JP2001115264A - 成膜方法及び装置 - Google Patents

成膜方法及び装置

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JP2001115264A
JP2001115264A JP2000057729A JP2000057729A JP2001115264A JP 2001115264 A JP2001115264 A JP 2001115264A JP 2000057729 A JP2000057729 A JP 2000057729A JP 2000057729 A JP2000057729 A JP 2000057729A JP 2001115264 A JP2001115264 A JP 2001115264A
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Kuniaki Horie
邦明 堀江
Tsutomu Nakada
勉 中田
Hidenao Suzuki
秀直 鈴木
Yukio Fukunaga
由紀夫 福永
Yuji Araki
裕二 荒木
Yuji Abe
祐士 阿部
Kiwamu Tsukamoto
究 塚本
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い成膜速度を維持したまま、カバレージ特
性を向上させることができる成膜方法及び装置を提供す
る。 【解決手段】 成膜ガスを含む2種以上のガスを成膜室
内に導入して基板上に薄膜を成長させる成膜方法におい
て、2種以上のガスの内の成膜ガスを除く少なくとも1
種のガスを成膜ガスの温度以下で成膜室内に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成膜方法及び装置
に関し、特に、チタン酸バリウム/ストロンチウム等の
高誘電体又は強誘電体薄膜や配線用の銅膜等を基板上に
形成するのに使用される成膜方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体産業における集積回路の集
積度の向上はめざましく、現状のメガビットオーダか
ら、将来のギガビットオーダを睨んだDRAMの研究開
発が行われている。かかるDRAMの製造のためには、
小さな面積で大容量が得られるキャパシタ素子が必要で
ある。このような大容量素子の製造に用いる誘電体薄膜
として、誘電率が10以下であるシリコン酸化膜やシリ
コン窒化膜に替えて、誘電率が20程度である五酸化タ
ンタル(Ta)薄膜、あるいは誘電率が300程
度であるチタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸
ストロンチウム(SrTiO)又はチタン酸バリウム
ストロンチウム等の金属酸化物薄膜材料が有望視されて
いる。また、さらに誘電率が高いPZT、PLZT、Y
1等の強誘電体の薄膜材料も有望視されている。
【0003】上記の他、配線材料として、アルミニウム
に比べ配線抵抗が小さく、エレクトロマイグレーション
耐性に優れた銅も有望視されている。更に、ゲート絶縁
膜の材料として、BiVO,BiTi12,YM
nO,ZnO,(Zn,Cd)S等が、ペロブスカイ
ト構造の電極材料として、SrRuO,BaRu
,IrO,CaRuO等が、バリア層やバッファ
層の材料として、MgO,Y,YSZ,TaN
が、超伝導材料として、La−Ba−Cu−O,La−
Sr−Cu−O,Y−Ba−Cu−O,Bi−Sr−C
a−Cu−O,Tl−Ba−Ca−Cu−O,Hg−B
a−Ca−Cu−O等が有望視されている。
【0004】このような素材の成膜を行う方法として
は、めっき法、スパッタ法、化学気相成長法(CVD)
等があるが、配線幅の小さいところでは、CVD法が最
も有望とされている。図5は、この種のチタン酸バリウ
ム/ストロンチウム等の高誘電体又は強誘電体薄膜を形
成するための成膜装置の全体構成を示す図であり、液体
原料を気化させる気化器(ガス発生装置)110の下流
側に原料ガス搬送流路112を介して密閉可能な成膜室
114が設けられ、さらにその下流側の排気流路118
に真空ポンプ116が配置されている。成膜室114に
は、酸素等の酸化ガスを供給する酸化ガス配管120が
接続されている。
【0005】このような構成の成膜装置により、基板W
を基板保持台124上に載置し、基板Wを所定温度に維
持しつつガス噴射ヘッド128のノズル穴126から原
料ガスと酸化ガスとの混合ガスを基板Wに向けて噴射し
て、基板Wの表面に薄膜を成長させる。この場合、原料
ガスを成膜室内の被成膜基板に向けて安定的に供給する
必要がある。原料ガスは、常温で固体のBa(DPM)
、Sr(DPM)などを溶解し、さらに気化特性を
安定化させるためにテトラヒドロフラン(THF)など
の有機溶剤を混合した液体原料を気化器で加熱して気化
させることによって生成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】半導体デバイスの高集
積化が進むに従い、デバイス構造が微細化し、細かい凹
凸構造部の表面により均一に成膜することが要求され
る。例えば、図6に示すように、半導体基板130の表
面に形成された配線用の微細な溝132の内部に、高誘
電体または強誘電体薄膜134を成長させた時、半導体
基板130の表面の膜厚Aに対する溝132の底面の膜
厚Bの比:B/A(ボトムカバレージ)、同じく膜厚A
に対する溝132の側面の膜厚Cの比:C/A(サイド
カバレージ)、及び溝132の側面の下部の膜厚C
対する上部の膜厚Cの比:C/C (サイドカバレ
ージの均一性)等のカバレージ特性を向上させることが
要求されている。
【0007】この特性を向上させるためには、図7に示
す成膜速度と成膜温度の逆数との関係を表すアレニウス
カーブ上の反応律速の領域で成膜を行えば良いとされて
いる。つまり、供給律速の領域で成膜を行うと、図8
(a)に示すように、成膜ガスの粒子(分子)136の
供給が反応に追いつかず、成膜ガスの粒子(分子)13
6は初めに到達した面で反応して成膜してしまう。その
ため、溝132の内部は成膜ガスの粒子(分子)136
が希薄化して、成膜の進行が基板130の表面に比べて
遅れ、カバレージ特性が悪くなる。これに対して、反応
律速の領域で成膜を行うと、図8(b)に示すように、
成膜ガスの粒子(分子)136の反応が供給に追いつか
ず、成膜ガス粒子(分子)の付着確率が小さくなる。こ
のため、例えば成膜ガスの粒子(分子)136は先に到
達したX地点では成膜に寄与せず、Y地点で始めて成膜
されるというプロセスとなる。従って、溝132の内部
で基板130の表面と変わらない成膜特性を得ることが
でき、この結果、カバレージ特性が良くなる。
【0008】しかしながら、反応律速(供給が充分)
は、成膜温度の上昇に伴って反応速度が速くなる過程の
現象で、供給律速(供給が不足)は、成膜温度の上昇に
拘わらず反応速度がほぼ一定となる現象である。このた
め、反応律速の領域で成膜を行うと、成膜速度が低下し
てしまう。つまり、反応速度とカバレージ特性との間に
は、一方を良くしようとすると他方が悪くなるという相
関関係がある。
【0009】本発明は、上述した事情に鑑みて為された
もので、高い成膜速度を維持したまま、カバレージ特性
を向上させることができる成膜方法及び装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、成膜ガスを含む2種以上のガスを成膜室内に導入し
て基板上に薄膜を成長させる成膜方法において、前記2
種以上のガスの内の成膜ガスを除く少なくとも1種のガ
スを成膜ガスの温度以下で成膜室内に導入することを特
徴とする成膜方法である。
【0011】これにより、比較的凝縮し易い不安定な成
膜ガスの温度を変えずに、成膜ガス以外の、例えば酸化
ガスや水素ガス等の添加ガスの温度を低くし、反応に寄
与する2種以上のガスの少なくともひとつのガスの反応
性を落とすことによりカバレージ特性を上げ、かつ、基
板の温度を高く維持することで高い成膜速度を維持する
ことを可能としたものである。
【0012】請求項2に記載の発明は、前記成膜ガスと
該成膜ガスの温度以下で成膜室内に導入するガスを互い
に混合させることなく搬送して、成膜室内、或いは成膜
室に入る直前で両者を混合させることを特徴とする請求
項1に記載の成膜方法である。これにより、成膜ガスと
他の酸化ガス等が搬送の過程で早期に混合して析出物を
生成したり成膜ガスが凝縮してしまうことを防止するこ
とができる。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記成膜ガスの
温度以下で成膜室内に導入するガスの温度が前記成膜ガ
スの凝縮温度以下であることを特徴とする請求項1に記
載の成膜方法である。
【0014】請求項4に記載の発明は、チタンの有機金
属原料を含む原料ガスと他の有機金属原料を含む原料ガ
スを成膜室内に導入して基板上に薄膜を成長させる成膜
方法において、前記チタンの有機金属原料を含む原料ガ
スを前記他の有機金属原料を含む原料ガスの温度以下で
成膜室内に導入することを特徴とする成膜方法である。
【0015】チタン(Ti)の有機金属原料は、例えば
バリウム(Ba)やストロンチウム(Sr)等の他の有
機金属原料よりも気化温度が低く、他の有機金属原料と
分けて個別に温度を下げて気化しても、凝縮することな
く搬送することができ、チタン原料のみを他の原料より
低い温度にすることにより、チタンの反応が遅れてカバ
レージ特性が向上する。BSTはBTOとSTOの固溶
体であり、TiとBa、TiとSrの反応により成膜が
起こる。そのため、Ti原料の反応時をコントロールす
ることによりカバレージ特性をコントロールできる。
【0016】請求項5に記載の発明は、前記チタンの有
機金属原料を含む原料ガスと前記他の有機金属原料を含
む原料ガスを互いに混合させることなく搬送して、成膜
室内、或いは成膜室に入る直前で両者を混合させること
を特徴とする請求項4に記載の成膜方法である。
【0017】請求項6に記載の発明は、個別に温度制御
された少なくとも2種のガスを下方に向けて同時に噴射
するガス噴射ヘッドを有する成膜室と、該ガス噴射ヘッ
ドにガスを供給するガス供給源と、前記成膜室内に前記
ガス噴射ヘッドに対向して配置された基板保持台とを有
することを特徴とする成膜装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図4を参照して、
本発明の実施の形態を説明する。図1及び図2は、本発
明の実施の形態の成膜装置を示すもので、これは、気密
な成膜室(処理室)10を構成する容器本体12と、容
器底部14の中央に開口する筒状部16内を昇降可能な
基板保持台(サセプタ)18と、容器本体12の頂部に
取り付けられたガス噴射ヘッド(シャワーヘッド)20
とを備えている。
【0019】これら容器本体12、容器底部14及び筒
状部16には、オイルのような熱媒体を流通させる熱媒
体流路22,24,26が形成され、これらの流路2
2,24,26は、外部配管30を介して、ポンプ等の
抽送手段32、及びヒータ等の加熱手段34からなる主
熱媒体ユニット36に流通している。また、必要箇所を
冷却するために冷却水循環ユニットが設けられている
(図示せず)。容器底部14には、生成ガスを排気する
排気孔38が開口し、これは図示しない真空ポンプに連
結している。
【0020】基板保持台18は、支持軸40を介して成
膜室10の下方に配置された昇降装置42に連結され、
これにより筒状部16の中を昇降する。筒状部16の所
定高さには、搬送用のロボット44を有するロボット室
46に向かう位置に基板搬送口48が開口しており、こ
れは通路50を介してロボット室46のゲート52に接
続されている。この基板搬送口48にはパージガス供給
口54が開口している。基板保持台18には、基板Wを
加熱するためのヒータ56が設けられ、このヒータ56
への電力を調整して基板温度を一定に維持するようにし
ている。
【0021】ガス噴射ヘッド20は、図2に示すよう
に、成膜対象の基板Wに対向して配置されるノズル盤6
0を下端に一体に連接して上方に延びる外胴62と、こ
の外胴62の内側に所定間隔離間して配置された中間胴
64とを有し、この外胴62と中間胴64との間に第1
ガス通路66が形成されている。中間胴64の内側に
は、内胴68が配置され、この内胴68の内部に第2ガ
ス通路70が形成されている。
【0022】外胴62及び中間胴64の周壁内部には、
第1熱媒体ユニット72に流通する第1熱媒体流路74
が形成され、内胴68の周壁内部には、第2熱媒体ユニ
ット76に流通する第2熱媒体流路78が形成されてい
る。更に、中間胴64と内胴68との間には、例えば断
熱材からなる断熱層80が設けられている。これによ
り、第1ガス通路66と第2ガス通路70内に個別に導
入されてこの内部を流れるガスは第1熱媒体流路74内
を流れる加熱媒体によって、第2ガス通路70内を流れ
るガスは第2熱媒体流路78内を流れる加熱媒体によっ
て、個別に温度制御されるように構成されている。な
お、断熱層80は、真空空間によって構成することもで
きる。
【0023】ノズル盤60には所定の間隔をおいて多数
のガス噴射孔(外側ノズル孔)82が設けられている。
中間胴64及び内胴68の底部には、ノズル盤60の各
ガス噴射孔82と対向する位置にそれぞれ開口が形成さ
れ、これには筒状のノズル部材(内側ノズル)84の上
端が固着されて、ガス噴射孔82とノズル部材84の外
面の間に第1ガス通路66につながる管状流路86が形
成されている。各ノズル部材84は、上側が大径となる
ように形成され、これによって、このノズル部材84の
内部を流れる処理ガスが流速を速めて第1ガス通路66
内を迅速に通過できるように構成されている。このノズ
ル部材84としては、外胴62及び中間胴64による熱
の影響を極力防止するため、熱伝導性の小さい材料で構
成することが望ましい。
【0024】次に、このように構成された成膜装置を用
いて成膜を行なうプロセスについて説明する。先ず、第
1の成膜プロセス例は、第2ガス通路70内を有機金属
原料ガスを含む成膜ガスが、第1ガス通路66内を酸化
ガスがそれぞれ流れるようにしたものである。例えば、
強誘電体であるチタン酸バリウムストロンチウムを成膜
する場合は、 成膜ガスとして、Ba(DPM)、Sr
(DPM)及びTi(i−OC等の有機金
属化合物を溶剤に溶解して気化し、Ar等のキャリアガ
スと混合したものが用いられる。また、酸化ガスは、例
えば、O,N O,HO等の酸素含有ガス、あるい
はこれにオゾナイザにより生成されたオゾン(O)を
添加したものが用いられる。
【0025】第2ガス通路70においては、第2熱媒体
流路78内を流れる加熱媒体によって、この内部を流れ
るSr、Ba及びTi原料の気化温度以上であって分解
温度以下である、例えば240〜250℃で成膜ガスを
流し、第1ガス通路66においては、第1熱媒体流路7
4内を流れる加熱媒体によって、成膜ガスの温度以下で
ある、例えば、100〜200℃程度で酸化ガスを流す
ように個別に制御する。この酸化ガスの温度は、成膜ガ
スの凝縮温度よりやや低い温度であっても、成膜ガスと
混合後に例えば直ちに成膜室内に送れば、直ちに高温の
基板に触れて成膜される。基板ヒータからの輻射熱を受
けることで凝縮することはない。
【0026】なお、この例では、酸化ガス自体を100
〜200℃程度にした例を示しているが、この酸化ガス
の代わりに、酸化ガスに不活性ガスやNガスを加えて
100〜200℃程度にしたガスを使用しても良い。こ
のことは、以下同様である。
【0027】すると、第1ガス通路66内を流れた酸化
ガスは、ガス噴射孔82とノズル部材84の間の管状流
路86を経由して、また、第2ガス通路70内を流れた
成膜ガスはノズル部材84から、それぞれ成膜室10内
に同時に噴射される。そして、両者は、ノズル部材84
より下の領域(混合領域)をさらに下降する過程で均一
に混合され、ガス噴射孔82を出て成膜室10内部の空
間をさらに基板Wに向けて下降する。基板保持台18上
に保持した基板Wは、例えば450℃程度に加熱されて
おり、基板Wの表面に薄膜が形成される。
【0028】ここで、成膜速度は、前述のように、反応
律速の領域においては、成膜温度の下降に伴って低下
し、この温度の下降に伴ってカバレージ特性が向上する
が、図3に示すように、供給律速から反応律速に遷移す
る温度T付近では、高いカバレージ特性を有してい
る。そこで、成膜温度が供給律速から反応律速に遷移す
る温度Tよりやや高い温度となるように、成膜ガスの
温度を変えることなく、酸化ガスの温度を成膜ガスの温
度よりも低くするように調整することにより、高い成膜
速度を維持したまま、カバレージ特性を向上させること
ができる。
【0029】第2の成膜プロセス例は、ガス通路66,
70内を有機金属原料を含む原料ガスがそれぞれ流れる
ようにしたものである。例えば、高誘電体のBST原料
系においては、Ba、Sr及びTiの原料が使用される
が、第1ガス通路66内をBa、Srの原料ガスの混合
ガスが、第2ガス通路70内をTi原料ガスと酸化ガス
との混合ガスがそれぞれ流れるようにする。すなわち、
Ba、Srの原料を気化器で気化したものを第1ガス通
路66内に導入し、Tiの原料を気化器で気化し、この
後に酸化ガスを混合したものを第2ガス通路70内に導
入する。
【0030】そして、第2ガス通路70においては、第
2熱媒体流路78内を流れる加熱媒体によって、この内
部を流れるSrとBaの気化温度以上で分解温度以下
の、例えば240〜250℃で混合ガスが流れるように
制御し、第1ガス通路66においては、第1熱媒体流路
74内を流れる加熱媒体によって、この内部を流れるT
iの気化温度以上で分解温度以下、かつ第2ガス通路7
0内を流れる混合ガスの温度以下の、例えば150〜2
00℃程度の温度で混合ガスが流れるように個別に制御
する。これらの混合ガスをガス噴射ヘッド20から成膜
室10内に供給することにより、基板保持台18上に保
持した基板Wの表面に薄膜を形成する。
【0031】なお、BST或いはSTO、BTO等の成
膜では、このプロセスがTiを仲介して行われるため、
Ti原料がカバレージ特性に大きく起因しているといわ
れている。また、Tiの有機金属原料は、例えばBaや
Sr等の他の有機金属原料よりも気化温度が低く、他の
有機金属原料と分けて個別に温度を下げて気化しても、
凝縮することなく搬送できる。そこで、チタン原料のみ
を他の原料より低い温度にすることにより、チタンの反
応を遅らせてカバレージ特性を向上させることができ
る。
【0032】上記各成膜プロセスは、酸化ガス雰囲気、
即ち成膜される膜が酸化物である成膜プロセスについて
説明したが、還元ガス雰囲気、例えば成膜される膜が金
属であるプロセスについて、Cu配線用のCuシード層
を例にして図4を参照して説明する。
【0033】先ず、Cu(hfac(ヘキサフルオルアセチ
ルアセトン))tmvs(トリメチルビニシラン),tmvs
(5%)及びH(hfac)を混合し、容器200内に貯蔵し
た液体原料202を、例えばHe等で液面を加圧して液
用流量調整器204から気化器206に送り、同時にH
e,H又はAr等のキャリアガスをガス用流量調整器
208から気化器206に送り、この気化器206で、
例えば50〜70℃に加熱し気化させて原料ガスを生成
する。
【0034】そして、この原料ガスをガス噴射ヘッド2
0の第1ガス通路66(図2参照)内に、H(hfac),
,Ar,N,He,O,HO等の添加ガスを
第2ガス通路70(図2参照)内にそれぞれ個別に温度
制御して流し、これらのガスを、例えば140〜200
℃に加熱した基板保持台18上に載置した基板Wに向け
て噴射する。なお、成膜後の排ガス及び原料ガスの一部
は、トラップ210a,210bにより一部の成分がト
ラップされ、真空ポンプ212を経て除害装置214か
ら排気される。これにより、下記の反応式(1)及び
(2)により、基板Wの表面に銅が成膜される。 Cu(hfac)tmvs→Cu(hfac)+tmvs (1) 2Cu(hfac)→Cu(hfac)+Cu↓ (2) ここで、添加ガスとして、例えばOやHO等の反応
促進用のガスを使用した場合には、この温度を原料ガス
の温度より少し低くして反応を遅らせることで、カバレ
ージ特性を向上させることができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、凝縮等の問題のない酸化ガスやチタンの有機金属を
含む原料ガス等の温度を低下させて、成膜温度を、例え
ば反応律速から供給律速に遷移する付近の温度に低下さ
せることにより、成膜速度を落とすことなく、成膜のカ
バレージ特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の成膜装置の概略を示す断
面図である。
【図2】図1のガス噴射ヘッドの断面図である。
【図3】成膜速度及びカバレージ特性と成膜温度の関係
を示すグラフである。
【図4】Cu配線用のCuシード層を形成する成膜プロ
セスの説明に付する図である。
【図5】成膜装置の全体構成を示す図である。
【図6】溝を有する基板の表面に成膜を施した状態の断
面図である。
【図7】アレニウスカーブを示す図である。
【図8】(a)は供給律速の領域における成膜プロセス
の説明に付する図で、(b)は反応律速の領域における
成膜プロセスの説明に付する図である。
【符号の説明】
10 成膜室(処理室) 16 筒状部 18 基板保持台 20 ガス噴射ヘッド 60 ノズル盤 66,70 ガス通路 74,78 熱媒体流路 80 断熱層 82 ガス噴射孔 84 ノズル部材 W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 秀直 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 福永 由紀夫 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 荒木 裕二 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 阿部 祐士 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 塚本 究 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 4K030 AA11 AA14 AA16 BA01 BA18 BA42 BA46 EA01 EA05 EA06 FA10 JA10 KA25 LA01 LA15 4M104 BB04 DD44 DD45 HH13 5F033 HH11 PP02 PP11 XX02 5F045 AB40 AC07 AC11 AC16 AD08 BB09 BB19 DP03 EE01 EE11 EF05 EK24 EM10 5F058 BA11 BC03 BF06 BF27 BG02 BG10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜ガスを含む2種以上のガスを成膜室
    内に導入して基板上に薄膜を成長させる成膜方法におい
    て、 前記2種以上のガスの内の成膜ガスを除く少なくとも1
    種のガスを成膜ガスの温度以下で成膜室内に導入するこ
    とを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 前記成膜ガスと該成膜ガスの温度以下で
    成膜室内に導入するガスを互いに混合させることなく搬
    送して、成膜室内、或いは成膜室に入る直前で両者を混
    合させることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  3. 【請求項3】 前記成膜ガスの温度以下で成膜室内に導
    入するガスの温度が前記成膜ガスの凝縮温度以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  4. 【請求項4】 チタンの有機金属原料を含む原料ガスと
    他の有機金属原料を含む原料ガスを成膜室内に導入して
    基板上に薄膜を成長させる成膜方法において、 前記チタンの有機金属原料を含む原料ガスを前記他の有
    機金属原料を含む原料ガスの温度以下で成膜室内に導入
    することを特徴とする成膜方法。
  5. 【請求項5】 前記チタンの有機金属原料を含む原料ガ
    スと前記他の有機金属原料を含む原料ガスを互いに混合
    させることなく搬送して、成膜室内、或いは成膜室に入
    る直前で両者を混合させることを特徴とする請求項4に
    記載の成膜方法。
  6. 【請求項6】 個別に温度制御された少なくとも2種の
    ガスを下方に向けて同時に噴射するガス噴射ヘッドを有
    する成膜室と、 該ガス噴射ヘッドにガスを供給するガス供給源と、 前記成膜室内に前記ガス噴射ヘッドに対向して配置され
    た基板保持台とを有することを特徴とする成膜装置。
JP2000057729A 1999-08-11 2000-03-02 成膜方法及び装置 Pending JP2001115264A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006093551A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Ulvac Japan Ltd チタン含有膜の形成方法

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