JP2001111326A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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JP2001111326A
JP2001111326A JP28632899A JP28632899A JP2001111326A JP 2001111326 A JP2001111326 A JP 2001111326A JP 28632899 A JP28632899 A JP 28632899A JP 28632899 A JP28632899 A JP 28632899A JP 2001111326 A JP2001111326 A JP 2001111326A
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Hideo Suyama
英夫 陶山
Yoichi Ito
洋一 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大きい比周波数帯域幅で、占有容積と重量が小
さく、特性の安定した携帯電話機および短距離無線通信
対応のアンテナ装置を提供する。 【構成】中央に給電部を有する対構成の導体線で非平行
なダイポール構成のアンテナを形成し、対構成の導体線
の先端部近傍に内側に延長した電磁波干渉材を密着して
配置する。内外配置の2組のダイポール構成のアンテナ
でデュアルバンド対応のアンテナ装置を構成できる。金
属筐体で使用する場合には、金属筐体の一部にアンテナ
外寸法相当の開孔部を設けることで対応する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は携帯電話機や短距離無線
機器に使用されるアンテナに関し、主に筐体に内蔵する
アンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機は通信技術の革新により小型
化されてきているが、携帯電話機に備えられる電波を送
受信するアンテナにおいて以下に述べる問題点があっ
た。また、短距離通信でデジタル機器を結ぶ用途に対応
できる適当なアンテナが求められるが従来のアンテナは
以下の問題を有している。
【0003】携帯電話機において、図31の従来のアン
テナの斜視図で示される構成が一般的に用いられてい
る。通話あるいはデータ送受信中はホイップアンテナ1
を引き出す。待機時はホイップアンテナ1を筐体2の中
に収納し、先端部に設けられたヘリカルアンテナ3のみ
を筐体2の外に出した状態にする。あるいは、筐体2に
固定して突出させたヘリカルアンテナを使用する。結
果、アンテナが常に筐体2から出ることになり、携帯性
や操作性において煩わしさが伴う。
【0004】携帯電話機の小型化に伴い、ホイップアン
テナ1およびヘリカルアンテナ3はグランド平面を十分
確保しにくく、もはやグランドとしての作用を失って、
筐体上の表面電流源からも電磁波の放射が生じる。結
果、特に電気長で4分の1波長のアンテナ長の場合、人
体接近の有無により放射指向特性、利得、比周波数帯域
幅が大きく変わる。2分の1波長のアンテナ長の場合に
は、インピーダンスが大きくなり、整合回路による損失
が大きくなる。
【0005】また、ホイップアンテナ1を2つ以上の離
れた周波数帯域を使用するマルチバンド対応のアンテナ
として用いる場合は、太くあるいは並列に外部に出る構
造になり、携帯性や操作性でさらに煩わしく、重量が大
きく、コスト高や信頼性低下などの問題を伴うことにな
る。
【0006】携帯電話機の他の従来のアンテナとして、
図32の一部切り欠き斜視図で示すように、筐体4の内
部に収納する逆F型アンテナ5がある。内蔵されるアン
テナ装置であり、携帯性や操作性の煩わしさから開放さ
れる利点はあるものの、通常は比周波数帯域幅が数パー
セントとあまり大きくなく、さらに広くするには容積を
大きくする必要があり、携帯電話機の小型化に矛盾する
ことになる。
【0007】さらに、2つの周波数帯域を対象とするデ
ュアルバンド対応の構成にする場合には、逆F型アンテ
ナを2個並列に配置したり、積層構造にする必要があ
る。いずれの場合も容積が増大し、2つのアンテナの干
渉の問題が生じる。
【0008】また、携帯電話機の固定アンテナでヘリカ
ルアンテナをデュアルバンド対応に使用している。通
常、比周波数帯域幅が数パーセントと小さく、効率もあ
まり良くない。筐体から突出している欠点および人体の
近接有無によるアンテナ特性の変化が大きい欠点が伴
う。
【0009】2.4ギガヘルツ帯を用いて10メートル
以内の送受信で種々のデジタル機器を無線で結ぶ短距離
通信のBluetooth規格に対応する高効率、小型
で特性が安定し、内蔵できるアンテナ装置が求められ
る。従来のアンテナはヘリカルアンテナを含め全てを満
たすことはできない。
【0010】さらに、携帯型のノートパソコンやデジタ
ルスチルカメラのように送受信モジュールを内蔵する場
合、突出させずに金属の筐体でも使用できるアンテナが
求められるが従来のアンテナでは対応できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の携帯電話機のア
ンテナで、特に内蔵するアンテナ装置では、大きい比周
波数帯域幅、使用状態によらない安定したアンテナ特性
およびデュアルバンド対応の性能を得るのは困難であっ
た。これらを携帯電話機の内での占有容積が小さい条件
で解決することである。また、短距離通信に対応する小
型、高効率および金属筐体でも対応できるアンテナ装置
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のアンテナ装置
は、中央に給電端を有し非平行に配置される対構成の導
体線でダイポール構成のアンテナを形成し、対構成の導
体線の先端部近傍の周囲に直流的に高い電気抵抗を有す
る電磁波干渉材を密着して設ける。電磁波干渉材を内側
方向に延長して配置される。また限定されないが、電磁
波干渉材を連続した構成にする。
【0013】さらに、対構成の導体線の先端部を対向し
て内側方向に屈曲させてもよい。その場合、対向して屈
曲された先端部を同一の直線上に配置し、先端部の周り
に密着して設ける電磁波干渉材を直線状に構成する。
【0014】対構成の導体線を電磁波干渉材と三角近似
の形状、外に凸な円弧近似の形状、一部が外に凸な円弧
近似の形状、あるいは屈曲される部分を外に凸な円弧近
似の形状にして、直流的に高い電気抵抗を有する電磁波
干渉材を対構成の導体線の先端部の周りに直接接触させ
る構成にするとよい。電磁波干渉材を導体線の先端部の
周り全体を包む構成で密着して設ける。
【0015】携帯電話機の上部の内壁面に沿って内蔵さ
せるため、対構成の導体部の中央の給電端近傍で導体線
を前後方向に小さい曲率で屈曲させ、正面からの形状は
三角近似、外に凸な円弧近似、一部が外に凸な円弧近
似、あるいは屈曲される部分を外に凸な円弧近似の形状
にする。
【0016】高い電気抵抗を有する電磁波干渉材とし
て、絶縁材料である高分子材料を母材にし、導電性を有
する微細な材料を分散混入したものを用いるとよい。あ
るいは導電性を有する微細な金属磁性材を分散混入した
ものを用いるとよい。高分子材料は柔軟であっても、剛
性を有するものであってもよい。いずれの場合も直流的
に高い電気抵抗を示す。
【0017】デュアルバンド対応として、外側と内側に
2組の対構成の導体線を配置し、重ねず、電磁波干渉材
の近傍を除き互いに近接して平行にならない構成にす
る。外側と内側の対構成の導体線は同一平面上に限られ
ず、給電端から次第に離れる2つの平面上に配置しても
よい。平面は曲面状であってもかまわない。
【0018】外側と内側の対構成の導体線の先端部の近
傍に設けた電磁波干渉材を上下に離して構成するとよ
い。2種類のダイポール構成の外側と内側の対構成の導
体線の給電端を長方形状の4ケ所に配置する。
【0019】2種類の平衡ー不平衡変換回路を搭載する
電気回路チップを長方形状に配置された4ケ所の給電端
の中央部に配置し、電気回路チップの4つの出力端を外
側と内側の対構成の導体線の4ケ所の給電端に電気的に
接続する。
【0020】携帯電話機に内蔵して本発明のアンテナ装
置を用いる場合には、筐体の上部の内壁面に沿って単一
の、あるいはデュアルバンド対応の少なくとも外側の対
構成の導体線を配置する。筐体の最上部から側部、ある
いは上部の背面の内壁面に沿って配置する。
【0021】また、携帯電話機の筐体の上部の背面に上
部が厚い段差部を設け、対構成の導体線の先端部近傍に
設けた電磁波干渉材を段差部の凹部に入れる。
【0022】金属の筐体に内蔵して本発明のアンテナ装
置を用いる場合には、筐体の一部に開孔部を形成し、対
構成の導体線を開孔部内で、筐体の面とほぼ平行に配置
するとよい。その場合、給電端から開孔部の縁までの距
離を、電磁波干渉材から縁までの距離より大きくとる。
【0023】金属の筐体の開孔部の内側に合致し、対構
成の導体線と平行に対向する樹脂材を設けて筐体を密閉
させる。場合により、対構成の導体線のアンテナ装置を
固定する。
【0024】対構成の導体線のアンテナ装置と一体化し
た送受信モジュールを金属の筐体の内壁面に直接固定す
ることでアンテナ装置と送受信モジュールの接続を安定
にする。
【0025】対構成の導体線のアンテナ装置を、デジタ
ルスチルカメラの金属の筐体の前面の上部に設けた開孔
部内で筐体面に平行に配置して送受信を安定させる。
【0026】対構成の導体線のアンテナ装置を、金属の
筐体の液晶表示装置一体型のコンピュータの液晶表示装
置を有しない筐体の側面に設けた開孔部に配置して送受
信を安定させる。
【0027】携帯電話機の送受信用の従来のアンテナ装
置を筐体上部の背部に内蔵させた場合、2.4ギガヘル
ツ帯の短距離通信用として、単独あるいは中心線を直交
させた2組の対構成の導体線で形成した本発明のアンテ
ナ装置を、携帯電話機の上部に配置して送受信を安定さ
せる。
【0028】携帯電話機の送受信用の本発明のアンテナ
装置を筐体上部の背部に内蔵させた場合、そのアンテナ
装置の内側に短距離通信用の対構成の導体線の本発明の
アンテナ装置を配置する。
【0029】ゲーム機のコントローラの中央部に本発明
のアンテナ装置を内蔵し、ゲーム機の本体との間をコー
ドレスにして送受信を安定させる。
【0030】対構成の導体線の中心線を水平方向に配置
して、電界の垂直偏波成分を最大にする。他方のアンテ
ナが電界の垂直偏波成分を送受信する構成にしてある場
合である。携帯用機器においては使用時を中心に考えて
位置関係を規定する。
【0031】必要ならば、2組の対構成の導体線の中心
線が直交する配置に本発明のアンテナ装置を構成して広
い指向性をもたせる。当然ながら、単一の場合と同じく
携帯デジタル機器に搭載する。
【0032】電磁波干渉材に対構成の導体線を収納する
中空チューブ状に構成したものを用いて対構成の導体線
の先端部の周り全体に密着させる。また、剛性を有する
中空チューブ状で全体の構成を安定させてもよい。
【0033】電磁波干渉材を対構成の導体線とモールド
成形してもよい。この場合、あらかじめ高分子材料に導
電性を有する微細な導電材や金属磁性材料を分散混入し
ておく。
【0034】対構成の導体線を、またがって非導電性支
持部で支持固定するとよい。非導電性支持部にあらかじ
め金属端子をモールド成形したものを用いてもよい。
【0035】対構成の導体線に直径0.7から0.9ミ
リメートル前後の丸い断面形状と剛性を有する線材を用
いて安定した形状を保ち、給電端を腐食や酸化されにく
い異なる種類の金属で表面を処理し、あるいは金属物で
固着するとよい。
【0036】
【実施例】発明の実施の形態を、実施例をもとに図面を
参照して説明する。図1は本発明のアンテナ装置の実施
例を示すものである。非平行な対構成の導体線6、7で
ダイポール構成のアンテナを形成する。中央に2ケ所の
給電端8、9を有する。対構成の導体線6、7の先端部
10、11近傍の周りに直流的に高い電気抵抗を有する
電磁波干渉材12、13が密着して設けられ、電磁波干
渉材12、13は内側方向に延長される。対構成の導体
線6、7と電磁波干渉材12、13で三角近似の形状に
構成される。全体として2分の1波長の電気長で共振さ
せる。
【0037】電磁波干渉材12、13は対構成の導体線
6、7の先端部10、11近傍の周り全体を包む構成で
密着して設ける。電磁波干渉材12、13は電磁波と反
射や吸収で相互作用するものであり、絶縁材料である例
えば高分子材料を母材に、微細な導電性材を混入したも
の、あるいは導電性を有する微細な金属磁性材を混入し
たものを用いている。いずれも高い周波数の電磁波と干
渉し、電磁波を主に吸収し、あるいは反射する。電磁波
干渉材が薄い場合や体積が小さい場合には、実際には電
磁波の多くを透過させる。数百メガヘルツ以上の高い周
波数になると、いずれも程度の差こそあれ電磁波を吸収
する効果を有する。したがって、電磁波吸収材とされる
ものもある。微細な導電性材を単に分散混入したものよ
り、導電性を有する微細な金属磁性材を混入した電磁波
干渉材の方が吸収の効果が大きい傾向が見られる。
【0038】本発明の目的は、アンテナ特性、特に大き
い比周波数帯域幅と安定した特性を確保すると同時に、
アンテナの小型化を達成することである。本発明の図1
の実施例では、900メガヘルツ帯、1.8ギガヘルツ
帯および2.0ギガヘルツ帯で11パーセント以上の比
周波数帯域幅を得る。比周波数帯域幅は、電圧定在波比
であるVSWRが2.0以下の周波数の幅をその中心周
波数の値で割った比率で表すものとする。対構成の導体
線6、7の給電端8、9から先端までの長さを、自由空
間での4分の1波長に対して39パーセントほどに短縮
する。また対構成の導体線6、7は三角近似の形状の9
0度ほどの頂角を挟む2つの側辺にして外的な寸法を小
さくしている。
【0039】導体線の先端を密着して包む電磁波干渉材
12、13により、自由空間の波長より短くする効果
と、高周波においては導体線を延長したのと等価的な効
果により対構成の導体線の長さを短くすることができ
る。また非平行な対構成の導体線6、7と電磁波干渉材
12、13とで、閉じた、あるいは近似的に閉じた構成
にすることで、電圧定在波比であるVSWRを低く、比
周波数帯域幅を大きくすることができる。
【0040】図2は本発明のアンテナ装置の他の実施例
を示す。図2(a)の本発明の他の実施例は、対構成の
導体線14、15の形状として外に凸な円弧近似の形状
を用いている。対構成の導体線14、15の先端部1
6、17近傍の周り全体を包んで密着する直流的に高い
電気抵抗を有する電磁波干渉材18、19を内側に延長
して配置する。導電性の微細な金属磁性材を混入した電
磁波干渉材を用いる。これらの実施例の場合も、やはり
比周波数帯域幅は11パーセント以上であり、40パー
セントほどの導体長の短縮になる。
【0041】図2(b)と図2(c)の本発明の実施例
では、近似的に水平と垂直な導体線の一部に外に凸な円
弧近似の形状を有する対構成の導体線20、21、ある
いは導体線の一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の
導体線22、23を用いている。いずれの対構成の導体
線も非平行である。それぞれの対構成の導体線20、2
1および22、23の先端部24、25および26、2
7近傍の周り全体を包んで密着する電磁波干渉材28、
29および30、31を内側に延長して設ける。いずれ
も比周波数帯域幅は11パーセントほどである。
【0042】図3は本発明のアンテナ装置の他の実施例
を示す。非平行で外に凸な円弧近似の形状の対構成の導
体線32、33でダイポール構成のアンテナを形成し、
対構成の導体線32、33の先端部34、35は内側方
向に対向して屈曲される。中央に2ケ所の給電端36、
37を設ける。内側方向に屈曲された先端部34、35
の周り全体を包む構成で、微細な金属磁性材を分散混入
した直流的に高い電気抵抗を有する電磁波干渉材38、
39を密着して内側に延長して配置する。内側方向に対
向して屈曲された先端部34、35は互いに間隔を有
し、電磁波干渉材38、39は連続した1本のものを使
用するとよい。対構成の導体線32、33の内側方向に
屈曲された先端部34、35が近接して平行になるとV
SWRが3以上と大きくなり、VSWRが2.0以下で
規定する比周波数帯域幅を確保できなくなる。
【0043】図3の実施例で800メガヘルツ帯、90
0メガヘルツ帯のアンテナ装置を構成する場合、対構成
の導体線32、33に直径0.9ミリメートルの銅線を
用いている。全体の幅は36ミリメートルで、内側方向
に屈曲された先端部34、35の長さは6ミリメートル
以下にする。電磁波干渉材38、39は幅2ミリメート
ルほどで、1本に連続した長さは31ミリメートルほど
である。電磁波干渉材38、39は連続したものにし、
内側方向に屈曲された先端部34、35の周り全体を包
む構成で1枚の柔軟なシート状のものを曲げて接着して
いる。対構成の導体線32、33の内側方向に屈曲され
た先端部34、35を同一の直線上に配置すると連続し
た電磁波干渉材として設けやすい。
【0044】対構成の導体線32、33の先端部を内側
方向に対向して屈曲する目的は、電磁波干渉材を先端部
に密着させアンテナ特性を確保しながらより小型化する
ことである。内側方向に屈曲された先端部34、35の
周り全体に直接密着させて連続した電磁波干渉材38、
39を設けることで対構成の導体線32、33の短縮化
が可能になる。屈曲させると安定して密着させやすい。
またアンテナ特性と小型化を確保するためには、対構成
の導体線32、33の内側方向に屈曲された先端部3
4、35に設けた電磁波干渉材38、39に切れ目のな
い連続したものを用いる必要がある。比較的大きい比周
波数帯域幅と低いVSWRの値を得るためにも必要であ
る。
【0045】図4は、図3の本発明のアンテナ装置の実
施例の電圧定在波比であるVSWRを示すものである。
図3の本発明の実施例の電磁波干渉材38、39の形状
と状態を変えた場合、比周波数帯域幅を決めるVSWR
が2.0以下の周波数帯域の中心周波数が変わる。連続
した電磁波干渉材38、39の幅を2ミリメートルから
3ミリメートルにすると90メガヘルツほど低い周波数
に移る。中央を切断して接触させた状態では95メガヘ
ルツほど高い周波数に移る。また中央に0.8ミリメー
トルの間隔を設けるとさらに100メガヘルツほど高い
周波数に移る。間隔を大きくするとより高い周波数に移
る。間隔を大きくするほどVSWRの最小値が大きくな
り、2.0以上の値になる。対構成の導体線32、33
が同じ形状でも低い周波数帯域に対応できるほどアンテ
ナ長の短縮化とアンテナの小型化が可能になる。
【0046】電磁波干渉材38、39を対構成の導体線
32、33の内側方向に屈曲された先端部34、35の
周りを包まず平面状で直接密着して設けた場合、内側方
向に屈曲された先端部34、35の周り全体を包んで直
接設けた場合に較べて短縮化の程度が小さくなる。ま
た、電圧定在波比としてのVSWRの最小値が2.0よ
り大きくなる結果を生じる。VSWRの値が大きいこと
は、50オームの入力インピーダンスから大きくずれて
いることを示し、アンテナ装置への入力電力の反射が大
きく生じることを意味する。ちなみに電磁波干渉材3
8、39が屈曲された先端部34、35に設けられてい
ない場合には、VSWRは3.0より大きい値になり、
アンテナの共振周波数は1.6ギガヘルツ以上の高い周
波数になリ、アンテナ長の短縮化がほとんどされない。
【0047】図3の実施例で示した本発明のアンテナ装
置の測定は以下のように行った。入力信号に対して位相
差のある位相差信号を発生させるバランとして平衡ー不
平衡変換回路を搭載する電気回路チップを用い、その2
つの出力端を対構成の導体線32、33の給電端36、
37に接続し、ネットワークアナライザーの測定同軸ケ
ーブルの端部を電気回路チップの入力端に接続した。本
発明のアンテナ装置はダイポール構成のアンテナである
ため平衡系である。しかし、一般の送受信回路の出力端
は不平衡系であり、測定機の同軸ケーブルも不平衡系で
ある。したがって、本発明のアンテナ装置を実際に使用
する場合、および測定する場合にはバランを介在させ、
しかも1対1のインピーダンス変換比のバランを用いる
必要がある。図1を含め、本発明のアンテナ装置には全
てバランを介在させるとよい。
【0048】本発明のアンテナ装置はダイポール構成の
アンテナに入力信号に対して位相差のある位相差信号を
発生させるバランを介在して完結した2分の1波長で共
振するアンテナを構成している。従来のホイップアンテ
ナ、ヘリカルアンテナおよび逆F型アンテナのように導
電性のアース地板や筐体を中途半端なアースとして用い
る必要がない。したがって、人体が近接した場合と、そ
うでない場合のアンテナ特性、特に比周波数帯域幅の縮
小化、およびその中心周波数の変動がほとんど生じな
い。このことは、実質的に比周波数帯域幅が大きいこと
を意味する。
【0049】図5は、900メガヘルツ帯を対象とし寸
法と構成にした図3の本発明のアンテナ装置の水平面方
向の放射指向特性を示すものである。基準は標準ダイポ
ールである。図3で示された非平行な対構成の導体線3
2、33の中心線を鉛直方向に対し30度と60度傾け
た場合の水平面内での電界の垂直偏波成分の強度は40
と41となる。傾けた方が利得が大きいことが分かる。
従来のホイップアンテナは、一般に鉛直方向に立てた場
合が電界の垂直偏波成分の強度が最も大きく、傾けるほ
ど小さくなる逆な傾向が見られる。図5の破線は、8分
の3波長のアンテナ長のホイップアンテナをアースを有
する標準的な携帯電話機のモデルに搭載して、鉛直方向
に対し60度傾けた場合の水平面内での電界の垂直偏波
成分の放射指向特性を示す。本発明のアンテナ装置を6
0度傾けた場合の利得の方が大きい。
【0050】携帯電話機は鉛直方向に対して60度ほど
傾けられて用いられる確率が最も高いことが報告されて
いる。また基地局のアンテナは電界の垂直偏波成分を送
受信する設計にしてあるのが一般的である。見通しがよ
く、電波の伝搬途中での複雑な反射や回折が少なく、電
界の偏波方向が変わらない場合には本発明のアンテナ装
置の方が有利になる。しかし実際にはマルチパスの結
果、電界の偏波方向は一定しないが、確率的には本発明
のアンテナ装置が有利である。基本的にはアンテナ効
率、比周波数帯域幅およびアンテナ特性の安定性が重要
であることに変わりない。
【0051】本発明のアンテナ装置はアンテナの幅が実
効的なアンテナ長である。しかし、放射抵抗は導体線が
長いと、たとえ屈曲されていてもある程度有利であり、
効率的に有利になる。先端部に連続した電磁波干渉材を
設けることで電磁波干渉材がない導体線の部分の電流の
分布密度が大きく、導体線の長さの割に全体の電磁波の
放射が大きい。ただし、内部方向に対向して屈曲された
先端部をあまり長くしないことが必要である。
【0052】図1から図3の実施例の直流的に高い電気
抵抗を有する電磁波干渉材に、絶縁材料例えば高分子材
料の母材に微細な金属を分散混入したものを用いて、対
構成の導体線で構成されるダイポール構成のアンテナの
アンテナ長の短縮化と、低いVSWRを得ることも可能
である。しかし、材料の選択の限界から導電性を有する
微細な金属磁性材を分散混入した電磁波干渉材を用いた
ものに比較して一定の限界を有している。しかし、アン
テナ長の短縮化と低いVSWRを導き出すのは同様の現
象によると考えてよい。また、電磁波干渉材として、高
い電気抵抗を有する連続した材料の一部に導電性を有す
るものを設けてもよい。導電性の部分は対構成の導体線
の先端部の間で先端からそれぞれ離れた部分に配置す
る。しかし、金属磁性材を混入したものに比較して制御
が難しい。導電性の部分が絶縁の間隔を有していても、
導体線が先端部に架かると特性の劣化が甚だしくなる。
【0053】携帯電話機の小型、軽量化に伴い、筐体の
内部の容積や幅が小さいものになる。そのような場合で
も、過度にアンテナ長を短縮してアンテナを小型化する
と、送受信部の端子とインピーダンス整合はできても、
自由空間へのアンテナの放射効率の低下と比周波数帯域
幅の減少をもたらすことを考慮しなければならない。本
発明のアンテナ装置は、ある程度のアンテナ長の短縮化
と同時に、比周波数帯域幅を大きくする利点がある。
【0054】形状の小寸法化には、対構成の導体線を非
平行にし、導体線を円弧近似や三角近似の形状を組み合
わせた形状にすることで特に幅を小さくすることでより
進める。対構成の導体線を非平行にし、あるいは、さら
に先端部を内部方向に対向して屈曲したダイポール構成
のアンテナは、単に導体線が平行なダイポール構成のア
ンテナよりVSWRの最小値を小さく、比周波数帯域幅
を安定して大きくしやすい。その場合、先端部の周り全
体に密着させた連続した電磁波干渉材を設けることが前
提になる。
【0055】図6は本発明のアンテナ装置を搭載した例
を一部切り欠き斜視図で示す。図3で示される本発明の
実施例のアンテナ装置を携帯電話機の筐体42の最上部
43から側部44の内壁面に沿って内蔵する。送受信の
周波数帯域に対応した対構成の導体線45、46の長さ
が筐体の内壁面に沿って収納できる長さならば、過度に
短縮化する必要はない。既に記述したように、電気長で
半波長のダイポール構成のアンテナにおいてはアンテナ
の実寸長が長いほど放射抵抗が大きく、放射効率におい
て有利だからである。
【0056】各種方式の携帯電話機に求められる比周波
数帯域幅としては9パーセント以下が一般的である。今
後10パーセントを大きく越える比周波数帯域幅を要求
されることは少ない。したがって、本発明の内蔵アンテ
ナ装置では、10パーセント以上の比周波数帯域幅を確
実にカバーすることが必要であり、実際すでに図1から
図3の実施例で示した本発明のアンテナ装置は、人体な
どの影響を考慮しても実質的に10パーセント以上の比
周波数帯域幅を得ることができる。後述する本発明の他
の実施例においても同様である。周波数帯域として80
0、900メガヘルツ帯および1.8、1.9ギガヘル
ツ帯での結果である。携帯電話機以外の用途として、短
距離通信のBluetooth規格である2.4ギガヘ
ルツ帯に本発明のアンテナ装置を適用しても比周波数帯
域幅として11.5パーセントほどを得ることができ、
3パーセント程度の要求に十分対応できる。
【0057】図7は本発明のアンテナ装置の他の実施例
である。図7(a)では、図3の実施例と同じく対構成
の導体線47、48の先端部49、50は対向して内側
方向に屈曲される。屈曲された先端部49、50の周り
全体に密着して微細な金属磁性材を分散混入した直流的
に高い電気抵抗を有する電磁波干渉材51を連続して内
側に延長して設ける。対構成の導体線47、48は、連
続した電磁波干渉材51とともに三角近似の形状を形成
し、給電端52、53近傍でほぼ90度の頂角を有す
る。図7(b)では、図3、図7(a)の実施例と同じ
く対構成の導体線54、55の先端部56、57は内側
方向に対向して屈曲される。屈曲された先端部56、5
7の周り全体に密着して直流的に高い電気抵抗を有する
電磁波干渉材58を連続して内側に延長して設ける。対
構成の導体線54、55は一部が外に凸な円弧近似の形
状にする。
【0058】図8は本発明のアンテナ装置の他の実施例
を示す。図7と同じく先端部を内側方向に屈曲させた実
施例を示す。図8(a)では、対構成の導体線59、6
0の中間を外に凸な円弧近似の形状にして、先端部6
1、62を内側方向に対向して屈曲させる。屈曲された
先端部61、62の周りに密着させて電磁波干渉材63
を連続して設ける。図8(b)では、対構成の導体線6
4、65の屈曲させる部分66、67を外に凸な円弧近
似の形状にし、先端部68、69は内側方向に対向して
屈曲される。屈曲された先端部68、69の周りには密
着した電磁波干渉材70が連続して内側に延長して設け
られる。対構成の導体線64、65は三角近似の形状に
類するが、三角近似に限定するものでない。
【0059】図9と図10は本発明の電圧定在波比であ
るVSWRとインピーダンス特性を示す。図7(a)の
実施例の三角近似の形状の対構成の導体線からなる本発
明のアンテナ装置を1.8ギガヘルツ帯に適用した例で
ある。図9のVSWRは周波数1.782ギガヘルツで
1.029の最小値を示す。図10のスミスチャートで
示したインピーダンス特性では、周波数1.782ギガ
ヘルツにおいてリアクタンスが零で50オームである黒
い点で示した中心に最も近接した曲線を描く。いずれも
中心周波数を1.8ギガヘルツに設定し、周波数の幅は
400メガヘルツで測定した。図9で示したVSWRが
2.0での周波数1.667と1.914ギガヘルツの
幅を、その中心周波数で割った比である比周波数帯域は
13.8パーセントになる。
【0060】携帯電話機では2つの周波数帯域を使用す
るデュアルバンド対応のアンテナ装置が要求される。例
えば、GSM/DCS1800では925メガヘルツの
中心周波数で7.6パーセントの比周波数帯域幅、およ
び、1.795ギガヘルツの中心周波数で9.5パーセ
ントの比周波数帯域幅である。またAMPS/PCS1
900(CDMA)では、859メガヘルツの中心周波
数で8.1パーセントの比周波数帯域幅、および、1.
92ギガヘルツの中心周波数で7.3パーセントの比周
波数帯域幅が求められる。これらの個々の中心周波数や
比周波数帯域幅に対応できる単独構成の本発明のアンテ
ナ装置は既に述べたが、デュアルバンド対応の本発明の
アンテナ装置を提供する。
【0061】図11はデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置の実施例を示す。図11(a)では、外側に
図2(a)あるいは図3の実施例で示された外に凸な円
弧近似の形状の対構成の導体線71、72を、内側に図
1あるいは図7(a)の実施例で示された三角近似の形
状の対構成の導体線73、74を配置する。それぞれで
低い周波数帯域と高い周波数帯域での送受信を行うデュ
アルバンド対応のアンテナ装置である。内側の対構成の
導体線73、74を、頂角が90度ほどの三角近似の形
状にすることで、外側の外に凸な円弧近似の対構成の導
体線71、72との間隔をそれぞれの給電端75、76
と77、78との間隔より大きくなる配置にすることが
できる。
【0062】また、内側に配置された対構成の導体線7
3、74の先端部79、80近傍の周りに密着して連続
した電磁波干渉材81を設け、外側に配置された外に凸
な円弧近似の形状の対構成の導体線71、72の先端部
82、83近傍の周りに密着して設けた連続した電磁波
干渉材84から比較的大きく離すことができる。図3と
図7(a)の実施例で示される先端部が内側方向に対向
して屈曲された形状の組み合わせの場合も同様である。
【0063】図2(a)と図1の実施例の形状の組み合
わせでは、それぞれの先端部82、83と79、80に
設けた連続した電磁波干渉材84と81を互いに接触す
ることなく、5から6ミリメートルほど離すことができ
る。また給電端75、76と77、78においては2.
6ミリメートルほど互いに離し、導体間の間隔も2.6
ミリメートルより大きい。結果、外側と内側の対構成の
導体線71、72と71、72と73、74で構成され
るダイポール構成のアンテナの干渉を少なくすることが
できる。単独の場合に較べて、外側のダイポール構成の
アンテナの周波数中心は3メガヘルツほど少し高い方へ
移る。また内側のダイポール構成のアンテナの周波数中
心は十数メガヘルツほど少し高い方へ移る。初めからデ
ュアルバンド対応のアンテナ装置にする前提で個々の中
心周波数のシフトを考慮しておけばよい。
【0064】図11(b)では、図2(a)あるいは図
3の実施例で示された形状の構成で、外側と内側に大き
い曲率と小さい曲率の外に凸な円弧近似の対構成の導体
線852、86と87、88を配置する。それぞれで低
い周波数帯域と高い周波数帯域の送受信を行う。図2
(a)の実施例の形状の対構成の導体線の組み合わせの
場合、それぞれの先端部89、90と91、92の周り
全体を包み密着させ連続した電磁波干渉材93、94を
内側に延長して設ける。図11(a)のデュアルバンド
対応の実施例と同様に外側と内側のダイポール構成のア
ンテナの干渉を少なくすることができる。
【0065】図12はデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置の他の実施例を示す。図12(a)の本発明
の実施例では、外側に図2(a)あるいは図3の実施例
で示された外に凸な円弧近似の形状の対構成の導体線9
5、96を、内側に図2(c)あるいは図7(b)の実
施例で示された一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成
の導体線97、98を配置する。それぞれで低い周波数
帯域と高い周波数帯域での送受信を行う。対構成の導体
線95、96および97、98の内側方向に対向して屈
曲された先端部99、100および101、102の周
りに密着して連続した電磁波干渉材103、104が内
側に延長して設けられ、外側と内側のダイポール構成の
アンテナの干渉を少なくすることができる。
【0066】図12(b)はデュアルバンド対応の本発
明のアンテナ装置の他の実施例を示す。外側に図2
(a)あるいは図3の実施例で示された外に凸な円弧近
似の形状の対構成の導体線105、106を配置して低
い周波数帯域を、内側に図8(b)の実施例で示された
屈曲される部分が外に凸な円弧近似の形状の対構成の導
体線107、108を配置して高い周波数帯域での送受
信を行う。内側方向に対向して屈曲された先端部10
9、110と111、112の周りに密着して連続した
電磁波干渉材113と114が内側に延長して設けら
れ、同様に外側と内側のアンテナの干渉を少なくするこ
とが出来る
【0067】図13はデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置の他の実施例を示す。外側に配置される対構
成の導体線の形状を共通にしている。図13(a)では
外側に図2(b)あるいは図8(a)で示された一部が
外に凸な円弧近似の形状の対構成の導体線115、11
6を配置し、内側に図2(a)あるいは図3で示された
外に凸な円弧近似の形状の対構成の導体線117、11
8を配置する。それぞれの先端部119、120および
121、122近傍に密着して連続した電磁波干渉材1
23、124が離して設けられる。図13(b)では外
側に対構成の導体線125、126を配置し、内側に図
1あるいは図7(a)で示された三角近似の形状の対構
成の導体線127、128を配置する。それぞれの先端
部129、130および131、132近傍の周りに密
着して設ける連続した電磁波干渉材133、134は離
され、外側と内側のアンテナの干渉は少ない。
【0068】図14はデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置の他の実施例を示す。図13の場合と同じく
外側に一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の導体線
を配置する。図14(a)は内側に図2(c)あるいは
図7(b)で示された一部が外に凸な円弧近似の形状の
対構成の導体線135、136を配置する。外側と内側
の対構成の導体線137、138と135、136の先
端部139、140と141、142は内側方向に対向
して屈曲され、それらの周りに密着して連続した電磁波
干渉材143と144が離れて平行に配置される。外側
と内側のアンテナの干渉は少ない。図14(b)では、
内側に図8(b)で示された屈曲される部分が外に凸な
円弧近似の形状の対構成の導体線145、146を配置
する。内側方向に対向して屈曲された先端部147、1
48と149、150の周り全体に密着して連続した電
磁波干渉材151と152が離れて平行に配置される。
外側と内側のアンテナの干渉は同様に少ない。
【0069】図15はデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置の他の実施例を示す。外側に三角近似の形状
の対構成の導体線を共通に配置している。内側に配置す
る対構成の導体線との間隔を近接して平行にしない工夫
が要求される。図15(a)では、外側と内側に三角近
似の形状の対構成の導体線153、154と155、1
56が配置され、それぞれの先端部157、158と1
59、160近傍の周り全体に密着され連続した電磁波
干渉材161、162が設けられる。外側の対構成の導
体線153、154で形成される頂角を大きく、内側の
対構成の導体線155、156で形成される頂角を小さ
くして導体線どうしが近接して平行にならない構成にす
ることで、外側と内側のアンテの干渉を抑える必要があ
る。
【0070】図15(b)と図15(c)においても外
側と内側の頂角に大小の差を設けることで外側と内側の
アンテナの干渉を抑制する。図15(b)では、内側に
一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の導体線16
3、164を配置する。外側と内側の対構成の導体線1
65、166と163、164の先端部167、168
と169、170近傍の周り全体に密着して連続した電
磁波干渉材171、172が平行に間隔を有して配置さ
れる。図15(c)では屈曲される部分が円弧近似の形
状の対構成の導体線173、174が内側に配置され
る。先端部175、176の周り全体に密着され連続し
た電磁波干渉材177が設けられ、外側の三角近似の対
構成の導体線178、179の内側方向に屈曲された先
端部180、181の周り全体に密着され連続した電磁
波干渉材182と平行に間隔を有して配置される。
【0071】図16はデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置の他の実施例を示す。外側に一部が外に凸の
円弧近似の形状の対構成の導体線を共通に配置してい
る。三角近似の形状の場合と同じく90度近くの頂角を
有する形状のため、内側に配置される対構成の導体線と
の間隔を近接して平行にしない工夫がこの実施例におい
ても要求される。16(a)では、内側に三角近似の形
状の対構成の導体線183、184が配置され、対構成
の導体線1183、184で形成される頂角を、外側の
対構成の導体線185、186で形成される頂角より小
さくし、それぞれの導体線の間隔が平行にしない構成に
する。外側と内側の対構成の導体線185、186と1
83、184の先端部187、188と189、190
近傍の周り全体に密着して連続した電磁波干渉材191
と192を平行に間隔を有して配置する。
【0072】図16(b)では、一部が外に凸な円弧近
似の形状の対構成の導体線193、194が内側に配置
され、対構成の導体線193、194で形成される頂角
を、同じ近似形状の外側の対構成の導体線195、19
6で形成される頂角より小さくし、それぞれの導体線の
間隔が平行にならない構成にする。外側と内側の対構成
の導体線195、196と193、194の先端部19
7、198と199、200近傍の周り全体に密着して
連続した電磁波干渉材201と202を平行に間隔を有
して配置する。図16(c)でも、屈曲される部分が外
に凸な円弧近似の形状の対構成の導体線203、204
を内側に、外側より頂角を小さくして配置する。外側の
対構成の導体線205、206と内側の対構成の導体線
203、204の内側方向に対向して屈曲された先端部
207、208と209、210の周り全体に密着され
連続した電磁波干渉材211と212を平行に間隔を有
して配置する。
【0073】図11から図16で示したデュアルバンド
対応の本発明の実施例では、対構成の導体線の先端部が
内側方向に対向して屈曲されたものと、屈曲されないア
ンテナ構成の組み合わせを示した。外側と内側の対構成
の導体線の組み合わせが同一の平面に配置された場合に
は、導体線どうし、あるいは導体線の先端部の電磁波干
渉材どうしが接触したり近接し過ぎない構成が必要であ
る。
【0074】また同一の平面に配置されても外側の対構
成の導体線の先端部が内側方向に対向して屈曲されず、
内側の対構成の導体線の先端部が内側方向に対向して屈
曲されていれば先端部近傍に設けられる電磁波干渉材が
接近しすぎることがない。同一の平面に配置されない場
合には、図11から図16で示した、あるいは説明した
組み合わせに限定されず、また先端部の屈曲と非屈曲の
組み合わせは自由になる。ただし、デュアルバンド対応
の本発明のアンテナ装置が、幅の狭い携帯電話機の筐体
に内蔵されて用いられることを考慮すると、図11、図
12、図13および図14で示した外側の対構成の導体
線の長さをある程度大きく取れる形状、あるいは対構成
の導体線の先端部を内部方向に対向して屈曲した形状の
ものが寸法的に有利である。デュアルバンドの低い周波
数帯域は800あるいは900メガヘルツ帯と一般に低
く、アンテナの寸法が大きくなるからである。
【0075】図17のデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置の一部拡大図で示すように、外側と内側の対
構成の導体線213、214と215、216の給電端
217、218と219、220は長方形状の4ケ所に
配置される。それぞれの給電端217、218と21
9、220に送受信回路からの信号に対し位相差のある
入力差信号を加える必要がある。対象とする周波数帯域
が異なる2種類の平衡ー不平衡変換回路を搭載する電気
回路チップ221のバランを長方形状の中央部に配置す
る。電気回路チップ221の4つの出力端222、22
3と224、225を給電端217、218と219、
220に接続する。接続に要する距離を最小にすること
ができ、また同じ距離にすることができる。本発明のア
ンテナ装置はダイポール構成のアンテナを用いるため、
対称性を保つことが必要である。電気回路チップ221
を基板に設ける場合、本発明のアンテナ装置に対して基
板のどちら側の面を選択してもよい。
【0076】本発明のアンテナ装置の実施例で用いられ
る直流的に高い電気抵抗を有する電磁波干渉材は、対構
成の導体線の先端部近傍あるいは内側方向に対向して屈
曲される先端部に密着して設けられる。特に、図3、図
7および図8の実施例のように、対構成の導体線の先端
部が内側方向に対向して屈曲されている場合、一定の幅
を有する電磁波干渉材のシートで先端部の周り全体を包
む構成で折って重ねて接着して用いた。この構成は汎用
性があるが、ばらつきの要因が入りやすく、接着行程が
必要なため製造における負荷が大きい。
【0077】図18は本発明のアンテナ装置の他の実施
例を示す。丸い断面を有する対構成の導体線226、2
27は先端部228、229が内側方向に対向して屈曲
されて形成されている。当然ながら全ての実施例の導体
線に適応できることは言うまでもない。対構成の導体線
226、227の内側方向に屈曲された先端部228、
229に直接に密着して、直流的に高い電気抵抗を有す
る連続した電磁波干渉材230を内側に延長させて設け
る。電磁波干渉材230は中空部分を有する連続した中
空チューブを用いる。中空チューブの肉厚が厚いほどア
ンテナ長の短縮化の効果が大きい。中空チューブ状の電
磁波干渉材230を用いることで、ばらつきを低減し、
接着行程が特に必要でなくなる。一般に連続した電磁波
干渉材の断面積や幅が大きいほど、断面の形状の如何を
問わずアンテナ長の短縮化が可能になる。
【0078】対構成の導体線はプレス加工で作られる場
合には丸い断面を有しないが、ほぼ正方形、あるいはそ
の角がとれた断面の場合にも柔軟な中空チューブ状の連
続した電磁波吸収材を用いると直接に密着させることが
できる。ただし、中空チューブ状の電磁波干渉材を専用
に製造することが必要になる。
【0079】図19はデュアルバンド対応の本発明のア
ンテナ装置を携帯電話機に内蔵させた一部断面図を示
す。図11から図16で示されたデュアルバンド対応の
本発明のアンテナ装置は、携帯電話機の筐体の上部の背
部に内蔵して用いられる。図19(a)は、携帯電話機
の背面231に沿って外側と内側の対構成の導体線23
2と233を内蔵した状態を示す。図19(b)は基板
234から傾斜を有して背面235に沿って外側と内側
の対構成の導体線236と237を内蔵した状態を示
す。
【0080】また、図19(c)は同一の平面に配置さ
れていないデュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
を背面238に沿って、外側と内側の対構成の導体線2
39と240を内蔵した状態を示す。図11から図14
の実施例のように、外側の対構成の導体線が外に凸な円
弧近似あるいは一部が外に凸な円弧近似の形状を有する
場合には、筐体の最上部から側部の内壁面に沿って配置
されることにもなる。内壁面に沿うとは、筐体内部の形
状に近似し、あるいは近接していることを意味し、必ず
しも相似的形状や同じ間隔にあることに限定されない。
【0081】図20は本発明のアンテナ装置を携帯電話
機に内蔵させた他の実施例の一部断面図を示す。図20
(a)では、携帯電話機の筐体の背面241に上部が厚
い段差部242を形成して単一の本発明のアンテナ装置
を内蔵した実施例を示す。基板243に給電端244が
接続固定され、基板243に対し傾斜を有して電磁波干
渉材245あるいは屈曲された先端部を段差部242に
形成された凹部246に入れて配置する。
【0082】図20(b)と図20(c)では、デュア
ルバンド対応の本発明のアンテナ装置を携帯電話機に設
けた段差部の凹部に入れた実施例である。図20(b)
は外側の対構成の導体線247の電磁波干渉材248や
屈曲された先端部が筐体249の背面の段差部250の
凹部251に入れられた構成を示す。図20(c)は内
側の対構成の導体線252の電磁波干渉材253や屈曲
された先端部が段差部254の凹部255に入れられた
構成を示す。図20(c)の場合には、外側と内側の対
構成の導体線256と252は同一の平面に配置されな
い。
【0083】図21は給電端近傍を屈曲した本発明のア
ンテナ装置の実施例を示す。図21(a)の実施例で
は、対構成の導体線257、258は給電端259、2
60近傍で前後方向に小さい曲率で屈曲され、正面から
は図2(a)と図3で示した外に凸な円弧近似の形状に
なる。図21(b)の実施例でも、対構成の導体線26
1、262は給電端263、264近傍で前後方向に小
さい曲率で屈曲され、正面からは図1と図7(a)で示
した三角近似の形状になる。他の実施例として、対構成
の導体線を給電端近傍で前後方向に小さい曲率で屈曲し
た場合、正面からは一部が外に凸な円弧近似あるいは屈
曲される部分が外に凸な円弧近似の形状になる。
【0084】図22は、図21で示した本発明のアンテ
ナ装置を携帯電話機に内蔵させた一部断面図を示す。図
22(a)では、給電端265近傍で小さい曲率で屈曲
された対構成の導体線266は筐体267の最上部26
8から背面269の内壁面に沿って配置されることにな
る。筐体267の内部の空間をほとんど犠牲にすること
なく他の部品を配置できる。
【0085】図22(b)では、給電端近傍が屈曲され
た本発明のアンテナ装置を内蔵させた一部断面図を示
す。筐体の背面270に上部が厚い段差部271を形成
し、対構成の導体線272の電磁波干渉材273や屈曲
された先端部を段差部271の凹部274に入れる構成
にする。対構成の導体線272を筐体の最上部275か
ら背面270の内壁面に沿って配置する。給電端276
近傍が小さい曲率で屈曲され、正面からは図11から図
16のものとほぼ同じ形状になるデュアルバンド対応の
本発明のアンテナ装置の場合にも、図22で示されたも
のと同様な構成を取ればよい。
【0086】本発明のアンテナ装置を携帯電話機に内蔵
する場合、2つのことを考慮しておく必要がある。ひと
つは、周囲の金属部品によって本発明のアンテナ装置の
特性が大きく変化あるいは劣化が生じないかというこ
と。他のひとつは、頭や手によりアンテナ特性への影響
が大きいかということである。後者に関しては既に一部
述べたが、測定データで記述する。
【0087】図23は本発明のアンテナ装置の測定構成
図を示す。図3で示した外に凸な円弧近似の形状を有し
800メガヘルツ帯の周波数で共振する本発明のアンテ
ナ装置277に金属板278を平行に5ミリメートルほ
ど近接させた。厚さ0.3ミリメートルの銅の板を、幅
を36ミリメートルにして、高さを90、50および1
5ミリメートルと変えた。金属板278の上部の形と幅
を本発明のアンテナ装置277にほぼ合わせた。金属板
278がない場合に比較しても比周波数帯域幅とその中
心周波数の変化は小さく、比周波数帯域幅で平均0.2
パーセントの変化、中心周波数で最大16メガヘルツで
2パーセント以内の変化を示し、高さの異なるそれぞれ
の場合の差は少ない。金属板278の幅が小さい場合に
はさらに変化が小さい。したがって、金属部品を比較的
近接した状態でも、本発明のアンテナ装置を携帯電話機
に内蔵することができる。
【0088】本発明のアンテナ装置は、従来のホイップ
アンテナやヘリカルアンテナと異なり、アンテナとして
完結した電気長で2分の1波長のアンテナ長を有するダ
イポール構成のアンテナを主に用いている。筐体内部の
金属や筐体等を中途半端なアースとして用いる必要がな
い。このことは、携帯電話機がどのような設計であれア
ンテナとしてほぼ単独の特性をあらかじめ確保しておけ
ばよく、設計上において有利になる。
【0089】図3あるいは図2(a)で示した外に凸な
円弧近似の形状の本発明のアンテナ装置を携帯電話機の
モデルの中に内蔵して、頭、頭と手あるいは手を近接あ
るいは握った場合を自由な状態の場合と比較した。比周
波数帯域幅とその中心周波数の変化を測ると、いずれも
1パーセント以内の小さな変化に収まる。アース金属を
内に設けた同じ携帯電話機のモデルで、電気長が8分の
3波長のホイップアンテナを測定すると、比周波数帯域
幅の変化は零から10数パーセント、その中心周波数の
変化は最大で15パーセントほどの変化が生じた。結
果、比較して本発明のアンテナ装置は実用的に安定した
周波数帯域と大きい比周波数帯域幅を有することにな
る。ただし、ホイップアンテナの整合回路が完全とは必
ずしも言えず、変化の程度は断言できないまでも、変化
が本発明のものに比較して大きい傾向は否定できない。
【0090】近距離無線データ通信のBluetoot
h規格は、2.4ギガヘルツ帯で3パーセントほどの比
周波数帯域幅使用の10m以内の短距離通信である。送
受信モジュールの発信電力を出来るだけ小さくする必要
があり、効率の良いアンテナ装置が求められる。効率が
良ければ出力を当然ながら抑制できる。本発明のアンテ
ナ装置はダイポール構成のアンテナゆえ、短い先端部を
犠牲にしても実質的に効率がよい。また、搭載される機
器の制約上、小型で薄く、人体近接によるアンテナ特性
の変化が小さいことが求められる。本発明のアンテナ装
置はこの要求に合致する。
【0091】また、Bluetooth規格の対象が主
に携帯用のデジタル機器である。現行の携帯型のパーソ
ナルコンピュータやデジタルスチルカメラでは金属の筐
体を用いるものがある。したがって、アンテナ装置を単
純に筐体に内蔵することはできない。また従来のアンテ
ナ装置では外に出す他有効な方法がないと考えられる。
本発明のアンテナ装置は金属の筐体でも、アンテナ特性
を劣化させず、また筐体から突出させずに対応できる構
成が可能である。
【0092】図7(a)で示した対構成の導体線47、
48と電磁波干渉材51とで形成される三角近似の形状
の本発明のアンテナ装置を用いた。0.7ミリメートル
径の丸銅線で幅15.6ミリメートル、側辺長10.1
ミリメートル、頂角90度および対向して屈曲された先
端部49、50の長さを2.0ミリメートルとする。屈
曲された先端部49、50の周り全体に密着して設ける
直線状に連続した電磁波干渉材51の幅は2.6ミリメ
ートルとする。平衡ー不平衡変換回路を搭載した電気回
路チップのバランを使用した。測定結果の一例として、
比周波数帯域幅は11.5パーセントで、VSWRの最
小値は1.05である。比周波数帯域幅と、VSWRの
最小値は電磁波干渉材51と屈曲された先端部49、5
0との密着の間隔の大きさでも変化する。電磁波干渉材
51が導体線を巻き込んでいなかったり、接着層が厚く
ばらついたりする場合には密着の間隔は大きくなる。
【0093】図24は金属の筐体に本発明のアンテナ装
置を搭載した状態を示す。金属の筐体を用いたデジタル
機器に本発明のアンテナ装置を内蔵して用いる場合、図
24(a)の搭載の実施例で示すように、金属の筐体2
79に開孔部280を設ける。本発明のアンテナ装置2
81は開孔部280の内側の寸法より小さいものにさ
れ、金属の筐体279の面に平行に突出させずに配置さ
れる。図24(b)の搭載の実施例では、金属の筐体2
79を密閉するために開孔部280に合う形状で樹脂成
形材282を用いる。本発明のアンテナ装置281を樹
脂成形材282の内側の面近傍あるいは直接に固定して
配置するとよい。
【0094】図24(a)で、本発明のアンテナ装置2
81の給電端283、284と開孔部280の内側の縁
285の間隔を、対構成の導体線の先端部に設けた電磁
波干渉材286と縁285の間隔より大きく取った上で
開孔部280の大きさを小さくするのが適当である。
2.4ギガヘルツ帯のアンテナ装置として金属の筐体2
79の影響を測ると、給電端283、284と開孔部2
80の縁285の間隔が3ミリメートルで電磁波干渉材
286と縁285との間隔が0.5ミリメートル以下の
場合、中心周波数の移動は20メガヘルツ以内である。
給電端283、284と縁285の間隔が1ミリメート
ル以下の場合には、100メガヘルツほど高い方に移動
すると同時に、VSWRの最小値も少し大きくなり、比
周波数帯域幅も少し小さくなる。結果、設計と特性にお
いて不利益をもたらす。
【0095】本発明のアンテナ装置は、Bluetoo
th規格の短距離通信で金属の筐体に内蔵して用いられ
る場合には、小さい送受信モジュールと一体化して金属
の筐体の内壁面に直接固定して使用することが有効であ
る。本発明のアンテナ装置を金属の筐体の内壁面に、送
受信モジュールを内部の基板等に固定して相互の間を同
軸ケーブルなどで連結することは生産性、信頼性および
費用の観点から不利であることが想定される。ただし、
開孔部とアンテナ装置の位置公差を大きく、筐体等の組
立の対応をしておけば、送受信モジュールと一体化した
本発明のアンテナ装置を基板等に固定することが必ずし
も否定される訳ではない。
【0096】図25は本発明のアンテナ装置を搭載した
例を示す。本発明のアンテナ装置がBluetooth
規格の短距離通信用として金属の筐体の液晶表示装置一
体型コンピュータに用いられる場合、液晶表示装置28
7を有しない方の筐体288の後ろ側を主とした側部2
89に開孔部290を設けて対構成の導体線291を設
置すると、液晶表示装置287を有す蓋の筐体292を
開いても閉じてもアンテナ特性が変わらない。液晶表示
装置付きの蓋の筐体292に取り付けると配線において
不利になる。
【0097】図26は本発明のアンテナ装置を搭載した
他の例を示す。本発明のアンテナ装置をBluetoo
th規格の短距離通信用としてデジタルスチルカメラに
用いる場合、金属の筐体293の前面の上部に開孔部2
94を設け、対構成の導体線295を開孔部294で筐
体293に平行配置するとよい。最も手に遮蔽されず、
また金属の上に置いた場合を含め、通信を行う場合に最
も適当な向きと高さにアンテナ装置が位置することにな
る。
【0098】図27は本発明のアンテナ装置を搭載した
他の例を一部断面図で示す。本発明のアンテナ装置をB
luetooth規格の短距離通信用として携帯電話機
に用いる場合、筐体296の上部の背部297に携帯電
話機の送受信用の、たとえば逆F型アンテナ298を内
蔵させると、短距離通信用の本発明のアンテナ装置29
9は上部の前部に配置する必要がある。位置としては音
声用のユニット300の上がよい。他の本発明のアンテ
ナ装置を携帯電話機の送受信の周波数帯域用として用い
た場合には、短距離通信用の本発明のアンテナ装置を前
面でなく他の本発明のアンテナ装置の内側に配置するこ
とも可能である。形態は既に述べたデュアルバンド対応
の実施例と基本的には同じになる。
【0099】図28は本発明のアンテナ装置を搭載した
他の例を示す。本発明のアンテナ装置をBluetoo
th規格の短距離通信用としてゲーム機に用いる場合、
コントローラ301に本発明のアンテナ装置302を内
蔵するとよい。位置はコントローラ301の中央近傍に
配置すると手で遮蔽される可能性が小さい。本体に配置
してディスプレイとの間で通信を行う場合は、Blue
tooth規格が1Mbpsあるいは検討中である2M
bpsの転送レートであるため情報が円滑に送れない事
態が生じる。コントローラからの情報量は比較的少なく
てもよいため1Mbpsの転送レートで足りる。また、
コードレスの利便性はコントローラとゲーム機本体の間
にあるからである。
【0100】本発明のアンテナ装置をBluetoot
h規格あるいは他の短距離無線の目的で携帯用機器に搭
載して用いる場合、送受信を行う相手方のアンテナが電
界の垂直偏波成分を最大に送受信する構成にしてある
と、本発明のアンテナ装置の対構成の導体線の中心線を
水平方向に配置するのがよい。対構成の導体線の中心線
が水平方向に配置にされた本発明のアンテナ装置は電界
の垂直偏波を最も効率的に送受信できるからである。相
手方のアンテナの構成例として、ホイップアンテナある
いはヘリカルアンテナが鉛直方向に立てられたものを想
定すればよい。
【0101】図29は本発明のアンテナ装置でさらに広
い指向性を有するアンテナ構成を示す。2組の対構成の
導体線303、304および305、306の中心線3
07、308をほぼ直交させるとよい。それぞれの放射
指向特性の強弱を補完して無指向性に近似する広い指向
性を示すことになる。当然ながら、2組の対構成の導体
線はほぼ同じ周波数に共振するものを組み合わせること
は言うまでもない。まとめて給電する場合には、アンテ
ナの入力インピーダンスを送受信回路のインピーダンス
と整合させる必要がある。
【0102】給電端309、310および311、31
2近傍において、ほぼ直線状の対構成の導体線303、
304および305、306で頂角313、314を形
成する。これらの頂角313、314を90度以下の角
度で形成する。中心線307、308をほぼ直交させて
2組の対構成の導体線303、304および305、3
06を近接させても、最も隣接する導体線304と30
5は給電端310と311で近接する距離より小さくな
ることがなく、互いのアンテナの干渉は小さくなる。
【0103】平衡ー不平衡変換回路を搭載する単一の電
気回路チップ315のバランで、送受信回路からの入力
信号に位相差をつけた位相差信号を2組の対構成の導体
線303、304および305、306の給電端30
9、310および311、312に加える。電気回路チ
ップ315の2組の出力端316、317および31
8、319を90度の角度で隣接する側辺に設けると、
それぞれの出力端316、317および318、319
から給電端309、310および311、312までの
距離と形状を同じにすることができ、本発明のアンテナ
装置のダイポール構成のアンテナの対称性を確保しやす
い。
【0104】図30は本発明のアンテナ装置の他の実施
例を示す。本発明のアンテナ装置の対構成の導体線32
0、321の形状を安定して支持固定するため、非導電
性支持部322で対構成の導体線320、321を支持
するとよい。非導電性支持部322にモールド成形した
金属端子をあらかじめ設けるのもよい。全体を支持する
のに、電磁波干渉材323に剛性を有する高分子を母材
に用いても全体の形状を維持するには強度が不足する。
給電端324、325をはんだ接合する場合には、非導
電性支持部322はある程度の耐熱性が必要である。ま
た、対構成の導体線320、321に銅線を用いる場合
には給電端324、325に金、ロジウム等の金属で表
面処理しておくと、はんだ接合やはめ込みにより電気的
接続をとる際の信頼性を確保しやすい。あるいは、ハト
メに類する金属物を給電部に固着させてもよい。
【0105】本発明のアンテナ装置では、対構成の導体
線の先端部近傍、あるいは内側方向に対向して屈曲され
る先端部に密着させて連続した電磁波干渉材を設ける。
既に図3、図7あるいは図8の実施例で示したように、
屈曲された先端部の周り全体を包み直接に密着させる方
法として、シート状の電磁波干渉材を折り曲げて接着す
る、あるいは中空チューブ状の電磁波干渉材を用いる。
先端部近傍に直接密着して電磁波干渉材を設ける方法と
して金型によるモールド成形で形成する方法もある。電
磁波干渉材は、先端部近傍に、あるいは屈曲された先端
部から内側方向に連続した1本の構成に限定せず、それ
を含み、対構成の導体線の内側の大部分に近い形状を占
める場合も含まれる。
【0106】本発明のアンテナ装置を構成する対構成の
導体線に、実施例の図および説明においてはフレキシブ
ル基板あるいは固い基板に設けた薄い導体線を用いるこ
とを言及していない。当然これらの導体線を用いた場合
も本発明のアンテナ装置の趣旨に含まれる。しかし断面
が扁平でなく、比較的大きい断面積を有する、例えば、
記述した直径0.7ミリメートルあるいは直径0.9ミ
リメートルの丸線を用いる場合に較べて比周波数帯域な
どのアンテナ特性において劣る。また、導体線の周り全
体に密着して電磁波干渉材を設けることができないこと
も良いアンテナ特性を得にくい原因になる。したがっ
て、本発明のアンテナ装置の実施例においては敢えて言
及しなかった。
【0107】
【発明の効果】本発明のアンテナ装置は、以上説明した
ように構成されているので、以下に記載されるような効
果を奏する。
【0108】比較的大きい比周波数帯域幅を有し、安定
した特性のアンテナ装置が可能である。
【0109】実質占有容積と重量が小さく、また携帯電
話機のデュアルバンド対応もできる内蔵するアンテナ装
置が容易である。
【0110】短距離通信のBluetooth規格に対
応でき、金属の筐体でも突出しないアンテナ装置が可能
である。
【0111】アース地板を必要とせずに、2組の本発明
アンテナ装置の組み合わせで小型で扁平な無指向性のア
ンテナが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナ装置の実施例を示す図であ
る。
【図2】本発明のアンテナ装置の他の実施例を示す図で
ある。
【図3】本発明のアンテナ装置の他の実施例を示す図で
ある。
【図4】本発明のアンテナ装置の電圧定在波比を示す図
である。
【図5】本発明のアンテナ装置の放射指向特性を示す図
である。
【図6】本発明のアンテナ装置を搭載した例の一部切り
欠き斜視図である。
【図7】本発明のアンテナ装置の他の実施例を示す図で
ある。
【図8】本発明のアンテナ装置の他の実施例を示す。
【図9】本発明のアンテナ装置の電圧定在波比を示す。
【図10】本発明のアンテナ装置のインピーダンス特性
を示す。
【図11】デュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
の実施例を示す。
【図12】デュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
の他の実施例を示す。
【図13】デュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
の他の実施例を示す。
【図14】デュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
の他の実施例を示す。
【図15】デュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
の他の実施例を示す。
【図16】デュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
の他の実施例を示す。
【図17】デュアルバンド対応の本発明のアンテナ装置
の一部拡大図を示す。
【図18】本発明のアンテナ装置の他の実施例を示す。
【図19】本発明のアンテナ装置の携帯電話機搭載の一
部断面図を示す。
【図20】本発明のアンテナ装置の他の携帯電話機搭載
の一部断面図を示す。
【図21】本発明のアンテナ装置の他の実施例を示す。
【図22】本発明のアンテナ装置の他の携帯電話機搭載
の一部断面図である。
【図23】本発明のアンテナ装置の測定構成図である。
【図24】本発明のアンテナ装置の金属の筐体に搭載し
た例を示す。
【図25】本発明のアンテナ装置の金属筐体搭載の他の
例を示す。
【図26】本発明のアンテナ装置の金属筐体搭載の他の
例を示す。
【図27】本発明のアンテナ装置の携帯電話機搭載の例
を示す。
【図28】本発明のアンテナ装置の他の搭載の例を示
す。
【図29】本発明のアンテナ装置の組み合わせ例を示
す。
【図30】本発明のアンテナ装置の他の実施例を示す。
【図31】従来のアンテナの斜視図である。
【図32】従来のアンテナの一部切り欠き斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ホイップアンテナ 3 ヘリカルアンテナ 5、213 逆F型アンテナ 2、4、42、267、279、288、292、29
3、296 筐体 6、7、14、15、20、21、22、23、32、
33、45、46、47、48、54、55、59、6
0、64、65、71、72、73、74、85、8
6、87、88、105、106、107、108、1
16、117、118、125、126、127、12
8、135、136、137、138、145、14
6、153、154、155、156、159、16
3、164、165、166、173、174、17
8、179、183、184、185、186、19
3、194、195、196、203、204、20
5、206、213、214、215、216、22
6、227、232、233、236、237、23
9、240、247、252、256、257、25
8、261、262、266、272、291、29
5、303、304、305、306、320、321
導体線 8、9、36、37、52、53、76、77、78、
217、218、219、220、259、260、2
63、264、265、283、284、309、31
0、311、312、324、325 給電端 10、11、16、17、24、25、26、27、7
9、80、82、83、89、90、91、92、11
9、120、121、122、129、130、13
1、132、139、140、141、142、15
7、158、167、168、169、170、17
5、176、187、188、189、190、19
7、198、199、200、207、208、20
9、210 先端部 12、13、18、19、28、29、30、31、3
8、39、51、58、63、70、81、84、10
3、104、113、114、123、124、13
4、144、151、152、161、162、17
1、172、 182、191、192、201、20
2、211、212、230、245、 253、27
3、286、323 電磁波干渉材 34、35、49、50、56、57、61、62、6
8、69、99、100、101、102、109、1
10、112、147、148、149、150、18
0、181、228、229 屈曲された先端部 40、41 電界の垂直偏波成分の強度 43、275 最上部 44、289 側部 66、67 屈曲された部分 231、235、238、241、270、297
背面 234、243 基板 242、254、271 段差部 246、255、274 凹部 280、290、294 開孔部 282 樹脂成形材 285 縁 287 液晶表示装置 300 音声ユニット 301 コントローラ 313、314 頂角 221、315 電気回路チップ 222、223、224、225、316、317、3
18、319出力端 322 非導電性支持部 278 金属板 307、308 中心線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 17/00 H01Q 17/00 21/30 21/30 Fターム(参考) 5J020 EA02 EA04 EA05 EA08 EA09 5J021 AA02 AA06 AA13 AB03 CA04 FA34 GA07 HA10 JA02 JA03 JA07 5J046 AA03 AA07 AA12 AB07 PA01 5J047 AA03 AA07 AA12 AB07 EF05 FD01

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、中央に給電端を有し非平行に配置される対構成の導
    体線でダイポール構成のアンテナを形成し、対構成の前
    記導体線の先端部近傍の周りに高い電気抵抗を有する電
    磁波干渉材を設け、前記電磁波干渉材を内側方向に延長
    して配置することを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線の先端部を内側方向に対向して
    屈曲し、前記先端部の周りに前記電磁波干渉材を設ける
    ことを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対向して屈曲された前記先端部を同一の直線上に配
    置することを特徴とする請求項2記載のアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、内側方向に延長された前記電磁波干渉材を連続して
    構成することを特徴とする請求項1、2および3記載の
    アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、前記電磁波干渉材として、絶縁材料に微細な導電性
    材を分散混入したものを用いることを特徴とする請求項
    1から4記載のアンテナ装置。
  6. 【請求項6】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、前記電磁波干渉材として、絶縁材料に導電性を有す
    る微細な金属磁性材を分散混入したものを用いることを
    特徴とする請求項1から5記載のアンテナ装置。
  7. 【請求項7】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線と前記電磁波干渉材で三角近似
    の形状にすることを特徴とする請求項1から6記載のア
    ンテナ装置。
  8. 【請求項8】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線を外に凸な円弧近似の形状にす
    ることを特徴とする請求項1から6記載のアンテナ装
    置。
  9. 【請求項9】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線の一部を外に凸な円弧近似の形
    状にすることを特徴とする請求項1から6記載のアンテ
    ナ装置。
  10. 【請求項10】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線の内側方向に対向して屈曲され
    る部分を外に凸な円弧近似の形状にすることを特徴とす
    る請求項2から6記載のアンテナ装置。
  11. 【請求項11】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線を中央の前記給電端近傍におい
    て前後方向に小さい曲率で屈曲し、正面からの構成は外
    に凸な円弧近似、三角近似、一部が外に凸な円弧近似あ
    るいは前記屈曲される部分が外に凸な円弧近似の形状に
    することを特徴とする請求項1から10記載のアンテナ
    装置。
  12. 【請求項12】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、前記先端部近傍に設ける前記電磁波干渉材で対構成
    の前記導体線の周り全体を包む構成にすることを特徴と
    する請求項1から11記載のアンテナ装置。
  13. 【請求項13】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、前記先端部近傍に設ける前記電磁波干渉材を前記導
    体線を収納する中空チューブ状に形成することを特徴と
    する請求項1から12記載のアンテナ装置。
  14. 【請求項14】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、前記先端部近傍で対構成の前記導体線と前記電磁波
    干渉材を直接接触させることを特徴とする請求項1から
    13記載のアンテナ装置。
  15. 【請求項15】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体線を外
    側に、三角近似の形状の対構成の前記導体線を内側に配
    置することを特徴とする請求項1から8および11から
    14記載のアンテナ装置。
  16. 【請求項16】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、外に凸な円弧近似で曲率の大きい形状の対構成の前
    記導体線を外側に、外に凸な円弧近似で曲率の小さい形
    状の対構成の前記導体線を内側に配置することを特徴と
    する請求項1から6、8および11から14記載のアン
    テナ装置。
  17. 【請求項17】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体線を外
    側に、一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導
    体線を内側に配置することを特徴とする請求項1から
    6、8、9および11から14記載のアンテナ装置。
  18. 【請求項18】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体線を外
    側に、前記屈曲される部分が外に凸な円弧近似の形状の
    対構成の前記導体線を内側に配置することを特徴とする
    請求項1から6、8および10から14記載のアンテナ
    装置。
  19. 【請求項19】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体
    線を外側に、三角近似の形状の対構成の前記導体線を内
    側に配置することを特徴とする請求項1から7、9およ
    び11から14記載のアンテナ装置。
  20. 【請求項20】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体
    線を外側と内側に配置することを特徴とする請求項1か
    ら6、9および11から14記載のアンテナ装置。
  21. 【請求項21】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、一部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体
    線を外側に、前記屈曲される部分が外に凸な円弧近似の
    形状の対構成の前記導体線を内側に配置することを特徴
    とする請求項1から6および9から14記載のアンテナ
    装置。
  22. 【請求項22】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、頂角の大きい三角近似の形状の対構成の前記導体線
    を外側に、頂角の小さい三角近似の形状の対構成の前記
    導体線を内側に配置することを特徴とする請求項1から
    7および11から14記載のアンテナ装置。
  23. 【請求項23】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、三角近似の形状の対構成の前記導体線を外側に、一
    部が外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体線を内
    側に配置することを特徴とする請求項1から7、9およ
    び11から14記載のアンテナ装置。
  24. 【請求項24】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、三角近似の形状の対構成の前記導体線を外側に、前
    記屈曲される部分が外に凸な円弧近似の形状の対構成の
    前記導体線を内側に配置することを特徴とする請求項1
    から7および10から14記載のアンテナ装置。
  25. 【請求項25】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、外側と内側に配置した対構成の導体線を中央の前記
    給電端近傍において前後方向に小さい曲率で屈曲し、そ
    れぞれの正面からの構成は外に凸な円弧近似、三角近
    似、一部が外に凸な円弧近似あるいは前記屈曲される部
    分が外に凸な円弧近似の形状することを特徴とする請求
    項15から24記載のアンテナ装置。
  26. 【請求項26】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、外側の対構成の前記導体線と内側の対構成の前記導
    体線の前記先端部近傍に設けた前記電磁波干渉材を上下
    に離して構成することを特徴とする請求項15から25
    記載のアンテナ装置。
  27. 【請求項27】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、外側の対構成の前記導体線の前記給電端と内側の対
    構成の前記導体線の前記給電端を、長方形状の4ケ所に
    配置することを特徴とする請求項15から25記載のア
    ンテナ装置。
  28. 【請求項28】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、入力信号に対して位相差のある入力差信号を発生す
    る2種類の平衡ー不平衡変換回路を搭載する電気回路チ
    ップのバランを長方形状の4ケ所に配置された前記給電
    端の中央部に配置し、前記電気回路チップの4つの出力
    端を4つの前記給電端に電気的に接続することを特徴と
    する請求項27記載のアンテナ装置。
  29. 【請求項29】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、円弧近似あるいは一部が外に凸な円弧近似の形状の
    対構成の前記導体線を携帯電話機の筐体の最上部から側
    部の内壁面に沿って配置することを特徴とする請求項
    8、9および11から21記載のアンテナ装置。
  30. 【請求項30】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、円弧近似、三角近似、一部が外に凸な円弧近似ある
    いは前記屈曲される部分が外に凸な円弧近似の形状の対
    構成の前記導体線を携帯電話機の筐体の上部の背面の内
    壁面に沿って配置することを特徴とする請求項7から1
    0および12から24記載のアンテナ装置。
  31. 【請求項31】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、前記給電部近傍において前後方向に小さい曲率で屈
    曲され、正面からの構成は外に凸な円弧近似、三角近
    似、一部が外に凸な円弧近似あるいは前記屈曲される部
    分が外に凸な円弧近似の形状の対構成の前記導体線を携
    帯電話機の最上部から背面の内壁面に沿って配置するこ
    とを特徴とする請求項11および26記載のアンテナ装
    置。
  32. 【請求項32】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、前記筐体の背面に上部が厚い段差部を設け、対構成
    の前記導体線の先端部近傍に設けた前記電磁波干渉材を
    前記段差部の凹部に入れる構成にすることを特徴とする
    請求項1から27記載のアンテナ装置。
  33. 【請求項33】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、金属の筐体の一部に開孔部を形成し、対構成の前記
    導体線を前記開孔部の内側で前記筐体の面とほぼ平行に
    配置することを特徴とする請求項1から14記載のアン
    テナ装置。
  34. 【請求項34】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、金属の前記筐体の前記開孔部の内側の縁までの前記
    給電端からの距離を、前記電磁波干渉材からの距離より
    大きくすることを特徴とする請求項33記載のアンテナ
    装置。
  35. 【請求項35】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、金属の前記筐体の前記開孔部の内側に合致し、対構
    成の前記導体線と平行に対向する樹脂材を設けることを
    特徴とする請求項33、34記載のアンテナ装置。
  36. 【請求項36】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線を一体化した送受信モジュール
    を金属の前記筐体の内壁面に直接固定する構成にするこ
    とを特徴とする請求項33、34および35記載のアン
    テナ装置。
  37. 【請求項37】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線をデジタルスチルカメラの金属
    の筐体の前面に配置することを特徴とする請求項33か
    ら36記載のアンテナ装置。
  38. 【請求項38】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線を液晶表示一体型のコンピュー
    タの液晶表示装置を有しない金属の筐体の側面に開孔部
    を設けて配置することを特徴とする請求項33から36
    記載のアンテナ装置。
  39. 【請求項39】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、2.4ギガヘルツ帯近傍の短距離通信用の対構成の
    前記導体線を携帯電話機の上部の前部に配置することを
    特徴とする請求項1から14記載のアンテナ装置。
  40. 【請求項40】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線をゲーム機のコントローラの中
    央に配置することを特徴とする請求項1から14記載の
    アンテナ装置。
  41. 【請求項41】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線の中心線を水平方向に配置する
    ことを特徴とする請求項1から14および33から40
    記載のアンテナ装置。
  42. 【請求項42】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、2組の対構成の前記導体線の中心線を直交する構成
    にすることを特徴とする請求項1から14および33か
    ら41記載のアンテナ装置。
  43. 【請求項43】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、2組の対構成の前記導体線の給電端近傍のそれぞれ
    の頂角を90度以下にすることを特徴とする請求項42
    記載のアンテナ装置。
  44. 【請求項44】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、平行ー不平衡変換回路を搭載する電気回路チップの
    2組の出力端を長方形状の前記電気回路チップの90度
    の角度で隣接する2つの側辺に配置し、2組の対構成の
    前記導体線の給電端に接続することを特徴とする請求項
    42、43記載のアンテナ装置。
  45. 【請求項45】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、中心線を直交させた2組の対構成の前記導体線を携
    帯電話機の基板に対し傾斜を有して配置することを特徴
    とする請求項42、43および44記載のアンテナ装
    置。
  46. 【請求項46】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、非導電性の支持部を用いて対構成の前記導体線をま
    たがって支持固定することを特徴とする請求項1から2
    6記載のアンテナ装置。
  47. 【請求項47】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線に丸い断面形状を有する線を用
    いることを特徴とする請求項1から26記載のアンテナ
    装置。
  48. 【請求項48】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線の先端近傍に設ける電磁波干渉
    材をモールド成形で形成することを特徴とする請求項1
    から26および47記載のアンテナ装置。
  49. 【請求項49】 無線通信に用いられるアンテナにおい
    て、対構成の前記導体線の前記給電端に異なる種類の金
    属処理あるいは金属物を設けることを特徴とする請求項
    1から14記載のアンテナ装置。
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