JP2001116636A - 感圧スイッチ及びこれを用いた着座検出装置 - Google Patents

感圧スイッチ及びこれを用いた着座検出装置

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JP2001116636A JP30095599A JP30095599A JP2001116636A JP 2001116636 A JP2001116636 A JP 2001116636A JP 30095599 A JP30095599 A JP 30095599A JP 30095599 A JP30095599 A JP 30095599A JP 2001116636 A JP2001116636 A JP 2001116636A
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sensitive switch
switch
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Tsutomu Maeda
勉 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の座席に装着され、座席への乗員の着
座を検出する感圧スイッチ及びこれを用いた着座検出装
置に関し、スイッチ製作時のロスを減らし、安価なもの
を提供することを目的とする。 【解決手段】 上シート１下面の可動接点層２と所定の
間隙を空け対向させて、下シート３上面に固定接点層５
Ａ、５Ｂを形成すると共に、スイッチの接点層の抵抗値
特性を示すマーキング３０を上シート１上面に表示し、
マーキング３０によりスイッチの抵抗値特性を判別でき
るように感圧スイッチを構成することによって、スイッ
チ製作時のロスを減らし、安価な感圧スイッチ及びこれ
を用いた着座検出装置を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の座席に装
着され、座席への乗員の着座を検出する感圧スイッチ及
びこれを用いた着座検出装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、自動車の高機能化が進むに伴い、
座席への乗員の着座の有無、或いはこの着座した乗員の
体重を検出して、例えばエアバックの作動を制御した
り、シートベルト着用の表示を行う等、各種機能を制御
するために様々な感圧スイッチが用いられるようになっ
ている。
【０００３】このような従来の感圧スイッチ及びこれを
用いた着座検出装置について、図８〜図１１を用いて説
明する。
【０００４】図８は従来の感圧スイッチの断面図であ
り、同図において、１はポリエチレンテレフタレートや
ポリイミド等の可撓性を有する絶縁フィルム製の上シー
トで、この上シート１の下面には、カーボン等の導電粉
を分散したエポキシやフェノール、ポリエステル等の樹
脂によって、感圧性抵抗素子の可動接点層２が印刷形成
されている。
【０００５】そして、３は上シート１の下方の配置され
たポリエチレンテレフタレートやポリイミド等の可撓性
を有する絶縁フィルム製の下シートで、この下シート３
の上面には、貼付された銅箔をエッチング加工、或いは
銀やカーボン等を分散したポリエステルやエポキシ等の
可撓性を有する樹脂を印刷して、複数の一対の櫛歯状の
導電層４Ａ、４Ｂが形成されると共に、この導電層４
Ａ、４Ｂ上には、カーボン等を分散したエポキシやフェ
ノール、ポリエステル等の樹脂によって、上シート１の
可動接点層２に対向した感圧性抵抗素子の固定接点層５
Ａ、５Ｂが重ねて印刷形成されている。
【０００６】また、下シート３の上面には、エポキシや
フェノール、ポリエステル等の樹脂によって、絶縁スペ
ーサ層６が固定接点層５Ａ、５Ｂを露出させて印刷形成
されると共に、上シート１の下面には、ポリエステルや
アクリル等の樹脂によって、接着層７が可動接点層２を
露出させて印刷形成され、この接着層７によって上シー
ト１と下シート３が貼り合わされ、可動接点層２と固定
接点層５Ａ、５Ｂが所定の間隙で対向して、感圧スイッ
チが構成されている。
【０００７】以上のように構成された感圧スイッチは自
動車の座席内に装着され、乗員が座席へ着座すると、図
９の断面図に示すように、この乗員の体重によって上シ
ート１が撓み、上シート１の可動接点層２が下シート３
の固定接点層５Ａ、５Ｂに接触する。
【０００８】この後、着座による荷重の変化に伴って、
可動接点層２と固定接点層５Ａ、５Ｂの樹脂内に分散さ
れた導電粉同士の接触面積が大きくなるため、感圧性抵
抗素子としての抵抗値は小さくなり、着座が完了し、あ
る荷重が一定して接点部に加わるようになると、導電粉
同士の接触面積が一定となり、抵抗値が接触時に比べ所
定の値以下の一定した値となる。
【０００９】そして、この可動接点層２と固定接点層５
Ａ、５Ｂの、各々の接触箇所の抵抗値の加算されたもの
が、導電層４Ａ、４Ｂから感圧スイッチの抵抗値として
検出されるように構成されている。
【００１０】次に、このような感圧スイッチを用いた、
従来の着座検出装置について説明する。
【００１１】図１０は従来の着座検出装置の回路図であ
り、同図において、８は上述したような構成の感圧スイ
ッチ、９はこの感圧スイッチ８に接続された制御回路
で、感圧スイッチ８の導電層４Ａ、４Ｂの一方は電源に
接続され、他方は固定抵抗器１０に接続されると共に、
分岐点ａから固定抵抗器１１を介して、所定のしきい値
電圧を判定し出力を制御する、コンパレーター１２のマ
イナス側入力部に接続されている。
【００１２】そして、しきい値電圧設定用に接続された
固定抵抗器１３と固定抵抗器１４が、分岐点ｂから固定
抵抗器１５を介して、コンパレーター１２のプラス側入
力部に接続されると共に、コンパレーター１２には帰還
用抵抗として固定抵抗器１６が接続され、出力部１７が
固定抵抗器１８を介して電源に接続されて、着座検出装
置が構成されている。
【００１３】なお、２０はコンパレーター１２の出力部
１７に接続された、エアバックの作動やシートベルト着
用の表示等を制御する作動回路である。
【００１４】以上の構成において、着座検出装置を駆動
させると、先ず、固定抵抗器１３と固定抵抗器１４によ
って設定された所定のしきい値電圧が、分岐点ｂから固
定抵抗器１５を介して、コンパレーター１２のプラス側
入力部に入力される。
【００１５】また、上述したように自動車の座席へ乗員
が着座して、感圧スイッチ８の抵抗値が小さくなると、
この感圧スイッチ８の抵抗値と固定抵抗器１０によって
設定される分岐点ａの電圧は大きくなり、着座が完了
し、一定の値となった感圧スイッチ８の抵抗値と固定抵
抗器１０によって設定された電圧が、分岐点ａから固定
抵抗器１１を介して、コンパレーター１２のマイナス側
入力部に入力される。
【００１６】そして、コンパレーター１２は、分岐点ｂ
からのしきい値電圧と分岐点ａからの電圧を比較して、
分岐点ａからの電圧がしきい値電圧よりも大きな場合に
は、感圧スイッチ８に所定以上の荷重が加わったために
抵抗値が所定の値以下となった。即ち、座席への乗員の
着座が完了し、その体重が所定値以上であると判定し、
出力部１７から作動回路２０に制御信号を出力する。
【００１７】これによって、作動回路２０が駆動状態と
なり、エアバックを作動可能な状態としたり、或いは、
乗員に対するシートベルト着用の表示等が行われるよう
に構成されている。
【００１８】なお、以上のようにして用いられる感圧ス
イッチは、感圧性抵抗素子の可動接点層２や固定接点層
５Ａ、５Ｂが、導電粉を分散した樹脂のインクをスクリ
ーン印刷して形成されているため、製作時のインクの導
電粉と樹脂のブレンド量や、導電粉の粒子径のバラツ
キ、或いは、印刷における製版の厚さや乾燥条件等によ
って、その抵抗値特性にある程度のバラツキが生じる。
【００１９】例えば、図１１の抵抗値特性図に示すよう
に、スイッチに加えられる荷重と抵抗値がほぼ反比例す
る基準の特性ｃに対し、可動接点層２や固定接点層５
Ａ、５Ｂの導電粉が少なく印刷厚さが薄い場合には、特
性ｄのように抵抗値が全体的に大きなものとなり、これ
とは逆に、導電粉が多く印刷厚さが厚い場合には、特性
ｅのように抵抗値が全体的に小さなものとなる。
【００２０】そして、このような感圧スイッチの抵抗値
特性を検査する場合、具体的には、基準荷重Ｆ０とこの
荷重での基準抵抗値Ｒ０を中心として、この前後の荷重
Ｆ１、Ｆ２をスイッチに加え、この時の抵抗値がＲ１、
Ｒ２の所定の許容公差内にあるか否かを判定して、良否
の検査が行われる。
【００２１】つまり、抵抗値が大きな特性ｄの場合に
は、荷重Ｆ２をスイッチに加えた状態では抵抗値がＲ１
からＲ２の範囲にあるが、荷重Ｆ１では抵抗値がＲ２よ
りも大きく許容公差外のＲ３となるため、基準外と判定
され、抵抗値が小さな特性ｅの場合には、荷重Ｆ１では
抵抗値がＲ１からＲ２の範囲にあるが、荷重Ｆ２では抵
抗値がＲ１よりも小さく許容公差外のＲ４となるため、
基準外と判定されるものであった。
【００２２】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の感圧スイッチにおいては、可動接点層２や固定接点
層５Ａ、５Ｂの形成時の条件によって、抵抗値特性にあ
る程度のバラツキが生じ、同じ荷重が加わっているにも
関らず抵抗値が基準値に対して偏るものは、検査によっ
て基準外と判定されスイッチとして使用できないため、
製作時のロスが多く、従って高価なものとなるという課
題があった。
【００２３】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、スイッチ製作時のロスを減らし、安価な
感圧スイッチ及びこれを用いた着座検出装置を提供する
ことを目的とする。
【００２４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、上シートまたは下シートに、スイッチの接
点層の抵抗値特性を示すマーキングを表示、或いは、抵
抗値特性により導通状態や抵抗値が異なる配線層または
抵抗体層の少なくとも一方を形成し、これらによってス
イッチの抵抗値特性を判別できるようにして、感圧スイ
ッチを構成するものである。
【００２５】これにより、スイッチ製作時のロスを減ら
し、安価な感圧スイッチ及びこれを用いた着座検出装置
を得ることができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、可撓性を有する絶縁フィルム製の上シートと、この
上シートの下面に導電粉を分散した樹脂によって印刷形
成された可動接点層と、上記上シートの下方に配置され
た可撓性を有する絶縁フィルム製の下シートと、この下
シートの上面に導電粉を分散した樹脂によって、上記可
動接点層と所定の間隙を空け対向して印刷形成された固
定接点層と、上記上下シート間に形成された絶縁スペー
サ層と、上記上シートまたは下シートに表示され、上記
接点層の抵抗値特性を示すマーキングからなる感圧スイ
ッチとしたものであり、上シートまたは下シートに表示
されたマーキングによって、そのスイッチの抵抗値特性
が基準値に対してどれだけ偏っているかが判別できるた
め、スイッチを着座検出装置に装着する際、抵抗値特性
に応じた固定抵抗器をスイッチに並列または直列に接続
したり、或いは装置の回路にこれと類似の機能を設ける
ことによって、スイッチの抵抗値特性を基準値に補正す
ることが可能となり、スイッチ製作時のロスを減らし、
安価な感圧スイッチを得ることができるという作用を有
する。
【００２７】請求項２に記載の発明は、請求項１記載の
発明において、マーキングに代えて、上シートまたは下
シートに配線層または抵抗体層の少なくとも一方を形成
し、接点層の抵抗値特性によって、この配線層または抵
抗体層を接続または切断し、その導通状態や抵抗値を異
なるものとしたものであり、抵抗値特性により異なる配
線層や抵抗体層の導通状態や抵抗値によって、そのスイ
ッチの抵抗値特性が基準値に対してどれだけ偏っている
かが判別できるため、これらを着座検出装置のマイクロ
コンピュータ等によって検出すれば、手動に加え自動的
な抵抗値特性の補正を行うことも可能な感圧スイッチが
得られるという作用を有する。
【００２８】請求項３に記載の発明は、請求項２記載の
発明において、配線層または抵抗体層と対向する箇所の
上シートまたは下シートに、開口孔を設けたものであ
り、配線層または抵抗体層を切断する際に、一方のシー
トに開口孔が設けられているため、切断バリが生じ難く
容易に加工ができるという作用を有する。
【００２９】請求項４に記載の発明は、請求項１記載の
感圧スイッチと、この感圧スイッチに接続された制御回
路からなり、制御回路内に設けられた複数の抵抗を切換
えて、制御回路の所定のしきい値電圧を、感圧スイッチ
の抵抗値特性に応じた値に補正する着座検出装置とした
ものであり、感圧スイッチに表示されたマーキングによ
って、そのスイッチの抵抗値特性が基準値に対してどれ
だけ偏っているかを判別し、制御回路内の複数の抵抗を
切換えて、制御回路のしきい値電圧をスイッチの抵抗値
特性に応じた値に補正することができるため、スイッチ
製作時のロスを減らし、安価な感圧スイッチを用いた着
座検出装置を得ることができるという作用を有する。
【００３０】請求項５に記載の発明は、請求項２または
３記載の感圧スイッチと、この感圧スイッチに接続され
た制御回路からなり、制御回路が感圧スイッチの配線層
または抵抗体層の導通状態や抵抗値から抵抗値特性を検
出し、その抵抗値特性に応じて制御回路のしきい値電圧
を補正する着座検出装置としたものであり、抵抗値特性
によって異なるスイッチの配線層や抵抗体層の導通状態
や抵抗値を、制御回路のマイクロコンピュータ等が検出
し自動的にしきい値電圧の補正を行うことができるた
め、組立てが容易で構成も簡素な着座検出装置を得るこ
とができるという作用を有する。
【００３１】以下、本発明の実施の形態について、図１
〜図７を用いて説明する。
【００３２】なお、従来の技術の項で説明した構成と同
一構成の部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略
する。
【００３３】（実施の形態１）図１は本発明の第１の実
施の形態による感圧スイッチの断面図、図２は同分解斜
視図であり、同図において、１はポリエチレンテレフタ
レートやポリイミド等の可撓性を有する絶縁フィルム製
の上シートで、この上シート１の下面に、カーボン等の
導電粉を分散したエポキシやフェノール、ポリエステル
等の樹脂によって、感圧性抵抗素子の可動接点層２が印
刷形成されている。
【００３４】そして、上シート１の下方に配置されたポ
リエチレンテレフタレートやポリイミド等の可撓性を有
する絶縁フィルム製の下シート３の上面に、貼付された
銅箔をエッチング加工、或いは銀やカーボン等を分散し
たポリエステルやエポキシ等の可撓性を有する樹脂を印
刷して、複数の一対の櫛歯状の導電層４Ａ、４Ｂが形成
されていることや、この導電層４Ａ、４Ｂ上に、カーボ
ン等を分散したエポキシやフェノール、ポリエステル等
の樹脂によって、上シート１の可動接点層２に対向した
感圧性抵抗素子の固定接点層５Ａ、５Ｂが重ねて印刷形
成されている。
【００３５】また、下シート３の上面に、エポキシやフ
ェノール、ポリエステル等の樹脂によって、絶縁スペー
サ層６が固定接点層５Ａ、５Ｂを露出させて印刷形成さ
れると共に、上シート１の下面には、ポリエステルやア
クリル等の樹脂によって、接着層７が可動接点層２を露
出させて印刷形成され、この接着層７によって上シート
１と下シート３が貼り合わされ、可動接点層２と固定接
点層５Ａ、５Ｂが所定の間隙で対向していることも従来
の技術の場合と同様であるが、上シート１の上面には、
接点層の抵抗値特性を示すマーキング３０が表示され
て、感圧スイッチが構成されている。
【００３６】以上のように構成された感圧スイッチが、
自動車の座席内に装着され、乗員が座席へ着座すると、
この乗員の体重によって上シート１が撓み、上シート１
の可動接点層２が下シート３の固定接点層５Ａ、５Ｂに
接触し、着座による荷重の変化に伴って、可動接点層２
と固定接点層５Ａ、５Ｂの樹脂内に分散された導電粉同
士の接触面積が大きくなり、感圧性抵抗素子としての抵
抗値が小さくなる。
【００３７】そして、この時、図１１の抵抗値特性図に
示したように、基準の特性ｃに対して、抵抗値が全体的
に大きな特性ｄや抵抗値が全体的に小さな特性ｅのよう
な、抵抗値特性にある程度のバラツキのあるものが生じ
るが、スイッチには、抵抗値特性を検査した際、その抵
抗値特性が基準の特性ｃであるのか、或いは特性ｄや特
性ｅであるのかが判別できるように、各々の抵抗値特性
を示す。例えばアルファベットや数度等のマーキング３
０が表示されて、感圧スイッチが構成されている。
【００３８】次に、このような感圧スイッチを用いた着
座検出装置について説明する。
【００３９】図３は着座検出装置の回路図であり、同図
において、３１は上述したような構成の感圧スイッチ、
３２はこの感圧スイッチ３１に接続された制御回路で、
感圧スイッチ３１の導電層４Ａ、４Ｂの一方が電源に接
続され、他方が固定抵抗器１０に接続されると共に、分
岐点ａから固定抵抗器１１を介して、所定のしきい値電
圧を判定し出力を制御する、コンパレーター１２のマイ
ナス側入力部に接続されている。
【００４０】そして、コンパレーター１２に帰還用抵抗
として固定抵抗器１６が接続され、出力部１７が固定抵
抗器１８を介して電源に接続されていることや、出力部
１７に、エアバックの作動やシートベルト着用の表示等
を制御する作動回路２０が接続されていることも従来の
技術の場合と同様であるが、しきい値電圧設定用の固定
抵抗器１３には、各々抵抗値の異なる複数の固定抵抗器
３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃが接続され、分岐点ｂから固定
抵抗器１５を介して、コンパレーター１２のプラス側入
力部に接続されている。
【００４１】また、固定抵抗器３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃ
には、これらを切換えるための切換スイッチ３４が接続
され、感圧スイッチ３１を制御回路３２に接続する際、
抵抗値特性が基準値に対してどれだけ偏っているかを示
すマーキング３０に従って、切換スイッチ３４を切換
え、固定抵抗器３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃのいずれかに接
続することによって、固定抵抗器１３との間で設定され
る制御回路３２のしきい値電圧を、感圧スイッチ３１の
抵抗値特性に応じた値に補正できるようにして、着座検
出装置が構成されている。
【００４２】以上の構成において、着座検出装置を駆動
させると、固定抵抗器１３と固定抵抗器３３Ａ、３３
Ｂ、３３Ｃのいずれかによって設定された所定のしきい
値電圧が、分岐点ｂから固定抵抗器１５を介して、コン
パレーター１２のプラス側入力部に入力されると共に、
自動車の座席に乗員が着座して一定の値となった感圧ス
イッチ３１の抵抗値と、固定抵抗器１０によって設定さ
れた電圧が、分岐点ａから固定抵抗器１１を介して、コ
ンパレーター１２のマイナス側入力部に入力される。
【００４３】そして、コンパレーター１２による分岐点
ｂからのしきい値電圧と分岐点ａからの電圧の比較が行
われるが、上記のように、予め抵抗値特性を示すマーキ
ング３０に従って切換スイッチ３４を切換えて、固定抵
抗器３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃのいずれかに接続し、この
抵抗値を感圧スイッチ３１の抵抗値特性に応じたものに
設定しておくことによって、しきい値電圧が感圧スイッ
チ３１の抵抗値特性に応じた値に補正されるため、感圧
スイッチ３１の抵抗値特性が基準値に対して多少偏って
いる場合でも、このスイッチを使用して乗員の体重の正
しい判定を行うことができるように構成されている。
【００４４】なお、この後、コンパレーター１２の出力
部１７から作動回路２０に制御信号が出力されると、作
動回路２０が駆動状態となり、エアバックが作動可能な
状態となったり、或いは、乗員に対するシートベルト着
用の表示等が行われる。
【００４５】このように本実施の形態によれば、感圧ス
イッチ３１に表示されたマーキング３０によって、その
スイッチの抵抗値特性が基準値に対してどれだけ偏って
いるかを判別し、制御回路３２内の複数の固定抵抗器３
３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃを切換えて、制御回路３２のしき
い値電圧をスイッチの抵抗値特性に応じた値に補正する
ことができるため、スイッチ製作時のロスを減らし、安
価な感圧スイッチ及びこれを用いた着座検出装置を得る
ことができるものである。
【００４６】なお、以上の説明では、制御回路３２に設
けた複数の固定抵抗器３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃを切換え
て、しきい値電圧をスイッチの抵抗値特性に応じた値に
補正する構成について説明したが、抵抗値特性が基準値
に対してどれだけ偏っているかを示すマーキング３０を
表示した感圧スイッチ３１を用いる場合、マーキング３
０によって、そのスイッチの抵抗値特性が判別できるた
め、スイッチを装置に装着する際、抵抗値特性に応じた
固定抵抗器をスイッチに並列または直列に接続したり、
或いは装置の回路にこれと類似の機能を設けることによ
って、スイッチの抵抗値特性そのものを基準値に補正す
ることも可能である。
【００４７】（実施の形態２）図４は本発明の第２の実
施の形態による感圧スイッチの分解斜視図であり、同図
において、可撓性を有する絶縁フィルム製の上シート１
の下面に感圧性抵抗素子の可動接点層２が印刷形成され
ていることや、上シート１の下方に配置された可撓性を
有する絶縁フィルム製の下シート３の上面に、導電層４
と、感圧性抵抗素子の固定接点層５が重ねて印刷形成さ
れていることも実施の形態１の場合と同様である。
【００４８】そして、下シート３の上面に絶縁スペーサ
層６（図示せず）が印刷形成され、上シート１の下面に
印刷形成された接着層７（図示せず）によって、上シー
ト１と下シート３が貼り合わされ、可動接点層２と固定
接点層５が所定の間隙で対向していることも実施の形態
１の場合と同様であるが、下シート３の上面には、貼付
された銅箔をエッチング加工、或いは銀やカーボン等を
分散したポリエステルやエポキシ等の可撓性を有する樹
脂を印刷して、配線層３８が形成されている。
【００４９】また、この配線層３８には、カーボン等を
分散したエポキシやフェノール、ポリエステル等の樹脂
によって印刷形成された複数の抵抗体層３９Ａ、３９
Ｂ、３９Ｃが接続されると共に、抵抗体層３９Ａと並列
に配線された配線層３８の一部にはプレス加工等によっ
て切断孔４０が設けられ、上シート１の配線層３８や抵
抗体層３９Ａ、３９Ｂ、３９Ｃに対向する箇所には、開
口孔４１が形成されて、感圧スイッチが構成されてい
る。
【００５０】なお、この配線層３８や抵抗体層３９Ａ、
３９Ｂ、３９Ｃは、各々のスイッチの抵抗値特性を判別
するために設けられたもので、スイッチを製作し抵抗値
特性を検査した際、例えば、基準の抵抗値特性のものに
は切断孔４０を形成せず、抵抗値特性の大きなものに
は、図４に示すように、抵抗体層３９Ａと並列に配線さ
れた配線層３８に切断孔４０を形成し、抵抗値特性の小
さなものには、さらに抵抗体層３９Ｂと並列に配線され
た配線層３８にも切断孔４０を形成する。
【００５１】そして、これらのスイッチの配線層３８両
端の抵抗値を測定すると、基準の抵抗値特性のものは殆
ど配線層３８のみの抵抗値となるのに対し、抵抗値特性
の大きなものは、配線層３８の抵抗値に抵抗体層３９Ａ
の抵抗値が加算された抵抗値となり、抵抗値特性の小さ
なものは、これにさらに抵抗体層３９Ｂの抵抗値が加算
された抵抗値となるため、これによって、各々のスイッ
チの抵抗値特性を判別することが可能となる。
【００５２】以上のように構成された感圧スイッチが、
自動車の座席内に装着され、乗員が座席へ着座すると、
この乗員の体重によって上シート１が撓み、上シート１
の可動接点層２が下シート３の固定接点層５に接触し
て、その抵抗値が導電層４から感圧スイッチの抵抗値と
して検出されることは、従来の技術や実施の形態１の場
合と同様である。
【００５３】次に、このような感圧スイッチを用いた着
座検出装置について説明する。
【００５４】図５は着座検出装置の回路図であり、同図
において、４５は上述したような構成の感圧スイッチ、
４６はこの感圧スイッチ４５に接続された制御回路で、
感圧スイッチ４５の可動接点層２や固定接点層５からな
るスイッチ接点部４５Ａが、分岐点ａから固定抵抗器１
１を介して、コンパレーター１２のマイナス側入力部に
接続されていることは実施の形態１の場合と同様であ
る。
【００５５】そして、コンパレーター１２の出力部１７
に、エアバックの作動やシートベルト着用の表示等を制
御する作動回路２０が接続されていること等も従来の技
術や実施の形態１の場合と同様であるが、しきい値電圧
設定用の固定抵抗器１３にはマイクロコンピュータ４７
が接続され、分岐点ｂから固定抵抗器１５を介して、コ
ンパレーター１２のプラス側入力部に接続されている。
【００５６】また、マイクロコンピュータ４７には、感
圧スイッチ４５の配線層３８や抵抗体層３９Ａ、３９
Ｂ、３９Ｃからなる抵抗部４５Ｂが接続されて、着座検
出装置が構成されている。
【００５７】以上の構成において、着座検出装置を駆動
させると、先ず、マイクロコンピュータ４７が、感圧ス
イッチ４５の抵抗部４５Ｂの抵抗値を検出し、例えば、
それが基準の抵抗値特性のものか、或いは抵抗値特性の
大きなものか、小さなものかを判別する。
【００５８】そして、この判別結果に基づいて、マイク
ロコンピュータ４７が固定抵抗器１３との間で、しきい
値電圧を感圧スイッチ４５の抵抗値特性に応じた値に補
正した後、この電圧が分岐点ｂから固定抵抗器１５を介
して、しきい値電圧としてコンパレーター１２のプラス
側入力部に入力される。
【００５９】また、自動車の座席に乗員が着座して一定
の値となった、感圧スイッチ４５のスイッチ接点部４５
Ａの抵抗値と固定抵抗器１０によって設定された電圧
が、分岐点ａから固定抵抗器１１を介して、コンパレー
ター１２のマイナス側入力部に入力され、コンパレータ
ー１２による分岐点ｂからのしきい値電圧と分岐点ａか
らの電圧の比較が行われる。
【００６０】この時、上記のように、マイクロコンピュ
ータ４７が抵抗部４５Ｂの抵抗値を検出して、しきい値
電圧が感圧スイッチ４５の抵抗値特性に応じた値に補正
されているため、感圧スイッチ３１の抵抗値特性が基準
値に対して多少偏っている場合でも、このスイッチを使
用して乗員の体重の正しい判定を行うことができるよう
に構成されている。
【００６１】なお、この後、コンパレーター１２の出力
部１７から作動回路２０に制御信号が出力されると、作
動回路２０が駆動状態となり、エアバックが作動可能な
状態となったり、或いは、乗員に対するシートベルト着
用の表示等が行われたりすることは、実施の形態１の場
合と同様である。
【００６２】このように本実施の形態によれば、感圧ス
イッチ４５に抵抗値特性によって異なる配線層３８や抵
抗体層３９Ａ、３９Ｂ、３９Ｃからなる抵抗部４５Ｂを
形成すると共に、制御回路４６のマイクロコンピュータ
４７がこの抵抗部４５Ｂの抵抗値を検出して、しきい値
電圧をこれに応じた値に補正することによって、自動的
な抵抗値特性の補正が可能な感圧スイッチ、及び組立て
が容易で構成も簡素な着座検出装置を得ることができる
ものである。
【００６３】そして、上シート１の配線層３８や抵抗体
層３９Ａ、３９Ｂ、３９Ｃに対向する箇所に、開口孔４
１が形成されているため、配線層３８を切断し切断孔４
０を形成する際に、重なった上下２枚のシートを切断す
る場合に比べ、切断バリが生じ難く容易に加工を行うこ
とができる。
【００６４】なお、以上の説明では、下シート３の上面
に配線層３８と複数の抵抗体層３９Ａ、３９Ｂ、３９Ｃ
を形成し、この抵抗値の大きさによって各々のスイッチ
の抵抗値特性を判別する構成について説明したが、図６
に示すように、配線層３８Ａに大きめの抵抗体層３９Ｄ
を形成して、スイッチの抵抗値特性に応じて大きさの異
なる切断孔４０Ａを形成したり、或いは、図７に示すよ
うに、複数の接続された配線層３８Ｂを形成すると共
に、いくつかを切断孔４０Ｂで切断して、この配線層３
８Ｂの導通状態によってスイッチの抵抗値特性を判別す
る構成としても、本発明の実施が可能である。
【００６５】また、配線層や抵抗体層に代えて、単体の
可変抵抗器や切換スイッチを感圧スイッチに装着し、検
査の際に抵抗値特性に応じて、これらの可変抵抗器や切
換スイッチを切換え、その抵抗値や導通状態によって感
圧スイッチの抵抗値特性を判別するようにすることも可
能である。
【００６６】さらに、図５に示した着座検出装置のマイ
クロコンピュータを、コンパレーター１２等の機能を内
蔵したものとし、このマイクロコンピュータによって、
感圧スイッチ４５のスイッチ接点部４５Ａと抵抗部４５
Ｂの抵抗値を同時に判定させ、作動回路２０を制御する
ように構成すれば、着座検出装置をさらに簡素な構成で
容易に組立てられるものとすることができる。
【００６７】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、スイッチ
製作時のロスを減らし、安価な感圧スイッチ及びこれを
用いた着座検出装置を得ることができるという有利な効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態による感圧スイッチ
の断面図
【図２】同分解斜視図
【図３】同着座検出装置の回路図
【図４】本発明の第２の実施の形態による感圧スイッチ
の分解斜視図
【図５】同着座検出装置の回路図
【図６】同要部平面図
【図７】同要部平面図
【図８】従来の感圧スイッチの断面図
【図９】同動作時の断面図
【図１０】同着座検出装置の回路図
【図１１】抵抗値特性図
【符号の説明】
１ 上シート ２ 可動接点層 ３ 下シート ４、４Ａ、４Ｂ 導電層 ５、５Ａ、５Ｂ 固定接点層 ６ 絶縁スペーサ層 ７ 接着層 １０、１１、１３、１４、１５、１６、１８ 固定抵抗
器 １２ コンパレーター １７ 出力部 ２０ 作動回路 ３０ マーキング ３１、４５ 感圧スイッチ ３２、４６ 制御回路 ３３Ａ、３３Ｂ、３３Ｃ 固定抵抗器 ３４ 切換スイッチ ３８、３８Ａ、３８Ｂ 配線層 ３９Ａ、３９Ｂ、３９Ｃ、３９Ｄ 抵抗体層 ４０、４０Ａ、４０Ｂ 切断孔 ４１ 開口孔 ４５Ａ スイッチ接点部 ４５Ｂ 抵抗部 ４７ マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０１Ｇ 3/14 Ｇ０１Ｇ 3/14 19/52 19/52 Ｄ Ｈ０１Ｈ 13/16 Ｈ０１Ｈ 13/16 Ｂ 35/00 35/00 Ｑ Ｆターム(参考） 2F051 AA01 AB06 AC01 AC07 BA07 BA08 3B084 JA02 JA05 JC01 3D054 AA03 AA14 EE10 EE31 FF17 5G006 AA02 AB02 AZ01 BA01 BB07 CB05 FB29 FB31 FB35 FD02 5G055 DB03 DD02 DD19 DG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 可撓性を有する絶縁フィルム製の上シー
    トと、この上シートの下面に導電粉を分散した樹脂によ
    って印刷形成された可動接点層と、上記上シートの下方
    に配置された可撓性を有する絶縁フィルム製の下シート
    と、この下シートの上面に導電粉を分散した樹脂によっ
    て、上記可動接点層と所定の間隙を空け対向して印刷形
    成された固定接点層と、上記上下シート間に形成された
    絶縁スペーサ層と、上記上シートまたは下シートに表示
    され、上記接点層の抵抗値特性を示すマーキングからな
    る感圧スイッチ。
  2. 【請求項２】 マーキングに代えて、上シートまたは下
    シートに配線層または抵抗体層の少なくとも一方を形成
    し、接点層の抵抗値特性によって、この配線層または抵
    抗体層を接続または切断し、その導通状態や抵抗値を異
    なるものとした請求項１記載の感圧スイッチ。
  3. 【請求項３】 配線層または抵抗体層と対向する箇所の
    上シートまたは下シートに、開口孔を設けた請求項２記
    載の感圧スイッチ。
  4. 【請求項４】 請求項１記載の感圧スイッチと、この感
    圧スイッチに接続された制御回路からなり、制御回路内
    に設けられた複数の抵抗を切換えて、制御回路の所定の
    しきい値電圧を、感圧スイッチの抵抗値特性に応じた値
    に補正する着座検出装置。
  5. 【請求項５】 請求項２または３記載の感圧スイッチ
    と、この感圧スイッチに接続された制御回路からなり、
    制御回路が感圧スイッチの配線層または抵抗体層の導通
    状態や抵抗値から抵抗値特性を検出し、その抵抗値特性
    に応じて制御回路のしきい値電圧を補正する着座検出装
    置。
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