JP2001116867A - Xyステージ - Google Patents

Xyステージ

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JP2001116867A
JP2001116867A JP29618699A JP29618699A JP2001116867A JP 2001116867 A JP2001116867 A JP 2001116867A JP 29618699 A JP29618699 A JP 29618699A JP 29618699 A JP29618699 A JP 29618699A JP 2001116867 A JP2001116867 A JP 2001116867A
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stage
piezoelectric element
axis
vibrator
triaxial
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JP29618699A
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Fumio Isshiki
史雄 一色
Sumio Hosaka
純男 保坂
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い位置決め精度とヨーイング精度と、低い駆
動重心を持つXYステージを安価に構成する。 【解決手段】滑り変形型と厚み変形型の圧電素子の組合
せにより二次元駆動力の発生機構を構成し、ステージ移
動部の底面の全ての摺動接点に配置する。任意の二次元
面内運動が可能となるよう、各駆動力の方向を独立に制
御する。3軸以上のレーザ干渉計を用いて、位置と回転
角をフィードバック制御する。 【効果】二次元的な駆動力を直接得ることができる。広
範囲での連続移動と、微小スケールでの位置補正の両方
が同一の圧電素子構造で可能となり、XYステージの構
成を大幅に簡素化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細加工装置や微
細構造の評価・観察装置等に適用して好適なXYステー
ジ、特に高い位置決め精度が要求されるXYステージに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、精度1〜0.1μm程度のXYス
テージを構成する場合、特開平07−285044号公
報に記載されているように、X方向の一軸移動台とY方
向の一軸移動台を組み合わせて二軸構成とする方法が取
られていた。なお、ステージの面に平行な一つの方向を
X方向とするとき、X方向に直角でかつステージの面に
平行な方向がY方向となり、ステージの面に垂直な方向
がZ方向となる。上記の二軸構成の典型的な例を図17
に示す。この構成では、ステージ全体の台となり、固定
されているステージ台43の上に、Y方向に直線的に動
く中間ステージ22があり、その上に中間ステージ22
に対して直角のX方向に直線的に動くステージ移動部7
が置かれる。このような、X方向とY方向について各々
一軸ずつの直線的な動きを組み合わせる構造により、二
次元の平面的な運動が可能となる。この構造では、X軸
/Y軸の各一軸毎に動きを機械的に束縛するために、ガ
イドレール・ローラガイド又は滑り機構が用いられてい
た。
【0003】しかし、0.1μm以下の高い位置決め精
度の要求されるXYステージを構成しようとする場合、
これらのガイドレール・ローラガイド又は滑り機構にお
いて生じる摩擦によるスティック・スリップ現象は、ラ
ンダムな位置誤差を生じる要因となり、特開平06−2
04107号公報記載のように、精度を向上するために
別の微小位置補正機構を必要とするなど、装置の構成を
複雑にする一つの要因となっていた。
【0004】特に、ナノメータオーダの精度での位置決
めを必要とする微細加工装置や精密加工・測定装置にお
いては、微小位置補正機構の設置が必須となる。また、
各一軸毎の駆動に伴い生ずる機械的誤差や、弾性変形に
伴うステージのヨーイング(水平面内の軸回転誤差)、
ピッチング(仰角方向の軸回転誤差)、ローリング(横
傾斜角方向の軸回転誤差)といった角度誤差が問題とな
る場合に、スティック・スリップ現象は、特開平10−
256141号公報記載のような4軸以上の多数の測長
系による誤差補正が必要となる要因の一つとなってい
た。
【0005】こういったX軸ステージとY軸ステージの
重ね合わせによる二軸ステージの構成と異なり、一枚の
ステージ板を、直接圧電素子によって平面内を動かすこ
とによって微小な位置決めの実現を試みたのが、例えば
ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジ
クス(Japanese Journal of Applied Physics)第27
巻(1988年)第L123頁〜第L126頁に記載さ
れている、XZ方向とYZ方向用の二軸振動子を取付け
たステージ構造である。この構造は、耐加重及び駆動力
が大きくできる反面、X方向とY方向の駆動が別々であ
るために、X方向とY方向を同時に動かす必要のある斜
め方向への移動の際に、駆動に伴い異常振動が発生す
る。異常振動は、精度低下の要因となる。
【0006】一方、特開平1−315269号後方記載
のようにトライポッドを四隅につけたステージも試みら
れている。この場合は、摺動点を三次元的に動かせる反
面、機械的に耐加重及び駆動力が余り大きく取れないこ
とと、一点ずつの摺動点毎にトライポッドが必要になる
ことにより場所をとり、従って摺動点を多く取れず、摺
動点数が少ないことによる振動の発生が避けられない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ナノメータオーダでの
精密な位置決めを必要とするXYステージにおいては、
ガイドレールやローラガイド等の滑り機構によるスティ
ック・スリップの発生及びローリング等の角度誤差の発
生を抑える必要があり、また精度低下の原因となる異常
振動の発生を抑えることが重要である。
【0008】本発明の目的は、移動に伴って摩擦及び異
常振動が発生しない、高い精度での位置決め制御が可能
なXYステージを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のXYステージは、摺動面を有するステージ台
と、圧電素子(ピエゾ・セラミック・アクチュエータ)
の組合せによる三軸振動子を駆動力発生機構として備え
た、ステージ台の摺動面を摺動するステージ移動部と、
ステージ移動部の回転角を検出するための3軸以上に配
置したレーザ干渉測長計と、レーザ干渉測長計の検出結
果を用いて三軸振動子の動作を制御する制御系を具備し
ていることを特徴とする。具体的には、三軸振動子の一
方の片端が上部のステージ移動部に固定され、他方の片
端が下部のステージ台に接している。三軸振動子に電圧
が印加されることによって発生する機械的歪が三軸振動
子とステージ台の接点即ち摺動接点に伝えられ、その歪
分だけステージ移動部が動く。
【0010】この移動では、三軸振動子がステージ台に
接して固定された状態で三軸振動子の機械的歪によって
移動が行なわれるので、移動にスティック・スリップを
伴なわない。更に、振動子が三軸構成であるため、1個
の振動子でX方向とY方向の同時変位が可能であり、従
って斜め方向移動で異常振動の発生が抑えられる。
【0011】なお、一回の機械的歪による移動量が僅か
であるので、三軸振動子には超音波信号が与えられ、そ
れによって三軸振動子は、機械的歪を発生してステー
ジ移動部を動かす、ステージ台から離れる、ステー
ジ台へ接触する、上記を行なうの動作を繰り返す。こ
の繰り返し動作によって移動が行なわれ、超音波信号の
周波数が高くなるほど移動速度が上がる。
【0012】以上の構造において、三軸振動子の他方の
片端が直接摺動端となり、この摺動端が全ての摺動接点
に用いられる。そして、セラミックによる三軸振動子で
ステージ移動部を支えるので、十分な耐加重と駆動力が
得られる。
【0013】次に、ステージ移動部のXY面内(摺動面
と平行な方向)の回転誤差(ヨーイング)方向の動き
は、レーザ干渉計の測長結果を用いたフィードバック制
御によって補正され、角度が一定に保たれる。
【0014】なお、駆動が磁界の発生がない三軸振動子
で行なわれるので、本発明のXYステージは、電子線を
用いる加工装置、描画装置等で電子線のビーム位置に影
響を及ぼすことがなく、これらの装置にそのまま適用可
能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るXYステージ
を幾つかの図面を用いた発明の実施の形態を参照して更
に詳細に説明する。なお、図1〜図18における同一の
記号は、同一物又は類似物を表示するものとする。
【0016】図1において、7は、試料を搭載するため
のステージ移動部、6は、ステージ移動部7の底面の四
隅に固定して配置した三軸振動子、8は、三軸振動子6
の摺動端と接するステージ摺動台、14は、ステージ移
動部7の側面に互いに直交して配置した反射鏡による反
射面、19は、反射面14にレーザ光18を発射してス
テージ移動部7との距離の変移を測定するレーザ干渉測
長計、21は、ステージ摺動台8の一角に配置したくさ
び型支点、27は、レーザ干渉測長計19の測長結果を
入力して三軸振動子6の動作を制御するフィードバック
制御部を示す。
【0017】ステージ摺動台8は、ステージ移動部7よ
りも大きな面積の滑らかな摺動面を持つステージ台であ
り、その上を三軸振動子6によって駆動されるステージ
移動部7が摺動する。くさび型支点21は3個からな
り、三点支持によりステージ移動部7を機械的に一定の
位置及び角度に保持することができる。これによって、
ステージ移動台7の位置及び回転角の初期値が設定され
る。即ち、レーザ干渉測長計19では、回転角の絶対値
ではなく、変化分のみしか検知できないので、回転角の
初期値は、ステージ移動台7をくさび型支点21の位置
まで移動し(移動後のステージ移動台7を図1の点線で
示す)、くさび型支点21による三点支持機構によって
決定される。
【0018】ここで、ステージ移動部7を動かすための
駆動力発生機構として用いる三軸振動子6について述べ
る。三軸振動子6を構成する二つのタイプの圧電素子を
図2及び図3に示す。図2の圧電素子は、厚み変形型圧
電素子4の例であり、2本のリード線3の間に電圧を印
加した場合に、板状の圧電結晶1が、板の厚さが変化す
る方向に変形する。図3の圧電素子は、滑り変形型圧電
素子5の例であり、2本のリード線3の間に電圧を印加
した場合に、板状の圧電結晶1が、板の上下の二面が平
行にずれる方向に変形する。圧電結晶1の形状およびリ
ード線3の配置には自由度があり、異なる形状や異なる
電極配置とすることが可能である。
【0019】図4は、これらの厚み変形型圧電素子4と
滑り変形型圧電素子5とを組合せ、底面に対し上端面が
三次元的に変位できるように構成した、本発明による三
軸振動子6の例である。二つの滑り変形型圧電素子5
を、お互いに90度回転した方向で重ねており、それら
を更に厚み変形型圧電素子4の上に重ねた構造になって
いる。これによりX、Y及びZ方向への変位が三軸で独
立に制御される。更にその上端に摺動端用のセラミック
チップ15が取付けられる。セラミックチップ15は、
三軸振動子6が直接、後述する摺動面上を摺動する際
に、摩耗が圧電素子に及ぶのを防ぐためと、複数の三軸
振動子の間で高さを揃える際に、研磨による高さ調節を
行なうために用いられる。材質は、セラミックのほか、
石英、シリコンカーバイド等の、適度な硬さを持つ硬質
の化合物を用ることが可能である。
【0020】このような三次元的な変位を発生する圧電
素子として、従来、図6に示すようなチューブ型圧電素
子が用いられていた。同素子は、チューブ型のセラミッ
クの圧電結晶1の内周と周囲に四つ以上の金属膜電極2
を設けたもので、変位量を大きくするために、細長い形
状をしている。そのため、駆動力及び機械的強度が共に
低く、大きい物や重たい物を駆動するのに難点があっ
た。
【0021】図4に示した本発明による三軸振動子6
は、Z方向の高さを低くすることができ、また上面と底
面の接触面積を大きくすることができるため、機械的強
度が高く、最大駆動力が大きい。従って、後述するよう
に、本発明の三軸振動子を応用したXYステージは、そ
の高さが低く抑えられ、かつ、移動に伴い発生する振動
が大幅に低減されると共に、移動の応答性が改善され
る。更に、本XYステージを用いた装置全体が小型化さ
れる。
【0022】また、本発明の三軸振動子は、機械的にX
軸、Y軸及びZ軸方向の動きが独立しているため、補正
制御を行なう場合、各軸の制御電圧を加重配分するだけ
で良い。そのため、駆動力発生機構に用いた場合、補正
制御回路を単純化することができる。
【0023】なお、三軸振動子6に用いる圧電素子とし
ては、機械的な振動周波数を高くするためには、単結晶
型の圧電素子が望ましいが、積層型の圧電素子も利用可
能である。本発明の実施の形態においては、特にことわ
りのない限り、単結晶型の圧電素子を使った場合につい
て述べる。
【0024】三軸振動子6を用いて構成した二次元駆動
力発生機構の駆動原理を図6を用いて説明する。図6で
は、説明を容易にするため、2個の三軸振動子6a,6
bをペアで並べた場合の駆動力の発生方法を示してい
る。各々は、一方の片端がステージ移動部7に固定され
ている。固定されていない他方の片端は、適度な加重に
よりステージ摺動台8に押し付けられて摩擦で接触して
いる。なお、ここでは、図1とは上下を逆にして示して
いる。
【0025】この構造で、図6aのように左側の三軸振
動子6aを伸ばして摺動面に接触させ、右側の三軸振動
子6bを摺動面から浮かせた状態で、図6bのように各
々の三軸振動子6a、6bを、摺動面内方向について反
対の方向に変位させると、ステージ摺動台8に接触して
いる左側の三軸振動子6aの力を受けて、摺動面と三軸
振動子の間に駆動力9が発生する。
【0026】さらに、図6cのように、次に今まで浮か
せていた右側の三軸振動子6bをステージ摺動台8に接
触させ、逆に左側の三軸振動子6aをステージ摺動台8
から離して浮かせた状態にする。この状態で、図6dの
ように、摺動面に平行な二次元方向について、2つの三
軸振動子6aと6bを、各々上記と反対の方向に変位さ
せると、図6bに示すように、やはり同じ方向に駆動力
9が発生する。
【0027】図6a〜図6dを繰り返すことで、断続的
に駆動力を発生することができる。また、図6aや図6
cに示す停止している状態にある時間を短くし、図6b
や図6dに示す変位中の状態にある時間を長くするよう
駆動することで、摩擦でステージ移動部7が完全に停止
することなしに、連続的に駆動力を発生させることがで
きる。
【0028】二次元駆動力発生機構を複数のペアを用い
て構成すると、XY平面内の斜めを含む任意の方向にス
テージ移動部7を動かすことが可能になる。この場合、
ペアとなった三軸振動子を近接して配置することによ
り、摺動に伴う振動を減らせるだけでなく、三軸振動子
の自体が発生する振動をペア同士で相互にキャンセルさ
せることが可能になり、二次元駆動力発生機構の振動を
格段に小さく抑えることが可能になるという効果を得る
ことができる。なお、以上ではペアで1組の場合を説明
したが、3個以上で1組とすることが可能である三軸振
動子6を駆動する実際の駆動周波数は、数百Hz〜数百
kHzであり、高い周波数にすることで、0.1μm以
下の振動振幅であっても、毎秒30mm程度に達する速
度を発生することができる。また、三軸振動子6自体の
振動振幅を小さくすることで、機械系の他の部分に伝わ
る振動の影響を小さく抑えることができる。このため、
三軸振動子6の振動周波数を高く設定して、その分振動
振幅を小さく駆動することが、振動対策の面からは望ま
しい。重力による加速度を考慮すると、100kHzで
三軸振動子を駆動した場合に、一振動周期の間に生じる
摺動面に垂直な方向の重力降下は0.3nm以下であ
り、周囲に与える振動の影響は小さく、通常は他の振動
要因に比較して無視することができる。
【0029】このように、二つの三軸振動子が、相補的
な運動をする場合には、各圧電素子に電圧を加える回路
を工夫することで、配線数大幅に減少して、かつ駆動に
必要な消費電力を半分程度に抑えることができる。図7
に、その相補駆動の駆動回路を示す。
【0030】二つの厚み変形型圧電素子4a,4b(又
は滑り変形型圧電素子5a,5b)と、コンデンサ10
の3個を直列につないでループを形成し、コンデンサ1
0の両端に直流電圧を印加して、二つの圧電素子4a,
4bの接続点44を、振動電圧駆動源11(発振器、発
振器に接続した増幅器又はトランス等)、により電圧駆
動する。このような回路構成にすると、圧電素子4a,
4bを駆動するために振動電圧駆動源11から印加した
駆動電流12の交流成分は、ループを一周する形で閉じ
るように流れるため、コンデンサ10の両端に加える直
流電源自体は、容量の小さいもので済むという利点が生
ずる。コンデンサ10は、圧電素子4a,4bの容量の
10倍〜数百倍のもので十分効果があり、7mm角程度
の単結晶型圧電素子の場合、コンデンサ10は通常0.
01〜0.5μF程度で十分である。
【0031】図8は、XYZの3軸を駆動するように上
記図7の回路を組み合わせた、ペアの三軸振動子6a,
6bを駆動する場合の駆動回路の実体配線例である。各
厚み変形型圧電素子4と滑り変形型圧電素子5の両端の
配線を、隣合うペアの間で直列に接続し、コンデンサ1
0を共用とした。このように、図8に示した回路を更に
多くの組を接続する場合は、直流電源線とコンデンサを
共用とすることができるため、二組目以降は、2個の圧
電素子に対し、1本の配線を追加するのみで済む。この
ため、このような回路構成を用いることにより、回路系
が簡単になって外部との配線の本数を大幅に減らすこと
ができる。
【0032】図9は、上記の三軸振動子6の数を増やし
てペア2組の4個とした場合の配置を示す図である。4
個がステージ移動部7の一角に、駆動力発生機構として
用いられる。同相で動く三軸振動子6aを対角線上に配
置し、隣り合う三軸振動子6a,6bの間でお互いに相
補的な動きをすることで、駆動重心を、常に4個の三軸
振動子の中央に設定することができる。この配置によ
り、三軸振動子の駆動振動に伴う、駆動重心位置の周期
的なブレを防ぐことが可能になるいう効果を奏する。
【0033】図6a〜図6dに示した駆動例は、一軸方
向への駆動の場合であるが、三軸振動子6では駆動力の
発生方向をX軸Y軸方向に独立して制御できるため、二
次元的に自由な方向に駆動力を発生させることができ
る。
【0034】なお、ステージの移動を止めて、ステージ
移動部7をステージ摺動台8に対して静定する(移動し
た先で静止する)場合は、三軸振動子6のX軸Y軸方向
に印加する駆動電圧を固定するだけでなく、Z軸方向の
振動の駆動電圧を固定することによって、摩擦力による
完全な静定が可能である。本発明によるXYステージを
ステップ・アンド・リピート方式による電子線描画等に
用いる場合、このZ軸駆動電圧の固定による静定が行な
えることが望ましい。駆動電圧の発生回路は、このZ軸
振動の停止を制御部の電源を入れたまま行なえるように
構成すると、電源の切断によって停止位置がその都度様
々になる不定動作を防ぐことができる。
【0035】図11は、上述の駆動力発生機構を用い
た、本発明によるステージ移動部全体の構成を示す図で
ある。2ペアの4個の三軸振動子6よりなる駆動力発生
機構がステージ移動部7の底面の四隅に設置される。一
方、その側面には、二つの直交する反射鏡又は鏡面によ
る反射面14が取付けられる。底面に設けた駆動力発生
機構は、滑らかなステージ摺動台8の摺動面と接した際
に、駆動力を発生することができる。側面の反射面14
は、位置の測定のためのレーザ測長計を用いた場合に、
レーザ光を反射できるよう、底面に対し垂直に配置され
ており、測長精度を確保するため0.1μmのオーダの
面精度を有する。
【0036】底面の四隅の三軸振動子6は全て、高さが
0.01mm以内の精度で一致するよう、三軸振動子6
を配置して固定した後に図4に示した三軸振動子6の上
端のセラミックチップ15が研磨され、高さ及び平面精
度が確保される。
【0037】配置した三軸振動子6の駆動のために必要
な駆動信号及び電源は、外部から配線によって供給され
るが、そのほかにステージ移動部7の下面に太陽電池等
の非接触受給電機構を設け、配線を用いずに供給するこ
とも可能である。図11は、ステージ移動台7に対し、
レーザ光を電源として用いる場合の無線給電方法を示す
図である。三軸振動子6の高さによってステージ移動部
7の下面に形成されるステージ摺動台8との隙間に太陽
電池20を取付け、この隙間に対し、側面からレーザ光
18を入射して、これを給電源とする構成である。
【0038】圧電素子は、印加電圧を変化させる場合に
は電力を消費するが、静定時には素子自体の消費する電
力がほとんどゼロとなるため、コイル等による電磁アク
チュエータを用いる場合に比較して消費電流が格段に小
さく、従って発電容量は小さいもので済ますことができ
る。電磁モータ等の重い機構を必要としないため、軽量
化でき、発電機構の点でもステージが小型化できるとい
う効果がある。また給電用のレーザ光18を強度変調し
てステージ移動部の動作指令信号として、ステージの動
作を通信により制御することも可能である。
【0039】このように、受給電機構と外部からの制御
信号を受取る受信機構とを併せて備えたステージ移動部
を用いることにより、給電や制御のための配線が不要に
なるため、そのようなステージ移動部は、例えば、真空
中でプロセスを行なう真空装置・加工装置や、電子線な
どを用いる評価装置などに適用して好適である。試料
(ウエハ、被加工材料、被評価材料など)の真空中への
搬入や大気中への取り出しの際に、試料を保持している
ステージ移動部自体を、各真空室間の仕切り(ゲートバ
ルブ)を超えて、試料交換室まで移動させることができ
るように構成することができる。そのように構成したス
テージ移動部は、特に真空装置におけるメンテナンス性
能を向上させることができるなどの効果を発揮すること
ができる。
【0040】さて、先に述べたように、三軸振動子6を
用いた四隅の駆動力発生機構の各々は、それぞれ任意の
XY方向への駆動力を発生することができる。そのた
め、四隅の駆動力発生機構は、ステージ移動部7をX軸
方向/Y軸方向に移動させる力だけでなく、XY面内を
回転させる力も発生することができる。
【0041】図12に、各々の動きに対する、四隅の駆
動力発生機構の駆動力方向を示す。ステージ移動部7を
(ステージ摺動台8に対して)一方向に直線的に平行移
動させる場合は、四隅にある全ての三軸振動子6は、同
方向へ駆動力を発生するように制御される。即ち、ステ
ージ移動部7は、図12aや図12cに示すように、X
軸方向/Y軸方向へ駆動される。また、各々の(圧電素
子の)駆動信号を線形に足し合わせることで、斜め方向
など、任意の方向への平行移動が可能になる。
【0042】次に、四隅の駆動力の方向を、図12bに
示すように、ステージ移動部7の中心に対して各々円周
方向に設定することにより、ステージ移動部7を回転さ
せる回転力を発生することができる。更に、直線、斜
め、回転の動きを発生するのに必要な駆動信号の電圧の
割合を調節しながら、調節によって線形に足し合わせた
信号を圧電素子に印加することで、斜めに動きながら回
転するといった、XY平面内方向における任意のステー
ジ移動部7の動き発生することができる。
【0043】なお、上に述べた例は、四隅に三軸振動子
を配置した場合であるが、同機構を三ヵ所または五ヵ所
以上とすることが可能であり、その場合においても、動
作原理は同じである。
【0044】続いて、ここで、ステージ摺動台との接触
を良好に保つように構成したステージ移動部の例を説明
する。本ステージ移動部においては、脚部となる駆動力
発生機構に接触の検知機構と接触の脚の長さの調節機構
とが設けられる。
【0045】図13に、三軸振動子中にステージ摺動台
との接触を検知するためのセンサを組み込んだ、本ステ
ージ移動部に用いる接触センサ付三軸振動子16の構造
を示す。図4に示した三軸振動子6のセラミックチップ
15のすぐ下に、もう一つの厚み変形型圧電素子34を
形成したもので、振動中にこの圧電素子に加わる加重又
は衝撃により発生する電圧により、ステージ摺動台との
接触が検知される。
【0046】図14は、4つの接触センサ付三軸振動子
16からなる駆動力発生機構を支える脚部42に、更に
その長さ(高さ)を変化させるための積層型圧電素子1
7を設けた構成例である。この構成により、駆動力発生
機構による脚部の数を4個以上とした場合に、図15に
示すように、機械的精度によって接触しない脚が生じる
のを補正することが可能になる。接触しない脚は、積層
型圧電素子17の長さを調節することによって補正され
る。
【0047】通常、一般的な1〜2cm厚の金属板の反
りは、1cmの距離では0.1μm以下と小さい場合で
も、15cm程度の間隔が開くとしばしば10μmにも
達する場合があり、これを補って三軸振動子6の先端を
接触させようとすると、単結晶型の圧電素子ではストロ
ーク(変位量)が不足する。これを補うために、高さ方
向の変位量のみ、積層型圧電素子17を用いて調節す
る。積層型圧電素子17は、接触センサ付三軸振動子1
6の振動駆動特性を損なわないよう、接触センサ付三軸
振動子16に対し固定端側であるステージ移動部7側と
の間に設ける。ステージとの接触を、接触センサ付三軸
振動子16の摺動端側の厚み変形型圧電素子34の圧力
検知信号で検知し、圧力信号の振幅が一定になるよう積
層型圧電素子17の印加電圧をフィードバック制御す
る。通常、高さ2cm程度の積層型圧電素子17が生じ
る変位量は10〜20μm程度と、0.1mmよりも小
さいため、駆動力発生機構の各三軸振動子の先端のセラ
ミックチップ15を研磨することにより、先端の高さの
機械的誤差がこの変位量の範囲に抑えられる。
【0048】本構造は、ステージ移動部7の試料を搭載
する金属板、即ちトップテーブルの剛性を高くしたい場
合に有効であるが、金属板として適度なしなりを持つ1
cm程度までの厚さの板を用いる場合は、必ずしも必要
ではない。
【0049】以上、図1に示したXYステージの三軸振
動子6からなる二次元駆動力発生機構と同機構を配置し
たステージ移動台7について説明した。続いて、図1を
用いてステージ移動台7の回転角を制御する制御機構と
その動作について説明する。
【0050】レーザ干渉測長計19は、3軸構成の場
合、X軸方向又はY軸方向のどちらかに2軸、残りを一
軸として配置される。各レーザ干渉測長計19より射出
されたレーザ光18は、反射面14により反射されて、
各々元のレーザ干渉測長計19に戻るように光軸が調節
される。2軸配置した側の2つのレーザ干渉測長計19
により測定される距離の差Dにより、ステージ移動部7
のXY面内における微小な回転角を検知することができ
る。
【0051】ステージ移動部7の回転角が、図16aに
示したように僅かに右回りにずれた場合は、図16bに
示すような逆方向(左回り)の回転力を発生して、この
2つのレーザ干渉測長計19の測定値(距離)の差Dが
ゼロとなるように、各三軸振動子6に印加する電圧振幅
をフィードバック制御することで、ステージ移動部7の
角度を一定に保つよう制御することができる。
【0052】このような制御を行なうフィードバック制
御部27は、差分増幅器28とXYR信号加算回路31
と、電圧−交流振幅変換回路32と、駆動用高電圧増幅
回路33より成る。差分増幅器28は、XY目標位置入
力信号30により示される目標XY位置との差、および
回転角の誤差Rを、誤差信号29として出力する。この
差分増幅器に、誤差の時間積分および時間微分を加味し
て誤差信号を出力するPID(Propotional Integratio
n Deviation)制御の機能を含めると、すばやくステー
ジの加減速を制御することができる。XYR信号加算回
路31は、これらX位置とY位置と回転角Rの誤差信号
を元に、四隅の各々の三軸振動子6で発生すべきの速度
の方向と大きさを決定し、電圧として出力する。電圧−
交流振幅変換回路32は、この速度を示す電圧の値を元
に、各々の三軸振動子6を振動させる振動波形を発生す
る。これを駆動用高電圧増幅回路33で増幅して、実際
に三軸振動子を駆動する電圧に変換する。
【0053】なお、差分増幅器28、XYR信号加算回
路31、電圧−交流振幅変換回路32は、コンピュータ
を用いて、ソフトウェア的に処理することも可能であ
る。その場合、レーザ干渉計のデジタル出力を、直接コ
ンピュータ中に取り込むことができるため、アナログ的
な回路を用いた場合に比べ、コンピュータを用いた方が
高い制御精度を実現することができる。
【0054】本発明によるXYステージの特徴の第1
は、ステージ移動部7のXY面内における回転方向につ
いて、機械的な束縛機構を一切有しないで、代わりにレ
ーザ測長計を用いて回転角検出を行い、フィードバック
制御を行うことで、角度を保持するという点にある。通
常、変位量200mm以上の大型XYステージを構成す
る場合、レールやクロスローラガイドや滑り機構といっ
た機械的な束縛機構を用いると、それら束縛機構の機械
的な誤差により、1秒〜数秒の程度の回転角の誤差(ヨ
ーイング)が生じやすい。
【0055】しかし、レーザ測長計による回転角検出を
行なった場合、一般的な0.3nm分解能のレーザ測長
計を用いて、2軸の間隔を3cmにとった場合、0.0
03秒の分解能で回転角を検出することができ、フィー
ドバック制御により0.01秒精度の誤差に抑えること
が可能である。この回転角誤差は、通常のX軸/Y軸を
別々に駆動する構成のXYステージに比較して、2桁高
い精度である。また、1秒程度の回転角変化に抑えて角
度を保てば、レーザ光18の光軸ずれは、レーザ干渉測
長計19の測長性能に問題ない範囲に収まる。
【0056】本発明によるXYステージの特徴の第2
は、駆動力発生機構に圧電素子の組み合わせによる三軸
振動子を用いた点にある。二次元的な駆動力を一つの機
構で発生するため、X軸方向の駆動構造とY軸方向の駆
動構造を機械的に分ける必要がない。X軸とY軸方向の
駆動構造を、図17に示したように機械的に分けた従来
の場合は、中間ステージ22にて機械的な剛性を確保す
るため、中間ステージ22の肉厚を厚くとる必要があ
り、ステージの高さをあまり低くできない。
【0057】本発明によるステージ構造では、二次元駆
動力を直接発生することができるため、X軸とY軸方向
の駆動構造を別々に分ける必要がなく、中間ステージ2
2が不要となる。またクロスローラ等の滑り機構は必要
なく、摺動接点の全てが駆動力を発生可能であるので、
位置合わせ精度を確保するために機械的な剛性を高くす
る必要がない。これらにより、従来のステージより格段
に優れたピッチング・ローリング精度を実現することが
できる。トップステージであるステージ移動部7に用い
る板材も、薄いものが使用可能である。
【0058】また、XY位置の制御についても、三軸振
動子の微小な変位によるナノ・メートル・オーダの微小
な位置制御が可能であると同時に、100mm近い大き
な変位量でステージ移動部7を移動することができ、通
常の大型XYステージをも同一の機構により構成できる
という長所がある。また全ての摺動接点が三軸振動子の
駆動端であるため、摩擦によるスティック・スリップ現
象が一切ない。更にこれらの機能が単一の駆動力発生機
構によって同時に実現可能であるため、通常別に必要な
微動位置補正機構を省くことができる。それによって、
機械的な構造が簡単で、信頼性が高く、かつステージ移
動部の摺動面に対する高さを容易に5cm以下と低く抑
えることができる。更に、ステージの移動・加速・減速
に伴い発生する振動を小さく抑えることができる。
【0059】一方、積層型圧電素子17を脚部に用い
て、ステージ移動部7の脚の長さを調節できるようにし
た構成では、5軸以上のレーザ測長計を用いて、ヨーイ
ングのみならずピッチングやローリングを検出する場
合、各脚部に取付けた積層型圧電素子17の長さを調節
することで、ピッチングやローリングをなくすよう制御
することが可能である。制御方法は、ヨーイングの補正
と同様であり、各々の補正ごとに1軸ずつレーザ干渉測
長計を追加すればよい。この場合もフィードバック制御
により、ピッチングとローリングを各々0.01度以内
に抑えることが可能である。
【0060】このように構成したXYステージは、高精
度の位置合わせや角度補正が可能なだけでなく、ステー
ジの全体構成が簡単になることに伴う信頼性の向上や、
特にステージの高さを低く抑えられることに伴う駆動特
性(駆動応答性)の向上、ステージの加速・減速に伴い
発生する振動の減少が得られるという効果があり、連続
移動に適している。高精度の位置決め・高信頼性と共
に、良い駆動特性・優れた振動特性を持つXYステージ
の要求される電子線描画装置、半導体露光装置、高精度
の金属加工装置、機械加工装置、半導体評価装置、光学
評価装置、機械加工精度の評価装置などに適用すること
ができる。即ち、ステージを連続的に動作させたまま描
画・加工・観察・評価を行う装置への応用に向いてい
る。また、ヨーイング精度について、特に優れた特性を
持っているため、XYステージだけでなく、一軸のみの
ステージとして用いる場合にも利点がある。また、他の
軸のステージと組合せた多軸ステージの一部として用い
ることもできる。
【0061】なお、本発明のXYステージの応用例とし
て、制御系27を単なる駆動回路に代えた構成とするこ
とが可能である。この場合は、レーザ干渉測長計の計測
結果を表示する表示装置を備え、操作者が計測結果を見
ながら駆動回路を操作してステージ移動部7を所定の位
置に移動させる。
【0062】更に、本発明のXYステージの他の応用例
として、ステージ移動部7の上に試料を保持する機構を
付加し、真空チャンバ中を自らの駆動力で移動するよう
な移動装置を構成することが可能である。この場合、X
Yステージ程の精度が要求されないので、レーザ干渉測
長計を含む制御系を省くことができる。
【0063】真空装置においては、一般に、動力を外部
から伝達する機構が、大気中で使用する機器に比較して
複雑になる。しかし、本発明による構成の移動装置を用
いると、移動装置の動力を真空室の外部から伝達する必
要がないことから、異なる真空室間での移動のための機
構を簡略化することができる。同様に、真空を用いる描
画装置、加工装置、評価装置等においては、ゲートバル
ブ等の、真空室間の区切りを超えて、描画室・加工室・
評価室と真空搬入室の間を移動する移動装置の構成を簡
易なものにすることができる。
【0064】なお、本発明によるXYステージを、電子
線描画装置に応用する場合は、ステージ移動部7の板材
の材質として、機械的強度を確保し、かつ電子線に対す
る磁界の影響を無くすため、非磁性のセラミック材料
(アルミナ等)を用いることが望ましい。電子線による
電荷の蓄積の影響は、セラミック板の周囲に導電性コー
トを施すことによって避けられる。蓄積電荷の放電は、
駆動力発生構造に用いている三軸振動子の下端に導電性
材料を用いて導通をとることによって行なうことができ
る。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、高いヨーイング精度
と、高い位置決め精度と、安定した静定特性とを持つX
Yステージを、シンプルな機械的構造によって実現する
ことができる。また、XYステージの高さを低く抑える
ことができるため、装置を小型化できると同時に、低重
心化により、ステージの動きに伴う振動の発生を抑える
ことができる。ピッチング・ローリング特性について
も、機械的な補正機構を用いることなく従来より高い安
定性を得ることができる。また、機構をシンプルにする
ことができるため、安価でかつ高精度、高信頼性のXY
ステージを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るXYステージの発明の実施の形態
を説明するための全体構成図。
【図2】厚み変形型圧電素子(厚み振動子)の変位方向
を示す図。
【図3】滑り変形型圧電素子(滑り振動子)の変位方向
を示す図。
【図4】本発明による三軸振動子の例を説明するための
構造図。
【図5】従来のチューブ型圧電素子の構造図。
【図6】三軸振動子の組合せによる駆動力の発生方法を
説明するための図。
【図7】圧電素子を相補駆動する本発明の基本回路の例
を説明するための回路図。
【図8】2個の本発明による三軸振動子ペアを相補駆動
する回路の例を説明するための実体配線図。
【図9】本発明による三軸振動子の配置例を説明するた
めの構造図。
【図10】本発明によるステージ移動部の構成例を説明
するための構造図。
【図11】本発明による非接触給電機能を備えたステー
ジ移動部と、給電方法の例を説明するための図。
【図12】本発明によるステージ移動部の平行移動・回
転運動を説明するための平面図。
【図13】本発明による接触検知センサ付きの三軸振動
子の例を説明するための構造図。
【図14】脚高調節機能を持つ駆動力発生機構の構成
図。
【図15】4脚以上のステージ摺動台を用いる場合の脚
高調節方法を説明するための図。
【図16】ステージ移動台の回転角にずれが生じた場合
の補正方法を説明するための図。
【図17】従来の二軸構成によるXYステージの例を説
明するための構成概念図。
【符号の説明】
3…リード線、4…厚み変形型圧電素子(厚み振動
子)、5…滑り変形型圧電素子(滑り振動子)、6…三
軸振動子、7…ステージ移動部、8…ステージ摺動台、
10…コンデンサ、11…振動電圧駆動源、12…駆動
電流、13…直流電源、14…反射面、15…セラミッ
クチップ、18…レーザ光、19…レーザ干渉測長計、
21…くさび型支点、27…フィードバック制御部、2
8…差分増幅器、29…誤差信号、30…XY目標位置
入力信号、31…XYR信号加算回路、32…電圧−交
流振幅変換回路、33…駆動用高電圧増幅回路、44…
接続点、D…測定される距離の差。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摺動面を有するステージ台と、圧電素子
    の組合せによる三軸振動子を駆動力発生機構として備え
    た、ステージ台の摺動面を摺動するステージ移動部と、
    ステージ移動部の回転角を検出するための3軸以上に配
    置したレーザ干渉測長計と、レーザ干渉測長計の検出結
    果を用いて三軸振動子の動作を制御する制御系を具備し
    ていることを特徴とするXYステージ。
  2. 【請求項2】 前記三軸振動子は、X軸方向に変位する
    第1の圧電素子と、Y軸方向に変位する第2の圧電素子
    と、Z軸方向に変位する第3の圧電素子と、ステージ台
    の摺動面に接する接触端となるチップと、各圧電素子に
    電気的に接続するリード線とを備えていることを特徴と
    する請求項1に記載のXYステージ。
  3. 【請求項3】 前記三軸振動子は、X軸方向に変位する
    第1の圧電素子と、Y軸方向に変位する第2の圧電素子
    と、Z軸方向に変位する第3の圧電素子と、ステージ台
    の摺動面との接触を検知するための第4の圧電素子と、
    圧電素子毎に電気的に接続するリード線とを備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  4. 【請求項4】 前記三軸振動子は、ステージ台の摺動面
    に接する接触端となるチップを更に有していることを特
    徴とする請求項3に記載のXYステージ。
  5. 【請求項5】 複数の前記三軸振動子は、交互に相補的
    な変位を起こす三軸振動子の組を形成しており、当該三
    軸振動子の組は、二次元の駆動力を発生するように配置
    されかつ交互に相補的な変位を起こすように駆動する駆
    動回路にリード線を介して接続されていることを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれか一に記載のXYステ
    ージ。
  6. 【請求項6】 前記駆動回路は、三軸振動子の組の中の
    同じ軸方向に相補的に変位する圧電素子と直列に接続し
    て閉ループを形成するコンデンサと、コンデンサの両端
    に定電圧を印加する電源と、相補的に変位する圧電素子
    同士の接続点に駆動電圧を供給する駆動源とを備えてい
    ることを特徴とする請求項5に記載のXYステージ。
  7. 【請求項7】 Z軸方向に前記第3の圧電素子よりも大
    きい変位量を持つ積層型圧電素子を更に有し、前記三軸
    振動子の組は、当該積層型圧電素子を介してステージ移
    動部に固定されていることを特徴とする請求項3又は請
    求項4に記載のXYステージ。
  8. 【請求項8】 前記制御系と、当該制御系に供給する電
    源及び制御信号をレーザ光によって受けるそれぞれ受給
    電機構と受信機構とが前記ステージ移動部に設置されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のXYステージ。
  9. 【請求項9】 摺動面を有するステージ台と、圧電素子
    の組合せによる三軸振動子を駆動力発生機構として備え
    た、ステージ台の摺動面を摺動するステージ移動部と、
    ステージ移動部の回転角を検出するための3軸以上に配
    置したレーザ干渉測長計と、三軸振動子を駆動する駆動
    回路とを具備していることを特徴とするXYステージ。
  10. 【請求項10】 摺動面を有するステージ台と、圧電素
    子の組合せによる三軸振動子を駆動力発生機構として備
    えた、ステージ台の摺動面を摺動するステージ移動部
    と、三軸振動子を駆動する駆動回路とを備えていること
    を特徴とする真空中で試料を移送することが可能な移動
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項1又は請求項9に記載のXYス
    テージを有してなることを特徴とする真空装置。
  12. 【請求項12】 請求項1又は請求項9に記載のXYス
    テージを有してなることを特徴とする描画装置。
  13. 【請求項13】 請求項1又は請求項9に記載のXYス
    テージを有してなることを特徴とする加工装置。
  14. 【請求項14】 請求項1又は請求項9に記載のXYス
    テージを有してなることを特徴とする評価装置。
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