JP2001119980A - モータ - Google Patents

モータ

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JP2001119980A
JP2001119980A JP29740199A JP29740199A JP2001119980A JP 2001119980 A JP2001119980 A JP 2001119980A JP 29740199 A JP29740199 A JP 29740199A JP 29740199 A JP29740199 A JP 29740199A JP 2001119980 A JP2001119980 A JP 2001119980A
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Japan
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current
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power
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transistor
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JP29740199A
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English (en)
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Masaaki Ochi
正明 越智
Makoto Goto
誠 後藤
Hideaki Mori
英明 森
Minoru Miyake
稔 三宅
Tomoji Yokouchi
朋治 横内
Hideki Nishino
英樹 西野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数相のコイルへの電流路を電子的に切り替
えるモータにおいて、コイルへ供給する駆動電流を滑ら
かにし、かつ電力損失・発熱を低減すること。 【解決手段】 Q相のモータにおいて、360/Q度よ
りも大きなP度の通電幅を有する第1のパワー増幅器
5,6,7と第2の増幅器8,9,10と、前記パワー
増幅器の通電制御手段とを具備し、前記通電制御手段は
前記P度の通電区間のうち通電開始からP/2度未満の
第1の区間と通電終了までのP/2度未満の第2の区間
だけスロープ形成信号を出力し、スロープ形成信号が出
力されない第3の区間はスロープ形成信号の最大値以下
の信号を出力するスロープ形成信号作成手段16と、前
記第3の区間を含みP度未満の区間だけ出力されるフル
オン指令信号を得る作成手段19と有して構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数相のコイル負
荷に供給する電流を複数個のトランジスタにより電子的
に切り替えて供給するモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図15は従来のモータの構成を示す回路
構成図である。図15を用いて従来ののモータの動作に
ついて簡単に説明する。ロータ501は永久磁石による
磁界部を有し、ロータ501の回転に応動して、位置検
出器505は2組の3相の電圧信号L1,L2,L3と
L4,L5,L6を発生する。第1の分配器506は3
相の電圧信号L1,L2,L3に応動した3相の下側通
電制御信号UL1,UL2,UL3を形成し、下側のN
PN型パワートランジスタ508,509,510の通
電を制御する。第2の分配器507は電圧信号L4,L
5,L6に応動した3相の上側通電制御信号UH1,U
H2,UH3を形成し、上側のPNP型パワートランジ
スタ511,512,513の通電を制御する。このよ
うに、下側のNPN型パワートランジスタ508,50
9,510と上側のPNP型パワートランジスタ51
1,512,513の通電を制御することにより、3相
のコイル502,503,504への電流路の開閉制御
を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来のモータにおいては下記のような
各種の問題があった。従来のモータにおいて、回転部分
の発生する振動を低減させるために、NPN型パワート
ランジスタ508,509,510及びPNP型パワー
トランジスタ511,512,513は、そのエミッタ
−コレクタ間の電圧をアナログ的に制御して、コイル5
02,503,504に滑らかな駆動電流を供給するよ
う構成されていた。しかしながら、各パワートランジス
タの残留電圧が大きく、その残留電圧とコイルへの駆動
電流との積によって大きな電力損失・発熱が生じてい
た。この問題を解決する手段として、直流電源530の
正極端子側に降圧チョッパ回路を設けて、コイル50
2,503,504の駆動電流の大きさに応じて出力電
圧を可変制御することが行われていた。しかしながら、
コイル502,503,504の駆動電流が滑らかであ
るかぎりパワートランジスタの残留電圧は大きく、電力
損失を削減するには限界があった。
【0004】また、電力損失を低減する別の手段として
は、パワートランジスタをオン・オフ制御するスイッチ
ング制御方法もある。しかし、このスイッチング制御方
法は駆動電流が滑らかでなくなり、モータの駆動におい
て問題があった。さらに、コイル502,503,50
4に供給する駆動電流を簡単な構成で滑らかにする方法
はなく、滑らかな駆動電流を実現しようとすれば別の特
別な手段が必要であり、製造コストが高くなるという問
題があった。本発明の目的は、上記の問題を解決し、パ
ワートランジスタによってコイルの駆動電流を滑らかに
供給しながら、且つ電力損失を低減できるモータを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るモータは、
移動体と、複数相のコイルと、電力供給源となる直流電
源手段と、前記直流電源手段の一方の電極端子側と前記
コイルとの電流路を形成する第1のパワートランジスタ
をそれぞれが有するQ個(Qは3以上の整数)の第1の
パワー増幅手段と、前記直流電源手段の他方の電極端子
側と前記コイルとの電流路を形成する第2のパワートラ
ンジスタをそれぞれが有するQ個の第2のパワー増幅手
段と、前記第1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増
幅手段の通電を制御する通電制御手段とを具備し、前記
Q個の第1のパワー増幅手段と前記Q個の第2のパワー
増幅手段の一方もしくは両方が、それぞれ電気角で36
0/Q度よりも大きなP度の通電幅を有し、前記通電制
御手段が、前記P度の通電区間のうち通電開始からP/
2度未満の第1の区間と通電終了までのP/2度未満の
第2の区間だけスロープ形成信号を出力し、スロープ形
成信号が出力されない第3の区間はスロープ形成信号の
最大値以下の信号を出力する波形形成信号作成手段と、
前記第3の区間を含みP度未満の区間だけ出力されるフ
ルオン指令信号を得るフルオン指令信号作成手段と、前
記スロープ形成信号と前記フルオン指令信号の両者に応
動して、少なくとも1個の前記第1のパワー増幅手段も
しくは前記第2のパワー増幅手段の通電を制御する駆動
指令手段とを具備している。
【0006】このように構成した本発明のモータは、パ
ワー増幅手段のパワー部カレントミラー回路がオン・オ
フのスイッチング動作を行っているので、パワートラン
ジスタの電力損失を極めて小さくすることが可能であ
る。また、本発明のモータは、スロープ形成信号を滑ら
かに変化させることにより、コイルへの駆動電流を滑ら
かに変化させることが可能である。その結果、本発明に
よれば、電流路の切り替えに伴う駆動電流の脈動が大幅
に小さくなり、振動の小さい高性能なモータを実現でき
る。さらに、本発明によれば、スロープ形成信号の出力
区間を限定することにより、パワー増幅手段の駆動電流
を少なくできるためモータの電力効率が向上する。
【0007】他の観点による発明のモータは、移動体
と、複数相のコイルと、電力供給源となる直流電源手段
と、前記直流電源手段の一方の電極端子側と前記コイル
との電流路を形成する第1のパワートランジスタをそれ
ぞれが有するQ個(Qは3以上の整数)の第1のパワー
増幅手段と、前記直流電源手段の他方の電極端子側と前
記コイルとの電流路を形成する第2のパワートランジス
タをそれぞれが有するQ個の第2のパワー増幅手段と、
前記第1のパワー増幅手段と前記第2のパワー増幅手段
の通電を制御する通電制御手段とを具備し、前記Q個の
第1のパワー増幅手段と前記Q個の第2のパワー増幅手
段の一方もしくは両方が、電流増幅動作と前記パワート
ランジスタのフルオン動作とを選択動作する機能を有
し、前記通電制御手段が、電気角で360/Q度よりも
大きなP度の通電幅を有するスロープ形成信号を作り出
す波形形成信号作成手段と、前記第1のパワー増幅手段
と前記第2のパワー増幅手段の一方もしくは両方に対し
て前記P度の通電区間のうち通電開始からP/2度未満
の第1の区間と通電終了までのP/2度未満の第2の区
間で電流増幅動作させ、前記P度のうち前記第1の区間
の前記第2の区間を除く第3の区間で前記パワートラン
ジスタをフルオン動作をさせる動作選択信号を作り出す
動作選択信号作成手段と、前記スロープ形成信号と前記
動作選択信号の両者に応動して、少なくとも1個の前記
第1のパワー増幅手段もしくは前記第2のパワー増幅手
段の通電を制御する駆動指令手段とを具備している。
【0008】このように構成した本発明のモータは、パ
ワー増幅手段のパワー部カレントミラー回路がオン・オ
フのスイッチング動作を行っているので、パワートラン
ジスタの電力損失を極めて小さくすることが可能であ
る。また、本発明のモータは、波形形成信号を滑らかに
変化させることにより、コイルへの駆動電流を滑らかに
変化させることが可能である。その結果、本発明によれ
ば、電流路の切り替えに伴う駆動電流の脈動が大幅に小
さくなり、振動の小さい高性能なモータを実現できる。
また、本発明によれば、動作選択信号作成器によりパワ
ー増幅手段の電流増幅動作を必要な部分だけにすること
により、モータの電力効率が向上する。本発明に係るモ
ータ構成や動作については、後述する発明の実施の形態
の欄において詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るモータの好ま
しい実施の形態について添付の図面を参照しながら説明
する。
【0010】《実施の形態1》本発明に係る実施の形態
1のモータについて図1から図11を参照して説明す
る。図1は実施の形態1のモータの全体構成を示す回路
構成図である。移動体1は、例えば、永久磁石の発生磁
束により複数極の界磁磁束を発生する界磁部を取り付け
たロータである。3相コイル2,3,4は、固定体であ
るステータに配置され、移動体1との相対関係に関し
て、電気的に120度相当ずらされて配置されている。
3相コイル2,3,4は3相の駆動電流I1,I2,I
3により3相の磁束を発生し、移動体1との相互作用に
よって駆動力を発生し、移動体1に駆動力を与える。
【0011】電力供給源である直流電源30は、負極端
子側(−)をアース電位にされ、正極端子側(+)に所
要の直流電圧Vccを供給している。直流電源30の負
極端子側には、電流検出器11を介して、3個の第1の
パワー増幅手段である第1のパワー増幅器5,6,7の
各駆動電流流出端子5b,6b,7bが共通接続されて
いる。第1のパワー増幅器5,6,7の各駆動電流流入
端子5a,6a,7aはそれぞれコイル2,3,4の電
力供給端子側に接続されている。直流電源30の正極端
子側(+)には、3個の第2のパワー増幅手段である第
2のパワー増幅器8,9,10の各駆動電流流入端子8
a,9a,10aが共通接続されている。第2のパワー
増幅器8,9,10の駆動電流流出端子8b,9b,1
0bはそれぞれコイル2,3,4の電力供給端子に接続
されている。
【0012】[第1のパワー増幅器5,6,7と第2の
パワー増幅器8,9,10の構成]図2は第1のパワー
増幅器5,6,7と第2のパワー増幅器8,9,10の
具体的な構成を示す回路図である。図2に示すように、
第1のパワー増幅器5,6,7におけるパワー増幅器5
は、第1のNMOS型パワートランジスタ101と、こ
の第1のNMOS型パワートランジスタ101に逆接続
された第1のパワーダイオード101dと、NMOS型
トランジスタ102と、抵抗103と、抵抗104とを
有して構成されている。第1のNMOS型パワートラン
ジスタ101の電流流出端子と、第1のパワーダイオー
ド101dの電流流入端子と、NMOS型トランジスタ
102の電流流出端子とが共通接続されて、パワー増幅
器5の駆動電流流出端子5bが形成されている。第1の
NMOS型パワートランジスタ101の電流流入端子と
第1のパワーダイオード101dの電流流出端子とが接
続され、パワー増幅器5の駆動電流流入端子5aが形成
されている。
【0013】第1のNMOS型パワートランジスタ10
1の通電制御端子とNMOS型トランジスタ102の通
電制御端子と抵抗104の一方の端子が共通接続され、
電位スイッチ信号入力端子5cが形成されている。抵抗
104の他方の端子と抵抗103の一方の端子が接続さ
れ、電流増幅入力端子5dが形成されている。このよう
に、第1のNMOS型パワートランジスタ101と、N
MOS型トランジスタ102と、抵抗103と、抵抗1
04とにより第1のNMOS型パワー部カレントミラー
回路が構成されている。この第1のNMOS型パワー部
カレントミラー回路の動作については後述する。なお、
第1のNMOS型パワートランジスタ101とNMOS
型トランジスタ102のチップ面積比は200倍として
いる。
【0014】第1のパワー増幅器5,6,7における他
のパワー増幅器6,7は、前述のパワー増幅器5と実質
的に同様に構成されている。すなわち、パワー増幅器6
は第1のNMOS型パワートランジスタ105と、この
第1のNMOS型パワートランジスタ105に逆接続さ
れた第1のパワーダイオード105dと、NMOS型ト
ランジスタ106と、抵抗107と、抵抗108とを有
して構成されている。同様に、パワー増幅器7は第1の
NMOS型パワートランジスタ109と、この第1のN
MOS型パワートランジスタ109に逆接続された第1
のパワーダイオード109dと、NMOS型トランジス
タ110と、抵抗111と、抵抗112とを有して構成
されている。
【0015】第2のパワー増幅器8,9,10における
パワー増幅器8は第2のNMOS型パワートランジスタ
113と、この第2のNMOS型パワートランジスタ1
13に逆接続された第2のパワーダイオード113d
と、NMOS型トランジスタ114と、抵抗115と、
抵抗116とを有して構成されている。第2のNMOS
型パワートランジスタ113の電流流出端子と、第2の
パワーダイオード113dの電流流入端子と、NMOS
型トランジスタ114の電流流出端子とが共通接続さ
れ、パワー増幅器8の駆動電流流出端子8bが形成され
ている。第2のNMOS型パワートランジスタ113の
電流流入端子と第2のパワーダイオード113dの電流
流出端子とが接続され、パワー増幅器8の駆動電流流入
端子8aが形成されている。
【0016】第2のNMOS型パワートランジスタ11
3の通電制御端子とNMOS型トランジスタ114の通
電制御端子と抵抗116の一方の端子とが共通接続され
て、電位スイッチ信号入力端子8cが形成されている。
抵抗116の他方の端子と抵抗115の一方の端子が接
続され、電流増幅入力端子8dが形成されている。この
ように、第2のNMOS型パワートランジスタ113
と、NMOS型トランジスタ114と、抵抗115と、
抵抗116とにより第2のNMOS型パワー部カレント
ミラー回路が構成されている。この第2のNMOS型パ
ワー部カレントミラー回路の動作については後述する。
なお、第2のNMOS型パワートランジスタ113とN
MOS型トランジスタ114のチップ面積比は200倍
としている。
【0017】第2のパワー増幅器8,9,10における
他のパワー増幅器9,10は、前述のパワー増幅器8と
実質的に同様に構成されている。すなわち、パワー増幅
器9は第2のNMOS型パワートランジスタ117と、
この第2のNMOS型パワートランジスタ117に逆接
続された第2のパワーダイオード117dと、NMOS
型トランジスタ118と、抵抗119と、抵抗120と
を有して構成されている。同様に、パワー増幅器10は
第2のNMOS型パワートランジスタ121と、この第
2のNMOS型パワートランジスタ121に逆接続され
た第2のパワーダイオード121dと、NMOS型トラ
ンジスタ122と、抵抗123と、抵抗124とを有し
て構成されている。
【0018】図1と図2に示した第1のパワー増幅器
5,6,7における各パワー部カレントミラー回路は、
第1のパワー増幅器5,6,7の各電流増幅入力端子5
d,6d,7dへ入力された入力信号P1a,P2a,
P3aを電流増幅する。また、第1のパワー増幅器5,
6,7における各電位スイッチ信号入力端子5c,6
c,7cへの入力信号T01,T02,T03が高電位
状態であるとき、それぞれの第1のNMOS型パワート
ランジスタ101,105,109はフルオン状態とな
る。ここで、NMOS型トランジスタのフルオン状態と
は、低動作電圧の飽和状態であり、電流流入端子5a,
6a,7a側と電流流出端子5b,6b,7b側が抵抗
性の電圧降下を生じる状態である(以下同様)。
【0019】図1において、スイッチング制御器12は
制御パルス作成器50を介して制御パルス信号Y1,Y
2,Y3,Y4,Y5,Y6を出力する。この制御パル
ス信号Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6は、第1の
パワー増幅器5,6,7の第1のNMOS型パワートラ
ンジスタ101,105,109をオン・オフ制御し
て、第1のパワー増幅器5,6,7を高周波スイッチン
グ動作させる。このように、第1のパワー増幅器5,
6,7は、コイル2,3,4の各電力供給端子への駆動
電圧を高周波スイッチングして供給し、コイル2,3,
4への3相の駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を
供給する。
【0020】図1と図2に示した第2のパワー増幅器
8,9,10における各パワー部カレントミラー回路
は、第2のパワー増幅器8,9,10の各電流増幅入力
端子8d,9d,10dへ入力された入力信号Q1,Q
2,Q3を電流増幅する。また、第2のパワー増幅器
8,9,10の各電位スイッチ信号入力端子8c,9
c,10cへの入力信号T11,T12,T13が高電
位状態であるとき、第2のNMOS型パワートランジス
タはフルオン状態となる。このように第2のパワー増幅
器8,9,10は、コイル2,3,4への3相の駆動電
流I1,I2,I3の正極側電流を供給する。
【0021】以上のように、実施の形態1において、第
1のパワー増幅器5,6,7は、直流電源30の負極端
子側とコイル2,3,4の各電力供給端子側とを並列的
に接続し、直流電源30の負極端子側からコイル2,
3,4への電流路を電子的に切り替えている。同様に、
第2のパワー増幅器8,9,10は、直流電源30の正
極端子側とコイル2,3,4の各電力供給端子側とを並
列的に接続し、直流電源30の正極端子側からコイル
2,3,4への電流路を電子的に切り替えている。
【0022】[電流供給器14の構成]図1において、
指令器13から出力される指令信号Adは、電流供給器
14とスイッチング制御器12に入力される。指令器1
3は、例えば移動体1の回転移動速度を検出し、検出さ
れた速度を所定値に制御する速度制御回路によって構成
されている。電流供給器14は、指令信号Adに応動す
る第1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号C2を
出力する。図3は電流供給器14の具体的な構成を示す
回路図である。電圧電流変換回路136は、指令信号A
dに比例した変換電流信号Bjを出力する。変換電流信
号Bjは、トランジスタ131,132,133による
カレントミラー回路に供給され、トランジスタ132,
133のコレクタ側に変換電流信号Bjに比例した電流
信号を作り出す。トランジスタ133のコレクタ電流は
第2の供給電流信号C2(負極性の電流信号)として出
力される。トランジスタ132のコレクタ電流は、トラ
ンジスタ134,135によるカレントミラー回路に供
給され、このカレントミラー回路を制御する。トランジ
スタ135のコレクタ電流は第1の供給電流信号C1
(正極性の電流信号)として出力される。これにより、
第1の供給電流信号C1と第2の供給電流信号C2は、
指令信号Adに比例した電流信号となる。
【0023】[切り替え作成器15の構成]図1におい
て、切り替え作成器15は、滑らかに変化する3相の切
り替え信号D1,D2,D3を出力する。図4は切り替
え作成器15の具体的な構成を示す回路図である。図4
に示す例では、切り替え作成器15が位置検出部140
と切り替え信号部141によって構成されている。位置
検出部140は、移動体1の発生磁束を検知する磁電変
換素子(例えばホール素子)からなる位置検出素子14
2,143,144を有して構成されている。位置検出
素子142,143,144は、それぞれ電気的に12
0度の位相差を有する。位置検出素子142,143,
144は、それぞれ移動体1の移動に伴って滑らかな正
弦波状に変化する2相の位置検出信号Ja1とJa2,
Jb1とJb2,及びJc1とJc2を出力する。ここ
で、Ja1とJa2は逆相の関係(電気的に180度の
位相差)にある。同様にJb1とJb2,Jc1とJc
2は逆相の関係にある。なお、逆相の信号は新たな相数
に数えない。このように、位置検出部140は電気的に
120度の位相差を有して正弦波状に変化する3相の位
置検出信号Ja1,Jb1,Jc1、及びJa2,Jb
2,Jc2を得ている。3相の位置検出信号Ja1,J
b1,Jc1はフルオン指令信号作成器19(図1)へ
出力される。
【0024】切り替え信号部141は、3相の位置検出
信号Ja1,Jb1,Jc1、及びJa2,Jb2,J
c2に応動して滑らかに変化する正弦波状の3相の切り
替え信号D1,D2,D3を作り出す。定電流源14
6,147,148,149,150,151は同じ電
流値を供給している。トランジスタ152,153は、
1相目の位置検出信号Ja1とJa2の差動電圧に応動
して定電流源146の電流をコレクタ側へ分流する。ト
ランジスタ153のコレクタ電流は、トランジスタ15
8,159からなるカレントミラー回路に供給される。
トランジスタ159のコレクタからは、トランジスタ1
53のコレクタ電流の2倍の電流が出力され、定電流源
147の電流と比較され両者の差電流が1相目の切り替
え信号D1として出力される。従って、切り替え信号D
1は、位置検出信号Ja1,Ja2に応動して滑らかに
変化し、電気角で180度区間は電流が流出し(正極性
の電流)、次の180度区間は電流が流入する(負極性
の電流)。
【0025】同様に、2相目の切り替え信号D2は、位
置検出信号Jb1,Jb2に応動して滑らかに変化し、
電気角で180度区間は電流が流出し(正極性の電
流)、次の180度区間は電流が流入する(負極性の電
流)。同様に、3相目の切り替え信号D3は、位置検出
信号Jc1,Jc2に応動して滑らかに変化し、電気角
で180度区間は電流が流出し(正極性の電流)、次の
180度区間は電流が流入する(負極性の電流)。以上
のように、3相の切り替え信号D1,D2,D3は所定
の位相差を有する正弦波状の3相の電流信号に形成され
る。後述する図6の(a)には3相の位置検出信号Ja
1,Jb1,Jc1の波形を示し、図9の(a)には3
相の切り替え信号D1,D2,D3の波形を示す。な
お、図6及び図9における横軸は移動体1の回転位置で
ある。
【0026】[フルオン指令信号作成器19の構成]図
1において、フルオン指令信号作成器19は、切り替え
作成器15の3相の位置検出信号Ja1,Jb1,Jc
1が入力され、第1のフルオン指令信号W1,W2,W
3と第2のフルオン指令信号S1,S2,S3を作り出
す。図5はフルオン指令信号作成器19の具体的な構成
を示す回路図である。3相の位置検出信号Ja1,Jb
1,Jc1は、比較回路300,301,302に入力
される。比較回路300,301,302は3相の位置
検出信号Ja1,Jb1,Jc1のうち2相を比較し、
その比較結果をロジック部303に出力する。ロジック
部303は、Hレベル(高電位状態)とLレベル(低電
位状態)の2つの状態を持つ第1のフルオン指令信号W
1,W2,W3と第2のフルオン指令信号S1,S2,
S3を作り出す。図6の(b)には第1のフルオン指令
信号W1,W2,W3の波形を示す。また、図6の
(c)には第2のフルオン指令信号S1,S2,S3の
波形を示す。このように、第1のフルオン指令信号W
1,W2,W3と第2のフルオン指令信号S1,S2,
S3は、Hレベル区間が電気的に120゜で、それぞれ
120゜の位相差を有する3相の信号である。
【0027】[第1の電位スイッチ作成器40,41,
42と第2の電位スイッチ作成器43,44,45の構
成]図1において、第1の電位スイッチ作成器40,4
1,42は、フルオン指令信号作成器19の第1のフル
オン指令信号W1,W2,W3に応動して、第1の電位
スイッチ信号T01,T02,T03を作り出す。第2
の電位スイッチ作成器43,44,45は、フルオン指
令信号作成器19の第2のフルオン指令信号S1,S
2,S3に応動して、第2の電位スイッチ信号T11,
T12,T13を作り出す。図7は第1の電位スイッチ
作成器40,41,42と第2の電位スイッチ作成器4
3,44,45の具体的な構成を示す回路図である。
【0028】第1の電位スイッチ作成器40,41,4
2のスイッチ手段320,321,322は、接続端子
の一方を直流電源30の正極端子側に共通接続され、接
続端子の他方はそれぞれ第1の電位スイッチ信号T0
1,T02,T03の信号出力端子となる。それぞれの
接続制御端子には、第1のフルオン指令信号W1,W
2,W3が入力されている。スイッチ手段320,32
1,322は、接続制御端子がHレベル(高電位状態)
の時、2つの接続端子がショート(短絡状態)となり、
接続制御端子がLレベル(低電位状態)の時、2つの接
続端子はオープン(開放状態)となる。すなわち、第1
のフルオン指令信号W1がHレベルのときには、第1の
電位スイッチ信号T01の電位は高電位状態(直流電源
30の正極端子側電圧Vccと同等電位)となる。第1
のフルオン指令信号W1がLレベルのときには、第1の
電位スイッチ信号T01はオフ(無信号状態)となる。
同様に、第1のフルオン指令信号W2がHレベルのとき
は第1の電位スイッチ信号T02は高電位状態となり、
第1のフルオン指令信号W2がLレベルのときは第1の
電位スイッチ信号T02はオフとなる。同様に、第1の
フルオン指令信号W3がHレベルのときは第1の電位ス
イッチ信号T03は高電位状態となり、第1のフルオン
指令信号W3がLレベルのときは第1の電位スイッチ信
号T03はオフとなる。
【0029】第2の電位スイッチ作成器43,44,4
5のスイッチ手段323,324,325は、接続端子
の一方を高電位点Vuに接続され、接続端子の他方はそ
れぞれ第2の電位スイッチ信号T11,T12,T13
の信号出力端子となる。それぞれの接続制御端子には、
第2のフルオン指令信号S1,S2,S3が入力されて
いる。スイッチ手段323,324,325は、接続制
御端子がHレベル(高電位状態)の時、2つの接続端子
がショート(短絡状態)となり、接続制御端子がLレベ
ル(低電位状態)の時、2つの接続端子はオープン(開
放状態)となる。すなわち、第2のフルオン指令信号S
1がHレベルのときには、第2の電位スイッチ信号T0
1の電位は高電位状態(高電位点Vuと同等電位)とな
る。第2のフルオン指令信号S1がLレベルのときに
は、第2の電位スイッチ信号T11はオフ(無信号状
態)となる。同様に、第2のフルオン指令信号S2がH
レベルのときは第2の電位スイッチ信号T12は高電位
状態となり、第2のフルオン指令信号S2がLレベルの
ときは第2の電位スイッチ信号T12はオフとなる。同
様に、第2のフルオン指令信号S3がHレベルのときは
第2の電位スイッチ信号T13は高電位状態となり、第
2のフルオン指令信号S3がLレベルのときは第2の電
位スイッチ信号T13はオフとなる。
【0030】第1の電位スイッチ信号T01,T02,
T03は第1のパワー増幅器5,6,7の電位スイッチ
信号入力端子5c,6c,7cに入力され、第2の電位
スイッチ信号T11,T12,T13は第2のパワー増
幅器8,9,10の電位スイッチ信号入力端子8c,9
c,10cに入力される。
【0031】[電位スイッチ信号の働き]次に、第1の
電位スイッチ信号T01,T02,T03および第2の
電位スイッチ信号T11,T12,T13における各電
位スイッチ信号の働きについて説明する。図2におい
て、電位スイッチ信号T01が高電位状態のとき、第1
のNMOS型パワートランジスタ101の通電制御端子
は電位スイッチ信号T01の電位となるため、第1のN
MOS型パワートランジスタ101はフルオン状態とな
り、駆動電流I1の負極側電流を供給する。抵抗103
と抵抗104はそれぞれ十分大きな抵抗値を有している
ので、電位スイッチ信号T01に流れる電流は非常に小
さい。反対に、電位スイッチ信号T01が無信号状態の
とき、第1のNMOS型パワートランジスタ101とN
MOS型トランジスタ102はカレントミラー回路とし
て働き、電流増幅入力端子5dの入力信号P1aが入力
されているとき、入力信号P1aを所定倍に電流増幅し
て、駆動電流I1の負極側電流を供給する。
【0032】同様に、電位スイッチ信号T02が高電位
状態のとき、第1のNMOS型パワートランジスタ10
5はフルオン状態となり、駆動電流I2の負極側電流を
供給する。反対に、電位スイッチ信号T02が無信号状
態のとき、電流増幅入力端子6dの入力信号P2aを所
定倍に電流増幅して、駆動電流I2の負極側電流を供給
する。同様に、電位スイッチ信号T03が高電位状態の
とき、第1のNMOS型パワートランジスタ109はフ
ルオン状態となり、駆動電流I3の負極側電流を供給す
る。反対に、電位スイッチ信号T03が無信号状態のと
き、電流増幅入力端子7dの入力信号P3aを所定倍に
電流増幅して、駆動電流I3の負極側電流を供給する。
第2の電位スイッチ信号T11,T12,T13の働き
も、前述の第1の電位スイッチ信号T01,T02,T
03の働きと同様であるので、その説明は省略する。
【0033】[スロープ形成信号作成器16の構成]図
1において、スロープ形成信号作成器16は、第1の分
配器17と、第2の分配器18と、第1の区間限定器5
5と、第2の区間限定器56とを有して構成されてい
る。スロープ形成信号作成器16は切り替え作成器15
の3相の切り替え信号D1,D2,D3に応動して、3
相の第1のスロープ形成信号と3相の第2のスロープ形
成信号を作り出す。
【0034】図8はスロープ形成信号作成器16の具体
的な構成を示す回路図である。図8に示すように、第1
の分配器17は、各電流流入端子が共通接続された3個
の第1の入力トランジスタ170,171,172と、
同様に各電流流入端子が共通接続された3個の第1の分
配トランジスタ173,174,175とを具備してい
る。第1の入力トランジスタ170,171,172
は、切り替え作成器15からの3相の切り替え信号D
1,D2,D3が供給される各切り替え信号流入流出端
子側に各通電制御端子と各電流流出端子が接続されてい
る。第1の分配トランジスタ173,174,175
は、各切り替え信号流入流出端子側に各通電制御端子が
接続され、それぞれが共通接続された電流流入端子側に
電流供給器14の第1の供給電流信号C1(正極性の電
流信号)が入力される。また、第1の分配トランジスタ
173,174,175は、各電流流出端子側から3相
の第1の分配電流信号F1,F2,F3(正極性の電流
信号)を出力する。実施の形態1における第1の入力ト
ランジスタ170,171,172と第1の分配トラン
ジスタ173,174,175は、同じ型のPNPバイ
ポーラトランジスタを使用している。
【0035】図8に示すように、第2の分配器18は、
前述の第1の分配器と17と同様に、各電流流出端子が
共通接続された3個の第2の入力トランジスタ176,
177,178と、3個の第2の分配トランジスタ17
9,180,181とを具備している。第2の入力トラ
ンジスタ176,177,178は、切り替え作成器1
5からの3相の切り替え信号D1,D2,D3が供給さ
れる各切り替え信号流入流出端子側に各通電制御端子と
各電流流入端子が接続されている。第2の分配トランジ
スタ179,180,181は、各切り替え信号流入流
出端子側に各通電制御端子が接続され、それぞれが共通
接続された電流流出端子側に電流供給器14の第2の供
給電流信号C2(負極性の電流信号)が入力される。ま
た、第2の分配トランジスタ179,180,181
は、各電流流入端子側から3相の第2の分配電流信号H
1,H2,H3(負極性の電流信号)を出力する。実施
の形態1における第2の入力トランジスタ176,17
7,178と第2の分配トランジスタ179、180,
181は、同じ型のNPNバイポーラトランジスタを使
用している。
【0036】図8において、基準電圧源184、トラン
ジスタ182,183は、所定電圧を供給する所定電圧
供給部を構成し、第1の入力トランジスタ170,17
1,172の共通接続端と第2の入力トランジスタ17
6,177,178の共通接続端に直流電圧を供給して
いる。この所定電圧供給部により、切り替え信号D1が
正極性の電流のときに第2の入力トランジスタ176に
電流を通電する。このとき、第1の入力トランジスタ1
70には電流が流れない。反対に、切り替え信号D1が
負極性の電流のときに第1の入力トランジスタ170に
電流を通電する。このとき、第2の入力トランジスタ1
76には電流が流れない。すなわち、切り替え信号D1
の極性に応じて第1の入力トランジスタ170と第2の
入力トランジスタ176に相補的に電流を供給する。こ
のように切り替え信号D1の極性に応じて相補的に電流
を供給するため、第1の入力トランジスタ170と第2
の入力トランジスタ176には、同時に電流が流れなく
なる。同様に、切り替え信号D2が正極性の電流のとき
に第2の入力トランジスタ177に電流を通電し、負極
性の電流のときに第1の入力トランジスタ171に電流
を通電する。また、切り替え信号D3が正極性の電流の
ときに第2の入力トランジスタ178に電流を通電し、
負極性の電流のときに第1の入力トランジスタ172に
電流を通電する。
【0037】第1の分配器17における第1の分配トラ
ンジスタ173,174,175は、第1の入力トラン
ジスタ170,171,172に流れる3相電流に応動
して、第1の供給電流信号C1(正極性の電流信号)を
それぞれの電流流出端子側に分配し、3相の第1の分配
電流信号F1,F2,F3(正極性の電流信号)を作り
出す。従って、3相の第1の分配電流信号F1,F2,
F3は、3相の切り替え信号D1,D2,D3の負極電
流に応動して滑らかに変化し、3相の第1の分配電流信
号F1,F2,F3の合計電流は第1の供給電流信号C
1の電流値に等しくなる。図9は、実施の形態1におけ
る3相の切り替え信号D1,D2,D3、3相の第1の
分配電流信号F1,F2,F3、後述する3相の第2の
分配電流信号H1,H2,H3等を示す波形図である。
図9の(b)に3相の第1の分配電流信号F1,F2,
F3の波形図を示す。
【0038】前述の第1の分配器17と同様に、第2の
分配器18の第2の分配トランジスタ179,180,
181は、第2の入力トランジスタ176,177,1
78に流れる3相電流に応動して、第2の供給電流信号
C2(負極性の電流信号)をそれぞれの電流流入端子側
に分配し、3相の第2の分配電流信号H1,H2,H3
(負極性の電流信号)を作り出す。従って、3相の第2
の分配電流信号H1,H2,H3は、3相の切り替え信
号D1,D2,D3の正極電流に応動して滑らかに変化
し、3相の第2の分配電流信号H1,H2,H3の合計
電流は第2の供給電流信号C2の電流値に等しくなる。
図9の(c)に3相の第2の分配電流信号H1,H2,
H3の波形を示す。
【0039】図8において、第1の区間限定器55はス
イッチ手段190,191,192を具備している。ス
イッチ手段190,191,192は、第1の分配電流
信号F1,F2,F3がそれぞれ入力される入力端子
と、第1の出力端子と、第2の出力端子と、選択信号で
ある第1のフルオン指令信号W1,W2,W3が入力さ
れる選択信号入力端子との4端子を有する。選択信号入
力端子がHレベルのときには入力端子と第2の出力端子
が接続され、選択信号入力端子がLレベルのときには入
力端子と第1の出力端子が接続される。それぞれの第1
の出力端子は、第1のスロープ形成信号E1,E2,E
3の出力端子となる。一方、それぞれの第2の出力端子
は直流電源30の負極端子側に接続される。
【0040】図9に示した波形図において、第1の分配
電流信号F1(b)と、第1のフルオン指令信号W1
(d)と、第1のスロープ形成信号E1(f)との関係
を示す。第1の分配電流信号F1は第1のフルオン指令
信号W1によって出力端子が選択され、フルオン指令信
号W1がLレベルのときのみスロープ形成信号E1が出
力される。他の第1のスロープ形成信号E2,E3も同
様の波形となる。
【0041】前述の第1の区間限定器55と同様に、第
2の区間限定器56はスイッチ手段193,194,1
95を具備する。スイッチ手段193,194,195
の構成及び動作は前述のスイッチ手段190,191,
192と同様である。スイッチ手段193,194,1
95の入力端子にはそれぞれ第2の分配電流信号H1,
H2,H3が入力され、第1の出力端子はそれぞれ第1
のスロープ形成信号G1,G2,G3の出力端子とな
り、第2の出力端子は直流電源30の負極端子側に接続
される。選択信号入力端子には、それぞれ第2のフルオ
ン指令信号S1,S2,S3が入力される。図9に示し
た波形図において、第2の分配電流信号H1(c)と、
第2のフルオン指令信号S1(e)と、第2のスロープ
形成信号G1(g)との関係を示す。第2の分配電流信
号H1は第2のフルオン指令信号S1によって出力端子
が選択され、フルオン指令信号S1がLレベルのときの
みスロープ形成信号の電流が出力される。他の第2のス
ロープ形成信号E2,E3も同様の波形となる。
【0042】図1に示すように、第1の区間限定器55
からの3相のスロープ形成信号E1,E2,E3は、そ
れぞれ第1の電流増幅器23,24,25に入力され
る。第1の電流増幅器23,24,25は、それぞれ3
相のスロープ形成信号E1,E2,E3を所定倍に電流
増幅して、3相の第1の増幅電流信号P1,P2,P3
を作り出す。また、第2の区間限定器56からの3相の
第2のスロープ形成信号G1,G2,G3は、それぞれ
第2の電流増幅器26,27,28に入力される。第2
の電流増幅器26,27,28は、それぞれ3相の第2
のスロープ形成信号G1,G2,G3を所定倍に電流増
幅して、3相の第2の増幅電流信号Q1,Q2,Q3を
作り出す。また、第2の電流増幅器26,27,28
は、高電圧出力器29の高電位点Vuから第2のパワー
増幅器8,9,10に供給する。この高電圧出力器29
は、たとえばチャージポンプの様に、入力電位よりも高
い出力電位を作り出す機能を有するものである。
【0043】[電流検出器11とスイッチング制御器1
2と制御パルス作成器50の構成]図1に示した電流検
出器11は、直流電源30の供給する通電電流パルスI
gを検出し、通電電流パルスIgに応動した電流検出パ
ルス信号Agを出力する。スイッチング制御器12は、
指令器13からの指令信号Adと電流検出パルスAgと
を比較し、その比較結果に応動して、制御パルス作成器
50において制御パルス信号Y1、Y2,Y3,Y4,
Y5,Y6をオン・オフ制御する。このように、制御パ
ルス信号Y1、Y2,Y3,Y4,Y5,Y6をオン・
オフ制御することにより、図2に示した第1のパワー増
幅器5,6,7における第1のNMOS型パワートラン
ジスタ101,105,109を高周波スイッチング動
作させる。
【0044】図10は電流検出器11とスイッチング制
御器12と制御パルス作成器50の具体的な構成を示す
回路図である。図10に示すように、電流検出器11は
直流電源30の負極側の電流供給路に挿入された電流検
出用の抵抗296によって構成されている。電流検出器
11は、抵抗296に生じる電圧降下により直流電源3
0の通電電流パルスIgを検出し、電流検出パルス信号
Agを出力する。スイッチング制御器12の比較回路2
94は、指令信号Adと電流検出パルス信号Agとを比
較し、比較出力信号Crを得る。トリガ発生回路295
は100kHz程度の高周波のトリガパルス信号Dpを
出力し、所定時間間隔ごとに繰り返し状態保持回路29
3をトリガする。状態保持回路293は、トリガパルス
信号Dpの立ち上がりエッジにおいてスイッチング制御
信号ArをLレベル(低電位状態)に変化させ、比較出
力信号Crの立ち上がりエッジにおいてスイッチング制
御信号ArをHレベル(高電位状態)に変化させる。
【0045】制御パルス作成器50の制御トランジスタ
350,351,352,353,354,355は、
スイッチング制御信号ArがLレベルのときには同時に
オフとなり、スイッチング制御信号ArがHレベルのと
きには同時にオンとなる。すなわち、スイッチング制御
信号ArがLレベルのときには制御パルス信号Y1,Y
2,Y3,Y4,Y5,Y6はオフ(無信号状態)にな
る。このとき、第1の電流増幅器23,24,25から
の3相の第1の増幅電流信号P1,P2,P3が第1の
パワー増幅器5,6,7に入力信号P1a,P2a,P
3aとして供給される。
【0046】スイッチング制御信号ArがHレベルのと
き、制御パルス信号Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y
6はオン(低電位状態)になる。このとき、第1の電位
スイッチ作成器40,41,42に入力される第1のフ
ルオン指令信号W1,W2,W3はすべてLレベルとな
り、第1の電位スイッチ信号T01,T02,T03も
全て同時に無信号状態となる。また、3相の第1の増幅
電流信号P1,P2,P3は、制御トランジスタ35
0,351,352,353,354,355を介して
直流電源30の負極端子側に流れる(図10の電流信号
P1b、P2b、P3b)。その結果、第1のパワー増
幅器5,6,7の第1のNMOS型パワートランジスタ
101,105,109はすべて同時にオフとなる。こ
のようにして、第1のパワー増幅器5,6,7はスイッ
チング制御信号Arによりオン状態とオフ状態にスイッ
チング制御され、コイル2,3,4への駆動電流I1,
I2,I3を指令信号Adに応動するように制御してい
る。
【0047】以下、駆動電流I1,I2,I3を指令信
号Adに応動して制御することについて説明する。トリ
ガパルス信号Dpの立ち上がりエッジによって状態保持
回路293のスイッチング制御信号ArがLレベルに変
化したとき、第1のスロープ形成信号作成器16または
フルオン指令信号作成器19によって選択された1相ま
たは2相の第1のパワー増幅器5,6,7が通電状態に
なる。たとえば、パワー増幅器5のみが選択されている
場合を考えると、パワー増幅器5の第1のNMOS型パ
ワートランジスタ101が通電状態になる。第1のNM
OS型パワートランジスタ101は、コイル2に駆動電
流I1の負極側電流を供給する。コイルのインダクタン
ス作用によって、コイル2の駆動電流I1の負極側電流
値は徐々に増加する。従って、直流電源30の供給する
通電電流パルスIgも増加し、電流検出器11の電流検
出パルス信号Agは大きくなる。電流検出パルス信号A
gが指令信号Adよりも大きくなった瞬間に、比較回路
294の比較出力信号Crが立ち上がりエッジを発生
し、スイッチング制御信号ArはHレベルに変化する。
スイッチング制御信号ArがHレベルになると、第1の
パワー増幅器5,6,7の第1のNMOS型パワートラ
ンジスタ101,104,107はすべて同時にオフ状
態になる。ここで、NMOS型トランジスタのオフ状態
とは、電流流入端子側から電流流出端子側にかけて電流
を流さない状態である。このときコイル2は駆動電流I
1の負極側電流を連続的に流し続けるため、コイル2の
電力供給端子側の駆動電圧を大きくし、第2のパワー増
幅器8,9,10におけるパワー増幅器8の第2のパワ
ーダイオード113dを通る電流路を形成する。その結
果、コイル2の駆動電流I1の負極側電流値は徐々に小
さくなる。少しの時間を経過した後に、トリガパルス信
号Dpの立ち上がりエッジが到来し、前述のスイッチン
グ動作を繰り返す。
【0048】このように、所定の時間間隔毎に繰り返し
発生するトリガパルス信号Dpによって、第1のパワー
増幅器5,6,7を高周波スイッチング動作させてい
る。その結果、スイッチング周波数は100kHz程度
の高周波になるため、コイルの駆動電流の高周波リップ
ル分は非常に小さくなる。このようにして、直流電源3
0の通電電流パルスIgを指令信号Adに応動した値に
制御し、コイル2,3,4への駆動電流I1,I2,I
3を制御する。第1のパワー増幅器5,6,7の第1の
NMOS型パワートランジスタ101,104,107
のオン時の通電電流は、直流電源30の通電電流パルス
Igを越えることはない。
【0049】[駆動電流I1,I2,I3のコイルへの
通電方法]次に、コイル2,3,4への駆動電流I1,
I2,I3について図11を用いて説明する。図11
は、第2のパワー増幅器8,9,10におけるパワー増
幅器8,9の一方または両方が選択通電された場合を示
す波形図である。図11の(a)は第2の増幅電流信号
Q1,Q2の波形を示す。図11の(b)は第2のフル
オン指令信号S1,S2の波形を示す。第2の増幅電流
信号Q1,Q2は第2のスロープ形成信号G1,G2を
電流増幅した信号である。図11の(c)は駆動電流I
1の正極側電流の波形を示し、図11の(d)は駆動電
流I2の正極側電流の波形を示す。図11において、C
t1はパワー増幅器9のみが選択通電された区間、Ct
2とCt3はパワー増幅器8,9の両方が選択通電され
た区間、Ct4はパワー増幅器8のみが選択通電した区
間を示す。
【0050】次に、区間Ct1,Ct2,Ct3,Ct
4に分けて、駆動電流I1,I2の正極側電流波形につ
いて説明する。区間Ct1では第2のフルオン指令信号
S2によりパワー増幅器9のみが選択通電されている。
従って、パワー増幅器9の第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ117はフルオン状態となる。前述したように
駆動電流I1,I2,I3は指令信号Adに応動するよ
うスイッチング制御される。図11の(c)と(d)に
おいて、Imは、指令信号Adに応動した駆動電流I
1,I2,I3の合計電流値を示す。区間Ct1ではパ
ワー増幅器9のみが選択通電されているので駆動電流I
2の正極側電流は、電流値Imに等しくなる。すなわ
ち、駆動電流I2の正極側電流は、図11の(d)にお
ける線分E−Fとなる。ただし、ここではスイッチング
による駆動電流波形の凹凸は無視している。
【0051】区間Ct2ではパワー増幅器8,9の両方
が選択通電されている。パワー増幅器8は第2の増幅電
流信号Q1によって選択通電されている。従って、パワ
ー増幅器8は増幅電流信号Q1を200倍(第2のパワ
ー増幅器8,9,10のカレントミラー回路のチップ面
積比)に電流増幅して駆動電流波形I1の正極側電流と
して出力する。すなわち図11の(c)における線分A
−Bとなる。パワー増幅器9は第2のフルオン指令信号
S2により選択通電されている。従ってパワー増幅器9
の第2のNMOS型パワートランジスタ117はフルオ
ン状態となる。駆動電流I1,I2,I3の合計電流は
電流値Imに等しいので、駆動電流I2は電流値Imか
ら駆動電流I1の正極側電流を引いた値になる。すなわ
ち、駆動電流I2は図11の(d)における線分F−G
となる。
【0052】区間Ct3ではパワー増幅器8,9の両方
が選択通電されている。パワー増幅器8は第2のフルオ
ン指令信号S1によって選択通電されている。従って、
パワー増幅器8の第2のNMOS型パワートランジスタ
113はフルオン状態となる。パワー増幅器9は第2の
増幅電流信号Q2により選択通電されている。従って、
パワー増幅器9は増幅電流信号Q2を200倍に電流増
幅して、駆動電流波形I2の正極側電流として出力す
る。すなわち、駆動電流波形I2の正極側電流は、図1
1の(d)における線分G−Hとなる。駆動電流I1,
I2,I3の合計電流は電流値Imに等しいので、駆動
電流I1は電流値Imから駆動電流I2の正極側電流を
引いた値になる。すなわち、駆動電流I1は、図11の
(c)における線分B−Cとなる。ここで、図11の
(c),(d)の電流値Imを図11の(a)の電流値
ghの200倍に等しくするような最適化を行うことに
より、駆動電流I1の正極側電流(線分A−B−C)と
駆動電流I2の正極側電流(線分F−G−H)は連続し
た波形となる。
【0053】区間Ct4では、第2のフルオン指令信号
S1によりパワー増幅器8のみが選択通電されている。
従って、第2のパワー増幅器8の第2のNMOS型パワ
ートランジスタ113はフルオン状態となる。従って、
区間Ct1と同様に、駆動電流I1の正極側電流は電流
値Imに等しくなる。すなわち、駆動電流I1の正極側
電流は、図11の(c)における線分C−Dとなる。以
上の動作が繰り返され、駆動電流I1,I2,I3の正
極側電流は、180度の通電区間を持つ滑らかな台形波
状の波形になる。すなわち、駆動電流I1,I2,I3
の正極側電流は、前述の図9の(c)の第2の分配電流
信号H1,H2,H3を増幅した波形、極性は異なる
が、等しくなる。
【0054】第1のパワー増幅器5,6,7が供給する
駆動電流I1,I2,I3の負極側電流についても、前
述の正極側電流と同様である。第1のパワー増幅器5,
6,7の1相のみが選択通電されている場合、選択され
たパワー増幅器は電流値Imの駆動電流の負極側電流を
供給する。第1のパワー増幅器5,6,7のいずれか2
相が選択通電されている場合、第1の増幅電流信号P1
a,P2a,P3aのいずれかで選択通電されている相
のパワー増幅器は、増幅電流信号を200倍に電流増幅
して、駆動電流の負極側電流を供給する。第1のフルオ
ン指令信号W1,W2,W3のいずれかで選択通電され
ている相のパワー増幅器の出力電流は、電流値Imから
選択通電されている他方の駆動電流の負極側電流を引い
た電流値となる。従って、駆動電流I1,I2,I3の
正極側電流と同様、駆動電流I1,I2,I3の負極側
電流波形は180度の通電区間を持つ滑らかな台形波状
の波形になる。また、第1のパワー増幅器5,6,7と
第2のパワー増幅器8,9,10における同一相のパワ
ー増幅器は、相補的に選択通電されるので、連続的に変
化する滑らかな両方向の駆動電流がコイルに供給され、
かつ、同一相の第1のパワートランジスタと第2のパワ
ートランジスタによる短絡電流は生じることがない。
【0055】実施の形態1においては、第1のパワー増
幅器5,6,7の第1のNMOS型パワートランジスタ
101,105,109を高速スイッチング動作させて
いるので、第1のパワー増幅器5,6,7の電力損失は
小さい。また、第2のパワー増幅器8,9,10の第2
のNMOS型パワートランジスタ113,117,12
1をフルオン指令信号により低動作電圧にて飽和動作さ
せているので、第2のパワー増幅器8,9,10の電力
損失は少ない。従って、実施の形態1のモータは、優れ
た電力効率を有する装置となる。また、実施の形態1に
おいては、第1のパワー増幅器5,6,7の第1のNM
OS型パワートランジスタ101,105,109は高
周波スイッチング動作しながら、コイル2,3,4への
駆動電流I1,I2,I3の負極側電流を滑らかに変化
させている。同様に、第2のパワー増幅器8,9,10
の第2のNMOS型パワートランジスタ113,11
7,121は、コイル2,3,4への駆動電流I1,I
2,I3の正極側電流を滑らかに変化させている。その
結果、実施の形態1のモータは、駆動電流の脈動が大幅
に小さくなり、駆動電力の脈動やモータ振動が著しく小
さくなり、振動の少ない高性能のモータになる。
【0056】また、実施の形態1では、トリガパルス信
号Dpの繰り返しタイミングにおいて、スロープ形成信
号作成器16またはフルオン指令信号作成器19により
選択された第1のパワー増幅器をオンさせ、指令信号A
dと電流検出器11の出力信号Agの比較結果によって
第1のパワー増幅器を同時にオフ状態に変えるよう構成
されている。このため、実施の形態1のモータによれ
ば、きわめて簡単な構成によって通電電流パルスIgの
制御が実現できる。すなわち、移動体1の回転移動に伴
って、1相分もしくは2相分の第1のパワー増幅器が活
性になっているが、オフするときには3相分の第1のパ
ワー増幅器を同時にオフ状態にすればよく、構成が簡単
である。また、実施の形態1においては、高周波スイッ
チングのタイミング管理が1個であるから、電流検出器
11による電流検出動作が安定になる。
【0057】さらに、実施の形態1では、第1の区間限
定器55により第1のパワー増幅器5,6,7の電流増
幅入力端子に入力される電流が非常に少なくなる。さら
に、第1のパワー増幅器5,6,7の抵抗103,10
4,107,108,111,112を十分大きくする
ことにより、第1の電位スイッチ信号T01,T02,
T03の電流値は非常に小さくなる。従って、パワー増
幅器5,6,7を非常少ない電流で駆動できる。同様
に、第2のパワー増幅器8,9,10も非常に小さい電
流で駆動できる。その結果、実施の形態1によれば、モ
ータの電力効率を向上したものとすることができる。
【0058】なお、実施の形態1において下記手段は次
のように構成されている。通電制御手段は、切り替え作
成器15、スロープ形成信号作成器16、フルオン指令
信号作成器19、第1の電位スイッチ作成器40,4
1,42、及び第2の電位スイッチ作成器43,44,
45を具備している。波形形成信号作成手段は、切り替
え作成器15とスロープ形成信号作成器16とを具備し
ている。駆動指令手段は、第1の電流増幅器23,2
4,25、第2の電流増幅器26,27,28、第1の
電位スイッチ作成器40,41,42、及び第2の電位
スイッチ作成器43,44,45を具備している。電流
供給手段は、基準電圧源184とトランジスタ182,
183とを具備している。分配制御手段は、第1の分配
器17と第2の分配器18とを具備している。電流増幅
手段は、第1の電流増幅器23,24,25と第2の電
流増幅器26,27,28とを具備している。
【0059】《実施の形態2》本発明に係る実施の形態
2のモータについて図12から図14を参照して説明す
る。図12は実施の形態2のモータの全体構成を示す回
路図である。実施の形態2のモータは、前述した実施の
形態1のモータと比較して、スロープ形成信号作成器1
6zと第1のパワー増幅器5z,6z,7zと第2のパ
ワー増幅器8z,9z,10zの構成が異なっている。
また、実施の形態2のモータにおいては、前述の実施の
形態1における第1の電位スイッチ作成器40,41,
42と第2の電位スイッチ作成器43,44,45がな
く、第1の選択電位信号作成器66,67,68と第2
の選択電位信号作成器69,70,71を有する。実施
の形態2を示す図12において、動作選択信号作成器1
9zは前述の実施の形態1のフルオン指令信号作成器1
9と全く同じ構成であるが、出力信号の働きが異なるた
め、異なる記号で示した。実施の形態2におけるその他
の構成において、前述の実施の形態1と同様な機能を有
するものには同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0060】図13は第1のパワー増幅器5z,6z,
7zと第2のパワー増幅器8z,9z,10zの具体的
な構成を示す回路図である。図13に示すように、第1
のパワー増幅器5z,6z,7zにおけるパワー増幅器
5zは、第1のNMOS型パワートランジスタ101
と、この第1のNMOS型パワートランジスタ101に
逆接続された第1のパワーダイオード101dと、NM
OS型トランジスタ102と、NMOS型トランジスタ
125とを有して構成される。第1のNMOS型パワー
トランジスタ101の電流流出端子と、第1のパワーダ
イオード101dの電流流入端子と、NMOS型トラン
ジスタ102の電流流出端子とが共通接続され、パワー
増幅器5zの駆動電流流出端子5bが形成されている。
第1のNMOS型パワートランジスタ101の電流流入
端子と第1のパワーダイオード101dの電流流出端子
とが接続され、パワー増幅器5zの駆動電流流入端子5
aが形成されている。第1のNMOS型パワートランジ
スタ101の通電制御端子とNMOS型トランジスタ1
02の通電制御端子とNMOS型トランジスタ125の
電流流入端子とが接続され、電流増幅入力端子5dが形
成されている。NMOS型トランジスタ125の通電制
御端子は選択電位信号入力端子5eとなっている。第1
のNMOS型パワートランジスタ101とNMOS型ト
ランジスタ102のチップ面積比は200倍としてい
る。このパワー増幅器5zの動作については後述する。
【0061】前述のパワー増幅器5zと同様に、第1の
パワー増幅器5z,6z,7zにおけるパワー増幅器6
zは、第1のNMOS型パワートランジスタ105と、
この第1のNMOS型パワートランジスタ105に逆接
続された第1のパワーダイオード105dと、NMOS
型トランジスタ106と、NMOS型トランジスタ12
6とを有して構成される。同様に、パワー増幅器7zは
第1のNMOS型パワートランジスタ109と、この第
1のNMOS型パワートランジスタ109に逆接続され
た第1のパワーダイオード109dと、NMOS型トラ
ンジスタ110と、NMOS型トランジスタ127とを
有して構成される。
【0062】第2のパワー増幅器8z,9z,10zに
おけるパワー増幅器8zは、第2のNMOS型パワート
ランジスタ113と、この第2のNMOS型パワートラ
ンジスタ113に逆接続された第2のパワーダイオード
113dと、NMOS型トランジスタ114と、NMO
S型トランジスタ128とを有して構成される。第2の
NMOS型パワートランジスタ113の電流流出端子
と、第2のパワーダイオード113dの電流流入端子
と、NMOS型トランジスタ114の電流流出端子とが
共通接続され、パワー増幅器8zの駆動電流流出端子8
bが形成されている。第2のNMOS型パワートランジ
スタ113の電流流入端子と第2のパワーダイオード1
13dの電流流出端子とが接続され、パワー増幅器8z
の駆動電流流入端子8aが形成されている。
【0063】第2のNMOS型パワートランジスタ11
3の通電制御端子とNMOS型トランジスタ114の通
電制御端子とNMOS型トランジスタ128の電流流入
端子とが接続され、電流増幅入力端子8dが形成されて
いる。NMOS型トランジスタ128の通電制御端子は
選択電位信号入力端子8eとなっている。第2のNMO
S型パワートランジスタ113とNMOS型トランジス
タ114のチップ面積比は200倍としている。このパ
ワー増幅器8zの動作については後述する。
【0064】前述のパワー増幅器8zと同様に、第2の
パワー増幅器8z,9z,10zにおけるパワー増幅器
9zは、第2のNMOS型パワートランジスタ117
と、この第2のNMOS型パワートランジスタ117に
逆接続された第2のパワーダイオード117dと、NM
OS型トランジスタ118と、NMOS型トランジスタ
129とを有して構成される。同様に、パワー増幅器1
0zは第2のNMOS型パワートランジスタ121と、
この第2のNMOS型パワートランジスタ121に逆接
続された第2のパワーダイオード121dと、NMOS
型トランジスタ122と、NMOS型トランジスタ13
0とを有して構成される。
【0065】図12に示した実施の形態2のスロープ形
成信号作成器16zは、第1の分配器17と第2の分配
器18とを有している。第1の分配器17と第2の分配
器18の構成は前述した実施の形態1において図8に示
したものと同じ構成である。実施の形態2におけるスロ
ープ形成信号作成器16zは、第1の分配電流信号F
1,F2,F3と第2の分配電流信号H1,H2,H3
を出力する。スロープ形成信号作成器16zから出力さ
れた第1の分配電流信号F1,F2,F3は、第1の電
流増幅器23,24,25において所定倍に電流増幅さ
れ、増幅電流信号Pz1,Pz2,Pz3として出力さ
れる。同様に、スロープ形成信号作成器16zから出力
された第2の分配電流信号H1,H2,H3は、第2の
電流増幅器26,27,28において所定倍に電流増幅
され、増幅電流信号Qz1,Qz2,Qz3として出力
される。
【0066】図12に示した第1の選択電位信号作成器
66,67,68は、第1の動作選択信号K1,K2,
K3に応動して、第1の選択電位信号M01,M02,
M03を出力する。第2の選択電位信号作成器69,7
0,71は、第2の動作選択信号J1,J2,J3に応
動して、第2の選択電位信号M11,M12,M13を
出力する。図14は第1の選択電位信号作成器66,6
7,68と第2の選択電位信号作成器69,70,71
の具体的な構成を示す回路図である。第1の選択電位信
号作成器66はスイッチ手段426と抵抗429とイン
バータ438とを有している。スイッチ手段426は、
接続制御端子がHレベル(高電位状態)のときに2つの
接続端子がショート(短絡状態)となり、接続制御端子
がLレベル(低電位状態)のときに2つの接続端子はオ
ープン(開放状態)となる。すなわち、第1の動作選択
信号K1がHレベルのとき、インバータ438の出力は
Lレベルとなり、スイッチ手段426の2つの接続端子
は開放状態となる。従って、第1の選択電位信号M01
の電位は、直流電源30の正極端子側電圧Vccと実質
的に同等電位で高電位状態となる。一方、第1の動作選
択信号K1がLレベルのとき、インバータ438の出力
はHレベルとなり、スイッチ手段426の2つの接続端
子が短絡状態となる。従って、第1の選択電位信号M0
1の電位は、直流電源30の負極端子側電圧と実質的に
同等電位で低電位状態となる。
【0067】同様に、第1の動作選択信号K2がHレベ
ルのとき、第1の選択電位信号M02の電位は、直流電
源30の正極端子側電圧Vccと実質的に同等電位で高
電位状態となる。第1の動作選択信号K2がLレベルの
とき、第1の選択電位信号M02の電位は、直流電源3
0の負極端子側電圧と実質的に同等電位で低電位状態と
なる。また、第1の動作選択信号K3がHレベルのと
き、第1の選択電位信号M03の電位は、直流電源30
の正極端子側電圧Vccと実質的に同等電位で高電位状
態となる。第1の動作選択信号K3がLレベルのとき、
第1の選択電位信号M03の電位は、直流電源30の負
極端子側電圧と実質的に同等電位で低電位状態となる。
【0068】第2の選択電位信号作成器69はスイッチ
手段432と抵抗423とインバータ435とから構成
される。スイッチ手段432は、接続制御端子がHレベ
ル(高電位状態)のときに2つの接続端子がショート
(短絡状態)となり、接続制御端子がLレベル(低電位
状態)のときに2つの接続端子はオープン(開放状態)
となる。すなわち、第2の動作選択信号J1がHレベル
のとき、インバータ438の出力はLレベルとなり、ス
イッチ手段432の2つの接続端子が開放状態となる。
従って、第2の選択電位信号M11の電位は、高電位点
Vuと実質的に同等電位で高電位状態となる。第2の動
作選択信号J1がLレベルのとき、インバータ435の
出力はHレベルとなり、スイッチ手段432の2つの接
続端子は短絡状態となる。従って、第1の選択電位信号
M11の電位は、直流電源30の負極端子側電圧と実質
的に同等電位で低電位状態となる。
【0069】同様に、第2の動作選択信号J2がHレベ
ルのとき、第2の選択電位信号M12の電位は、高電位
点Vuと実質的に同等電位で高電位状態となる。第2の
動作選択信号J2がLレベルのとき、第2の選択電位信
号M12の電位は、直流電源30の負極端子側電圧と実
質的に同等電位で低電位状態となる。また、第2の動作
選択信号J3がHレベルのとき、第2の選択電位信号M
13の電位は、高電位点Vuと実質的に同等電位で高電
位状態となる。第2の動作選択信号J3がLレベルのと
き、第2の選択電位信号M13の電位は、直流電源30
の負極端子側電圧と実質的に同等電位で低電位状態とな
る。
【0070】次に、実施の形態2における第1のパワー
増幅器5z,6z,7zと第2のパワー増幅器8z,9
z,10zの動作について説明する。図13において、
第1のパワー増幅器5z,6z,7zにおけるパワー増
幅器5zの選択電位信号入力端子5eには第1の選択電
位信号M01が入力されている。第1の選択電位信号M
01が高電位状態(第1の動作選択信号K1がLレベ
ル)のとき、NMOS型トランジスタ125はオンとな
る。すなわち、第1のNMOS型パワートランジスタ1
01とNMOS型トランジスタ102によるカレントミ
ラー回路が構成される。この状態において、電流増幅入
力端子5dに信号Pz1aが入力されたとき、入力信号
(信号Pz1a)の電流を200倍に増幅して、駆動電
流I1の負極側電流を供給する。第1の選択電位信号M
01が低電位状態(第1の動作選択信号K1がHレベ
ル)のとき、NMOS型トランジスタ125はオフとな
る。すなわち、このときNMOS型トランジスタ102
には電流が流れない。電流増幅入力端子5dへ入力され
た入力信号Pz1aは、第1の電流増幅器23からの出
力である。第1の電流増幅器23は第1のNMOS型パ
ワートランジスタ101を駆動するために直流電源30
の正極端子側から電流信号Pz1aを出力する。しか
し、NMOS型トランジスタ102には電流が流れない
ため、第1のパワートランジスタ101の通電制御端子
は直流電源30の正極端子側と実質的に同等電位とな
る。従って、第1のNMOS型パワートランジスタ10
1はフルオン状態となる。
【0071】上記のように、第1の動作選択信号K1が
Hレベルのとき、パワー増幅器5zの第1のNMOS型
パワートランジスタ101はフルオン状態となり、駆動
電流I1の負極側電流を供給する。第1の動作選択信号
K1がLレベルのとき、第1のNMOS型パワートラン
ジスタ101とNMOS型トランジスタ102はカレン
トミラー回路として機能し、入力信号Pz1aを200
倍に電流増幅する。そして、パワー増幅器5zは、駆動
電流I1の負極側電流を供給する。第1のパワー増幅器
5z,6z,7zにおける他のパワー増幅器6z,7z
の動作もパワー増幅器5zと同様である。
【0072】実施の形態2において、第1の分配電流信
号F1,F2,F3と第1の動作選択信号K1,K2,
K3は、前述の実施の形態1の第1の分配電流信号F
1,F2,F3(図8)と第1のフルオン指令信号W
1,W2,W3と実質的に同じ信号である。従って、実
施の形態2における第1のパワー増幅器5z,6z,7
zは、前述した実施の形態1における第1のパワー増幅
器5,6,7と同じタイミングで電流増幅動作と第1の
NMOS型パワートランジスタのフルオン動作を行う。
第2のパワー増幅器8z,9z,10zにおけるパワー
増幅器8zは、パワー増幅器5zと同様に、第2の動作
選択信号J1がHレベルのとき、パワー増幅器8zの第
2のNMOS型パワートランジスタ113がフルオン状
態となり、駆動電流I1の正極側電流を供給する。第2
の動作選択信号J1がLレベルのとき、第2のNMOS
型パワートランジスタ113とNMOS型トランジスタ
114はカレントミラー回路として機能し、入力信号Q
z1aを200倍に電流増幅する。そして、パワー増幅
器8zは駆動電流I1の正極側電流を供給する。第2の
パワー増幅器8z,9z,10zにおける他のパワー増
幅器9z,10zも前述のパワー増幅器8zと同様であ
る。
【0073】実施の形態2において、第1の分配電流信
号H1,H2,H3と第2の動作選択信号J1,J2,
J3は、前述の実施の形態1における第2の分配電流信
号H1,H2,H3(図8)と第2のフルオン指令信号
S1,S2,S3と実質的に同じ信号である。従って、
実施の形態1における第2のパワー増幅器8z,9z,
10zは、前述の実施の形態1における第2のパワー増
幅器8,9,10と実質的に同じタイミングで電流増幅
動作と第2のNMOS型パワートランジスタのフルオン
動作を行う。
【0074】なお、実施の形態2において下記手段は次
のように構成されている。通電制御手段は、切り替え作
成器15、スロープ形成信号作成器16z、フルオン指
令信号作成器19z、第1の電流増幅器23,24,2
5、第2の電流増幅器26,27,28、第1の選択電
位信号作成器66,67,68、及び第1の選択電位信
号作成器70,71,72を具備している。波形形成信
号作成手段は、切り替え作成器15とスロープ形成信号
作成器16zとを具備している。駆動指令手段は、第1
の電流増幅器23,24,25、第2の電流増幅器2
6,27,28、第1の選択電位信号作成器66,6
7,68、及び第1の選択電位信号作成器70,71,
72を具備している。電流供給手段は、基準電圧源18
4とトランジスタ182,183とを具備している。分
配制御手段は、第1の分配器17と第2の分配器18と
を具備している。電流増幅手段は、第1の電流増幅器2
3,24,25と第2の電流増幅器26,27,28と
を具備している。選択電位信号作成手段は、第1の選択
電位信号作成器66,67,68、及び第1の選択電位
信号作成器70,71,72を具備している。
【0075】以上のように、実施の形態2の第1のパワ
ー増幅器5z,6z,7zと第2のパワー増幅器8z,
9z,10zは、実施の形態1の第1のパワー増幅器
5,6,7と第2のパワー増幅器8,9,10と同じ動
作を行う。さらに、実施の形態2においては、直流電源
30の通電電流パルスIgを指令信号Adに応動した値
に制御し、コイル2,3,4への駆動電流I1,I2,
I3を制御する動作も、前述の実施の形態1と同じであ
る。ただし、実施の形態1では6種類の制御パルス信号
Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6が必要であったの
に対して、実施の形態2では3種類の制御パルス信号Y
1,Y2,Y3でよい。従って、実施の形態2の駆動電
流I1,I2,I3も実施の形態1と同様の波形にな
る。すなわち、実施の形態2の駆動電流I1,I2,I
3は、180度の通電区間を持つ連続した滑らかな台形
波状の波形になる。その結果、実施の形態2において
は、駆動電流の脈動が大幅に小さくなり、駆動電力の脈
動やモータ振動が著しく小さくなり、振動の少ない高性
能のモータとなる。さらに、実施の形態2では第1のパ
ワートランジスタ5z,6z,7zと第2のパワートラ
ンジスタ8z,9z,10zがフルオン状態のときには
パワー増幅器の駆動電流がほとんど零になる。このた
め、実施の形態2のモータは、電力効率の高い優れた装
置となる。
【0076】なお、実施の形態1及び実施の形態2のモ
ータの具体的な構成については、各種の変形が可能であ
る。たとえば、各相のコイルは複数個のコイルを直列も
しくは並列に接続して構成してもよい。また、コイルの
相数は3相に限定されるものではない。また、移動体は
回転移動に限らず、直進移動の構成のものでも本発明を
適用できる。さらに、移動体の磁極数は2極に限定され
るものではなく、多極にしてもよく、また、磁性歯を用
いてもよい。本発明のモータにおいて、切り替え作成器
の構成は、3個の位置検出素子に限定されるものでもな
く、2個でもよいし、3個以上の位置検出器を使用して
もよい。また、前述の実施の形態において、切り替え作
成器は磁電変換素子を使用した位置検出部を含んで構成
したが、本発明はそのような構成に限定されるものでは
なく、例えば、コイルに生じる逆起電圧を利用して切り
替え信号を作り出してもよい。
【0077】また、本発明のモータにおける分配器の構
成は、前述の実施の形態に限定されるものではなく、一
般的な分配器を用いて構成することも可能である。本発
明のモータにおいて、駆動電流の極性が変化するとき、
連続的に電流値を変化させることが駆動電流の脈動を防
ぐ意味で好ましいが、例えば、同一相の第1の分配電流
信号と第2の分配電流信号は同時に零になる期間があ
り、その相の駆動電流を零にする時間が存在しても、駆
動電流が滑らかに変化するのであればモータの振動を抑
制することができる。また、本発明において、切り替え
作成器と分配器は実際の回路として用いる必要はなく、
例えば、ワンチップマイコンとROMとD/A変換器を
用いて正弦波の信号を出力しても構わない。また、本発
明において、正弦波や台形波に限るものではなく、電気
角で360/Q度よりも大きな通電幅を有していればど
んな波形でも構わない。
【0078】また、本発明において、スイッチング制御
するのは第1のパワー増幅器だけに限定されるものでは
なく、第1のパワー増幅器と第2のパワー増幅器の両方
をスイッチング制御しても問題はなく、第2のパワー増
幅器のみをスイッチング制御しても問題はない。また、
本発明において、スイッチング制御器12、指令器1
3、電流供給器14、切り替え作成器15等におけるト
ランジスタやダイオードを、適時FETトランジスタ
(電解効果型トランジスタ)を用いて構成することも可
能である。また、本発明は必ずしもスイッチング制御に
より構成する必要はなく、パワートランジスタをアナロ
グ動作させた場合でも、パワートランジスタのフルオン
区間を長くすることができ、その結果、モータの電力効
率は向上する。
【0079】また、本発明において、パワートランジス
タに二重拡散型NMOS−FETトランジスタを用い
て、FETトランジスタに逆接続される寄生ダイオード
をパワーダイオードとして使用し、構成を簡単にした例
で説明した。しかし、パワーダイオードはパワートラン
ジスタと一緒に集積回路内に形成することが可能であ
り、必要に応じて集積回路に外付けしてもよく、これら
の構成は本発明に含まれることはいうまでもない。例え
ば、パワートランジスタと並列にショットキー型のパワ
ーダイオードを逆接続してもよい。その他、本発明の趣
旨を変えずして種々の変形が可能であり、その変形は本
発明に含まれることは言うまでもない。
【0080】
【発明の効果】以上、実施例について詳細に説明したと
ころから明らかなように、本発明は次の効果を有する。
本発明のモータにおいては、直流電源の供給する通電電
流パルスを検出し、指令信号と検出信号の比較結果に応
動してパワートランジスタをスイッチング制御してい
る。このようにスイッチング制御することにより、本発
明によれば、パワー増幅器の電力損失・発熱が少なくな
り、電力効率の高い優れたモータを得ることができる。
また、本発明のモータは、滑らかに変化する分配電流信
号をパワー増幅器に供給するよう構成されているため、
電流路の切り替えを簡単に滑らかに実行することが可能
となる。その結果、本発明によれば、駆動電流の脈動が
小さくなり、モータの振動は大幅に小さくなる。また、
本発明によれば、パワー部カレントミラー回路への駆動
電流を少なくし、かつパワートランジスタのフルオン時
の駆動電流も少なくできるため、パワー増幅器の駆動電
流が大幅に少なくなり、高い電力効率を有するモータを
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1のモータの全体構成
を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1のモータにおける第1のパワー増
幅器5,6,7と第2のパワー増幅器9,10,11の
構成を示す回路図である。
【図3】実施の形態1のモータにおける電流供給器14
を示す回路図である。
【図4】実施の形態1のモータにおける切り替え作成器
15を示す回路図である。
【図5】実施の形態1のモータにおけるフルオン指令信
号作成器19を示す回路図である。
【図6】実施の形態1のモータにおける各部位の動作を
示す波形図である。(a)は位置検出信号Ja1,Jb
1,Jc1の波形図であり、(b)は第1のフルオン指
令信号E1,E2,E3の波形図であり、(c)は第2
のフルオン指令信号G1,G2,G3の波形図である。
【図7】実施の形態1のモータにおける第1の電位スイ
ッチ作成器40,41,42と第2の電位スイッチ作成
器43,44,45を示す回路図である。
【図8】実施の形態1のモータにおけるスロープ形成信
号作成器16の回路図である。
【図9】実施の形態1のモータにおける各部位の動作を
示す波形図である。(a)は3相の切り替え信号D1,
D2,D3の波形図であり、(b)は第1の分配電流信
号F1,F2,F3の波形図であり、(c)は第2の分
配電流信号H1,H2,H3の波形図であり、(d)は
第1のフルオン指令信号W1の波形図であり、(e)は
第2のフルオン指令信号S1の波形図であり、(f)は
第1のスロープ形成信号E1の波形図であり、(g)は
第2のスロープ形成信号G1の波形図である。
【図10】実施の形態1における電流検出器11とスイ
ッチング制御器12と制御パルス作成器50を示す回路
図である。
【図11】実施の形態1における第2のパワー増幅器
8,9,10において、パワー増幅器8,9の一方また
は両方が選択通電された場合を示す波形図である。
【図12】本発明に係る実施の形態2のモータの構成を
示すブロック図である。
【図13】実施の形態2のモータにおける第1のパワー
増幅器5z,6z,7zと第2のパワー増幅器9z,1
0z,11zを示す回路図である。
【図14】実施の形態2のモータにおける第1の選択電
位信号作成器66,67,68と第2の選択電位信号作
成器69,70,71を示す回路図である。
【図15】従来のモータの構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 移動体 2,3,4 コイル 5,6,7 第1のパワー増幅器 8,9,10 第2のパワー増幅器 11 電流検出器 12 スイッチング制御器 13 指令器 14 電流供給器 15 切り替え作成器 16 スロープ形成信号作成器 19 フルオン指令信号作成器 23,24,25 第1の電流増幅器 26,27,28 第2の電流増幅器 40,41,42 第1の電位スイッチ作成器 43,44,45 第2の電位スイッチ作成器 50 制御パルス作成器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 英明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 三宅 稔 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 横内 朋治 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 西野 英樹 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 5H560 BB04 BB07 BB12 DA13 DC12 DC13 EB01 RR04 TT14 XA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体と、複数相のコイルと、電力供給
    源となる直流電源手段と、前記直流電源手段の一方の電
    極端子側と前記コイルとの電流路を形成する第1のパワ
    ートランジスタをそれぞれが有するQ個(Qは3以上の
    整数)の第1のパワー増幅手段と、前記直流電源手段の
    他方の電極端子側と前記コイルとの電流路を形成する第
    2のパワートランジスタをそれぞれが有するQ個の第2
    のパワー増幅手段と、前記第1のパワー増幅手段と前記
    第2のパワー増幅手段の通電を制御する通電制御手段と
    を具備し、 前記Q個の第1のパワー増幅手段と前記Q個の第2のパ
    ワー増幅手段の一方もしくは両方が、それぞれ電気角で
    360/Q度よりも大きなP度の通電幅を有し、 前記通電制御手段が、前記P度の通電区間のうち通電開
    始からP/2度未満の第1の区間と通電終了までのP/
    2度未満の第2の区間だけスロープ形成信号を出力し、
    スロープ形成信号が出力されない第3の区間はスロープ
    形成信号の最大値以下の信号を出力する波形形成信号作
    成手段と、前記第3の区間を含みP度未満の区間だけ出
    力されるフルオン指令信号を得るフルオン指令信号作成
    手段と、前記スロープ形成信号と前記フルオン指令信号
    の両者に応動して、少なくとも1個の前記第1のパワー
    増幅手段もしくは前記第2のパワー増幅手段の通電を制
    御する駆動指令手段とを具備して構成されたモータ。
  2. 【請求項2】 前記波形形成信号作成手段は、複数相の
    切り替え信号を出力する切り替え作成手段と、指令信号
    に応動して変化する前記第1のパワー増幅手段と前記第
    2のパワー増幅手段の一方もしくは両方の供給電流であ
    る供給電流信号を出力する電流供給手段と、前記切り替
    え作成手段の出力信号に応動して前記供給電流信号を1
    相分もしくは2相分に交互に分配制御してQ相の分配電
    流信号を得る分配制御手段と、前記分配電流信号の出力
    区間を限定する区間限定手段とを具備して構成された請
    求項1に記載のモータ。
  3. 【請求項3】 前記第1のパワー増幅手段の第1のパワ
    ートランジスタと前記第2のパワー増幅手段の第2のパ
    ワートランジスタの一方もしくは両方をオン・オフの高
    周波スイッチング動作させるスイッチング制御手段を具
    備して構成された請求項1又は請求項2に記載のモー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記駆動指令手段は、前記スロープ形成
    信号を所定倍の電流増幅した増幅電流信号を出力する電
    流増幅手段と、前記フルオン指令信号に応動した電位ス
    イッチ信号を得る電位スイッチ作成手段とを具備して構
    成された請求項1から請求項3の何れか一つの請求項に
    記載のモータ。
  5. 【請求項5】 前記第1のパワー増幅手段と前記第2の
    パワー増幅手段の一方もしくは両方は、前記パワートラ
    ンジスタを用いたカレントミラーを含んで構成され、入
    力された信号を電流増幅する電流増幅入力端子と、入力
    された信号電位により前記パワートランジスタを制御す
    る電位スイッチ信号入力端子を有する請求項1から請求
    項4の何れか一つの請求項に記載のモータ。
  6. 【請求項6】 移動体と、複数相のコイルと、電力供給
    源となる直流電源手段と、前記直流電源手段の一方の電
    極端子側と前記コイルとの電流路を形成する第1のパワ
    ートランジスタをそれぞれが有するQ個(Qは3以上の
    整数)の第1のパワー増幅手段と、前記直流電源手段の
    他方の電極端子側と前記コイルとの電流路を形成する第
    2のパワートランジスタをそれぞれが有するQ個の第2
    のパワー増幅手段と、前記第1のパワー増幅手段と前記
    第2のパワー増幅手段の通電を制御する通電制御手段と
    を具備し、 前記Q個の第1のパワー増幅手段と前記Q個の第2のパ
    ワー増幅手段の一方もしくは両方が、電流増幅動作と前
    記パワートランジスタのフルオン動作とを選択動作する
    機能を有し、 前記通電制御手段が、電気角で360/Q度よりも大き
    なP度の通電幅を有するスロープ形成信号を作り出す波
    形形成信号作成手段と、前記第1のパワー増幅手段と前
    記第2のパワー増幅手段の一方もしくは両方に対して前
    記P度の通電区間のうち通電開始からP/2度未満の第
    1の区間と通電終了までのP/2度未満の第2の区間で
    電流増幅動作させ、前記P度のうち前記第1の区間の前
    記第2の区間を除く第3の区間で前記パワートランジス
    タをフルオン動作をさせる動作選択信号を作り出す動作
    選択信号作成手段と、前記スロープ形成信号と前記動作
    選択信号の両者に応動して、少なくとも1個の前記第1
    のパワー増幅手段もしくは前記第2のパワー増幅手段の
    通電を制御する駆動指令手段とを具備して構成されたモ
    ータ。
  7. 【請求項7】 前記波形形成信号作成手段は、複数相の
    切り替え信号を出力する切り替え作成手段と、指令信号
    に応動して変化する前記第1のパワー増幅手段と前記第
    2のパワー増幅手段の一方もしくは両方の供給電流であ
    る供給電流信号を出力する電流供給手段と、前記切り替
    え作成手段の出力信号に応動して前記供給電流信号を1
    相分もしくは2相分に交互に分配制御してQ相の分配電
    流信号を得る分配制御手段とを具備して構成された請求
    項6に記載のモータ。
  8. 【請求項8】 前記第1のパワー増幅手段の第1のパワ
    ートランジスタと前記第2のパワー増幅手段の第2のパ
    ワートランジスタの一方もしくは両方をオン・オフの高
    周波スイッチング動作させるスイッチング制御手段を具
    備して構成された請求項6又は請求項7に記載のモー
    タ。
  9. 【請求項9】 前記駆動指令手段は、前記スロープ形成
    信号を所定倍に電流増幅した増幅電流信号を出力する電
    流増幅手段と、前記動作選択信号に応動した動作選択電
    位信号を得る選択電位信号作成手段とを具備して構成さ
    れた請求項6から請求項8の何れか一つの請求項に記載
    のモータ。
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