JP2001115937A - 内燃機関の過回転防止装置 - Google Patents
内燃機関の過回転防止装置Info
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Abstract
転を防止し、クランクシャフト,シリンダ壁などの摩耗
促進並びに焼き付きを未然に回避可能にする。 【解決手段】 発電コイル1の正の誘起電圧を点火用充
放電コンデンサ3に充電し、トリガコイル6の誘起電圧
により第1のスイッチング素子18を導通させて、点火
用充放電コンデンサ3の電荷を点火コイル4へ供給し、
一方、トリガコイル6の正の誘起電圧を制御用充放電コ
ンデンサ8に充電し、制御用充放電コンデンサ8の充電
電圧が設定レベルを超えたとき、第2のスイッチング素
子10をオンにして、このオン時間中は第1のスイッチ
ング素子18の導通を規制する。これにより点火コイル
4への前記電荷の供給を遅らせる。
Description
防止装置に関するものであり、特に、点火時期のステッ
プ遅角制御を電気回路上および構造上で行う内燃機関の
過回転防止装置に関する。
て、ガバナー機構を採用したものが広く提供されている
が、このガバナー機構は、クランク軸と一体に回転しな
がら伸縮作動を行うものであるため、設置空間が大き
く、従って取り付け場所に制約を伴うほか、機械的動作
を行うために寿命が短いという問題があった。
付場所に制約を伴わず、さらに寿命が長い電気制御式の
内燃機関の過回転防止装置が提供されている。この過回
転防止装置は、点火回路の点火時期を電気回路上の処理
によって自動的に遅らせるというものである。
ば、特公昭62−30301号公報に示すように、内燃
機関の高速回転時に発電コイルに誘起された正電圧を検
知して、その発電コイルにスイッチングトランジスタを
介して直列接続された時定数回路の端子電圧によって、
当該スイッチングトランジスタをオンとなし、続くエキ
サイタコイルに誘起された負電圧にも拘らず、点火コイ
ルに直接接続された点火用充放電コンデンサからその点
火コイルへの放電のタイミングを、制御用サイリスタに
よって遅延させるという構成を持つ。
従来の内燃機関の過回転防止装置にあっては、過回転防
止回路を構成する電子部品点数が多いために、回路基板
などの実装スペースを確保するのが困難になる場合があ
るほか、回路構成および組立が繁雑となり、コストダウ
ンに限界があるという問題があった。
以外には、内燃機関の通常運転中に点火時期が少しずつ
遅角してしまうという問題があった。
るものであり、使用する電子部品点数を少なくして、実
装スペースを小さく抑えられるとともに、コストダウン
を図ることができ、また、トリガコイルの設置によっ
て、過回転防止回路が動作していない場合にも、点火時
期が遅角していくのを防止できる。
シャフト,コンロッド,シリンダ壁などの無用の摩耗促
進並びに焼き付きを未然に回避できる内燃機関の過回転
防止装置を提供することを目的とする。
求項1の発明にかかる内燃機関の過回転防止装置は、磁
石(22)を挟んで配置された磁極(23,24)を有
するロータ(21)と、該ロータ(21)に対向配置さ
れ、回転中に前記磁極(23,24)と最初に対向する
第1のコイルコアの脚(20a)に配置された発電コイ
ル(1)と、前記ロータ(21)に対向配置され、回転
中に次に前記磁極(23,24)と対向する第2のコイ
ルコアの脚(20b)に配置されたトリガコイル(6)
とを有し、前記発電コイル(1)の正の誘起電圧を点火
用充放電コンデンサ(3)に充電し、前記トリガコイル
(6)の誘起電圧により第1のスイッチング素子(1
8)を導通させて、点火用充放電コンデンサ(3)の電
荷を点火コイル(4)へ供給し、一方、前記トリガコイ
ル(6)の正の誘起電圧を制御用充放電コンデンサ
(8)に充電し、該制御用充放電コンデンサ(8)の充
電電圧が設定レベルを超えたとき、第2のスイッチング
素子(10)をオンにして、このオン時間中は前記第1
のスイッチング素子(18)の導通を規制するように構
成したものであり、続く第2のスイッチング素子(1
0)のオフ時に前記トリガコイルの誘起電圧を受けて前
記第1のスイッチング素子(18)を導通させることに
より、点火タイミングをステップ遅角させるようにして
いる。
過回転防止装置は、前記制御用充放電コンデンサ(8)
の充電電圧が設定レベルを超えるとツェナ電流を出力
し、ツェナ電圧の設定レベルで前記第2のスイッチング
素子(10)をオンにするツェナダイオード(11)を
設けたものである。
について説明する。図1は本発明の内燃機関の過回転防
止装置を示す回路図である。同図において、1は発電コ
イルであり、該発電コイル1の一端にはダイオード2を
介して点火用充放電コンデンサ3の一端が接続されてい
る。また、該点火用充放電コンデンサ3の他端には点火
コイル4の一次コイル4aが直列接続され、前記点火コ
イル4の二次コイル4bには点火プラグ5が接続されて
いる。また、6はトリガコイルで、該トリガコイル6の
一端には抵抗7および制御用充放電コンデンサ8が直列
接続されている。さらに、前記発電コイル1の一端と、
前記制御用充放電コンデンサ8の、前記抵抗7とは反対
側の端子との間には、抵抗9および第2のスイッチング
素子としてのサイリスタ10が直列接続されている。
8の接続点と、前記サイリスタ10のゲートとの間に
は、ツェナダイオード11が接続されている。12は前
記サイリスタ10のゲートとカソードとの間に接続され
た抵抗である。また、該抵抗12および前記制御用充放
電コンデンサ8の接続点は、逆流防止ダイオード13,
14を介して、前記ダイオード2と前記点火用充放電コ
ンデンサ3との接続点に接続されている。
イオード15,抵抗16および抵抗17が直列接続され
ており、前記抵抗16および抵抗17の接続点には、第
1のスイッチング素子としてのサイリスタ18のカソー
ドが接続され、該サイリスタ18のアノードが前記点火
用充放電コンデンサ3に接続されている。また、前記サ
イリスタ18のゲートは、前記ダイオード13および1
4の接続点と前記発電コイル1の他端とに接続されてい
る。
点と、前記発電コイル1の他端との間にツェナダイオー
ド19が接続されている。該ツェナダイオード19は、
後述のロータの回転とともに上昇する前記ダイオード1
5および抵抗16の接続点の電位を一定に維持するため
に設けられる。
ル6は、図2に示すようなコ字状のコイルコア20の一
方の脚20aおよび他方の脚20bに取り付けられてい
る。前記コイルコア20の近傍には、これに対向するよ
うにロータ21が対向配置され、該ロータ21の外周付
近には、磁石22と、該磁石22の両側にこれを挟むよ
うに配置された各一の磁極23,24とが、前記ロータ
21内に埋設されるように取り付けられている。なお、
図示しないが、前記点火コイル4は別途設けた図示しな
いコイルコアに取り付けられている。
印A方向に駆動されるものとし、従って、該ロータ21
の矢印A方向の回転によって、前記発電コイル1が前記
各磁極23,24と最初に対向し、前記トリガコイル6
が次に前記各磁極23,24と対向することとなる。
転により、前記ロータ21が図2に示す矢印A方向に回
転すると、前記発電コイル1およびトリガコイル6に
は、図3(a),(b)に示す波形の電圧が次々に誘起
される。そして、前記発電コイル1が誘起する電圧のう
ち、図3(a)の負の誘起電圧aはダイオード2により
阻止され、前記点火用充放電コンデンサ3には充電され
ず、また、前記サイリスタ18のゲートをトリガして、
前記点火用充放電コンデンサ3の放電回路を形成するの
みである。
3(a)に示す正の誘起電圧bは、前記ダイオード2を
介して前記点火用充放電コンデンサ3に入力されて、こ
れに充電を行う。そして、該点火用充放電コンデンサ3
の充電中に前記トリガコイル6には、図3(b)の正の
電圧dが誘起されるが、該トリガコイル6の誘起電圧レ
ベルが、内燃機関の回転数、すなわち前記ロータ21の
回転数が設定回転数以下で正常に運転されている場合に
は、設定レベル以下に落ち着いている。このため、前記
抵抗7と前記制御用充放電コンデンサ8とで分圧された
電圧は設定されたツェナ電圧以下であり、ツェナーダイ
オード11は導通せず、第2のスイッチング素子として
の前記サイリスタ10のゲートはトリガされない。
(b)に示すような負の誘起電圧eが発生する。このた
め、前記サイリスタ18のゲートが直ちにトリガされる
ため、該サイリスタ18はオン動作して、前記点火用充
放電コンデンサ3に前記のように充電された電荷を、前
記サイリスタ18およびダイオード13を通じて前記点
火コイル4の一次コイル4aへ放電する。この放電電圧
は、さらに該点火コイル4の二次コイル4bに昇圧され
て取り出された後、前記点火プラグ5に導かれて、該点
火プラグ5に火花を発生させ、燃焼室の混合気に着火が
行われる。この場合において、内燃機関の回転数、すな
わち、前記ロータ21の回転数が、過回転防止のために
予め設定された設定回転数を起えた場合には、図3
(b)に示す正の電圧dのレベルも設定値を超えること
となる。従って、前記抵抗7および前記制御用充放電コ
ンデンサ8とで分圧された電圧も上昇して、遂には前記
ツェナダイオード11には逆方向電流であるツェナー電
流が流れる。このツェナダイオード11のツェナ降伏現
象によって発生するツェナ電流により、前記サイリスタ
10のゲートがトリガされ、該サイリスタ10がオンと
なる。そして、該サイリスタ10がオンすると、抵抗1
7両端には、波形bの電流は逆バイアス、波形eの電流
は順バイアスとなる。時間が経過することにより、bの
波形が減少していき、e波形による順バイアスがかか
り、サイリスタ18がオンする。この時間の遅れにより
ステップ遅角となる。前記マグネトの動作に伴い、内燃
機関の回転数の上昇を制限する。
うに前記コイルコア20としてコ字状をしたものを示し
たが、図4に示すような略E字形のコイルコア20Aの
一方の脚20cに発電コイル1を取り付け、他方の脚2
0dをフリーとし、さらに中央の脚20eにトリガコイ
ル6とともに点火コイル25を並設してもよい。この場
合にも、前記実施の形態と同様の効果を奏する。
んで配置された磁極を有するロータと、該ロータに対向
配置され、回転中に前記磁極と最初に対向する第1のコ
イルコアの脚に配置された発電コイルと、前記ロータに
対向配置され、回転中に次に前記磁極と対向する第2の
コイルコアの脚に配置されたトリガコイルとを有し、前
記発電コイルの正の誘起電圧を点火用放電コンデンサに
充電し、前記トリガコイルの誘起電圧により第1のスイ
ッチング素子を導通させて、点火用充放電コンデンサの
電荷を点火コイルへ供給し、一方、前記トリガコイルの
正の誘起電圧を制御用充放電コンデンサに充電し、該制
御用充放電コンデンサの充電電圧が設定レベルを超えた
とき、第2のスイッチング素子をオンにして、このオン
時間中は前記第1のスイッチング素子の導通を規制する
ように構成したので、内燃機関の過回転を使用電子部品
数の少ない簡単で小形の回路で実現でき、コストダウン
を実現できるとともにクランクシャフト,コンロッド,
シリンダ壁などの摩耗促進や焼き付きを未然に防止で
き、さらに過回転防止機能が働いていない場合に点火時
期が遅角していくのを防止できるという効果が得られ
る。
防止装置を示す回路図である。
持ったコイルコアと、磁石を持ったロータとの配置関係
を示す説明図である。
誘起電圧波形を示すタイミングチャートである。
持ったコイルコアと磁石を持ったロータとの他の配置関
係を示す説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 磁石(22)を挟んで配置された磁極
(23,24)を有するロータ(21)と、該ロータ
(21)に対向配置され、回転中に前記磁極(23,2
4)と最初に対向する第1のコイルコアの脚(20a)
に配置された発電コイル(1)と、前記ロータ(21)
に対向配置され、次に前記磁極(23,24)と対向す
る第2のコイルコアの脚(20b)に配置されたトリガ
コイル(6)と、前記発電コイル(1)の正の誘起電圧
を充電する点火用充放電コンデンサ(3)と、前記トリ
ガコイル(6)の誘起電圧を受けてトリガされて導電
し、前記点火用充放電コンデンサ(3)の電荷を点火コ
イル(4)へ供給する第1のスイッチング素子(18)
と、前記トリガコイル(6)の正の誘起電圧を充電する
制御用充放電コンデンサ(8)と、該制御用充放電コン
デンサ(8)の充電電圧が設定レベルを超えるとオンに
なり、このオン時間中は前記第1のスイッチング素子
(18)の導通を規制する第2のスイッチング素子(1
0)とを備えたことを特徴とする内燃機関の過回転防止
装置。 - 【請求項2】 前記制御用充放電コンデンサ(8)の充
電電圧が設定レベルを超えるとツェナ電流を出力し、ツ
ェナ電圧の設定レベルで前記第2のスイッチング素子
(10)をオンにするツェナダイオード(11)を設け
たことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の過回転
防止装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29565399A JP4382215B2 (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 内燃機関の過回転防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29565399A JP4382215B2 (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 内燃機関の過回転防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001115937A true JP2001115937A (ja) | 2001-04-27 |
JP4382215B2 JP4382215B2 (ja) | 2009-12-09 |
Family
ID=17823439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29565399A Expired - Fee Related JP4382215B2 (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 内燃機関の過回転防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4382215B2 (ja) |
-
1999
- 1999-10-18 JP JP29565399A patent/JP4382215B2/ja not_active Expired - Fee Related
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