JP2001113326A - カム装置の製造方法 - Google Patents

カム装置の製造方法

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JP2001113326A JP29423499A JP29423499A JP2001113326A JP 2001113326 A JP2001113326 A JP 2001113326A JP 29423499 A JP29423499 A JP 29423499A JP 29423499 A JP29423499 A JP 29423499A JP 2001113326 A JP2001113326 A JP 2001113326A
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slide
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Tadashi Sasahara
正 笹原
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Oiles Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ワークに対して最初からカムスライド等の
設計をする必要がなく、設計時間を短縮でき、しかも、
種々の形態のカムスライド等のための材料を予め準備す
る必要がなく、加えて、設計後の製作日数を大幅に短縮
できるカム装置の製造方法を提供すること。 【解決手段】 カムスライド3の基本要素に対して設計
されたカム装置1の基本設計データを予め複数個準備
し、目的のカムスライド3に基づいて複数個の基本設計
データから一つの基本設計データを選択すると共に、こ
の選択した基本設計データに、目的のカムスライド3に
基づく補正を加えて最終設計データを得、この最終設計
データに基づいてカム装置1を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス金型用のカ
ム装置の製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】この種のカム装置は、
特開平10−113729号公報に記載のように、カム
スライドと、このカムスライドのカム面に滑り材を介し
て当接してカムスライドを移動させるカムドライバと、
カムスライドを元の位置に復帰させるコイルばね等から
なる復帰手段と、上型及び下型の基台とを主に具備して
おり、斯かるカム装置において、下置きカム型の場合に
は、カムドライバが上型の基台に固定して配され、カム
スライドが下型の基台に滑り部材及び保持部材を介して
摺動自在に配され、吊りカム型の場合には、カムドライ
バが下型の基台に固定して配され、カムスライドが上型
の基台に滑り部材及び保持部材を介して摺動自在に配さ
れるようになっている。
【0003】下置きカム型及び吊りカム型のいずれの場
合も、カムドライバによるカムスライドの前進により、
カムスライドの前面に取付けられた工具によりワーク
(被加工物)に対して孔明け、プレス等の作業が施され
て、この作業後、復帰手段によるカムスライドの後退に
より、工具を孔明け、プレス等後のワークから離反させ
るようになっている。
【0004】ところで、カムスライドの前面には、ワー
クに対する作業との関連で一個又は複数個の工具が取付
けられるのであるが、斯かる工具の数及びその取付け位
置並びにワークに対応してカムスライドの長さを変更す
ると共にその長さに対応した断面積(機械的強度)にす
る必要があるが、従来では、各ワークに対するカム装置
の製造は、当該各ワークに個別に対応してカムスライド
の設計を行い、その設計の結果に基づいて行われるよう
になっているために、種々の長さ及び断面積をもったカ
ムスライドの製造に対応できるようにその材料を予め準
備しておく必要があり、また、設計の結果に基づいて最
初からカムスライド及びこのカムスライドに対応したカ
ムドライバ等を製造するために、設計終了後からカム装
置ができあがるまでに多くの時間、日数を要して、即納
に対応し難いものである。
【0005】本発明は、前記諸点に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、各ワークに対して
最初からカムスライド等の設計をする必要がなく、設計
時間を短縮でき、しかも、種々の形態のカムスライド等
のための材料を予め準備する必要がなく、加えて、設計
後の製作日数を大幅に短縮できるカム装置の製造方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様の方
法は、カムスライドの基本要素に対して設計されたカム
装置の基本設計データを予め複数個準備し、目的のカム
スライドに基づいて複数個の基本設計データから一つの
基本設計データを選択すると共に、この選択した基本設
計データに、目的のカムスライドに基づく補正を加えて
最終設計データを得、この最終設計データに基づいてカ
ム装置を製造する方法である。
【0007】第一の態様の製造方法によれば、カムスラ
イドの基本要素に対して予め設計された基本設計データ
に基づいてカム装置を製造するために、各ワークに対し
て最初からカムスライド等の設計をする必要がなく、設
計時間を短縮でき、しかも、種々の形態のカムスライド
等のための材料を予め準備する必要がなく、加えて、設
計後の製作日数を大幅に短縮できる。
【0008】本発明の第二の態様の製造方法では、上記
の第一の態様の製造方法において、カムスライドの基本
要素として、下置きカム型、吊りカム型、カムスライド
の断面面積及びカムスライドの長さを選択決定してな
る。
【0009】第二の態様の製造方法では、下置きカム
型、吊りカム型、カムスライドの断面面積及びカムスラ
イドの長さがカムスライドの設計の基本要素として選択
決定されているために、種々のワークに対して最適な基
本設計データを準備でき、各ワークに対する各基本設計
データの補正の数を大幅に削減できる。
【0010】本発明の第三の態様の製造方法では、上記
の第二の態様の製造方法において、基本設計データを、
下置きカム型及び吊りカム型の夫々に対して、カムスラ
イドの断面面積の大きさ区分毎に複数個準備する。
【0011】第三の態様の製造方法によれば、カムスラ
イドの種類を数種類にできるために、カムスライドのた
めの種々の大きさ(太さ)の材料を予め準備する必要が
なくなり、在庫を大幅に減らすことができる上に、製造
が極めて容易となる。
【0012】本発明の第四の態様の製造方法では、第三
の態様の製造方法において、基本設計データを、カムス
ライドの断面面積の各大きさ区分内において、カムスラ
イドの長さの大きさ区分毎に準備する。
【0013】第四の態様の製造方法によれば、カムスラ
イドの長さの大きさ区分毎に基本設計データが準備され
ているために、種々のワークに対して、換言すれば工具
の数に対応して、最適なカム装置を製造できる。
【0014】本発明の第五の態様の製造方法では、上記
の第四の態様の製造方法において、一定長の以上のカム
スライドの長さの大きさ区分の夫々においては、カムス
ライドのカム面の形態に対応して互いに異なる3種以上
の基本設計データを準備し、一定長の以下のカムスライ
ドの長さの大きさ区分の夫々においては、カムスライド
のカム面の形態に対応して互いに異なる2種の基本設計
データを準備する。
【0015】本発明の第六の態様の製造方法では、上記
の第五の態様の製造方法において、カムスライドのカム
面の形態は、少なくとも一個の山形案内面を有した面又
は平坦面からなる。
【0016】第六の態様の製造方法によれば、基本設計
データは、少なくとも一個の山形案内面を有したカム面
の形態のデータを含む結果、精度よく移動させることの
できるカムスライドを有したカム装置を製造できること
になる。
【0017】本発明の第七の態様の製造方法では、上記
の第三から第六のいずれかの態様の製造方法において、
カムスライドの断面面積の大きさ区分数を少なくとも3
以上とする。
【0018】なお、第七の態様の製造方法において、カ
ムスライドの断面面積の大きさ区分数を必要以上に多く
すると、カムスライドの製造のための素材を多く準備し
なければならなくなるために、斯かる観点から3以上で
あっても適宜な区分数とするのが好ましい。
【0019】本発明の第八の態様の製造方法では、上記
の第一から第七のいずれかの態様の製造方法において、
選択した基本設計データに、目的のカムスライドの移動
量に基づいて補正を加えて最終設計データを得るように
する。
【0020】本発明の第九の態様の製造方法では、上記
の第一から第八のいずれかの態様の製造方法において、
選択した基本設計データに、目的のカムスライドの長さ
に基づいて補正を加えて最終設計データを得るようにす
る。
【0021】本発明の第十の態様の製造方法では、上記
のいずれかの態様の方法において、カム装置は、基本的
に、カムスライドと、このカムスライドのカム面に当接
してカムスライドを移動させるカムドライバと、カムス
ライドを元の位置に復帰させる復帰手段と、上型及び下
型の基台とを具備している。
【0022】本発明の第十一の態様の製造方法では、上
記の第十の態様の製造方法において、基本設計データ
は、カムスライドの長さ区分毎に、予め決定された復帰
手段の個数及び位置についてのデータを含んでいる。
【0023】本発明の製造方法によって製造されるカム
装置は、下置きカム型及び吊りカム型のいずれであって
もよく、更には、所謂ロータリ式等のその他のカム装置
であってもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】次に本発明及びその実施の形態
を、図に示す好ましい例を参照して説明する。なお、本
発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0025】まず、図1から図3を参照して本発明の方
法によって製造されるカム装置の一つの例を説明する
と、図1から図3に示すカム装置1は、カム面2を有し
たカムスライド3と、カムスライド3のカム面2に当接
してカムスライド3をX方向に移動させるカムドライバ
4と、カムスライド3を元の位置に復帰させる復帰手段
5と、上型及び下型の基台6及び7とを具備する。
【0026】カムスライド3は、下部に複数個、本例で
は5個の有底孔11を有して長さL及び断面面積Sをも
っており、カムスライド3の底面12並びに両側面13
及び14の夫々には、ボルト15により滑り材16が、
カムスライド3の斜面17には、ボルト18により滑り
材19が夫々に取り付けられるようになっており、滑り
材19の外面がカム面2となる。
【0027】本例のカムスライド3は、下置き型(下置
きカム型)であって、下型の基台7には矩形凹所21が
形成されており、矩形凹所21にカムスライド3がX方
向に移動自在に配され、滑り材16は、矩形凹所21の
底面22並びに両側面23及び24に夫々X方向に摺動
自在に当接するようになっている。カムスライド3の前
面27には、切り刃又はポンチ等の工具が取り付けられ
るようになっている。
【0028】カムドライバ4は、カム面31を有してい
ると共に、上面でボルト等により上型の基台6に取り付
けられ、基台6の下降において、カム面31がカムスラ
イド3のカム面2に当接するようになっている。
【0029】復帰手段5は、各有底孔11に配されるコ
イルスプリング35と、各有底孔11に連通してカムス
ライド3に形成された貫通孔36を貫通し、かつ有底孔
11を通って伸長したロッド37と、ロッド37の一端
部にボルト38により固着されたばね受39とを具備し
ており、ロッド37の他端部には、抜け止め膨大部40
が一体的に形成されている。
【0030】カムスライド3の両側面13及び14には
それぞれ、段部41及び42が形成されており、段部4
1及び42に夫々係合して、カムスライド3をX方向に
移動自在に保持する保持板43がボルト44により基台
7に固着されるようになっている。
【0031】下型の基台7の立設部45には、複数の滑
り材46がボルト47により固着されており、基台6の
下降においてカムドライバ4がその後面48で滑り材4
6に摺動することにより、当該カムドライバ4の下降が
案内されるようになっている。
【0032】カム装置1では、図4に示すように、カム
ドライバ4が上昇位置に配されている際には、カムスラ
イド3は、各コイルスプリング35の弾性力により元の
位置に復帰されるようになっている。カムドライバ4が
基台6と共に油圧ラム等の作動により下降されると、カ
ムドライバ4のカム面31がカムスライド3のカム面2
に当接し、これによりカムドライバ4の更なる下降と共
にカムスライド3は、各コイルスプリング35の弾性力
に抗してX方向に移動されて、図2に示す位置に配され
るようになっている。カムスライド3のX方向の移動に
おいて、カムスライド3の前面27に装着された工具に
より、ワークに穴明け等を含むプレス加工が施される。
プレス加工完了後、カムドライバ4が上昇されることに
より、図4に示すように、カムスライド3もまたコイル
スプリング35の弾性力により元の位置に復帰されるよ
うになっている。
【0033】以上は、本発明の方法によって製造される
下置き型(下置きカム型)のカム装置の一つの例である
が、次に、図5から図7を参照して本発明の方法によっ
て製造される他の例である吊りカム型のカム装置51を
説明すると、カム装置51は、カム面2を有したカムス
ライド3と、カムスライド3のカム面2に当接してカム
スライド3をX方向に移動させるカムドライバ4と、カ
ムスライド3を元の位置に復帰させる復帰手段5と、上
型及び下型の基台6及び7とを具備する。
【0034】カムスライド3は、本例では七個の有底孔
11を有して長さL及び断面面積Sをもっており、カム
スライド3の傾斜上面52並びに両側面13及び14の
夫々には、ボルト15により滑り材16が、カムスライ
ド3の下面12には、ボルト18により滑り材19が夫
々に取り付けられるようになっており、滑り材19の外
面がカム面2となる。
【0035】上型の基台6には矩形凹所53が形成され
ており、矩形凹所53にカムスライド3がX方向に移動
自在に配され、滑り材16は、矩形凹所53の上面54
並びに両側面55及び56に夫々X方向に摺動自在に当
接するようになっている。カムスライド3の前面27に
は、切り刃又はポンチ等の工具が取り付けられるように
なっている。
【0036】カムドライバ4は、カム面31を有してい
ると共に、下面でボルト等により下型の基台7に取り付
けられ、基台6の下降において、カムスライド3のカム
面2がカム面31に当接するようになっている。
【0037】復帰手段5は、各有底孔11に配されるコ
イルスプリング35と、各有底孔11に連通してカムス
ライド3に形成された貫通孔36を貫通し、かつ有底孔
11を通って伸長したロッド37と、ロッド37の一端
部にボルト38により固着されたばね受39とを具備し
ており、ロッド37の他端部には、抜け止め膨大部40
が一体的に形成されている。
【0038】カムスライド3の両側面13及び14には
それぞれ、段部61及び62が形成されており、段部6
1及び62に夫々係合して、カムスライド3をX方向に
移動自在に吊り下げ保持する保持板63がボルト64に
より基台6に固着されるようになっている。
【0039】カム装置51では、カムスライド3が基台
6の下降及び上昇と共に同じく下降及び上昇され、この
下降及び上昇においてカムスライド3がX方向に移動さ
れて、而して、カム装置1と同様に動作するようになっ
ている。
【0040】なお、カム装置1及び51のいずれにおい
ても、必要に応じて強制戻し機構71が設けられるよう
になっており、強制戻し機構71は、カムスライド3の
両側面13及び14に取り付けられた突起72(側壁1
4の突起は図示せず)と、カムスライド3の下降及びX
方向の移動の際に、突起72のそれぞれに係合するよう
に、カムドライバ4のカム面31の両端にボルト73に
より取り付けられた一対の鉤部材74とを具備してお
り、強制戻し機構71は、カムスライド3の上昇の初期
に、互いに係合する鉤部材74と突起72とを介してカ
ムスライド3に初期復帰力を与えるようになっており、
カムスライド3の一定量の上昇後に、鉤部材74と突起
72との係合は解除されるようになっている。
【0041】また、カム装置1及び51の夫々は、比較
的大きなプレス力を加えるために、カムスライド3の斜
面17及び下面12の夫々のほぼ全面に滑り材16及び
19が取付けられて、製造されるものであるが、比較的
小さなプレス力でよい場合には、図8及び図9に示すよ
うに、カムスライド3の斜面17及び下面12の夫々
に、離散的に滑り材16及び19を取付けて、カム装置
1及び51の夫々を製造するようにしてもよい。この場
合において、カム装置1では、図8に示すように、カム
スライド3の離散的なカム面2に対応して同じく離散的
なカム面31及び滑り材46を夫々有するようにしてカ
ムドライバ4及び基台7を製造すると共に、離散的なカ
ム面2に対応してカムスライド3の底面12に滑り材1
6を配するようにしてもよく、カム装置51では、図9
に示すように、カムスライド3の離散的なカム面2に対
応して傾斜上面52に離散的に滑り材16を取り付けて
カムスライド3を製造してもよい。
【0042】更に上記のカム装置1及び51は、カムス
ライド3とカムドライバ4とを平坦な面であるカム面2
及び31で互いに摺動自在に接触させるように製造され
るものであるが、図10又は図11に示すように、カム
スライド3の底面12に山形案内面を形成するように滑
り材81を取付け、カムドライバ4のカム面31に、山
形案内面に嵌合するV型(山形)突起を形成するように
案内レール82を取付け、カムスライド3の下降におい
て、カム面2及び31での互いの摺動自在な接触に加え
て、これら滑り材81の山形案内面と案内レール82の
V型(山形)突起とを互いに嵌合させるようにして、カ
ムスライド3のX方向の移動を案内させるようにしてカ
ム装置51を製造してもよい。なお、図10に示すカム
装置51は、図5に示す比較的大きなプレス力を加える
ことのできるカム装置51に対応して、図11に示すカ
ム装置51は、図9に示す比較的小さなプレス力でもよ
い場合のカム装置51に対応する。
【0043】斯かるカム装置1及び51の製造方法を以
下説明する。まず本発明方法によって製造されるカムス
ライド3は、その断面形状において互いに同一又は相似
であることを前提として、カムスライド3の基本要素と
しては、本例では、下置きカム型(カム装置1に該
当)、吊りカム型(カム装置51に該当)、カムスライ
ド3の断面面積S及びカムスライド3の長さLが選択決
定されている。
【0044】次に、カムスライド3の基本要素である下
置きカム型、吊りカム型、カムスライド3の断面面積S
及びカムスライド3の長さLに対して夫々設計されたカ
ム装置の基本設計データを予め複数個準備する。
【0045】この基本設計データは、下置きカム型及び
吊りカム型の夫々に対して、カムスライド3の断面面積
Sの大きさ区分毎に複数組、例えば、「大」(断面面積
SがS1平方センチメータ)、「中」(断面面積SがS
2平方センチメータ、但し、S1>S2)及び「小」
(断面面積SがS3平方センチメータ、但し、S2>S
3)のように三組準備され、更に、この断面面積Sの大
きさ区分「大」、「中」及び「小」内において、カムス
ライド3の長さLの大きさ区分毎に準備され、しかも、
一定長の以上のカムスライド3の長さLの大きさ区分に
おいては、カムスライド3のカム面2の三個の形態、す
なわち上記の山形案内面を有さないカム面2と、山形案
内面を一個有するカム面2と、山形案内面を二個有する
カム面2とについて準備され、一定長の以下のカムスラ
イド3の長さLの大きさ区分においては、カムスライド
3のカム面2の二個の形態、すなわち上記の山形案内面
を有さないカム面2と、山形案内面を一個有するカム面
2とについて準備されている。
【0046】ここで、断面面積Sの大きさ区分である
「大」、「中」及び「小」は、カムスライド3の強度及
び加工する範囲に関係し、プレス力の大きさに対応し
て、「大」、「中」及び「小」のいずれかの大きさの断
面面積Sをもったカムスライド3の基本設計データを選
択してカム装置を製造することになる。
【0047】以下、大きさ区分が「大」であって吊りカ
ム型のカム装置を製造するための基本設計データを具体
的に説明すると、図12、図13及び図14に示すよう
に、基本設計データ1aは、カムスライド3の長さLの
大きさ区分が最小の範囲L1<L≦L2のものであっ
て、復帰手段5の有底孔11が一個であって、カムスラ
イド3のカム面2の形態が山形案内面を有さない平坦な
カム面2についてのものであり、基本設計データ1b
は、カムスライド3の長さLの大きさ区分が最小の範囲
L1<L≦L2のものであって、復帰手段5の有底孔1
1が一個であって、カムスライド3のカム面2の形態が
山形案内面を一個有するカム面2についてのものであ
り、基本設計データ2aは、カムスライド3の長さLの
大きさ区分がL2<L≦L3のものであって、復帰手段
5の有底孔11が二個であって、カムスライド3のカム
面2の形態が山形案内面を有さない平坦なカム面2につ
いてのものであり、基本設計データ2bは、カムスライ
ド3の長さLの大きさ区分がL2<L≦L3のものであ
って、復帰手段5の有底孔11が二個であって、カムス
ライド3のカム面2の形態が山形案内面を一個有するカ
ム面2についてのものであり、基本設計データ3aは、
カムスライド3の長さLの大きさ区分がL3<L≦L4
のものであって、復帰手段5の有底孔11が三個であっ
て、カムスライド3のカム面2の形態が山形案内面を有
さない平坦なカム面2についてのものであり、基本設計
データ3bは、カムスライド3の長さLの大きさ区分が
L3<L≦L4のものであって、復帰手段5の有底孔1
1が三個であって、カムスライド3のカム面2の形態が
山形案内面を一個有するカム面2についてのものであ
り、基本設計データ3cは、カムスライド3の長さLの
大きさ区分がL3<L≦L4のものであって、復帰手段
5の有底孔11が三個であって、カムスライド3のカム
面2の形態が山形案内面を二個有するカム面2について
のものである。
【0048】以下、基本設計データ4aから7cまでも
同様であって、例えば基本設計データ7aは、カムスラ
イド3の長さLの大きさ区分がL7<L≦L8のもので
あって、復帰手段5の有底孔11が七個であって、カム
スライド3のカム面2の形態が山形案内面を有さない平
坦なカム面2についてのものであり、基本設計データ7
bは、カムスライド3の長さLの大きさ区分がL7<L
≦L8のものであって、復帰手段5の有底孔11が七個
であって、カムスライド3のカム面2の形態が山形案内
面を一個有するカム面2についてのものであり、基本設
計データ7cは、カムスライド3の長さLの大きさ区分
がL7<L≦L8のものであって、復帰手段5の有底孔
11が七個であって、カムスライド3のカム面2の形態
が山形案内面を二個有するカム面2についてのものであ
る。
【0049】以上の基本設計データ1aから7cの夫々
には、カム装置51を製造するために必要な他の寸法、
例えば有底孔11の穿孔位置、カムスライド3の長さL
の大きさ区分に対応するカムドライバ4の長さを含む形
状寸法、上型及び下型の基台6及び7の形状寸法並びに
滑り材16の個数及びその配置位置等に関する全てのデ
ータが予め計算されて必要に応じて標準化されて全て含
まれている。
【0050】なお、基本設計データ1aから7cの夫々
において、カムスライド3の長さLの寸法データには、
長さLの各大きさ区分の範囲の最大値又は最小値が採用
されており、例えば基本設計データ3cについては、カ
ムスライド3の長さLの寸法データには、L3又はL4
が採用されている。
【0051】斯かる基本設計データ1aから7cを、好
ましくは所謂CADのように、コンピュータの記憶装置
に記憶し、必要に応じて読み出して、これから設計図面
を描けるようにしてもよい。
【0052】以上の基本設計データ1aから7cの準備
後、製造しようとする目的のカム装置のカムスライド3
に基づいて複数個の基本設計データ1aから7cの中の
一つの基本設計データを選択する。この選択は、製造し
ようとするカム装置が例えば吊りカム型であって、最大
のプレス力を得ようとするものである場合には、上記の
基本設計データ1aから7cの中の一つの基本設計デー
タを選択することになり、更に、取付工具数との関連
で、カムスライドの長さLがL0(但し、L3<L0≦
L4)である場合には、基本設計データ3aから3cの
いずれかから、例えば基本設計データ3cを選択するこ
とになる。
【0053】次に、この選択した基本設計データ3c
に、目的のカムスライド3に基づく補正を加えて最終設
計データを得る。この補正は、目的のカムスライド3の
X方向の移動量及び長さ等に基づいて行う。具体的に
は、移動量に適した復帰手段5を選択し、例えば基本設
計データ3cのカムスライド3の長さLの寸法データに
は、L3又はL4が採用されているために、目的のカム
スライド3の具体的な長さ寸法L0とL3又はL4との
差違に基づいて、カムスライド3の両端を加減するよう
にして基本設計データ3cのカムスライド3の寸法デー
タに補正を加えて、最終設計データを得るようにする。
こうして得られた最終設計データに基づいてカム装置を
製造する。
【0054】以上の製造方法によれば、カムスライド3
の断面面積Sの大きさ区分毎の基本設計データに基づい
てカムスライド3を製造することになるために、カムス
ライド3を製造するための材料を、大きさ区分に対応し
た種類だけ準備しておけばよく、種々の断面面積をもっ
た材料を予め準備する必要がない上に、しかも、目的の
カムスライドに対応して種々の断面面積をもったカムス
ライド3を製作する必要もない。
【0055】更に、目的とする各ワークと、下置きカム
型又は吊りカム型、カムスライド3の断面面積Sの大き
さ区分及びカムスライド3の長さLの大きさ区分とに基
づいて適切な基本設計データを選択してカム装置を製造
できるために、各ワークに対して最初から設計をする必
要がなく、設計時間を短縮できる。
【0056】なお、上記では、カムスライド3の断面面
積Sの大きさ区分を「大」、「中」及び「小」の三個と
したが、本発明はこれに限定されず、「大」及び「小」
の二個であってもよく、更には、カムスライド3の長さ
Lの大きさ区分についても、更に多くの大きさ区分を設
定して、これについての基本設計データを予め準備して
もよい。また、上記では、カムスライド3の断面面積S
及び長さLを基準として基本設計データを予め準備した
が、これに代えて又はこれと共に、カムドライバ4の断
面面積及び長さ等を基準として基本設計データを複数個
予め準備して、この複数個の基本設計データから目的に
適った基本設計データを選択して、選択した基本設計デ
ータに基づいてカム装置1又は51を製造するようにし
てもよい。
【0057】本発明方法によって製造されるカム装置
は、上記のようなカム装置1又は51に限定されないの
であって、所謂ロータリ式等のその他のカム装置であっ
てもよく、そのカム装置に対して複数個の基本設計デー
タを予め準備して、これからカム装置を製造するように
してもよい。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、各ワークに対して最初
から設計をする必要がなく、設計時間を短縮でき、しか
も、種々の形態のカムスライドのための材料を予め準備
する必要がなく、加えて、設計後のカムスライドの製作
日数を短縮できるカム装置の製造方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法によって製造されるカム装置の一
例の説明斜視図である。
【図2】図1に示す例の側面断面図である。
【図3】図1に示す例の正面断面図である。
【図4】図1に示す例の動作説明図である。
【図5】本発明の方法によって製造されるカム装置の他
の例の説明斜視図である。
【図6】図5に示す例の側面断面図である。
【図7】図5に示す例の正面断面図である。。
【図8】本発明の方法によって製造されるカム装置の更
に他の例の説明斜視図である。
【図9】本発明の方法によって製造されるカム装置の更
に他の例の説明斜視図である。
【図10】本発明の方法によって製造されるカム装置の
更に他の例の説明斜視図である。
【図11】本発明の方法によって製造されるカム装置の
更に他の例の説明斜視図である。
【図12】本発明の方法に用いられる基本設計データの
説明図である。
【図13】本発明の方法に用いられる基本設計データの
説明図である。
【図14】本発明の方法に用いられる基本設計データの
説明図である。
【符号の説明】
1 カム装置 2 カム面 3 カムスライド 4 カムドライバ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムスライドの基本要素に対して設計さ
    れたカム装置の基本設計データを予め複数個準備し、目
    的のカムスライドに基づいて複数個の基本設計データか
    ら一つの基本設計データを選択すると共に、この選択し
    た基本設計データに、目的のカムスライドに基づく補正
    を加えて最終設計データを得、この最終設計データに基
    づいてカム装置を製造する方法。
  2. 【請求項2】 カムスライドの基本要素として、下置き
    カム型、吊りカム型、カムスライドの断面面積及びカム
    スライドの長さを選択決定してなる請求項1に記載のカ
    ム装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 基本設計データを、下置きカム型及び吊
    りカム型の夫々に対して、カムスライドの断面面積の大
    きさ区分毎に複数個準備する請求項2に記載のカム装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 基本設計データを、カムスライドの断面
    面積の各大きさ区分内において、カムスライドの長さの
    大きさ区分毎に準備する請求項3に記載のカム装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 一定長の以上のカムスライドの長さの大
    きさ区分の夫々においては、カムスライドのカム面の形
    態に対応して互いに異なる3種以上の基本設計データを
    準備し、一定長の以下のカムスライドの長さの大きさ区
    分の夫々においては、カムスライドのカム面の形態に対
    応して互いに異なる2種の基本設計データを準備する請
    求項4に記載のカム装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 カムスライドのカム面の形態は、少なく
    とも一個の山形案内面を有した面又は平坦面からなる請
    求項5に記載のカム装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 カムスライドの断面面積の大きさ区分数
    を少なくとも3以上とする請求項3から6のいずれか一
    項に記載のカム装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 選択した基本設計データに、目的のカム
    スライドの移動量に基づいて補正を加えて最終設計デー
    タを得るようにする請求項1から7のいずれか一項に記
    載のカム装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 選択した基本設計データに、目的のカム
    スライドの長さに基づいて補正を加えて最終設計データ
    を得るようにする請求項1から8のいずれか一項に記載
    のカム装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 カム装置は、基本的に、カムスライド
    と、このカムスライドのカム面に当接してカムスライド
    を移動させるカムドライバと、カムスライドを元の位置
    に復帰させる復帰手段と、上型及び下型の基台とを具備
    している請求項1から9のいずれか一項に記載のカム装
    置の製造方法。
  11. 【請求項11】 基本設計データは、カムスライドの長
    さ区分毎に、予め決定された復帰手段の個数及び位置に
    ついてのデータを含んでいる請求項10に記載のカム装
    置の製造方法。
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