JP2001108822A - カラーフィルターおよびカラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターおよびカラーフィルターの製造方法

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JP2001108822A
JP2001108822A JP2000235395A JP2000235395A JP2001108822A JP 2001108822 A JP2001108822 A JP 2001108822A JP 2000235395 A JP2000235395 A JP 2000235395A JP 2000235395 A JP2000235395 A JP 2000235395A JP 2001108822 A JP2001108822 A JP 2001108822A
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color filter
brush
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Tomoya Namimatsu
智也 並松
Yasushi Kobayashi
裕史 小林
Miki Takewaka
美樹 竹若
Toru Matsumoto
徹 松本
Takao Kitagawa
隆夫 北川
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来洗浄技術にない紫外線、ブラシ洗浄に加え
て除去しきれない微量残渣を超音波洗浄により均一に安
定的に除去し、表示不良とならないカラーフィルターお
よびカラーフィルターの製造方法を提供する。 【解決手段】透明基板上に少なくとも遮光層、有機着色
層、透明電極膜を有するカラーフィルターにおいて、該
透明電極で被覆されていない基板上領域の接着異物数が
800個/25μm2 以下であり、透明電極で被覆され
ている領域においては、表面残渣による被覆が発生しな
いことを特徴とするカラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に使
用される液晶表示パネルのカラーフィルター基板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶ディスプレイ用のカラーフィ
ルターの製造は、基板上に顔料等で着色した感光性樹脂
を塗布するか、あるいは顔料等で着色した非感光性樹脂
を塗布し、その上に感光性樹脂を塗布する。次いでフォ
トリソグラフィー法により、Red,Green,Bl
ue(RGB)の微細パターンを形成する方法が一般的
である。
【0003】カラーフィルターの製造においては、基板
上の異物が直接的に欠点となるため、基板の清浄度を高
く保つことが重要である。このため、カラーフィルター
の製造では、基板を洗浄する工程が多く存在する。
【0004】カラーフィルターの製造における基板洗浄
は、ディップ方式の薬液超音波洗浄槽で洗浄し、薬液シ
ャワーで洗浄する方法かブラシを用いて洗浄する方法が
ある。次いで純水シャワーや高圧で純水を噴射する方法
によりリンスし、エアーナイフで液切り乾燥する。最後
にIR(赤外線)等で加熱乾燥するものが一般的であ
る。さらに、透明導電膜を製膜する前処理として、基板
洗浄・プラズマ処理なども洗浄にあげられる。たとえ
ば、洗剤・ブラシ等による洗浄である。更に、これら以
外の手段として、イオンボンバード・逆スパッタ処理な
どが行われる場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カラーフィルターの表
面には、一般にパーティクルと呼ばれる付着ゴミの他
に、その加工工程を経ることにより残存する、いわゆる
残渣と呼ばれるものが存在する。これら両者において、
付着ゴミは従来の技術で除去が十分可能であるが、残渣
は従来技術では除去が困難であり均一に安定的に除去す
ることは、残渣が有機物を介して基板に接着しているこ
とから困難である。かつ、過酷な条件での洗浄で除去す
るとカラーフィルターへの傷等のダメージが大きくな
る。この残渣は、次工程で部分的脱離か、溶媒への溶解
によってパネル液晶中に残存するとその物質によって
は、カラー液晶ディスプレイの表示不良に繋がる可能性
があり、洗浄により除去することが必要である。
【0006】従って、現在では、流水による洗浄から洗
剤・ブラシ等を用いた洗浄方法など様々な洗浄方法が考
案・実施されている。
【0007】ところが、これら従来実施されている洗浄
方法では、基板表面の接着異物や残渣を除去するには不
十分であり、ITO密着性を低下させる原因ともなって
いた。
【0008】一方、比較的明確にITO膜の密着性改善
が目的とされていたプラズマ処理においても、現実には
ITO膜の密着性に与える効果およびその理論的位置付
けは、明確にされておらず、プラズマ処理をおこなうこ
とによって発生するカラーフィルター欠点、例えば、カ
ラーフィルター表面の放電痕や基板へのごみ付着などの
発生率を勘案して実施しており、従って、そのパフォー
マンス(プラズマ処理効果と欠点発生)が十分でないと
考えられた場合には、実施されない場合もある程度の効
果期待であった。つまり、従来のプラズマ処理方法は、
その効果、すなわち、基板表面の洗浄効果およびそれに
伴う透明導電膜の密着性向上が明確でなく、従ってカラ
ーフィルター下地と透明導電膜の密着性向上、さらには
透明導電膜とカラーフィルター下地の電気的接続の観点
から、カラーフィルター表面の残渣除去としては不十分
な処理であった。
【0009】このため、カラーフィルター製品には、I
TO膜の下地となる領域には、カラーペースト等による
接着異物や残渣がのこり、ITO膜の密着性低下の原因
となり、製品においてしばしば発生する透明導電膜の剥
離、あるいはカラーフィルター透明電極の電気抵抗が高
くなる、などの原因となっていた。
【0010】本発明はかかる従来技術の欠点を改良し、
従来洗浄技術にない紫外線、ブラシ洗浄に加えて除去し
きれない微量残渣を超音波洗浄により均一に安定的に除
去し、表示不良とならないカラーフィルターおよびカラ
ーフィルターの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、 (1)透明基板上に少なくとも遮光層、有機着色層、透
明電極膜を有するカラーフィルターにおいて、該透明電
極で被覆されていない基板上の基板との接着異物数が8
00個/25μm2 以下であり、透明電極で被覆されて
いる領域においては、表面残渣による被覆が発生しない
ことを特徴とするカラーフィルター。
【0012】(2)カラーフィルターの製造において、
酸素含有雰囲気下で基板に紫外線を照射し、ブラシを具
備し、かつ処理液にアルカリおよび/または水を使用し
た洗浄装置にて洗浄処理し、次いで連続的に超音波発振
装置を具備し、かつ処理液にアルカリおよび/または水
を使用した洗浄装置にて洗浄処理することを特徴とする
カラーフィルターの製造方法。
【0013】(3)前記ブラシは、基板のパスラインの
上側および/または下側に複数個具備し、前記アルカリ
に第4級アンモニウムヒドロキシドを使用することを特
徴とする前記(2)に記載のカラーフィルターの製造方
法。
【0014】(4)前記ブラシにおいて、その回転方向
は基板に対して時計回りおよび/または反時計回りで使
用し、かつ、その回転数は100rpm〜600rpm
で使用し、また、前記アルカリの使用温度は20℃〜5
0℃の範囲を適用することを特徴とする前記(2)また
は(3)に記載のカラーフィルターの製造方法。
【0015】(5)前記ブラシにおいて、そのブラシは
基板に接触するか、または基板との間隙が−2.0mm
〜+1.0mmの範囲で使用することを特徴とする前記
(2)〜(4)のいずれかに記載のカラーフィルターの
製造方法。
【0016】(6)(2)〜(5)のいずれかにおい
て、ITO成膜前にプラズマ処理を行うことを特徴とす
るカラーフィルターの製造方法。
【0017】(7)カラーフィルターの製造において、
RGB加工後基板の有機物被膜の残渣を除去することを
特徴とする前記(2)〜(6)のいずれかに記載のカラ
ーフィルターの製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施の形
態について説明する。
【0019】本発明による製造方法は、パーティクル、
油脂、残渣等が付着した基板に対して、第1に紫外光を
照射する。第2にブラシを具備し、かつ処理液にアルカ
リおよび/または水を使用した槽にて洗浄する。第3に
超音波発振装置を具備し、かつ処理液にアルカリおよび
/または水を使用した槽にて洗浄する。第4に純水シャ
ワーで基板をリンスし、エアーナイフにより液切り乾燥
する。これら第1〜第4までの処理は連続的に行うのが
好ましく、特に第2から第3への移行時は、高温で乾燥
しないのが好ましい。
【0020】まず、本発明における前記第1の処理は、
酸素含有雰囲気下で170〜260nmの波長を含む紫
外光をパーティクル、油脂、残渣等が付着した基板に対
して一定時間照射する。この紫外光が空気中に存在する
酸素に影響し、オゾンを生成およびオゾンを分解し原子
状活性酸素を生成する。生成したオゾン、原子状活性酸
素および紫外光の持つ高いエネルギーが基板表面に作用
する。これにより、基板の表面改質がおこり、薬液の接
触角が低下し、その結果、薬液処理の効果促進がはかれ
る。また、同時に有機物の分解をするので、有機汚染物
の洗浄や除去も行うことができる。
【0021】本発明における前記第2の処理において、
使用するブラシとしては、ロールブラシやディスクブラ
シ等があり用途に応じて適宜選択されるが、ロールブラ
シが特に好ましい。
【0022】ブラシに用いられる毛の材質としてはナイ
ロン6、ナイロン6−10、アクリル、PET、PV
A、PVC等の合成樹脂や植物、動物由来の高分子等が
好適に用いられる。
【0023】ブラシの線径は、用途に応じて適宜選択す
る必要があるが、例えばLCD用のカラーフィルターの
場合は、その異物除去効率とカラーフィルター膜面への
ダメージを考えて、40〜150μmが好ましく、より
好ましくは60〜120μmの範囲である。線径が40
μm未満では、ブラシの強度不足で付着異物(特に残
渣)の除去が難しくなる。また、150μmを越える
と、ブラシの強度が大きすぎるため、カラーフィルター
膜面にキズをつけてしまうことがある。つまり、40μ
m未満および150μmを越えるものではカラーフィル
ターの品質上問題がある。
【0024】ブラシの毛の長さは、カラーフィルター膜
面にキズをつけない程度の弾力性を持つようにするた
め、ブラシの材質、線径に応じて選択すればよい。
【0025】ブラシの植毛密度は、LCD用カラーフィ
ルターの場合、その基板全面に残渣が存在するため、比
較的高密度のブラシとすることが好ましい。好ましくは
200〜3000本/cm2 、より好ましくは1000
〜2500本/cm2 、さらに好ましくは2000〜2
400本/cm2 である。
【0026】ブラシの植毛状態については、放射線状タ
イプ、螺旋状タイプ、密巻き状タイプ等があるが、洗浄
効率などから密巻き状タイプが好ましい。
【0027】ブラシの配置は千鳥配置、対向配置等があ
るが、対向配置が好ましい。
【0028】ブラシの設置本数はパスラインに対して上
下に一対または複数対設置するのが好ましい。
【0029】ブラシの基板への押込量は、膜面にダメー
ジを与えないこと、基板搬送不良を招かないこと、およ
び異物(特に残渣)除去効果が高いことの3点を満足す
ることが重要である。ブラシの基板への押込量は、好ま
しくは−2.0〜+1.0mmの範囲であり、より好ま
しくは−1.0〜+0.8mmの範囲である。
【0030】ブラシの回転方向は、膜面にダメージを与
えないこと、基板搬送不良を招かないこと、および異物
(特に残渣)除去効果が高いことの3点を満足すること
が重要である。ブラシの回転方向は、基板に対して時計
回りまたは反時計回り、もしくは時計回りおよび反時計
回りで使用することができる。
【0031】ブラシの回転数も膜面にダメージを与えな
いこと、基板搬送不良を招かないこと、および異物(特
に残渣)除去効果が高いことの3点を満足することが重
要である。好ましくは100〜600rpm、より好ま
しくは200から400rpmである。
【0032】本発明における第2の処理において、使用
する洗浄液は、特に制限されるわけではないが、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド、アンモニア、コリン
が好適に用いられる。中でも特に好ましいのは、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシドである。アルカリが油
脂等の有機汚染物を溶解、分解し除去する。
【0033】洗浄液の濃度および温度は使用するアルカ
リの種類によって適宜選択する。例えば、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシドの場合、好ましい濃度は0.
1〜5wt%の範囲での使用であり、より好ましいのは
0.5〜2.5wt%の範囲での使用である。また、好
ましい温度は20〜50℃の範囲であり、より好ましい
のは20〜30℃の範囲での使用である。
【0034】本発明における第3の処理において、使用
する超音波の周波数は、特に規定するものではないが、
好ましくは20〜50kHzの範囲である。
【0035】また、第3の処理で使用する洗浄液は、第
2の処理と同様である。
【0036】本発明における第4の処理は、第3の処理
までに用いた薬液を基板上から除去することを目的とす
るため、通常純水を用いる。また、液切り乾燥にはエア
ーナイフを使用する。
【0037】次に透明導電膜の製膜を行うが、その前に
なお除去できない残渣に対して、グロー放電によって発
生するプラズマを利用した洗浄・表面処理によって、除
去・改質を行う。好ましい放電条件としては、プラズマ
生成用放電電流の値が0.002〜 0.1(A)、放
電電圧が140〜1000(V)で、その際の雰囲気圧
力は、1.0Pa以下である。
【0038】この範囲を外れる放電の場合、まず、放電
電流0.02(A)未満、かつ放電電圧が140(V)
未満の場合は、グロー放電の維持が困難である。また放
電電流、特に放電電圧が高くなると放電がグローから異
常グロー、さらにはアーク放電へと推移し、異常グロー
からアーク放電に推移する際の電圧変化によって、また
アーク放電の際の高い放電電流によって基板にダメージ
を発生する。雰囲気圧力は、ここに記した範囲の放電が
望ましい。この範囲を外れる場合、放電維持困難および
グロー放電維持困難による基板へのダメージが発生す
る。
【0039】よって、より好ましい放電条件としては、
プラズマ生成用放電電流が0.005〜 0.05
(A)、放電電圧が200〜400(V)で、その際の
雰囲気圧力は、0.2〜0.5Paである。この条件に
おいて、プラズマ処理の効果も十分であり、非常に安定
したグロー放電の維持が可能である。
【0040】なお、本発明において使用する基板は、石
英ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス等のガラス
基板や有機プラスチックのフィルムまたはシートが好適
に用いられる。
【0041】
【実施例】以下に本発明の好ましい実施例を詳細に説明
するが、実施例はあくまで説明例であり、本発明の範囲
を制限するものではない。
【0042】図1は本発明において使用した洗浄装置の
概略図である。
【0043】図1において、1は基板に紫外線(UV)
を照射し洗浄する槽、2はロールブラシに処理液シャワ
ーを併用し基板を洗浄する槽、3はディップ式で超音波
により基板を洗浄する槽である。また、4は純水シャワ
ーにより基板をリンスする槽であり、5は基板の液切り
乾燥を行うためのエアーナイフの槽である。
【0044】図2は本発明において使用したプラズマ処
理装置の概略図である。
【0045】[実施例1] 実施例1−(1) はじめに、本発明において使用した基板の製造方法につ
いて述べる。
【0046】360×465mmサイズ、厚さ0.7m
mのCr膜付きガラス基板(コーニング(株)製#17
37)を用い、フォトリソグラフィー法によりCrBM
を形成し、次いでCrBM上にRed,Green,B
lueの画素を同フォトリソグラフィー法により形成し
た。このRGB加工後基板を用いて以下を行った。
【0047】まず、前記の基板にUV槽1において50
0Wの低圧水銀ランプ(ウシオ電機製)により紫外線を
10秒間照射した。次いでロールブラシ+処理液シャワ
ー槽2にてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(シ
プレー製)を用いた処理液シャワーとロールブラシを併
用し洗浄した。このとき、テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドは濃度2wt%、温度25℃とした。ロール
ブラシ((株)芝浦製作所製)は、パスラインの上下に
2対具備し、その直径は70mm、毛の線径は70μ
m、毛の長さは15mm、毛の材質はナイロン6−10
のものを使用した。また、その回転方向は図2に示すよ
うに上側ブラシを内回転に、下側ブラシを外回転とし、
回転数は200rpmとし、基板に対するブラシの押込
量は、上を+0.8mm(毛先が基板表面に0.8mm
接触)、下を+0.5mm(毛先が基板裏面に0.5m
m接触)とした。次に600Wの超音波発振器を持つU
S槽3にて洗浄した。このとき、US槽3内の処理液は
25℃の純水とした。次いで純水シャワー槽4にて基板
をリンスし、最後にエアーナイフの槽5により液切り乾
燥した。
【0048】実施例1−(2) ロールブラシ+処理液シャワー槽2における、上のブラ
シの押込量を−1.0mm(毛先が基板表面から1.0
mm離れる)とした。また、US槽3における処理液を
25℃のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドにし
た。その他は実施例1−(1)と同様とした。
【0049】実施例1−(3) 実施例1−(2)に加え、さらに、透明導電膜(IT
O)成膜前にプラズマ処理を行ったのち、ITO成膜を
行った。さらに、プラズマ処理として、DCによるグロ
ー放電処理を行った。放電条件は、処理装置を0.03
Paまで排気後、アルゴンを雰囲気圧力が0.4Paに
なるまで導入し、雰囲気圧力が安定した後、定電力電源
を用いてグロー放電を2.5分実施した。このときの放
電電圧は、350(V)、放電電流は0.01(A)で
あった。プラズマ処理の後、透明導電膜(ITO)の成
膜をDCスパッタ法にて行った。成膜温度は約200
℃、膜厚は1400オングストロームである。このとき
のITO膜のみの固有抵抗は1.4×104 Ω・cmで
あった。
【0050】実施例1−(4) 未洗浄の前記RGB加工後基板。
【0051】実施例1−(5) ロールブラシ+処理液シャワー槽2の処理液に中性洗剤
である濃度0.3wt%、温度40℃のNCWを使用し
た。その他は実施例1−(1)と同様とした。
【0052】実施例1−(6) ロールブラシ+処理液シャワー槽2の処理液に中性洗剤
である濃度0.3wt%、温度40℃のNCWを使用
し、また、US槽3の処理液も濃度0.3wt%、温度
40℃のNCWを使用した。その他は実施例1−(2)
と同様とした。
【0053】実施例1−(7) UV槽1のUVをOFFとした。その他は実施例1−
(1)と同様とした。
【0054】実施例1−(8) US槽3の超音波発振をOFFとした。その他は実施例
1−(2)と同様とした。
【0055】実施例1−(9) ロールブラシ+処理液シャワー槽2における、上のブラ
シの押込量を+2.0mm(毛先が基板表面に2.0m
m接触)とした。その他は実施例1−(1)と同様とし
た。
【0056】実施例1−(10) ロールブラシ+処理液シャワー槽2における、ブラシの
回転数を700rpmとした。その他は実施例1−
(1)と同様とした。
【0057】実施例1−(11) US槽3におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ドの温度を45℃とした。その他は実施例1−(1)と
同様とした。
【0058】実施例1−(12) 実施例1−(5)の、未洗浄の前記RGB加工後基板
に、プラズマ処理を行なわず、ITO成膜を行った。
【0059】実施例1−(13) 比較例1−(5)に加え、さらに、透明導電膜(IT
O)成膜前にプラズマ処理を行わず、ITO成膜を行っ
た。
【0060】以上、実施例1−(1)〜(13)につい
て残渣数測定、色拭き取りテスト、イオン性物質量(B
r− )測定および保護膜の密着性の4項目を比較評価
した。残渣数測定は原子間力顕微鏡(デジタルインスツ
ルメンツ社製)を用いて基板素ガラス部の残渣(突起
物)数をカウントした(測定範囲は25μm2 とし
た)。色拭き取りテストはワイピングクロス(東レ
(株)製 “トレシー”MK(東レ(株)登録商標))
にエタノールをスポイトで4滴滴下し、その部分で基板
素ガラス部の長さ15cmの範囲を片道で10回拭き取
り、クロスの着色具合を比較評価した。イオン性物質量
はTOF−SIMSを用いて測定した。これらの結果を
表1に示す。さらに、ITO成膜を行った実施例・比較
例について、基板の表面抵抗を測定することで、ITO
とその下地となるCr膜の電気的接続状態について評価
した。抵抗測定には、表面抵抗測定機(三菱化学製)を
用いた。評価結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】実施例1−(4)(6)は残渣が多く、着
色も強く、また、イオン性物質量も多かった。それに対
して、UVを使用した実施例1−(7)、USを使用し
た実施例1−(8)およびNCWとロールブラシを使用
した実施例1−(5)は、それぞれ残渣数、イオン性物
質量とも減少した。また、本発明であるUV,USを共
に使用し、かつ、処理液にテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドを使用した実施例1−(2)およびUV,U
S,テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを使用し、
かつ、ロールブラシを押し込んだ実施例1−(1)は、
残渣数、イオン性物質量ともさらに減少した。これよ
り、残渣およびイオン性物質を除去しようとした場合、
UV,US,ロールブラシおよびテトラメチルアンモニ
ウムヒドロキシドの使用が極めて効果的であることがわ
かった。しかし、ブラシの押込量は効果的なポイントが
あり、+2.0mmとした実施例1−(9)は、残渣
数、イオン性物質量とも実施例1−(1)と同等レベル
になるが、洗浄性にムラがありキズ・汚れおよび基板搬
送不良が発生した。
【0063】また、ブラシの回転数およびテトラメチル
アンモニウムヒドロキシドの温度にも適切なポイントが
あり、ブラシ回転数を700rpmとした実施例1−
(10)およびテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
の温度を45℃とした実施例1−(11)は、それぞ
れ、基板搬送不良が発生し、基板外観にムラが発生し
た。
【0064】
【表2】
【0065】実施例1−(3)では、成膜した透明導電
膜(ITO)の表面抵抗(シート抵抗)は、それぞれ1
2(Ω/□)となった。実施例1−(12)(13)で
は、成膜した透明導電膜(ITO)の表面抵抗(シート
抵抗)は、それぞれ14(Ω/□)、16(Ω/□)とな
った。実施例・比較例においてITO膜の製膜条件は同
一であり、すなわちシート抵抗の変化は、ITO膜に起
因するものではなく、ITO膜と下地のCrとの電気的
接続(導通)の差に起因している。以上から、実施例に
あげた洗浄は、CF表面の残渣除去に有効であり、さら
にプラズマ処理の実施によって、その効果を強めること
がわかった。
【0066】[実施例2] 実施例2−(1) ここでは、[実施例1]と同様のRGB加工後基板を用
いて以下を行った。
【0067】まず、前記の基板にUV槽1において50
0Wの低圧水銀ランプ(ウシオ電機製)により紫外線を
10秒間照射した。次いでロールブラシ+処理液シャワ
ー槽2にてテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(シ
プレー製)を用いた処理液シャワーとロールブラシを併
用し洗浄した。このとき、テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドは濃度2wt%,温度25℃とした。ロール
ブラシ((株)芝浦製作所製)は、パスラインの上下に
2対具備し、その直径は70mm、毛の線径は70μ
m、毛の長さは15mm、毛の材質はナイロン6−10
のものを使用した。また、その回転方向は図2に示すよ
うに上側ブラシを内回転に、下側ブラシを外回転とし、
回転数は200rpmとし、基板に対するブラシの押込
量は、上を+0.8mm(毛先が基板表面に0.8mm
接触)、下を+0.5mm(毛先が基板裏面に0.5m
m接触)とした。次に600Wの超音波発振器を持つU
S槽3にて洗浄した。このとき、US槽3内の処理液は
25℃の純水とした。次いで純水シャワー槽4にて基板
をリンスし、エアーナイフの槽5により液切り乾燥し
た。その後、カラーフィルター膜面に保護膜を0.03
μmの厚さで塗布した。
【0068】比較例2−(2) 前記RGB加工後基板のカラーフィルター膜面に保護膜
を0.03μmの厚さで塗布した。
【0069】比較例2−(3) ロールブラシ+処理液シャワー槽2の処理液に中性洗剤
である濃度0.3wt%、温度40℃のNCWを使用し
た。その他は実施例2−(1)と同様とした。以上、実
施例2−(1)〜(3)について残渣数および保護膜の
密着性の比較評価をした。図3はカラーフィルターの概
略図である。残渣数測定は原子間力顕微鏡(デジタルイ
ンスツルメンツ社製)を用いて行い、測定点は図3中A
〜C点付近の基板素ガラス部とし(残渣数はA〜C点の
平均値とした)、測定領域は各測定点内の25μm2
した。また、保護膜の密着性はサンプル表面にクロスカ
ット(サンプル表面に碁盤の目状にキズをつける)をい
れ、PCT(Pressure Cooker Tes
t)装置にて、120℃×2.1atm×飽和水蒸気下
で6hr放置し、その後、顕微鏡で保護膜の状態を観察
した。これらの結果を表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】本発明である実施例2−(1)は残渣を除
去し、その後に保護膜を塗布したもので、その密着性は
極めて良好であった。それに対し、残渣を全く除去して
いない比較例2−(1)と残渣除去が不十分である比較
例2−(2)は密着性が不良で、比較例2−(1)に至
っては完全に剥がれていた。これより、残渣を除去する
ことにより保護膜の密着性が向上することがわかった。
【0072】[実施例3] 実施例3−(1) ここでは、Red,Green,Blueそれぞれの加
工後基板を用いて以下を行った。まず、前記の基板にU
V槽1において500Wの低圧水銀ランプにより紫外線
を10秒間照射した。次いでロールブラシ+処理液シャ
ワー槽2にてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを
用いた処理液シャワーとロールブラシを併用し洗浄し
た。このとき、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
は濃度2wt%,温度25℃とした。ロールブラシは、
パスラインの上下に2対具備し、その直径は70mm、
毛の線径は70μm、毛の長さは15mm、毛の材質は
ナイロン6−10のものを使用した。また、その回転方
向は図2に示すように上側ブラシを内回転に、下側ブラ
シを外回転とし、回転数は200rpmとし、基板に対
するブラシの押込量は、上を+0.8mm(毛先が基板
表面に0.8mm接触)、下を+0.5mm(毛先が基
板裏面に0.5mm接触)とした。次に600Wの超音
波発振器を持つUS槽3にて洗浄した。ただし、超音波
発振はOFFとした。また、このときのUS槽3内の処
理液は25℃の純水とした。次いで純水シャワー槽4に
て基板をリンスし、最後にエアーナイフの槽5により液
切り乾燥した。
【0073】実施例3−(1) ロールブラシ+処理液シャワー槽2における処理液に濃
度0.3wt%,温度40℃のNCW(中性洗剤)を用
いた。その他は実施例3−(1)と同様とした。
【0074】実施例3−(2) サンプルにRGB加工後基板を用いて、US槽3の超音
波発振をONとした。その他は実施例3−(1)と同様
とした。
【0075】実施例3−(3) サンプルにRGB加工後基板を用いて実験を行った。そ
の他は実施例3−(1)と同様とした。
【0076】実施例3−(4) サンプルにRGB加工後基板を用いて実験を行った。そ
の他は比較例3−(1)と同様とした。以上、実施例3
−(1)〜(4)について残渣数測定および色拭き取り
テストを行った。その結果を表4に示す。
【0077】
【表4】
【0078】実施例3−(1)〜(4)より残渣除去効
果はNCWよりテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
の方が大きいことがわかった。また、実施例3−(1)
(3)より、単色加工後で洗浄をする方が残渣除去に有
利であることがわかった。
【0079】
【発明の効果】本発明におけるUV,US,ロールブラ
シおよびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの使用
により、カラーフィルター膜面上の残渣およびイオン性
物質を除去することが可能となった。さらにプラズマ処
理を組み合わせることにより、残渣除去を効果的に行え
ることがわかった。これにより、透明導電膜あるいは保
護膜の密着性が向上し、かつ、イオン性物質に起因する
カラー液晶ディスプレイの電圧保持性の低下を防止し、
液晶の配向不良を抑制することが可能となる。こうし
て、高い信頼性のカラーフィルターを作製することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において使用した洗浄装置の概
略図である。
【図2】本発明の実施例において使用したプラズマ処理
装置の概略図である。
【図3】本発明の実施例において使用したカラーフィル
ターの概略図である。
【符号の説明】
1:UV槽 2:ロールブラシ+処理液シャワー槽 3:US槽 4:純水シャワー槽 5:エアーナイフの槽 6:DC電源 7:プラズマ処理槽 8:電極 9:基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (72)発明者 松本 徹 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 北川 隆夫 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に少なくとも遮光層、有機着色
    層、透明電極膜を有するカラーフィルターにおいて、該
    透明電極で被覆されていない基板上領域の接着異物数が
    800個/25μm2 以下であり、透明電極で被覆され
    ている領域においては、表面残渣による被覆が発生しな
    いことを特徴とするカラーフィルター。
  2. 【請求項2】カラーフィルターの製造において、酸素含
    有雰囲気下で基板に紫外線を照射し、ブラシを具備し、
    かつ処理液にアルカリおよび/または水を使用した洗浄
    装置にて洗浄処理し、次いで連続的に超音波発振装置を
    具備し、かつ処理液にアルカリおよび/または水を使用
    した洗浄装置にて洗浄処理することを特徴とするカラー
    フィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】前記ブラシは、基板のパスラインの上側お
    よび/または下側に複数個具備し、前記アルカリに第4
    級アンモニウムヒドロキシドを使用することを特徴とす
    る請求項2に記載のカラーフィルターの製造方法。
  4. 【請求項4】前記ブラシにおいて、その回転方向は基板
    に対して時計回りおよび/または反時計回りで使用し、
    かつ、その回転数は100rpm〜600rpmで使用
    し、また、前記アルカリの使用温度は20℃〜50℃の
    範囲を適用することを特徴とする請求項2または3に記
    載のカラーフィルターの製造方法。
  5. 【請求項5】前記ブラシにおいて、そのブラシは基板に
    接触するか、または基板との間隙が−2.0mm〜+
    1.0mmの範囲で使用することを特徴とする請求項2
    〜4のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項2〜5のいずれかにおいて、ITO
    成膜前にプラズマ処理を行うことを特徴とするカラーフ
    ィルターの製造方法。
  7. 【請求項7】カラーフィルターの製造において、RGB
    加工後基板の有機物被膜の残渣を除去することを特徴と
    する請求項2〜6のいずれかに記載のカラーフィルター
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005249906A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタの洗浄装置及び洗浄方法
JP2007199091A (ja) * 2006-01-20 2007-08-09 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ
JP2014052622A (ja) * 2012-08-06 2014-03-20 Avanstrate Korea Inc カラーフィルタ用ガラスシートの製造方法、カラーフィルタパネルの製造方法、および、ディスプレイ用ガラス基板

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