JP2001113975A - シフトノブおよびシフトノブカバー - Google Patents

シフトノブおよびシフトノブカバー

Info

Publication number
JP2001113975A
JP2001113975A JP29894999A JP29894999A JP2001113975A JP 2001113975 A JP2001113975 A JP 2001113975A JP 29894999 A JP29894999 A JP 29894999A JP 29894999 A JP29894999 A JP 29894999A JP 2001113975 A JP2001113975 A JP 2001113975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift knob
skin layer
cover
infrared reflective
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29894999A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwao Miyajima
巌 宮嶋
Katsumi Kishida
克実 岸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP29894999A priority Critical patent/JP2001113975A/ja
Publication of JP2001113975A publication Critical patent/JP2001113975A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/02Selector apparatus
    • F16H59/0278Constructional features of the selector lever, e.g. grip parts, mounting or manufacturing

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、黒色で、しかも炎天下
に車両を放置した場合でも、表面温度が上昇しにくいシ
フトノブを提供することにある。 【解決手段】 本発明に係るシフトノブ1は、芯材2を
表皮層3で被覆してなり、表皮層3には、赤外線反射顔
料が添加されている。他の実施例では、表皮層3は、赤
外線反射顔料が添加されたコーティング剤により被覆さ
れる。なお、表皮層3の表面には、絞を形成してもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシフトノブおよびシ
フトノブカバーに係り、特に、炎天下に駐車しても高温
にならない自動車のシフトノブおよびシフトノブカバー
に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のシフトノブは、通常、芯材を合
成樹脂からなる表皮層で被覆して形成される。一般的な
シフトノブは、ポリアミド樹脂(PA)等の硬質合成樹
脂から芯材を成形し、この芯材を射出成形型にインサー
トし、芯材の周囲にPPやPVC等の軟質合成樹脂を射
出成形し形成される。さらに、その外表面に表皮層を積
層することもできる。
【0003】そして、これらのシフトノブは、高級感を
出すために、黒色に着色されるのが通常である。上記シ
フトノブでは、表皮層にカーボンブラックを添加するこ
とにより、黒色に着色されている。このように、シフト
ノブの黒色表皮層は、カーボンブラックを添加して着色
しているため、非常に安価に製造でき、また物性的にも
安定するという特長がある。
【0004】しかし、炎天下に車両を放置した際、特に
アジアなど気温の高い地域では、表皮層中のカーボンブ
ラックが太陽光を吸収して、シフトノブ表面の温度が非
常に上昇し、駐車後に運転を開始する際、手でシフトノ
ブを掴んだ時に熱く、ユーザーに不快感を与えたりして
いる。
【0005】そこで、表皮層に白色の色素を添加してシ
フトノブの表皮層を形成することが試みられている。こ
れにより、後述する図6の結果からも分かるように、カ
ーボンブラックを添加した場合と比較して、炎天下に車
両を放置した場合の表面温度上昇が抑えられることが分
かっている。
【0006】しかし、最近は、自動車室内の配色を、黒
色等の濃色で統一したものがユーザーに受け入れられる
傾向があり、濃色で統一した室内に、白色のシフトノブ
を用いると、室内のデザインのバランスが悪くなるとい
う意匠上の問題点がある。従って、近年では、炎天下に
車両を放置した場合でも、表面温度が上昇しにくい黒色
のシフトノブの表皮層の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決することを目的としてなされたものであり、本発
明の目的は、黒色で、しかも炎天下に車両を放置した場
合でも、表面温度が上昇しにくいシフトノブを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1に
係る発明によれば、芯材を表皮層で被覆してなるシフト
ノブであって、前記表皮層には、赤外線反射顔料が添加
されていることにより解決される。このように構成する
ことにより、シフトノブを黒色としても、炎天下に車両
を放置した場合に、シフトノブの表面温度が上昇しにく
くなる。そのため、炎天下に車両を放置した後に運転を
開始する際であっても、手でシフトノブを握ったときに
熱く、不快に感じることが防止される。
【0009】このとき、前記表皮層は、複数の層からな
り、前記複数の層のうち表面側の層には、赤外線反射顔
料が添加されているように構成すると好適である。この
ように構成することにより、安定した物性のシフトノブ
を得ることができる。また、表皮層に用いる材料の組合
せを選択することにより、表面温度上昇の防止性能,物
性の安定性等をコントロールすることが可能となる。
【0010】さらに、前記表皮層は、赤外線反射顔料が
添加されたコーティング剤により被覆されていると好適
である。これにより、炎天下に車両を駐車した際におけ
るシフトノブの表面温度上昇の防止効果をさらに充分に
得ることが可能となる。
【0011】また、上記課題は、請求項4に係る発明に
よれば、芯材を表皮層で被覆してなるシフトノブであっ
て、前記表皮層は、赤外線反射顔料が添加されたコーテ
ィング剤により被覆されていることにより解決される。
このように構成することにより、シフトノブを黒色とし
ても、炎天下に車両を放置した場合に、シフトノブの表
面温度が上昇しにくくなる。そのため、炎天下に車両を
放置した後に運転を開始する際であっても、手でシフト
ノブを握ったときに熱く、不快に感じることが防止され
る。
【0012】なお、前記表皮層の表面は、絞が形成され
ていると好適である。このように構成することにより、
シフトノブの表面温度が上昇した場合であっても、人が
触れた場合に熱さを感じにくくすることができる。
【0013】また、上記課題は、請求項6に係る発明に
よれば、芯材を表皮層で被覆してなるシフトノブであっ
て、前記表皮層の外側に、赤外線反射顔料が添加された
カバーが被せられていることにより解決される。このよ
うに構成することにより、シフトノブを黒色としても、
炎天下に車両を放置した場合に、シフトノブの表面温度
が上昇しにくくなる。そのため、炎天下に車両を放置し
た後に運転を開始する際であっても、手でシフトノブを
握ったときに熱く、不快に感じることが防止される。
【0014】このとき、前記カバーの外面には、赤外線
反射顔料が添加されたコーティング剤が塗布されている
と好適である。これにより、炎天下に車両を駐車した際
におけるシフトノブの表面温度上昇の防止効果をさらに
充分に得ることが可能となる。
【0015】また、上記課題は、請求項8に係る発明に
よれば、芯材を表皮層で被覆してなるシフトノブであっ
て、前記表皮層の外側に、赤外線反射顔料が添加された
コーティング剤が塗布されたカバーが被せられているこ
とにより解決される。このように構成することにより、
シフトノブを黒色としても、炎天下に車両を放置した場
合に、シフトノブの表面温度が上昇しにくくなる。その
ため、炎天下に車両を放置した後に運転を開始する際で
あっても、手でシフトノブを握ったときに熱く、不快に
感じることが防止される。
【0016】このとき、前記カバーの表面は、絞が形成
されていると好適である。このように構成することによ
り、シフトノブの表面温度が上昇した場合であっても、
人が触れた場合に熱さを感じにくくすることができる。
【0017】また、上記課題は、請求項10に係る発明
によれば、シフトノブを被覆するシフトノブカバーであ
って、該シフトノブカバーには、赤外線反射顔料が添加
されていることにより解決される。このように構成する
ことにより、ユーザーがシフトノブカバーを購入して自
分でシフトノブにカバーをする場合であっても、炎天下
に車両を放置した際のシフトノブの表面温度上昇を防止
することができる。
【0018】このとき、前記シフトノブカバーの少なく
とも外面には、赤外線反射顔料が塗布されていると好適
である。これにより、炎天下に車両を駐車した際におけ
るシフトノブの表面温度上昇の防止効果をさらに充分に
得ることが可能となる。
【0019】また、上記課題は、請求項12に係る発明
によれば、シフトノブを被覆するシフトノブカバーであ
って、該シフトノブカバーの少なくとも外面には、赤外
線反射顔料が添加されたコーティング剤が塗布されてい
ることにより解決される。このように構成することによ
り、ユーザーがシフトノブカバーを購入して自分でシフ
トノブにカバーをする場合であっても、炎天下に車両を
放置した際のシフトノブの表面温度上昇を防止すること
ができる。
【0020】なお、前記シフトノブカバーの表面は、絞
が形成されていると好適である。このように構成するこ
とにより、シフトノブの表面温度が上昇した場合であっ
ても、人が触れた場合に熱さを感じにくくすることがで
きる。なお、請求項14のように、単一材料から形成さ
れるシフトノブであって、シフトノブには、赤外線反射
顔料が添加されているように構成することもできる。さ
らに請求項15のように、単一材料から形成されるシフ
トノブであって、シフトノブの外面には、赤外線反射顔
料が添加されたコーティング剤が塗布されているように
構成することもできる。このとき、シフトノブの表面
は、絞が形成されていると好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、図2,図3に示すよう
に、芯材2を表皮層3で被覆してなるシフトノブ1に係
る発明である。この表皮層3には、赤外線反射顔料が添
加されている。このように構成することにより、シフト
ノブ1を黒色としても、炎天下に車両を放置した場合
に、表面温度が上昇しにくくなる。
【0022】表皮層3は、複数の層3a,3bからな
り、この複数の層3a,3bのうち表面側の層3bに
は、赤外線反射顔料が添加されている。このように構成
することにより、安定した物性のシフトノブ1を得るこ
とができ、また本発明のスシフトノブ1の製造原価を低
下させることができる。また、表皮層3a,3bに用い
る材料の組合せを選択することにより、表面温度上昇の
防止,物性の安定性等をコントロールすることが可能と
なる。
【0023】また、表皮層3は、コーティング剤により
被覆され、このコーティング剤には赤外線反射顔料が添
加される。このように構成することにより、シフトノブ
を黒色としても、炎天下に車両を放置した場合に、シフ
トノブの表面温度が上昇しにくくなる。そのため、炎天
下に車両を放置した後に運転を開始する際であっても、
手で握ったときに熱く、不快に感じることが防止され
る。
【0024】また、本発明に係るシフトノブ1は、表皮
層3の表面に、絞が形成されている。このように構成す
ることにより、表面温度が上昇した場合であっても、人
が触れた場合に熱さを感じにくくすることができる。
【0025】また、本発明は、図5に示すように、表皮
層3の外側に、カバー3eが被せられるようにも構成さ
れる。このとき、このカバー3eに、赤外線反射顔料を
添加する。このとき、カバー3eの外面には、赤外線反
射顔料が添加されたコーティング剤を塗布することもで
きる。また、カバー3eに、赤外線反射顔料を添加せず
に、赤外線反射顔料が添加されたコーティング剤を塗布
してもよい。このカバー3eの表面には、絞が形成され
る。
【0026】本発明は、またシフトノブ1を被覆するシ
フトノブカバーである。シフトノブカバーには、赤外線
反射顔料が添加される。このように構成することによ
り、ユーザーがシフトノブ1のカバーを購入して自分で
シフトノブ1にカバーをする場合であっても、炎天下に
車両を放置した場合に、シフトノブ1の表面温度が上昇
しにくくすることができる。また、シフトノブカバーの
少なくとも外面には、赤外線反射顔料が添加されたコー
ティング剤が塗布されていてもよい。
【0027】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。 (実施例1)本例のシフトノブ1は、図2に示すよう
に、ポリアミド樹脂(PA)・ポリアセタール樹脂・A
BS樹脂等の硬質合成樹脂から芯材2を成形し、この芯
材2を射出成形型にインサートし、芯材2の外周にポリ
プロピレン(PP),硬質ポリ塩化ビニル樹脂(軟質P
VC)等の軟質合成樹脂を射出成形し表皮層3とするこ
とにより形成されている。
【0028】本例では、芯材2を硬質合成樹脂から構成
しているが、これに限定されるものではなく、金属によ
り構成してもよい。表皮層3は、赤外線反射顔料を練り
混み、適宜の方法で成形する。本例で使用する赤外線反
射顔料としては、BASF社のPaliogen Bl
ack(登録商標) L0084が一例である。
【0029】本例のシフトノブ1は、周知の技術により
製造する。例えば、射出成形金型内に、成形済みの芯材
2を装着して、赤外線反射顔料を含有する軟質PVCを
芯材2の外周にインジェクション成形し、表皮層3とす
る。表皮層3の表面には、周知の方法により、絞加工が
施され、絞が形成される。
【0030】なお、表皮層3を、単一の層から構成して
いるが、図3に示すように、第1の層3aと、第2の層
3bとの複数の層から構成するようにしてもよい。この
とき、第1の層3aは、軟質PVC等の合成樹脂に、カ
ーボンブラックを練り混み、射出成形して形成する。そ
の後、その外側に赤外線反射顔料を練り混んだ軟質PV
Cをインジェクション成形することにより、第2の層3
bを形成する。表皮層3の表面,すなわち第2の層3b
の表面には、周知の方法により、絞加工が施され、絞が
形成される。このように、表皮層3を、第1の層3a
と、第2の層3bとの複数の層から構成することによ
り、表皮層3a,3bに用いる材料の組合せを選択で
き、表面温度上昇の防止性能,物性の安定性等をコント
ロールすることが可能となる。
【0031】(実施例2)次に、本発明に係るシフトノ
ブの他の実施例について説明する。本例のシフトノブ1
は、図4に示すように、ポリアミド樹脂からなる芯材2
と、この芯材2を被覆する軟質PVC等の合成樹脂から
なる表皮層3と、この表皮層3の外表面に塗布されるコ
ーティング層を主要構成要素とする。
【0032】本例のシフトノブ1は、例えば、次の手順
により製造する。すなわち、まず、射出成形型に、赤外
線反射顔料を含む顔料を塗布する。その後、芯材2をこ
の射出成形型にインサートし、射出成形する。シフトノ
ブ1の表面に赤外線反射顔料が塗布され、図4に示すよ
うに、コーティング層3cが形成される。表皮層3の表
面には、周知の方法により、絞加工が施され、絞が形成
される。
【0033】なお、本例では、軟質PVC等の合成樹脂
からなる表皮層3の表面に赤外線反射顔料をコーティン
グしているが、これに限定されるものではなく、軟質P
VCからなる表皮層3に替えて発泡ウレタン樹脂からな
る表皮層3を使用してもよい。本例のその他の構成は、
上記実施例1と同様である。
【0034】(実施例3)次に、本発明に係るシフトノ
ブのさらに他の実施例について説明する。本例のシフト
ノブ1は、皮巻きシフトノブと呼ばれるものである。本
例のシフトノブ1は、図5に示すように、ポリアミド樹
脂等の硬質合成樹脂からなる芯材2と、この芯材2を被
覆する軟質PVC等の合成樹脂からなる表皮層3と、表
皮層3の表面を被覆するカバー3eと、を主要構成要素
とする。このカバー3eは、所定の厚さを有する本革,
合成皮革,合成樹脂等からなる。このカバー3eの成形
工程中、合成樹脂材料自体に赤外線反射顔料を含有させ
るか、または、赤外線反射顔料を含有する表面処理剤に
より、カバー3eの表面は、表面処理され、赤外線反射
顔料を含有するコーティング層3cが形成される。
【0035】本例のシフトノブ1は、例えば、次の手順
により作成する。すなわち、芯材2を射出成形型にイン
サートして軟質PVC等の合成樹脂を射出成形し、表皮
層3を作成する。その後、周知の技術により、この表皮
層3の周囲に、赤外線反射顔料を含有する皮革等のカバ
ー3eを巻き付けて接着固定し、カバー3eを形成す
る。または、カバー3eの外表面に、赤外線反射顔料を
含有する表面処理剤を塗布することもできる。カバー3
eの表面には、周知の方法により、絞加工が施され、絞
が形成される。
【0036】このように構成することにより、皮革カバ
ー3eの表面に塗布された赤外線反射顔料が、直射日光
によるシフトノブ1の表面温度上昇を防止し、炎天下に
車両を放置した場合であっても表面温度が上昇しにくい
シフトノブ1を得ることができる。本例では、軟質PV
C等の合成樹脂から表皮層3を射出成形しているが、こ
れに限定されるものではなく、軟質PVCからなる表皮
層3に替えて発泡ウレタン樹脂からなる表皮層3を発泡
成形してもよい。本例のその他の構成は、上記実施例1
と同様である。
【0037】(実施例4)次に、本発明に係るシフトノ
ブカバーの実施例について説明する。本例のシフトノブ
カバーは、シフトノブ1の表面に巻き付けるための後付
けのカバーである。通常は、カバー単体で販売され、シ
フトノブにユーザー自身が装着するものである。
【0038】本例のシフトノブカバーは、所定の厚さを
有する本革,合成皮革,合成樹脂等からなり、シフトノ
ブ1に巻き付けることができる大きさ,形にカットされ
縫製又は溶着により形成される。このシフトノブカバー
の表面は、カバーの成形工程中、カバー材料自体に赤外
線反射顔料を含有させるか、またはカバーを成形した
後、赤外線反射顔料を含有する表面処理剤により表面処
理され、赤外線反射顔料を含有するコーティング層が形
成される。本例のシフトノブカバーの表面は、周知の方
法により、絞加工が施され、絞が形成される。
【0039】このように構成することにより、ユーザー
がシフトノブカバーを購入して自分でシフトノブにカバ
ーをする場合であっても、炎天下に車両を放置した際の
シフトノブの表面温度上昇を防止することができる。
【0040】次に、本発明の作用効果を確認するため
に、本発明の実施例としてのシフトノブに使用される表
皮層3と、従来例としての表皮層とについて、対比を行
ったので、以下に説明する。
【0041】(例1)本例では、軟質PVC等の合成樹
脂に、通常用いられている黒色色素を添加した表皮層
と、本発明の赤外線反射顔料を添加した表皮層とに、白
熱球を照射し、各表皮層の表面温度の上昇のしかたを対
比した。
【0042】本発明に係るシフトノブに使用される表皮
層として、軟質PVC等の合成樹脂に赤外線反射顔料を
添加して射出成形させたもの(本発明品黒)を用いた。
また、従来例としての表皮層として、軟質PVC等の合
成樹脂に黒色(カーボンブラック)または白色の色素を
添加したもの(従来品黒,従来品白)を用いた。
【0043】これらの材料を、テストピースとして作成
した。これらのテストピースに、白熱球を照射して、テ
ストピース表面温度の経時変化を測定した。その後、白
熱球を消灯して、消灯した後5分間のテストピース表面
温度の経時変化を測定した。温度の測定は、サーモビュ
アーを用いて行った。
【0044】上記試料および方法により行った対比の結
果を、図6に示す。図6で判明するとおり、白熱灯の照
射により従来品(黒)が90℃まで温度が上昇したとき
に、本発明品では、表面温度上昇を、従来品(黒)より
も10℃〜25℃抑えることができた。このとき、従来
品(白)との表面温度差は2〜5℃程度であり、白色の
従来品を用いた場合と殆ど同程度に表面温度上昇を抑え
ることができた。
【0045】以上より、本発明に係るシフトノブの表皮
層である本発明品(黒)は、炎天下に放置した場合、黒
色であるにも拘わらず、従来品(白)と同程度まで表面
温度を低くすることができることが分かった。なお、こ
こで、サーモビュアーとは、放射型の温度計をいう。な
お、シャフトをダイキャスト或いは射出成形により、単
一材料から形成して、シフトノブとしたものとすること
も可能である。そして、この場合、シフトノブには、赤
外線反射顔料が添加されているように構成することもで
きる。さらに単一材料から形成されるシフトノブの外面
には、赤外線反射顔料が添加されたコーティング剤を塗
布してもよい。なお、このとき、シフトノブの表面は、
絞を形成すると、前述と同様に好適である。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明では、シフトノブ
の表皮層に赤外線反射顔料が添加されているため、シフ
トノブを黒色としても、炎天下に車両を放置した場合
に、シフトノブの表面温度が上昇しにくくなる。したが
って、炎天下に車両を放置した後に運転を開始する際で
あっても、手でシフトノブを握ったときに熱く、不快に
感じることが防止される。
【0047】また、本発明では、シフトノブの色を白色
にすることなく、炎天下でのシフトノブ表面の温度上昇
を防止することができるため、シフトノブの色彩の選択
の自由度を減らすことなく、炎天下でのシフトノブ表面
の温度上昇を防止することができる。また、近年の自動
車の車内デザインの流行にも適合することができ、自動
車室内の高級感を損なうことが無い。
【0048】また、本発明では、シフトノブの表皮層の
表面を、凹凸のある絞模様として形成しているので、シ
フトノブの表面温度が上昇した場合であっても、人が触
れた場合に熱さを感じにくくすることができる。
【0049】さらに、本発明に係るシフトノブカバー
は、カバーの成形工程中、カバー材料自体に赤外線反射
顔料を含有させるか、またはカバーを成形した後、シフ
トノブカバーの少なくとも外面に、赤外線反射顔料が添
加されたコーティング剤が塗布されているため、ユーザ
ーがシフトノブカバーを購入して自分でシフトノブにカ
バーを装着する場合であっても、炎天下に車両を放置し
た際のシフトノブの表面温度上昇を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシフトノブの外観を示す説明図で
ある。
【図2】本発明の一実施例に係るシフトノブの断面を示
す説明図である。
【図3】本発明の一実施例に係るシフトノブの断面を示
す説明図である。
【図4】本発明の他の実施例に係るシフトノブの断面を
示す説明図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例に係るシフトノブの
断面を示す説明図である。
【図6】例1の結果を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 シフトノブ 2 芯材 3 表皮層 3a 第1の層 3b 第2の層 3c コーティング層 3e カバー 4 シャフト

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材を表皮層で被覆してなるシフトノブ
    であって、前記表皮層には、赤外線反射顔料が添加され
    ていることを特徴とするシフトノブ。
  2. 【請求項2】 前記表皮層は、複数の層からなり、前記
    複数の層のうち表面側の層には、赤外線反射顔料が添加
    されていることを特徴とする請求項1記載のシフトノ
    ブ。
  3. 【請求項3】 前記表皮層は、赤外線反射顔料が添加さ
    れたコーティング剤により被覆されていることを特徴と
    する請求項1または2記載のシフトノブ。
  4. 【請求項4】 芯材を表皮層で被覆してなるシフトノブ
    であって、前記表皮層は、赤外線反射顔料が添加された
    コーティング剤により被覆されていることを特徴とする
    シフトノブ。
  5. 【請求項5】 前記表皮層の表面は、絞が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至4記載のシフトノブ。
  6. 【請求項6】 芯材を表皮層で被覆してなるシフトノブ
    であって、前記表皮層の外側に、赤外線反射顔料が添加
    されたカバーが被せられていることを特徴とするシフト
    ノブ。
  7. 【請求項7】 前記カバーの外面には、赤外線反射顔料
    が添加されたコーティング剤が塗布されていることを特
    徴とする請求項6記載のシフトノブ。
  8. 【請求項8】 芯材を表皮層で被覆してなるシフトノブ
    あって、前記表皮層の外側に、赤外線反射顔料が添加さ
    れたコーティング剤が塗布されたカバーが被せられてい
    ることを特徴とするシフトノブ。
  9. 【請求項9】 前記カバーの表面は、絞が形成されてい
    ることを特徴とする請求項6乃至8記載のシフトノブ。
  10. 【請求項10】 シフトノブを被覆するシフトノブカバ
    ーであって、該シフトノブカバーには、赤外線反射顔料
    が添加されていることを特徴とするシフトノブカバー。
  11. 【請求項11】 前記シフトノブカバーの少なくとも外
    面には、赤外線反射顔料が塗布されていることを特徴と
    する請求項10記載のシフトノブカバー。
  12. 【請求項12】 シフトノブを被覆するシフトノブカバ
    ーであって、該シフトノブカバーの少なくとも外面に
    は、赤外線反射顔料が添加されたコーティング剤が塗布
    されていることを特徴とするシフトノブカバー。
  13. 【請求項13】 前記シフトノブカバーの表面は、絞が
    形成されていることを特徴とする請求項10乃至12記
    載のシフトノブカバー。
  14. 【請求項14】 単一材料から形成されるシフトノブで
    あって、該シフトノブには、赤外線反射顔料が添加され
    ていることを特徴とするシフトノブ。
  15. 【請求項15】 単一材料から形成されるシフトノブで
    あって、該シフトノブの外面には、赤外線反射顔料が添
    加されたコーティング剤が塗布されていることを特徴と
    するシフトノブ。
  16. 【請求項16】 前記シフトノブの表面は、絞が形成さ
    れていることを特徴とする請求項14及び15記載のシ
    フトノブ。
JP29894999A 1999-10-20 1999-10-20 シフトノブおよびシフトノブカバー Pending JP2001113975A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29894999A JP2001113975A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 シフトノブおよびシフトノブカバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29894999A JP2001113975A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 シフトノブおよびシフトノブカバー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001113975A true JP2001113975A (ja) 2001-04-24

Family

ID=17866277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29894999A Pending JP2001113975A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 シフトノブおよびシフトノブカバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001113975A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4330584A (en) Automotive liner panel
US6238507B1 (en) Automotive trim panel having dual density foam support layer
US4441382A (en) Steering wheel cover
JP2000225952A (ja) 加熱可能なハンドル
JP2006175863A (ja) 高光沢及び低光沢をもつカバー表皮
US20060279100A1 (en) Automotive bolster with soft feel and method of making the same
JP2007517686A (ja) 装飾製品の金型内ラミネーション
JPH02212118A (ja) 複合押出し物
US4188440A (en) Self-supporting automotive liner panel
JP6998782B2 (ja) ハンドル用被覆部材、ハンドル、及びハンドルの製造方法
US20050183897A1 (en) Two-shot co-injected automotive interior trim assembly and method
CA1162366A (en) Molded pull strap handle
JP6502408B2 (ja) Elシートを含むフォーム層一体射出成形の構造及び方法
JP2001113975A (ja) シフトノブおよびシフトノブカバー
JP2001122044A (ja) 車両用内装ライニング
CN109328130A (zh) 复合预成型体及其制造方法、复合容器及其制造方法、以及热收缩性塑料制部件
JP2001187574A (ja) ステアリングホイールおよびステアリングホイールカバーおよび自動車内装部品用樹脂成形品およびステアリングホイールの製造方法
JP2001122066A (ja) エアバッグモジュールカバー
EP1948861B1 (en) Synthetic leather with high infrared radiation reflectance
ES2203403T3 (es) Elemento tal como un volante de vehiculo automovil y procedimiento para su fabricacion.
JPS6246763A (ja) ステアリングホイ−ル
JPS634776B2 (ja)
KR101937217B1 (ko) 이엘 시트를 포함한 발포 일체 사출성형 구조 및 방법
JP2000211530A (ja) ステアリングホイ―ルおよびステアリングホイ―ルの製造方法
JPH0274434A (ja) 合成樹脂製モールディングおよびその製造方法