JP2001116109A - 流体伝動装置用バランスピース - Google Patents

流体伝動装置用バランスピース

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JP2001116109A
JP2001116109A JP29645599A JP29645599A JP2001116109A JP 2001116109 A JP2001116109 A JP 2001116109A JP 29645599 A JP29645599 A JP 29645599A JP 29645599 A JP29645599 A JP 29645599A JP 2001116109 A JP2001116109 A JP 2001116109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体のバランスを取るためにバランスピー
スを溶接する際、確実にバランスピースの突起部のみを
接触させるとともに、タービンブレードの爪部のような
凸部があったとしても、複数のバランスピースを用いる
ことなく一点に集中してバランス取りを行うことのでき
る流体伝動装置用バランスピースを提供すること。 【解決手段】 アウターシェルとインナコアの間にブレ
ードを備えた流体伝動装置のバランス取りを行うバラン
サ用の溶接機に装着され、溶接時の火花を集中させるた
めの突起部を備え、前記インナコアに溶接する事で重量
バランスを取るバランスピースにおいて、前記バランス
ピースに、インナコアから離れる方向に立ち上げ部を設
けることで前記インナコア側に突出した凸部を形成し、
かつ、この凸部には前記突起部が含まれていることとし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転体のバランス
取りを行うバランサ用溶接機に装着される流体伝動装置
用バランスピースに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の流体伝動装置用バランス
ピースとしては、例えば図5に示すようなものがある。
また、このバランスピース200を使用した従来技術と
して実開平7−21271号公報に記載のものがある。
この公報によると、バランサ上に保持された回転体上に
上下動自在に支持された溶接ヘッド6の先端に設けら
れ、かつ下端面に開口部を有する溶接ガンと、開口部に
負圧を供給する補機類とを備えている。そして、溶接ガ
ンの電極部は、バランスピース200の平面形状と同形
状とされている。これにより、バランスピース200が
回転体上の正確な位置に運ばれ溶接されるから、信頼性
が高く、またバランスピース200の位置決めも開口部
に吸着させればよいので作業性も向上するというもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バランスピース200においては、突起部200aの先
端と、バランスピースの端部200bとの距離が長いた
め、タービンコアに溶接する際、わずかの傾きや溶接時
の押圧によるたわみにより突起部200aと端部200
bの両方がタービンコアに接触してしまう。このとき、
プロジェクション溶接のように、火花を集中的に飛ばし
て溶接する場合は、突起部200aのみが接触して初め
て火花がでるが、突起部200aと端部200bの両方
が接触した場合、突起部200aからうまく火花がでな
いため、溶接強度が低下するという問題があった。
【0004】図6には、従来のバランスピースを使用し
てタービンのバランス取りを行った場合を示す。図のよ
うに、タービンコアにはタービンブレードの爪が植え込
みされ、かつロウ付けされている。よって、バランスを
取るためにある程度の重量が必要な際、前記ロウ付けさ
れた爪部の間隙に、その隙間の大きさを上限としたバラ
ンスピースを複数溶接しなければならない。これによ
り、作業工程の増加を招くという問題があった。
【0005】また、バランス取りは、極力一点に集中し
てバランスピースを配置することが望ましいが、上述の
ように、小さなバランスピースしか使用できない場合、
バランスピースを円周方向に複数溶接するため、バラン
スを取るための重量を一点に集中することができず、バ
ランスが取りきれないという問題があった。これらの問
題は、タービンコアの幅が小さいときは特に大きな問題
となっていた。
【0006】本発明は、上述のような問題を解決するた
めになされたもので、回転体のバランスを取るためにバ
ランスピースを溶接する際、確実にバランスピースの突
起部のみを接触させるとともに、タービンブレードの爪
部のような凸部があったとしても、複数のバランスピー
スを用いることなく一点に集中してバランス取りを行う
ことのできる流体伝動装置用バランスピースを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の問題を解決するた
めに、請求項1記載の発明では、アウターシェルとイン
ナコアの間にブレードを備えた流体伝動装置のバランス
取りを行うバランサ用の溶接機に装着され、溶接時の火
花を集中させるための突起部を備え、前記インナコアに
溶接する事で重量バランスを取るバランスピースにおい
て、前記バランスピースに、インナコアから離れる方向
に立ち上げ部を設けることで前記インナコア側に突出し
た凸部を形成し、かつ、この凸部には前記突起部が含ま
れていることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1に記載
のバランスピースにおいて、前記立ち上げ部の高さを、
前記ブレードを前記インナコアに固定するための爪部の
高さ以上にしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の作用及び効果】請求項1記載のバランスピース
には、アウターシェルとインナコアの間にブレードを備
えた流体伝動装置のバランス取りを行うバランサ用の溶
接機に装着され、溶接時の火花を集中させるための突起
部が備えられ、前記インナコアに溶接する事で重量バラ
ンスが取られる。
【0010】このとき、前記バランスピースに、インナ
コアから離れる方向に立ち上げ部を設けることで前記イ
ンナコア側に突出した凸部が形成され、かつ、この凸部
には前記突起部が含まれている。
【0011】よって、溶接部である突起部の次に、イン
ナコアからの距離が近いのは前記凸部の端部である。従
来技術のバランスピースでは、インナコアからの距離が
近いのはバランスピースの端部である。ここで、本願発
明のバランスピースの前記突起部と前記凸部の端部とを
結んだ直線の長さと、従来技術のバランスピースの前記
突起部と前記バランスピースの端部を結んだ直線の長さ
を比較すると、本願の方が短い構成となっている。これ
ら直線の長さは、傾きを許容する範囲と比例しており、
本願の方が短いということは、傾きを許容する範囲が広
いことを表している。よって、わずかの傾き等により、
突起部以外が接触してしまうことがなく、確実に溶接す
る事が出来る。
【0012】請求項2記載のバランスピースでは、前記
立ち上げ部の高さが、前記ブレードを前記インナコアに
固定するための爪部の高さ以上に形成されている。
【0013】よって、バランス取りの際、ある程度の重
量が必要な場合において、従来では前記爪部を避ける必
要があったため、爪部の隙間の大きさを限度としたサイ
ズのバランスピースを、爪部を避けるように複数溶接す
る必要があったのに対し、本願では、爪部の隙間に前記
凸部のみ収まる構成となっているため、必要な重量を持
つサイズのバランスピースを一カ所の溶接により設ける
ことができるため、作業性の向上を図ることができる。
【0014】また、従来のように複数のバランスピース
がバラバラに構成されているのに対し、本願は一カ所に
集中的に重量を構成することが可能となるため、確実に
バランスを取ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】[トルクコンバータの構成]図1
は、本発明の実施の形態を適用したトルクコンバータの
全体構成図である。
【0016】このトルクコンバータは、図外のエンジン
からの回転を入力する入力軸1と、コンバータカバー2
と、インペラアッセンブリ3と、ワンウェイクラッチ5
(以下OWCと記載する)を備えたステータ4と、ター
ビンアッセンブリ6により構成されている。
【0017】また、このトルクコンバータは多板式ロッ
クアップクラッチ8を備えており、コンバータカバー2
に接続されたロックアップクラッチ8と、タービンアッ
センブリ6に接続されたロックアップダンパ7により構
成されている。
【0018】コンバータカバー2にはボス21およびイ
ンペラアッセンブリ3が溶接接続されている。このイン
ペラアッセンブリ3は、インペラシェル31,ポンプイ
ンペラ32,インペラコア33および回転支持部材34
より構成されている。
【0019】ステータ4はOWC5と共に図外のミッシ
ョンケースに連結された固定部材にOWCインナレース
52を介して支持されている。このOWC5はOWCア
ウタレース53と、ベアリングサポート51と、OWC
インナレース52により構成され、一方向の回転のみを
許容している。このOWC5と、インペラアッセンブリ
3およびタービンアッセンブリ6の間にはそれぞれ相対
回転を妨げないよう、スラストベアリング55が設けら
れている。
【0020】タービンアッセンブリ6は、タービンシェ
ル61,タービンランナ62,タービンコア63および
タービンハブ63により構成されている。このタービン
ハブ65には、タービンリベット66によりロックアッ
プダンパ7が接続されている。
【0021】ロックアップダンパ7は、ドライブプレー
ト71,サイドプレート72,トーションスプリング7
3およびハブプレート74により構成され、ドライブプ
レート71およびサイドプレート72とハブプレート7
4はトーションスプリング73を介して接続されてい
る。ハブプレート74にはハブ75が設けられ、このハ
ブ75にはクラッチプレート83がスプライン嵌合して
いる。
【0022】ロックアップクラッチ8は、コンバータカ
バー2に接続されたドラム81,リテーニングプレート
82,クラッチプレート83,ピストン84およびハブ
ロックアップ85により構成され、組付時にはハブロッ
クアップ85の突起85aにより、ワッシャサポート2
2を介してスラストワッシャ23がセンタリングされる
と共に、コンバータカバー2に溶接される。
【0023】[バランスピースの溶接装置の構成]図4
は本実施の形態のバランスピースを溶接装置の全体構成
図を示したものである。バランサの回転軸Cに中心軸を
一致させて、トルクコンバータのタービンアセンブリ6
が載置されている。このタービンアセンブリ6には、タ
ービンシェル61と、タービンコア63との間にタービ
ンブレード64が植え込まれて設けられている。
【0024】上記タービンアセンブリ6のタービンコア
63上にバランスピース100を点溶接するために、前
記バランサには、図4に示されているように、上記回転
軸Cからバランスピース100が点溶接される設定半径
距離Rにある位置の上方に、上下動自在に溶接ヘッド4
06が設けられている。
【0025】また、この溶接ヘッド406の上方には、
流体圧シリンダ、例えばエアーシリンダ407のピスト
ンロッド408が上下動自在に駆動されるように設けら
れていると共に、このピストンロッド408の下端には
上記溶接ヘッド406が連動連結されている。
【0026】ところで、タービンコア63の断面形は図
4に示したように円弧状であるが、全体の形状は上記断
面形を回転軸Cを中心に回したような三次元曲面を形成
している。そこで、上記タービンコア63上に安定して
溶接できるようなバランスピース100として、図2に
示されているように、回転軸Cからの設定半径距離Rを
半径として円弧状のものが用いられている。バランスピ
ース100の下面中心には突起部100aが形成されて
おり、立ち上げ部100dによって凸部100cが台形
状に突出した形で形成されている。また、前記突起部1
00aは点溶接の際の溶接電流集中点となる。
【0027】一方、溶接ヘッド406の下端には、図4
に示されているような溶接ガン409がテーパーシャン
ク410によって取り付けられている。溶接ガン409
には、上部にテーパーシャンク410が設けられている
ほかに、下部に電極部411が設けられている。この電
極部411の横断面形はバランスピース100の円弧形
状に合わせて形成され、下端先端面も同形状の平面とな
っている。これにより、バランスピース100が溶接ガ
ン409の先端面に吸着されるとき、容易に位置決めが
できる。同じく、円弧状断面の電極部411により、溶
接ガン409はタービンコア63の三次曲面に干渉しな
い。
【0028】尚、図4においては溶接ガン409の理解
を容易にするために、溶接ガン409はエアーシリンダ
の軸D回りに90°回転させて示してある。
【0029】上記電極部411の下面には、吸着用の開
口部412が設けられていて、この開口部412からは
上方へ通気口413が設けられ、更に水平方向に設けら
れたギャラリ414に合流している。
【0030】上記開口部412,通気口413,ギャラ
リ414を負圧にするための負圧供給機415は、空気
圧源に接続されたフィルターレギュレータ416,電磁
弁417,エアーを流して直行する流路を負圧にする真
空スイッチ418,吸い込むエアーを濾過するコンバム
フィルタ419および真空スイッチ418から流出する
エアーの消音を行うサイレンサ420が設けられてい
る。
【0031】[トルクコンバータの作用]次に、このロ
ックアップクラッチ付きのトルクコンバータの作用を説
明する。
【0032】エンジンからの回転はコンバータカバー2
に溶接接続されたボス21を介して伝達され、コンバー
タカバー2に溶接により接合されたインペラアッセンブ
リ3を回転する。この回転により発生したオイルの流れ
がステータ4を介してタービンアッセンブリを回転す
る。これにより駆動力を伝達するが、インペラアッセン
ブリ3の回転数とタービンアッセンブリ6の回転数比が
ある値(例えばインペラアッセンブリ3の回転数が10
0に対しタービンアッセンブリ6の回転数が80)にな
ると、ステータ4におけるトルク増幅作用はなくなり、
ステータ4は回転しはじめる。この段階になると、イン
ペラアッセンブリ3とタービンアッセンブリ6の回転数
はこれ以上近づかなくなる。この時は、ロックアップク
ラッチ8がロックアップする事で、エンジンからの回転
を直接タービンアッセンブリ6に伝達する。これによ
り、トルクコンバータの出力軸にエンジンの回転をその
まま伝達することができる。
【0033】このように、トルクコンバータのインペラ
アッセンブリ3やタービンアッセンブリ6には、エンジ
ンと同様の回転が与えられるため、これら回転体のバラ
ンスがとれていない場合、騒音や振動を発生し、機能や
耐久性の低下を招く。よって、以下にはタービンアッセ
ンブリ6に本実施の形態のバランスピースを適用しバラ
ンスを取るためのバランスピースの溶接装置の作用を説
明する。
【0034】[バランスピースの溶接装置の作用]ま
ず、エアーシリンダ407によりピストンロッド408
を上昇させて溶接ヘッド406を休止位置とした後、タ
ービンアセンブリ6がバランサ上に回転軸C似合わせて
載置固定される。そしてバランサが回転されて、タービ
ンアセンブリ6のアンバランス量とその位置が検出され
る。
【0035】バランサの回転を止め、アンバランス位置
が溶接ガン409の真下に来るように停止させると、電
磁弁417が開になる。するとエアーは真空スイッチ4
18を通過してサイレンサ420から外気へ流出すると
同時に、真空スイッチ418内の上記の流れと直行する
管路からはエアーが吸い込まれるようになる。したがっ
て、開口部412からは外部のエアーが吸い込まれて、
通気口413,ギャラリ414,コンバムフィルタ41
9,真空スイッチ418,サイレンサ420に流れるよ
うになる。
【0036】そこで、先にバランサにより検出されたタ
ービンアセンブリ6のアンバランス量に見合うバランス
ピース100を選択して、溶接ガン409の下端先端面
に押し当てて位置決めさせると、開口部412からエア
ーが吸い込めなくなるから通気口413,ギャラリ41
4が真空になり、バランスピース100は溶接ガン40
9に吸着される。
【0037】尚、バランスピース100の溶接ガン40
9に対する位置決めは、電極部411の水平断面形がバ
ランスピース100の円弧形状に一致するようにしてあ
るので、位置決めは容易であり、熟練の必要はなく、正
確に行えるから作業性が向上する。
【0038】バランスピースが溶接ガン409の電極部
下端に位置決めされ、開口部412の負圧で先端面に吸
着されると、溶接ヘッドに取り付けられた溶接ガン40
9はエアーシリンダ407によって溶接位置まで下降さ
れる。そして、バランスピース405の突起部がタービ
ンコア63に押圧され、電極部411とタービンコア6
3との間に電流が流されると、突起部100aは溶融さ
れ、バランスピース100はタービンコア63に溶接さ
れる。
【0039】このとき、バランスピース100の円弧形
状はタービンコア63の溶接位置における曲率と一致し
ているので、ぐらつくことなく安定した溶接が行われる
ため、溶接強度が低下したり、バランスピース100が
反るようなことはない。
【0040】また、バランスピース100はタービンコ
ア63に接触する前に、すでに溶接ガン409の先端面
に正確に位置決め吸着されており、そのままエアーシリ
ンダ407により垂直に下降されてタービンコア63に
接触の上、溶接されるようになっているので、溶接位置
決めも正確である。
【0041】図3には、本発明の実施の形態を適用した
タービンランナの拡大図を示す。
【0042】尚、本実施の形態ではインナコア63が非
常に小さいものを使用しており、爪部64をロウ付けし
た場合、爪部と爪部の間隙は非常に狭いものである。し
かしながら図に示すように、爪部64と爪部64の間に
は、突起部100aを含む凸部100cが収まるよう構
成され、それ以外の部分は立ち上げ部100dによって
持ち上がっているため、爪部64のロウ付け部分に干渉
することがない。また、溶接部である突起部の次に、イ
ンナコア63からの距離が近いのは前記凸部100cの
端部である。従来技術のバランスピースでは、インナコ
アからの距離が近いのはバランスピースの端部である。
ここで、本実施の形態におけるバランスピース100の
前記突起部100aと前記凸部100cの端部とを結ん
だ直線の長さと、従来技術のバランスピースの突起部と
前記バランスピースの端部を結んだ直線の長さを比較す
ると、本実施の形態の方が短い構成となっている。これ
ら直線の長さは、傾きを許容する範囲と比例しており、
本実施の形態の方が短いということは、傾きを許容する
範囲が広いことを表している。よって、わずかの傾き
や、溶接時の押圧によるバランスピース100のたわみ
により、突起部以外が接触してしまうことがなく、確実
に溶接する事が出来る。
【0043】また、本実施の形態におけるバランスピー
ス100は、立ち上げ部100dの高さが、タービンブ
レード62をインナコア63に固定するための爪部64
の高さ以上に形成されている。
【0044】よって、バランス取りの際、ある程度の重
量が必要な場合において、従来では前記爪部を避ける必
要があったため、爪部の隙間の大きさを限度としたサイ
ズのバランスピースを、爪部を避けるように複数溶接す
る必要があったのに対し、本実施の形態では、爪部64
の隙間に凸部100cのみ収まる構成となっているた
め、必要な重量を持つサイズのバランスピースを一カ所
の溶接により設けることができるため、作業性の向上を
図ることができる。
【0045】また、従来図6に示すように複数のバラン
スピースがバラバラに構成されているのに対し、本実施
の形態では一カ所に集中的に重量を構成することが可能
となるため、確実にバランスを取ることができる。
【0046】バランスピース100がタービンコア63
上に溶接された後、電磁弁417を閉鎖すると、真空ス
イッチ418内のエアーの流れが止まるから、開口部4
12の負圧も解除される。したがって、溶接ガン409
は溶接されたバランスピース100に対する吸着力が解
消されて、エアーシリンダ407により上方へ引き上げ
られる。
【0047】この後、念のためバランサが再度回転され
て、タービンアセンブリ6の残留アンバランス量とその
位置が再チェックされる。
【0048】[本実施の形態の作用および効果]本実施
の形態のバランスピース100には、タービンシェル6
1とインナコア63の間にタービンブレード62を備え
たトルクコンバータのバランス取りを行うバランサ用の
溶接機に装着され、溶接時の火花を集中させるための突
起部100aが備えられ、インナコア63に溶接する事
で重量バランスが取られる。
【0049】このとき、バランスピース100がインナ
コア63から離れる方向に立ち上げ部100dを設ける
ことでインナコア63側に凸部100cが形成され、か
つ、この凸部100cには突起部100aが含まれてい
る。
【0050】よって、溶接部である突起部100aの次
に、インナコア63からの距離が近いのは凸部100c
の端部である。従来技術のバランスピースでは、インナ
コアからの距離が近いのはバランスピースの端部であ
る。ここで、本実施の形態の突起部100aと凸部10
0cの端部とを結んだ直線の長さと、従来技術のバラン
スピースの突起部とバランスピースの端部を結んだ直線
の長さを比較すると、本実施の形態の方が短い構成とな
っている。これら直線の長さは、傾きを許容する範囲と
比例しており、本実施の形態の方が短いということは、
傾きを許容する範囲が広いことを表している。よって、
わずかの傾きや溶接時の押圧によるたわみにより、突起
部100a以外が接触してしまうことがなく、確実に溶
接する事が出来る。
【0051】また、本実施の形態におけるバランスピー
ス100では、立ち上げ部100dの高さが、タービン
ブレード62をインナコア63に固定するための爪部6
4の高さ以上に形成されている。
【0052】よって、バランス取りの際、ある程度の重
量が必要な場合において、従来では前記爪部を避ける必
要があったため、爪部の隙間の大きさを限度としたサイ
ズのバランスピースを、爪部を避けるように複数溶接す
る必要があったのに対し、本実施の形態では、爪部64
の隙間に凸部100cのみ収まる構成となっているた
め、必要な重量を持つサイズのバランスピース100を
一カ所の溶接により設けることができるため、作業性の
向上を図ることができる。
【0053】また、従来のように複数のバランスピース
がバラバラに構成されているのに対し、本実施の形態は
一カ所に集中的に重量を構成することが可能となるた
め、確実にバランスを取ることができる。
【0054】(他の実施の形態)以上、本発明の実施の
形態として、トルクコンバータのタービンランナに適用
した場合を図面に基づいて説明したが、この構成に限ら
れるものではない。基本的には、回転体に対して適用可
能であり、流体伝動装置または車輪等でも対応可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態を適用したトルクコンバータの全体
構成を表す図である。
【図2】実施の形態のバランスピースを示す図である。
【図3】実施の形態のタービンへの適用例を示す図であ
る。
【図4】実施の形態のバランサ用溶接装置の全体構成図
である。
【図5】従来技術のバランスピースを示す図である。
【図6】従来技術のタービンへの適用例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 出力軸 2 コンバータカバー 3 インペラアッセンブリ 4 ステータ 5 ワンウェイクラッチ 6 タービンアッセンブリ 7 トーションダンパ 8 ロックアップクラッチ 21 ボス 22 ワッシャサポート 23 スラストワッシャ 31 インペラシェル 32 ポンプインペラ 33 インペラコア 34 支持部材 51 ベアリングサポート 52 OWCインナレース 53 OWCアウタレース 55 スラストベアリング 61 タービンシェル 62 タービンランナ 63 タービンコア 64 爪部 65 タービンハブ 66 タービンリベット 71 ドライブプレート 72 サイドプレート 73 トーションスプリング 74 ハブプレート 75 ハブ 81 ドラム 82 リテーニングプレート 83 クラッチプレート 84 ピストン 85 ハブロックアップ 86 油路 87 ブッシュ 100 バランスピース 100a 突起部 100b 端部 100c 凸部 100d 立ち上げ部 200 バランスピース 200a 突起部 200b 端部 406 溶接ヘッド 407 エアシリンダ 409 溶接ガン 411 電極部 412 開口部 413 通気孔 415 負圧供給手段 C 回転軸 R 円弧角

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウターシェルとインナコアの間にブレ
    ードを備えた流体伝動装置のバランス取りを行うバラン
    サ用の溶接機に装着され、 溶接時の火花を集中させるための突起部を備え、前記イ
    ンナコアに溶接する事で重量バランスを取るバランスピ
    ースにおいて、 前記バランスピースに、インナコアから離れる方向に立
    ち上げ部を設けることで前記インナコア側に突出した凸
    部を形成し、かつ、この凸部には前記突起部が含まれて
    いることを特徴とする流体伝動装置用バランスピース。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のバランスピースにおい
    て、 前記立ち上げ部の高さを、少なくとも前記ブレードを前
    記インナコアに固定するための爪部の高さ以上に形成し
    たことを特徴とする流体伝動装置用バランスピース。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE10252600B4 (de) * 2001-11-13 2010-04-15 Exedy Corp., Neyagawa Verriegelungsvorrichtung für eine Drehmomentübertragungsvorrichtung vom Fluidtyp
US10260609B2 (en) 2016-04-15 2019-04-16 Yutaka Giken Co., Ltd. Fluid transmission device

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