JP2001110777A - プラズマ処理方法及び装置 - Google Patents
プラズマ処理方法及び装置Info
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Abstract
電力を効率的に導入できるとともに製作費及びメンテナ
ンス費用を低減できてコスト低下を図ることができるプ
ラズマ処理方法及び装置を提供する。 【解決手段】 真空室1内にガス導入口2からガスを供
給しつつ真空室1を排気口3から真空排気し、真空室1
内を所定圧力に制御しながら、真空室1内の電極5上に
加工物4を載置し、真空室1外で電極5とほぼ平行に対
向するように配設した複数の螺旋状コイル9に高周波電
力を印加し、真空室1に設けた支持構造体8にて真空室
1内外の圧力差に耐えられるように保持された誘電体7
を介して真空室1内に高周波電力を導入してプラズマを
発生させ、加工物4を処理するようにした。
Description
に液晶パネル、太陽電池、PDP(プラズマディスプレ
イパネル)、FED(フィールドエミッションデバイ
ス)等の製造に利用されるドライエッチングやプラズマ
CVD等のプラズマ処理方法及び装置に関するものであ
る。
いられる大形基板を処理できるドライエッチング装置
は、反応性イオンエッチング(以降、RIE)方式やプ
ラズマエッチング(以降、PPE)方式が用いられてき
た。
発生させる手段として誘導結合型平面プラズマ(IC
P)方式が実用化されている。
RIE方式やPPE方式では、Al、Ti、ITO(I
nとSnの酸化物)等をエッチングする際には、エッチ
ング速度が遅く、形状制御性が悪く、選択比が低く、ト
ランジスタのダメージが大きいといった問題がある。
大面積基板に適用しようとすると、高周波を透過させる
ための誘電体窓を、真空と大気圧の圧力差に耐えるよう
にするため、非常に厚くしなければならないという問題
がある。
る。
辺で割った値で決まる定数で、長辺/短辺が1.0なら
0.29、1.1なら0.33である。
きさが大きくなればなる程、誘電体の厚みも厚くしなけ
れば成らない。誘電体として、石英を用いた場合の主な
基板サイズに対する誘電体のサイズ及び厚みを次の表1
に示す。
工する場合、誘電体サイズは620mm×720mm位
になり、誘電体の厚みは50mm以上必要になる。55
0mm×670mmサイズの基板を加工する場合、誘電
体サイズは780mm×900mm位になり、誘電体の
厚みは60mm以上必要になる。
て供給される高周波電力が低下して真空室内に十分な電
界及び誘導磁界を発生させられないという問題が発生
し、また誘電体が厚くなると、重量が大きくなるため、
メンテナンス時の作業性が悪くなり、誘電体の価格も高
くなり、コスト高になるという問題がある。
体の厚みを薄くできて真空室内への高周波電力を効率的
に導入できるとともに製作費及びメンテナンス費用を低
減できてコスト低下を図ることができるプラズマ処理方
法及び装置を提供することを目的としている。
法は、真空室内にガスを供給しつつ真空室を真空排気
し、真空室内を所定圧力に制御しながら、真空室内の電
極上に加工物を載置し、真空室外に電極とほぼ平行に対
向するように配設したコイルに高周波電力を印加し、真
空室に設けた支持構造体にて真空室内外の圧力差に耐え
られるように保持された誘電体を介して真空室内に高周
波電力を導入してプラズマを発生させ、加工物を処理す
るものであり、誘電体が支持構造体で保持されているこ
とによってその厚みを薄くしても真空室内外の圧力差に
耐え、従って高周波電力が誘電体を通して真空室内に効
率的に導入され、また誘電体の重量が軽くなるので、製
作費及びメンテナンス費用を低減できてコスト低下を図
ることができる。
開口部を有し、その総開口面積が加工物の面積の50%
以上とされ、それにより支持構造体による高周波電力の
導入阻害を抑制して上記効果を奏することができる。
l2 、BCl2 、CF4 、CHF3、C4 F8 、C5 F
8 、C3 F8 、SF6 、Ar、N2 、He、HBr、H
Cl、HI、O2 等のエッチングガスを導入し、加工物
をエッチングするエッチング処理に好適に適用できる。
物を内部で加工するための真空室と、真空室内で加工物
を載置する電極と、真空室内を真空排気する真空排気手
段と、真空室内にガスを供給するガス供給手段と、真空
室内にプラズマを発生させるための高周波電力を印加す
る高周波印加手段と、高周波印加手段にて発生された高
周波を真空室内に透過させるための誘電体と、誘電体が
真空室内外の圧力差に耐えられるように保持する支持構
造体とを備えたものであり、上記プラズマ処理方法を実
施してその効果を奏することができる。
部を有し、その総開口面積を加工物の面積の50%以上
とすると、支持構造体による高周波電力の導入阻害を抑
制して上記効果を奏することができ、また支持構造体
は、表面を陽極酸化したアルミ合金、ステンレス鋼、表
面をニッケルメッキやフッ化ニッケル処理したステンレ
ス鋼の何れかにて構成すると、強度が高く耐蝕性が高い
ので好ましい。
室の誘電体配置窓の外部に設置された複数のコイルに高
周波電源からマッチングチューナを経て高周波電力を印
加するように構成され、複数のコイルは高周波電力の印
加点から螺旋状に引き出されて終端部が同心円上でそれ
ぞれ接地され、かつ各コイルは誘電体に対して垂直に立
てた状態で設置された銅板にて構成される。
及び装置の一実施形態について、図1〜図5を参照して
説明する。
するガス導入口2と真空排気する排気口3が設けられて
いる。真空室1内には加工物4を載置する電極5が絶縁
体6にて真空室1と絶縁した状態で配設されている。真
空室1の電極5と対向する天井壁に高周波電力を外部か
ら導入するための誘電体7が支持構造体8にて保持され
た状態で配設されている。誘電体7上には螺旋状コイル
9が配設され、高周波電源10からマッチングチューナ
11を介して高周波電力を印加するように構成されてい
る。また、螺旋状コイル9の周囲は誘電体7側を除いて
アースシールド12にて覆われている。電極5に対して
もマッチングチューナ13を介して高周波電源14にて
高周波電力を印加するように構成されている。
を陽極酸化したアルミ合金からなる格子枠状の梁構造体
にて構成され、その開口部8aの総開口面積は加工物4
の面積の50%以上とされている。すなわち、開口面積
が小さいと、透過する高周波電力が少なくなり、プラズ
マ密度が低下して処理速度を低下することになる。ま
た、支持構造体8の外周部には誘電体7との間で真空シ
ールするためのOリング溝(図示せず)が形成されてい
る。
mmの真空室1のサイズにおいて石英の誘電体7が1気
圧の耐圧強度を持つように、厚みが25mmの石英の1
枚板を使用している。
枚の帯状の銅板15を誘電体7表面に対して垂直姿勢
で、中心部16から外周部に向けて螺旋状に配設するこ
とによって構成されており、それらの終端が接地され、
中心部16に高周波電力が印加される。
で一定温度に保持された水冷板17に密着して設置され
るとともに、この電極5と加工物4の間にHeガス供給
装置19からHeガスが流され、Heの熱伝導を利用し
て加工物4を均一にかつ効率的に冷却するように構成さ
れている。加工物4の周辺部は、絶縁性のアルミナセラ
ミックから成るクランプリング20にて押さえられてい
る。
ガス導入口2からエッチングガスとして、Cl2 とBC
l3 の混合ガスを用い、螺旋状コイル9及び電極5にそ
れぞれ13.56MHzの高周波電力を印加し、ガラス
基板上にAl膜を形成した加工物4とTi膜を形成した
加工物4のドライエッチングを行った。その結果、Al
膜は300nm/min、Ti膜は200nm/min
以上の速度でエッチング処理することができた。エッチ
ング均一性も±10%以内と良好であった。
るITO膜(InとSnの酸化物)を、HBr、C
l2 、BCl3 の混合ガスを用いて同様にドライエッチ
ングを行った。その結果、100nm/min以上のエ
ッチング速度を得た。
CHF3 の混合ガスを用いて同様にシリコン酸化膜をエ
ッチングした。その結果、250nm/min以上のエ
ッチング速度を得た。
チング膜と下地膜の選択比や、形状制御をするために、
Cl2 、BCl3 、CF4 、CHF3 、C5 F8 、C3
F8、SF6 、Ar、N2 、He、HBr、HCl、H
I、O2 等のエッチングガスを組み合わせて最適な条件
を設定することが可能である。
に田字形の格子枠状のものに限定されるものではなく、
図5(a)に示すように格子窓の数を6個や9個に増や
してもよく、その場合には誘電体7の厚みを薄くするこ
とができる。また、開口部の形状は、図5(b)に示す
ような三角形の開口部や、図5(c)に示すような円形
の開口部や、図5(d)に示すような不定形な開口部、
あるいはこれらの組み合わせなど、自由に選択すること
ができる。ただ、支持構造体8の開口部8aの形状や分
割の仕方は、誘電体7を通して真空室1に入る高周波の
均一分布を制御するために最適な形状と配置を選択する
のが望ましい。その最適形状は、螺旋状コイル9の形状
によっても異なることになる。
い材料が望ましい。アルミ合金に陽極酸化で硬質アルマ
イトを形成したもの、ステンレス鋼、ステンレス鋼表面
にニッケルメッキやフッ化ニッケル処理したもの、モネ
ル等の金属の他、アルミナ等のセラミックも使用でき
る。
窒化シリコンなどが使用できる。アルミナや窒化シリコ
ンは石英よりも強度が高いのでさらに薄くできる。
れば、以上のように高周波を真空室内に透過させるため
の誘電体が真空室内外の圧力差に耐えられるように誘電
体を保持する支持構造体を設けているので、誘電体の厚
みを薄くしても真空室内外の圧力差に耐え、従って高周
波電力が誘電体を通して真空室内に効率的に導入され、
プラズマ密度が確保されて高い処理速度を確保でき、ま
た誘電体の重量が軽くなるので、製作費及びメンテナン
ス費用を低減できてコスト低下を図ることができる。
部を有し、その総開口面積が加工物の面積の50%以上
であると、支持構造体による高周波電力の導入阻害を抑
制でき、上記効果を奏することができる。
構成を示す縦断面図である。
示す平面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 真空室内にガスを供給しつつ真空室を真
空排気し、真空室内を所定圧力に制御しながら、真空室
内の電極上に加工物を載置し、真空室外に電極とほぼ平
行に対向するように配設したコイルに高周波電力を印加
し、真空室に設けた支持構造体にて真空室内外の圧力差
に耐えられるように保持された誘電体を介して真空室内
に高周波電力を導入してプラズマを発生させ、加工物を
処理することを特徴とするプラズマ処理方法。 - 【請求項2】 誘電体の支持構造体は、複数の開口部を
有し、その総開口面積が加工物の面積の50%以上であ
ることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理方法。 - 【請求項3】 真空室に、Cl2 、BCl2 、CF4 、
CHF3 、C4 F8、C5 F8 、C3 F8 、SF6 、A
r、N2 、He、HBr、HCl、HI、O 2 等のエッ
チングガスを導入し、加工物をエッチングすることを特
徴とする請求項1記載のプラズマ処理方法。 - 【請求項4】 加工物を内部で加工するための真空室
と、真空室内で加工物を載置する電極と、真空室内を真
空排気する真空排気手段と、真空室内にガスを供給する
ガス供給手段と、真空室内にプラズマを発生させるため
の高周波電力を印加する高周波印加手段と、高周波印加
手段にて発生された高周波電力を真空室内に透過させる
ための誘電体と、誘電体が真空室内外の圧力差に耐えら
れるように保持する支持構造体とを備えたことを特徴と
するプラズマ処理装置。 - 【請求項5】 誘電体の支持構造体は、複数の開口部を
有し、その総開口面積を加工物の面積の50%以上とし
たことを特徴とする請求項4記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項6】 誘電体の支持構造体は、表面を陽極酸化
したアルミ合金、ステンレス鋼、表面をニッケルメッキ
やフッ化ニッケル処理したステンレス鋼の何れかからな
ることを特徴とする請求項4又は5記載のプラズマ処理
装置。 - 【請求項7】 高周波印加手段は、真空室の誘電体配置
窓の外部に設置された複数のコイルに高周波電源からマ
ッチングチューナを経て高周波電力を印加するように構
成され、複数のコイルは高周波電力の印加点から螺旋状
に引き出されて終端部が同心円上でそれぞれ接地され、
かつ各コイルは誘電体に対して垂直に立てた状態で設置
された銅板からなることを特徴とする請求項4記載のプ
ラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28376499A JP2001110777A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | プラズマ処理方法及び装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=17669826
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28376499A Pending JP2001110777A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | プラズマ処理方法及び装置 |
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- 1999-10-05 JP JP28376499A patent/JP2001110777A/ja active Pending
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