回転制御内容を示しており、
脱水時の回転槽4の最高定常回転速度(定格上の最高回
転速度であって、且つ定常の回転速度をいう)は、この
場合、900〔rpm〕であり、その最高定常回転速度
域である800〜1000〔rpm〕の間(平均900
〔rpm〕)で、回転槽4の回転を、加速回転と慣性回
転とで交互に繰り返す制御を行うようにしている。
【0025】この場合、加速回転は、モータ9を通電作
動させて、回転槽4を該モータ9より加速して回転させ
るものであり、回転槽4の回転速度が1000〔rp
m〕に上昇するまで行う。これに対して、慣性回転はモ
ータ9の通電を断って、回転槽4を慣性により回転させ
るものであり、回転槽4の回転速度が800〔rpm〕
に下降するまで行う。
【0026】なお、回転槽4の回転速度は、この場合、
回転槽4の回転速度の変化と対応して変化するモータ9
の進相用コンデンサの端子電圧を電圧検知回路等の電圧
検知手段により検知することによって判定するようにし
ているが、それに代え、モータ9の回転速度を回転セン
サ等の回転検知手段により検知することによって判定す
るようにしても良いもので、それらの検知手段が回転槽
4の回転速度を検知する検知手段として機能する。
【0027】又、脱水は運転のコースの最終に行うばか
りでなく、洗濯の中でも、洗いの後や、その後のすすぎ
の中間などに行うものであり、そのすべてにおいて、も
しくは最終の脱水時のみ、あるいはそれを含む複数の脱
水時に、上述の制御を行うようにしている。
【0028】次に、上記構成のものの作用を述べる。ま
ず、図3には、駆動機構が本構成のものと同様である従
来のものの、脱水時の回転槽の回転制御内容を(a)に
示しており、これの定格負荷状態(回転槽に定格量の洗
濯物を収容した状態)でモータに流れる電流の値を
(b)に示し、無負荷状態(回転槽に洗濯物を収容しな
い状態)でモータに流れる電流の値を(c)に示してい
る。
【0029】従来のものの場合、回転槽を回転させ始め
てから、その回転速度が900〔rpm〕に達した後
は、それを維持するようになっており、従って、それが
最高定常回転速度となっている。この最高定常回転速度
に達した後のモータに流れる電流は、製品の実測値の例
で、定格負荷状態では1.6〔A〕、無負荷状態では
1.5〔A〕である。特に、誘導モータでは、原理的
に、回転負荷及び回転損失がなければ、モータの消費電
力は限りなくゼロに近付くはずであり、上述の定常回転
速度での電流は、回転損失の分を補っているのに相当す
る。
【0030】又、この例では、初期の約60秒間が脱水
の立上がり期間に相当するが、この領域では回転損失分
のほか、回転を加速するエネルギーが必要なため、電流
が大きくなる。更に、同じ加速となるように制御する
と、無負荷状態より、定格負荷状態の方が、中の洗濯物
やこれに含まれた水分の加速に要するエネルギーだけ、
電流が更に大きくなっている(定格負荷状態で最大4
〔A〕、無負荷状態で最大2〔A〕)。
【0031】さて、それに対し、図1には、本構成のも
のの、前記脱水時の回転槽4の回転制御内容での、定格
負荷状態でモータに流れる電流の値を(b)に示し、無
負荷状態でモータに流れる電流の値を(c)に示してい
る。この場合、脱水時の回転槽4の最高定常回転速度を
従来と同じ900〔rpm〕として、その最高定常回転
速度域である800〜1000〔rpm〕の間で、回転
槽4の回転を、加速回転と慣性回転とで交互に繰り返す
制御を行うようにしており、製品の実測値の例で、立上
がりと同じ加速をした加速回転期間が約13秒、慣性回
転期間が約15秒という値となった。
【0032】その通電率は、13/(13+15)であ
り、これに各加速回転時の平均電流値を乗ずると、最高
定常回転速度域での平均電流が算出される。無負荷状態
では、各加速回転時の平均電流は1.9〔A〕であり、
これから、最高定常回転速度域での平均電流は、1.9
×13/28で、約0.9〔A〕となり、従来の1.5
〔A〕に比し、消費電力を約2/3に低減することがで
きる。
【0033】これは、無負荷状態の場合、加速時の電流
が少なくて済むからであり、一方、定格負荷状態では、
加速に要する電流が大きいため、各加速回転時の平均電
流は3.8〔A〕である。これにより、最高定常回転速
度域での平均電流は、3.8×13/28で、約1.8
〔A〕となり、従来の1.6〔A〕に比して、消費電力
は増加してしまった。これに対しては、回転軸部の摩擦
抵抗や回転槽の空気抵抗を減らすなど、回転の損失を少
なくしたり、慣性回転期間を延ばす等の改善をするか、
あるいは定格容量の設定を変える等の処置をすること
で、消費電力を低減できるようになる。
【0034】又、回転槽4の回転の、最高定常回転速度
域での、加速回転と慣性回転とを繰り返す制御を、洗濯
物の量が少ないときに行うようにしても良い。このよう
にすれば、モータ9の回転負荷が小さくなり、加速回転
に要する電力が大きくならないため、消費電力の充分な
低減が期待できるようになる。
【0035】なお、このときには、洗濯物の量を、モー
タ9の回転負荷量を負荷量検知手段で検知したり、ある
いは脱水の立上がり度の変化を検知回路等の検知手段で
検知したりして、判定し、その判定結果から、洗濯物の
量が少ないときにのみ、上記回転槽4の回転の、最高定
常回転速度域での、加速回転と慣性回転とを繰り返す制
御を行うようにすれば良い。従って、この場合、上記各
検知手段は洗濯物量検知手段として機能する。
【0036】以上に対して、図4ないし図6及び図8は
本発明の第2、第3実施例を示すもので、それぞれ、第
1実施例と同一もしくは同様の部分には同一の符号を付
して説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。
【0037】[第2実施例]図4ないし図6に示す第2
実施例においては、回転槽31に、上部にのみ脱水孔3
2を有するものを使用し、これを、前述の回転槽4に代
えて、水槽2の内部に回転可能に配設している。又、こ
の回転槽4の内周部には、一部のみ図示したがほゞ全域
に脱水孔33を多数有する内バスケット34を、わずか
な隙間を隔てて配設し一体化している。
【0038】これにより、回転槽31は、回転すること
によって洗濯物の脱水をする脱水用回転体として機能す
るようになっており、詳細には、内部に収容した洗濯物
の水分を、回転による遠心力によって、内バスケット3
4の脱水孔33から、該内バスケット34と回転槽31
との間の隙間を通して、更に回転槽31の脱水孔32か
ら振り切り排出するようになっている。
【0039】又、このものの場合、水槽2の外部下方に
は、前述の駆動機構8に代えて、駆動機構35を配設し
ている。この駆動機構35は、ブラシレス直流モータか
ら成るモータ36を駆動源としており、更に、このモー
タ36は、ロータ36aがステータ36bの外側に位置
するアウターロータ形で、ロータ36aに結合した回転
軸36cに撹拌体7を直に取付けている。そして、回転
軸36cを囲繞した中空軸37には回転槽31を直に取
付けており、この中空軸37にこれとロータ36aとを
接離する例えば切換レバー式のクラッチ38を設けてい
る。
【0040】従って、この場合、撹拌体7及び回転槽3
1はモータ36により直接回転駆動(ダイレクトドライ
ブ)されるようになっており、このモータ36と撹拌体
7及び回転槽31との間には、動力切換機構たるクラッ
チ38が存在する以外、減速機構は存在しておらず、洗
濯時のモータ36の回転速度と撹拌体7の回転速度、及
び脱水時のモータ36の回転速度と回転槽31の回転速
度は、それぞれ同一となっている。
【0041】図5には、制御装置21中に具えたマイク
ロコンピュータ(以下、マイコンと称す)39を示して
おり、このマイコン39は、詳しくは図示しないが、C
PU、ROM、RAM等から構成しており、洗濯機の運
転全般を制御するための制御プログラムを上記ROMに
記憶している。
【0042】マイコン39には、モータ36の回転を検
知するように設けた回転センサ40から出力される回転
検知信号が入力されるようにしており、その入力に基づ
いて、マイコン39はインバータ回路41を介してモー
タ36を指令速度で回転させるようにしている。
【0043】又、マイコン39には、操作パネル20に
存する各種操作スイッチから成る操作スイッチ部42か
ら各種スイッチ信号が入力されると共に、蓋18の開閉
を検知するように設けた蓋スイッチ43から蓋開閉検知
信号が入力され、更に、水槽2内の水位を検知するよう
に設けた水位センサ44から出力される水位検知信号が
入力されるようにしている。
【0044】そして、それらの入力並びに前記ROMに
記憶した制御プログラムに基づいてマイコン39は、上
記インバータ回路41を介してモータ36を駆動制御す
ると共に、駆動回路45を介して前記クラッチ38、給
水弁19、排水弁14を駆動制御し、更に、操作パネル
20に設けた表示部46、並びに終了報知用及び異常報
知用のブザー47を駆動制御するように構成している。
【0045】マイコン39には又、リセット発生回路4
8から出力されるリセット信号が入力されるようにして
いる。リセット発生回路48は、電源が投入された時
に、リセット信号を出力するものである。
【0046】更に、これらに対しては、直流電源形成回
路49及び電子回路電源形成回路50を設けている。直
流電源形成回路49は、商用交流電源51からの交流電
源を、モータ36を駆動するインバータ回路41用の直
流電源に変換する回路である。電子回路電源形成回路5
0は、直流電源形成回路49で形成した直流電源から電
子回路用の直流電源を生成する回路である。マイコン3
9及びリセット発生回路48は、上記電子回路電源形成
回路50から駆動電源を得ている。そして、このもので
も、脱水時の回転槽4の回転制御は、図6の(a)に示
すように、第1実施例同様に行うようにしている。
【0047】これに対して、図7には、駆動機構が本構
成のものと同様である従来のものの、脱水時の回転槽の
回転制御内容を(a)に示しており、これの定格負荷状
態でモータに流れる電流の値を(b)に示し、無負荷状
態でモータに流れる電流の値を(c)に示している。
【0048】このものでも、回転槽を回転させ始めてか
ら、その回転速度が900〔rpm〕に達した後は、そ
れを維持するようになっており、従って、それが最高定
常回転速度となっている。この最高定常回転速度に達し
た後のモータに流れる電流は、製品の実測値の例で、定
格負荷状態では4〔A〕、無負荷状態でも4〔A〕であ
り、いずれも、減速機構を有するものに比して大きくな
る傾向にある。これは、洗濯時の撹拌体7の回転と脱水
時の回転槽31の回転とで使用するモータの回転速度域
が大きく異なるのに対し、減速機構を有しないため、脱
水時にはモータを効率の悪い回転速度域まで使用せざる
を得ず、脱水時の消費電力が一層増えるからである。
【0049】更に、この場合には、ブラシレス直流モー
タから成るモータ36に、インバータ回路41によって
かなり高い周波数及び進み角で駆動電圧を印加している
ため、エネルギーは回転損失を補うばかりでなく、高回
転域ではインバータ回路41とモータ36部とでかなり
の電力を浪費しており、結果、例えば無負荷状態では、
最高定常回転速度域と立上がり加速時とで、電流消費量
に大差はない。又、定格負荷状態時の場合を見ても、最
高定常回転速度域と立上がり加速時との電流の差は、比
率でみて、先の図3の(b)ほどの違いはない(立上が
り加速時の電流は、定格負荷状態で最大5〔A〕、無負
荷状態で最大4.2〔A〕であった)。
【0050】さて、それに対し、図6には、本構成のも
のの、前記脱水時の回転槽31の回転制御内容での、定
格負荷状態でモータに流れる電流の値を(b)に示し、
無負荷状態でモータに流れる電流の値を(c)に示して
いる。この場合、第1実施例同様に、脱水時の回転槽3
1の最高定常回転速度を従来と同じ900〔rpm〕と
して、その最高定常回転速度域である800〜1000
〔rpm〕の間で、回転槽4の回転を、加速回転と慣性
回転とで交互に繰り返す制御を行うようにしており、製
品の実測値の例で、立上がりと同じ加速をした加速回転
期間が約13秒、慣性回転期間が約15秒という値とな
った。
【0051】その通電率は、前述同様に13/(13+
15)であり、これに各加速回転時の平均電流値を乗ず
ると、最高定常回転速度域での平均電流が算出される。
この場合、無負荷状態では、各加速回転時の平均電流は
4.0〔A〕である。これにより、最高定常回転速度域
での平均電流は、4.0×13/28で、約1.9
〔A〕となり、従来の4〔A〕に比し、消費電力を1/
2以下に低減することができる。
【0052】又、定格負荷状態では、各加速回転時の平
均電流は4.8〔A〕である。これにより、最高定常回
転速度域での平均電流は、4.8×13/28で、約
2.2〔A〕となり、従来の4〔A〕に比して、消費電
力を1/2近くに低減することができる。すなわち、本
構成による上述の制御を行えば、定格負荷時でも無負荷
時でも、消費電力量を低減する効果が大きい。
【0053】なお、撹拌体7及び回転槽31をモータ3
6により直接回転駆動(ダイレクトドライブ)するもの
でなくても、インバータ回路41により、モータの回転
速度を変化させ得るようにしたものでは、モータを、特
定の回転速度で最高効率を追求するより、広い回転速度
領域である程度の効率が確保できるように設計するた
め、前述のように全般に効率が良くなく、従って、商用
周波数を誘導モータに直接印加する方式に比べ、上述の
制御をすることによる消費電力低減効果が大きくなる。
【0054】又、ブラシレス直流モータも、同様に全般
に効率が良くないため、上述の制御をすることによる消
費電力低減の効果が大きくなる。又、ブラシレス直流モ
ータは、誘導モータに比して、原理上、回転軸部の摩擦
抵抗や回転槽の空気抵抗など、回転の損失がゼロでも電
流が流れるものであり、よって、上述の制御をすること
による消費電力低減の効果が更に大きくなる。
【0055】更に、撹拌体7及び回転槽31をモータ3
6により直接回転駆動するものの場合、洗濯時のモータ
36の回転速度と撹拌体7の回転速度、及び脱水時のモ
ータ36の回転速度と回転槽31の回転速度は、それぞ
れ同一である。このものでは、前述のように、洗濯時の
撹拌体7の回転と脱水時の回転槽31の回転とで使用す
るモータ36の回転速度域が大きく異なるため、モータ
36の効率の悪い回転速度域まで使用せざるを得ず、脱
水時の消費電力が一層増える傾向にあるだけに、上述の
制御をすることによる消費電力低減の効果が大きくな
る。
【0056】この場合、モータの回転速度と撹拌体7の
回転速度及び回転槽31の回転速度とが同一となるもの
は、撹拌体7及び回転槽31をモータ36により直接回
転駆動するものに限られず、モータとそれら撹拌体7及
び回転槽31との間にベルト方式やギヤ方式等の伝動機
構を有するが、それらがモータの回転速度を減速せずに
撹拌体7及び回転槽4に伝達するものであっても良い。
【0057】一方、モータと撹拌体7及び回転槽31
(4)との間にベルト減速機構8のみ存する(ギヤ減速
機構12が存しない)ものは、モータの回転速度に対
し、撹拌体7の回転速度及び回転槽31の回転速度は同
一の減速比で減速されることになる。このものでは、脱
水時にモータを効率の悪い回転速度域で使用せざるを得
ず、脱水時の消費電力が増える傾向にあるだけに、上述
の制御をすることによる消費電力低減の効果が大きくな
る。
【0058】又、モータと撹拌体7及び回転槽31
(4)との間にギヤ減速機構12のみ存する(ベルト減
速機構8が存しない)ものは、モータの回転速度に対
し、撹拌体7の回転速度が減速され、回転槽31の回転
速度が同一のものとなる。このものでも、脱水時にモー
タを効率の悪い回転速度域で使用せざるを得ず、脱水時
の消費電力が増える傾向にあるだけに、上述の制御をす
ることによる消費電力低減の効果が大きくなる。
【0059】[第3実施例]図8に示す第3実施例にお
いては、上述のインバータ回路41により、モータの回
転速度を変化させ得るようにしたものにおいて、回転槽
31(4)の回転の、最高定常回転速度域での加速回転
の加速度を、脱水立上がり時の加速度より大としてい
る。このものでは、加速度を大きくしたことにより、加
速回転時の平均電流が、定格負荷状態時で5.7
〔A〕、無負荷状態時で4.8〔A〕と増えるが、80
0〔rpm〕から1000〔rpm〕に達するまでの加
速期間を前述のものの13秒から7秒に短縮できる。
【0060】よって、この場合、最高定常回転速度域で
の平均電流は、定格負荷状態では、5.7×7/22
で、約1.8〔A〕となり、従来の4〔A〕に比し、消
費電力を1/2以下に低減することができる。又、無負
荷状態では、4.8×7/22で、約1.5〔A〕とな
り、従来の4〔A〕に比し、消費電力を1/3近くに低
減することができるものであり、消費電力の一層の低減
ができる。
【0061】なお、本発明は、上述の、回転槽が縦軸状
態で回転される洗濯機には限られず、回転槽(ドラム)
が横軸状態あるいは斜め軸状態で回転される洗濯機にも
適用できるもので、このものの場合、撹拌体がなく、ド
ラムがその回転により洗濯をし、脱水をするから、この
ドラムが洗濯用回転体として機能すると共に脱水用回転
体としても機能する。
【0062】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおりのもので、
下記の効果を奏する。請求項1の洗濯機によれば、脱水
時の脱水用回転体の回転を、加速回転と慣性回転との交
互の繰り返しで最高定常回転速度域に保ち、そのうちの
慣性回転によりモータの通電を断ってそれを行い得るか
ら、その分、消費電力を低減することができる。
【0063】請求項2の洗濯機によれば、脱水時の脱水
用回転体の回転を、加速回転と慣性回転との交互の繰り
返しで最高定常回転速度域に保つときの、加速回転時に
モータの回転負荷が小さくなり、加速回転に要する電力
が大きくならないため、消費電力の低減がより確実にで
きる。請求項3の洗濯機によれば、脱水用回転体を回転
させるにつき、全般に効率が良くないものにあって、そ
の消費電力の低減ができる。
【0064】請求項4の洗濯機によれば、加速期間を短
くできることで、消費電力の一層の低減ができる。請求
項5の洗濯機によっても、脱水用回転体を回転させるに
つき、全般に効率が良くないものにあって、その消費電
力の低減ができる。
【0065】請求項6の洗濯機によれば、脱水時の消費
電力が増える傾向にあるものにおいての、消費電力の低
減ができる。請求項7及び8の洗濯機によっても、脱水
時の消費電力が増える傾向にあるものにおいての、消費
電力の低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す、制御内容と電流値
の変化を表した図
【図2】全体の縦断側面図
【図3】従来のものの図1相当図
【図4】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図5】電気的構成のブロック図
【図6】図1相当図
【図7】異なる従来のものの図1相当図
【図8】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【符号の説明】
4は回転槽(脱水用回転体)、7は撹拌体(洗濯用回転
体)、9はモータ、10はベルト減速機構、12はギヤ
減速機構、21は制御装置、31は回転槽(脱水用回転
体)、36はモータ、41はインバータ回路を示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転することによって洗濯物の洗濯をす
    る洗濯用回転体と、 回転することによって洗濯物の脱水をする脱水用回転体
    と、 これらの回転体を回転させる共通のモータとを具備する
    ものにおいて、 前記脱水時の脱水用回転体の回転を、最高定常回転速度
    域で、前記モータにより加速して回転させる加速回転
    と、モータの通電を断って慣性により回転させる慣性回
    転とで交互に繰り返す制御を行うようにしたことを特徴
    とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 脱水用回転体の回転の、最高定常回転速
    度域での、加速回転と慣性回転との繰り返しを、洗濯物
    の量が少ないときに行うことを特徴とする請求項1記載
    の洗濯機。
  3. 【請求項3】 インバータ回路を具え、このインバータ
    回路により、モータの回転速度を変化させることが可能
    であることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 脱水用回転体の回転の、最高定常回転速
    度域での加速回転の加速度を、脱水立上がり時の加速度
    より大としたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  5. 【請求項5】 モータがブラシレス直流モータであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  6. 【請求項6】 洗濯時のモータの回転速度と洗濯用回転
    体の回転速度、及び脱水時のモータの回転速度と脱水用
    回転体の回転速度とが、それぞれ同一であることを特徴
    とする請求項1記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 モータの回転速度に対し、洗濯用回転体
    の回転速度及び脱水用回転体の回転速度が同一の減速比
    で減速されることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 モータの回転速度に対し、洗濯用回転体
    の回転速度が減速され、脱水用回転体の回転速度が同一
    であることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100891912B1 (ko) 2007-09-04 2009-04-08 엘지전자 주식회사 세탁물 처리장치의 제어방법.
US9935523B2 (en) 2014-03-18 2018-04-03 Mitsubishi Electric Corporation Mechanical device
JP2020054628A (ja) * 2018-10-02 2020-04-09 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. 洗濯機

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