JP2001116250A - 燃焼制御方法 - Google Patents

燃焼制御方法

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JP2001116250A
JP2001116250A JP30062799A JP30062799A JP2001116250A JP 2001116250 A JP2001116250 A JP 2001116250A JP 30062799 A JP30062799 A JP 30062799A JP 30062799 A JP30062799 A JP 30062799A JP 2001116250 A JP2001116250 A JP 2001116250A
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combustion
fuel
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Akishi Kegasa
明志 毛笠
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バーナ部2に燃料Fと空気Aとを供給し、燃
料Fを燃焼させる燃焼装置1において、燃焼排ガス中の
窒素酸化物濃度を抑制しながら、炭化水素の含有率を抑
制し、炭化水素並びに一酸化炭素及びダイオキシン類の
排出を抑制する。 【解決手段】 燃焼排ガス中の炭化水素の含有率を検出
すると共に、前記検出する炭化水素に上限含有率PHU
設定し、前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率を前記上
限含有率PHU以下に維持するように前記バーナ部2への
空気Aの供給量を調節する。尚、燃料の代わりに燃料を
含む可燃物を炉内で燃焼させてもよく、空気に代えて酸
素含有ガスを供給して酸素含有ガスの供給量を所定範囲
内に調節してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可燃物の量に対し
て酸素含有ガスの供給量を調節して前記可燃物を燃焼さ
せる燃焼制御方法に関し、詳しくは、燃焼排ガス中の有
害成分である窒素酸化物、一酸化炭素、炭化水素並びに
ダイオキシン類の排出を抑制する燃焼制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼設備においては、燃焼排ガス
の含有する窒素酸化物の含有率を極力低下させるため
に、燃焼雰囲気の酸素濃度を或る程度低下させるか、燃
焼温度を可能な範囲で低下させる等の対策が講じられて
いる。現実には、空気比を可能な限り高くして燃焼させ
る希薄燃焼が予混合燃焼を採用した機器を中心に行われ
ている。応用例としては、特に高温を必要としない燃焼
機器であるガス給湯機器の濃淡燃焼バーナや、ガスター
ビンのドライコンバスタ等における希薄燃焼が挙げられ
る。また、近年ダイオキシンが有害排出物質として注目
されており、燃焼排ガス中のダイオキシン類の前駆物質
が前記燃焼排ガスの温度低下に伴ってダイオキシン類を
生成する点が重要視され、前記燃焼排ガス中の一酸化炭
素濃度が前記前駆物質の存在の指標として注目され、排
出される一酸化炭素の濃度を抑制することが行われてい
る。例えば、燃焼機器における窒素酸化物に関する上限
含有率PNUに対応する窒素酸化物による下限空気比λL
と、一酸化炭素に関する上限含有率PCUに対応する一酸
化炭素による上限空気比λCとの間を目標空気比とし
て、空気比λを調節することが行われている(図3参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、可燃物を燃
焼させる際に空気比を高めるに伴って、燃焼排ガス中の
前記窒素酸化物の濃度は低下するが、反面、前記空気比
をある限度(例えば1.5)を超えた、ある特定空気比
領域に達すると、前記燃焼排ガス中の一酸化炭素濃度が
急激に増加するため、上述のように、従来、窒素酸化物
濃度を低く維持して燃焼させる場合には、前記一酸化炭
素濃度が急激に増加しない範囲内で極力空気比を高くし
て燃焼させることが行われている。
【0004】ところが、発明者らの調査研究の結果によ
り、炭化水素系可燃物を予め空気に混合した混合気を燃
焼させた際に、空気比を高くした希薄燃焼領域において
は、例えば図3に示したように、前記空気比を高めてい
くと、前記燃焼排ガス中の一酸化炭素濃度が急激に上昇
する前記特定空気比領域よりも低い空気比の領域で、未
燃炭化水素が多く生成するようになることが判った。こ
の未燃炭化水素には、鎖状炭化水素以外に、多環芳香族
炭化水素、炭化水素の塩素化合物、ダイオキシン類やそ
の前駆体が含まれている。これら炭化水素の中でも、殊
に、芳香族炭化水素やダイオキシン類の毒性が問題とな
っており、前記芳香族炭化水素やダイオキシン類の前駆
体の生成抑制が重要な課題となる。
【0005】ところで、従来の窒素酸化物と一酸化炭素
の排出抑制に着目した燃焼制御によれば、前記炭化水素
の濃度が急激に上昇する空気比の範囲は、制御範囲内に
あったから、従来の燃焼制御においては、高濃度の炭化
水素を含有する燃焼排ガスが排出されるおそれが十分に
あることが上記発明者らの新知見により判明したのであ
る。特に、廃棄物の焼却に際しては、廃棄物中に塩素分
を多く含有しているために、芳香族炭化水素や多環芳香
族炭化水素がダイオキシン類の前駆体を生成し易いの
で、未燃炭化水素の生成を抑制することが重要な課題と
なる。因みに、上記新知見を得るに至った実験において
未燃炭化水素の検出に使用した分析機器は、通称FID
と呼ばれ、JIS B 7956(1955)に規定される水素炎イオ
ン化検出法を用いたガスクロマトグラフ分析装置であ
る。
【0006】そこで、本発明に係る燃焼制御方法の目的
は、燃焼排ガス中の窒素酸化物の含有率を低く維持しな
がら、前記燃焼排ガス中の一酸化炭素濃度と同時に炭化
水素の含有率を抑制する手段を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】〔本発明の特徴手段〕本発明に係る燃焼制
御方法は、希薄燃焼により窒素酸化物の生成を抑制する
燃焼制御において、燃焼排ガス中の炭化水素の濃度が急
激に上昇する点よりも低い酸素過剰率で酸素含有ガスを
供給して可燃物を燃焼させる点に特徴を有するものであ
り、夫々に以下のような特徴を備えるものである。
【0009】請求項1に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第1特徴手段は、バーナ部に燃料と空気とを供給
し、前記燃料を燃焼させる燃焼装置において、燃焼排ガ
ス中の炭化水素の含有率を検出すると共に、前記検出す
る炭化水素に上限含有率を設定し、前記燃焼排ガス中の
炭化水素の含有率を前記上限含有率以下に維持するよう
に前記バーナ部への空気の供給量を調節する点にある。
尚、前記空気には、酸素富化空気等の他成分を添加した
空気をも含む。
【0010】請求項2に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第2特徴手段は、バーナ部に燃料と空気とを供給
し、前記燃料を燃焼させる燃焼装置において、燃焼排ガ
ス中に含まれる炭化水素に対して上限含有率を設定する
と共に、前記空気の前記燃料に対する空気比を、前記炭
化水素の上限含有率に対応して設定する上限空気比以下
に維持するように、前記バーナ部への空気の供給量を調
節する点にある。尚、前記空気の概念には、酸素富化空
気等の他成分を添加した空気をも含み、これら他成分を
添加した空気に関しては、前記空気比の概念には、通常
の無添加の空気に関する空気比に相当する供給空気の容
積比率をも包含するもので、この供給空気比率(容積
率)を基に前記空気の供給量を定めるのである。
【0011】請求項3に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第3特徴手段は、バーナ部に燃料と空気とを供給
し、前記燃料を燃焼させる燃焼装置において、前記燃料
に対して、燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物及び炭化
水素の含有率につき、予め求められた前記空気の前記燃
料に対する空気比に関する夫々の相関式を線形結合して
制御関数を生成し、前記制御関数に基づいて目標空気比
を設定して前記バーナ部への空気の供給量を調節する点
にある。尚、この場合にも、前記空気の概念には、酸素
富化空気等の他成分を添加した空気をも含み、これら他
成分を添加した空気に関しては、前記空気比の概念に
は、通常の無添加の空気に関する空気比に相当する供給
空気の容積比率をも包含するもので、この供給空気比率
(容積率)を基に前記空気の供給量を定めるのである。
【0012】請求項4に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第4特徴手段は、上記第1特徴手段〜第3特徴手段
の何れかにおけるバーナ部が、燃料としての燃料ガスと
空気とが予め混合されて供給される予混合方式のもので
ある点にある。
【0013】請求項5に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第5特徴手段は、燃料ガスと空気とを予め混合した
混合気における空気の容積比を、空気比の1.3以上
2.0未満に相当する供給空気比率に調整して、前記混
合気をバーナ部に供給して燃焼させる燃焼装置におい
て、燃焼排ガス中に含まれる炭化水素に上限含有率を設
定して、前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率を検出
し、前記検出した炭化水素の含有率を、前記上限含有率
以下に維持するように前記混合気における前記供給空気
比率を調節する点にある。
【0014】請求項6に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第6特徴手段は、可燃物の量に対して酸素含有ガス
の供給量を調節して前記可燃物を燃焼させる燃焼設備に
おいて、燃焼排ガス中に含まれる炭化水素に上限含有率
を設定すると共に、前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有
率を検出して、前記検出した炭化水素の含有率を、前記
上限含有率以下に維持するように、前記酸素含有ガスの
供給量を調節する点にある。
【0015】請求項7に係る本発明の燃焼制御方法の第
7特徴手段は、上記第6特徴手段において、検出した炭
化水素の含有率を上限含有率以下に維持するのに、燃焼
排ガス中に含まれる窒素酸化物と炭化水素の夫々に上限
含有率を設定すると共に、前記燃焼排ガス中の窒素酸化
物及び炭化水素の含有量を検出して、前記検出した窒素
酸化物と炭化水素との夫々の含有率を前記夫々の上限含
有率以下とするように、前記酸素含有ガスの供給量を調
節する点にある。
【0016】請求項8に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第8特徴手段は、上記第6特徴手段において、検出
した炭化水素の含有率を上限含有率以下に維持するの
に、燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物及び炭化水素の
含有率に対して夫々に上限含有率を設定すると共に、酸
素含有ガスの供給量を、前記窒素酸化物の上限含有率に
対応して設定する下限供給量と、前記炭化水素の上限含
有率に対応して設定する上限供給量との間に維持するよ
うに、前記酸素含有ガスの供給量を調節する点にある。
【0017】請求項9に記載の本発明に係る燃焼制御方
法の第9特徴手段は、上記第6特徴手段において、検出
した炭化水素の含有率を上限含有率以下に維持するの
に、可燃物に対して、燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化
物及び炭化水素の含有率につき、前記酸素含有ガスの供
給量に関する相関式を求めて、求めた両相関式を線形結
合して制御関数を生成し、前記制御関数に基づいて目標
供給量を設定して前記酸素含有ガスの供給量を調節する
点にある。
【0018】〔特徴手段の作用及び効果〕上記本発明に
係る燃焼制御方法は、高空気比域において燃焼排ガス中
の炭化水素の含有率が一酸化炭素濃度よりも高いから、
前記炭化水素の含有率を抑制すれば、窒素酸化物の含有
率を低く維持でき、前記一酸化炭素濃度はさらに抑制で
きるようになり、夫々に、以下のような独特の作用効果
を奏する。
【0019】上記本発明に係る燃焼制御方法の第1特徴
手段によれば、空気の供給量を炭化水素の含有量に基づ
いて調節するという極めて簡単な制御手法により、窒素
酸化物の排出を抑制しながら、前記燃焼排ガス中にダイ
オキシン類が生成することを確実に抑制できるようにな
る。つまり、バーナ部に燃料と空気とを供給して前記燃
料を燃焼させる燃焼装置において、高空気比側において
前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率に上限含有率を設
定し、前記炭化水素の含有率を検出して、検出した炭化
水素の含有率がこの上限含有率以下になるように空気の
供給量を制御すれば、前記燃焼排ガス中の一酸化炭素濃
度が急激に上昇する空気比よりも低い空気比に維持して
前記空気を供給することになり、窒素酸化物の含有率は
低く維持できて、前記一酸化炭素の含有率を十分に抑制
しながら前記燃焼排ガス中の未燃炭化水素の含有率を抑
制できるようになる。従って、前記炭化水素及び前記一
酸化炭素の含有率を十分に低く維持できるから、ダイオ
キシン類の生成を確実に抑制できる。
【0020】上記本発明に係る燃焼制御方法の第2特徴
手段によれば、空気比制御という極めて簡単な制御手法
により、窒素酸化物の排出を抑制しながら、前記燃焼排
ガス中にダイオキシン類が生成することを確実に抑制で
きるようになる。しかも、これが上限空気比の設定であ
るから、制御動作が単純でオーバシュートのおそれもな
く、短時間で静定させることができ、安定して排ガス成
分を所定範囲に維持できるようになる。つまり、バーナ
部に燃料と空気とを供給して前記燃料を燃焼させる燃焼
装置において、前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率に
上限含有率を設定し、高空気比側でこの上限含有率に対
応する上限空気比以下に目標空気比を設定して維持すれ
ば、窒素酸化物の排出を抑制できながら、前記燃焼排ガ
ス中の一酸化炭素の含有率が急激に上昇する特定空気比
領域よりも低い空気比に前記目標空気比が設定されるこ
とになり、前記一酸化炭素の含有率が急上昇しないか
ら、前記一酸化炭素の含有率を十分に抑制しながら炭化
水素の含有率を抑制できるようになる。従って、前記炭
化水素及び前記一酸化炭素の含有率を十分に低く維持で
きるから、ダイオキシン類の生成を確実に抑制できる。
尚、酸素富化空気等他成分を添加してある空気において
は、前記上限空気比に代えて、前記上限空気比に対応す
る供給空気の容積比率を用いた上限供給空気比率を定め
ればよい。
【0021】上記本発明に係る燃焼制御方法の第3特徴
手段によっても、空気比制御という極めて簡単な制御手
法により、窒素酸化物の排出を抑制しながら、前記燃焼
排ガス中にダイオキシン類が生成することを確実に抑制
できるようになる。しかも、これが空気比範囲の設定で
あるから、制御動作が単純でオーバシュートのおそれも
なく、短時間で静定させることができ、安定して排ガス
成分を所定範囲に維持できるようになる。つまり、前記
燃料に対して、燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物の含
有率についての、前記空気の前記燃料に対する空気比に
関する相関式と、前記燃焼排ガス中に含まれる炭化水素
の含有率についての前記空気比に関する相関式とを予め
求めておき、前記両相関式を線形結合して制御関数を生
成し、バーナ部に燃料と空気とを供給して前記燃料を燃
焼させる燃焼装置において、前記制御関数に基づいて目
標空気比を設定して前記バーナ部への空気の供給量を調
節するのである。前記制御関数の値が低い点に目標空気
比を設定すれば、前記燃焼排ガス中の窒素酸化物の含有
率と、炭化水素の含有率とを共に低く維持する自動制御
が可能になるのである。この場合においても、酸素富化
空気等の他成分を添加した空気においては、前記目標空
気比に代えて、前記空気比に対応する空気供給量に相当
する供給空気の容積比率である供給空気比率で定義され
る目標空気比率を用いればよい。
【0022】例えば、前記制御関数を、前記空気の前記
燃料に対する空気比に関する燃焼排ガス中に含まれる窒
素酸化物の含有率についての相関式と、前記空気比に関
する燃焼排ガス中に含まれる炭化水素の含有率について
の相関式とを求めておいて、これら相関式を線形結合し
て、 F(λ)=F1(λ)+a×F2(λ) (但し、λ:前記空気の前記燃料に対する空気比、F
1(λ):前記窒素酸化物の含有率についての空気の前記
燃料に対する空気比に関する相関式、a:重み付けの定
数、F2(λ):前記炭化水素の含有率についての前記空
気比に関する相関式。)として定義することができる。
この制御関数F(λ)は、例えば図6に示したような極小
値を有する関数として定義できる。従って、上記重み付
けの定数aを適宜設定することで、前記極小値近傍の領
域に目標空気比を設定すれば、安定して前記窒素酸化物
及び前記炭化水素を所定含有率以下に維持できるように
なるのである。ここで、酸素富化空気等の他成分を添加
した空気の場合には、前記目標空気比に代えて、前記空
気比に対応する空気供給量に相当する供給空気の容積比
率として定義する供給空気比率により目標空気比率を定
めればよい。
【0023】上記本発明に係る燃焼制御方法の第4特徴
手段によれば、上記第1〜第4特徴手段の何れかにおけ
る制御がさらに効果的になる。特に燃料と空気を予め混
合して燃焼装置に供給する予混合燃焼においては、例え
ば図3に示すように、一般に混合気の空気比λを1から
上昇させていくと、空気比λの上昇に伴い、窒素酸化物
は一時含有率が上昇するが、空気比λが1.05程度に
ピークを示して、その後、空気比λが1.3程度に達す
ると、10乃至30ppm程度の、十分に低い値まで低
下する。その後も空気比λを増加させるに従って窒素酸
化物の含有率は低下し、空気比λが1.5〜1.7に達
すると、数ppmにまで減少する。しかし、この領域以
上では、一酸化炭素の含有率PCOが急激に増加し始め、
常温における燃焼限界である空気比λが2に近い値を示
すようになれば失火するようになる。この過程で、この
一酸化炭素の含有率PCOが急激に増大する特定空気比領
域より低い空気比の領域で未燃炭化水素が急激に増加す
る。尚、この空気比における炭化水素の含有率PHCの立
ち上がり領域は、一酸化炭素のそれよりも0.1〜0.
2小さい領域である。この傾向は、予混合燃焼でなくて
も見られるのであるが、予混合燃焼においては殊に顕著
であり、燃焼排ガス中の前記炭化水素の含有率PHCを規
制することによって、確実に一酸化炭素濃度を低減でき
るのである。
【0024】上記本発明に係る燃焼制御方法の第5特徴
手段によれば、上記第1〜第4特徴手段と同様に、空気
比制御という極めて簡単な制御手法により、燃焼排ガス
中にダイオキシン類が生成することを確実に抑制できる
ようになると同時に、窒素酸化物の排出も抑制できるよ
うになる。つまり、燃料ガスと空気とを予め混合した混
合気における空気の容積比を、1.3以上2.0未満の
空気比に相当する空気の容積比として定義する供給空気
比率に調整して、前記混合気をバーナ部に供給して燃焼
させる燃焼装置においては、希薄燃焼領域で予混合燃焼
させることが特徴であり、例えば図3に示した例のよう
に、燃料ガスと空気とを予め混合して、混合気を燃焼さ
せる場合、空気比が1.3以上であれば、燃焼排ガス中
の窒素酸化物は十分に低い濃度となっており、空気比を
1.5〜1.7程度にまで上げれば、確実に窒素酸化物
の排出を抑制できるのであるが、この領域から空気比を
高めた特定空気比領域では、燃焼排ガス中の一酸化炭素
濃度が急激に増加し始め、空気比が2に近付いたところ
で失火するに至る。この過程で、上述のように前記特定
空気比領域よりも低い空気比の領域で、燃焼排ガス中に
おける未燃炭化水素の含有率PHCが急激に増大するので
ある。この現象は、燃料が過度に希釈されたために、火
炎が完全に伝播できなくなる空間領域を生じて、燃焼不
良を引き起こして未燃炭化水素が前記燃焼排ガス中に残
存することに起因するものである。従って、この現象に
関しては、空気比に相当する燃料の希釈率が大きな要因
となっており、例えば酸素を富化して酸素含有率を23
%とした酸素富化空気であっても、理論酸素量よりも前
記酸素富化空気の容積比が主たる影響因子となる。そこ
で、前記空気比に相当する容積比を基準に前記燃料ガス
に対する前記空気(酸素富化空気等他の成分を添加した
空気を含む。)の供給空気比率を調節するのである。
【0025】上述のように、前記燃焼排ガス中の炭化水
素の含有率が急激に増加するのは、前記燃焼排ガス中の
窒素酸化物の含有率が十分に低率になっている空気比が
1.7〜2.0の領域であり、前記空気比の1.3〜
1.7に対応する空気の容積比率の領域と、前記炭化水
素の上限含有率で規制される空気比に対応する空気の容
積比率の領域とが重なり合い、前記上限含有率で規制さ
れる空気の容積比率の領域に前記空気の供給空気比率を
調節すれば、確実に前記燃焼排ガス中における前記窒素
酸化物と、前記炭化水素との含有率を抑制でき、これに
伴い、前記燃焼排ガス中の一酸化炭素の含有率を、その
上限含有率よりも低く維持できるから、前記燃焼排ガス
中におけるダイオキシン類の生成を防止できるのであ
る。このように空気の容積比を調節することで、空気が
酸化剤を添加したものであっても、或いは、非酸化性の
気体(例えば燃焼排ガス)で希釈したものであっても適
正に空気の供給空気比率を設定できるのである。
【0026】上記本発明に係る燃焼制御方法の第6特徴
手段によれば、上記第1特徴手段と同様に、燃焼排ガス
中の炭化水素の含有率を基準に酸素含有ガスの供給量を
調節するという極めて簡単な制御手法により、前記燃焼
排ガス中にダイオキシン類が生成することを確実に抑制
できるようになると同時に、窒素酸化物の排出も抑制で
きるようになる。つまり、上述のように、前記燃焼排ガ
ス中の炭化水素の含有率が急激に増加するのは、前記燃
焼排ガス中の窒素酸化物の含有率が十分に低率になって
いる領域であり、前記窒素酸化物の上限含有率で規制さ
れる酸素含有ガスの可燃物に対する供給空気比率の領域
と、前記炭化水素の上限含有率で規制される前記供給空
気比率の領域とが重なり合うから、この重なり合う供給
空気比率の領域に前記酸素含有ガスの供給量を調節すれ
ば、確実に前記窒素酸化物と、前記炭化水素との前記燃
焼排ガス中の含有率を抑制でき、これに伴い、前記燃焼
排ガス中の一酸化炭素の含有率を、その上限含有率より
も低く維持できるから、前記燃焼排ガス中におけるダイ
オキシン類の生成を防止できるのである。このように、
前記炭化水素の含有率を基に酸素含有ガスの供給量を調
節することで、前記可燃物が燃料だけでなく、炉内の被
焼却物も共に燃焼させる場合であっても対応でき、ま
た、前記酸素含有ガスが酸化剤を添加したものであって
も、或いは、非酸化性の気体(例えば燃焼排ガス)で希
釈したものであっても適正に酸素含有ガス供給量を設定
できるのである。
【0027】上記本発明に係る燃焼制御方法の第7特徴
手段によれば、上記第6特徴手段の作用効果を奏する中
で、確実に窒素酸化物の排出を抑制しながらダイオキシ
ン類の生成を防止できるようになる。つまり、可燃物の
性状を特定しにくい場合においても、上述の通り、空気
燃焼の場合において空気比が1.3を超えれば確実に窒
素酸化物の含有率が低くなり、空気比の増大に伴い、前
記窒素酸化物の含有率はさらに低下するから、前記窒素
酸化物を低減できる領域は広く、一方、上述のように、
前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率は前記可燃物に対
して一酸化炭素が急増する特定空気比領域に達しない空
気比領域から急激に増大するのである。そこで、酸素含
有ガスの供給量が過剰にならないように規制すればよい
のであるから、仮に前記可燃物に関する理論酸素量が正
確でなくても、また、酸素含有ガスの酸素含有率が正確
でなくても、前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率を検
出して、検出する炭化水素の含有率をその上限含有率以
下にすることで、窒素酸化物の排出を抑制しながら、ダ
イオキシン類の生成を抑制でき、可燃物の性状及び酸素
含有ガスの酸素含有率の如何に関わらず目的に適う酸素
含有ガスの供給量を設定することが可能になる。
【0028】上記本発明に係る燃焼制御方法の第8特徴
手段によっても、上記第7特徴手段と同様に、上記第6
特徴手段の作用効果を奏する中で、確実に窒素酸化物の
排出を抑制しながらダイオキシン類の生成を防止できる
ようになる。つまり、例えば図2に示すように、可燃物
に関する空気比に対応する空気の供給量が大きく影響を
及ぼしているから、窒素酸化物に対しては、燃焼排ガス
中の含有率に対して設定される上限含有率PHUに対応す
る酸素含有ガスの供給量は、前記酸素含有ガスの前記可
燃物に対する下限供給量qLとなる。一方、炭化水素に
対しては、その上限含有率PHUに対応する前記酸素含有
ガスの供給量は、前記酸素含有ガスの前記可燃物に対す
る上限供給量qUとなる。従って、前記酸素含有ガスの
供給量を前記下限供給量qLと前記上限供給量qUとの間
に維持すれば、確実に前記窒素酸化物と前記炭化水素と
を共に所定の含有率に維持することが可能になる。従っ
て、前記窒素酸化物の排出を抑制しながら、前記燃焼排
ガス中でダイオキシン類が生成することを確実に防止で
きるのである。
【0029】上記本発明に係る燃焼制御方法の第9特徴
手段によっても、上記第7特徴手段と同様に、上記第6
特徴手段の作用効果を奏する中で、確実に窒素酸化物の
排出を抑制しながらダイオキシン類の生成を防止できる
ようになる。つまり、可燃物に関する酸素含有ガスの供
給量に関して、窒素酸化物の含有率の相関式と、炭化水
素の相関式とを求めて、求めた両相関式を線形結合して
制御関数を生成すれば、この制御関数に基づいて前記酸
素含有ガスの供給量を自動制御により調節することも可
能になる。ここで、前記酸素含有ガスの供給量は、上記
第2特徴構成の作用効果の項で説明した空気比に関する
補足説明と同様に、前記空気比に対応する供給空気比率
に相当する供給空気量を基準とすればよく、基本的には
理論酸素量に基づくものである。
【0030】例えば、前記制御関数を、前記酸素含有ガ
スの供給量に関する燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物
の含有率についての相関式と、前記供給量に関する燃焼
排ガス中に含まれる炭化水素の含有率についての相関式
とを求めておいて、これら相関式を線形結合し、 G(q)=G1(q)+b×G2(q) (但し、q:前記酸素含有ガスの供給量(m3/h(Norma
l))、G1(q):前記窒素酸化物の含有率についての酸
素過剰率に関する相関式、b:重み付の定数、G
2(q):前記炭化水素の含有率についての前記酸素含有
ガスの供給量に関する相関式。)として定義することが
できる。これらの相関式G1(q),G2(q)は、例えば
図5に示すように、先に図6を用いて説明した線図にお
ける相関式F1(λ),F2(λ)と夫々スケールを代えた
程度の類似性を備えるものである。尚、図5においては
酸素ガス供給量qに代えて、横軸を空気供給量qAで示
してある(前記空気供給量qAは、酸素ガス供給量qを
代表するもので、線図としては実質的に異なるところが
ない。)。この制御関数G(q)は、先に示した相関式F
(λ)と類似の極小値を有する関数として定義できる。従
って、上記重み付けの定数bを適宜設定することで、前
記極小値近傍に前記酸素含有ガスの目標供給量を設定す
れば、安定して前記窒素酸化物及び前記炭化水素を所定
含有率以下に維持できるようになるのである。尚、この
酸素含有ガスの供給量における燃焼排ガス中の炭化水素
の含有率の立ち上がり領域は、先に図3を用いて上記第
5特徴構成において説明したと同様に、一酸化炭素のそ
れよりも幾分少量側の領域である。従って、燃焼排ガス
中の前記炭化水素の含有率を規制することによって、確
実に前記一酸化炭素の含有率を規制できるのである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る燃焼制御方法
の一例について、廃油焼却装置を例として説明する。以
下に示す第一の実施の形態は、測定値に基づいて燃焼制
御を行う例であり、第二の実施の形態は、予め求めた相
関式に基づいて燃焼制御を行う例である。
【0032】〔第一の実施の形態〕廃油焼却装置の燃焼
制御を、その出口における燃焼排ガス中の炭化水素の含
有率を検出して、その検出した炭化水素の含有率に基づ
き行う例について以下に説明する。図1はこの実施の形
態における本発明に係る燃焼装置を備える廃油焼却装置
の概念図であり、図2及び図3はその制御原理を示す線
図である。以下に説明する廃油焼却装置においては、バ
ーナ部に燃料として燃料ガスを供給し、酸素含有ガスと
して空気を供給する例について説明する。
【0033】廃油焼却設備10は、本発明に係る燃焼設
備10の一種であり、バーナ部2を燃焼室11に臨ませ
て配置した廃油噴霧装置12を備えており、前記バーナ
部2に燃料としての燃料ガスFと、酸素含有ガスとして
の一次空気APとを供給して燃焼室11内に火炎を形成
し、前記廃油噴霧装置12から火炎中に噴霧した廃油O
Dを焼却するものである。前記燃焼室11は、主燃焼室
11Aと再燃焼室11Bとで構成し、主燃焼室11Aで
生成した燃焼ガスを再燃焼室11Bで完全燃焼させて排
気部15から煙道に排出するように構成する。前記排気
部15の下方には、前記燃焼室11内で生成して炉底部
13に堆積する灰分を排出する焼却灰排出部16を形成
し、堆積灰排出機構(図示省略)により前記炉底部13
に堆積した灰分を前記焼却灰排出部16から炉外に排出
できるように構成する。
【0034】前記廃油焼却設備10Aには、本発明に係
る燃焼装置1を装備し、前記主燃焼室11Aに前記バー
ナ部2を配置し、さらに、前記廃油噴霧装置12から噴
霧された廃油ODの燃焼を促進するための燃焼用ガスと
して二次空気ASを供給する補助空気供給路9を接続し
た主燃補助空気ノズル3を設けると共に、前記主燃焼室
11Aで生成した燃焼ガスを完全燃焼させる再燃焼室1
1Bには、前記燃焼ガスを完全燃焼させるための補助空
気AXを前記再燃焼室11Bに吹き込む再燃補助空気ノ
ズル4を設ける。この再燃補助空気ノズル4には、前記
補助空気供給路9を接続すると共に、前記再燃焼室11
Bにおける燃焼温度の低下を防止するための補助燃料を
供給できるように補助燃料供給路6を接続して、前記補
助空気供給路9からの流路に主燃補助空気調節弁4aを
設けておく。前記バーナ部2には燃料供給路5と酸素含
有ガス供給路7とを接続し、夫々に、その供給量を調節
する燃料調節弁2aとバーナ空気調節弁2bを設ける。
また、前記バーナ部2は予混合型の燃焼器として構成し
て、前記燃料供給路5から供給される燃料ガスFと、前
記酸素含有ガス供給路7から供給される一次空気AP
を均一に混合する混合室(図示省略)を備えるように構
成する。この混合室は公知の構成で十分である。前記主
燃補助空気ノズル3に接続した補助空気供給路9の流路
には主燃補助空気調節弁3aを設ける。前記バーナ部2
と、前記主燃補助空気ノズル3と、前記再燃補助空気ノ
ズル4とで前記燃焼装置1を構成する。
【0035】さらに、前記燃焼装置1には、前記燃焼室
11における可燃物Cの燃焼を制御する燃焼制御手段2
0を設ける。前記燃焼制御手段20には、前記排気部1
5から排出される燃焼排ガス中の窒素酸化物の含有率P
NOを低く維持しながら、前記燃焼排ガス中の未燃炭化水
素の含有率PHCを所定の濃度以下に抑制するように構成
する。そのために、前記排気部15に炭化水素検出手段
21の検出端21aと窒素酸化物検出手段22の検出端
22aとを前記排気部15に配置して、前記排気部15
から排出される燃焼排ガス中の窒素酸化物及び炭化水素
の含有率を検出可能に構成すると同時に、前記窒素酸化
物及び炭化水素に関して、夫々に含有率の許容上限とし
て上限含有率を設定する。
【0036】前記廃油焼却設備10Aにおいては、前記
バーナ部2において燃料ガスFと一次空気APの混合気
を燃焼させることで主燃焼室11A内の温度を廃油焼却
に適合する温度に維持しながら、前記バーナ部2で生成
する一次火炎内に前記廃油噴霧装置12から廃油OD
噴霧供給して、前記廃油ODを焼却するのであるが、前
記廃油ODの一次火炎内での燃焼に伴い前記バーナ部2
からの一次燃焼ガスを非酸化性雰囲気に維持して、前記
一次燃焼ガス中の窒素酸化物を還元しつつ、前記主燃補
助空気ノズル3からの二次空気ASにより前記噴霧され
た廃油ODの燃焼を促進し、且つ、前記可燃物Cを希釈
する。前記バーナ部2に供給される一次空気APの前記
燃料ガスFに対する空気比λは、図2に示すように、前
記廃油を吹き込んでも前記廃油が燃焼する程度の領域
(例えばλ=1.3〜1.5)とする。前記二次空気A
Sの供給量は、前記窒素酸化物検出手段22で検出する
窒素酸化物の含有率PNOが、前記窒素酸化物に関する上
限含有率PNU以下になるように調節する。
【0037】上記のように操作すれば、図2の横軸を空
気比λに置き換えた図3に示すように、前記一次空気A
Pと前記二次空気ASとの前記燃料ガス及び前記廃油OD
からなる可燃物Cに対する空気比λが、前記窒素酸化物
に関する上限含有量PNUに対応する空気の下限供給量q
L以上の制御範囲内に調節される。前記主燃焼室11A
で生成した一次燃焼ガスには、前記再燃焼室11Bで前
記再燃補助空気ノズル4からの補助空気AXを供給し
て、完全燃焼させるのであるが、その際に一酸化炭素や
未燃炭化水素が生成することを避けるために、前記補助
空気AXの供給量は、前記炭化水素検出手段21で検出
する未燃炭化水素の含有率PHCが前記炭化水素に関する
上限含有率PHUを超えないように、前記一次空気AP
前記二次空気ASとを合わせた空気Aの供給量qAを調節
する。これにより、前記空気Aの供給量qAが上限供給
量qU以下の制御範囲内に収まるように維持され(図2
参照)、前記空気Aの供給量qAは、前記下限供給量qL
と前記上限供給量qUとの間の制御範囲内に維持され、
前記再燃焼室11Bにおける前記可燃物に対する最終的
な空気比λは、前記窒素酸化物に関する上限含有率PNU
に対応する下限空気比λ L と前記炭化水素に関する上限
含有率PHUに対応する上限空気比λU との間の制御範囲
内に維持されることになる(図3参照)。尚、図2にお
ける横軸(空気供給量qA)は可燃物Cの量に依存し、
前記可燃物Cに関する理論空気量にほぼ比例している。
【0038】前記燃焼制御手段20は、前記廃油噴霧装
置12に供給される廃油ODの量を検出し、前記燃料調
節弁2a及び前記バーナ空気調節弁2bと、前記主燃補
助空気調節弁3aとを調節して、前記バーナ空気調節弁
2bは前記燃料調節弁2aの開度に応じて調節し、前記
主燃補助空気調節弁3aを、廃油ODの燃焼後に窒素酸
化物の生成量を抑制できる程度の空気比λに調節する。
例えば、図2に示すように、前記バーナ部2に供給する
燃料ガスFと一次空気APの混合気の空気比λを、前記
燃料調節弁2aと前記バーナ空気調節弁2bとを調節し
て、炭化水素に関する上限含有量PHUに対応する上限空
気比λU (図3参照)近傍に設定し(例えば、混合気の
空気比λを1.7に設定する。)、前記主燃補助空気調
節弁3aを調節して、二次空気ASの供給量を、前記一
次空気APの供給量との合計供給量qAが窒素酸化物に関
する上限含有率PNUに対応する下限空気量qL以上とな
るように調節する。前記混合気における空気比λは、燃
料ガスについて予め理論空気量を求めておけば設定して
おくことができ、前記二次空気ASの供給量は、前記廃
油の性状が判明すれば近似的には決定できる。そして、
前記炭化水素検出手段21の検出値に基づいて、前記排
気部15で検出した炭化水素の含有率PHCが前記炭化水
素に関する上限含有率PHU以下になるように、前記主燃
補助空気調節弁4aを調節する。尚、前記再燃焼室11
Bには、前記廃油ODの供給により温度が低下して未燃
炭化水素が生成することを防止するために、温度検出手
段の検出端23を室内に臨ませて配置して、前記温度検
出手段で検出する温度が所定温度範囲から低温側に逸脱
する場合に、再燃補助空気ノズル4への補助燃料供給路
6に備える補助燃料調節弁4bを開いて開度調節し、前
記再燃焼室11B内の温度を所定範囲に維持するように
構成しておくことが望ましい。
【0039】以上のように構成した上記本発明に係る燃
焼設備10においては、前記再燃焼室11Bにおいて補
助空気AXの供給量を排気部15における炭化水素の含
有率PHCに基づいて調節するから、前記排気部15から
排出される燃焼排ガス中には、窒素酸化物及び未燃炭化
水素が夫々設定された上限含有率PNU,PHU以下に規制
されており、当然ながら、炭化水素の排出量は確実に抑
制されており、仮に前記燃焼排ガス中に塩素若しくは塩
素化合物等の塩素分が存在していても、排出後に燃焼排
ガスが冷却された際にダイオキシン類が再合成されるお
それもない。従って、燃料ガス或いは廃油等の可燃物若
しくは空気で代表される酸素含有ガスに塩素若しくは塩
素化合物を含む場合にも、ダイオキシン生成防止に有効
である。上記構成によれば、例えば空気が酸素富化され
ている場合においても、加熱処理すべきガスを空気に混
入して供給する場合においても、また、可燃物に液体或
いは固形物等の被処理物を加えた場合においても、仮に
系内に塩素分が存在しても、確実にダイオキシン類の排
出を抑制できるのである。つまり、燃焼排ガス中の炭化
水素の含有率を低く維持することでダイオキシン類の前
駆体が含有されなくなり、同時に、一酸化炭素が検出限
界未満の含有率であっても、前記炭化水素を検出してそ
の含有率を抑制することで、確実に一酸化炭素の含有率
COを抑制できるのである。
【0040】尚、前記空気Aとしては、酸素富化空気ま
たは排ガス等の空気以外のガスを添加した空気も含まれ
るものとして定義できる。こうした他のガスを添加した
空気においても、空気比に基づく供給量とほぼ同じ供給
量が制御対象となる。つまり、未燃炭化水素の生成は、
燃料ガス、或いは固体状若しくは気体状の可燃物から生
成する可燃ガスの過度の希釈が大きな要因として挙げら
れ、この希釈率を特定の希釈率以下に抑制することで、
前記未燃炭化水素の生成を抑制できることを、先述の発
明者らの新知見が示唆しているからである。従って、上
記空気比λによる目標空気量の設定に代えて、空気比に
対応する空気の容積比率で定義される供給空気比率βに
より制御操作量を設定するようにしてもよいのである。
但し、当然ながら、可燃物の種類によっては、空気比、
或いは、含有酸素量の理論酸素量に対する比として定義
される酸素過剰率が大きな要因となる場合もあり、前記
空気比若しくは酸素過剰率により制御することも効果的
である。
【0041】〔第二の実施の形態〕廃油焼却設備におけ
る可燃物を燃焼させた際の、燃焼設備の出口における燃
焼排ガス中の窒素酸化物及び炭化水素の含有率の酸素含
有ガス供給量に対する相関式を予め求めておき、それら
の相関式を線形結合した制御関数によって、前記廃油焼
却装置の燃焼制御を行う例について以下に説明する。図
4はこの実施の形態における本発明に係る燃焼装置を備
える廃油焼却装置の概念図であり、図5はその制御原理
を示す線図である。尚、以下に説明する廃油焼却設備に
関しては、説明を簡単にするために、バーナ部に供給す
る燃料を燃料ガスとし、酸素含有ガスとして空気を供給
する例について説明する。
【0042】廃油焼却設備10Aは、上記第一の実施の
形態で説明したと同様に、本発明に係る燃焼設備10の
一種であり、燃焼室11に臨ませて配置したバーナ部2
と、前記バーナ部2で形成する火炎に向けて廃油OD
噴霧する廃油噴霧装置12とを備えており、前記バーナ
部2に燃料としての燃料ガスFと、酸素含有ガスとして
の一次空気APとを供給して燃焼室11内に火炎を形成
し、前記廃油噴霧装置12から火炎中に噴霧した廃油O
Dを焼却するものである。前記燃焼室11は、主燃焼室
11Aと再燃焼室11Bとで構成し、主燃焼室11Aで
生成した燃焼ガスを再燃焼室11Bで完全燃焼させて、
生成する燃焼排ガスを排気部15から煙道に排出するよ
うに構成する。前記排気部15の下方には、前記燃焼室
11内で生成して炉底部13に堆積する灰分を排出する
焼却灰排出部16を形成し、堆積灰排出機構(図示省
略)により前記炉底部13に堆積した灰分を前記焼却灰
排出部16から炉外に排出できるように構成する。
【0043】前記廃油焼却設備10Aには、本発明に係
る燃焼装置1を装備し、前記燃焼室11の主燃焼室11
Aに臨ませて前記バーナ部2を配置し、さらに、前記廃
油噴霧装置12から噴霧された廃油ODの燃焼を促進す
るための燃焼用ガスとして二次空気ASを供給する補助
空気供給路9を接続した主燃補助空気ノズル3を設ける
と共に、前記主燃焼室11Aで生成した燃焼ガスを完全
燃焼させる再燃焼室11Bに、再燃補助空気ノズル4を
設ける。前記主燃補助空気ノズル3への前記補助空気供
給路9からの流路に主燃補助空気調節弁3aを設け、前
記再燃補助空気ノズル4には、前記補助空気供給路9を
接続すると共に、前記再燃焼室11Bにおける燃焼温度
の低下を防止するための補助燃料を供給できるように補
助燃料供給路6を接続して、前記補助空気供給路9から
の流路に主燃補助空気調節弁4aを設けておく。
【0044】前記バーナ部2には燃料供給路5と酸素含
有ガス供給路7とを接続し、夫々に、燃料ガスF及び一
次空気APの供給量を調節する燃料調節弁2aとバーナ
空気調節弁2bを設ける。また、前記バーナ部2は予混
合型の燃焼器として構成して、前記燃料供給路5から供
給される燃料ガスFと、前記酸素含有ガス供給路7から
供給される一次空気APとを均一に混合する混合室(図
示省略)を備えるように構成する。この混合室は公知の
構成で十分である。前記バーナ部2と、前記主燃補助空
気ノズル3と、前記再燃補助空気ノズル4とで前記燃焼
装置1を構成する。そして、前記燃焼装置1には、前記
燃焼室11における可燃物Cの燃焼を制御する燃焼制御
手段20を設ける。
【0045】前記燃焼室11内に供給される前記バーナ
部2からの燃料ガスF、前記再燃補助空気ノズル4から
の補助燃料FS、前記廃油噴霧装置12からの廃油等の
前記主燃焼室11A内の可燃物Cを燃焼させた際の燃焼
排ガス中の窒素酸化物及び未燃炭化水素について、前記
バーナ部2に供給される一次空気AP、前記主燃補助空
気ノズル3から前記主燃焼室11A内に供給される二次
空気AS、前記再燃補助空気ノズル4から前記再燃焼室
11B内に供給される補助空気AXの合計供給量qAに関
するマップを予め求めて記憶させた相関式生成手段24
を前記燃焼制御手段20に設けておく。この相関式生成
手段24は、燃料ガスの性状、廃油の性状、それらの供
給比率等を入力することで、参照に応じて適切な相関式
を生成するように構成する。これらの相関式は、例え
ば、前記代表として表現した空気Aの供給量qAを一般
化した前記酸素含有ガスの供給量をq(m3/h(Norma
l))として、前記窒素酸化物に関してはG1(q)、前記
未燃炭化水素に関してはG2(q)とする。
【0046】前記制御関数演算手段25では、これらの
相関式を線形結合して、前記制御関数を演算導出し、そ
の制御関数により、前記窒素酸化物及び未燃炭化水素の
夫々に設定される上限含有率に相当する前記酸素含有ガ
スの供給量を限界値として設定する。前記制御関数をG
(q)として表せば、 G(q)=G1(q)+b×G2(q) (但し、q:前記酸素含有ガスの供給量(m3/h(Norma
l))、G1(q):前記窒素酸化物の含有率についての酸
素過剰率に関する相関式、b:重み付けの定数、G
2(q):前記炭化水素の含有率についての前記酸素含有
ガスの供給量に関する相関式。)として定義できる。
【0047】図5に示すように、酸素過剰率が1を超え
る領域においては、前記窒素酸化物の含有率PNOに関す
る相関式G1(q)は前記酸素過剰率が高くなれば、即ち
前記酸素含有ガスの供給量を増大させれば減少する傾向
を有し、前記炭化水をの含有率に関する相関式G2(q)
は前記酸素含有ガスの供給量を増大させれば増大する傾
向を有し、両相関式G1(q),G2(q)を線形結合した
上記制御関数G(q)は、空気過剰率の1〜2の領域にお
いて、U字状の曲線となる。この曲線の極小点は、上記
重み付けの定数bを小さくすれば前記酸素含有ガスの供
給量の多い側に移動する(図示の例においては、b≒
0.5とした制御関数の例を実線で示し、b≒1とした
制御関数の例を一点鎖線で示した。)。得られる制御関
数G(q)を適切に選択するために、前記燃焼制御手段2
0には、前記重み付けの定数bを外部から入力して設定
変更できるように構成しておくことが好ましい。
【0048】さらに、前記燃焼制御手段20には、前記
排気部15から排出される燃焼排ガス中の窒素酸化物の
含有率PNO及び未燃炭化水素の含有率PHCを、夫々所定
の上限含有率以下に抑制されていることを確認するため
に、前記排気部15に炭化水素検出手段21の検出端2
1aと窒素酸化物検出手段22の検出端22aとを前記
排気部15に配置して、前記排気部15から排出される
燃焼排ガス中の窒素酸化物及び炭化水素の含有率を検出
可能に構成しておくことが好ましい。
【0049】前記廃油焼却設備10Aにおいては、前記
バーナ部2において燃料ガスFと一次空気APの混合気
を燃焼させる(ここでは、説明を簡単にするために、酸
素含有ガスとして空気を供給する場合について説明す
る。)ことで主燃焼室11A内の温度を廃油焼却に適合
する温度に維持しながら、前記バーナ部2で生成する一
次火炎内に前記廃油噴霧装置12から廃油ODを噴霧供
給して、前記廃油ODを焼却するのであるが、前記廃油
Dの一次火炎内での燃焼に伴い前記バーナ部2からの
一次燃焼ガスを非酸化性雰囲気に維持して、前記一次燃
焼ガス中の窒素酸化物を還元しつつ、前記主燃補助空気
ノズル3からの二次空気ASにより前記噴霧された廃油
Dの燃焼を促進する。前記バーナ部2に供給される一
次空気APの前記燃料ガスFに対する空気比λは、上記
第一の実施の形態において説明したように、前記廃油O
Dを吹き込んでも前記廃油ODが容易に燃焼する領域(例
えばλ=1.5〜1.7)とする。
【0050】ここで、前記二次空気ASの供給量は、前
記燃焼制御手段20で設定した前記制御関数G(q)に設
定した制御関数上限値gUに対する酸素含有ガスの供給
量が少ない側の解としての空気の下限供給量qL近傍に
なるように調節する。これにより、図5に示すように、
前記一次空気APと前記二次空気ASとの合計からなる空
気供給量qAが、前記制御関数G(q)における炭化水素
に関する上限含有量PH Uに対応する空気の上限供給量q
U以下の制御範囲内に調節され、燃焼排ガス中の未燃炭
化水素の含有率がその上限含有率PHU以下に抑制され
る。前記主燃焼室11Aで生成した燃焼排ガスには、前
記再燃焼室11Bで前記再燃補助空気ノズル4からの補
助空気AXを供給して、完全燃焼させるのであるが、そ
の際に一酸化炭素や未燃炭化水素が生成することを避け
るために、前記補助空気AXの供給量は、前記一次空気
Pと前記二次空気ASとの合計供給量を加えた空気Aの
供給量qAが、前記制御関数G(q)における前記制御関
数上限値gUに対する酸素含有ガスの供給量が多い側の
解としての空気の上限供給量qU以下で、且つ、前記下
限供給量qL以上の制御範囲内に収まるように維持す
る。
【0051】結果として、前記再燃焼室11Bにおける
前記可燃物に対する最終的な空気比λは、相関式G
1(q),G2(q)の代わりに、相関式F1(λ),F
2(λ)を空気比λに対して生成して線形結合した制御関
数F(λ)を示した図6に見るように、前記窒素酸化物に
関する上限含有率PNUに対応する空気比よりも高く、前
記炭化水素に関する上限含有率PHUに対応する上限空気
比λU 以下の制御範囲内に維持されることになる。従っ
て、図5に示したように、前記空気Aの供給量qAに対
する制御関数G(q)を生成する際の重み付けの常数bを
適切に設定すれば、前記窒素酸化物の含有率PNOは、そ
の上限含有率以下に抑制できる。前記制御関数G(q)
は、先述のように、前記重み付けの定数bの大小によっ
て極小を示す空気の供給量が移動する特性を有している
からである。
【0052】前記燃焼制御手段20には、予め相関式生
成手段24で生成した窒素酸化物及び炭化水素の夫々の
含有率に関する空気の供給量qAに対する夫々の相関式
1 (q),G2(q)の対を入力しておき、前記廃油噴
霧装置12に供給される廃油O Dの量を検出し、前記相
関式の対を選択する。そのために、予め前記相関式生成
手段24に燃料の種類と廃油ODの種類と、廃油供給量
とを入力して、前記夫々の相関式G1(q),G2(q)を
生成しておく。また、前記燃焼制御手段20に制御関数
G(q)を生成するための重み付けの定数bを入力し、前
記燃焼制御手段20は、前記入力した両相関式G
1(q),G2(q)を、前記重み付けの定数bを基に線形
結合して前記制御関数G(q)を生成すると共に、前記制
御関数G(q)に設定される、炭化水素に関する上限含有
率PHUに対応する制御関数上限値gUを切片とする空気
の供給量qAに関する解を求める。そして、求めた解の
中、供給量qAの少ない側の解を空気Aの下限供給量qL
とし、供給量qAの多い側の解を上限供給量qUとして設
定する。尚、前記空気Aの供給量qAは、前記制御関数
G(q)においては、前記燃料ガスFの単位供給量当たり
に換算しておく。また、前記廃油ODの供給量も、前記
燃料ガスFの供給量に対する比として処理すれば、後述
する空気Aの目標供給量の設定を前記燃料ガスFの供給
量に比例させることができて好都合である。
【0053】前記バーナ空気調節弁2bは、前記燃料調
節弁2aの開度に対して比例制御するが、前記主燃補助
空気調節弁3aは、廃油ODの燃焼後に窒素酸化物の生
成量を抑制できるように、前記空気Aの上限供給量qU
と前記一次空気APの供給量との差を目標供給量として
調節する。例えば、前記一次空気APの供給量と前記二
次空気ASの供給量との合計量が、図5に示した下限供
給量qLと一致するように前記二次空気ASの目標供給量
を設定するのである。前記補助空気AXの供給量は、前
記燃焼制御手段20においては、前記上限供給量q
Uと、前記一次空気APの供給量及び前記二次空気AS
供給量の合計量との差を目標供給量として設定する。
尚、この目標供給量としては、前記上限供給量qUと前
記下限供給量qLとの差としてもよい。また、前記再燃
焼室11Bには、前記廃油ODの供給により温度が低下
して未燃炭化水素が生成することを防止するために、温
度検出手段の検出端23を室内に臨ませて配置し、前記
温度検出手段で検出する温度が所定温度範囲から低温側
に逸脱する場合に、再燃補助空気ノズル4への補助燃料
供給路6に備える補助燃料調節弁4bを開いて開度調節
して前記再燃焼室11B内に補助燃料を供給し、前記再
燃焼室11B内の温度を所定範囲に維持するように構成
してあることが望ましいが、この場合には、前記補助空
気AXの供給量は、前記補助燃料FSの供給量に対して、
所定の空気比(例えばλ=1.7)となる空気量を追加
するようにしてもよい。以上の説明において、空気Aの
供給量qAに関して図5を参照して説明したが、現実に
は、燃料ガスFの単位供給量当たりの空気Aの供給量と
して用いる方が実際的であり、上記目標供給量、上限供
給量qU、下限供給量qLに対して夫々燃料ガスFの供給
量を乗ずるだけでよいから制御が容易である。
【0054】以上のように構成した上記本発明に係る燃
焼設備10としての廃油焼却設備10Aにおいては、前
記再燃焼室11Bにおいて補助空気AXの供給量を単一
の制御関数G(q)のみにに基づいて調節するから、制御
が単純になり、しかも、前記排気部15から排出される
燃焼排ガス中には、窒素酸化物及び未燃炭化水素が夫々
設定された上限含有率PNU,PHU以下に規制されてお
り、当然ながら、炭化水素の排出量は確実に抑制されて
おり、仮に前記燃焼排ガス中に塩素若しくは塩素化合物
等の塩素分が存在していても、排出後に燃焼排ガスが冷
却されても、ダイオキシン類が再合成されるおそれもな
い。尚、前記排気部15に前記窒素酸化物検出手段22
の検出端22aと、前記炭化水素検出手段21の検出端
21aとを配置しておくことが好ましいと説明したが、
前記燃焼制御手段20を、前記窒素酸化物検出手段22
の検出結果が窒素酸化物に関する上限含有率PNUを超え
る場合には、前記空気の下限供給量qLを増加補正し、
前記炭化水素検出手段21の検出結果が炭化水素に関す
る上限含有率PHUを超える場合には、前記空気の上限供
給量qUを減少補正するように構成しておけば、前記相
関式G1(q),G2(q)の何れかにずれが生じている場
合でも、燃焼排ガス中の有害物質の含有率を所定の範囲
に維持できる。
【0055】尚、前記空気Aとしては、酸素富化空気ま
たは排ガス等の空気以外のガスを添加した空気も含まれ
るものとして定義できる。こうした他のガスを添加した
空気Aにおいても、空気比に基づく供給量とほぼ同じ供
給量qAが制御対象となる。換言すれば、先に図5に示
した線図に代えて、横軸の空気供給量qに代えて、空気
比λを用いてもよいのである。この場合には、前記制御
関数演算手段25において生成する前記制御関数F(λ)
は、例えば、前記窒素酸化物の含有率PNOについての空
気の前記燃料ガスに対する空気比に関する相関式をF
1(λ)とし、前記炭化水素の含有率PHCについての前記
空気比に関する相関式をF2(λ)として、 F(λ)=F1(λ)+a×F2(λ) (但し、λ:前記空気の前記燃料ガスに対する空気比、
1(λ):前記窒素酸化物の含有率についての空気の前
記燃料ガスに対する空気比に関する相関式、a:重み付
けの定数、F2(λ):前記炭化水素の含有率についての
前記空気比に関する相関式。)として定義することがで
きる。この制御関数F(λ)は、例えば図6に示すような
極小値を有する関数として定義できる。
【0056】このようにすれば、燃焼室11内の可燃物
の量に対して前記空気比λが設定されるので、燃料の供
給量の変化に対して容易に対応できるという利点があ
る。つまり、未燃炭化水素の生成は、燃料ガス、或いは
固体状若しくは気体状の可燃物から生成する可燃ガスの
過度の希釈が大きな要因として挙げられ、この希釈率を
特定の希釈率以下に抑制することで、前記未燃炭化水素
の生成を抑制できることを、先述の発明者らの新知見が
示唆しているからである。
【0057】〔別実施形態〕上記実施の形態において説
明しなかった本発明に係る燃焼制御方法における他の実
施の形態について以下に説明する。
【0058】〈1〉上記実施の形態においては、燃焼装
置1のバーナ部2が予混合された燃料ガスと空気の混合
気を燃焼させるものである例について説明したが、前記
燃焼装置1が燃料と酸素含有ガスとを燃焼室11内に供
給して、前記燃焼室内で拡散燃焼させるように構成され
たものであってもよい。従って、燃料ガスに代えて液体
状の燃料を空気と共に前記燃焼室11内に噴霧するもの
であってもよい。
【0059】〈2〉上記第一の実施の形態においては、
窒素酸化物に関する上限含有率PNUに対応する可燃物に
対する空気比λが、下限空気比λL以上で炭化水素に関
する上限含有量PHUに対応する上限空気比λU以下とな
るように空気Aの供給量qAを調節する例について説明
したが、燃焼排ガス中に含まれる炭化水素に上限含有率
HUを設定すると共に、前記燃焼排ガス中の炭化水素の
含有率PHCを検出して、前記検出した炭化水素の含有率
HCを、前記上限含有率PHU以下に維持するように、前
記酸素含有ガスの供給量を調節するだけであってもよ
い。このように構成すれば、例えば前記燃焼設備10
が、廃棄物等の固形可燃物を加熱して焼却する固形物焼
却設備であってもよい。この場合においては、上記第一
の実施の形態におけると同様にして燃焼制御を行えばよ
い。この場合には、前記固形可燃物に関する理論酸素量
を求めることは得策ではないから、熱源用としてのバー
ナ部には燃料ガス及び空気を、空気比として1.3〜
1.7程度に混合した混合気を供給し、前記固形可燃物
に対する前記酸素含有ガスの供給量を、前記検出した炭
化水素の含有率PHCを、前記上限含有率PHU以下に維持
するように調節するだけで十分である。
【0060】〈3〉上記第一の実施の形態においては、
燃焼室11内で廃油ODを焼却する例について説明した
が、例えば図7に示すように、燃焼室11には、バーナ
部2だけを備える燃焼装置1を配置してあり、前記燃焼
室11内で被加熱物14を加熱する加熱炉に構成してあ
るものであってもよい。この場合には、前記燃焼室11
は単一であってもよく、例えば前記燃焼装置1のバーナ
部2が燃料ガスFを一次空気APと予め混合させた混合
気を形成して予混合燃焼させるものであれば、排気部1
5に窒素酸化物検出手段22の検出端22aと炭化水素
検出手段21の検出端21aとを配置すると共に、炉内
の温度を検出する温度検出手段の検出端23を前記燃焼
室11内に臨ませて配置し、燃焼制御手段20において
は、前記温度検出手段で検出する温度を目標温度に一致
させるように燃料調節弁2aを調節し、それに伴って所
定空気比に一次空気APの供給量を調節しながら、窒素
酸化物検出手段22で検出する窒素酸化物の含有率PNO
をその上限含有率PNU以下に維持し、且つ、炭化水素検
出手段21で検出する炭化水素の含有率PHCをその上限
含有率PNU以下に維持するようにバーナ空気調節弁2b
の開度をさらに調節するようにしてあればよい。ここ
で、上記予混合燃焼させる場合においては、燃料ガスF
と空気Aとを予め混合した混合気における空気Aの容積
比を、空気比の1.3以上2.0未満に相当する供給空
気比率に調整して、前記混合気をバーナ部2に供給して
燃焼させることが好ましく、この場合に、前記供給空気
比率を調節するのに、燃焼排ガス中に含まれる炭化水素
に設定した上限含有率PHUを基に、前記窒素酸化物検出
手段22を省略して、前記窒素酸化物の含有率を検出す
ることなく、前記炭化水素検出手段で検出した前記燃焼
排ガス中の炭化水素の含有率PHCを、前記上限含有率P
HU以下に維持するように前記混合気における前記供給空
気比率βを調節するようにしてもよい。
【0061】〈4〉尚、前記所定空気比を希薄燃焼領域
の空気比に設定してある場合には、前記窒素酸化物検出
手段22は省略可能であり、前記炭化水素検出手段21
で検出する炭化水素の含有率PHCをその上限含有率PHU
以下になるように前記一次空気APの上限空気比λU
設定するだけであってもよい。当然ながら、前記燃焼室
11が主燃焼室11Aと再燃焼室11Bとで構成されて
おり、前記主燃焼室11A或いは前記再燃焼室11Bの
何れかを加熱炉に構成してあってもよい。
【0062】〈5〉尚、前記両燃焼室11A,11Bを
共に加熱炉に構成してあってもよい。前記主燃焼室11
A内を加熱炉に構成してある場合で、被加熱物14を輻
射加熱する場合にあっては、前記主燃焼室11Aには主
燃補助空気ノズル3を設けることなく、前記主燃焼室1
1Aにおける空気比λを1未満に設定して、前記再燃焼
室11Bに再燃補助空気ノズル4を設けて、前記再燃焼
室11Bにおいて、前記炭化水素検出手段21で検出す
る未燃炭化水素の含有率PHCを、その上限含有率PHU
下に維持するように補助空気AXの供給量をを調節する
ようにしてあってもよい。さらに、前記両燃焼室11
A,11Bの一方に廃熱ボイラ或いは熱交換器等の熱回
収設備を設けてあってもよい。
【0063】〈6〉上記第一の実施の形態においては、
排気部15に炭化水素検出手段21の検出端21aと窒
素酸化物検出手段22の検出端22aとを前記排気部1
5に配置して、前記排気部15から排出される燃焼排ガ
ス中の窒素酸化物及び炭化水素の含有率を検出可能に構
成すると同時に、前記窒素酸化物及び炭化水素に関し
て、夫々に含有率の許容上限として上限含有率を設定す
る例について説明したが、前記窒素酸化物の含有率の設
定に代えて、予め前記窒素酸化物に関する上限含有率に
対応する下限空気比λL を設定しておいて、燃焼制御手
段20においては、前記下限空気比λL 以上に維持しな
がら、前記炭化水素検出手段21で検出する炭化水素の
含有率PHCを、その上限含有率PHU以下とするように空
気Aの供給量qAを制限するように構成してあってもよ
い。
【0064】〈7〉上記第二の実施の形態においては、
排気部15に夫々検出端21a,22aを備える窒素酸
化物検出手段22と炭化水素検出手段21とを燃焼制御
手段20に設けた例について説明したが、前記窒素酸化
物検出手段22及び前記炭化水素検出手段21の両者又
は何れか一方を省略することは可能である。予め相関式
を生成できる相関式生成手段24を備えているから、制
御関数G(q)のみでも燃焼排ガス中の炭化水素及び窒素
酸化物を所定の範囲内に維持できるからである。従っ
て、当然ながら一酸化炭素も含有率に関しても十分に低
く抑えることができるのである。
【0065】〈8〉上記第二の実施の形態においては、
燃焼室11内で廃油を焼却する例について説明したが、
例えば上記〈3〉で説明したと同様に、図8に示すよう
に、燃焼室11には、バーナ部2のみを備える燃焼装置
1を配置してあり、前記燃焼室11内で被加熱物14を
加熱する加熱炉に構成してある燃焼設備10であっても
よい。この場合には、燃料ガスFに対して、燃焼排ガス
中に含まれる窒素酸化物及び炭化水素の含有率につき、
予め求められた前記空気Aの燃料ガスFに対する空気比
λに関するマップを予め求めて記憶させた相関式生成手
段24を燃焼制御手段20に設け、この相関式生成手段
24において、前記燃料ガスFに対して前記燃焼排ガス
中に含まれる窒素酸化物及び炭化水素の含有率につき空
気比λに対する夫々の相関式F1(λ),F2(λ)を生成
するように構成する。前記燃焼制御手段20には、前記
両相関式F1(λ),F2(λ)を線形結合して、制御関数
F(λ)を生成する制御関数演算手段25を設ける。前記
燃焼制御手段20は、前記制御関数F(λ)に基づいて目
標空気比を設定して前記燃焼装置1に供給される空気A
全体の供給量qAに対して目標供給量を設定する(図6
参照)。
【0066】前記制御関数演算手段25において生成す
る前記制御関数F(λ)は、例えば、前記窒素酸化物の含
有率PNOについての空気の前記燃料ガスに対する空気比
に関する相関式をF1(λ)とし、前記炭化水素の含有率
HCについての前記空気比に関する相関式をF2(λ)と
して、 F(λ)=F1(λ)+a×F2(λ) (但し、λ:前記空気の前記燃料ガスに対する空気比、
1(λ):前記窒素酸化物の含有率についての空気の前
記燃料ガスに対する空気比に関する相関式、a:重み付
けの定数、F2(λ):前記炭化水素の含有率についての
前記空気比に関する相関式。)として定義することがで
きる。この制御関数F(λ)も、前記図6に示したような
極小値を有する関数として定義できる。
【0067】前記燃焼制御手段20においては、設定さ
れた制御関数上限値fUに対する前記制御関数F(λ)の
解を求め、求めた二つの解の中、低空気比側の解を下限
空気比λL として設定し、高空気比側の解を上限空気比
λUとして設定する。この制御関数F(λ)を生成するた
めに、前記燃焼制御手段20は、重み付けの定数aを入
力できるように構成しておく。そして、前記燃焼制御手
段20による空気の供給量の制御は以下のようにして行
う。前記バーナ部2に酸素含有ガスとして一次空気AP
を供給する酸素含有ガス供給路7としての一次空気供給
路8に備えるバーナ空気調節弁2bは、前記バーナ部2
への燃料供給路5に備える燃料調節弁2aの開度に対し
て比例制御し、前記バーナ部2における混合気の空気比
を、前記下限空気比λLと前記上限空気比λUとの間の制
御範囲内で調節する。このようにして、単一の制御関数
F(λ)のみを基に燃焼制御を行うから、制御条件が簡単
になり、しかも、図6に示したように、前記制御範囲内
では、窒素酸化物に関する上限含有率PNUよりも低い水
準で前記窒素酸化物の含有率PNOを維持でき、未燃炭化
水素の含有率PHCも炭化水素に関する上限含有率PHU
下に維持できるのである。
【0068】〈9〉上記〈8〉における空気比λに代え
て、前記空気比λに相当する空気の供給量qAと同量の
酸素その他の添加気体を含有する空気(以下、酸素含有
ガスという。)について、燃料供給量に対する酸素含有
ガスの供給量の比率として、前記空気比λと同一の値で
示されると定義される供給空気比率βを用いることがで
きる。つまり、この場合の制御関数も、上述の図6に示
したと類似の曲線として示すことができる。この制御関
数H(β)は、例えば図9に示すように、予め求められる
前記供給空気比率βに対する窒素酸化物の含有率PNO
関する相関式H1(β)と、前記供給空気比率βに対する
炭化水素の含有率PHCに関する相関式H2(β)との二つ
の相関式を、重み付けの定数cを用いて線形結合したも
ので、 H(β)=H1(β)+c×H2(β) (但し、β:前記酸素含有ガスの前記可燃物に対する空
気供給比率、H1(β):前記窒素酸化物の含有率につい
ての空気の前記燃料ガスに対する供給空気比率に関する
相関式、c:重み付けの定数、H2(β):前記炭化水素
の含有率についての前記供給空気比率に関する相関
式。)として定義することができる。この制御関数H
(β)も、図9に示したような極小値を有する関数として
定義できる。
【0069】このようにすれば、燃焼室11内の可燃物
の量に対して前記供給空気比率βが設定されるので、前
記空気比λによる供給空気量の制御と同様に、燃料の供
給量の変化に対して容易に対応できるという利点があ
る。つまり、未燃炭化水素の生成は、燃料ガス、或いは
固体状若しくは気体状の可燃物から生成する可燃ガスの
過度の希釈が大きな要因として挙げられ、この希釈率を
特定の希釈率以下に抑制することで、前記未燃炭化水素
の生成を抑制できることを、先述の発明者らの新知見が
示唆しているからである。
【0070】ここで、前記燃焼制御手段20において
は、下限供給空気比率βL及び上限供給空気比率βUを設
定する点は上記〈8〉において空気比の上下限について
説明したと同様である。そして、前記燃焼制御手段20
による空気の供給量qAの制御は以下のようにして行
う。前記バーナ部2に一次空気APを供給する一次空気
供給路8に備えるバーナ空気調節弁2bは、前記バーナ
部2への燃料供給路5に備える燃料調節弁2aの開度に
対して比例制御し、前記バーナ部2における混合気の供
給空気比率βを、前記下限供給空気比率βLと前記上限
供給空気比率βUとの間に調節するだけでよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼装置としての廃油焼却装置の
一例を示す概念図
【図2】本発明に係る制御原理の一例を説明する線図
【図3】本発明に係る制御原理の他の例を説明する線図
【図4】本発明に係る燃焼装置としての廃油焼却装置の
他の例を示す概念図
【図5】本発明に係る制御関数の一例を示す線図
【図6】本発明に係る制御関数の他の例を示す線図
【図7】本発明に係る燃焼装置の他の例を示す概念図
【図8】本発明に係る燃焼装置の他の例を示す概念図
【図9】本発明に係る制御関数の他の例を示す線図
【符号の説明】
1 燃焼装置 2 バーナ部 10 燃焼装置 A 空気 C 可燃物 F 燃料 PHU 炭化水素に関する上限含有率 PNU 窒素酸化物に関する上限含有率 β 供給空気比率 qL 空気の下限供給量 qU 空気の上限供給量 λ 空気比 λL 下限空気比 λU 上限空気比

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナ部に燃料と空気とを供給し、前記
    燃料を燃焼させる燃焼装置において、 燃焼排ガス中の炭化水素の含有率を検出すると共に、前
    記検出する炭化水素に上限含有率を設定し、前記燃焼排
    ガス中の炭化水素の含有率を前記上限含有率以下に維持
    するように前記バーナ部への空気の供給量を調節する燃
    焼装置の燃焼制御方法。
  2. 【請求項2】 バーナ部に燃料と空気とを供給し、前記
    燃料を燃焼させる燃焼装置において、 燃焼排ガス中に含まれる炭化水素に対して上限含有率を
    設定すると共に、前記空気の前記燃料に対する空気比
    を、前記炭化水素の上限含有率に対応して設定する上限
    空気比以下に維持するように、前記バーナ部への空気の
    供給量を調節する燃焼装置の燃焼制御方法。
  3. 【請求項3】 バーナ部に燃料と空気とを供給し、前記
    燃料を燃焼させる燃焼装置において、 前記燃料に対して、燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物
    及び炭化水素の含有率につき、予め求められた前記空気
    の前記燃料に対する空気比に関する夫々の相関式を線形
    結合して制御関数を生成し、前記制御関数に基づいて目
    標空気比を設定して前記バーナ部への空気の供給量を調
    節する燃焼装置の燃焼制御方法。
  4. 【請求項4】 前記バーナ部が、前記燃料ガスと前記空
    気とが予め混合されて供給される予混合方式のものであ
    る請求項1〜3の何れかに記載の燃焼装置の燃焼制御方
    法。
  5. 【請求項5】 燃料ガスと空気とを予め混合した混合気
    における空気の容積比を、空気比の1.3以上2.0未
    満に相当する供給空気比率に調整して、前記混合気をバ
    ーナ部に供給して燃焼させる燃焼装置において、 燃焼排ガス中に含まれる炭化水素に上限含有率を設定し
    て、前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率を検出し、前
    記検出した炭化水素の含有率を、前記上限含有率以下に
    維持するように前記混合気における前記供給空気比率を
    調節する燃焼制御方法。
  6. 【請求項6】 可燃物の量に対して酸素含有ガスの供給
    量を調節して前記可燃物を燃焼させる燃焼設備におい
    て、 燃焼排ガス中に含まれる炭化水素に上限含有率を設定す
    ると共に、前記燃焼排ガス中の炭化水素の含有率を検出
    して、前記検出した炭化水素の含有率を、前記上限含有
    率以下に維持するように、前記酸素含有ガスの供給量を
    調節する燃焼制御方法。
  7. 【請求項7】 前記検出した炭化水素の含有率を、前記
    上限含有率以下に維持するのに、 燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物と炭化水素の夫々に
    上限含有率を設定すると共に、前記燃焼排ガス中の窒素
    酸化物及び炭化水素の含有量を検出して、前記検出した
    窒素酸化物と炭化水素との夫々の含有率を前記夫々の上
    限含有率以下とするように、前記酸素含有ガスの供給量
    を調節する請求項6記載の燃焼制御方法。
  8. 【請求項8】 前記検出した炭化水素の含有率を、前記
    上限含有率以下に維持するのに、 燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物及び炭化水素の含有
    率に対して夫々に上限含有率を設定すると共に、前記酸
    素含有ガスの供給量を、前記窒素酸化物の上限含有率に
    対応して設定する下限供給量と、前記炭化水素の上限含
    有率に対応して設定する上限供給量との間に維持するよ
    うに、前記酸素含有ガスの供給量を調節する請求項6記
    載の燃焼制御方法。
  9. 【請求項9】 前記検出した炭化水素の含有率を、前記
    上限含有率以下に維持するのに、 前記可燃物に対して、燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化
    物及び炭化水素の含有率につき、前記酸素含有ガスの供
    給量に関する相関式を求めて、求めた両相関式を線形結
    合して制御関数を生成し、前記制御関数に基づいて目標
    供給量を設定して前記酸素含有ガスの供給量を調節する
    請求項6記載の燃焼制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019100646A (ja) * 2017-12-05 2019-06-24 株式会社Ihi ボイラ、および、ボイラ制御方法

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