JP2001115607A - 防水シート又は増し張りシート、及びその欠陥部検知方法並びに防水シートと増し張りシートとの接合部の欠陥部検知方法 - Google Patents

防水シート又は増し張りシート、及びその欠陥部検知方法並びに防水シートと増し張りシートとの接合部の欠陥部検知方法

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JP2001115607A
JP2001115607A JP29710899A JP29710899A JP2001115607A JP 2001115607 A JP2001115607 A JP 2001115607A JP 29710899 A JP29710899 A JP 29710899A JP 29710899 A JP29710899 A JP 29710899A JP 2001115607 A JP2001115607 A JP 2001115607A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水シート又は増し張りシートのシート自体
の欠陥部を容易に検出できると共に、接合部分の不良を
簡単且つ確実に検出できる増し張りシートを提供するこ
とである。 【解決手段】 熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなり、表
面層1と裏面層2で構成した防水シートA又は増し張り
シートBで、表面層を着色不透明とし、裏面層が発光物
質を含有する防水シート又は増し張りシートであると共
に、防水シートA又は通常の防水シートDと接合する増
し張りシートCの周縁部3を発光物質含有の透明層と
し、それ以外を着色不透明の表面層と発光物質含有の裏
面層で構成した増し張りシートCであり、シート自体の
欠陥部4を漏れる光で観察し、防水シートと増し張りシ
ートとの接合部の欠陥部(接合不良部)6を反射光の違
いで観察し、それぞれ検知することである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂又は
合成ゴムからなる防水シート及び増し張りシートを用い
て防水処理する際に、この防水シート自体又は増し張り
シート自体に欠陥部がある場合その欠陥部が検知できる
防水シート又は増し張りシート、及びその欠陥部を検知
する方法、並びに防水シートと増し張りシートとの接合
部に欠陥部(接合不良)がある場合その欠陥部を検知す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から熱可塑性樹脂又は合成ゴムから
なる防水シートを用いる防水工事において、熱融着工
法、接着剤による工法、機械固定法が多用されている。
これらの工法としては、防水シートの上に別の防水シー
ト又は増し張りシートを重ね合わせ、両者の間を加熱し
て接合するか、両者の間に溶着剤、接着剤を介して接合
する方法が使用されている。これらの作業には高度な熟
練や技能が要求されるため、熟練度の差により作業のバ
ラツキも生じ易い。
【0003】この様に難しい接合作業であるが、通常の
防水シートは着色されているためにシート自体の欠陥及
び接合状態の良否を外部から目視で判断することが困難
である。接合の良否に関しては通常チェック棒と称され
るマイナスドライバ状のものを接合箇所に押し当て、チ
ェック棒の進入具合で接合状態を判断することが行われ
ている。しかしながら、この方法ではシート自体におけ
るピンホール等の微小な欠陥部や所謂、水路と呼ばれる
防水シートの厚みによる段差部分の接合不良は検知でき
ない。又施工が終了してから不良部を検出するため、接
合不良の箇所が発見されてもその周囲は接合されている
ために接合用の器具を入れることが難しく、補修が困難
である場合が多い。そして接合不良は水漏れという防水
工事における欠陥につながる。
【0004】この接合不良を検知する方法には、減圧器
を用いて空気の漏れで接合の良否を確認する方法や防水
シートに電圧をかけ、放電流により欠陥部を確認する方
法が知られている。しかしながら、減圧器を用いる方法
では1回で検出できる接合部の面積が減圧容器の大きさ
に左右され、又出入隅角等の複雑な形状の接合部位では
それに合わせた専用の減圧器が必要なことから、施工現
場全体の接合良否の検査には非常な労力及び時間を要し
た。また、放電流を用いる方法では下地が導電体である
ことが条件となり、またピンホールについては比較的容
易に検知できるものの接合部においては防水シートが絶
縁破壊を起こすような高電圧が必要となるために実用的
な検査手段とならなかった。
【0005】特開平1−299947号公報には、防水
シート自体を半透明とすることが示されており、この半
透明の防水シート同士を接合すると、接着部と非接着部
で明るさのトーンに差が生じ、これを利用して接合状態
を目視で判別することが記載されているが、この方法に
おける接合は半透明の防水シート同士の場合に限られ
る。
【0006】また、防水シート自体の破壊を目視で確認
する方法も提案されており、例えば特開平6−2804
99号公報には、不透水防水シートの表面に光の反射体
又は蛍光体を含むシグナル層を積層し、防水シートが破
壊された場合、可視光又は紫外光に対するその部分の輝
度の差を利用して検出することが示されているが、防水
シート自体の欠陥部を検出する方法は記載されていな
い。
【0007】更に、特開平11−201912号公報に
は、本願出願人の提案として熱可塑性樹脂又は合成ゴム
から成る上貼防水シートと下貼防水シートとを用いて防
水処理する際に、その上貼防水シートを透明とし、これ
に又は下貼防水シート若しくは接着剤、溶着剤、シール
剤に発光物質を含め或いは塗布して、これらの接合部の
欠陥部を検知する方法が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、熱可塑性樹脂又は合成ゴムから成る防水シートを用
いて又は防水シートと増し張りシートとを用いて防水処
理する際に、接合作業前又は接合作業中及び作業後に防
水シート自体又は増し張りシート自体に欠陥部があった
場合その欠陥部を検出できる防水シート又は増し張りシ
ート、及び防水シートと増し張りシートの周縁部との接
合部に接合不良部分があった場合にその不良を簡単且つ
確実に検出できる欠陥部検出方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明が上記課題を解決
する為に講じた手段は請求項1では熱可塑性樹脂又は合
成ゴムからなり、表面層と裏面層とで構成された防水シ
ート又は増し張りシートであって、表面層を着色不透明
とし、裏面層が発光物質を含有することであり、請求項
2では熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなる防水シートと
増し張りシートとを用いて防水処理する際に使用する増
し張りシートであって、該防水シートと接合する増し張
りシートの周縁部を発光物質含有の透明層とし、それ以
外の部分を着色不透明の表面層と発光物質含有の裏面層
で構成することである。
【0010】請求項3では熱可塑性樹脂又は合成ゴムか
らなり、表面層と裏面層とで構成された防水シート又は
増し張りシートのシート自体の欠陥部を検知する方法に
おいて、表面層を着色不透明とし、裏面層が発光物質を
含有せしめ、これに光を照射することにより、表面層の
欠陥部から漏れる光を観察できる防水シート又は増し張
りシートの欠陥部検知方法であり、請求項4では熱可塑
性樹脂又は合成ゴムからなる防水シートと増し張りシー
トとを用いて防水処理する際に、防水シートと増し張り
シートとの接合部の欠陥部を検知する方法において、該
増し張りシートの周縁部を発光物質含有の透明層とし、
それ以外の部分を着色不透明の表面層と発光物質含有の
裏面層で構成して、この増し張りシートと防水シートと
を接合せしめ、該接合部に光を照射することにより、そ
の接合、非接合の状態を反射光の違いで観察することで
ある。
【0011】上記の手段によって発光物質から漏れてく
る光で防水シート又は増し張りシートのシート自体の欠
陥、即ち、防水シート又は増し張りシートの一方又は双
方に亀裂やピンホールなどの欠陥部があれば裏面層の発
光物質に光が当たり特有の光を発光するため検知するこ
とができる。また、増し張りシートの周縁部を防水シー
トに接合すると接合、非接合(接合不良)の状態が反射
光の違いで観察することをができる。すなわち防水シー
トの上に増し張りシートを重ね、該増し張りシートの周
縁部と防水シートとを熱融着或いは接着剤、溶着剤で接
合していくと、接合部分が明に、非接合部分(接合不良
部)が暗にと、その反射輝度が異なって観察されるの
で、作業者は接合状態を確認しながら接合を行うことが
できる。作業後に光を照射して接合状態を確認すること
も容易である。
【0012】本発明の方法は手軽であり、且つ接合作業
中に接合状態を逐次判断することができるので、実際の
施工における利用のほかに、接合技術の習得、練習等に
利用することもできる。以上、本発明により、防水シー
ト又は増し張りシートのシート自体の欠陥、及び熱可塑
性樹脂又は合成ゴムからなる防水シートと増し張りシー
トの接合状態の良否を目視で観察することにより判断で
きる。なお、当然のことながら、シート自体に欠陥部が
ない場合及び接合不良部分がない場合には光による観察
及び欠陥部の検知はできない。
【0013】尚、本明細書でいう「光」には可視光、赤
外光及び紫外光を含むものとし、「透明」とは、完全な
透明だけでなく、有色透明、梨地を含めた半透明も含み
外部から接合面の目視観察が可能な透明度のことをい
う。また、「増し張りシート」とは、平場で防水シート
同士を接合しその上に更に接合するテープ状シートのほ
かに、出隅入隅用成形役物、パイプ等の部品取付部用成
形役物、機械固定法に用いるディスク用シートなどを含
むものである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を図面に基づいてさらに詳しく説明する。本発明
の防水シートA(図1)、増し張りシートB(図2)、
C(図3)及び本発明において用いられる通常の防水シ
ートDは熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなり、この防水
シートA又は増し張りシートBは表面層1と裏面層2で
構成され、その表面層1は着色不透明な層で、裏面層2
は発光物質を含有している透明層又は不透明層である。
このような防水シートA又は増し張りシートBは例えば
表面層をカレンダーで圧延し、裏面層を圧延しながら同
時に表面層を積層することにより、或いは2層押出機で
表面層と裏面層を共押出することにより形成することが
出来る。また、表面層と裏面層を別々にカレンダーや押
出機でシーティングし、熱又は接着剤でラミネートする
ことも可能である。
【0015】また、防水シートA又は通常の防水シート
Dと接合する増し張りシートCの場合はその周縁部3を
発光物質含有の透明層とし、周縁部3以外の部分は前記
と同様に着色不透明な表面層1と発光物質を含有する裏
面層2で構成されている。この増し張りシートCは例え
ばシート全体を発光物質含有の透明層で形成し、その周
縁部3を残して中央部分の表面に、着色不透明な熱可塑
性樹脂又は合成ゴムから成るフィルムを積層するか、着
色不透明な熱可塑性樹脂又は合成ゴムから成る塗料をコ
ーティングすることにより着色不透明な表面層1を形成
して、その裏面における中央部分のシート本体を裏面層
2にすることが出来る。この増し張りシートCはその周
縁部3を防水シートA又はDと接合せしめる。
【0016】本発明の防水シートA、増し張りシート
B、C及びこの増し張りシートB、Cを接合する通常の
防水シートDに用いる熱可塑性樹脂としては塩化ビニル
系樹脂、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、エチレン
とアクリルとの共重合体、オレフィン系樹脂、アクリル
系樹脂、熱可塑性エラストマー(オレフィン系、ポリエ
ステル系、ウレタン系など)などが挙げられる。また、
合成ゴムとしてはSBR、NBR、塩素化ポリエチレ
ン、クロルスルフォンポリエチレン、EPR、EPD
M、クロロプレン、ネオプレン、ブタジェン系などが挙
げられる。これら熱可塑性樹脂及び合成ゴムは単独で使
用しても、2種以上混合して使用してもよいが、接合強
度を考慮すると、接合相手と組成的に近いものがよい。
【0017】本発明の防水シートA、増し張りシート
B、C及び本発明に使用される通常の防水シートDは上
記熱可塑性樹脂や合成ゴムをカレンダー成形、押出成
形、射出成形、プレス成形などの通常の成形方法により
適当な形状及び厚さの各種シート、各種成形役物に加工
することができ、通常の防水シートDは此の種の技術分
野で周知の形態のものを用いることができる。
【0018】本発明の防水シートA及び増し張りシート
Bの裏面層2、増し張りシートCの周縁部3に適用する
発光物質としては、蛍光増白剤、蛍光物質、蓄光物質な
どがある。蛍光増白剤としてはジアミノスチルベンジル
スルホン酸誘導体、ビススチリルビフェニル誘導体、ク
マリン誘導体、ピラゾロン誘導体、ビスベンザオキサゾ
ール誘導体、ナフタルイミド誘導体等が挙げられる。蛍
光物質としては蛍光染料をアクリル樹脂、メラミン樹脂
などに均一に溶解させた蛍光顔料が挙げられる。蓄光物
質としては、硫化カルシウム系、硫化亜鉛系、硫化亜鉛
カドミウム系のものが挙げられる。
【0019】上記発光物質は単独でも同じ種類同士また
は他の種類の組み合わせで2種以上使用しても良く、光
を照射したときに可視光を発光する。蛍光増白剤を単独
で使用した場合は、ブラックライト等の紫外光を照射す
ると青紫色の可視光を発し、蛍光物質を単独で使用した
場合はブラックライト等の紫外光を照射すると蛍光物質
特有の可視光を発し、蓄光物質を単独で使用した場合も
蛍光物質と同様に蓄光物質特有の可視光を発し、発光物
質を複数で使用すると、それぞれの相乗効果の可視光を
発する。これらの発光物質を裏面層2及び周縁部3の熱
可塑性樹脂又は合成ゴムの配合物(コンパンウド)に配
合して所定の形状に形成する。
【0020】本発明の防水シートA、増し張りシートB
及びCに適用する発光物質の添加量はそれぞれ裏面層2
及び周縁部3の配合物100重量部に対し、0.001
〜10重量部が好ましい。0.001重量部未満ではシ
ート自体の欠陥、接合の良否判別は難しい。発光効果を
出してシート自体の欠陥、接合の良否判別をより容易に
且つ確実にするには0.001重量部以上の添加が好ま
しい。しかし、発光効果は10重量部までの添加で十分
であり、それ越える添加は発光効果に影響は少なくコス
トアップにつながる。
【0021】防水シートA及び増し張りシートB、Cの
表面層1を着色不透明とし、裏面層2に発光物質を添加
する場合、発光物質の透過性をよくして発光強度を上げ
るためには裏面層2は透明にする方が望ましい。
【0022】本発明の防水シートA、増し張りシートB
及びCに使用する熱可塑性樹脂及び合成ゴムに添加する
その他の添加剤には充填剤、可塑剤、安定剤、滑剤、酸
化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、抗菌剤、
防カビ剤、難燃剤、発泡剤、加工助剤などが挙げられ
る。防水シートA、増し張りシートB及びCで透明性を
必要とする部材には透明性を害さない範囲で添加でき
る。
【0023】防水シートA及び増し張りシートB、Cが
テープ状シート又はディスク用シートの場合に補強を目
的として中間に透明性を損なわない範囲で、平織り、直
交織り、からみ織りなどのクロス基材を積層しても良
い。
【0024】防水シートA同士、防水シートD同士、防
水シートAと防水シートD、及び防水シートA又はDと
増し張りシートB又はCとの接合には、加熱による方法
と溶着剤や接着剤を使用する方法があり、加熱による方
法ではシート同士を熱風、高周波、電磁誘導などで加熱
して接合する。溶着剤や接着剤を使用する方法ではシー
トの一方或いは双方に溶着剤や接着剤を塗布して接合す
る。接合を確実にするため溶接棒を使用してその溶接棒
をシート端部に当ててシートと溶接棒を熱風で接合する
方法を併用しても良い。この場合の溶接棒は本発明の防
水シートA又は増し張りシートB、Cと同様に熱可塑性
樹脂及び合成ゴムからなり、また、発光物質を含有する
ものであってもよく、その場合における溶接棒の径は任
意であるが、通常、2.0〜5.0mmのものが使用さ
れる。
【0025】本発明の防水シートA(図1)は、耐久性
を考慮すると総厚は0.5〜3.0mmが好ましく、表
面層は0.05〜2.95mm、裏面層は2.95〜
0.05mmが好ましい。
【0026】本発明の増し張りシートB又はCがテープ
状シート(図2c、図3c)の場合における寸法は特に
制限はないが、通常、巾については40〜200mm、
総厚については0.5〜3.0mmのものが使用され、
表面層は0.05〜2.95mm、裏面層は2.95〜
0.05mmが使用される。
【0027】本発明の増し張りシートB又はCが出隅入
隅成形役物(図2a、b、図3a、b)、パイプ等部品
取付部用成形役物及びディスク用シート(図2d、図3
d)などの場合は使用する部位の形状に倣った形状、大
きさ、肉厚で使用されるが、増し張りシートCの場合、
その周縁部3の幅は5〜50mm程度である。
【0028】本発明の検知方法によれば、何れの場合も
防水シートA自体に欠陥部分4があった場合(図4)及
び増し張りシートB自体に欠陥部分4があった場合(図
5)はその欠陥部分4から光が漏れ、また、防水シート
A又はDと増し張りシートCの周縁部との接合部(図
6)では接合部分5と非接合部分(接合不良部分若しく
は欠陥部)6とで明度の差が確認でき両者を明確に判別
することができる。さらに、暗所においても接合作業前
又は接合作業中及び接合作業後に接合不良個所を容易に
発見することができる。
【0029】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらの例によって限定されるもので
はない。
【0030】実施例1〜2、比較例1 裏面層として下記に示す発光物質1〜3(他の実施例も
同じ)を表1に示す重量部数(裏面層のコンパウンド1
00重量部に対する重量部数……他の実施例も同じ)添
加した厚さが1.1mmの塩化ビニル製シートを形成
し、その表面に表面層として厚さが0.4mmの着色不
透明な塩化ビニル製シートをカレンダー成形方法により
積層して長尺の防水シートを得た。これらの防水シート
の表面から意図的に小さな釘穴(欠陥部)をあけてそれ
ぞれブラックライトを照射しながら検査し、その評価を
表1に示す。 発光物質1:蛍光増白剤(チバガイギー社製ユビテック
スOB) 発光物質2:蛍光物質(シンロイヒ社製ルミライトカラ
ー) 発光物質3:蓄光物質(シンロイヒ社製LCGIA−
N)
【0031】評価内容(他の実施例、比較例も同じ) ◎:欠陥部が目視で明確に判別できる。 ○:注視すれば欠陥部が判別できる。 ×:注視しても欠陥部が判別しにくい。
【0032】
【表1】
【0033】実施例3〜5、比較例2 裏面層として表2に示す発光物質を添加した厚さが0.
6mmの塩化ビニル製シートを押出成形方法により形成
し、その表面に表面層として厚さが0.4mmの着色不
透明な塩化ビニル製シートを積層して長尺の増し張りシ
ート原反を作成し、これを直径150mmに打ち抜い
て、ディスク用増し張りシート(実施例3、比較例2)
と、40mm幅に裁断してテープ状シート(実施例4)
を得た。また、表2に示す発光物質を添加したエチレン
と酢酸ビニル共重合体を射出成形方法により厚さが2m
mの入隅用成形役物の裏面層を成形し、これに表面層と
して着色不透明のエチレンと酢酸ビニル共重合体からな
る塗料を厚さ0.1mmコーティングして、入隅用成形
役物(実施例5)を得た。それぞれの表面にカッターナ
イフで切れ目(欠陥部)を入れてブラックライトを照射
しながら検査し、その評価を表2に示す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例6〜8、比較例3 表3に示す発光物質を添加した厚さが2.0mmのオレ
フィン系熱可塑性エラストマー(TPO)製シートを押
出成形方法により長尺の増し張りシートの透明な裏面層
を作成し、これを直径80mmに打ち抜いた後、該裏面
層の周縁部10mmを残し表面層として厚さ0.2m
m、直径60mmの着色不透明なTPO製フィルムを張
り合わせてディスク用増し張りシート(実施例6)を得
た。前記増し張りシートの透明な裏面層を60mm幅に
裁断した後、該裏面層の周縁部を10mm残して、表面
層として厚さ0.25mm、40mm幅の着色不透明な
TPO製フィルムを張り合わせてテープ状シート(実施
例7、比較例3)を得た。また、表3に示す発光物質を
添加したTPOを射出成形方法により厚さが1.5mm
の入隅用成形役物の裏面層を成形し、これに表面層とし
て着色不透明のエチレンと酢酸ビニル共重合体からなる
塗料を厚さ0.1mmコーティングして、入隅用成形役
物(実施例8)を得た。それぞれの周縁部を従来周知の
TPO製防水シートにブラックライトを照射しながら熱
融着で接合し、意図的に一部を接合不良としてその評価
を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、熱可塑性樹脂又は合成
ゴムからなる防水シートを用いて防水処理する際に、表
面層と裏面層とで構成された防水シート又は増し張りシ
ートであって、表面層を着色不透明とし、裏面層が発光
物質を含有することで、シート自体の欠陥部を容易に目
視で観察することが可能となり、作業者が接合作業(施
工)前又は接合作業中に施工に適した防水シート又は増
し張りシートであるかを容易に確認できる。
【0038】また、熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなる
防水シートと増し張りシートとを用いて防水処理する際
に使用する増し張りシートであって、該防水シートと接
合する増し張りシートの周縁部を発光物質含有の透明層
とし、それ以外の部分を着色不透明の表面層と発光物質
含有の裏面層で構成することにより、該増し張りシート
の周縁部を防水シートに接合すれば、防水シートと増し
張りシートとの接合、非接合の状態を反射光の違いで観
察することができ、作業者が接合作業中及び接合作業後
に接合不良個所を容易に発見できる。
【0039】さらに、熱可塑性樹脂又は合成ゴムからな
り、表面層と裏面層とで構成された防水シート又は増し
張りシートの欠陥部を検知する方法において、表面層を
着色不透明とし、裏面層に発光物質を含有せしめ、これ
に光を照射して表面層の欠陥部から漏れる光を観察でき
るようにしたから、前述のようにシート自体の欠陥部を
容易に目視で観察して施工前又は施工中に防水処理に適
した防水シート又は増し張りシートであるかを容易に確
認できる。
【0040】また、熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなる
防水シートと増し張りシートとを用いて防水処理する際
に、防水シートと増し張りシートとの接合部の欠陥部を
検知する方法において、該増し張りシートの周縁部を発
光物質含有の透明層とし、それ以外の部分を着色不透明
の表面層と発光物質含有の裏面層で構成して、この増し
張りシートの周縁部を防水シートに接合せしめ、該接合
部に光を照射することにより、その接合、非接合の状態
を反射光の違いで観察することができ、前述のように作
業者が接合作業中及び接合作業後に接合不良個所を容易
に発見できる。
【0041】本発明によると、特に地下やトンネル等の
暗い場所で防水施工する場合に、効果的にシート自体の
欠陥或いは接合部の欠陥を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防水シートの断面図。
【図2】 本発明の増し張りシートの斜視図で、aは入
隅用成形役物、bは出隅用成形役物、cはテープ状シー
ト、dはディスク用シートの斜視図。
【図3】 他の増し張りシートの斜視図で、aは入隅用
成形役物、bは出隅用成形役物、cはテープ状シート、
dはディスク用シートの斜視図。
【図4】 防水シートに欠陥部があった場合の断面図。
【図5】 増し張りシートに欠陥部があった場合の斜視
図。
【図6】 他の増し張りシートの施工例の斜視図
【符号の説明】
A:防水シート、B:増し張りシート、C:周縁部が透
明層の増し張りシート、D:通常の防水シート、1:表
面層、2:裏面層、3:周縁部、4:欠陥部、5:接合
部分、6:非接合部分(接合不良部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなり、表
    面層と裏面層とで構成された防水シート又は増し張りシ
    ートであって、表面層を着色不透明とし、裏面層が光を
    照射すると可視光を発光する物質(以下、発光物質と省
    略する)を含有することを特徴とする防水シート又は増
    し張りシート。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなる防水
    シートと増し張りシートとを用いて防水処理する際に使
    用する増し張りシートであって、該防水シートと接合す
    る増し張りシートの周縁部を発光物質含有の透明層と
    し、それ以外の部分を着色不透明の表面層と発光物質含
    有の裏面層で構成することを特徴とする増し張りシー
    ト。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなり、表
    面層と裏面層とで構成された防水シート又は増し張りシ
    ートの欠陥部を検知する方法において、表面層を着色不
    透明とし、裏面層に発光物質を含有せしめ、これに光を
    照射することにより、表面層の欠陥部から漏れる光を観
    察できる防水シート又は増し張りシートの欠陥部検知方
    法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂又は合成ゴムからなる防水
    シートと増し張りシートとを用いて防水処理する際に、
    防水シートと増し張りシートとの接合部の欠陥部を検知
    する方法において、該増し張りシートの周縁部を発光物
    質含有の透明層とし、それ以外の部分を着色不透明の表
    面層と発光物質含有の裏面層で構成して、この増し張り
    シートと防水シートとを接合せしめ、該接合部に光を照
    射することにより、その接合、非接合の状態を反射光の
    違いで観察することを特徴とする接合部の欠陥部検知方
    法。
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