JP2001119097A - Fmレーザ及びfm一括変換器並びにその歪み測定方法 - Google Patents

Fmレーザ及びfm一括変換器並びにその歪み測定方法

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JP2001119097A
JP2001119097A JP29888599A JP29888599A JP2001119097A JP 2001119097 A JP2001119097 A JP 2001119097A JP 29888599 A JP29888599 A JP 29888599A JP 29888599 A JP29888599 A JP 29888599A JP 2001119097 A JP2001119097 A JP 2001119097A
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cso
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distortion
amplitude
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Koji Kikushima
浩二 菊島
Noburu Shibata
宣 柴田
Mitsuharu Matsuki
光晴 松木
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広帯域FM信号波のスペクトルの対称性によ
り歪みを測定することにより歪みの少ないFMレーザ及
びFM一括変換器を提供すること。 【解決手段】 単一の正弦波信号を、FM変調指数が第
1番目の零点である約5.1356の近傍になるように
入力した場合に、出力される信号光の光スペクトルの2
番目の側波帯の振幅が零になるFM変調指数と、−2番
目の側波帯の振幅が零になるFM変調指数とのズレ量を
0.015以下にすることにより、40チャンネル映像
伝送において、最大結合波数、N=11、平均変調指数
ave=0.41の場合、FM一括変換器に適用するF
Mレーザの複合2次歪み、CSOをAM映像伝送の仕様
値−54dB以下とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広帯域信号の光伝
送に利用するFMレーザ及びFM一括変換器に関し、よ
り詳細には、周波数分割多重されている振幅変調、もし
くは直交振幅変調(QAM;quadrature amplitude mod
ulation)された多チャンネル映像信号を光伝送するの
に適し、特に、パッシプダブルスター(PDS;passiv
e double star)光加入者伝送システムで利用するのに
適したFMレーザ及びFM一括変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のFMレーザ及びFM一括変換器が
適用されるFM一括変換伝送システムにおけるAM信号
は、ドロップ分配系インターフェースを介してFM一括
変換器により多チャンネルAM映像信号を一括し、一つ
の広帯域なFM信号に変換させる。変換された信号は加
入者線終端装置(SLT;subscriber line terminal)
のDFB(distributed feedback)レーザと光増幅器を
介して光ファイバに伝送される。光伝送路では、一つの
広帯域なFM信号で伝送するが、光分岐回路を介して加
入者の光受信器(ONU;optical network unit)にお
いて広帯域FM復調され、一括して多チャンネルAM映
像信号に戻される。さらに、加入者・ネットワーク・イ
ンターフェース(XNI)を介してチュ−ナ・AM復調
器でさらに復調され、TV信号に戻される。
【0003】広帯域FM復調器の回路形式としては、遅
延線FM復調器が、原理的に非常に広帯域にわたって良
好な直線性を得ることのできる方式で優れている。
【0004】これまでは、広帯域FM復調器について
は、図4に示すように、復調特性が測定できていたが、
FM一括変換器の単独の歪みは測定できず、広帯域FM
復調器の歪み込みの歪み値でしか測定できなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実用化するためのFM
一括変換伝送システムにおいては、FM一括変換器と広
帯域FM復調器の歪みがそれぞれ、個別に測定できるこ
とが重要である。特にパッシブダブルスター(PDS)
光加入者伝送システムにおいては、一台のFM一括変換
器に、複数のFM復調器が対向するので、FM一括変換
器の歪みが少ないことが重要である。
【0006】広帯域FM復調器については、図4に示し
たとおりのf−V特性の線形性を測定することが重要で
ある。しかし、FM一括変換器の歪みを個別に測定する
方法は、これまで提案されていなかった。これまでは、
FM一括変換器と広帯域FM復調器の歪みの合計でしか
測定できなかった。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、広帯域FM信号波
のスペクトルの対称性により歪みを測定することにより
歪みの少ないFMレーザ及びFM一括変換器並びにその
歪み測定方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を達成す
るために、請求項1に記載の発明は、電気信号を入力し
て光周波数が変調された信号光を出力するFMレーザに
おいて、単一の正弦波信号を、FM変調指数が第1番目
の零点である約5.1356の近傍になるように入力し
た場合に、出力される信号光の光スペクトルの2番目の
側波帯の振幅が零になるFM変調指数と、−2番目の側
波帯の振幅が零になるFM変調指数とのズレ量Δmが、 20logΔm≦CSO−20logmave−10logN +20.2 [dB] (1) CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均FM変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式を満たすことを特徴とするものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記ズレ量が0.015以下で
あることを特徴とするものである。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、電気信号
を入力して周波数が変調された電気信号を出力するFM
一括変換器において、単一の正弦波信号を、FM変調指
数が第1番目の零点である約5.1356の近傍になる
ように入力した場合に、出力される電気信号の電気信号
スペクトルの2番目の側波帯の振幅が零になるFM変調
指数と、−2番目の側波帯の振幅が零になるFM変調指
数とのズレ量Δmが、 20logΔm≦CSO−20logmave−10logN +2
0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均FM変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式を満たすことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項4に記載の発明は、請求項3
に記載の発明において、前記ズレ量が0.015以下で
あることを特徴とするものである。
【0012】また、請求項5に記載の発明は、電気信号
を入力して光周波数が変調された信号光を出力するFM
レーザの歪み測定方法において、単一の正弦波信号を、
FM変調指数が第1番目の零点である約5.1356の
近傍になるように入力した場合に、出力される信号光の
光スペクトルの2番目の側波帯の振幅が零になるFM変
調指数と、−2番目の側波帯の振幅が零になるFM変調
指数とのズレ量Δmを測定し、 20logΔm=CSO−20logmave−10logN +20.2 [dB] (2) CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式に代入し、CSOを算出することを特徴とする
ものである。
【0013】また、請求項6に記載の発明は、電気信号
を入力して周波数が変調された電気信号を出力するFM
一括変換器の歪み測定方法において、単一の正弦波信号
を、FM変調指数が第1番目の零点である約5.135
6の近傍になるように入力した場合に、出力される電気
信号の電気信号スペクトルの2番目の側波帯の振幅が零
になるFM変調指数と、−2番目の側波帯の振幅が零に
なるFM変調指数とのズレ量Δmを測定して、 20logΔm=CSO−20logmave−10logN +2
0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式に代入し、CSOを算出することを特徴とする
ものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。
【0015】図1は、本発明のFMレーザ及びFM一括
変換器が適用されるFM一括変換伝送システムの概念図
である。AM信号は、ドロップ分配系インターフェース
1を介してFM一括変換器2により多チャンネルAM映
像信号を一括し、一つの広帯域なFM信号に変換され
る。変換された信号はSLT3のDFBレーザ3aと光
増幅器3bを介して光ファイバ4に伝送される。光伝送
路では、一つの広帯域なFM信号で伝送するが、光分岐
回路5を介して加入者の光受信器(ONU)6において
広帯域FM復調され、一括して多チャンネルAM映像信
号に戻される。さらに、加入者・ネットワーク・インタ
ーフェース(XNI)7を介してチュ−ナ・AM復調器
8でさらに復調され、TV信号に戻されTV受像機9に
写し出される。
【0016】FM一括変換は、具体的には、例えば、各
々のチャンネルの周波数が90MHzから370MHz
までに周波数多重された40チャンネルAM映像信号
を、一つの帯域370MHzのAM信号と見なして、数
GHzの帯域を有する一つの広帯域なFM信号に変換し
て伝送する方式である。
【0017】図2は、FM一括変換器の構成を示す概念
図で、このFM一括変換器2は、電圧制御発振器(VC
O;voltage controlled oscillator)でも可能である
が、本実施例の説明では、光ヘテロダイン検波を用いた
場合を示してある。図中、2cは光カプラ、2dはフォ
トダイオード(PD;photo diode)である。
【0018】FMレーザ2aとしては、DFBレーザを
用いれば、注入電流を変化させることにより、光周波数
を変化させることができる。また、ローカルレーザ2b
にはDFBレーザや外部鏡半導体レーザが適用可能であ
る。
【0019】FMレーザ2aとしてDFBレーザを、例
えば、fsの周波数で変調すると、出力レーザ光周波数
fは、周波数偏移がδfのとき、 fFM=f0+δfsin(2πft) ・・・(3) となる。光局部発振器の光周波数をfLOとすると、光ヘ
テロダイン検波により受光素子から出力される電気信号
の周波数fは、前記式(3)と、fLOとの差の周波数が
出力される。すなわち、 f=f0−fLO+δfsin(2πft) ・・・(4) ここで、2つのレーザ光周波数を極めて近接させれば、
o−fLOが数GHzの中間周波数を有し、周波数偏移
δfの電気レベルのFM変調波を得ることができること
になる。一般に、DFBレーザは、注入電流を変調する
ことにより、その光周波数が変調電流に伴って数GHz
変動(チャープ)するので、周波数偏移δfとして数G
Hzを得ることができる。
【0020】また、図2においてFMレーザ2aを第1
のFMレーザとし、ローカルレーザ2bを第2のFMレ
ーザとし、第1のFMレーザ2aと逆位相で第2のFM
レーザに変調を加えることにより、2倍の周波数偏移を
得ることも可能である。
【0021】次に、広帯域FM復調器について説明をす
る。その回路形式としては、遅延線FM復調器が、原理
的に非常に広帯域にわたって良好な直線性を得ることの
できる方式で優れている。
【0022】図3は、遅延線FM復調器の構成例(アン
ドゲートの場合)を示す図で、リミッタ増幅器11、遅
延線12、アンドゲート13、ローパス・フィルタ14
から構成されている。復調特性の例を図4に示してあ
る。
【0023】これまでは、広帯域FM復調器6について
は、図4に示すように、復調特性が測定できていたが、
FM一括変換器2やFMレーザ2a単独の歪みは測定で
きず、広帯域FM復調器6の歪み込みの歪み値でしか測
定できなかった。
【0024】本発明によれば、FM一括変換器単独の歪
み、もしくは、FM一括変換器を構成するFMレーザ単
独の歪みを測定することができる。以下に、その原理に
ついて数式を用いて説明する。また、本発明の検証実験
結果についても説明する。
【0025】本発明では、広帯域FM信号波のスペクト
ルの対称性により歪みを測定する。歪みのないFM一括
変換器により、単一の正弦波をFM一括変換した場合
は、FM側波帯スペクトルは対称になるが、正弦波とそ
の2次高調波をFM一括変換した場合は、非対称にな
る。別の見方をすると、単一の正弦波をFM一括変換し
た場合に、FM側波帯スペクトルが非対称になっていた
場合は、2次高調波歪みが生じていることになる(ただ
し、ここで、3次以上の高次高調波歪みは2次高調波歪
みよりも一般的に小さく無視できるものと仮定し
た。)。その非対称性の度合いによって、FM一括変換
器自身の歪みの度合いがわかる。
【0026】入力信号波は、単一正弦波であり、周波数
をf、位相を無視すると、入力信号波、s(t)、は次
式で表わせる。ただし、p=2πfである。
【0027】 s(t)=I1 cos pt ・・・(5) この入力信号波を歪みなくFM一括変換した場合は、被
変調波は次式で表わされる。
【0028】
【数1】
【0029】これを複素数表示すると、
【0030】
【数2】
【0031】式(7)に、式(5)を代入すると、
【0032】
【数3】
【0033】となる。ここで、m1=Δω1/p,Δω1
=kI1 であり、それぞれ、FM変調指数と、周波数偏
移である。
【0034】さらに、式(8)は、次式に変形できる。
【0035】
【数4】
【0036】ここで、Jn(x) は、n次の第一種ベッセ
ル関数である。
【0037】式(9)から被変調波の搬送波の振幅
w0、及び、k番目の側波帯の振幅(上側側波帯)I
w0+kp及び、−k番目の側波帯(下側側波帯)の振幅I
w0-kpは、それぞれ、次式で表わされる。
【0038】 Iω0=|I00(m1)| ・・・(10) Iω0+kp=|I0k(m1)| ・・・(11) Iω0-kp=|I0-k(m1)| ・・・(12) 式(11),(12)から、対称の側波帯を生じること
がわかる。
【0039】一方、FM一括変換器で歪みが生じる場合
は、既に歪みのある入力信号を歪みのないFM一括変換
器に入力するのと同様である。基本波の位相を無視し、
また、3次以上の高調波歪みを2次高調波歪みより小さ
いものとして無視し、2次高調波の位相は基本波と同じ
とすれば、入力信号s(t)は次式で表わされる。
【0040】 s(t)=I1 cos pt +I2 cos 2pt ・・・(13) 式(13)を式(7)に代入すると、
【0041】
【数5】
【0042】ここで、mn=Δωn/np,Δωn=kIn
である。
【0043】さらに、式(14)は、次式のように変形
される。
【0044】
【数6】
【0045】従って、被変調波の搬送波の振幅Iw0、及
び、k番目の側波帯の振幅Iw0+kpは、k=r1+2r2
とすれば、それぞれ、次式で表わされる。
【0046】 Iω0=|I00(m1)J0(m2)| ・・・(16)
【0047】
【数7】
【0048】また、−k番目の側波帯の振幅I
w0-kpは、k=−(r1+2r2)とすれば、次式で表わ
される。
【0049】
【数8】
【0050】式(17),(18)から、側波帯は非対
称となることがわかる。
【0051】ここで、2次高調波歪みは大変小さいもの
とし、すなわち2次高調波歪みによるFM変調指数m2
について、次式が成り立つとする。
【0052】
【数9】
【0053】このとき、式(17),(18)は、それ
ぞれ、次式のように近似できる。
【0054】
【数10】
【0055】
【数11】
【0056】ここで、2番目と−2番目の側波帯の振幅
に着目してみる。すると、式(20),(21)は、そ
れぞれ、次式となる。
【0057】
【数12】
【0058】
【数13】
【0059】基本波のFM変調指数が、m1=5.13
56…のとき(2次の第一種のベッセル関数の第一番目
の零点のとき)、J2(m1)=J-2(m1)=0であ
る。このとき、歪みがない場合は、式(11),(1
2)から、2番目と−2番目の側波帯の振幅は、いずれ
も零になる。しかし、歪みがある場合は、式(22),
(23)に零点となる。m1=5.1356…を代入す
ると、次の近似式が得られる。
【0060】
【数14】
【0061】式(24)に、2次歪み量は小さいとして
1(m2)〜0.5m2,m2=(m12)/(2I1)<
<1,m1=5.1356…,の関係を代入すると、基本
波のFM変調指数が、m1=5.1356…における基
本波に対する歪みの振幅の比が、次式のとおり得られ
る。
【0062】
【数15】
【0063】ここで、2番目の振幅と、−2番目の振幅
が零になるFM変調指数m1が歪みによりΔmだけずれ
ていた場合、m1=5.1356、(零点)近傍におけ
るJ2(m1)の傾きは、約−0.34なので、式(2
5)は次式で近似できる。
【0064】
【数16】
【0065】従って,m1=5.1356…(零点)近
傍における、2次高調波歪みHD2は次式のように求ま
る。
【0066】
【数17】
【0067】1チャンネル当りの平均FM変調指数をm
aveとして、多チャンネルについて一括FM変調した場
合の複合2次歪みCSOは、FM変調指数m1=5.1
356…近傍の2次高調波歪みHD2から、次式で求ま
る。
【0068】
【数18】
【0069】ただし、ここで、Nは歪みの最大結合波数
である。
【0070】次に、実験結果を示す、電圧制御発振器V
COと、注入電流の変化により発振周波数を変化させる
FMレーザでFM一括変換器を構成した場合の、搬送
波、±1番目、及び、±2番目の側波帯の振幅の測定結
果を図5、図6にそれぞれ示す。図5は、VCOの場合
の搬送波と側波帯の振幅のFM変調指数依存性を示す図
であり、図6は、FMレーザの場合の搬送波と側波帯の
振幅のFM変調指数依存性を示す図である。
【0071】実験結果から、VCO、FMレーザ、それ
ぞれ、2番目の側波帯の振幅と、−2番目の側波帯の振
幅が零になるFM変調指数m1が歪みによりズレ量、Δ
mは、それぞれ、0.3,0.03である。
【0072】このズレ量から、式(28)を用いて、4
0チャンネルで、最大結合波数N=11、平均変調指数
ave=0.41でのCSOを算出すると、VCO、F
Mレーザ、それぞれ、CSO算出値は、−28dB,−
48dBとなる。
【0073】なお、検証のため、実際に40チャンネル
で、変調を行いCSOを測定したところ、FM復調器の
歪みも含めて、VCO及び、FMレーザによるFM一括
変換器では、それぞれ、−30dB、−54dBであっ
た。このように、算出値と測定値がほぼ同じであること
から、測定値にはFM復調器の歪みが含まれているもの
の、測定に用いたFM復調器は線形であると考えれば、
本発明によるFM一括変換器、単独の歪みの測定法は、
ほぼ妥当であると考えることができる。
【0074】従って、式(28)から、40チャンネル
で、最大結合波数N=11、平均変調指数mave=0.
41でのCSOの仕様値が−54dB以下のとき、Δm
は0.015以下となる。
【0075】よって、FMレーザの光スペクトルの、Δ
mが0.015以下となる。また、FM一括変換器の電
気信号スペクトルの、Δmが0.015以下となる。
【0076】次に、CSOが仕様値として与えられてい
る場合は、式(28)から、Δmが次式を満足しなけれ
ばならないことがわかる。
【0077】 20logΔm≦CSO−20logmave−10logN +20.2 [dB] ・・・(29) なお、CSOは、多チャンネル伝送時の複合2次歪みの
仕様、maveは多チャンネル伝送時の平均FM変調指
数、Nは多チャンネル伝送時の最大結合波数である。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
気信号を入力して光周波数が変調された信号光を出力す
るFMレーザにおいて、単一の正弦波信号を、FM変調
指数が第1番目の零点である約5.1356の近傍にな
るように入力した場合に、出力される信号光の光スペク
トルの2番目の側波帯の振幅が零になるFM変調指数
と、−2番目の側波帯の振幅が零になるFM変調指数と
のズレ量Δmが、 20logΔm≦CSO−20logmave−10logN +2
0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式を満たすようにしたので、多チャンネル映像伝
送において、最大結合波数がNで、平均FM変調指数が
aveの場合、FM一括変換器に適用するFMレーザの
複合2次歪みをAM映像伝送の仕様値CSO[dB]以
下とすることができる。
【0079】また、ズレ量を0.015以下であるよう
にしたので、40チャンネル映像伝送において、最大結
合波数N=11、平均変調指数mave=0.41の場
合、FM一括変換器に適用するFMレーザの複合2次歪
みCSOをAM映像伝送の一般的な仕様値−54dB以
下とすることができる。
【0080】また、電気信号を入力して周波数が変調さ
れた電気信号を出力するFM一括変換器において、単一
の正弦波信号を、FM変調指数が第1番目の零点である
約5.1356の近傍になるように入力した場合に、出
力される電気信号の電気信号スペクトルの2番目の側波
帯の振幅が零になるFM変調指数と、−2番目の側波帯
の振幅が零になるFM変調指数とのズレ量Δmが、 20logΔm≦CSO−20logmave−10logN +2
0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均FM変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式を満たすようにしたので、多チャンネル映像伝
送において、最大結合波数がNで、平均変調指数がm
aveの場合、FM一括変換器の複合2次歪みをAM映像
伝送の仕様値CSO[dB]以下とすることができる。
【0081】また、ズレ量を0.015以下であるよう
にしたので、40チャンネル映像伝送において、最大結
合波数N=11、平均変調指数mave=0.41の場
合、FM一括変換器の複合2次歪みCSOをAM映像伝
送の一般的な仕様値−54dB以下とすることができ
る。
【0082】また、Δmを測定して式に代入することに
より、CSOを算出し、FMレーザ及びFM一括変換器
の歪みを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のFMレーザ及びFM一括変換器が適用
されるFM一括変換伝送システムの概念図である。
【図2】FM一括変換器の構成を示す概念図である。
【図3】遅延線FM復調器の構成例(アンドゲートの場
合)を示す図である。
【図4】復調特性の例を示す図である。
【図5】VCOの場合の搬送波と側波帯の振幅のFM変
調指数依存性を示す図である。
【図6】FMレーザの場合の搬送波と側波帯の振幅のF
M変調指数依存性を示す図である。
【符号の説明】
1 ドロップ分配系インターフェース 2 FM一括変換器 2a FMレーザ 2b ローカルレーザ 2c 光カプラ 2d フォトダイオード(PD) 3 加入者線終端装置(SLT) 3a DFBレーザ 3b 光増幅器 4 光ファイバ 5 光分岐回路 6 ONU(FM復調器) 7 加入者・ネットワーク・インターフェース(XN
I) 8 チューナ及びAM復調器 9 TV受像機 11 リミッター増幅器 12 遅延線 13 ANDゲート 14 ローパス・フィルタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04J 1/00 H04L 27/36 (72)発明者 松木 光晴 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA64 AB28 BA01 EA12 GA24 GA38 HA11 HA12 5K002 AA02 AA04 CA15 DA12 GA01 5K004 AA08 JE02 5K022 AA03 AA16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号を入力して光周波数が変調され
    た信号光を出力するFMレーザにおいて、単一の正弦波
    信号を、FM変調指数が第1番目の零点である約5.1
    356の近傍になるように入力した場合に、出力される
    信号光の光スペクトルの2番目の側波帯の振幅が零にな
    るFM変調指数と、−2番目の側波帯の振幅が零になる
    FM変調指数とのズレ量Δmが、 20logΔm≦CSO−20logmave−10logN +2
    0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式を満たすことを特徴とするFMレーザ。
  2. 【請求項2】 前記ズレ量が0.015以下であること
    を特徴とする請求項1に記載のFMレーザ。
  3. 【請求項3】 電気信号を入力して周波数が変調された
    電気信号を出力するFM一括変換器において、単一の正
    弦波信号を、FM変調指数が第1番目の零点である約
    5.1356の近傍になるように入力した場合に、出力
    される電気信号の電気信号スペクトルの2番目の側波帯
    の振幅が零になるFM変調指数と、−2番目の側波帯の
    振幅が零になるFM変調指数とのズレ量Δmが、 20logΔm≦CSO−20logmave−10logN +2
    0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式を満たすことを特徴とするFM一括変換器。
  4. 【請求項4】 前記ズレ量が0.015以下であること
    を特徴とする請求項3に記載のFM一括変換器。
  5. 【請求項5】 電気信号を入力して光周波数が変調され
    た信号光を出力するFMレーザの歪み測定方法におい
    て、単一の正弦波信号を、FM変調指数が第1番目の零
    点である約5.1356の近傍になるように入力した場
    合に、出力される信号光の光スペクトルの2番目の側波
    帯の振幅が零になるFM変調指数と、−2番目の側波帯
    の振幅が零になるFM変調指数とのズレ量Δmを測定
    し、 20logΔm=CSO−20logmave−10logN +2
    0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式に代入し、CSOを算出することを特徴とする
    FMレーザの歪み測定方法。
  6. 【請求項6】 電気信号を入力して周波数が変調された
    電気信号を出力するFM一括変換器の歪み測定方法にお
    いて、単一の正弦波信号を、FM変調指数が第1番目の
    零点である約5.1356の近傍になるように入力した
    場合に、出力される電気信号の電気信号スペクトルの2
    番目の側波帯の振幅が零になるFM変調指数と、−2番
    目の側波帯の振幅が零になるFM変調指数とのズレ量Δ
    mを測定して、 20logΔm=CSO−20logmave−10logN +2
    0.2 [dB] CSO;多チャンネル伝送時の複合2次歪みの仕様 mave;多チャンネル伝送時の平均変調指数 N;多チャンネル伝送時の最大結合波数 の関係式に代入し、CSOを算出することを特徴とする
    FM一括変換器の歪み測定方法。
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