JP2001110240A - ディスプレイ用基板及び該基板の製造方法 - Google Patents

ディスプレイ用基板及び該基板の製造方法

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JP2001110240A
JP2001110240A JP28830399A JP28830399A JP2001110240A JP 2001110240 A JP2001110240 A JP 2001110240A JP 28830399 A JP28830399 A JP 28830399A JP 28830399 A JP28830399 A JP 28830399A JP 2001110240 A JP2001110240 A JP 2001110240A
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resistance control
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JP28830399A
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Masaki Nakamura
真記 中村
Toshiaki Mizuno
俊明 水野
Etsuo Ogino
悦男 荻野
Toshiaki Anzaki
利明 安崎
Katsuya Kamitsukuri
克也 神作
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板表面の帯電による素子寿命の低下を確実
に防止することができるディスプレイ用基板、及び抵抗
制御膜の表面抵抗を容易に所望の値に制御することがで
きるディスプレイ用基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 ガラス基板10の素子形成側表面には、
該表面の帯電を防止すべく、スパッタ法等により形成さ
れた抵抗制御膜11が成膜されている。基板10はソー
ダライムガラスから成る。抵抗制御膜11上には、導電
性材料から成る一対の素子電極12,13が形成されて
いる。抵抗制御膜11は、2種類の金属酸窒化物を含有
する。具体的には、該2種類の金属酸窒化物は、主成分
として、チタニウム及びジルコニウムの群から選択され
た少なくとも1つの金属の酸窒化物(TiON、ZrO
N)を含むと共に、副成分として、ニオブ、バナジウム
及びタングステンの群から選択された少なくとも1つの
金属の酸窒化物(NbON、VON、WON)を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ用基
板及び該基板の製造方法、特に基板の帯電による素子寿
命の低下を防止することができるディスプレイ用基板及
び該基板の製造方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】従来、表面伝導型放出素子(SED)を
含む電子線励起ディスプレイ(FED)や、プラズマデ
ィスプレイパネル(PDP)に用いるディスプレイ用基
板においては、FEDやPDPの駆動方式に起因して、
発光のために基板間に高電界が印加されたり基板表面が
プラズマに晒されるので、基板表面に帯電が生じる。こ
の基板表面の帯電は、基板の表面抵抗に依存して発生
し、この帯電量が過度になるとスパークが発生する等に
より素子の寿命が低下する場合がある。
【0003】また、上記基板表面の帯電による素子寿命
の低下を防止するために、ディスプレイ用基板の表面
に、表面抵抗を帯電防止に適した所望の値に制御した抵
抗制御膜を形成する方法が提案されている。このような
抵抗制御膜は、酸素と窒素の混合ガス雰囲気で金属ター
ゲットを用いてスパッタリングを行うことにより基板の
表面に形成され、この膜の表面抵抗は、酸素と窒素の混
合比を変えることにより所望の値に制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のディスプレイ用基板では、基板表面の帯電による素
子の寿命の低下を確実に防止できない場合があった。ま
た、上記従来の方法では、金属ターゲットのスパッタリ
ング時において雰囲気の酸素と窒素の混合比を変える際
に、基板の表面に形成される抵抗制御膜の表面抵抗が酸
素と窒素の混合比の変化に対して急激に変化するため
に、表面抵抗を所望の値に制御することが困難であっ
た。
【0005】本発明の目的は、基板表面の帯電による素
子寿命の低下を確実に防止することができるディスプレ
イ用基板、及び抵抗制御膜の表面抵抗を容易に所望の値
に制御することができるディスプレイ用基板の製造方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のディスプレイ基板は、基板表面に抵
抗制御膜が形成されたディスプレイ用基板において、前
記抵抗制御膜は2種類の金属酸窒化物を含有することを
特徴とする。
【0007】請求項1記載のディスプレイ基板によれ
ば、基板表面に形成された抵抗制御膜が2種類の金属酸
窒化物を含有するので、基板表面の電荷を外部に逃が
し、基板表面の帯電による素子の寿命の低下を確実に防
止して実用上十分に耐え得るディスプレイ用基板を提供
することができる。
【0008】請求項2記載のディスプレイ基板は、請求
項1記載のディスプレイ基板において、前記抵抗制御膜
の表面抵抗が1.0×108〜1.0×1012Ω/□で
あることを特徴とする。
【0009】請求項2記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜の表面抵抗が1.0×108〜1.0×
1012Ω/□であるので、基板表面の電荷をより確実に
外部に逃がし、請求項1の効果をより確実に発揮させる
ことができる。
【0010】請求項3記載のディスプレイ基板は、請求
項1又は2記載のディスプレイ基板において、前記2種
類の金属酸窒化物は、主成分として、チタニウム及びジ
ルコニウムの群から選択された少なくとも1つの金属の
酸窒化物を含むと共に、副成分として、ニオブ、バナジ
ウム及びタングステンの群から選択された少なくとも1
つの金属の酸窒化物を含むことを特徴とする。
【0011】請求項3記載のディスプレイ基板によれ
ば、2種類の金属酸窒化物は、主成分として、チタニウ
ム及びジルコニウムの群から選択された少なくとも1つ
の金属の酸窒化物を含むと共に、副成分として、ニオ
ブ、バナジウム及びタングステンの群から選択された少
なくとも1つの金属の酸窒化物を含むので、表面抵抗が
所望の値に制御されたディスプレイ用基板を提供するこ
とができる。
【0012】請求項4記載のディスプレイ基板は、請求
項3記載のディスプレイ基板において、前記主成分がチ
タニウムの酸窒化物から成り、前記副成分がニオブの酸
窒化物から成ることを特徴とする。
【0013】請求項5記載のディスプレイ基板は、請求
項3記載のディスプレイ基板において、前記主成分がチ
タニウムの酸窒化物から成り、前記副成分がバナジウム
の酸窒化物から成ることを特徴とする。
【0014】請求項6記載のディスプレイ基板は、請求
項3記載のディスプレイ基板において、前記主成分がジ
ルコニウムの酸窒化物から成り、前記副成分がタングス
テンの酸窒化物から成ることを特徴とする。
【0015】請求項7記載のディスプレイ基板は、請求
項2乃至6のいずれか1項に記載ののディスプレイ基板
において、前記抵抗制御膜は前記主成分を70重量%以
上含有することを特徴とする。
【0016】請求項7記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜は主成分を70重量%以上含有するの
で、抵抗制御膜の表面抵抗の制御をより安定的に行うこ
とができる。
【0017】請求項8記載のディスプレイ基板は、請求
項1乃至7のいずれか1項に記載ののディスプレイ基板
において、前記抵抗制御膜と前記基板との間に前記基板
中の可動イオンの表面への拡散を防止する可動イオン拡
散防止膜を介在させたことを特徴とする。
【0018】請求項8記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜と基板との間に基板中の可動イオンの表
面への拡散を防止する可動イオン拡散防止膜を介在させ
たので、基板中の可動イオンの表面への拡散による素子
の動作異常が防止されるディスプレイ用基板を提供する
ことができる。
【0019】請求項9記載のディスプレイ基板は、請求
項8記載のディスプレイ基板において、前記可動イオン
拡散防止膜は、シリコンの酸化物、シリコンの酸窒化物
及びシリコンの窒化物の群から選択された1つの化合物
を含むことを特徴とする。
【0020】請求項10記載のディスプレイ基板は、請
求項1乃至9のいずれか1項に記載ののディスプレイ基
板において、前記抵抗制御膜の表面に酸化防止膜が形成
されたことを特徴とする。
【0021】請求項10記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜の表面に酸化防止膜が形成されているの
で、基板上にデバイスを形成する際の熱処理による酸化
の抑制や、デバイス形成の安定性を確保することができ
る。
【0022】請求項11記載のディスプレイ基板は、請
求項10記載のディスプレイ基板において、前記酸化防
止膜は、シリコンの酸化物及びシリコンの酸窒化物の群
から選択された1つの化合物から成ることを特徴とす
る。
【0023】上記目的を達成するために、請求項12記
載のディスプレイ基板の製造方法は、窒素を含むガスの
雰囲気でターゲットを用いてスパッタリングを行うこと
により、基板表面に所望の表面抵抗を有する金属酸窒化
物の抵抗制御膜を形成するディスプレイ用基板の製造方
法において、前記ターゲットとして、酸化チタニウム及
び酸化ジルコニウムの群から選択された少なくとも1つ
の化合物を主成分とし、酸化ニオブ、酸化バナジウム、
及び酸化タングステンの群から選択された少なくとも1
つの化合物を副成分とする混合体から成るターゲットを
用い、該ターゲットを窒素を含むガスの雰囲気でスパッ
タリングを行うことにより前記抵抗制御膜を形成するこ
とを特徴とする。
【0024】請求項12記載のディスプレイ基板の製造
方法によれば、ターゲットが、酸化チタニウム及び酸化
ジルコニウムの群から選択された少なくとも1つの化合
物を主成分とし、酸化ニオブ、酸化バナジウム、及び酸
化タングステンの群から選択された少なくとも1つの化
合物を副成分とする混合体から成るので、基板表面に形
成される抵抗制御膜の表面抵抗を所望の値に制御するこ
とができる。
【0025】請求項13記載のディスプレイ基板の製造
方法は、請求項12記載のディスプレイ基板の製造方法
において、前記ガスがアルゴンと窒素の混合ガスから成
ることを特徴とする。
【0026】請求項13記載のディスプレイ基板の製造
方法によれば、ガスがアルゴンと窒素の混合ガスから成
るので、基板の表面に形成される抵抗制御膜の表面抵抗
を容易に所望の値に制御することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明者は、上記目的を達成すべ
く鋭意検討を行った結果、基板表面に抵抗制御膜が形成
されたディスプレイ用基板において、前記抵抗制御膜は
2種類の金属酸化物を含有するとき、好ましくは、抵抗
制御膜の表面抵抗が1.0×108〜1.0×1012Ω
/□であるときは、基板表面の電荷を外部に逃がし、基
板表面の帯電による素子の寿命の低下を確実に防止して
実用上十分に耐え得るディスプレイ用基板を提供するこ
とができること、また、抵抗制御膜は、好ましくは、主
成分として、チタニウム及びジルコニウムの群から選択
された1つの金属の酸窒化物を含むと共に、副成分とし
て、ニオブ、バナジウム及びタングステンの群から選択
された1つの金属の酸窒化物を含むときは、表面抵抗が
所望の値に制御されたディスプレイ用基板を提供するこ
とができることができることを見い出した。
【0028】また、本発明者は、窒素を含むガスの雰囲
気でターゲットを用いてスパッタリングを行うことによ
り、基板表面に所望の表面抵抗を有する金属酸窒化物の
抵抗制御膜を形成するディスプレイ用基板の製造方法に
おいて、前記ターゲットとして、酸化チタニウム及び酸
化ジルコニウムの群から選択された1つの化合物を主成
分とし、酸化ニオブ、酸化バナジウム、及び酸化タング
ステンの群から選択された1つの化合物を副成分とする
混合体から成るターゲットを用い、該ターゲットを窒素
を含むガスの雰囲気でスパッタリングを行うことにより
前記抵抗制御膜を形成するとき、基板の表面に形成され
た抵抗制御膜の表面抵抗を容易に所望の値に制御するこ
とができること、好ましくは、ガスがアルゴンと窒素の
混合ガスから成るとき、基板表面に形成される抵抗制御
膜の表面抵抗を容易に所望の抵抗値に制御することがで
きることを見い出した。
【0029】本発明は、上記研究の結果に基づいてなさ
れたものである。
【0030】以下、本発明の実施の形態に係るディスプ
レイ用基板を備える電子線励起素子の構成を図1を参照
して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るディ
スプレイ用基板を備える電子線励起素子の断面図であ
る。
【0031】図1において、ガラス基板10の素子形成
側表面には、該表面の帯電を防止すべく、スパッタ法等
により抵抗制御膜11が成膜されている。基板10はソ
ーダライムガラスから成り、その厚さは、例えば3mm
である。抵抗制御膜11は、後述する化合物から成り、
その厚さは、例えば100nmである。
【0032】抵抗制御膜11上には、導電性材料から成
る一対の素子電極12,13が形成されている。これら
の素子電極12,13は、例えばCVD等の成膜技術と
フォトリソグラフィー、エッチング等のパターニング技
術を組み合わせて形成することができるが、印刷技術に
よって形成してもよい。
【0033】素子電極12,13の形状は、当該電子線
励起素子の用途に合わせて適宜設計される。
【0034】素子電極12,13の間には、フォトリソ
グラフィー・エッチングにより導電性薄膜14が形成さ
れている。導電性薄膜14は、素子電極12,13と電
気的に良好に接続されるのが望ましいため、互いに部分
的に重なりあっている。導電性薄膜14の一部には、導
電性薄膜14よりも電気的に高抵抗な電子放出部15が
通電フォーミング処理により形成される。
【0035】電子放出部15及びその近傍は薄膜16に
よって被覆されており、この薄膜16は、炭素又は炭素
化合物から成り、上記電子放出部15の形成後に通電活
性化処理により形成される。
【0036】抵抗制御膜11は、2種類の金属酸窒化物
を含有する。これらの2種類の金属酸窒化物は、抵抗制
御膜11の表面抵抗が本発明範囲の1.0×108
1.0×1012Ω/□の範囲内になるように選択され
る。具体的には、該2種類の金属酸窒化物は、主成分と
して、チタニウム及びジルコニウムの群から選択された
少なくとも1つの金属の酸窒化物(TiON、ZrO
N)を含むと共に、副成分として、ニオブ、バナジウム
及びタングステンの群から選択された少なくとも1つの
金属の酸窒化物(NbON、VON、WON)を含む。
ここで、上記の例えばTiONの表記のうち「ON」
(酸窒化物)は、化学的量論的表示を意味するものでは
なく、単に酸素及び窒素の各成分を含むことを意味す
る。以下の「ON」なる表記においても同様である。
【0037】上記2種類の金属酸窒化物は、主成分がチ
タニウムの酸窒化物から成り、副成分がニオブの酸窒化
物から成ってもよく、主成分がチタニウムの酸窒化物か
ら成り、副成分がバナジウムの酸窒化物から成ってもよ
く、副成分がジルコニウムの酸窒化物から成ってもよ
く、主成分がタングステンの酸窒化物から成り、副成分
がバナジウムの酸窒化物から成ってもよい。
【0038】また、上記抵抗制御膜11と基板10との
間に、図2に示すように、基板10がアルカリを含有す
るガラスの場合その中のアルカリイオン(可動イオ
ン)、具体的にはNaイオンの素子形成側基板表面への
熱拡散を遮断すべく、スパッタ法、CVD法、ディップ
法等によりパッシベーション膜20(可動イオン拡散防
止膜)を基板10の表面上に成膜して介在させるのが好
ましい。これにより、基板10中のアルカリイオンの表
面への拡散による素子の動作異常を防止することができ
る。
【0039】このパッシベーション膜20は、シリコン
の酸化物(SiO2)、シリコンの酸窒化物(SiO
N)及びシリコンの窒化物(Si34)の群から選択さ
れた1つの化合物を含むのが好ましく、その厚さは、例
えば、100nmである。
【0040】さらに、上記抵抗抵抗膜11の表面に、図
2に示すように、酸化防止膜21を成膜するのが好まし
い。これにより、基板上にデバイスを形成する際の熱処
理による酸化の抑制や、デバイス形成の安定性を確保す
ることができる。
【0041】酸化防止膜21は、シリコンの酸化物(S
iO2)、シリコンの酸窒化物(SiON)の群から選
択された1つの化合物を含むのが好ましく、その厚さ
は、例えば、100nmである。
【0042】上記抵抗制御膜11、パッシベーション膜
20及び酸化防止膜21の各厚さは、特に制限はなく、
上記例示した値以外の値をとってもよい。
【0043】
【実施例】本発明の上記知見を確認するために以下のよ
うな実験を行った。
【0044】まず、上記のような基板10を、厚さ3m
mのソーダライムガラス材料(主として、SiO272
重量%、Na2O13重量%、CaO8重量%、MgO
4重量%、Al231.8重量%、K2O0.9重量%
を含む)で作製し、この基板10の表面上に表1に示さ
れる膜構成及び膜厚の抵抗制御膜11、必要に応じてパ
ッシベーション膜20及び酸化防止膜21をスパッタ法
で成膜した試料(実施例1〜8、比較例1〜2)を準備
した。
【0045】
【表1】
【0046】抵抗制御膜11はアルゴン−窒素の混合ガ
ス雰囲気でNb25(含有量0.5重量%)ターゲット
−TiO5(含有量99.5重量%)を用いたスパッタ
リングにより成膜した。表1の各例において、アルゴン
のガス流量Arのガス流量比(Ar/Ar+N2)を
0.00〜1.00(即ち、窒素のガス流量N2のガス
流量比(N2/Ar+N2)は1.00〜0.00)の範
囲で変化させている。
【0047】表1の膜構成の欄において、Gは基板10
を示すと共に、(Ti,Nb)ONは、抵抗制御膜11
を構成する主成分TiONと副成分NbONの混合物を
示す。また、表1において、実施例1,2,3,6、及
び比較例1では、基板11(G)表面上に抵抗制御膜1
1((Ti,Nb)ON) のみが形成されている。ま
た、実施例5,8、及び比較例2では、抵抗制御膜11
((Ti,Nb)ON) と基板10(G)との間に、
パッシベーション膜20(Si34)が介在しており、
実施例4,5,7,8、及び比較例2では、抵抗制御膜
11((Ti,Nb)ON)の表面に酸化防止膜21
(SiO2又はSiON)が成膜されている。
【0048】上記ターゲットの作製方法を実施例1(N
25−TiO2ターゲット)の場合を例にとって説明
する。他の成分のターゲットもこれに準ずる。
【0049】まず、酸化チタニウム(TiO2)微粉末
99.5重量%と酸化ニオブ(Nb25)微粉末0.5
重量%をよく混合し、さらに2重量%の有機バインダー
を配合して振動ミルで2時間撹拌混合し、水で造粒した
後、3.5トン/cm2の圧力で冷間静水圧成型した。
この成型品を400℃に加熱して脱脂し、その後酸素雰
囲気中で1400℃、5時間で予備焼結した。さらに、
坩堝型に封入してアルゴンガスに若干の酸素ガスを含む
雰囲気中において1350℃、50MPaで熱間等方圧
加熱プレス処理を行い、Nb25−TiO2焼結体ター
ゲットを作製した。
【0050】得られたNb25−TiO2焼結体ターゲ
ットは、アルキメデス法による密度測定の結果、相対密
度が96%以上であった。この焼結体ターゲットの表面
抵抗を4端子法により測定した結果、約2Ω/□の値で
あった。
【0051】以下、スパッタ法による抵抗制御膜11等
の成膜方法を実施例5の場合を例にとって説明する。
【0052】作製したSiターゲットを予備排気室とス
パッタ室からなるインライン式スパッタリング装置のス
パッタ室にセットし、スパッタ室をロータリーポンプ及
びクライオポンプで5.0×10-4Pa以下まで排気し
た。次いで、洗浄した厚さ3mmの基板10を予備排気
室に入れて0.3Pa以下に排気した。そして、基板1
0をスパッタ室に移し、スパッタ室に窒素ガス50cm
3/分(標準状態下)(以下「SCCM」という)を導
入し、圧力を0.3Paに調節した。Siターゲットが
備えられたカソードに交流電源より電力を供給して放電
を起こし、Siターゲットの上を基板10を通過させる
ことにより、基板10の表面に酸化シリコンから成る膜
厚100nmのパッシベーション膜20を形成した。
【0053】次いで、Nb25−TiO2ターゲットを
スパッタ室にセットし、スパッタ室にアルゴンガス20
SCCM、窒素ガス30SCCMを導入し、圧力を0.
3Paに調節し、Nb25−TiO2ターゲットが備え
られたカソードに直流電源より電力を供給して放電を起
こし、Nb25−TiO2ターゲット上を基板10を通
過させることにより、チタンの酸窒化物とニオブの酸窒
化物の混合物から成る厚さ100nmの抵抗制御膜11
を形成した。
【0054】さらに、Siターゲットをスパッタ室にセ
ットし、スパッタ室に酸素ガス40SCCM、窒素ガス
20SCCMを導入し、圧力を0.3Paに調節し、S
iターゲットが備えられたカソードに交流電源より電力
を供給して放電を起こし、Siターゲット上を基板10
を通過させることにより、酸窒化シリコンから成る厚さ
100nmの酸化防止膜21を形成した。この膜の表面
抵抗は、1.94×1010Ω/□であった。
【0055】以下、同様にして、表1に示した膜構成、
膜厚、ガス流量比に従い、実施例1〜4,6について、
基板10の表面に抵抗制御膜11、必要に応じてパッシ
ベーション膜20又は酸化防止膜21を成膜し、それぞ
れ表面抵抗を測定した。
【0056】これらの各試料に、デバイス作製工程で実
行される500℃2時間の熱処理を行った後、再度表面
抵抗を測定したところ、熱処理前とほとんど変化はなか
った。
【0057】次いで、上記のように表面に抵抗制御膜1
1等が成膜された基板10を用いて図1のような電子線
励起素子を作製してその駆動試験(加速試験)を行い、
素子が劣化又は破壊するまでの時間を測定した。
【0058】また、加速試験での素子の劣化又は破壊ま
での時間は、各素子に対して温度150℃で所定駆動電
圧を印加した状態でエミッタより電子線を放射したとき
のエミッション電流を測定し、このエミッション電流値
が不安定になったときの経過時間を計測することにより
得られる。この場合、経過時間60分以上エミッション
電流値が安定していれば、素子の状態が良好であると判
定した。
【0059】さらに、基板表面での帯電現象の発生につ
いては、エミッション電流値を読み取る方法により基板
表面に帯電が発生した否かを判定した。
【0060】上記測定又は判定結果を表1に示す。ま
た、表1中のガス流量比と表面抵抗との関係を図3に○
印でプロットした。
【0061】図3によれば、抵抗制御膜11をNb25
−TiO2ターゲットを用いたアルゴン−窒素の混合雰
囲気でスパッタリングにより成膜する場合に、ガス流量
比(Ar/(Ar+N2))が0.05〜0.95体積
%のときは、抵抗制御膜11の表面抵抗が安定的に1.
0×108〜1.0×1012Ω/□の範囲にあることが
分かる。これに対して、ガス流量比が、0.05未満、
又は0.95を越える場合は、薄膜11の表面抵抗が
1.0×108未満であることが分かる。
【0062】また、表1から、抵抗制御膜11の表面抵
抗が1.0×108〜1.0×101 2Ω/□の場合(実
施例1〜8)は、安定したエミッション電流により基板
表面の電荷を外部に逃がすと共に、基板表面での帯電現
象が発生せず素子寿命の低下を確実に防止することがで
きることが分かる。これに対し、抵抗制御膜11の表面
抵抗が1.0×108Ω/□未満の場合は(比較例1〜
2)は、印加電圧に対しエミッション電流が不安定とな
り、画像ムラの原因となる。
【0063】各試料の総合評価としては、加速試験での
素子劣化又は破壊までの時間、基板表面での帯電現象の
各結果を総合して、実施例1〜8が「優」、比較例1〜
2が不可であった。
【0064】次いで、上記のように作製された基板10
の表面上に表2に示される膜構成及び膜厚の抵抗制御膜
11及び酸化防止膜21、必要に応じてパッシベーショ
ン膜20をスパッタ法で成膜した試料(比較例3〜5)
を準備した。
【0065】
【表2】
【0066】即ち、表2は、抵抗制御膜11を酸素−窒
素の混合ガス雰囲気でTiターゲットを用いたスパッタ
リングにより成膜した場合を示す。各例において、酸素
のガス流量O2のガス流量比O2/(O2+N2)の0.0
3〜0.50(即ち、窒素のガス流量N2のガス流量比
2/(O2+N2)は0.50〜0.03)の範囲で変
化させている。
【0067】また、表2の膜構成の欄中の記号の意味は
表1のものと同様である。
【0068】以下、スパッタ法による抵抗制御膜11等
の成膜方法を比較例4の場合を例にとって説明する。
【0069】作製したSiターゲットを予備排気室とス
パッタ室からなるインライン式スパッタリング装置のス
パッタ室にセットし、スパッタ室をロータリーポンプ及
びクライオポンプで5×10-4Pa以下まで排気した。
次いで、洗浄した厚さ3mmの基板10を予備排気室に
入れて0.3Pa以下に排気した。そして、基板10を
スパッタ室に移し、スパッタ室に窒素ガス50SCCM
をを導入し、圧力を0.3Paに調節した。Siターゲ
ットが備えられたカソードに、交流電源より電力を供給
して放電を起こし、ターゲットの上を基板10を通過さ
せることにより、基板10の表面に窒化シリコンから成
る膜厚100nmのパッシベーション膜11を成膜し
た。
【0070】次いで、Tiターゲットをスパッタ室にセ
ットし、スパッタ室に酸素ガス10SCCM、窒素ガス
90SCCMを導入し、圧力を0.3Paに調節し、T
iターゲットが備えられたカソードに直流電源より電力
を供給して放電を起こし、上を基板10を通過させるこ
とにより、チタンの酸窒化物とニオブの酸窒化物の混合
物から成る膜厚10nmの抵抗制御膜11を形成した。
【0071】さらに、Siターゲットをスパッタ室にセ
ットし、スパッタ室に酸素ガス40SCCM、窒素ガス
20SCCMを導入し、圧力を0.3Paに調節し、S
iターゲットが備えられたカソードに交流電源より電力
を供給して放電を起こし、Siターゲット上を基板10
を通過させることにより、酸窒化シリコンから成る厚さ
80nmの酸化防止膜21を形成した。この膜の表面抵
抗は、1.94×10 10Ω/□であった。
【0072】以下、同様にして、表2に示した膜構成、
膜厚、ガス流量比に従い、比較例3及び5について、基
板10の表面に抵抗制御膜11及び酸化防止膜21、必
要に応じてパッシベーション膜20を成膜し、それぞれ
表面抵抗を測定した。
【0073】次いで、実施例1〜8の場合と同様に、駆
動試験(加速試験)を行い、素子が劣化又は破壊するま
での時間を測定し、エミッション電流値の安定性を判定
し、基板表面に帯電が発生した否かを判定した。
【0074】上記測定又は判定結果を表2に示す。ま
た、表2中のガス流量比と表面抵抗との関係を図3に■
印でプロットした。
【0075】図3によれば、抵抗制御膜11をTiター
ゲットを用いた酸素−窒素の混合雰囲気でスパッタリン
グにより成膜する場合には、ガス流量比(O2/(O2
2))が0.50以下においてガス流量比の変化に伴
う抵抗制御膜11の表面抵抗の変動が顕著であり、表面
抵抗を1.0×108〜1.0×1012Ω/□に収める
ことができるガス流量比の領域が狭い。
【0076】また、表2から、抵抗制御膜11の表面抵
抗が1.0×108〜1.0×101 2Ω/□の範囲外の
場合(比較例3,5)は、印加電圧に対しエミッション
電流が不安定となるか又は低下し、画像ムラの原因とな
り、また、抵抗制御膜11の表面抵抗が1.0×108
〜1.0×1012Ω/□の範囲に収まったとしても、素
子特性は低下していることが分かった。
【0077】各試料の総合評価としては、加速試験での
素子劣化又は破壊までの時間、基板表面での帯電現象の
各結果を総合して、比較例3〜5の場合は不可であっ
た。
【0078】上述のように、チタン酸窒化物からなる抵
抗制御膜11では、ガス流量比の変化に伴う表面抵抗の
変動が顕著であり、所望の表面抵抗が得られるガス流量
比の領域が狭い。そこで、このガス流用比で得られる抵
抗制御膜11の表面抵抗の再現性を確かめるために、同
条件での成膜を10回にわたって行った。その結果を表
3に示す。
【0079】
【表3】
【0080】表3は、実施例3について、Nb25−T
iO2ターゲットを用いてガス流量比(Ar/Ar+
2)を0.50としたアルゴン−窒素の混合ガス雰囲
気でスパッタリングを行うことにより厚さ10nmの抵
抗制御膜11を10回成膜した場合、比較例4につい
て、Tiターゲットを用いてガス流量比(O2/(O2
2))を0.10とした酸素−窒素の混合ガス雰囲気
でスパッタリングを行うことにより厚さ10nmの抵抗
制御膜11を10回成膜した場合における抵抗制御膜1
1の表面抵抗の測定結果を示す。
【0081】表3から、実施例3については、抵抗制御
膜11の表面抵抗がほとんど一定であるのに対し、比較
例4では、窒素ガス雰囲気中にわずか10体積%の酸素
ガスが含まれるだけで、所望の表面抵抗が得られる場合
があるものの、その再現性は乏しく、ばらつきが大きい
ことがわかる。
【0082】このうち所望の抵抗が得られたものについ
て、上記した方法と同様の方法で加速試験を行った結
果、素子特性は低下していた。
【0083】次に、実施例9としてNb25(含有量
0.5重量%)−TiO2(含有量99.5重量%)タ
ーゲット、実施例10としてNb25(含有量30重量
%)−TiO2ターゲット(含有量70重量%)、実施
例11としてWO3(含有量10重量%)−ZrO2ター
ゲット(含有量は90重量%)、実施例12としてV2
5(含有量2.5重量%)−TiO2ターゲット(含有
量97.5重量%)の各ターゲットにガス流量比を0.
00〜1.00間で変化させたアルゴン−窒素の混合ガ
ス雰囲気中でスパッタリングを行うことにより基板10
の表面に抵抗制御膜11を成膜し、それぞれ抵抗制御膜
11の表面抵抗を測定した。測定結果を表4に示す。
【0084】
【表4】
【0085】表4から、実施例9〜12のいずれも、ガ
ス流量比(Ar/Ar+N2)が0.05〜0.95の
ときに、抵抗制御膜11の表面抵抗が安定的に1.0×
10 8〜1.0×1012Ω/□の範囲内にあるが、ガス
流量比が、5体積%未満、且つ95体積%を越える場合
は、表面抵抗が1.0×108Ω/□未満である。
【0086】表4の実施例9〜12では、ターゲットの
主成分以外を構成する金属酸化物(Nb25、V25
WO3 )が0.5〜30重量%とき、換言すれば、ター
ゲットの主成分を構成する金属酸化物(TiO2)が7
0〜99.5重量%のときに、抵抗制御膜11の表面抵
抗の値が1.0×108〜1.0×1012Ω/□の範囲
内に制御されている。
【0087】表4から、ニオブ酸化物を0.5〜30重
量%含むチタン酸化物ターゲットをアルゴンと窒素の混
合ガス雰囲気で成膜したとき(実施例9及び10)に、
より安定な所望の抵抗値が得られることが分かる。この
とき、ニオブ酸化物の量が、0.5重量%より低くなる
とスパッタリング時に安定して放電がなされず、また、
30重量%を越えてもターゲットの導電性はさほど変わ
らない。
【0088】表5は、Nb25−TiO2ターゲットを
用いてアルゴン−窒素の混合ガス雰囲気でスパッタリン
グを行った場合(実施例1に対応)で、膜厚を10,3
0,50,100nmと変えた場合の抵抗制御膜11の
表面抵抗の測定結果である。表5の測定結果をグラフで
表したものを図4に示す。
【0089】
【表5】
【0090】図4から、抵抗制御膜11の膜厚が厚くな
っても表面抵抗はそれほど変わらないこと、表面抵抗が
低いものは、抵抗制御膜11の膜厚を減らせば表面抵抗
が増加することが分かる。また、抵抗制御膜11の膜厚
は、特に制限はないが、基本的に薄い方が製造コストの
観点から好ましく、所望の膜厚に調整するために適宜調
整すればよい。
【0091】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載のディスプレイ基板によれば、基板表面に形成された
抵抗制御膜が2種類の金属酸窒化物を含有するので、基
板表面の電荷を外部に逃がし、基板表面の帯電による素
子の寿命の低下を確実に防止して実用上十分に耐え得る
ディスプレイ用基板を提供することができる。
【0092】請求項2記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜の表面抵抗が1.0×108〜1.0×
1012Ω/□であるので、基板表面の電荷をより確実に
外部に逃がし、請求項1の効果をより確実に発揮させる
ことができる。
【0093】請求項3記載のディスプレイ基板によれ
ば、2種類の金属酸窒化物は、主成分として、チタニウ
ム及びジルコニウムの群から選択された少なくとも1つ
の金属の酸窒化物を含むと共に、副成分として、ニオ
ブ、バナジウム及びタングステンの群から選択された少
なくとも1つの金属の酸窒化物を含むので、表面抵抗が
所望の値に制御されたディスプレイ用基板を提供するこ
とができる。
【0094】請求項7記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜は主成分を70重量%以上含有するの
で、抵抗制御膜の表面抵抗の制御をより安定的に行うこ
とができる。
【0095】請求項8記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜と基板との間に基板中の可動イオンの表
面への拡散を防止する可動イオン拡散防止膜を介在させ
たので、基板中の可動イオンの表面への拡散による素子
の動作異常が防止されるディスプレイ用基板を提供する
ことができる。
【0096】請求項10記載のディスプレイ基板によれ
ば、抵抗制御膜の表面に酸化防止膜が形成されているの
で、基板上にデバイスを形成する際の熱処理による酸化
の抑制や、デバイス形成の安定性を確保することができ
る。
【0097】請求項12記載のディスプレイ基板の製造
方法によれば、ターゲットが、酸化チタニウム及び酸化
ジルコニウムの群から選択された少なくとも1つの化合
物を主成分とし、酸化ニオブ、酸化バナジウム、及び酸
化タングステンの群から選択された少なくとも1つの化
合物を副成分とする混合体から成るので、基板の表面に
形成される抵抗制御膜の表面抵抗を所望の値に制御する
ことができる。
【0098】請求項13記載のディスプレイ基板の製造
方法によれば、ガスがアルゴンと窒素の混合ガスから成
るので、基板表面に形成される抵抗制御膜の表面抵抗を
容易に所望の値に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るディスプレイ用基板
を備える平面型の表面伝導型放出素子の断面図である。
【図2】抵抗制御膜11、パッシベーション層20及び
酸化防止膜21の説明図である。
【図3】ガス流量比と抵抗制御膜11の表面抵抗との関
係を示すグラフである。
【図4】抵抗制御膜11の膜厚と表面抵抗との関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
10 基板 11 抵抗制御膜 12,13 素子電極 14 導電性薄膜 15 電子放出部 16 薄膜 20 パッシベーション膜(可動イオン拡散防止膜) 21 酸化防止膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 13/00 503 H01B 13/00 503A H01J 1/316 H01J 9/02 E 9/02 1/30 E (72)発明者 荻野 悦男 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 安崎 利明 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 神作 克也 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 4K029 AA09 BA41 BA46 BA58 BC05 CA06 DC05 EA05 5C094 AA31 AA37 AA43 AA54 BA04 BA32 BA34 CA19 DA13 EA10 EB02 FB02 FB03 FB14 GA10 GB10 JA01 JA05 5G301 CA02 CA03 CA18 CA25 CA28 CA30 CD02 CD10 CE01 5G307 GA08 GC02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に抵抗制御膜が形成されたディ
    スプレイ用基板において、前記抵抗制御膜は2種類の金
    属酸窒化物を含有することを特徴とするディスプレイ基
    板。
  2. 【請求項2】 前記抵抗制御膜の表面抵抗が1.0×1
    8〜1.0×101 2Ω/□であることを特徴とする請
    求項1記載のディスプレイ基板。
  3. 【請求項3】 前記2種類の金属酸窒化物は、主成分と
    して、チタニウム及びジルコニウムの群から選択された
    少なくとも1つの金属の酸窒化物を含むと共に、副成分
    として、ニオブ、バナジウム及びタングステンの群から
    選択された少なくとも1つの金属の酸窒化物を含むこと
    を特徴とする請求項1又は2記載のディスプレイ基板。
  4. 【請求項4】 前記主成分がチタニウムの酸窒化物から
    成り、前記副成分がニオブの酸窒化物から成ることを特
    徴とする請求項3記載のディスプレイ基板。
  5. 【請求項5】 前記主成分がチタニウムの酸窒化物から
    成り、前記副成分がバナジウムの酸窒化物から成ること
    を特徴とする請求項3記載のディスプレイ基板。
  6. 【請求項6】 前記主成分がジルコニウムの酸窒化物か
    ら成り、前記副成分がタングステンの酸窒化物から成る
    ことを特徴とする請求項3記載のディスプレイ基板。
  7. 【請求項7】 前記抵抗制御膜は前記主成分を70重量
    %以上含有することを特徴とする請求項3乃至6のいず
    れか1項に記載のディスプレイ基板。
  8. 【請求項8】 前記抵抗制御膜と前記基板との間に前記
    基板中の可動イオンの表面への拡散を防止する可動イオ
    ン拡散防止膜を介在させたことを特徴とする請求項1乃
    至7項のいずれか1項に記載のディスプレイ基板。
  9. 【請求項9】 前記可動イオン拡散防止膜は、シリコン
    の酸化物、シリコンの酸窒化物及びシリコンの窒化物の
    群から選択された少なくとも1つの化合物を含むことを
    特徴とする請求項8記載のディスプレイ基板。
  10. 【請求項10】 前記抵抗制御膜の表面に酸化防止膜が
    形成されたことを特徴とする請求項1乃至9項のいずれ
    か1項に記載のディスプレイ基板。
  11. 【請求項11】 前記酸化防止膜は、シリコンの酸化物
    及びシリコンの酸窒化物の群から選択された1つの化合
    物から成ることを特徴とする請求項10記載のディスプ
    レイ基板。
  12. 【請求項12】 窒素を含むガスの雰囲気でターゲット
    を用いてスパッタリングを行うことにより、基板表面に
    所望の表面抵抗を有する金属酸窒化物の抵抗制御膜を形
    成するディスプレイ用基板の製造方法において、前記タ
    ーゲットとして、酸化チタニウム及び酸化ジルコニウム
    の群から選択された少なくとも1つの化合物を主成分と
    し、酸化ニオブ、酸化バナジウム、及び酸化タングステ
    ンの群から選択された少なくとも1つの化合物を副成分
    とする混合体から成るターゲットを用い、該ターゲット
    を窒素を含むガスの雰囲気でスパッタリングを行うこと
    により前記抵抗制御膜を形成することを特徴とするディ
    スプレイ基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ガスがアルゴンと窒素の混合ガス
    から成ることを特徴とする請求項12記載のディスプレ
    イ基板の製造方法。
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